JPH117162A - 電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用 - Google Patents
電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用Info
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- JPH117162A JPH117162A JP15820397A JP15820397A JPH117162A JP H117162 A JPH117162 A JP H117162A JP 15820397 A JP15820397 A JP 15820397A JP 15820397 A JP15820397 A JP 15820397A JP H117162 A JPH117162 A JP H117162A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、過大なエネルギーを必要と
するソルベントソルトミリング法を経ることなく、粗製
銅フタロシアニンを微細顔料化し、安価な電子写真用ト
ナー粒子の製造方法を提供することにある。また、別の
目的は、微細な状態にある銅フタロシアニン顔料をトナ
ー粒子中に均一に分散させることにより、着色力、彩
度、色再現性、透明性等が改善された電子写真用トナー
粒子の製造方法を提供することにある。 【解決手段】(a)顔料化処理をしていない粗製銅フタ
ロシアニンを結着樹脂の存在下に乾式摩砕しながら混合
及び微細化し、樹脂分散型顔料を得、(b)次いで、得
られた樹脂分散型顔料を結着樹脂と溶融混練し、銅フタ
ロシアニン顔料を結着樹脂中に分散することを特徴とす
る電子写真用トナー粒子の製造方法。
するソルベントソルトミリング法を経ることなく、粗製
銅フタロシアニンを微細顔料化し、安価な電子写真用ト
ナー粒子の製造方法を提供することにある。また、別の
目的は、微細な状態にある銅フタロシアニン顔料をトナ
ー粒子中に均一に分散させることにより、着色力、彩
度、色再現性、透明性等が改善された電子写真用トナー
粒子の製造方法を提供することにある。 【解決手段】(a)顔料化処理をしていない粗製銅フタ
ロシアニンを結着樹脂の存在下に乾式摩砕しながら混合
及び微細化し、樹脂分散型顔料を得、(b)次いで、得
られた樹脂分散型顔料を結着樹脂と溶融混練し、銅フタ
ロシアニン顔料を結着樹脂中に分散することを特徴とす
る電子写真用トナー粒子の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用トナー
粒子の製造方法に関し、及び係る製造方法によって得ら
れるトナー粒子を含有する電子写真用トナーに関し、詳
しくは着色力、彩度、色再現性、透明性において優れた
画像を形成し得る電子写真用トナーに関する。
粒子の製造方法に関し、及び係る製造方法によって得ら
れるトナー粒子を含有する電子写真用トナーに関し、詳
しくは着色力、彩度、色再現性、透明性において優れた
画像を形成し得る電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】カラー電子写真用トナーとして、結着樹
脂中に各種染料や顔料を分散させたトナーが広く使用さ
れている。これらのカラートナーの内、電子写真用シア
ントナーとしては、銅フタロシアニン系有機顔料が鮮明
な青色を有し、単色コピーでも多色コピーでも色再現性
に優れていることから、銅フタロシアニン系有機顔料を
用いたものが使用されることが多い。
脂中に各種染料や顔料を分散させたトナーが広く使用さ
れている。これらのカラートナーの内、電子写真用シア
ントナーとしては、銅フタロシアニン系有機顔料が鮮明
な青色を有し、単色コピーでも多色コピーでも色再現性
に優れていることから、銅フタロシアニン系有機顔料を
用いたものが使用されることが多い。
【0003】一般に銅フタロシアニン系有機顔料は、粗
製銅フタロシアニンをソルベントソルトミリング法によ
り微細顔料化している。従来、銅フタロシアニン系有機
顔料は、一般にまず、フタル酸、尿素、銅化合物、触媒
を有機溶剤の存在下、加熱反応し、生成したスラリーか
ら溶媒を加熱減圧蒸留した後、洗浄、濾過、乾燥してβ
型の粗製銅フタロシアニンを得、係る粗製銅フタロシア
ニンは、粒子が大きいのでこのままでは「顔料」として
は使用できないため、続く顔料化工程を経て微細化する
必要がある。
製銅フタロシアニンをソルベントソルトミリング法によ
り微細顔料化している。従来、銅フタロシアニン系有機
顔料は、一般にまず、フタル酸、尿素、銅化合物、触媒
を有機溶剤の存在下、加熱反応し、生成したスラリーか
ら溶媒を加熱減圧蒸留した後、洗浄、濾過、乾燥してβ
型の粗製銅フタロシアニンを得、係る粗製銅フタロシア
ニンは、粒子が大きいのでこのままでは「顔料」として
は使用できないため、続く顔料化工程を経て微細化する
必要がある。
【0004】係る微細化(顔料化)工程としては、ソル
ベントソルトミリング法が挙げられる。ソルベントソル
トミリング法は、粗製銅フタロシアニンを摩砕助剤であ
る水溶性の無機塩とジエチレングリコール等の水溶性の
有機溶媒と共に混練し、混練後水溶性の無機塩及び水溶
性の有機溶媒を水洗、濾過することによって除去した後
乾燥し、微細化した銅フタロシアニン顔料を得る方法で
ある。しかしながら、係るソルベントソルトミリング法
は、多量の摩砕助剤と水溶性の有機溶媒を使用するもの
であり、また摩砕には長時間を要するので、その改良が
望まれてきた。
ベントソルトミリング法が挙げられる。ソルベントソル
トミリング法は、粗製銅フタロシアニンを摩砕助剤であ
る水溶性の無機塩とジエチレングリコール等の水溶性の
有機溶媒と共に混練し、混練後水溶性の無機塩及び水溶
性の有機溶媒を水洗、濾過することによって除去した後
乾燥し、微細化した銅フタロシアニン顔料を得る方法で
ある。しかしながら、係るソルベントソルトミリング法
は、多量の摩砕助剤と水溶性の有機溶媒を使用するもの
であり、また摩砕には長時間を要するので、その改良が
望まれてきた。
【0005】従来より、トナー粒子中に顔料を微細に分
散せしめることにより、着色力、彩度及び透明性に優れ
る画像を得ることができる。通常、顔料は、湿式状態に
おいてサブミクロンオーダーにまで微細化しても、その
乾燥工程において凝集してしまい粗大粒子となる。トナ
ーに用いる時は、この粗大化した粒子を再び微粒子化し
てトナー結着樹脂中に均一に分散させる必要があるが、
溶融・混練・粉砕するというトナーを得る一般的な方法
では、乾燥前の微粒子状態にはならない。
散せしめることにより、着色力、彩度及び透明性に優れ
る画像を得ることができる。通常、顔料は、湿式状態に
おいてサブミクロンオーダーにまで微細化しても、その
乾燥工程において凝集してしまい粗大粒子となる。トナ
ーに用いる時は、この粗大化した粒子を再び微粒子化し
てトナー結着樹脂中に均一に分散させる必要があるが、
溶融・混練・粉砕するというトナーを得る一般的な方法
では、乾燥前の微粒子状態にはならない。
【0006】これらの点を改善する方法として、フラッ
シング処理してなる顔料をトナー用着色剤として使用す
る方法が提案されている。フラッシング処理とは、まず
顔料の含水ペーストを分散用の樹脂溶液とともにフラッ
シャーと呼ばれるニーダーに入れよく混合する。この過
程で顔料の周りに存在する水を樹脂溶液により置換し次
いで分離してきた水相を除去し、分散用の樹脂で被覆さ
れた顔料と溶剤との混合物を得、係る混合物から溶剤を
除去し、乾燥・粉砕し、樹脂で被覆された顔料を得る方
法である。こうして得られたフラッシング処理された顔
料を着色剤として結着樹脂と混練、粉砕、分級すること
によって、乾燥顔料を使用する場合よりも顔料が微細に
分散したトナー粒子を得ることができる。しかしなが
ら、フラッシング処理された着色剤中の顔料粒子は、結
着樹脂に対する分散性が十分ではないため、得られる画
像の彩度及び透明性が不十分であり、その向上が望まれ
ている。
シング処理してなる顔料をトナー用着色剤として使用す
る方法が提案されている。フラッシング処理とは、まず
顔料の含水ペーストを分散用の樹脂溶液とともにフラッ
シャーと呼ばれるニーダーに入れよく混合する。この過
程で顔料の周りに存在する水を樹脂溶液により置換し次
いで分離してきた水相を除去し、分散用の樹脂で被覆さ
れた顔料と溶剤との混合物を得、係る混合物から溶剤を
除去し、乾燥・粉砕し、樹脂で被覆された顔料を得る方
法である。こうして得られたフラッシング処理された顔
料を着色剤として結着樹脂と混練、粉砕、分級すること
によって、乾燥顔料を使用する場合よりも顔料が微細に
分散したトナー粒子を得ることができる。しかしなが
ら、フラッシング処理された着色剤中の顔料粒子は、結
着樹脂に対する分散性が十分ではないため、得られる画
像の彩度及び透明性が不十分であり、その向上が望まれ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、過大
なエネルギーを必要とするソルベントソルトミリング法
を経ることなく、粗製銅フタロシアニンを微細顔料化
し、安価な電子写真用トナー粒子の製造方法を提供する
ことにある。また、別の目的は、微細な状態にある銅フ
タロシアニン顔料をトナー粒子中に均一に分散させるこ
とにより、着色力、彩度、色再現性、透明性等が改善さ
れた電子写真用トナー粒子の製造方法を提供することに
ある。
なエネルギーを必要とするソルベントソルトミリング法
を経ることなく、粗製銅フタロシアニンを微細顔料化
し、安価な電子写真用トナー粒子の製造方法を提供する
ことにある。また、別の目的は、微細な状態にある銅フ
タロシアニン顔料をトナー粒子中に均一に分散させるこ
とにより、着色力、彩度、色再現性、透明性等が改善さ
れた電子写真用トナー粒子の製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、(a)顔
料化処理をしていない粗製銅フタロシアニンを結着樹脂
の存在下に乾式摩砕しながら混合及び微細化し、樹脂分
散型顔料を得、(b)次いで、得られた樹脂分散型顔料
を結着樹脂と溶融混練し、銅フタロシアニン顔料を結着
樹脂中に分散することを特徴とする電子写真用トナー粒
子の製造方法である。
料化処理をしていない粗製銅フタロシアニンを結着樹脂
の存在下に乾式摩砕しながら混合及び微細化し、樹脂分
散型顔料を得、(b)次いで、得られた樹脂分散型顔料
を結着樹脂と溶融混練し、銅フタロシアニン顔料を結着
樹脂中に分散することを特徴とする電子写真用トナー粒
子の製造方法である。
【0009】第2の発明は、前記(a)の工程におい
て、粗製銅フタロシアニン100重量部に対して、結着
樹脂1〜400重量部を用いることを特徴とする第1の
発明記載の電子写真用トナー粒子の製造方法である。
て、粗製銅フタロシアニン100重量部に対して、結着
樹脂1〜400重量部を用いることを特徴とする第1の
発明記載の電子写真用トナー粒子の製造方法である。
【0010】第3の発明は、第1又は第2の発明記載の
製造方法によって得られた電子写真用トナー粒子と少な
くとも1種の外添剤を含有することを特徴とする電子写
真用トナーである。
製造方法によって得られた電子写真用トナー粒子と少な
くとも1種の外添剤を含有することを特徴とする電子写
真用トナーである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、結着樹脂の存在下に粗
製銅フタロシアニンを乾式摩砕することによって、微細
化された銅フタロシアニン顔料が直ちに結着樹脂により
被覆されるため、顔料の再凝集がない樹脂分散型顔料が
得ることができ、顔料の被覆に結着樹脂を用いるため、
トナー粒子を得る際に係る樹脂分散型顔料が速やかに結
着樹脂中に分散し、顔料が高分散したトナー粒子を得る
ことができる。
製銅フタロシアニンを乾式摩砕することによって、微細
化された銅フタロシアニン顔料が直ちに結着樹脂により
被覆されるため、顔料の再凝集がない樹脂分散型顔料が
得ることができ、顔料の被覆に結着樹脂を用いるため、
トナー粒子を得る際に係る樹脂分散型顔料が速やかに結
着樹脂中に分散し、顔料が高分散したトナー粒子を得る
ことができる。
【0012】以下に、本発明を詳しく説明する。本発明
における(a)工程の乾式摩砕は、粗製銅フタロシアニ
ンを微細化しながら結着樹脂で被覆する方法であり、粗
製銅フタロシアニンと結着樹脂とを乾燥状態で混合・分
散できる方法・装置であれば、振動ミル、アトライタ
ー、ボールミルその他種々の方法・装置を用いることが
できる。(a)工程においては、粗製銅フタロシアニン
100重量部に対して、結着樹脂1〜400重量部を用
いることが好ましい。結着樹脂が1重量部よりも少ない
と微細化した銅フタロシアニン顔料の再凝集が起こる場
合がある。一方、結着樹脂が400重量部よりも多いと
摩砕中に結着樹脂の性能が変化するためと考えられる
が、トナー粒子及びトナーとしたときに定着特性、帯電
特性に悪影響を及ぼす場合がある。
における(a)工程の乾式摩砕は、粗製銅フタロシアニ
ンを微細化しながら結着樹脂で被覆する方法であり、粗
製銅フタロシアニンと結着樹脂とを乾燥状態で混合・分
散できる方法・装置であれば、振動ミル、アトライタ
ー、ボールミルその他種々の方法・装置を用いることが
できる。(a)工程においては、粗製銅フタロシアニン
100重量部に対して、結着樹脂1〜400重量部を用
いることが好ましい。結着樹脂が1重量部よりも少ない
と微細化した銅フタロシアニン顔料の再凝集が起こる場
合がある。一方、結着樹脂が400重量部よりも多いと
摩砕中に結着樹脂の性能が変化するためと考えられる
が、トナー粒子及びトナーとしたときに定着特性、帯電
特性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0013】本発明において用いられる粗製銅フタロシ
アニンは、無水フタル酸又はその誘導体、尿素又は尿素
誘導体及び銅化合物をモリブデン化合物等のフタロシア
ニン化触媒の存在化に不活性有機溶媒中で加熱し、製造
することができる。
アニンは、無水フタル酸又はその誘導体、尿素又は尿素
誘導体及び銅化合物をモリブデン化合物等のフタロシア
ニン化触媒の存在化に不活性有機溶媒中で加熱し、製造
することができる。
【0014】本発明において用いられる結着樹脂として
は、従来電子写真用トナーの結着樹脂として知られるス
チレン−アクリル系、ポリエステル系等各種の材料樹脂
が用いられる。また、いずれの樹脂もその製造方法等は
特に制約されるものではない。
は、従来電子写真用トナーの結着樹脂として知られるス
チレン−アクリル系、ポリエステル系等各種の材料樹脂
が用いられる。また、いずれの樹脂もその製造方法等は
特に制約されるものではない。
【0015】本発明は、次いで上記のようにして得た樹
脂分散型顔料を結着樹脂と溶融混練し、銅フタロシアニ
ン顔料を結着樹脂中に分散することを特徴とするもので
あり、所望の顔料濃度、例えばトナー粒子中に顔料を1
〜10重量%を含有するような割合で樹脂分散型顔料と
結着樹脂とをニーダー、エクストルーダー等により溶融
・混練すればよい。溶融・混練後、冷却し、その後、ジ
ェットミル等の手段で粉砕し、得られた粉砕物を風力式
分級機で分級することによりトナー粒子を得ることがで
きる。
脂分散型顔料を結着樹脂と溶融混練し、銅フタロシアニ
ン顔料を結着樹脂中に分散することを特徴とするもので
あり、所望の顔料濃度、例えばトナー粒子中に顔料を1
〜10重量%を含有するような割合で樹脂分散型顔料と
結着樹脂とをニーダー、エクストルーダー等により溶融
・混練すればよい。溶融・混練後、冷却し、その後、ジ
ェットミル等の手段で粉砕し、得られた粉砕物を風力式
分級機で分級することによりトナー粒子を得ることがで
きる。
【0016】本発明に係るトナー粒子には、必要に応じ
て、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ化合物、ニグロシ
ンや四級アンモニウム塩などの荷電制御剤や、低分子量
ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、ワックス等の
オフセット防止剤などの公知の他の成分を添加・混合す
ることができる。
て、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ化合物、ニグロシ
ンや四級アンモニウム塩などの荷電制御剤や、低分子量
ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、ワックス等の
オフセット防止剤などの公知の他の成分を添加・混合す
ることができる。
【0017】また、本発明においては、上記のトナー粒
子に必要に応じて、シランカップリング剤等で疎水化処
理したシリカや酸化チタン等の流動性付与剤を外添剤と
して添加して電子写真用トナーとしてもよい。
子に必要に応じて、シランカップリング剤等で疎水化処
理したシリカや酸化チタン等の流動性付与剤を外添剤と
して添加して電子写真用トナーとしてもよい。
【0018】上記のようにして得られる本発明の電子写
真用トナー粒子、及びトナーは、一成分系現像剤として
用いても、或いはキャリアと混合して二成分系現像剤と
して用いてもよい。
真用トナー粒子、及びトナーは、一成分系現像剤として
用いても、或いはキャリアと混合して二成分系現像剤と
して用いてもよい。
【0019】
【実施例】以下に実施例及び比較例をもって本発明を詳
細に説明する。但し、これによって本発明の実施の態様
がなんら限定されるものではない。
細に説明する。但し、これによって本発明の実施の態様
がなんら限定されるものではない。
【0020】[実施例1]フタルイミド:180g、塩
化第一銅:29.1g、尿素:170g、モリブデン酸
アンモニウム:0.09g、溶媒としてter-アミルベン
ゼン:310gをオートクレーブ中に仕込み、170〜
240℃、2.5kg/cm2 で3.5時間反応せしめ
た後、生成したスラリーから溶媒を減圧下に留去した。
得られた残留物に1200gの水を加え60℃で2時間
攪拌した後、熱水で洗浄し、濾過、洗浄、乾燥し170
gのβ型粗製銅フタロシアニンを得た。ポリエステル樹
脂(Tg:55℃、Mn3,000、Mw:25,00
0)50gと上記粗製銅フタロシアニン50gの計10
0gを、直径1cmのスチールボール300gを入れた容
量1リットルのアトライターに入れ、回転数400rp
mで1時間攪拌し、樹脂分散型顔料を得た。次いで、上
記結着樹脂96重量部に得られた樹脂分散型顔料4重量
部を添加し、ヘンシエルミキサーにより予備混合を行
い、二軸押出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて粗粉砕し、次いでジェットミルで微粉砕した後、
風力分級機で分級して平均粒径9.5μmのトナー粒子
を得た。トナー粒子100重量部に流動性向上剤として
平均粒径0.05μmの疎水性酸化チタン微粉末を0.
4重量部を添加し、ヘンシエルミキサーで混合してシア
ントナーを得た。得られたシアントナーを用いて市販の
フルカラー複写機(CLC350;キャノン社製)によ
りOHPシート上にフルカラーのコピー像を形成した。
このOHPシートをオーバーヘッドプロジェクターで投
影したところ、彩度が高く、非常に透明感のある映像が
得られた。
化第一銅:29.1g、尿素:170g、モリブデン酸
アンモニウム:0.09g、溶媒としてter-アミルベン
ゼン:310gをオートクレーブ中に仕込み、170〜
240℃、2.5kg/cm2 で3.5時間反応せしめ
た後、生成したスラリーから溶媒を減圧下に留去した。
得られた残留物に1200gの水を加え60℃で2時間
攪拌した後、熱水で洗浄し、濾過、洗浄、乾燥し170
gのβ型粗製銅フタロシアニンを得た。ポリエステル樹
脂(Tg:55℃、Mn3,000、Mw:25,00
0)50gと上記粗製銅フタロシアニン50gの計10
0gを、直径1cmのスチールボール300gを入れた容
量1リットルのアトライターに入れ、回転数400rp
mで1時間攪拌し、樹脂分散型顔料を得た。次いで、上
記結着樹脂96重量部に得られた樹脂分散型顔料4重量
部を添加し、ヘンシエルミキサーにより予備混合を行
い、二軸押出し機で溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて粗粉砕し、次いでジェットミルで微粉砕した後、
風力分級機で分級して平均粒径9.5μmのトナー粒子
を得た。トナー粒子100重量部に流動性向上剤として
平均粒径0.05μmの疎水性酸化チタン微粉末を0.
4重量部を添加し、ヘンシエルミキサーで混合してシア
ントナーを得た。得られたシアントナーを用いて市販の
フルカラー複写機(CLC350;キャノン社製)によ
りOHPシート上にフルカラーのコピー像を形成した。
このOHPシートをオーバーヘッドプロジェクターで投
影したところ、彩度が高く、非常に透明感のある映像が
得られた。
【0021】[比較例1]樹脂分散型顔料を作成せず、
樹脂分散型顔料4重量部の代わりにβ型フタロシアニン
顔料(リオノールブルーFG−7330;東洋インキ社
製)2重量部に、結着樹脂96重量部を98重量部に代
えた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを得
た。得られたシアントナーを用いて、同様の試験を行っ
たところ、シアンについて彩度が低く、くすんだ感じの
映像が得られた。
樹脂分散型顔料4重量部の代わりにβ型フタロシアニン
顔料(リオノールブルーFG−7330;東洋インキ社
製)2重量部に、結着樹脂96重量部を98重量部に代
えた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを得
た。得られたシアントナーを用いて、同様の試験を行っ
たところ、シアンについて彩度が低く、くすんだ感じの
映像が得られた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、上述したように、過大
なエネルギーを必要とするソルベントソルトミリング法
を経ることなく、粗製銅フタロシアニンを微細顔料化で
き、さらに微細な状態にある銅フタロシアニン顔料をト
ナー中に均一に分散させることができ、着色力、彩度、
色再現性、透明性等が改善された安価な電子写真用シア
ントナーが得られる。
なエネルギーを必要とするソルベントソルトミリング法
を経ることなく、粗製銅フタロシアニンを微細顔料化で
き、さらに微細な状態にある銅フタロシアニン顔料をト
ナー中に均一に分散させることができ、着色力、彩度、
色再現性、透明性等が改善された安価な電子写真用シア
ントナーが得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】(a)顔料化処理をしていない粗製銅フタ
ロシアニンを結着樹脂の存在下に乾式摩砕しながら混合
及び微細化し、樹脂分散型顔料を得、 (b)次いで、得られた樹脂分散型顔料を結着樹脂と溶
融混練し、銅フタロシアニン顔料を結着樹脂中に分散す
ることを特徴とする電子写真用トナー粒子の製造方法。 - 【請求項2】前記工程(a)において、粗製銅フタロシ
アニン100重量部に対して、結着樹脂1〜400重量
部用いることを特徴とする請求項1記載の電子写真用ト
ナー粒子の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の製造方法によって
得られた電子写真用トナー粒子と少なくとも1種の外添
剤を含有することを特徴とする電子写真用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15820397A JPH117162A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15820397A JPH117162A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH117162A true JPH117162A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15666543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15820397A Pending JPH117162A (ja) | 1997-06-16 | 1997-06-16 | 電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH117162A (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6381168A (ja) * | 1986-09-24 | 1988-04-12 | Dainichi Color & Chem Mfg Co Ltd | 易分散性銅フタロシアニン顔料の製造方法 |
JPH02294365A (ja) * | 1989-04-08 | 1990-12-05 | Basf Ag | ペースト状の高粘度印刷インキに適した銅フタロシアニンの製造方法、およびペースト状印刷インキの製造方法 |
JPH03223364A (ja) * | 1989-11-02 | 1991-10-02 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 銅フタロシアニン顔料組成物およびそれを用いた顔料分散体組成物 |
JPH04274446A (ja) * | 1991-03-01 | 1992-09-30 | Mita Ind Co Ltd | トナー及びその製造方法 |
JPH05249737A (ja) * | 1992-03-03 | 1993-09-28 | Canon Inc | 静電荷像現像用トナーの製造方法 |
JPH05265253A (ja) * | 1991-12-04 | 1993-10-15 | Canon Inc | トナーの製造方法 |
JPH0695431A (ja) * | 1992-04-28 | 1994-04-08 | Mita Ind Co Ltd | トナーの製造方法 |
JPH0841368A (ja) * | 1994-04-21 | 1996-02-13 | Hoechst Ag | 有機顔料の製造のための微細化方法 |
-
1997
- 1997-06-16 JP JP15820397A patent/JPH117162A/ja active Pending
Patent Citations (8)
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