JPH04274446A - トナー及びその製造方法 - Google Patents

トナー及びその製造方法

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JPH04274446A
JPH04274446A JP3036012A JP3601291A JPH04274446A JP H04274446 A JPH04274446 A JP H04274446A JP 3036012 A JP3036012 A JP 3036012A JP 3601291 A JP3601291 A JP 3601291A JP H04274446 A JPH04274446 A JP H04274446A
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JP
Japan
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toner
charge control
control agent
particles
release agent
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JP3036012A
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English (en)
Inventor
Yoshitake Shimizu
義威 清水
Masanori Fujii
正憲 藤井
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法等に使用さ
れるトナー及び製造方法に関するもので、より詳細には
電荷制御剤の分散が微細且つ一様なトナー及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法に用いる乾式トナー、即ち二
成分系現像剤用トナーは、定着用樹脂、着色顔料及び電
荷制御剤、離型剤等のトナー用配合剤から成る混合物を
熱ロール等で混練し、混練物を粉砕し、これを分級する
ことにより製造されている。このトナーにおける電荷制
御剤は、トナーと磁性キャリアとが混合された状態での
トナーの帯電電荷を所定の極性と帯電量となるように制
御する作用を有するものであり、一方トナー中に配合さ
れる離型剤は、複写紙等に転写されたトナー粒子を熱ロ
ール定着する際、トナー粒子に離型性を付与し、所謂オ
フセット現象の発生を防止するものである。
【0003】特開昭62−166356号公報には、ト
ナー中の定着用樹脂とワックス状離型剤とが夫々異なっ
た帯電特性を有し、その結果として帯電量分布がブロー
ドになる傾向があることに着目し、これを解消するため
、バインダー樹脂、着色剤(電荷制御剤)、ワックスよ
りなる静電荷像現像用トナーにおいて、トナー粒子内に
おける前記バインダー樹脂相および前記ワックス相双方
に前記着色剤が分散してなる事を特徴とする静電荷像現
像用トナーが提案されている。
【0004】また、特開昭63−131148号公報に
は、添加した電荷制御剤の極く一部がトナー粒子の電荷
制御に使用されるにすぎないことに着目し、結着剤樹脂
及び着色剤を主成分とするトナー粒子を製造し、このト
ナー粒子と電荷制御剤とを、ヘンシェルミキサー、ボー
ルミル等で混合することによりトナー粒子の表面に電荷
制御剤を付着させることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術は何れも
、トナー粒子中における電荷制御剤の分布を調節するこ
とにより、帯電特性を向上させようとするものであるが
、未だ電荷制御剤のトナー粒子中の分散が微細且つ一様
でないという点で不満足であり、トナーの帯電特性を再
現性よく制御するという目的に対しても十分満足し得る
ものではなかった。
【0006】即ち、電荷制御剤は、一般に凝集傾向が大
であり、一次粒子径が微細であってもこれらの一次粒子
が強固に凝集した比較的粗大な二次粒子の形で存在する
。このような凝集傾向は、一次粒子が微細であればある
程より顕著に認められることであり、染料等の有機物質
から成る電荷制御剤では、一次粒子(結晶)がかなり微
細であることから、上記凝集傾向が顕著なものとなって
いるのである。
【0007】ところで、電荷制御剤の作用は、トナー中
に分散している電荷制御剤粒子と定着用樹脂との界面を
通して行われるものであるから、電荷制御剤の分散粒径
が微細となり、単位重量当りの表面積が大きくなればな
る程、電荷制御の作用が増大することが容易に了解され
よう。かくして、従来トナーの製造に一般に使用されて
いる、トナー配合成分を一緒に乾式で前混合し、次いで
これを溶融混練する方法では、電荷制御剤が比較的粗大
な二次粒子の形で分散しているにとどまり、前者の先行
技術にみられるように電荷制御剤とワックスとを混練し
てプレミックスを製造し、これを、電荷制御剤と樹脂と
を混練して製造したプレミックスと混合して混練する場
合にも同様の欠点が生じることになる。
【0008】また、後者の先行技術における表面付着法
でも、電荷制御剤は比較的粗大な粒子の形で付着してい
ると共に、この場合には、電荷制御剤が定着ローラに移
行して定着ローラを汚染してしまうという欠点も表われ
る。従って、本発明の目的は、トナー中に電荷制御剤粒
子が微細且つ一様にしかも静電像を高濃度に現像し得る
サイズで分散されていると共に、定着ローラの非汚染性
にも優れているトナー及びその製造方法を提供するにあ
る。
【0009】本発明の他の目的は、トナー粒子の電荷制
御を常に再現性よく安定に行い得るトナー及びその製造
法を提供するにある。本発明の更に他の目的は、電荷制
御剤及びワックス状離型剤が新規な分散構造となってい
るトナー及びその製造方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ワック
ス状離型剤と電荷制御剤とを固相状態において混合攪拌
して固相の前混合物を調製し、この前混合物と定着用樹
脂、着色剤或いは更に他のトナー用配合剤とを固相で摩
砕混合して最終前混合物を調製し、次いでこの最終前混
合物を溶融混練し、混練物を粉砕、分級して所定粒度の
トナーに成形することを特徴とするトナーの製造方法が
提供される。
【0011】本発明によればまた、定着用樹脂と定着用
樹脂中に分散されたワックス状離型剤、電荷制御剤及び
着色剤とから成るトナーにおいて、定着用樹脂媒質中に
おける電荷制御剤の分散粒子の平均断面積が1.8μm
^2を越えない範囲にあり且つ該電荷制御剤分散粒子は
ワックス状離型剤と包接された状態で共存していること
を特徴とするトナーが提供される。
【0012】
【作用】本発明のトナーは、定着用樹脂と、定着用樹脂
中に分散されたワックス状離型剤、電荷制御剤及び着色
剤から成るが、定着用樹脂媒質中における電荷制御剤の
分散粒子の平均断面積が1.8μm^2、特に1.5μ
m^2を越えない範囲にあること及びこの電荷制御剤分
散粒子がワックス状離型剤と包接された状態で存在する
ことが顕著な特徴である。
【0013】本明細書において、電荷制御剤の分散粒子
の平均断面積とは、トナー粒子あるいはトナー混練物を
ミクロトームで切片の形に切断し、この断面を偏光顕微
鏡写真に撮影し、染料粒子の断面積を実測し、その数平
均値を算出することにより求めれれる。また、電荷制御
剤分散粒子がワックス状離型剤と包接された状態で共存
するとは、文言通り、電荷制御剤粒子とワックス状離型
剤とが互いに接する形で共存していると共に、電荷制御
剤の周囲の少なくとも一部、好適には大部分がワックス
状離型剤で包まれている状態を言う。この包接共存状態
は、前述した偏光顕微鏡観察で、定着用樹脂とワックス
状離型剤との屈折率の違いによる縞模様が電荷制御剤の
周囲に存在することにより確認される。
【0014】図1は、上記偏光顕微鏡写真を写し取った
本発明のトナー粒子の断面図(倍率600倍)であり、
定着用樹脂から成る灰色のバックグラウンド(カーボン
ブラックが微細分散していることによる)1に、染料系
の電荷制御剤粒子2が前述した平均断面積の粒径で分散
し、この分散粒子2が白色のワックス状離型剤層3で包
接されていることを示している。
【0015】本発明のトナーでは、電荷制御剤が本来有
する二次粒径(その平均断面積は一般に2.0乃至3.
0μm^2のオーダである)よりも著しく微細な形でし
かも一様に分散しているため、少量の配合で安定した高
い電荷制御作用が達成され、電荷制御剤を多量に配合す
る場合の弊害、例えばキャリア表面への電荷制御剤のス
ペントによる逆帯電トナーの増加、および定着ローラ汚
れを解消することができる。
【0016】また、電荷制御剤粒子に包接する形で存在
するワックス状離型剤は、電荷制御剤分散粒子相互の再
凝集を防止し、且つ電荷制御剤粒子の微細且つ一様な分
散を可能にするように作用する。また、この離型剤も、
電荷制御剤粒子に包接することにより、それ自体の分散
も微細化且つ一様化されて、異極性帯電や帯電量分布の
拡がりも抑制され、定着時の離型作用も優れたものとな
る。更に、電荷制御剤粒子がワックス状離型剤で包接さ
れていることにより、電荷制御剤による定着用ローラの
汚染も防止されることになる。
【0017】本発明においては、電荷制御剤の分散粒子
が前述した範囲の平均断面積を有することも重要である
。即ち、この値が上記範囲を上廻ると、トナーの帯電量
が低くなり、トナー飛散を生じ易くなり、また定着用ロ
ーラの汚れも著しくなる。ただし、この値が小さくなり
すぎると、帯電量が高くなりすぎる結果として画像濃度
が低下する傾向がある。
【0018】上記分散構造を有するトナーは、トナー配
合成分の溶融混練に先立って、ワックス状離型剤と電荷
制御剤とを固相状態において混合攪拌して固相の前混合
物を調製し、この前混合物と定着用樹脂、着色剤或いは
更に他のトナー用配合剤とを固相で混合攪拌して最終前
混合物を調製することにより得られる。即ち、本発明の
方法では、トナー成分の溶融混練に先立って、電荷制御
剤を二次粒子の状態から再凝集の生じにくい安定な一次
粒子或いはそれより大きめの準一次粒子の形に変換して
おくことに重大なポイントがある。
【0019】電荷制御剤は、これをいくら微粉砕しても
、粉砕により生成するフレッシュで活性のある表面を介
して、再度強固な二次粒子に凝集する傾向があるが、電
荷制御剤をワックス状離型剤と均密な混合状態において
、樹脂成分の存在下に摩砕混合すると、粉砕により形成
されるフレッシュな活性表面にワックスが付着被覆し、
粉砕により生成する電荷制御剤一次粒子相互の再凝集が
防止される。しかも電荷制御剤粒子間に介在するワック
ス状離型剤は凝集力が低く、易破壊性であるため、最後
に行なう溶融混練に際しては電荷制御剤粒子の分散を助
長しこそすれ、分散阻害要因とはならない。
【0020】本発明において、電荷制御剤とワックス状
離型剤とを固相状態で混合攪拌して固相の前混合物とす
る工程は、続いて行う摩砕混合工程において、電荷制御
剤とワックス状離型剤とが常に均密な状態で存在するよ
うにするために必須不可欠の工程であり、一方その後に
行う樹脂等との共存下に行う摩砕混合工程は、電荷制御
剤を一次粒子乃至準一次粒子に粉砕すると共に生成一次
乃至準一次粒子をワックス状離型剤で直ちに被覆するた
めに極めて重要な工程である。この摩砕混合工程で共存
する樹脂粒子は、一種の粉砕媒体として作用し、電荷制
御剤を微細化するのに役立つものと思われる。
【0021】
【発明の好適態様】本発明に用いる定着用樹脂としては
、従来電子写真用トナーに使用されている樹脂は全て使
用でき、例えば熱可塑性樹脂や未硬化の形の或いは初期
縮合物の形の熱硬化性樹脂で、融点乃至軟化点が60乃
至200℃の範囲にあるものが使用される。その適当な
例は、これに限定されないが、例えばポリスチレン、ア
クリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂
、フェノール樹脂、石油樹脂、オレフィン樹脂等である
【0022】トナー用配合剤としては、離型剤や各種顔
料、電荷制御剤等を挙げることができる。離型剤として
は、各種動植物ワックス類、鉱物系ワックス、ポリエチ
レンワックス、ポリプロピレンワックス等が使用され、
これらは一般にトナー中に1乃至5重量%の量で配合さ
れる。
【0023】顔料としては、着色顔料の他に、磁性顔料
、導電性顔料等、従来トナーに使用されている各種顔料
が何れも使用される。その適当な例はこれに限定されな
いが次の通りである。 黒色顔料 チャンネルブラック、ファーネスブラック、鉄黒。 黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネ
ラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネ
ーブルスイエロー、テフトールイエローS、ハンザイエ
ロー10G、ベンジジンイエローG、キノリンイエロー
レーキ、パーマネントイエローNGG、タートラジンレ
ーキ。 橙色顔料 赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジ
GTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレ
ンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。 赤色顔料 ベンガラ、カドミュウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミ
ウム、パーマネントオレンジ4R、リソールレッド、ピ
ラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レ
ーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレ
ーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリ
アントカーミン3B。 紫色顔料 マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレ
ットレーキ。 青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクト
リアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタ
ロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物
、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC
。 緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G。 白色顔料 二酸化チタン(チタン白)、亜鉛華。 体質顔料 パライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイト
カーボン、タルク、アルミホワイト。
【0024】磁性材料顔料としては、例えば四三酸化鉄
(Fe3 O4 )、三二酸化鉄(γ−Fe2 O3 
)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 O4 )、酸化鉄イット
リウム(Y3 Fe5 O12)、酸化ガドミウム(G
d3 Fe5 O12)、酸化鉄銅(CuFe2 O4
 )、酸化鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ネオジ
ウム(NdFeO3 )、酸化鉄バリウム(BaFe1
2O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2 O4 
)、酸化鉄マンガン(MnFe2 O4 )、酸化鉄ラ
ンタン(LaFeO3 )、鉄粉(Fe)、コバルト粉
(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られているが、本
発明においてもこれら公知の磁性材料の微粉末の任意の
ものを用いることができる。
【0025】これらの顔料は複数の機能を有するもので
あってよい。例えばカーボンブラックは黒色顔料として
の機能と導電性顔料としての機能とを備えている。同様
に、鉄黒(マグネタイト)は黒色顔料としての機能と磁
性顔料としての機能を備えている。これらの顔料は、そ
の用途によっても相違するが、トナー中に5乃至15重
量%、特に7乃至12重量%の量で存在するのがよい。
【0026】電荷制御剤としては、従来トナー用に使用
されている任意の電荷制御剤が使用される。電荷制御剤
としては、例えば、ニグロシン染料、オイルブラック、
スピロンブラック等の油溶性の染料や、ナフテン酸、サ
リチル酸、オクチル酸、高級脂肪酸、樹脂酸のマンガン
、鉄、コバルト、鉛、亜鉛、セリウム、カルシウム、ニ
ッケル等の金属塩である金属石鹸等或いは含金属アゾ染
料、ピリミジン化合物、アルキルサリチル酸の金属キレ
ート等を挙げることができる。正の電荷制御剤の代表例
は油溶性染料であり、負の電荷制御剤の代表例は含金属
錯塩染料である。
【0027】これらの電荷制御剤は、その種類によって
も相違するが、トナー当り0.5乃至5重量%、特に1
乃至2重量%の量で使用するのがよい。本発明において
、上述した成分の内先ず、ワックス状離型剤と電荷制御
剤とを、固相状態において混合攪拌し、固相の前混合物
とする。両者の配合比は、一般にワックス状離型剤10
0重量部当り電荷制御剤10乃至500重量部、特に3
0乃至200重量部とするのがよい。この前混合は、両
者の混合が均密に行われる限り、特に制限はなく、例え
ばコニカルブレンダー、リボンブレンダー、V型ブレン
ダー等の各種ブレンダーを用いて行なうことができる。
【0028】次いで、この前混合物と定着用樹脂、着色
剤或いは更に他のトナー用配合成分とを固相で摩砕混合
する。この摩砕混合は高剪断力が作用する条件下で行う
べきであり、一般にヘンシエルミキサー、スーパーミキ
サー、ボールミル、チューブミル、振動ミル、コロイド
ミル、オングミル等が使用される。摩砕を固相で行うた
めに、一般に必らずしも必要でないが、装置を冷却水、
冷風、ブライン等で強制冷却することもできる。摩砕温
度は定着用樹脂のガラス転移点(Tg)よりも低い温度
とするのがよい。必要な摩砕混合時間は、装置の種類や
投入量によっても相違するが、一般に10乃至40分の
範囲が適当である。
【0029】このようにして得られた最終前混合物を常
法により溶融混練し、この混練物を粉砕し、分級してト
ナーとする。トナーの粒径は、一般に4乃至20μmの
範囲が適当である。得られたトナーには、エアロジルR
972(登録商標)のような疎水性シリカから成る流動
性改良剤をトナー当り0.1乃至0.5重量%の量で配
合し、前記混合機中でまぶし処理して最終トナーとする
【0030】本発明によるトナーは、フェライトや鉄粉
等の磁性キャリヤと混合し、二成分系現像剤としてまた
トナー中に磁性顔料が含有されている場合には一成分系
現像剤として静電潜像の現像に有利に使用される。
【0031】
【実施例】実施例1 (トナー配合成分) スチレン−アクリル系樹脂        100重量
部カーボンブラック                
8.5重量部クロム錯塩染料(電荷制御剤)    1
.5重量部低分子量ポリプロピレン(離型剤)    
3重量部上記トナー配合成分のうちまず、離型剤として
の低分子量ポリプロピレン3重量部と電荷制御剤として
のクロム錯塩染料1.5重量部とを、ヘンシェルミキサ
ーを用いて10分間混合攪拌し、前混合物を調製した。
【0032】この前混合物と、スチレン−アクリル系樹
脂100重量部、カーボンブラック8.5重量部とをヘ
ンシェルミキサーでさらに10分間混合し、最終前混合
物を調製した。この最終前混合物を二軸押出し機を用い
て溶融混練し、冷却後、ジェットミルを用いて粉砕し、
アルピネ分級機で風力分級を行って、平均粒径10μm
のトナーを得た。
【0033】このトナーに、疎水性シリカをトナー当た
り0.3重量%加えてヘンシェルミキサーで混合し、ま
ぶし処理を行って、最終トナーとした。そして、この最
終トナーにおけるクロム錯塩染料の平均断面積を測定し
たところ、1.2μm^2 であった。なお、平均断面
積の測定方法は次のとおりである。
【0034】トナー粒子をミクロトームにより厚さ70
0nmの薄膜に加工し、そのサンプルを偏光顕微鏡(ニ
コン社製;商品名OPTIPHOTOPOL)で400
倍で写真撮影し、この写真から、画像解析装置により2
24×176μm×25画面の範囲にある電荷制御剤凝
集物の大きさの平均を求めたものである。また、得られ
たトナーの帯電量分布を測定し、トナー帯電量分布の逆
極性面積比を求めた。逆極性面積比は、図2に示すよう
なトナー帯電量分布のグラフにおいて、トナーの帯電極
性と同極性に帯電されたトナーの面積をs、逆極性に帯
電されたトナーの面積をSとすると、 で求められる。この結果を表1に示す。
【0035】さらに、このトナーにフェライトキャリヤ
を混合し、トナー濃度3.5重量%の現像剤を作製した
。この現像剤を用いて、電子写真複写機(三田工業社製
;DC3255)により5万枚複写を行い、トナー飛散
、定着ローラ汚れ、および5万枚複写後の画像濃度とか
ぶりの濃度について評価を行った。なお、画像濃度とか
ぶり濃度は、反射濃度計(東京電色社製)にて測定した
。この結果を表1に示す。
【0036】実施例2 実施例1において、低分子量ポリプロピレンとクロム錯
塩染料との前混合を10分間行うのに代えて5分間行っ
た以外は、実施例1と同様にして平均粒径10μmを作
製した。得られたトナーにおけるクロム錯塩染料の平均
断面積を測定したところ、1.5μm^2 であった。 さらに、このトナーの逆極性面積比を求め、複写テスト
を実施例1と同様にして行った。この結果を表1に示す
【0037】比較例1 実施例1と同様のトナー配合成分を、すべて一緒にヘン
シェルミキサーを用いて20分間混合攪拌し、前混合物
を調製した。この前混合物を、実施例1と同様に、溶融
混練し、冷却後、粉砕、分級を行い、疎水性シリカでま
ぶし処理を行ってトナーを得た。得られたトナーにおけ
るクロム錯塩染料の平均断面積を測定したところ、2.
5μm^2であった。さらに、このトナーの逆極性面積
比を求め、複写テストを実施例1と同様にして行った。 この結果を表1に示す。
【0038】比較例2 実施例1と同様のトナー配合成分のうちまず、低分子量
ポリプロピレン3重量部、クロム錯塩染料0.5重量部
およびカーボンブラック1.5重量部を、二軸押出し機
を用いて溶融混練し、冷却してプレミックス混練物を得
た。このプレミックス混練物と、スチレン−アクリル系
樹脂100重量部、クロム錯塩染料1.0重量部および
カーボンブラック7.0重量部とをさらに溶融混練し、
以下実施例1と同様に、粉砕、分級を行い、疎水性シリ
カでまぶし処理を行ってトナーを得た。得られたトナー
におけるクロム錯塩染料の平均断面積を測定したところ
、2.1μm^2であった。さらに、このトナーの逆極
性面積比を求め、複写テストを実施例1と同様にして行
った。この結果を表1に示す。
【0039】比較例3 実施例1と同様のトナー配合成分のうちまず、クロム錯
塩染料以外の成分、すなわちスチレン−アクリル系樹脂
100重量部、カーボンブラック8.5重量部および低
分子量ポリプロピレン3重量部をヘンシェルミキサーを
用いて20分間混合攪拌し、前混合物を調製した。この
前混合物を、実施例1と同様に、溶融混練し、粉砕、分
級を行いってトナーを得た。
【0040】このトナーにクロム錯塩染料1.5重量部
を加えてヘンシェルミキサーで混合攪拌し、トナー表面
に付着処理を行った。そして、実施例1と同様に疎水性
シリカでまぶし処理を行って最終トナーを得た。得られ
たトナーにおけるクロム錯塩染料の平均断面積を測定し
たところ、2.9μm^2であった。
【0041】さらに、このトナーの逆極性面積比を求め
、複写テストを実施例1と同様にして行った。この結果
を表1に示す。表1から明らかなように、本発明の製造
方法で得られた実施例1,2のトナーは、トナーにおけ
る電荷制御剤の平均断面積が本発明の範囲であり、逆極
性に帯電トナーが非常に少なく、トナー飛散、定着ロー
ラ汚れが発生しないうえ、画像濃度が高くてかぶり濃度
の低い、鮮明な画像が得られた。
【0042】一方、トナー配合成分をすべて一緒に前混
合してから混練する従来の方法で得られた比較例1のト
ナーは、トナーにおける電荷制御剤の平均断面積が大き
く、粗大な粒子のままであった。その結果、逆極性に帯
電するトナーが多く、トナー飛散が発生した。
【0043】また、ワックスと電荷制御剤とを混練して
プレミックスを製造し、さらにこれと樹脂および電荷制
御剤とを混練する方法で得られた比較例2のトナーも、
トナーにおける電荷制御剤の平均断面積が大きかった。 その結果、逆極性に帯電するトナーが多く、トナー飛散
が発生した。また、画像濃度の低い画像しか得られなか
った。
【0044】さらにまた、電荷制御剤をトナー表面に付
着させる方法で得られた比較例3のトナーも、トナーに
おける電荷制御剤の平均断面積が大きく、粗大な粒子の
ままであった。その結果、逆極性に帯電するトナーが多
く、トナー飛散や画像上のかぶりが見られた。また、定
着ローラ汚れも多量に発生した。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、トナー成分の溶融混練
に先立って、ワックス状離型剤と電荷制御剤とを固相で
前混合し、この前混合物と樹脂成分等とを固相で摩砕混
合することにより、定着用樹脂媒質中に電荷制御剤が一
次粒子乃至準一次粒子の形で分散し、しかも電荷制御剤
分散粒子とワックス状離型剤とが包接状態で共存するト
ナーが得られ、このトナーは安定で優れた電荷制御作用
と定着ローラの非汚染性とを有し、しかも再現性のよい
持続した給電特性が得られるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー粒子の偏光顕微鏡写真を写し取
った図。
【図2】トナー帯電量の分布を示すグラフ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ワックス状離型剤と電荷制御剤とを固
    相状態において混合攪拌して固相の前混合物を調製し、
    この前混合物と定着用樹脂、着色剤或いは更に他のトナ
    ー用配合剤とを固相で摩砕混合して最終前混合物を調製
    し、次いでこの最終前混合物を溶融混練し、混練物を粉
    砕、分級して所定粒度のトナーに成形することを特徴と
    するトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】  ワックス状離型剤100重量部に対し
    て電荷制御剤10乃至500重量部を混合する請求項1
    記載の製造方法。
  3. 【請求項3】  定着用樹脂と定着用樹脂中に分散され
    たワックス状離型剤、電荷制御剤及び着色剤とから成る
    トナーにおいて、定着用樹脂媒質中における電荷制御剤
    の分散粒子の平均断面積が1.8μm^2を越えない範
    囲にあり且つ該電荷制御剤分散粒子はワックス状離型剤
    と包接された状態で共存していることを特徴とするトナ
    ー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2748582A1 (fr) * 1996-05-08 1997-11-14 Toshiba Kk Developpateur et procede de preparation
JPH117162A (ja) * 1997-06-16 1999-01-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 電子写真用トナー粒子の製造方法及びその利用
JP2002156775A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Fujitsu Ltd フラッシュ定着用カラートナー
JP2009139511A (ja) * 2007-12-05 2009-06-25 Ricoh Co Ltd 電子写真用トナー、二成分現像剤、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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