JP2818406B2 - ポジチブ及びネガチブ処理感放射線混合物用ポリマー結合剤及びその結合剤を含む混合物の画像形成方法 - Google Patents
ポジチブ及びネガチブ処理感放射線混合物用ポリマー結合剤及びその結合剤を含む混合物の画像形成方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリマー結合剤及び
その結合剤を含む混合物の画像形成方法に関し、特に放
射線の作用下で強酸を形成する有機化合物との混合使用
で、ポジチブ及びネガチブ処理可能な感放射線混合物を
形成するポリマー結合剤及びその結合剤を含む混合物を
短波長紫外にて露光する混合物の画像形成方法に関す
る。本発明のポリマー結合剤を用いた上記混合物は、紫
外線、電子線、及びX線に対して感応し、ことにレジス
ト材料として好適である。
その結合剤を含む混合物の画像形成方法に関し、特に放
射線の作用下で強酸を形成する有機化合物との混合使用
で、ポジチブ及びネガチブ処理可能な感放射線混合物を
形成するポリマー結合剤及びその結合剤を含む混合物を
短波長紫外にて露光する混合物の画像形成方法に関す
る。本発明のポリマー結合剤を用いた上記混合物は、紫
外線、電子線、及びX線に対して感応し、ことにレジス
ト材料として好適である。
【0002】
【従来の技術】ポジチブ処理感放射線混合物に使用され
ている結合剤として、アルカリ水溶液に可溶性の結合
剤、例えばノボラック或はポリ−(p−ビニルフェノー
ル)が知られている。しかしながら、このような結合剤
をo−キノンジアジドと共に使用したポジチブ処理感放
射線混合物は、ことに短波長放射線に対する感度が部分
的に不十分である。
ている結合剤として、アルカリ水溶液に可溶性の結合
剤、例えばノボラック或はポリ−(p−ビニルフェノー
ル)が知られている。しかしながら、このような結合剤
をo−キノンジアジドと共に使用したポジチブ処理感放
射線混合物は、ことに短波長放射線に対する感度が部分
的に不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的乃至課題
は、放射線の作用で強酸を形成する有機化合物との混合
使用で、アルカリ水溶液で現像され、しかもポジチブ処
理もネガチブ処理も可能なレリーフパターン作製用の高
活性感放射線組成物に好適なポリマー結合剤及び良好な
画像が得られる、ポリマー結合剤を含む感放射線混合物
を短波長紫外にて露光する画像形成方法を提供すること
である。
は、放射線の作用で強酸を形成する有機化合物との混合
使用で、アルカリ水溶液で現像され、しかもポジチブ処
理もネガチブ処理も可能なレリーフパターン作製用の高
活性感放射線組成物に好適なポリマー結合剤及び良好な
画像が得られる、ポリマー結合剤を含む感放射線混合物
を短波長紫外にて露光する画像形成方法を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のポリマー結合剤
からは、何らの追加的処理工程を必要とすることなくポ
ジチブ処理もネガチブ処理も可能な、高感度のアルカリ
現像しうる感放射線混合物が調製されうることが見出さ
れた。
からは、何らの追加的処理工程を必要とすることなくポ
ジチブ処理もネガチブ処理も可能な、高感度のアルカリ
現像しうる感放射線混合物が調製されうることが見出さ
れた。
【0005】本発明の対象は、フェノール性ヒドロキシ
ル基含有ポリマーのヒドロキシル基とジヒドロピラン或
はアルキルビニルエーテルとの反応生成物、或はフェノ
ール性ヒドロキシル基含有モノマー化合物のヒドロキシ
ル基とジヒドロピラン或はアルキルビニルエーテルとの
反応生成物の重合或は重縮合により得られる重合体或は
重縮合物からなることを特徴とするポリマー結合剤及び
ポリマー結合剤を含む感放射線混合物を短波長紫外にて
露光することを特徴とする画像形成方法である。
ル基含有ポリマーのヒドロキシル基とジヒドロピラン或
はアルキルビニルエーテルとの反応生成物、或はフェノ
ール性ヒドロキシル基含有モノマー化合物のヒドロキシ
ル基とジヒドロピラン或はアルキルビニルエーテルとの
反応生成物の重合或は重縮合により得られる重合体或は
重縮合物からなることを特徴とするポリマー結合剤及び
ポリマー結合剤を含む感放射線混合物を短波長紫外にて
露光することを特徴とする画像形成方法である。
【0006】本発明のポリマー結合剤中において、ポリ
マー中に当初から存在するフェノール性ヒドロキシル基
の10乃至100%をジヒドロピラン或はアルキルビニ
ルエーテルと反応させることが好ましく、このポリマー
結合剤としてp−クレゾール/ホルムアルデヒドを主体
とするノボラックとジヒドロピラン或はアルキルビニル
エーテルとの反応生成物か、或はポリ−(p−ヒドロキ
シスチレン)、ポリ−(p−ヒドロキシ−α−メチルス
チレン)、或はp−ヒドロキシスチレン/p−ヒドロキ
シ−α−メチルスチレンの共重合体と、ジヒドロピラン
或はアルキルビニルエーテルとの反応生成物を使用する
のが好ましい。
マー中に当初から存在するフェノール性ヒドロキシル基
の10乃至100%をジヒドロピラン或はアルキルビニ
ルエーテルと反応させることが好ましく、このポリマー
結合剤としてp−クレゾール/ホルムアルデヒドを主体
とするノボラックとジヒドロピラン或はアルキルビニル
エーテルとの反応生成物か、或はポリ−(p−ヒドロキ
シスチレン)、ポリ−(p−ヒドロキシ−α−メチルス
チレン)、或はp−ヒドロキシスチレン/p−ヒドロキ
シ−α−メチルスチレンの共重合体と、ジヒドロピラン
或はアルキルビニルエーテルとの反応生成物を使用する
のが好ましい。
【0007】本発明のポリマー結合剤と好適に共使用
し、感放射線組成物を調製しうる有機化合物の一例とし
て一般式(I):
し、感放射線組成物を調製しうる有機化合物の一例とし
て一般式(I):
【0008】
【化1】 [式中、R1 、R2 及びR3 は互いに同じであっても異
なっていてもよく、それぞれ場合によりヘテロ原子を含
有する脂肪族及び/或は芳香族基を意味し、或はR1 乃
至R3 の2個が互いに結合して環を形成するが、R1 乃
至R3 の少なくとも1個は少なくとも1個の、酸により
分裂可能の基を有し、R1 乃至R3 の1個は1個或は複
数個のさらに他のスルホニウム塩基と、場合により酸に
より分裂可能の基を介して、結合されることができ、X
- は非求核性反対イオンを意味する]のスルホニウム塩
を使用することが好ましい。
なっていてもよく、それぞれ場合によりヘテロ原子を含
有する脂肪族及び/或は芳香族基を意味し、或はR1 乃
至R3 の2個が互いに結合して環を形成するが、R1 乃
至R3 の少なくとも1個は少なくとも1個の、酸により
分裂可能の基を有し、R1 乃至R3 の1個は1個或は複
数個のさらに他のスルホニウム塩基と、場合により酸に
より分裂可能の基を介して、結合されることができ、X
- は非求核性反対イオンを意味する]のスルホニウム塩
を使用することが好ましい。
【0009】本発明のポリマー結合剤を用いた感放射線
混合物を露光後、60乃至90℃の温度に加熱し、次い
でアルカリ現像剤で現像することにより、ポジチブレジ
ストパターンが得られる。又上記と同様にして、但し露
光後に120乃至200℃の温度に加熱することにより
ネガチブレジストパターンが得られる。
混合物を露光後、60乃至90℃の温度に加熱し、次い
でアルカリ現像剤で現像することにより、ポジチブレジ
ストパターンが得られる。又上記と同様にして、但し露
光後に120乃至200℃の温度に加熱することにより
ネガチブレジストパターンが得られる。
【0010】本発明のポリマー結合剤を用いて調製され
た感放射線混合物の各組成分を以下に逐一説明する。
た感放射線混合物の各組成分を以下に逐一説明する。
【0011】本発明のポリマー結合剤を製造するための
出発材料としては、フェノール樹脂、例えばノボラッ
ク、ことにp−クレゾール/ホルムアルデヒドを主体と
するノボラック、ポリ−(p−ヒドロキシスチレン)、
ポリ−(p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン)或はp
−ヒドロキシスチレン/p−ヒドロキシ−α−メチルス
チレン共重合体が挙げられる。これらは全体的或は部分
的にジヒドロピラン或はアルキルビニルエーテルと反応
せしめられ、例えばジヒドロピランとの反応生成物の場
合には、一般式(II)
出発材料としては、フェノール樹脂、例えばノボラッ
ク、ことにp−クレゾール/ホルムアルデヒドを主体と
するノボラック、ポリ−(p−ヒドロキシスチレン)、
ポリ−(p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン)或はp
−ヒドロキシスチレン/p−ヒドロキシ−α−メチルス
チレン共重合体が挙げられる。これらは全体的或は部分
的にジヒドロピラン或はアルキルビニルエーテルと反応
せしめられ、例えばジヒドロピランとの反応生成物の場
合には、一般式(II)
【0012】
【化2】 [式中、Rは水素或は炭素原子1乃至3個を有するアル
キルを意味する]の基が導入される。
キルを意味する]の基が導入される。
【0013】ノボラック(出発材料)としては、例えば
「ソリッド、ステイト、テクノロジー」1984年6月
号115−120頁におけるT.パンパローン(Pam
palone)の論稿「ノボラック、レジンス、ユーズ
ド、イン、ポジチブ、レジスト、システムズ」に記載さ
れているものが使用される。特殊な用途、例えば短波長
紫外線露光用には、p−クレゾール及びホルムアルデヒ
ドからのノボラックが好ましい。
「ソリッド、ステイト、テクノロジー」1984年6月
号115−120頁におけるT.パンパローン(Pam
palone)の論稿「ノボラック、レジンス、ユーズ
ド、イン、ポジチブ、レジスト、システムズ」に記載さ
れているものが使用される。特殊な用途、例えば短波長
紫外線露光用には、p−クレゾール及びホルムアルデヒ
ドからのノボラックが好ましい。
【0014】次いでノボラックは、例えばエチルアセタ
ート中において、触媒的量の塩酸の存在下に、ジヒドロ
ピラン或はアルキルビニルエーテルと反応せしめられ、
フェノール性OH基が全部或は部分的に代替される。
ート中において、触媒的量の塩酸の存在下に、ジヒドロ
ピラン或はアルキルビニルエーテルと反応せしめられ、
フェノール性OH基が全部或は部分的に代替される。
【0015】ヒドロキシスチレンを主体とするフェノー
ル樹脂は、慣用の方法により種々の不飽和モノマーをラ
ジカル共重合或はイオン共重合して製造される。共重合
せしめられるべき不飽和コモノマーは、置換或は非置換
ヒドロキシスチレン、例えばp−ヒドロキシスチレン、
m−ヒドロキシスチレン、p−(テトラヒドロピラニル
−オキシ)−スチレン及びp−ヒドロキシ−α−メチル
スチレンが好ましい。
ル樹脂は、慣用の方法により種々の不飽和モノマーをラ
ジカル共重合或はイオン共重合して製造される。共重合
せしめられるべき不飽和コモノマーは、置換或は非置換
ヒドロキシスチレン、例えばp−ヒドロキシスチレン、
m−ヒドロキシスチレン、p−(テトラヒドロピラニル
−オキシ)−スチレン及びp−ヒドロキシ−α−メチル
スチレンが好ましい。
【0016】ヒドロキシスチレンを主体とするこれらの
ポリマーは、重合類似反応により、例えばポリ−(p−
ヒドロキシスチレン)をそれぞれ化学量論的量の或はこ
の理論量より少ない量の、例えばジヒドロピラン或はア
ルキルビニルエーテルと反応せしめられる。
ポリマーは、重合類似反応により、例えばポリ−(p−
ヒドロキシスチレン)をそれぞれ化学量論的量の或はこ
の理論量より少ない量の、例えばジヒドロピラン或はア
ルキルビニルエーテルと反応せしめられる。
【0017】アルキルビニルエーテルとしては、1乃至
8個の、好ましくは2乃至6個、ことに2乃至4個の炭
素原子をアルキル基中に有する、直鎖、分岐或は環式の
ものが挙げられる。ことに好ましいのはフェノール性ヒ
ドロキシ基を有する縮合物或は重合体をジヒドロピラン
とにより変換したものである。
8個の、好ましくは2乃至6個、ことに2乃至4個の炭
素原子をアルキル基中に有する、直鎖、分岐或は環式の
ものが挙げられる。ことに好ましいのはフェノール性ヒ
ドロキシ基を有する縮合物或は重合体をジヒドロピラン
とにより変換したものである。
【0018】本発明の結合剤におけるフェノール性ヒド
ロキシル基の10乃至100%、ことに15乃至30%
が、アルキルビニルエーテル或はジヒドロピランでエー
テル化されるのが好ましい。
ロキシル基の10乃至100%、ことに15乃至30%
が、アルキルビニルエーテル或はジヒドロピランでエー
テル化されるのが好ましい。
【0019】共重合体(ポリマー結合剤)の組成はH−
NMRスペクトロスコープにより測定される。
NMRスペクトロスコープにより測定される。
【0020】本発明の結合剤から調製される感放射線混
合物中には、ポリマー結合剤が70乃至98%、ことに
80乃至95%含有され得る。
合物中には、ポリマー結合剤が70乃至98%、ことに
80乃至95%含有され得る。
【0021】感放射線混合物を調製するために、本発明
の結合剤と混合される好ましい有機化合物は、少なくと
も1個のスルホニウム塩基と、少なくとも1個のt−ブ
チルカルボナート基或は少なくとも1個のシリルエーテ
ル基とを含有するものが好ましい。しかしながら、放射
線照射により強酸を形成し、同一分子内に酸により分裂
可能の基を含有するものであれば上記以外の化合物も使
用されうる。
の結合剤と混合される好ましい有機化合物は、少なくと
も1個のスルホニウム塩基と、少なくとも1個のt−ブ
チルカルボナート基或は少なくとも1個のシリルエーテ
ル基とを含有するものが好ましい。しかしながら、放射
線照射により強酸を形成し、同一分子内に酸により分裂
可能の基を含有するものであれば上記以外の化合物も使
用されうる。
【0022】好ましいこのような有機化合物は一般式
(I):
(I):
【0023】
【化3】 で表されるものである。
【0024】R1 、R2 及びR3 は互いに同じであって
も異なっていてもよく、それぞれ場合によりヘテロ原子
を有する脂肪族及び/或は芳香族基を意味し、或はR1
乃至R3 のうちの2個が結合して環を形成するが、R1
乃至R3 の少なくとも1個は少なくとも1個の酸により
分裂可能の基を含有し、R1 乃至R3 の1個は1個或は
複数個の他のスルホニウム塩基と、場合により酸により
分裂可能の基を介して、結合されることができ、X- は
非求核性反対イオンを意味する。具体的には例えば反対
イオンとしてヘキサフルオロアルセナート、ヘキサフル
オロアンチモナート、ヘキサフルオロホスファート及び
/或はヘキサフルオロカルボナートを有するジメチル−
4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル−スルホニ
ウム塩、上記反対イオンを有するフェニル−ビス−(4
−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)−スルホニ
ウム塩、上記反対イオンを有するトリス−(4−t−ブ
トキシカルボニルオキシフェニル)−スルホニウム塩、
上記反対イオンを有する4−ヒドロキシフェニル−ビス
−(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)−ス
ルホニウム塩或は上記反対イオンを有する1−ナフチル
−4−トリメチルシリルオキシテトラメチレン−スルホ
ニウム塩である。
も異なっていてもよく、それぞれ場合によりヘテロ原子
を有する脂肪族及び/或は芳香族基を意味し、或はR1
乃至R3 のうちの2個が結合して環を形成するが、R1
乃至R3 の少なくとも1個は少なくとも1個の酸により
分裂可能の基を含有し、R1 乃至R3 の1個は1個或は
複数個の他のスルホニウム塩基と、場合により酸により
分裂可能の基を介して、結合されることができ、X- は
非求核性反対イオンを意味する。具体的には例えば反対
イオンとしてヘキサフルオロアルセナート、ヘキサフル
オロアンチモナート、ヘキサフルオロホスファート及び
/或はヘキサフルオロカルボナートを有するジメチル−
4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル−スルホニ
ウム塩、上記反対イオンを有するフェニル−ビス−(4
−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)−スルホニ
ウム塩、上記反対イオンを有するトリス−(4−t−ブ
トキシカルボニルオキシフェニル)−スルホニウム塩、
上記反対イオンを有する4−ヒドロキシフェニル−ビス
−(4−t−ブトキシカルボニルオキシフェニル)−ス
ルホニウム塩或は上記反対イオンを有する1−ナフチル
−4−トリメチルシリルオキシテトラメチレン−スルホ
ニウム塩である。
【0025】ことに好ましい有機化合物は一般式(II
I):
I):
【0026】
【化4】 で表されるものである。Rは水素、t−ブトキシカルボ
ニル及び/或はトリアルキルシリルを意味するが、Rの
うち少なくとも1個は水素であってはならない。
ニル及び/或はトリアルキルシリルを意味するが、Rの
うち少なくとも1個は水素であってはならない。
【0027】上記スルホニウム塩の製造法は、例えば西
独特許出願公開3721741号及び3721740号
公報に記載されている。
独特許出願公開3721741号及び3721740号
公報に記載されている。
【0028】本発明の結合剤含有感放射線混合物中、結
合剤及び有機化合物の合計量に対し、この有機化合物は
好ましくは2乃至30重量%、ことに5乃至20重量%
含有される。
合剤及び有機化合物の合計量に対し、この有機化合物は
好ましくは2乃至30重量%、ことに5乃至20重量%
含有される。
【0029】本発明のポリマー結合剤を含む感放射線混
合物は、X線、電子ビーム、紫外線に対して感応する。
長波長紫外線から可視光線波長域まで感応するように、
場合により微量の増感剤、例えばピレン、ペリレンを添
加することができる。特殊な波長範囲、例えば短波長紫
外線帯域(<300nm)における露光のため、それぞ
れの露光波長における高い透明度が要求される。水銀灯
を主体とする慣用の露光装置においては254nmライ
ンが使用され、また248nm(KrF)のエキシマレ
ーザ光が使用される。したがって、感放射線記録材料は
この波長帯域においてなるべく低い光学密度を持たねば
ならない。このような用途のためにはノボラックを主体
とする本発明におけるポリマー結合剤は、ヒドロキシス
チレンを主体とするポリマー結合剤がこの特殊な用途の
ために使用される場合に比し不適当である。
合物は、X線、電子ビーム、紫外線に対して感応する。
長波長紫外線から可視光線波長域まで感応するように、
場合により微量の増感剤、例えばピレン、ペリレンを添
加することができる。特殊な波長範囲、例えば短波長紫
外線帯域(<300nm)における露光のため、それぞ
れの露光波長における高い透明度が要求される。水銀灯
を主体とする慣用の露光装置においては254nmライ
ンが使用され、また248nm(KrF)のエキシマレ
ーザ光が使用される。したがって、感放射線記録材料は
この波長帯域においてなるべく低い光学密度を持たねば
ならない。このような用途のためにはノボラックを主体
とする本発明におけるポリマー結合剤は、ヒドロキシス
チレンを主体とするポリマー結合剤がこの特殊な用途の
ために使用される場合に比し不適当である。
【0030】本発明のポリマー結合剤を含む感放射線混
合物からポジチブレリーフパターンの作製において、感
放射線混合物からなる感放射線記録層は、60乃至90
℃の温度に加熱することにより露光領域の水性アルカリ
溶媒に対する溶解性が増大せしめられ、この露光領域が
水性アルカリ現像剤により選択的に洗除されうる程度に
画像形成露光される。
合物からポジチブレリーフパターンの作製において、感
放射線混合物からなる感放射線記録層は、60乃至90
℃の温度に加熱することにより露光領域の水性アルカリ
溶媒に対する溶解性が増大せしめられ、この露光領域が
水性アルカリ現像剤により選択的に洗除されうる程度に
画像形成露光される。
【0031】ネガチブレリーフパターン作製において
は、感放射線記録層は、120乃至200℃の温度に加
熱することにより露光領域の水性アルカリ現像剤に対し
て最早溶解しなくなる程度に画像形成露光される。非露
光領域はこの処理により逆に水性アルカリ現像剤により
完全に洗除される。
は、感放射線記録層は、120乃至200℃の温度に加
熱することにより露光領域の水性アルカリ現像剤に対し
て最早溶解しなくなる程度に画像形成露光される。非露
光領域はこの処理により逆に水性アルカリ現像剤により
完全に洗除される。
【0032】フェノール系モノマー組成分の10乃至1
00%がアルキルビニルエーテル或はジヒドロピランと
反応せしめられたポリマー結合剤、例えばポリ−p−ヒ
ドロキシスチレンと、ポリマー結合剤と放射線の作用で
強酸を形成する有機化合物の合計量に対して5乃至20
重量%、ことに5乃至15重量%の有機化合物とを、適
当な不活性溶媒、例えばメチルグリコールアセタート或
はメチル−プロピレングリコール−アセタートに溶解さ
せ、固体分含有量を10乃至30重量%となるようにす
る。
00%がアルキルビニルエーテル或はジヒドロピランと
反応せしめられたポリマー結合剤、例えばポリ−p−ヒ
ドロキシスチレンと、ポリマー結合剤と放射線の作用で
強酸を形成する有機化合物の合計量に対して5乃至20
重量%、ことに5乃至15重量%の有機化合物とを、適
当な不活性溶媒、例えばメチルグリコールアセタート或
はメチル−プロピレングリコール−アセタートに溶解さ
せ、固体分含有量を10乃至30重量%となるようにす
る。
【0033】この溶液を0.2μm網目のフィルターで
濾過する。このレジスト溶液を1000乃至10000
rpmの回転数でウエハ(例えば表面を酸化させた珪素
ウエハ)上に遠心力塗布して、レジストフィルム(厚さ
約1μm)を形成する。このウエハを90乃至80℃で
1乃至5分間加熱する。形成層をクロム被覆石英マスク
を介して水銀灯紫外線、エキシマレーザー光、電子ビー
ム或はX線により露光処理する。露光層を60乃至80
℃で5秒乃至2分間、或は120乃至200℃で10秒
乃至2分間加熱する。このように熱処理された層をアル
カリ現像剤で現像処理し、60乃至80℃の低温熱処理
をした場合には露光領域が選択的に溶解洗除され、12
0℃以上の高温熱処理した場合には非露光領域が選択的
に溶解洗除される。
濾過する。このレジスト溶液を1000乃至10000
rpmの回転数でウエハ(例えば表面を酸化させた珪素
ウエハ)上に遠心力塗布して、レジストフィルム(厚さ
約1μm)を形成する。このウエハを90乃至80℃で
1乃至5分間加熱する。形成層をクロム被覆石英マスク
を介して水銀灯紫外線、エキシマレーザー光、電子ビー
ム或はX線により露光処理する。露光層を60乃至80
℃で5秒乃至2分間、或は120乃至200℃で10秒
乃至2分間加熱する。このように熱処理された層をアル
カリ現像剤で現像処理し、60乃至80℃の低温熱処理
をした場合には露光領域が選択的に溶解洗除され、12
0℃以上の高温熱処理した場合には非露光領域が選択的
に溶解洗除される。
【0034】現像剤としては市販の、例えばナトリウム
ヒドロキシド、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム或はテト
ラアルキルアンモニウムヒドロキシドを主体とする市販
のものが使用される。
ヒドロキシド、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム或はテト
ラアルキルアンモニウムヒドロキシドを主体とする市販
のものが使用される。
【0035】本発明のポリマー結合剤を含む感放射線混
合物は、ことに高感度、良好な解像度、処理の容易性を
示し、従って短波長紫外線によるリトグラフィーに特に
適する。
合物は、ことに高感度、良好な解像度、処理の容易性を
示し、従って短波長紫外線によるリトグラフィーに特に
適する。
【0036】以下の実施例における部及びパーセントは
明示されない限りすべて重量部及び重量%である。
明示されない限りすべて重量部及び重量%である。
【0037】
ポリマー結合剤の合成 分子量Mw(光散乱)62000g/モルのポリ−(p
−ヒドロキシスチレン)2部をエチルアセタート20部
に溶解させる。これにジヒドロピラン10部及び濃塩酸
0.5部を添加する。この混合物を室温において62時
間反応させ、次いでリグロイン中に沈殿させる。生成ポ
リマーを希釈炭酸水素ナトリウムで洗浄し、50℃減圧
下に乾燥する。そのIRスペクトロープ及びH−NMR
スペクトロープ分析により、フェノール性OHが完全に
エーテル化されており、ポリ−(p−ヒドロキシスチレ
ン)のテトラヒドロピラニルエーテルが形成されている
ことが認められる。
−ヒドロキシスチレン)2部をエチルアセタート20部
に溶解させる。これにジヒドロピラン10部及び濃塩酸
0.5部を添加する。この混合物を室温において62時
間反応させ、次いでリグロイン中に沈殿させる。生成ポ
リマーを希釈炭酸水素ナトリウムで洗浄し、50℃減圧
下に乾燥する。そのIRスペクトロープ及びH−NMR
スペクトロープ分析により、フェノール性OHが完全に
エーテル化されており、ポリ−(p−ヒドロキシスチレ
ン)のテトラヒドロピラニルエーテルが形成されている
ことが認められる。
【0038】同様にしてそれぞれ理論量のジヒドロピラ
ンを添加して、部分的にエーテル化されたフェノール基
を有するポリマーが製造される。
ンを添加して、部分的にエーテル化されたフェノール基
を有するポリマーが製造される。
【0039】また、ジヒドロピランの代わりに、それと
同じ当量のアルキルビニルエーテルを添加して、エーテ
ル化されたフェノール基を有するポリマーが製造され
る。
同じ当量のアルキルビニルエーテルを添加して、エーテ
ル化されたフェノール基を有するポリマーが製造され
る。
【0040】ポリマー結合剤の用途例1 レジスト溶液の調製 10部のトリス−(4−t−ブトキシカルボニルオキシ
フェニル)−スルホニウムヘキサフルオロアルセナー
ト、90部の、p−ヒドロキシスチレン/p−2−テト
ラヒドロピラニル−オキシスチレン(75:25)共重
合体(分子量Mn=22000g/モル(GPC))及
び400部のメチルプロピレングリコールアセタートか
らフォトレジスト溶液を調製する。この溶液を0.2μ
m網目のフィルターで濾過する。
フェニル)−スルホニウムヘキサフルオロアルセナー
ト、90部の、p−ヒドロキシスチレン/p−2−テト
ラヒドロピラニル−オキシスチレン(75:25)共重
合体(分子量Mn=22000g/モル(GPC))及
び400部のメチルプロピレングリコールアセタートか
らフォトレジスト溶液を調製する。この溶液を0.2μ
m網目のフィルターで濾過する。
【0041】リトグラフィー試験 (a)ポジチブ法 レジスト溶液を7900rpmの回転数でSiO2 被覆
珪素ウエハ上に遠心力塗布し、1.07μm厚さの層を
形成する。このウエハを90℃で1分間乾燥し、次いで
テストマスクを通して波長248nmのエキシマレーザ
ー光で15秒間コンタクト法で画像形成露光に付し、次
いで70℃で60秒間熱処理し、アルカリ現像剤(pH
値12.3)で60秒間現像処理する。露光領域は完全
に洗除され、マスクに忠実なポジチブ画像を有するレジ
ストパターンが得られる。感度は100mJ/cm2 で
ある。 (b)ネガチブ法 上記(a)のようにしてレジスト溶液を遠心力塗布し
(層厚さ1.005μm)、90℃で1分間加熱する。
次いでテストマスクを介して、波長248nmのエキシ
マレーザー光で20秒間画像形成露光し、次いで120
℃で1分間熱処理する。アルカリ性現像剤(pH12.
3)により90秒間現像すると、非露光領域は完全に洗
除されるが、露光領域は約1μmの厚さの層が残存す
る。感度は70mJ/cm2 で、マスクのネガチブパタ
ーンが形成される。
珪素ウエハ上に遠心力塗布し、1.07μm厚さの層を
形成する。このウエハを90℃で1分間乾燥し、次いで
テストマスクを通して波長248nmのエキシマレーザ
ー光で15秒間コンタクト法で画像形成露光に付し、次
いで70℃で60秒間熱処理し、アルカリ現像剤(pH
値12.3)で60秒間現像処理する。露光領域は完全
に洗除され、マスクに忠実なポジチブ画像を有するレジ
ストパターンが得られる。感度は100mJ/cm2 で
ある。 (b)ネガチブ法 上記(a)のようにしてレジスト溶液を遠心力塗布し
(層厚さ1.005μm)、90℃で1分間加熱する。
次いでテストマスクを介して、波長248nmのエキシ
マレーザー光で20秒間画像形成露光し、次いで120
℃で1分間熱処理する。アルカリ性現像剤(pH12.
3)により90秒間現像すると、非露光領域は完全に洗
除されるが、露光領域は約1μmの厚さの層が残存す
る。感度は70mJ/cm2 で、マスクのネガチブパタ
ーンが形成される。
【0042】ポリマー結合剤の用途例2 10部のトリス−(4−t−ブトキシカルボニルオキシ
フェニル)−スルホニウムヘキサフルオロホスファー
ト、90部の、p−ヒドロキシスチレン/p−2−テト
ラヒドロピラニル−オキシスチレン(90:10)共重
合体(分子量Mn=16500g/モル(GPC))及
び400部のメチルプロピレングリコールアセタートか
らフォトレジスト溶液を調製する。次いでこの溶液を
0.2μm網目のフィルターで濾過する。
フェニル)−スルホニウムヘキサフルオロホスファー
ト、90部の、p−ヒドロキシスチレン/p−2−テト
ラヒドロピラニル−オキシスチレン(90:10)共重
合体(分子量Mn=16500g/モル(GPC))及
び400部のメチルプロピレングリコールアセタートか
らフォトレジスト溶液を調製する。次いでこの溶液を
0.2μm網目のフィルターで濾過する。
【0043】このレジスト溶液を9820rpmの回転
数でSiO2 被覆珪素ウエハ上に遠心力塗布して0.9
9μm厚さの層を形成する。このウエハを90℃で1分
間乾燥し、次いでテストマスクを介してして波長248
nmのエキシマレーザー光で15秒間画像形成露光し、
次いで80℃で60秒間熱処理する。pH値12.3の
現像液で60秒間現像処理すると、露光領域は完全に洗
除され、マスクのポジチブ再生画像を有するレリーフパ
ターンが得られる。感度は250mJ/cm2である。
数でSiO2 被覆珪素ウエハ上に遠心力塗布して0.9
9μm厚さの層を形成する。このウエハを90℃で1分
間乾燥し、次いでテストマスクを介してして波長248
nmのエキシマレーザー光で15秒間画像形成露光し、
次いで80℃で60秒間熱処理する。pH値12.3の
現像液で60秒間現像処理すると、露光領域は完全に洗
除され、マスクのポジチブ再生画像を有するレリーフパ
ターンが得られる。感度は250mJ/cm2である。
【0044】上記混合物を120℃で熱処理すると相当
するネガチブパターンが得られる。感度は100mJ/
cm2 である。
するネガチブパターンが得られる。感度は100mJ/
cm2 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 125/18 C09D 125/18 161/08 161/08 G03F 7/023 511 G03F 7/023 511 7/038 601 7/038 601 H01L 21/027 H01L 21/30 502R (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/00 - 7/18
Claims (6)
- 【請求項1】 フェノール性ヒドロキシル基含有ポリマ
ーのヒドロキシル基とジヒドロピラン或はアルキルビニ
ルエーテルとの反応生成物、或はフェノール性ヒドロキ
シル基含有モノマー化合物のヒドロキシル基とジヒドロ
ピラン或はアルキルビニルエーテルとの反応生成物の重
合或は重縮合により得られる重合体或は重縮合物からな
ることを特徴とするポジチブ及びネガチブ処理感放射線
混合物用ポリマー結合剤。 - 【請求項2】 前記ポリマー中に当初から存在するフェ
ノール性ヒドロキシル基の10乃至100%とジヒドロ
ピラン或はアルキルビニルエーテルとの反応生成物から
なることを特徴とする請求項1記載のポリマー結合剤。 - 【請求項3】 フェノール性ヒドロキシル基含有ポリマ
ーが、p−クレゾール/ホルムアルデヒドを主体とする
ノボラックであることを特徴とする請求項1又は2記載
のポリマー結合剤。 - 【請求項4】 フェノール性ヒドロキシル基含有ポリマ
ーが、ポリ−(p−ヒドロキシスチレン)、ポリ−(p
−ヒドロキシ−α−メチルスチレン)、或はp−ヒドロ
キシスチレン/p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン共
重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載のポ
リマー結合剤。 - 【請求項5】 請求項3のポリマー結合剤を含む感放射
線混合物を短波長紫外にて露光することを特徴とする感
放射線混合物の画像形成方法。 - 【請求項6】 請求項4のポリマー結合剤を含む感放射
線混合物を248nm(KrF)のエキシマレーザ光に
て露光することを特徴とする感放射線混合物の画像形成
方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1026828A JPH1026828A (ja) | 1998-01-27 |
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JP9060810A Expired - Fee Related JP2818406B2 (ja) | 1988-05-19 | 1997-03-14 | ポジチブ及びネガチブ処理感放射線混合物用ポリマー結合剤及びその結合剤を含む混合物の画像形成方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1115256A Expired - Fee Related JP2675138B2 (ja) | 1988-05-19 | 1989-05-10 | ポジチブ及びネガチブ処理感放射線混合物及びレリーフパターンの作製方法 |
JP9060811A Expired - Fee Related JP2866077B2 (ja) | 1988-05-19 | 1997-03-14 | ポジチブ及びネガチブ処理感放射線混合物用ポリマー結合剤の製法 |
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DE (2) | DE3817012A1 (ja) |
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