JP2800613B2 - 制振機構を有するケーブル構造 - Google Patents
制振機構を有するケーブル構造Info
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- JP2800613B2 JP2800613B2 JP5005694A JP569493A JP2800613B2 JP 2800613 B2 JP2800613 B2 JP 2800613B2 JP 5005694 A JP5005694 A JP 5005694A JP 569493 A JP569493 A JP 569493A JP 2800613 B2 JP2800613 B2 JP 2800613B2
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
Description
た屋根等の水平材を左右非対称な荷重に対し抵抗させる
ために、水平材の両サイドと基礎間にプレストレス入り
のケーブルを取り付けた構造物、特にそのケーブル構造
に関するものである。
頂部に屋根等の水平材2を配設し、また両側を窓ガラス
3として、鉛直方向の等分布荷重に対し左右の荷重バラ
ンスで安定させる構造が知られている。
荷重に対し抵抗させ、構造的に安定させるために、水平
材2の両サイドと基礎間にケーブル(ワイヤー等)4を
取り付け、これにプレストレスを導入することが考えら
れている。
支柱1の支えるべき荷重は、水平材2の重量に、両サイ
ドのケーブル4に導入したプレストレス力を加算したも
のとなる。そして、このケーブル4に導入する力は、静
的な荷重として、積雪時の非対称荷重等で決定され、ま
た、動的な荷重として、暴風時や大地震時の水平・上下
・回転方向の荷重で決定される。図6は回転運動時の場
合の水平材2の回動を回転角θと先端部の上下の振れ+
δ、−δで示したものであり、図7は水平材2の上下運
動の場合をその上下の振れ+δ、−δで示したものであ
る。
な荷重に対する何等の減衰装置も持たないため、動的な
荷重に対してはケーブル4に非常に大きな力が働くこと
になり、ケーブルが緩まないよう作用する力以上の力を
予めケーブル4に導入しておく必要がある。従って、ケ
ーブル4と支柱1の必要断面積が共に大きくなり、コス
トアップになる。
のケーブル構造を提案している。図3のケーブル構造
は、ケーブル4に導入するプレストレスを、減衰付加装
置のない場合に動的な荷重から決定されるプレストレス
力値よりは小さい値として導入した後、このケーブル4
に減衰付加装置5を取り付けたものである。この場合、
図4に示すように、ケーブル4をパイプ6に通し、該パ
イプ6内にモルタル7等を充填し一体化し、このパイプ
6に対し減衰付加装置5たるオイルダンパー等を取付け
る。このようにオイルダンパー等の減衰付加装置5を取
り付けることにより、ケーブル4の動的応答量を小さく
抑えることができ、結果として、ケーブルに導入するプ
レストレス力を小さくすることができる。従って、ケー
ブル4と支柱1の必要断面積が共に小さくて済むことと
なる。
は、減衰付加装置5の減衰が大きいほど小さくなる。し
かし、一般的なケーブル4の上下方向の変形は小さく、
減衰付加装置5に生ずる変形はかなり小さなものとなっ
てしまう。即ち、図3のケーブル構造は、減衰付加装置
に生ずる変形が小さいので、製作精度、取り付け精度等
を考えると実施レベルでは難しいシステムとなる。
み、減衰付加装置5に加わる変形を大きくする変形拡大
機構を設けたものである。即ち、軸方向剛性の大きなケ
ーブル8に、意図的に軸方向剛性の小さいケーブル9を
直列的に取り付け、軸方向剛性の小さいケーブル9を固
定端に近い下側部分として上記ケーブル4の代りに用
い、ケーブル8,9に図3の場合よりも更に小さいプレ
ストレス力を導入した後、ケーブル9に減衰付加装置5
を取り付けたものである。
装置に生ずる変形を大きくするためにケーブルを2種類
用い直列に連結したシステムであり、ケーブルの持つべ
き剛性がケーブル9に依存するので、減衰付加装置に生
ずる変形との関係で、適切なケーブル1,2の剛性を選
ぶのが困難である。
で、その目的とするとするところは、動的荷重時に構造
物のケーブルに作用する力を小さくし得る実用的な制振
機構を有するケーブル構造を提供することにある。
め、本発明の制振機構を有するケーブル構造は、水平材
の中央部を支柱で支持し、水平材の両サイドと基礎間に
設けたケーブルにプレストレスを導入した構造物におい
て、ケーブルの上下方向の変形を増幅する変形拡大機構
を介して、ケーブルに減衰付加装置を取り付けて構成し
たものである(請求項1)。
下変形を水平方向の変形に拡大変換する変形拡大機構を
介して、減衰付加装置をケーブルに取り付けることもで
きる(請求項2)。
えているため、減衰付加装置に生ずる変形を比較的大き
くすることができ、それだけケーブルに導入するプレス
トレス力を小さくすることができる。
構成したものであり、ケーブルの軸方向剛性や材質を変
更することなくケーブルの上下変形を拡大することがで
きるので、動的な荷重に対して最適な上下方向の剛性と
減衰を任意に選択することができる。従って、実用性に
富むケーブル構造が得られる。
する。図1も、水平材2の中央部を支柱1で支持し、水
平材2の両サイドと基礎間にケーブル4を設け、このケ
ーブル4にプレストレスを導入する構造物を対象として
いる。従来の図6及び図7と異る点は、ケーブル4に導
入するプレストレスを、減衰付加装置のない場合に動的
な荷重から決定されるプレストレス力値よりは小さい値
として導入した後、このケーブル4に変形拡大機構10
を介して減衰付加装置5を取り付けたケーブル構造とし
た点である。
けられたオリフィスの間をシリンダ内部の粘性体が移動
する際の粘性抵抗によってエネルギーを吸収するいわゆ
るオイルダンパーや、材料の非線型性を利用した弾塑性
ダンパー等が使用できる。本実施例の場合、減衰付加装
置5はオイルダンパーから成る。
1を利用して、ケーブル4の上下方向の変形を同じ上下
方向の変形として増幅するものである。即ち、テコ11
の支点12より短辺側の端をケーブル4に枢着し、支点
より長辺側の端を減衰付加装置5たるオイルダンパーの
ピストン部に枢着した構成であり、オイルダンパーのシ
リンダ部は基礎床13に取付けられる。
コの原理により、ケーブル4の上下方向の変形が、テコ
11の長辺側の端における同じ上下方向の変形として拡
大変換されて現われる。このため、これに接続されてい
るオイルダンパーによる減衰が大きくなる。即ち、変形
拡大機構10により、減衰付加装置5による暴風時又は
大地震時の大きな減衰力を期待できるため、ケーブルに
導入するプレストレス力を小さくすることができ、その
結果、ケーブルの直径及び支柱の断面積を大幅に小さく
することができる。
軸方向剛性を変更することなくケーブル4の上下変形を
拡大することができるので、動的な荷重に対して最適な
上下方向の剛性と減衰を任意に選択することができる。
機構10は、ケーブル4の上下方向の変形を幾何学的に
水平方向の変形に拡大変換させるものである。即ち、枢
軸aを中心として開拡可能に連結した2本のロッド1
5、15の他端を、全体として二等辺三角形をなすよう
にケーブル4の上下方向に離れた位置b、cに枢着し、
このロッド15の開拡枢軸aを、水平方向に効く減衰付
加装置5に取付けた構成である。減衰付加装置5を水平
方向に効くように構成するため、ここでは減衰付加装置
5たるオイルダンパーを水平方向に配設し、そのピスト
ン部に上記ロッド15の開拡枢軸aを枢着し、シリンダ
部は基礎壁14に取付けている。
ーブル4の上下方向の変形(bc間)が、bc間を底辺
とする三角形の頂点までの高さ方向、つまり横方向の変
形として拡大変換される。このため、これに接続されて
いるオイルダンパーによる減衰が大きくなり、減衰付加
装置5による暴風時又は大地震時の大きな減衰力を期待
できるため、ケーブル4に導入するプレストレス力を小
さくすることができ、その結果、ケーブルの直径及び支
柱の断面積を大幅に小さくすることができる。尚、減衰
付加装置には、図1の場合と同様、オイルダンパーの他
に、材料の非線形性を利用した弾塑性ダンパー等を用い
ることができる。
軸方向剛性を変更することなくケーブルの上下変形を拡
大することができるので、動的な荷重に対して最適な上
下方向の剛性と減衰を任意に選択することができる。
のような優れた効果が得られる。
加装置に与えているため、減衰付加装置に生ずる変形を
比較的大きくすることができ、それだけケーブルに導入
するプレストレス力を小さくすることができる。
ることなくケーブルの上下変形を拡大することができる
ので、ケーブルに必要な軸方向剛性と減衰性を独立に決
めることができ、最も経済的なシステムを設計できる。
る。
ある。
ある。
構造を示す図である。
図である。
共に示した図である。
共に示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 水平材の中央部を支柱で支持し、水平材
の両サイドと基礎間に設けたケーブルにプレストレスを
導入した構造物において、ケーブルの上下方向の変形を
増幅する変形拡大機構を介して、ケーブルに減衰付加装
置を取り付けたことを特徴とする制振機構を有するケー
ブル構造。 - 【請求項2】 水平材の中央部を支柱で支持し、水平材
の両サイドと基礎間に設けたケーブルにプレストレスを
導入した構造物において、ケーブルの上下変形を水平方
向の変形に拡大変換する変形拡大機構を介して、減衰付
加装置をケーブルに取り付けたことを特徴とする制振機
構を有するケーブル構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5005694A JP2800613B2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 制振機構を有するケーブル構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5005694A JP2800613B2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 制振機構を有するケーブル構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06212737A JPH06212737A (ja) | 1994-08-02 |
JP2800613B2 true JP2800613B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=11618214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5005694A Expired - Lifetime JP2800613B2 (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | 制振機構を有するケーブル構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2800613B2 (ja) |
-
1993
- 1993-01-18 JP JP5005694A patent/JP2800613B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06212737A (ja) | 1994-08-02 |
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