JP2732313B2 - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JP2732313B2
JP2732313B2 JP2040316A JP4031690A JP2732313B2 JP 2732313 B2 JP2732313 B2 JP 2732313B2 JP 2040316 A JP2040316 A JP 2040316A JP 4031690 A JP4031690 A JP 4031690A JP 2732313 B2 JP2732313 B2 JP 2732313B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録ディスクを回転駆動するためのスピン
ドルモータに関する。
〔従来の技術〕
一般に、スピンドルモータは、装置フレームに取付け
られる取付部材と、この取付部材に軸受部材を介して回
転自在に支持された回動部材と、回動部材の内周面に装
着されたロータマグネットと、ロータマグネットに対向
して取付部材に装着されたステータとを具備しており、
磁気ディスクの如き記録ディスクは回動部材に取付けら
れる。軸回転型のモータでは、取付部材に中空円筒部が
設けられ、この中空円筒部内に軸受部材を介して軸部材
が回転自在に支持され、かかる軸部材に回動部材が固定
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、この種のスピンドルモータでは、次の
通りの解決すべき問題が存在する。即ち、軸受部材は内
輪部材、外輪部材及びこれら両者間に介在された球状部
材から構成されており、かかる軸受部材の構成に関連し
て、モータの小型化が困難であり、また十分な回転精度
を得るのが困難である。
また、この種のスピンドルモータでは、軸受部材から
飛散するグリース等が記録ディスクの表面に付着するの
を防止するために、磁気シール機構又はラビリンスシー
ル機構が採用されている。しかしながら、磁気シール機
構又はラビリンスシール機構に関連してモータ自体の構
成が複雑になり、また製作コストも高くなる。
本発明の目的は、簡単な構成でもって十分な回転精度
を得ることができ、特にモータの小型化に有効であるス
ピンドルモータを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は前記目的を達成するために、取付部材と、該
取付部材に基部が固定され内周面に一対の外側環状溝を
有する中空円筒部と、外周面に前記一対の外側環状溝の
間隔より若干異なる間隔で一対の内側環状溝を有し大部
分が前記中空円筒部の内側に挿入された軸部材と、前記
各内側環状溝と前記各外側環状溝との間に転動自在に設
けられ前記中空円筒部に対する前記軸部材の回転を可能
とする複数の球状部材と、前記中空円筒部の先端より突
出した前記軸部材に固定され筒状本体部を有する回動部
材と、該回動部材の前記筒状本体部の内周面に取付けら
れたロータマグネットと、前記中空円筒部の外周面に直
接取付けられて前記ロータマグネットと対向するステー
タとからなることを特徴とすることを特徴とする。
〔作用〕
本発明によれば、中空円筒部の内周面に直接外側環状
溝が設けられ、この中空円筒部に対して相対的に回転自
在である軸部材の外周面に直接内側環状溝が設けられ、
この内側環状溝と外側環状溝との間に複数個の球状部材
が介在されて軸部材が中空円筒部に対して回転支持され
る。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照して、本発明に従うスピンドル
モータの実施例について説明する。
第1図は本発明に従うスピンドルモータの実施例を示
している。図示のスピンドルモータは、取付部材202、
軸部材204及び回動部材206を備えている。取付部材202
は、駆動装置のフレーム(図示せず)に取付けられる取
付本体208と、この取付本体208の略中央部から実質上垂
直上方に延びる中空の円筒部210を有している。中空円
筒部210は取付本体208と別体のスリーブ部材(鋼から形
成するのが好ましい。)から構成され、この一端部を取
付本体208に固定することによって所要の通り設けられ
る。
軸部材204は中空円筒部210内に配置され、複数個の球
状部材212を介して回転自在に支持される。中空円筒部2
10の両端部内周面には、断面略半円形外側環状溝212a及
び212bが形成され、また軸部材204の両端部には、上記
一対の外側環状溝212a及び212bに対応して、断面略半円
形内側環状溝214a及び214bが形成され、これら外側環状
溝212a及び212b並びに内側環状溝214a及び214bは、相互
に協働して断面略円形の球収容空間を規定する。そし
て、これら一対の球収容空間に、夫々、複数個の球状部
材216が回転自在に且つ対応する球収容空間に沿って移
動自在に収容されている。記録ディスクが装着されるハ
ブ部材として機能する回動部材206は、軸部材204に圧入
の如き手段によって固定される。具体例では、軸部材20
4は取付部材202の中空円筒部210を越えて第1図にて上
方に突出しており、この突出端部に回動部材206の端壁
部217が固定される。従って、取付部材202に対して、軸
部材204及び回動部材206が相対的に回転自在である。
ステータ218及びロータマグネット220は、回動部材20
6により覆われる空間内に配置されている。即ち、環状
のロータマグネット220は、回動部材206の筒状本体部22
2の内周面にヨーク部材224を介して取付けられている。
また、ステータ218は、プレート状部材を積層すること
によって形成されるステータコア226とこのステータコ
ア226に巻回されたアマチュアコイルを有し、ロータマ
グネット220に対向して取付部材202の中空円筒部210の
外周面に装着されている。
この実施例では、シール部材228は一対の球収容空間
の片側、即ち取付部材202における中空円筒部210の自由
端部に配設され、グリース等が上記中空円筒部の自由端
開口を通して流出するのを防止する。
かかる構成のモータは、例えば、次の通りに組立てる
ことができる。
まず、中空円筒部210としてのスリーブ部材を、高周
波加熱器(図示せず)等で加熱してその内径を膨張さ
せ、かかる状態にて複数個の球状部材216を介して軸部
材204を中空円筒部210に所要の通り組付け、軸部材20
4、複数個の球状部材216及び中空円筒部210よりなるユ
ニットを構成する。ここで、内側環状溝214a及び214bの
間隔と外側環状溝212a及び212bの間隔とを若干ずらすこ
とによって、上述した如く組合わせたときに、軸部材20
4と中空円筒部210の間に所定の予圧を働かすことができ
る。また、各球収容空間に収容される複数個の球状部材
216を球保持部材(図示せず)により実質上等間隔を置
いて保持することにより、球状部材216の組付けが容易
となると共に、軸部材204の回転もスムーズとなる。
次に、上述のように組付けたユニットにスリーブ部材
の外周面にステータ218を装着し、その後、スリーブ部
材の一端部を取付本体208に固定する。一方、回動部材2
06の内周面にヨーク部材224を装着し、このヨーク部材2
24の内周面にロータマグネット220を装着する。しかる
後、この回動部材206を取付部材208に支持された軸部材
204の他端部に固定する。かくして、第1図に示す通り
容易に組立てることができる。
この実施例において、軸部材204、複数個の球状部材2
16及び中空円筒部210を同一材料(例えば鋼)で形成し
たときには、膨張係数が一定である故に、温度変化によ
っても各部材相互間の間隙が実質上変化せず、温度変化
に対しても安定した回転が得られる。
実施例のモータは、第1図から容易に理解される如
く、構成部品の数が従来に比して少なく、組立作業が容
易で、モータの小型化も容易に達成される。また、構成
部品の数が少ないことに関連して、部品の寸法誤差の累
積も少なく、高い回転精度が得られる。
また、上述した実施例において、以下の改良を施すこ
とができる。即ち、例えば、取付部材の中空円筒部を円
筒本体部と環状部材から構成し、この環状部材を円筒本
体部の拡大内径部に予圧状態で固定するようにしてもよ
い。また、環状部材を固定するのに代えて、偏倚手段に
より弾性的に偏倚せしめるようにしてもよい。尚、かか
る場合には、軸部材の内側環状溝と環状部材の外側環状
溝により片方の球収容空間が規定される。更に、回動部
材のフランジ下面にロータマグネットを取付け、取付部
材の内面にロータマグネットと対向してステータを配設
するようにしてもよい。
以上、本発明に従うスピンドルモータの実施例につい
て説明したが、本発明は前記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃
至修正が可能である。
〔発明の効果〕
本発明は、以上説明したように構成されているので、
次に記載する効果を奏する。
中空円筒部内周面の外側環状溝と軸部材の外周面の内
側環状溝との間に複数個の球状部材を回転自在かつ移動
自在に配設し、外周面に直接ステータが固定されるこの
中空円筒部に対して軸部材を回転自在に支持するように
したので、従来のような軸受部材における内輪部材及び
外輪部材が不要となり、構成が簡単となり、モータの小
型化に大きく寄与できるものであり、しかも従来の内輪
部材及び外輪部材を介在させないので、十分な寸法精
度、回転精度を得ることができ、その上、一対の外側環
状溝と一対の内側環状溝とのそれぞれの間隔を若干異な
らせているので、中空円筒部と軸部材との間に何ら予圧
部材を用いることなく所定の予圧を働かせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従うスピンドルモータの実施例を示す
簡略断面図である。 208……取付部材、204……軸部材、206……回動部材、2
07……中空円筒部、212a,212b……外側環状溝、214a,21
4b……内側環状溝、226……ステータ、220……ロータマ
グネット、216……球状部材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】取付部材と、該取付部材に基部が固定され
    内周面に一対の外側環状溝を有する中空円筒部と、外周
    面に前記一対の外側環状溝の間隔と若干異なる間隔で一
    対の内側環状溝を有し大部分が前記中空円筒部の内側に
    挿入された軸部材と、前記各内側環状溝と前記各外側環
    状溝との間に転動自在に設けられ前記中空円筒部に対す
    る前記軸部材の回転を可能とする複数の球状部材と、前
    記中空円筒部の先端より突出した前記軸部材に固定され
    筒状本体部を有する回動部材と、該回動部材の前記筒状
    本体部の内周面に取付けられたロータマグネットと、前
    記中空円筒部の外周面に直接取付けられて前記ロータマ
    グネットと対向するステータとからなることを特徴とす
    るスピンドルモータ。
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