JP2958077B2 - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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JP2958077B2 JP23182590A JP23182590A JP2958077B2 JP 2958077 B2 JP2958077 B2 JP 2958077B2 JP 23182590 A JP23182590 A JP 23182590A JP 23182590 A JP23182590 A JP 23182590A JP 2958077 B2 JP2958077 B2 JP 2958077B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、磁気ディスクの如き記録部材を回転駆動す
るスピンドルモータに関する。
〔従来技術及びその欠点〕
例えば、スピンドルモータは、ブラケットと、ブラケ
ットに対して相対的に回転自在であるハブ部材を備え、
ブラケットとハブ部材との間には軸受手段が介在されて
いる。ハブ部材の内周面にはロータマグネットが装着さ
れ、このロータマグネットに対向してステータが配設さ
れている。
従来のスピンドルモータにおける軸受手段は、一対の
軸受部材から構成され、かかる一対の軸受部材がブラケ
ットとハブ部材の間に所定の間隔を置いて配設されてい
る。従って、一対の軸受部材を上述した如く配設するこ
とに関連して、モータの組立作業が煩雑となり、またモ
ータ全体の小型化も困難である。
そこで、軸受手段に関連する上述の不都合を解消する
ために、軸部材、該軸部材の外側に配設された外輪スリ
ーブ及び軸部材と外輪スリーブとの間に所定間隔を置い
て配設された2組の球状部材を備えたものが提案されて
いる。しかしながら、かかる改良された軸受手段を用い
た場合には、次の通りの新たな問題が生じる。即ち、外
輪スリーブの肉厚が比較的薄く、それ故に、かかる外輪
スリーブをブラケット又はハブ部材に圧入又は焼きばめ
により固定したときには、この外輪スリーブに変形が生
じ易くなる。外輪スリーブが変形すると騒音、NRROの原
因となり、また予圧も変化し、ハブ部材の安定した回転
が得られなくなる。一方、外輪スリーブの変形を防止す
るために、外輪スリーブを装着剤によりブラケット又は
ハブ部材に固定した場合には、温度変化により軸受手段
自体が倒れたり、熱偏心が生じたりし、これらがサーマ
ルオフトラックの原因となる。
〔発明の目的〕
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであり、そ
の主目的は、上述した不都合を解消し、変形等を生じる
ことなく外輪スリーブをブラケット又はハブ部材に確実
に装着することができるスピンドルモータを提供するこ
とである。
〔発明の概要〕
本発明によれば、ブラケットと、記録部材が装着され
るハブ部材と、該ハブ部材を回転自在に支持するための
軸受手段と、該ハブ部材に装着されたロータマグネット
と、該ロータマグネットに対向して配置されたステータ
と、を具備するスピンドルモータにおいて、 該軸受手段は、軸部材と、該軸部材の外側に配設され
た外輪スリーブと、該軸部材と該外輪スリーブとの間に
軸線方向に所定間隔を置いて配設された2組の球状部材
とを備え、 該軸部材の該外輪スリーブから突出する一端部には、
該ハブが固定され、 該ブラケットは、内部に該外輪スリーブが半径方向に
移動自在に遊挿される筒状壁部を備えるとともに、 該外輪スリーブの外周面と該筒状壁部の内周面との間
には、該筒状壁部に対して該外輪スリーブの外周面を軸
線方向上下部においてそれぞれ弾性的に保持し相対的に
半径方向に偏倚せしめる一対のリング状弾性偏倚手段が
配設されている、 ことを特徴とするスピンドルモータが提供される。
また、本発明によれば、ブラケットと、記録部材が装
着されるハブ部材と、該ハブ部材を回転自在に支持する
ための軸受手段と、該ハブ部材に装着されたロータマグ
ネットと、該ロータマグネットに対向して配置されたス
テータと、を具備するスピンドルモータにおいて、 該軸受手段は、軸部材と、該軸部材の外側に配設され
た外輪スリーブと、該軸部材と該外輪スリーブとの間に
軸線方向に所定間隔を置いて配設された2組の球状部材
とを備え、 該軸部材の該外輪スリーブから突出する一端部には、
該ブラケットに固定され、 該ハブは、内部に該外輪スリーブが半径方向に移動自
在に遊挿される筒状スリーブ壁を備えるとともに、 該外輪スリーブの外周面と該筒状スリーブ壁の内周面
との間には、該筒状スリーブ壁に対して該外輪スリーブ
の外周面を軸線方向上下部においてそれぞれ弾性的に保
持し相対的に半径方向に偏倚せしめる一対のリング状弾
性偏倚手段が配設されている、 ことを特徴とするスピンドルモータが提供される。
〔発明の具体例〕
以下、添付図面を参照して、本発明に従うスピンドル
モータの具体例について説明する。
第1の具体例 まず、第1図及び第2図を参照して、本発明に従うス
ピンドルモータの第1の具体例について説明する。
第1図において、図示のスピンドルモータは、ブラケ
ット2と、ハブ部材4と、ブラケット2及びハブ部材4
の間に介在された軸受手段6とを備えている。ブラケッ
ト2は略円形状のブラケット本体8を有し、このブラケ
ット本体8には第1図において上方に突出する円筒状壁
10が一体に設けられている。ブラケット本体8は、図示
しないが、例えば固定用ねじにより駆動装置のベースフ
レームに取り付けられる。
ブラケット2の円筒状壁10の外周面には、ステータ12
が装着されている。ステータ12は、円筒状壁10に固定さ
れたステータコア14とこのステータコア14に巻かれたア
マチュアコイル16を備えている。また、ブラケット本体
8の内面には、アマチュアコイル16に供給する電流を制
御するための回路手段18が配設されている。
軸受手段6は、軸部材20と、この軸部材20の外側に配
設された外輪スリーブ22と、軸部材20及び外輪スリーブ
22の間に介在された複数個の球状部材24から構成されて
いる。軸部材20の外周面にはその軸線方向に間隔をおい
て一対の内側保持溝26が形成され、また外輪スリーブ22
の内周面には上記内側保持溝26に対応して外側保持溝28
が形成され、内側保持溝26及び外側保持溝28は協働して
環状の収容空間を規定する。複数個の球状部材24は上記
収容空間に回転自在に且つ移動自在に収容され、従って
外輪スリーブ22は2組の球状部材24を介して軸部材20に
回転自在に支持されている。また、外輪スリーブ22の一
端部(第1図において上端部)にはゴム等から形成する
ことができるシール部材30が装着されている。このシー
ル部材30は潤滑用のグリース等が記録部材収容室(後述
する)に侵入するのを防止する。
軸部材20の一端部(第1図において上端部)は外輪ス
リーブ22から外方に突出しており、かく突出した端部に
ハブ部材4が固定され、外輪スリーブ22は後述する如く
してブラケット2の円筒状壁10に装着される。ハブ部材
4は、円筒状の本体部32、本体部32の一端部に設けられ
た端壁部34及び本体部32の他端部に設けられたフランジ
部36を有し、端壁部34が上記軸部材20に圧入の如き手段
により固定されている。フランジ部34は半径方向外方に
突出しており、このフランジ部34には磁気ディスクの如
き記録部材(図示せず)がクランプ部材(図示せず)に
より固定され、かかる記録部材が駆動装置のベースプレ
ート等で規定される記録部材収容室38に収容される。
ハブ部材4の本体部32の内周面にはヨーク部材40を介
して環状のロータマグネット42が装着されている。ロー
タマグネット42はステータ12を覆うようにその半径方向
外方に対向して配置されている。従って、ステータ12の
アマチュアコイル16に電流を所要の通り供給すると、ス
テータ12とロータマグネット42の協働作用によってハブ
部材4が所定方向に回動され、これにより記録部材も一
体に回動される。
次いで、軸受手段6の外輪スリーブ22の装着様式につ
いて説明する。
第1図と共に第2図を参照して、第1の具体例では、
ブラケット2の円筒状壁10の内周面には、軸線方向(第
1図において上下方向)に間隔を置いて2個の環状凹溝
44が形成されている。環状凹溝44は断面形状が矩形状で
あり、その深さは周方向に実質上一定となっている。軸
受手段6の外輪スリーブ22の外径は、ブラケット2の円
筒状壁10に形成された貫通孔46の内径よりも幾分小さ
く、上記貫通孔46内に位置付けた状態において軸受手段
6は軸線方向に移動自在であると共に半径方向にも所定
の範囲に渡って移動することができる。この軸受手段6
の外輪スリーブ22とブラケット2の円筒状壁10との間に
は、軸受手段6を固定するための弾性偏倚手段が介在さ
れる。具体例では、弾性偏倚手段は2個のOリング48か
ら構成され、これらOリング48は例えば合成ゴム等から
形成することができる。Oリング48は断面形状が円形で
あり、その外径は第1図及び第2図において左端部48a
が最も小さく、また第1図及び第2図において右端部48
bが最も大きく、上記左端部48aから上記右端部48bに向
けて外径が漸増している。また、上記左端部48aの外径
は円筒状壁10の凹溝44の深さよりも小さく、また上記右
端部48bの外径は凹溝44の深さよりも幾分大きくなって
いる。かかるOリング48は、円筒状壁10の凹溝44にそれ
ぞれ収容され、かく収容した状態にて軸受手段6を貫通
孔46に挿入することによって、軸受手段6がブラケット
2に装着される。軸受手段6をかく装着すると、第1図
に示す通り、Oリング48の小径左端部48aは凹溝44から
突出することはないが、その大径右端部48bは凹溝44か
ら幾分突出して外輪スリーブ22に作用する。従って、2
個のOリング48の作用によって軸受手段6は、ブラケッ
ト2に対して相対的に第1図において左方に弾性的に偏
倚され、外輪スリーブ22はOリング48と円筒状壁10の間
に弾性的に保持され、かくして軸受手段6はブラケット
2に確実に固定される。
軸受手段6をかく装着した具体例のスピンドルモータ
は、次の通りの特徴を有する。即ち、軸受手段6の外輪
スリーブ22は2個のOリング48によって弾性的に保持さ
れる構成であるので、装着時等に外輪スリーブに大きい
力が加わることが少なく、それ故に外輪スリーブ22に変
形が生じにくく、騒音又はNRRO等が組付けによって悪化
することが少ないと共に、2個のOリング48によって外
輪スリーブ22の外周面が軸線方向上下部においてそれぞ
れ半径方向に弾性的に保持され偏倚されることから、予
圧の変化、あるいは温度上昇による各部材の熱変形に起
因する軸部材20の倒れが実質上防止され、回転の振れ、
サーマルオフトラック等の発生を効果的に抑えることが
できる。
第2の具体例 第3図は、本発明に従うスピンドルモータの第2の具
体例の要部を示している。上記第1の具体例では、軸部
材回転型のスピンドルモータに適用したが、この第2の
具体例では軸部材回転型のスピンドルモータに適用して
いる。尚、第2の具体例においては、第1の具体例と実
質上同一の部材は同一の参照番号を付し、それらの具体
的説明は省略する。
第3図において、第2の具体例のスピンドルモータに
おける軸受手段6は第1の具体例の軸受手段と実質上同
一の構成であり、この軸受手段6の軸部材20の一端部
(外輪スリーブ22から突出する端部)がブラケット2の
ブラケット本体8に圧入の如き手段により固定されてい
る。一方、ハブ部材4の端壁34にはスリーブ壁60が一体
に設けられ、かかるスリーブ壁60に軸受手段6の外輪ス
リーブ22が装着されている。外輪スリーブ22とハブ部材
4の固定様式は、第1の具体例における外輪スリーブ22
とブラケット2の固定様式と実質上同一である。即ち、
ハブ部材4のスリーブ壁60の内周面には、軸線方向(第
3図において上下方向)に間隔をおいて2個の凹溝62が
形成されている。これら凹溝62には上述と同様のOリン
グ48が収容され、かくOリング48を収容した状態にて軸
受手段6の外輪スリーブ22がハブ部材4の貫通孔(外輪
スリーブ22の外径よりも幾分大きい内径を有する)に所
要の通り挿入される。かく装着すると、第1の具体例と
同様に、第3図の左端部においてはOリング48が外輪ス
リーブ22に作用することはないが、一方第3図の右端部
においてはOリング48が凹溝62から突出して外輪スリー
ブ22に作用し、従って、Oリング48の作用によって外輪
スリーブ22はハブ部材4に対して相対的に第3図におい
て左方に弾性的に偏倚され、かくして外輪スリーブ22は
ハブ部材4に確実に固定される。軸受手段6がかく固定
されることに関連して、ブラケット2のブラケット本体
8には環状取付壁66が一体に設けられ、この環状取付壁
66の外周面にステータ12が取付けられる。この第2の具
体例は、容易に理解される如く、基本的構成が第1の具
体例と実質上同一である故に、第1の具体例と同一の作
用効果を達成する。
尚、この具体例では、ハブ部材4の貫通孔を通して球
状部材24が露呈するようになるために、上記貫通孔の開
口をキャップ部材64で覆うのが望ましい。
以上、本発明に従うスピンドルモータの具体例につい
て説明したが、本発明は上述の具体例に限定されるもの
ではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形
乃至修正が可能である。
例えば、図示の具体例では、Oリング48を2個用いて
いるが、3個以上用いて固定するようにしてもよく、ま
たOリング48を複数個用いることに代えて、細長い棒状
の弾性体を周方向の特定部位に軸線方向に配設するよう
にしてもよい。
また、図示の具体例では、周方向に外径が異なるOリ
ング48を用いて周方向の特定部位にてOリング48の一部
を凹溝44(又は62)から突出せしめているが、これに代
えて、実質上外径の等しいOリングを用いると共に凹溝
44(又は62)の深さを周方向に異ならしめて、周方向の
特定部位にてOリングの一部を凹溝44(62)から突出せ
しめるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に伴うスピンドルモータの一具体例を
示す断面図。 第2図は、第1図のスピンドルモータにおけるOリング
を拡大して示す断面図。 第3図は、本発明に従うスピンドルモータの要部を示す
部分断面図。 2……ブラケット 4……ハブ部材 6……軸受手段 12……ステータ 20……軸部材 22……外輪スリーブ 24……球状部材 42……ロータマグネット 44及び62……環状凹溝 48……0リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02K 5/16 - 5/173 H02K 21/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブラケットと、記録部材が装着されるハブ
    部材と、該ハブ部材を回転自在に支持するための軸受手
    段と、該ハブ部材に装着されたロータマグネットと、該
    ロータマグネットに対向して配置されたステータと、を
    具備するスピンドルモータにおいて、 該軸受手段は、軸部材と、該軸部材の外側に配設された
    外輪スリーブと、該軸部材と該外輪スリーブとの間に軸
    線方向に所定間隔を置いて配設された2組の球状部材と
    を備え、 該軸部材の該外輪スリーブから突出する一端部には、該
    ハブが固定され、 該ブラケットは、内部に該外輪スリーブが半径方向に移
    動自在に遊挿される筒状壁部を備えるとともに、 該外輪スリーブの外周面と該筒状壁部の内周面との間に
    は、該筒状壁部に対して該外輪スリーブの外周面を軸線
    方向上下部においてそれぞれ弾性的に保持し相対的に半
    径方向に偏倚せしめる一対のリング状弾性偏倚手段が配
    設されている、 ことを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】ブラケットと、記録部材が装着されるハブ
    部材と、該ハブ部材を回転自在に支持するための軸受手
    段と、該ハブ部材に装着されたロータマグネットと、該
    ロータマグネットに対向して配置されたステータと、を
    具備するスピンドルモータにおいて、 該軸受手段は、軸部材と、該軸部材の外側に配設された
    外輪スリーブと、該軸部材と該外輪スリーブとの間に軸
    線方向に所定間隔を置いて配設された2組の球状部材と
    を備え、 該軸部材の該外輪スリーブから突出する一端部には、該
    ブラケットに固定され、 該ハブは、内部に該外輪スリーブが半径方向に移動自在
    に遊挿される筒状スリーブ壁を備えるとともに、 該外輪スリーブの外周面と該筒状スリーブ壁の内周面と
    の間には、該筒状スリーブ壁に対して該外輪スリーブの
    外周面を軸線方向上下部においてそれぞれ弾性的に保持
    し相対的に半径方向に偏倚せしめる一対のリング状弾性
    偏倚手段が配設されている、 ことを特徴とするスピンドルモータ。
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