JP2729734B2 - 磁気ディスク駆動モータ - Google Patents

磁気ディスク駆動モータ

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JP2729734B2 JP4298210A JP29821092A JP2729734B2 JP 2729734 B2 JP2729734 B2 JP 2729734B2 JP 4298210 A JP4298210 A JP 4298210A JP 29821092 A JP29821092 A JP 29821092A JP 2729734 B2 JP2729734 B2 JP 2729734B2
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    • F16C2370/00—Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12—Hard disk drives or the like

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク駆動モー
タに関するもので、特に磁気ディスクを回転支持する回
転支持装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ハードディスク駆動装置に組み込まれる
磁気ディスク駆動モータの一例として図４、或いは図５
に示すようなものが知られている。先ず、図４に示す磁
気ディスク駆動モータについて説明すると、フレーム１
には軸２が固定されており、軸２の外周には２個のボー
ルベアリング３，３が固定配置されている。ボールベア
リング３，３の外周にはハブ４が取り付けられている。
ハブ４の中心部は筒状に形成され、この筒状の中心部の
上下端部は開口し、筒状中心部の外周に磁気ディスク５
が装着されるようになっている。そして、上記ハブ４の
上端側開口にはシールカバー６が覆われていて、接着剤
７により固定している。
【０００３】フレーム１には電機子コア８が固定され、
ハブ４の内周には駆動マグネット９が固着されている。
電機子コア８は複数の突極を有し、各突極にはコイル１
０が巻回されている。電機子コア８の外周面は駆動マグ
ネット９の内周面に間隙をおいて対向している。そし
て、電機子コア８を励磁して駆動マグネット９を回転付
勢することによりハブ４が一体に回転するようになって
いる。
【０００４】次に、図５に示す磁気ディスク駆動モータ
は、形状を小型化かつ薄型化するために、磁気ディスク
を装着するハブの内部にモータを構成した例を示してい
る。即ち、フレーム１１の中央には円筒状の支持部１２
が設けられ、この支持部１２の内周には２個のボールベ
アリング１３，１３が固定されている。ボールベアリン
グ１３，１３の内周にはハブ１４と一体の軸部１５が回
転自在に支持されている。ハブ１４の外周に磁気ディス
ク５が装着されるようになっている。
【０００５】また、フレーム１１の支持部１２外周に
は、電機子コア１６が固定されると共に、ハブ１４の内
周には駆動マグネット１７が固着され、これら電機子コ
ア１６及び駆動マグネット１７等によってモータが構成
され、駆動マグネット１７を回転付勢することによりハ
ブ１４が一体に回転するようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の磁気ディス
ク駆動モータにおいては、磁気ディスク５を装着するた
めのハブ４を備えていることから、ハブ４とボールベア
リング３との結合精度、及びハブ４の加工精度がそのま
ま磁気ディスク５の回転精度に影響することになり、回
転精度が悪化してしまう。また、ハブ４に径方向の厚み
を有しているため、当該モータを小型化することが困難
になると共に、特に、直径が小さく、しかも高密度記録
が可能な高容量の磁気ディスク５を装着する場合は、必
然的に軸２及びボールベアリング３の直径を小さくしな
くてはならず、このため、軸倒れ等が生じて実用化が困
難になる問題点がある。
【０００７】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、簡単かつ小型な構成であって、し
かも、高い回転精度を得ることができる磁気ディスク駆
動モータを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】 フレームに配設された
固定軸と、この固定軸のフレーム側に配設されると共に
前記固定軸に対して回転自在な転動輪の一端を放射方向
に延出して載置部が形成された下部軸受部材と、前記固
定軸の反フレーム側に配設され前記下部軸受部材の転動
輪とは軸方向に分離された転動輪を有する上部軸受部材
と、前記下部軸受部材の前記載置部よりフレーム側に固
着されたモータのロータと、このロータの内部に設けら
れ前記フレームに固定されたモータのステータとを備
え、前記上部および下部軸受部材には所定の予圧が互い
に逆方向にかけられると共に当該上部および下部軸受部
材の各転動輪に磁気ディスクの内孔が嵌挿され、さらに
前記載置部に前記磁気ディスクの内周側が載置固定され
ている。
【０００９】
【作用】 固定軸に対して回転自在に回転する軸受部材
の転動輪に、磁気ディスクの内孔をハブを介さずに嵌挿
して装着し、磁気ディスクの内周側を転動輪の載置部に
載置するように構成すると、従来のハブが介在されない
ことから、ボールベアリングとの結合精度、及びハブの
加工精度に影響されることなく、高精度な軸受部材によ
って磁気ディスクの回転精度を高く維持でき、高容量化
が容易に実現できる。しかも、複数の転動輪が軸方向に
分離されて配設され、かつ両軸受部材には所定の予圧が
互いに逆方向にかけられるので、転動輪の軌道が安定
し、転動輪に嵌挿される磁気ディスクの回転精度が高く
なる。
【００１０】
【実施例】 以下、本発明にかかる磁気ディスク駆動モ
ータの実施例について図面を参照しながら説明する。図
１において、フレーム２１の中央にはボス部２１ａが突
出形成され、ボス部２１ａに軸方向に形成した中心孔２
１ｂには、円柱状の固定軸２２を垂直方向に固定するこ
とにより配設されている。この固定軸２２は図１の例の
ように別体にしなくても、上記フレーム２１の中央部を
垂直方向に突出して固定軸を一体に形成するようにして
も良い。この固定軸２２の上方側（反フレーム側）及び
下方側（フレーム側）には一対のボールベアリング２
３，２４からなる上部及び下部軸受部材の内輪が各々嵌
着され、下方側のボールベアリング２３の内輪はボス部
２１ａの先端面に当接している。さらに、フレーム側と
なる下部軸受部材の転動輪である外輪には、一端を放射
方向に延設した載置部２３ａが形成されている。この載
置部２３ａの底面側、すなわちフレーム側には、略皿状
に形成されたロータ２５の中心部が嵌合固着され、固定
軸２２に対してロータ２５が回転自在に支持されてい
る。
【００１１】 下部のボールベアリング２３と上部のボ
ールベアリング２４の外輪の間には、カラー２６が挟持
固定されている。固定軸２２に上下一対のボールベアリ
ング２３，２４の内輪を各々嵌着するに際しては、上記
カラー２６を挟持した状態で、上部のボールベアリング
２４の内輪を下方に適宜の圧力によって押圧付勢しなが
ら、内輪と固定軸２２とを接着剤等によって固着する。
これにより、両ボールベアリング２３，２４に互いに逆
方向となる予圧を施すことができる。
【００１２】上記フレーム２１のボス部２１ａ外周に形
成した段部には、電機子コア２７が固定され、電機子コ
ア２７は外周側に複数の突極を有し、これら各突極にコ
イル３０を各々巻回すことによりステータが構成され
る。また、ロータ２５の内周面には鉄板等の磁性体から
なるバックヨーク２８を介して駆動マグネット２９が固
着されている。そして、電機子コア２７の外周面と駆動
マグネット２９の内周面とは所定の間隙をおいて対向さ
せ、コイル３０に所定の電流を通電することによって駆
動マグネット２７が回転付勢され、これに伴ってロータ
２５及びボールベアリング２３，２４の外輪が一体に回
転する。
【００１３】上記ボールベアリング２３，２４の外輪に
は、磁気ディスク３１，３２の内孔が各々嵌挿されてい
る。つまり、図２に示すように、磁気ディスク３１はボ
ールベアリング２３に嵌挿され、磁気ディスク３１の内
周側は、ボールベアリング２３の外輪に一体形成された
載置面２３ａに載置される。磁気ディスク３１の上面に
はディスクスペーサ３３が配設され、その上にはボール
ベアリング２４の外輪に嵌挿された磁気ディスク３２が
載置されている。さらに、磁気ディスク３２の上面には
ディスククランパ３４が被冠され、磁気ディスク３２と
共に上記ディスクスペーサ３３にネジ３５によって固定
されている。
【００１４】ところで、上記ディスクスペーサ３３には
下面に円周溝３３ａを刻設すると共に、ボールベアリン
グ２４の外輪に対向位置する内周に周溝３３ｂが刻設さ
れ、これら円周溝３３ａ及び周溝３３ｂにはＯリング３
６，３７が各々嵌挿されている。また、ディスククラン
パ３４と磁気ディスク３２との間にも、Ｏリング３８が
挟持されている。このＯリング群はいずれもシール手段
として機能している。
【００１５】そして、磁気ディスク３１，３２を装着す
るには、先ず、磁気ディスク３１をボールベアリング２
３に嵌挿すると共に、上記載置面２３ａに載置する。次
に、ディスクスペーサ３３を嵌合すると共に、上記各Ｏ
リング３６及び３７を圧縮した状態で、ボールベアリン
グ２３，２４の外輪に接着剤等によって固着する。さら
に、Ｏリング３８を磁気ディスク３２の上面に載置する
と共にディスククランパ３４を被冠し、ネジ３５を螺合
すると、Ｏリング３８が圧縮さた状態で挟持固定され
る。このように、各Ｏリング３６乃至３８を適宜に介在
させると、ボールベアリング２３，２４が配設された空
間が外部に対してシールされた状態で遮断され、このた
め、ボールベアリング２３，２４から発散するオイルミ
スト等のダストが、磁気ディスク３１，３２の記録面に
飛散して行くことが未然に防止される。上記Ｏリング群
の全部または一部は、ボールベアリング２３，２４のダ
ストが極小の場合や、密閉度が高い場合には省略しても
良い。
【００１６】図３及び図４は、本発明による磁気ディス
ク駆動モータの他の実施例を示し、上部及び下部軸受部
材は、固定軸に離間して形成された２列の周溝に、各々
ボールを介して上部及び下部の転動輪を装着すると共
に、これら転動輪間に予圧用のバネを介在させた軸一体
型軸受からなり、下部の転動輪には一端を放射方向に一
体に載置部を延設し、磁気ディスクの内周側を載置部に
載置するようにした例である。
【００１７】即ち、固定軸４２には上下一対の周溝４２
ａ，４２ｂが形成され、周溝４２ａ，４２ｂには各々複
数個のボール４３，４４を介在させて、下部及び上部の
転動輪４５，４６が各々回転自在に装着されている。さ
らに、上部及び下部の転動輪２５，２６間には、コイル
状の予圧用のバネ４７が介在されて軸一体型の軸受部材
に形成している。上記予圧用のバネ４７は、両転動輪４
５，４６を互いに離間する方向に弾性付勢することによ
り、回転時の振れや軸受のがたつきを防止するための予
圧が付与される。ここで、符号５０，５１は両転動輪４
５，４６の端面とバネ４７との間に設けたスペーサであ
る。以上のように、軸一体型の軸受構造にすると、前述
のボールベアリングの内輪が無くなった分の直径寸法を
小さくしても良い。
【００１８】そして、下部の転動輪４５の下方側一端に
は放射方向に一体に延設した載置部４５ａが形成されて
いる。さらに、載置部４５ａの底面側には略皿状に形成
されたロータ４９の中心部が嵌合固着され、固定軸４２
に対してロータ４９が回転自在に支持されている。一
方、上記フレーム２１には外周側の複数の突極にコイル
３０を各々巻回した電機子コア２７が固定されてステー
タ部が構成されていること、及び、ロータ４９の内周面
には鉄板等からなるバックヨーク２８を介して、駆動マ
グネット２９を固着して電機子コア２７の外周面と対向
させている。
【００１９】さらに、上記軸受部材の転動輪４５，４６
には、磁気ディスク３１，３２の内孔が各々嵌挿され、
磁気ディスク３１を下部の転動輪４５に嵌挿すると共
に、内周側が転動輪４５の載置面４５ａに載置される。
尚、磁気ディスク３１の上にはディスクスペーサ３３及
びディスククランパ３４によって磁気ディスク３２と共
に固定されること、及び、複数個のＯリング３６乃至３
８を適宜に介在させて、本実施例に示す軸受部材が配設
された空間を外部に対してシールして遮断すること等は
前述の例と同様であるので、その説明は省略する。
【００２０】尚、上述の実施例はモータを、電機子コア
２７の外周面に駆動マグネット２９を対向した所謂コア
付周対向型のブラシレスモータの構成としたが、複数個
の電機子コイルを平面上に配設し、平面状の駆動マグネ
ットを対向させる無鉄心平面対向型ブラシレスモータの
構成としてもよく、本発明を逸脱しない範囲で種々変更
可能である。
【００２１】
【発明の効果】 以上の説明から明らかなように、本発
明の磁気ディスク駆動モータは、固定軸に対して回転自
在に回転する上部および下部軸受部材の各転動輪に、磁
気ディスクの内孔をハブを介さずに嵌挿して装着し、磁
気ディスクの内周側を下部軸受部材の転動輪の載置部に
載置するように構成したので、ハブを精度良く加工しか
つ精度良く取り付けるために従来必要とされてきた工程
が不要となり、生産性が向上する。また、従来のハブが
介在しないので、従来のようにハブとボールベアリング
との結合精度、及びハブの加工精度に影響されることな
く、高精度なボールベアリングによって磁気ディスクを
高精度に回転駆動させることができ高容量化が容易に実
現できる。さらに、従来のハブが介在されないので、内
孔が小径の磁気ディスクであっても装着可能となる一
方、同径の内孔を有する磁気ディスクの場合は、固定軸
の径を大きくできるので軸の剛性が向上し耐振動性を高
くすることができる。しかも、従来存在した高精度かつ
高価なハブが不要になるため、ハブの厚みに制約され
ず、モータを容易に小型化できると共に、ハブの削減に
よってコストを低減できる利点がある。また、一対の軸
受部材に互いに逆方向となる予圧を与えているので、転
動輪の軌道が安定して磁気ディスクの回転精度を高める
ことができ、振動やノイズ等が発生しなくなる。
【００２２】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる磁気ディスク駆動モータの実施
例を示す断面図である。
【図２】同磁気ディスクを装着した例を示す断面図であ
る。
【図３】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図４】同磁気ディスクを装着した例を示す断面図であ
る。
【図５】従来の磁気ディスク駆動モータの一例を示す断
面図である。
【図６】同他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
２１ フレーム ２２ 固定軸 ２３，２４ ボールベアリング（軸受部材） ２３ａ 載置面 ２５ ロータ ２７ 電機子コア ２９ 駆動マグネット ３１，３２ 磁気ディスク ４５，４６ 転動輪

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 フレームに配設された固定軸と、この固
    定軸のフレーム側に配設されると共に前記固定軸に対し
    て回転自在に回転する転動輪の一端を放射方向に延出し
    て載置部が形成された下部軸受部材と、前記固定軸の反
    フレーム側に配設され前記下部軸受部材の転動輪とは軸
    方向に分離された転動輪を有する上部軸受部材と、前記
    下部軸受部材の前記載置部よりフレーム側に固着された
    モータのロータと、このロータの内部に設けられ前記フ
    レームに固定されたモータのステータとを備え、前記上
    部および下部軸受部材には所定の予圧が互いに逆方向に
    かけられると共に当該上部および下部軸受部材の各転動
    輪に磁気ディスクの内孔が嵌挿され、さらに前記載置部
    に前記磁気ディスクの内周側が載置固定されていること
    を特徴とする磁気ディスク駆動モータ。
  2. 【請求項２】 前記上部軸受部材と前記下部軸受部材の
    前記転動輪間に筒状のカラーを挟持してなる請求項１記
    載の磁気ディスク駆動モータ。
  3. 【請求項３】 前記上部及び下部軸受部材は、前記フレ
    ームに配設した前記固定軸に離間して形成された２列の
    周溝に、各々ボールを介して上部及び下部の前記転動輪
    を装着すると共にこれら転動輪間に予圧用のバネを介在
    させた軸一体型軸受からなり、下部の前記転動輪には一
    端を放射方向に一体に延設した前記載置部を形成し、こ
    の載置部に前記磁気ディスクの内周側が載置される請求
    項１または２記載の磁気ディスク駆動モータ。
JP4298210A 1992-10-12 1992-10-12 磁気ディスク駆動モータ Expired - Lifetime JP2729734B2 (ja)

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