JP2706151B2 - 目的階指定を即座に割り当てるエレベータ用群制御装置 - Google Patents

目的階指定を即座に割り当てるエレベータ用群制御装置

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JP2706151B2
JP2706151B2 JP1227263A JP22726389A JP2706151B2 JP 2706151 B2 JP2706151 B2 JP 2706151B2 JP 1227263 A JP1227263 A JP 1227263A JP 22726389 A JP22726389 A JP 22726389A JP 2706151 B2 JP2706151 B2 JP 2706151B2
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time
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elevator
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    • B66B1/2408Control systems with regulation, i.e. with retroactive action, for influencing travelling speed, acceleration, or deceleration where the allocation of a call to an elevator car is of importance, i.e. by means of a supervisory or group controller
    • B66B1/2458For elevator systems with multiple shafts and a single car per shaft
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、目的階指定を即座に割り当てるエレベータ
用の群制御装置に係わり、この装置は各階に配置され
た、所望の目的階を指す指定の入力に用いられ得る指定
登録装置と、群を成すエレベータに関連し、かつ前記指
定登録装置と接続されており、階で指定が入力されると
該指定を入力階を明示するものとして、及び目的階を明
示するものとして記憶する指定メモリと、エレベータ群
のケーシング内に設置され、かつ荷重メモリと機能接続
された荷重測定装置と、エレベータ群の各エレベータに
関連し、その時々の停止可能階を指示するセレクタと、
入力された指定をエレベータ群のケージに割り当てる装
置とを有する。
上記のような群制御装置でヨーロッパ特許公開第0 24
6 395号から公知であるものでは、ケージの入力された
指定に対する配分が時間的に最適化され得る。この群制
御装置の1つのエレベータに関連するケージ指定メモリ
は、割り当て済みのケージ指定を保有する第一のメモリ
と各階に関連するその他のメモリとから成り、各階に関
連するメモリには当該階で入力された所望の目的階を指
す指定であって、未だケージに割り当てられていないも
のが記憶されている。入力された指定をエレベータ群の
ケージに割り当てる装置は、マイクロプロセッサの形態
の計算デバイスと比較装置とを有する。計算デバイスは
指定登録直後、走査装置の第一のスキャナの1走査周期
の間に各階に関して、少なくとも当該階とセレクタが指
示するケージ位置との間の距離、この距離内で予期され
る中途停止、及び瞬間的なケージ荷重から階で待つ乗客
及びケージ内の乗客の時間損失に比例する和を計算す
る。その際、計算時点に存在するケージ荷重は過去の乗
降者数から推定された、将来の中途停止の際に予想され
る乗降者数に対応する係数で補正される。第一のスキャ
ナが未だ割り当てられていない階指定を見いだした場
合、当該階で入力され、かつケージ指定メモリの階に関
連するメモリに記憶された所望の目的階を指す指定が考
慮に入れられなければならない。従って、上記係数によ
ってケージ内の乗客の時間損失に比例する付加的な和が
求められて、総和が算出される。応答コストとも呼称さ
れるこの総和がコストメモリに記憶される。走査装置の
第二のスキャナの走査周期の間に全エレベータの応答コ
ストが比較装置によって互いに比較され、その際その時
々の最小応答コストを有するエレベータの割り当てメモ
リに割り当て指示が記憶され、この指示は当該ケージが
時間的に最も好ましく配分される階を指示する。
総ての階を上昇及び下降方向で走査し、指定が存在し
ようとしまいと各階に関して応答コストを計算するこ
と、及び少なくとも新しい指定が入力された際に関して
応答コストの比較を行なうために総ての階を走査するこ
とは、比較的多くの計算時間及び記憶容量と複雑な構造
のケージ指定メモリとを必要とする。他方、最適化を促
進するべく割り当て好みの指定が、当該エレベータの駆
動制御装置に未だ転送されていなければ、より後の計算
及び比較サイクルに基づき別のエレベータに割り当てら
れ得る。また、指定が入力されなかった階に関しても計
算が行なわれ、その結果指定が入力されたら付加的な応
答コストさえ算出されればよいということも有利と看做
され得る。
上記ヨーロッパ特許公開第0 246 395号の割り当て方
法の基礎となる応答コスト計算式では、既に述べた、将
来停止した際に予想される乗降者数の算出のための係数
の外に係数“中途停止の際の遅延時間"tv及び係数“エ
レベータの運行時間"m″tmも有するが、これらの係数も
近似的な平均値でしかない。特に、個々のエレベータの
運行時間は通過回数が同じであっても多かれ少なかれ互
いに相違し得、このことは駆動装置は一律に作動しない
こと、階間隔が不正確なこと、あるいはまた高速セレク
タを具備した高性能エレエータの場合速度が変化するこ
とに起因する。従って、この割り当て方法は杜撰な結果
をもたらす恐れが有る。そのうえ、応答コストは限られ
た範囲の運行距離にわたってしか求められず、このよう
な応答コストはエレベータ同士の比較には十分である
が、結果時点にエレベータを使用する全乗客の実際の待
ち時間を示唆するものではない。
ヨーロッパ特許公開第0 301 173号では、上記応答コ
スト計算式の改良策として、予想される乗降者数を実際
に予期される乗降者数によって置き換えることが提案さ
れている。その際、階で入力された指定の個数及びその
階を運行目的地として指す指定の個数から和が算出され
て、荷重メモリに荷重値として記憶され、この荷重値は
上記階に関する計算の際に考慮に入れられる。新しい指
定が入力されてから割り当てられたエレベータの駆動制
御装置に転送されるまでに荷重値がもはや変更されなけ
れば、割り当ては最適と看做され得る。
ヨーロッパ特許公開第0 308 590号は、冒頭に述べた
ような群制御装置のために、ケージに最初に割り当てら
れた指定をそのケージに固定することを提案している。
それによって、階で待つ乗客に指定の割り当てられたケ
ージが実際上指定入力直後に告知され得る。指定入力か
ら割り当てまでのごく短期間に荷重値が変更されるとは
考え難いので、この場合も割り当ては、少なくとも将来
のケージ荷重に関し割り当て時点では最適である。しか
し、最初に固定的に割り当てられた指定はもはや最適化
に関与せず、またこの指定が当該駆動制御装置に転送さ
れるまで別の指定を入力することも、対応して荷重値を
変更することもできないので、少なくともそのような場
合割り当てはもはや最適とは看做され得ない。
本発明は、冒頭に述べたような群制御装置を、乗客の
待ち時間がより正確に把握され得、最適の指定割り当て
のために比較がより正確に行なわれ得、かつより少ない
計算時間及び記憶容量しか必要でないように改良するこ
とを目的とする。
上記目的は、特許請求の範囲第1項にその特徴を記し
た本発明によって達成される。本発明の群制御装置で
は、指定が入力された直後にこの新しい指定の入力階及
び該指定の指す目的階に関してのみ応答コストが計算さ
れて、コストレジスタに転送される。その後直ちに全ケ
ージのコストレジスタ内に存在する応答コスト同士が比
較され、その結果としての指定割り当ては決定的であ
る。応答コストの計算はケージ内及び階に存在する総て
のエレベータ使用者について行なわれ、その際計算デバ
イスは個々の階からその他の各階までの運行時間を記憶
した運行時間テーブルを用いる。ドア時間テーブルには
エレベータのドアの開放及び閉鎖に掛かる時間が記憶さ
れており、これらの時間は計算デバイスによりケージの
停止時間が計算される際に考慮に入れられる。
本発明によって得られる長所は、方法の簡略化により
計算時間及び記憶容量が節減されることである。より優
れた応答コスト計算式によってエレベータ同士の比較が
より良好に行なわれ、その際ケージと指定とのその時々
の関連性は割り当ての瞬間において最適である。本発明
はまた、計算結果と共に総てのエレベータ使用者の実際
の待ち時間についてのデータがエレベータ駆動装置に任
意に用いられ得るという長所も有する。
本発明を、添付図面に示した実施例に基づき以下に詳
述する。
第1図に、エレベータ群の2つのエレベータを記号A
及びBを付して示す。各エレベータA、Bにおいて、エ
レベータシャフト1内を案内されるケージ2は巻き上げ
機3により巻き鋼4を介して駆動され、このケージ2に
は15の階E0〜E14において乗降が行なわれる。巻き上げ
機3はヨーロッパ特許第0 026 406号から公知である駆
動制御装置によって制御され、その際目標値の発生、調
整、及び停止の開始は、駆動制御装置の測定及び最終調
整要素6と接続されたマイクロコンピュータシステム5
によって実現される。マイクロコンピュータシステム5
はまたエレベータ固有の諸データから全乗客の待ち時間
に対応する和を計算し、この和は応答コストとも呼称さ
れ、指定の割り当ての基礎となる。ケージ2は、やはり
マイクロコンピュータシステム5と接続された荷重測定
装置7を有する。各階には、例えばヨーロッパ特許公開
第0 246 395号から公知であるテンキーの形態の指定登
録装置8が設置されており、この装置8によって所望の
目的階までの運行を求める指定が入力され得る。指定登
録装置8はアドレスバスAB及びデータ入力ラインCRUIN
を介してマイコンコンピュータシステム5、及びヨーロ
ッパ特許第0 062 141号によって公知である入力装置9
に接続されている。指定登録装置8はエレベータ群の2
つ以上のエレベータに関連し得、その際例えばエレベー
タAの指定登録装置8が、マルチプレクサ10の接続要素
を介してエレベータBのマイクロコンピュータシステム
5及び入力装置9と接続されている。エレベータ群の個
々のエレベータのマイクロコンピュータシステム5は、
ヨーロッパ特許第0 050 304から公知である比較装置11
及びヨーロッパ特許第0 050 305号から公知であるパー
ティライン転送システム12を介して互いに接続されて、
指定登録装置8及び入力装置9並びに後述する諸構成要
素と共に本発明による群制御装置を構成する。符号13で
示した荷重メモリ、符号14で示したドア時間テーブル及
び符号15で示した運行時間テーブルはマイクロコンピュ
ータシステム5のバスSBと接続されており、これらの構
成要素については後述する。
例えばエレベータAに関連するマイクロコンピュータ
システム5の、第2図に概略的に示した部分は指定メモ
リRAM1と、第1及び第2の割り当てメモリRAM2及びRAM3
とを有し、これらのメモリRAM1、RAM2及びRAM3は階の数
に対応する数の記憶場所を各運行方向に関して有し、第
2図にはそのうちの、上昇運行を求める指定に関連する
記憶場所のみを示す。指定メモリRAM1は第1及び第2の
メモリRAM1.1及びRAM1.2から成り、第1のメモリRAM1.1
には指定がその時々の入力階を明示するものとして記憶
され、第2のメモリRAM1.2には目的階を明示するものと
して記憶され、その際第1のメモリRAM1.1に第1の割り
当てメモリRAM2が、第2のメモリRAM1.2に第2の割り当
てメモリRAM3が関連する。記号R1によって応答コスト記
憶用のコストレジスタを、また記号R2によってケージ位
置レジスタを示す。やはりレジスタの形態であるセレク
タR3は階番号に対応するアドレスを与え、このアドレス
によってメモリRAM1.1、RAM1.2、RAM2及びRAM3の記憶場
所がアドレスされ得る。セレクタR3がその時々の、運行
中のケージ2がなお停止し得る階を指示する一方、ケー
ジ位置レジスタR2はその時々の、ケージ2が実際にその
領域内に位置する階を指示する。指定メモリRAM1並びに
第1及び第2の割り当てメモリRAM2及びRAM3は書き込み
/読み出しメモリであり、マイクロコンピュータシステ
ム5のバスSBと接続されている。第2図に示した例で指
定メモリRAM1に記憶された指定、及び割り当てメモリRA
M2、RAM3に記憶された割り当て指示は数字“1"で象徴的
に表してあり、その際階E1、E8、E9、E10及びE12に関す
る指定は割り当て済みであり(点線で結合)、また階E4
及びE7に関する指定は未だ割り当てられていない新しい
指定である(升目に陰影線を付す)。
第2図によれば、荷重メモリ13は階と同数の行と3つ
の列S1、S2、S3とを有するマトリクスの形態の書き込み
/読み出しメモリから成る。マトリクスの第1の列S1は
目下の運行方向においてケージ2の前方に存在する、当
該運行方向への運行を求める指定に関連し、第2の列S2
は反対方向への運行を求める指定に関連し、第3の列S3
は目下の運行方向においてケージ2の後方に存在する、
当該運行方向への運行を求める指定に関連する。荷重メ
モリ13の記憶場所には荷重値が、階を出発または通過す
る際にケージ2内に存在する人の数の形態で記憶されて
いる。詳しく説明すれば、第2図で例えばケージ2が上
昇運行中で階E2の領域内に位置しており、かつ階E1、E4
及びE10で上昇運行を求める指定が入力されたと仮定す
る。指定が第1及び第2のメモリRAM1.1及びRAM1.2に転
送された後、階で入力された指定(乗り込む者)の数及
びその階を目的値として指す指定(降りる者)の数から
和が算出されて、荷重値として荷重メモリ13に記憶され
る。従って、荷重メモリ13の第1の列S1には選択された
乗降者数に基づき、第2図から知見されるような荷重値
が記憶される。そこで、例えば階E1で2人乗り込み、階
E4で1人乗り込んで階E7で1人降りるので、階E7に関す
る荷重値は“2"となる。荷重メモリ13から、計算デバイ
スは応答コスト計算時、将来の停止の際にケージ2内に
存在する乗客の人数を呼び出し得る。そのうえ、記憶さ
れた荷重値に基づいて、或る階に関する指定がケージ2
に割り当てられることによって過負荷が起こるかどうか
が確認され得る。
上述のように、荷重メモリ13のマトリクス作成によっ
て、入力された指定から将来の乗降者と該乗降者によっ
てケージ2内に発生する荷重とが推定される。しかし、
乗客が自身の指定を2回以上入力したり、指定を入力し
ていない乗客が乗り込んだりすることもあり得よう。そ
のような場合、記憶された荷重値は補正されなければな
らない。そのために、荷重メモリ13はマイクロコンピュ
ータシステム5を介して、ケージ2に設置された荷重測
定装置7と接続されている(第1図)。上記第1の場合
は、同じ階で入力された同じ目的階を指す指定のうち、
記憶された荷重値と実際に測定されたケージ荷重との差
に対応する個数の指定が消去される。その後、2階以上
入力された指定の入力階と該指定の差す目的階との間の
各階に関して記憶された荷重値が総て補正される。第2
の場合には記憶された荷重値が増大されなければならな
いが、その際指定を入力しなかった乗客は他の乗客が既
に入力して指定の差す目的値まで乗るつもりであること
が前提とされる。複数の指定が入力された場合は、指定
を入力しなかった乗客は最も遠い目的値まで乗るつもり
であるものとする。
ドア時間テーブル14は書き込み/読み出しメモリから
成り、このメモリには、関連するエレベータのマイクロ
コンピュータシステム5によってリアルタイムに求めら
れる、ドアの開放及び閉鎖に掛かる時間が記憶されてい
る。その際、ドア開放時間及びドア閉鎖時間は階毎に若
干の変動を被り、この変動は上記テーブル14への書き込
みによって把握されて応答コスト決算時に考慮され得る
ことが前提となる。計算デバイスは関連するケージの停
止の度に当該テーブル値tauf、tzu、及び乗降者数に従
属する、ドアが開放状態に維持される時間toffから、特
許請求の範囲第2項に規定した関係により停止時間th
算出する。
運行時間テーブル15も書き込み/読み出しメモリから
成り、このメモリには関連するエレベータの、個々の階
からその他の各階までの運行時間が上昇運行方向と下降
運行方向とで別個に記憶されている。運行時間テーブル
15は最初の始動の際に個々の階からその他の各階までの
学習運行によってテーブル作成され、その際概して可能
な運行の総てが少なくとも1回行なわれたのであれば作
成されたテーブルは適正である。こうして、エレベータ
群の個々のエレベータの、同一の連続運行距離において
多かれ少なかれ互いに相違する運行時間が把握され、そ
の際運行時間の相違は一律に作動しない駆動装置、階間
隔の不正確さ、あるいはまた高性能エレベータの場合距
離に従属して変化し得る限界速度に起因し得る。応答コ
ストが特許請求の範囲第1項に規定した関係によって計
算される際、当該運行距離に関連するテーブル値が直接
用いられ得る。これらのテーブル値は、新しい指定によ
って惹起される、既に割り当て済みの指定を入力したエ
テベータ使用者の時間損失Δts、Δtzの計算にも用いら
れる。その際、中途停止が新しい指定に起因する場合、
中途停止時にケージ内に存在する乗客の時間損失Δts
Δtzは特許請求の範囲第3項に規定した関係によれば停
止時間th、及び中途停止した場合としかなかった場合と
の運行時間差に従属する。新しい指定の入力階への中途
停止により惹起される時間損失Δtsは特許請求の範囲第
1項によれば、上記指定の入力階と目的階との間で乗り
込む。既に割り当て済みの指定を入力した乗り込み者全
員の待ち時間が計算される際に考慮されなければならな
い。更に、新しい指定の入力階及び該指定の指す目的階
の先で割り当て済み指定を入力した乗り込み者の待ち時
間の計算では目的階への中途停止の際に生じる時間損失
Δtzも併せて考慮されなければならない。
新しい指定の入力階または該指定の指す目的階への停
止が既に割り当て済みの指定に基づく停止に一致する場
合時間損失Δtは停止時間thへと減少し、なぜならその
場合の停止は新しい指定によって強制されるのではな
く、いずれにせよ行なわれるものであるからである。こ
の場合、停止時間thはドア開放維持時間t′off、t″
offのみから成り、ドア開放維持時間t′off、t″off
は特許請求の範囲第4項に規定した関係により、新しい
指定によって乗降する者の人数から算出される。
第3図に、指定メモリRAM1の第1及び第2メモリRAM
1.1u、RAM1.1d及びRAM1.2u、RAM1.2d、並びに第1及び
第2の割り当てメモリRMA2u、RAM2d及びRAM3u、RAM3dを
示す。この図で記号uは上昇運行を求める指定に関連す
ることを意味し、記号dは下降運行を求める指定に関連
することを意味する。上昇運行に関連するメモリのメモ
リセルと下降運行に関連するメモリのメモリセルとを接
続する回路16は、新しい指定と同じ階から入力された、
新しい指定が求めるのと反対の方向への運行を求める指
定が該回路16の関連するエレベータに既に割り当てられ
ていたら上記新しい指定が割り当てられるのを抑止する
べく設置されている。こうして、新しい指定を入力した
乗客が誤った方向へ運ばれることが回避され得る。
第3図によれば、回路16は応答コストKの最大値kmax
を保有するレジスタ17と、第1及び第2のトライステー
トバッファ18及び19と、NOT素子20と、2つの入力を有
するOR素子21と、各々3つの入力を有する第1及び第2
のAND素子22及び23とから成る。第1のAND素子22は入力
側で、上昇運行に関連する第1のメモリRAM1.1u及び第
1の割り当てメモリRAM2uのメモリセルの出力と接続さ
れ、かつコストレジスタR1と接続されている。第2のAN
D素子23は入力側で、下降運行に関連する第1のメモリR
AM1.1d及び第1の割り当てメモリRAM2dのメモリセルと
接続され、かつやはりコストレジスタR1と接続されてい
る。AND素子22、23の出力はOR素子21の入力に接続され
ており、OR素子21の出力は第1のトランステートバッフ
ァ18の能動化端子に接続され、またNOT素子20を介して
第2のトライステートバッファ19の能動化端子にも接続
されている。レジスタ17は第1のトライステートバッフ
ァ18を介して比較装置11の複数のデータ入力に接続され
ており、これらのデータ入力は第2のトライステートバ
ッファ19を介してコストレジスタR1と接続されている。
例えばプログラムに基づきマイクロコンピュータシステ
ム5によって構成された回路16は、応答コストKがコス
トレジスタR1に転送される度に当該階に関して能動化さ
れる。
上述の群制御装置は次のように機能する。
例えば第2図により階E4で、目的階として階E7を指す
指定が入力されると、この指定は入力階を明示するもの
として全エレベータの指定メモリRAM1の第1のメモリRA
M1.1に転送され、かつ目的階を明示するものとして上記
指定メモリRAM1の第2のメモリRAM1.2に転送される。次
いで、先に述べたように全エレベータの荷重メモリ13で
マトリクスが作成され、あるいはまた既に荷重値が存在
する場合は補正され、その際階で入力された指定の個数
は入力した乗客が乗り込むまで別途記憶されたままであ
る。マトリクスが完成したらまず各エレベータで、割り
当てられるべき指定に関する階で荷重値が一定の限界荷
重値を超過するかどうかが調べられる。もし超過するよ
うであれば、ヨーロッパ特許公開第0 301 173号に開示
されているように当該エレベータは割り当てから除外さ
れる。その後、全エレベータにおいて特許請求の範囲第
1項〜第4項に規定した関係により、新しい指定の入力
階及び該指定の指す目的階に関する応答コストKが計算
される。その際、新しい指定の入力階及び該指定の指す
目的階への停止が新たに行なわれれば新しい乗客の待ち
時間のみでなく、当該エレベータに既に割り当て済みの
指定を入力したエレベータ使用者全員の待ち時間も生じ
ることが前提とされる。既に述べたように、計算デバイ
スはドア時間テーブル14からドア時間を、運行時間テー
ブル15から運行時間を取り出し、後者の場合はケージ位
置レジスタR2の指示する階がその都度重要である。既に
ケージ内に存在する乗客の人数は荷重メモリ13から取り
出される。階で待つ乗り込み者の人数として、別途記憶
された指定の個数が用いられる。そこで、エレベータA
に関連する第2図の例によれば、指定コストKrsのため
に階E2から階E4までの運行時間tsと新しい乗客の人数F
=1とが考慮される。ケージ内乗客コストKpsのために
は特許請求の範囲第3項により、階E4への中途停止によ
って生じる階E1から2人の乗客の時間損失Δtsが考慮さ
れよう。最後に待ちコストKwzを求める際には、階E4及
びE7への中途停止によって生じる時間損失Δts及びΔtz
と、階E10からの乗り込み者の人数F″=1とが考慮さ
れなければならないであろう。
計算後直ちに応答コストKはコストレジスタR1に転送
され、例えばヨーロッパ特許第0 050 304号に開示され
た比較装置11によって他のエレベータの応答コストKと
比較される。今、エレベータAが最も小さい応答コスト
Kを有し、その結果エレベータAの第1の割り当てメモ
リRAM2の階E4に関連するメモリセルと第2の割り当てメ
モリRAM3の階E7に関連するメモリセルとに割り当て指示
が書き込まれるものとする(第2図の点線の矢印)。第
2の割り当てメモリRAM3への割り当て指示の書き込みは
例えば、目的階に関連するアドレスが選択コードのほか
に入力階を明示するアドレス部分を有し、それによっ
て、関連するアドレスが割り当て済み指定の入力階と同
じ入力階を明示するアドレス部分を有する目的階までの
運行を求める指定は総て常に割り当て済みと看做される
ことによって実現され得る。例えば階E2の領域内に位置
するケージ2が上昇中として、上昇運行を続けるうちに
セレクタR3が新たに割り当てられた指定の入力階E4へと
切り替わると、制動開始点到達時に例えばヨーロッパ特
許第0 026 406号に開示された駆動制御装置により減速
が開始され得る。
エレベータAに、新しい指定の入力階E4で入力され
た、反対方向への運行を求める指定が既に割り当てられ
ている場合は、応答コストKのコストレジスタR1への転
送の際に回路16の第2のAND素子23(第3図)の出力が
増大し、それによって第1のトランステートバッファ18
が、能動化され、反対に第2のトライステートバッファ
19はロックされる。その結果、比較装置11にはコストレ
ジスタR1内に存在する応答コストKではなくレジスタ17
の保有する最大値Kmaxがもたらされ、従ってこの場合エ
レベータAには、階E4から入力された新しい指定は割り
当てられ得ない。
指定が、例えば初めに仮定したようにエレベータAに
割り当てられた後、全エレベータのコストレジスタR1は
クリアされ、次の新しい指定に基づく応答コストKを受
け取れる状態となる。同じ階から入力された新しい指定
の割り当ての際にエレベータAが最小の応答コストKを
有しないことが確認された場合、エレベータAの第1及
び第2の割り当てメモリRAM2及びRAM3に書き込まれた割
り当て指示の消去は阻止され、この阻止は例えばヨーロ
ッパ特許公開第0 308 590号から公知である装置によっ
て実施され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による群制御装置の、エレベータ群の2
つのエレベータに関連する部分の概略的説明図、第2図
は第1図の群制御装置部分の、一方のエレベータに関連
する部分の概略的説明図、第3図は第2図の群制御装置
部分が有する、一方のエレベータに関連する回路の概略
的説明図である。 2……ケージ、7……荷重測定装置、8……指定登録装
置、11……比較装置、13……荷重メモリ、14……ドア時
間テーブル、15……運行時間テーブル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目的階指定を即座に割り当てるエレベータ
    用の群制御装置であって、各階に配置された、所望の目
    的階を指す指定の入力に用いられ得る指定登録装置と、
    群を成すエレベータに関連し、かつ前記指定登録装置と
    接続されており、階で指定が入力されると該指定を入力
    階を明示するものとして、及び目的階を明示するものと
    して記憶する指定メモリと、エレベータ群のケージ内に
    設置され、かつ荷重メモリと機能接続された荷重測定装
    置と、エレベータ群の各エレベータに関連し、その時々
    の停止可能階を指示するセレクタと、入力された指定を
    エレベータ群のケージに割り当てる装置とを有し、前記
    指定割り当て装置は各エレベータ毎に1つの計算デバイ
    ス及び1つの比較装置を有し、計算デバイスはエレベー
    タ固有のデータから乗客の待ち時間に対応する応答コス
    トを算出し、また少なくとも1つの割り当てメモリが設
    置されており、全ケージの応答コストが比較装置によっ
    て互いに比較され、最小の応答コストを有するゲージに
    当該指定が、割り当てメモリに割り当て指示を書き込む
    ことによって固定的に割り当てられ、 応答コストKが指定入力直後に新しい指定の入力階及び
    該指定の指す目的階に関してのみ関係 K=Krs+Krz+Kps+Kpz+Kws+Kwz によって計算され、式中 Krsは入力階にいる新しい乗客の待ち時間でKrs=ts・F
    であり、その際tsはケージの入力階までの運行時間(中
    途停止による遅延を含む)であり、 Fは入力階にいる新しい乗客の人数であり、 Krzは新しい乗客の輸送時間でKrz=tz・Fであり、その
    際 tzは入力階から目的階までの運行時間(中途停止による
    遅延を含む)であり、Kpsは入力階への中途停止で生じ
    るケージ内の乗客の時間損失でKps=Δts・Psであり、
    その際 Δtsは中途停止の際の停止時間及び中途停止をした場合
    としなかった場合との運行時間差に従属する、ケージ内
    の乗客1人当たりの時間損失であり、 Psは入力階到着時にケージ内にいる乗客の人数であり、 Kpzは目的階への中途停止で生じるケージ内の乗客の時
    間損失でKpz=Δtz・Pzであり、その際 ΔtzはΔtsと同様の時間損失で、ただし目的階に関連
    し、 Pzは目的階到着時にケージ内にいる乗客の人数であり、 Kwsは入力階と目的階との間での全乗り込み者の待ち時
    間でKws=Δts・F′であり、その際 F′は既に割り当てられた指定を入力した乗り込み者の
    人数であり、 Kwzは目的階を過ぎてからの全乗り込み者の待ち時間でK
    wz=(Δts+Δtz)・F″であり、その際 F″は既に割り当てられた指定を入力した乗り込み者の
    人数であり、 計算デバイス及び比較装置にコストレジスタが接続され
    ており、このレジスタに応答コストが計算直後に転送さ
    れ、その際転送後直ちに全ケージのコストレジスタ内に
    存在する応答コスト同士の比較が行なわれ、その結果と
    しての指定割り当ては決定的であり、 エレベータ毎にドア時間テーブルが設置されており、こ
    のテーブルに記憶された、ドアの開放及び閉鎖に掛かる
    時間は計算デバイスにより当該ケージの中途停止時間が
    計算される際に考慮され、 エレベータ毎に運行時間テーブルが設置されており、こ
    のテーブルに上昇運行方向と下降運行方向とで分けて記
    憶された、個々の階からその他の各階までの運行時間は
    応答コスト計算の際に考慮に入れられ、 エレベータ毎の位置レジスタが設置されており、このレ
    ジスタに記憶された瞬間的なケージ位置は計算デバイス
    で運行時間テーブルへのアクセスのためのベースとして
    用いられる ことを特徴とする、目的階指定を即座に割り当てるエレ
    ベータ用群制御装置。
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