JP2672878B2 - 高重合度ポリブチレンテレフタレートの製造法 - Google Patents

高重合度ポリブチレンテレフタレートの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、固相重合による高重合度ポリブチレンテレ
フタレートの製造法に関する。さらに詳しくは、フィッ
シュアイ等の問題のない高品質の高重合度ポリブチレン
テレフタレートを、効率良く経済的に得るための製造法
を提供するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
ポリブチレンテレフタレートは、その成形加工性と物
性が優れていることから、自動車部品、電気機器部品、
歯車等の工業用プラスチック分野で広く使用されている
が、その機械的性質、耐加水分解性、成形加工性等の性
質は、原料ポリマーの重合度に依存する度合いが高く、
このためポリブチレンテレフタレートを高度の機械的性
質、特に強度の要求される工業用プラスチック分野に使
用する場合、或いは押出成形、ブロー成形、インフレー
ション法又はTダイ法による製膜等の成形加工に供する
場合においては、高重合度のポリブチレンテレフタレー
トが必要となる場合が多い。
高重合度のポリブチレンテレフタレートを製造する方
法としては、重縮合反応の後半を固相にて処理する方法
が従来から知られている。
一般にこの製造方法は、まず常法により溶融状態でテ
レフタル酸またはそのエステルと1,4−ブタンジオール
を主体として重縮合することによりポリブチレンテレフ
タレート(プレポリマー)を製造し、これを溶融状態で
取り出し、冷却固化した後、その融点より若干低い温度
に維持された適当な反応条件下において固相状態で反応
させることにより、高分子量のポリブチレンテレフタレ
ートを得るものである。
しかしながら、固相での反応は、固体の表層部と内部
で反応が不均一になり、これによって得られたポリマー
をフィルム、容器等の薄肉成形品とした時、フィッシュ
アイ(全くの異物ではないが、成形品の外観上不均一な
魚眼様の粒状斑点)が生じる等、品質の安定性、均一性
に欠けるものとなり易い。また、固相での反応は一般的
に反応速度が遅く、固相重合により所望の高重合度のポ
リブチレンテレフタレートを得るためには長時間を必要
とし、生産性が悪く、ポリマーがコスト高になるという
問題もある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、固相重合による高分子量ポリブチレンテ
レフタレートの製造法のかかる課題を解決し、重合度が
均一で、フィッシュアイ等の問題もない高品質、高重合
度のポリブチレンテレフタレートを経済的に有利な方法
で得るべく鋭意検討した結果、溶融重縮合によって得ら
れるポリブチレンテレフタレート(プレポリマー)を特
定の重量及び重量分布を有する粒状に整えて、これを固
相状態で反応させることにより、これらの課題が解決で
きることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、テレフタル酸又はそのエステル形成性
誘導体を主体とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジ
オールまたはそのエステル形成性誘導体を主体とするジ
オール成分を溶融重縮合して得られる少なくとも70%以
上がブチレンテレフタレート繰り返し単位よりなるポリ
ブチレンテレフタレート(プレポリマー)を固相重合さ
せて高重合度ポリブチレンテレフタレートを製造するに
あたり、該ポリブチレンテレフタレート(プレポリマ
ー)を一旦固化し、実質上その各々の粒子が1〜30mgの
重量を有し、且つ、その95重量%以上が平均重量の±30
%の範囲内に含まれる粒状物とした後、その融点より5
〜60℃低い温度で固相重合を行うことを特徴とする高重
合度ポリブチレンテレフタレートの製造法に関するもの
である。
本発明でいうポリブチレンテレフタレートとは、テレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体を主体とする
ジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオールまたはそのエ
ステル形成性誘導体を主体とするジオール成分を重縮合
して得られる主としてブチレンテレフタレート繰り返し
単位からなるポリエステルであるが、その30モル%以
内、好ましくは20モル%以内で、第3成分を共重合させ
たコポリエステルであってもよい。かかる共重合成分と
しては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール
A、エトキシ化ビスフェノールA等のジオール成分、イ
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ
ルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸等のジカルボン酸成分、オキシ安息香
酸、オキシナフタレン酸等のオキシ酸、ペンタエリスリ
トール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、ト
リメシン酸、ピロメリット酸等の多官能性化合物或いは
これらのジオール、ジカルボン酸、オキシ酸、多官能性
化合物のハロゲン化物や誘導体が挙げられる。
本発明において固相重合に供されるポリブチレンテレ
フタレート(プレポリマー)は、かかる構成成分からな
り、液相でのエステル化反応またはエステル交換反応を
経て、さらに溶融重縮合する通常の方法によって得られ
る。
エステル化反応は、通常、テレフタル酸1モルに対
し、1,4−ブタンジオール1〜2モルの割合で、常圧ま
たは加圧下200〜240℃の温度で、連続的に生成する水を
除去しながら行われる。この時チタン化合物等の触媒が
存在していると好都合なことが多い。
エステル交換反応は、通常、テレフタル酸ジメチルと
1,4−ブタンジオールを1:1〜1:2(モル比)の割合で、
常圧下、150〜220℃で、連続的に生成するメタノールを
除去しながら行う。実用的な反応速度を得るには触媒を
必要とし、触媒としてはチタン化合物、アンチモン化合
物、錫化合物、鉛化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物
などがよい。特に有機チタネート、有機スズ化合物、四
塩化チタン加水分解物、加アルコール分解物が好適であ
る。特に好適なものの例としては、テトラブチルチタネ
ート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネ
ート、テトラメチルチタネート等の機チナネートおよび
その加水分解物、四塩化チタンおよび硫酸チタンの加水
分解物、チタン弗化カリ、チタン弗化亜鉛、チタン弗化
コバルト等の無機チタン化合物、シュウ酸チタン、シュ
ウ酸チタンカリ、テトラエチルスズ、ジブチルスズオキ
サイド、トリエチルスズハイドロオキサイド、ジブチル
スズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、ジブ
チルスズジクロライド、シュウ酸第1スズ等又はこれら
の2種以上よりなる一般にポリエステルの製造触媒とし
て公知のチタン化合物及びスズ化合物が挙げられる。
これらの使用量は、モノマー全量に対し20〜5000pp
m、好ましくは50〜2000ppmである。触媒の添加は必要に
応じて反応中数回以上にわけて添加することもできる。
溶融重縮合反応は、上記エステル化反応またはエステ
ル交換反応によって得られる生成物(ポリマー前駆体)
を減圧下、200〜260℃で、1,4−ブタンジオールおよび
副生物を連続的に除去しながら所望の重合度が得られる
まで行われ、ポリブチレンテレフタレート(プレポリマ
ー)が得られる。重縮合反応時に実用的な反応速度を得
るためには触媒を必要とする。
触媒としては前記エステル化反応またはエステル交換
反応に使用される如き物質がそのまま使用可能であり、
また重縮合反応の速度を向上するため、重縮合反応開始
前に更にこれらの1種また2種以上を追加することも可
能である。
溶融重縮合によって得られ、次に固相重縮合に供され
るポリブチレンテレフタレート(プレポリマー)として
は、O−クロロフェノール溶媒中25℃で測定した固有粘
度が0.5〜1.2のものが好ましい。特に好ましくは0.6〜
1.0である。
本発明は、上記の如き方法によって得られたポリブチ
レンテレフタレート(プレポリマー)を用い、固相重合
して更に高分子量ポリブチレンテレフタレートを製造す
るにあたり、ポリブチレンテレフタレート(プレポリマ
ー)を特定の重量及び重量分布の粒状に整え、これを固
相状態で重合することを特徴とする。即ち、本発明にお
いて固相重合に供されるポリブチレンテレフタレート
(プレポリマー)の粒状物は、実質上その各々の粒子が
1〜30mgの範囲内の重量を有するものである。粒状物の
重量を整える段階で生じた上記範囲外の粒状物が極く少
量含まれることは支障はないが、粒状物の少なくとも95
重量%以上が、平均重量の±30%の範囲内に存在する必
要がある。粒状物のより好ましい重量は、その各々が5
〜25mgの重量を有するものである。また、粒状物はその
95重量%以上が平均重量の±20%の範囲内に存在するよ
うな、狭い分布のものが好ましい。かかる粒状物の重量
及びその分布の条件下で固相重合することにより、前述
したフィッシュアイの生成の防止、重合度の均一化等の
品質面での改善に効果があり、更に平均的重合速度をも
向上し、単位反応器容積、単位時間当たりの製造効率及
び操作性等が改善されることが確認された。特にフィッ
シュアイノ生成の防止に著しい効果があることは驚くべ
きことであった。
粒状物の重量及び重量分布を確認するのは、粒状物の
適当量をランダムに数カ所から採取し測定すればよい。
粒子の形状は特に限定する必要はなく、球状、円筒状、
その他これらに類似する形状何れにてもよいが、著しく
偏平なものや細長い形状のもとはあまり好ましくない。
かかるポリブチレンテレフタレート(プレポリマー)
の粒状物は、溶融重縮合によって得られたポリブチレン
テレフタレート(プレポリマー)を冷却固化し、これを
粉砕して作ってもよいが、一般的に粉砕による粒状物の
製造は、粒状物の重量を均一にするのが難しく、また、
微細で軽量の紛状物が多量に発生し、操作上問題が生じ
る場合がある。よって、本発明においては、ポリブチレ
ンテレフタレート(プレポリマー)を溶融重縮合反応器
からストランド状にして取り出し、冷却固化した後これ
を切断して規定の粒状にするのが好ましい。勿論一旦溶
融重合した重合物を押出機を用いて規定の粒状ペレット
に調整してもよい。
次に粒状のポリブチレンテレフタレート(プレポリマ
ー)は、要すれば加熱して乾燥、結晶化等の前処理を行
った後、例えば窒素ガス等の不活性ガス気流中或いは0.
001〜30mmHgの真空中でその融点より5〜60℃低い温度
で固相重合が行われる。反応時間は目的とする高分子量
ポリブチレンテレフタレートの固有粘度によって適宜調
節されるが、一般的には概ね1〜30時間である。かかる
固相重合によりポリブチレンテレフタレートの固有粘度
は固相重合前に比べて更に0.1〜1.0上昇させることが出
来、1.0〜2.0の固有粘度のものを得ることが出来る。特
に固相重合を長時間行って、重合度の特に高いもの(例
えば固有粘度1.2以上)を得る場合には本発明の方法に
よる効果が特に顕著である。かかる固相重合はバッチ式
又は連続式何れにてもよいが、本発明の方法は連続式の
場合に特に有効である。
本発明の方法によれば、得られる高分子量ポリブチレ
ンテレフタレートのフィッシュアイの生成は極めて効果
的に低減される。フィッシュアイを測定するには、高分
子量ポリブチレンテレフタレートの適当量をランダムに
採取し、加熱溶融してフィルムを成形し、これに含まれ
るフィッシュアイを観察することにより行うことができ
るが、これを実用に即したより定量的な値といて表すた
めには、厚さ50μmのフィルムを作成し、該フィルムの
10cm角(100cm2)に含まれる径5μm以上のフィッシュ
アイの個数を測定する方法が簡便である。測定するサン
プル数(n)は5またはそれ以上とし、その平均値で表
すのがよい。本発明の方法によれば、得られる高分子量
ポリブチレンテレフタレートは、かかる方法で測定し
て、多くても10個/100cm2以下、通常、5個/100cm2(n
=5の平均値)以下までフィッシュアイの生成を低減す
ることが可能であり、本発明の規定外の重量(特に高重
量)及び/又は分布の粒状プレポリマーを用いて固相重
合した時に得られる高分子量ポリブチレンテレフタレー
トのフィッシュアイの生成は少なくとも15個/100cm2
上であるのに比べ、際立った効果がある。このことは本
発明の方法によれば、比較的均一な重合度の重合物が得
られ、特に異常高分子量のものの生成が少ないためと解
される。このことはフィッシュアイ以外の性状にも好影
響が期待出来る。
本発明はこれまでに説明した如く、溶融重縮合によっ
て得られるポリブチレンテレフタレート(プレポリマ
ー)を特定の重量及び重量分布に整え、これを固相重合
することにより、特にフィッシュアイが著しく減少した
高分子量ポリブチレンテレフタレートを経済的に製造す
ることを特徴とするものであるが、その効果を一層促進
させるためには、溶融重縮合のモノマー調整段階から固
相重合までの任意の時期に核剤を0.001〜5重量%添加
し、核剤の存在下で固相重合を行うのが好ましい。核剤
としては、通常ポリエステルの成形性を改良するため用
いられる、従来公知の核剤が使用される。即ち核剤とし
ては、窒化硼素、タルク、カオリン、ベントナイト、ク
レー、グラファイト、アスベスト、シリカ、珪酸カルシ
ウムの如き珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシ
ウム、硫酸バリウムの如き硫酸塩、酸化チタン、酸化カ
ルシウム、酸化アルミニウム、酸化モリブデン、酸化硅
素の如き無機の酸化物、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、モンタン酸の
如きC9〜C30を有する高級脂肪族のモノ又はジカルボン
酸の金属塩、安息香酸、フタル酸の如き芳香族モノ、ジ
カルボン酸又は芳香族アルキル−モノ、ジカルボン酸又
はそれら誘導体の金属塩、ポリオキシアルキレンを有す
るカルボン酸の金属塩、オレフィン−アクリル酸共重合
体の金属塩、アセチルアセトンアルカリ金属キレート、
ベンゾフェノン、オキシベンゾエート、ポリアリレンエ
ステルの如き芳香族有機化合物等が挙げられ、これは単
独又は2種以上を共用しても良い。
上記核剤の中で、本発明の方法に特に好ましい物質は
窒化硼素である。
又、上記核剤物質は固体粒子の場合、最終的には粒径
が小さい程有効であり、少なくとも100μm以下、好ま
しくは数μm、更に好ましくは1μm以下であることが
望まれる。
また、溶融重縮合のモノマー調製段階から固相重合ま
での任意の時期にヒンダードフェノール及び/又はリン
化合物を0.001〜5重量%加えることも好ましく、これ
により反応が安定化し、フィッシュアイの低減にも一層
有効である。ヒンダードフェノールとしては例えば2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4′−ブ
チリデン−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノー
ル)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオール−ビス
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドキシフェニ
ル)プロピオネート〕、ペンタエリスリチル−テトラキ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビ
ス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート等、リン化合物としては一般式(I)およ
び(II)で示されるものが特に有効である。
(但し、R1,R2,R3及びR4はそれぞれ同一であっても異な
っていてもよい炭素数1〜25のアルキル基、置換アルキ
ル基、アリール基又は置換アリール基を示し、R5は炭素
数4〜33のアルキレン基、置換アルキレン基、アリーレ
ン基又は置換アリーレン基を示す。) (但し、R6及びR7は炭素数1〜35のアルキル基、置換ア
ルキル基、アリール基又は置換アリール基を示し、同一
であっても異なっていてもよい。) また、本発明の高重合度ポリブチレンテレフタレート
の製造方法においては、そのモノマー調製段階から固相
重合完結までの任意の段階で、反応性を大幅に損なわな
い範囲で、目的に応じ、各種の繊維状、板状、粉粒状の
無機あるいは有機添加物を添加することが可能であり、
また、固相重合によって得たポリマーにこれらを加え、
溶融混練することも勿論可能である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜7 テレフタル酸ジメチル100重量部と1,4−ブタンジオー
ル56重量部に、触媒としてテトラブチルチタネート0.08
重量部を加え、常法に従ってエステル交換反応を行った
後、溶融重縮合し、固有粘度0.75のポリブチレンテレフ
タレート(プレポリマー)を得た。次いでポリブチレン
テレフタレート(プレポリマー)の溶融物をストランド
状に引取りながら冷却、固化したのち切断し、第1表に
示す重量及び重量分布の粒状物とし、これを固相重合用
反応器に充填して窒素気流下、190℃で18時間保持して
固相重縮合を行った。尚、実施例3〜5(及び比較例4
〜7)においては、モノマーのエステル交換により得ら
れるポリマー前駆体に各々核剤、ヒンダードフェノール
またはリン化合物を0.05重量%加えて、同様の操作を行
った。
上記の方法によって得られた高重合度ポリブチレンテ
レフタレートの特性としてその固有粘度及びフィッシュ
アイを測定するとともに、製造時の操作性を評価した。
結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 以上の説明並びに実施例により明らかなように、本発
明の方法に従いポリブチレンテレフタレート(プレポリ
マー)を冷却固化し、特定の重量及び分布の粒状物とし
て固相重縮合することにより、得られる高重合度ポリブ
チレンテレフタレートは、フィッシュアイの生成が著し
く低減されたものであり、品質の均一性、安定性の面で
も優れたものである。また、本発明の方法によれば、固
相での反応速度が速くなり時間短縮が可能となる。しか
も固相反応容器への充填量も高めることができるため、
製造能力が増大し、経済的に有利な製造が可能になると
いう利点も有する。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸またはそのエステル形成性誘
    導体を主体とするジカルボン酸成分と1,4−ブタンジオ
    ールまたはそのエステル形成性誘導体を主体とするジオ
    ール成分を溶融重縮合して得られる少なくとも70%以上
    がブチレンテレフタレート繰り返し単位よりなるポリブ
    チレンテレフタレート(プレポリマー)を固相重合させ
    て高重合度ポリブチレンテレフタレートを製造するにあ
    たり、該ポリブチレンテレフタレート(プレポリマー)
    を一旦固化し、実質上その各々の粒子が1〜30mgの重量
    を有し、かつ、その95重量%以上が平均重量の±30%の
    範囲内に含まれる粒状物とした後、その融点より5〜60
    ℃低い温度で固相重合を行うことを特徴とする高重合度
    ポリブチレンテレフタレートの製造法。
  2. 【請求項2】高重合度ポリブチレンテレフタレート中の
    フィッシュアイの生成が、本文記載の測定法で測定し
    て、10個/100cm2以下である請求項1記載の高重合度ポ
    リブチレンテレフタレートの製造法。
  3. 【請求項3】溶融重縮合のモノマー調製段階から固相重
    合開始までの任意の時期に、重縮合物に対して0.001〜
    5重量%の核剤を添加する請求項1または2記載の高重
    合度ポリブチレンテレフタレートの製造法。
  4. 【請求項4】溶融重縮合のモノマー調製段階から固相重
    合開始までの任意の時期に、重縮合物に対して0.001〜
    5重量%のヒンダードフェノールおよび/またはリン化
    合物を添加する請求項1〜3のいずれか1項記載の高重
    合度ポリブチレンテレフタレートの製造法。
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