JP2668736B2 - 耐熱性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性ポリアミド樹脂組成物

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JP2668736B2 JP2071885A JP7188590A JP2668736B2 JP 2668736 B2 JP2668736 B2 JP 2668736B2 JP 2071885 A JP2071885 A JP 2071885A JP 7188590 A JP7188590 A JP 7188590A JP 2668736 B2 JP2668736 B2 JP 2668736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関し、とりわけ、
射出成形時に色調が良好な成形品を短い成形時間で成形
することのできる、離型性優れる耐熱性ポリアミド樹脂
組成物に関するものである。
[従来の技術] 一般にポリアミドは強靭性、耐熱性、耐薬品性が優れ
ていることから射出成形によって機械部品、電気、電装
部品のなど種々の物品に成形されている。
しかし、ポリアミドは融点が高いため射出成形する際
に高い樹脂温度が必要となりその結果、金型内に溶融ポ
リアミドが圧入してからポリアミドが冷却固化するまで
の冷却時間が長くなるという欠点を有しているが、成形
用樹脂の結晶化速度を速くするために種々の結晶核剤を
添加配合する方法によって金型内の冷却固化過程を短縮
し成形サイクルを向上させ生産性を高めることが知られ
ている。
ポリアミド樹脂においては、核剤としてタルク、カオ
リン,クレーのような無機質化合物(特開昭53−49073
号)や、ポリエチレングリコールの末端アミノ誘導体
(特公昭58−46228号、以下PEGAという)及びポリプロ
ピレングリコールの末端アミノ誘導体(以下PPGAとい
う)を配合する方法(特開昭61−37840号)が提案され
ている。
しかし、これらの方法で得られるポリアミド樹脂組成
物は、未配合のポリアミドに比べて良好な離型性又機械
的性質が得られるが、昨今の精密部品、特に微細なコア
やピンを多数有する成形品(例えば、コネクター及びジ
ャンクションボックス等)の使用環境からポリアミド樹
脂自体の耐熱性向上の為ハロゲン化銅などの耐熱性安定
剤を添加することが多い。しかし上述のポリエチレング
リコール及びポリプロピレングリコールの末端アミノ誘
導体は、これ自体が熱安定性に欠け経時変化により黄変
着色する欠点がある。また、更にハロゲン化銅と併用し
た場合黄変着色が激しく色調が非常に悪いという欠点が
ある。
〔問題を解決しようとする手段〕
本発明者らは上記問題点を解決するために鋭意研究を
重ねた結果、ポリアミドにポリエチレングリコールの片
末端アルキルエーテル誘導体、又ハロゲン化銅を特定の
割合で配合することにより機械的特性を損なわず、更に
色調が良好で成形性と離型性の優れることを見出しこの
発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリアミド100重量部と、ポリ
エチレングリコールの片末端アルキルエーテル誘導体0.
01〜10重量部及びハロゲン化銅0.001〜0.1重量部とから
なることを特徴とする耐熱性ポリアミド樹脂組成物に関
する。
本発明のポリアミドはナイロン6、ナイロン11、ナイ
ロン12などのポリラクタム類、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン612などのジカルボン酸とジアミンから得ら
れるポリアミド類、ナイロン6/66、ナイロン6/612、ナ
イロン6/66/610、ナイロン6/66/12、ナイロン6/6T(T
はテレフタル酸成分である)などの共重合ポリアミド類
及びこれら相互のブレンド品などが挙げられる。
これらの中でも高融点で剛性の優れたナイロン6およ
びナイロン66が好ましい。
本発明のポリエチレングリコールの片末端アルキルエ
ーテル誘導体は、一般式 RO−(CH2CH2O)nH (ただし、式中のRは炭素数が1〜4の直鎖状または分
岐状のアルキル基であり、nは1〜200、好ましくは2
〜60の整数である。)で示される化合物(以下A−PEG
という。)である。
これらのA−PEGの中でも、メチルエーテルポリエチ
レングリコール(M−PEG)が好適に使用される。
本発明に使用するA−PEGほ添加量はポリアミド樹脂1
00重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜1
重量部である。前記のA−PEGの添加量が少なすぎると
射出成形するときの冷却時間が長くなり好ましくない。
また、多すぎると射出成形するときの冷却時間はより以
上に短縮されることはなく物品の物性が低下、又、物品
の外観に不良があったりするので好ましくない。
本発明のハロゲン化銅としては、一般式 CuX (ただし、式中のXは、1価銅の安定なハロゲン化物)
で示される化合物である。
それらの具体例としては、CuF,CuBr,CuIを挙げること
が出来るが、これらの中でもCuIが好ましく用いられ
る。
本発明に使用するハロゲン化銅の添加量としてはポリ
アミド樹脂100重量部に対して0.001〜0.1重量部、好ま
しくは0.002〜0.05重量部である。ハロゲン化銅の添加
量が少なすぎると熱安定性が悪く、又多すぎてもさほど
向上するものではない。
本発明のポリアミド組成物は、必要に応じて染料、顔
料、熱安定剤、紫外線吸収及び既存の離型剤(例えば、
ビスアミド化合物,高分子ポリエチレンワックス等)を
配合することが出来る。
また、ポリアミドの補強材あるいは充填剤として公知
の物質であるガラス繊維、酸化チタン、ケイ酸カルシウ
ム、タルク、ガラスビーズを含有することが出来る。
本発明のポリアミド組成物の製造方法は、特に制限さ
れない。例えば、重合反応終了後の未だ溶融状態にある
ポリアミド中に添加剤を添加して溶融混練する方法、ま
たはペレット状のポリアミドとドライブレンドする方
法、ポリアミドと前記添加剤を押出混練機を用いて溶融
混練する方法などを適用にすることができる。
[実施例] 次に実施例及び比較例を示す。
実施例及び比較例において成形品の離型力及び射出成
形品の物性、YI(黄色度)は次のようにして測定した。
1.離型力 第1図において、1は射出成形機のシリンダー、2は
成形品、3は固定金型、4はエジェクターピン、5はコ
ア、6は移動金型、7はエジェクタープレート、8は圧
力センサー、9は圧力センサー固定板、10はノックアウ
ト棒、11は記録計である。
金型3及び6は、横100mm,縦80mm,深さ30mm,肉厚2mm
で内側に十字のリブが入っている箱を成形するように加
工されている。
射出成形後、移動金型6を後退させ、ノックアウト棒
10を圧力センサー8に押しつけ、エジェクタープレート
7及びエジェクターピン4を介して、箱を移動金型6か
ら離す際に圧力センサー8にかかる力(離型力)を記録
計11によって測定した。
(成形条件) 射出成形機:東芝機械製 IS−75PN II ナイロン6 シリンダー設定温度 C1:210℃,C2:240℃,C3:250℃,NH:240℃ ナイロン66 シリンダー設定温度 C1:260℃,C2:270℃,C3:280℃,NH:270℃ 金型温度:移動、固定金型 80℃ 射出圧力:1次圧 650kg/cm2 射出時間:10秒 冷却時間:12秒 中間時間: 3秒 2.射出成形品の物性 ポリアミド組成物から、下記成形条件で物性測定用の
テストピースを成形し、このテストピースについて引張
強さ、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強さを下記の規定に
したがって測定した。
引張強さ・伸び ASTM−D−638 曲げ弾性率 ASTM−D−790 アイゾット衝撃強さASTM−D−256 なお、上記物性の測定は23℃において絶乾状態で行っ
た。
(成形条件) 射出成形機:東芝機械製 IS−75PN II ナイロン6 シリンダー設定温度 C1:210℃,C2:240℃,C3:250℃,NH:240℃ ナイロン66 シリンダー設定温度 C1:260℃,C2:270℃,C3:280℃,NH:270℃ 金型温度:移動、固定金型 80℃ 射出圧力:1次圧 650kg/cm2 射出時間:10秒 冷却時間:20秒 中間時間: 3秒 3.射出成形品のYI(黄色度) ポリアミド組成物から、前記物性測定用テストピース
と同じ成形条件にて50mm×80mmのプレートを成形し下記
の規定にしたがって測定した。
YI(黄色度):JIS−K7103 測定器:スガ試験機製SMカラーコンピューターSM5型 上記測定は23℃絶乾状態で行った。
実施例1 ナイロン6(宇治興産(株)製UBE1013B)100部にブ
レンドオイル(丸菱油化(株)製バルー7220)0.05部を
添加しブレンダーで30分間混合した。得られた混合物
に、A−PEG(M−PEG cp2500 第1工業製薬(株)
製)0.3部、さらにCuIを0.03部添加し30分混合、続いて
この混合物を押出機で混練押し出しぺレットとした。混
練押出機(日本製鋼所(株)TEX−30)のシリンダー設
定温度はC1:230℃,C2:230℃,C3:240℃,C4(ノズルヘッ
ド):230℃であった。
こうして得られたポリアミド組成物について射出成形
における金型からの離型力を測定した。また、併せて物
性をASTM、YIをJIS−K7103に準じて測定した。結果を第
1表に示す。
比較例1,2 A−PEGに代えて、ポリエチレングリコールの末端ア
ミノ誘導体(川研ファインケミカル(株)製、商品名:P
EGA、以下PEGAという)又はポリプロピレングリコール
の末端アミノ誘導体(サン・テクノケミカル(株)製、
商品名:ジェファーミンD2,000、以下PPGAという)を0.
3部添加し他は実施例1と同様に実施した。結果を第1
表に示す。
実施例2 ナイロン6(宇部興産(株)製UBE1013B)100部にブ
レンドオイル(丸菱油化(株)製バルー7200)0.05部を
添加しブレンダーで30分間混合した。得られた混合物
に、A−PEG(M−PEG cp2500 第1工業製薬(株)
製)0.2部、CuIを0.03部さらにエチレンビスステアリル
アミド(ライオン油脂(株)アーモワッスEBS)0.1部添
加し30分混合、続いてこの混合物を押出機で混練押し出
しペレットとした。
押出設定温度また離型力、物性、YIの測定については
実施例1と同様に実施した。結果を第1表に示す。
比較例3 A−PEGに代えてタルク(日本タルク(株)製 ミク
ロエースL−1)0.1部を使用した他は実施例1と同様
に実施した。結果を第1表に示す。
実施例3 ポリアミドとして、ナイロン66(宇部興産(株)製UB
E202B)を使用したほかA−PEG(M−PEG cp2500 第
1工業製薬(株)製)の添加量を0.15重量部さらにEBS
を0.1部、CuIを0.03部添加し30分混合、続いてこの混合
物を押出機で混練押し出しペレットとした。混練押出機
(日本製鋼所(株)TEX−30)のシリンダー設定温度はC
1:250℃,C2:270℃,C3:280℃,C4(ノズルヘッド):280℃
であった。
こうして得られたポリアミド組成物について実施例1
と同様に実施測定した。結果を第1表に示す。
[発明の効果] 実施例および比較例の結果より、この発明のA−PEG
を使用した耐熱性ポリアミド組成物は下記のように優れ
ているので、とりわけ、射出成形用耐熱性ポリアミド樹
脂組成物として好ましく用いられる。
1.第1表に示すように、PEGA,PPGAを使用した場合と比
較してA−PEGを使用した方が色調が良好である。
2.タルクなどの核剤を添加すると色調は良好であるが、
一般に伸びの低下が大きく、A−PEGを使用した場合第
1表に示すように安定した物性を示す。
以上のように、得られた成形品が色調、いわゆる外観
上、又機械的物性においても非常に優れており射出成形
における金型からの型離れについても優れており加工サ
イクルの短縮が可能である。
【図面の簡単な説明】
図は離型力を測定するための射出成形機の概略を示す断
面図である。 1……射出成形機のシリンダー 2……成形品(箱型成形品)又はキャビテイター 3……固定金型 4……エジェクターピン 5……コア 6……移動金型 7……エジェクタープレート 8……圧力センサー 9……圧力センサー固定板 10……ノックアウト棒 11……記録計

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド100重量部と、 ポリエチレングリコールの片末端アルキルエーテル誘導
    体0.01〜10重量部及び ハロゲン化銅0.001〜0.1重量部 とからなることを特徴とする耐熱性ポリアミド樹脂組成
    物。
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