JP2632131B2 - 梅干しの製造方法 - Google Patents

梅干しの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、梅干しの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の梅干しの製造方法は、青梅10キ
ロに対して1.2〜2.0キロの塩で漬け込む第1漬込
工程と、この第1漬込工程が完了した梅を土用干しする
土用干し工程と、この土用干し工程の完了した梅を紅紫
蘇の葉とともに漬け込む第2漬込工程と、この第2漬込
工程が完了した梅を乾燥させる乾燥工程とからなってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の梅干しの製造方
法で製造された梅干しは、美味であり、しかも滋養に富
んだものであるが、近年の健康ブームに起因する減塩傾
向から消費量が減少しているのが現状である。
【0004】ここで、単に第1漬込工程で使用する塩の
量を減らしたいわゆる減塩梅干しが製造販売されている
が、このような減塩梅干しは古来からの梅干しと比較す
ると、美味みの点のみならず、滋養の点でも劣ってい
る。また、長期の保存に適していない。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みて創案されたも
ので、古来からの製造方法で製造された梅干しとはひと
あじ違った美味さがあり、滋養の点で劣らず、しかもあ
る程度長期の保存に適した梅干しを製造することができ
る梅干しの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る梅干しの製
造方法は、完熟梅10キロに対して1.2〜2.0キロ
の塩で漬け込む第1漬込工程と、この第1漬込工程が完
了した梅を土用干しする土用干し工程と、この土用干し
工程が完了した梅を流水にさらすさらし工程と、このさ
らし工程が完了した梅を乾燥させる第1乾燥工程と、こ
の第1乾燥工程が完了した梅10キロに対して1.8リ
ットルの葡萄酒等に対して300〜600グラムの氷砂
糖等を溶解させた漬け汁に漬け込む第2漬込工程と、こ
の第2漬込工程が完了した梅を乾燥させる第2乾燥工程
とからなる。
【0007】
【実施例】本発明に係る梅干しの製造方法は、完熟梅1
0キロに対して1.2〜2.0キロの塩で漬け込む第1
漬込工程と、この第1漬込工程が完了した梅を土用干し
する土用干し工程と、この土用干し工程の完了した梅を
流水にさらすさらし工程と、このさらし工程が完了した
梅を乾燥させる第1乾燥工程と、この第1乾燥工程が完
了した梅に対して1〜5個の孔をあける孔あけ工程と、
この孔あけ工程が完了した梅10キロに対して1.8リ
ットルの葡萄酒等に対して300〜600グラムの氷砂
糖等を溶解させた漬け汁に漬け込む第2漬込工程と、こ
の第2漬込工程が完了した梅を乾燥させる第2乾燥工程
とからなる。
【0008】まず、完熟梅に対して第1漬込工程を施す
のであるが、その前に青梅を洗浄し、約12時間以上水
に漬けておく。これは、完熟梅に付着している埃等を取
り除くとともに、完熟梅の内部に存在するかもしれない
虫を除去するためである。
【0009】上記洗浄の完了した完熟梅に対して第1漬
込工程を施すのであるが、第1漬込工程では、完熟梅1
0キロに対して1.2〜2.0キロの塩で18〜22日
の間にわたって漬ける。この第1漬込工程では、押し蓋
を介してある程度の重しを加える。この第1漬込工程で
は、古来からの梅干しの製造方法と略同一の塩を使用し
ているので、製造された梅干しに含まれる塩分は古来か
ら製造されたものとほとんど変わらないので、長期の保
存に耐えることができる。なお、2〜3日経過すると酢
が上がってくるが、そのまま放置しておく。
【0010】また、使用する塩としては、塩化ナトリウ
ム塩でもよいが、若干のミネラル分(にがり)を含む古
来からの天日製造された塩の方が美味さの点で優れてい
る。
【0011】次に、第1漬込工程が完了した梅を取り上
げ、天日に干す土用干し工程を行う。この土用干し工程
は、むしろ又はすのこの上に梅を一粒ずつ並べ、一日お
きに表裏を裏返して行う。かかる土用干し工程は、3〜
5日にわたって行われる。この際、注意しなければなら
ないのは、土用干し工程は天日で行うものであるから、
その途中に雨がかからないようにする点である。この土
用干し工程において、梅を夜露にあてることにより、梅
が赤く色づく。
【0012】この土用干し工程が完了した梅を樽に漬け
ておくことにより、長期間の保存に耐えることができ
る。なお、この樽漬けは、出荷前まで行われる。
【0013】土用干し工程が完了した後にさらし工程を
行う。このさらし工程は、本発明に係る梅干しの製造方
法に特有な工程である。このさらし工程は梅に含まれて
いる塩分を抜くための工程であり、梅を流水にさらすこ
とによって行う。ここで、水の温度は約10℃であるこ
とが望ましく、できればある程度のミネラル分を含んだ
自然のわきみずが望ましい。また、単に静止した水に梅
をさらす場合は、梅からの塩分の抜けが不十分であるこ
とが発明者によって確認されている。かかるさらし工程
は、2〜3日にわたって行われる。
【0014】このさらし工程が完了したならば、第1乾
燥工程を行う。この第1乾燥工程は、梅を乾燥させる工
程であって、2〜3日にわたって天日で行われる。前記
さらし工程によって、10キロの梅は12キロになる
が、この第1乾燥工程によって、梅からある程度の水分
を除去し、もとの10キロに戻す。
【0015】次に、梅に爪楊枝等で1〜5個の小さな孔
をあける。この孔あけ工程によって、以下の漬け汁が梅
に染み込み易くなるのである。ここで、孔あけ工程を省
略すると、以下の第2漬込工程によって梅にしわが生
じ、商品価値が劣ることを発明者は見出した。
【0016】この孔あけ工程が完了した梅に対して第2
漬込工程を施す。この第2漬込工程は、第1乾燥工程が
完了した梅10キロに対して1.8リットルの葡萄酒に
対して300〜600グラムの氷砂糖を溶解させた漬け
汁に漬け込むことによって行われる。
【0017】ここで、葡萄酒ではなく、清酒、焼酎、み
りん等の日本酒でもよく、梅酒等の果実酒でもよい。こ
の場合には、葡萄酒とは異なった風味の梅干しとするこ
とができる。
【0018】また、氷砂糖ではなく、黒砂糖でもよい。
黒砂糖であると、若干甘味の濃い梅干しとなる。
【0019】なお、ここで、葡萄酒としては、アルコー
ル度14%程度の白葡萄酒が美味みの点から最も適して
いることが官能検査によって判明している。また、氷砂
糖も官能検査からは500グラムが最もよいと判明して
いる。さらに、この第2漬込工程は、5〜7日が望まし
い。
【0020】この第2漬込工程が完了した梅に対して第
2乾燥工程を行う。この第2乾燥工程も天日で行う。こ
の第3漬込工程は、梅干しからある程度の水分を除去す
るとともに、アルコール臭さを抜くことを目的としてい
る。
【0021】このような梅干しの製造方法で製造された
梅干しは、古来からの製造方法で製造された梅干しとは
ひとあじ違った美味さがあり、滋養の点で劣らなず、し
かもある程度長期の保存に適している。
【0022】ひとあじ違った美味しさと滋養とは、氷砂
糖が溶融された葡萄酒に漬ける第2漬込工程に由来し、
ある程度の減塩が行われているのにある程度の長期保存
に適するのは、第3漬込工程でアルコールが梅に浸透す
るからであると考えられる。
【0023】このようにして製造された梅干しを分析し
たことろ、塩分は約5%であった。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る梅干しの製造方法は、完熟
梅10キロに対して1.2〜2.0キロの塩で漬け込む
第1漬込工程と、この第1漬込工程が完了した梅を土用
干しする土用干し工程と、この土用干し工程の完了した
梅を流水にさらすさらし工程と、このさらし工程が完了
した梅を乾燥させる第1乾燥工程と、この第1乾燥工程
が完了した梅に対して1〜5個の孔をあける孔あけ工程
と、この孔あけ工程が完了した梅10キロに対して1.
8リットルの葡萄酒、清酒、焼酎、みりん又は果実酒に
対して300〜600グラムの氷砂糖又は黒砂糖を溶解
させた漬け汁に漬け込む第2漬込工程と、この第2漬込
工程が完了した梅を乾燥させる第2乾燥工程とを有して
いるので、古来からの製造方法で製造された梅干しとは
ひとあじ違った美味さがあり、滋養の点で劣らなず、し
かもある程度長期の保存に適した梅干しを製造すること
ができる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 完熟梅10キロに対して1.2〜2.0
    キロの塩で漬け込む第1漬込工程と、この第1漬込工程
    が完了した梅を土用干しする土用干し工程と、この土用
    干し工程の完了した梅を流水にさらすさらし工程と、こ
    のさらし工程が完了した梅を乾燥させる第1乾燥工程
    と、この第1乾燥工程が完了した梅に対して1〜5個の
    孔をあける孔あけ工程と、この孔あけ工程が完了した梅
    10キロに対して1.8リットルの葡萄酒、清酒、焼
    酎、みりん又は果実酒に対して300〜600グラムの
    氷砂糖又は黒砂糖を溶解させた漬け汁に漬け込む第2漬
    込工程と、この第2漬込工程が完了した梅を乾燥させる
    第2乾燥工程とからなることを特徴とする梅干しの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記第1漬込工程は、18〜22日であ
    ることを特徴とする請求項1記載の梅干しの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記土用干し工程は、3〜5日であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の梅干しの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記さらし工程は、2〜3日であること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の梅干しの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1乾燥工程は、2〜3日であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の梅干しの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2漬込工程は、5〜7日であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の梅干
    しの製造方法。
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JPS61257138A (ja) * 1985-05-11 1986-11-14 Iguchi Shokuhin Kogyo Kk 無塩梅干と果汁を同時に製造する方法

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