JP2581287Y2 - パチンコ機の風車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ球の衝突で回
転する羽根車に左右方向に揺動する揺動体を付加し、変
化のある動きを呈して面白味を増すようにしたパチンコ
機の風車に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から周知のパチンコ機の風車は、取
付板の前面に羽根車を回転自在に軸支して形成されてお
り、パチンコ球の衝突に伴ない羽根車が左右いずれかの
方向に回転するのみであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従って、動きが単調で
あり、しかもパチンコ球の振り分けも変化に乏しいもの
で、遊技の面白味を増すに充分でなかった。それ故に本
考案の目的は、このような課題を解決すべくなされたも
ので、変化のある動きを呈して面白味を増し、しかも見
た目にも斬新なパチンコ機の風車を提供することにあ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案のパチンコ機の風車は、遊技盤の前面に取り付
けられる取付板と、該取付板の前面に回転自在に軸支さ
れる羽根車と、該羽根車と取付板との間に介在され羽根
車の支軸に揺動自在に軸着される揺動体とからなり、該
揺動体にはその下縁前面に前記羽根車の下側に位置して
パチンコ球が衝突し得る衝止片を一体に設けた構成から
なる。

【０００５】

【作用】パチンコ球が羽根車に衝突すると、そのパチン
コ球の落下状況に応じて羽根車が左右どちらかの方向へ
回転し、また、パチンコ球が揺動体に衝突すると揺動体
が左右どちらかの方向へ揺動し、更に、羽根車と揺動体
にパチンコ球が同時に衝突すると、両者が回転と揺動動
作を同時に行うこととなり、従来の風車になかった回転
と揺動の異質の動きを呈して、遊技に面白さをもたら
す。

【０００６】

【実施例】以下に本考案の一実施例を図面と共に説明す
る。図１は本考案に係わる風車Ａの斜視図、図２はその
分解斜視図である。図において１はパチンコ機の遊技盤
前面に取着される円板状の取付板であり、該取付板１の
中心に軸孔２が貫設されると共に、前面の下縁に係合ピ
ン３が突設されている。４は支軸５の前端に固着される
羽根車であり、後面が開口した碗形の中心体６の外周に
円柱体からなる羽根部７ａと楕円体からなる羽根部７ｂ
とを所定間隔置きに配設して一体的に形成される。そし
て、羽根車４は取付板１の軸孔２に支軸５を挿通して回
転自在に軸支される。

【０００７】８は羽根車４と取付板１間に介在される揺
動体であり、羽根車４より大きい基板９の中心に通孔１
０が貫設され、該通孔１０に前記支軸５が挿通されて取
付板１に揺動自在に軸着される。また、基板９の下縁前
面に通孔１０を中心とする円弧状の衝止片１１を突設し
て、常に衝止片１１が下方に位置するように形成されて
いる。衝止片１１は羽根車４の下方に位置すると共にそ
の両側部が羽根車４の両側に張り出しており、パチンコ
球が衝突し易くしている。

【０００８】更に、衝止片１１の内部には、同じく通孔
１０を中心とする円弧状を成し且つ後端面が開放するガ
イド溝１２が形成されており、前記係合ピン３が嵌入し
て、揺動体８の揺動範囲を規制するようにしている。１
３は前記基板９の前面上端縁沿いに設けられる凹凸状の
装飾部である。前記支軸５は取付板１の裏面に突設した
軸筒１４に挿通され、その後端に周設した係合溝１５に
Ｅリング１６が嵌着され、抜脱が阻止される。

【０００９】このように構成される本考案の風車Ａは、
羽根車４のいずれかの羽根部７ａ，７ｂに衝突するパチ
ンコ球の落下状況に応じて羽根車４を左右いずれかの方
向に回転させる。また、パチンコ球が揺動体８の衝止片
１１に衝突するとその衝突する方向によって揺動体８を
ガイド溝１２内を係合ピン３が移動し得る範囲内で図３
鎖線で示すように左右いずれかの方向に揺動させること
ができる。

【００１０】図４はこのように構成した本考案の風車Ａ
の使用例を示すパチンコ機の正面図であり、図中１７は
機枠、１８は機枠１７の前面に開閉自在に装着される前
面枠で、その前面にガラス枠１９と前面板２０が開閉自
在に装着され、前記ガラス枠１９の後方には遊技盤２１
が固着される。遊技盤２１の表面に敷設されるガイドレ
ール２２で囲まれる遊技部には複数の通常入賞口２３，
始動入賞口２４，可変表示器２５，入賞装置２６が図示
しない多数の障害釘と共に配設されている。そして、可
変表示器２５の左右上方と、該可変表示器２５の左右両
側に設けた通常入賞口２３，２３とガイドレール２２と
の間にそれぞれ本考案の風車Ａが取付けられる。そし
て、風車Ａに衝突するパチンコ球を左右方向に変化を与
えて流下させるようにしている。

【００１１】この際パチンコ球が羽根車４に衝突すると
羽根車４が左右いずれかの方向に回転され、また、パチ
ンコ球が揺動体８に衝突すると揺動体８が左右いずれか
の方向に揺動され、更に、パチンコ球が羽根車４と揺動
体８に同時に衝突すると、両者が回転と揺動動作を同時
に行うこととなる。このように本考案の風車Ａは、羽根
車４の左右いずれかの方向の回転と揺動体８の左右いず
れかの揺動の計四通りの変化のある動きをなすことがで
きる。

【００１２】

【考案の効果】以上述べたように、本考案の風車は、回
転自在な羽根車と取付板間に揺動自在な揺動体を軸着し
たので、羽根車の回転動作に揺動体の揺動動作が加わ
り、その複合動作が目を楽しませ、これにより遊技の面
白味が増加される。また、揺動体によってパチンコ球の
流れが多様に変化するので、遊技に意外性が生まれ、遊
技の興趣を一層盛り上げることができるという利点を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の風車の斜視図。

【図２】同分解斜視図。

【図３】作用を説明するための平面図。

【図４】本考案の風車を使用したパチンコ機の正面図。

【図５】同要部の断面図。

【符号の説明】

１ 取付板 ４ 羽根車 ８ 揺動体 ９ 基板 １１ 衝止片 ２１ 遊技盤 Ａ 風車

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の前面に取り付けられる取付板
   と、該取付板の前面に回転自在に軸支される羽根車と、
   該羽根車と取付板との間に介在され羽根車の支軸に揺動
   自在に軸着される揺動体とからなり、該揺動体にはその
   下縁前面に前記羽根車の下側に位置してパチンコ球が衝
   突し得る衝止片を一体に設けたことを特徴とするパチン
   コ機の風車。