JPH0354769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパチンコ機の入賞玉装置に関するもの
である。

従来、一般に用いられているパチンコ機の入賞
玉装置は、一対の翼片が開閉動作する所謂「チユ
ーリツプ」と称される型式のものや、開閉板が前
傾して開口している状態でのみ玉を受け入れる型
式のものが大勢を占めている。

しかしながらこれらのものは、玉を受け入れ易
い状態と、受け入れ難い状態の二態様にしか変化
しないため遊技が単調となり、興趣に欠けるもの
であつた。

そこで本考案は、取付板の前面に取着され、か
つ取付板に穿設した玉通孔の上方位置に少なくと
も玉１個分以上の広さの開口部が設けられたガイ
ド枠と、取付板の玉通孔の周縁の下側に前面側に
突出して固定的に設けられ、かつ開口部から落下
する玉を受けて玉通孔に導く玉受板と、取付板前
面に回転軸により回転自在に軸支され、かつガイ
ド枠に沿う外周側部の一部に障害板を穿設すると
共に取付板の裏側に突出した回転軸に複数の玉受
片を有する羽根車を一体的に固着した回転体と、
常態では羽根車の玉受片に係合して回転体の回転
を拘束するロツク部材とを備え、玉通孔から羽根
車に落下する玉によつてロツク部材の拘束を解除
して回転体を所定角度づつ回転させ、該回転体の
回転に伴ない順に移動する障害板により開口部の
玉通過間隔を大小に変化させるようにして、入賞
の態様を多様になし得る入賞玉装置を提供せんと
するものである。

以下に本考案実施の一例を図面と共に説明す
る。

図において１は上方位置に玉通孔２を穿設した
取付板であり、該取付板１の前面には、前記玉通
孔２の下方を弧状に囲むガイド枠３が取着されて
おり、このガイド枠３の上部には玉通孔２の上方
に対応位置させて玉２〜３個程度が通過可能な広
さの開口部４が設けられている。そしてさらに取
付板１の前面には玉通孔２の周縁の下側で、かつ
ガイド枠３の内周面と若干の間隔５，５を置いて
玉受板６が固定的に突設されており、開口部４に
落下する玉を玉通孔２に導くようにしている。

７は回転軸８により回転自在に軸支された回転
体であり、該回転体７は、回転軸８の前端に固着
されガイド枠３の内径より若干小さな径からなる
円板状の飾板９と、この飾板９の外周側部の一部
にガイド枠３の内周に沿うように突設され、かつ
玉１個分の間隔を離して開口部４の左右側部を塞
ぐ一対の障害板１０ａ，１０ｂと、取付板１の裏
側に突出した回転軸８に固着され、複数の玉受片
１１ａ〜１１ｄ（本実施例では４枚）を放射状に
形成した羽根車１２とから構成される。この回転
体７の羽根車１２は常には玉受片１１ａ〜１１ｄ
の何れかが玉通孔２の下側に対応位置し、玉通孔
２から落下する玉を受けるようになつている。な
お、飾板９の前面には玉受片１１ａ〜１１ｄに対
応させて90度間隔に１〜４の数字１３が描かれて
おり、回転体７の回転に伴い、開口部４の広さを
遊技者に表示するためのものである。

１４は取付板１の裏面に固設された案内箱であ
り、該案内箱１４の上端で、かつ玉通孔２の上部
に一対の軸受板１５，１５が穿設されている。１
６はこの軸受板１５，１５に挿通した支軸１７に
より揺動自在に枢着されたロツク部材であり、該
ロツク部材１６は、玉通孔２の裏面に臨むと共に
羽根車１２の玉受片１１ａ〜１１ｄに係合する垂
下片１６ａと、支軸１７より後方に設けた重錘１
６ｂとから構成され、常態では重錘１６ｂの作用
により第４図実線のように垂下片１６ａが玉受片
１１ａ，１１ｄ間に介在するように付勢されてい
る。

次に本考案の作用を説明する。

第２図は、障害板１０ａ，１０ｂが開口部４の
中央に位置し、障害板１０ａ，１０ｂの間隔によ
り玉１個が通過可能な常態であり、もつとも玉が
入り悪くなつている。この常態で障害板１０ａ，
１０ｂの間を通つて玉B₁が入賞すると、該玉B₁
は玉受板６に受けられて玉通孔２に導びかれ、第
４図鎖線のようにロツク部材１５の垂下片１６ａ
を玉圧で傾動させ、玉受片１１ａ，１１ｄと垂下
片１６ａの係合を外し、羽根車１２に玉重量を加
えて回転体７を90度回転させながら案内箱１４の
下面から流出する。同時に玉B₁の押圧から釈放
されたロツク部材１６は重錘１６ｂの作用により
元位置に復動し、垂下片１６ａが玉受片１１ｂ，
１１ｃ間に係合して回転体７の回転を拘束する。
この動作に伴なつて障害板１０ａ，１０ｂが第５
図の位置に移動し、一方の障害板１０ａが開口部
４の右側を僅かに塞ぎ、第２図より開口部４を広
くさせ、玉を受け入れ易くし、特に開口部４の左
側から飛び込む玉が入り易くなつている。

この第５図の常態でB₂が入賞すると上記の要
領で回転体７が90度回転し、障害板１０ａ，１０
ｂは第６図のようにガイド枠３内に移動し、開口
部４が全開となり最も玉が入り易くなる。

そして、この状態で開口部４に玉B₃が入賞す
ると回転体７が90度回転し、障害板１０ａ，１０
ｂは第７図のように一方の障害物１０ｂが開口部
４の左側を塞ぎ、第６図の全開状態より若干狭
く、第２図の状態よりは若干広く、特に右方向か
らの玉が入り易くなる。

さらにこの状態で玉B₄が入賞すると回転体７
が90度回転し、障害板１０ａ，１０ｂが開口部４
の中央に移動し、第２図の状態となつて一サイク
ルを完了する。

以上のように本考案は、取付板の前面に取着さ
れ、かつ取付板に穿設した玉通孔の上方位置に開
口部が設けられたガイド枠と、開口部から落下す
る玉を受けて玉通孔に導く玉受板と、取付板前面
に回転自在に軸支され、かつ開口部の玉通過間隔
を大小に変化させる障害板を穿設すると共に取付
板の裏側に突出した回転軸に玉通孔から落下する
玉を受ける複数の玉受片を有する羽根車を一体的
に固着した回転体と、常態では羽根車の玉受片に
係合して回転体の回転を拘束するロツク部材とか
ら構成し、開口部の玉通過間隔を多様に変化させ
るようにしたため、簡単な構造でありながら、回
転体が一回転する一サイクルで入賞の態様に多彩
な変化を持たせることができ、従来の入賞玉装置
に比べバラエテイーに富んだゲージ構成を演出す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
斜視図、第２図は一部を断面にして示す正面図、
第３図は一部を断面にして示す背面図、第４図は
縦断側面図、第５，６，７図は作用を示す一部断
面正面図である。 １……取付板、２……玉通孔、３……ガイド
枠、４……開口部、６……玉受板、７……回転
体、８……回転軸、１０ａ，１０ｂ……障害板、
１１ａ〜１１ｄ……玉受片、１２……羽根車、１
６……ロツク部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付板の前面に取着され、かつ取付板に穿設し
   た玉通孔の上方位置に少なくとも玉１個分以上の
   広さの開口部が設けられたガイド枠と、取付板の
   玉通孔の周縁の下側に前面側に突出して固定的に
   設けられ、かつ開口部から落下する玉を受けて玉
   通孔に導く玉受板と、取付板前面に回転軸により
   回転自在に軸支され、かつガイド枠に沿う外周側
   部の一部に障害板を穿設すると共に取付板の裏側
   に突出した回転軸に複数の玉受片を有する羽根車
   を一体的に固着した回転体と、常態では羽根車の
   玉受片に係合して回転体の回転を拘束するロツク
   部材とを備え、玉通孔から羽根車に落下する玉に
   よつてロツク部材の拘束を解除して回転体を所定
   角度づつ回転させ、該回転体の回転に伴ない順に
   移動する障害板により開口部の玉通過間隔を大小
   に変化させるようにしたパチンコ機の入賞玉装
   置。