JPH0541735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はパチンコゲーム機に使用する入賞装置
に関する。

［従来の技術］ 従来、例えば特開昭58−112571号公報記載のよ
うに、取付板の前面に左右一対の開閉片を対向状
に軸着し、該開閉片にソレノイドを連結してパチ
ンコ球が入り難い起立状態とパチンコ球が入り易
い開放状態とに変化させ、該開閉片によつて受け
入れられたパチンコ球を複数個に区画された入賞
口に導くと共に、そのうちの一箇所を特別入賞口
としてここに入賞した場合には再度開閉片を所定
回数開放状態に作動させるようにした入賞装置が
公知である。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来の入賞装置は、開閉片によつて受け入
れられたパチンコ球が入賞口に入つて一瞬のうち
にそのまま遊技板の裏面に排出されるものである
ため、遊技者にとつて入賞した実感に乏しいもの
であつた。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため本考案は、取付板の前
面に開閉動自在に軸着され、その開動作に伴なつ
てパチンコ球の入賞を可能にするようにした開閉
片と、取付板と平行かつ水平な状態で軸支されモ
ータ等の駆動手段により回転可能に形成されると
共に前記開閉片により受け入れられたパチンコ球
を複数個並列載置し得る凹溝を軸方向に設けてな
る球載回転部材と、該球載回転部材の回転により
落下するパチンコ球を受け入れる球受入枠を形成
し該球受入枠を複数に区画してそのうちの少なく
とも一箇所を特別入賞口とした入賞口と、前記特
別入賞口に対応して設けられ該特別入賞口への入
賞を妨害して入賞確率を低下させるべく揺動動作
或は摺動動作等をする可動障害体とを設けてなる
パチンコゲーム機用入賞装置を提供するものであ
る。

［作用］ 開閉片に受け入れられたパチンコ球は、球載回
転部材の凹溝に載り該球載回転部材が回転するま
でここに保持される。この球載回転部材はパチン
コ球が複数個並列し得る長さを有するものである
ため場合により多数のパチンコ球が一旦球載回転
部材に貯められてから該球載回転部材の回転に伴
つて入賞口へ落下する。

［実施例］ 以下に本考案の実施例を図面を参照しつつ説明
する。

遊技板１に当接して固定される取付板２には大
きな窓孔３を穿設し、該窓孔３の上半部両側に一
対の開閉片４，４が傾動自在に軸着されている。
また、取付板２の裏面には前記窓孔３を囲つて箱
枠５が形成されている。前記開閉片４，４は、こ
の箱枠５に設けた軸受筒６に回転軸７，７を挿通
し、該回転軸７，７の突出端に設けたリンク８，
８を箱枠５に固着したソレノイド９のプランジヤ
９ａに連結し、もつて該プランジヤ９ａの上昇に
伴つて第２図鎖線のように開動作するようになつ
ている。

取付板２の窓孔３の上縁と開閉片４，４より下
方の下半部両側縁には囲壁１０ａ，１０ｂ，１０
ｂを突設して窓孔３へのパチンコ球の飛込みを防
止している。

前記箱枠５の内部はその奥部から取付板２の前
面に向つて下り傾斜する仕切板１１によつて上下
に区画されており、開閉片４，４によつて受け入
れられたパチンコ球が箱枠５の奥部へ突入するも
仕切板１１の下り傾斜により開閉片４，４側へ戻
される。仕切板１１の前縁には窓孔３の中心から
左右方向に向つて下り傾斜する球受樋１２が連通
しており、さらに該球受樋１２は、開閉片４の真
下にあつて窓孔３の外側に膨出する縦樋１３に連
通している。縦樋１３は前記囲壁１０ｂ，１０ｂ
に球出口１３ａを開設して連通しており、結局開
閉片４，４に受け入れられたパチンコ球は球受樋
１２、縦樋１３を通つて箱枠５の下半部分へ流下
する。

箱枠５の下半部分には取付板２と平行かつ水平
な状態で回転可能なるように球載回転部材１４が
軸支されている。球載回転部材１４は、軸方向に
凹溝１５，１５……を設けて該凹溝１５にパチン
コ球を保持するもので、パチンコ球５個分に相当
する長さを有し、凹溝１５に最大５個のパチンコ
球を並列保持し得る。球載回転部材１４は、縦樋
１３の球出口１３ａより若干低い位置に対応して
設けられており、開閉片４，４により受け入れら
れたパチンコ球が縦樋１３を通つて球載回転部材
１４の凹溝１５に保持される。また、球載回転部
材１４の凹溝１５に既に５個のパチンコ球が載つ
ている場合には、球出口１３ａから出たパチンコ
球は先に凹溝１５上に保持されているパチンコ球
に当つて箱枠５内へ落下する。しかして、球載回
転部材１４は、その回転軸１４ａの一端にプーリ
１６を固着し、該プーリ１６と箱枠５の後部に装
着したモータ１７のプーリ１８間にタイミングベ
ルト１９が巻回されている。

球載回転部材１４の下方に対応する箱枠５の底
部には該球載回転部材１４の回転により落下する
パチンコ球を受け入れる球受入枠２０が形成され
ている。該球受入枠２０は仕切壁２１，２１によ
り３個の入賞口２２Ｒ，２２Ｌ，２２Ｓに区画
し、そのうちの入賞口２２Ｓを特別入賞口として
いる。入賞口２２Ｒ，２２Ｌに入つたパチンコ球
は通常のセーフ球として遊技板１裏面に排出され
る。一方、中央の特別入賞口２２Ｓに入つたパチ
ンコ球は球検出器２３によつて検出されたのち遊
技板１裏面に排出される。この球検出器２３の信
号により特賞遊技状態が開始されるか、または、
特賞遊技状態が更新されて継続する。なお、特賞
遊技状態とは、例えば開閉片４，４を18回連続し
て開閉動作させることをいい、この特賞遊技状態
は、開閉片４，４の開閉作動中にさらに特別入賞
口２２Ｓに入賞することにより例えば８回を限度
として更新されるように設定される周知のもので
ある。

特別入賞口２２Ｓに対応して設けられる可動障
害体２４は、箱枠５の下半部に軸２５によつて揺
動自在に軸着されている。可動障害体２４の下半
部には重錘２６が取着されており常には可動障害
体２４の上半部を直立させる向きに付勢してい
る。そして、障害体２４の下半部には偏心カム２
７が接触しており、該偏心カム２７をモータ２９
により回転させると可動障害体２４が第４図鎖線
のように揺動する。一方、可動障害体２４の上半
部は、例えば「カラス」に模した装飾体になつて
おり、その嘴部分が第４図鎖線で示した前傾姿勢
で特別入賞口２２Ｓの上面に臨み、もつて特別入
賞口２２Ｓへの入賞を阻害する作用をなす。

次に作用を説明する。

第６図は本考案の入賞装置を適用したパチンコ
機の正面図である。通常本入賞装置は、ガイドレ
ール３０で囲まれた遊技部３１の略中央に配設さ
れ、その下方に並設した始動入賞口３２，３２，
３２と電気的に接続されている。そして、何れか
の始動入賞口３２にパチンコ球が入賞すると、こ
の検出信号を受けて開閉片４，４が１又は２回開
動作する。このとき開閉片４，４間にパチンコ球
が入ると、これが球受樋１２、縦樋１３を通つて
球載回転部材１４に保持される。この球載回転部
材１４は間欠的に回転するごとく設定されてお
り、一定時間停止している。この状態でパチンコ
球が凹溝１５上を転つて球載回転部材１４の中心
で停止した場合には球載回転部材１４の回転によ
りパチンコ球が特別入賞口２２Ｓに向つて落下す
る。一方、可動障害体２４は間欠的に揺動動作を
行つており、その嘴が後退したときに前記パチン
コ球が落下すれば特別入賞口２２Ｓに入賞する。
これにより前記特賞遊技状態が開始される。ま
た、パチンコ球が落下するときに可動障害体２４
の嘴が特別入賞口２２Ｓ上に突出している場合に
は、パチンコ球はこの嘴に当つて両側の入賞口２
２Ｒ，２２Ｌの何れかに落下する。もちろん、パ
チンコ球が球載回転部材１４の中心以外の位置に
ある場合には、該球載回転部材１４の回転により
入賞口２２Ｒ，２２Ｌの何れかに落下し、通常の
セーフ球として処理される。なお、球載回転部材
１４の凹溝１５に中心に向う緩やかな傾斜を設け
る等の手段を講ずることにより特別入賞口２２Ｓ
への入賞確率を調整することができる。

［考案の効果］ 以上のように本考案の入賞装置によれば、開閉
片４，４に受け入れられたパチンコ球が球載回転
部材１４の凹溝１５に一旦保持されてから入賞口
２２Ｒ，２２Ｌ，２２Ｓの何れかに落下するもの
であるため、多数のパチンコ球が入賞した場合に
は球載回転部材１４の凹溝１５一杯にかつ遊技者
の目前でパチンコ球が横一列に並ぶこととなり、
従つて遊技者にパチンコ球が入賞した実感を十分
に与え得る。

また、球載回転部材１４の凹溝１５に一杯にパ
チンコ球が並んだ場合には、その中心にあるパチ
ンコ球が特別入賞口２２Ｓに入賞する確率が極め
て高くなるため遊技者の利益向上、さらには入賞
装置の興趣の増大に寄与するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は入賞装置の斜視図、第２図は一部断面
にして示す正面図、第３図は裏面図、第４図は中
央縦断側面図、第５図は第２図のＸ−Ｘ線断面
図、第６図はパチンコ機の正面図である。 ２……取付板、４，４……開閉片、１４……球
載回転部材、１５……凹溝、２０……球受入枠、
２２Ｒ，２２Ｌ……入賞口、２２Ｓ……特別入賞
口、２４……可動障害体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 取付板の前面に開閉動自在に軸着され、その開
   動作に伴なつてパチンコ球の入賞を可能にするよ
   うにした開閉片と、 取付板と平行かつ水平な状態で軸支されモータ
   等の駆動手段により回転可能に形成されると共に
   前記開閉片により受け入れられたパチンコ球を複
   数個並列載置し得る凹溝を軸方向に設けてなる球
   載回転部材と、 該球載回転部材の回転により落下するパチンコ
   球を受け入れる球受入枠を形成し該球受入枠を複
   数に区画してそのうちの少なくとも一箇所を特別
   入賞口とした入賞口と、 前記特別入賞口に対応して設けられ該特別入賞
   口への入賞を妨害して入賞確率を低下させるべく
   揺動動作或は摺動動作等をする可動障害体とを設
   けてなるパチンコゲーム機用入賞装置。