JPH0413020Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はパチンコ機の入賞玉装置に関し、特
に、取付基板の前面にその上部で一対の可動翼片
を設置すると共に前記一対の可動翼片の玉流下路
に連通させて回転体を設置し、この回転体の回転
動作に連動して前記一対の可動翼片を起立及び傾
動させるようにしたパチンコ機の入賞玉装置に関
するものである。

［従来の技術］ 従来、パチンコ機の入賞玉装置としては、例え
ば特開昭58−13286号公報及び特公昭52−45533号
公報記載のように複数の玉受凹部を有する回転体
を設け、該回転体の回転により玉受凹部に受け入
れた打玉を所定の位置まで運んで入賞させるよう
にしたものや、特公昭57−11674号公報および特
公昭56−53391号公報記載のように一対の可動翼
片を電気的駆動手段により開閉させるようにした
ものが知られている。

［考案が解決しようとする課題］ 従来、パチンコ機の入賞玉装置としては上記の
ように各種知られているが、玉受凹部を有する回
転体と起立及び傾動自在な一対の可動翼片とを連
動可能に構成したものはなかつた。このため、打
玉の入賞態様が単調で面白さに欠けていた。

本考案の目的は、玉受凹部を有する回転体と一
対の可動翼片とを連動可能に構成して変化に富
み、遊技者の興味を引くような新規なパチンコ機
の入賞玉装置を提供することである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案におけるパ
チンコ機の入賞玉装置は、取付基板の前面下部に
流出位置の異なる複数の玉受凹部を有する回転体
を設けると共に、上部に起立及び傾動自在な一対
の可動翼片を設けて該可動翼片の玉流下路と回転
体の玉受凹部とを連通させるようにし、前記取付
基板の裏側にはモータを設置して該モータの駆動
軸を前記回転体の中心軸に連結すると共に、該中
心軸に回転体の玉受凹部の数に等しい係合片を等
間隔に突出したカムを設け、前記カムの係合片に
接触する連動部材によつて可動翼片を起立及び傾
動させるようにしたものである。

［作用］ モータの回転により回転体とカムが回転すると
共に、連動部材がカムの係合片に接触して上下動
を行う。そして、連動部材の上下動により可動翼
片が回転体の玉受凹部と同期した状態で起立と傾
動を繰返すので、例えば複数の玉受凹部のうち入
賞価値の高い玉受凹部に打玉をタイミングよく入
賞させることができる。

［実施例］ 以下図面によつて本考案実施の一例を説明する
と、１は取付基板で、その前面上部に一対の可動
翼片２，２を枢軸３，３により傾動自在に枢着設
置すると共に前面下部に回転体４を中心軸５によ
り回転自在に設置する。前記取付基板１の前面上
縁には上部ガイド枠６，６が設けられ、これによ
り可動翼片２，２の玉流下路７に連通する上部玉
入口８と左右玉入口９，９とが形成される。また
取付基板１には前記回転体４の左右を囲む半円形
の下部ガイド枠１０，１０が設けられ、これの上
部に可動翼片２，２の玉流下路７に連通する玉落
下口１１を形成すると共に下部に玉出口１２が形
成される。前記回転体４はその外周に玉受凹部１
３ａ，１３ｂ及び鉤状の玉受凹部１４を備えさせ
ると共に、取付基板１には前記玉受凹部１３ａ，
１３ｂ，１４の通過線上に玉出口１５ａ，１５ｂ
を貫通穿設し、前記玉受凹部１３ａ，１３ｂを玉
出口１５ａに連通させ、玉受凹部１４を玉出口１
５ｂに連通させる。なお、前記玉受凹部１３ａ
は、第５図に示すように後面が受壁２９によつて
塞がれているため、玉出口１５ａへ流出すること
なく玉出口１２まで運ばれて下方へ落下案内され
る。また、前記玉受凹部１４は、例えば遊技者に
とつて有利な特別遊技状態が付与される入賞価値
の高いものに設定するのが好ましい。

前記取付基板１は前記一対の可動翼片２，２の
枢軸３，３を中心とする円弧孔１６，１６を貫通
穿設し、一対の可動翼片の背面に短杆１７，１７
を突設し、この短杆１７，１７の先端を前記円弧
孔１６，１６を介して取付基板１の裏面へ突出さ
せ、また前記回転体４の中心軸５を取付基板１の
裏面に貫通突出させてその突出端部に回転体４の
玉受凹部１３ａ，１３ｂ，１４に対応する３つの
係合片１８ａ〜１８ｃを等間隔に突出したカム１
８を固着設置する。１９は取付基板１の裏面に設
けられる連動部材としてのクランクで、このクラ
ンク１９は上下２ケ所に垂直長孔２０，２１を有
し、この長孔２０，２１を介して夫々のピン２
２，２３により垂直往復動自在に設置されると共
に、該クランク１９の下端を前記カム１８の係合
片１８ａ〜１８ｃに接触係合させ、また前記クラ
ンク１９の上部左右へ腕杆部２４，２４を突設し
てこの腕杆部２４，２４に形成した水平長孔２
５，２５に前記一対の可動翼片２，２の短杆１
７，１７を遊挿連結させ、さらに前記取付基板１
の裏面にモータ２６を設置してその駆動軸２７を
前記回転体４の中心軸５に連結させることにより
構成する。

なお、前記カム１８の係合片１８ａ〜１８ｃ
は、回転体４の玉受凹部１３ａ〜１３ｃが玉落下
口１１の直前に来たときにクランク１９を上昇さ
せて可動翼片２，２を傾動させるように設定する
のが好ましい。これによつて、例えば入賞価値の
高い玉受凹部１４に打玉をタイミングよく入賞さ
せることができる。２８はクランク１９の下端を
カム１８の係合片１８ａ〜１８ｃに押圧係合させ
るためのスプリングである。

本考案は上記のような構成であるから、モータ
２６が駆動している時は、回転体４とカム１８が
回転し、クランク１９の下端がカム１８の係止片
１８ａ〜１８ｃに接触係合して該クランク１９が
上下方向に往復運動させられる。そして前記クラ
ンク１９が上昇するに従つてクランク１９の腕杆
２４，２４の水平長孔２５，２５に遊挿された短
杆１７，１７を介して一対の可動翼片２，２が傾
動し、この可動翼片２，２の傾動位置に於いて左
右の玉入口９，９を開いて打玉の受入れを可能と
する。次にクランク１９の下降に従つて一対の可
動翼片２，２が起立位置へ回動して左右の玉入口
９，９を閉塞し、打玉は上部玉入口８からのみ入
る状態となる。このように一対の可動翼片２，２
は回転体４の回転に伴いカム１８の各係合片１８
ａ〜１８ｃと同期して起立と傾動を繰返す。前記
一対の可動翼片２，２の玉流下路７に入つた打玉
は玉落下口１１に入り、そして回転体４の任意の
玉受凹部１３ａ，１３ｂ或いは玉受凹部１４に入
る。前記玉受凹部１３ａに入つた打玉は前述のよ
うに玉落下口１２まで運ばれて落下し、玉受凹部
１３ｂに入つた打玉は回転体４の回転により玉出
口１５ａまで運ばれて流出案内される。また、前
記玉受凹部１４に入つた打玉は回転体４の回転に
よつて取付基板１に貫通穿設された玉出口１５ｂ
へ流出案内される。

［考案の効果］ 従つて本考案は、取付基板の前面に外周に複数
の玉受凹部を有する回転体とこの回転体の上部に
一対の可動翼片とを設置すると共に、可動翼片の
玉流下路を回転体の玉受凹部に連通させ、前記一
対の可動翼片を回転体の玉受凹部と同期した状態
で起立及び傾動を繰返し動作させる新規な入賞玉
装置を提供し、遊戯者に対して新しい興味と興奮
とを与えることができる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るものであつて、第１図は前面
より示す斜視図、第２図は裏面より示す斜視図、
第３図は一部断面にして示す正面図、第４図は同
じく一部断面にして示す背面図、第５図は縦断側
面図である。 １……取付基板、２，２……可動翼片、３，３
……枢軸、４……回転体、５……中心軸、７……
玉流下路、１３ａ，１３ｂ，１４……玉受凹部、
１８……カム、１８ａ〜１８ｃ……係合片、１９
……クランク、２６……モータ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 取付基板の前面下部に流出位置の異なる複数の
   玉受凹部を有する回転体を設けると共に、上部に
   起立及び傾動自在な一対の可動翼片を設けて該可
   動翼片の玉流下路と回転体の玉受凹部とを連通さ
   せるようにし、 前記取付基板の裏側にはモータを設置して該モ
   ータの駆動軸を前記回転体の中心軸に連結すると
   共に、該中心軸に回転体の玉受凹部の数に等しい
   係合片を等間隔に突出したカムを設け、 前記カムの係合片に接触する連動部材によつて
   可動翼片を起立及び傾動させるようにしたことを
   特徴とするパチンコ機の入賞玉装置。