JP2576570B2 - 電解クロメート処理鋼板の前処理方法 - Google Patents

電解クロメート処理鋼板の前処理方法

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JP2576570B2 JP63045419A JP4541988A JP2576570B2 JP 2576570 B2 JP2576570 B2 JP 2576570B2 JP 63045419 A JP63045419 A JP 63045419A JP 4541988 A JP4541988 A JP 4541988A JP 2576570 B2 JP2576570 B2 JP 2576570B2
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    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/38Chromatising

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電解クロメート処理によつて鋼板の表面
上に、下層の金属クロム層の全面に角状突起物が形成さ
れ、且つ、下層の金属クロム層の表面着色が極めて少な
い電解クロメート皮膜を得るのに好適な、電解クロメー
ト処理鋼板の前処理方法に関するものである。
〔従来の技術〕
鋼板の表面に、下層としての金属クロム層と、上層と
してのクロム酸化物を主体とするクロム水和酸化物層と
からなる電解クロメート皮膜が形成された電解クロメー
ト処理鋼板は、優れた塗装性および耐食性を有し、ブリ
キに比べて安価であることから、飲料等の食缶、ペール
缶、18l缶、オイル缶等の缶用材料として、広い分野に
おいて使用されている。なかでも、近年、清涼飲料水の
缶などに、銀めつき鋼板を用いたハンダ缶にかわつて、
電解クロメート処理鋼板を用いた接着缶(以下『TFS接
着缶』という)が広く使用されている。その理由は、TS
F接着缶は、例えばこれを炭酸飲料缶に使用した場合、
電解クロメート処理鋼板のもつ優れた一時塗料密着性に
よつて、十分なシーム溶接強度がえられ、シーム部より
の漏れや真空度の低下等、缶としての致命的な欠陥を発
生することがない優れた特性を有しているからである。
このTFS接着缶は、近時、更に果汁飲料のように殺菌
のため90〜100℃に加熱した直後に充填することを要す
る果汁飲料缶(いわゆるホツトパツク缶)や、内容物充
填後、約130℃前後の加圧水蒸気中で高温加熱殺菌する
ことをようする飲料缶、又は、食品缶(いわゆるレトル
ト缶)にも使用されるようになつてきた。しかるに、TF
S接着缶は、上記のごとき高温高湿度の苛酷な条件下で
は、二次塗料密着性に問題があつた。
即ち、TFS接着缶は、電解クロメート処理鋼板を塗装
した後、缶の形状に曲げ加工し、ナイロン系接着剤で接
着することにより製造されるが、このTFS接着缶にホツ
トパツクまたは、レトルト殺菌を施すと、前記処理鋼板
表面と塗膜との界面の密着力が低下して、最も応力のか
かるシーム部(缶胴接合部)に剥離が生じ、内容物の洩
れや真空度の低下等の欠陥が生じ易い。この剥離現象は
一般に二次塗料密着性と定義されるものであつて、高温
高湿度環境下においての、塗膜と処理鋼板表面との間へ
の水の侵入により界面の接着力が阻害される為に生じ、
この水の浸透速度が早いほど広範囲に接着力の劣化が進
む。
一般に、電解クロメート処理鋼板は、下層に0.005〜
0.03μm程度の厚みの金属クロム層を、そして、上層に
0.01〜0.04μm程度の厚みの水和クロム酸化物層を有す
る2層からなる電解クロメート皮膜を鋼板の表面上に有
するものである。かかる電解クロメート皮膜を形成せし
める方法としては、無水クロム酸を主体とし、助剤とし
て硫酸塩やフツソ化合物の1種または2種を添加した電
解液中で鋼板を陰極電解することにより、一挙に金属ク
ロム層と水和クロム酸化物層とを形成させる1−ステツ
プ法と、上記と同様の電解液中で鋼板の表面上に金属ク
ロム層と水和クロム酸化物層とを一度形成した後、前記
水和クロム酸化物層を溶解除去し、次いであらためてク
ロム酸を主体とする電解液中で陰極電解して、水和クロ
ム酸化物層を形成せしめる2−ステツプ法とがある。し
かし、このいずれの方法によつても、鋼板に接着缶用素
材として十分満足しうる二次塗料密着性を付与せしめる
ことは難しい。
このため、従来から上記問題を解決する手段につい
て、種々研究がなされており、例えば次のような方法が
提案されている。
電解クロメート皮膜のうちの下層の金属クロム層の全
面に角状突起物を形成させて、これによつて二次塗料密
着性を改善せしめる方法である。この方法によると、角
状突起物の少ない金属クロム層を有する電解クロム処理
鋼板に比較して、塗膜と処理鋼板の界面への水の浸透に
対する抵抗が高く、よりよい二次塗料密着性が得られ
る。
ところで、電解クロメート処理鋼板は、従来、絞り加
工による2ピース缶用、および、有機樹脂、特殊セメン
ト等により継ぎ目を接合した前述の接着缶(3ピース
缶)用の材料として使用されているが、継ぎ目を溶接に
より接合した溶接缶用の材料としてはあまり使用されて
いない。その理由は、電解クロメート処理鋼板の溶接性
が極めて劣るためである。しかしながら、近年、強度お
よび信頼性の高い溶接缶の需要が高まつていることか
ら、電解クロメート処理鋼板の溶接性の向上が要求され
ている。
電解クロメート処理鋼板の溶接性が劣る原因およびそ
の劣る態様は、次の通りである。即ち、電解クロメート
皮膜を構成する、下層の金属クロム層および上層のクロ
ム水和酸化物層は、非導電性及び非伝熱性を有してい
る。従つて、電気抵抗シーム溶接によつて、継ぎ目部分
である缶胴の縦縁部分の重ね合わせ部を溶接する場合
に、上層のクロム水和酸化物層が絶縁皮膜として働くた
め、接触抵抗値(静的抵抗値)が高い。接触抵抗値は、
溶接時に局部的な過大電流が流れるかどうかを評価する
ための基準であつて、接触抵抗値が高い場合には溶接電
流の通路が狭く、局部的な過大電流が流れ易い。電解ク
ロメート処理鋼板の接触抵抗は、102〜105μΩ/mm2であ
つて、他の溶接缶用表面処理鋼板に比べ極端に高い。従
つて、溶接開始直後の溶接電流は低く、一定時間経過後
に、初めて所定の溶接電流値となる。この結果、鋼板が
局部的に発熱して、チリが発生したり、溶接部にブロー
ホール等の溶接欠陥が生ずる。
このように溶接性が劣るため、電解クロメート処理鋼
板を溶接する場合には、従来溶接部分の電解クロメート
皮膜を研磨等によつて除去しなければならず、このため
に、多くの手数を必要としていた。
上記問題を解決する方法として、上述した二次塗料密
着性改善のときと同様に、金属クロム層の全面に角状突
起物を設けて、接着加圧時点に、その上層の絶縁皮膜で
あるクロム水和酸化物層を、この固い角状突起物で破壊
し、皮膜の接触抵抗値を低下させて溶接を可能とする方
法がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上述べたように、金属クロム層の全面に角状突起物
が形成された電解クロメート皮膜を有する電解クロメー
ト処理鋼板は、二次塗料密着性ならびに高速シーム溶接
性の改善された材料であり、大きく次の2つの製造方法
が提案されている。
(1)鋼板を電解クロメート処理するに際して、陰極処
理の途中に陽極処理を行う方法。
(2)鋼板を電解クロメート処理するに際して、陰極処
理の途中に長時間の無通電時間を設けることによる方
法。
上記方法によれば、全面に角状突起物を有する金属ク
ロム層を得ることが可能であるが、以下の難点がある。
(1)の方法の如く、陰極処理の途中に陽極処理を行
つた場合、生成する金属クロム層の金属クロム粒径が微
細となるため、処理鋼板表面金属クロム層中で反射光が
回折干渉し、金属クロム層、従つて処理鋼板表面が黒色
若しくは茶褐色に着色し、著しく製品の外観を損なう。
さらに、この陽極処理によつて、陽極処理の前工程の陰
極処理で生成した金属クロムが一部溶解するため、金属
クロム量の確保の点を考えると非能率である。もとも
と、現状での電解クロメート処理鋼板の製造における金
属クロムの析出は、水素の還元反応との競合反応のため
多量の水素ガスの発生を伴い、電析効率は、約20%と低
く極めて非能率である。工業的生産を考えると金属クロ
ムの析出効率は、電力の節約と生産性を勘案し、高い程
望ましく、また析出させた金属クロムを強制的に一部溶
解させることも避けることが望ましい。
一方、(2)の方法の如く、陰極処理の途中に比較的
長時間の無通電区間を設けることは、連続的にかつ工業
的に電解クロメート処理鋼板を生産することを考えた場
合、生産ラインを冗長にとるか、若しくは生産速度を極
度に低速化する必要があり、現実には即さない欠点を有
する。
従つて、この発明の目的は、電解クロメート処理すべ
き鋼板に前処理することによつて、電解クロメート処理
時に、下層の金属クロム層の全面に角状突起物が形成さ
れ且つ、下層の金属クロム層の表面着色が極めて少ない
電解クロメート皮膜を鋼板の表面上に得ることを可能と
し、然も下層の金属クロム層生成の電析効率を高くする
ことを可能とした、電解クロメート処理鋼板の前処理方
法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記目的を達成するために、金属クロ
ムの電析、特に角状突起物を全面に有する金属クロム層
を生成させるクロム水和酸化物層の特性と、鋼板表面の
特性について詳細に研究を重ねた。その結果、次の知見
を得た。
即ち、金属クロムを析出させるのに必要な、鋼板表面
に形成されているクロム水和酸化物層の穴開き部や層厚
異常部などの不連続部が、角状突起物の生成の基点とな
る。クロム水和酸化物でも、通常の陰極電解によつて生
成するクロム水和酸化物は、極めて連続性がたかく、陰
極電解を断続したときの無通電時での溶解に対しても不
連続となりにくい。従つて、通常の陰極電解を断続化す
ることで角状突起物は生成するが、部分的にしか不連続
部分が生成しないため角状突起物の生成密度を低くして
おり、またこのため、従来、十分な生成密度を確保する
ために長時間の無通電区間を必要としているのである。
更には、陰極処理の途中に陽極処理を設けた場合、陰
極処理によつて生成した金属クロム層上のクロム水和酸
化物に多数の微少不連続部分を作るものの、同時に下地
金属クロム層の一部が薄い陽極酸化皮膜となり、これが
陰極電解で生成したクロム水和酸化物との複合クロム水
和酸化物となるため、従来、生成する角状突起物が極め
て微細化する結果、金属クロム層中において、反射光が
回析、干渉するため、電解クロメート処理鋼板の表面が
黒色または茶褐色に見え、その表面色調が著しく損なわ
れる問題が生ずる。
一方、鋼板表面を直接無水クロム酸を主体とする酸性
水溶液中で陽極電解した際に生成する、例えば2mg/m2
下の極めて薄いクロム水和酸化物皮膜は、多数の微少不
連続部分を持ちながら、クロムの陽極酸化皮膜を有しな
いため、その後に電解クロメート処理を行なうと、上記
のクロム水和酸化物皮膜を介して生成するクロム金属層
は、角状突起物が微細化しない。従つて、金属クロム層
の表面着色がなく、電解クロメート処理鋼板は、表面色
調等の外観が良好である。
この発明は、上記知見に基づいてなされたもので、こ
の発明の前処理方法は、電解クロメート処理すべき鋼板
を、脱脂、洗浄した後に、無水クロム酸、クロム酸塩ま
たは重クロム塩酸のうちの少なくとも1つを含有する酸
性浴中で、0.3〜30クローン/dm2の電気量で陽極処理す
ることにより、前記鋼板の表面上に微細不連続部分を有
する水和クロム酸化物皮膜を形成することに特徴を有す
るものである。
この発明で使用する酸性浴としては、通常金属クロム
のめつきやクロム水和酸化物の被覆のために陰極電解に
使用されている、公知の電解クロメート処理浴を用いる
ことができる。従つて、無水クロム酸、クロム塩酸、重
クロム酸塩のいずれを主剤とする酸性浴を使用でき、ま
た混合浴として使用することも可能である。この発明で
は、このような酸性浴をそのまま用いても目的とする効
果を充分に得ることが、より一層の効果を得るために、
公知の電解クロメート処理浴に適用される、硫酸イオン
を有する酸及びその塩類、若しくはフツソイオンを有す
る酸及びその塩類を添加することができる。その添加量
は、硫酸イオンまたはフツソイオンの少なくとも一方を
総計で浴中のクロムに対する重量比率で0.1〜5%とす
るのが好ましい。0.1%以下では無添加と比較して目的
とする効果向上が少なく、より安定した効果向上のため
には、0.3%以上が望ましい。また、5%以上の領域に
おいても目的とする効果は得られるが、これ以上増加さ
せても効果が飽和し、より以上の向上が認められないこ
とから過剰な添加は必要がない。
この発明では、電解クロメート処理すべき鋼板に対し
て、電解クロメート処理する前に、以上の酸性浴を用い
て陽極処理し、これによつて、鋼板表面上に微少不連続
部分を有する例えば2mg/m2以下の極めて薄い水和クロム
酸化物皮膜を析出、形成し、鋼板の前処理とする。この
水和クロム酸化物皮膜は微少不連続部分を多数有し、そ
の後の電解クロメート処理によつて、全面に角状特記物
が形成された金属クロム層を有する電解クロメート皮膜
を生成させる。従つて、電解クロメート処理によつて、
金属クロム層に着色がない外観の色調等が良好な電解ク
ロメート処理鋼板を得ることが可能となる。
陽極処理の電気量としては、0.3〜30クーロン/dm2
好ましい。0.3クーロン/dm2未満では目的とする効果が
得られらい。安定した効果を得るためには、1.0クーロ
ン/dm2以上が望ましい。30クーロン/dm2以上の電解によ
つても本発明の目的とする効果は得られるが、不経済で
あることから30クーロン/dm2を上限とした。
この発明では、陽極処理からなる前処理によつて鋼板
表面が活性化されるので、硫酸等による酸洗を省略し
て、前処理した鋼板に電解クロメート処理を施すことが
可能である。また、本前処理はクロム水和酸化物の質的
なコントロールが主目的であるため、本前処理に先立つ
て従来の酸洗を実施することは本前処理の目的達成の妨
げにはならない。従来の酸洗に引き続いて本前処理を実
施すると、本前処理に先立つて鋼板表面が均一に既に活
性化されているために、より効果が大きい。本発明の前
処理と続く電解クロメート処理の間には、水洗工程を設
けても省略してもよい。本発明の前処理に続く電解クロ
メート処理には、公知の電解クロメート処理が適用で
き、いずれの場合にも本発明の前処理による効果によつ
て、上述したように、金属クロム層に着色がない外観の
色調等が良好な電解クロメート処理鋼板を得ることがで
きる。
この発明の前処理によれば、その後の電解クロメート
処理時に、金属クロム層の全面に角状突起物が形成さ
れ、且つ、金属クロム層の表面着色が極めて少ない電解
クロメート皮膜を得ることができるが、そのときの金属
クロム層析出の電解効率は、従来の酸洗による前処理を
行なつた場合に比較して、約5%以上の向上が認められ
る。これは、金属クロムの析出が角状突起物という結晶
状態での析出となるためと、鋼板表面の活性度がより改
善されたことの相乗効果であると考えられる。
この発明の前処理を組合せて製造された、金属クロム
相の全面に角状突起物が形成された電解クロメート皮膜
を有する電解クロメート処理鋼板は、従来の酸洗による
前処理を組合せて製造された、同じく金属クロム相の全
面に角状突起物が形成された電解クロメート皮膜を有す
る電解クロメート処理鋼板以上の品質、即ち、優れた溶
接特性や二次塗料密着性を有しており、無研磨の溶接製
缶やレトルト使用される接着製缶に使用することが可能
である。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を述べる。
(実施例1) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 100g/ 硫酸 1g/ 温度 25℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 10A/dm2 陽極処理時間 0.3秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 40℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 40A/dm2 陽極処理時間(1回当り) 0.3秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例2) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、5g/の硫酸水溶液中で電解酸洗
し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施した。つい
で、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を施し、水
洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 100g/ 硫酸 1g/ 温度 25℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 10Adm2 陽極処理時間 0.3秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 40℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 40A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.3秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例3) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、5g/の硫酸水溶液中で電解酸洗
し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施した。つい
で、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を施し、水
洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 100g/ 温度 25℃ 電解方法 陰極電解処理 陽極電流密度 10A/dm2 陽極処理時間 0.3秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 40℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 40A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.3秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例4) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 50g/ NH4F 1g/ 温度 35℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 20A/dm2 陽極処理時間 0.4秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 100g/ NaSCN 0.5g/ HBF4 0.9g/ 温度 45℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 30A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.4秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例5) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 重クロム酸ソーダ 60g/ 硫酸ソーダ 0.4g/ 温度 50℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 5A/dm2 陽極処理時間 0.4秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 150g/ Na2SiF6 3g/ 硫酸 0.9g/ 温度 45℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 50A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.4秒 断続繰り返し 2回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例6) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 100g/ NaSCN 0.3g/ AlF33NaF 2g/ 温度 40℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 10A/dm2 陽極処理時間 0.3秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 40℃ 電解方法 陽極電解処理 陰極電流密度 30A/dm2 陰極処理時間 1.5秒 (実施例7) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 45℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 10A/dm2 陽極処理時間 0.3秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF65g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 45℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 40A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.3秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (実施例8) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、(イ)に示す条件で前処理を施し
た。ついで、(ロ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、水洗、乾燥した。
(イ)前処理条件 処理液 無水クロム酸 50g/ NH4F 1.5g/ 温度 35℃ 電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 30A/dm2 陽極処理時間 0.4秒 (ロ)電解クロメート条件 処理液 無水クロム酸 50g/ NH4F 1.5g/ 温度 45℃ 電解方法 陰極断続電解処理 陰極電流密度 30A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.4秒 断続繰り返し 4回 断続時無通電時間 0.3秒 (比較例1) 実施例1において、(イ)の前処理を硫酸水溶液中で
の電解酸洗で置き換え、その他は同じとした。
(比較例2) 実施例1において、(イ)の前処理を同じ処理液、温
度条件での浸漬処理で置き換え、その他は同じとした。
(比較例3) 板厚0.22mmの冷延鋼板を30g/苛性ソーダ溶液中で電
解脱脂し、水洗後、5g/の硫酸水溶液中で電解酸洗
し、水洗後、(イ)に示す条件で電解クロメート処理を
施し、同浴中で(ロ)の条件で中間陽極処理し、さらに
もう一度(イ)に示す条件で電解クロメート処理を施
し、水洗、乾燥した。
(イ)(電解クロメート条件) 処理液 無水クロム酸 175g/ Na2SiF6 5g/ Na2SO4 0.9g/ 温度 40℃ 電解方法 陽極断続電解処理 陰極電流密度 40A/dm2 陰極処理時間(1回当り) 0.3秒 断続繰り返し 2回 断続時無通電時間 0.3秒 (ロ)電解方法 陽極電解処理 陽極電流密度 4A/dm2 陽極処理時間 0.3秒 (比較例4〜8) 比較例4〜8は、それぞれ実施例4〜8において、
(イ)の前処理を硫酸水溶液中での電解酸洗で置き換
え、その他は同じとした。
以上実施例1〜8、比較例1〜8で得られた電解クロ
メート処理鋼板(TFS)について金属クロム量を測定
し、処理電気量から金属クロム層の電析効率を計算する
とともに、これらの処理鋼板の金属クロム層皮膜を下地
鋼板から抽出剥離し、電子顕微鏡によつてその金属クロ
ム層の角状突起物の形成状況を評価した。またこれらの
処理鋼板の表面外観を目視によつてその着色程度を評価
した。それぞれの評価基準は下記の通りで、結果は一括
して第1表に示す。また、実施例1および比較例1にお
ける金属クロム層組織の電子顕微鏡鏡写真(倍率1000
倍)を、一例としてそれぞれ第1図および第2図に示
す。
(角状突起物) 評価 所見 ◎ 全面に密に角状突起物の形成が観察される。
○ 全面に角状突起物の形成が観察される。
△ 部分的に角状突起物の形成が観察される。
× 殆ど角状突起物の形成が見られない。
(表面色調) 評価 所見 ○ 表面着色が認められない。
× 着色がみとめられる。
上記第1表によつて明らかなように、金属クロム層の
電析効率およびその角状突起物の生成と、電解クロメー
ト処理鋼板の表面外観とにおいて、実施例1〜8は比較
例1〜8よりも極めて優れている。一方比較例1、2、
4〜8は、角状突起物の形成が部分的または殆ど観察さ
れず、そして、比較例3の、電解クロメート処理の途中
で陽極処理を施した場合には、全面に角状突起物の形成
が観察されるものの、電解クロメート処理鋼板の表面が
黒色または茶褐色に見え、その表面色調が極めて悪かっ
た。このように、比較的に比べて本発明の効果が大きく
表れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例1における電解クロメート
皮膜中の金属クロム層の組織を示す電子顕微鏡写真、第
2図は、同じく、比較例1における同様な電子顕微鏡写
真である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−60242(JP,A) 特開 昭54−64034(JP,A) 特開 昭62−44596(JP,A) 特公 昭61−3878(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電解クロメート処理すべき鋼板を、脱脂、
    洗浄した後に、無水クロム酸、クロム酸塩または重クロ
    ム塩酸のうちの少なくとも1つを含有する酸性浴中で、
    0.3〜30クーロン/dm2の電気量で陽極処理することによ
    り、前記鋼板の表面上に微少不連続部分を有する水和ク
    ロム酸化物皮膜を形成することを特徴とする、電解クロ
    メート処理鋼板の前処理方法。
  2. 【請求項2】前記酸性浴は、更に硫酸イオンまたはフツ
    素イオンのうちの少なくとも一方を、前記酸性浴中のク
    ロムに対して重量比率で0.1〜5%以下含有することを
    特徴とする、請求項1記載の電解クロメート処理鋼板の
    前処理方法。
  3. 【請求項3】前記電解クロメート処理すべき鋼板を、脱
    脂、洗浄した後、陽極処理する前に、酸洗することを特
    徴とする、請求項1又は2記載の電解クロメート処理鋼
    板の前処理方法。
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