JP2559563C - - Google Patents

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JP2559563C
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は新規なカビ取り剤に関し、更に詳しくは過酸化物と活性化剤、及び有
機ポリマーを含有することを特徴とするカビ取り剤に関する。 【0002】 【従来の技術及び問題点】 浴室の天井、タイル目地、プラスチックの壁や台所の三角コーナーなどの黒ズ
ミ汚れはクレンザーや活性剤だけでは落とすことができない為、現在は次亜塩素
酸塩を使用したスプレー状カビ取り剤が上市されている。また、これまで公開さ
れた特許でもカビ取り剤は、次亜塩素酸塩等を使用したものがほとんどである。
この理由は、過酸化水素、有機過酸、無機過酸等の過酸化物はカビ取り力が弱く
、カビを完全に除去し得ない為である。これに対し、次亜塩素酸塩を使用したカ
ビ取り剤は、性能は優れているが目や皮膚に対する危険性が大きく、特にスプレ
ー状のものは天井等のカビには不向きである。さらに、特有の塩素系の臭いが強
く狭い浴室などで使用するには抵抗がある。 【0003】 【問題点を解決するための手段】 そこで、本発明者らは過酸化物の効果を上げるべく鋭意研究を重ねた結果、過
酸化物と有機ポリマーと活性化剤を組み合わせることにより、過酸化物単独では
発揮し得ない効果を発揮することを見出し本発明を完成した。 【0004】 即ち、本発明は、(a)過酸化水素、水溶液中で過酸化水素を生成する無機過酸
化物及び有機過酸化物から選ばれた過酸化物と、(b)水溶液中で過酸化水素或い
は過酸化物と反応して有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物と、(c)有機
ポリマーとを含有する(ただし、ペルオキシ硫酸水素塩を除く)ことを特徴とす
るカビ取り剤組成物を提供する。 【0005】 本発明では、過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成する無機及び有機過
酸化物から選ばれた過酸化物(ただし、ペルオキシ硫酸水素塩を除く)と活性化 剤の組み合わせが使用される。 【0006】 水溶液中で過酸化水素を発生する過酸化物としては有機及び無機過酸化水素付
加物である炭酸ナトリウム過酸化水素付加物、トリポリリン酸ナトリウム過酸化
水素付加物、ピロリン酸ナトリウム過酸化水素付加物、尿素過酸化水素付加物、
又は、4Na2SO4・2H2O2・NaCl等が例示される。又、過ホウ酸ナトリウム一水化物
、過ホウ酸ナトリウム四水化物、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム等の無機
過酸化物がある。この中でも特に炭酸ナトリウム過酸化水素付加物、過ホウ酸ナ
トリウム一水化物、過ホウ酸ナトリウム四水化物が好ましい。 【0007】 過酸化物の量は0.5〜95%(%は重量%、以下同じ)、好ましくは5〜90%、
特に好ましくは30〜90%である。 【0008】 又、更にこれらと組み合わせて使用する活性化剤としては、水溶液中で過酸化
水素或いは過酸化物と反応して有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物を用
いることができる。本発明に用いる活性化剤としては、アセトニトリル、マロノ
ニトリル、フタロニトリル、ベンゾイルイミノジアセトニトリルの如きニトリル
、グルコースペンタアセテート、オクタアセチルシュークロース、トリアセチン
、ソルビトールヘキサアセテート、ペンタエリスリトールテトラアセテート、ア
セトキシベンゼンスルホン酸塩、又はトリアセチルシアヌル酸、クロルギ酸メチ
ルのような O−アセチル化物、N,N,N',N'−テトラアセチルエチレンジアミン又
は、テトラアセチルグリコリルウリル、N−ベンゾイルイミダゾール、ジ−N −
アセチルジメチルグリオキシム、1−フェニル−3−アセチルヒダントイン、N,
N −ジアセチルアニリン、N −アセチルジグリコリミド、ジアセチルメチレンジ
ホルムアミドのようなN −アシル化物、及び無水フタル酸、無水コハク酸、無水
安息香酸、無水グルタル酸、アルキル硫酸無水物、カルボン酸と有機スルホン酸
の無水物のような酸無水物、ジ−(メタンスルホニル)ジメチルグリオキシムの
ようなスルホニルオキシム、ジ−エチルベンゾイル燐酸塩のようなアシル化燐酸
塩、フェニルスルホネートエステル、ジフェニルホスフィニックアジドのような
有機燐酸アジド、ジフェニルジスルホンのようなジスルホン、その他 N-スルホ ニルイミダゾール、シアナミド、ハロゲン化トリアジン等が例示される。これら
の活性化剤は、1種或いは2種以上組み合わせて用いる事が出来る。 この種の活性化剤の量は 0.1〜70%、好ましくは1〜50%である。 【0009】 次に、本発明の組成物の第三成分である有機ポリマーについて説明する。有機
ポリマーは、大きく分けて天然系ポリマー、半合成ポリマー、合成ポリマーの3
つに分けられる。天然系ポリマーには、カラーギナン、アルギン酸、寒天、グァ
ーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガントガム、ペクチン、デ
ンプン等の植物系と、ザンサンガム、ザンフロー、ザンコート、サクシノグルカ
ン等の微生物系、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等の動物系がある。半合成ポ
リマーには、デンプンの誘導体、グァーガム、ローカストビーンガム、セルロー
スなどを酸化、メチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシメチル化、ヒドロキ
シエチル化、ヒドロキシプロピル化、リン酸化、カチオン化した誘導体や、アル
ギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン
酸誘導体などがある。合成ポリマーには、ビニル系のポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルメタクリレート等のビニル系や、架橋ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等のアクリル系、ポリエチレンオ
キサイド等がある。本発明では、これらいずれも使用できるが、好ましくは、天
然系では、ザンサンガム、グァーガム、カラーギナン、トラガントガム、アルギ
ン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩又はアンモニウム塩、半合成系ではセルロース誘導体の中でも、メチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩、
合成系では、架橋ポリアクリル酸、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩又はアンモニウム塩、ポリビニルアルコール等が挙げられ、特に好ま
しくは、ザンサンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル
酸ナトリウム等が挙げられる。有機ポリマーの配合量は0.1 〜50%、好ましくは
0.5 〜30%である。 【0010】 本発明のカビ取り剤組成物は、更にpHを調整する緩衝剤を配合すれば、効果を
より高めることができる。 これらの緩衝剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如きアルカリ
金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、或いはモノ、ジ、トリエタノールアミン
の如きアミン誘導体、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムの如きアルカリ金属の炭酸
塩、炭酸アンモニウム等、オルソ燐酸ナトリウム、オルソ燐酸カリウムの如きア
ルカリ金属のオルソ燐酸塩、オルソ燐酸アンモニウム等のオルソ燐酸塩、珪酸ナ
トリウム、珪酸カリウムの如きアルカリ金属の珪酸塩、珪酸アンモニウム等の珪
酸塩等を用いることができる。 pH緩衝剤は、使用する過酸化物の種類に合わせて最適の効果をもたらすpHに調
整する量使用すればよい。 更に、必要により塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化アンモ
ニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭化アンモニウムの如
きアルカリ金属、或いはアンモニウムのハロゲン化物、硫酸ナトリウム、硫酸カ
リウム、硫酸リチウムの如きアルカリ金属硫酸塩、或いは硫酸アンモニウム塩、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウムの如きアルカリ金属重炭酸
塩、重炭酸アンモニウム、ピロ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸カリウム、ピロ燐酸リ
チウムの如きピロ燐酸アルカリ金属塩、ピロ燐酸アンモニウム、トリポリ燐酸ナ
トリウム、トリポリ燐酸カリウム、トリポリ燐酸リチウムの如きトリポリ燐酸ア
ルカリ金属塩、トリポリ燐酸アンモニウム等々の如き縮合燐酸アルカリ金属、或
いはアンモニウム塩等が使用できる。 【0011】 本発明の組成物には必要によりアニオン活性剤、非イオン活性剤、カチオン活
性剤、両性イオン活性剤等の活性剤を添加することができる。 アニオン活性剤の例としては炭素数10〜22の高級アルコールの硫酸エステル塩
、炭素数10〜22のカルボン酸塩、炭素数10〜22のα−オレフィンスルホン化物、
炭素数10〜22のアルキル基を持つアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスル
ホコハク酸ナトリウム、炭素数10〜22のパラフィンスルホネート、炭素数10〜22
の高級アルコールのエチレンオキサイド付加物(付加モル数:1〜100)の硫酸エ
ステル、炭素数8〜22のアルキル基を持つアルキルフェノール・ポリエチレング リコールエーテルの硫酸エステル等が例示できる。 非イオン活性剤の例としては、炭素数10〜22の直鎖、或いは分岐鎖を持つ高級
アルコール・ポリ(重合度:3〜100)エチレングリコールエーテル、炭素数10〜2
2のカルボン酸のポリ(重合度:3〜100)エチレングリコールエステル、炭素数8
〜22のアルキル基を持つアルキルフェノール・ポリ(重合度:3〜100)エチレン
グリコールエーテル等が例示できる。 【0012】 その他必要により、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸
ナトリウム、尿素の如き可溶化剤、モンモリロナイト属等の珪酸アルミニウム、
セピオライト、アタパルジャイト等の珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸
化珪素の様な研磨剤、顔料、染料、香料等を添加する事ができる。ただし、その
他の成分としてペルオキシ硫酸水素塩は添加されない。 【0013】 本発明のカビ取り剤組成物を使用するに当たっては、必要により有効酸素濃度
として0.1 %以上好ましくは0.2 %以上、濃度として0.5 〜50%、好ましくは1
〜30%になるように、組成物を水に添加して溶液、スラリー、或いはペースト状
にして、直ちに(1時間以内好ましくは30分以内)対象面に散布、或いは噴霧す
ることが好ましい。特にスラリー状或いはペースト状として塗布するのが、スプ
レーのように液が飛散することがないので望ましい。 より具体的に例示すると、本発明の組成物は使用に当たっては、有効酸素濃度
が0.1 %〜10%、好ましくは 0.2%〜6%になるようにするのが良く、pHは8〜
13、好ましくは9〜11がよい。 有機ポリマーの使用時における濃度は0.1 〜20%、好ましくは0.5 〜10%にす
るのがよい。 【0014】 【発明の効果】 本発明の組成物によるカビ取り剤は特異な塩素臭もなく、又過って酸性の洗浄
剤と混ざることがあっても塩素ガスの発生の危険性もなく安心して用いることが
できる。 【0015】 【実施例】 以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 【0016】 カビ除去率; カビ除去率は、クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum)を接
種し、30℃,7日間培養した素焼の板をモデルカビプレートとしこの処理前、後
の反射率を測定し求めた。 (計算式) カビ除去率(%)=(RW-RS)/(RO-RS)×100 ROはカビ接種前の素焼の板の反射率 RSは処理前のカビプレートの反射率 RWは処理後のカビプレートの反射率 測定機種名;日本電色工業株式会社製 NDR-101DP色差計 実施例1 表1に示す配合を調整して得られた液状組成物をカビプレートにスプレー又は
塗布し、15分後のカビ除去率を測定した。pHはいずれもNaOHで調整した。結果を
表1に示す。比較例1のカビ取り剤は、特有の塩素系の臭いが強く、使用するに
は抵抗があった。 【0017】 【表1】 【0018】 実施例2 表2に示す配合を調整して得られた液状組成物を、実際のカビ汚れにスプレー
又は塗布し、15分置いた後、カビ除去力を官能的に評価した。 比較例3の組成物を用いた場合は、実際のカビ汚れはきつい為カビが少し残っ
たが、本発明2の組成物を用いた場合は、カビは除去され、良好なカビ取り結果
が得られた。 【0019】 【表2】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a) 過酸化水素、水溶液中で過酸化水素を生成する無機過酸化
    物及び有機過酸化物から選ばれた過酸化物と、(b) 水溶液中で過酸化水素或いは
    過酸化物と反応して有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物と、(c) 有機ポ
    リマーとを含有する(ただし、ペルオキシ硫酸水素塩を除く)ことを特徴とする
    カビ取り剤組成物。 【請求項2】 過酸化物の含有量が0.5〜95重量%、有機過酸或いは漂白活性
    種を生成する化合物0.1〜70重量%、有機ポリマーの含有量が0.1〜50重量%であ
    る請求項1記載のカビ取り剤組成物。 【請求項3】 過酸化物が、過酸化水素、炭酸ナトリウム過酸化水素付加物、
    過ホウ酸ナトリウムからなる群より選ばれた1種または2種以上である請求項1
    又は2記載のカビ取り剤組成物。 【請求項4】 有機ポリマーが、ザンサンガム、カラーギナン、グァーガム、
    ローカストビーンガム、トラガントガム、ザンフロー、アルギン酸プロピレング
    リコールエステル、アルギン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアン
    モニウム塩、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
    ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
    ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、架橋ポリアクリル酸の
    アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩、ポリビニルアルコー
    ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリエチレングリコ
    ールからなる群より選ばれた1種又は2種以上である請求項1又は2記載のカビ
    取り剤組成物。 【請求項5】 (a) 過酸化水素、水溶液中で過酸化水素を生成する無機過酸化
    物及び有機過酸化物から選ばれた過酸化物と、(b) 水溶液中で過酸化水素或いは
    過酸化物と反応して有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物と、(c) 有機ポ
    リマーとを含有する(ただし、ペルオキシ硫酸水素塩を除く)カビ取り剤組成物
    を使用時水を添加して溶液、スラリー又はペースト状の液状組成物となし、これ
    を直ちに対象面に塗布又は噴霧することを特徴とするカビ取り方法。

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