JP2843027B2 - カビ取り剤組成物 - Google Patents
カビ取り剤組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は新規なカビ取り剤に関し、更に詳しくはシリ
コンオイル又は/及びその乳化物と過酸化物を含有する
ことを特徴とするカビ取り剤組成物に関する。 〔従来の技術及び問題点〕 浴室の天井、タイル目地、プラスチックの壁や台所の
三角コーナーなどの黒ズミ汚れはクレンザーや活性剤だ
けでは落とすことができない為、現在は次亜塩素酸塩を
使用したスプレー状のカビ取り剤が上市されている。 また、これまで公開された特許でもカビ取り剤は、次
亜塩素酸塩等の塩素系漂白剤を使用したものがほとんど
である。この理由は、過酸化水素、有機過酸、無機過酸
等の過酸化物は漂白力が弱く、カビの色素を完全に除去
し得ない為である。これに対し、次亜塩素酸塩を使用し
たカビ取り剤は、性能は優れているが目や皮膚に対する
危険性が大きく、特にスプレー状のものは天井等のカビ
には不向きである。さらに、特有の塩素系の臭いが強く
狭い浴室などで使用するには抵抗がある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、過酸化物がカビ取り剤として有効であ
ることを先に見出したが、更に効果を増強すべく鋭意研
究を重ねた結果、過酸化物とシリコンオイル又は/及び
その乳化物を組み合わせることにより、過酸化物単独よ
り性能が上昇することを見出し本発明を完成した。 即ち本発明は、過酸化物と、シリコンオイル又は/及
びその乳化物を含有することを特徴とするカビ取り剤組
成物を提供する。 本発明で使用される過酸化物としては、過酸化水素、
又は水溶液中で過酸化物を生成する無機及び有機過酸化
物、或いはそれらと活性化剤の組み合わせ、ペルオキシ
一硫酸塩、ペルオキシ二硫酸塩、有機過酸化物及びその
塩などが使用できる。 過酸化物の組成物中の配合量は0.5〜95%(%は重量
%、以下同じ)が好ましく、更に好ましくは5〜90%、
特に好ましくは30〜90%である。以下に過酸化物につい
てより具体的に例示する。 水溶液中で過酸化水素を発生する過酸化物としては有
機及び無機過酸化水素付加物である炭酸ナトリウム・過
酸化水素付加物、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水
素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、
尿素・過酸化水素付加物、又は4Na2SO4・2H2O2・NaCl等
が例示される。又、過ホウ酸ナトリウム一水化物、過ホ
ウ酸ナトリウム四水化物、過酸化ナトリウム、過酸化カ
ルシウム等の無機過酸化物がある。この中でも特に炭酸
ナトリウム・過酸化水素付加物、過ホウ酸ナトリウム一
水化物、過ホウ酸ナトリウム四水化物が好ましい。 又、更にこれらと組み合わせて使用する活性化剤とし
ては、水溶液中で過酸化水素或いは過酸化物と反応して
有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物を用いるこ
とができる。本発明に用いる活性化剤としては、アセト
ニトリル、マロノニトリル、フタロニトリル、ベンゾイ
ルイミノジアセトニトリルの如きニトリル、グルコース
ペンタアセテート、オクタアセチルシュークロース、ト
リアセチン、ペンタエリスリトールテトラアセテート、
ソルビトールヘキサアセテート、アセトキシベンゼンス
ルホン酸塩、又はトリアセチルシアヌル酸、クロルギ酸
メチルのようなO−アセチル化物、N,N,N′,N′−テト
ラアセチルエチレンジアミン、又はテトラアセチルグリ
コールウリル、N−ベンソイルイミダゾール、ジ−N−
アセチルジメチルグリオキシム、1−フェニル−3−ア
セチルヒダントイン、N,N−ジアセチルアニリン、N−
アセチルジグリコリミド、ジアセチルメチレンジホルム
アミドのようなN−アシル化物、及び無水フタル酸、無
水コハク酸、無水安息香酸、無水グルタル酸、アルキル
硫酸無水物、カルボン酸と有機スルホン酸の無水物のよ
うな酸無水物、ジ−(メタンスルホニル)ジメチルグリ
オキシムのようなスルホニルオキシム、ジ−エチルベン
ゾイル燐酸塩のようなアシル化燐酸塩、フェニルスルホ
ネートエステル、ジフェニルホスフィニックアジドのよ
うな有機燐酸アジド、ジフェニルジスルホンのようなジ
スルホン、その他N−スルホニルイミダゾール、シアナ
ミド、ハロゲン化トリアジン等が例示される。これらの
活性化剤は、1種或いは2種以上組み合わせて用いる事
が出来る。 この種の過酸化物の組成物中の配合量は、好ましくは
0.5〜95%、更に好ましくは5〜90%、特に好ましくは3
0〜90%である。また活性化剤を併用する場合、その組
成物中の配合量は0.1〜70%が好ましく、1〜50%が更
に好ましい。 ペルオキシ一硫酸塩としては、ペルオキシ一硫酸ナト
リウム、ペルオキシ一硫酸カリウム、ペルオキシ一硫酸
アンモニウム等があるが、この中ではペルオキシ一硫酸
カリウムが最も好ましい。一般的にペルオキシ一硫酸カ
リウムは、KHSO5:KHSO4:K2SO4=2:1:1の複塩の形で市
販されている(理論有効酸素濃度5.2%:市販品約4.3
%)。ペルオキシ二硫酸塩としては、ペルオキシ二硫酸
ナトリウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二
硫酸アンモニウム等があるが、この中ではペルオキシ二
硫酸ナトリウム、ペルオキシ二硫酸アンモニウムが最も
好ましい。 この種のペルオキシ硫酸塩の組成物中の配合量は、好
ましくは1〜95%、更に好ましくは5〜90%、特に好ま
しくは30〜90%である。 有機過酸化物としては、特に有機過酸、あるいは有機
過酸のアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩が良
い。有機過酸としては、過酢酸、過プロピオン酸、過ブ
チル酸、過カプリル酸、過ラウリン酸の如き脂肪族カル
ボン酸のモノ過酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−
デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、
1,12−ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸の
モノ過酸或いはジ過酸、過安息香酸、モノ過フタル酸、
ジ過フタル酸、モノ過テレフタル酸、ジ過テレフタル
酸、パラクロル過安息香酸等の芳香族カルボン酸のモノ
及びジ過カルボン酸或いはそれら有機過酸のアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩等が例示される。この中で
も、過フタル酸及びその塩、ドデカンジ過カルボン酸及
びその塩が好ましく、特にモノ過フタル酸マグネシウム
塩が好ましい この種の有機過酸化物の組成物中の配合量は、5〜95
%が好ましく、更に好ましくは10〜90%、特に好ましく
は30〜90%である。 次に、本発明の第二成分であるシリコンオイル及びそ
の乳化物について説明する。 一般にシリコンオイルと言われるものには、ジメチル
ポリシロキサン及びその変性物がある。ジメチルポリシ
ロキサンは、本発明ではどのような粘度のものでも使用
できるが、好ましくは25℃における動粘度が10〜300,00
0センチストークスのものが好ましい。変性ポリシロキ
サンにはエポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カ
ルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキ
ルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテ
ル変性、ポリエーテル変性、オレフィン変性、α−メチ
ルスチレン変性、高級脂肪酸変性等の変性法によりいろ
いろなものがあるが、本発明ではこれらどのような変性
法で製造されたものでも使用できるが、より好ましく
は、カルボキシル変性、アルコール変性、アルキルアラ
ルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変
性、ポリエーテル変性法によるものが良い。又、シリコ
ンオイルの乳化物は、一般にジメチルポリシロキサンを
乳化剤で乳化し、エマルジョンとしたものであればなん
でも良いが、特に乳化剤に非イオン界面活性剤を使用し
た水中油滴型のものが好ましい。 これらシリコンオイルの組成物中の配合量は0.005〜2
5%が好ましく、更に好ましくは0.25〜5%であり、使
用時における溶液中の濃度は、好ましくは0.001〜5
%、更に好ましくは0.005〜1%であり、特に好ましく
は0.01〜1%である。 本発明のカビ取り剤組成物は、更に下記のアルカリ剤
を配合すれば、効果をより高めることができる。 水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如きアルカリ金
属の水酸化物、水酸化アンモニウム、或いはモノ、ジ、
トリエタノールアミンの如きアミン誘導体、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムの如きアルカリ金属の炭酸塩、炭酸
アンモニウム等、オルソ燐酸ナトリウム、オルソ燐酸カ
リウムの如きアルカリ金属のオルソ燐酸塩、オルソ燐酸
アンモニウム等のオルソ燐酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸
カリウムの如きアルカリ金属の珪酸塩、珪酸アンモニウ
ム等の珪酸塩等を用いることができる。 これらのアルカリ剤の組成物中の配合量は好ましくは
2%以上、更に好ましくは5〜90%である。使用時にお
ける溶液中の濃度は好ましくは0.5%以上、更に好まし
くは1〜20%である。 本発明の組成物には必要により更にアニオン活性剤、
非イオン活性剤、カチオン活性剤、両性イオン活性剤等
の活性剤を添加することができる。 アニオン活性剤の例としては炭素数10〜22の高級アル
コールの硫酸エステル塩、炭素数10〜22のカルボン酸
塩、炭素数10〜22のα−オレフィンスルホン化物、炭素
数10〜22のアルキル基を持つアルキルベンゼンスルホン
酸塩、炭素数10〜22のパラフィンスルホネート、炭素数
8〜22のアルキル基を持つアルキルスルホサクシネー
ト、炭素数10〜22の高級アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物(付加モル数:1〜100)の硫酸エステル、炭素
数8〜22のアルキル基を持つアルキルフェノール・ポリ
エチレングリコールエーテルの硫酸エステル等が例示で
きる。 非イオン活性剤の例としては、炭素数10〜22の直鎖、
或いは分岐鎖を持つ高級アルコール・ポリ(重合度:3〜
100)エチレングリコールエーテル、炭素数10〜22のカ
ルボン酸のポリ(重合度:3〜100)エチレングリコール
エステル、炭素数8〜22のアルキル基を持つアルキルフ
ェノール・ポリ(重合度:3〜100)エチレングリコール
エーテル等が例示できる。 その他必要により、p−トルエンスルホン酸ナトリウ
ム、キシレンスルホン酸ナトリウム、尿素の如き可溶化
剤、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの増量剤、モ
ンモリロナイト属等の珪酸アルミニウム、セピオライ
ト、アタパルジャイト等の珪酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、二酸化珪素の様な研磨剤、非晶質シリカ、顔
料、染料、香料等を添加する事ができる。 本発明のカビ取り剤を使用するに当たっては、必要に
より濃度として0.5〜50%、好ましくは1〜30%になる
ように、組成物を水に添加して溶液、スラリー、或いは
ぺースト状にして、直ちに対象面に散布、或いは噴霧す
ることが望ましい。より具体的に例示すると、過酸化水
素、或いは水溶液中で過酸化水素を発生する有機又は無
機過酸化物を含む組成物は使用に当たっては、有効酸素
濃度が0.1〜10%、好ましくは0.2〜6%になるようにす
るのが良く、pHは8〜13が適当であり、より好ましくは
9〜11である。 本発明に於けるペルオキシ一硫酸塩、又はペルオキシ
二硫酸塩を含む組成物は使用に当たっての有機酸素濃度
が0.1〜1.5%、好ましくは0.2〜1.0%になるようにする
のがよく、pHは5〜13が良く、更に好ましくは6〜11で
ある。 本発明に於ける有機過酸化物を含む組成物を使用する
場合には、有効酸素が0.2〜3%になるようにするのが
よく、またpHは5〜11が適当であり、より好ましくは6
〜10である。 〔発明の効果〕 本発明のカビ取り剤組成物は特異な塩素臭もなく、又
誤って酸性の洗浄剤と混ざることがあっても塩素ガスの
発生の危険性もなく、安心して用いることができる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。 カビ除去率; カビ除去率は、クラドスポリウム・ヘルバルム(Clad
osporium herbarum)を接種し、30℃,7日間培養した素
焼の板をモデルカビプレートとしこの処理前,後の反射
率を測定し求めた。 (計算式) カビ除去率(%)=(RW-RS)/(RO-RS)×100 ROはカビ接種前の素焼の板の反射率 RSは処理前のカビプレートの反射率 RWは処理後のカビプレートの反射率 測定機種名 日本電色工業株式会社製NDR-101DP色差計 実施例1 第1表に示す配合を調整して得られた組成物をカビプ
レートにスプレーし、15分後のカビ除去率を測定した。
pHはいずれもNaOHで8.0に調整した。結果を第1表に示
す。 実施例2 第2表に示す配合を調整して得られた組成物をカビプ
レートにスプレーし、15分後のカビ除去率を測定した。
pHはいずれもNaOHで調整した。結果を第2表に示す。 実施例3 第3表に示す配合を調整して得られた組成物を実際の
カビ汚れにスプレーし、30分置いた後、カビ除去力を官
能的に評価した。 第3表の比較例5〜7は、カビがまだらに残ったが、
本発明5〜7はカビが白く漂白され、良好なカビ取り結
果が得られた。
コンオイル又は/及びその乳化物と過酸化物を含有する
ことを特徴とするカビ取り剤組成物に関する。 〔従来の技術及び問題点〕 浴室の天井、タイル目地、プラスチックの壁や台所の
三角コーナーなどの黒ズミ汚れはクレンザーや活性剤だ
けでは落とすことができない為、現在は次亜塩素酸塩を
使用したスプレー状のカビ取り剤が上市されている。 また、これまで公開された特許でもカビ取り剤は、次
亜塩素酸塩等の塩素系漂白剤を使用したものがほとんど
である。この理由は、過酸化水素、有機過酸、無機過酸
等の過酸化物は漂白力が弱く、カビの色素を完全に除去
し得ない為である。これに対し、次亜塩素酸塩を使用し
たカビ取り剤は、性能は優れているが目や皮膚に対する
危険性が大きく、特にスプレー状のものは天井等のカビ
には不向きである。さらに、特有の塩素系の臭いが強く
狭い浴室などで使用するには抵抗がある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、過酸化物がカビ取り剤として有効であ
ることを先に見出したが、更に効果を増強すべく鋭意研
究を重ねた結果、過酸化物とシリコンオイル又は/及び
その乳化物を組み合わせることにより、過酸化物単独よ
り性能が上昇することを見出し本発明を完成した。 即ち本発明は、過酸化物と、シリコンオイル又は/及
びその乳化物を含有することを特徴とするカビ取り剤組
成物を提供する。 本発明で使用される過酸化物としては、過酸化水素、
又は水溶液中で過酸化物を生成する無機及び有機過酸化
物、或いはそれらと活性化剤の組み合わせ、ペルオキシ
一硫酸塩、ペルオキシ二硫酸塩、有機過酸化物及びその
塩などが使用できる。 過酸化物の組成物中の配合量は0.5〜95%(%は重量
%、以下同じ)が好ましく、更に好ましくは5〜90%、
特に好ましくは30〜90%である。以下に過酸化物につい
てより具体的に例示する。 水溶液中で過酸化水素を発生する過酸化物としては有
機及び無機過酸化水素付加物である炭酸ナトリウム・過
酸化水素付加物、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水
素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、
尿素・過酸化水素付加物、又は4Na2SO4・2H2O2・NaCl等
が例示される。又、過ホウ酸ナトリウム一水化物、過ホ
ウ酸ナトリウム四水化物、過酸化ナトリウム、過酸化カ
ルシウム等の無機過酸化物がある。この中でも特に炭酸
ナトリウム・過酸化水素付加物、過ホウ酸ナトリウム一
水化物、過ホウ酸ナトリウム四水化物が好ましい。 又、更にこれらと組み合わせて使用する活性化剤とし
ては、水溶液中で過酸化水素或いは過酸化物と反応して
有機過酸或いは漂白活性種を生成する化合物を用いるこ
とができる。本発明に用いる活性化剤としては、アセト
ニトリル、マロノニトリル、フタロニトリル、ベンゾイ
ルイミノジアセトニトリルの如きニトリル、グルコース
ペンタアセテート、オクタアセチルシュークロース、ト
リアセチン、ペンタエリスリトールテトラアセテート、
ソルビトールヘキサアセテート、アセトキシベンゼンス
ルホン酸塩、又はトリアセチルシアヌル酸、クロルギ酸
メチルのようなO−アセチル化物、N,N,N′,N′−テト
ラアセチルエチレンジアミン、又はテトラアセチルグリ
コールウリル、N−ベンソイルイミダゾール、ジ−N−
アセチルジメチルグリオキシム、1−フェニル−3−ア
セチルヒダントイン、N,N−ジアセチルアニリン、N−
アセチルジグリコリミド、ジアセチルメチレンジホルム
アミドのようなN−アシル化物、及び無水フタル酸、無
水コハク酸、無水安息香酸、無水グルタル酸、アルキル
硫酸無水物、カルボン酸と有機スルホン酸の無水物のよ
うな酸無水物、ジ−(メタンスルホニル)ジメチルグリ
オキシムのようなスルホニルオキシム、ジ−エチルベン
ゾイル燐酸塩のようなアシル化燐酸塩、フェニルスルホ
ネートエステル、ジフェニルホスフィニックアジドのよ
うな有機燐酸アジド、ジフェニルジスルホンのようなジ
スルホン、その他N−スルホニルイミダゾール、シアナ
ミド、ハロゲン化トリアジン等が例示される。これらの
活性化剤は、1種或いは2種以上組み合わせて用いる事
が出来る。 この種の過酸化物の組成物中の配合量は、好ましくは
0.5〜95%、更に好ましくは5〜90%、特に好ましくは3
0〜90%である。また活性化剤を併用する場合、その組
成物中の配合量は0.1〜70%が好ましく、1〜50%が更
に好ましい。 ペルオキシ一硫酸塩としては、ペルオキシ一硫酸ナト
リウム、ペルオキシ一硫酸カリウム、ペルオキシ一硫酸
アンモニウム等があるが、この中ではペルオキシ一硫酸
カリウムが最も好ましい。一般的にペルオキシ一硫酸カ
リウムは、KHSO5:KHSO4:K2SO4=2:1:1の複塩の形で市
販されている(理論有効酸素濃度5.2%:市販品約4.3
%)。ペルオキシ二硫酸塩としては、ペルオキシ二硫酸
ナトリウム、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二
硫酸アンモニウム等があるが、この中ではペルオキシ二
硫酸ナトリウム、ペルオキシ二硫酸アンモニウムが最も
好ましい。 この種のペルオキシ硫酸塩の組成物中の配合量は、好
ましくは1〜95%、更に好ましくは5〜90%、特に好ま
しくは30〜90%である。 有機過酸化物としては、特に有機過酸、あるいは有機
過酸のアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩が良
い。有機過酸としては、過酢酸、過プロピオン酸、過ブ
チル酸、過カプリル酸、過ラウリン酸の如き脂肪族カル
ボン酸のモノ過酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−
デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、
1,12−ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸の
モノ過酸或いはジ過酸、過安息香酸、モノ過フタル酸、
ジ過フタル酸、モノ過テレフタル酸、ジ過テレフタル
酸、パラクロル過安息香酸等の芳香族カルボン酸のモノ
及びジ過カルボン酸或いはそれら有機過酸のアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩等が例示される。この中で
も、過フタル酸及びその塩、ドデカンジ過カルボン酸及
びその塩が好ましく、特にモノ過フタル酸マグネシウム
塩が好ましい この種の有機過酸化物の組成物中の配合量は、5〜95
%が好ましく、更に好ましくは10〜90%、特に好ましく
は30〜90%である。 次に、本発明の第二成分であるシリコンオイル及びそ
の乳化物について説明する。 一般にシリコンオイルと言われるものには、ジメチル
ポリシロキサン及びその変性物がある。ジメチルポリシ
ロキサンは、本発明ではどのような粘度のものでも使用
できるが、好ましくは25℃における動粘度が10〜300,00
0センチストークスのものが好ましい。変性ポリシロキ
サンにはエポキシ変性、アルキル変性、アミノ変性、カ
ルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキ
ルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテ
ル変性、ポリエーテル変性、オレフィン変性、α−メチ
ルスチレン変性、高級脂肪酸変性等の変性法によりいろ
いろなものがあるが、本発明ではこれらどのような変性
法で製造されたものでも使用できるが、より好ましく
は、カルボキシル変性、アルコール変性、アルキルアラ
ルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変
性、ポリエーテル変性法によるものが良い。又、シリコ
ンオイルの乳化物は、一般にジメチルポリシロキサンを
乳化剤で乳化し、エマルジョンとしたものであればなん
でも良いが、特に乳化剤に非イオン界面活性剤を使用し
た水中油滴型のものが好ましい。 これらシリコンオイルの組成物中の配合量は0.005〜2
5%が好ましく、更に好ましくは0.25〜5%であり、使
用時における溶液中の濃度は、好ましくは0.001〜5
%、更に好ましくは0.005〜1%であり、特に好ましく
は0.01〜1%である。 本発明のカビ取り剤組成物は、更に下記のアルカリ剤
を配合すれば、効果をより高めることができる。 水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如きアルカリ金
属の水酸化物、水酸化アンモニウム、或いはモノ、ジ、
トリエタノールアミンの如きアミン誘導体、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムの如きアルカリ金属の炭酸塩、炭酸
アンモニウム等、オルソ燐酸ナトリウム、オルソ燐酸カ
リウムの如きアルカリ金属のオルソ燐酸塩、オルソ燐酸
アンモニウム等のオルソ燐酸塩、珪酸ナトリウム、珪酸
カリウムの如きアルカリ金属の珪酸塩、珪酸アンモニウ
ム等の珪酸塩等を用いることができる。 これらのアルカリ剤の組成物中の配合量は好ましくは
2%以上、更に好ましくは5〜90%である。使用時にお
ける溶液中の濃度は好ましくは0.5%以上、更に好まし
くは1〜20%である。 本発明の組成物には必要により更にアニオン活性剤、
非イオン活性剤、カチオン活性剤、両性イオン活性剤等
の活性剤を添加することができる。 アニオン活性剤の例としては炭素数10〜22の高級アル
コールの硫酸エステル塩、炭素数10〜22のカルボン酸
塩、炭素数10〜22のα−オレフィンスルホン化物、炭素
数10〜22のアルキル基を持つアルキルベンゼンスルホン
酸塩、炭素数10〜22のパラフィンスルホネート、炭素数
8〜22のアルキル基を持つアルキルスルホサクシネー
ト、炭素数10〜22の高級アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物(付加モル数:1〜100)の硫酸エステル、炭素
数8〜22のアルキル基を持つアルキルフェノール・ポリ
エチレングリコールエーテルの硫酸エステル等が例示で
きる。 非イオン活性剤の例としては、炭素数10〜22の直鎖、
或いは分岐鎖を持つ高級アルコール・ポリ(重合度:3〜
100)エチレングリコールエーテル、炭素数10〜22のカ
ルボン酸のポリ(重合度:3〜100)エチレングリコール
エステル、炭素数8〜22のアルキル基を持つアルキルフ
ェノール・ポリ(重合度:3〜100)エチレングリコール
エーテル等が例示できる。 その他必要により、p−トルエンスルホン酸ナトリウ
ム、キシレンスルホン酸ナトリウム、尿素の如き可溶化
剤、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの増量剤、モ
ンモリロナイト属等の珪酸アルミニウム、セピオライ
ト、アタパルジャイト等の珪酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、二酸化珪素の様な研磨剤、非晶質シリカ、顔
料、染料、香料等を添加する事ができる。 本発明のカビ取り剤を使用するに当たっては、必要に
より濃度として0.5〜50%、好ましくは1〜30%になる
ように、組成物を水に添加して溶液、スラリー、或いは
ぺースト状にして、直ちに対象面に散布、或いは噴霧す
ることが望ましい。より具体的に例示すると、過酸化水
素、或いは水溶液中で過酸化水素を発生する有機又は無
機過酸化物を含む組成物は使用に当たっては、有効酸素
濃度が0.1〜10%、好ましくは0.2〜6%になるようにす
るのが良く、pHは8〜13が適当であり、より好ましくは
9〜11である。 本発明に於けるペルオキシ一硫酸塩、又はペルオキシ
二硫酸塩を含む組成物は使用に当たっての有機酸素濃度
が0.1〜1.5%、好ましくは0.2〜1.0%になるようにする
のがよく、pHは5〜13が良く、更に好ましくは6〜11で
ある。 本発明に於ける有機過酸化物を含む組成物を使用する
場合には、有効酸素が0.2〜3%になるようにするのが
よく、またpHは5〜11が適当であり、より好ましくは6
〜10である。 〔発明の効果〕 本発明のカビ取り剤組成物は特異な塩素臭もなく、又
誤って酸性の洗浄剤と混ざることがあっても塩素ガスの
発生の危険性もなく、安心して用いることができる。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。 カビ除去率; カビ除去率は、クラドスポリウム・ヘルバルム(Clad
osporium herbarum)を接種し、30℃,7日間培養した素
焼の板をモデルカビプレートとしこの処理前,後の反射
率を測定し求めた。 (計算式) カビ除去率(%)=(RW-RS)/(RO-RS)×100 ROはカビ接種前の素焼の板の反射率 RSは処理前のカビプレートの反射率 RWは処理後のカビプレートの反射率 測定機種名 日本電色工業株式会社製NDR-101DP色差計 実施例1 第1表に示す配合を調整して得られた組成物をカビプ
レートにスプレーし、15分後のカビ除去率を測定した。
pHはいずれもNaOHで8.0に調整した。結果を第1表に示
す。 実施例2 第2表に示す配合を調整して得られた組成物をカビプ
レートにスプレーし、15分後のカビ除去率を測定した。
pHはいずれもNaOHで調整した。結果を第2表に示す。 実施例3 第3表に示す配合を調整して得られた組成物を実際の
カビ汚れにスプレーし、30分置いた後、カビ除去力を官
能的に評価した。 第3表の比較例5〜7は、カビがまだらに残ったが、
本発明5〜7はカビが白く漂白され、良好なカビ取り結
果が得られた。
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
C11D 1/00 - 19/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.過酸化物と、シリコンオイル又は/及びその乳化物
とを含有することを特徴とするカビ取り剤組成物。 2.過酸化物が、過酸化水素、炭酸ナトリウム・過酸化
水素付加物、過ホウ酸ナトリウム、ペルオキシ一硫酸
塩、ペルオキシ二硫酸塩、過フタル酸及びその塩、ドデ
カンジ過カルボン酸及びその塩からなる群より選ばれた
1種又は2種以上である特許請求の範囲第1項記載のカ
ビ取り剤組成物。 3.シリコンオイルの動粘度(25℃)が、10〜300,000
センチストークスである特許請求の範囲第1項記載のカ
ビ取り剤組成物。 4.シリコンオイルの乳化物が、非イオン界面活性剤に
より乳化された水中油滴型エマルジョンである特許請求
の範囲第1項記載のカビ取り剤組成物。 5.過酸化物と、シリコンオイル又は/及びその乳化
物、及びアルカリ剤を含有することを特徴とするカビ取
り剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14185285A JP2843027B2 (ja) | 1985-06-28 | 1985-06-28 | カビ取り剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14185285A JP2843027B2 (ja) | 1985-06-28 | 1985-06-28 | カビ取り剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS621790A JPS621790A (ja) | 1987-01-07 |
JP2843027B2 true JP2843027B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15301662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14185285A Expired - Fee Related JP2843027B2 (ja) | 1985-06-28 | 1985-06-28 | カビ取り剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (3)
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DE60114361T2 (de) * | 2001-03-26 | 2006-07-20 | The Procter & Gamble Company, Cincinnati | Verfahren zum Reinigen von harten Oberflächen mit ein Bleichmittel enthaltendes flüssiges Reinigungsmittel |
JP4804748B2 (ja) * | 2003-12-25 | 2011-11-02 | ライオン株式会社 | 環境中アレルゲン低減化組成物、及び環境中アレルゲン低減化方法 |
-
1985
- 1985-06-28 JP JP14185285A patent/JP2843027B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS621790A (ja) | 1987-01-07 |
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