JP2551943B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JP2551943B2
JP2551943B2 JP62057282A JP5728287A JP2551943B2 JP 2551943 B2 JP2551943 B2 JP 2551943B2 JP 62057282 A JP62057282 A JP 62057282A JP 5728287 A JP5728287 A JP 5728287A JP 2551943 B2 JP2551943 B2 JP 2551943B2
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/022Quinonediazides
    • G03F7/023Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders
    • G03F7/0233Macromolecular quinonediazides; Macromolecular additives, e.g. binders characterised by the polymeric binders or the macromolecular additives other than the macromolecular quinonediazides

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポジ型感光性平版印刷版に関し、更に詳しく
は、特定のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステ
ルと特定の構造単位を有する樹脂とを組み合せた感光層
を有するポジ型感光性平版印刷版に関する。
[従来の技術] ポジ型感光性平版印刷版とは一般に、親水性支持体上
に露光により可溶化するインキ受容性感光層を形成した
ものである。この感光層に画像露光を行ない現像する
と、画線部を残して、非画線部は除去されるので、画像
が形成される。印刷においては、画像部が親油性で非画
像部が親水性であるという性質上の差が利用される。
一般に平版印刷版には、耐刷力、耐薬品性、現像ラチ
チュード、インキ受容性、感度等が必要であるが、特に
ポジ型の場合には、良好な耐薬品性、耐刷力、現像ラチ
チュードが望まれている。ここで耐薬品性とは、印刷時
に使われる種々の薬品、例えばイソプロピルアルコー
ル、インキ、整面液、プレートクリーナー等に対する適
性である。
感光層としては、o−ナフトキノンジアジド化合物が
広く使用されているが、それ自体は高分子化合物ではな
いので、ノボラック樹脂等と混合したり、あるいは縮合
反応させたりして、機械的強度の向上が図られている。
樹脂が結合したo−ナフトキノンジアジド化合物の例と
して、特公昭43−28403号はピロガロールとアセトンと
の重縮合樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エ
ステルを開示している。しかしこれは比較的良好な性能
を示すものの、バインダーとして通常のノボラック樹
脂、例えばm−クレゾールノボラック樹脂を使用した場
合は、特にUVインキを使用すると耐刷力が不足するとい
う欠点を有する。
そのため、耐刷力、耐薬品性等の上記諸特性を一層向
上するために、種々の感光体およびバインダーを含有す
る感光性組成物が提案された。
特開昭55−76346号に開示された感光性組成物は、レ
ゾルシノール又はその誘導体とピロガロールとアセトン
との共縮合重合により得られたポリヒドロキシフェニル
化合物と、ハロゲノスルホニル基を有するo−キノンジ
アジド化合物とを縮合させて得られる感光性樹脂と、バ
インダーとしてフェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の
アルカリ可溶性樹脂とを含有する。また特公昭56−5462
1号に開示された感光性組成物は、o−キノンジアジド
化合物感光体と、フェノールとm−,p−混合クレゾール
とアルデヒドとを共縮合させてなる樹脂のバインダーと
を含有する。しかし、これらの感光性組成物において
は、依然バインダーとしていわゆるノボラック樹脂が使
用されているために、画像部の感光層の皮膜強度が低
く、耐刷力が劣るという欠点があった。
そこで、耐刷力を向上させる方法として露光、現像
後、高温で加熱処理する方法(バーニング処理と呼ばれ
る)が一般に用いられている。ところがバーニング処理
を行なうと、加熱時に画像部の感光層より樹脂のモノマ
ー成分が非画像部等に付着したりして、印刷時に地汚れ
を発生しやすくなるという問題がある。
一方、特公昭52−28401号に開示の感光性組成物は、
o−ナフトキノジアジドスルホン酸誘導体からなる感光
性付与剤として下記一般式 (式中、R1およびR2は水素原子、アルキル基またはカル
ボン酸基であり、R3は水素原子、ハロゲン原子またはア
ルキル基、R4は水素原子、アルキル基、フェニル基また
はアラルキル基であり、Xは窒素原子と芳香族環炭素原
子とを連結する2価の有機基、nは0または1、Yは置
換基を有してもよいフェニレン基または置換基を有して
もよいナフチレン基をあらわす。) により表わされる構造単位を有するアクリル系高分子化
合物からなるバインダーとを含有する。この感光性組成
物はバインダーとしてノボラック樹脂の代わりに上記構
造単位を有する高分子化合物を使用しているので、良好
な感光層皮膜強度及び耐刷性を有する。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、特公昭52−28401号の感光性組成物か
らなる感光層を有するポジ型感光性平版印刷版は、通常
の印刷では比較的良好な耐刷力と耐薬品性を示すにもか
かわらず、UV印刷においては依然不十分であることがわ
かった。また現像ラチチュードが狭いという欠点も認め
られた。ここでUV印刷とは紫外線吸収剤を含むインキ
(UVインキ)を用いて行なう印刷をいう。UV印刷に適さ
ない理由は、UV印刷に使用されるインキや薬剤に対して
感光層の耐薬品性が低いことにあることがわかった。
そこで、本発明者は、先に上記アクリル系バインダー
と、感光耐として多価フェノールとアルデヒド又はケト
ンとの重縮合樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン
酸エステルとを組み合せることにより現像ラチチュード
と、UVインキ適性が改良された感光性組成物を提案した
(特願昭61−121179号)。
本発明者らは、更に現像ラチチュードが改善され、ま
たボールペン適性も良好な感光性組成物を提供すべく検
討を重ねた。
なお、ボールペン適性とは以下のことを指す。
感光性平版印刷版に複数のフィルム原稿を位置を変え
て次々と焼付けする所謂多面焼付けを行なう際、フィル
ム原稿間の位置合せのため、原稿の位置を感光層にマー
クすることがある。この際、マークする筆記具には通常
油性ボールペンが用いられているが、ボールペンのイン
キの溶剤が、有機溶媒、特にグリコール系等の高沸点溶
媒の場合、そのインキによって感光性平版印刷版の感光
性組成物からなる感光層が侵食され、溶解してしまう。
マークした個所が画像部である場合、このまま現像処理
すると画像部のマーク跡の感光層が除去されて、このマ
ーク跡が印刷時に印刷物に再現されてしまうという支障
が生じることがある。このため、ボールペンのインキに
対して侵食されにくい性質をボールペン適性と呼び、こ
のような適性を有する感光性組成物が望まれている。
即ち、本発明の目的は、耐薬品性が極めて良好で、バ
ーニング処理を行なうことなくUVインキ印刷も可能な、
耐刷力に優れたポジ型感光性平版印刷版を提供すること
である。
また別の目的は、感度に優れかつ現像ラチチュードが
広いポジ型感光性平版印刷版を提供することにある。
更に別の目的はボールペン適性が良好なポジ型感光性
平版印刷版を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は、上記従来の感光性組成物の欠点につき
鋭意検討を行なった結果、感光性付与剤としてo−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸の誘導体の低分子である特
定のもの、具体的にはポリヒドロキシベンゾフェノンの
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを使用す
れば、UV印刷における耐薬品性及び耐刷力に優れ、かつ
現像ラチチュード、ボールペン適性にも優れたポジ型感
光性平版印刷版が得られることを見出し本発明に至っ
た。
すなわち、本発明のポジ型感光性平版印刷版は、 (A)ポリヒドロキシベンゾフェノンのo−ナフトキノ
ンジアジドスルホン酸エステルと、 (B)下記一般式(I)により表わされる構造単位を有
する高分子化合物、 (式中、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基またはカルボン酸基であり、R3は水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であ
り、R4は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基であり、Yは置換基を有してもよい芳香族基で
あり、Xは窒素原子と前記芳香族基の炭素原子とを連結
する2価の有機基であり、nは0〜5の整数である。) とを含有する感光層を支持体上に有することを特徴とす
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(A)o−ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルに使用するポリヒドロキシベンゾフェノンとし
ては、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベ
ンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ペン
タヒドロキシベンゾフェノン、オクタヒドロキシベンゾ
フェノン、またはその誘導体、例えばハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、カルボン酸基の
置換体等が挙げられる。好ましくはトリヒドロキシベン
ゾフェノンまたはテトラヒドロキシベンゾフェノンであ
り、より好ましくは2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンが
挙げられる。又、o−ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルの例としては、1,2−ナフトキノン−2−ジア
ジド−5−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−4−スルホン酸クロライドや1,2−ナ
フトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸クロライド
等が挙げられる。
このポリヒドロキシベンゾフェノンのo−ナフトキノ
ンジアジドスルホン酸エステルは、炭酸アルカリまたは
トリエチルアミン等を触媒にして、公知の方法で合成さ
れる。
このエステル化体の実質縮合率(フェノールのOH基1
価に対するo−ナフトキノンジアジドスルホニルクロラ
イドの割合)は30〜100mol%が好ましく、より好ましく
は40〜99mol%、更に好ましくは50〜88mol%である。30
mol%未満の場合、ボールペン適性が低下する。
上記(A)は感光性組成物中、5〜50wt%、好ましく
は10〜40wt%の範囲で使用する。
また、感光体としてポリヒドロキシベンゾフェノンの
エステル化体以外のものを、本発明の効果を損なわない
程度に、必要に応じて添加することは勿論可能であり、
具体的には分子量が夫々500〜5000程度のピロガロール
・アセトン樹脂のエステル化物、レゾルシン−ベンズア
ルデヒド樹脂のエステル化物、クレゾール樹脂のエステ
ル化物等の公知のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸
エステルを感光性組成物中50wt%以下の範囲で併用して
もよい。
また、本発明の(B)で示される高分子化合物は、下
記一般式(I) (式中、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基またはカルボン酸基であり、R3は水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であ
り、R4は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基であり、Yは置換基を有してもよい芳香族基で
あり、Xは窒素原子と前記芳香族基の炭素原子とを連結
する2価の有機基であり、nは0〜5の整数である。) により表わされる構造単位を有する高分子化合物で、上
記構造単位のみの繰り返し構造を有する単独重合体でも
よいが、上記構造単位の他に1種又は2種以上の単量体
単位を有する共重合体でもよい。
上記構造単位において、R1およびR2は水素原子、メチ
ル基やエチル基等のアルキル基、またはカルボン酸基が
好ましく、より好ましくは水素原子である。R3は水素原
子、臭素や塩素等のハロゲン原子、またはメチル基やエ
チル基等のアルキル基が好ましく、より好ましくは水素
原子またはメチル基である。R4は水素原子、またはメチ
ル基、エチル基等のアルキル基が好ましく、より好まし
くは水素原子である。Yは、好ましくは置換基を有して
もよいフェニレン基またはナフチレン基であり、置換基
としてはメチル基やエチル基等のアルキル基等、臭素や
塩素等のハロゲン原子、カルボン酸基、メトキシ基やエ
トキシ基等のアルコキシ基、水酸基、スルホン酸基、シ
アノ基、ニトロ基、アシル基等がある。より好ましく
は、Yは無置換かまたはメチル基を有するフェニレン基
またはナフチレン基である。Xは窒素原子と芳香族炭素
とを連結する2価の有機基であるが、アルキレン基が好
ましく、またnは0〜5、好ましくは0〜3、より好ま
しくは0である。
共重合体型の構造を有する本発明の高分子化合物にお
いて、前記式で示される構造単位と組合わせて用いるこ
とができる単量体単位としては、例えばエチレン、プロ
ピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のエ
チレン系不飽和オレフィン類、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタクリル酸等
のアクリル酸類、例えばイタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−
クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、エタクリル酸エチル等のα−メチレン脂
肪族モノカルボン酸のエステル類、例えばアクリロニト
リル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、例えばア
クリルアミド等のアミド類、例えばアクリルアニリド、
p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロアクリルアニ
リド、m−メトキシアクリルアニリド等のアニリド類、
例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、例えばメチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビ
ニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、
ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル−1′−メト
キシエチレン、1,1′−ジメトキシエチレン、1,2−ジメ
トキシエチレン、1,1′−ジメトキシカルボニルエチレ
ン、1−メチル−1′−ニトロエチレン等のエチレン誘
導体類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデ
ン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、等の
ビニル系単量体がある。これらのビニル系単量体は不飽
和二重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在す
る。
上記の単量体のうち、構造単位(I)と組合せて用い
るものとして、(メタ)アクリル酸類、脂肪族モノカル
ボン酸のエステル類、ニトリル類が総合的にみて優れた
性能を示し好ましい。より好ましくは、メタクリル酸、
メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、アクリル酸エ
チル等である。
これらの単量体は高分子化合物中にブロックまたはラ
ンダムのいずれの状態で結合していてもよい。
本発明の高分子化合物(B)の代表的な例を挙げる。
なお下記に例示の化合物において、Mwは重量平均分子
量、Mnは数平均分子量、s,k,l,mおよびnは、それぞれ
構造単位のモル%を表わす。
(R1,R2は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=1
0〜60mol%、n=40〜90mol%) (R1〜R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=
10〜60mol%、n=10〜60mol%、l=10〜60mol%) (Xはアルキル基、ハロゲン原子) (R1は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=10〜
60mol%、n=40〜90mol%) (Xはアルキル基、ハロゲン原子) (R1は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=10〜
60mol%、n=10〜60mol%、l=10〜60mol%) (R1〜R3は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=
10〜60mol%、n=10〜60mol%、l=20mol%以下) (R1〜R4は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=
10〜60mol%、n=10〜60mol%、l=0〜20mol%、k
=10〜60mol%) (R1〜R4は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=
10〜60mol%、n=10〜60mol%、l=10〜60mol、k=1
0〜60mol%) (R1〜R5は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、m=
10〜60mol%、n=10〜60mol%、l=10〜60mol、k=1
0〜60mol%、s=20mol%以下) 以上のa)〜h)のうち、a)、b)、e)、f)及
びg)が特に好適である。
更に具体的には、 本発明の高分子化合物(B)はつぎのようにして合成
することができる。まず、α・β−不飽和酸クロライド
類、またはα・β−不飽和酸無水物類とフェノール性水
酸基を有する第1級、または第2級アミン類とを必要に
応じて塩基性触媒を用いて反応せしめ、前記一般式
(I)で示される構造単位を有する単量体を合成する。
次にその単量体を常法に従って単独重合させるか、ある
いはその単量体と少なくとも1種の他のビニル系単量体
とを共重合させ、本発明の高分子化合物を得ることがで
きる。この際各単量体の仕込みモル比および重合条件を
種々変えることにより、高分子化合物(B)の分子量な
らびに各構造単位のモル比を広範囲に設定することがで
きる。しかし、本発明の目的とする用途に有効に供する
ためには、分子量は5,000乃至100,000、好ましくは5,00
0〜50,000であり、前記一般式〔I〕で示される構造単
位のモル含有率は少なくとも10モル%、好ましくは10〜
50モル%であるものが望ましい。
(B)は感光性組成物中50〜95wt%、好ましくは60〜
90wt%の範囲で使用する。
本発明の感光層を形成する組成物中には、公知のアル
カリ可溶性の高分子化合物を含有させることができる。
アルカリ可溶性の高分子化合物としてノボラック樹脂、
例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール
・ホルムアルデヒド樹脂やフェノール変性キシレン樹
脂、ポリヒドロキシスチレン等があげられるが、このよ
うなアルカリ可溶性の高分子化合物は全組成物の60重量
%以下の添加量で用いられる。60重量%を超えると感光
層においてUVインキやプレートクリーナー類に画線がや
られ易くなり、UVインキを適用し難くなる。
ポジ型感光性平版印刷版は一般にそのほかに露光可視
画付与剤及び色素を含有する。露光可視画付与剤として
は、露光により酸を発生する物質、色素としてはこの酸
と塩を形成する化合物を用いるのが一般的である。
露光により酸を発生する化合物としては、下記一般式
IIまたはIIIで示されるトリハロアルキル化合物または
ジアゾニウム塩化合物が好ましい。
(ただし、Xaは炭素原子数1〜3のトリハロアルキル基
であり、WはNまたはPであり、ZはO、SまたはSeで
あり、YはWとZを環化させるとともに発色団を有する
基である。) (Arはアリール基であり、Xは無機化合物の対イオンで
ある。) 具体的には、式IIのトリハロアルキル化合物として
は、例えば下記の一般式IIa、IIb、IIcで表される化合
物がある。
(ただし、Aは置換若しくは非置換アリール基又は複素
環式基であり、Bは水素又はメチル基であり、nは0〜
2の整数である。) 露光可視画付与剤の添加量は、感光層の全組成物の0.
01〜20重量%であるのが好ましく、より好ましくは0.1
〜10重量%である。
一方、色素としては一般に酸により塩を形成する化合
物であればいずれも使用可能であり、例えばトリフェニ
ルメタン系染料、シアニン染料、ジアゾ染料、スチリル
染料等が挙げられる。
具体的にはビクトリアピュアブルーBOH、エチルバイ
オレット、クリスタルバイオレット、ブリリアントグリ
ーン、ベイシックフクシン、エオシン、フェノールフタ
レイン、キシレノールブルー、コンゴーレッド、マラカ
イトグリーン、オイルブルー#603、オイルピンク#31
2、クレゾールレッド、オーラミン、4−p−ジエチル
アミノフェニルイミノナフトキノン、ロイコマラカイト
グリーン、ロイコクリスタルバイオレット等が挙げられ
る。色素の添加量は感光層の全組成物の約0.01〜10重量
%が好ましく、より好ましくは0.05〜8重量%である。
本発明のポジ型感光性平版印刷版の感光層組成物中に
は、その他に目的に応じて各種の添加剤を加えることが
できる。例えば塗布性を向上させるために界面活性剤、
感度向上のために各種増感剤、塗膜の物性改良のために
可塑剤等、また、画像の印刷インキ着肉性を高めるため
に、疎水性基を有する各種添加剤、例えばp−オクチル
フェノール−ホルマリンノボラック樹脂、p−t−ブチ
ルフェノール−ホルマリンノボラック樹脂、p−t−ブ
チルフェノール・ベンズアルデヒド樹脂、ロジン変性ノ
ボラック樹脂等の変性ノボラック樹脂、これらの変性ノ
ボラック樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エ
ステル(OH基のエステル化率20〜70モル%)等を添加す
ることができる。これらの添加剤の含有量はその種類と
目的によって異なるが、概して感光層の全組成物に対し
て0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%である。
上記感光層組成物は、各種溶媒、例えばメチル(エチ
ル)セロソルブ、メチル(エチル)セロソルブアセテー
ト等のセロソルブ類、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホシキド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノ
ン、トリクロロエチレン等の塗布溶媒に溶解して支持体
上に塗布し、乾燥することにより形成される。
本発明のポジ型感光性平版印刷版の感光層は、用途に
よっても異なるが、一般的に固形分として0.5〜3.0g/m2
となるように形成するのが好ましい。
本発明のポジ型感光性平版印刷版に用いる支持体とし
ては、アルミニウム板が好ましい。アルミニウム板に対
しては、砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて
封孔処理等の表面処理を施すのが好ましい。これらの処
理は公知の方法により行なうことができる。
砂目立て処理の方法としては、機械的方法及び電解に
よりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法とし
ては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホー
ニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げられる。アル
ミニウム材の組成等に応じて、上記の方法を単独または
組合わせて用いることができる。好ましいのは電解エッ
チング法である。
電解エッチングは、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無
機酸を1種または2種以上含有する浴中にアルミニウム
板を浸漬することにより行なう。砂目立て処理の後、必
要に応じてアルカリあるいは酸の水溶液によってデスマ
ット処理を行なって中和し、水洗する。
陽極酸化処理は、電解液として硫酸、クロム酸、シュ
ウ酸、リン酸、マロン酸等を1種または2種以上含む溶
液を用い、アルミニウム板を陽極にして電解することに
より行なう。形成された陽極酸化皮膜量は1〜50mg/dm2
が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2である。ここで
陽極酸化皮膜量は、例えばアルミニウム液をリン酸クロ
ム酸溶液(85%リン酸水溶液35mlと、酸化クロム(VI)
20gとを1の水に溶解して生成)に浸漬して酸化皮膜
を溶解し、板の皮膜溶解前後の重量変化を測定すること
により求めることができる。
封孔処理としては、沸騰水処理、水蒸気処理、ケイ酸
ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等がある。この他
にアルミニウム支持体に対して、水溶性高分子化合物
や、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液により下引処
理を施すこともできる。
このようにして得られたポジ型感光性平版印刷版は公
知の方法により使用することができる。典型的には、感
光性印刷版にポジ型フィルムを密着させ、超高温水銀
灯、メタルハライドランプ等で露光し、メタケイ酸ソー
ダ、メタケイ酸カリ、リン酸ソーダ、カセイソーダ等の
アルカリ水溶液により現像し、印刷版とする。
このようにして作製された平版印刷版は枚葉、オフ輪
用印刷機において使用することができる。
[実施例] 本発明を以下の実施例により更に詳細に説明する。
まず、本発明に使用する感光体およびバインダーの合
成例を以下に示す。
(バインダーの合成) 合成例1 前記(b−1)の高分子化合物の合成 p−ヒドロキシアニリン400g,ハイドロキノンモノメ
チルエーテル4g、アセトン4およびピリジン360gを混
合し、寒剤を用いて外部より冷却し、内温が−10℃まで
下がった時点でメタクリル酸クロライド420gを撹拌下に
滴下した。反応温度が0℃以下になるよう滴下速度を調
節し、滴下終了後0〜3℃で約2時間撹拌した。次いで
25℃で2時間撹拌後反応液を1/3位になるまで濃縮し、
これを希塩酸(pH約1.0)10中に注入し、生じた沈殿
を吸引濾過して白色の固体を得た。この白色の固体を加
温したメタノール2に溶解し、さらに5%炭酸ナトリ
ウム水溶液を2加えて、40℃で30分間撹拌した。次い
で、暗赤色のこの溶液を5%塩酸水溶液8中に注入し
て多量の沈殿を生成させ、これを吸引濾過し、乾燥して
淡桃色の固体を得た、これをエタノールと水との混合溶
媒により再結晶して、融点155〜156℃のp−ヒドロキシ
メタクリルアニリドの無色針状晶450gを得た。
このようにして得たp−ヒドロキシメタクリルアニリ
ド(HyPMA)53.2g、アクリロニトリル(AN)15.9g、メ
タクリル酸メチル(MMA)40.0gおよびα・α′−アゾビ
スイソブチロニトリル3gをエタノール溶媒250ml中に溶
解し、窒素ガス置換した後、75℃で4時間加熱し、重合
体溶液を得た。この重合体溶液を3の5%HCl水溶液
中に注ぎ、生じた白色の沈殿物を濾過し、乾燥して、白
色重合体70gを得た。得られた重合体の分子量をGPCで測
定したら、Mnが8600、Mwが18000であった。
合成例2 前記(b−3)の高分子化合物の合成 合成例1で得たp−ヒドロキシメタクリルアニリド
(HyPMA)53.1g、アクリロニトリル(AN)15.9g、アク
リル酸エチル(EA)4g、メタクリル酸メチル(MMA)36g
およびα・α′−アゾビスイソブチロニトリル3gをエタ
ノール150ml中に溶解し、窒素ガス置換した後、75℃で
4時間加熱し、重合体溶液を得た。この重合体溶液を3
の5%HCl水溶液中に注ぎ、生じた白色の沈殿物を濾
過し乾燥して、白色重合体65gを得た。GPCで分子量を測
定したら、Mnが9090、Mwが20000であった。
合成例3 前記(e−2)の高分子化合物の合成 m−ヒドロキシ−p−シアノアニリン400g、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル4g、アセトン4およびピリ
ジン360gを混合し、寒剤を用いて外部より冷却し、内温
が−10℃まで下がった時点でメタクリル酸クロライド42
0gを撹拌下に滴下した。以下、合成例1と同様にして、
m−ヒドロキシ−p−シアノメタクリルアニリド350gを
得た。
このようにして得たm−ヒドロキシ−p−シアノメタ
クリルアニリド76.8g(0.38モル)を、エチルメタクリ
レート68.4g(0.60モル)、アクリル酸1.44g(0.02モ
ル)およびα・α′−アゾビスイソブチロニトリル0.7g
とともに、アセトン:エタノール(1:2)の混合溶媒300
ml中に溶解し、窒素ガス置換した後、65℃で4時間加熱
し、重合体溶液を得た。この重合体溶液を3の5%HC
l水溶液中に注ぎ、生じた白色の沈殿物を濾過し、乾燥
して、白色重合体75gを得た。GPCで分子量を測定した
ら、Mnが4700、Mwが33000であった。
合成例4 前記(g−1)の高分子化合物の合成 5−アミノ−α−ナフトール227g、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル1gおよびピリジン2を混合し、寒剤
を用いて−10℃に冷却して、メタクリル酸クロライド11
0gを撹拌下に滴下した。滴下終了後0〜3℃で2時間撹
拌した。次いで25℃で2時間撹拌後、反応液を20の氷
水中に注入して沈殿を生成させ、これを濾過し、水洗し
て乾燥した。得られた固体をメタノールと5%炭酸ナト
リウム水溶液の混合液(1:1)2中に加えて40℃で30
分間撹拌した後、5%塩酸4中に注入して多量の沈殿
を生成させた。これを吸引濾過後、エタノールで再結晶
して、融点223〜224℃のN−(5−ヒドロキシ−α−ナ
フチル)メタクリルアミド210gを得た。
このようにして得たN−(5−ヒドロキシ−α−ナフ
チル)メタクリルアミド68g(0.3モル)を、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート10g(0.1モル)、メチルメタ
クリレート30g(0.3モル)、アクリロニトリル15.9g
(0.3モル)およびα・α′−アゾビスイソブチロニト
リル0.50gとともに、アセトン:エタノール(1:2)の混
合溶媒200ml中に溶解した。得られた溶液を窒素ガス置
換した封管中で、65℃で8時間加熱し、共重合体溶液を
得た。この共重合体溶液をメタノール100mlで希釈した
後、水中に注入し、生じた沈殿物を濾過し、乾燥して、
白色重合体70gを得た。GPCで分子量を測定したら、Mn
9100、Mwが48000であった。
比較合成例1 合成例1においてp−ヒドロキシメタクリルアニリド
の代わりに2−ヒドロキシエチルメタクリレートを使用
した以外は、同一の条件で反応を行なった。得られた重
合体の分子量をGPCで測定したら、Mnが2300、Mwが15000
であった。
比較合成例2 m−クレゾール90g、p−クレゾール56g、フェノール
54g、37%ホルムアルデヒド水溶液105gおよびシュウ酸
2.5gをオイルバスにセットした3頭コルベン中に投入
し、撹拌しながら昇温した。90℃付近で激しく発泡し一
時的に冷却した後再び昇温し、内温を150℃にした。約
3時間反応後、再び175℃まで昇温し、水を留去した。
2時間後200℃に昇温するとともに、100mmHgまで減圧
し、残留モノマーを留去した。10分後反応を止め、反応
物をテフロン・パットへ流し出し、固化させた。この樹
脂の分子量をGPCでポリスチレンを標準として測定し
た。Mn、Mwの算出は前述と同様にして行なった。その結
果、Mnは1350、Mwが6750であった。
(感光体の合成) 比較合成例1 ピロガロール100gおよびアセトン700gをウォーターバ
ス中にセットした3頭コルベン中に投入し、窒素ガスを
吹込んで、窒素置換を行なった後、オキシ塩化リン10g
を投入して重縮合反応を行なった。反応温度は20℃に保
ち一昼夜反応を継続した。反応終了後、水30中に強力
に撹拌しながら生成物を徐々に投入し、重縮合物を沈殿
させた。
析出した樹脂を濾別し、水でほぼ中性になるまで洗浄
した。沈殿物は40℃以下で乾燥した。このようにして淡
褐色状の樹脂100gを得た。
この樹脂の分子量を、GPC〔日立635型、カラム ショ
デックス(Shodex)A804、A803、A802の直列〕によりポ
リスチレンを標準として測定した。Mn、Mwの算出は柘植
等、日本化学会誌、1972年(4月号)第800頁に記載の
方法により、オリゴマー領域のピークをならす(ピーク
の山と谷の中心を結ぶ)方法により行なった。その結
果、Mnは2000、Mwは3400であった。
次にこの樹脂60gをジオキサン720mlに溶解し、1,2−
ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド70g
を投入し、溶解後13重量%の炭酸カリ水溶液60gを滴下
し、40〜50℃で約1時間縮合反応を行なわせた。得られ
た反応液を大量の希塩酸水(濃塩酸13ml、水3)中に
投入し、沈殿した樹脂を濾別し、乾燥した。このように
して、ピロガロール−アセトン樹脂の1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステルの黄色粉末樹脂56
gが得られた。分析の結果、OH基の縮合率は20%である
ことが判明した。このエステル体の分子量を上記GPCに
より測定したところ、Mnは2300、Mwは3030であった。
実施例1 厚さ0.24mmのアルミニウム板を5%水酸化ナトリウム
水溶液中で脱脂処理した後、0.3モル硝酸水溶液中で、
温度30℃、電流密度50A/dm2、処理時間30秒間の条件
で、電解エッチング処理を行なった。次いで、5%水酸
化ナトリウム水溶液でデスマット処理を施し、しかる後
硫酸溶液中で陽極酸化処理を行なった。陽極酸化皮膜量
を前述の方法で測定したところ、20mg/dm2であった。次
に90℃の熱水溶液に浸漬し封孔処理を行なった。
このようにして得られたアルミニウム支持体に下記の
組成の感光性塗布液を回転塗布機を用いて塗布し、100
℃で4分間乾燥し、膜厚24mg/dm2の感光性平版印刷版を
得た。
感光液1 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとのエステル
化物(縮合率:95ml%) 20部 合成例1のバインダー 80部 2−トリクロロメチル−5−〔β−(2′−ベンゾフリ
ル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール 2部 ビクトリアブルーBOH 1部 p−t−オクチルフェノール・ホルムアルデヒドノボラ
ック樹脂(Mw=1,300)と1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロライドとのエステル化物(縮合率:5
0mol%) 1部 無水グルタル酸 3部 メチルセロソルブ 200部 エチルセロソルブ 500部 得られた感光性平版印刷版を3KWの超高圧水銀灯で60c
mの距離から30秒間露光し、次にPS版用ポジ型現像液“S
DP−1"〔小西六写真工業(株)製〕の9倍希釈液を用い
て、25℃で45秒間現像処理を行なった。得られた平版印
刷版の感度および耐薬品性を測定した。
実施例2 合成例1のバインダーの代わりに合成例2のバインダ
ーを使用した以外、実施例1と同一の方法により感光性
塗布液(感光液2)を調製し、これを用いて実施例1と
同一の方法で平版印刷版を作製し、同一の測定を行なっ
た。
比較例1 合成例1のバインダーの代わりに比較合成例2のバイ
ンダーを使用した以外実施例1と同一の方法により感光
性塗布液(比較感光液1)を調製し、これを用いて実施
例1と同一の方法で平版印刷版を作製し、同一の測定を
行なった。
実施例1、実施例2および比較例1の測定結果を表1
に示す。
表1から本発明の印刷版は耐薬品性(含UVインキ適
性)が極めて良好であることがわかる。
実施例3 実施例1のの平版印刷版の印刷適性、現像性および耐
刷力について試験をした。
印刷適性については、平版印刷版を枚葉オフセット印
刷機にかけ、上質紙に印刷を行なって地汚れの有無を調
べることにより評価した。印刷の結果、地汚れは全く発
生せず、良好な印刷物を得ることができた。これにより
印刷適性が優れていることがわかる。
現像性を評価するために、40℃の温度、80%の湿度で
7日間感光性平版印刷版の強制劣化を行ない、その後で
露光し、4m2/のSDP−1疲労現像液(7倍希釈)で現
像し、印刷を行なった。その結果地汚れは発生せず、良
好な印刷物が得られた。これにより現像性に優れている
ことがわかる。
さらに耐刷力を評価するために、下記の条件でUVイン
キによる印刷を行なった。
(UVインキによる印刷条件) 印刷機:ハマダスターCDX−900 印刷インキ:東洋フラッシュドライ−OL−紅Ap (東洋
インキ社製) レジューサー:東洋フラッシュドライレジューサー OP
(東洋インキ社製) プレートクリーナー:東洋フラッシュドライプレートク
リーナー (東洋インキ社製) 紙:上質紙 印刷スピード:7000枚/時 その結果、3万枚を刷了し、印刷物は地汚れもなく良
好であった。
これに対し、比較例1の平版印刷版を用いて、同一条
件でUV印刷を行なったところ、印刷開始後まもなく印刷
版の画像が消失した。
比較例2 実施例1のバインダーを合成例1のものから比較合成
例1のものに変更し(p−ヒドロキシメタクリルアニリ
ド(HyPMA)単位を2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トに変更し)、その他は実施例1と同じ組成にして(比
較感光液2)、感光性平版印刷版を得た。実施例1と同
様に露光・現像を行なったが、現像できなかった。これ
によりフェノール性水酸基が必須であることがわかる。
比較例3 感光体を、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの
エステル化物から、比較合成例1の感光体〔ピロガノー
ル・アセトン樹脂のキノンジアジドエステル化物、Mw
3030、Mn=2300、Qエステル化率=20%)に変更した以
外、実施例1と同一の方法により感光性塗布液(比較感
光液3)を調製し、これを用いて実施例1と同一の方法
で平版印刷版を作製した。結果を表2に示した。
ここでボールペン耐性を検討するために露光および現
像処理前の前記感光性平版印刷版材料(G)上にボール
ペン(i)(ゼブラ社製、ZEBRA N5100黒色)、ボール
ペン(ii)(トンボ鉛筆社製、GOLF青)及びボールペン
(iii)(パイロット萬年筆社製パイロットBS−青)の
3種のボールペンを用いて線を描き、10分間放置後、露
光を行なわず前述の標準現像処理を行なった。ボールペ
ン耐性の評価は、筆跡後の感光層の侵食程度を各々3ラ
ンクで判定した。
A印は画像部の侵食が僅かである。
B印は同上侵食が認められ、感光層の下の支持体の砂目
がやや露出している。
C印は同上侵食が著しく認められ、感光層の下の支持体
の砂目が完全に露出している。
ことを意味する。
又、アンダー現像性において、 ○印は非画像部の感光層が完全に溶解除去されている。
△印は同上一部残存している。
×印な同上ほとんど溶解していない。
ことを意味する。
又、オーバー現像性において、数値は標準現像とのベ
タ段数差を意味し、−印は画像部の侵食が著しく、ベタ
段数がほとんど判定できない程オーバー現像性が悪いと
いうことを意味する。
以上より、感光体として2,3,4−トリヒドロキシベン
ゾフェノンを使用すると現像ラチチュードとボールペン
適性が優れていることがわかる。
実施例4 厚さ0.29mmのアルミニウム板を5%水酸化ナトリウム
水溶液中で脱脂処理した後、0.5モル塩酸水溶液中で温
度25℃、電流密度60A/dm2,処理時間30秒間の条件で、電
解エッチング処理を行なった。次いで、5%水酸化ナト
リウム水溶液でデスマット処理を施し、しかる後硫酸溶
液中で陽極酸化処理を行なった。陽極酸化皮膜量を前述
の方法で測定したところ、20mg/dm2であった。
次に90℃の熱水溶液に浸漬し、封孔処理を行なった。
このようにして得られたアルミニウム支持体に下記の
組成の感光性塗布液を回転塗布機を用いて塗布し、100
℃で4分間乾燥し、膜厚24mg/dm2の感光性平版印刷版を
得た。
(感光液−3) 2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンとナフト
キノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライ
ドとのエステル化物(縮合率:75mol%) 20 部 合成例3のバインダー 70 部 ノボラック樹脂(m−クレゾール/p−クレゾール/フェ
ノール=48/32/20mol%、Mw=4000) 10 部 2−トリクロロメチル−5−(β−(2′−ベンゾフリ
ル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール 2 部 ビクトリアブルーBOH 1.1部 p−オクチルフェノール・ホルムアルデヒドのノボラッ
ク樹脂(Mw=1200,Mn=500) 1 部 無水テトラヒドロフタル酸 1 部 メチルセロソルブ 200 部 エチルセロソルブ 500 部 実施例1と同様にして、得られた平版印刷版の耐刷力
を評価するために、UVインキによる印刷を行なった。
印刷条件は実施例3と同様にして行なったところ、4
万枚刷了し印刷物は地汚れもなく良好であった。
実施例5 感光体の20部の内、5部だけをピロガロール・アセト
ン樹脂のキノンジアジドエステル化物(Mw=1600 Mn=
800,Qエステル化率30%)に変更した以外は、実施例4
と同様に調製し、平版印刷版を作成した。
実施例4と同じ条件でUV印刷を行なったところ、3万
枚刷了し良好な印刷物を得ることができた。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の感光性平版印刷
版は耐UVインキ適性、現像ラチチユード、ボールペン適
性、耐薬品性が良好で、かつ感度も良好という優れた効
果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 毅 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (72)発明者 後藤 聖 日野市さくら町1番地 小西六写真工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−55406(JP,A) 特開 昭57−111529(JP,A) 特開 昭58−17112(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリヒドロキシベンゾフェノンのo
    −ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルと、 (B)下記一般式(I)により表わされる構造単位を有
    する高分子化合物、 (式中、R1およびR2は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アリール基またはカルボン酸基であり、R3は水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であ
    り、R4は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラ
    ルキル基であり、Yは置換基を有してもよい芳香族基で
    あり、Xは窒素原子と前記芳香族基の炭素原子とを連結
    する2価の有機基であり、nは0〜5の整数である。) とを含有する感光層を支持体上に有することを特徴とす
    るポジ型感光性平版印刷版。
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