JP2530578B2 - 水冷式タ―ボチャ―ジャの冷却制御装置 - Google Patents

水冷式タ―ボチャ―ジャの冷却制御装置

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JP2530578B2
JP2530578B2 JP62332919A JP33291987A JP2530578B2 JP 2530578 B2 JP2530578 B2 JP 2530578B2 JP 62332919 A JP62332919 A JP 62332919A JP 33291987 A JP33291987 A JP 33291987A JP 2530578 B2 JP2530578 B2 JP 2530578B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水冷式ターボチャージャの冷却制御装置に関
し、特にエンジン停止後のターボチャージャの温度を適
切に制御する制御装置に関する。
(従来技術及びその問題点) 従来、ターボチャージャがその運転に伴って高温状態
となり、その軸受部の焼付や潤滑油の炭化による潤滑性
能劣化等の熱害が発生するのを防止するために、エンジ
ンの運転時にポンプを駆動し、冷却水を循環させてター
ボチャージャを冷却するようにした水冷式ターボチャー
ジャの冷却制御装置が知られている。
また、かかる冷却制御装置において、エンジン停止後
においてもターボチャージャが慣性によって回転し続け
ることによりターボチャージャの温度が上昇して前記熱
害が生ずることに着目し、これを回避するためにエンジ
ン停止後、ターボチャージャの高温時に所定時間、ポン
プを駆動してターボチャージャを冷却するようにしたも
のも開示されている(例えば実開昭55−105029号公
報)。
しかしながら、該従来の制御装置は、エンジン停止後
におけるターボチャージャの実際の温度変化に応じてポ
ンプを過不足なく駆動することができず、したがってポ
ンプを駆動するバッテリが無駄に消費されるという問題
点を有していた。
即ち、エンジンの停止時及び停止後におけるターボチ
ャージャの温度は、エンジンの負荷状態に代表される、
その停止前のエンジンの運転状態及び外気温度等に依存
し、種々の態様によって変化するため、エンジン停止時
の温度が同一であっても、その後の温度上昇は一様では
ない。一方、前記従来の制御装置はエンジンの停止時の
ターボチャージャ温度のみに応じて、該温度が高温のと
きに一定時間である所定時間、ポンプを駆動するように
構成されているので、上述したエンジン停止後における
ターボチャージャの温度上昇の種々の態様に対応してポ
ンプの駆動を過不足なく制御することができない。即
ち、ターボチャージャの温度が最大限上昇する場合を想
定し、前述した熱害を防止すべく前記所定時間をより長
く設定した場合、実際のターボチャージャの温度上昇が
小さいときにポンプが余分に駆動され、該ポンプを駆動
するバッテリが無駄に消費されてしまう。バッテリの無
駄な消費は、かかる冷却制御がエンジン停止時に行われ
るものであるため、充放電バランス上、極力防止される
ことが望ましい。
一方、このようなバッテリの無駄な消費を防止すべ
く、前記所定時間をよく短く設定した場合には、実際の
ターボチャージャの温度上昇が大きいときに前述した熱
害を防止できない。
(発明の目的) 本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたものであり、軸受部の焼付や潤滑油の炭化による潤
滑性能劣化等の熱害の発生を防止できるだけでなく、バ
ッテリを無駄に消費することなく効率の良い冷却を行え
るようにした水冷式ターボチャージャの冷却制御装置を
提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) エンジンの停止状態を検出する検出手段と、ターボチ
ャージャを冷却する冷却水を循環させるポンプと、該冷
却水の前記ターボチャージャより下流側の温度を検出す
るセンサと、前記検出手段がエンジンの停止状態を検出
したときに前記ポンプを駆動させるポンプ駆動手段とを
備えた水冷式ターボチャージャの冷却制御装置におい
て、前記エンジンの停止直後の前記センサの出力値を読
み込む第1のターボチャージャ下流水温読込手段と、前
記エンジンの停止直後から所定時間経過後の前記センサ
の出力値を読み込む第2のターボチャージャ下流水温読
込手段と、該第1及び第2のターボチャージャ下流水温
読込手段の読込値に応じて、前記エンジン停止後の前記
ポンプの運転時間を設定するポンプ運転時間設定手段と
を備え、該ポンプ運転時間設定手段は、前記第1及び第
2のターボチャージャ下流水温読込手段の読込値が高く
なるほど、前記ポンプの運転時間を長く設定するように
したものである。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の制御装置を適用した水冷式ターボチ
ャージャを備えた内燃エンジンの燃料供給制御装置の全
体構成図である。同図中の符号1は例えば6気筒の内燃
エンジンを示し、エンジン1の上流側には吸気管2、下
流側には排気管3が接続され、吸気管2及び排気管3の
途中にターボチャージャ4が介装されている。
吸気管2には上流側より順にエアクリーナ5、インタ
ークーラ6及びスロットル弁7が設けられている。
スロットル弁7にはスロットル弁開度(θTH)センサ
8が連結されてスロットル弁7の弁開度を電気的信号に
変換し電子コントロールユニット(以下「ECU」とい
う)9に送るようにされている。
一方、スロットル弁7の下流には吸気管内絶対圧(P
BA)センサ10が設けられており、このPBAセンサ10によ
って電気的信号に変換された絶対圧信号は前記ECU9に送
られる。また、その下流には吸気温(TA)センサ11が取
付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号
を出力してECU9に供給する。
吸気管2のエンジン1とスロットル弁7間には燃料噴
射弁12が設けられている。この燃料噴射弁12は吸気管2
の吸気弁13の少し上流側に気筒毎に設けられており(2
個のみ図示)、各噴射弁12は図示しない燃料ポンプに接
続されていると共にECU9に電気的に接続されて、ECU9か
らの信号によって燃料噴射の開弁時間が、即ち燃料供給
量が制御される。
エンジン1本体にはエンジン冷却水温センサ(以下
「TWEセンサ」という)14が設けられ、このTWEセンサ14
はサーミスタ等から成り、冷却水が充満したエンジン気
筒周壁内に挿着されて、その検出水温信号をECU9並びに
本実施例においてポンプ駆動手段及び制御手段を構成す
る、後述の冷却用電子コントロールユニット(以下「EC
CU」という)15に供給する。
また、エンジン1本体にはその潤滑油温度を検出する
潤滑油温センサ(以下「TOILセンサ」という)16が設け
られ、その検出油温信号を前記ECCU15に供給する。
エンジン回転数センサ(以下「Neセンサ」という)17
がエンジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周
囲に取付けられており、TDC信号、即ちエンジン1のク
ランク軸の180゜回転毎に所定のクランク角度位置で1
パルスを出力し、このパルスをECU9に供給する。
排気管3のエンジン1より直ぐ下流側には、O2センサ
18,18が装着され、排気ガス中の酸素濃度を検出しその
検出値信号をECU9に供給する。また、排気管3のターボ
チャージャ4より下流側には三元触媒19が配置され、排
気ガス中のHC,CO,NOx成分の浄化作用を行う。
ターボチャージャ4は後述するように可変容量型のも
のであり、該ターボチャージャ4にはウォータポンプ20
及びサプラジエータ21を介装した管路22が接続されてい
る。即ち、ウォータポンプ20、サブラジエータ21及び管
路22は、図示しないエンジン用冷却系とは別個独立した
水冷式のターボチャージャ用冷却系23を構成するもので
あり、該冷却系23により供給される冷却水が、ターボチ
ャージャ4の後述する潤滑部ケーシング43に形成された
ウォータージャケット57(第3図)内を循環することに
より、ターボチャージャ4が冷却されるようになってい
る。また、管路22は分岐してインタークーラー6内に配
置され、該インタークーラー6内を通る吸入空気を冷却
する。ターボチャージャ用冷却系23のターボチャージャ
4の直ぐ下流側には、本実施例におけるセンサとしての
ターボチャージャ冷却水温センサ(以下「TWTセンサ」
という)24が設けられており、その検出水温信号をECCU
15に供給する。更にECCU15にはイグニッションスイッチ
(検出手段)25が接続され、そのオン・オフ信号が供給
される。
また、第2図に示すように、エンジルーム26内には、
その前部に位置して前後方向に送風を行うラジエータフ
ァン27、後側上部に位置して下向きの送風を行うボンネ
ットファン28が配されている。ラジエータファン27は第
1の電動機29によって駆動され、回転の正逆及び強弱の
調整が可能であり、ボンネットファン28は第2の電動機
30によって駆動される。
前記ECU9はエンジン1の運転時に作動し、前述の各種
センサからの入力信号に基づいて、エンジン1の運転状
態を判別し、該判別された運転状態に応じた消費特性、
加速特性等の諸特性の最適化が図られるように、燃料噴
射弁12の燃料噴射時間、点火装置31の点火時期等を演算
し、該演算結果に基づく駆動信号を燃料噴射弁12、点火
装置31に供給する。また、ECU9は、各種センサからの入
力信号に基づいてソレノイド弁32に駆動信号を供給し、
該ソレノイド弁32及びターボチャージャ4とリンクされ
た図示しないアクチュエータを駆動することにより、タ
ーボチャージャ4の容量を最適に制御する。
前記ECCU15はエンジン1の運転時及び停止後の所定時
間内において作動し、TWEセンサ14、TOILセンサ16及びT
WTセンサ24からの入力信号等に基づいて、ウォータポン
プ20の運転・停止、ラジエータファン27の運転・停止、
回転の正逆及び強弱及びボンネットファン28の運転・停
止を決定し、その駆動信号をウォータポンプ20、第1及
び第2の電動機29,30に供給する。
また、ECCU15はECU9と電気的に接続されており、エン
ジン1の運転時、ECU9はECCU15を介してボンネットファ
ン28の運転・停止を制御するとともに、ECCU15が異常を
検知したときにそのフェイルセーフ処理を行う。
第3図はターボチャージャ4の全体構成図を示す。即
ち、ターボチャージャ4はコンプレッサ部分のスクロー
ルを形成するコンプレッサケーシング41と、該コンプレ
ッサケーシング41の背面を閉塞する背板42とからなるケ
ーシングと、ターボチャージャ4の主軸を軸支し、その
軸受を潤滑するとともに冷却水が循環する構造を内蔵す
る潤滑部ケーシング43と、タービン部分のスクロールを
形成するタービンケーシング44とを有している。
コンプレッサケーシング1の内部には、それぞれ吸気
管2が接続されたスクロール通路45及び軸線方向通路46
が形成され、前者45は吸気出口をなし、後者46は吸気入
口をなしている。
タービンケーシング44の内部には、スクロール通路47
と、接線方向に向けて開口するその入口開口47aと、軸
線方向に延在する出口通路48と、その出口開口48aとが
形成され、入口開口47a及び出口開口48aはそれぞれ排気
管3に接続されている。
潤滑部ケーシング43の内部に形成された軸受孔49,50
には、ラジアル軸受メタル51により、前記したように主
軸52が枢支されている。また、背板42と潤滑部ケーシン
グ43の端面との間には、スラスト軸受メタル53が挟設さ
れている。
潤滑部ケーシング43の第3図に於ける上端部には、潤
滑油導入孔54が穿設されており、図示されていない潤滑
油ポンプから供給されたエンジン1と共用の潤滑油を、
潤滑部ケーシング43の内部に穿設された潤滑油通路55を
経てラジアル軸受メタル51及びスラスト軸受メタル53に
供給している。各潤滑部から排出された潤滑油は、潤滑
部ケーシング43内に形成された潤滑油排出口56から排出
され、図示されていないオイルサンプに回収される。
スラスト軸受メタル53に供給された潤滑油がコンプレ
ッサ側に流れ込むことを防ぐため、背板2の中心孔部に
はシールリング64が設けられている。
また、潤滑部ケーシング43内にはウォータージャケッ
ト57が形成されている。該ウォータージャケット57は潤
滑部ケーシング43のタービングケーシング44側では断面
環状をなし、これと連続する中央部では第3図における
上端部において断面U字状をなすとともに、前記ターボ
チャージャ用冷却系23の管路22が図示しない接続部にお
いて接続され、冷却水が循環するようになっており、こ
れによりターボチャージャ4が冷却される。
第4図に併せて示されるように、スクロール通路47の
中心部に配設された固定ベーン部材58の外周部には、タ
ービンホイール59を同心的に外囲するように、4つの固
定ベーン60が形成されている。これら固定ベーン60は、
それぞれが部分弧状をなすとともに、円周方向に沿って
等幅かつ等間隔に設けられている。これら固定ベーン60
相互間の空隙は、背板61に回動自在に枢着されたピン62
の遊端に固着された可動ベーン63により開閉される。こ
れら可動ベーン63は、固定ベーン60と同等の曲等の弧状
をなし、かつ概ね同一の円周上に位置している。
これら可動ベーン63を支持するピン62は、それぞれ前
記ソレノイド弁32及び図示されない適宜な構造を有する
アクチュエータに連結されており、ECU9からソレノイド
弁32への前記制御信号により、これら可動ベーン63の傾
斜角度、即ちターボチャージャ4の容量が調節される。
第5図は前述したECCU15の外部結線状態等を詳細に示
す配線図であり、ECCU15は端子B1〜B9,A1〜A7を有す
る。端子B1はバッテリに接続され、バッテリ電圧が印加
される。端子B9はグランド(ボディアース)端子であ
る。
端子B2は、通常のイグニッションスイッチ25のオン・
オフ端子に接続される。一方、端子B3は、これとは異な
り、イグニッションスイッチ25オフ時でもバッテリと接
続している。エンジン1運転中にイグニッションスイッ
チ25をオフすると、エンジン1は停止し、またECU5もス
イッチオフにより非作動状態(メモリ記憶保持機能は除
く)となるが、ECCU15は、既述の如く、エンジン停止後
も必要に応じ所定時間作動させるため、イグニッション
スイッチ25のオフ操作にかかわらずバッテリとの接続が
ある上記端子B2が設けられている。ECCU15のエンジン停
止後の作動時間は、イグニッションスイッチ25のオフ操
作に伴って起動されるタイマによって設定する。
エンジン停止後のECCU15作動用のタイマの設定時間に
ついては、エンジン停止状態、従って車載発電機による
充電がなされない状態で電動のラジエータファン27、ボ
ンネットファン28、ウォータポンプ20のいずれか一つ以
上が運転駆動されるものであるから、バッテリの消費が
なるべく少なく、しかも冷却効果を上げられるように、
これら両方の観点から適用する車両のエンジンルームの
広狭、各部のレイアウト等をも考慮して決定する。一例
として、かかるECCU15の作動可能時間は、15分に設定さ
れる。
ECCU15作動用のタイマにより設定された所定時間中
は、冷却統合ユニットとしてのECCU15はイグニッション
スイッチの状態にかかわらず常にバッテリから電圧を受
け、制御可能状態となり、所定時間が経過した時点で、
ECCU15による所定の冷却制御動作は打ち切られる。
端子A1〜A3はTWEセンサ14、TWTセンサ24及びTOILセン
サ16の検出信号入力用端子で、各センサに接続されてい
る。端子A4はECCU15の内部回路の信号系のグランド端子
である。また、端子A5はエアコン(A/C)ユニット70に
接続されており、エアコンのスイッチのオン・オフ信号
が入力される。
端子B4〜B6はラジエータファン27制御用端子で、駆動
回路290に接続されている。該駆動回路290は、正転時の
弱回転及び強回転切換え用のそれぞれコイル290a,292
a、ノーマルオープン接点291b,292bから成る第1及び第
2のリレー回路291及び292と、正逆回転切換え用のそれ
ぞれコイル293a,294a、ノーマルクローズ端子293b,294b
及びノーマルオープン端子293c,294cから成る第3及び
第4のリレー回路293,294と抵抗295とを有しており、ラ
ジエータファン低速(LOW)回転指示用の端子B4が第1
のリレー回転291に、また同高速(HI)回転指示用の端
子B5が第2のリレー回路292に、更に同逆転(REV)指示
用の端子B6が第3及び第4の各リレー回路293,294と接
続されている。
ラジエータファン27の回転の強弱、正逆は下記のよう
にして行われる。
正転時の弱回転の場合は、端子B4に低レベル出力が出
される。これにより、第1のリレー回路291が作動し、
第1の電動機29には抵抗295により低減された駆動電流
が流れ、ラジエータファン27は低速回転する。強回転の
場合は、端子B5に低レベル出力が出され、第2のリレー
回路292が作動する。この場合には、電動機29に大なる
駆動電流が流れ、ラジエータファン27は高速回転する。
逆回転の場合には、端子B6に高レベル出力が出され、
第3及び第4のリレー回路293,294が作動し、各リレー
接点がノーマルオープン端子293c,294c側に切換わる。
これにより電動機29への印加電圧の極性が反転し、かつ
駆動電流は抵抗295により低減され、ラジエータファン2
7は逆転低速回転する。
上記逆転駆動は、エンジン停止後の所定時間内におい
て、連続的にあるいは断続的に行われる。該ラジエータ
ファン27逆転時には、第2図に矢印で示すように、エン
ジンルーム26内の空気は内部から車両前方外部へ排出さ
れる。
端子B7はボンネットファン28制御用端子で、駆動回路
300中のコイル301aとノーマルオープン接点301bから成
るリレー回路301に接続されている。また、該駆動回路3
00には、専用のヒューズ310が設けられている。ボンネ
ットファン28の駆動は上述と異なり、第2の電動機30に
よるオン・オフ駆動のみであり、その運転・停止は端子
B7に高レベル、低レベル出力が出されることによってな
される。
該ボンネットファン28の駆動制御は、エンジン1の運
転時及びエンジン停止後の前記所定時間内に連続的にあ
るいは断続的に行われる。
端子B8はウォータポンプ20制御用端子で、ウォータポ
ンプ20駆動用の第3の電動機201と、コイル202a及びノ
ーマルオープン接点202bから成るリレー回路202とを有
する駆動回路200に接続されている。該駆動回路200も専
用のヒューズ210が設けられている。ウォータポンプ20
の駆動も、上記ボンネットファン28の場合と同様オン・
オフ駆動のみであり、その運転・停止は端子B8に高レベ
ル、低レベル出力が出されることによってなされる。
該ウォータポンプ20の駆動制御は、エンジン1の運転
時及びエンジン停止後の前記所定時間内に連続的にある
いは前記ボンネットファン28に代えて断続的に行われ
る。
端子A6,A7はECU9に接続されている。該端子A6はECU9
からの上記ウォータポンプ20制御用の信号入力端子であ
り、エンジン1の運転時におけるエンジン回転数、エン
ジン水温、吸気温等に応じたエンジン運転状態に基づく
制御を行う場合、該運転状態に基づいて得られたウォー
タポンプ20に対する制御信号がECU9から端子A6に供給さ
れる。端子A7はフェイルセーフ出力端子であり、異常検
出時には該端子A7からフェイルセーフ指示用の制御信号
がECU9に送出され、ECU9がこれに基づいて所定のフェイ
ルセーフ動作を行えるようになっている。
ECCU15は、各種入力信号を供給され、入力信号波形を
整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信
号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力
回路、中央演算処理回路(CPU)、CPUで実行される各種
演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶手段、及
び前記端子B4〜B8,A7に出力を送出する出力回路等から
構成され、更に、前記ウォータポンプ20などの断続制御
を行う等の場合には、当該制御のためのタイマ等をも含
む構成とされる。
第6図はエンジン停止後におけるウォータポンプ20の
運転時間tWP(以下「ポンプ運転時間」という)を設定
するサブルーチンのフローチャートを示す。本プログラ
ムはエンジン停止直後において1回のみ実行される。
まず、ステップ601ではTWTセンサ24からの入力信号に
より冷却水温TWTを読み込み、次いでこの水温値TWTをエ
ンジン1の停止時における水温TWP(以下「停止直後水
温」という)とする(ステップ602) 次に、停止直後水温TWPが第2の所定温度TW2(例えば
105℃)より高いか否かを判別し(ステップ603)、この
答が肯定(Yes)、即ちTWP>TW2が成立し(第7図の領
域I)、したがって停止直後水温TWPが高〜極高温状態
にあるときには、ポンプ運転時間tWPを第1の所定時間t
WP1(例えば5分)に設定し(ステップ604)、該第1の
所定時間tWP1に亘りウォータポンプ20が運転されるよう
にして本プログラムを終了する。
前記ステップ603の答が肯定(No)、即ちTWP≦TW2
成立するときには、イグニッションスイッチ25がオフさ
れた後、所定時間Δt(例えば1分)が経過したか否か
を判別する(ステップ605)。この答が肯定(Yes)、即
ちエンジン1が停止した後、所定時間Δtが経過したと
きには冷却水温TWTを再度読み込み(ステップ606)、次
いでこの水温値TWTを、エンジン1の停止後の所定時間
経過後における水温TWPΔt(以下「停止後水温」とい
う)とする(ステップ607)。
次に、前記停止直後水温TWPが前記第2の所定温度TW2
より小なる第1の所定温度TW1(例えば45℃)より高い
か否かを判別し(ステップ608)、この答が肯定(Yes)
のときには停止後水温TWPΔtが、前記第2の所定温度T
W2より大なる第3の所定温度TW3(例えば115℃)より高
いか否かを判別する(ステップ609)。この答が肯定(Y
es)、即ちTW1<TWP≦TW2且つTWPΔt>TW3が成立し
(第7図の領域II)、したがって停止直後水温TWPが中
温状態にあり且つ停止後水温TWPΔTが極高温状態にあ
るときには、前記ステップ604を実行して本プログラム
を終了する。
前記ステップ609の答が否定(No)のときには、停止
後水温TWPΔTが前記第2の所定温度TW2より高いか否か
を判別する(ステップ610)。この答が肯定(Yes)、即
ちTW1<TWP≦TW2且つTW2<TWPΔt≦TW3が成立し(第7
図の領域III)、したがって停止直後水温TWPが中温状態
にあり、且つ停止後水温TWPΔtが高温状態にあるとき
には、ポンプ運転時間tWPを、前記第1の所定時間tWP1
より小なる第2の所定時間tWP2(例えば4分)に設定し
(ステップ611)、本プログラムを終了する。
一方、前記ステップ610の答が否定(No)、即ちTW1
TWP≦TW2且つTWPΔt≦TW2が成立し(第7図の領域I
V)、したがって停止直後水温TWPが中温状態にあり、且
つ停止後水温TWPΔtが低〜中温状態にあるときには、
ポンプ運転時間tWPを、前記第2の所定時間tWP2より小
なる第3の所定時間tWP3(例えば3分)に設定し(ステ
ップ612)、本プログラムを終了する。
前記ステップ608の答が否定(No)のときには、前記
ステップ610と同様に停止後水温TWPΔtが第2の所定温
度TW2より高いか否かを判別する(ステップ613)。この
答が肯定(Yes)、即ちTWP≦TW1且つTWPΔt>TW2が成
立し(第7図の領域V)、したがって停止時水温TWP
低温状態にあり、且つ停止後水温TWPΔtが高〜極高温
状態にあるときには、前記ステップ612を実行して本プ
ログラムを終了する。
一方、前記ステップ613の答が否定(No)、即ちTWP
TW1且つTWPΔt≦TW2が成立し(第7図の領域VI)、し
たがって停止直後水温TWPが低温状態にあり、且つ停止
後水温TWPΔtが低〜中温状態にあるときには、ポンプ
運転時間tWPを値0に設定し(ステップ614)、ウォータ
ポンプ20の運転を停止するようにして本プログラムを終
了する。
以上のように本発明によれば、エンジン1の停止時か
らのターボチャージャ4の実際の温度上昇の態様が、停
止直後水温TWP、即ちエンジン1の停止時における冷却
水温TWTと、停止後水温TWPΔt、即ちエンジン1の停止
時から所定時間経過後における冷却水温TWTとに応じて
簡易且つ的確に判別される。また、ウォータポンプ20の
運転時間tWPは、前述したように停止直後水温TWPが高い
ほど、及び停止後水温TWPΔtが高いほど、より大きな
値に設定されるので、エンジン1の停止後におけるター
ボチャージャ4の実際の温度上昇の態様に応じてウォー
タポンプ20を過不足なく運転させることができ、従って
ターボチャージャ4の熱害の発生を防止できるだけでな
く、バッテリを無駄に消費することなく効率の良い冷却
を行なうことができる。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明は、水冷式ターボチャージ
ャの冷却制御装置において、エンジン停止直後及びエン
ジン停止直後から所定時間経過後のターボチャージャ下
流側における冷却水温度が高くなるほど、冷却水を循環
させるポンプの運転時間を長く設定するようにしたもの
であるので、エンジン停止後におけるターボチャージャ
の実際の温度上昇の態様に応じてポンプを駆動させるこ
とができ、したがって軸受部の焼付や潤滑油の炭化によ
る潤滑性能劣化等の熱害の発生を防止できるだけでな
く、バッテリを無駄に消費することなく効率の良い冷却
を行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御装置を適用したターボチャージャ
を備えた内燃エンジンの燃料供給制御装置の全体構成
図、第2図は該エンジン搭載車両のエンジンルーム内の
概略構成図、第3図はターボチャージャの縦断面図、第
4図は第3図のIV−IV線からタービンケーシング側を見
た矢視図、第5図はECCUの外部結線状態等を示す配線
図、第6図はウォータポンプの運転時間を設定するサブ
ルーチンのフローチャート、第7図はウォータポンプの
運転時間を設定するための停止時水温TWP及び停止後水
温TWPΔtに応じた領域図である。 1……内燃エンジン、4……ターボチャージャ、15……
冷却用電子コントロールユニット(ECCU)(ポンプ駆動
手段、制御手段)、20……ウォータポンプ(ポンプ)、
24……ターボチャージャ冷却水温(TWT)センサ(セン
サ)、25……イグニッションスイッチ(検出手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの停止状態を検出する検出手段
    と、ターボチャージャを冷却する冷却水を循環させるポ
    ンプと、該冷却水の前記ターボチャージャより下流側の
    温度を検出するセンサと、前記検出手段がエンジンの停
    止状態を検出したときに前記ポンプを駆動させるポンプ
    駆動手段とを備えた水冷式ターボチャージャの冷却制御
    装置において、 前記エンジンの停止直後の前記センサの出力値を読み込
    む第1のターボチャージャ下流水温読込手段と、 前記エンジンの停止直後から所定時間経過後の前記セン
    サの出力値を読み込む第2のターボチャージャ下流水温
    読込手段と、 該第1及び第2のターボチャージャ下流水温読込手段の
    読込値に応じて、前記エンジン停止後の前記ポンプの運
    転時間を設定するポンプ運転時間設定手段とを備え、 該ポンプ運転時間設定手段は、前記第1及び第2のター
    ボチャージャ下流水温読込手段の読込値が高くなるほ
    ど、前記ポンプの運転時間を長く設定することを特徴と
    する水冷式ターボチャージャの冷却制御装置。
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