JP2632368B2 - 過給機付内燃エンジンの異常判定方法 - Google Patents

過給機付内燃エンジンの異常判定方法

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JP2632368B2
JP2632368B2 JP63138074A JP13807488A JP2632368B2 JP 2632368 B2 JP2632368 B2 JP 2632368B2 JP 63138074 A JP63138074 A JP 63138074A JP 13807488 A JP13807488 A JP 13807488A JP 2632368 B2 JP2632368 B2 JP 2632368B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、過給機付内燃エンジンの異常判定方法に関
し、特に過給機による過給圧検出用センサの異常を適切
に判定し得る過給機付内燃エンジンの異常判定方法に関
する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 内燃エンジンには、エンジンの高出力化に対応するた
め、エンジンの吸気通路に過給機(ターボチャージャ)
を設置したものがある。
この種のターボチャージャ付エンジンにおいて、各種
センサの重要性に鑑み、故障時対策として種々の手段を
講ずる技術が従来より知られている(例えば特開昭61−
152927号公報等)。
しかして、その中でも、吸気管内の吸気圧を検出する
ためのセンサ、過給圧を検出するためのセンサについて
は、これらがともに該ターボチャージャ付エンジンを各
運転状態において最適にするためのパラメータ値を取り
出すものであることから、その作動が常に正常であるこ
とが要求される。しかし、実際には、故障等の発生を皆
無とすることはできず、異常時には制御が不能となり、
不整燃焼、排気ガス汚染、エンジン耐久性劣化等の諸問
題が生ずる。特に、過給圧検出用のセンサの異常は、エ
ンジン耐久性劣化、不整燃焼に多大の影響を及ぼすもの
であるから、その異常検出にあたっては、一層の確実
性、迅速性、正確性が必要である。
即ち、過給圧検出用のセンサの場合は、吸気圧検出用
センサに比べて、特にその配管が外れ易いという特異性
があり、もし該配管外れが発生したとすると、過給圧検
出用センサの検出圧は大気圧状態となるので、過給圧フ
ィードバック制御を実行しているときは、まだまだ過給
可能と誤判断とされる結果、過給圧の上昇制御が続行さ
れてしまい、これによるエンジンダメージ等を招くおそ
れは大きい。
本発明は、上述のような点に着目してなされたもの
で、エンジン運転状態の最適化のため上記各センサを使
用する過給機付内燃エンジンにおけるセンサ異常判定を
確実、迅速に行えるようにした異常判定方法を提供する
ことを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するため、過給機と、吸気
通路と、該吸気通路に設けられたスロットル弁と、前記
吸気通路の前記スロットル弁の上流側に設けられ前記過
給機による過給圧を検出する第1のセンサと、前記吸気
通路の前記スロットル弁の下流側に設けられ該下流側の
圧力を検出する第2のセンサとを有する内燃エンジンに
おける異常を判定する過給機付内燃エンジンの異常判定
方法において、前記第2のセンサにより検出された前記
下流側の圧力の検出値と予め設定された値との比較に基
づいて前記第2のセンサの異常を判定する行程と、該第
2のセンサの異常を判定する行程において前記第2のセ
ンサが異常と判定されなかった場合に、前記第1のセン
サにより検出された過給圧の検出値と前記第2のセンサ
により検出された下流側の圧力の検出値との差圧に応じ
て前記第1のセンサの異常を判定する行程とを備えたこ
とを特徴とする。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、本発明の異常判定方法が適用される過給機
付内燃エンジンの燃料供給制御装置の全体構成図であ
る。同図中の符号1は例えば6気筒の内燃エンジンを示
し、エンジン1の上流側には吸気管2、下流側には排気
管3が接続され、吸気管2及び排気管3の途中に過給機
としてのターボチャージャ4が介装されている。
吸気管2には上流側より順にエアクリーナ5、インタ
ークーラ6及びスロットル弁7が設けられている。
ターボチャージャ4とインタークーラ6との間には過
給圧(P2)センサ100が設けられており、過給圧を表す
電気的信号を電子コントロールユニット(以下「ECU」
という)9に供給する。
スロットル弁7にはスロットル弁開度(θTH)センサ
8が連結されてスロットル弁7の弁開度を電気的信号に
変換しECU9に送るようにされている。
一方、スロットル弁7の下流には吸気管内絶対圧(P
BA)センサ10が設けられており、このPBAセンサ10によ
って電気的信号に変換された絶対圧信号は前記ECU9に送
られる。また、その下流には吸気温(TA)センサ11が取
付けられており、吸気温TAを検出して対応する電気信号
を出力してECU9に供給する。
吸気管2のエンジン1とスロットル弁7間には燃料噴
射弁12が設けられている。この燃料噴射弁12は吸気管2
の吸気弁13の少し上流側に気筒毎に設けられており(2
個のみ図示)、各噴射弁12は図示しない燃料ポンプに接
続されていると共にECU9に電気的に接続されて、ECU9か
らの信号によって燃料噴射の開弁時間が、即ち燃料供給
量が制御される。
エンジン1本体には、第1及び第2のエンジン冷却水
温センサ(以下それぞれ「TWE1センサ」,「TWE2セン
サ」という)14,101が設けられ、この両センサ14,101は
サーミスタ等から成り、冷却水が充満したエンジン気筒
周壁内に挿着され、TWE1センサ14は後述の冷却用電子コ
ントロールユニット(以下「ECCU」という)15に、TWE2
センサ101はECU9にそれぞれ検出水温信号を供給する。
また、エンジン1本体にはその潤滑油温度を検出する
潤滑油温センサ(以下、「TOILセンサ」という)16が設
けられ、その検出油信号を前記ECCU15に供給する。
エンジン回転数センサ(以下「Neセンサ」という)17
がエンジン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周
囲に取付けられており、TDC信号、即ちエンジン1のク
ランク軸の120゜回転毎に所定のクランク角度位置で1
パルスを出力し、このパルスをECU9に供給する。
排気管3のエンジン1より直ぐ下流側には、O2センサ
18,18が装着され、排気ガス中の酸素濃度を検出しその
検出値信号をECU9に供給する。また、排気管3のターボ
チャージャ4より下流側には三元触媒19が配置され、排
気ガス中のHC,CO,NOx成分の浄化作用を行う。
ターボチャージャ4は後述するように可変容量型のも
のであり、該ターボチャージャ4にはウォータポンプ20
及びサブラジエータ21を介装した管路22が接続されてい
る。即ち、ウォータポンプ20、サブラジエータ21及び管
路22は、図示しないエンジン用冷却系とは別個独立した
水冷式のターボチャージャ用冷却系23を構成するもので
あり、該冷却系23により供給される冷却水が、ターボチ
ャージャ4の後述する潤滑部ケーシング43に形成された
ウォータージャケット57(第3図)内を循環することに
より、ターボチャージャ4が冷却されるようになってい
る。また、管路22は分岐してインタークーラー6内に配
置され、該インタークーラー6内を通る吸入空気を冷却
する。ターボチャージャ用冷却系23のターボチャージャ
4の直ぐ下流側にはターボチャージャ冷却水温センサ
(以下「TWTセンサ」という)24が設けられており、そ
の検出水温信号をECCU15に供給する。更にECCU15にはイ
グニッションスイッチ(検出手段)25が接続され、その
オン・オフ信号が供給される。
また、第2図に示すように、エンジンルーム26内に
は、その前部に位置して前後方向に送風を行うラジエー
タファン27、後側上部に位置して下向きの送風を行うボ
ンネットファン28が配されている。ラジエータファン27
は第1の電動機29によって駆動され、回転の正逆及び強
弱の調整が可能であり、ボンネットファン28は第2の電
動機30によって駆動される。
第3図はターボチャージャ4の全体構成図を示す。即
ち、ターボチャージャ4はコンプレッサ部分のスクロー
ルを形成するコンプレッサケーシング41と、該コンプレ
ッサケーシング41の背面を閉塞する背板42とからなるケ
ーシングと、ターボチャージャ4の主軸を軸支し、その
軸受を潤滑するとともに冷却水が循環する構造を内蔵す
る潤滑部ケーシング43と、タービン部分のスクロールを
形成するタービンケーシング44とを有している。
コンプレッサケーシング1の内部には、それぞれ吸気
管2が接続されたスクロール通路45及び軸線方向通路46
が形成され、前者45は吸気出口をなし、後者46は吸気入
口をなしている。
タービンケーシング44の内部には、スクロール通路47
と、接線方向に向けて開口するその入口開口47aと、軸
線方向に延在する出口通路48と、その出口開口48aとが
形成され、入口開口47a及び出口開口48aはそれぞれ排気
管3に接続されている。
潤滑部ケーシング43の内部に形成された軸受孔49,50
には、ラジアル軸受メタル51により、前記したように主
軸52が枢支されている。また、背板42と潤滑部ケーシン
グ43の端面との間には、スラスト軸受メタル53が挟設さ
れている。
潤滑部ケーシング43の第3図に於ける上端部には、潤
滑油導入孔54が穿設されており、図示されていない潤滑
油ポンプから供給されたエンジン1と共用の潤滑油を、
潤滑油ケーシング43の内部に穿設された潤滑油通路55を
経てラジアル軸受メタル51及びスラスト軸受メタル53に
供給している。各潤滑部から排出された潤滑油は、潤滑
部ケーシング43内に形成された潤滑油排出口56から排出
され、図示されていないオイルサンプに回収される。
スラスト軸受メタル53に供給された潤滑油がコンプレ
ッサ側に流れ込むことを防ぐため、背板42の中心孔部に
はシールリング64が設けられている。
また、潤滑部ケーシング43内にはウォータージャケッ
ト57が形成されている。該ウォータージャケット57は潤
滑部ケーシング43のタービングケーシング44側では断面
形状をなし、これと連続する中央部では第3図における
上端部において断面U字状をなすとともに、前記ターボ
チャージャ用冷却系23の管路22が図示しない接続部にお
いて接続され、冷却水が循環するようになっており、こ
れによりターボチャージャ4が冷却される。
第4図に併せて示されるように、スクロール通路47の
中心部に配設された固定ベーン部材58の外周部には、タ
ービンホイール59を同心的に外囲するように、4つの固
定ベーン60が形成されている。これら固定ベーン60は、
それぞれが部分弧状をなすとともに、円周方向に沿って
等幅かつ等間隔に設けられている。
各固定ベーン60の間には、背板61に回動自在に枢着さ
れた回動ピン62の遊端に固着された可動ベーン63がそれ
ぞれ配置されている。
これら可動ベーン63は、固定ベーン60と同等の曲率の
弧状をなし、かつ概ね同一の円周上に位置していて、第
4図に実線で示す最小開度位置と、鎖線で示す全開位置
との間で回動可能である。各固定ベーン60相互間の空隙
は、これら各可動ベーン63が同期して回動駆動されるこ
とによりそれぞれ開閉され、該各空隙の流通面積がその
回動量、即ち可動ベーン63の傾斜角度に応じて調整され
る。
各可動ベーン63の同期した回動駆動は、それぞれを支
持する回動ピン62、該回動ピン62と連結された駆動ロッ
ド70(第1図)を介して、そのアクチュエータ71により
なされ、駆動ロッド70が伸長方向(第1図中左方向)に
作動せしめられたときに、各可動ベーン63による開度が
増大し各空隙流通面積が大となるように、また縮小方向
(第1図中右方向)に作動せしめられたときには、上記
開度が減少し各空隙流通面積が小となるようになってお
り、かかる開度制御によりターボチャージャ4の容量が
調節される。
前記アクチュエータ71は、第1図に示すように、ダイ
アフラム71aにより画成される第1圧力室71bと第2圧力
室71cとを有し、既述した駆動ロッド70は、第2圧力室7
1c側でハウジングを貫通してダイアフラム71aに連結さ
れている。第2圧力室71bに挿着されたバネ71dは、該ダ
イアフラム71aを、駆動ロッド70が縮小する方向、即ち
前記可動ベーン63により開度が減少する方向に付勢して
いる。
第1圧力室71bには、エアクリーナ5及びターボチャ
ージャ4間の吸気路が絞り22を介して接続されると共
に、ターボチャージャ4及びインタークーラ6間の吸気
路がレギュレータ73、絞り74及び過給圧導入用制御弁75
を介して接続されている。
過給圧導入用制御弁75は、常閉型のオン−オフ2位置
作動型電磁弁であり、ソレノイド75aと該ソレノイド75a
の励磁により開弁する弁体75bとを有している。ソレノ
イド75aの付勢により弁体75bを開成させると、前記ター
ボチャージャ4及びインタークーラ6間の吸気路におけ
る過給圧P2がアクチュエータ71の第1圧力室71bに導入
される。
したがって、過給圧導入用制御弁75のソレノイド75a
のオン−オフデューティっ比D1を制御することにより、
過給圧の大きさが制御される。
一方、前記アクチュエータ71の第2の圧力室71cに
は、スロットル弁7より下流側の吸気路が定圧弁76及び
負圧導入用制御弁77を介して接続されている。該負圧導
入用制御弁77も前記過給圧導入用制御弁75と同様の常閉
型のオン−オフ2位置作動型電磁弁であって、そのソレ
ノイド77aの励磁により弁体77bが開成し、定圧弁76によ
り一定圧に調整された負圧を第2圧力室71bに導入する
とともに、消磁時、弁体77bの閉成によりエアクリーナ7
7cを介して大気を導入する。
したがって、負圧導入用制御弁77のソレノイド77aの
オン−オフデューティ比D2を制御することによっても過
給圧P2が制御される。
前記両制御弁75,77のソレノイド75a,77aは前記ECU9に
それぞれ接続され、ECU9からの信号によって上記デュー
ティ比D1,D2が制御される。
前記ECU9はエンジン1の運転時に作動し、前述の各種
センサからの入力信号に基づいて、エンジン1の運転状
態を判別し、該判別された運転状態に応じた燃費特性、
加速特性等の諸特性の最適化が図られるように、燃料噴
射弁12の燃料噴射時間TOUT、点火装置31の点火時期等を
演算し、該演算結果に基づく駆動信号を燃料噴射弁12、
点火装置31に供給する。即ち、ECU9は、前記θTHセンサ
8、PBAセンサ10、TAセンサ11、TWE2センサ101、Neセン
サ17、O2センサ18、P2センサ100等からの入力信号波形
の整形、アナログ−ディジタル(A/D)変換等の機能を
有する入力回路、中央演算処理装置(CPU)、CPUで実行
される燃料噴射時間並びに後述する圧力検出系の異常判
別その他の各種演算プログラム及び演算結果等を記憶す
る記憶手段、及び駆動信号を出力する出力回路等から構
成され、CPUは、燃料噴射量制御については、エンジン
運転状態に応じて前記TDC信号に同期して燃料噴射弁12
を開弁すべき燃料噴射時間TOUTを次式に基づいて演算す
る。
TOUT=Ti×K1+K2 …(1) ここに、Tiは基本燃料噴射時間を示し、例えばエンジ
ン回転数Ne及び吸気管内絶対圧PBAに応じて、記憶手段
に記憶されたTiマップから算出される。該Ti値は、混合
気の空燃比が論理空燃比(14.7)となるように全運転領
域で設定されている。TOUT値の演算にあたり、上記の如
きNe値及びPBA値に応じたTiマップを用いることによっ
て、即ちPBAセンサ10を採用することにより、過給状態
とスロットル弁7の動き(即ち運転者の意思)を総合的
に把握することができる。
また、K1は吸気温TA、エンジン冷却水温TWE2、スロッ
トル弁開度θTH等により定められるエンジン運転状態に
応じた補正係数、K2は例えば加速時増量などのための補
正定数である。
CPUは、上述のようにして求めた燃料噴射時間TOUT
基づいて燃料噴射弁12を開弁させる駆動信号を出力回路
を介して燃料噴射弁12に供給し、該ターボチャージャ付
エンジン1の燃料噴射量の制御を行う。
また、ECU9は、各種センサからの入力信号に基づいて
制御弁75,77に駆動信号を供給し、各制御弁75,77及びタ
ーボチャージャ4とリンクされたアクチュエータ71を駆
動することにより、ターボチャージャ4の容量を最適に
制御する。
即ち、ターボチャージャ4の過給圧制御については、
ECU9によって各運転状態における適正過給圧を予め設定
しておき、その設定過給圧(P2REF)と実際の過給圧
P2(P2センサ100の測定値)とを比較し、その偏差をな
くすように、即ち該偏差が零となるように実際の過給圧
P2を前述の可動ベーン63の開閉によって制御するいわゆ
るフィードバック制御を採用しており、これにより精度
よく全運転状態で過給圧P2の適正化制御を行うようにし
ている。
前記ECCU15はエンジン1の運転時及び停止後の所定時
間内において作動し、TWE1センサ14、TOILセンサ16及び
TWTセンサ24からの入力信号等に基づいて、ウォータポ
ンプ20の運転・停止、ラジエータファン27の運転・停
止、回転の正逆及び強弱及びボンネットファン28の運転
・停止を決定し、その駆動信号をウォータポンプ20、第
1及び第2の電動機29,30に供給する。
また、ECCU15はECU9と電気的に接続されており、エン
ジン1の運転時、ECU9はECCU15を介してボンネットファ
ン28の運転・停止を制御するとともに、ECCU15が異常を
検知したときにそのフェイルセーフ処理を行う。
第5図は前述したECCU15の外部結線状態等を詳細に示
す配線図であり、ECCU15は端子B1〜B9,A1〜A12を有す
る。端子B1はバッテリに接続され、バッテリ電圧が印加
される。端子B9はグランド(ボディアース)端子であ
る。
端子B2は、通常のイグニッションスイッチ25のオン・
オフ端子に接続される。一方、端子B3は、これとは異な
り、イグニッションスイッチ25オフ時でもバッテリと接
続している。エンジン1運転中にイグニッションスイッ
チ25をオフすると、エンジン1は停止し、またECU5もス
イッチオフにより非作動状態(メモリ記憶保持機能は除
く)となるが、ECCU15は、既述の如く、エンジン停止後
も必要に応じ所定時間作動させるため、イグニッション
スイッチ25のオフ操作にかかわらずバッテリとの接続が
ある上記端子B2が設けられている。ECCU15のエンジン停
止後の作動時間は、イグニッションスイッチ25のオフ操
作に伴って起動されるタイマによって設定する。
エンジン停止後のECCU15作動用のタイマの設定時間に
ついては、エンジン停止状態、従って車載発電機による
充電がなされない状態で電動のラジエータファン27、ボ
ンネットファン28、ウォータポンプ20のいずれか一つ以
上が運転駆動されるものであるから、バッテリの消費が
なるべく少なく、しかも冷却効果を上げられるように、
これら両方の観点から適用する車両のエンジンルームの
広狭、各部のレイアウト等を考慮して決定する。一例と
して、かかるECCU15の作動可能時間は、15分に設定され
る。
ECCU15作動用のタイマにより設定された所定時間中
は、冷却統合ユニットとしてのECCU15はイグニッション
スイッチの状態にかかわらず常にバッテリから電圧を受
け、制御可能状態となり、所定時間が経過した時点で、
ECCU15による所定の冷却制御動作は打ち切られる。
端子A1〜A3はTWE1センサ14、TWTセンサ24及びTOIL
ンサ16の検出信号入力用端子で、各センサに接続されて
いる。端子A4はECCU15の内部回路の信号系のグランド端
子である。また、端子A5はエアコン(A/C)ユニット80
に接続されており、エアコンのスイッチのオン・オフ信
号が入力される。
端子B4〜B6はラジエータファン27制御用端子で、駆動
回路290に接続されている。該駆動回路290は、正転時の
弱回転及び強回転切換え用のそれぞれコイル291a,292
a、ノーマルオープン接点291b,292bから成る第1及び第
2のリレー回路291及び292と、正逆回転切換え用のそれ
ぞれコイル293a,294a,ノーマルクローズ端子293b,294b
及びノーマルオープン端子293c,294cから成る第3及び
第4のリレー回路293,294と抵抗295とを有しており、ラ
ジエータファン低速(LOW)回転指示用の端子B4が第1
のリレー回路291に、また同高速(HI)回転指示用の端
子B5が第2のリレー回路292に、更に同逆点(REV)指示
用の端子B6が第3及び第4の各リレー回路293,294と接
続されている。
ラジエータファン27の回転の強弱、正逆は下記のよう
にして行われる。
正転時の弱回転の場合は、端子B4に低レベル出力が出
される。これにより、第1のリレー回路291が作動し、
第1の電動機29には抵抗295により低減された駆動電流
が流れ、ラジエータファン27は低速回転する。強回転の
場合は、端子B5に低レベル出力が出され、第2のリレー
回路292が作動する。この場合には、電動機29に大なる
駆動電流が流れ、ラジエータファン27は高速回転する。
逆回転の場合には、端子B6に高レベル出力が出され、
第3及び第4のリレー回路293,294が作動し、各リレー
接点がノーマルオープン端子293c,294c側に切換わる。
これにより電動機29への印加電圧の極性が反転し、かつ
駆動電流は抵抗295により低減され、ラジエータファン2
7は逆転低速回転する。
上記逆転駆動は、エンジン停止後の所定時間内におい
て、連続的にあるいは断続的に行われる。該ラジエータ
ファン27逆転時には、第2図に矢印で示すように、エン
ジンルーム26内の空気は内部から車両前方外部へ排出さ
れる。
端子B7はボンネットファン28制御用端子で、駆動回路
300中のコイル301aとノーマルオープン接点301bから成
るリレー回路301に接続されている。また、該駆動回路3
00には、専用のヒューズ310が設けられている。ボンネ
ットファン28の駆動は上述と異なり、第2の電動機30に
よるオン・オフ駆動回動のみであり、その運転・停止は
端子B7に高レベル、低レベル出力が出されることによっ
てなされる。
該ボンネットファン28の駆動制御は、エンジン1の運
転時及びエンジン停止後の前記所定時間内に連続的にあ
るいは継続的に行われる。
端子B8はウォータポンプ20制御用端子で、ウォータポ
ンプ20駆動用の第3の電動機201と、コイル202a及びノ
ーマルオープン接点202bから成るリレー回路202とを有
する駆動回路200に接続されている。該駆動回路200も専
用のヒューズ210が設けられている。ウォータポンプ20
の駆動も、上記ボンネットファン28の場合と同様オン・
オフ駆動のみであり、その運転・停止は端子B8に高レベ
ル、低レベル出力が出されることによってなされる。
該ウォータポンプ20の駆動制御は、エンジン1の運転
時及びエンジン停止後の前記所定時間内に連続的にある
いは前記ボンネットファン28に代えて断続的に行われ
る。
端子A6〜A8はそれぞれ第1〜第3の電動機29,30及び2
01の端子電圧VMF,VBF及びVWPの入力用端子である。
即ち、これらは、それぞれラジエータファン用、ボン
ネットファン用及びウォータポンプ用の各電動機29,30
及び201の端子電圧検知ポートであって、ECCU15ではそ
れぞれの電動機の正常回転数の上・下限対応電圧を後述
の記憶手段に予め設定しており、その範囲外の電圧値を
入力したとき(例えば、電動機がショートなどし、それ
に伴い電圧が変化して所定範囲外の電圧値となったと
き)、異常であると判断するための情報を取り込むのに
使用されるポートである。
端子A9〜A12はECU9に接続されている。該端子A9はECU
9からの上記ウォータポンプ20制御用の信号入力端子で
あり、エンジン1の運転時におけるエンジン回転数、エ
ンジン水温、吸気温等に応じたエンジン運転状態に基づ
く制御を行う場合、該運転状態に基づいて得られたウォ
ータポンプ20に対する制御信号がECU9から端子A9に供給
される。端子A10はフェイルセーフ出力端子であり、異
常検出時には該端子A10からフェイルセーフ指示用の制
御信号がECU9に送出され、ECU9がこれに基づいて所定の
フェイルセーフ動作を行えるようになっている。
端子A11はエアコン冷媒圧力スイッチ81に接続されて
おり、そのオン−オフ信号が入力される。該スイッチ81
はエアコン用の図示しない圧縮機による冷媒圧力が所定
圧以上のときオンとするスイッチであり、そのオン−オ
フ信号はECU9にも入力される。また、端子A12はエアコ
ンが運転中であることを表す信号をECU9に出力する端子
である。
上記スイッチ81並びに端子A11は、次のようなラジエ
ータファン27の駆動制御に用いられる。
即ち、エンジン冷却水温TWE1が高温の所定値(例えば
90℃)を超えるような状態のときは、送風冷却を行うべ
く、既述したように、端子B5へ低レベル出力を出してラ
ジエータファン27を高速正回転させる必要があるとこ
ろ、エンジン冷却水温TWE1が上記所定値以下ではあるが
該所定値よりやや低い値を呈している場合(例えば84℃
以上)においても、エアコンの稼動並びに冷媒の圧力如
何によっては、ラジエータファン27を回転させ、しかも
高速回転、低速回転を切換制御するのが望ましい場合が
ある。特に、ラジエータファン27をエアコンのコンデン
サファンと連動させる構成を採用するときは、エンジン
冷却水温TWE1が上記所定値を超えなくても、事前にラジ
エータファン27を回転駆動すれば、エアコンの冷媒の冷
却を行わせることによりエアコン性能の低下を防止する
ことが可能であり、かつ、かかる場合に冷媒の圧力が所
定圧(例えば10kg/cm2)以上で高い状態とそうでない状
態とで送風の強弱を切換えれば、より適切な制御を行う
ことができる。
そこで、エンジン冷却水温TWE1が上記所定値以下で、
かつエアコンの冷媒圧力が高いとき、即ち上記スイッチ
81のオンのときにはラジエータファン27を事前に高速回
転させ、しからざれば、即ち上記スイッチ81がオフのと
きにはラジエータファン27を回転させる低速回転させる
よう制御することとしている。
上記エアコン冷媒圧力スイッチ81並びにそのスイッチ
信号入力用の端子A11は、かかる駆動制御の情報を取り
込むため設けられており、また、該制御のためのプログ
ラムもECCU15の記憶手段に予め記憶させておくことがで
きる。
ECCU15は、各種入力信号を供給され、入力信号を整形
し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値
をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回
路、中央演算処理回路(CPU)、CPUで実行される各種演
算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶手段、及び
前記端子B4〜B8,A10,A12に出力を送出する出力回路等か
ら構成され、更に、前記ウォータポンプ20などの断続制
御を行う等の場合には、当該制御のためのタイマ等をも
含む構成とされる。
第6図は、本発明に従う異常判定方法の一実施例を示
す異常判定プログラムのフローチャートで、PBAセンサ
10を利用したP2センサ100異常、特にP2センサ100用配管
外れの検出に適したプログラムフローチャートである。
本プログラムは、前記ECU9のCPU内で実行されるもの
で、TDC信号発生毎に実行される。
同図において、まず、ステップ601では、PBAセンサ10
の異常判別(作動不良判別)、即ちフェイルセーフ(F/
S)が実行されているか否かを判定し、その答が肯定(Y
ES)、即ちフェイルセーフ実行中のときはそのまま本プ
ログラムを終了し、答が否定(No)、即ちPBAセンサ10
に異常がなく正常である場合に、ステップ602以下のPBA
センサ10の検出圧とP2センサ100の検出圧との比較判断
を含む処理を実行する。
このように、まず、PBAセンサ10がフェイルセーフ中
かどうかをみて、フェイルセーフ実行中でない場合にの
みステップ602以下へ進むこととしたのは、次の理由に
よる。
第1図に示したように、エンジン1、即ちターボチャ
ージャ付エンジン1は、その最適制御のためPBAセンサ1
0とP2センサ100の2個の圧力センサを使用しているが、
本異常判定ではこれらPBAセンサ10とP2センサ100の固有
の特性を利用してP2センサ100の異常検出を行うもので
あるので、P2センサ100の異常検知にあたっては、ま
ず、PBAセンサ10が正常に作動し得る状態にあること、
即ちPBAセンサ10についてのフェイルセーフが行われて
いないことが前提条件として必要となる。具体的にいえ
ば、P2センサ100とPBAセンサ10とはスロットル弁7の上
流側にあるので、正常ならば、それらの検出圧の関係
は、必ず過給圧P2の方が高い関係(P2>PB)が成立する
はずである(従って、もし、上記と逆の関係になったな
らば、即ちP2センサによる検出圧の方が低くなったとき
は、該P2センサに何らかの異常が発生しているとみるこ
とができ、本異常判定はこれを利用しようというもので
ある)。
しかるに、上述の関係を活用して異常検出を行わんと
するときは、PBAセンサ10側の異常(例えば、PBAセンサ
10の故障、PBAセンサ10用配管外れなど)があってはな
らず、仮にPBAセンサ10に異常が発生しているにもかか
わらずP2センサ100について異常の有無の判定を行え
ば、これが逆に異常誤判定を招くこととなり、異常検出
の信頼性は確保できない。
そこで、かかる異常判定を避ける意味からも、上記ス
ロットル弁7上下流に位置する両センサの一方(本プロ
グラム例では、P2センサ100)についての異常判定に際
しては、まず、他方(本プログラム例では、PBAセンサ1
0)が正常であることを確認してからこれを行うべく前
記ステップ601でPBAセンサ10についてのフェイルセーフ
中であるかどうかを判断する判別ステップを設けること
としているのである。
該ステップ601での処理内容は、図示しない別のフェ
イルセーフプログラムに従って行われる。PBAセンサ10
側について、そのフェイルセーフ出力が出されているか
どうかの判別手法は、具体的に下記する手法によって実
行することができる。
即ちPBAセンサ10が正常かどうかの判別については、
かかるPBAセンサの検出圧値は、絶対圧でいえば、通常
は、例えば所定範囲(例えば100mmHgから760mmHg)であ
ればよいが、第1図に示したエンジン1は過給エンジン
であるから、該PBAセンサ10はそれ以上の検出範囲(例
えば1600mmHg)をもたせているところ、かかる正常範囲
外の値をとった場合に、即ち所定のリミットを超えたと
きに異常と検出することによって行うことができる。即
ち、大気圧PAに関し、完全負圧側と完全正圧側とに分
け、大気圧PAとの比較を行って、例えば正圧なのに大気
圧であるというような相関関係によって故障等の異常の
有無を判別することができ、負圧側については、所定エ
ンジン回転数Ne以下、スロットル弁全閉付近での第1の
設定値PBFS1がPA−KP1<PBFS1のとき異常とし、また、
正圧側については、所定エンジン回転数Ne以上、スロッ
トル弁開度θTH大(ワイドオープンスロットル領域)の
明らかな正圧状態時、第2の設定値PBFS2がPA+KP2>P
BFS2のとき異常と判定するものであり、これらの場合に
は、PBAセンサ10について別途他のプログラムでフェイ
ルセーフを実行する。
しかして、前記ステップ601で否定(No)の答、即ちP
BAセンサ10が正常である旨の結果が得られたならば、続
くステップ602でフラグFSP2A2が値1か否かを判別す
る。該フラグFSP2A2は、P2センサ100についてのフェイ
ルセーフ実行フラグであって、その値が1の状態は、P2
センサ100の配管外れがあるためフェイルセーフ動作
(アクション)を採るべきことを要求するということを
意味する。即ち、P2センサ用配管異常フェイルセーフ判
定の第2のフラグであり、上記ステップ602の答が肯定
(Yes)の場合には、既にP2センサ100についての所要の
フェイルセーフ処理実行中であるので、ステップ603以
降の処理を行う必要はなく、従って、そのまま本プログ
ラムを終了する。
ステップ602の答が否定(No)、即ち上記フラグFS
P2A2が値1でないときは、P2センサ100についての異常
判定を行うべき時期であるので、また、PBAセンサ10が
既述したように正常であってこれを利用して異常の有無
を検出可能な状態であるので、ステップ603以降の処理
を実行する。
即ち、ステップ603では、PBAセンサ10の検出圧値のA/
D変換値PBAD2を算出する。PBAD2の算出は、例えば次式
に従って行う。
次いで、PBAD2値を算出したならば、該PBAD2値が、P2
センサ100の検出圧値のA/D変換値P2ADと所定値D
P2FS(例えば58.6mmHg)との和の値(P2AD+DP2FS)以
上であるか否かを判別する(ステップ604)。即ち、こ
こで、P2センサ100による検出圧とPBAセンサ10による検
出圧との比較(具体的には各A/D変換値PBAD2,P2ADとの
比較)を行うのである。なお、該ステップ604で用いる
上記所定値DP2FSは、P2センサ用配管異常検出許容差(P
BAD2−P2AD)を設定するためのもの、即ち一定の許容幅
を設けるためのものであって、該DP2FS値を適宜の値に
設定することにより、本プログラム実行毎にP2センサ10
0の検出圧の監視を行う場合において、該検出圧値の乱
変化があってもこれを排除し得、安定した判定が行え
る。
上記ステップ604での比較の結果、その答が否定(N
o)の場合、即ち、PBAD2<P2AD+DP2FSが成立するとき
は、P2センサ100の検出圧の方が高い状態にあり、これ
は既述したように各センサが正常な状態にあるときの関
係であるから、P2センサ100についても異常はないと判
断し、ステップ605へ進み、ここで、P2センサ用配管異
常フェイルセーフ判定の第1のフラグであるフラグFS
P2A1を値0に設定し、更に後述のステップ606での判定
に用いるタイマtP2をセットし、及びこれをスタートさ
せて本プログラムを終了する。
上記フラグFSP2A1は、前記フラグFSP2A2がフェイルセ
ーフの実行を要求するためのものであるのに対し、異常
判定フラグであり、後述するように、実際のフェイルセ
ーフの実行は、これら両フラグの値がともに値1になっ
たときになされる。また、上記タイマtP2はP2センサ用
配管異常判定タイマであり、これについては後述する。
かくして、P2センサ100に異常がなければ、前記ステ
ップ604からステップ605に進んで該ステップ605での処
理を繰り返し実行する。
これに対し、次回ループ以後において、ステップ603
からステップ604に進んでステップ604の答が肯定(Ye
s)となったとき、即ちPBAD2≧P2AD+DP2F2が成立した
場合には、既述したP2センサ100とPBAセンサ10との間の
正常時の両検出圧間の関係とは逆であるから、即ち本来
ならばP2センサ100の検出圧が高くならなければならな
いのに、上記の場合はP2センサ100の検出圧の方が低い
ので、該P2センサ100に異常が発生していると判断し、
ステップ606以下へ進む。
このように、PBAD2≧P2AD+DP2FSにより、即ちPBA
ンサ10に基づく検出値とP2センサ100に基づく検出値と
を比較することによって、P2センサ100の異常、特にそ
の配管外れの検出がより迅速に、かつより確実に行え
る。
上記P2センサ100の場合には、PBAセンサ10に比べて配
管外れが生じ易いものであるから、上述のような異常検
出処理はかかる場合に適している。即ちPBAセンサ10の
場合は、スロットル弁7を閉じると、その負圧による吸
引作用が配管に働くため、そのP2センサ100の場合に比
べると配管外れのおそれは少ないといえるが、P2センサ
100の場合には、スロットル弁7を閉じた瞬間にはその
吸気通路部分の圧力は上がるため、配管外れが生ずるお
それはPBAセンサ10より大きいものなのであり、本異常
判定によれば、このようなより発生の可能性の大きなP2
センサ用配管外れを確実に検出することができるのであ
る。
更には、P2センサ100の異常検出を、既述したPBAセン
サ10の場合と同様な判別手法によってP2センサ100側で
単独に行うことも可能ではあるが、本異常判定によれ
ば、そのような判定手法を適用した場合と比べても、上
述の如くPBAセンサ10を利用した比較処理によって、P2
センサ100の故障をよりリアリティに検出することがで
きるし、正確にしかも判別にあたっての幅を狭くできる
ので、この点でも都合がよい。
かくして、前記ステップ606へ進むと、ここでは、ス
テップ604で肯定(Yes)の判別結果が得られた時点から
所定時間経過したかどうかを判断する。即ち、前述ステ
ップ605でスタートさせたタイマtP2のタイマ値が所定判
別タイマ値tEP2(例えば3秒)以上か否かを判別し、そ
の答が否定(No)、即ち上記tEP2値に達していない(所
定時間経過前)ならば、そのまま本プログラムを終了
し、一方、ステップ606の答として肯定(Yes)の判別結
果が得られたならば、即ち、PBAD2≧P2AD+DP2F2の状態
が所定タイマ値tEP2を超えて継続したならば、ステップ
607以下へ進む。上記タイマtP2は、このようにディレイ
タイマであり、ステップ606で所定時間経過を条件にス
テップ607以降の処理を実行させるようにすることによ
って、センサの誤検知等の瞬間時のみの検知かどうかを
確実に判別することができ、制御系のハンチングの防止
が図れる。この点でも、異常誤判定が避けられ、異常検
出の信頼性を向上させることができる。
次いで、ステップ607ではフラグFSP2A1が値0にセッ
トされているか否かを判別し、その答が肯定(Yes)の
ときはステップ608に進み、該フラグFSP2A1を値1に設
定し、更にタイマtP2をリセット及び再スタートさせ、
本プログラムを終了する。このようにして、異常判定フ
ラグであるフラグFSP2A1が値1にセットされる。
次回ループ以降において、ステップ606からステップ6
07へ進んだとき、上述の如くフラグFSP2A1はその値が1
に設定されているので、該ステップ607での判別結果は
否定(No)であり、この場合にステップ609でフェイル
セーフ実行フラグFSP2A2を値1に設定し、また、P2AD
をフェイルセーフ時のP2代替値P2FS0(例えば760mmHg)
に設定して本プログラムを終了する。
かくして、両フラグFSP2A1,FSP2A2がともに値1に設
定され、これにより所要のフェイルセーフアクションが
実行されることになる。
以上により、本プログラム例では、P2センサ100の異
常、特にP2センサ用配管外れをPBAセンサ10を利用する
ことによって、より確実かつ迅速に検知でき、また異常
判定も確実に防止できる。
このようにして、PBAセンサ10とP2センサ100との2個
のセンサを用いて燃料供給系の最適化を図ると共に、タ
ーボチャージャ4による最適化制御を行いつつ、かつP2
センサ100の異常判定を行ってエンジンダメージ等を未
然に防止することが可能となる。
即ち、既述したように、ターボチャージャ付エンジン
1における過給圧制御は、精度よく全運転状態で過給圧
の適正化制御を行わんとするものであり、この場合、タ
ーボチャージャ4の状況をリニアに判別するには、P2
ンサ100を別途設けて行うのが最適である。ところが、
これも既述したように、PBAセンサ10に加えてP2センサ1
00を設けるときは、P2センサ用配管が外れ易い等の難点
があり、P2センサ100の異常が発生した場合において、
特に過給圧の目標フィードバック制御を行っているとき
は、配管外れによってP2センサ100の検出圧は大気圧状
態となり、その結果、過給し続ける方向に制御されてし
まい、エンジンダメージを引き起こしエンジン耐久性劣
化等の原因となる。
しかるに、本異常判定によれば、エンジン耐久性劣
化、不整燃焼に多大の影響を及ぼすP2センサ100の故障
をより確実、かつ迅速に検出することができるものであ
り、しかも、これをPBAセンサ10(PBAセンサはP2センサ
に比べると、スロットル弁の動きに対し非常に敏感であ
って、運転者の意思を燃料制御系に適切に反映させフィ
ードバックできる利点がある)を活用して行うことがで
きるので、ターボチャージャ制御の最適化及び燃料制御
の最適化を実現しつつ、P2センサ100の異常判定も適切
に実行できるものである。
なお、該異常判定時のフェイルセーフアクションとし
ては、エンジン保護が可能なもの、例えば過給圧の低
下、点火装置31の点火時期を電子点火時期制御によって
遅らせる点火時期制御、燃料供給量の減量もしくは遮断
(フューエルカット)が好適であり、更には異常信号
(ワーニング、LED点灯、警報)を発生すればなおよ
い。
(発明の効果) 本発明によれば、過給機と、吸気通路と、該吸気通路
に設けられたスロットル弁と、前記吸気通路の前記スロ
ットル弁の上流側に設けられ前記過給機による過給圧を
検出する第1のセンサと、前記吸気通路の前記スロット
ル弁の下流側に設けられ該下流側の圧力を検出する第2
のセンサとを有する内燃エンジンにおける異常を判定す
る過給機内燃エンジンの異常判定方法において、前記第
2のセンサにより検出された前記下流側の圧力の検出値
と予め設定された値との比較に基づいて前記第2のセン
サの異常を判定する行程と、該第2のセンサの異常を判
定する行程において前記第2のセンサが異常と判定され
なかった場合に、前記第1のセンサにより検出された過
給圧の検出値と前記第2のセンサにより検出された下流
側の圧力の検出値との差圧に応じて前記第1のセンサの
異常を判定する行程とを備えたことにより、過給圧検出
用のセンサの異常、特にその配管外れの検出に適用して
好適であり、吸気圧検出用のセンサを利用することによ
ってエンジン耐久性劣化等に大きく影響する過給圧検出
用センサの故障を確実、迅速に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の異常判定方法が適用されるターボチャ
ージャを備えた内燃エンジンの燃料供給制御装置の全体
構成図、第2図は該エンジン搭載車両のエンジンルーム
内の概略構成図、第3図はターボチャージャの縦断面
図、第4図は第3図のIV−IV線からタービンケーシング
側を見た矢視図、第5図はECCUの外部結線状態等を示す
配線図、第6図は異常判定プログラムの一例を示すフロ
ーチャートである。 1……内燃エンジン、2……吸気管、4……ターボチャ
ージ、7……スロットル弁、9……電子コントロールユ
ニット(ECU)、10……吸気管内絶対圧(PBAセンサ)、
100……過給圧(P2)センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−4838(JP,A) 特開 昭62−111149(JP,A) 特開 平1−216051(JP,A) 特開 昭61−152927(JP,A) 実開 昭57−158943(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給機と、吸気通路と、該吸気通路に設け
    られたスロットル弁と、前記吸気通路の前記スロットル
    弁の上流側に設けられ前記過給機による過給圧を検出す
    る第1のセンサと、前記吸気通路の前記スロットル弁の
    下流側に設けられ該下流側の圧力を検出する第2のセン
    サとを有する内燃エンジンにおける異常を判定する過給
    機付内燃エンジンの異常判定方法において、前記第2の
    センサにより検出された前記下流側の圧力の検出値と予
    め設定された値との比較に基づいて前記第2のセンサの
    異常を判定する行程と、該第2のセンサの異常を判定す
    る行程において前記第2のセンサが異常と判定されなか
    った場合に、前記第1のセンサにより検出された過給圧
    の検出値と前記第2のセンサにより検出された下流側の
    圧力の検出値との差圧に応じて前記第1のセンサの異常
    を判定する行程とを備えたことを特徴とする過給機付内
    燃エンジンの異常判定方法。
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