JP2522186B2 - 半導体パッケ―ジ - Google Patents

半導体パッケ―ジ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にCCDやROM
に代表される、キャップを上部に接着剤にて接着する半
導体パッケ−ジ(以下単に“パッケ−ジ”という)に関
し、特に接着剤を用いてキャップにて接着、封止された
パッケ−ジ内の気密性の向上及びキャップとパッケ−ジ
との密着性の向上を意図した半導体パッケ−ジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパッケ−ジの形状として
次の2種類のものが知られている。第1は、例えば特開
平2−7453号公報に開示されている形状であり(以下“第
1の従来技術”という)、これを図4、図5に基づいて
説明する。なお、図4は、第1の従来技術の概要図であ
り、図5は、同拡大部分断面詳細図である。
【0003】このパッケ−ジ1の形状は、セラミックパ
ッケ−ジの封止方法において、図4、図5に示すよう
に、接着面5に複数の溝8を施しており、キャップ3を
接着した後、押さえ治具等(図示せず)にてキャップ3の
上面を押さえながら窒素雰囲気中でキュアを行う際、該
パッケ−ジ内部の空気9が前記した溝8より抜け出し、
窒素雰囲気と置換後、溝8が封止用樹脂10(図5参照)
により、塞がれる状態となることでパッケ−ジ内部の空
気9を容易に置換せしめることを特徴とするものであ
る。
【0004】第2は、パッケ−ジの中央に向けて2段に
彫り込んだ形状からなるパッケ−ジであり( 以下“第2
の従来技術”という)、これを図6、図7に基づいて説
明する。なお、図6は、第2の従来技術の概要図であ
り、図7は、同拡大部分断面詳細図である。
【0005】このパッケ−ジ1の形状は、図6、図7に
示すように、パッケ−ジ1の中央に向って2段に彫り込
んだ形状としたものであり、1段目の面は接着面5であ
り、2段目の面は半導体ペレットを搭載する面である。
このパッケ−ジ1の特徴は、パッケ−ジ1の上部よりキ
ャップ3を接着する際、パッケ−ジ1の外周がガイドと
なるため(図6の外周部ガイド11参照)、キャップ3が
水平方向にずれることなく接着できる利点を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した2種
類のパッケ−ジの形状では、以下の欠点がある。第1の
従来技術におけるパッケ−ジの形状では、第2の従来技
術で示すようなパッケ−ジの外周部にガイドとなるもの
(図6の外周部のガイド11)がないため、作業者がキ
ャップ3を接着する際、キャップ3が水平方向にずれ易
く、キャップの位置決めに時間がかかってしまい、作業
効率が悪いという欠点を有している。
【0007】第2の従来技術におけるパッケ−ジでは、
図7に示すように、接着面5の外周部がガイド(外周部
のガイド11)となっているため、キャップ3を接着す
る際、パッケ−ジ中の空気9は、周囲の接着剤6とパッ
ケ−ジ上部のキャップ3により密閉され、且つキャップ
3が上面から押し込まれるため、内部圧が高くなり、該
空気9が接着剤6より抜け出そうとする。
【0008】しかしながら、外周部のガイド11によっ
て容易に抜けず、接着剤6中に気泡7として残り、キャ
ップ3の密着性を悪化させる欠点があった。また、この
気泡7部分より外気が入り込むようになり、パッケ−ジ
の気密性も低下させるという欠点があった。
【0009】本発明は、上記第1及び第2の従来技術に
おける欠点に鑑み成されたものであって、その目的は、
(1)接着の際、キャップの水平方向に対する位置ずれの
修正を行うというロスタイムをなくし、作業効率を向上
させた、しかも、(2)キャップにて接着、封止されたパ
ッケ−ジ内の気密性及びキャップとパッケ−ジとの密着
性を向上させた半導体パッケ−ジを提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的とす
る半導体パッケ−ジを提供するため、パッケ−ジ上部の
隅に凸状のガイドを有する構造とすることを特徴とす
る。即ち、本発明は、「上面にキャップを接着剤にて
着する半導体のパッケ−ジにおいて、該パッケ−ジ上部
の隅に凸状ガイドを配設してなることを特徴とする半導
体パッケ−ジ。」を要旨とするものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例として、パッケ−ジ上
部の四隅に凸状ガイドを配設する例を挙げて説明する
が、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、
例えばパッケ−ジ上部の四隅のうち対角線上の二隅にの
み凸状ガイドを配設することもでき、これも本発明に包
含されるものである。
【0012】(実施例1)図1は、本発明の実施例1を
示すパッケ−ジの概略図であり、図2は同断面図であ
る。本実施例1においては、図1に示すように、矩形凸
状のガイド2をパッケ−ジ1の上部四隅に設けた構造か
らなる。キャップ3についても、四隅をガイド2の内側
(ガイド面4)に嵌合可能な形状となっている。ここで、
まずキャップ3を接着する際、キャップ3はガイド面4
に倣った形状となっているため、パッケ−ジ上で水平方
向にずれることなく容易に接着可能となる利点を有す
る。
【0013】次に、接着した際の作用について図2を用
いて説明する。ガイド2がパッケ−ジ1の四隅にのみ設
けられ、キャップ3は、このガイド2の接着面5で接着
するが、他の接着面は外周部までガイド2がないため、
キャップ3を接着し上面より押し付けた際、パッケ−ジ
1内の空気9及び気泡7は、接着剤6の層を介して容易
に抜け出すことができる。
【0014】(実施例2)図3は、本発明の実施例2を
示すパッケ−ジの概略図である。本実施例2では、図3
に示すように、ガイド2の形状を上部から見た場合、三
角形の形状になるように設けてあり、前記実施例1のガ
イド2の中央を丁度、対角線状に半分切り取った様な形
状としている。
【0015】従って、本実施例2では、キャップ3の形
状も四隅を面取りした形状(ガイド面4に倣った形状)と
なるため、前記実施例1に示したキャップ3の形状と比
べて面取り加工だけで済むので、この加工が容易であ
り、低コストで作製することができる。
【0016】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、パッケ
−ジ上部の隅に凸状のガイドを有する構造とすることを
特徴とし、このようにパッケ−ジの隅にガイドを配設す
ることにより、接着の際、キャップの水平方向に対する
位置ずれの修正を行うというロスタイムをなくし、作業
効率を向上する効果が生じる。また、接着剤の中に入っ
た空気も確実に排出できるため、気密性、密着性による
不良を低減し、封止工程における歩留りが向上する効果
が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示すパッケ−ジの概略図。
【図2】本発明の実施例1を示すパッケ−ジの断面図。
【図3】本発明の実施例2を示すパッケ−ジの概略図。
【図4】第1の従来技術の概要図。
【図5】第1の従来技術の拡大部分断面詳細図。
【図6】第2の従来技術の概要図。
【図7】第2の従来技術の拡大部分断面詳細図。
【符号の説明】
1 パッケ−ジ 2 ガイド 3 キャップ 4 ガイド面 5 接着面 6 接着剤 7 気泡 8 溝 9 空気 10 封止用樹脂 11 外周部のガイド

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面にキャップを接着剤にて接着する半
    導体のパッケ−ジにおいて、該パッケ−ジ上部の隅に凸
    状ガイドを配設してなることを特徴とする半導体パッケ
    −ジ。
  2. 【請求項2】 上面にキャップを接着剤にて接着する半
    導体のパッケ−ジにおいて、該パッケ−ジ上部の四隅に
    凸状ガイドを配設し、かつキャップの形状を前記凸状ガ
    イドの内側に嵌合可能な形状にしたことを特徴とする半
    導体パッケ−ジ。
  3. 【請求項3】 前記凸状ガイドが、矩形凸状のガイドで
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導
    体パッケ−ジ。
  4. 【請求項4】 前記凸状のガイドが、三角形状の凸状ガ
    イドであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の半導体パッケ−ジ。
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