JP2521304Y2 - ふくれ織物 - Google Patents

ふくれ織物

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JP2521304Y2
JP2521304Y2 JP1992073324U JP7332492U JP2521304Y2 JP 2521304 Y2 JP2521304 Y2 JP 2521304Y2 JP 1992073324 U JP1992073324 U JP 1992073324U JP 7332492 U JP7332492 U JP 7332492U JP 2521304 Y2 JP2521304 Y2 JP 2521304Y2
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正司 宮下
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、熱収縮性の糸の収縮
によって、布地内の選択された部分を外部に浮上らせる
ようにしたふくれ織物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ネクタイ地、座布団地等として、
山梨地方、桐生地方、浜松地方、秩父地方等で織られて
いるふくれ織物があった。
【0003】このふくれ織物は、一枚の布地が地組織と
模様組織からなり、よこ糸に混在させた熱収縮性の糸の
収縮によって、地組織部分の二枚の布組織部分を膨らま
せることにより、外部に浮上らせる(ふくれる)ように
したものであった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記のように従来のふ
くれ織物では、地組織の部分を二枚の布組織としていた
ので、たて糸およびよこ糸が各組織に半分ずつ分離され
ることになり、結果的に各組織が荒い組織で構造的に弱
いものとなっていた。従って、たて糸に細番手の糸を使
用することが困難で、薄地の布地を得ることができなか
った。
【0005】あえて細番手の糸を使用するには、たて糸
の数を多くしなければならず、コストアップを避けられ
ないものであった。また、よこ糸で模様を作ることが不
可能であった。よこ糸もたて糸と同様に荒い組織となる
からである。
【0006】また、地組織部分の二枚の布組織部分の裏
面は、組織ぐせが多すぎて、表側に使用できなかった。
織物構造上、綾織や朱子織では商品にならない問題点も
あった。
【0007】
【課題を解決する為の手段】この考案は、上記の組織上
の問題点に鑑みてなされたもので、構造上、強い組織の
ふくれ織物であり、かつ太番手から細番手の糸までたて
糸として使用できるふくれ織物を提供することを目的と
している。
【0008】斯る目的を達成するこの考案のふくれ織物
は、地組織と模様組織からなり、よこ糸に熱収縮性の糸
を混在させたふくれ織物において、地組織の部分は、熱
収縮性の糸と他のよこ糸が同等に扱われて、一重又は二
重の布組織が構成されている一方、模様組織の部分は、
熱収縮性の糸以外の糸で一重又は二重の布組織が構成さ
れていることを特徴としている。
【0009】前記熱収縮性の糸は、5乃至15本のたて
糸毎に1回、たて糸との上下関係を変化させて交差させ
るようにする。この熱収縮性の糸としては、例えばポリ
エステル糸などの合成繊維糸を使用する。
【0010】熱収縮性の糸以外のよこ糸は、太番手から
細番手まで、使用目的に従って選定する。細番手の綿糸
又はウール糸を使用する場合には、ポリエステル又は絹
を約10%混ぜた糸とするのが望ましい。
【0011】地組織の二重の布組織は、平二重織、綾二
重織、朱子二重織又はやすら織とすることができる。
【0012】
【作用】この考案のふくれ織物によれば、熱収縮性の糸
を収縮させて、模様組織内の布組織部分を外部にふくら
ませて、浮上るようにすることができる。
【0013】然して、二枚の布組織に分離する部分を無
くしたので、たて糸およびよこ糸が少ない為に組織が荒
くなる問題を解決することができる。従って、太番手か
ら細番手の糸まで、たて糸に使用することが可能で、薄
地の生地を織ることもできる。更に、よこ糸も組織上、
荒くならないので、模様を作ることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、この考案の実施例を図を参照して説明
する。図1の実施例では、地組織の部分を平織物、模様
組織の部分を朱子織物としてある。
【0015】図は(a) が組織図、(b) がたて糸とよこ糸
の交差状態を表わした図で、地組織部分A、模様組織部
分B、模様周囲の地組織部分Cについて示してある。
(図は布の裏から見た図である。即ち、×印はたて糸が
裏側になることを示している。)
【0016】たて糸1、2、3、…は熱収縮性の無い糸
とする一方、よこ糸11、12、13、…は、熱収縮性
の無い糸2本毎に1本のポリエステル糸(熱収縮性)を
混ぜてある。即ち図において、よこ糸13、16がポリ
エステル糸である。
【0017】地組織の部分Aは、全てのたて糸1、2、
3、…と全てのよこ糸11、12、13、…で一重の平
織物が構成してあるのに対して、模様組織部分Bは、全
てのたて糸1、2、3、…と熱収縮性の無い糸11、1
2、14、15、17、18、…で一重の朱子織物が構
成してある。模様組織部分Bにおいて、熱収縮性のポリ
エステル糸13、16、…は前記一重の朱子織物の裏面
に、たて糸と交差(たて糸との上下関係を変化させて交
差する部分。組織図で×印の部分)することなく通過さ
せてある。実施例ではたて糸1、2、3、…が10本で
模様組織部分を構成しているが、更にたて糸が多い組織
では、5乃至15本のたて糸に対して1箇所程度、交差
部分を設けるようにする。
【0018】上記実施例のふくれ織物によれば、ポリエ
ステル糸13、16、…を熱収縮(0.8〜1.0%程
度)させることによって模様組織部分Bの一重の朱子織
物を外部にふくらませることができ、模様組織部分Bを
浮上らせたふくれ織物とすることができる。ポリエステ
ル糸の熱収縮加工において、地組織部分Aのポリエステ
ル糸も収縮するが、たて糸1、2、3、…との交差部分
が多いので、僅か(0.2〜0.3%程度)の収縮に止
めることができる。
【0019】模様組織部分Bは、たて糸が分離される二
枚の織物組織ではなく、一枚の織物組織であるので、分
離による組織の弱化が無く、太番手は勿論のこと、細番
手のたて糸でも使用することができ、薄地の織物を構成
することもできる。細番手の綿糸やウール糸の場合、糸
自体にこしが無いので、約10%程度、ポリエステル又
は絹を混ぜた糸を使用する。
【0020】上記実施例では、地組織部分Aを平織物、
模様組織部分Bを朱子織物としたが、これらの織物構造
に限定されるものではなく、綾織物構造を採用するよう
にしても良い。
【0021】図2(a) 乃至(c) は他の実施例の地組織部
分Aを示したもので、(a) は変形綾織物、(b) は変形朱
子織物、(c) は変形平織物とした場合である。夫々、収
縮糸13、16、…の縦糸との交叉関係を、一側に隣接
する横糸と同一の交叉関係にしたものである。このよう
にすることによって、収縮糸が布組織の表面及び裏面に
目立たないようにすることができる。従って、織物の裏
面を表側に使用することもできる。
【0022】また、図3および図4は模様組織部分Bの
他の実施例を示したものである。何れの場合も、横糸1
3、16、19、…が熱収縮性の糸である。図3の場
合、5本のたて糸毎に、上下関係を1回変化させて、た
て糸と交叉させてある。図4の場合は15本のたて糸毎
に1回交叉させてある。この図3および図4に示した模
様組織の場合、熱収縮性の糸13、16、19、…はよ
こ糸11、12、14、15、…と交叉していないたて
糸の上(図は布の裏から見た図である)を通過させるこ
とによって、前記交叉していないたて糸を熱収縮性の糸
13、16、19、…で目立たないようにすることがで
きる。
【0023】図5乃至図7は、布組織を二重の布組織
(フーツー組織)とした実施例の模様組織部分Bの図で
ある。各実施例とも、図中、(a) と(b) で示したよう
に、よこ糸の色の変化に応じて、組織を変化させてい
る。
【0024】図5は、綾織組織を改良した場合で、図の
(a) も(b) も熱収縮性のよこ糸11(ポリエステル)
と、2本の熱収縮性のないよこ糸12、13を使用して
いる。よこ糸12はさし糸、よこ糸13はどう糸とし
て、二重の布組織としてある。
【0025】よこ糸12、13の色の変化に従って(即
ち柄模様を形成)図の(a) に示した組織と(b) に示した
組織を形成することによって、一方の色と他方の色が混
じり合わないようにすることができる。
【0026】図6は、5枚朱子織の組織を改良した場合
である。図7は、7枚朱子織の組織を改良した場合であ
る。
【0027】何れの場合も、前記図5の実施例と同様
に、熱収縮性のよこ糸11と2本の熱収縮性のないよこ
糸12、13を使用し、よこ糸12をさし糸、よこ糸1
3をどう糸として、二重の布組織としてある。
【0028】図5乃至図7の二重の布組織とする場合、
地組織部分A(図示していない)も、二重の布組織とす
るもので、平二重織、綾二重織、朱子二重織又はやすら
織とする。熱収縮性のよこ糸11は、熱収縮性のないよ
こ糸12、13で囲むようにして、よこ糸11の熱収縮
を0.3%程度とすることができる。図5乃至図7に示
した模様組織部分Bでは、熱収縮性のよこ糸11と模様
に使われていないよこ糸と同じ位置でたて糸と交差させ
ることにより、模様組織部分Bの熱収縮を10%程度に
することができる。
【0029】図8は従来のふくれ織物の模様組織部分を
示したものである。即ち、従来の全ての模様組織の基本
図である。よこ糸11、13、15、…で裏側の組織を
構成し、よこ糸12、14、16、…で表側の組織を構
成している。
【0030】
【考案の効果】以上に説明したように、この考案によれ
ば、たて糸を二枚の織物組織に分離しないでふくれ織物
を構成したので、組織を全体に強化することができると
共に、細番手のたて糸を使用した薄地のふくれ織物も構
成できる効果がある。
【0031】また、よこ糸で模様を作るのを可能にでき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例で、(a) は組織図、(b) はた
て糸とよこ糸の交差状態を表わした図である。
【図2】この考案の他の実施例の地組織部分の組織図
で、(a) は変形綾織物、(b) は変形朱子織物、(c) は変
形平織物とした場合の図である。
【図3】この考案の別の実施例の模様組織部分の組織図
である。
【図4】この考案の更に別の実施例の模様組織部分の組
織図である。
【図5】この考案の、二重の布組織に実施した例の模様
組織部分の組織図で、(a) は一方のよこ糸に対する組織
図、(b) は他方のよこ糸に対する組織図である。
【図6】この考案の、二重の布組織に実施した他の例の
模様組織部分の組織図で、(a)は一方のよこ糸に対する
組織図、(b) は他方のよこ糸に対する組織図である。
【図7】この考案の、二重の布組織に実施した別の例の
模様組織部分の組織図で、(a)は一方のよこ糸に対する
組織図、(b) は他方のよこ糸に対する組織図である。
【図8】従来のふくれ織物の模様組織部分の組織図であ
る。
【符号の説明】
A 地組織部分 B 模様組織部分 C 模様周囲の地組織部分 1、2、3、… たて糸 11、12、13、… よこ糸 13、16 ポリエステル糸

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地組織と模様組織からなり、よこ糸に熱
    収縮性の糸を混在させたふくれ織物において、地組織の
    部分は、熱収縮性の糸と他のよこ糸が同等に扱われて、
    一重の布組織が構成されている一方、模様組織の部分
    は、熱収縮性の糸以外の糸で一重の布組織が構成されて
    いることを特徴としたふくれ織物。
  2. 【請求項2】 地組織と模様組織からなり、よこ糸に熱
    収縮性の糸を混在させたふくれ織物において、地組織の
    部分は、熱収縮性の糸と他のよこ糸が同等に扱われて、
    二重の布組織が構成されている一方、模様組織の部分
    は、熱収縮性の糸以外の糸で二重の布組織が構成されて
    いることを特徴としたふくれ織物。
  3. 【請求項3】 熱収縮性の糸は、5乃至15本のたて糸
    毎に1回、たて糸との上下関係を変化させて交差させた
    請求項1又は2記載のふくれ織物。
  4. 【請求項4】 熱収縮性の糸以外のよこ糸は、ポリエス
    テル又は絹を混ぜた、細番手の綿糸又は細番手のウール
    糸とした請求項1又は2記載のふくれ織物。
  5. 【請求項5】 地組織の二重の布組織は、平二重織、綾
    二重織、朱子二重織又はやすら織とした請求項2記載の
    ふくれ織物。
JP1992073324U 1991-12-24 1992-09-28 ふくれ織物 Expired - Lifetime JP2521304Y2 (ja)

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JPH0625384U JPH0625384U (ja) 1994-04-05
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KR19980056783A (ko) * 1996-12-30 1998-09-25 이명환 가공사 팬시 요철 직물의 제조방법

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