JP2023076518A - 振動デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

振動デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた検出特性を有する振動デバイス、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】振動デバイスは、振動素子と、振動素子を支持している支持基板と、を有する。振動素子は、駆動信号電極および駆動定電位電極を備え、駆動信号電極に駆動信号を印加することにより駆動振動する駆動腕と、検出信号電極および検出定電位電極を備え、検出対象の物理量を受けて検出振動することにより検出信号電極から検出信号が出力される検出腕と、を有する。支持基板は、基部と、基部に設けられ、駆動信号電極と電気的に接続されている駆動信号配線、駆動定電位電極と電気的に接続されている駆動定電位配線および検出信号電極と電気的に接続されている検出信号配線と、を有し、駆動腕は、支持基板側に位置する第1面と、第1面の反対側に位置する第2面と、を有する。そして、第1面に駆動定電位電極が配置され、第2面に駆動信号電極が配置されている。【選択図】図10

Description

本発明は、振動デバイス、電子機器および移動体に関するものである。
特許文献1には、角速度センサーとして用いられ、複数のインナーリードによってTAB基板の上方に支持されている振動素子を有する振動デバイスが記載されている。振動素子は、駆動信号電極および駆動定電位電極を備え駆動信号電極に駆動信号を印加することにより駆動振動する駆動腕と、検出信号電極および検出定電位電極を備え慣性を受けて検出振動することにより検出信号電極から検出信号が出力される検出腕と、を有する。一方、複数のインナーリードには、駆動信号電極と電気的に接続されている駆動信号電極用インナーリードと、駆動定電位電極と電気的に接続されている駆動定電位電極用インナーリードと、検出信号電極と電気的に接続されている検出信号電極用インナーリードと、検出定電位電極と電気的に接続されている検出定電位電極用インナーリードと、が含まれている。
特開2017-26336号公報
しかしながら、上述の振動デバイスでは、検出信号電極用インナーリードが駆動信号電極に近接して設けられており、かつ、これらの間にシールド部材等の電界を遮る部材がない。そのため、検出信号電極用インナーリードと駆動信号電極との間に容量結合が生じ易く、駆動信号電極に印加される駆動信号が検出信号電極用インナーリードを介して検出信号にノイズとして混入し、角速度の検出精度が低下するという課題がある。
本適用例に係る振動デバイスは、振動素子と、
前記振動素子を支持している支持基板と、を有し、
前記振動素子は、駆動信号電極および駆動定電位電極を備え、前記駆動信号電極に駆動信号を印加することにより駆動振動する駆動腕と、
検出信号電極および検出定電位電極を備え、検出対象の物理量を受けて検出振動することにより前記検出信号電極から検出信号が出力される検出腕と、を有し、
前記支持基板は、基部と、
前記基部に設けられ、前記駆動信号電極と電気的に接続されている駆動信号配線、前記駆動定電位電極と電気的に接続されている駆動定電位配線および前記検出信号電極と電気的に接続されている検出信号配線と、を有し、
前記駆動腕は、前記支持基板側に位置する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有し、
前記第1面に前記駆動定電位電極が配置され、
前記第2面に前記駆動信号電極が配置されていることを特徴とする。
本適用例に係る振動デバイスでは、前記駆動腕は、前記第1面と前記第2面とを接続する一対の第3面および第4面を有し、
前記駆動定電位電極は、前記第1面、前記第3面および前記第4面に配置されていることが好ましい。
本適用例に係る振動デバイスでは、前記駆動定電位電極は、前記第1面に配置されている部分と、前記第3面に配置されている部分と、前記第4面に配置されている部分と、に分割されていることが好ましい。
本適用例に係る振動デバイスでは、前記第1面は、前記第2面側に凹没する凹部を有し、
前記凹部に前記駆動定電位電極が配置されていることが好ましい。
本適用例に係る振動デバイスでは、前記検出信号配線は、前記駆動腕と対向している部分を有することが好ましい。
本適用例に係る振動デバイスでは、前記駆動信号配線、前記駆動定電位配線および前記検出信号配線の先端部は、前記基部から突出し、
前記先端部に前記振動素子が支持されていることが好ましい。
本適用例に係る電子機器は、上述の振動デバイスと、
前記振動デバイスの出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と、を備えていることを特徴とする。
本適用例に係る移動体は、上述の振動デバイスと、
前記振動デバイスの出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と、を備えていることを特徴とする。
第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。 図1の振動デバイスが有する振動素子を示す平面図である。 図2中のA-A線断面図である。 図2中のB-B線断面図である。 図2の振動素子の駆動を説明する模式図である。 図2の振動素子の駆動を説明する模式図である。 振動素子の従来の電極配置を示す断面図である。 振動素子の従来の電極配置を示す断面図である。 図1の振動デバイスを示す平面図である。 図1の振動デバイスが有する支持基板を示す平面図である。 振動デバイスの効果を説明するための断面図である。 振動デバイスの効果を説明するための断面図である。 第2実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第2実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第3実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第3実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第4実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第4実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第5実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第5実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。 第6実施形態の振動デバイスを示す平面図である。 図21の振動デバイスが有する支持基板を示す平面図である。 第7実施形態のパーソナルコンピューターを示す斜視図である。 第8実施形態の携帯電話機を示す斜視図である。 第9実施形態のデジタルスチールカメラを示す斜視図である。 第10実施形態の自動車を示す斜視図である。
以下、本適用例の振動デバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る振動デバイスを示す断面図である。図2は、図1の振動デバイスが有する振動素子を示す平面図である。図3は、図2中のA-A線断面図である。
図4は、図2中のB-B線断面図である。図5および図6は、それぞれ、図2の振動素子の駆動を説明する模式図である。図7および図8は、それぞれ、振動素子の従来の電極配置を示す断面図である。図9は、図1の振動デバイスを示す平面図である。図10は、図1の振動デバイスが有する支持基板を示す平面図である。図11および図12は、それぞれ、振動デバイスの効果を説明するための断面図である。
なお、説明の便宜上、図1から図12には、互いに直交する3軸であるA軸、B軸およびC軸を示している。また、以下では、各軸の矢印先端側を「プラス側」とも言い、反対側を「マイナス側」とも言う。また、C軸のプラス側を「上」とも言い、マイナス側を「下」とも言う。また、C軸に沿った方向からの平面視を、単に「平面視」とも言う。
図1に示す振動デバイス1は、物理量センサーであり、特に、C軸まわりの角速度ωcを検出することのできるジャイロセンサーである。このような振動デバイス1は、パッケージ3と、パッケージ3内に収納されている振動素子4、支持基板5および回路素子6と、を有する。
パッケージ3は、上面に開口する凹部311を備えるベース31と、凹部311の開口を塞ぐようにベース31の上面に接合部材33を介して接合されている板状のリッド32と、を有する。パッケージ3の内側には凹部311によって内部空間Sが形成され、内部空間Sに振動素子4、支持基板5および回路素子6が収納されている。例えば、ベース31は、アルミナ等のセラミックスで構成することができ、リッド32は、コバール等の金属材料で構成することができる。ただし、ベース31およびリッド32の構成材料としては、それぞれ、特に限定されない。例えば、リッド32は、光透過性を有するガラス材料で構成されていてもよい。
また、内部空間Sは、気密であり、減圧状態、好ましくは、真空に近い状態となっている。これにより、振動素子4の振動特性が向上する。ただし、内部空間Sの雰囲気は、特に限定されず、例えば、窒素またはAr等の不活性ガスを封入した雰囲気であってもよく、減圧状態でなく大気圧状態または加圧状態となっていてもよい。
また、凹部311は、ベース31の上面に開口している凹部311aと、凹部311aの底面に開口し、凹部311aよりも開口幅が小さい凹部311bと、凹部311bの底面に開口し、凹部311bよりも開口幅が小さい凹部311cと、を有する。そして、凹部311aの底面に支持基板5が導電性の接合部材B1を介して接合され、支持基板5に振動素子4が導電性の接合部材B2を介して接合され、凹部311cの底面に回路素子6が接合されている。
振動素子4とベース31との間に支持基板5を介在させることにより、例えば、衝撃やパッケージ3の熱撓み等により生じる応力が振動素子4に伝わり難くなり、振動素子4の振動特性の低下や変動を抑制することができる。
また、凹部311aの底面には複数の内部端子341が配置され、凹部311bの底面には複数の内部端子342が配置され、ベース31の下面には外部端子343が配置されている。複数の内部端子342の一部は、ベース31内に形成されている図示しない内部配線を介して内部端子341と電気的に接続され、残りの一部は、前記内部配線を介して外部端子343と電気的に接続されている。また、各内部端子342は、ボンディングワイヤーBWを介して回路素子6と電気的に接続されている。
振動素子4は、物理量を検出するセンサー素子であり、特に、本実施形態では、C軸まわりの角速度ωcを検出するジャイロセンサー素子である。このような振動素子4は、図2ないし図4に示すように、振動体41と、振動体41に配置されている電極48と、を有する。
振動体41は、Zカット水晶板から形成され、水晶の結晶軸であるX軸(電気軸)およびY軸(機械軸)で規定されるXY平面に広がりを有し、Z軸(光軸)方向に厚みを有する。また、振動体41は、基部42と、基部42からY軸方向両側に延出する検出腕431、432と、基部42からX軸方向両側に延出する連結腕441、442と、連結腕441の先端部からY軸方向両側に延出する駆動腕451、452と、連結腕442の先端部からY軸方向両側に延出する駆動腕453、454と、を有する。
駆動腕451~454は、それぞれ、略矩形の横断面形状であり、第1面としての下面4aと、下面4aと反対側に位置する第2面としての上面4bと、下面4aと上面4bとをその一方側で接続する第3面としての側面4cと、下面4aと上面4bとをその他方側で接続する第4面としての側面4dと、を有する。さらに、駆動腕451、452、453、454は、その下面4aに開口する凹部4511、4521、4531、4541と、その上面4bに開口する凹部4512、4522、4532、4542と、を有する。
ただし、駆動腕451、452、453、454および検出腕431、432の構成としては、これに限定されず、例えば、先端側に設けられている幅広部を有していなくてもよいし、凹部4511~4541、4512~4542を有していなくてもよい。
また、電極48は、駆動信号電極481と、駆動接地電極482と、第1検出信号電極483と、第1検出接地電極484と、第2検出信号電極485と、第2検出接地電極486と、を有する。なお、駆動接地電極482は、駆動信号電極481のグランドであり、第1検出接地電極484は、第1検出信号電極483のグランドであり、第2検出接地電極486は、第2検出信号電極485のグランドである。
駆動信号電極481は、駆動腕451、452の上面4bと、駆動腕453、454の両側面4c、4dと、に配置されている。一方、駆動接地電極482は、駆動腕451、452の下面4aおよび両側面4c、4dと、駆動腕453、454の上面4bおよび下面4aと、に配置されている。また、第1検出信号電極483は、検出腕431の上面および下面に配置され、第1検出接地電極484は、検出腕431の両側面に配置されている。一方、第2検出信号電極485は、検出腕432の上面および下面に配置され、第2検出接地電極486は、検出腕432の両側面に配置されている。
また、これら電極481~486は、それぞれ、基部42の下面まで引き回されている。そのため、基部42の下面には、駆動信号電極481と電気的に接続されている端子491と、駆動接地電極482と電気的に接続されている端子492と、第1検出信号電極483と電気的に接続されている端子493と、第1検出接地電極484と電気的に接続されている端子494と、第2検出信号電極485と電気的に接続されている端子495と、第2検出接地電極486と電気的に接続されている端子496と、が配置されている。
このような構成の振動素子4は、次のようにして検出軸であるC軸まわりの角速度ωcを検出することができる。まず、駆動信号電極481および駆動接地電極482間に駆動信号を印加すると、駆動腕451~454が、図5に示すような駆動振動モードで振動する。駆動振動モードで駆動している状態で、振動素子4に角速度ωcが加わると、図6に示すような検出振動モードが新たに励振される。検出振動モードでは、駆動腕451~454にコリオリの力が作用して矢印Aに示す方向の振動が励振され、この振動に呼応するように、検出腕431、432が矢印Bに示す方向に屈曲振動による検出振動が生じる。
検出振動モードによって検出腕431、432に発生した電荷を第1、第2検出信号電極483、485および第1、第2検出接地電極484、486の間から検出信号として取り出し、この信号に基づいて角速度ωcを検出することができる。
なお、参考として、従来の構成では、駆動信号電極481および駆動接地電極482の配置が異なっており、図7および図8に示すように、駆動信号電極481は、駆動腕451、452の上面4bおよび下面4aと、駆動腕453、454の両側面4c、4dと、に配置され、駆動接地電極482は、駆動腕451、452の両側面4c、4dと、駆動腕453、454の上面4bおよび下面4aと、に配置されている。
図1に戻って、回路素子6は、凹部311cの底面に固定されている。回路素子6には、例えば、外部のホストデバイスと通信を行うインターフェース部や、振動素子4を駆動し、振動素子4に加わった角速度ωcを検出する駆動/検出回路が含まれている。
また、支持基板5は、TAB(Tape Automated Bonding)実装用の基板である。支持基板5は、図9および図10に示すように、枠状の基部51と、基部51に設けられている配線としての複数のリード52と、を有する。
基部51は、ポリイミド等の絶縁性の樹脂で構成されたフィルムからなる。ただし、基部51の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリイミド以外の絶縁性の樹脂で構成することもできる。また、基部51は、接合部材B1によって凹部311aの底面に固定され、さらに、この接合部材B1を介して各リード52と内部端子341とが電気的に接続されている。また、各リード52の先端部には接合部材B2によって振動素子4の基部42が固定され、さらに、この接合部材B2を介して各リード52と端子491~496とが電気的に接続されている。これにより、振動素子4は、支持基板5を介してベース31に支持されると共に回路素子6と電気的に接続される。
基部51は、C軸方向からの平面視で枠状をなし、内側に開口部511を有する。6本のリード52は、振動素子4を支持するボンディングリードであり、導電性を有する導電性部材により構成された配線パターンである。本実施形態では、導電性部材として、例えば、銅(Cu)、銅合金等の金属材料を用いている。6本のリード52は、それぞれ、基部51の下面に固定されている。
また、6本のリード52のうちの3本のリード522、523、525は、基部51の中心に対してA軸方向プラス側の部分に配置されており、その先端部が基部51の開口部511内まで延びている。これらのうち、リード522が中央に位置し、そのB軸方向プラス側にリード523が位置し、B軸方向マイナス側にリード525が位置している。また、C軸方向からの平面視で、リード523は、駆動腕451と交差して重なり、リード525は、駆動腕452と交差して重なっている。
一方、残りの3本のリード521、524、526は、基部51の中心に対してA軸方向マイナス側の部分に配置されており、その先端部が基部51の開口部511内まで延びている。これらのうち、リード521が中央に位置し、そのB軸方向プラス側にリード524が位置し、B軸方向マイナス側にリード526が位置している。また、C軸方向からの平面視で、リード524は、駆動腕453と交差して重なり、リード526は、駆動腕454と交差して重なっている。
そして、リード522、523、525の先端部とリード521、524、526の先端部とが、開口部511の中央で離間して対向している。
また、リード522は、まっすぐに伸びており、このリード521の両側に位置するリード523、525は、途中でクランク状に直角に屈曲している。同様に、リード521は、まっすぐに伸びており、このリード522の両側に位置するリード524、526は、途中でクランク状に直角に屈曲している。また、各リード52の基端部は、基部51の下面に配置されており、接合部材B1を介して対応する内部端子341と電気的に接続されている。
また、各リード52は、それぞれ、途中で屈曲して上側に傾斜しており、先端部が基部51よりも上方すなわちC軸方向プラス側に位置している。また、各リード52は、途中で幅が狭くなっており、先端部が基端部よりも細くなっている。そして、各リード52の先端部に振動素子4の基部42が接合部材B2を介して固定されている。また、リード521は、接合部材B2を介して駆動信号端子491と電気的に接続され、リード522は、接合部材B2を介して駆動接地端子492と電気的に接続され、リード523は、接合部材B2を介して第1検出信号端子493と電気的に接続され、リード524は、接合部材B2を介して第1検出接地端子494と電気的に接続され、リード525は、接合部材B2を介して第2検出信号端子495と電気的に接続され、リード526は、接合部材B2を介して第2検出接地端子496と電気的に接続されている。
なお、接合部材B1、B2としては、導電性と接合性とを兼ね備えていれば、特に限定されず、例えば、金バンプ、銀バンプ、銅バンプ、はんだバンプ等の各種金属バンプ、ポリイミド系、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系の各種接着剤に銀フィラー等の導電性フィラーを分散させた導電性接着剤等を用いることができる。接合部材B1、B2として前者の金属バンプを用いると、接合部材B1、B2からのガスの発生を抑制でき、内部空間Sの環境変化、特に圧力の上昇を効果的に抑制することができる。一方、接合部材B1、B2として後者の導電性接着剤を用いると、接合部材B1、B2が比較的柔らかくなり、接合部材B1、B2においても前述の応力を吸収、緩和することができる。
本実施形態では、接合部材B1として導電性接着剤を用いており、接合部材B2として金属バンプを用いている。異種の材料である支持基板5とベース31とを接合する接合部材B1として導電性接着剤を用いることにより、これらの間の熱膨張係数の差に起因して生じる熱応力を接合部材B1によって効果的に吸収、緩和することができる。一方、支持基板5と振動素子4とは、比較的狭い領域に配置されている6つの接合部材B2で接合されているため、接合部材B2として金属バンプを用いることにより、導電性接着剤のような濡れ広がりが抑制され、接合部材B2同士の接触を効果的に抑制することができる。
以上、支持基板5について説明した。このような支持基板5では、前述したように、第1検出信号電極483と電気的に接続され、第1検出信号電極483から出力される検出信号を伝搬するリード523は、C軸方向からの平面視で、駆動腕451と交差して重なっている。そのため、図11に示すように、駆動腕451上の駆動信号電極481とリード523とが近接してしまい、駆動信号電極481とリード523とのノイズ干渉が生じ易い構成となる。つまり、リード523を介して、駆動信号電極481に印加される駆動信号がノイズとして検出信号に混入し易い構成となる。
そこで、本実施形態では、前述したように、従来では駆動信号電極481が配置されている駆動腕451の下面4aに、グランドすなわち定電位に接続されている駆動接地電極482を配置している。これにより、駆動腕451上の駆動接地電極482を、駆動腕451上の駆動信号電極481とリード523との間に配置することができる。そのため、駆動腕451上の駆動接地電極482がシールド層として機能し、駆動腕451上の駆動信号電極481とリード523とのノイズ干渉を抑制することができる。
同様に、支持基板5では、前述したように、第2検出信号電極485と電気的に接続され、第2検出信号電極485から出力される検出信号を伝搬するリード525は、C軸方向からの平面視で、駆動腕452と交差して重なっている。そのため、図12に示すように、駆動腕452上の駆動信号電極481とリード525とが近接してしまい、駆動信号電極481とリード525とのノイズ干渉が生じ易い構成となる。つまり、リード525を介して、駆動信号電極481に印加される駆動信号がノイズとして検出信号に混入し易い構成となる。
そこで、本実施形態では、前述したように、従来では駆動信号電極481が配置されている駆動腕452の下面4aに、グランドすなわち定電位に接続されている駆動接地電極482を配置している。これにより、駆動腕452上の駆動接地電極482を、駆動腕452上の駆動信号電極481とリード525との間に配置することができる。そのため、駆動腕452上の駆動接地電極482がシールド層として機能し、駆動腕452上の駆動信号電極481とリード525とのノイズ干渉を抑制することができる。
以上より、リード523、525を介して、駆動信号電極481に印加される駆動信号がノイズとして検出信号に混入するのを効果的に抑制することができる。そのため、S/N比の高い高精度な検出信号を回路素子6に送信することができ、角速度ωcをより高精度に検出することができる。
特に、駆動腕451、452では、その下面4aのみならず両側面4c、4dにも駆動接地電極482が配置されている。すなわち、上面4bに配置されている駆動信号電極481の両側を囲むようにして駆動接地電極482が配置されている。そのため、駆動接地電極482の上述したシールド効果がより高まり、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とのノイズ干渉をより効果的に抑制することができる。
また、駆動腕451、452の下面4aは、上面4b側に凹没する凹部4511、4521を有し、凹部4511、4521の内面に駆動接地電極482が配置されている。そのため、駆動接地電極482の表面積が大きくなり、その分、シールド効果がより高まる。その結果、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とのノイズ干渉をより効果的に抑制することができる。
以上、振動デバイス1について説明した。このような振動デバイス1は、前述したように、振動素子4と、振動素子4を支持している支持基板5と、を有する。また、振動素子4は、駆動信号電極481および駆動定電位電極としての駆動接地電極482を備え、駆動信号電極481に駆動信号を印加することにより駆動振動する駆動腕451、452、453、454と、検出信号電極としての第1、第2検出信号電極483、485および検出定電位電極としての第1、第2検出接地電極484、486を備え、検出対象の物理量である角速度ωcを受けて検出振動することにより第1、第2検出信号電極483、485から検出信号が出力される検出腕431、432と、を有する。
また、支持基板5は、基部51と、基部51に設けられ、駆動信号電極481と電気的に接続されている駆動信号配線としてのリード521、駆動接地電極482と電気的に接続されている駆動定電位配線としてのリード522、第1検出信号電極483と電気的に接続されている第1検出信号配線としてのリード523および第2検出信号電極485と電気的に接続されている第2検出信号配線としてのリード525を有する。また、駆動腕451、452は、支持基板5側に位置する第1面としての下面4aと、下面4aの反対側に位置する第2面としての上面4bと、を有し、下面4aに駆動接地電極482が配置され、上面4bに駆動信号電極481が配置されている。
このような構成によれば、駆動腕451上の駆動接地電極482を、駆動腕451上の駆動信号電極481とリード523との間に配置することができる。同様に、駆動腕452上の駆動接地電極482を、駆動腕452上の駆動信号電極481とリード525との間に配置することができる。そのため、駆動腕451、452上の駆動接地電極482がシールド層として機能し、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とのノイズ干渉を抑制することができる。したがって、リード523、525を介して、駆動信号電極481に印加される駆動信号がノイズとして検出信号に混入するのを効果的に抑制することができ、S/N比の高い高精度な検出信号を回路素子6に送信することができる。よって、角速度ωcをより高精度に検出することができる振動デバイス1となる。
また、前述したように、駆動腕451、452は、下面4aと上面4bとを接続する一対の第3面および第4面としての側面4c、4dを有する。そして、駆動接地電極482は、下面4aおよび両側面4c、4dに配置されている。つまり、上面4bに配置されている駆動信号電極481の両側を囲むようにして駆動接地電極482が配置されている。
そのため、駆動接地電極482の上述したシールド効果がより高まり、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とのノイズ干渉をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、下面4aは、上面4b側に凹没する凹部4511、4521を有し、凹部4511、4521に駆動接地電極482が配置されている。これにより、例えば、下面4aが平坦面である場合と比べて、駆動接地電極482の表面積を大きくすることができ、その分、駆動接地電極482によるシールド効果がより高まる。その結果、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とのノイズ干渉をより効果的に抑制することができる。
また、前述したように、リード523は、駆動腕451と対向している部分を有し、リード525は、駆動腕452と対向している部分を有する。つまり、C軸方向からの平面視で、リード523は、駆動腕451と重なる部分を有し、リード525は、駆動腕452と重なる部分を有する。そのため、駆動腕451、452上の駆動信号電極481とリード523、525とが近接し易く、これらの間に前述したノイズ干渉が生じ易い。このような位置関係の中で、駆動腕451、452の下面4aすなわち駆動信号電極481とリード523、525との間にシールド層として機能する駆動接地電極482を配置することにより、前述したノイズ干渉抑制効果をより顕著に発揮することができる。
また、前述したように、リード521~526の先端部は、基部51から突出し、これらリード521~526の先端部に振動素子4が支持されている。これにより、支持基板5で振動素子4を支持することができると共に、振動素子4と支持基板5との電気的な接続が容易となる。また、リード521~526が変形することにより、パッケージ3から伝わる応力を吸収、緩和することができる。そのため、振動素子4に応力が伝わり難くなり、優れた検出特性を発揮することができる。
<第2実施形態>
図13および図14は、それぞれ、第2実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。
本実施形態は、駆動腕451、452の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図13および図14において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図13および図14に示すように、本実施形態の振動素子4では、駆動腕451に配置されている駆動接地電極482は、下面4aに配置されている部分482aと、側面4cに配置されている部分482cと、側面4dに配置されている部分482dと、に分割されている。同様に、駆動腕452に配置されている駆動接地電極482は、下面4aに配置されている部分482aと、側面4cに配置されている部分482cと、側面4dに配置されている部分482dと、に分割されている。
そのため、電極の種類を無視して電極の配置だけを見れば、駆動腕451、452と駆動腕453、454とで対称となり、さらには、図7および図8で示した従来の構成と同様である。そのため、例えば、前述した第1実施形態と比べて振動素子4の質量バランスがより優れたものとなる。また、従来構成から電極配置を変更する必要がないため、従来構成の製造方法、特に、電極をパターニングする際に用いるマスクをそのまま用いることができる。そのため、振動素子4の製造が容易となる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図15および図16は、それぞれ、第3実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。
本実施形態は、駆動腕451、452の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15および図16において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図15および図16に示すように、本実施形態の振動素子4では、駆動腕451の下面4aから凹部4511が省略されており、下面4aが平坦面となっている。そして、この平坦面に駆動接地電極482が配置されている。同様に、駆動腕452の下面4aから凹部4521が省略されており、下面4aが平坦面となっている。そして、この平坦面に駆動接地電極482が配置されている。
このような構成によれば、駆動腕451、452の下面4aが平坦面となるため、下面4aに駆動接地電極482を形成し易くなる。また、例えば、凹部4511、4521を省略することにより、凹部4511、4521の角部での駆動接地電極482の断線等、駆動接地電極482の不具合を抑制することができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、上面4bに配置されている凹部4512を図示の構成よりも深くしてもよく、これにより、電界効率が高まる。
<第4実施形態>
図17および図18は、それぞれ、第4実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。
本実施形態は、駆動腕451、452の構成が異なること以外は、前述した第3実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17および図18において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図17および図18に示すように、本実施形態の振動素子4では、駆動腕451の上面4bから凹部4512が省略されており、上面4bが平坦面となっている。そして、この平坦面に駆動信号電極481が配置されている。同様に、駆動腕452の上面4bから凹部4522が省略されており、上面4bが平坦面となっている。そして、この平坦面に駆動信号電極481が配置されている。
このような構成によれば、駆動腕451、452の上面4bが平坦面となるため、上面4bに駆動信号電極481を形成し易くなる。また、例えば、凹部4512、4522を省略することにより、凹部4512、4522の角部での駆動信号電極481の断線等、駆動信号電極481の不具合を抑制することができる。さらには、駆動腕451、452の形状が上下対称となるため、駆動振動モードの際に、駆動腕451、452にC軸方向の不要振動が発生するのを効果的に抑制することができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
図19および図20は、それぞれ、第5実施形態の振動素子が有する駆動腕の断面図である。
本実施形態は、駆動腕451、452の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図19および図10において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図19および図20に示すように、駆動腕451では、下面4aに配置されている凹部4511の深さD11が、上面4bに配置されている凹部4512の深さD12よりも深い。つまり、D11>D12である。同様に、駆動腕452では、下面4aに配置されている凹部4521の深さD21が、上面4bに配置されている凹部4522の深さD22よりも深い。つまり、D21>D22である。
図19および図20中の矢印で示すように、駆動信号電極481と駆動接地電極482との間に形成される電界は、主に、駆動腕451の上側部分で強く発生する。そのため、駆動腕451の上側部分が下側部分よりも大きく屈曲振動し、これが原因となって、駆動腕451にC軸方向の不要振動が生じるおそれがある。そこで、凹部4511を凹部4512よりも深くし、駆動腕451の下側部分の剛性を上側部分の剛性よりも低くすることにより、駆動腕451の上側部分の屈曲振動が小さくなり、振動バランスを整えることができる。その結果、C軸方向への不要振動を抑制することができる。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
図21は、第6実施形態の振動デバイスを示す平面図である。図22は、図21の振動デバイスが有する支持基板を示す平面図である。
本実施形態は、支持基板9の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、本実施形態に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図21および図22において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図21および図22に示すように、支持基板9は、基部90と、基部90を支持し、基部90を間に挟んでA軸方向両側に分かれて配置されている第1支持部911および第2支持部912を備える支持部91と、基部90と第1支持部911とを接続している一対の梁部92、93と、基部90と第2支持部912とを接続している一対の梁部94、95と、を有する。そして、基部90に導電性の接合部材B2を介して振動素子4の基部42が固定されており、第1支持部911および第2支持部912がそれぞれ接合部材B1を介して凹部311aの底面に固定されている。
図22に示すように、梁部92、93、94、95は、それぞれ、その途中にS字状に蛇行した部分を有し、A軸方向およびB軸方向に弾性変形し易い形状となっている。梁部92~95がA軸方向およびB軸方向に変形することにより、ベース31から伝わる応力を効果的に吸収、緩和することができる。なお、梁部92~95の形状は、それぞれ、特に限定されず、例えば、蛇行した部分を省略してストレート状としてもよい。また、梁部92~95は、少なくとも1つが他と異なる形状となっていてもよい。
また、C軸方向からの平面視で、振動素子4の駆動腕451が梁部92と重なり、駆動腕452が梁部93と重なり、駆動腕453が梁部94と重なり、駆動腕454が梁部95と重なっている。そのため、衝撃等によって駆動腕451~454がC軸方向に撓んだ際、駆動腕451~454が梁部92~95と接触し、それ以上の過度な撓みが抑制される。すなわち、梁部92~95が駆動腕451~454のC軸方向への過度な変形を抑制するストッパーとして機能する。これにより、振動素子4の破損を抑制することができる。
このような支持基板9は、水晶基板で構成されている。このように、支持基板9を振動体41と同様に水晶基板で構成することにより、支持基板9と振動体41との熱膨張係数を等しくすることができる。そのため、支持基板9と振動体41との間には、互いの熱膨張係数差に起因する熱応力が実質的に生じず、振動素子4がより応力を受け難くなる。そのため、振動素子4の振動特性の低下や変動をより効果的に抑制することができる。
特に、支持基板9は、振動体41と同じカット角の水晶基板で構成されている。本実施形態では、振動体41がZカット水晶基板であるため、支持基板9もZカット水晶基板である。また、支持基板9の結晶軸の向きは、振動体41の結晶軸の向きと一致している。
すなわち、支持基板9と振動体41とでX軸が一致し、Y軸が一致し、Z軸が一致している。水晶は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれで熱膨張係数が異なるため、支持基板9と振動体41とを同じカット角とし、互いの結晶軸の向きを揃えることにより、支持基板9と振動体41との間で前述の熱応力がより生じ難くなる。そのため、振動素子4がさらに応力を受け難くなり、その振動特性の低下や変動をさらに効果的に抑制することができる。
なお、支持基板9としては、これに限定されず、例えば、振動体41と同じカット角であるが、結晶軸の方向が振動体41とは異なっていてもよい。また、支持基板9は、振動体41と異なるカット角の水晶基板から形成されていてもよい。また、支持基板9は、水晶基板から形成されていなくてもよい。この場合、支持基板9の構成材料は、水晶との熱膨張係数の差が、水晶とベース31の構成材料との熱膨張係数差よりも小さい材料であることが好ましい。
また、支持基板9には、振動素子4と内部端子341とを電気的に接続している配線96が配置されている。配線96は、端子491と内部端子341とを電気的に接続している駆動信号配線961と、端子492と内部端子341とを電気的に接続している駆動接地配線962と、端子493と内部端子341とを電気的に接続している第1検出信号配線963と、端子494と内部端子341とを電気的に接続している第1検出接地配線964と、端子495と内部端子341とを電気的に接続している第2検出信号配線965と、端子496と内部端子341とを電気的に接続している第2検出接地配線966と、を有する。
そして、駆動信号配線961は、梁部94、95を通って基部90と第2支持部912とに引き回され、駆動接地配線962は、梁部92、93を通って基部90と第1支持部911とに引き回されている。また、第1検出信号配線963は、梁部92を通って基部90と第1支持部911とに引き回され、第1検出接地配線964は、梁部94を通って基部90と第2支持部912とに引き回されている。また、第2検出信号配線965は、梁部93を通って基部90と第1支持部911とに引き回され、第2検出接地配線966は、梁部95を通って基部90と第2支持部912とに引き回されている。
このような構成では、C軸方向からの平面視で、梁部92を通る第1検出信号配線963は、駆動腕451と交差して重なる部分を有し、梁部93を通る第2検出信号配線965は、駆動腕452と交差して重なる部分を有する。そのため、前述した第1実施形態と同様に、駆動腕451、452上の駆動接地電極482がシールド層として機能し、駆動腕451、452上の駆動信号電極481と第1、第2検出信号配線963、965とのノイズ干渉を抑制することができる。
このような第6実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
図23は、第7実施形態のパーソナルコンピューターを示す斜視図である。
図23に示す電子機器としてのパーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106と、により構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。また、パーソナルコンピューター1100には、物理量センサーとしての振動デバイス1と、振動デバイス1からの出力信号に基づいて信号処理すなわち各部の制御を行う信号処理回路1110と、が内蔵されている。
このように、電子機器としてのパーソナルコンピューター1100は、振動デバイス1と、振動デバイス1の出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路1110と、を備える。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第8実施形態>
図24は、第8実施形態の携帯電話機を示す斜視図である。
図24に示す電子機器としての携帯電話機1200は、図示しないアンテナ、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。また、携帯電話機1200には、物理量センサーとしての振動デバイス1と、振動デバイス1からの出力信号に基づいて信号処理すなわち各部の制御を行う信号処理回路1210と、が内蔵されている。
このように、電子機器としての携帯電話機1200は、振動デバイス1と、振動デバイス1の出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路1210と、を備える。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第9実施形態>
図25は、第9実施形態のデジタルスチールカメラを示す斜視図である。
図25に示す電子機器としてのデジタルスチールカメラ1300は、ケース1302を備え、このケース1302の背面には表示部1310が設けられている。表示部1310は、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成となっており、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側には、光学レンズやCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、デジタルスチールカメラ1300には、物理量センサーとしての振動デバイス1と、振動デバイス1からの出力信号に基づいて信号処理すなわち各部の制御を行う信号処理回路1312と、が内蔵されている。
このように、電子機器としてのデジタルスチールカメラ1300は、振動デバイス1と、振動デバイス1の出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路1312と、を備える。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、振動デバイス1を備える電子機器は、前述したパーソナルコンピューター1100、携帯電話機1200およびデジタルスチールカメラ1300の他、例えば、スマートフォン、タブレット端末、スマートウォッチを含む時計、インクジェット式吐出装置、例えばインクジェットプリンター、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、スマートグラス等のウェアラブル端末、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子辞書、電子翻訳機、電卓、電子ゲーム機器、トレーニング機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡のような医療機器、魚群探知機、各種測定機器、車両、航空機、船舶に搭載される計器類、携帯端末用の基地局、フライトシミュレーター等であってもよい。
<第10実施形態>
図26は、第10実施形態の自動車を示す斜視図である。
図26に示す移動体としての自動車1500は、エンジンシステム、ブレーキシステム、操舵システム、姿勢制御システムおよびキーレスエントリーシステム等のシステム1502を含んでいる。また、自動車1500には、物理量センサーとしての振動デバイス1と、振動デバイス1からの出力信号に基づいて信号処理すなわちシステム1502の制御を行う信号処理回路1510と、が内蔵されている。
このように、移動体としての自動車1500は、振動デバイス1と、振動デバイス1の出力信号(発振信号)に基づいて信号処理を行う信号処理回路1510と、を備える。そのため、前述した振動デバイス1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、振動デバイス1を備える移動体は、自動車1500の他、例えば、ロボット、ドローン、電動車いす、二輪車、航空機、ヘリコプター、船舶、電車、モノレール、貨物運搬用カーゴ、ロケット、宇宙船等であってもよい。
以上、本発明の振動デバイス、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…振動デバイス、3…パッケージ、31…ベース、311、311a、311b、311c…凹部、32…リッド、33…接合部材、341、342…内部端子、343…外部端子、4…振動素子、4a…下面、4b…上面、4c、4d…側面、41…振動体、42…基部、431、432…検出腕、441、442…連結腕、451、452、453、454…駆動腕、4511、4512、4521、4522、4531、4532、4541、4542…凹部、48…電極、481…駆動信号電極、482…駆動接地電極、482a、482c、482d…部分、483…第1検出信号電極、484…第1検出接地電極、485…第2検出信号電極、486…第2検出接地電極、491…駆動信号端子、492…駆動接地端子、493…第1検出信号端子、494…第1検出接地端子、495…第2検出信号端子、496…第2検出接地端子、5…支持基板、51…基部、511…開口部、52、521、522、523、524、525、526…リード、6…回路素子、9…支持基板、90…基部、91…支持部、911…第1支持部、912…第2支持部、92、93、94、95…梁部、96…配線、961…駆動信号配線、962…駆動接地配線、963…第1検出信号配線、964…第1検出接地配線、965…第2検出信号配線、966…第2検出接地配線、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1110…信号処理回路、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1210…信号処理回路、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1312…信号処理回路、1500…自動車、1502…システム、1510…信号処理回路、A…矢印、B…矢印、B1、B2…接合部材、BW…ボンディングワイヤー、D11、D12、D21、D22…深さ、S…内部空間、ωc…角速度

Claims (8)

  1. 振動素子と、
    前記振動素子を支持している支持基板と、を有し、
    前記振動素子は、駆動信号電極および駆動定電位電極を備え、前記駆動信号電極に駆動信号を印加することにより駆動振動する駆動腕と、
    検出信号電極および検出定電位電極を備え、検出対象の物理量を受けて検出振動することにより前記検出信号電極から検出信号が出力される検出腕と、を有し、
    前記支持基板は、基部と、
    前記基部に設けられ、前記駆動信号電極と電気的に接続されている駆動信号配線、前記駆動定電位電極と電気的に接続されている駆動定電位配線および前記検出信号電極と電気的に接続されている検出信号配線と、を有し、
    前記駆動腕は、前記支持基板側に位置する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有し、
    前記第1面に前記駆動定電位電極が配置され、
    前記第2面に前記駆動信号電極が配置されていることを特徴とする振動デバイス。
  2. 前記駆動腕は、前記第1面と前記第2面とを接続する一対の第3面および第4面を有し、
    前記駆動定電位電極は、前記第1面、前記第3面および前記第4面に配置されている請求項1に記載の振動デバイス。
  3. 前記駆動定電位電極は、前記第1面に配置されている部分と、前記第3面に配置されている部分と、前記第4面に配置されている部分と、に分割されている請求項2に記載の振動デバイス。
  4. 前記第1面は、前記第2面側に凹没する凹部を有し、
    前記凹部に前記駆動定電位電極が配置されている請求項2または3に記載の振動デバイス。
  5. 前記検出信号配線は、前記駆動腕と対向している部分を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  6. 前記駆動信号配線、前記駆動定電位配線および前記検出信号配線の先端部は、前記基部から突出し、
    前記先端部に前記振動素子が支持されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動デバイス。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動デバイスと、
    前記振動デバイスの出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と、を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動デバイスと、
    前記振動デバイスの出力信号に基づいて信号処理を行う信号処理回路と、を備えていることを特徴とする移動体。
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