JP2016085192A - 振動素子、電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

振動素子、電子デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを低下させた振動素子を提供すること。【解決手段】振動素子としてのジャイロ素子100は、電圧が印加され駆動する駆動部としての駆動振動腕2a,2bと、駆動振動腕2a,2bに生じるコリオリ力の影響に応じて電荷が生じる検出部としての検出振動腕3a,3bと、を備え、前記コリオリ力が生じていない状態で、検出振動腕3a,3bで検出される電荷量は、駆動振動腕2a,2bに発生する電荷量の0%を超え0.1%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、振動素子、電子デバイス、電子機器および移動体に関する。
従来から、例えば、水晶などの圧電体の圧電現象を利用して振動腕を屈曲振動させる振動素子が知られていた。水晶を用いた振動素子は、周波数温度特性に優れていることより、各種の通信機器や電子機器の基準周波数源、発信源として広く用いられている。また、車両における車体制御、カーナビゲーションシステムの自車位置検出、デジタルカメラ、ビデオカメラおよび携帯電話の振動制御補正(いわゆる手振れ補正)などを行う電子機器にはジャイロセンサーが使用され、屈曲振動する振動素子はジャイロセンサーの角速度を検出する素子として用いられている。
これらの電子機器の小型化に伴い、振動素子にも小型化が求められている。振動素子を小型化すると、振動素子を形成する際の加工精度が相対的に大きくなる。例えば、振動腕を有する振動素子では、振動腕の形状が非対称になると主振動による面内方向の変位と、もれ振動による面内方向と交差する面外方向の変位と、を有する斜め振動が生じてしまう。この斜め振動を除去する方法として、特許文献1に記載されているように、振動腕と基部との間の結合領域に形成された金属膜(調整膜)をレーザーでトリミングする屈曲振動片の製造方法が知られていた。
特開2013−9221号公報
しかしながら、特許文献1に記載の屈曲振動片の製造方法を用いてジャイロ素子の斜め振動を完全に除去しようとするとジャイロ素子の歩留りが著しく低下してしまう。また、ジャイロ素子を個別にトリミングする工程の負荷も増加するためジャイロ素子の製造コストが上昇してしまうという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動素子は、電圧が印加され駆動する駆動部と、前記駆動部に生じるコリオリ力の影響に応じて電荷が生じる検出部と、を備え、前記コリオリ力が生じていない状態で、前記検出部で検出される電荷量は、前記駆動部に発生する電荷量の0%を超え0.1%以下であることを特徴とする。
本適用例によれば、振動素子に加わった角速度は、駆動部の駆動方向と交差するする方向に生じたコリオリ力に応じて検出部に現れる電荷をチャージアンプにより検出して処理することで求められる。駆動部は、その断面形状の非対称性などにより、主振動である面内方向の変位と、漏れ振動による面内方向と交差する面外方向の変位と、を有する斜め振動を生じる。この漏れ振動による変位によって振動素子に角速度が加わっていない状態においても検出部から電荷が検出され、その電荷と角速度が加わることで生じる電荷との電荷量がチャージアンプの許容入力を超えて入力されるとチャージアンプが飽和状態となり、振動素子に加わる角速度が検出できなくなってしまう。このチャージアンプの飽和と電荷量との関係を求めたところ、振動素子は、駆動電極に電圧を印加させることで駆動電極に生じる電荷量に対し、角速度の加わっていない状態において検出電極で検出される電荷量の割合が0.1%以下までであればチャージアンプが飽和せずに角速度を検出できることがわかった。これより、ジャイロセンサーに用いる振動素子としては、振動素子の面外方向の変位を必要以上に抑える必要がなくなり、振動素子の歩留り向上と振動素子のトリミングに要する負荷の軽減とがなされ、振動素子の製造コストを低下させることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動素子は、基部を有し、前記駆動部は、前記基部の一方の端部から延出し、前記検出部は、前記基部の前記一方の端部とは前記基部を境にして反対側の他方の端部から延出していること、が好ましい。
本適用例によれば、振動素子は、基部の一方の端部から延出している駆動部と、基部の一方の端部とは前記基部を境にして反対側の他方の端部から延出している検出部を備えた所謂H型と呼ばれる構成の振動素子である。H型の構成は、駆動系と検出系とが分離されているので、駆動系と検出系の電極間あるいは配線間の静電結合が低減され、角速度の検出感度を安定させることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動素子において、前記検出部は、前記基部から延出し、前記検出部または前記駆動部を挟むように位置している調整部を含んでいること、が好ましい。
本適用例によれば、振動素子は、漏れ振動で生じる検出部の発生電荷を、トリミングにより調整部で電荷量を調整することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動素子は、基部と、前記基部から両側に延出している連結部と、を有し、前記検出部は、前記基部から前記連結部の延出方向と交差する方向に沿って前記連結部を境とした両側に延出し、前記駆動部は、前記連結部の前記基部の側と反対側の先端部から前記検出部の延出方向に沿って両側に延出していること、が好ましい。
本適用例によれば、振動素子は、基部の両側に延出している二つの連結部と、基部から連結部の延出方向と交差する方向に沿って前記連結部を境とした両側に延出している二つの検出部と、連結部の基部の側と反対側の先端から検出部の延出方向に沿って両側に延出している四つの駆動部と、を備えた所謂ダブルT型と呼ばれる構成をなしている。ダブルT型の構成は、駆動系と検出系とが点対称で分離されているので、駆動系と検出系の電極間あるいは配線間の静電結合がさらに低減され、角速度の検出感度をさらに安定させることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動素子において、前記駆動部、前記検出部、および前記調整部の少なくとも一つの、前記基部の一端側とは反対側の他端側に、錘部が設けられていること、が好ましい。
本適用例によれば、駆動部、検出部、および調整部の少なくとも一つの、基部の一端側とは反対側の他端側には、錘部が設けられているので、駆動部、検出部、および調整部の長さの増大を抑えながら所定の駆動振動や検出振動を得るとともに、漏れ振動を抑制するための調整範囲が広くとれるので、より小型で高感度な特性を有する振動素子を提供することができる。
[適用例6]本適用例に係る電子デバイスは、上記適用例に記載の振動素子と、少なくとも前記駆動部を励振させる駆動回路を含む電子部品と、前記振動素子および前記電子部品の少なくとも一方を収容しているパッケージと、を備えていること、を特徴とする。
本適用例によれば、電子デバイスは低コストの振動素子を備えているので、低コストの電子デバイスを提供することができる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、電子機器は低コストの振動素子を備えているので、低コストの電子機器を提供することができる。
[適用例8]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、移動体は低コストの振動素子を備えているので、低コストの移動体を提供することができる。
実施形態1に係る振動素子の一例としてのジャイロ素子の概略を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図。 ジャイロ素子の電極構成を説明する図であり、(a)は図1(b)のA−A断面図、(b)は図1(b)のB−B断面図。 (a)は駆動部の断面形状を示す断面図、(b),(c)は駆動部の斜め振動を示す模式断面図。 ジャイロ素子からの出力信号を処理する一例としての検出回路。 (a)は駆動振動腕の駆動振動の概略を示す図、(b)はジャイロ素子に加わる角速度の概略を示す図、(c)は漏れ振動がない場合の出力信号の概略を示す図、(d)は漏れ振動がある場合の出力信号の概略を示す図。 ジャイロ素子から出力される電荷と角速度の検出との関係を示す図。 実施形態2に係る振動素子の一例としてのダブルT型ジャイロ素子の概略を示す図。 実施形態3に係る振動素子の一例としてのジャイロ素子を模式的に示す平面図。 (a)は図8のE−E線での断面図、(b)は図8のF−F線での断面図。 本発明に係る電子デバイスの一例としてのジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図。 (a)〜(c)は振動素子を備える電子機器の一例を示す斜視図。 振動素子を備える移動体としての自動車を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。また、図1〜3、図7〜9では、説明の便宜上、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下の説明では、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」と言う。
(実施形態1)
<ジャイロ素子−1>
まず、実施形態1に係る振動素子としてのジャイロ素子について、図1および図2を参照して説明する。図1(a)はジャイロ素子を模式的に示す斜視図、図1(b)はジャイロ素子を模式的に示す平面図である。図2は、ジャイロ素子の電極構成を説明する図であり、図2(a)は図1(b)におけるA−A線での断面図、図2(b)は図1(b)におけるB−B線での断面図である。
図1(a)に示すように、実施形態1に係るジャイロ素子100は、電圧が印加され駆動する駆動部と、駆動部に生じるコリオリ力の影響に応じて電荷が生じる検出部と、を備えている。詳しくは、ジャイロ素子100は、基材(主要部分を構成する材料)を加工することにより一体に形成された基部1と、駆動部としての駆動振動腕2a,2bおよび検出部としての検出振動腕3a,3bと、調整部としての調整用振動腕4a,4bとを有している。更に、基部1から延出する第1連結部5a、および第1連結部5aに連結する第1支持部5bと、基部1から第1連結部5aと反対方向に延出する第2連結部6a、および第2連結部6aに連結する第2支持部6bと、が設けられている。さらに、第1支持部5bおよび第2支持部6bは、駆動振動腕2a,2bの側で一体的に繋って、固定枠部7を構成している。そして、ジャイロ素子100は、固定枠部7の所定の位置で、図示しないパッケージ等の基板に固定される。
本実施形態のジャイロ素子100では、基材として圧電体材料である水晶を用いた例について説明する。水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸及び光学軸と呼ばれるZ軸を有している。本実施形態では、水晶結晶軸において直交するX軸及びY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚さを有した所謂水晶Z板を基材として用いた例を説明する。なお、ここでいう所定の厚さは、発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。また、ジャイロ素子100を形成する平板は、水晶からの切り出し角度の誤差を、X軸、Y軸及びZ軸の各々につき多少の範囲で許容できる。例えば、X軸を中心に0度から2度の範囲で回転して切り出したものを使用することができる。Y軸及びZ軸についても同様である。
ジャイロ素子100は、中心部分に位置する略矩形状の基部1と、基部1のY軸方向の端部1a,1bのうち一方の端部(図中(−)Y方向の端部)1bから並行するようにY軸に沿って延出している一対の駆動部としての駆動振動腕2a,2bと、基部1の一方の端部1bとは基部1を境にして反対側の他方の端部(図中(+)Y方向の端部)1aからY軸に沿って並行するように延出している一対の検出部としての検出振動腕3a,3bと、を有している。このように、基部1の両端部1a,1bから、一対の駆動振動腕2a,2bと、一対の検出振動腕3a,3bとが、それぞれ同軸方向に延出している。このような形状から、本実施形態に係るジャイロ素子100は、H型ジャイロ素子と呼ばれることがある。H型のジャイロ素子100は、駆動振動腕2a,2bと検出振動腕3a,3bとが、基部1の同一軸方向の両端部1a,1bからそれぞれ延出しているので、駆動系と検出系が分離される。ジャイロ素子100は、このように駆動系と検出系が分離されることにより、駆動系と検出系の電極間あるいは配線間の静電結合が低減され、検出感度が安定するという特徴を有する。なお、実施形態1ではH型ジャイロ素子を例に駆動振動腕および検出振動腕を各々2本ずつ設けているが、振動腕の本数は1本であっても3本以上であっても良い。また、1本の振動腕に後述する駆動電極と検出電極を形成しても良い。
H型のジャイロ素子100は、一対の駆動振動腕2a,2bを面内方向(+X軸方向と−X軸方向)に振動させた状態で、Y軸回りに角速度ωが加わると、駆動振動腕2a,2bにコリオリ力が発生し、駆動振動腕2a,2bが面内方向と交差する面外方向(+Z軸方向と−Z軸方向)に、互いに逆方向に屈曲振動する。そして、検出振動腕3a,3bは、駆動振動腕2a,2bの面外方向の屈曲振動に共振して、同じく面外方向に屈曲振動する。この時、圧電効果により検出振動腕3a,3bに設けられている検出電極に電荷が発生する。ジャイロ素子100は、この電荷を検出することによりジャイロ素子100に加わる角速度ωを検出することができる。
基部1から延出している駆動部としての一対の駆動振動腕2a,2bは、図2に示すように、表面2c,2gと、表面2c,2gと反対側に設けられた裏面2d,2hと、表面2c,2gと裏面2d,2hとを接続する側面2e,2f,2k,2jと、を備えている。また、駆動振動腕2a,2bの基部1の一端側とは反対側の他端側には、駆動振動腕2a,2bよりも幅の広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の錘部52a,52bが設けられている(図1参照)。このように、駆動振動腕2a,2bに、錘部52a,52bが設けられていることにより、駆動振動腕2a,2bの長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の駆動振動を得ることができるため、ジャイロ素子を小型化することが可能となる。なお、駆動振動腕2a,2bには、駆動振動腕2a,2bを駆動させるための電極が設けられているが、電極の構成については後述する。
基部1から延出している一対の検出部としての検出振動腕3a,3bには、表面3c,3gと、表面3c,3gと反対側に設けられた裏面3d,3fと、表面3c,3gと裏面3d,3fとを接続する側面3h,3i,3j,3kと、を備えている。
さらに、検出振動腕3a,3bの基部1の一端側とは反対側の他端側には、検出振動腕3a,3bよりも幅の広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の錘部53a,53bが設けられている(図1参照)。このように、検出振動腕3a,3bにおいても、錘部53a,53bが設けられていることにより、検出振動腕3a,3bの長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の検出振動を得ることができるため、ジャイロ素子を小型化することが可能となる。また、一対の検出振動腕3a,3bには、凹部58a,58bが設けられている。本実施形態における凹部58a,58bは、図2に示すように表面3c,3gおよび裏面3d,3fの両面側から掘り込まれている構成であるが、表面3c,3gあるいは裏面3d,3fの一方の面から掘り込まれた構成でもよい。
さらに、ジャイロ素子100には、図1に示すように、水晶の結晶X軸(電気軸)と交差する方向に検出振動腕3a,3bと並行させてかつ検出振動腕3a,3bを挟むように、基部1から延出している一対の調整部としての調整用振動腕4a,4bが設けられている。即ち、調整用振動腕4a,4bは、Y軸に沿って(+)Y軸方向に延出し、検出振動腕3a,3bと所定の間隔を空けて内側に挟むように位置し、かつ並行するように設けられている。なお、調整用振動腕4a,4bは、チューニングアームと呼ばれることもある。このような調整用振動腕4a,4bが設けられていることにより、漏れ出力を調整することが可能となる。換言すれば、駆動振動が漏れる(伝播する)、所謂振動漏れ出力によって検出振動腕3a,3bに発生する電荷を調整用振動腕4a,4bで発生する電荷でキャンセルすることができる。
また、調整用振動腕4a,4bは、駆動振動腕2a,2bおよび検出振動腕3a,3bよりも全長が短く形成されている。これにより、漏れ出力を調整するための調整用振動腕4a,4bの振動が、駆動振動腕2a,2bと検出振動腕3a,3bによるジャイロ素子100の主要な振動を阻害することがないので、ジャイロ素子100の振動特性が安定するとともに、ジャイロ素子100の小型化にも有利となる。
さらに、調整用振動腕4a,4bの基部1の一端側とは反対側の他端側には、調整用振動腕4a,4bよりも幅の広い(X軸方向の長さが長い)略矩形状の錘部54a,54bが設けられている。このように、調整用振動腕4a,4bの先端部に錘部54a,54bを設けることにより、調整用振動腕4a,4bにおける質量変化を顕著にさせることができ、ジャイロ素子100の高感度化に寄与する効果をさらに向上させることができる。
基部1の中央は、ジャイロ素子100の重心とすることができる。そして、X軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交し、重心を通るものとする。ジャイロ素子100の外形は、重心を通るY軸方向の仮想の中心線に対して線対称とすることができる。これにより、ジャイロ素子100の外形はバランスのよいものとなり、ジャイロ素子100の特性が安定して、検出感度が向上するので好ましい。このようなジャイロ素子100の外形形状は、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング(ウェットエッチングまたはドライエッチング)により形成することができる。なお、ジャイロ素子100は、1枚の水晶ウエハーから複数個取りすることが可能である。
次に、ジャイロ素子100の電極配置の一実施形態について、図2を参照して説明する。図2(a)は、検出振動腕3a,3bの図1(b)に示すA−A部における断面を示し、図2(b)は、駆動振動腕2a,2bの図1(b)に示すB−B部における断面を示している。
まず、検出振動腕3a,3bに形成され、検出振動腕3a,3bが振動することによって基材である水晶に発生する歪みを検出する検出電極について説明する。図1(a)に示すように、検出振動腕3a,3bには、前述したように、凹部58a,58bが設けられている。本実施形態における凹部58a,58bは、表面3c,3gおよび裏面3d,3fの両面側に設けられている。
検出振動腕3aには、側面3hに、検出振動腕3aの厚み方向(Z軸方向)の略中央に有って検出振動腕3aの延出方向(Y軸方向)に沿って設けられた電極分割部3mによって分割された、表面3c側の第1検出電極21aと裏面3d側の第2検出電極22bとが設けられている。さらに、第1検出電極21aと対向する凹部58aの内側面には、第2検出電極22aが設けられ、第2検出電極22bと対向する凹部58aの内側面には、第1検出電極21bが設けられている。また、側面3hとは反対側の側面3iに、検出振動腕3aの厚み方向の略中央に有って検出振動腕3aの延出方向に沿って設けられた電極分割部3nによって分割された、表面3c側の第2検出電極22aと裏面3d側の第1検出電極21bとが設けられている。さらに、第2検出電極22aと対向する凹部58aの内側面には、第1検出電極21aが設けられ、第1検出電極21bと対向する凹部58aの内側面には、第2検出電極22bが設けられている。
そして、第1検出電極21aと第1検出電極21bとは、図示しないが、検出振動腕3aの先端部などを経由して電気的に接続されている。第2検出電極22aと第2検出電極22bとは、図示しないが、検出振動腕3aの先端部などを経由して電気的に接続されている。なお、第1検出電極21a,21bおよび第2検出電極22a,22bは、検出振動腕3aの先端近傍まで延設されている。また、第1検出電極21a,21bおよび第2検出電極22a,22bは、図示しない配線を介して図示しない外部接続パッドに、それぞれが電気的に接続されている。また、第1検出電極21a,21bおよび第2検出電極22a,22bは、調整用振動腕4a(図1参照)に形成された図示しない調整用電極にも電気的に接続されている。
同様に、検出振動腕3bには、側面3jに、検出振動腕3bの厚み方向(Z軸方向)の略中央に有って検出振動腕3bの延出方向(Y軸方向)に沿って設けられた電極分割部3rによって分割された、表面3g側の第2検出電極31aと裏面3f側の第1検出電極32bとが設けられている。さらに、第2検出電極31aと対向する凹部58bの内側面には、第1検出電極32aが設けられ、第1検出電極32bと対向する凹部58bの内側面には、第2検出電極31bが設けられている。また、側面3jとは反対側の側面3kに、検出振動腕3bの厚み方向の略中央に有って検出振動腕3bの延出方向に沿って設けられた電極分割部3sによって分割された、表面3g側の第1検出電極32aと裏面3f側の第2検出電極31bとが設けられている。さらに、第1検出電極32aと対向する凹部58bの内側面には、第2検出電極31aが設けられ、第2検出電極31bと対向する凹部58bの内側面には、第1検出電極32bが設けられている。
そして、第2検出電極31aと第2検出電極31bとは、図示しないが、検出振動腕3bの先端部などを経由して電気的に接続されている。第1検出電極32aと第1検出電極32bとは、図示しないが、検出振動腕3bの先端部などを経由して電気的に接続されている。なお、第2検出電極31a,31bおよび第1検出電極32a,32bは、検出振動腕3bの先端近傍まで延設されている。また、第2検出電極31a,31bおよび第1検出電極32a,32bは、図示しない配線を介して図示しない外部接続パッドに、それぞれが電気的に接続されている。また、第2検出電極31a,31bおよび第1検出電極32a,32bは、調整用振動腕4b(図1参照)に形成された図示しない調整用電極にも電気的に接続されている。
検出振動腕3aにおいては、第1検出電極21aと第1検出電極21bとは同電位となるように接続され、第2検出電極22aと第2検出電極22bとは同電位となるように接続されている。これにより、検出振動腕3aの振動によって生じる歪みが、第1検出電極21a,21bと第2検出電極22a,22bの電極間の電位差を検出することにより検出される。同様に、検出振動腕3bにおいては、第1検出電極32aと第1検出電極32bとは同電位となるように接続され、第2検出電極31aと第2検出電極31bとは同電位となるように接続されている。これにより、検出振動腕3bの振動によって生じる歪みが、第1検出電極32a,32bと第2検出電極31a,31bの電極間の電位差を検出することにより検出される。
次に、駆動振動腕2a,2bに設けられた、駆動振動腕2a,2bを駆動させるための駆動電極11a,11b,11c,12a,12b,12cについて説明する。図2(b)に示すように、駆動振動腕2aの表面(一方の主面)2cには駆動電極11aが、および裏面(他方の主面)2dには駆動電極11bが、錘部52a(図1参照)までの間に形成されている。また、駆動振動腕2aの一方の側面2e、および他方の側面2fには駆動電極12cが、駆動振動腕2aの錘部52a(図1参照)までの間に形成されている。同様に、駆動振動腕2bの表面(一方の主面)2gには駆動電極12aが、および裏面(他方の主面)2hには駆動電極12bが、錘部52b(図1参照)までの間に形成されている。また、駆動振動腕2bの一方の側面2j、および他方の側面2kには駆動電極11cが、駆動振動腕2bの錘部52b(図1参照)までの間に形成されている。
駆動振動腕2a,2bに形成された駆動電極11a,11b,11c,12a,12b,12cは、駆動振動腕2a,2bを介して対向配置される駆動電極間において同電位となるように配置される。また、図示しないが、駆動電極11a,11b,11cが、接続される第1固定部に形成された接続パッド、および駆動電極12a,12b,12cが接続される第2固定部に形成された接続パッドを通して駆動電極11a,11b,11cと駆動電極12a,12b,12cとの間に電位差を交互に与えることにより駆動振動腕2a,2bは、いわゆる音叉振動が励振される。
次に、調整用振動腕4a,4bに設けられた電極について説明する。図示しないが、調整用振動腕4aには、表裏面に同電位の調整用電極が形成されている。また調整用振動腕4aの両側面のそれぞれには、同電位である他の調整用電極が形成されている。同様に、調整用振動腕4bには、表裏面に同電位の調整用電極が形成されている。また調整用振動腕4bの両側面には、同電位である他の調整用電極が形成されている。
なお、上述した駆動電極11a,11b,11c,12a,12b,12c、第1検出電極21a,21b,32a,32b、および第2検出電極22a,22b,31a,31b、および調整用電極の構成は、特に限定されず、導電性を有し、薄膜形成が可能であればよい。具体的な構成としては、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電材料により形成することができる。
次に、振動素子としてのジャイロ素子100の漏れ振動について、駆動振動腕2aを用いて説明する。図3(a)は、駆動部の断面形状を示す断面図、(b),(c)は、駆動部の斜め振動を示す模式断面図である。
図3に示すように、駆動振動腕2aのXZ平面に平行に切断した時、その断面形状は、ジャイロ素子100の外形を形成する際、製造工程における加工のばらつきなどにより、中心線CLに対して非対称になることがある。詳しくは、駆動振動腕2aの断面は、表面2cで形成される第1の辺と、裏面2dで形成される第2の辺とが、X軸方向に沿って互いに逆方向にズレを生じた平行四辺形をなしている。
駆動振動腕2aの駆動電極11a,11bと駆動電極12cと(図2参照)に交流電圧を印加して駆動振動腕2aに屈曲振動を励起させた時(駆動モード時)、駆動振動腕2aの基部1(図1参照)とは反対側の先端が、その位置を変えることを変位という。図3(a)に示した形状の駆動振動腕2aを屈曲振動させた場合、駆動振動腕2aは主振動によるX軸方向(面内方向)の変位と、漏れ振動によるZ軸方向(面外方向)の変位と、を有する斜め振動を生じる。斜め振動は、二つの振動形態を有する。図3(b)に示す第1の振動形態は、駆動振動腕2aが+X軸方向に振れた際に+Z軸方向に漏れ振動を生じさせるように振れ、−X軸方向に振れた際に−Z軸方向に振れるといった形態である。また、図3(c)に示す第2の振動形態は、駆動振動腕2aが+X軸方向に振れた際に−Z軸方向に漏れ振動を生じさせるように振れ、−X軸方向に振れた際に+Z軸方向に振れるといった振動形態である。
漏れ振動による面外方向の変位によってジャイロ素子100に角速度が加わっていない(駆動部としての駆動振動腕2a,3bにコリオリ力が生じていない)状態においても、検出部としての検出振動腕3a,3bは、駆動部の面外方向の漏れ振動(変位)に共振して面外方向に屈曲する振動により、電荷を検出してしまう。
次に、図4を参照して、ジャイロ素子100に加わった角速度の検出回路200について説明する。図4は、ジャイロ素子からの出力信号を処理する一例としての検出回路である。
検出回路200は、検出部としての検出振動腕3a,3b、チャージアンプ210a,210b、差動アンプ220、ACアンプ230、同期検波回路240、LPF(Low−pass filter)250、可変ゲインアンプ260を含み構成されている。
ジャイロ素子100に角速度が加わると、駆動振動腕2a,2bにコリオリ力が発生して、検出振動腕3aと検出振動腕3bとに角速度に応じた極性の異なる出力信号が出力される。検出振動腕3a,3bから出力された出力信号は、それぞれチャージアンプ210a、210bによって増幅し、差動アンプ220に出力する。
差動アンプ220は、検出振動腕3aと検出振動腕3bとからの出力信号の差動増幅信号を、ACアンプ230を介して同期検波回路240に出力する。同期検波回路240では、差動アンプ220からACアンプ230を介して入力された差動増幅信号を駆動回路(図示せず)からの出力信号を基準として位相検波する。同期検波回路240からの出力信号は、LPF250を介して平滑化され、可変ゲインアンプ260で増幅後に出力される。これにより、Y軸回りの角速度ωを数値として得ることができる。
次に、図5を参照して、ジャイロ素子から出力される出力信号について説明する。
図5(a)は、駆動振動腕2a,2bの駆動振動を示す図、図5(b)は、ジャイロ素子100に加わる角速度の概略を示す図、図5(c)は、漏れ振動がない場合の出力信号の概略を示す図、図5(d)は、漏れ振動がある場合の出力信号の概略を示す図である。図5(a)〜(d)の横軸は時間を表し、図5(a)の縦軸は振幅を表し、図5(b)の縦軸は角速度を表し、図5(c)(d)の縦軸は出力電圧を表す。
駆動振動腕2aの駆動電極11a,11bと駆動電極12cと(図2参照)、および駆動振動腕2bの駆動電極12a,12bと駆動電極11cと、に交流電圧を印加した時、駆動振動腕2a,2bは、所定の周波数でX軸方向に一定の振幅で振動する駆動振動を生じる。図5(a)に駆動振動の概略波形を示す。
図5(b)は、ジャイロ素子100のY軸回りに加えられる角速度を示している。
図5(c)は、漏れ振動によるZ軸方向の変位がない場合に、検出振動腕3aまたは検出振動腕3bから出力される出力信号を示している。図5(c)に示すように、漏れ振動がない場合には、角速度が加わらない領域では電圧が出力されない。角速度が加わっている領域では、角速度に駆動振動の波形が重畳された電圧が出力される。
図5(d)は、漏れ振動によるZ軸方向の変位がある場合に、検出振動腕3aまたは検出振動腕3bから出力される出力信号を示している。図5(d)に示すように、漏れ振動がある場合には、角速度が加わらない領域においても漏れ振動により一定の電圧が生じている。角速度が加わっている領域では、漏れ振動により生じた電圧に対して、図5(c)に示した漏れ振動がない場合に出力される電圧が重畳された電圧が出力される。
図5(d)の仮想線Cは、図4に示したチャージアンプ210a,210bの許容入力値を示している。漏れ振動が大きくなると、角速度が加わっていない領域での出力電圧が大きくなり、これに角速度により出力される電圧が重畳されて、チャージアンプ210a,210bの許容入力値を超えると、チャージアンプ210a,210bが飽和状態となり、ジャイロ素子100に加わる角速度を検出できなくなる。したがって、斜め振動の大きいジャイロ素子100は、個別にトリミングして漏れ振動(Z軸方向の変位)を抑える必要があった。
図6は、ジャイロ素子100から出力される電荷と角速度の検出との関係を示す図である。図6に記載の電荷量比は、駆動振動腕2a,2b(図1参照)にコリオリ力が生じていない状態、換言すると、ジャイロ素子100のY軸回りに角速度が加えられていない状態において、検出部としての検出振動腕3a,3bで検出される電荷量を、駆動部としての駆動振動腕2a,2bに発生する電荷量で除した値をパーセント(%)で表している。角速度の検出は、ジャイロ素子100のY軸回りに角速度が加えられた時、検出振動腕3a,3bからの出力信号でチャージアンプ210a,210bが飽和せずに角速度が検出されたか否かを示している。なお、駆動振動腕2a,2bに発生する電荷は、駆動振動腕2a,2bに検出電極(図示せず)を設けることで検出することができる。
図6に示すように、図4に示した検出回路200において、電荷量比0.1%以下のジャイロ素子100を使用することでチャージアンプ210a,210bを飽和させることなく角速度を検出することができる。ジャイロセンサーに用いる振動素子(ジャイロ素子100)としては、電荷比0.1%以下まで許容されること、駆動振動腕2a,2bの漏れ振動を完全に除去する(電荷比を0%にする)必要がないことを見出した。これにより、駆動部としての駆動振動腕2a,2bの漏れ振動による面外方向(Z軸方向)の変位を必要以上に抑える必要がなくなり、ジャイロ素子100の歩留りを向上させ、ジャイロ素子100のトリミングに要する負荷を軽減させることができる。
なお、上記実施形態1に係るジャイロ素子100の説明では、基部1の一方端に、一対の検出振動腕3a,3bと、検出振動腕3a,3bを挟む一対の調整用振動腕4a,4bと、が設けられ、他方端に一対の駆動振動腕2a,2bが設けられている例を用いたが、この構成に限らない。例えば、駆動振動腕と調整用振動腕とが、基部の同じ端から同方向に延出されている形態でもよい。
また、本実施形態では、基材として圧電体材料である水晶を用いた例を説明したが、これに限定するものではない。例えば、基材にシリコンを主成分とした材料を用いてジャイロ素子の外形を形成し、駆動部または検出部として、駆動電極または検出電極に挟まれた圧電体を備えた、所謂圧電薄膜型のジャイロ素子であってもよい。
以上述べたように、本実施形態1に係る振動素子としてのジャイロ素子100によれば、以下の効果を得ることができる。
コリオリ力が生じていない状態で、ジャイロ素子100の検出振動腕3a,3bで検出される電荷を、駆動振動腕2a,2bに発生する電荷の0%を超え0.1%以下にすることで、ジャイロ素子100は、ジャイロセンサーの振動素子として用いることができる。これにより、駆動部としての駆動振動腕2a,2bの漏れ振動による面外方向(Z軸方向)の変位を必要以上に抑える必要がなくなり、ジャイロ素子100の歩留り向上と、ジャイロ素子100のトリミングに要する負荷を軽減させることができる。したがって、製造コストを低下させたジャイロ素子100を提供することができる。
(実施形態2)
<ジャイロ素子−2>
次に、図7を参照して、実施形態2に係る振動素子としてのジャイロ素子400について説明する。
図7は、実施形態2に係るジャイロ素子の概略構成を模式的に示し、ジャイロ素子を+側のZ軸方向から見た平面図である。なお、ジャイロ素子400には、検出信号電極、検出信号配線、検出信号端子、検出接地電極、検出接地配線、検出接地端子、駆動信号電極、駆動信号配線、駆動信号端子、駆動接地電極、駆動接地配線および駆動接地端子などが設けられているが、図7においては省略している。
実施形態2に係るジャイロ素子400は、Z軸まわりの角速度を検出する「面外軸検出型」のセンサー素子であって、図示しないが、基材と、基材の表面に設けられている複数の電極、配線および端子とで構成されている。ジャイロ素子400は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料で構成することができるが、これらの中でも、水晶で構成するのが好ましい。これにより、優れた振動特性(周波数特性)を発揮することのできるジャイロ素子400が得られる。
このようなジャイロ素子400は、いわゆるダブルT型をなす振動体404と、振動体404を支持する第1支持部451および第2支持部452と、振動体404と第1支持部451および第2支持部452とを連結する第1梁461、第2梁462、第3梁463および第4梁464とを有している。
振動体404は、XY平面に拡がりを有し、Z軸方向に厚みを有している。このような振動体404は、中央に位置する基部440と、基部440からX軸方向に沿って両側に延出している連結部としての第1連結腕431、第2連結腕432と、基部440からY軸方向に沿って両側に延出している検出部としての第1検出振動腕421、第2検出振動腕422と、第1連結腕431の先端部からY軸方向に沿って両側に延出している駆動部としての第1駆動振動腕441、第2駆動振動腕442と、第2連結腕432の先端部からY軸方向に沿って両側に延出している駆動部としての第3駆動振動腕443、第4駆動振動腕444と、を有している。第1、第2検出振動腕421,422および第1、第2、第3、第4駆動振動腕441,442,443,444の基部440の一端側とは反対側の他端側には、それぞれ、基端側よりも幅の大きい略四角形の錘部(ハンマーヘッド)425,426,445,446,447,448が設けられている。このような錘部425,426,445,446,447,448を設けることでジャイロ素子400の角速度の検出感度が向上する。
第1検出振動腕421には、有底の凹部458が設けられ、第2検出振動腕422には、有底の凹部459が設けられている。凹部458,459は、表面および裏面の両面側から掘り込まれている。なお、凹部は、表面あるいは裏面のいずれか一方の面から掘り込まれた構成でもよい。
また、第1、第2支持部451,452は、それぞれ、X軸方向に沿って延在しており、これら第1、第2支持部451,452の間に振動体404が位置している。言い換えれば、第1、第2支持部451,452は、振動体404を介してY軸方向に沿って対向するように配置されている。第1支持部451は、第1梁461、および第2梁462を介して基部440と連結されており、第2支持部452は、第3梁463、および第4梁464を介して基部440と連結されている。
第1梁461は、第1検出振動腕421と第1駆動振動腕441との間を通って第1支持部451と基部440を連結している。第2梁462は、第1検出振動腕421と第3駆動振動腕443との間を通って第1支持部451と基部440を連結している。第3梁463は、第2検出振動腕422と第2駆動振動腕442との間を通って第2支持部452と基部440を連結している。第4梁464は、第2検出振動腕422と第4駆動振動腕444との間を通って第2支持部452と基部440を連結している。
第1梁461〜第4梁464は、それぞれ、X軸方向に沿って往復しながらY軸方向に沿って延びる蛇行部を有する細長い形状で形成されているので、あらゆる方向に弾性を有している。そのため、外部から衝撃が加えられても、各梁461,462,463,464で衝撃を吸収する作用を有するので、これに起因する検出ノイズを低減または抑制することができる。
このような構成のジャイロ素子400は、次のようにしてZ軸まわりの角速度ωを検出する。ジャイロ素子400の駆動振動は、角速度ωが加わらない状態において、駆動信号電極(図示せず)および駆動接地電極(図示せず)の間に電界が生じると、各駆動振動腕441,442,443,444がX軸方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動振動腕441,442と、第3、第4駆動振動腕443,444とは、中心点(重心)を通るYZ平面に関して面対称の振動を行っているため、基部440と、第1、第2連結腕431,432と、第1、第2検出振動腕421,422とは、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態にて、ジャイロ素子400にZ軸まわりに角速度ωが加わると、駆動振動腕441,442,443,444および連結腕431,432にY軸方向のコリオリの力が働き、このY軸方向の振動に呼応して、X軸方向の検出振動が励起される。そして、この振動により発生した検出振動腕421,422の歪みを検出信号として検出することによって角速度ωが求められる。
ジャイロ素子400は、前述の実施形態1のジャイロ素子100と同様に、コリオリ力が生じていない状態で、ジャイロ素子400の第1検出振動腕421、第2検出振動腕422で検出される電荷を、各駆動振動腕441,442,443,444に発生する電荷の0%を超え0.1%以下にすることで、ジャイロ素子400は、ジャイロセンサーの振動素子として用いることができる。これにより、駆動部としての各駆動振動腕441,442,443,444の漏れ振動による面外方向(Z軸方向)の変位を必要以上に抑える必要がなくなり、ジャイロ素子400の歩留り向上と、ジャイロ素子400のトリミングに要する負荷を軽減させることができる。したがって、製造コストを低下させたジャイロ素子400を提供することができる。
なお、実施形態3に係るジャイロ素子400では、第1検出振動腕421および第2検出振動腕422に、凹部458,459が設けられている構成で説明したが、これに限らず、凹部458,459が設けられていない構成でもよい。
(実施形態3)
<ジャイロ素子−3>
次に、図8を参照して、ジャイロ素子600について説明する。図8は、実施形態3に係る振動素子の一例としてのジャイロ素子600を模式的に示す平面図である。図9(a)は図8のE−E線での断面図、図9(b)は図8のF−F線での断面図である。
図8および図9に示すように、ジャイロ素子600は、基体610、振動体620、弾性支持体630、駆動部640、を含んでいる。ジャイロ素子600は、基体610に設けられた凹部614と間隙を介して振動体620が設けられている。振動体620は、基体610の第1面611に(基体610上に)設けられた固定部617に弾性支持体630を介して支持されている。
ジャイロ素子600は、振動体620の検出部650においてY軸まわりの角速度を検出するジャイロ素子(静電容量型MEMSジャイロ素子)である。
なお、便宜上、図8では、基体610を透視して図示している。また、基体610の振動体620が設けられる基面である第1面611(図9参照)の法線方向から見ること、即ち基体610に支持されている振動体620を上方から見ることを、以下、「平面視」という。
基体610は、図9に示すように、第1面611と、第1面611と反対側の第2面611bと、を有している。第1面611には、凹部614が設けられている。凹部614の上方には、間隙を介して、振動体620(検出部650、および支持部612)、弾性支持体630、および駆動部640(駆動用可動電極部641、および駆動用固定電極部642)が設けられている。凹部614によって、振動体620、弾性支持体630、および駆動部640の一部(駆動用可動電極部641)は、基体610に妨害されることなく、所望の方向に可動することができる。基体610の材質としては、例えば、ガラス、シリコンを用いることができる。
本実施形態の凹部614の平面形状(Z軸方向から見たときの形状)は、長方形であるが、特に限定されない。凹部614は、例えば、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって形成される。
基体610は、図9に示すように振動体620の形態に応じて、第1面611に適宜設けられる固定部617を有している。固定部617は、振動体620を支持する弾性支持体630の一端615が固定(接合)され、弾性支持体630を介して振動体620を支持する部分である。
図8および図9に示すように、弾性支持体630の一端615(固定部617)は、X軸方向において振動体620を挟むように配置されていてもよい。また、弾性支持体630の一端615は、Y軸方向において振動体620を挟むように配置されていてもよい。即ち、弾性支持体630の一端615は、2か所、あるいは4か所設けられていてもよい。
固定部617の第1面611(基体610)と、弾性支持体630、駆動用固定電極部642などと、の固定(接合)方法は、特に限定されないが、例えば、基体610の材質がガラスであり、振動体620等の材質がシリコンである場合は、陽極接合を適用することができる。
振動体620は、基体610の第1面611に(基体610上に)弾性支持体630を介して支持されている。振動体620は、検出部650、および検出部650と接続された支持部612を有している。振動体620の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。振動体620は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって加工することにより形成される。
振動体620は、弾性支持体630の一端615によって弾性支持体630を介して固定部617に支持されており、基体610と離間して配置されている。より具体的には、基体610に形成された凹部614の上方に間隙を介して、振動体620が設けられている。振動体620は、後述する検出部650を囲むフレーム状の形状(枠状)の支持部612を有している。振動体620は、図示しない中心線(X軸に沿った直線、あるいはY軸に沿った直線)に対して、対称となる形状であってもよい。
弾性支持体630は、X軸方向に振動体620を変位し得るように構成されている。より具体的には、弾性支持体630は、弾性支持体630の一端615から振動体620までX軸に沿う方向に延出し、Y軸方向に往復しながらX軸方向に延出する形状を有している。弾性支持体630の一端615は、固定部617(基体610の第1面611)に接合(固定)されている。また、弾性支持体630の他端は、振動体620の支持部612に接続されている。本実施形態では、弾性支持体630は、振動体620をX軸方向において挟むように、4つ設けられている。
弾性支持体630の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。弾性支持体630は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって振動体620と共に一体的に加工することにより形成される。
検出部650は、平面視で、振動体620の支持部612の内側(振動体620の中心側)に設けられている。換言すれば、検出部650は、支持部612に対して、後述する駆動部640の配置側と反対側に設けられている。
検出部650は、可動電極としての第1フラップ板651および第2フラップ板653と、第1フラップ板651と接続された第1梁部652と、第2フラップ板653と接続された第2梁部654と、検出用固定電極655と、を有している。第1フラップ板651および第2フラップ板653は、前述のように、シリコンに、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されている。
第1フラップ板651は、第1梁部652のX軸方向の中央部分に位置する接続部で第1梁部652と接続されている。第1梁部652は、支持部612の内のX軸に沿った一方の延在部分に沿って設けられ、支持部612の内の、Y軸に沿って延在し、互いに対向する二つの延在部分に両端が接続されている。第1フラップ板651の第1梁部652と接続されている端と反対側の端は、自由端となっている。第1フラップ板651は、第1梁部652を回転軸としてZ軸方向に搖動することができる。
また、第2フラップ板653は、第2梁部654のX軸方向の中央部分に位置する接続部で第2梁部654と接続されている。第2梁部654は、第1梁部652側(+Y軸方向)に位置する一方の支持部612の延在部分と、検出部650を挟んだ反対側(−Y軸方向)に位置する他方の支持部612の延在部分に沿って設けられている。
第2梁部654は、支持部612のY軸方向に沿って対向する二つの延在部分の内側に、両端が接続されている。第2フラップ板653の第2梁部654と接続されている端と反対側の端は、自由端となっている。第2フラップ板653は、第2梁部654を回転軸としてZ軸方向に搖動することができる。第1フラップ板651および第2フラップ板653のそれぞれの自由端は、Y軸方向の内側を向くように配置され、間隙を有して対向するように設けられている。
検出用固定電極655は、第1フラップ板651および第2フラップ板653と間隙を有して対向し、平面視で第1フラップ板651および第2フラップ板653の配置された領域に略重なるように設けられている。検出用固定電極655は、基体610の第1面611に設けられた凹部614の底面613に設けられている。
基体610の凹部614の底面613に設けられている検出用固定電極655は、例えばITO(酸化インジウムスズ)、ZnO(酸化亜鉛)などの透明電極材料をスパッタリング法などによって成膜し、フォトリソグラフィー法、エッチング法などでパターニングされることによって形成される。なお、検出用固定電極655は、透明電極材料に限らず、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料を用いることができる。また、基体610がシリコンのような半導体材料においては、駆動用固定電極部642との間に、絶縁層を有していることが好ましい。絶縁層としては、例えばSiO2(酸化ケイ素)、AlN(窒化アルミ)、SiN(窒化ケイ素)などを用いることができる。
駆動部640は、振動体620を励振することができる機構を有する。なお、駆動部640の構成および数は、振動体620を励振することができる限り、特に限定されない。例えば、駆動部640は、振動体620に直接設けられていてもよい。駆動部640は、図8に示すように、振動体620(支持部612)のY軸方向の外側に接続された駆動用可動電極部641と、基体610に駆動用可動電極部641と所定の距離を介して対向配置された駆動用固定電極部642から構成されている。なお、駆動部640は、振動体620に直接接続せずに静電力等によって振動体620を励振する機構を有し、振動体620の外側に配置されていてもよい。
駆動用可動電極部641は、振動体620に接続されて複数設けられていてもよい。図示の例では、駆動用可動電極部641は、振動体620から+Y軸方向(または−Y軸方向)に延出している幹部と、該幹部から+X軸方向および−X軸方向に延出している複数の枝部と、を有する櫛歯状電極に設けられている。
駆動用固定電極部642は、駆動用可動電極部641の外側に配置されている。駆動用固定電極部642は、基体610の第1面611に接合(固定)されている。図示の例では、駆動用固定電極部642は複数設けられ、駆動用可動電極部641を介して対向配置されている。駆動用可動電極部641が櫛歯状の形状を有する場合、駆動用固定電極部642の形状は、駆動用可動電極部641に対応した櫛歯状電極であってもよい。
駆動部640の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。駆動部640は、例えば、シリコン基板(図示せず)を、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術によって振動体620と共に一体的に加工することにより形成される。
このような構成のジャイロ素子600は、次のようにしてY軸まわりの角速度ωを検出する。
ジャイロ素子600の駆動振動は、角速度ωが加わらない状態において、支持部612に接続された駆動部640における駆動用固定電極部642と駆動用可動電極部641との間に生じる静電力により、振動体620がX軸に沿って往復振動(運動)を行う。より具体的には、駆動用固定電極部642と駆動用可動電極部641との間に交番電圧を印加する。これにより、第1フラップ板651および第2フラップ板653などを含む振動体620を、所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。
ジャイロ素子600が駆動振動している状態で、Y軸回りの角速度ωを受けるとZ軸方向のコリオリ力が生じ、振動体620(第1フラップ板651および第2フラップ板653)はZ軸方向に振動する。このZ軸方向の振動により生じる容量変化を検出することで、角速度を算出することができる。具体的には、第1フラップ板651および第2フラップ板653にDC電圧を印加した状態で、第1フラップ板651および第2フラップ板653がZ軸方向に振動(搖動)すると、第1フラップ板651および第2フラップ板653と検出用固定電極655との間の距離が変化し、第1フラップ板651および第2フラップ板653と検出用固定電極655との間の静電容量が変化する。その容量変化を検出用固定電極655の電流変化として検出することによって角速度ωを求めることができる。
次に、振動素子としてのジャイロ素子600の漏れ振動について説明する。
ジャイロ素子600の振動体620などを含むシリコン構造体の形状は、例えばドライエッチング加工において加工誤差を生じるなどして、本来は正方形あるいは長方形になるべき断面形状が、図3(a)と同様に平行四辺形等に形成されてしまうことがある。この状態で、駆動部640に交流電圧を印加して、駆動振動を励起させた時、駆動部640は、主振動によるX軸方向(面内方向)の変位と、漏れ振動によるZ軸方向(面外方向)の変位と、を有する斜め振動を生じてしまう。この斜め振動が検出部650に伝わり、検出部650が角速度を検出する振動方向であるZ軸方向に振動してしまうと、角速度が生じていないにもかかわらず検出部650が角速度を検出してしまったり、検出した角速度に誤差を生じてしまったりする。
ジャイロ素子600は、前述の実施形態1のジャイロ素子100と同様に、コリオリ力が生じていない状態で、ジャイロ素子600の検出部650で検出される電荷を、各駆動部640に発生する電荷の0%を超え0.1%以下にすることで、ジャイロ素子600は、ジャイロセンサーの振動素子として用いることができる。これにより、各駆動部640の漏れ振動による面外方向(Z軸方向)の変位を必要以上に抑える必要がなくなり、ジャイロ素子600の歩留り向上と、ジャイロ素子600のトリミングに要する負荷を軽減させることができる。したがって、製造コストを低下させたジャイロ素子600を提供することができる。
(電子デバイスとしてのジャイロセンサー)
次に、実施形態1に係るジャイロ素子100を備えた電子デバイスとしてのジャイロセンサー500について、図10を参照して説明する。図10は、電子デバイスの一例としてのジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図である。
図10に示すように、ジャイロセンサー500は、パッケージ510の凹部に、ジャイロ素子100と、電子部品としての半導体装置520と、を収容し、パッケージ510の開口部を蓋体530により密閉し、内部を気密に保持されている。パッケージ510は、平板上の第1基板511と、第1基板511上に、枠状の第2基板512、第3基板513、第4基板514、を順に積層、固着して形成され、半導体装置520とジャイロ素子100とが収容される凹部が形成される。基板511,512,513,514は、例えばセラミックスなどにより形成される。
第1基板511は、凹部側の半導体装置520が搭載される電子部品搭載面511aには、半導体装置520が載置され固定されるダイパッド515が設けられている。半導体装置520はダイパッド515上に、例えば、ろう材(ダイアタッチ材)540によって接着され、固定されている。
半導体装置520は、ジャイロ素子100を駆動振動させるための励振手段としての駆動回路と、角速度が加わったときにジャイロ素子100に生じる検出振動を検出する検出手段としての検出回路と、を有する。具体的には、半導体装置520が有する駆動回路は、ジャイロ素子100の一対の駆動振動腕2a,2b(図1参照)にそれぞれ形成された駆動電極11a,11b,12cおよび駆動電極11c,12a,12b(図2参照)に駆動信号を供給する。また、半導体装置520が有する検出回路は、ジャイロ素子100の一対の検出振動腕3a,3bにそれぞれ形成された第1検出電極21a,21b、第2検出電極22a,22bおよび第2検出電極31a,31b、第1検出電極32a,32b(図2参照)に生じる検出信号を増幅させて増幅信号を生成し、該増幅信号に基づいてジャイロセンサー500に加わった回転角速度を検出する。
第2基板512は、ダイパッド515上に搭載される半導体装置520が収容可能な大きさの開口を有する枠状の形状に形成されている。第3基板513は、第2基板512の開口より広い開口を有する枠状の形状に形成され、第2基板512上に積層され、固着される。そして第2基板512に第3基板513が積層されて第3基板513の開口の内側に現れる第2基板面512aには、半導体装置520の図示しない電極パッドと電気的に接続するボンディングワイヤーBWが接続される複数のIC接続端子512bが形成されている。そして、半導体装置520の図示しない電極パッドとパッケージ510に設けられたIC接続端子512bとが、ワイヤーボンディング法を用いて電気的に接続されている。すなわち、半導体装置520に設けられた複数の電極パッドと、パッケージ510の対応するIC接続端子512bとが、ボンディングワイヤーBWにより接続されている。また、IC接続端子512bのいずれかは、パッケージ510の図示しない内部配線により、第1基板511の外部底面511bに設けられた複数の外部接続端子511cに電気的に接続されている。
第3基板513上には、第3基板513の開口より広い開口を有する第4基板514が積層され、固着されている。そして、第3基板513に第4基板514が積層されて第4基板514の開口の内側に現れる第3基板面513aには、ジャイロ素子100に形成された接続パッド(図示せず)と接続される複数のジャイロ素子接続端子513bが形成されている。ジャイロ素子接続端子513bは、パッケージ510の図示しない内部配線によってIC接続端子512bのいずれかと電気的に接続されている。ジャイロ素子100は、第3基板面513aにジャイロ素子100の第1支持部5b、第2支持部6b(図1参照)を、接続パッドとジャイロ素子接続端子513bとに位置を合わせて載置され、導電性接着剤550によって接着固定される。
更に、第4基板514の開口の上面に蓋体530が配置され、パッケージ510の開口を封止し、パッケージ510の内部が気密封止され、ジャイロセンサー500が得られる。蓋体530は、例えば、42アロイ(鉄にニッケルが42%含有された合金)やコバール(鉄、ニッケルおよびコバルトの合金)等の金属、セラミックス、あるいはガラスなどを用いて形成することができる。例えば、金属により蓋体530を形成した場合には、コバール合金などを矩形環状に型抜きして形成されたシールリング560を介してシーム溶接することによりパッケージ510と接合される。パッケージ510および蓋体530によって形成される凹部空間は、ジャイロ素子100が動作するための空間となるため、減圧空間または不活性ガス雰囲気に密閉・封止することが好ましい。
電子デバイスとしてのジャイロセンサー500は、コストを低下させ、所望の検出感度を有するジャイロ素子100を備えているため、所定の検出感度を備えたジャイロセンサー500を低コストで提供することができる。また、上記構成のようなパッケージタイプのジャイロセンサー500は、小型化・薄型化に有利であるとともに耐衝撃性を高くすることができる。
なお、本発明に係る振動素子を適用可能な電子デバイスとしては、ジャイロセンサー500の他にも、例えば、パッケージ内に振動素子を収納したタイミングデバイスとしての振動子、またはパッケージ内に振動素子および振動素子を振動させる機能を少なくとも備えた回路素子を収納したタイミングデバイスとしての発振器などがある。
(電子機器)
次に、図11を参照して、前述の実施形態に係る振動素子を備えた電子機器について説明する。なお、以下の説明では、振動素子の一例としてジャイロ素子100を用いた例について説明する。図11(a)〜図11(c)は、ジャイロ素子100を備える電子機器の一例を示す斜視図である。
図11(a)は、電子機器としてのデジタルビデオカメラ1000にジャイロ素子100を適用した例を示す。デジタルビデオカメラ1000は、受像部1100、操作部1200、音声入力部1300、及び表示ユニット1400を備えている。このようなデジタルビデオカメラ1000に、上述の実施形態のジャイロ素子100を搭載する手ぶれ補正機能を具備させることができる。
図11(b)は、電子機器としての携帯電話機2000にジャイロ素子100を適用した例を示す。図11(b)に示す携帯電話機2000は、複数の操作ボタン2100及びスクロールボタン2200、並びに表示ユニット2300を備える。スクロールボタン2200を操作することによって、表示ユニット2300に表示される画面がスクロールされる。
図11(c)は、電子機器としての情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)3000にジャイロ素子100を適用した例を示す。図11(c)に示すPDA3000は、複数の操作ボタン3100及び電源スイッチ3200、並びに表示ユニット3300を備える。電源スイッチ3200を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示ユニット3300に表示される。
このような携帯電話機2000やPDA3000に、上述の実施形態のジャイロ素子100を搭載することにより、様々な機能を付与することができる。例えば、図11(b)の携帯電話機2000に、図示しないカメラ機能を付与した場合に、上記のデジタルビデオカメラ1000と同様に、手振れ補正を行うことができる。また、図11(b)の携帯電話機2000や、図11(c)のPDA3000に、GPS(Global Positioning System)として広く知られる汎地球測位システムを具備した場合に、上述の実施形態のジャイロ素子100を搭載することにより、GPSによって、携帯電話機2000やPDA3000の位置や姿勢を認識させることができる。
なお、本発明の実施形態に係るジャイロ素子100を一例とする振動素子は、図11(a)のデジタルビデオカメラ1000、図11(b)の携帯電話機、および図11(c)の情報携帯端末の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
(移動体)
次に、前述の実施形態に係る振動素子を備えた移動体について説明する。なお、以下の説明では、振動素子の一例としてジャイロ素子100を用いた例について説明する。図12は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には実施形態3に係るジャイロ素子100が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1500には、ジャイロ素子100を内蔵してタイヤなどを制御する電子制御ユニット1510が車体に搭載されている。また、ジャイロ素子100は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に広く適用できる。
以上、実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態および変形例では、振動素子あるいは振動素子としてのジャイロ素子の形成材料として水晶を用いた例を説明したが、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、圧電体材料以外の材料を用いて振動素子を形成することができる。例えば、シリコン半導体材料などを用いて振動素子を形成することもできる。また、振動素子の振動(駆動)方式は圧電駆動に限らない。圧電基板を用いた圧電駆動型のもの以外に、静電気力を用いた静電駆動型や、磁力を利用したローレンツ駆動型などの振動素子においても、本発明の構成およびその効果を発揮させることができる。
1,440…基部、1a,1b…端部、2a,2b…駆動部としての駆動振動腕、3a,3b…検出部としての検出振動腕、4a,4b…調整部としての調整用振動腕、5a…第1連結部、6a…第2連結部、11a,11b,11c,12a,12b,12c…駆動電極、21a,21b,32a,32b…第1検出電極、22a,22b,31a,31b…第2検出電極、52a,52b,53a,53b,54a,54b,425,426,445,446,447,448…錘部、100…振動素子としてのH型ジャイロ素子、200…検出回路、210a,210b…チャージアンプ、220…差動アンプ、230…ACアンプ、240…同期検波回路、250…LPF、260…可変ゲインアンプ、400…振動素子としてのダブルT型ジャイロ素子、404,620…振動体、421…第1検出振動腕、422…第2検出振動腕、431…第1連結腕、432…第2連結腕、441…第1駆動振動腕、442…第2駆動振動腕、443…第3駆動振動腕、444…第4駆動振動腕、500…電子デバイスとしてのジャイロセンサー、510…パッケージ、520…半導体装置、600…振動素子としての静電容量型MEMSジャイロ素子、640…駆動部、650…検出部、1000…電子機器としてのデジタルビデオカメラ、1500…移動体としての自動車、2000…電子機器としての携帯電話機、3000…電子機器としての情報携帯端末(PDA)。

Claims (8)

  1. 電圧が印加され駆動する駆動部と、
    前記駆動部に生じるコリオリ力の影響に応じて電荷が生じる検出部と、を備え、
    前記コリオリ力が生じていない状態で、前記検出部で検出される電荷量は、前記駆動部に発生する電荷量の0%を超え0.1%以下であることを特徴とする振動素子。
  2. 基部を有し、
    前記駆動部は、前記基部の一方の端部から延出し、
    前記検出部は、前記基部の前記一方の端部とは前記基部を境にして反対側の他方の端部から延出していること、を特徴とする請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記検出部は、前記基部から延出し、前記検出部または前記駆動部を挟むように位置している調整部を含んでいること、を特徴とする請求項2に記載の振動素子。
  4. 基部と、
    前記基部から両側に延出している連結部と、を有し、
    前記検出部は、前記基部から前記連結部の延出方向と交差する方向に沿って前記連結部を境とした両側に延出し、
    前記駆動部は、前記連結部の前記基部の側と反対側の先端部から前記検出部の延出方向に沿って両側に延出していること、を特徴とする請求項1に記載の振動素子。
  5. 前記駆動部、前記検出部、および前記調整部の少なくとも一つの、前記基部の一端側とは反対側の他端側に、錘部が設けられていること、を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の振動素子。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の振動素子と、
    少なくとも前記駆動部を励振させる駆動回路を含む電子部品と、
    前記振動素子および前記電子部品の少なくとも一方を収容しているパッケージと、を備えていること、を特徴とする電子デバイス。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の振動素子を備えていること、を特徴とする電子機器。
  8. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の振動素子を備えていること、を特徴とする移動体。
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