JP6210345B2 - ジャイロセンサー素子、ジャイロセンサーユニット、電子機器及びジャイロセンサーユニットの製造方法 - Google Patents

ジャイロセンサー素子、ジャイロセンサーユニット、電子機器及びジャイロセンサーユニットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、振動片、センサーユニットおよび電子機器に関する。
車両における車体制御やカーナビゲーションシステムの自車位置検出、また、デジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの振動制御補正機能(所謂手ぶれ補正)などを充実させる角速度センサーとしての振動ジャイロセンサー(以下振動ジャイロと呼ぶ)が広く利用されている。振動ジャイロは、高弾性材料としての水晶などの圧電性単結晶物からなるジャイロ振動片により、物体の揺れや回転などの振動によってジャイロ振動片の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって物体の変位を求めるものである。
ジャイロセンサーに用いられる振動片としては、従来より、水晶などの圧電体材料により形成された圧電振動片(ジャイロ素子)が広く用いられている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の振動片は、水晶からなる基部と、基部の一端部から並行させて延伸された一対の振動腕と、を含む、所謂音叉型の圧電振動片である。各振動腕の主面(第1表面)には振動腕を励振する駆動電圧を供給する駆動電極(励振電極)が設けられ、第1表面と直交する側面には検出電極が設けられている。そして、駆動電極に駆動信号(励振信号)を印加することにより、振動腕を振動させることができる。ここで、この振動片に駆動信号を印加して振動腕を第1表面に沿った方向に振動(面内振動)させているときに、振動腕の延伸方向の軸(例えば、水晶Z板を基材としたジャイロ素子の場合、Y軸)を検出軸として回転させると、コリオリの力により振動腕が第1表面と直交する方向に振動(面外振動)する。この面外振動の振幅は振動片の回転速度に比例することから角速度として検出することができる。
上記のようなジャイロ素子の基部や振動腕は、圧電体材料、例えば水晶を、フォトリソグラフィーを用いてエッチング加工することにより一体に形成することができる。もともと、振動腕の断面形状は矩形状となるように設計されるが、水晶のエッチング異方性や加工プロセスのばらつきなどにより、矩形状とならずに、平行四辺形や菱形、あるいは、もっと複雑な不定形を呈する。このとき、振動腕の断面形状が、もともと設計されていた矩形状から大きくずれると、振動腕の振動方向が設計値からずれて、所謂漏れ出力という望まない振動漏れが発生し、ジャイロ素子の検出感度を劣化させる要因になる。このような漏れ出力を抑制する方法として、振動腕の基部との付け根近傍に切削部を設けたジャイロ素子が、例えば、特許文献2に紹介されている。
特許文献2のジャイロ素子(角速度センサー素子)は、基部と、基部から延伸された振動腕と、を有し、振動腕には、振動腕の幅方向の振動を励振する駆動電極と、振動腕の厚み方向となる垂直振動による電荷を検出する検出電極と、が設けられている。そして、振動腕の基部との付け根近傍において、振動腕の幅方向の少なくとも一方の端部に、レーザー加工により形成された複数の切削部が設けられている。振動腕の基部との付け根近傍に設けられた切削部によって、質量分布を変化させることにより漏れ出力(斜め振動)を抑制することができると記載されている。
特開平5−256723号公報 特開2008−209215号公報
しかしながら、特許文献2に記載のジャイロ素子では、漏れ出力抑制のための精緻な調整を行うには、極微細な切削部を設ける必要があり、近年、進展しているジャイロ素子(振動片)の小型化に伴って、切削部の形成が更に困難になるとともに、切削部の形成によってジャイロ素子の機械的な強度が弱くなるという課題があった
本発明は、少なくとも上述の課題の一つを解決するように、下記の形態または適用例として実現され得る。
〔適用例1〕本適用例の振動片は、基部と、前記基部の一端から延出している駆動用振動腕と、前記基部の前記一端とは反対側の他端から延出している検出用振動腕と、前記基部から前記駆動用振動腕が延出している方向とは反対の方向に延出している調整用振動腕と、前記基部から延出し、基板に固定される支持部と、を備え、前記調整用振動腕の出力信号は、前記検出用振動腕の漏れ振動の出力信号に対して逆位相である、ことを特徴とする。
本適用例の振動片によれば、調整用振動腕の調整部の一部を除去、または付加することにより、駆動用振動腕および検出用振動腕の振動の漏れ出力を打ち消して抑制できる。従って、振動片の外形の一部を加工して漏れ出力の抑制調整を行う従来の方法に比して、小型化に有利であるとともに、精緻な調整が可能となるので、小型で、機械的強度が高く、且つ、高感度な特性を有する振動片を提供することができる。
また、基部に調整用振動腕が設けられていると、「Tu」モード(いわゆる音叉振動)と2つの腕が同相に動く「TuX」モードが発生するが、本例の振動片では、駆動用振動腕と調整用振動腕とが、基部から反対方向に延出しているため、「TuX」モードの結合を回避することができ(「TuX」モードの周波数を駆動周波数に対して遠ざけることができる)、結果的に漏れ信号を抑制することができる。詳述すると、「TuX」モードでは、駆動用振動腕と調整用振動腕とを、基部から反対方向に延出させることにより、基部中央を基点として、振動片全体に回転の力が加わる。この回転の力を支持部が固定されることで抑制することができる。これにより、「TuX」モードの周波数のみが大きく低下し、「TuX」モードの周波数を駆動周波数に対して遠ざけることができるためである。
さらに、基部に固定された支持部を有し、支持部によって基部を含む駆動用、検出用、および調整用振動腕部をパッケージに保持することができる。これにより、各振動腕からパッケージへの振動漏れを抑制することができるため、高感度、高精度の振動片を得ることができる。
〔適用例2〕上述の適用例において、前記駆動用振動腕は、一対の駆動用振動腕であり、前記検出用振動腕は、一対の検出用振動腕であり、前記調整用振動腕は、前記一対の検出用振動腕を挟むように設けられている一対の調整用振動腕である、ことを特徴とする。
上述の適用例によれば、駆動用振動腕、検出用振動腕、および調整用振動腕が、それぞれ一対の振動腕で構成されている。それぞれの振動腕が一対、所謂音叉型であることにより、その根元の振動が抑制され、その結果、各振動腕からパッケージへの振動漏れを抑制することが可能となる。
〔適用例3〕上述の適用例において、前記支持部は、一端が前記基部に接続されている第1連結部及び第2連結部と、前記第1連結部の他端に接続されている第1固定部と、前記第2連結部の他端に接続されている第2固定部と、を備えていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、連結部を介して固定部において振動片をパッケージに固定させることで、なお各振動腕からパッケージへの振動漏れを抑制することができるため、高感度、高精度の振動片を得ることができる。
〔適用例4〕上述の適用例において、前記第1固定部と前記第2固定部と、が連結されていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、振動片の機械的強度を向上させることができ、更に、パッケージへ接着などによって固定する領域を広くすることができる。従って、本適用例の振動片を備えるセンサーなどの電子部品の機械的強度の向上と、各振動腕からパッケージへの振動漏れを抑制することができるため、高感度、高精度の振動片を得ることができる。
〔適用例5〕上述の適用例において、前記検出用振動腕には検出電極が設けられ、前記調整用振動腕には金属膜が設けられ、前記金属膜と前記検出電極とが電気的に接続されていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、調整用振動腕の調整部に設けた金属膜の一部を、例えばレーザー照射により除去したり、または、蒸着やスパッタリングにより金属膜を付加したりすることにより、調整用振動腕の電荷(電流)を制御することで、より精緻な漏れ出力の抑制調整を行うことができる。
〔適用例6〕上述の適用例において、前記調整用振動腕の前記基部の側とは反対側の先端部に、幅広部が設けられていることを特徴とする。
上述の適用例によれば、調整用振動腕の長さの増大を抑えながら漏れ振動の抑制効果を向上させることができるとともに、漏れ振動を抑制するための調整範囲が広くとれるので、より小型で高感度な特性を有する振動片を提供することができる。
〔適用例7〕上述の適用例において、前記調整用振動腕の長さが、前記駆動用振動腕及び前記検出用振動腕の長さより短いことを特徴とする。
上述の適用例によれば、漏れ出力を調整するための調整用振動腕の振動が、駆動用振動腕と検出用振動腕による振動片の主要な振動を阻害することがないので、振動片の振動特性が安定するとともに、振動片の小型化にも有利である。
〔適用例8〕本適用例のセンサーユニットは、上述の振動片と、前記駆動用振動腕を励振させる駆動回路と、前記検出用振動腕に生じる検出信号を検出する検出回路と、を含む電子部品と、前記振動片と、前記電子部品と、を収容するパッケージと、を備えている。
本適用例のセンサーユニットによれば、センサーユニットは、上記適用例のいずれか一例に記載の効果を有する振動片を備えたセンサーユニットを得ることができる。加えて、上記構成のようなパッケージタイプのセンサーユニットは、小型化・薄型化に有利であるとともに耐衝撃性を高くすることができる。
〔適用例9〕本適用例の電子機器は、上述のセンサーユニットを備えている。
本適用例の電子機器によれば、上記適用例のいずれかにかかる漏れ出力を抑制する調整が施された高感度の振動片を備えているので、高機能で安定した特性を有する電子機器を提供することができる。
第1実施形態に係るジャイロ素子を示す、(a)は斜視図、(b)は平面図。 第1実施形態に係るジャイロ素子の電極配置を示す、(a)は一方の面の平面図、(b)は他方の面の平面図、(c)は(a)に示すA−A´部の断面図、(d)は(a)に示すB−B´部の断面図。 その他のジャイロ素子の形態を示す平面図。 その他のジャイロ素子の形態を示す平面図。 第2実施形態に係るジャイロセンサーを示す、(a)は平面図、(b)は(a)に示すC−C´部の断面図。 (a)〜(c)は、ジャイロ素子の第1振動腕のうちの検出用振動腕と、第2振動腕としての調整用振動腕との位相の関係を示す説明図。 (a)〜(c)は、ジャイロ素子の第1振動腕のうちの検出用振動腕と、第2振動腕としての調整用振動腕との位相の関係を示す説明図。 「TuX」モードの振動を説明するためのジャイロ素子の振動方向を示す概略図であり、(a)、(b)は比較例におけるジャイロ素子の振動モードを示す平面図、(c)、(d)は本発明の実施形態に係るジャイロ素子の振動モードを示す平面図。 その他のジャイロセンサーを示す、(a)は平面図、(b)は(a)に示すD−O−D´部の断面図。 第3実施形態に係る電子機器を示す外観図。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の振動片を振動ジャイロ素子に具体化した実施形態について説明する。図1は、振動片としての振動ジャイロ素子の一実施形態を示す、(a)は模式図的に示す斜視図、(b)が模式図的に示す平面図である。図1(a)に示すように、振動片としての振動ジャイロ素子10(以下、ジャイロ素子10という)は、基材(主要部分を構成する材料)を加工することにより一体に形成された基部1と、第1振動腕としての駆動用振動腕2a,2bおよび検出用振動腕3a,3bと、第2振動腕としての調整用振動腕4a,4bとを有している。更に、基部1から延出する第1連結部5aと、第1連結部5aに連結し図示しないパッケージ等の基板に固定される第1固定部5bと、により第1支持部5が形成され、基部1から延出する第2連結部6aと、第2連結部6aに連結し図示しないパッケージ等の基板に固定される第2固定部6bと、により第2支持部6が形成されている。
本実施形態のジャイロ素子10は、基材として圧電体材料である水晶を用いた例を説明する。水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸及び光学軸と呼ばれるZ軸を有している。本実施形態では、水晶結晶軸において直交するX軸及びY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚みを有した所謂水晶Z板を基材として用いた例を説明する。なお、ここでいう所定の厚みは、発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。また、ジャイロ素子10を形成する平板は、水晶からの切り出し角度の誤差を、X軸、Y軸及びZ軸の各々につき多少の範囲で許容できる。例えば、X軸を中心に0度から2度の範囲で回転して切り出したものを使用することができる。Y軸及びZ軸についても同様である。
ジャイロ素子10は、中心部分に位置する略矩形状の基部1と、基部1の(±)Y軸方向の端部のうち一方の端部(図中Y(−)方向)から(−)Y軸に沿って並行させて延伸された一対の第1振動腕としての駆動用振動腕2a,2bと、基部1の他方の端部(図中Y(+)方向)から(+)Y軸に沿って並行させて延伸された一対の第1振動腕としての検出用振動腕3a,3bと、を有している。このように、基部1の両端部から、一対の駆動用振動腕2a,2bと、一対の検出用振動腕3a,3bとが、それぞれ同軸方向に延伸されている。このような形状から、本実施形態に係るジャイロ素子10は、H型振動片(H型ジャイロ素子)と呼ばれることがある。H型のジャイロ素子10は、駆動用振動腕2a,2bと検出用振動腕3a,3bとが、基部1の同一軸方向の両端部からそれぞれ延伸されているので、駆動系と検出系が分離されることから、駆動系と検出系の電極間あるいは配線間の静電結合が低減され、検出感度が安定するという特徴を有する。なお、本実施形態ではH型振動片を例に駆動用振動腕および検出用振動腕を各々2本ずつ設けているが、振動腕の本数は1本であっても3本以上であっても良い。また、1本の振動腕に駆動電極と検出電極を形成しても良い。
また、ジャイロ素子10は、水晶の結晶X軸(電気軸)と交差する方向に検出用振動腕3a,3bと並行させてかつ検出用振動腕3a,3bを挟むように、基部1から一対の第2振動腕として調整用振動腕4a,4bが延出されている。即ち、調整用振動腕4a,4bは、Y軸に沿って(Y(+)方向に)延伸されている。第2振動腕としての調整用振動腕4a,4bは、第1振動腕としての駆動用振動腕2a,2bおよび検出用振動腕3a,3bよりも全長が短く形成されている。これにより、漏れ出力を調整するための調整用振動腕4a,4bの振動が、第1振動腕(駆動用振動腕と検出用振動腕)によるジャイロ素子10の主要な振動を阻害することがないので、ジャイロ素子10の振動特性が安定するとともに、ジャイロ素子10の小型化にも有利となる。
基部1の中央は、ジャイロ素子10の重心であることができる。X軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交し、重心を通るものとする。ジャイロ素子10の外形は、重心を通るY軸方向の仮想の中心線に対して線対称であることができる。これにより、ジャイロ素子10の外形はバランスのよいものとなり、ジャイロ素子10の特性が安定して、検出感度が向上するので好ましい。このようなジャイロ素子10の外形形状は、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチング(ウエットエッチングまたはドライエッチング)により形成することができる。なお、ジャイロ素子10は、1枚の水晶ウエハーから複数個取りすることが可能である。
次に、ジャイロ素子10の電極配置の一実施形態について説明する。図2は、第1実施形態に係るジャイロ素子10の電極配置を示し、(a)は一方の主面側の電極配置を示す平面図、(b)は他方の主面側の電極配置を示す平面図、(c)は(a)に示す駆動用振動腕2a,2bのA−A´部における断面図、(d)は(a)に示す検出用振動腕3a,3bおよび調整用振動腕4a,4bのB−B´部における断面図である。
図2(a)に示すように、駆動用振動腕2a,2bを駆動させるために電極11,12が形成されている。電極11,12は図2(c)に示すように、駆動用振動腕2aの一方の主面2cには駆動用電極11aが、および他方の主面2dには駆動用電極11bが、形成されている。また、駆動用振動腕2aの一方の側面2e、および他方の側面2fには駆動用電極12cが、駆動用振動腕2aの先端部を含んで形成されている。同様に、駆動用振動腕2bの一方の主面2gには駆動用電極12aが、および他方の主面2hには駆動用電極12bが、形成されている。また、駆動用振動腕2bの一方の側面2j、および他方の側面2kには駆動用電極11cが、駆動用振動腕2bの先端部を含んで形成されている。
駆動用振動腕2a,2bに形成された駆動用電極11a,11b,11c,12a,12b,12cは、駆動用振動腕2a,2bを介して対向配置される駆動用電極間において同電位となるように配置される。図2(a),(b)に示すように、電極11では配線11d,11eによって接続される第1固定部5bに形成された接続パッド11f、および電極12では配線12d,12eによって接続される第2固定部6bに形成された接続パッド12f、を通して電極11と電極12との間に電位差を交互に与えることにより駆動用振動腕2a,2bは、いわゆる音叉振動が励振される。
次に、検出用振動腕3a,3bに形成され、検出用振動腕3a,3bが振動することによって基材である水晶に発生するひずみを検出する検出用電極について説明する。図2(a),(b)に示すように、検出用振動腕3aでは、一方の主面3cには、検出用振動腕3aの延出方向に沿って検出用電極21a,22aが形成されている。また、主面3cの反対側の他方の主面3dにも、検出用振動腕3aの延出方向に沿って検出用電極21b,22bが形成されている。そして、検出用電極22aと検出用電極22bとは、検出用振動腕3aの先端部を経由して電気的に接続され、検出用電極21a,21bは検出用振動腕3aの先端近傍まで延設されている。検出用電極21a,21bはそれぞれ、配線21d,21e,21f,21gにより第1固定部5bに形成された接続パッド21hと電気的に接続されている。また、検出用電極22a,22bはそれぞれ、配線22dと、後述する調整用振動腕4aに形成された調整用電極22cと、配線22eにより第1固定部5bに形成された接続パッド22fと電気的に接続されている。
検出用電極21aと検出用電極21bとは同電位となるように接続され、検出用電極22aと検出用電極22bとは同電位となるように接続されている。これにより、検出用振動腕3aの振動によって生じるひずみが、検出用電極21a,21bと検出用電極22a,22bの電極間の電位差を検出することにより検出される。すなわち、電極21と電極22との電位差を接続パッド21h,22fから検出する。
同様に検出用振動腕3bにおいても、一方の主面3eには、検出用振動腕3bの延出方向に沿って検出用電極31a,32aが形成されている。また、主面3eの反対側の他方の主面3fにも、検出用振動腕3bの延出方向に沿って検出用電極31b,32bが形成されている。そして、検出用電極32aと検出用電極32bとは、検出用振動腕3bの先端部を経由して電気的に接続され、検出用電極31a,31bは検出用振動腕3bの先端近傍まで延設されている。検出用電極31a,31bはそれぞれ、配線31e,31f,31gにより第2固定部6bに形成された接続パッド31hと電気的に接続されている。また、検出用電極32a,32bはそれぞれ、配線32dと、後述する調整用振動腕4bに形成された調整用電極32cと、配線32eにより第2固定部6bに形成された接続パッド32fと電気的に接続されている。そして、検出用電極31aと検出用電極31bとは同電位となるように接続され、検出用電極32aと検出用電極32bとは同電位となるように接続されている。これにより、検出用振動腕3bの振動によって生じるひずみが、検出用電極31a,31bと検出用電極32a,32bの電極間の電位差を検出することにより検出される。すなわち、電極31と電極32との電位差を接続パッド31h,32fから検出する。
次に、調整用振動腕4a,4bに設けられた調整部としての電極について説明する。図2(a),(b),(d)に示すように、調整用振動腕4aには、一方の主面4cには調整用電極21cと、主面4cの反対側の他方の主面4dには調整用電極21dと、が同電位の調整用電極として形成されている。また調整用振動腕4aの一方の側面4eには調整用電極22cと、側面4eの反対側の他方の側面4fには、側面4eの調整用電極22cと調整用振動腕4aの先端を経由して連続する調整用電極22cと、が形成されている。調整用電極21c,21dは配線21f,21gにより、接続パッド21hに接続されている。そして、調整用電極22cは配線22eにより、接続パッド22fに電気的に接続されている。同様に、調整用振動腕4bには、一方の主面4gには調整用電極31cと、主面4gの反対側の他方の主面4hには調整用電極31dと、が同電位の調整用電極として形成されている。また調整用振動腕4bの一方の側面4jには調整用電極32cと、側面4jの反対側の他方の側面4kには、側面4jの調整用電極32cと調整用振動腕4bの先端を経由して連続する調整用電極32cと、が形成されている。調整用電極31c,31dは配線31f,31gにより、接続パッド31hに接続されている。そして、調整用電極32cは配線32eにより、接続パッド32fに電気的に接続されている。
上述したように、本実施形態に係るジャイロ素子10によれば、駆動用振動腕2a,2bを所定の励振駆動信号を印加させることにより振動させた状態で、ジャイロ素子10に角速度が加わることにより、検出用振動腕3a,3bにはコリオリ力による振動が生じる。この検出用振動腕3a,3bの振動によって調整用振動腕4a,4bが励振される。そこで、調整用振動腕4a,4bに設けられた金属膜である調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cの重さを増減させたり、調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cの体積を増減させたりして電荷量を変化させることにより、検出用振動腕3a,3bの望まれない漏れ出力を抑制できる。
従って、例えば、ジャイロ素子10の基材である水晶のエッチング異方性や、製造ばらつきなどにより、駆動用振動腕2a,2bや検出用振動腕3a,3bの断面形状のばらつき等によって起こり得る漏れ出力が原因となる検出感度の低下を抑制することができ、感度の高い振動片としてのジャイロ素子10を提供することができる。
図3は、第1実施形態に係るジャイロ素子10のその他の形態を示す平面図である。図3(a)に示すジャイロ素子1Aは、基部1に連結部5a,6aによって連結される固定部7が枠状の形状を有している。すなわち、第1実施形態に係るジャイロ素子10における第1固定部5bと第2固定部6bとが、本例では駆動用振動腕2a,2bの側で一体的に繋がった固定部7が形成されている。
また、図3(b)に示すジャイロ素子1Bは、枠状の固定部8の内側に基部1、駆動用振動腕2a,2b、検出用振動腕3a,3b、そして調整用振動腕4a,4bを配置し、連結部5a,6aによって基部1と固定部8が連結された形態となっている。このように、図3(a),(b)に示すようなジャイロ素子1A,1Bによれば、後述するパッケージにジャイロ素子1A,1Bを収納したジャイロユニットを形成する際に、パッケージに固定される固定部7あるいは固定部8の固定面積が広いことによる固定力を高めることで、パッケージへの振動漏れを抑制することができる。また、固定部7あるいは8が枠状であることにより、ジャイロ素子1A,1Bの強度を高め、固定部7あるいは固定部8への振動漏れを抑制することができる。
(変形例1)
上述の第1実施形態のジャイロ素子10において、調整用振動腕4a,4bは、先端部に質量を付加することが可能となる形状変化を加えることにより、ジャイロ素子10の高感度化に寄与する効果をさらに向上させることができる。図4は、第2振動腕としての調整用振動腕の先端に幅広部を設けた振動片としてのジャイロ素子の変形例を示す模式図的な平面図である。なお、図4において、第1実施形態に係るジャイロ素子10と同じ構成については、同一符号を付して説明を省略し、また、図示も省略する。
図4に示すように、本変形例のジャイロ素子1Cは、第1実施形態に係るジャイロ素子10と同一構成の基部1と、基部1のY軸方向の両端部からそれぞれ延伸された一対の駆動用振動腕2a,2b、および、一対の検出用振動腕3a,3bを有している。また、検出用振動腕3aのX(−)方向に隣り合いY方向に基部1より延出する調整用振動腕15aと、検出用振動腕3bのX(+)方向に隣り合いY方向に基部1より延出する調整用振動腕15bと、を有している。調整用振動腕15a,15bの主面には、ジャイロ素子1Cの漏れ出力を調整するための膜体としての調整用電極21c,31cが、調整用振動腕15a,15bの側面には、調整用電極22c,32cが、それぞれ設けられている。
調整用振動腕15a,15bの先端側には、調整用振動腕15a,15bより幅が広い(X軸方向の長さが長い)略矩形状の幅広部としての錘部16a,16bが設けられている。錘部16a,16bの表面には、膜体40a,40bが設けられている。なお、膜体は、錘部16a,16bの両主面、および、図示を省略したが両側面に設けることができる。また、膜体40a,40bは、他の電極と同じ金属材料により形成してもよいし、不導体材料により形成してもよい。他の電極と同じ金属材料により膜体40a,40bを形成することにより、他の電極と同時に製造することができるので生産性を高めることができる。また、不導体材料により膜体40a,40bを形成することにより、膜体形成材料の選択肢が広がる点で有利となる。なお、膜体形成材料としては、なるべく密度の高い(比重が大きい)材料を用いることが好ましい。
変形例1に係るジャイロ素子1Cによれば、第1実施形態に係るジャイロ素子10で説明した第2振動腕としての調整用振動腕4a,4bと同様に調整用振動腕15a,15bを備えることにより、漏れ振動が抑制されたジャイロ素子1Cを得ることができる。さらに、各調整用振動腕15a,15bの先端側に幅広部としての錘部16a,16bを有していることにより、調整用振動腕15a,15bの長さの増大を抑えながら漏れ振動の抑制効果を向上させることができる。更に、漏れ振動を抑制するための調整用振動腕15a,15bに備える膜体(電極)重量の調整範囲が広くとれるので、漏れ振動抑制のための精緻な調整が可能となり、より感度の高いジャイロ素子1Cを提供することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態として、第1実施形態に係るジャイロ素子10を備えたセンサーユニットとしてのジャイロセンサーについて説明する。図5は、第2実施形態に係るジャイロセンサー100を示す、(a)は蓋体を省略して描いた概略平面図、(b)は(a)に示すC−C´部の断面図である。
図5(b)に示すように、ジャイロセンサー100は、パッケージ110の凹部に、ジャイロ素子10と、電子部品としての半導体装置120と、を収容し、パッケージ110の開口部を蓋体130により密閉し、内部を気密に保持されている。パッケージ110は、図5(b)に示すように、平板上の第1基板111と、第1基板111上に、枠状の第2基板112、第3基板113、第4基板114、を順に積層、固着して形成され、半導体装置120とジャイロ素子10とが収容される凹部が形成される。基板111,112,113,114は、例えばセラミックスなどにより形成される。
第1基板111は、凹部側の半導体装置120が搭載される電子部品搭載面111aには、半導体装置120が載置され、固定されるダイパッド115が設けられている。半導体装置120はダイパッド115上に、例えば、ろう材(ダイアタッチ材)140によって接着され、固定されている。
半導体装置120は、ジャイロ素子10を駆動振動させるための励振手段としての駆動回路と、角速度が加わったときにジャイロ素子10に生じる検出振動を検出する検出手段としての検出回路と、を有する。具体的には、半導体装置120が有する駆動回路は、ジャイロ素子10の一対の駆動用振動腕2a,2b(図2参照)にそれぞれ形成された駆動用電極11a,11b,12cおよび駆動用電極11c,12a,12b(図2参照)に駆動信号を供給する。また、半導体装置120が有する検出回路は、振動ジャイロ素子10の一対の検出用振動腕3a,3bにそれぞれ形成された検出用電極21a,21b,22a,22bおよび検出用電極31a,31b,32a,32b(図2参照)に生じる検出信号を増幅させて増幅信号を生成し、該増幅信号に基づいてジャイロセンサー100に加わった回転角速度を検出する。
第2基板112は、ダイパッド115上に搭載される半導体装置120が収容可能な大きさの開口を有する枠状の形状に形成されている。第3基板113は、第2基板112の開口より広い開口を有する枠状の形状に形成され、第2基板112上に積層され、固着される。そして第2基板112に第3基板113が積層されて第3基板113の開口の内側に現れる第2基板面112aには、半導体装置120の図示しない電極パッドと電気的に接続するボンディングワイヤーBWが接続される複数のIC接続端子112bが形成されている。そして、半導体装置120の図示しない電極パッドとパッケージ110に設けられたIC接続端子112bとが、ワイヤーボンディング法を用いて電気的に接続されている。すなわち、半導体装置120に設けられた複数の電極パッドと、パッケージ110の対応するIC接続端子112bとが、ボンディングワイヤーBWにより接続されている。また、IC接続端子112bのいずれかは、パッケージ110の図示しない内部配線により、第1基板111の外部底面111bに設けられた複数の外部接続端子111cに電気的に接続されている。
第3基板113上には、第3基板113の開口より広い開口を有する第4基板114が積層され、固着されている。そして、そして第3基板113に第4基板114が積層されて第4基板114の開口の内側に現れる第3基板面113aには、ジャイロ素子10に形成された図2に示す接続パッド11f,12f,21h,22f,31h,32fと接続される複数のジャイロ素子接続端子113bが形成されている。ジャイロ素子接続端子113bは、パッケージ110の図示しない内部配線によってIC接続端子112bのいずれかと電気的に接続されている。ジャイロ素子10は、第3基板面113aにジャイロ素子10の固定部5b,6bを、接続パッド11f,12f,21h,22f,31h,32fとジャイロ素子接続端子113bとの位置を合わせて載置し、導電性接着剤150によって接着固定する。
更に、第4基板114の開口の上面114aに蓋体130が配置され、パッケージ110の開口を封止し、パッケージ110の内部が気密封止され、ジャイロセンサー100が得られる。蓋体130は、例えば、42アロイ(鉄にニッケルが42%含有された合金)やコバール(鉄、ニッケルおよびコバルトの合金)等の金属、セラミックス、あるいはガラスなどを用いて形成することができる。例えば、金属により蓋体130を形成した場合には、コバール合金などを矩形環状に型抜きして形成されたシールリング160を介してシーム溶接することによりパッケージ110と接合される。パッケージ110および蓋体130によって形成される凹部空間は、ジャイロ素子10が動作するための空間となるため、減圧空間または不活性ガス雰囲気に密閉・封止することが好ましい。
ジャイロセンサー100において、蓋体130によって密閉封止が行われる前にジャイロ素子10の漏れ出力の抑制調整が行われる。まず、ジャイロ素子10の漏れ出力の抑制調整方法の原理について説明する。ジャイロ素子10(図1を参照)のように、基部1のY軸方向の両端部からそれぞれ延伸する駆動用振動腕2a,2bおよび検出用振動腕3a,3bを有するH型振動片に、基部1の検出用振動腕3a,3bの延出端部から同じ方向に延伸された調整用振動腕4a,4bを備えた構成において、漏れ出力の振動方向が各振動腕のエッチング加工ばらつきによる仕上がり形状によって決まり、それに応じて漏れ出力を抑制する調整を行うことが有効である。
具体的には、ジャイロ素子10が、駆動時に図6(a)に示すように駆動用振動腕2a,2bが、図示矢印P動きをしているときには、駆動用振動腕2a,2bの出力波形DS、矢印Q方向の動きをする検出用振動腕3a,3bそれぞれの漏れ出力の出力波形S1モレ,S2モレが、図6(b)に示すような波形を示す。このような漏れ出力を打ち消すためには、調整用振動腕4a,4bの位相を、図6(c)に示す位相T1,T2のようにする必要がある。そのためには、駆動用振動腕2a,2bと、調整用振動腕4a,4bと、を逆相にする必要がある。また、ジャイロ素子10が、駆動時に図7(a)に示すように駆動用振動腕2a,2bが、図示矢印P動きをしているときには、駆動用振動腕2a,2bの出力波形DS、矢印Q方向の動きをする検出用振動腕3a,3bそれぞれの漏れ出力の出力波形S1モレ,S2モレが、図7(b)に示すような波形を示す。このような漏れ出力を打ち消すためには、調整用振動腕4a,4bの位相を、図7(c)に示す位相T1,T2のようにする必要がある。そのためには、駆動用振動腕2a,2bと、調整用振動腕4a,4bと、を同相にする必要がある。
このような漏れ出力の振動方向は、上記したように、各振動腕の加工ばらつきによる仕上がり形状によって変わる。例えば、断面矩形状の振動腕を設計した場合でも、基材である水晶のエッチング異方性によって、断面が平行四辺形状となったり、台形状となったり、あるいは菱形状となったりして、漏れ出力の振動方向に影響を及ぼす。ここで、駆動用振動腕2a,2bが有する共振周波数をfd、調整用振動腕4a,4bが有する共振周波数をftとしたとき、fdとftとの関係に応じて、駆動用振動腕2a,2bの位相と調整用振動腕4a,4bの位相とが、同相、または逆相となる関係が次のように成り立つ。すなわち、
fd<ft
のとき、駆動用振動腕2a,2bの位相と調整用振動腕4a,4bの位相とが逆相となり、
fd>ft
のとき、駆動用振動腕2a,2bの位相と調整用振動腕4a,4bの位相とが同相となる。
次に、上記した各種振動腕の関係を踏まえたジャイロ素子10の漏れ出力抑制調整方法の一例を説明する。まず、調整用振動腕4a,4bに設けられた膜体の一部を除去、または付加したり、調整用振動腕4a,4bの基板を削るなどしたりして、調整用振動腕4a,4bの質量を減少または増加させることにより、共振周波数を変化させて、駆動用振動腕2a,2bの共振周波数fdと調整用振動腕4a,4bの共振周波数ftとの関係を適切な関係に調整するとともに、漏れ出力の抑制調整を行う。具体的には、調整用振動腕4a,4bに設けられた膜体としての調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cを、例えば、レーザーを照射することによりトリミングするか、または、蒸着やスパッタリングにより調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cと同種または異種の膜体を付加して調整用振動腕4a,4bの質量を減少あるいは増加させる。この質量の増減より、共振周波数を変化させて、fdとftとの位相の関係を所望の関係(fd<ft、または、fd>ft)に調整する位相調整と、電荷量を減少または増加させ、漏れ出力の影響を最小に抑制することを行う。なお、この場合、調整用振動腕4a,4bの調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cと、検出用振動腕3a,3bの検出用電極21a,21b,22a,22b,31a,31b,32a,32bは、電気的に接続されている。
以上、述べたように、本実施形態の漏れ出力抑制調整の方法は、調整用振動腕4a,4bの調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cの一部を除去、または付加して、駆動用振動腕2a,2bの共振周波数fdと、調整用振動腕4a,4bの共振周波数ftとを適切な関係に調整し、なお且つ、電荷量を変化させることにより、漏れ出力の微調整を行うことができる。なお、例えば、調整用振動腕4a,4bに幅広部としての錘部を有する変形例に示すジャイロ素子1Cの場合には、まず、調整用振動腕15a,15bの先端部に設けられた幅広部としての錘部16a,16bの膜体40a,40bを、例えば、レーザーを照射することによりトリミングするか、または、蒸着やスパッタリングにより膜体40a,40bと同種または異種の膜体を付加して錘部16a,16bの質量を減少あるいは増加させる。この質量の増減により、共振周波数を変化させて、fdとftとの位相の関係を所望の関係(fd<ft、または、fd>ft)に調整する位相調整を行う。
上記位相調整を行った後で、次に、漏れ出力の抑制調整を行う。具体的には、調整用振動腕15a,15bに設けられた調整用電極21c,21d,22c,31c,31d,32cの一部を例えばレーザー照射することによって除去するか、または、蒸着やスパッタリングなどにより電極用金属を付加して、電荷量を減少、または増加させることにより、漏れ出力の影響を最小に抑制する。
ここで、駆動用振動腕2a,2bと、調整用振動腕4a、4bとが、基部1から互いに反対方向に延出していることによって、「TuX」モードの振動を回避することができることについて、図8を用いて説明する。図8は、「TuX」モードの振動を説明するためのジャイロ素子の振動モードを示す概略図である。図8(a)、(b)は比較例におけるジャイロ素子の振動モードを示す図であり、図8(c)、(d)は本発明の実施形態に係るジャイロ素子の振動モードを示す図である。
図8(a)、(b)では、比較例としてのジャイロ素子1010の振動モードについて説明する。ジャイロ素子1010は、基部1001の一方端に、一対の駆動用振動腕1002a,1002bと、駆動用振動腕1002a,1002bを挟む一対の調整用振動腕1004a,1004bとが設けられ、基部1001の他方端に、一対の検出用振動腕1003a,1003bが設けられている。さらに、前述の一方端、他方端と交差する方向の基部1001の両端には、第1支持部1005および第2支持部1006が設けられている。
ジャイロ素子1010の通常の振動モードは、図8(a)に示すように、駆動用振動腕1002aの振動方向f1と駆動用振動腕1002bの振動方向f2とが逆方向(逆相)に動き、調整用振動腕1004aの振動方向e1と調整用振動腕1004bの振動方向e2とが逆方向(逆相)に動く。このとき隣り合う駆動用振動腕1002aの振動方向f1と調整用振動腕1004aの振動方向e1とは同方向に動く。同様に、隣り合う駆動用振動腕1002bの振動方向f2と調整用振動腕1004bの振動方向e2とは同方向に動く。なお、それぞれが上述とは逆方向の振動においても同様に同相方向に振れる。このような振動モード(Tuモードの振動、いわゆる音叉振動)で振動することで、駆動用振動腕1002a,1002bおよび調整用振動腕1004a,1004bにおける振動ベクトル(動きのベクトル)の釣り合いが取れ、安定した振動が行われる。
しかしながら、ジャイロ素子1010の形成工程での製造ばらつきなどによってそれぞれの振動腕や振動腕の基部1001からの延出部分などの形状がばらつくことによって、前述のような安定した振動モードから逸脱した振動モード(「TuX」モードの振動)が出現する。この「TuX」モードの振動について、図8(b)を用いて説明する。なお、ジャイロ素子1010の構成については図8(a)と同様であるので同符号を付けて説明を省略する。
「TuX」モードの振動は、一対の駆動用振動腕1002a,1002bのそれぞれの振動腕および一対の調整用振動腕1004a,1004bのそれぞれの振動腕が同方向(同相)に動く。図8(b)に沿って詳述すると、駆動用振動腕1002aは振動方向f3の方向に動き、もう一方の駆動用振動腕1002bは振動方向f4の方向に動く。即ち一対の駆動用振動腕1002a,1002bが同方向(同相)に動く。また、調整用振動腕1004aは振動方向e3の方向に動き、もう一方の調整用振動腕1004bは振動方向e4の方向に動く。即ち一対の調整用振動腕1004a,1004bが同方向(同相)に動く。このような「TuX」モードの振動が生じると、駆動用振動腕1002a,1002bと調整用振動腕1004a,1004bとの振動のベクトル(動きのベクトル)の釣り合いが崩れ、結果的に漏れ振動の発生が増加することになる。
前述の比較例に対し、本発明の実施形態に係るジャイロ素子10は、駆動用振動腕2a,2bと、調整用振動腕4a、4bとが、基部1から互いに反対方向に延出しているため、「TuX」モードの振動が出現してもその影響を抑制することが可能となる。ここで、図8(c)、(d)を用いて詳細に説明する。ジャイロ素子10は、基部1の一方端に、一対の検出用振動腕3a,3bと、検出用振動腕3a,3bを挟む一対の調整用振動腕4a,4bとが設けられ、他方端に一対の駆動用振動腕2a,2bが設けられている。さらに、前述の一方端、他方端と交差する方向の基部1の両端には、第1支持部5および第2支持部6が設けられている。
ジャイロ素子10の通常の振動モードは、図8(c)に示すように、駆動用振動腕2aの振動方向f5と駆動用振動腕2bの振動方向f6とが逆方向(逆相)に動き、調整用振動腕4aの振動方向e5と調整用振動腕4bの振動方向e6とが逆方向(逆相)に動く。なお、それぞれが上述とは逆方向の振動においても同様に同相方向に振れる。本例の場合のように、基部1を挟み反対側に駆動用振動腕2a,2bと調整用振動腕4a,4bが設けられていても、このような振動モード(Tuモードの振動、所謂音叉振動)で振動することで、駆動用振動腕2a,2bおよび調整用振動腕4a,4bにおける振動ベクトル(動きのベクトル)の釣り合いが取れ、安定した振動が行われる。
前述でも説明したように、ジャイロ素子10の形成工程での製造ばらつきなどによってそれぞれの振動腕や振動腕の基部1からの延出部分などの形状がばらつくことによって、前述のような安定した振動モードから逸脱した振動モード(「TuX」モードの振動)が本例においても出現する。しかしながら、本例に係るジャイロ素子10の構成を用いることにより、この「TuX」モードの振動が生じても、その影響を減少させることが可能となる。これについて図8(d)を用いて説明する。なお、ジャイロ素子10の構成については図8(c)と同様であるので同符号を付けて説明を省略する。
先ず、本例におけるジャイロ素子10の「TuX」モードの振動について図8(d)に沿って説明する。「TuX」モードの振動は、一対の駆動用振動腕2a,2bのそれぞれの振動腕および一対の調整用振動腕4a,4bのそれぞれの振動腕が同方向(同相)に動く。詳述すると、駆動用振動腕2aは振動方向f7の方向に動き、もう一方の駆動用振動腕2bは振動方向f8の方向に動く。即ち一対の駆動用振動腕2a,2bが同方向(同相)に動く。また、調整用振動腕4aは振動方向e7の方向に動き、もう一方の調整用振動腕4bは振動方向e8の方向に動く。即ち一対の調整用振動腕4a,4bが同方向(同相)に動く。このとき、駆動用振動腕2a,2bの振動方向f7、f8と調整用振動腕4a,4bの振動方向e7,e8とは、反対方向に動く。このような「TuX」モードの振動が生じると、駆動用振動腕2a,2bと調整用振動腕4a,4bとの振動のベクトル(動きのベクトル)によって、基部1の中央を中心とした回転の力が発生する。
しかしながら、本例のジャイロ素子10は、基部1の両端に設けられた第1支持部5および第2支持部6によって基部1が固着されているため、擬似的に基部1が固定されている状態となり回転の力がそれぞれの振動腕(駆動用振動腕2a,2bと調整用振動腕4a,4b)に影響し難くなる。換言すれば、回転の力を第1支持部5、第2支持部6の固定によって抑制すると、「TuX」モードの周波数のみが大きく低下し、「TuX」モードの周波数を駆動周波数に対して遠ざけることができる。これらによって、ジャイロ素子10の構成では、「TuX」モードの結合(発生)を回避することができ(「TuX」モードの周波数を駆動周波数に対して遠ざけることができる)結果的に振動の漏れ出力を抑制することができ、安定した振動を継続することが可能となる。
なお、図3(a)、(b)で説明したジャイロ素子1A、ジャイロ素子1Bのように、基部1に連結部5a,6aによって連結された枠状の固定部7,8形状を有し、第1固定部5bおよび第2固定部6bを有する構成であっても、同様な効果を得ることができる。
漏れ出力の抑制調整を施した後に、パッケージ110に接合されたジャイロ素子10の周波数の微調整を行う。周波数調整は、ジャイロ素子10の電極の一部をレーザートリミングにより除去して質量を減少させることによる方法や、蒸着やスパッタリングなどによりジャイロ素子10に質量を付加させることによる方法、あるいは、半導体装置120のデータの書き換えによる方法などにより行うことができる。
図9は、第2実施形態に係るジャイロセンサー100において、ジャイロ素子10を、図3(b)に示すジャイロ素子1Bを収容したジャイロセンサー10Aを示し、(a)は平面図、(b)は(a)に示すD−O−D´部の断面図である。なお、図5に示すジャイロセンサー100と同じ構成には同じ符号を付し、説明は省略する。
図9に示すように、ジャイロ素子1Bは第3基板113の第3基板面113a上に載置され、ジャイロ素子1Bの固定部8を、接続パッド11f,12f,21h,22f,31h,32f(図2参照)とジャイロ素子接続端子113bとの位置を合わせて載置し、導電性接着剤150によって接着固定する。更に、固定部8の接続パッド11f,12f,21h,22f,31h,32fが形成されない部位が接着剤170によって接着固定される。接着剤170は、ジャイロ素子接続端子113bに用いられる導電性接着剤150を用いても良い。
枠状の固定部8を有するジャイロ素子1Bを用いてジャイロセンサー10Aを構成することにより、接着剤170によって広い面積に亘って接着固定されることで、ジャイロ素子1Bのパッケージ110への固定力が強いジャイロセンサーを得ることができる。従って、駆動用振動腕2a,2bおよび検出用振動腕3a,3bの振動がパッケージ110へ漏れることを、なお一層抑制することができる。
(第3実施形態)
図10に、第3実施形態としての第1実施形態に係るジャイロ素子10、もしくはジャイロ素子1A、1B、1Cを備える電子機器の外観図を示す。図10(a)は、ジャイロ素子10、もしくはジャイロ素子1A、1B、1Cを備えるデジタルビデオカメラ1000を示す。デジタルビデオカメラ1000は、受像部1100、操作部1200、音声入力部1300、及び表示ユニット1400を備えている。このようなデジタルビデオカメラ1000に、上述の実施形態のジャイロ素子10,1Aや、センサーユニットとしてのジャイロセンサー100,10Aを搭載する手ぶれ補正機能を具備させることができる。
図10(b)は、電子機器としての携帯電話機、図10(c)は、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)への適用例をそれぞれ示すものである。図10(b)に示す携帯電話機2000は、複数の操作ボタン2100及びスクロールボタン2200、並びに表示ユニットと2300を備える。スクロールボタン2200を操作することによって、表示ユニット2300に表示される画面がスクロールされる。また、図10(c)に示すPDA3000は、複数の操作ボタン3100及び電源スイッチ3200、並びに表示ユニット3300を備える。電源スイッチ3200を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示ユニット3300に表示される。
このような携帯電話機2000やPDA3000に、上述の実施形態のジャイロ素子10,1Aや、センサーユニットとしてのジャイロセンサー100,10Aを搭載することにより、様々な機能を付与することができる。例えば、図10(b)の携帯電話機2000に、図示しないカメラ機能を付与した場合に、上記のデジタルビデオカメラ1000と同様に、手振れ補正を行うことができる。また、図10(b)の携帯電話機2000や、図10(c)のPDA3000に、GPS(Global Positioning System)として広く知られる汎地球測位システムを具備した場合に、上述の実施形態のジャイロ素子10,1Aや、センサーユニットとしてのジャイロセンサー100,10Aを搭載することにより、GPSによって、携帯電話機2000やPDA3000の位置や姿勢を認識させることができる。
なお、図10に示す電子機器に限らず、本発明の振動片を備えたセンサーユニット(ジャイロセンサー)を適用可能な電子機器として、モバイルコンピューター、カーナビゲーション装置、電子手帳、電卓、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ゲーム機などが挙げられる。
以上、実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態および変形例では、振動片としてのジャイロ素子形成材料として水晶を用いた例を説明したが、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、圧電体材料以外の材料を用いて振動片を形成することができる。例えば、シリコン半導体材料などを用いて振動片を形成することもできる。また、振動片の振動(駆動)方式は圧電駆動に限らない。圧電基板を用いた圧電駆動型のもの以外に、静電気力を用いた静電駆動型や、磁力を利用したローレンツ駆動型などの振動片においても、本発明の構成およびその効果を発揮させることができる。
また、上記変形例では、第2振動腕としての調整用振動腕15a,15bの自由端側の先端に幅広部としての錘部16a,16bを設けて、漏れ出力抑制のための調整の幅を広げた例を説明した。これに限らず、第1振動腕としての駆動用振動腕や検出用振動腕の自由端側の先端に幅広部としての錘部を設けることにより、振動片(ジャイロ素子)の外形サイズの増大を抑えながら共振周波数を低くすることができるなど、小型化および高感度化を図ることができる。
1…基部、2a,2b…駆動用振動腕、3a,3b…検出用振動腕、4a,4b…調整用振動腕、5…第1支持部、5a…第1連結部、5b…第1固定部、6…第2支持部、6a…第1連結部、6b…第2固定部、10,1A,1B,1C…ジャイロ素子、100,10A…ジャイロセンサー。

Claims (12)

  1. 基部と、
    前記基部の一端から延出し、第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が設けられている駆動用振動腕と、
    前記基部の前記一端とは反対側の他端から延出し、第1の検出用電極および第2の検出用電極が設けられている検出用振動腕と、
    前記基部の前記他端から延出している、2本の調整用振動腕と、
    前記2本の調整用振動腕の少なくとも1本の調整用振動腕に設けられた第1の調整用電極と前記第1の検出用電極とに電気的に接続されている第1の端子部と、
    前記少なくとも1本の調整用振動腕に設けられた第2の調整用電極と前記第2の検出用電極とに電気的に接続されている第2の端子部と、を備え、
    角速度が加わっていない時に、前記駆動用振動腕の駆動振動面に沿う振動によって前記2本の調整用振動腕が前記駆動振動面に沿って互いに逆方向に動いて振動するTuモードの振動において、前記第1の調整用電極と第2の調整用電極との間に生じる第1信号成分における位相と前記第1の検出用電極と第2の検出用電極との間に生じる第2信号成分における位相と、の間に位相差があり、
    前記第1の端子部および前記第2の端子部の間に生じる信号は前記第1信号成分によって前記第2信号成分が抑制された信号である、
    ことを特徴とするジャイロセンサー素子。
  2. 前記ジャイロセンサー素子は、一方の主面と、前記一方の主面とは反対側の他方の主面と、前記一方の主面と前記他方の主面とに連続する側面と、を有し、
    前記第1の駆動用電極は、前記駆動用振動腕の前記一方の主面および前記他方の主面の少なくとも一方に設けられ、
    前記第2の駆動用電極は、前記駆動用振動腕の前記側面に設けられ、
    前記第1の検出用電極および前記第2の検出用電極は、前記検出用振動腕の前記一方の主面に設けられ、
    前記第1の調整用電極は、前記調整用振動腕の前記一方の主面および前記他方の主面の少なくとも一方に設けられ、
    前記第2の調整用電極は、前記調整用振動腕の前記側面に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のジャイロセンサー素子。
  3. 前記基部から延出し、基板に固定される支持部を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のジャイロセンサー素子。
  4. 前記支持部は、一端が前記基部に接続されている第1連結部及び第2連結部と、
    前記第1連結部の他端に連結され、前記基板に固定される第1固定部と、前記第2連結部の他端に連結され、前記基板に固定される第2固定部と、を備えている、
    ことを特徴とする請求項3に記載のジャイロセンサー素子。
  5. 前記第1連結部と前記第2連結部とが、前記第1固定部と前記第2固定部を介して一体的に連結されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のジャイロセンサー素子。
  6. 2本の前記駆動用振動腕と、
    2本の前記検出用振動腕と、を備え、
    2本の前記検出用振動腕は前記2本の調整用振動腕の間に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子。
  7. 前記第1信号成分における位相は、前記第2信号成分における位相に対して逆位相である、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子。
  8. 前記2本の調整用振動腕の前記基部の側とは反対側の先端部に、幅広部が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子。
  9. 前記2本の調整用振動腕の長さが、前記駆動用振動腕及び前記検出用振動腕の長さより短い、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子、
    前記駆動用振動腕を励振させる駆動回路並びに前記第1の端子部および前記第2の端子部の間に生じる前記信号に基づいて回転角速度を検出する検出回路を含む電子部品、
    前記ジャイロセンサー素子並びに前記電子部品を収容するパッケージ、を備えているジャイロセンサーユニット。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載のジャイロセンサー素子を備えている電子機器。
  12. 基部と、
    前記基部の一端から延出し、第1の駆動用電極および第2の駆動用電極が設けられている駆動用振動腕と、
    前記基部の前記一端とは反対側の他端から延出し、第1の検出用電極および第2の検出用電極が設けられている検出用振動腕と、
    前記基部の前記他端から延出している、2本の調整用振動腕と、
    前記2本の調整用振動腕の少なくとも1本の調整用振動腕に設けられた第1の調整用電極と前記第1の検出用電極とに電気的に接続されている第1の端子部と、
    前記少なくとも1本の調整用振動腕に設けられた第2の調整用電極と前記第2の検出用電極とに電気的に接続されている第2の端子部と、を備えているセンサー素子を準備する工程と、
    角速度が加わっていない時に、前記駆動用振動腕の駆動振動面に沿う振動によって前記2本の調整用振動腕が前記駆動振動面に沿って互いに逆方向に動いて振動するTuモードの振動において、前記第1の調整用電極と第2の調整用電極との間に生じる第1信号成分の位相を前記第1の調整用電極および第2の調整用電極の少なくとも一方の重さを調整することで変化させて、前記1信号成分の位相と前記第1の検出用電極と第2の検出用電極との間に生じる第2信号成分における位相との間の位相差を調整して、
    前記第1の端子部および前記第2の端子部の間に生じる信号における前記第2信号成分を抑制する工程を含む、ジャイロセンサーユニットの製造方法。
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