JP6569257B2 - 振動素子、電子デバイス、電子機器、および移動体 - Google Patents

振動素子、電子デバイス、電子機器、および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、振動素子、その振動素子を用いた電子デバイス、電子機器、および移動体に関する。
モバイルコンピューターやICカードなどの小型の情報機器や、携帯電話などの移動体通信機器、および車体制御や自車位置検出、あるいはデジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの振動制御補正装置(所謂手ぶれ補正)などに、振動素子を用いた振動子やジャイロセンサーなどが広く利用されている。例えば、振動子は、振動素子としての屈曲振動片を所定の共振周波数で振動させて得られる出力信号が信号処理のタイミング源として用いられる。また、ジャイロセンサーは、振動素子としてのジャイロ素子(ジャイロ振動片)により、物体の揺れや回転などの振動によってジャイロ振動素子の一部に発生する電気信号を角速度として検出し、回転角を算出することによって物体の変位を求める。
近年、これらの機器の小型化に伴い、それらに用いられる振動子やジャイロセンサーの小型化が要求され、振動素子の小型化も必然的に必要となり、小型化に対応した圧電デバイスが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このような圧電デバイスに用いる振動素子は、圧電体材料、例えば水晶を、フォトリソグラフィーを用いてウェットエッチング加工することにより一体に形成することができる。そして、小型化に対応するため、特許文献1では、例えば振動腕と支持腕(Y軸フレーム)との間隔などを、ウェットエッチング技術で形成可能な限り狭くするとされている。
特開2010−147953号公報
ウェットエッチング(以下、エッチングともいう)加工における外形形成では、もともと、振動腕の断面形状は矩形状となるように設計されるが、水晶のエッチング異方性や加工プロセスのばらつきなどにより、矩形状とならずに、平行四辺形や菱形、あるいは、もっと複雑な不定形を呈する。
しかしながら、小型化された振動素子は、例えば振動腕と支持腕との間などの間隔を狭くすることが必要となり、この間隔が狭過ぎてエッチング加工による外形形成ができなくなったり、外形形状に平行四辺形や菱形、あるいは、もっと複雑な不定形などが形成され易くなったりする。特に、外形形状に平行四辺形や菱形、もしくは複雑な不定形を生じる現象は、狭い間隔で三方を囲まれた領域(コの字形状の領域)に生じ易い。そして、外形形状に平行四辺形や菱形、あるいは、もっと複雑な不定形などの異形部分が形成されると、例えば落下衝撃などの応力が、その異形部分に集中し、振動素子が破損してしまうなどの不具合を生じてしまう虞を有していた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動素子は、第1方向に沿って延設されている駆動振動腕を有する振動体と、前記振動体から延設され、前記第1方向に伸びる第1梁部と、前記第1梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第1梁部と離間して並行する第2梁部と、前記第1梁部の延伸部と前記第2梁部の一方端部とを連結する第1連結部と、前記一方端部と反対方向の前記第2梁部の他方端部から延設され、前記振動体を支持する第1固定部と、を備え、前記第1方向および前記第1方向と直交する第2方向を含む面を正面に見た平面視で、前記第1梁部、前記第2梁部、および前記第1連結部によって囲まれる領域の前記第1梁部と前記第2梁部とに挟まれる前記第1連結部の長さL1は、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の厚さtに対し、0.7t≦L1≦1.2t、であることを特徴とする。
第1方向に沿って開口するように第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれた領域には、エッチング異方性により菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。また、この領域は、第2梁部を介して第1固定部に近い位置にあるため、菱形状の異形部分の交わる部分に、落下などの外部衝撃が加わった場合の応力が集中し易く、その応力集中に起因する破損が起こり易い。
ここで、第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれた領域では、第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t<L1とすると、第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれる領域の面積が小さくなり過ぎてエッチング液の流動が妨げられ、所望の形状を形成することが困難になる。
一方、第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1は、長くなればなるほど第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれる領域の面積が大きくなり、これによってエッチング液の流動が良好となり、エッチング時間の短縮、および所望の形状が形成されるとともに、第1梁部および第2梁部から張り出す菱形状などの異形部分の交わる部分も形成されにくくなる。しかしながら、第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1を長くするほど振動素子の外形形状も大きくなり、振動素子の小型化という観点からは好ましくない。
本適用例によれば、第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれた領域における第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t≦L1とすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制し、菱形状の異形部分の交わる部分の形成を防止することができる。一方、長さL1が1.2tまでの間では、長さL1を長くするほどエッチング時間を短縮することができるが、長さL1が1.2tを超えても、エッチング時間は飽和状態となり、エッチング加工時間の短縮効果は殆んど望めなくなる。
したがって、第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれた領域における第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t≦L1≦1.2t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる振動素子の破損を低減することができる。
なお、第1梁部と第2梁部とに挟まれる第1連結部の長さL1は、平面視で第1梁部と第2梁部と第1連結部とで囲まれた領域における、第1連結部から延出する部分の第1梁部と第2梁部との間隔と言い換えることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1梁部、前記第2梁部、前記第1連結部、および前記第1固定部は、前記振動体を前記第2方向に両側で挟むように一対で構成されていることが好ましい。
本適用例によれば、一対の第1梁部、第2梁部、第1連結部、および一対の第1固定部で振動体を両側で挟むように支持するため、振動体がバランスよく支持される。これにより、振動素子に加わる衝撃を分散させることができ、耐衝撃性をさらに向上させることができるとともに、振動体への衝撃の影響を減少させることができ、振動素子の電気的特性を安定させることが可能となる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動素子において、前記振動体は、基部と、前記基部から、前記第1方向に沿って一方側に延出している一対の前記駆動振動腕と、前記基部から、前記第1方向に沿って前記一方側と反対の他方側に延出している一対の検出振動腕と、を備えていることが好ましい。
本適用例によれば、一対の第1梁部、第2梁部、第1連結部、および一対の第1固定部によって、互いに反対方向に延在する一対の駆動振動腕と一対の検出振動腕とを備えた振動体を第2方向の両側(+X軸方向、および−X軸方向の外側)で支持するため、振動体をバランスよく支持することができる。これにより、衝撃を分散させることができ、耐衝撃性をさらに向上させることができるとともに、振動素子の電気的特性を安定させることが可能となる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動素子において、前記振動体から延設され、前記第1方向に伸びる第3梁部と、前記第3梁部の延伸部から前記第2方向に延設されている第4梁部と、前記第4梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第4梁部と離間して並行し、前記振動体を支持する第2固定部と、前記第4梁部の延伸部と前記第2固定部とを連結する第2連結部と、を備え、前記平面視で、前記第4梁部、前記第2固定部、および前記第2連結部によって囲まれる領域の前記第4梁部と前記第2固定部とに挟まれる前記第2連結部の長さL2は、前記厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8t、であることが好ましい。
本適用例によれば、第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域における第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2とすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制し、第4梁部および第2固定部から張り出す菱形状の異形部分の交わる交差部分の形成を防止することができる。一方、長さL2が1.8tまでの間では、長さL2を長くするほどエッチング時間を短縮することができるが、長さL2が1.8tを超えても、エッチング時間は飽和状態となり、エッチング加工の短縮効果は殆んど望めなくなる。
したがって、第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域における第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2≦1.8t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる振動素子の破損を低減することができる。
さらに、振動体の支持を第1固定部と第2固定部とで行うことにより、振動体がバランスよく支持され、衝撃の分散による耐衝撃性の向上と、振動素子の電気的特性の安定とを得ることが可能となる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動素子において、前記第3梁部、および前記第4梁部のそれぞれは、前記駆動振動腕または前記検出振動腕を前記第2方向に両側で挟むように一対で構成されていることが好ましい。
本適用例によれば、一対の第1梁部、第2梁部、第1連結部、および一対の第1固定部に加え、一対の第3梁部、一対の第4梁、第2連結部、および第2固定部で振動体を両側で挟むように支持するため、振動体をさらにバランスよく支持することができる。これにより、衝撃を分散させることができ、耐衝撃性をさらに向上させることができるとともに、振動体への衝撃の影響を減少させることができ、振動素子の電気的特性をさらに安定させることが可能となる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1梁部は、前記第3梁部に対し前記振動体の反対側に配置され、前記第2梁部は前記第4梁部に対し前記振動体の反対側に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1梁部と第3梁部、および第2梁部と第4梁部を同じ方向に沿って延設していることから、配置スペースをより効率的にすることができる。また、このような配置とすることにより、第3梁部および第4梁部の外側に第1梁部および第2梁部を配置することができ、二重の梁部で振動体を支持することができる。これにより、振動体がバランスよく支持され、衝撃の分散による耐衝撃性の向上と振動素子の電気的特性の安定とを得ることが可能となる。
[適用例7]上記適用例に記載の振動素子において、前記第1固定部、および前記第2固定部は、連接されていることが好ましい。
本適用例によれば、連接された第1固定部、および第2固定部が枠状となり、第1固定部、および第2固定部を含む固定部分の強度を向上させることができる。
[適用例8]本適用例に係る振動素子は、第1方向に沿って延設されている振動腕を有する振動体と、前記振動体から延設され、前記第1方向に伸びる第3梁部と、前記第3梁部の延伸部から、前記第1方向と直交する第2方向に延設されている第4梁部と、前記第4梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第4梁部と離間して並行し、前記振動体を支持する第2固定部と、前記第4梁部の延伸部と前記第2固定部とを連結する第2連結部と、を備え、前記第1方向および前記第2方向を含む面を正面に見た平面視で、前記第4梁部、前記第2固定部、および前記第2連結部によって囲まれる領域の前記第4梁部と前記第2固定部とに挟まれる前記第2連結部の長さL2は、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8t、であることを特徴とする。
第2方向に沿って開口するように第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域には、菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。また、この領域は、第2連結部を介して第2固定部に近く位置しているため、菱形状の異形部分の交わる部分に、落下などの外部衝撃による応力が集中し易く、破損が起こり易い。第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域では、第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t<L2とすると、エッチング液の流動が妨げられ、所望の形状を形成することが困難になる。
一方、第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2は、長くすればするほどエッチング液の流動が良好となり、エッチング時間の短縮、および所望の形状が形成されるとともに菱形状などの異形部分の形成も減少し、異形部分の交差部も形成されにくくなる。しかしながら、第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2を、長くするほど振動素子の外形形状も大きくなり、振動素子の小型化という観点からは好ましくない。
本適用例によれば、第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域における第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2とすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制し、菱形状の異形部分の交わる交差部分の形成を防止することができる。一方、長さL2が1.8tまでの間では、長さL2を長くするほどエッチング時間を短縮することができるが、長さL2が1.8tを超えても、エッチング時間は飽和状態となり、エッチング加工の短縮効果は殆んど望めなくなる。
したがって、第4梁部と第2固定部と第2連結部とで囲まれた領域における第4梁部と第2固定部とに挟まれる第2連結部の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2≦1.8t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を低減でき、これにより落下などにより生じる振動素子の破損を低減することができる。
[適用例9]本適用例に係る電子デバイスは、上記適用例のいずれか一例に記載の振動素子と、少なくとも前記振動素子を収容しているパッケージと、を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、耐衝撃性を向上させるとともに、小型の電子デバイスを提供することが可能となる。
[適用例10]上記適用例に記載の電子デバイスにおいて、少なくとも前記振動素子を駆動させる駆動回路を含む電子部品を備え、前記パッケージには、少なくとも前記振動素子および前記電子部品を収容していることが好ましい。
本適用例によれば、耐衝撃性を向上させるとともに、振動素子と駆動回路を含む電子部品とを同一パッケージに収納した小型の電子デバイスを提供することが可能となる。
[適用例11]本適用例に係る電子機器は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、耐衝撃性を向上させた小型の振動素子により、電子機器としても衝撃に強く、且つ小型化を実現することができる。
[適用例12]本適用例に係る移動体は、上記適用例のいずれか一例に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、耐衝撃性を向上させた小型の振動素子により、移動体としても衝撃に強く、且つ小型化を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る振動素子の一例としての音叉型振動片の概略を示し、(a)は平面図、(b)は図1(a)A−A断面図。 (a)〜(c)は、折返し領域のX軸方向の幅と、エッチング残りとの関係を示す平面図。 本発明の第2実施形態に係る振動素子の一例としての屈曲振動片の概略を示し、(a)は平面図、(b)は図2(a)のB−B断面図。 (a)〜(c)は、折返し領域のY軸方向の幅と、エッチング残りとの関係を示す平面図。 本発明の第3実施形態に係る振動素子の一例としてのH型ジャイロ素子の概略を示す平面図。 梁部の変形例を示す平面図。 本発明の第4実施形態に係る振動素子の一例としてのダブルT型ジャイロ素子の概略を示す平面図。 本発明に係る電子デバイスの一例を示し、(a)は構成例1に係るジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図、(b)は構成例2のジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図。 (a)〜(c)は、振動素子を備える電子機器を例示する斜視図。 振動素子を備える移動体としての自動車を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせている。また、図1〜図7では、説明の便宜上、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下の説明では、X軸に平行な方向を「X軸方向もしくは第2方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向もしくは第1方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向もしくは第3方向」と言う。
(第1実施形態)
<振動素子−1>
まず、本発明の第1実施形態に係る振動素子の概略構成について、図1を用いて説明する。図1(a)は、第1実施形態に係る振動素子としての音叉型振動片の概略構成を模式的に示す平面図である。図1(b)は、図1(a)におけるA−A線での断面図である。なお、同図においては、説明の便宜上、励振電極などの電極を省略している。
図1に示すように、振動素子としての音叉型振動片1は、基部10と、基部10から+Y軸方向(第1方向)に延出している一対の駆動振動腕11,12とを含む振動体50、振動体50を支持する梁部71,72、および梁部71,72を固定する第1固定部21,22を備えている。音叉型振動片1を構成する振動体50、梁部71,72、および第1固定部21,22は、一体で形成され、水晶が基材として用いられている。なお、音叉型振動片1は、フォトリソグラフィー法およびフッ化水素酸(HF)やフッ化水素酸(HF)とフッ化アンモニウム(NH4F)の混合液などのエッチング液によるウェットエッチング法で形成される。
水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸および光学軸と呼ばれるZ軸を有している。音叉型振動片1をなす基材は、水晶結晶軸において直交するX軸およびY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚みを有している。Z軸は、X軸を中心に0度から2度の範囲で回転して切り出したものを使用することができる。所定の厚みは、振動周波数、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。
振動体50を構成する基部10は、X−Y軸方向に広がる略矩形平板状をなしている。駆動振動腕11,12は、基部10における+Y側の一端から、Y軸方向に互いに略平行に延びる一対の角柱状の振動部である。駆動振動腕11および駆動振動腕12は、X軸およびY軸で規定される平面方向(X軸方向)に沿って、互いに逆方向に振動する。すなわち、駆動振動腕11が+X軸方向に向かい変位するときは、駆動振動腕12が−X軸方向に向かい変位し、駆動振動腕11が−X軸方向に向かい変位するときは、駆動振動腕12が+X軸方向に向かい変位する。なお、駆動振動腕11,12の先端部には、駆動振動腕11,12より幅が広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の錘部13,14が設けられていてもよい。駆動振動腕11,12に、錘部13,14が設けられている構成では、駆動振動腕11,12の長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の駆動振動を得ることができるため、音叉型振動片1を小型化することが可能となる。
梁部71,72は、基部10から+Y軸方向(第1方向)に延出している一対の第1梁部15,16と、第1梁部15,16の延伸された延伸先部分である延伸部から外側(第1梁部15では+X軸方向,第1梁部16では−X軸方向)に折り返す第1連結部17,18と、折り返された第1連結部17,18から−Y軸方向に延伸する第2梁部19,20と、を有している。換言すれば、第1方向に伸びる第1梁部15,16の延伸部と、第1梁部15,16に対して振動体50と反対側に位置し、第1梁部15,16と離間して並行する第2梁部19,20の一方端とが、第1連結部17,18によって連結されている。そして、第2梁部19,20の第1連結部17,18と反対側の他方端からは、−Y軸方向に向かって延伸する第1固定部21,22が設けられている。振動体50は、第1梁部15,16と、第1連結部17,18と、第2梁部19,20とを介した第1固定部21,22の内の支持部23,24で、例えば図示しないパッケージなどの基板に支持、固定される。なお、第1固定部21,22は、図中想像線で示すような、振動体50の外側を囲む枠状に連結された固定部27とすることもできる。このように、枠状の固定部27では、その強度を強くすることができ、より安定した振動体50の固定を行うことが可能となる。
このように、第1梁部15,16、第2梁部19,20、第1連結部17,18、および第1固定部21,22は、振動体50をX軸方向(第2方向)の両側で挟むように一対で構成されている。このように、一対の第1梁部15,16、第2梁部19,20、第1連結部17,18、および一対の第1固定部21,22で振動体50を支持することにより、振動体50をバランスよく支持することができる。これにより、音叉型振動片1に加わる衝撃を分散させることができ、耐衝撃性をさらに向上させることができるとともに、音叉型振動片1の電気的特性を安定させることが可能となる。
なお、上述では、梁部71,72を構成する上述した各部位は、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)にそって延在する例で説明したがこれに限らない。梁部71,72を構成する上述した各部位は、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)に厳格に沿っていなくてもよく、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)に対して、傾きをもって延在されていてもよい。
ここで、Y軸方向(第1方向)に沿って開口(本例では、−Y軸方向に開口)するように、第1梁部15,16、第2梁部19,20、および第1連結部17,18によって囲まれた領域、所謂コの字状に形成された領域である折返し領域25,26では、ウェットエッチング時のエッチング異方性によって菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。この折返し領域25,26は、第2梁部19,20を介して第1固定部21,22の近くに位置しているため、音叉型振動片1に落下などの外部衝撃が加わった場合に、菱形状の異形部分の交わる部分に応力が集中し易く、この部分での破損が起こり易い。発明者らは、このような不具合に対応するために、折返し領域25,26の構成に係る検証を鋭意進め、以下に示すような関係とすることが好適であることを見出した。即ち、折返し領域25,26では、Y軸(第1方向)およびX軸(第2方向)を含む面を正面に見た、換言すればZ軸方向から見た平面視で、第1梁部15,16と第2梁部19,20とに挟まれる第1連結部17,18の長さL1を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.7t≦L1≦1.2tに設定する。なお、第1梁部15,16と第2梁部19,20とに挟まれる第1連結部17,18の長さL1は、平面視の折返し領域25,26における第1連結部17,18から延出する部分の第1梁部15,16と第2梁部19,20との間隔と言い換えることができる。
第1梁部15,16と第2梁部19,20とに挟まれる第1連結部17,18の長さL1を、上述のように設定することにより、音叉型振動片1を形成するためのウェットエッチングの加工時間を長くすることなく、菱形状の異形部分である所謂ヒレの交差を防止でき、この交差部分を起点として生じる、例えば落下などの衝撃時の梁部における破損を低減することができる。このことについて、図2を参照して詳細に説明する。図2は、梁部の折返し領域におけるエッチング残りの状態を模式的に示した概略図(平面図)であり、図2(a)は長さL1<0.7tの場合を示し、図2(b)は長さL1=0.7tの場合を示し、図2(c)は長さL1>0.7tの場合を示す。なお、以下の説明では、一対の梁部71,72の内の、梁部71を代表例として用いて説明する。
図2(a)に示すように、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1が短く、長さL1<0.7tとなっている場合は、第1梁部15と第2梁部19との間隔が狭くなる。これによって第1梁部15と第2梁部19と第1連結部17とで囲まれる領域の面積が小さくなり過ぎてエッチング液の流動が妨げられ、エッチング異方性も相まって所望の形状を形成することが困難になる。
また、所望の形状が形成された場合でも、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1が短いため、図中右側の異形部分であるヒレ部28と図中左側の異形部分であるヒレ部29とが平面視で交差し、交わった交差稜P1を生じる。そして、音叉型振動片1に落下などの外部衝撃が加わった場合に、交差稜P1の部分に応力が集中し、この交差稜P1を起点とした第1連結部17(梁部)の折れやクラックなどの破損の虞が増してしまう。
図2(a)に示す構成に対し、図2(b)に示すように、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1を、0.7tまで長くした場合は、第1梁部15と第2梁部19と第1連結部17とで囲まれる領域の面積が大きくなってエッチング液の流動がスムーズになり、所望の形状を形成することが可能となる。
また、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1が長くなるため、図中右側の異形部分であるヒレ部28と図中左側の異形部分であるヒレ部29との交差が生じなくなり、交差部分P2に交差稜が生じなくなる。したがって、音叉型振動片1に落下などの外部衝撃が加わった場合に応力が集中する部分がなくなるため、第1連結部17(梁部)の折れやクラックなどの破損を低減することが可能となる。
図2(c)では、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1が更に長くなり、長さL1>0.7tとした場合を示している。図2(c)に示すように、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1を、長さL1>0.7tとした場合は、エッチング液の流動が更にスムーズになり、所望の形状を、より早く形成することが可能となる。
また、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1が更に長くなるため、図中右側の異形部分であるヒレ部28と図中左側の異形部分であるヒレ部29とが離間し、第1連結部17の内壁部分P3が存在することになる。したがって、音叉型振動片1に落下などの外部衝撃が加わった場合に応力が集中する部分がなくなるため、第1連結部17(梁部)の折れやクラックなどの破損を低減することが可能となる。
なお、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1は、長くなればなるほどエッチング液の流動が良好となり、エッチング時間の短縮、および所望の形状が形成されるとともに菱形状などの異形部分の交わる部分も形成されにくくなる。しかしながら、第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1を長くするほど振動素子の外形形状も大きくなり、振動素子の小型化という観点からは好ましくない。
また、長さL1が0.7tから1.2tまでの間では、長さL1を長くするほどエッチング時間を短縮することができるが、長さL1を1.2tより長くしても、エッチング液の流動性に変化が無くなり、エッチング時間が飽和状態となる。これにより、エッチング加工の時間短縮効果は殆んど望めなくなる。
これらにより、第1梁部15と第2梁部19と第1連結部17とで囲まれた領域(折返し領域25)における第1梁部15と第2梁部19とに挟まれる第1連結部17の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t≦L1≦1.2t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる振動素子の破損を低減することができる。
なお、駆動振動腕11,12を振動させるための励振電極や外部から励振電極に電位を与えるための接続電極などが設けられているが、本実施形態の説明では、図示および説明を省略している。
上述した第1実施形態に係る振動素子としての音叉型振動片1によれば、第1梁部15,16と第2梁部19,20と第1連結部17,18とで囲まれた折返し領域25,26における第1梁部15,16と第2梁部19,20とに挟まれる第1連結部17,18の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t≦L1≦1.2t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる虞のある破損を低減することができる。
また、一対の第1梁部15,16、第2梁部19,20、第1連結部17,18、および一対の第1固定部21,22で振動体50を支持するため、振動体50がバランスよく支持され、衝撃を分散させることができることにより、耐衝撃性をさらに向上させるとともに、振動体50への衝撃の影響を減少させることができ、音叉型振動片1の電気的特性を安定させることが可能となる。
なお、音叉型振動片1においては、タイミングデバイスの振動片として用いる構成の他にも、ジャイロ振動片(ジャイロ素子)として用いることもできる。この場合は、一対の駆動振動腕11,12の一方を駆動振動腕として用い、他の駆動振動腕を検出振動腕として用い、所定の電極を設ける。
また、基部10の一方の端部から一対の駆動振動腕を延出させ、反対側の端部から一対の検出振動腕を延出させた構成の振動体を有するジャイロ振動片(ジャイロ素子)として用いることもできる。
(第2実施形態)
<振動素子−2>
次に、本発明の第2実施形態に係る振動素子の概略構成について、図3を用いて説明する。図3(a)は、第2実施形態に係る振動素子としての音叉型振動片の概略構成を模式的に示す平面図である。図3(b)は、図3(a)におけるB−B線での断面図である。なお、同図においては、説明の便宜上、励振電極などの電極を省略している。
図3に示すように、振動素子としての音叉型振動片2は、基部110と、基部110から+Y軸方向(第1方向)に延出している一対の駆動振動腕111,112とを含む振動体150、振動体150を支持する梁部161,162、および梁部161,162を固定する第2固定部137を備えている。音叉型振動片2を構成する振動体150、梁部161,162、および第2固定部137は一体で形成され、第1実施形態と同様な水晶が基材として用いられている。なお、音叉型振動片2は、フォトリソグラフィー法およびフッ化水素酸(HF)やフッ化水素酸(HF)とフッ化アンモニウム(NH4F)の混合液などのエッチング液によるウェットエッチング法で形成される。
振動体150を構成する基部110は、X−Y軸方向に広がる略矩形平板状をなしている。振動腕としての駆動振動腕111,112は、基部110における+Y側の一端から、Y軸方向に互いに略平行に延びる一対の角柱状の振動部である。駆動振動腕111および駆動振動腕112は、第1実施形態と同様にX軸およびY軸で規定される平面方向(X軸方向)に沿って、互いに逆方向に振動する。なお、駆動振動腕111,112の先端部には、駆動振動腕111,112より幅が広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の錘部113,114が設けられていてもよい。駆動振動腕111,112に、錘部113,114が設けられている構成では、駆動振動腕111,112の長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の駆動振動を得ることができるため、音叉型振動片2を小型化することが可能となる。
梁部161,162は、一対の第3梁部132,133と、一対の第4梁部134,135と、第2連結部136とを備え、第2連結部136を介して第2固定部に接続されている。一対の第3梁部132,133は、基部110のX軸方向の両側に延出する延出部130,131から−Y軸方向(第1方向)に延伸されている。一対の第4梁部134,135は、延伸されている第3梁部132,133の延伸先部分である延伸部から、基部110と所定の間隙を有し、その外側を囲むように内側(第3梁部132では−X軸方向,第3梁部133では+X軸方向)に、それぞれが対向するように折れ曲がって延伸している。第4梁部134,135は対向して延伸しており、それぞれの延伸先部が交わる部分で連結され、基部110から延伸されている延出部130,131および第3梁部132,133を含み、基部110の外側を囲む枠状の梁部を形成している。
第2固定部137は、第4梁部134,135に対して基部110と反対側(外側)に位置し、第4梁部134,135と離間して並行するように設けられている。そして、振動体150は、第2固定部137の内の支持部138によって、例えば図示しないパッケージなどの支持基板に支持される。なお、第2固定部137は、振動体150の外側を囲む枠状に形成することもできる。このように、枠状の固定部とすることにより強度を向上することができ、より安定した振動体150の固定を行うことが可能となる。
第2連結部136は、連結された第4梁部134,135のX軸方向の中央部に位置し、第4梁部134,135と第2固定部137とを連結している。そして、この第2連結部136のX軸方向の両側に、折返し領域139,140が形成される。折返し領域139は、第4梁部134、第2連結部136、および第2固定部137とで囲まれた領域であり、+X軸方向に開口された所謂コの字状に形成された領域である。折返し領域140は、第4梁部135、第2連結部136、および第2固定部137とで囲まれた領域であり、−X軸方向に開口された所謂コの字状に形成された領域である。
X軸(第2方向)に沿って開口するように第4梁部134,135と第2固定部137と第2連結部136とで囲まれた折返し領域139,140では、この三方の壁面に掛かる菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。また、この折返し領域139,140は、第2連結部136を介して第2固定部137に近く位置しているため、菱形状の異形部分の交わる部分に、落下などの外部衝撃による応力集中が起こり易く、破損が起こり易い。発明者らは、このような不具合に対応するために、折返し領域139,140の構成に係る検証を鋭意進め、次のような関係とすることが好適であることを見出した。即ち、折返し領域139,140では、Y軸(第1方向)およびX軸(第2方向)を含む面を正面に見た、換言すればZ軸方向から見た平面視で、第4梁部134,135と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。なお、第4梁部134,135と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2は、平面視の折返し領域139,140における第2連結部136から延出する部分の第4梁部134,135と第2固定部137との間隔と言い換えることができる。
第4梁部134,135と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を上述のように設定することにより、音叉型振動片2を形成するためのウェットエッチングの加工時間を長くすることなく、菱形状の異形部分である所謂ヒレの交差を防止でき、この交差部分を起点として生じる、例えば落下などの衝撃時の梁部における破損を低減することができる。このことについて、図4を参照して詳細に説明する。図4は、梁部の折返し領域におけるエッチング残りの状態を模式的に示した概略図(平面図)であり、図4(a)は長さL2<0.9tの場合を示し、図4(b)は長さL2=0.9tの場合を示し、図4(c)は長さL2>0.9tの場合を示す。なお、以下の説明では、一対の梁部161,162の内の、梁部161を代表例として用いて説明する。
なお、図4(a)〜図4(c)では、X軸方向(第2方向)に沿って開口(本例では、+X軸方向に開口)するように第4梁部134と第2固定部137と第2連結部136とで囲まれた領域(折返し領域139(図3参照))を例示している。
図4(a)に示すように、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2が短く、長さL2<0.9tとなっている場合は、エッチング液の流動が妨げられ、エッチング異方性との兼ね合いから所望の形状を形成することが困難になる。
また、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2が短いため、図中上側(+Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部128と図中下側(−Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部129とが平面視で交差し、交わった交差稜P4を生じる。そして、音叉型振動片2に落下などの外部衝撃が加わった場合に、交差稜P4の部分に応力が集中し、第2連結部136の折れやクラックなどの破損の起点となる虞が大きくなる。
図4(a)に示す構成に対し、図4(b)に示すように、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を0.9tまで長くした場合は、エッチング液の流動がスムーズになり、所望の形状を形成することが可能となる。
また、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2が長くなるため、図中上側(+Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部128と図中下側(−Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部129とが交差しなくなり、交差部分P5に交差稜が生じなくなる。したがって、音叉型振動片2に落下などの外部衝撃が加わった場合に応力が集中する部分がなくなるため、第2連結部136に生じる虞のある折れやクラックなどを低減することが可能となる。
図4(c)では、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を更に長くし、長さL2>0.9tとした場合を示している。図4(c)に示すように、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を、長さL2>0.9tとした場合は、エッチング液の流動が更にスムーズになり、所望の形状を、より早く形成することが可能となる。
また、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2が更に長くなるため、図中上側(+Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部128と図中下側(−Y軸方向側)の異形部分であるヒレ部129とが離間し、第2連結部136の内壁部分P6が存在することになる。したがって、音叉型振動片2に落下などの外部衝撃が加わった場合に応力が集中する部分がなくなるため、第2連結部136の折れやクラックなどの破損を低減することが可能となる。
なお、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2は、長くなればなるほどエッチング液の流動が良好となり、エッチング時間の短縮、および所望の形状が形成されるとともに、第4梁部134,135および第2固定部137から張り出す菱形状などの異形部分の交差部も形成されにくくなる。しかしながら、第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2を長くするほど振動素子の外形形状も大きくなり、振動素子の小型化という観点からは好ましくない。
また、長さL2が0.9tから1.8tまでの間では、長さL2を長くするほどエッチング時間を短縮することができるが、長さL2を1.8tより長くしても、エッチング液の流動性に変化が無くなり、エッチング時間が飽和状態となる。これにより、エッチング加工の時間短縮効果は殆んど望めなくなる。
これらにより、第4梁部134と第2固定部137と第2連結部136とで囲まれた折返し領域139における第4梁部134と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2≦1.8t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる振動素子の破損を低減することができる。
なお、駆動振動腕111,112を振動させるための励振電極や外部から励振電極に電位を与えるための接続電極などが設けられているが、本実施形態の説明では、図示および説明を省略している。
上述した第2実施形態に係る振動素子としての音叉型振動片2によれば、第4梁部134,135と第2固定部137と第2連結部136とで囲まれた領域(折返し領域139,140)における第4梁部134,135と第2固定部137とに挟まれる第2連結部136の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2≦1.8t、とすることにより、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる虞のある破損を低減することができる。
(第3実施形態)
<ジャイロ素子−1>
次に、本発明の第3実施形態に係る振動素子としてのジャイロ素子について、図5を参照して説明する。図5は、第3実施形態に係る振動素子の一例としてのジャイロ素子を模式的に示す平面図である。
本実施形態のジャイロ素子3では、基材として圧電体材料である水晶を用いた例について説明する。水晶は、電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸および光学軸と呼ばれるZ軸を有している。本実施形態では、水晶結晶軸において直交するX軸およびY軸で規定される平面に沿って切り出されて平板状に加工され、平面と直交するZ軸方向に所定の厚さtを有した所謂水晶Z板を基材として用いた例を説明する。なお、ここでいう所定の厚さtは、発振周波数(共振周波数)、外形サイズ、加工性などにより適宜設定される。また、ジャイロ素子3を形成する平板は、水晶からの切り出し角度の誤差を、X軸、Y軸およびZ軸の各々につき多少の範囲で許容できる。例えば、X軸を中心に0度から2度の範囲で回転して切り出したものを使用することができる。Y軸およびZ軸についても同様である。
図5に示すように、第3実施形態に係るジャイロ素子3は、基材(主要部分を構成する材料)を加工することにより一体に形成された基部210と、駆動振動腕211,212および検出振動腕213,214と、調整用振動腕215,216とを有している。更に、ジャイロ素子3は、基部210から延設された外側梁部261,262および内側梁部271,272と、外側梁部261,262から延設された第1固定部230,231、および第1固定部230,231のそれぞれから延設された第2固定部232を有している。
一対の駆動振動腕211,212は、ジャイロ素子3の中心部分に位置する略矩形状の基部210のY軸方向の一方の端部(図中−Y軸方向の端部)から、並行するようにY軸に沿って延伸されている。駆動振動腕211,212の先端部には、駆動振動腕211,212より幅が広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の幅広部としての錘部が設けられている。なお、駆動振動腕211,212の先端部とは、基部210と接続する駆動振動腕211,212の一端と、反対の他端側の開放端の部分をいう。このように、駆動振動腕211,212に、錘部が設けられていることにより、駆動振動腕211,212の長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の駆動振動を得ることができるため、ジャイロ素子3の小型化を図ることができる。
また、一対の検出振動腕213,214は、基部210の他方の端部(図中+Y軸方向の端部)からY軸に沿って並行するように延伸されている。検出振動腕213,214には、検出振動腕213,214より幅が広い(X軸方向の寸法が大きい)略矩形状の幅広部としての錘部が設けられている。このように、検出振動腕213,214においても、錘部が設けられていることにより、検出振動腕213,214の長さ(Y軸方向の寸法)の増大を抑えながら所定の検出振動を得ることができるため、ジャイロ素子3の小型化を図ることができる。
このようにジャイロ素子3は、基部210の両端部から反対方向に、一対の駆動振動腕211,212と、一対の検出振動腕213,214とが、それぞれ同軸方向に延伸されている。このような形状から、本実施形態に係るジャイロ素子3は、H型ジャイロ素子と呼ばれることがある。H型のジャイロ素子3は、駆動振動腕211,212と検出振動腕213,214とが、基部210の同一軸方向の両端部からそれぞれ延伸されているので、駆動系と検出系が分離される。ジャイロ素子3は、このように駆動系と検出系が分離されることにより、駆動系と検出系の電極間あるいは配線間の静電結合が低減され、検出感度が安定するという特徴を有する。なお、第3実施形態ではH型振動片を例に駆動振動腕および検出振動腕を各々2本ずつ設けているが、振動腕の本数は1本であっても3本以上であっても良い。また、1本の振動腕に後述する駆動電極と検出電極を形成しても良い。なお、駆動振動腕211,212や検出振動腕213,214には、駆動振動腕211,212を駆動させたり、検出振動腕213,214に生じた電荷を検出したりする検出電極などの電極が設けられているが、電極構成については、本実施形態では図示およびその説明を省略している。
H型のジャイロ素子3は、一対の駆動振動腕211,212を面内方向(+X軸方向と−X軸方向)に振動させた状態で、Y軸回りに角速度ωが加わると、駆動振動腕211,212にコリオリ力が発生し、駆動振動腕211,212が面内方向と交差する面外方向(+Z軸方向と−Z軸方向)に、互いに逆方向に屈曲振動する。そして、検出振動腕213,214は、駆動振動腕211,212の面外方向の屈曲振動に共振して、同じく面外方向に屈曲振動する。この時、圧電効果により検出振動腕213,214に設けられている検出電極(不図示)に電荷が発生する。ジャイロ素子3は、この電荷を検出することによりジャイロ素子3に加わる角速度ωを検出することができる。
また、ジャイロ素子3には、図5に示すように、水晶の結晶X軸(電気軸)と交差する方向に検出振動腕213,214と並行させて、かつ検出振動腕213,214を内側に挟むように、基部210から延伸された一対の調整用振動腕215,216が設けられている。即ち、調整用振動腕215,216は、Y軸に沿って+Y軸方向に延伸され、検出振動腕213,214と所定の間隔を空けて内側に挟むように位置し、かつ並行するように設けられている。なお、調整用振動腕215,216は、チューニングアームと呼ばれることもある。このような調整用振動腕215,216が設けられていることにより、漏れ出力を調整することが可能となる。換言すれば、駆動振動が漏れる(伝播する)、所謂振動漏れによって生じる電荷を、調整用振動腕215,216の電荷調整によってキャンセルし、振動漏れの出力を抑制することが可能となる。これにより、ジャイロ素子3の特性を安定させることが可能となる。
さらに、調整用振動腕215,216の先端部には、調整用振動腕215,216より幅が広い(X軸方向の長さが長い)略矩形状の幅広部としての錘部が設けられている。このように、調整用振動腕215,216の先端部に錘部を設けることにより、調整用振動腕215,216における質量変化を顕著にさせることができ、ジャイロ素子3の高感度化に寄与する効果をさらに向上させることができる。
外側梁部261,262は、基部210から+Y軸方向(第1方向)に延出している一対の第1梁部217,218と、第1梁部217,218の延伸された延伸先部分である延伸部から外側(第1梁部217では+X軸方向,第1梁部218では−X軸方向)に折り返す第1連結部219,220と、折り返された第1連結部219,220から−Y軸方向に延伸する第2梁部221,222と、を有している。換言すれば、第1方向に伸びる第1梁部217,218の延伸部と、第1梁部217,218に対して振動体250と反対側(外側)に位置し、第1梁部217,218と離間して並行する第2梁部221,222の一方端とが、第1連結部219,220によって連結されている。
内側梁部271,272は、基部210から第1梁部217,218と反対方向(−Y軸方向)に延出している一対の第3梁部225,226と、第3梁部225,226から延設された一対の第4梁部227,228と、第2連結部229とを備えている。一対の第4梁部227,228は、駆動振動腕211,212の先端と所定の間隙を有し、その外側を囲むように第3梁部225,226の延伸先部分である延伸部から内側(第3梁部225では−X軸方向,第3梁部226では+X軸方向)に、それぞれが対向するように折れ曲がって延伸し、その延伸先で互いが連結されている。換言すれば、一対の第3梁部225,226と、一対の第4梁部227,228とによって、駆動振動腕211,212を囲むような枠状をなしている。第2連結部229は、並んでいる駆動振動腕211と駆動振動腕212との間のX軸方向の中央部に対向する位置にあって、連結された第4梁部227,228から第4梁部227,228の延伸方向であるX軸方向(第2方向)と交差する−Y軸方向(第1方向)に向かって、延設され、第2固定部232に接続されている。
外側梁部261,262を構成する第2梁部221,222の第1連結部219,220と反対側の他方端からは、−Y軸方向に向かって延伸する第1固定部230,231が設けられている。また、内側梁部271,272を構成する第4梁部227,228と間隙を有して対向する位置には、第2固定部232が第4梁部227,228と並行するように設けられている。そして、第1固定部230,231は、第2梁部221,222側と反対側で、互いに内側(第1固定部230は−X軸方向、第2固定部231は+X軸方向)に向かって折り曲がって延伸し、第2固定部232と接続され、第1固定部230,231および第2固定部232によって固定部233が構成される。
このように、振動体250は、振動体250をX軸方向(第2方向)の両側に挟むように一対の外側梁部261,262および一対の内側梁部271,272の二つの梁部によって、第1固定部230,231および第2固定部232を含む固定部233に連設され、例えば図示しないパッケージなどの支持基板に外側梁部261,262および内側梁部271,272を介して固定される。振動体250は、二重に設けられた外側梁部261,262および内側梁部271,272を介して枠状の固定部233(第1固定部230,231および第2固定部232の支持部234)によって支持されるため、弾性による緩衝や固定強度の増加などによって、より安定的な固定および支持がされることになる。これにより、ジャイロ素子3に加わる衝撃力などを分散させることができ、耐衝撃性をさらに向上させることができるとともに、ジャイロ素子3の電気的特性を安定させることが可能となる。
なお、上述では、梁部261,262,271,272を構成する上述した各部位は、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)にそって延在する例で説明したがこれに限らない。梁部261,262,271,272を構成する上述した各部位は、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)に厳格に沿っていなくてもよく、X軸方向(第2方向)もしくはY軸方向(第1方向)に対して、傾きをもって延在されていてもよい。
更に、Y軸方向(第1方向)に沿って開口(本例では、−Y軸方向に開口)するように、第1梁部217,218、第2梁部221,222、および第1連結部219,220によって囲まれた領域、所謂コの字状に形成された領域である折返し領域Q1,Q2では、上述した第1実施形態と同様な構成を適用する。具体的に折返し領域Q1,Q2では、Y軸(第1方向)およびX軸(第2方向)を含む面を正面に見た、換言すればZ軸方向から見た平面視で、第1梁部217,218と第2梁部221,222とに挟まれる第1連結部219,220の長さL1を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.7t≦L1≦1.2tに設定することが好ましい。なお、第1梁部217,218と第2梁部221,222とに挟まれる第1連結部219,220の長さL1は、平面視の折返し領域Q1,Q2における第1連結部219,220から延出する部分の第1梁部217,218と第2梁部221,222との間隔と言い換えることができる。
折返し領域Q1,Q2では、第1実施形態と同様に、ウェットエッチングのエッチング異方性によって菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。第1梁部217,218と第2梁部221,222とに挟まれる第1連結部219,220の長さL1を、上述のように設定することにより、上述した第1実施形態と同様な作用により、ジャイロ素子3を形成するためのウェットエッチングの加工時間を長くすることなく、菱形状の異形部分である所謂ヒレの交差を防止でき、この交差部分を起点として生じる、例えば落下などの衝撃時の梁部における破損を低減することができる。
なお、このことについての詳細は、図2を参照した第1実施形態の説明と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、X軸方向(第2方向)に沿って開口するように第4梁部227,228と第2固定部232と第2連結部229とで囲まれた領域、所謂コの字状に形成された領域である折返し領域Q3,Q4では、上述した第2実施形態と同様な構成を適用する。具体的に折返し領域Q3,Q4では、Y軸(第1方向)およびX軸(第2方向)を含む面を正面に見た、換言すればZ軸方向から見た平面視で、第4梁部227,228と第2固定部232とに挟まれる第2連結部229の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。なお、第4梁部227,228と第2固定部232とに挟まれる第2連結部229の長さL2は、平面視の折返し領域Q3,Q4における第2連結部229から延出する部分の第4梁部227,228と第2固定部232との間隔と言い換えることができる。
折返し領域Q3,Q4では、第2実施形態と同様に、ウェットエッチングのエッチング異方性によって菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。第4梁部227,228と第2固定部232とに挟まれる第2連結部229の長さL2を、上述のように設定することにより、上述した第2実施形態と同様な作用により、ジャイロ素子3を形成するためのウェットエッチングの加工時間を長くすることなく、菱形状の異形部分である所謂ヒレの交差を防止でき、この交差部分を起点として生じる、例えば落下などの衝撃時の梁部における破損を低減することができる。
なお、このことについての詳細は、図4を参照した第2実施形態の説明と同様であるので、ここでの説明は省略する。
上述した第3実施形態に係る振動素子としてのジャイロ素子3によれば、梁部261,262において、Y軸方向に開口した折返し領域Q1,Q2における第1梁部217,218と第2梁部221,222とに挟まれる第1連結部219,220の長さL1と厚さtとの関係を、0.7t≦L1≦1.2t、とすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制することができる。これによりエッチング時間を長くすることなく、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じる虞のある破損を低減することができる。
また、梁部271,272において、X軸方向に開口した折返し領域Q3,Q4における第4梁部227,228と第2固定部232とに挟まれる第2連結部229の長さL2と厚さtとの関係を、0.9t≦L2≦1.8tとすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制することができる。これにより、第4梁部227,228および第2固定部232から張り出す菱形状の異形部分の交わる交差部分の形成を低減することができ、エッチング時間を長くすることなく、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じるジャイロ素子3の破損を低減することができる。
さらに、振動体250の支持を、二つの梁部(外側梁部261,262および内側梁部271,272)を介して第1固定部230,231と第2固定部232とで行うことにより、振動体250がバランスよく支持され、衝撃の分散による耐衝撃性の向上とジャイロ素子3の電気的特性の安定とを得ることが可能となる。
なお、上記第3実施形態に係るジャイロ素子3の説明では、基部210の一方端に、一対の検出振動腕213,214と、検出振動腕213,214を挟む一対の調整用振動腕215,216とが設けられ、他方端に一対の駆動振動腕211,212が設けられている例を用いたが、この構成に限らない。例えば、駆動振動腕と調整用振動腕とが、基部210の同じ端から同方向に延出されている形態であってもよい。
(梁部の変形例)
また、上記第3実施形態に係るジャイロ素子3における梁部261,262は、次の変形例で図6に沿って説明する構成例を適用してもよい。ここで図6は、梁部の変形例を示す平面図であり、第3実施形態のジャイロ素子3における梁部262の部分を代表例として示している。なお、梁部261においても、同様な構成を適用することができる。
図6に示すように、変形例のジャイロ素子3aにおける梁部262aは、延出部210aと、第1梁部を構成する第1延伸部218aおよび第2延伸部218bと、第2梁部を構成する第3延伸部222a、第4延伸部222b、および第5延伸部222cと、第1梁部(第2延伸部218b)と第2梁部(第3延伸部222a)とを連結する第1連結部220と、を有している。
延出部210aは、基部210から−X軸方向に梁状に延出している。第1延伸部218aは、延出部210aの先端部から+Y軸方向に延出し、その先端部が+X軸方向に膨らむように折れ曲がっている。第2延伸部218bは、第1延伸部218aの折れ曲がった先端から+Y軸方向に延出し、その先端部が第1連結部220に連接している。第1連結部220は、第2延伸部218bの先端部から−X軸方向に折り返し、第2延伸部218bに対して外側に並行する第3延伸部222aに連結している。第3延伸部222aは、第1連結部220から−Y軸方向に延出し、延出部210aの外側を囲むように+X軸方向に折れ曲がる第4延伸部222bに連結されている。第4延伸部222bは、第3延伸部222aの先端部から+X軸方向に折れ曲がり、更に、基部210の外側に沿うように−Y軸方向に折れ曲がり、第5延伸部222cに連結している。第5延伸部222cは、第4延伸部222bの先端部から−Y軸方向に延出し、その先端部が第1固定部231aに連結されている。第2梁部は、第4延伸部222bの折れ曲がりにより、第5延伸部222cの部分で基部210に対する間隔が狭くなる狭窄形状となる。
このように、前述の第3実施形態の第1梁部218、第2梁部222のように、Y軸方向に沿った直線的な梁でなく、例えば本変形例のような膨らみ形状や狭窄形状を含み蛇行する梁であってもよい。このような構成の梁部262aを備えることにより、第3実施形態と同様な効果を有するとともに、膨らみ形状や狭窄形状により応力緩衝効果により、更なる耐衝撃性の向上を図ることができる。
(第4実施形態)
<ジャイロ素子−2>
次に、図7を参照して、第4実施形態に係る振動素子としてのジャイロ素子4について説明する。図7は、第4実施形態に係る振動素子の一例としてのジャイロ素子を模式的に示す平面図である。なお、ジャイロ素子4には、検出信号電極、検出信号配線、検出信号端子、検出接地電極、検出接地配線、検出接地端子、駆動信号電極、駆動信号配線、駆動信号端子、駆動接地電極、駆動接地配線および駆動接地端子などが設けられているが、図7においては省略している。
第4実施形態に係るジャイロ素子4は、Z軸まわりの角速度を検出する「面外検出型」のセンサー素子であって、振動片5と、図示しないが振動片5の表面に設けられている複数の電極、配線および端子とで構成されている。ジャイロ素子4は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料で構成することができるが、これらの中でも、水晶で構成するのが好ましい。これにより、優れた振動特性(周波数特性)を発揮することのできるジャイロ素子4が得られる。
このようなジャイロ素子4は、いわゆるダブルT型をなす振動体6と、振動体6を支持する支持部としての第1支持部51および第2支持部52と、振動体6と第1支持部51および第2支持部52とを連結する第1梁61、第2梁62、第3梁63および第4梁64とを有している。
振動体6は、XY平面に拡がりを有し、Z軸方向に厚みを有している。このような振動体6は、中央に位置する基部41と、基部41からY軸方向に沿って両側に延出している振動腕としての第1検出振動腕421、第2検出振動腕422と、基部41からX軸方向に沿って両側に延出している第1連結腕431、第2連結腕432と、第1連結腕431の先端部からY軸方向に沿って両側に延出している振動腕としての第1駆動振動腕441、および第2駆動振動腕442と、第2連結腕432の先端部からY軸方向に沿って両側に延出している振動腕としての第3駆動振動腕443、および第4駆動振動腕444とを有している。第1、第2検出振動腕421,422および第1、第2、第3、第4駆動振動腕441,442,443,444の先端部には、それぞれ、基端側よりも幅の大きい略四角形の重量部(ハンマーヘッド)が設けられている。このような重量部を設けることでジャイロ素子4の角速度の検出感度が向上する。
また、第1、第2支持部51,52は、それぞれ、X軸方向に沿って延在しており、これら第1、第2支持部51,52の間に振動体6が位置している。言い換えれば、第1、第2支持部51,52は、振動体6を介してY軸方向に沿って対向するように配置されている。第1支持部51は、第1梁61、および第2梁62を介して基部41と連結されており、第2支持部52は、第3梁63、および第4梁64を介して基部41と連結されている。
なお、本実施形態における第1、第2支持部51,52が、前述の第2実施形態および第3実施形態における第2固定部に相当する。
第1梁61は、第1検出振動腕421と第1駆動振動腕441との間を通って延伸し、その先で−X軸方向に折れ曲がって第1支持部51と第1検出振動腕421との間を通る第1屈折部61aを有している。第2梁62は、第1検出振動腕421と第3駆動振動腕443との間を通って延伸し、その先で+X軸方向に折れ曲がって第1支持部51と第1検出振動腕421との間を通る第2屈折部62aを有している。第1屈折部61aと第2屈折部62aとは、第1支持部51と第1検出振動腕421との間で連結され、連結された第1屈折部61aと第2屈折部62aの中央部から延出する第1連接部65によって第1支持部51に連結されている。このように基部41は、第1梁61および第1屈折部61aと、第2梁62および第2屈折部62aと、第1連接部65と、によって第1支持部51に連結される。
第3梁63は、第2検出振動腕422と第2駆動振動腕442との間を通って延伸し、その先で−X軸方向に折れ曲がって第2支持部52と第2検出振動腕422との間を通る第3屈折部63aを有している。第4梁64は、第2検出振動腕422と第4駆動振動腕444との間を通って延伸し、その先で+X軸方向に折れ曲がって第2支持部52と第2検出振動腕422との間を通る第4屈折部64aを有している。第3屈折部63aと第4屈折部64aとは、第2支持部52と第2検出振動腕422との間で連結され、連結された第3屈折部63aと第4屈折部64aの中央部から延出する第2連接部66によって第2支持部52に連結されている。このように基部41は、第3梁63および第3屈折部63aと、第4梁64および第4屈折部64aと、第2連接部66と、によって第2支持部52に連結される。
なお、本実施形態における第1梁61、第2梁62、第3梁63、および第4梁64が、前述の第2実施形態および第3実施形態における第3梁部に相当し、第1屈折部61a、第2屈折部62a、第3屈折部63a、および第4屈折部64aが、前述の第2実施形態および第3実施形態における第4梁部に相当する。また、本実施形態における第1連接部65および第2連接部66が、前述の第2実施形態および第3実施形態における第2連結部に相当する。
ここで、X軸方向(第2方向)に沿って開口するように第1屈折部61aと第1支持部51と第1連接部65とによって囲まれた領域、所謂コの字状に形成された領域である折返し領域Q5では、上述した第2実施形態と同様な構成を適用することが好ましい。具体的に折返し領域Q5では、Y軸(第1方向)およびX軸(第2方向)を含む面を正面に見た、換言すればZ軸方向から見た平面視で、第1屈折部61aと第1支持部51とに挟まれる第1連接部65の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。
また同様に、X軸方向(第2方向)に沿って開口するように第2屈折部62aと第1支持部51と第1連接部65とによって囲まれた折返し領域Q6では、Z軸方向から見た平面視で、第2屈折部62aと第1支持部51とに挟まれる第1連接部65の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。
また同様に、X軸方向(第2方向)に沿って開口するように第3屈折部63aと第2支持部52と第2連接部66とによって囲まれた折返し領域Q7では、Z軸方向から見た平面視で、第3屈折部63aと第2支持部52とに挟まれる第2連接部66の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。
また同様に、X軸方向(第2方向)に沿って開口するように第4屈折部64aと第2支持部52と第2連接部66とによって囲まれた折返し領域Q8では、Z軸方向から見た平面視で、第4屈折部64aと第2支持部52とに挟まれる第2連接部66の長さL2を、Z軸方向(第3方向)の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8tに設定することが好ましい。
折返し領域Q5,Q6,Q7,Q8では、第2実施形態と同様に、ウェットエッチングのエッチング異方性によって菱形状の異形部分、所謂ヒレが形成され易い。第1屈折部61aと第1支持部51、および第2屈折部62aと第1支持部51とに挟まれる第1連接部65の長さL2と、第3屈折部63aと第2支持部52、および第4屈折部64aと第2支持部52とに挟まれる第2連接部66の長さL2とを、上述のように設定することにより、前述した第2実施形態と同様な作用により、ジャイロ素子4を形成するためのウェットエッチングの加工時間を短縮することができるとともに、菱形状の異形部分である所謂ヒレの交差を防止でき、この交差部分を起点として生じる、例えば落下などの衝撃時の梁部における破損を低減することができる。なお、このことについての詳細は、図4を参照した第2実施形態の説明と同様であるので、ここでの説明は省略する。
このような構成のジャイロ素子4は、次のようにしてZ軸まわりの角速度ωを検出する。ジャイロ素子4は、角速度ωが加わらない状態において、駆動信号電極(図示せず)および駆動接地電極(図示せず)の間に電界が生じると、各駆動振動腕441,442,443,444がX軸方向に屈曲振動を行う。このとき、第1、第2駆動振動腕441,442と、第3、第4駆動振動腕443,444とは、中心点(重心)を通るYZ平面に関して面対称の振動を行っているため、基部41と、第1、第2連結腕431,432と、第1、第2検出振動腕421,422とは、ほとんど振動しない。
この駆動振動を行っている状態にて、ジャイロ素子4にZ軸まわりに角速度ωが加わると、駆動振動腕441,442,443,444および連結腕431,432にY軸方向のコリオリの力が働き、このY軸方向の振動に呼応して、X軸方向の検出振動が励起される。そして、この振動により発生した検出振動腕421,422の歪みを検出信号として検出することによって角速度ωが求められる。
上述した第4実施形態に係るジャイロ素子4によれば、X軸方向に開口した折返し領域Q5,Q6,Q7,Q8における第1屈折部61aと第1支持部51とに挟まれる第1連接部65の長さL2、第2屈折部62aと第1支持部51とに挟まれる第1連接部65の長さL2、第3屈折部63aと第2支持部52とに挟まれる第2連接部66の長さL2、および第4屈折部64aと第2支持部52とに挟まれる第2連接部66の長さL2と厚さtとの関係を、それぞれ0.9t≦L2≦1.8tとすることにより、ウェットエッチングの進行の妨げを抑制することができる。これにより、折返し領域Q5,Q6,Q7,Q8において、第1屈折部61a、第2屈折部62a、第3屈折部63a、第4屈折部64a、および第1支持部51、第2支持部52から張り出す菱形状の異形部分の交わる交差部分の形成を防止することができ、エッチング時間の短縮を図ることができるとともに、菱形状の異形部分の交差を防止でき、これにより落下などにより生じるジャイロ素子4の破損を低減することができる。
(電子デバイスとしてのジャイロセンサー)
次に、前述の第3実施形態に係るジャイロ素子3を備えた電子デバイスとしてのジャイロセンサーについて、図8を参照して説明する。図8は、本発明に係る電子デバイスの一例としてのジャイロセンサーの概略を示し、図8(a)は構成例1に係るジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図であり、図8(b)は構成例2に係るジャイロセンサーの概略構成を示す正断面図である。
(構成例1)
先ず、図8(a)を参照して、構成例1に係るジャイロセンサーについて説明する。図8(a)に示すように、構成例1に係るジャイロセンサー400は、パッケージ410の凹部に、ジャイロ素子3を収容し、パッケージ410の開口部を蓋体430により密閉し、内部を気密に保持されている。パッケージ410は、平板状の第1基板411と、第1基板411上に、枠状の第3基板413、第4基板414、を順に積層、固着して形成され、ジャイロ素子3とが収容される凹部が形成される。第1基板411、第3基板413、および第4基板414は、例えばセラミックスなどにより形成される。
平板状の第1基板411には、少なくともジャイロ素子3の固定部分を除く平面と重なる開口を有する枠状の形状の第3基板413が積層され、固着されている。さらに、第3基板413には、ジャイロ素子3を収容可能な開口を有する第4基板414が積層され、固着されている。そして、第3基板413に第4基板414が積層されて第4基板414の開口の内側に現れる第3基板面413aには、ジャイロ素子3に形成された固定部の接続パッド(図示せず)と接続される複数のジャイロ素子接続端子413bが形成されている。ジャイロ素子接続端子413bは、パッケージ410の図示しない内部配線によって、第1基板411の外部底面411bに設けられた複数の外部接続端子411cに電気的に接続されている。ジャイロ素子3は、第3基板面413aにジャイロ素子3の第1固定部230,231と第2固定部232とを含む固定部233の支持部234(図5参照)を、ジャイロ素子接続端子413bに位置を合わせて載置され、導電性接着剤450によって接着固定される。
更に、第4基板414の開口の上面に蓋体430が配置され、パッケージ410の開口を封止し、パッケージ410の内部が気密封止され、ジャイロセンサー400が得られる。蓋体430は、例えば、42アロイ(鉄にニッケルが42%含有された合金)やコバール(鉄、ニッケルおよびコバルトの合金)等の金属、セラミックス、あるいはガラスなどを用いて形成することができる。例えば、金属により蓋体430を形成した場合には、コバール合金などを矩形環状に型抜きして形成されたシールリング460を介してシーム溶接することによりパッケージ410と接合される。パッケージ410および蓋体430によって形成される凹部空間は、ジャイロ素子3が動作するための空間となるため、減圧空間または不活性ガス雰囲気に密閉・封止することが好ましい。
電子デバイスとしてのジャイロセンサー400によれば、振動体250(図5参照)の支持がバランスよく行われるとともに、菱形状の異形部分の交差を低減できることによる耐衝撃性の向上と電気的特性の安定とが図られたジャイロ素子3を備えているため、ジャイロセンサー400においても、耐衝撃性の向上と電気的特性の安定とを実現することが可能となる。
(構成例2)
次に、図8(b)を参照して、構成例2に係るジャイロセンサーについて説明する。図8(b)に示すように、構成例2に係るジャイロセンサー500は、パッケージ510の凹部に、ジャイロ素子3と、電子部品としての半導体装置520と、を収容し、パッケージ510の開口部を蓋体530により密閉し、内部を気密に保持されている。パッケージ510は、図8(b)に示すように、平板状の第1基板511と、第1基板511上に、枠状の第2基板512、第3基板513、第4基板514、を順に積層、固着して形成され、半導体装置520とジャイロ素子3とが収容される凹部が形成される。基板511,512,513,514は、例えばセラミックスなどにより形成される。
第1基板511は、凹部側の半導体装置520が搭載される電子部品搭載面511aには、半導体装置520が載置され固定されるダイパッド515が設けられている。半導体装置520はダイパッド515上に、例えば、ろう材(ダイアタッチ材)540によって接着され、固定されている。
半導体装置520は、ジャイロ素子3を駆動振動させるための励振手段としての駆動回路と、角速度が加わったときにジャイロ素子3に生じる検出振動を検出する検出手段としての検出回路と、を有する。具体的には、半導体装置520が有する駆動回路は、ジャイロ素子3の一対の駆動振動腕211,212(図5参照)にそれぞれ形成された図示しない駆動電極および駆動電極に駆動信号を供給する。また、半導体装置520が有する検出回路は、ジャイロ素子3の一対の検出振動腕213,214(図5参照)にそれぞれ形成された図示しない検出電極および検出電極に生じる検出信号を増幅させて増幅信号を生成し、該増幅信号に基づいてジャイロセンサー500に加わった回転角速度を検出する。
第2基板512は、ダイパッド515上に搭載される半導体装置520が収容可能な大きさの開口を有する枠状の形状に形成されている。第3基板513は、第2基板512の開口より広い開口を有する枠状の形状に形成され、第2基板512上に積層され、固着される。そして第2基板512に第3基板513が積層されて第3基板513の開口の内側に現れる第2基板面512aには、半導体装置520の図示しない電極パッドと電気的に接続するボンディングワイヤーBWが接続される複数のIC接続端子512bが形成されている。そして、半導体装置520の図示しない電極パッドとパッケージ510に設けられたIC接続端子512bとが、ワイヤーボンディング法を用いて電気的に接続されている。すなわち、半導体装置520に設けられた複数の電極パッドと、パッケージ510の対応するIC接続端子512bとが、ボンディングワイヤーBWにより接続されている。また、IC接続端子512bのいずれかは、パッケージ510の図示しない内部配線により、第1基板511の外部底面511bに設けられた複数の外部接続端子511cに電気的に接続されている。
第3基板513上には、第3基板513の開口より広い開口を有する第4基板514が積層され、固着されている。そして、第3基板513に第4基板514が積層されて第4基板514の開口の内側に現れる第3基板面513aには、ジャイロ素子3に形成された支持部234(図5参照)と接続される複数のジャイロ素子接続端子513bが形成されている。ジャイロ素子接続端子513bは、パッケージ510の図示しない内部配線によってIC接続端子512bのいずれかと電気的に接続されている。ジャイロ素子3は、第3基板面513aにジャイロ素子3の第1固定部230,231と第2固定部232とを含む固定部233の支持部234(図5参照)を、接続パッドとジャイロ素子接続端子513bとに位置を合わせて載置され、導電性接着剤550によって接着固定される。
更に、第4基板514の開口の上面に蓋体530が配置され、パッケージ510の開口を封止し、パッケージ510の内部が気密封止され、ジャイロセンサー500が得られる。蓋体530は、例えば、42アロイ(鉄にニッケルが42%含有された合金)やコバール(鉄、ニッケルおよびコバルトの合金)等の金属、セラミックス、あるいはガラスなどを用いて形成することができる。例えば、金属により蓋体530を形成した場合には、コバール合金などを矩形環状に型抜きして形成されたシールリング560を介してシーム溶接することによりパッケージ510と接合される。パッケージ510および蓋体530によって形成される凹部空間は、ジャイロ素子3が動作するための空間となるため、減圧空間または不活性ガス雰囲気に密閉・封止することが好ましい。
電子デバイスとしてのジャイロセンサー500によれば、振動体250(図3参照)の支持がバランスよく行われるとともに、菱形状の異形部分の交差を低減できることによる耐衝撃性の向上と電気的特性の安定とが図られたジャイロ素子3を備えているため、ジャイロセンサー500においても、耐衝撃性の向上と電気的特性の安定とを実現することが可能となる。また、上記構成のようなパッケージタイプのジャイロセンサー500は、小型化・薄型化に有利であるとともに耐衝撃性を高くすることができる。
なお、本発明に係る振動素子を適用可能な電子デバイスとしては、ジャイロセンサー400,500の他にも、例えば、パッケージ内に振動素子を収納したタイミングデバイスとしての振動子、またはパッケージ内に振動素子および振動素子を振動させる機能を少なくとも備えた回路素子を収納したタイミングデバイスとしての発振器などがある。
(電子機器)
次に、図9を参照して、前述の実施形態に係る振動素子を備えた電子機器について説明する。なお、以下の説明では、振動素子の一例としてジャイロ素子3を用いた例について説明する。図9(a)〜図9(c)は、ジャイロ素子3を備える電子機器の一例を示す斜視図である。
図9(a)は、電子機器としてのデジタルビデオカメラ1000にジャイロ素子3を適用した例を示す。デジタルビデオカメラ1000は、受像部1100、操作部1200、音声入力部1300、及び表示ユニット1400を備えている。このようなデジタルビデオカメラ1000に、上述の実施形態のジャイロ素子3を搭載する手ぶれ補正機能を具備させることができる。
図9(b)は、電子機器としての携帯電話機2000にジャイロ素子3を適用した例を示す。図9(b)に示す携帯電話機2000は、複数の操作ボタン2100及びスクロールボタン2200、並びに表示ユニット2300を備える。スクロールボタン2200を操作することによって、表示ユニット2300に表示される画面がスクロールされる。
図9(c)は、電子機器としての情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)3000にジャイロ素子3を適用した例を示す。図9(c)に示すPDA3000は、複数の操作ボタン3100及び電源スイッチ3200、並びに表示ユニット3300を備える。電源スイッチ3200を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が表示ユニット3300に表示される。
このような携帯電話機2000やPDA3000に、上述の実施形態のジャイロ素子3を搭載することにより、様々な機能を付与することができる。例えば、図9(b)の携帯電話機2000に、図示しないカメラ機能を付与した場合に、上記のデジタルビデオカメラ1000と同様に、手振れ補正を行うことができる。また、図9(b)の携帯電話機2000や、図9(c)のPDA3000に、GPS(Global Positioning System)として広く知られる汎地球測位システムを具備した場合に、上述の実施形態のジャイロ素子3を搭載することにより、GPSによって、携帯電話機2000やPDA3000の位置や姿勢を認識させることができる。
なお、本発明の実施形態に係るジャイロ素子3を一例とする振動素子は、図9(a)のデジタルビデオカメラ1000、図9(b)の携帯電話機、および図9(c)の情報携帯端末の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
(移動体)
次に、前述の実施形態に係る振動素子を備えた移動体について説明する。なお、以下の説明では、振動素子の一例としてジャイロ素子3を用いた例について説明する。図10は移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には第3実施形態に係るジャイロ素子3が搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1500には、ジャイロ素子3を内蔵してタイヤなどを制御する電子制御ユニット1510が車体に搭載されている。また、ジャイロ素子3は、他にもキーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)に広く適用できる。
以上、実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態および変形例では、振動素子あるいは振動素子としてのジャイロ素子の形成材料として水晶を用いた例を説明したが、水晶以外の圧電体材料を用いることができる。例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、圧電体材料以外の材料を用いて振動素子を形成することができる。例えば、シリコン半導体材料などを用いて振動素子を形成することもできる。また、振動素子の振動(駆動)方式は圧電駆動に限らない。圧電基板を用いた圧電駆動型のもの以外に、静電気力を用いた静電駆動型や、磁力を利用したローレンツ駆動型などの振動素子においても、本発明の構成およびその効果を発揮させることができる。
1…振動素子としての音叉型振動片、2…振動素子としての音叉型振動片、3…振動素子としてのH型ジャイロ素子、4…振動素子としてのダブルT型ジャイロ素子、10…基部、11,12…駆動振動腕、13,14…錘部、15,16…第1梁部、17,18…第1連結部、19,20…第2梁部、21,22…第1固定部、23,24…支持部、25,26…折返し領域、27…固定部、28…ヒレ部、29…ヒレ部、50…振動体、71,72…梁部、L1…長さ(間隔)、L2…長さ(間隔)、P1…交差稜、P2…交差部分、P3…内壁部分、400…電子デバイスとしてのジャイロセンサー、500…電子デバイスとしてのジャイロセンサー、1000…電子機器としてのデジタルビデオカメラ、1500…移動体としての自動車、2000…電子機器としての携帯電話機、3000…電子機器としての情報携帯端末(PDA)。

Claims (12)

  1. 基部、および前記基部の第1方向における一方側に配置され、前記基部から前記第1方向に沿って延出している一対の駆動振動腕を有する振動体と、
    前記基部から前記第1方向に沿って延出している第1梁部と、
    前記第1方向に直交する第2方向において、前記第1梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第1梁部と離間して並行する第2梁部と、
    前記第1梁部の延伸部と前記第2梁部の一方端部とを連結する第1連結部と、
    前記第2梁部の前記一方端部とは反対側の他方端部から延出し、前記振動体を支持している第1固定部と、を備え、
    前記第1方向および前記第2方向を含む面を正面に見た平面視で、前記第1梁部、前記第2梁部、および前記第1連結部によって囲まれ領域における前記第1梁部と前記第2梁部とに挟まれ前記第1連結部の長さL1は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向の厚さtに対し、0.7t≦L1≦1.2t、であり、
    前記第1梁部、前記第2梁部、前記第1連結部、および前記第1固定部は、前記第2方向における両側で前記振動体を挟むように一対で構成されていることを特徴とする振動素子。
  2. 前記振動体は
    記基部の前記第1方向における他方側に配置され、前記基部から前記第1方向に沿って延出している一対の検出振動腕を備えていることを特徴とする請求項1に記載の振動素子。
  3. 前記基部から前記第1方向に沿って延出しており、前記第2方向における両側で前記振動体を挟むように配置された一対の第3梁部と、
    前記一対の第3梁部の延伸部の間を繋いでおり、前記第2方向に沿っている第4梁部と、
    前記第1方向において、前記第4梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第4梁部と離間して並行し、前記振動体を支持している第2固定部と、
    前記第4梁部の延伸部と前記第2固定部とを連結している第2連結部と、を備え、
    前記平面視で、前記第4梁部、前記第2固定部、および前記第2連結部によって囲まれ領域における前記第4梁部と前記第2固定部とに挟まれ前記第2連結部の長さL2は、前記厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8t、であることを特徴とする請求項1または2に記載の振動素子。
  4. 前記第1梁部は、前記一対の駆動振動腕の前記第2方向における両側に配置され、
    前記第3梁部は、前記一対の検出振動腕の前記第2方向における両側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の振動素子。
  5. 前記第1固定部、および前記第2固定部は、連接されていることを特徴とする請求項3または4に記載の振動素子。
  6. 基部、および前記基部の第1方向における一方側に配置され、前記基部から前記第1方向に沿って延出している一対の振動腕を有する振動体と、
    前記基部から前記第1方向に沿って延出しており、前記第1方向に対して直交する第2方向における両側で前記振動体を挟むように配置された一対の第3梁部と、
    前記一対の第3梁部の延伸部の間を繋いでおり、前記第2方向に沿っている第4梁部と、
    前記第1方向において、前記第4梁部に対して前記振動体と反対側に位置し、前記第4梁部と離間して並行し、前記振動体を支持している第2固定部と、
    前記第4梁部の延伸部と前記第2固定部とを連結している第2連結部と、を備え、
    前記第1方向および前記第2方向を含む面を正面に見た平面視で、前記第4梁部、前記第2固定部、および前記第2連結部によって囲まれ領域における前記第4梁部と前記第2固定部とに挟まれ前記第2連結部の長さL2は、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8t、であることを特徴とする振動素子。
  7. 基部、前記基部の第1方向における一方側に配置され、前記基部から前記第1方向に沿って延出している第1振動腕、および前記基部の前記第1方向における他方側に配置され、前記基部から前記第1方向に沿って延出している第2振動腕、を有する振動体と、
    前記基部から前記第1方向に沿って延出しており、前記第1方向に対して直交する第2方向における両側で前記第1振動腕を挟むように配置された一対の第1梁部と、
    前記一対の第1梁部の延伸部の間を繋いでおり、前記第2方向に沿っている第2梁部と、
    前記第1方向において、前記第2梁部に対して前記振動体とは反対側に位置し、前記第2梁部と離間して並行し、前記振動体を支持している第1固定部と、
    前記第2梁部の延伸部と前記第1固定部とを連結している第1連結部と、
    前記基部から前記第1方向に沿って延出しており、前記第2方向における両側で前記第2振動腕を挟むように配置された一対の第3梁部と、
    前記一対の第3梁部の延伸部の間を繋いでおり、前記第2方向に沿っている第4梁部と、
    前記第1方向において、前記第4梁部に対して前記振動体とは反対側に位置し、前記第4梁部と離間して並行し、前記振動体を支持している第2固定部と、
    前記第4梁部の延伸部と前記第2固定部とを連結している第2連結部と、を備え、
    前記第1方向および前記第2方向を含む面を正面に見た平面視で、前記第2梁部、前記第1連結部、および前記第1固定部によって囲まれた領域における前記第2梁部と前記第1固定部とに挟まれた前記第1連結部の長さL2、および、前記第4梁部、前記第2連結部、および前記第2固定部によって囲まれた領域における前記第4梁部と前記第2固定部とに挟まれた前記第2連結部の長さL2は、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向の厚さtに対し、0.9t≦L2≦1.8t、であることを特徴とする振動素子。
  8. 前記振動体は、
    前記基部の前記第2方向における一方側に配置され、前記基部から前記第2方向に沿って延出している第1連結腕と、
    前記基部の前記第2方向における他方側に配置され、前記基部から前記第2方向に沿って延出している第2連結腕と、
    前記第1連結腕の前記第1方向における一方側に配置され、前記第1連結腕から第1方向に沿って延出している第1駆動振動腕と、
    前記第1連結腕の前記第1方向における他方側に配置され、前記第1連結腕から第1方向に沿って延出している第2駆動振動腕と、
    前記第2連結腕の前記第1方向における一方側に配置され、前記第2連結腕から第1方向に沿って延出している第3駆動振動腕と、
    前記第2連結腕の前記第1方向における他方側に配置され、前記第2連結腕から第1方向に沿って延出している第4駆動振動腕と、を備え、
    前記第1振動腕および前記第2振動腕は、検出振動腕であることを特徴とする請求項7に記載の振動素子。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の振動素子と、
    少なくとも前記振動素子を収容しているパッケージと、を備えている電子デバイス。
  10. 少なくとも前記振動素子を駆動させる駆動回路を含む電子部品を備え、
    前記パッケージには、少なくとも前記振動素子および前記電子部品を収容していることを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
  11. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の振動素子を備えている電子機器。
  12. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の振動素子を備えている移動体。
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