JP2022175212A - プロテクタ、および、ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】ベース部材にカバー部材を取り付ける際の組付作業を容易にすることができるプロテクタを提供する。【解決手段】プロテクタ1は、ベース部材2とカバー部材3とを備える。ベース部材2は、引っ掛け部22c、23cと、ロック部22d、23dと、組付方向X1に向かうにつれて下方向Z2へ向かう傾斜案内部22e、23eと、組付方向X1に沿って延在する水平案内部22g、23gとを備える。カバー部材3は、カバー両側部32、33の組付方向側端部に設けられる被引っ掛け部32a、33aと、取外方向側端部に設けられ、ロック部22d、23dにロックされる被ロック部32b、33bと、組付方向X1において被引っ掛け部32a、33aと被ロック部32b、33bとの間に設けられ、傾斜案内部22e、23eおよび水平案内部22g、23gの少なくとも一方に接触する被案内部32e、33eとを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、プロテクタ、および、ワイヤハーネスに関する。
自動車等の車両は、車内の各種機器を相互に接続するためのワイヤハーネスを有する。ワイヤハーネスの中には、ワイヤハーネスを構成する配索材を外部から保護するプロテクタを有するものがある。
プロテクタは、配索材を収容する収容空間を有し、当該収容空間の内部に配索材を収容することで配索材を保護する。この種のプロテクタの中には、係合爪部を有するカバー部材と、当該係合爪部に係合する係合孔部を有するベース部材とを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
従来のプロテクタにおいて、係合爪部は、カバー部材に複数設けられ、かつ、係合孔部はベース部材に複数設けられる。各係合爪部は、弾性変形可能に形成される。そして、従来のプロテクタは、先ず、各係合孔部に各係合爪部をそれぞれ挿入する。その後、従来のプロテクタは、上下方向において、ベース部材にカバー部材を近接するよう移動することで、係合爪部を係合孔部に係止するとともに、ベース部材の開口部をカバー部材で閉塞し、ベース部材にカバー部材が組み付けられる。
特開2015-154596号公報
しかしながら、従来のプロテクタは、係合孔部に係合爪部を挿入する作業と、ベース部材の開口部をカバー部材で閉塞する作業とを個別に行わなければならないため、組付作業が煩雑である問題があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、ベース部材にカバー部材を取り付ける際の組付作業を容易にすることができるプロテクタ、および、ワイヤハーネスを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係るプロテクタは、ベース部材と、前記ベース部材に組み付けられるカバー部材と、を備え、前記ベース部材は、上下方向に直交する幅方向の中央に位置するベース本体部と、前記幅方向の両側に位置するベース両側部と、を備え、前記ベース両側部は、組付方向側端部に設けられた引っ掛け部と、前記引っ掛け部の前記組付方向の反対方向である取外方向側に設けられ、前記組付方向に向かうにつれて下方向へ向かう一対の傾斜案内部と、前記組付方向において前記傾斜案内部と前記引っ掛け部との間に設けられ、前記傾斜案内部における組付方向側端部から前記組付方向に沿って延在する一対の水平案内部と、前記傾斜案内部の前記取外方向側に設けられた一対のロック部と、を備え、前記カバー部材は、収容空間、および、当該収容空間に連通して前記幅方向の中央に位置するカバー開口部を有するカバー本体部と、前記幅方向の両側に位置するカバー両側部と、を備え、前記カバー両側部は、組付方向側端部に設けられ、前記引っ掛け部に引っ掛けられる被引っ掛け部と、前記被引っ掛け部の前記取外方向側に設けられ、前記傾斜案内部および前記水平案内部の少なくとも一方に接触する一対の被案内部と、前記被案内部の前記取外方向側に設けられ、前記ロック部にロックされる一対の被ロック部と、を備え、前記被案内部を前記傾斜案内部に接触させた状態で前記カバー部材を前記下方向へ移動させると前記カバー部材が前記下方向に向かうにつれて前記組付方向へ向かう傾斜方向案内動作を行い、前記被案内部を前記ベース部材に接触させる接触状態を維持したまま、前記被案内部を前記傾斜案内部から前記水平案内部へ移動させ、前記被案内部を前記水平案内部に接触した状態でカバー部材を前記組付方向へ移動させる水平方向案内動作を行い、前記カバー部材を予め設定された組付位置に移動した場合には、前記カバー開口部が前記ベース部材によって閉塞されるとともに、前記引っ掛け部が前記被引っ掛け部に引っ掛かり、かつ、前記ロック部が前記被ロック部にロックされた移動規制状態となり、当該移動規制状態では、前記組付方向、前記取外方向、および、前記上下方向において、前記カバー部材が前記ベース部材に対して移動することが規制される、ことを特徴とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るワイヤハーネスは、導電性の第1芯材を有する第1配索材と、導電性の第2芯材を有する第2配索材と、前記第1配索材の端末が挿入される第1コネクタと、前記第2配索材の端末が挿入され、前記第1コネクタと嵌合可能に構成される第2コネクタと、請求項1~6のいずれか1項に記載のプロテクタと、を備え、前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、嵌合状態において、前記第1芯材と前記第2芯材とを電気的に接続し、前記ベース本体部は、前記第1コネクタが設けられ、前記カバー本体部は、取外方向側端部に前記第1配索材を挿通させる第1挿通開口部を有する一方、組付方向側端部に前記第2配索材を挿通させる第2挿通開口部を有し、前記第1配索材は、前記取外方向に沿って前記ベース本体部に配置され、前記第2配索材は、前記組付方向に沿って前記ベース本体部に配置され、前記第2コネクタが前記第1コネクタに嵌合された状態の前記幅方向において、一対の前記傾斜案内部の間、一対の前記水平案内部の間、一対の前記引っ掛け部の間、および、一対の前記ロック部の間に前記第1配索材および前記第2配索材が配置される配索領域が形成される、ことを特徴とする。
本実施形態に係るプロテクタ、および、ワイヤハーネスは、上記構成を有するため、ベース部材にカバー部材を取り付ける際の組付作業を容易にすることができる。
図1は、第1実施形態に係るプロテクタを有するワイヤハーネスの斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るプロテクタが備えるベース部材の平面図である。 図3は、第1実施形態に係るプロテクタが備えるカバー部材の斜視図である。 図4は、第1実施形態に係るワイヤハーネスのベース部材、第1コネクタ、および、第2コネクタを示す斜視図である。 図5は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図6は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図7は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図8は、第1実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図9は、第2実施形態に係るプロテクタを有するワイヤハーネスの斜視図である。 図10は、第2実施形態に係るプロテクタが備えるベース部材の平面図である。 図11は、第2実施形態に係るプロテクタが備えるカバー部材の斜視図である。 図12は、第2実施形態に係るワイヤハーネスのベース部材、第1コネクタ、および、第2コネクタを示す斜視図である。 図13は、第2実施形態に係るベース部材が備えるロック部を示す側面図である。 図14は、第2実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図15は、第2実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図16は、第2実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。 図17は、第2実施形態に係るワイヤハーネスの組立作業において、ワイヤハーネスの組み立てを順番に説明する縦断面図である。
以下に、本発明に係るプロテクタおよびワイヤハーネスの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、第1実施形態に係るプロテクタ1を有するワイヤハーネスWH1の斜視図である。図2は、第1実施形態に係るプロテクタ1が備えるベース部材2の平面図である。図3は、第1実施形態に係るプロテクタ1が備えるカバー部材3の斜視図である。図4は、第1実施形態に係るワイヤハーネスWH1のベース部材2、第1コネクタ11、および、第2コネクタ12を示す斜視図である。なお、図1に示す第1配索材W1および第2配索材W2は、説明の便宜のため本数を4本にして示す。
以下の説明において、X1は、本実施形態に係るプロテクタ1およびワイヤハーネスWH1の組付方向である。X2は、組付方向X1の反対方向である取外方向である。そして、Xは、組付方向X1および取外方向X2を含む着脱方向である。また、Yは、本実施形態に係るプロテクタ1およびワイヤハーネスWH1において、組付方向X1および取外方向X2に直交する幅方向Yである。さらに、Zは、本実施形態に係るプロテクタ1およびワイヤハーネスWH1において、着脱方向Xおよび幅方向Yに直交する上下方向である。加えて、Z1は、上下方向Zにおける上方向である。さらに、Z2は、上下方向Zにおける下方向である。本実施形態に係るプロテクタ1およびワイヤハーネスWH1は、着脱方向Xと幅方向Yと上下方向Zとが相互に直交する。
[第1実施形態]
図1に示す第1実施形態に係るプロテクタ1は、自動車等の車両に搭載されるワイヤハーネスWH1に組み込まれ、配索材Wを保護するものである。ワイヤハーネスWH1は、例えば、車両に搭載される各機器間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各機器に接続するものである。
本実施形態に係るワイヤハーネスWH1は、導電性の第1芯材Wa1を有する第1配索材W1と、導電性の第2芯材Wa2を有する第2配索材W2と、第1配索材W1の端末が挿入される第1コネクタ11と、第2配索材W2の端末が挿入される第2コネクタ12と、第1配索材W1および第2配索材W2を外部から保護するプロテクタ1とを備える。第1配索材W1および第2配索材W2は、例えば、電線によって構成される。電線は、例えば、複数の導電性を有する金属素線からなる導体部である芯材Wa1、Wa2の外側を、絶縁性を有する被覆部Wb1、Wb2によって覆ったものである(図1参照)。なお、ワイヤハーネスWH1は、この他、さらに、電気接続箱、グロメット、固定具等を含んで構成されてもよい。以下、各図を参照してプロテクタ1の構成について詳細に説明する。
第1コネクタ11は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって形成され、図4に示すように、上下方向Zにおける上部に複数の第1キャビティ11aが形成される。各第1キャビティ11aには、第1配索材W1の端末が挿入される。また、第1コネクタ11は、上下方向Zにおける下部に、コネクタ係合凹部11bを有する。さらに、第1コネクタ11は、組付方向X1側の端部に第2コネクタ12を挿入可能なコネクタ嵌合凹部が形成される。
第2コネクタ12は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって形成され、上下方向Zにおける上部に複数の第2キャビテビィが形成される。各第2キャビティには、第2配索材W2の端末が挿入される。また、第2コネクタ12は、取外方向X2側の端部に第1コネクタ11のコネクタ嵌合凹部に挿入されるコネクタ嵌合凸部12bが形成される。
プロテクタ1は、絶縁性を有する合成樹脂材料によって形成され、例えば、車両の後部座席における搭乗者の足元の後方側に配置される。本実施形態に係るプロテクタ1は、ベース部材2と、当該ベース部材2に組み付けられるカバー部材3とを備える。
ベース部材2は、上下方向Zから視た場合、図2に示すように、幅方向Yの中央に位置するベース本体部21と、幅方向Yの両側に位置する一対のベース両側部22、23と、を有する。本実施形態に係るプロテクタ1は、一対のベース両側部22、23のうち、一方のベース両側部22、23における幅方向Yの外側をカバーするベース側部カバー20を有する。より具体的に説明すると、プロテクタ1は、一対のベース両側部22、23のうち、一方のベース側部23における幅方向Yの外側をカバーするベース側部カバー20を有する。
ベース本体部21は、図2、図4に示すように、上下方向Zに対して直交するベース本体上面21fを有する矩形平板状に形成され、第1コネクタ11を取り付けるコネクタ取付部21aがベース本体上面21f側に設けられる。コネクタ取付部21aは、ベース本体部21の幅方向Yの中央に設けられる。そして、コネクタ取付部21aには、第1コネクタ11のコネクタ係合凹部11bに係合するコネクタ爪部211が設けられる。
本実施形態に係るプロテクタ1は、幅方向Yの中央に位置し、着脱方向Xに沿って延在する中央線に対して線対称に形成される。そこで、以下の説明において、幅方向Yにおける一方側の構成について説明し、幅方向Yにおける他方側の構成は、符号にカッコをつけて説明を省略する。
ベース両側部22(23)は、ベース本体部21のベース本体上面21fと同一平面を構成するベース両側平面22f(23f)を有するベース両側基部22a(22b)を有する。
また、一対のベース両側部22(23)は、幅方向Yにおいて対向する一対の第1対向壁部(一対の対向壁部)22b、23bと、一対の第2対向壁部22j、23jと、を有する。
第1対向壁部22b(23b)は、着脱方向Xに沿って延在し、かつ、直線状に配置される。そして、一対の第1対向壁部22b、23bは、平行に配置される。各第1対向壁部22b(23b)は、ベース両側部22(23)における幅方向Yの外側に配置される。その上、幅方向Yにおける一対の第1対向壁部22b、23bの幅は、カバー部材3の幅方向Yにおける幅よりもわずかに大きい。そのため、本実施形態に係るカバー部材3は、組付位置28に配置された状態において、幅方向Yにおける一対の第1対向壁部22b、23bの間に配置され、幅方向Yにおいて、各カバー両側部32、33と、各第1対向壁部22b、23bとが対向し、カバー部材3が幅方向Yへ移動することが規制される。
第2対向壁部22j(23j)は、着脱方向Xに沿って延在し、かつ、直線状に配置される。そして、一対の第2対向壁部22j、23jは、平行に配置される。各第2対向壁部22j(23j)は、幅方向Yの内側に配置され、幅方向Yにおいてベース本体部21に隣接して配置される。
ベース両側部22(23)は、一対の引っ掛け部22c(23c)と、一対のロック部22d(23d)と、一対の傾斜案内部22e(23e)と、一対の水平案内部22g(23g)とを備える。
引っ掛け部22c(23c)は、組付方向X1において、ベース両側部22(23)における組付方向側端部22h(23h)に設けられる。引っ掛け部22c(23c)は、図5に示すように、ベース両側平面22f(23f)から上下方向Zにおける上方向Z1へ延在する引っ掛け基部22c1(23c1)と、引っ掛け基部22c1(23c1)の上端から取外方向X2側へ延在する引っ掛け対向部22c2(23c2)とを有する。
傾斜案内部22e(23e)は、ベース両側部22(23)において、引っ掛け部22c(23c)の取外方向X2側に一対設けられ、組付方向X1に向かうにつれて下方向Z2へ向かう。本実施形態に係る傾斜案内部22e(23e)は、組付方向X1に対して一定の角度で傾斜する平坦面で構成される。
水平案内部22g(23g)は、ベース両側部22(23)の組付方向X1において傾斜案内部22e(23e)と引っ掛け部22c(23c)との間に一対設けられ、傾斜案内部22e(23e)における組付方向側端部22e1(23e1)から組付方向X1に沿って延在する。本実施形態に係る水平案内部22g(23g)は、組付方向X1に対して平行な平坦面で構成される。
ロック部22d(23d)は、ベース両側部22(23)において、傾斜案内部22e(23e)の取外方向X2側に一対、設けられる。各ロック部22d(23d)は、当該ロック部22d(23d)における組付方向側端部に位置する第1ロック部22d1(23d1)と、取外方向側端部に位置する第2ロック部22d2(23d2)と、をそれぞれ有する。
第1ロック部22d1(23d1)は、図5に示すように、複数の板状部で形成され、組付方向X1側へ向けて凹む凹部である。そして、第1ロック部22d1(23d1)は、カバー部材3が組付位置28へ移動した状態の上下方向Zにおいて、被ロック部33b(32b)における被ロック上端部32b1(33b1)に対向する第1ロック上端対向部22d11(23d11)を有する。つまり、第1ロック部22d1(23d1)は、組付方向X1側に底壁を有し、取外方向X2側に開口を有し、幅方向Yの外側に位置する各第1対向壁部22b、23bが側壁となる凹部である。
各第2ロック部22d2(23d2)は、上下方向Zにおいて弾性変形可能に形成される。そして、各第2ロック部22d2(23d2)は、カバー部材3が組付位置28へ移動するまでは、上下方向Zにおいて被ロック部33b(32b)に接触することで下方向Z2へ退行した退行状態となる一方、組付位置28へカバー部材3が移動した場合には、上下方向Zにおいて被ロック部33b(32b)に対して非接触となることで上方向Z1へ進出した進出状態となって、取外方向X2において被ロック部33b(32b)における取外方向側端部に対向する。
各第2ロック部22d2(23d2)は、ロックベース部22d21(23d21)と、一対のロック対向壁22d22、22d23(23d22、23d23)と、ロック連結壁22d24(23d24)とを有する。
ロックベース部22d21(23d21)は、矩形平板状に形成される。一対のロック対向壁22d22、22d23(23d22、23d23)は、ロックベース部22d21(23d21)の上面に設けられる。そして、一対のロック対向壁22d22、22d23(23d22、23d23)のうち、一方のロック対向壁22d22(23d22)と、他方のロック対向壁22d22(23d22)とが幅方向Yに対して対向する。各ロック対向壁22d22、22d23(23d22、23d23)は、三角形状に形成され、組付方向X1側の高さが最も高く、取外方向X2側へ行くに従って高さが徐々に低くなる。各ロック連結壁22d24(23d24)は、各ロック対向壁22d22、22d23(23d22、23d23)における組付方向X1側の端部を連結する。そして、ロック連結壁22d24(23d24)の上端部22du(23du)が、各第2ロック部22d2(23d2)において、最も上方向Z1側に位置する。
各第2ロック部22d2(23d2)は、上下方向Zから視た場合、四方のうちの三方に切欠き22d25(23d25)が配置され、かつ、残りの一方にベース両側基部22a(23a)に連結されるロック連結部22d26(23d26)が設けられる。より具体的に説明すると、上下方向Zから視た場合、取外方向X2側に、ベース両側基部22a(23a)に対して連結されるロック連結部22d26(23d26)が設けられる。一方、上下方向Zから視た場合、組付方向X1側と、幅方向Y両側とに切欠き22d25(23d25)が設けられる。上記のように各第2ロック部22d2(23d2)がベース両側基部22a(23a)に設けられることで、ロック連結部22d26(23d26)が弾性変形し、各第2ロック部22d2(23d2)は、上端部22du(23du)が上方へ向けて進出する進出状態(図5において実線で示す)と、上端部22du(23du)が進出状態から下方へ向けて退行する退行状態(図5において仮想線で示す)とに変形する。
カバー部材3は、図3、図5に示すように、着脱方向Xの両端部、及び、上下方向Zの一方の端部(上下方向Zの下端部)が開口した樋形状に形成され、収容空間3sを有する。そして、カバー部材3は、組付位置28に配置された状態では、ベース部材2に組み付けられる。本実施形態に係るプロテクタ1は、カバー部材3が組付位置28に配置された状態では、カバー部材3の収容空間3sに、第1コネクタ11、第2コネクタ12、第1配索材W1、および、第2配索材W2が収容される。つまり、プロテクタ1は、カバー部材3の収容空間3sに、第1コネクタ11、第2コネクタ12、第1配索材W1、および、第2配索材W2が収容される。
カバー部材3は、幅方向Yの中央に位置するカバー本体部31と、幅方向Yの両側に位置するカバー両側部32、33とを有する。カバー両側部32、33は、幅方向Yに対向する。
カバー本体部31は、着脱方向Xの両端に、収容空間3sに連通するカバー挿通開口部34を有し、上下方向Zの一方の端部(より具体的には、上下方向Zにおける下端部)に、収容空間3sに連通し、幅方向Yの中央に位置するカバー開閉開口部(カバー開口部)35を有する。つまり、カバー部材3は、収容空間3s、および、当該収容空間3sに連通し、幅方向Yの中央に位置するカバー開口部35を有するカバー本体部31を備える。
カバー挿通開口部34は、第1配索材W1および第2配索材W2を外部から収容空間3sに挿通させる開口部である。カバー挿通開口部34は、カバー部材3の取外方向側端部において第1配索材W1を挿通させる第1カバー挿通開口部34aと、カバー部材3の組付方向側端部において第2配索材W2を挿通させる第2カバー挿通開口部34bとを含む。つまり、カバー部材3は、取外方向側端部に第1配索材W1を挿通させる第1カバー挿通開口部34aを有し、組付方向側端部に第2配索材W2を挿通させる第2カバー挿通開口部34bを有する。第1カバー挿通開口部34aおよび第2カバー挿通開口部34bは、幅方向Y、及び、上下方向Zに沿って開口する。
図4に示すカバー開閉開口部35は、収容空間3sを外部に対して開放させる開口部であり、ベース部材2によって閉塞される開口部である。本実施形態に係るカバー開閉開口部35は、ベース部材2に第1コネクタ11を取り付け、かつ、当該第1コネクタ11に第2コネクタ12を嵌合させた後にベース部材2によって閉塞される。カバー開閉開口部35は、ベース部材2における上下方向Zの一方の端部(上下方向Zの下端部)に位置し、上下方向Zにおいて、カバー本体部31が形成される側とは反対側に形成される。
カバー両側部32(33)は、被引っ掛け部32a(33a)と、被ロック部32b(33b)と、被案内部32e(33e)とを備える。そして、被引っ掛け部32a(33a)、被ロック部32b(33b)、被傾斜案内部32c(33c)、および、被案内部32e(33e)は、各カバー両側面の外面32o(33o)から突出して形成される。
被引っ掛け部32a(33a)は、カバー両側部32(33)における組付方向側端部に設けられ、カバー部材3が組付位置28に移動した状態では、引っ掛け部22c(23c)に引っ掛けられる。被引っ掛け部32a(33a)は、上下方向Zにおける上端に被引っ掛け上端部32a1(33a1)を有する。
被案内部32e(33e)は、カバー両側部32(33)において、被引っ掛け部33a(32a)の取外方向X2側に一対に設けられ、傾斜案内部22e(23e)および水平案内部22g(23g)の少なくとも一方に接触する。本実施形態に係る被案内部32e(33e)は、被傾斜案内部32c(33c)と、被水平案内部32d(33d)と、を備える。
被傾斜案内部32c(33c)は、被案内部32e(33e)における取外方向側端部に一対設けられ、カバー部材3が組付位置28へ移動する前において、傾斜案内部22e(23e)に接触する。本実施形態に係る被傾斜案内部32c(33c)は、組付方向X1に対して一定の角度で傾斜する平坦面で構成される。
被水平案内部32d(33d)は、被案内部32e(33e)における組付方向側端部に一対設けられ、被傾斜案内部32c(33c)における組付方向側端部32c1(33c1)から組付方向X1側へ向けて延在し、カバー部材3が組付位置28へ移動する前において、水平案内部22g(23g)に接触する。本実施形態に係る被水平案内部32d(33d)は、組付方向X1に対して平行な平坦面で構成される。
本実施形態に係るカバー部材3は、被引っ掛け部33b(32b)における幅方向Yの外端部と、被傾斜案内部32c(33c)における幅方向Yの外端部と、被水平案内部32d(33d)における幅方向Yの外端部とが、板状部で連結され、当該板状部によって剛性が向上する。
被ロック部32b(33b)は、カバー両側部32(33)において、被案内部32e(33e)の取外方向X2側に一対設けられ、カバー部材3が組付位置28に移動した状態では、ロック部22d(23d)にロックされる。被ロック部33b(32b)は、例えば、着脱方向Xに沿って延在する樋形状に形成され、第1被ロック部33b1(32b1)と、第2被ロック部33b2(32b2)と、を有する。
第1被ロック部33b1(32b1)は、着脱方向Xに対して直交する平板状に形成され、被ロック部33b(32b)における組付方向側端部に配置される。
第2被ロック部33b2(32b2)は、着脱方向Xに対して直交する平板状に形成され、被ロック部33b(32b)における取外方向側端部に配置される。
本実施形態に係る被ロック部33b(32b)は、第1被ロック部33b1(32b1)の下端部と、第2被ロック部33b2(32b2)の下端部とが平板状部で連結されることによって、剛性が向上される。
カバー部材3が組付位置28に配置された状態では、進出状態にある第2ロック部22d2(23d2)は、図8に示すように、取外方向X2において、被ロック部33b(32b)の第2被ロック部33b2(32b2)に対向する。そして、取外方向X2において、第2ロック部22d2(23d2)は、第2被ロック部33b2(32b2)に対向することで、カバー部材3が取外方向X2側へ移動することが規制される。
また、カバー部材3が組付位置28に配置された状態において、第1ロック部22d1(23d1)の第1ロック上端対向部22d11(23d11)は、被ロック部33b(32b)における被ロック上端部32b1(33b1)に対向する。そして、上方向Z1において、第1ロック部22d1(23d1)は、第1被ロック部33b1(32b1)に対向することで、カバー部材3が上方向Z1側へ移動することが規制される。
次に、本実施形態に係るワイヤハーネスWH1の組付方法について説明する。作業員は、先ず、第1配索材W1を取外方向X2に沿って配置し、かつ、ベース部材2のコネクタ取付部21aに第1コネクタ11を取り付ける。
次に、作業員は、第2配索材W2を組付方向X1に沿って配置し、かつ、第2コネクタ12を第1コネクタ11に嵌合する。つまり、作業員は、第2配索材W2を組付方向X1に沿って配置し、かつ、第2コネクタ12を第1コネクタ11に嵌合する。第2コネクタ12が第1コネクタ11に嵌合された状態では、ベース部材2は、ベース本体部21の上面に、第1配索材W1および第2配索材W2が配置される配索領域29が形成される。
次いで、作業員は、ベース部材2を車体に取り付ける。
次に、作業員は、図5に示すように、ベース部材2の上下方向Zにおける上方向Z1に、カバー部材3を配置する。この際、カバー部材3は、当該カバー部材3における組付方向側端部の上下方向Zの位置と、当該カバー部材3における取外方向側端部における上下方向Zの位置とを一致させて水平状態とする。カバー部材3が水平状態に配置されると、カバー開口部35の開口面35fが、着脱方向Xおよび幅方向Yを含む水平面に対して平行となる。
次いで、作業員は、カバー部材3を下方向Z2へ移動させ、図6に示すように、カバー部材3における被傾斜案内部32c(33c)を、ベース部材2における傾斜案内部22e(23e)に接触させる。
次に、作業員は、被傾斜案内部32c(33c)を傾斜案内部22e(23e)に接触させた状態でカバー部材3を下方向Z2へ移動させる傾斜方向案内動作を行う。そして、傾斜方向案内動作を行うと、カバー部材3は、下方向Z2に向かうにつれて組付方向X1へ向かう。
そして、傾斜方向案内動作の最中に、カバー部材3の被ロック部32b(33b)が、第2ロック部22d2(23d2)における上端部22du(23du)に接触し、進出状態であった第2ロック部22d2(23d2)が退行状態となる。
次いで、作業員は、被傾斜案内部32c(33c)をベース部材2に接触させる接触状態を維持したまま、図7に示すように、被案内部32e(33e)を傾斜案内部22e(23e)から水平案内部22g(23g)へ移動させ、被水平案内部32d(33d)を水平案内部22g(23g)に接触した状態でカバー部材3を組付方向X1へ移動させる水平方向案内動作を行う。
そして、プロテクタ1は、図8に示すように、カバー部材3が予め設定された組付位置28に移動した場合には、カバー開口部35がベース部材2によって閉塞されるとともに、引っ掛け部22c(23c)が被引っ掛け部32a(33a)に引っ掛かり、かつ、ロック部22d(23d)が被ロック部32b(33b)にロックされた移動規制状態となる。
移動規制状態において、プロテクタ1は、組付方向X1において、ベース部材2における引っ掛け部22c(23c)に、カバー部材3における被引っ掛け部32a(33a)が対向し、ベース部材2に対してカバー部材3が組付方向X1へ移動することが規制される。
また、プロテクタ1は、カバー部材3が組付位置28へ移動するまでは、上下方向Zにおいて、カバー部材3の被ロック部32b(33b)が、第2ロック部22d2(23d2)における上端部22du(23du)に接触することで、第2ロック部22d2(23d2)は退行状態であった。一方、プロテクタ1は、カバー部材3が組付位置28へ移動した移動規制状態において、上下方向Zにおいて、カバー部材3の被ロック部32b(33b)が、第2ロック部22d2(23d2)における上端部22du(23du)に対して非接触となり、第2ロック部22d2(23d2)が進出状態となる。そして、プロテクタ1は、第2ロック部22d2(23d2)が進出状態となると、取外方向X2において、第2ロック部22d2(23d2)が、被ロック部32b(33b)における第2被ロック部33b2(32b2)に対向し、ベース部材2に対してカバー部材3が取外方向X2へ移動することが規制される。
さらに、プロテクタ1は、移動規制状態における上下方向Zにおいて、引っ掛け部22c(23c)の引っ掛け対向部22c2(23c2)が、被引っ掛け部32a(33a)の被引っ掛け上端部32a1(33a1)に対向する。その上、プロテクタ1は、移動規制状態における上下方向Zにおいて、第1ロック部22d1(23d1)の第1ロック上端対向部22d11(23d11)が、第1被ロック部32b1(33b1)に対向する。これらによって、プロテクタ1は、ベース部材2に対してカバー部材3が上下方向Zへ移動することが規制される。
その上、プロテクタ1は、移動規制状態における幅方向Yにおいて、各カバー両側部32、33と、各第1対向壁部22b、23bとが対向する。これによって、プロテクタ1は、ベース部材2に対してカバー部材3が幅方向Yへ移動することが規制される。
本実施形態に係るプロテクタ1は、以下の構成を有する。ベース部材2のベース両側部22、23は、組付方向側端部に設けられた引っ掛け部22c、23cと、引っ掛け部22c、23cの取外方向X2側に設けられ、組付方向X1に向かうにつれて下方向Z2へ向かう一対の傾斜案内部22e、23eと、傾斜案内部22e、23eにおける組付方向側端部から組付方向X1に沿って延在する一対の水平案内部22g、23gと、傾斜案内部22e、23eの取外方向X2側に設けられた一対のロック部22d、23dと、を備える。カバー部材3のカバー両側部32、33は、組付方向側端部に設けられ、引っ掛け部22c、23cに引っ掛けられる被引っ掛け部32a、33aと、被引っ掛け部32a、33aの取外方向X2側に設けられ、傾斜案内部22e、23eおよび水平案内部22g、23gの少なくとも一方に接触する一対の被案内部32e、33eと、被案内部32e、33eの取外方向X2側に設けられ、ロック部22d、23dにロックされる一対の被ロック部32b、33bと、を備える。それらのため、本実施形態に係るプロテクタ1によれば、被案内部32e、33eを傾斜案内部22e、23eに接触させた状態でカバー部材3を下方向Z2へ移動させるとカバー部材3が下方向Z2に向かうにつれて組付方向X1へ向かう傾斜方向案内動作を行う。そして、被案内部32e、33eをベース部材2に接触させる接触状態を維持したまま、被案内部32e、33e傾斜案内部22e、23eから水平案内部22g、23gへ移動させ、被案内部32e、33eを水平案内部22g、23gに接触した状態でカバー部材3を組付方向X1へ移動させる水平方向案内動作を行う。そして、カバー部材3を予め設定された組付位置28に移動した場合には、カバー開口部35がベース部材2によって閉塞されるとともに、引っ掛け部22c、23cが被引っ掛け部32a、33aに引っ掛かり、かつ、ロック部22d、23dが被ロック部32b、33bにロックされた移動規制状態となる。そして、当該移動規制状態では、組付方向X1、取外方向X2、および、上下方向Zにおいて、カバー部材3がベース部材2に対して移動することが規制される。つまり、本実施形態に係るプロテクタ1は、カバー部材3を組付位置28へ移動させた場合には、ベース部材2に対するカバー部材3の係止と、カバー開口部35の閉塞とを同時に行うことができる。その結果、本実施形態に係るプロテクタ1は、ベース部材2にカバー部材3を取り付ける際の組付作業を容易にすることができる。その上、本実施形態に係るプロテクタ1によれば、ベース部材2における狭い範囲を目標としてカバー部材3を移動させなくても、カバー部材3の被案内部32e、33eをベース部材2の傾斜案内部22e、23eに接触させることができるため、ベース部材2に対するカバー部材3の組付作業の開始を容易にすることができる。その結果、本実施形態に係るプロテクタ1は、ベース部材2にカバー部材3を取り付ける際の組付作業を一層容易にすることができる。
本実施形態に係るプロテクタ1は、以下の構成を有する。各第2ロック部22d2、23d2は、上下方向Zにおいて弾性変形可能に形成され、カバー部材3が組付位置28へ移動するまでは、上下方向Zにおいて被ロック部32b、33bに接触することで下方向Z2へ退行した退行状態となる一方、組付位置28へカバー部材3が移動した場合には、上下方向Zにおいて被ロック部32b、33bに対して非接触となることで上方へ進出した進出状態となって、取外方向X2において被ロック部32b、33bにおける取外方向側端部に対向する。そのため、本実施形態に係るプロテクタ1によれば、組付位置28に向けてカバー部材3が案内される組み付け動作の途中で、取外方向X2において、各第2ロック部22d2、23d2が各被ロック部32b、33bにおける取外方向側端部に対向する。その結果、本実施形態に係るプロテクタ1によれば、ベース部材2に対するカバー部材3の組付作業性を向上することができる。
本実施形態に係るプロテクタ1は、以下の構成を有する。ベース部材2は、幅方向Yにおいて対向する一対の第1対向壁部22b、23bを有し、カバー部材3は、幅方向Yにおいて一対の第1対向壁部22b、23bの間に配置される。そのため、本実施形態に係るプロテクタ1によれば、幅方向Yにおいて対向する一対の第1対向壁部22b、23bによって、ベース部材2に対してカバー部材3が幅方向Yへ移動することを規制することができる。
本実施形態に係るワイヤハーネスWH1は、以下の構成を有する。ベース部材2は、第1コネクタ11が設けられて幅方向Yの中央に位置するベース本体部21と、各傾斜案内部22e、23e、各引っ掛け部22c、23c、および、各ロック部22d、23dが設けられ、ベース本体に対して幅方向Yの両側に位置するベース両側部22、23とを有する。第1配索材W1は、取外方向X2に沿ってベース本体部21に配置され、第2配索材W2は、組付方向X1に沿ってベース本体部21に配置される。第2コネクタ12が第1コネクタ11に嵌合された状態の幅方向Yにおいて、一対の傾斜案内部22e、23eの間、一対の引っ掛け部22c、23cの間、および、一対のロック部22d、23dの間に第1配索材W1および第2配索材W2が配置される配索領域29が形成される。そのため、本実施形態に係るワイヤハーネスによれば、ベース部材2に第1コネクタ11が設けられ、かつ、第2コネクタ12が第1コネクタ11に嵌合されて第1芯材Wa1と第2芯材Wa2とが電気的に接続された状態であっても、ベース部材2に対してカバー部材3を組付位置28に移動させれば、ベース部材2にカバー部材3を組み付けることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るプロテクタ1AおよびワイヤハーネスWH1Aについて説明する。以下の説明において、第1実施形態に係るプロテクタ1およびワイヤハーネスWH1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。
図9は、第2実施形態に係るプロテクタ1Aを有するワイヤハーネスWH1Aの斜視図である。図10は、第2実施形態に係るプロテクタ1Aが備えるベース部材2Aの平面図である。図11は、第2実施形態に係るプロテクタ1が備えるカバー部材3Aの斜視図である。図12は、第2実施形態に係るワイヤハーネスWH1Aのベース部材2、第1コネクタ11、および、第2コネクタ12を示す斜視図である。図13は、第2実施形態に係るベース部材2Aが備えるロック部22m、23mを示す側面図である。
本実施形態に係るワイヤハーネスWH1Aは、導電性の第1芯材Wa1を有する第1配索材W1と、導電性の第2芯材Wa2を有する第2配索材W2と、第1配索材W1の端末が挿入される第1コネクタ11と、第2配索材W2の端末が挿入される第2コネクタ12と、第1配索材W1および第2配索材W2を外部から保護するプロテクタ1Aとを備える。
プロテクタ1Aは、図9に示すように、ベース部材2Aと、当該ベース部材2Aに組み付けられるカバー部材3Aとを備える。
ベース部材2Aは、図10、図12、図13に示すように、各ベース両側部22、23にロック部22m、23mをそれぞれ有する。各ロック部22m、23mは、下方へ凹む凹部として形成される。より具体的に説明すると、各ロック部22m、23mは、下方向Z2側に底壁を有し、上方向Z1側に開口を有し、着脱方向Xの双方に両側壁が位置し、かつ、幅方向Yの外側に位置する各第1対向壁部22b、23bが側壁となる凹部である。そして、各ロック部22m、23mは、当該ロック部22m、23mにおける取外方向側端部に位置する第1ロック部22m1、23m1と、第1ロック部22m1、23m1に対して組付方向X1側に位置する第2ロック部22m2、23m2とをそれぞれ有する。
第1ロック部22m1(23m1)は、図13に示すように、複数の板状部で形成され、各ロック部22m、23mにおいて、最も取外方向側端部に配置された壁部である。そして、第1ロック部22m1(23m1)は、ロック壁22m11(23m11)と、ロック傾斜壁22m12(23m12)とを有する。ロック壁22m11(23m11)は、第1ロック取外方向側対向部であって、ベース両側平面22f(23f)から上方向Z1へ向けて延在する。ロック傾斜壁22m12(23m12)は、ロック壁22m11(23m11)の上端から、取外方向X2へ向かうにつれて上方向Z1へ向かう。
一対の第2ロック部22m2、23m2は、各対向壁部22b、23bに設けられる。各第2ロック部22m2(23m2)は、ロックベース部22m21(23m21)と、一対のロック対向壁22m22、22m23(23m22、23m23)と、ロック連結壁22m24(23m24)とを有する。
ロックベース部22m21(23m21)は、矩形平板状に形成される。一対のロック対向壁22m22、22m23(23m22、23m23)は、ロックベース部22m21(23m21)において、幅方向Yに対向するように配置される。そして、一対のロック対向壁22m22、22m23(23m22、23m23)のうち、一方のロック対向壁22m22(23m22)と、他方のロック対向壁22m22(23m22)とが着脱方向Xに対して対向する。各ロック対向壁22m22、22m23(23m22、23m23)は、三角形状に形成され、上下方向Zにおける下方向Z2側の高さが最も高く、上方向Z1側へ行くに従って高さが徐々に低くなる。各ロック連結壁22m24(23m24)は、ロック対向壁22m22、22m23(23m22、23m23)における下端部を連結する。そして、ロック連結壁22m24(23m24)は、各第2ロック部22m2(23m2において、幅方向Yの内側へ最も突出する。
各第2ロック部22m2(23m2)は、幅方向Yから視た場合、四方のうちの三方に切欠き22m25(23m25)が配置され、かつ、残りの一方に各対向壁部22b(23b)に連結されるロック連結部22m26(23m26)が設けられる。より具体的に説明すると、幅方向Yから視た場合、上方向Z1側に、ベース両側基部22a(23a)に対して連結されるロック連結部22m26(23m26)が設けられる。一方、幅方向Yから視た場合、下方向Z2側と、組付方向X1側と、取外方向X2側とに切欠き22m25(23m25)が設けられる。上記のように第2ロック部22m2(23m2)が各対向壁部22b(23b)に設けられることで、ロック連結部22m26(23m26)が弾性変形し、第2ロック部22m2(23m2)は、ロック連結壁22m24(23m24)が幅方向Yの内側へ向けて進出する進出状態(図12参照)と、進出状態から幅方向Yの外側へ向けて退行する退行状態とに変形する。
本実施形態に係るカバー部材3Aの被ロック部32b(33b)は、第1被ロック部33b3(32b3)と、第2被ロック部33b2(32b2)と、を有する。
第1被ロック部33b3(32b3)は、上下方向Zに対して直交する平板状に形成され、被ロック部33b(32b)における上下方向Zの下端部に配置される被ロック下端部33b31(32b31)を有する。そして、第1被ロック部33b3(32b3)は、ベース部材2Aに対するカバー部材3Aの組付作業において、第2ロック部22m2(23m2)におけるロック連結壁22m24(23m24)に接触する。第1被ロック部33b3(32b3)は、当該接触によって、幅方向Yの内側へ進出した進出状態にある第2ロック部22m2(23m2)を、幅方向Yの外側へ退行させた退行状態に弾性変形させる。その後、カバー部材3Aが組付位置28に移動した状態では、上下方向Zにおいて、進出状態となった第2ロック部22d2(23d2)のロック連結壁22m24(23n24)と、被ロック下端部33b31(32b31)とが対向する。そして、ロック連結壁22m24(23n24)と被ロック下端部33b31(32b31)とが対向することによって、カバー部材3Aが上下方向Zにおける上方向Z1へ移動することが規制される。
第2被ロック部33b2(32b2)は、着脱方向Xに対して直交する平板状に形成され、被ロック部33b(32b)における取外方向側端部に配置される被ロック取外方向側端部33b21(32b21)を有する。そして、カバー部材3Aが組付位置28に移動した状態では、取外方向X2において、被ロック取外方向側端部33b21(32b21)は、ロック壁22m11(23m11)に対向する。このため、カバー部材3Aが取外方向X2側へ移動することが規制される。
次に、本実施形態に係るワイヤハーネスWH1Aの組付方法について説明する。作業員は、先ず、第1配索材W1を取外方向X2に沿って配置し、かつ、ベース部材2のコネクタ取付部21aに第1コネクタ11を取り付ける。
次に、作業員は、第2配索材W2を組付方向X1に沿って配置し、かつ、第2コネクタ12を第1コネクタ11に嵌合する。つまり、作業員は、第2配索材W2を組付方向X1に沿って配置し、かつ、第2コネクタ12を第1コネクタ11に嵌合する。第2コネクタ12が第1コネクタ11に嵌合された状態では、ベース部材2は、ベース本体部21の上面に、第1配索材W1および第2配索材W2が配置される配索領域29が形成される。
次いで、作業員は、ベース部材2を車体に取り付ける。
次に、作業員は、ベース部材2の上下方向Zにおける上方向Z1に、カバー部材3を配置する。この際、カバー部材3Aは、当該カバー部材3Aにおける組付方向側端部が下方向Z2に位置する一方、当該カバー部材3Aにおける取外方向側端部が上方向Z1に位置する傾斜状態とする。カバー部材3Aが傾斜状態に配置されると、カバー開口部35の開口面35fが、着脱方向Xおよび幅方向Yを含む水平面に対して交差する。
次いで、作業員は、カバー部材3を下方向Z2へ移動させ、図14に示すように、カバー部材3における被水平案内部32d(33d)を、ベース部材2における傾斜案内部22e(23e)に接触させる。
次に、作業員は、被水平案内部32d(33d)を傾斜案内部22e(23e)に接触させた状態でカバー部材3を下方向Z2へ移動させる傾斜方向案内動作を行う。そして、傾斜方向案内動作を行うと、カバー部材3は、下方向Z2に向かうにつれて組付方向X1へ向かう。
次いで、作業員は、被水平案内部32d(33d)をベース部材2に接触させる接触状態を維持したまま、図15に示すように、被水平案内部32d(33d)を傾斜案内部22e(23e)から水平案内部22g(23g)へ移動させ、被水平案内部32d(33d)を水平案内部22g(23g)に接触した状態でカバー部材3を組付方向X1へ移動させる水平方向案内動作を行う。
次に、作業員は、水平方向案内動作を継続し、引っ掛け部22c(23c)に被引っ掛け部32a(33a)を接触させ、引っ掛け部22c(23c)に被引っ掛け部32a(33a)を係止する。
次に、作業員は、引っ掛け部22c(23c)被引っ掛け部32a(33a)を係止した状態で、カバー部材3Aにおける組付方向側端部に位置し、幅方向Yに対して平行な軸を中心に、カバー部材3Aにおける取外方向側端部をベース部材2Aにおける取外方向側端部に近接するようにカバー部材3Aを回転させる回転案内動作を行うことで組付位置28へカバー部材3Aを移動させる。
プロテクタ1Aは、回転案内動作を行う前までは、幅方向Yにおいて、カバー部材3Aの被ロック部32b(33b)と、第2ロック部22m2(23m2)におけるロック連結壁22m24(23m24)とが非接触である。そのため、第2ロック部22m2(23m2)は、ロック連結壁22m24(23m24)が、幅方向Yの内側へ進出した進出状態である。その後、回転案内動作により、被ロック部32b(33b)の第1被ロック部33b3(32b3)と、第2ロック部22m2(23m2)のロック連結壁22m24(23m24)とが接触すると、第2ロック部22m2(23m2)のロック連結壁22m24(23m24)が、幅方向Yの外側へ退行した退行状態となる。その後、カバー部材3Aが組付位置28へ移動すると、第1被ロック部33b3(32b3)と、ロック連結壁22m24(23m24)とが非接触となり、第2ロック部22m2(23m2)は、幅方向Yの内側へ進出した進出状態に復帰する。
そして、プロテクタ1Aは、図17に示すように、カバー部材3Aが予め設定された組付位置28に移動した場合には、カバー開口部35がベース部材2Aによって閉塞されるとともに、引っ掛け部22c(23c)が被引っ掛け部32a(33a)に引っ掛かり、かつ、ロック部22m(23m)が被ロック部32b(33b)にロックされた移動規制状態となる。
移動規制状態において、プロテクタ1Aは、組付方向X1において、ベース部材2Aにおける引っ掛け部22c(23c)に、カバー部材3Aにおける被引っ掛け部32a(33a)が対向し、ベース部材2Aに対してカバー部材3Aが組付方向X1へ移動することが規制される。
また、移動規制状態において、プロテクタ1Aは、取外方向X2において、第1ロック部22m1(23m1)のロック壁22m11(23m11)と、被ロック部33b(32b)の第2被ロック部33b2(32b2)とが対向する。このため、プロテクタ1Aは、ベース部材2Aに対してカバー部材3Aが取外方向X2へ移動することが規制される。
さらに、プロテクタ1Aは、移動規制状態における上下方向Zにおいて、引っ掛け部22c(23c)の引っ掛け対向部22c2(23c2)が、被引っ掛け部32a(33a)の被引っ掛け上端部32a1(33a1)に対向する。その上、プロテクタ1Aは、上下方向Zにおいて、第2ロック部22m2(23m2)におけるロック連結壁22m24(23m24)と、被ロック部32b(33b)における第1被ロック部33b3(32b3)とが対向する。これらによって、プロテクタ1Aは、ベース部材2に対してカバー部材3が上下方向Zへ移動することが規制される。
その上、プロテクタ1Aは、移動規制状態における幅方向Yにおいて、各カバー両側部32、33と、各第1対向壁部22b、23bとが対向する。これによって、プロテクタ1Aは、ベース部材2Aに対してカバー部材3Aが幅方向Yへ移動することが規制される。
本実施形態に係るプロテクタ1Aは、以下の構成を有する。一対の第2ロック部22m2、23m2は、幅方向Yにおいて互いに近接および離隔するように弾性変形可能に形成され、カバー部材3Aが組付位置28へ移動するまでは、幅方向Yにおいて一対の第2ロック部22m2、23m2の間に被ロック部32b、33bが挿入され、当該第2ロック部22m2、23m2が被ロック部32b、33bにそれぞれ接触することで幅方向Yの外側へ退行した退行状態となる。そのため、本実施形態に係るプロテクタ1Aによれば、第2ロック部22m2、23m2の退行状態において、カバー部材3Aの剛性を利用することができる。その結果、本実施形態に係るプロテクタ1Aによれば、第2ロック部22m2、23m2の退行状態において、作業員が大きな力を第2ロック部22m2、23m2に加える必要がないため、作業効率を向上することができる。
また、本実施形態に係るプロテクタ1Aは、以下の構成を有する。ベース部材2Aの第1ロック部23m1(22m1)は、ロック壁22m11(23m11)の上端から、取外方向X2へ向かうにつれて上方向Z1へ向かうロック傾斜壁23m12(22m12)を有する。このため、引っ掛け部22c(23c)に対して被引っ掛け部32a(33a)がわずかに取外方向X2側に配置された状態で回転案内動作が行われた場合であっても、カバー部材3Aの被ロック取外方向側端部33b21(32b21)が、ロック傾斜壁23m12(22m12)に接触することによって、ベース部材2Aに対してカバー部材3Aが組付方向X1側へ移動し、組付位置28へ向けてカバー部材3Aが案内される。このため、ベース部材2Aに対するカバー部材3Aの組み付け作業を容易にすることができる。
なお、上述した実施形態のプロテクタ1、1A、および、ワイヤハーネスWH1、WH1Aは、傾斜案内部22e(23e)が、組付方向X1に対して一定の角度で傾斜する平坦面で構成されるものを説明した。しかし、本実施形態に係るプロテクタ1、1A、および、ワイヤハーネスWH1、WH1Aは、それに限られず、傾斜案内部22e(23e)が、複数の平坦面で構成されてもよい。その場合、各平坦面の組付方向X1に対する角度が相互に異なるように傾斜案内部22e(23e)を構成してもよい。
また、上述した実施形態のプロテクタ1、1A、および、ワイヤハーネスWH1、WH1Aは、被傾斜案内部32c(33c)が、組付方向X1に対して一定の角度で傾斜する平坦面で構成されるものを説明した。しかし、本実施形態に係るプロテクタ1、1A、および、ワイヤハーネスWH1、WH1Aは、それに限られず、被傾斜案内部32c(33c)複数の平坦面で構成されてもよい。その場合、各平坦面の組付方向X1に対する角度が相互に異なるように被傾斜案内部32c(33c)を構成してもよい。
また、上述した実施形態に係るプロテクタ1、1A、および、ワイヤハーネスWH1、WH1Aは、各実施形態の構成の一部を分離し、他の実施形態の構成の一部に組み合わせて実施することができる。
1、1A プロテクタ
11 第1コネクタ
12 第2コネクタ
2、2A ベース部材
21 ベース本体部
22、23 ベース両側部
22b、23b 第1対向壁部(対向壁部)
22c、23c 引っ掛け部
22c2、23c2 引っ掛け対向部
22d、23d ロック部
22d1、23d1 第1ロック部
22m1、23m1 第1ロック部
22d11、23d11 第1ロック上端対向部
22d2、23d2 第2ロック部
22m2、23m2 第2ロック部
22m11、23m11 ロック壁(第1ロック取外方向側対向部)
22e、23e 傾斜案内部
22e1、23e1 組付方向側端部
22g、23g 水平案内部
28 組付位置
29 配索領域
3、3A カバー部材
31 カバー本体部
32、33 カバー両側部
32a、33a 被引っ掛け部
32a1、33a1 被引っ掛け上端部
32b、33b 被ロック部
32c、33c 被傾斜案内部
32d、33d 被水平案内部
32e、33e 被案内部
34a 第1カバー挿通開口部
34b 第2カバー挿通開口部
35 カバー開閉開口部(カバー開口部)
3s 収容空間
W1 第1配索材
Wa1 第1芯材
W2 第2配索材
Wa2 第2芯材
X1 組付方向
X2 取外方向
Y 幅方向
Z 上下方向
Z1 上方向
Z2 下方向

Claims (7)

  1. ベース部材と、
    前記ベース部材に組み付けられるカバー部材と、
    を備え、
    前記ベース部材は、
    上下方向に直交する幅方向の中央に位置するベース本体部と、
    前記幅方向の両側に位置するベース両側部と、
    を備え、
    前記ベース両側部は、
    組付方向側端部に設けられた引っ掛け部と、
    前記引っ掛け部の前記組付方向の反対方向である取外方向側に設けられ、前記組付方向に向かうにつれて下方向へ向かう一対の傾斜案内部と、
    前記組付方向において前記傾斜案内部と前記引っ掛け部との間に設けられ、前記傾斜案内部における組付方向側端部から前記組付方向に沿って延在する一対の水平案内部と、
    前記傾斜案内部の前記取外方向側に設けられた一対のロック部と、
    を備え、
    前記カバー部材は、
    収容空間、および、当該収容空間に連通して前記幅方向の中央に位置するカバー開口部を有するカバー本体部と、
    前記幅方向の両側に位置するカバー両側部と、
    を備え、
    前記カバー両側部は、
    組付方向側端部に設けられ、前記引っ掛け部に引っ掛けられる被引っ掛け部と、
    前記被引っ掛け部の前記取外方向側に設けられ、前記傾斜案内部および前記水平案内部の少なくとも一方に接触する一対の被案内部と、
    前記被案内部の前記取外方向側に設けられ、前記ロック部にロックされる一対の被ロック部と、
    を備え、
    前記被案内部を前記傾斜案内部に接触させた状態で前記カバー部材を前記下方向へ移動させると前記カバー部材が前記下方向に向かうにつれて前記組付方向へ向かう傾斜方向案内動作を行い、前記被案内部を前記ベース部材に接触させる接触状態を維持したまま、前記被案内部を前記傾斜案内部から前記水平案内部へ移動させ、前記被案内部を前記水平案内部に接触した状態でカバー部材を前記組付方向へ移動させる水平方向案内動作を行い、前記カバー部材を予め設定された組付位置に移動した場合には、前記カバー開口部が前記ベース部材によって閉塞されるとともに、前記引っ掛け部が前記被引っ掛け部に引っ掛かり、かつ、前記ロック部が前記被ロック部にロックされた移動規制状態となり、当該移動規制状態では、前記組付方向、前記取外方向、および、前記上下方向において、前記カバー部材が前記ベース部材に対して移動することが規制される、
    ことを特徴とするプロテクタ。
  2. 前記被案内部は、
    前記カバー両側部に設けられ、前記カバー部材が前記組付位置へ移動する前において、前記傾斜案内部に接触する被傾斜案内部と、
    前記カバー両側部に設けられ、前記被傾斜案内部における組付方向側端部から組付方向側へ向けて延在し、前記カバー部材が前記組付位置へ移動する前において、前記水平案内部に接触する被水平案内部と、
    を備え、
    前記傾斜方向案内動作において、前記傾斜案内部と前記被傾斜案内部とが接触し、
    前記水平方向案内動作において、前記水平案内部と前記被水平案内部とが接触し、前記カバー部材を前記組付方向へ移動させることで前記カバー部材を前記組付位置へ移動させる、
    請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 前記被案内部は、
    前記カバー両側部に設けられ、前記カバー部材が前記組付位置へ移動した状態において、上下方向において前記傾斜案内部に対向する被傾斜案内部と、
    前記カバー両側部に設けられ、前記被傾斜案内部における組付方向側端部から組付方向側へ向けて延在し、少なくとも前記カバー部材が前記組付位置へ移動する前の状態において、前記水平案内部に接触する被水平案内部と、
    を備え、
    前記傾斜方向案内動作において、前記傾斜案内部と前記被水平案内部とが接触し、
    前記水平方向案内動作において、前記水平案内部と前記被水平案内部とが接触し、
    前記引っ掛け部に前記被引っ掛け部を係止した状態で、前記カバー部材における組付方向側端部に位置し、前記幅方向に対して平行な軸を中心に、前記カバー部材における取外方向側端部を前記ベース部材における取外方向側端部に近接するように前記カバー部材を回転させる回転案内動作を行うことで前記組付位置へ前記カバー部材を移動させる、
    請求項1に記載のプロテクタ。
  4. 前記引っ掛け部は、前記カバー部材が前記組付位置へ移動した状態の前記上下方向において、前記被引っ掛け部における被引っ掛け上端部に対向する引っ掛け対向部を有し、
    各前記ロック部は、
    当該ロック部における前記組付方向側端部に位置する第1ロック部と、取外方向側端部に位置する第2ロック部とをそれぞれ有し、
    前記第1ロック部は、前記カバー部材が前記組付位置へ移動した状態の前記上下方向において、前記被ロック部における被ロック上端部に対向する第1ロック上端対向部を有し、
    各前記第2ロック部は、前記上下方向において弾性変形可能に形成され、
    前記カバー部材が前記組付位置へ移動するまでは、前記上下方向において前記被ロック部に接触することで下方向へ退行した退行状態となる一方、前記組付位置へ前記カバー部材が移動した場合には、前記上下方向において前記被ロック部に対して非接触となることで上方向へ進出した進出状態となって、前記取外方向において前記被ロック部における取外方向側端部に対向する、
    請求項2に記載のプロテクタ。
  5. 前記引っ掛け部は、前記カバー部材が前記組付位置へ移動した状態の前記取外方向において、前記被引っ掛け部における被引っ掛け上端部に対向する引っ掛け対向部を有し、
    各前記ロック部は、
    当該ロック部における前記取外方向側端部に位置する第1ロック部と、前記第1ロック部に対して前記組付方向側に位置する第2ロック部とをそれぞれ有し、
    前記第1ロック部は、前記カバー部材が前記組付位置へ移動した状態の前記取外方向において、前記被ロック部における取外方向側端部に対向する第1ロック取外方向側対向部を有し、
    一対の前記第2ロック部は、前記幅方向において互いに近接および離隔するように弾性変形可能に形成され、
    前記カバー部材が前記組付位置へ移動するまでは、前記幅方向において前記被ロック部に接触することで幅方向外側へ退行した退行状態となる一方、前記組付位置へ前記カバー部材が移動した場合には、前記幅方向において前記被ロック部に対して非接触となることで幅方向内側へ進出した進出状態となって、前記上下方向における上方向において、前記被ロック部における被ロック下端部に対向する、
    請求項3に記載のプロテクタ。
  6. 前記ベース部材は、前記幅方向において対向する一対の対向壁部を有し、
    前記カバー部材は、前記組付位置に配置された状態において、前記幅方向における一対の前記対向壁部の間に配置される、
    請求項1~5のいずれか1項に記載のプロテクタ。
  7. 導電性の第1芯材を有する第1配索材と、
    導電性の第2芯材を有する第2配索材と、
    前記第1配索材の端末が挿入される第1コネクタと、
    前記第2配索材の端末が挿入され、前記第1コネクタと嵌合可能に構成される第2コネクタと、
    請求項1~6のいずれか1項に記載のプロテクタと、
    を備え、
    前記第1コネクタおよび前記第2コネクタは、嵌合状態において、前記第1芯材と前記第2芯材とを電気的に接続し、
    前記ベース本体部は、前記第1コネクタが設けられ、
    前記カバー本体部は、取外方向側端部に前記第1配索材を挿通させる第1挿通開口部を有する一方、組付方向側端部に前記第2配索材を挿通させる第2挿通開口部を有し、
    前記第1配索材は、前記取外方向に沿って前記ベース本体部に配置され、
    前記第2配索材は、前記組付方向に沿って前記ベース本体部に配置され、
    前記第2コネクタが前記第1コネクタに嵌合された状態の前記幅方向において、一対の前記傾斜案内部の間、一対の前記水平案内部の間、一対の前記引っ掛け部の間、および、一対の前記ロック部の間に前記第1配索材および前記第2配索材が配置される配索領域が形成される、
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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