JP7221926B2 - 電気接続箱 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両の複数の電装品とバッテリの出力との間に配置される電気接続箱に関する。
この種の電気接続箱として、特許文献１に記載されたものがある。この特許文献１に記載され電気接続箱は、コネクタ収容凹部の近傍にコネクタから導出されたワイヤハーネスを案内する縦溝部を有した接続箱本体と、縦溝部に装着されてワイヤハーネスを側方へ向けて誘導するワイヤハーネス誘導保持具と、を備えている。
特開２００９－７７４８６号公報
しかしながら、前記従来の電気接続箱では、ワイヤハーネスを案内する縦溝部にスリットが形成されているため、接続箱本体の樹脂成形後に樹脂収縮でスリットを挟んだ縦溝部の両側に内倒れが発生し易くなる。その結果、縦溝部へのワイヤハーネス誘導保持具の装着不良に繋がる虞があり、ワイヤハーネスの配索が難しくなる。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、ボックス本体の成形時にスリットを有するコネクタ収容凹部の内倒れを防止することができ、ワイヤハーネスの配索作業性を向上させることができる電気接続箱を提供することにある。
本発明の態様に係る電気接続箱は、上部にロック部を有したコネクタと、前記コネクタの下部から下向きに導出されるワイヤハーネスと、前記コネクタの下部が装着されるスリットを有したコネクタ収容凹部と前記コネクタのロック部が係止される被ロック部とを有したボックス本体と、を備え、前記コネクタ収容凹部のスリットにより二分された前記ボックス本体の底面のうちの少なくとも一方の側の底面に補強用の傾斜リブを一体形成したものである。
前記コネクタ収容凹部のスリットにより二分された前記ボックス本体の底面のうちの外側の底面に補強用の傾斜リブを一体形成していることが好ましい。
前記ボックス本体は、前記コネクタ収容凹部のスリットの下方に配索された前記ワイヤハーネスが保持されるＬ字状の電線保持部を有していることが好ましい。
本発明によれば、ボックス本体の成形時にスリットを有するコネクタ収容凹部の内倒れを防止することができ、ワイヤハーネスの配索作業性を向上させることができる電気接続箱を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電気接続箱としての電源ボックスの一例を示す斜視図である。 上記電源ボックスのコネクタ収容凹部に装着されるコネクタの斜視図である。 上記電源ボックスのボックス本体を上方から見た斜視図である。 上記ボックス本体を下方から見た斜視図である。 上記ボックス本体の平面図である。 上記ボックス本体の正面図である。 上記ボックス本体の底面図である。 上記電源ボックスのコネクタ収容凹部にコネクタを装着してワイヤハーネスを配索した状態を示す正面図である。 上記電源ボックスのコネクタ収容凹部にコネクタを装着してワイヤハーネスを配索した状態を示す底面図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態に係る電気接続箱について詳細に説明する。
図１は本発明の実施形態に係る電気接続箱としての電源ボックスの一例を示す斜視図である。図２は電源ボックスのコネクタ収容凹部に装着されるコネクタの斜視図である。図３は電源ボックスのボックス本体を上方から見た斜視図である。図４はボックス本体を下方から見た斜視図である。図５はボックス本体の平面図である。図６はボックス本体の正面図である。図７はボックス本体の底面図である。図８は電源ボックスのコネクタ収容凹部にコネクタを装着してワイヤハーネスを配索した状態を示す正面図である。図９は電源ボックスのコネクタ収容凹部にコネクタを装着してワイヤハーネスを配索した状態を示す底面図である。
図１、図８、図９に示すように、電源ボックス（電気接続箱）１０は、中央と両サイドのコネクタ２０，３０と、各コネクタ２０，３０を接続するワイヤハーネス４０と、各コネクタ２０，３０を装着する合成樹脂製のボックス本体１１と、を備えている。この電源ボックス１０は、自動車等の車両の複数の電装品とバッテリの出力との間に配置されるものである。
図３に示すように、ボックス本体１１は、中央に中央のコネクタ２０が装着されるコネクタ収容凹部１２と、両側にボルト挿通孔１３と、両側の前側に両サイドのコネクタ３０の下部３４が装着されるスリット１５を有したコネクタ収容凹部１４と、を有している。また、ボックス本体１１は、スリット１５に相対向する位置に両サイドのコネクタ３０のロック部３３が係止される被ロック部１６と、スリット１５の下方に配索されたワイヤハーネス４０を保持する複数のＬ字状の電線保持部１７ａ，１７ｂと、を有している。なお、ボックス本体１１は、ボルト挿通孔１３に挿通される図示しないボルト等を介して自動車の車両に締結固定されるようになっている。
図３～図５、図７に示すように、コネクタ収容凹部１２は、中央の直方体状のコネクタ２０が装着される貫通孔になっていて、その相対向する内面にコネクタ２０の両側のロック部２１，２１が係止される係止突起（係止部）１２ａ，１２ａを一体形成してある。
図３～図５、図７に示すように、スリット１５を有したコネクタ収容凹部１４は、断面コ字状に形成されていて、その相対向する両側面の下側に両サイドのコネクタ３０の下部３４が載置される底壁部１４ａ，１４ａを有している。また、図３、図４、図６、図７に示すように、コネクタ収容凹部１４のスリット１５により二分されたボックス本体１１の底面１８のうちの外側の底面（一方の側の底面）１８ｂには、補強用の傾斜リブ１９を一体形成してある。この補強用の傾斜リブ１９は、図４、図７に示すように、内側の底面１８ａのスリット１５側に向けて幅が狭くなるように斜めに形成されている。
図３、図４に示すように、被ロック部１６は、矩形板状に形成されていて、その中央の上側に両サイドのコネクタ３０のロック部３３を案内する導入溝部１６ａを有している。また、被ロック部１６の中央には、両サイドのコネクタ３０のロック部３３の係止爪部３３ａの図示しない係止突起が係止される矩形の係止孔部１６ｂを有している。
図１、図２に示すように、中央のコネクタ２０は、合成樹脂により直方体状に形成されていて、その両側面にはコネクタ収容凹部１２の係止突起１２ａに係止されるロック部２１がそれぞれ一体形成されている。さらに、図１、図２、図９に示すように、中央のコネクタ２０の中央の上面から底面にかけて図示しない雄端子（端子）が収容される一対の端子収容室２２，２２が形成されている。図８、図９に示すように、一対の端子収容室２２，２２に収容された各雄端子に接続された一対のワイヤハーネス４０，４０は、中央のコネクタ２０の下部２３から下向きに導出されて、両サイドの一対のコネクタ３０，３０の下部３４に延びている。
図１、図２、図８、図９に示すように、両サイドの一対のコネクタ３０，３０は、合成樹脂製であり、その上部３１に図示しない相手側のコネクタを嵌合するフード部３２を有している。また、コネクタ３０の上部３１の一側面には、ボックス本体１１の被ロック部１６に係脱されるロック部３３が一体形成されている。さらに、コネクタ３０の下部３４は、上部３１より小さい直方体状に形成されていて、ボックス本体１１のスリット１５を有したコネクタ収容凹部１４に装着されるようになっている。
図１、図２に示すように、ロック部３３は、ボックス本体１１の被ロック部１６が収容される四角筒状に形成されている。そして、ロック部３３の中央には、下側の内面に被ロック部１６の係止孔部１６ｂに係止される図示しない係止突起を有した弾性片状の係止爪部３３ａが両側のスリット３３ｂ，３３ｂを介して形成されている。
図９に示すように、コネクタ３０の下部３４には、フード部３２と連通する一対の端子収容室３５，３５が形成されている。この端子収容室３５内には雌端子（端子）３６が収容されている。この雌端子３６に一端部４０ａが接続されたワイヤハーネス４０がコネクタ３０の下部３４から下向きに導出され、かつ、コネクタ収容凹部１４のスリット１５の下方に配索されて、その他端部４０ｂが中央のコネクタ２０の下部２３まで延びている。
以上実施形態の電源ボックス１０によれば、ボックス本体１１の樹脂成形直後の樹脂収縮によるコネクタ収容凹部１４のスリット１５を挟んだ両側壁部の内倒れ力に対し、ボックス本体１１の外側の底面１８ｂに形成された傾斜リブ１９が梁の役割をする。この傾斜リブ１９によりコネクタ収容凹部１４のスリット１５を挟んだ両側壁部の内倒れ力が相殺されるため、ボックス本体１１の樹脂成形時にスリット１５を有するコネクタ収容凹部１４の内倒れを確実に防止することができる。これにより、ボックス本体１１のコネクタ収容凹部１４にコネクタ３０を簡単かつ正確に装着することができ、コネクタ３０の下部３４から導出されるワイヤハーネス４０をスリット１５の下方に配索してＬ字状の電線保持部１７ａで確実に保持することができる。つまり、ワイヤハーネス４０の配索作業性を向上させることができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
すなわち、前記実施形態によれば、電気接続箱として電源ボックスについて説明したが、リレーボックス等の電気接続箱に適用しても良い。
また、前記実施形態によれば、スリットにより二分されたボックス本体の底面のうちの外側の底面に補強用の傾斜リブを一体形成したが、スリットにより二分されたボックス本体の底面のうちの内側の底面にも補強用の傾斜リブを一体形成しても良い。
１０ 電源ボックス（電気接続箱）
１１ ボックス本体
１４ コネクタ収容凹部
１５ スリット
１６ 被ロック部
１７ａ Ｌ字状の電線保持部
１８ 底面
１８ｂ 外側の底面（一方の側の底面）
１９ 補強用の傾斜リブ
３０ コネクタ
３１ 上部
３３ ロック部
３４ 下部
４０ ワイヤハーネス

Claims (3)

  1. 上部にロック部を有したコネクタと、
    前記コネクタの下部から下向きに導出されるワイヤハーネスと、
    前記コネクタの下部が装着されるスリットを有したコネクタ収容凹部と前記コネクタのロック部が係止される被ロック部とを有したボックス本体と、
    を備え、
    前記コネクタ収容凹部のスリットにより二分された前記ボックス本体の底面のうちの少なくとも一方の側の底面に補強用の傾斜リブを一体形成し、
    前記一方の側の底面に形成された前記補強用の傾斜リブは、他方の側の底面の、前記コネクタ収容凹部のスリット側に向けて幅が狭くなるように斜めに形成された電気接続箱。
  2. 前記コネクタ収容凹部のスリットにより二分された前記ボックス本体の底面のうちの外側の底面に補強用の傾斜リブを一体形成した、請求項１に記載の電気接続箱。
  3. 前記ボックス本体は、前記コネクタ収容凹部のスリットの下方に配索された前記ワイヤハーネスが保持されるＬ字状の電線保持部を有している、請求項１又は２に記載の電気接続箱。
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