JP6349159B2 - 電子部品ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品ユニットに関する。
車両等に搭載される従来の電子部品ユニットとして、例えば、特許文献1には、複数のバスバーが絶縁板に取り付けられ、複数のバスバーに複数の電子部品が電気接続された電子部品基板と、該電子部品基板を収容したケースと、を有し、各バスバーに設けられた外部端子接続部が集められてコネクタ接続部が形成された電子部品モジュールが開示されている。この電子部品モジュールは、コネクタ接続部が複数の電子部品の間に配置されることで、ユニットの小型化を図っている。
特開2013−198347号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の電子部品ユニットは、例えば、ケース(筐体)に水が付着した場合に当該付着した水がケースの外側に露出しているコネクタ(接続部)に付着しないようにすることが望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、接続部への水の付着を抑制することができる電子部品ユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電子部品ユニットは、内部に電子部品を収容すると共に電線との接続部が鉛直方向下面に設けられる筐体を備え、前記筐体は、前記鉛直方向下面に、当該筐体が設置位置に設置された状態で当該鉛直方向下面の側方に設けられる当該筐体の側壁面側が鉛直方向下側に位置し前記接続部側が鉛直方向上側に位置する傾斜面を有することを特徴とする。
また、上記電子部品ユニットでは、前記筐体は、前記接続部が嵌合する接続部嵌合部と、前記筐体の側壁面から間隔をあけた位置に形成され前記接続部嵌合部と前記傾斜面とを接続する補強リブとを有するものとすることができる。
また、上記電子部品ユニットでは、前記筐体は、前記側壁面が前記鉛直方向下面より鉛直方向下側に突出することで形成される水切り部を有するものとすることができる。
本発明に係る電子部品ユニットは、筐体の鉛直方向下面に、設置状態で筐体の側壁面側が鉛直方向下側に位置し接続部側が鉛直方向上側に位置する傾斜面が形成されていることから、当該傾斜面によって、筐体に付着した水が鉛直方向下面を伝って接続部側に移動することを抑制することができる。この結果、電子部品ユニットは、接続部への水の付着を抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る電子部品ユニットが適用される電気接続箱の概略構成を表す斜視図である。 図2は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表す分解斜視図である。 図3は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表す斜視図である。 図4は、実施形態に係る電子部品ユニットのバスバーについて説明する斜視図である。 図5は、実施形態に係る電子部品ユニットのインサートバスバープレートの概略構成を表す斜視図である。 図6は、実施形態に係る電子部品ユニットのベースカバーのコネクタ嵌合部側の平面図である。 図7は、図6中のA−A断面図である。 図8は、図6中のB−B断面図である。 図9は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表すコネクタ嵌合部側の斜視図である。 図10は、実施形態に係る電子部品ユニットを含む部分断面図である。 図11は、比較例に係る電子部品ユニットを含む部分断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る電子部品ユニットが適用される電気接続箱の概略構成を表す斜視図である。図2は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表す分解斜視図である。図3は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表す斜視図である。図4は、実施形態に係る電子部品ユニットのバスバーについて説明する斜視図である。図5は、実施形態に係る電子部品ユニットのインサートバスバープレートの概略構成を表す斜視図である。図6は、実施形態に係る電子部品ユニットのベースカバーのコネクタ嵌合部側の平面図である。図7は、図6中のA−A断面図である。図8は、図6中のB−B断面図である。図9は、実施形態に係る電子部品ユニットの概略構成を表すコネクタ嵌合部側の斜視図である。図10は、実施形態に係る電子部品ユニットを含む部分断面図である。図11は、比較例に係る電子部品ユニットを含む部分断面図である。なお、図1は、電気接続箱のアッパカバーを二点鎖線で図示している。また、図7、図8は、説明をわかり易くするため、インサートバスバープレート等の図示を省略している。
本実施形態に係る電子部品ユニットとしての電子部品ユニット1は、図1に示すように、自動車等の車両に搭載される電気接続箱100に対して脱着可能に組み付けられる電子部品モジュールを構成するものである。ここで、電気接続箱100は、ワイヤハーネス・電線等の接続処理用部品を構成するコネクタ、ヒューズ、リレー、分岐部、電子制御ユニット等の電装品を集約して内部に収容するものである。電気接続箱100は、例えば、車両のエンジンルームや車体の下方部分に設置され、バッテリ等の電源と、車両内に搭載される各種電子機器との間に接続されている。電気接続箱100は、電源から供給された電力を車両内の各種電子機器に分配する。なお、電気接続箱100は、ジャンクションボックス、ヒューズボックス、リレーボックスなどとも呼ばれる場合があるが、本実施形態ではこれらを総称して電気接続箱と呼ぶ。
図1に例示した電気接続箱100は、箱本体101の内部の収容空間部に、種々の電子部品102が収容される。箱本体101は、例えば、ボディ103、アッパカバー104、及び、ロアカバー105等を含んで構成される。箱本体101は、ボディ103、アッパカバー104、及び、ロアカバー105が分割された3層分割構造となっている。ボディ103、アッパカバー104、及び、ロアカバー105は、絶縁性の合成樹脂によって形成される。ボディ103は、電子部品102が組み付けられる収容空間部を形成する主たる部材である。ボディ103は、略ロの字型の筒状に形成され、この電気接続箱100がエンジンルーム等に接続された状態で、鉛直方向上側、及び、鉛直方向下側に開口が位置する。アッパカバー104は、ボディ103の鉛直方向上側の開口を塞ぐ蓋状の部材である。ロアカバー105は、ボディ103の鉛直方向下側の開口を塞ぐ皿状(トレイ状)の部材である。箱本体101は、ボディ103の鉛直方向上側の開口とアッパカバー104の開口とが対向し、ボディ103の鉛直方向下側の開口とロアカバー105の開口とが対向するようにして、アッパカバー104がボディ103の鉛直方向上側に組み付けられ、ロアカバー105がボディ103の鉛直方向下側に組み付けられる。箱本体101は、ボディ103に対して、種々の形式の係止機構106を介して、アッパカバー104、ロアカバー105が係止される。なお、ボディ103とアッパカバー104とロアカバー105とが積層される方向は、典型的には、この電気接続箱100がエンジンルーム等に接続された状態で、鉛直方向に沿っているが、当該電気接続箱100の設置状況によっては当該積層される方向が鉛直方向に対して所定の角度を有して設置される場合もある。
そして、この箱本体101の内部の収容空間部に組み付けられる種々の電子部品102としては、上述したように、コネクタ、ヒューズ、リレー、分岐部、電子制御ユニット等と共に、本実施形態の電子部品ユニット1が含まれる。電気接続箱100は、ボディ103に一体的に形成される種々の形状の区画壁107、ボディ103に着脱可能に組み付けられる種々の形状のブロック108等によって形成される多数のキャビティ内に、上記種々の電子部品102が組み付けられる。この場合、区画壁107、ブロック108等もボディ103等と同様に絶縁性の合成樹脂によって形成される。そして、電気接続箱100は、種々の電子部品102が組み付けられたキャビティに対して、開口部109等を介して配索される電線の端子等が鉛直方向下側から嵌合し電気的に接続される。
そして、本実施形態の電子部品ユニット1は、図2〜図8に示すように、プレートとしてのインサートバスバープレート2と、筐体3と、電線との接続部としてのコネクタ4とを備え、筐体3の内部にインサートバスバープレート2が組み付けられる。
インサートバスバープレート2は、図2、図4、図5に示すように、樹脂材23の内部に金属製のバスバー24が内蔵され電子部品22が実装された基板である。インサートバスバープレート2は、基板本体21と、電子部品22とを含んで構成される。
基板本体21は、樹脂材23の内部に導電性の複数のバスバー24が内蔵されたものであり、言い換えれば、複数のバスバー24を絶縁性の樹脂材23で覆い相互に絶縁したものである。基板本体21は、例えば、導電性の金属によって形成され金型内に配置されたバスバー24の周りに絶縁性の樹脂を注入して金属と樹脂を一体化するインサート成形によって形成される。
図4に例示する成形前バスバー集合体24aは、複数のバスバー24をキャリア24bによって連結した、インサート成形前のバスバー24の集合体を表している。当該成形前バスバー集合体24aは、導電性の金属によって形成されたものであり、例えば、プレス加工等によって全体として略板状に形成される。成形前バスバー集合体24aは、各バスバー24の端子24cが屈曲された状態でインサート成形用の金型に挿入される。基板本体21は、金型に挿入された成形前バスバー集合体24aの周りに絶縁性の樹脂を注入して各バスバー24と樹脂材23とを一体成形することで形成される。そして、基板本体21は、各バスバー24と樹脂材23とを一体成形した後にキャリア24bが切断される。基板本体21は、全体として長方形板状に形成される。
インサート成形された基板本体21は、図5等に示すように、各バスバー24の端子24cが短辺方向(第1の幅方向)のほぼ中央部に、長辺方向(第1の幅方向と直交する第2の幅方向)に沿って並んで位置する。ここでは、端子24cは、長辺方向に沿って2列で並んでいる。各端子24cは、基板本体21において電子部品22が実装される面である実装面25に対してほぼ垂直に立設される。つまり、各端子24cは、短辺方向及び長辺方向に直交する方向に沿って実装面25から突出し延在する。当該各端子24cは、短辺方向に対して、後述の複数の電子部品22の間に位置することとなる。言い換えれば、複数の端子24cは、実装面25の中央部に集約されている。また、基板本体21は、各バスバー24において、インサート成形後に切断されたキャリア24bと連結されていた側の端部が、基板本体21の端面において樹脂材23から露出した露出端部24dとなっている。つまり、このインサートバスバープレート2は、端面にバスバー24の複数の露出端部24dが露出している。露出端部24dは、基板本体21において対向する一対の長辺の端面にそれぞれ形成される。露出端部24dは、各長辺の端面において長辺方向に並んで複数が露出している。
電子部品22は、基板本体21の実装面25に実装されるものであり、ここでは、種々の機能を発揮する素子である。電子部品22は、各端子が所定のバスバー24と電気的に接続されると共に、実装面25の裏面においてハンダ付等によって固定される。本実施形態の電子部品22は、例えば、リレーである。つまり、本実施形態の電子部品ユニット1は、リレーユニットモジュールである。本実施形態のインサートバスバープレート2は、電子部品22としてのリレーが、各端子24cの短辺方向両側に、長辺方向に沿って並んで3つずつ、合計6つ設けられる。言い換えれば、インサートバスバープレート2は、電子部品22が2列に配置され、複数の端子24cが当該2列の電子部品22の間に2列で配置されている。本実施形態のインサートバスバープレート2は、基本的には、基板本体21の長辺方向に沿った中心線(つまり短辺方向の中心線)に対してほぼ線対称の形状であり、端子24c、電子部品22の配置もほぼ線対称となっている。なお、このインサートバスバープレート2は、電子部品22として6つのリレーの他、リレー抵抗等の素子も実装されている。
筐体3は、図2、図3、図6、図7、図8に示すように、ベース部としてのベースカバー31と、蓋部としてのトップカバー32と、接続部嵌合部としてのコネクタ嵌合部33とを有する。ベースカバー31は、インサートバスバープレート2が組み付けられるものである。トップカバー32は、ベースカバー31に組み付けられたインサートバスバープレート2をベースカバー31とは反対側から覆うものである。コネクタ嵌合部33は、バスバー24の端子24cと電線との接続部であるコネクタ4が嵌合するものであり、ベースカバー31に一体で形成される。ベースカバー31、トップカバー32、及び、コネクタ嵌合部33は、絶縁性の合成樹脂によって形成される。
具体的には、ベースカバー31は、図2に示すように、皿状(トレイ状)の部材である。ベースカバー31は、略ロの字型に形成された矩形枠状部31aと、当該矩形枠状部31aを閉塞する底部31bとを含んで構成される。底部31bは、インサートバスバープレート2の基板本体21と同様の形状の長方形板状に形成される。矩形枠状部31aは、底部31bの縁部を囲うように形成される。底部31bは、当該矩形枠状部31aと一体で形成される。矩形枠状部31aは、底部31bの長辺方向に沿った一対の長辺側壁面31cに、それぞれ切り欠き31dが形成されると共に、トップカバー32と係合するための係合爪31eが形成される。また、矩形枠状部31aは、底部31bの短辺方向に沿った一対の短辺側壁面31fに、それぞれ電気接続箱100の箱本体101と係合するための係合爪31gが形成される。ベースカバー31は、矩形枠状部31aと底部31bとによって囲われた空間部がインサートバスバープレート2の電子部品22を収容する収容空間部31hとして区画される。
また、ベースカバー31は、底部31bの中央部に中央壁状部31iが形成される。中央壁状部31iは、底部31bが収容空間部31h側に突出するようにして形成される。中央壁状部31iは、底部31bの短辺方向のほぼ中央部に、長辺方向に沿って形成される。中央壁状部31iは、長辺方向に沿って一方の短辺側壁面31fから他方の短辺側壁面31fまで延在している。中央壁状部31iは、先端面に複数の端子嵌合孔31jと、一対のネジ孔31kが形成される。端子嵌合孔31jは、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられた際に、上述の各バスバー24の端子24cが嵌合する孔であり、当該端子24cに応じた数、位置で形成される。ここでは、端子嵌合孔31jは、長辺方向に沿って2列で並んでいる。ネジ孔31kは、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられた際に、当該インサートバスバープレート2をベースカバー31に締結するためのネジ26が螺合するための孔である。
さらに、ベースカバー31は、図6、図7、図9に示すように、中央壁状部31iの裏面側、すなわち、収容空間部31hとは反対側が中空状になっており、この中空部分が電線との接続部であるコネクタ4が嵌合するコネクタ嵌合部33として形成される。上述の各バスバー24の端子24cは、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられた状態で、各端子嵌合孔31jを介してコネクタ嵌合部33内に露出する。ここでは、コネクタ嵌合部33は、2箇所に形成されており、2つのコネクタ嵌合部33にそれぞれ1つずつ、合計2つのコネクタ4が嵌合する。すなわち、本実施形態の電子部品ユニット1は、複数のバスバー24の端子24cに対して2つのコネクタ4が接続される。
トップカバー32は、図2に示すように、蓋状の部材である。トップカバー32は、略ロの字型に形成された矩形枠状部32aと、当該矩形枠状部32aの一方の開口を閉塞する天井部32bとを含んで構成される。天井部32bは、インサートバスバープレート2の基板本体21、ベースカバー31の底部31bと同様の形状の長方形板状に形成される。矩形枠状部32aは、天井部32bの縁部に立設されるようにして形成される。矩形枠状部32aは、天井部32bの長辺方向に沿った一対の長辺側壁面32cに、ベースカバー31と係合するための係合凹部32dが形成される。また、矩形枠状部32aは、天井部32bの短辺方向に沿った一対の短辺側壁面32eに、それぞれ切り欠き32fが形成される。トップカバー32は、当該矩形枠状部32a、及び、天井部32bよって一端が開口し他端が閉塞した矩形筒状(一部が切り欠き32fによって切り欠かれている)に形成される。
上記のように構成される電子部品ユニット1は、図2、図3に示すように、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられ、インサートバスバープレート2のベースカバー31とは反対側をトップカバー32によって覆った状態で、コネクタ4がコネクタ嵌合部33に嵌合されることで1つのモジュールを構成する。
より詳細には、電子部品ユニット1は、ベースカバー31の収容空間部31hにインサートバスバープレート2の電子部品22が収容されるような位置関係で、すなわち、電子部品22が実装される実装面25(図5等参照)がベースカバー31の底部31bと対向するような位置関係で、ベースカバー31にインサートバスバープレート2が組み付けられる。電子部品ユニット1は、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられた状態では、ベースカバー31の各端子嵌合孔31jにインサートバスバープレート2の複数のバスバー24の端子24cが嵌合し、端子24cが短辺方向及び長辺方向に直交する方向に沿ってコネクタ嵌合部33内に露出する。電子部品ユニット1は、インサートバスバープレート2のネジ孔27に挿入されてベースカバー31のネジ孔31kに螺合することで、インサートバスバープレート2とベースカバー31とが締結される。電子部品ユニット1は、インサートバスバープレート2がベースカバー31に組み付けられた状態で、中央壁状部31iの短辺方向両側に、電子部品22が3つずつ位置することとなる。
電子部品ユニット1は、ベースカバー31に組み付けられたインサートバスバープレート2をベースカバー31とは反対側からトップカバー32で覆うような位置関係で、ベースカバー31等に対して当該トップカバー32が装着される。電子部品ユニット1は、トップカバー32が適正な位置に装着された状態で、ベースカバー31側の各係合爪31eにトップカバー32側の各係合凹部32dが係合することで、トップカバー32がベースカバー31に組み付けられる。電子部品ユニット1は、図3等に示すように、トップカバー32がベースカバー31に組み付けられた状態で、トップカバー32の矩形枠状部32aがベースカバー31の矩形枠状部31aの外側に重なるように位置すると共に、トップカバー32の切り欠き32fから係合爪31gが露出する。そして、電子部品ユニット1は、コネクタ4が上記コネクタ嵌合部33に短辺方向及び長辺方向に直交する方向に沿って嵌合されることで、複数のバスバー24の端子24cに当該コネクタ4が接続されると共に、各係合爪31gを介して電気接続箱100の箱本体101の内部の所定の設置位置に組み付けられる。
なお、ベースカバー31とインサートバスバープレート2とトップカバー32とが積層される方向は、上述の電気接続箱100と同様に、電気接続箱100がエンジンルーム等に接続された状態で、鉛直方向に沿っているが、当該電気接続箱100の設置状況によっては当該積層される方向が鉛直方向に対して所定の角度を有して設置される場合もある。
ところで、本実実施形態の電気接続箱100は、図10等に示すように、ボディ103、アッパカバー104、ロアカバー105の接続部分の二重壁等によって、基本的には箱本体101内に水が浸入しないように防水構造がとられているが、本実施形態の電子部品ユニット1は、この場合であっても、箱本体101内に水が浸入することを想定した構成が採用されている。
具体的には、本実施形態の電子部品ユニット1の筐体3は、図2、図6、図7、図8、図9に示すように、内部に電子部品22を収容すると共に電線との接続部であるコネクタ4が鉛直方向下面31lに設けられるものである。ここで、筐体3の鉛直方向下面31lとは、ベースカバー31の底部31bの裏面側、すなわち、底部31bの収容空間部31hとは反対側の面である。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、筐体3が車両の所定の設置位置に設置された状態での位置関係を説明する。
そして、本実施形態の筐体3は、鉛直方向下面31lに傾斜面31mを有する。傾斜面31mは、当該筐体3が設置位置に設置された状態で当該鉛直方向下面31lの側方に設けられる当該筐体3のトップカバー32の長辺側壁面32c側が鉛直方向下側に位置しコネクタ4側が鉛直方向上側に位置するように傾斜している。本実施形態の傾斜面31mは、鉛直方向下面31lにおいてコネクタ嵌合部33の両側に一対で設けられている。より詳細には、各傾斜面31mは、ベースカバー31の長辺側壁面31cからコネクタ嵌合部33まで延在している。各傾斜面31mは、長辺側壁面31c側からコネクタ嵌合部33側に向かって鉛直方向上側に傾斜する。つまり、本実施形態の筐体3は、短辺方向に沿った断面視において(図8等参照)、鉛直方向下面31lを含む底部31bがコネクタ嵌合部33側から遠ざかるような略ハの字型の断面形状に形成される。そして、各傾斜面31mは、それぞれコネクタ嵌合部33側が最上端位置となり、長辺側壁面31c側が最下端位置となる。
本実施形態の電子部品ユニット1は、短辺方向に対して所定の角度で傾斜して設置される(図10等参照)。ここでは、電子部品ユニット1は、ベースカバー31の一方の長辺側壁面31cが鉛直方向下側に位置し、他方の長辺側壁面31cが鉛直方向上側に位置するように傾斜すると共に、箱本体101内において鉛直方向上側に位置する長辺側壁面31c側が外側(ボディ103の壁面側)に位置するような状態で設置される。そして、本実施形態の電子部品ユニット1は、少なくとも鉛直方向上側でかつ箱本体101において外側(ボディ103の壁面側)に位置する長辺側壁面31c、32c側からコネクタ嵌合部33側に向かって鉛直方向上側に傾斜する傾斜面31mを有する。ここでは、各傾斜面31mは、この状態で長辺側壁面31c、32c側が鉛直方向下側に位置しコネクタ4側が鉛直方向上側に位置するような傾斜角度で傾斜している。
また、本実施形態の筐体3は、図7、図9、図10等に示すように、さらに、補強リブ31nを有する。補強リブ31nは、筐体3の長辺側壁面31c、長辺側壁面32cから間隔をあけた位置に形成されコネクタ嵌合部33と傾斜面31mとを接続する。補強リブ31nは、底部31b等と一体で形成される。これにより、補強リブ31nは、コネクタ嵌合部33を補強し剛性を確保する。ここでは、補強リブ31nは、コネクタ嵌合部33の短辺方向の一方側の側面(設置状態においてボディ103の壁面側に位置する面)に2つ設けられている。各補強リブ31nは、コネクタ嵌合部33の側面と傾斜面31mとをつなぐように略三角形状に形成され、長辺側壁面31cとは接触していない。これにより、筐体3は、鉛直方向下面31lにおいて、短辺方向に対して補強リブ31nと長辺側壁面31cとの間に傾斜面31mを残した状態とすることができる。
ここでは、各補強リブ31nは、図7等に示すように、コネクタ嵌合部33において、コネクタ4を当該コネクタ嵌合部33に嵌合した状態で係合するための係合爪33aが形成されている側面とは反対側の側面に形成されている。このコネクタ嵌合部33は、実際にコネクタ4を嵌合させる際には当該係合爪33aが形成されている側面とは反対側の側面に対して相対的に大きな応力がかかり撓みやすい傾向にある。このため、本実施形態の電子部品ユニット1は、各補強リブ31nを係合爪33aが形成されている側面とは反対側の側面に形成されることで、当該側面側を補強し適正な剛性を確保している。なお、これに限らず、補強リブ31nは、コネクタ嵌合部33の両側面に形成されていてもよい。
さらに、本実施形態の筐体3は、図7、図8、図9、図10等に示すように、水切り部32gを有する。水切り部32gは、トップカバー32の長辺側壁面32cが鉛直方向下面31lより鉛直方向下側に突出することで形成される。水切り部32gは、トップカバー32の矩形枠状部32aの鉛直方向下端部の全周に渡って略ロの字型に形成されている。ここでは、ベースカバー31の長辺側壁面31cも部分的に鉛直方向下面31lより鉛直方向下側に突出している。
以上で説明した電子部品ユニット1によれば、内部に電子部品22を収容すると共に電線とのであるコネクタ4が鉛直方向下面31lに設けられる筐体3を備える。筐体3は、鉛直方向下面31lに、当該筐体3が設置位置に設置された状態で当該鉛直方向下面31lの側方に設けられる当該筐体3の長辺側壁面31c、32c側が鉛直方向下側に位置しコネクタ4側が鉛直方向上側に位置する傾斜面31mを有する。
したがって、電子部品ユニット1は、例えば、図10中に矢印で示すように、仮に箱本体101内に水が浸入した場合であっても、当該傾斜面31mによって、筐体3の長辺側壁面32c等に付着した水が鉛直方向下面31lを伝ってコネクタ4側に移動することを抑制することができる。この結果、電子部品ユニット1は、コネクタ4への水の付着を抑制することができる。
ここで、以上で説明した電子部品ユニット1によれば、筐体3は、コネクタ4が嵌合するコネクタ嵌合部33と、筐体3の長辺側壁面31c、32cから間隔をあけた位置に形成されコネクタ嵌合部33と傾斜面31mとを接続する補強リブ31nとを有する。したがって、電子部品ユニット1は、補強リブ31nと長辺側壁面31c、32cとの間に傾斜面31mが残されているので、例えば、図11の比較例に係る電子部品ユニット201に矢印で示すように、付着した水が補強リブ231nを伝ってコネクタ4側に移動することを抑制することができる。この結果、電子部品ユニット1は、補強リブ31nによってコネクタ4が嵌合するコネクタ嵌合部33を補強した上で、コネクタ4への水の付着を抑制することができる。
さらに、以上で説明した電子部品ユニット1によれば、筐体3は、長辺側壁面32cが鉛直方向下面31lより鉛直方向下側に突出することで形成される水切り部32gを有する。したがって、電子部品ユニット1は、長辺側壁面32cの下端部に水切り部32gが形成されていることから、長辺側壁面32c等に付着した水が当該水切り部32gによって水切りされるので当該付着した水が鉛直方向下面31l側に移動すること自体を抑制することができる。この結果、電子部品ユニット1は、より確実にコネクタ4への水の付着を抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る電子部品ユニットは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上で説明した電子部品ユニット1は、電気接続箱100に対して脱着可能に組み付けられる電子部品モジュールを構成するものとして説明したがこれに限らない。本実施形態の電子部品ユニットの構成は、例えば、電気接続箱100自体や他の電子部品ユニットに適用されてもよい。例えば、以上で説明した電子部品22は、リレーであるものとして説明したがこれに限らず、ヒューズ、制御IC等であってもよい。
以上で説明した電子部品ユニット1は、補強リブ31nや水切り部32g等を備えない構成であってもよい。
また、本実施形態の電子部品ユニット1は、長辺方向に対して所定の角度で傾斜して設置されてもよい。この場合、電子部品ユニット1は、想定される電子部品ユニット1の設置状態に応じて、傾斜面31mの傾斜方向を変えて形成されればよい。この場合であっても、電子部品ユニット1は、要は筐体3が設置位置に設置された状態で、筐体3の長辺側壁面31c、32c側が鉛直方向下側に位置しコネクタ4側が鉛直方向上側に位置するように傾斜面31mが傾斜していればよい。
1 電子部品ユニット
3 筐体
4 コネクタ(接続部)
22 電子部品
31 ベースカバー
31b 底部
31c、32c 長辺側壁面(側壁面)
31l 鉛直方向下面
31m 傾斜面
31n 補強リブ
32 トップカバー
32g 水切り部
33 コネクタ嵌合部(接続部嵌合部)
33a 係合爪

Claims (2)

  1. 内部に電子部品を収容すると共に電線との接続部が鉛直方向下面に設けられる筐体を備え、
    前記筐体は、前記鉛直方向下面に、当該筐体が設置位置に設置された状態で当該鉛直方向下面の側方に設けられる当該筐体の側壁面側が鉛直方向下側に位置し前記接続部側が鉛直方向上側に位置する傾斜面、前記接続部が嵌合する接続部嵌合部、及び、前記筐体の側壁面から間隔をあけた位置に形成され当該側壁面との間に前記傾斜面を残した状態で前記接続部嵌合部と前記傾斜面とを接続する補強リブを有し、
    前記補強リブは、前記接続部嵌合部において、前記接続部を当該接続部嵌合部に嵌合した状態で係合するための係合爪が形成されている側面とは反対側の側面に形成されていることを特徴とする、
    電子部品ユニット。
  2. 前記筐体は、前記側壁面が前記鉛直方向下面より鉛直方向下側に突出することで形成される水切り部を有する、
    請求項1に記載の電子部品ユニット。
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