JP2022104075A - 餃子成形機における残皮還元機構 - Google Patents

Abstract

【課題】餃子皮の残皮を再利用して製造コストを低下させることができるとともに、当該残皮による食感、食味の低下を抑制して品質を維持することができるようにする。
【解決手段】半練り状の麺皮原料Ｆを圧縮して帯状の麺皮に成形し、得られた帯状の麺皮を所定形状に型抜きして餃子皮Ｍとし、餃子皮Ｍに餃子の具ｇを載せるとともに、当該餃子皮Ｍで前記餃子の具ｇを包んで餃子を得る餃子成形機Ｐにおいて、前記型抜き後の残皮Ｎの両面に、半練り状の麺皮原料Ｆを配設するように、これら残皮Ｎ及び半練り状の麺原料Ｆの供給部Ｇ１と、前記供給部Ｇ１から供給される残皮Ｎ及び麺皮原料Ｆを圧縮して三層構造の麺皮Ｗとする麺皮成形部Ｇ２を具備し、前記麺皮成形部Ｇ２で成形された型抜き後の残皮Ｎを前記供給部Ｇ１へ還元させるように構成した残皮還元機構Ｇを具備する。
【選択図】図１

Description

本発明は、餃子成形機における残皮還元機構、詳しくは麺皮を餃子の皮として型抜きした後の残皮を再利用するための餃子成形機における残皮還元機構に関する。

従来、特許文献１に開示されているように、半練り状の材料を投入可能な投入部と、該投入部に投入された半練り状の材料を圧縮して帯状に成形する帯状成形部と、該帯状成形部で得られた帯状の材料を所定形状に型抜きして餃子の皮とし得る型抜き部と、該型抜き部で得られた餃子の皮に餃子の具を載せるとともに、当該餃子の皮で前記餃子の具を包んで餃子を得る餃子成形部と、前記型抜き部による型抜き後の残皮を前記帯状成形部に搬入させる搬入部とを具備した餃子の製造装置が存在する。

この特許文献１の帯状成形部は、一方の面側に形成され、前記投入部に投入された半練り状の材料にて形成された第１層と、他方の面側に形成され、前記搬入部により前記帯状成形部に搬入された残り材料にて形成された第２層とを有した帯状の材料を成形し得るものとされている。

特許第６７２７５６６号公報

しかしながら、特許文献１では、残り材料を再利用して製造コストを低減させることができるものの、残り材料にて形成された第２層が餃子の具を載せる皮の内側にあるため、第一層の皮と比べて柔軟性に欠け、食感が悪くなる虞がある。すなわち、再利用する残り材料の水分と新たに投入される半練り状の材料の水分とに違いが生じているため、型抜き部で型抜きした残り材料を餃子の皮として再利用した場合、当該残り材料で得られた部分と半練り状の新材料で得られた部分とで硬さが異なり、その結果品質的にバラツキが生じ、食感、食味が低下するという問題がある。

そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み案出されたもので、残り材料を再利用して製造コストを低下させることができるとともに、残り材料による食感、食味の低下を抑制してバラツキのない品質を維持することができる三層構造の餃子皮が得られる餃子成形機における残皮還元機構を提供することを目的とする。

上述した課題を解決するために、本発明にあっては、半練り状の麺皮原料を圧縮して帯状に成形し、得られた帯状の材料を所定形状に型抜きして餃子皮とし、餃子皮に餃子の具を載せるとともに、当該餃子皮で前記餃子の具を包んで餃子を得る餃子成形機において、前記型抜き後の残皮の両面に、半練り状の麺皮原料を配設するよう、これら残皮及び半練り状の麺皮原料の供給部と、前記供給部から供給される残皮及び麺皮原料を圧縮して三層構造の麺皮とする麺皮成形部とを具備し、前記麺皮成形部で成形された型抜き後の残皮を前記供給部へ還元させるように構成したことを特徴とする。

前記供給部は、半練り状の麺皮原料を投入するホッパと、該ホッパ内の下方に前記麺皮原料及び残皮を麺皮成形部へ搬送する搬送コンベアとを具備してなることを特徴とする。

前記供給部は、ホッパ内前方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を供給した後、前記半練り状の麺皮原料の上側に位置するように残皮を供給し、ホッパ内後方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を前記残皮の下側へ供給するようにホッパ及び搬送コンベアを具備してなることを特徴とする。

前記ホッパは、前板、後板及び２枚一対の側板を用いて前後方向に長い平面視長方形状で、且つ上下方向に開口している矩形枠にて形成され、前板の下方に、前記ホッパ内下方の搬送コンベアに載せられた半練り状の麺皮原料及び残皮の通過孔を有していることを特徴とする。

前記ホッパの手前の側板上部には、ホッパ内下方の搬送コンベア上面へ半練り状の麺皮原料を投入するトレーを備えていることを特徴とする。

前記トレー上面に、半練り状の麺皮原料をホッパ内下方の搬送コンベアの前方と後方とに投入させるように区劃板を設けてなることを特徴とする。

前記供給部の前方の麺皮成形部は、複数のビートローラを同一円周上へ回動自在に軸支した回転円板を支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機にて形成されていることを特徴とする。

前記供給部の前方の麺皮成形部は、パイプローラを回動自在に支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機にて形成されていることを特徴とする。

前記圧延機の手前には、段付きの押圧板を揺動自在に軸支していることを特徴とする。

本発明によれば、残り材料である残皮を再利用して製造コストを低下させることができるとともに、前記残皮に伴う食感、食味の低下を抑制して餃子皮の品質を維持することができる。

すなわち、半練り状の麺皮原料を圧縮して帯状に成形し、得られた帯状の材料を所定形状に型抜きして餃子皮とし、餃子皮に餃子の具を載せるとともに、当該餃子皮で前記餃子の具を包んで餃子を得る餃子成形機において、前記型抜き後の残皮の両面に、半練り状の麺皮原料を配設するよう、これら残皮及び半練り状の麺皮原料の供給部と、前記供給部から供給される残皮及び麺皮原料を圧縮して三層構造の麺皮とする麺皮成形部とを具備し、前記麺皮成形部で成形された型抜き後の残皮を前記供給部へ還元させるように構成したので、二層構造の餃子皮の両面で硬さの違いがあることによる食感、食味の低下を三層構造とすることによって防ぐことができる。

すなわち、一度餃子皮生地として用いられた型抜き後の残皮は、半練り状の麺皮原料によって成形された新しい餃子皮と比べて硬くなり、その結果、両方の生地の品質にバラツキが生じてしまい、柔軟性に欠けて食味、食感が低下するが、本発明のように中間に型抜き後の残皮を配してその両面に新しい餃子皮にてサンドして三層構造とすることによって、型抜き後の残皮の再利用を図ることが可能で、製造コストを低下させることができる上に、餃子皮の両面どちら側を具に接触する内側としても、食した時の食感、食味が変わらず、品質が安定した餃子皮を得ることができる。

前記供給部は、半練り状の麺皮原料を投入するホッパと、該ホッパ内の下方に前記麺皮原料及び残皮を麺皮成形部へ搬送する搬送コンベアとを具備してなるものであるから、前記半練り状の麺皮原料と残皮をスムーズに次工程の麺皮成形部へ供給することができる。

前記供給部は、ホッパ内前方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を供給した後、前記半練り状の麺皮原料の上側に位置するように残皮を供給し、ホッパ内後方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を前記残皮の下側へ供給するようにホッパ及び搬送コンベアを具備してなるものであるから、前記半練り状の麺皮原料と残皮を三層構造として次工程の麺皮成形部へ容易確実に供給することができる。

前記ホッパは、前板、後板及び２枚一対の側板を用いて前後方向に長い平面視長方形状で、且つ上下方向に開口している矩形枠にて形成され、前板の下方に、前記ホッパ内下方の搬送コンベアに載せられた半練り状の麺皮原料及び残皮の通過孔を有しているものであるから、ホッパ内へ投入された半練り状の麺皮原料と残皮を搬送コンベアにて麺皮成形部へ効率よく供給することができる。

前記ホッパの手前の側板上部には、ホッパ内下方の搬送コンベア上面へ半練り状の麺皮原料を投入するトレーを備えているものであるから、前記供給部へ供給された半練り状の麺皮原料が減少するのに伴い、当該麺皮原料を簡単な操作で円滑且つ確実に補充することができる。

前記トレー上面に、半練り状の麺皮原料をホッパ内下方の搬送コンベアの前方と後方とに投入させるように区劃板を設けてなるものであるから、前記区劃板を介して半練り状の麺皮原料を、トレー上面からホッパ内前方の搬送コンベア上面前部側とホッパ内後方の搬送コンベア上面後部側へ分離して投入することができ、これによって前記供給部内において、半練り状の麺皮原料及び残皮を次工程の麺皮成形部へ効率よく確実に供給することができる。

前記供給部の前方の麺皮成形部は、複数のビートローラを同一円周上へ回動自在に軸支した回転円板を支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機を備えたので、複数のビートローラによる叩き動作により、三層構造の餃子皮用麺皮を短時間で容易に形成することができる。

前記供給部の前方の麺皮成形部は、パイプローラを回動自在に支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機を備えたので、パイプローラによる圧延によって、三層構造の餃子皮用麺皮を短時間で容易に形成することができる。

前記圧延機の手前には、段付きの押圧板を揺動自在に軸支しているので、段付きの押圧板による押圧によって、厚みのある三層構造の餃子皮用麺皮をスムーズに圧延機に導入することができる。

本発明を実施するための一形態を示す餃子成形機の正面図である。 同じく餃子成形機の側面図である。 同じく餃子成形機の上面図である。 同じく餃子成形機の餃子皮の搬送経路の詳細を示す正面図である。 餃子成形機における残皮還元機構の詳細を示す残皮及び半練り状の麺皮原料の供給部と麺皮成形部の拡大した説明図である。 同じく残皮還元機構のトレーの使用状態を示す説明図である。 同じく残皮還元機構の麺皮成形部を示す斜視図である。 麺皮成形部の押込板を示す正面図である。 麺皮成形部の他例を示す正面図である。 図中（ａ）はトレーの半練り状の麺皮原料をホッパ下側の搬送コンベア上に投入した状態を示す断面図、（ｂ）はホッパ内下側の搬送コンベア上の半練り状の麺皮原料の上面に残皮を投入した状態を示す断面図、（ｃ）はホッパ内下側の搬送コンベア上の残皮上面に残りの半練り状の麺皮原料を投入した断面図である。 図中（ａ）は型抜き器（型抜き前）を示す模式図、（ｂ）は型抜き器（型抜き後）を示す模式図、（ｃ）は型抜き後の残皮を示す平面図である。 成形型による餃子の成形を説明するための断面図であり、（ａ）は餃子皮と具を載せた成形型の開状態を示し、（ｂ）は前記成形型の閉状態を示し、（ｃ）は成形された餃子の押し出した状態を示す。 （ａ）は三層構造の餃子皮に具を載せた状態を示す断面図、（ｂ）は三層構造の餃子皮で具を丸め込む状態を示す斜視図、（ｃ）は餃子の内部を示す断面図である。

以下、本発明に係る餃子成形機における残皮還元機構の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態における餃子成形機Ｐは、図１、図２に示すように、半練り状の麺皮原料Ｆを圧縮して帯状の麺皮Ｗに成形し、得られた帯状の麺皮Ｗを所定形状に型抜きして餃子皮Ｍとし、餃子皮Ｍに具材用ホッパＨから餃子の具ｇを載せるとともに、当該餃子皮Ｍで前記餃子の具ｇを包んで餃子を得るためのものである。

一方、前記餃子成形機Ｐは、複数の餃子を連続的に製造するため、帯状の麺皮Ｗを型抜きした後に残った残皮Ｎを再利用するための残皮還元機構Ｇを具備する。

前記残皮還元機構Ｇは、型抜き後の残皮Ｎの両面に半練り状の麺皮原料Ｆを配設するよう、これら残皮Ｎ及び半練り状の原料Ｆを供給する供給部Ｇ１と、前記供給部Ｇ１から供給される残皮Ｎ及び麺皮原料Ｆを圧縮して三層構造の麺皮Ｗとする麺皮成形部Ｇ２を主要部として構成される。

前記供給部Ｇ１は、前記残皮Ｎ及び半練り状の麺皮原料Ｆを投入するホッパ１と、該ホッパ１内の下方に前記残皮Ｎ及び半練り状の麺皮原料Ｆを次工程の麺皮成形部Ｇ２へ搬送する搬送コンベア２とを具備する。

詳述すると、前記供給部Ｇ１は、図５に示すように、前記ホッパ１内前方の搬送コンベア２上面に半練り状の麺皮原料Ｆを供給した後、前記半練り状の麺皮原料Ｆの上側に位置するように残皮Ｎを供給し、前記ホッパ１内後方の搬送コンベア２上面に半練り状の麺皮原料Ｆを前記残皮Ｎの下側に供給するようにホッパ１及び搬送コンベア２を具備する。

前記ホッパ１は、前板１ａ、後板１ｂ及び２枚一対の側板１ｃ、１ｃを用いて前後方向（搬送コンベア２の回転方向）に長い平面視長方形状で、且つ上下方向に開口している矩形枠１ｄにて形成され前板１ａの下方に、前記ホッパ１内下方の搬送コンベア２に載せられた半練り状の麺皮原料Ｆを及び残皮Ｎの通過孔１ｅを有している。

そして、前記ホッパ１の手前の側板１ｃの上部には、図３、図５、図６に示すようにホッパ１内下方の搬送コンベア２上面へ半練り状の麺皮原料Ｆを投入するトレー３を備えている。なお、この麺皮原料Ｆは小麦粉に水を混ぜて混錬することにより半練り状に形成してある。

前記トレー３は、投入方向の前端を除く縁部に端板３ａが立設されるとともに、前端中央部にトレー３上の半練り状の麺皮原料Ｆをホッパ１内下方の搬送コンベア２の前方と後方とに投入されるよう区劃板３ｂを設けている。図中３ｃは、トレー３の下側に設置された支持脚を示す。この支持脚３ｃは餃子成形機Ｐ正面部に付設されているが、支持脚３ｃの下端を餃子成形機Ｐの置かれている床面に設置し、トレー３を餃子成形機Ｐと離脱可能に形成してもよい。なお、本実施形態では、トレー３上面に半練り状の麺皮原料Ｆを載せて、該原料Ｆを手動により前記供給部Ｇ１へ投入するようになっているが、自動的に投入できるようにしてもよい。また、トレー３を使わずに自動機によって半練り状の麺皮原料Ｆを供給部Ｇ１へ投入できるようにしてもよい。

一方、前記麺皮成形部Ｇ２は、図５、図７に示すように、前記供給部Ｇ１の前方に配設され側方のトレー３からホッパ１内の搬送コンベア２の上面に投入された半練り状の麺皮原料Ｆ、及び餃子成形機Ｐの麺皮搬入部４を経てテンションローラ５から投入される型抜き後の残皮Ｎ、その上に投入された半練り状の麺皮原料Ｆとの全ての材料を圧縮して三層構造の帯状の麺皮Ｗに成形するもので、複数のビートローラ６ａを同一円周上へ回動自在に軸支した回転円板６ｂを支持枠６ｃへ枢着された軸６ｄに固定して成る圧延機６を具備する。そして前記圧延機６には、軸６ｄを介してビートローラ６ａの手前の段付きの押圧板６ｅを揺動自在に軸支している。
なお、図中符号６ｆは、供給部Ｇ１から供給される原料がビートローラ６ａの周囲に進入して回転不具合を生じないようにするための２枚の円弧状の仕切り部材である。

すなわち、前記押圧板６ｅは回転円板６ｂの軸６ｄを中心として揺動し、その２段の下端面で搬送コンベア２上の生地を前記圧延機６へ移行する前に段階的に押付けるようになっている。

前記ビートローラ６ａは、回転円板６ｂの同一円周上へ複数個が回転自在に軸支され、回転円板６ｂの回転に伴い公転し下方において前記供給部Ｇ１から供給された半練り状の麺皮原料Ｆを叩き付けるように圧縮し三層構造の麺皮Ｗに成形するものである。

前記支持枠６ｃの外側に突出した軸６ｄには、図８に示すように、押圧板６ｅの一端を固定した揺動部６ｇが押圧板６ｅとともに軸受６ｈを介して図中ａ位置及びｂ位置の間を揺転自在に軸支されている。この揺動部６ｇの他端にはクランクアーム６ｉが回転自在に連結され、更に該クランクアーム６ｉの他端は往復移動する機構、例えばクランク円板６ｊの偏心部に回転自在に連結されている。

ところで、前記圧延機６は、図９に示すように、ビートローラ６ａの複数を回転円板６ｂに設ける代わりに、他例として、パイプローラ６ｋを回動自在に支持枠６ｃへ枢着された軸６ｄに固定しても良い。

なお、図中７は餃子成形機Ｐにおける制御盤、８は麺皮Ｗの型抜き部、９は餃子成形部を各示す。

次に、本願発明に係る餃子成形機Ｐ及び残皮還元機構Ｇ全体の使用形態について説明する。

先ず、図１０（ａ）に示すように、前記供給部Ｇ１において、ホッパ１内の前方部側の搬送コンベア２上面にトレー３の区劃板３ｂの前方から半練り状の麺皮原料Ｆが投入された後、図１０（ｂ）に示すように、その上に餃子成形機Ｐの麺皮搬入部４を経てテンションローラ５から型抜き後の残皮Ｎが投入される。次いで、図１０（ｃ）に示すように、ホッパ１内の後方部側の搬送コンベア２上面にトレー３の区劃板３ｂの後方から半練り状の麺皮原料Ｆが投入され、型抜き後の残皮Ｎの上に載せられる。

前記圧延機６は、供給された半練り状の麺皮原料Ｆ及び残皮Ｎを圧縮しつつ送り出すことにより麺皮Ｗが成形され、これにより、前記麺皮成形部Ｇ２にて得られる麺皮Ｗは、下方より半練り状の麺皮原料Ｆ、残皮Ｎ、麺皮原料Ｆの順に厚み方向に三層構造に重合される。

前記搬送コンベア２は、麺皮成形部Ｇ２で得られた麺皮Ｗを型抜き部８の位置まで連続的に搬送するためのもので、これら麺皮成形部Ｇ２と型抜き部８との間には、麺皮Ｗの搬送コンベア１０、１０及び麺皮Ｗを所定寸法ずつ展伸させ得る複数（本実施形態においては３つ）の圧延手段（１０ａ～１０ｃ）が配設されている。具体的には、圧延手段（１０ａ～１０ｃ）には、それぞれ一対のローラ（ｒ１、ｒ２）が順次間隔を狭めて配設されており、これら一対のローラ（ｒ１、ｒ２）の離間部を麺皮Ｗが通過することにより、厚み方向に順次圧縮されて、最終的には所定の厚みの餃子皮Ｍと同等の厚さの麺皮Ｗが得られるものとなっている。

前記型抜き部８は、前記麺皮成形部Ｇ２で得られた麺皮Ｗを所定形状（例えば、丸形）に型抜きして餃子皮Ｍとし得るもので、本実施形態においては、図１１に示すように、上下動自在の２つの抜き型８ａと、２つの固定型８ｂと、その下の台座８ｃとからなる。すなわち、図１１（ａ）及び図１１（ｂ）に示すように、搬送された麺皮Ｗを固定型８ｂ上に載置した状態において、抜き型８ａを固定型８ｂに型抜きさせることにより、図１１（ｃ）に示すように、餃子皮Ｍの形状である略丸形孔８ｄに型抜き可能となっている。

さらに、前記餃子成形機Ｐに設けられた餃子成形部９は、前記型抜き部８で得られた餃子皮Ｍに餃子の具ｇを載せるとともに、当該餃子皮Ｍで餃子の具ｇを包んで餃子を得るための成形型９ａを具備する。そして、この成形型９ａは、図１２（ａ）に示すように、受型１１、中間型１２、押型１３とを開状態となし、中間型１２の突起１４、貫通孔１５の外縁上面１６と、基台１７の受面１７ａと押型１３の受面１７ａとに亘って成形凹部１８上に餃子皮Ｍを載置したのち、前記餃子成形機Ｐの具材用ホッパＨより餃子皮Ｍの中央部に具ｇを充填する。

次いで、図１２（ｂ）に示すように、各開型ガイド１９、２０、２１をガイドレール２２、２３、２４に沿って摺動させることによって、受型１１、中間型１２、押型１３を閉状態となし、具ｇを内包した状態で餃子皮Ｍを二つ折りにし、成形凹部１８内で餃子を成形する。

最後に、図１２（ｃ）に示すように、中間型１２を除く受型１１と押型１３だけを元位置に開型し、中間型１２の貫通孔１５内に収納されている餃子を押し出具２５によって前方へ押し出す。こうして押し出された餃子は押型１３の受面１７ａ、１７ａをスライドして搬出テーブル、搬出コンベア等に排出される。

而して、型抜き部８にて型抜きされた餃子皮Ｍは、図１３（ａ）、図１３（ｂ）に示すものでは、対向する面が半練り状の麺皮原料Ｆの第一層とされるとともに、その反対側の面が残皮Ｎからなる第二層となり、さらにその第二層の反対側の面が半練り状の麺皮原料Ｆの第三層となるよう載置されるので、餃子成形部９は、第一層を餃子皮Ｍの外側としつつ第三層を餃子皮Ｍの内側として餃子の具ｇを包んで餃子を得ることができるようになっている。すなわち、本装置にて製造された餃子は、図１３（ｃ）に示すように、餃子皮Ｍの外側に第一層が位置しつつ餃子の具ｇを包む内側が第三層となっている。

しかしながら、第一層を餃子皮Ｍの内側にして第三層を餃子皮Ｍの外側にして餃子の具ｇを包むようにしても良いことはもちろんである。

１ ホッパ
１ａ 前板
１ｂ 後板
１ｃ 側板
１ｄ 矩形枠
１ｅ 通過孔
２ 搬送コンベア
３ トレー
３ａ 端板
３ｂ 区劃板
３ｃ 支持脚
４ 麺皮搬入部
５ テンションローラ
６ 圧延機
６ａ ビートローラ
６ｂ 回転円板
６ｃ 支持枠
６ｄ 軸
６ｅ 押圧板
６ｆ 仕切り部材
６ｇ 揺動部
６ｈ 軸受
６ｉ クランクアーム
６ｊ クランク円板
６ｋ パイプローラ
７ 制御盤
８ 型抜き部
８ａ 抜き型
８ｂ 固定型
８ｃ 台座
８ｄ 丸形孔
９ 餃子成形部
９ａ 成形型
１０ 搬送コンベア
１０ａ～１０ｃ 圧延手段
１１ 受型
１２ 中間型
１３ 押型
１４ 突起
１５ 貫通孔
１６ 外縁上面
１７ 基台
１７ａ、１７ａ 受面
１８ 成形凹部
１９、２０、２１ 開型ガイド
２２、２３、２４ ガイドレール
２５ 押出し具
Ｐ 餃子成形機
Ｆ 半練り状の麺皮原料
Ｗ 麺皮
Ｍ 餃子皮
Ｎ 残皮
Ｈ 具材用ホッパ
Ｇ 残皮還元機構
Ｇ１ 供給部
Ｇ２ 麺皮成形部
ｇ 具

Claims (9)

1. 半練り状の麺皮原料を圧縮して帯状に成形し、得られた帯状の材料を所定形状に型抜きして餃子皮とし、餃子皮に餃子の具を載せるとともに、当該餃子皮で前記餃子の具を包んで餃子を得る餃子成形機において、前記型抜き後の残皮の両面に、半練り状の麺皮原料を配設するよう、これら残皮及び半練り状の麺皮原料の供給部と、前記供給部から供給される残皮及び麺皮原料を圧縮して三層構造の麺皮とする麺皮成形部とを具備し、前記麺皮成形部で成形された型抜き後の残皮を前記供給部へ還元させるように構成したことを特徴とする餃子成形機における残皮還元機構。
2. 前記供給部は、半練り状の麺皮原料を投入するホッパと、該ホッパ内の下方に前記麺皮原料及び残皮を麺皮成形部へ搬送する搬送コンベアとを具備してなることを特徴とする請求項１に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
3. 前記供給部は、ホッパ内前方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を供給した後、前記半練り状の麺皮原料の上側に位置するように残皮を供給し、ホッパ内後方の搬送コンベア上面に半練り状の麺皮原料を前記残皮の下側へ供給するようにホッパ及び搬送コンベアを具備してなることを特徴とする請求項１または２に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
4. 前記ホッパは、前板、後板及び２枚一対の側板を用いて前後方向に長い平面視長方形状で、且つ上下方向に開口している矩形枠にて形成され、前板の下方に、前記ホッパ内下方の搬送コンベアに載せられた半練り状の麺皮原料及び残皮の通過孔を有していることを特徴とする請求項１乃至３に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
5. 前記ホッパの手前の側板上部には、ホッパ内下方の搬送コンベア上面へ半練り状の麺皮原料を投入するトレーを備えていることを特徴とする請求項１乃至４に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
6. 前記トレー上面に、半練り状の麺皮原料をホッパ内下方の搬送コンベアの前方と後方とに投入させるように区劃板を設けてなることを特徴とする請求項１乃至５に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
7. 前記供給部の前方の麺皮成形部は、複数のビートローラを同一円周上へ回動自在に軸支した回転円板を支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機にて形成されていることを特徴とする請求項１乃至３に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
8. 前記供給部の前方の麺皮成形部は、パイプローラを回動自在に支持枠へ枢着された軸に固定してなる圧延機にて形成されていることを特徴とする請求項１乃至３に記載の餃子成形機における残皮還元機構。
9. 前記圧延機の手前には、段付きの押圧板を揺動自在に軸支していることを特徴とする請求項７または８に記載の餃子成形機における残皮還元機構。

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