JP2021518328A - バイオマスホワイトカーボン及びその製造方法並びに用途 - Google Patents
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Abstract
Description
c1)籾殻灰と無機塩基とを水中で混合反応、スラリーCを得る工程と、
c2)上記工程c1で得られたスラリーCを固液分離し、上記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を得る工程と、
を含むことを特徴とする前記水溶液の製造方法を提供する。
工程c1において、籾殻灰と無機塩基の重量比は、1:2〜1:6、例えば1:3〜1:5とすることが好ましい。
工程c2では、スラリーCを濾過、液相部分である濾液AとケーキDを得てもよい。一例として、濾過は加圧条件下で行ってもよい。例えば、濾過圧力は2〜10キロ、例えば4〜6キロとしてもよい。
c1’)籾殻灰と水酸化ナトリウム水溶液を反応させ、スラリーを得る工程と、
c2’)工程c1’)で得られたスラリーを濾過し、濾液A’を得る工程と、
c3’)工程c2’)のケーキを水で洗浄し、洗浄液B’を得る工程と、
c4’)濾液A’と洗液B’を混合し、前記水溶液を得る工程と、
を含む。
本発明は、
d1)前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を酸と接触させてスラリーEを得る工程と、
d2)工程d1で得られたスラリーEを固液分離して固相部分を得、乾燥してホワイトカーボン製品を得る工程と、
を含むホワイトカーボンの製造方法を提供する。
工程d1)において、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液の比重を1.000〜1.280、例えば1.100〜1.180となるように調整した後、酸と接触してもよい。
籾殻灰と水とを1〜5気圧条件下で接触する籾殻灰抽出液を得ることが好ましい。
1つ又は複数の実施形態において、本発明に係る遠心工程の回転数は6000〜10000rpmであり、さらに好ましい遠心回転数は7000〜9000rpmである。
1つ又は複数の実施形態において、前記籾殻灰抽出液は、有機相微孔フィルターで濾過得られる。
本発明の実施形態によれば、前記籾殻灰は、
b1)籾殻をボイラー燃焼区に入れて燃焼させ、籾殻灰初材を得る工程と、
b2)工程b1)で得られた籾殻灰の原料を篩分けし、不純物を除去して籾殻灰を得る工程と、
を含む方法で製造されてもよい。
1)1.5mmの試験篩と篩底を重ねて、試料スプーンで50g籾殻試料を取り出し1.5mmの篩の上に置き、籾殻の厚さは約1cmで、篩蓋をかけて、時計回りと反時計回りに60秒ずつ回転させる。
a1)稲(例えば水稲)は篩分けて雑を取り除いた後、分離して籾殻を得る。
例として、工程a1)中の稲はふるい分けにより不純物を除去した後、さらに矮谷機で分離して籾殻を得てもよい。
本発明の実施形態によれば、前記方法は、工程a2)において、得られた籾殻を40メッシュの篩で篩分けた後、籾製品中の篩上物の重量百分率含有量、又は篩上物と全有機不純物との質量比を制御するように篩上物と篩下物を混合することをさらに含む。
e1)前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を提供し、M2Oでの濃度は1.4〜4.1g/L、好ましくは、1.5〜4g/L、さらに好ましくは1.6〜3.9g/Lであり、その後硫酸水溶液を加えてpHを8〜9.5、好ましくは8.5〜8.9に調整する工程と、
e2)工程e1)の製品に水ガラスと硫酸水溶液を同時に加え、水ガラスと硫酸水溶液中の硫酸とのモル比は0.8〜1、好ましくは0.85〜0.95、さらに好ましくは0.88〜0.94である工程と、
e3)pH=4〜5.5、好ましくは、4.3〜5.3、さらに好ましくは4.6〜5.1に酸化し、スラリーE1を得る工程と、
を含む、ホワイトカーボン、特にゴム補強用ホワイトカーボンの製造方法がさらに提供される。
好ましくは、前記工程e2において、前記水ガラスと硫酸水溶液とを同時に加える時間は、55〜85min、好ましくは60〜80minである。
好ましくは、前記工程e3は、熟成工程をさらに含む。
好ましくは、前記乾燥工程の前にケーキをコロイドミルで液化するスラリーE2を得る。
本発明の実施形態によれば、
f1)式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を提供し、SiO2での濃度は65〜85g/L、好ましくは70〜80g/L、さらに好ましくは74〜78g/Lである工程と、
f2)硫酸水溶液を加えて、20〜26分のヘーズが15〜100FAU、好ましくは22〜25分のヘーズが25〜60FAUとなるように酸流量を制御し、硫酸水溶液の流量をpH=7.0〜9.0、好ましくは7.5〜8.5、好ましくは、7.8〜8.2に保つ工程と、
f3)pH=4〜5.5、好ましくは4.2〜5、さらに好ましくは4.5〜4.9に酸化し、スラリーF1を得る工程と、
を含む、ホワイトカーボン、特にゴム補強用ホワイトカーボンの製造方法がさらに提供される。
好ましくは、前記工程f2において、前記昇温操作が前記温度に達した後、水ガラスと硫酸水溶液とを同時に加えることをさらに含む。
好ましくは、前記工程f3は、熟成工程をさらに含む。
好ましくは、乾燥工程前にケーキをコロイドミルで液化するスラリーF2を得る。
本発明によれば、前記希硫酸の比重は、1.010〜1.100、例えば、1.030〜1.070としてもよい。
既存の理論にとらわれたくないが、発明者は驚いたことに、水ガラスのパラメータを本発明の範囲内に制御することにより、籾殻由来のホワイトカーボンの特性を他のプロセスパラメータと同じ条件で顕著に改善し、前記ホワイトカーボンを充填剤として調製したゴムの機械的特性、特に引張強度などを顕著に向上させ、鉱石源ホワイトカーボンの技術指標を達成できる。かかる水ガラスは、濾液と洗浄液との混合、原料パラメータの調整、製造プロセスパラメータ等の様々な経路のいずれかによって得ることができ、いずれも本発明の目的を達成してもよい。また、本発明のホワイトカーボンの製造方法は簡便であり、測定しやすい水ガラスパラメータを制御することにより、上記技術的効果を達成することができ、規模化生産に非常に適している。
籾殻と籾殻灰、メーカー:益海(佳木斯)食粮工業有限公司
水酸化ナトリウム、濃度32%、メーカー:黒竜江曇華化学工業有限公司
硫酸、濃度93%、メーカー:吉林隆源駿化学工業有限責任公司
加圧濾過機型番:XAZG224/1250−UK、メーカー:建華グループ濾過機有限公司
乾燥塔形式:VG6500、メーカー:無錫斯普瑞乾燥機工場。
水ガラス試料を1.0cmの比色皿に取り込み、純水を空白対照として、波長300mnで吸光度を測定した。
水ガラス試料を0.45μmの有機相微孔濾過メンブレンで濾過し、測定に用意した。
籾殻灰試料を均一に混合して粉砕し、籾殻灰20gを秤量し500mlビーカーに入れ、蒸留水200mlを加え、電気炉で3〜5分間煮沸し、ビーカーを取りおろし冷却後、上部水溶液を中速濾紙を入れた100mlビーカーに入れて濾過し、濾液を1.0cm比色皿に吸い込み、純水を空白対照とし、波長300nmとした。
被験品溶液の調製:籾殻灰試料5gを精密に秤量し、30%エタノール100mlを精密に加え、2h還流抽出し、抽出液を遠心分離し(8000 rpm、10min)、上清液0.45μm有機相微孔濾過メンブレンを通し、測定に用意した。
孔径2.0mmの試験篩と篩底を重ね、試料スプーンで20g取り出した試料を2.0mmの篩にかけ、篩蓋をして時計回りと反時計回りに60秒ずつ回転させ、各篩層の籾殻灰重量を計量した。データを計算した。
練りゴム方式は密練機密錬で、具体的には中国特許出願CN201210423251.1の実施例1を参考にして、下記表1の処方に従って行った。
第1段階の混練:密練機ローター回転数45rpm、圧砕圧力0.6MPaで、まず溶液重合スチレンブタジエンゴムとブタジエンゴムを密練室に投入し、30s混練し、さらにホワイトカーボン、シランカップリング剤(シリコーン−69)を密練室に投入し、100秒間混練を続け、ゴム材温度は120℃に達し、5秒間圧砕解消し、ローター回転数を30rpmに調整し、圧砕混練を90秒間行い、ゴム材温度を150℃にし、ゴムを排出して、第1段階の混煉ゴムを得て、第1段階の混煉ゴムを空気中で室温まで冷却した。
測定条件:加硫ゴムの物理機械性能は相応のASTM基準に従って測定し、XLL−250型万能材料試験機(イギリスLLOYD器械会社製品)を用いて測定した。
下記ロットの籾殻灰2000g、水酸化ナトリウム904.3g、水9940gをそれぞれ採取し、オートクレーブに入れて反応昇温を行い、圧力が3kgに上昇すると計時を開始し、反応時間は4hであった。反応終了後、圧力抜きを冷却し、反応スラリーを加圧濾過機を用いて濾過し、濾液を集め、濃水ガラスとした。濾過ケーキは60℃の水で洗浄し、洗浄中に洗浄液を取って比重を検出し、洗浄液の比重が1.030となるときに洗浄が終了し、洗浄液を集め、希水ガラスとした。水ガラスモジュールは2.6であった。
下記表3の配合割合に従って、上記調製例の濃水ガラス及び希水ガラスを取りそれぞれ十分に混合して、水ガラス母液(モジュール2.6)を得て、調製した水ガラス母液の濃度及び吸光度を下記表3に示した。
攪拌器と蒸気加熱装置を搭載した反応器に以下のものを導入した。
酸ポンプをオンにして、希硫酸(比重1.050)を92.4g/minの流量で反応器に入れ、酸化段階で5分間に1回pHを測定し、反応系が23分間でヘーズ60FAUになるように反応系のヘーズを測定し、流速をpH=8に保ち、本段階で合計酸使用量は4623gであり、酸添加時間は50minで、その間にヘーズが4000FAUに達すると昇温を開始し、1℃/minの速度で94℃まで昇温し、合計15minで15℃まで昇温し、温度は94℃のまま最終反応が終了するまで保持し、酸化後の水ガラスを得た。
同時仕込み過程を開始し、上記水ガラス母液(モジュール2.6)を68.8g/minの流速で加え、希硫酸流速は64g/min、硫酸と水ガラスとのモル比は1.055で、pH測定を行い、酸流量を調節してスラリーのpHを8±0.05に安定させた。本段階では水ガラスと酸の合計添加量は3984gであった。
この段階はpHが低下する段階で、希硫酸を通してpHを4.5に低下した。
下記表4の配合割合に従って、上記調製例の濃水ガラス及び希水ガラスを取りそれぞれ十分に混合して、水ガラス母液を得て、モジュールは2.6であり、調製した水ガラス母液の濃度及び吸光度を下記表4に示した。
攪拌器と蒸気加熱装置を搭載した反応器に以下のものを導入した。
温度は75℃に保たれ、酸化段階を開始し、比重1.050希硫酸を71g/minの流量で加え、pH=8.72まで酸化し、合計酸使用量は236gとした。
同時仕込み過程を開始し、温度を75℃に保ち、水ガラスポンプをオンにして85g/minで仕込み、希硫酸は流量70.5/minで仕込み、硫酸と水ガラスとのモル比は0.92に制御した。11分間でヘーズは30FAUに達し、1回/minの頻度でpH検査を行い、希硫酸流量を調節してスラリーのpHを8.7±0.02に安定させた。昇温時間は同時仕込みから30分間で開始し、ヘーズが4000FAUに達すると1℃/minの速度で昇温し、5分間で温度は80℃に達した。最終反応が終了するまで定温80℃とした。仕込み比は15.8とした。ここで、仕込み比は、同時仕込み段階で添加される水ガラス水溶液と、開始段階のベースに添加される水ガラス水溶液との質量比であった。
pH低下段階で硫酸54g/minを加え、pHは4.7に低下した。
熟成したスラリーをプレートフイルターでろ過して、軟水で洗浄し、ホワイトカーボンケーキ(含水量81%)を得て、コロイドミルでケーキを固体から液体スラリーに変更し、スラリーのpHを5.8〜6に調整した。その後、噴霧乾燥塔を用いる乾燥を行い、ホワイトカーボン製品を産出した。
本発明に係る方法によれば、上記実施例で得られたホワイトカーボン製品をゴムの製造に用いた結果を下記表5及び表6に示した。
籾は清掃し、矮谷を経て籾殻を得て、籾殻を風選工程を経て篩上物(A)、篩下物(B)、篩下物(C)を得て、具体的な風選工程は以下の通りであった。
1)籾殻灰の調製:従来のプロセスを用いて、上記籾殻灰試料をそれぞれ3トン/時間の速度でボイラー炉内に正圧輸送して燃焼させ、炉内燃焼温度は800℃、炉内に籾殻が滞在する時間を30分間となるようにグレート回転数を調節制御し、炉尾部から排出された原料である籾殻灰を収集した。
攪拌器と蒸気加熱装置を搭載した反応器に以下のものを導入した。
酸ポンプをオンにして、希硫酸(比重1.050)を92.4g/minの流量で反応器に入れ、酸化段階で5分間に1回pHを測定し、反応系が23分間でヘーズ60FAUになるように反応系のヘーズを測定し、流速をpH=8に保ち、本段階で合計酸使用量は4623gであり、酸添加時間は50minで、その間にヘーズが4000FAUに達すると昇温を開始し、1℃/minの速度で94℃まで昇温し、合計15minで15℃まで昇温し、温度は94℃のまま最終反応が終了するまで保持した。
同時仕込み過程を開始し、上記水ガラス水溶液(モジュール2.6)を68.8g/minの流速で加え、希硫酸流速は64g/min、硫酸と水ガラスとのモル比は1.055で、pH測定を行い、酸流量を調節してスラリーのpHを8±0.05に安定させた。本段階では水ガラスと酸の合計添加量は3984gであった。
pH低下段階で希硫酸を通してpHを4.5に低下させた。
1)籾殻灰の調製:同一ロットの籾殻をそれぞれ表9の流量でボイラー炉内に正圧輸送して燃焼させ、表9のパラメータに基づいて炉底酸素富化風(空気)と酸素欠乏風流量を制御して燃焼し、炉ボア燃焼温度は800℃、炉ボア内に籾殻が滞在する時間を15分間となるようにグレート回転数を調節制御し、炉尾部から排出された原料である籾殻灰を収集した。
1)水ガラスの調製:上記調製例で得られた籾殻灰試料をそれぞれ2000g、水酸化ナトリウム904.3g、水9940gをそれぞれ秤量し、オートクレーブに入れて反応昇温を行い、圧力が3kgに上昇すると計時を開始し、反応時間は4h、反応終了後、放圧、冷却し、反応スラリーを加圧濾過機でろ過して60℃の温水で洗浄し、洗浄中に洗浄液を取って比重を検出し、洗浄液の比重が1.030となるときに洗浄が終了し、ろ過液を集めて濃水ガラスを得て、洗浄液が希水ガラスとなった。
攪拌器と蒸気加熱装置を搭載した反応器に以下のものを導入した。
酸ポンプをオンにして、希硫酸(比重1.050)を92.4g/minの流量で反応器に入れ、酸化段階で5分間に1回pHを測定し、反応系が23分間でヘーズ60FAUになるように反応系のヘーズを測定し、流速をpH=8に保ち、本段階で合計酸使用量は4623gであり、酸添加時間は50minで、その間にヘーズが4000FAUに達すると昇温を開始し、1℃/minの速度で94℃まで昇温し、合計15minで15℃まで昇温し、温度は94℃のまま最終反応が終了するまで保持した。
同時仕込み過程を開始し、水ガラス水溶液(モジュール2.6)を68.8g/minの流速で加え、希硫酸流速は64g/min、硫酸と水ガラスとのモル比は1.055で、pH検査を行い、酸流量を調節してスラリーのpHを8±0.05に安定させた。本段階では水ガラスと酸の合計添加量は3984gであった。
pH低下段階で希硫酸を通してpHを4.5に低下させた。
同一ロットの籾殻灰(2mm篩上物含有量3.6%、籾殻灰吸光度0.95,4−クマリン酸含有量1.8335μg/g)を取り、2mm直線篩処理により2mm篩上物(A)及び2mm篩下物(B)を得て、下記表12に示す2mm篩上物の割合(重量比)で再配合し、下記表12の籾殻灰を得た。
同一ロットの籾殻灰(2mm篩上物含有量3.6%、籾殻灰吸光度0.95,4−クマリン酸含有量1.8335μg/g)を取り、2mm直線篩処理により2mm篩上物(A)及び2mm篩下物(B)を得て、下記表13に示す割合で未篩分の籾殻灰と2mm直線篩篩分処理後の篩上物を十分混合し、相応する籾殻灰を得た。
同一ロットの籾殻灰(2mm篩上物含有量3.6%、籾殻灰吸光度0.95,4−クマリン酸含有量1.8335μg/g)を取り、2mm直線篩処理により2mm篩上物(A)を得て、下記表14に示す割合で調製例44で混合した籾殻灰と2mm篩上物(A)とをさらに混合し、相応する籾殻灰を得た。
同じロットの籾を取り、清掃し、矮谷を経て籾殻を得て、籾殻を風選工程を経て篩上物(A)、篩下物(B)、篩下物(C)を得て、具体的な風選工程は以下の通りであった。
下記表15に記載の篩上物含有量比に従って篩下物(A)、篩下物(B)及び(C)を混合し、得られた混合物中の澱粉とタンパク質含有量を検出した。前記籾殻試料46及び47の含有量を下記表15にまとめた。
1)水ガラスの調製:調製例38〜47の籾殻灰2000g、水酸化ナトリウム904.3g、水9940gをそれぞれ採取し、オートクレーブに入れて反応昇温を行い、圧力が3kgに上昇すると計時を開始し、反応時間は4hであった。反応終了後、圧力抜きを冷却し、反応スラリーを加圧濾過機を用いて濾過し、60℃の温水で洗浄し、洗浄中に洗浄液を取って比重を検出し、洗浄液の比重が1.030となるときに洗浄が終了し、濾過液を集め、希水ガラスとした。
開始段階:
攪拌器と蒸気加熱装置を搭載した反応器に以下のものを導入した。
酸ポンプをオンにして、希硫酸(比重1.050)を92.4g/minの流量で反応器に入れ、酸化段階で5分間に1回pHを測定し、反応系が23分間でヘーズ60FAUになるように反応系のヘーズを測定し、流速をpH=8に保ち、本段階で合計酸使用量は4623gであり、酸添加時間は50minで、その間にヘーズが4000FAUに達すると昇温を開始し、1℃/minの速度で94℃まで昇温し、合計15minで15℃まで昇温し、温度は94℃のまま最終反応が終了するまで保持した。
同時仕込み過程を開始し、水ガラス母液(モジュール2.6)を68.8g/minの流速で加え、希硫酸流速は64g/min、硫酸と水ガラスとのモル比は1.055で、pH検査を行い、酸流量を調節してスラリーのpHを8±0.05に安定させた。本段階では水ガラスと酸の合計添加量は3984gであった。
pH低下段階で希硫酸を通してpHを4.5に低下させた。
Claims (10)
- 吸光度が0.2〜0.7である、式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液であって、
好ましくは、前記水溶液は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を備える、水溶液。
1)前記水溶液の吸光度が0.3〜0.7である。
2)前記吸光度は300nmでの吸光度である。
3)前記水溶液の比重は、1.000〜1.280、例えば、1.100〜1.180である。
4)前記液相部分におけるクマリン酸の含有量が5〜15μg/mlである。
5)前記Mは、K、Na等のアルカリ金属元素からなる群より選ばれる。
6)前記水溶液は、籾殻灰と無機塩基との水溶性混合反応により得る。
7)前記nは2〜3.5である。 - 前記水溶液の調製方法は、
c1)籾殻灰と無機塩基とを水中で混合して反応し、スラリーCを得る工程と、
c2)上記工程c1で得られたスラリーCを固液分離し、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を得る工程と、
を含み、
好ましくは、工程c2において、スラリーCを濾過し、液相部分である濾液AとケーキDを得て;又は
好ましくは、得られた濾液Aの少なくとも一部を水と混合し、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を得て、又は
好ましくは、得られるケーキDを水で1回又は複数回洗浄し、洗浄液Bを1部又は複数部得て、例えば、40〜80℃、例えば50〜80℃の水で1回又は複数回洗浄し、洗浄液Bを1部又は複数部得て、又は
好ましくは、得られる濾液Aの少なくとも一部と洗浄液Bの少なくとも一部とを混合して、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を得る、
ことを特徴とする、請求項1に記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液。 - 前記籾殻灰中の2mm篩上物の重量%含有量が2.3重量%以下、例えば2重量%以下、例えば0.5〜2重量%であり、
好ましくは、前記籾殻灰の水抽出液の波長300〜330nmで、特に波長300nmでの吸光度は、0.3〜0.85、例えば0.4〜0.8、例えば0.45〜0.70であり、又は
好ましくは、前記籾殻灰の水抽出液は、籾殻灰と水の質量体積比(g:ml)が1:5〜30、好ましくは1:8〜20、例えば1:10〜15の条件で調製し、又は
好ましくは、前記籾殻灰の水抽出液は、籾殻灰と水とを80〜110℃の条件で接触させて得て、又は
好ましくは、前記接触時間は、例えば、0.05〜0.1時間であり、籾殻灰抽出液を得て、又は
好ましくは、前記籾殻灰中の4−クマリン酸含有量は60〜175μg/g、好ましくは80〜150μg/g、さらに好ましくは、80〜140μg/gである、
ことを特徴とする、請求項2に記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液。 - 籾殻灰の製造方法は、籾殻を燃焼する籾殻灰を得ることを含み、籾殻の燃焼は、単位時間当たりの酸素富化風体積と酸素欠乏風体積との比を制御しながら行い、及び/又は籾殻の燃焼は、単位時間当たりの酸素欠乏風の吹き込み量(立方メートル)と籾殻の質量(トン)との比を制御しながら行い、
好ましくは、前記制御された単位時間当たりの酸素富化風体積と酸素欠乏風体積との比は、酸素富化風体積と酸素欠乏風体積の比を調節することを意味し、例えば、単位時間当たりの酸素富化風体積と酸素欠乏風体積との比が5.1:1より大きく、例えば、5.5:1以上、例えば、6:1〜10:1又は6:1〜8:1になるようにし、又は
好ましくは、前記制御された単位時間当たりの酸素欠乏風の吹き込み量(立方メートル)と籾殻の質量(トン)との比は、例えば、単位時間当たりの酸素欠乏風の吹き込み量(立方メートル)と籾殻の質量(トン)との割合は、600:1以上、例えば、600:1〜1000:1であり、例えば、650:1〜900:1であり、又は
好ましくは、前記単位時間内にボイラに通じるガスは、一次風と二次風との2種類に分類され、そのうちの一次風は、燃料を吹き込むための空気と、吹き込む酸素欠乏風とを含み、二次風は、予熱処理後の熱風を含み、又は
好ましくは、前記酸素富化風は、単位時間内にボイラーに通じる一次風のうち燃料を吹き込むための空気と、単位時間内に全ての二次風とを含み、又は
好ましくは、酸素欠乏風はボイラーに入る前に浄化され、熱交換の過程を経て、例えば、酸素欠乏風の温度は100〜200℃であり;又は
好ましくは、酸素富化風中の酸素含有量は、10体積%以上、例えば15体積%以上、例えば約20体積%〜約25体積%であり、例えば空気であり、又は
好ましくは、酸素欠乏風の酸素含有量は酸素欠乏風よりも低く、例えば10体積%未満、例えば5体積%未満、例えば3〜5体積%であり、例えば籾殻燃焼後の排ガスであり、又は
好ましくは、籾殻灰は、
b1)籾殻をボイラー燃焼区に入れて燃焼させ、籾殻灰初材を得る工程と、
b2)工程b1)で得られた籾殻灰の原料を篩分けし、不純物を除去して籾殻灰を得る工程と、
を含む方法で製造され、
又は
好ましくは、前記ボイラーの燃焼ゾーンの温度は、例えば600〜900℃、例えば600〜800℃、600〜700℃とし、籾殻の炉内での滞在時間は、10〜60min、例えば10〜30min、例えば15〜20minとし、又は
好ましくは、籾殻が燃焼して得られた籾殻灰は更に篩分けられ、好ましくは、前記篩分は、1〜5mmの好ましくは2mmの直線篩によって行い、又は
好ましくは、前記篩分けられた籾殻灰は、さらに負圧輸送条件下で分離器を経て、慣性により比重の異なる有機物不純物を分離し、又は、
好ましくは、前記籾殻灰製品の炭素含有量は、約10〜40重量%、例えば約15〜30重量%、例えば約15〜25重量%とする、
ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液。 - 前記籾殻灰を製造する原料である籾殻において、前記籾殻篩上物の重量百分率含有量は0.3〜3.3%、例えば、1〜3.3%、例えば、1.5〜2.5%であり、
好ましくは、前記籾殻中の篩上物と全有機不純物との質量比は、0.1〜0.8:1、例えば0.3〜0.8:1、例えば0.5〜0.75:1であり、又は
好ましくは、前記籾殻中の全有機不純物の重量百分率含有量とは、澱粉と蛋白での有機不純物の重量百分率含有量の合計であり、又は、
好ましくは、前記籾殻中の澱粉含有量は、0.2〜3.0%、例えば0.4〜2.3%とし、前記籾殻中の蛋白の含有量は2.0〜2.8%、例えば2.1〜2.4%とし、又は、
好ましくは、前記籾殻の製造方法は、
a1)稲(例えば水稲)は篩分けて雑を取り除いた後、矮谷機で分離して籾殻を得る工程と、
a2)工程a1)で得られた籾殻を風選する工程と、
を含み、又は、
好ましくは、前記製造方法は、工程a2)において籾殻製品中の篩上物の重量百分率含有量、及び/又は篩上物と全有機不純物との質量比を制御することをさらに含む、
ことを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液。 - d1)請求項1〜5のいずれかに記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を酸と接触させてスラリーEを得る工程と、
d2)工程d1で得られたスラリーEを固液分離して固相部分を得、乾燥してホワイトカーボン製品を得る工程と、
を含むことを特徴とする、ホワイトカーボンの製造方法。 - e1)式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を提供し、M2Oでの濃度は1.4〜4.1g/L、好ましくは、1.5〜4g/L、さらに好ましくは1.6〜3.9g/Lであり、その後硫酸水溶液を加えてpHを8〜9.5、好ましくは8.5〜8.9に調整する工程と、
e2)工程e1)の製品に水ガラスと硫酸水溶液を同時に加え、水ガラスと硫酸水溶液中の硫酸とのモル比は0.8〜1、好ましくは0.85〜0.95、さらに好ましくは0.88〜0.94である工程と、
e3)pH=4〜5.5、好ましくは、4.3〜5.3、さらに好ましくは4.6〜5.1に酸化し、スラリーE1を得る工程と、
を含み、
好ましくは、工程e1における反応温度は70〜80℃、好ましくは73〜77℃であり、又は
好ましくは、前記工程e2において、水ガラスは、前記の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含み、又は前記の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液からなり、又は
好ましくは、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液は、請求項1〜5のいずれかに記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液からなる群より選ばれ、又は、好ましくは、前記工程e2において、8〜15minのヘーズが15〜100FAU、好ましくは10〜13minのヘーズが25〜60FAUとなるように、水ガラスと硫酸水溶液の流速を制御し、又は
好ましくは、前記工程e2において、ヘーズが3500FAU以上になると、例えば3800FAU又は4000FAUになると、75〜90℃、好ましくは、78〜88℃、さらに好ましくは80〜86℃に昇温し、又は
好ましくは、前記工程e2において、昇温速度は0.5〜1.5℃/minであり、又は
好ましくは、前記工程e2において、前記水ガラスと硫酸水溶液とを同時に加える時間は、55〜85min、好ましくは60〜80minであり、又は
好ましくは、前記工程e2において、前記仕込み比は12:1〜22:1、好ましくは14:1〜20:1であり、又は
好ましくは、前記工程e2において、前記仕込み比は、工程e2において仕込まれる水ガラスと、工程e1の出発材料における式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液との質量比であり、又は
好ましくは、前記工程e3において、前記酸化に用いられる酸は硫酸又はその水溶液であり、又は
好ましくは、前記工程e3において、反応系が3〜10min、好ましくは4〜8min、さらに好ましくは、5〜7min内で前記pHに達するように硫酸又はその水溶液の流速を制御し、又は
好ましくは、前記硫酸水溶液の質量百分率濃度は5〜10%であり、又は
好ましくは、前記工程e3は、熟成工程をさらに含み、又は
好ましくは、酸化した製品をさらに熟成し、前記熟成時間は、5〜15min、さらには7〜13min、さらには8〜12minとし、又は
好ましくは、前記製造方法は、濾過、洗浄、乾燥の工程をさらに含み、又は
好ましくは、前記乾燥工程の前にケーキをコロイドミルで液化するスラリーE2を得て、又は
好ましくは、前記乾燥工程の前に前記スラリーE2のpH=5〜7、好ましくは、5.5〜6.5、さらに好ましくは5.8〜6.2となるように調整し、又は
好ましくは、前記乾燥は、噴霧乾燥を用いる、
ことを特徴とする、ホワイトカーボン、特にゴム補強用ホワイトカーボンの製造方法。 - f1)式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含む出発材料を提供し、SiO2での濃度は65〜85g/L、好ましくは70〜80g/L、さらに好ましくは74〜78g/Lである工程と、
f2)希硫酸を加えて、20〜26分のヘーズが15〜100FAU、好ましくは22〜25分のヘーズが25〜60FAUとなるように酸流量を制御し、酸の流量をpH=7.0〜9.0、好ましくは7.5〜8.5、好ましくは、7.8〜8.2に保つ工程と、
f3)pH=4〜5.5、好ましくは4.2〜5、さらに好ましくは4.5〜4.9に酸化し、スラリーF1を得る工程と、
を含み、
好ましくは、前記工程f1において、前記出発材料の温度は70〜90℃、好ましくは73〜89℃、さらに好ましくは、75〜87℃とし、又は
好ましくは、前記工程f1において、前記出発材料には硫酸ナトリウム2〜20g/Lが含まれ、好ましくは、硫酸ナトリウム4.4〜18.5g/Lが含まれ、又は
好ましくは、前記工程f1において、前記出発材料には硫酸ナトリウム水溶液が含まれ、又は
好ましくは、前記工程f1において、硫酸ナトリウム水溶液の質量百分率濃度は3〜5%であり、又は
好ましくは、前記工程f1において、前記出発材料中のアルカリ金属イオンは、例えば、Na+イオン濃度が0.8〜1.5 mol/L、好ましくは、0.9〜1.2 mol/L、さらに好ましくは、1〜1.3 mol/Lであり、又は
好ましくは、前記工程f2において、前記ヘーズが3500FAU、例えば3800FAU又は4000FAUとなると、90〜98℃、好ましくは、93〜96℃に昇温し、又は
好ましくは、前記工程f2において、昇温速度は0.5〜1.5℃/minであり、又は
好ましくは、前記工程f2において、前記昇温操作が前記温度に達した後、水ガラスと硫酸水溶液とを同時に加えることをさらに含み、又は
好ましくは、前記工程f2において、硫酸と水ガラスとのモル比を1.04〜1.07、好ましくは1.05〜1.06に制御し、又は
好ましくは、前記工程f2において、前記水ガラスと硫酸水溶液とを同時に加える時間は、10〜30min、好ましくは15〜25minであり、又は
好ましくは、前記工程f2において、水ガラスは、上記の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液を含み、又は上記の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液からなり、又は
好ましくは、前記式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液は、請求項1〜5のいずれかに記載の式M2O・nSiO2で示される珪酸塩を含む水溶液からなる群より選ばれ、又は、
好ましくは、前記工程f3において、前記酸化に用いられる酸は硫酸又はその水溶液であり、又は
好ましくは、前記工程f3において、反応系が3〜10min、好ましくは4〜8min、さらに好ましくは、5〜7min内で前記pHに達するように硫酸水溶液の流速を制御し、又は
好ましくは、前記硫酸の質量百分率濃度は5〜10%であり、又は
好ましくは、前記工程f3は、熟成工程をさらに含み、又は
好ましくは、前記熟成時間は5〜15minであり、さらに好ましくは、7〜13minであり、さらに好ましくは、8〜12minであり、又は
好ましくは、前記製造方法は、スラリーを濾過、洗浄、乾燥する工程をさらに含み、又は
好ましくは、乾燥工程前にケーキをコロイドミルで液化するスラリーF2を得て、又は
好ましくは、前記乾燥工程前に前記スラリーF2のpH=5〜7、好ましくは、5.5〜6.5、さらに好ましくは5.8〜6.2になるように調整し、又は
好ましくは、前記乾燥は、噴霧乾燥を用いる、
を含むことを特徴とする、ホワイトカーボン、特にゴム補強用ホワイトカーボンの製造方法。 - 請求項6〜8のいずれかに記載の方法により製造するホワイトカーボンであって、
好ましくは、前記ホワイトカーボンの比表面積は、200〜1000m2/g、例えば250〜500m2/gとする、ホワイトカーボン。 - ゴム、例えば加硫ゴムの製造における請求項9に記載のホワイトカーボンの使用、又は請求項9に記載のホワイトカーボンを含む原料から調製されたゴム、例えば加硫ゴム。
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