JP2021041484A - 研磨パッド及びその製造方法、並びに研磨加工品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性に優れたノッチ研磨用の研磨パッド及びその製造方法、並びに当該研磨パッドを用いた研磨加工品の製造方法を提供する。【解決手段】不織布と該不織布に含浸した樹脂とを含む樹脂含浸不織布からなる円形または円環形の研磨パッドであって、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を外周に有し、前記樹脂が水系樹脂を含み、前記研磨パッドを厚さ方向に切断して現れる断面において、空隙の平均重心点間距離が300μm以下であり、かつ前記空隙の平均円相当径が100μm以下である、研磨パッド。【選択図】図1

Description

本発明は、研磨パッド及びその製造方法、並びに研磨加工品の製造方法に関する。
シリコン単結晶などのウェハには、その方向を示すために、ウェハの最外周のエッジ部分に形成された小さい切り込み(ノッチ部)が形成される。ウェハの表面は研磨スラリーを用いて研磨パッドによる化学機械研磨加工等が行われるが、ノッチ部についてもチッピング防止やダストの巻き込みを防止することを目的として研磨加工が施される。
このようなノッチ部の研磨加工に用いられる研磨パッドとしては、たとえば、基材に樹脂を含浸して成る研磨パッドにおいて、空隙率が、基材の厚み方向外側から厚み方向中央側へと高くなる傾斜分布を有するように構成される研磨パッドなどが知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2011−009584号公報
しかしながら、特許文献1に開示される研磨パッドは密度や硬度が場所によって異なるため、立ち上がりに時間を要したり、スラリーの保持量やウェハのようなワーク(被加工物)への接触が一様ではなく研磨状態にバラツキが出たり、スクラッチを生じさせたりする恐れがある。また、ワークのノッチ部を研磨する研磨パッドは、その研磨工程においてワークの主面と研磨パッドの主面がほぼ直交するようにワークと接触するため、研磨パッドの摩耗により寿命が短くなるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性に優れたノッチ研磨用の研磨パッド及びその製造方法、並びに当該研磨パッドを用いた研磨加工品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、ミクロポーラスを生じない水系ポリウレタンを用い樹脂部分の耐摩耗性を向上させ、かつ、含浸された樹脂のマイグレーションを抑制することにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
不織布と該不織布に含浸した樹脂とを含む樹脂含浸不織布からなる円形または円環形の研磨パッドであって、
ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を外周に有し、
前記樹脂が水系樹脂を含み、
前記研磨パッドを厚さ方向に切断して現れる断面において、空隙の平均重心点間距離が300μm以下であり、かつ前記空隙の平均円相当径が100μm以下である、
研磨パッド。
〔2〕
前記樹脂がミクロポーラスを有しない、
〔1〕に記載の研磨パッド。
〔3〕
前記樹脂含浸不織布のショアA硬度が、60〜90°である、
〔1〕又は〔2〕に記載の研磨パッド。
〔4〕
前記樹脂含浸不織布の密度が、0.45〜0.70g/cm3である、
〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔5〕
前記樹脂含浸不織布の前記不織布に対する前記樹脂の質量比率は、1.35以上である、
〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の研磨パッド。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の研磨パッドの製造方法であって、
不織布に水系樹脂と無機塩とを含む水系樹脂分散液を含浸させる含浸工程と、
含浸させた前記水系樹脂分散液を乾燥させて樹脂含浸不織布を得る乾燥工程と、
得られた前記樹脂含浸不織布を円形または円環形に裁断する裁断工程と、
裁断された前記樹脂含浸不織布の外周に、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成する研磨部形成工程と、を有する、
研磨パッドの製造方法。
〔7〕
前記乾燥工程後、前記無機塩を除去する洗浄工程をさらに有する、
〔6〕に記載の研磨パッドの製造方法。
〔8〕
前記無機塩が、塩化カルシウム、芒硝、及び食塩からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含む、
〔7〕に記載の研磨パッドの製造方法。
〔9〕
前記無機塩の含有量が、前記水系樹脂分散液の総量に対して、0.5〜10質量%である、
〔7〕又は〔8〕に記載の研磨パッドの製造方法。
〔10〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の研磨パッドを用いて、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨する研磨工程を有する、
研磨加工品の製造方法。
本発明によれば、耐摩耗性に優れたノッチ研磨用の研磨パッド及びその製造方法、並びに当該研磨パッドを用いた研磨加工品の製造方法を提供することができる。
本実施形態の研磨パッドの使用方法の一例を示す概略図である。 研磨パッドの断面の一例を示す概略図である。 実施例1の研磨パッドの断面写真の一つを示す。 実施例1の研磨パッドの断面拡大写真と、断面拡大写真から平均重心点間距離と平均円相当径を算出するための処理画像を示す。 比較例1の研磨パッドの断面写真の一つを示す。 比較例1の研磨パッドの断面拡大写真と、断面拡大写真から平均重心点間距離と平均円相当径を算出するための処理画像を示す。 実施例1の研磨パッドの断面写真と、比較例2の研磨パッドの断面写真を示す。
以下、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。また、図面における上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔研磨パッド〕
本実施形態の研磨パッドは、不織布と該不織布に含浸した樹脂とを含む樹脂含浸不織布からなる円形または円環形の研磨パッドであって、ワーク(被加工物)の外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を外周に有し、含浸樹脂が水系樹脂を含み、研磨パッドを厚さ方向に切断して現れる断面において、空隙の平均重心点間距離が300μm以下であり、かつ空隙の平均円相当径が100μm以下である。なお、「円環形」とは、略円盤状の形状の中心付近に、その円盤状の厚さ方向に貫通する孔を有する形状を意味する。
図1に、本実施形態の研磨パッドの使用方法の一例を示す。本実施形態の研磨パッドは、円形または円環形の研磨パッドであり、研磨部によりワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨する。具体的には、研磨部をワークのノッチ部に接触させながら、研磨パッドを回転させることで、研磨部によるノッチ部の研磨を行う。
ワークのノッチ部を研磨する研磨パッドは、その研磨工程においてワークの主面と研磨パッドの主面をほぼ直交するように接触させるため、研磨パッドの研磨部が摩耗しやすく、寿命が短いという課題がある。研磨部の摩耗は、主に、研磨部とワークの接触面(以下、「研磨面」ともいう。)から、研磨によって繊維や樹脂が削れたり脱落したりすることにより生じる。特に、研磨パッドの厚さ方向において、樹脂が比較的多く含浸している部分と少なく含浸している部分などがあり、不織布に対する樹脂の含浸が一様ではないような場合には、摩耗しやすい部分から摩耗が進行しやすくなる。
従来のノッチ用研磨パッドは、通常、湿式凝固により形成される。湿式凝固とは、樹脂溶液を、樹脂に対して貧溶媒である凝固液に浸漬することで樹脂を凝固再生させる方法である。不織布に樹脂溶液を含浸させた上で湿式凝固を用いる場合、凝固液中では、不織布の繊維に付着している樹脂溶液の表面で樹脂溶液の溶媒と凝固液との置換が進行し、これにより樹脂が繊維の表面に凝固再生される。このような湿式凝固を用いた製造方法により得られる研磨パッドでは、樹脂のマイグレーション等による樹脂の付着斑が生じやすく、厚さ方向で樹脂の付着量が不均一になる傾向にある。このように樹脂の付着量が不均一であると、研磨パッドは上述のような摩耗しやすい部分を有することとなり、耐摩耗性の課題を有するものとなる。
これに対して、本実施形態の研磨パッドは、不織布に水系樹脂と無機塩とを含む水系樹脂分散液を含浸させて、これを乾燥して得ることができる。水系樹脂においても乾燥時に表面側に樹脂が偏る傾向になるマイグレーションが生じるが、本実施形態においては無機塩を用いることで、マイグレーションの発生をより抑制する。これにより、マイグレーションが抑制された研磨パッドを得ることができる。水系樹脂を乾燥時に均一な凝固になる。また、内部に残留する無機塩は洗浄工程を経ることで除去され得るので、研磨パッドに残留しないようにすることも可能である。本実施形態においては、このようにして不織布に含浸した、マイグレーションの抑制された水系樹脂の状態を、研磨パッドの厚さ方向の断面における空隙の状態として規定する。
具体的には、本実施形態では、水系樹脂の含浸状態を、研磨パッドの厚さ方向の断面における空隙の平均重心点間距離と平均円相当径により規定する。ここで、平均重心点間距離は、個々の空隙の間隔を示す指標であり、平均円相当径は、個々の空隙の大きさを示す指標である。例えば、マイグレーションが発生し、研磨パッドの厚さ方向において表面側に樹脂が比較的多く含浸し、内部側に少なく含浸している場合、空隙の位置関係のばらつきや大きさが大きくなり、平均重心点間距離と平均円相当径はともに増大する傾向にある。一方で、マイグレーションが抑制され、樹脂が均一に含浸している場合には、比較的小さい空隙が均等に存在するため、平均重心点間距離と平均円相当径はともに減少する傾向にある。
このような観点から、本実施形態における平均重心点間距離は、300μm以下であり、好ましくは100〜300μmであり、より好ましくは150〜250μmである。また、空隙の平均円相当径は、100μm以下であり、好ましくは40〜100μmであり、より好ましくは50〜95μmであり、さらに好ましくは60〜90μmである。空隙の分散形態としては、大きな空隙がまばらに分散している状態や、小さな空隙が相対的に多く分散している状態などが考えられる。このなかでも、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径が上記範囲内であることにより、小さな空隙が相対的に多く分散している状態となる。これにより、強度の弱くなりやすい大きな空隙がある場合と比較して、耐摩耗性がより向上する。
なお、平均重心点間距離とは、図4及び図6に示すように、空隙間の重心を平均化した距離をいう。また、平均円相当径とは、空隙ごとの円相当径を平均化したものをいう。平均重心点間距離と平均円相当径は実施例に記載の方法により測定することができる。本実施形態における研磨部とは、図1及び図2に示すように、研磨パッドの外周部であって、ワークのノッチ部に適合する形状を有する部分をいう。
〔樹脂含浸不織布〕
本実施形態の研磨パッドは、不織布と該不織布に含浸した樹脂とを含む樹脂含浸不織布からなる。以下、研磨パッドを構成する樹脂含浸不織布の態様について詳述する。
(不織布)
不織布を構成する繊維としては、特に制限されないが、例えば、ポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系繊維、(メタ)アクリレート等のアクリル系繊維のような合成繊維;綿及び麻のような天然繊維が挙げられる。不織布を構成する繊維は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。また、異なる繊維からなる不織布を重ねて用いてもよい。不織布を得る際に繊維を交絡させる方法としても特に限定されず、例えば、ニードルパンチであってもよく、水流交絡であってもよい。
不織布を構成する繊維の繊度は、好ましくは0.1〜10dtexであり、より好ましくは1.1〜7.8dtexであり、さらに好ましくは2.2〜5.6dtexである。繊度が上記範囲内であることにより、スクラッチの発生が減少するほか、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径を上記範囲に調整しやすくなる傾向にある。
不織布を構成する繊維の平均繊維長は、好ましくは20〜80mmであり、より好ましくは30〜70mmであり、さらに好ましくは35〜60mmである。平均繊維長が上記範囲内であることにより、スクラッチの発生が減少するほか、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径を上記範囲に調整しやすくなる傾向にある。
不織布の厚さは、好ましくは2〜7mmであり、より好ましくは3〜6mmであり、さらに好ましくは4〜5mmである。不織布の厚さは研磨対象となるノッチに適するよう適宜調整することができる。
(樹脂)
不織布に含浸させる樹脂は、水系樹脂である。本実施形態における水系樹脂は、水を分散媒とした場合に、分散液を与えることのできる樹脂をいう。また、水系樹脂が水に分散した液を「水系樹脂分散液」という。水系樹脂分散液には、必要に応じて、水溶性有機溶剤が含まれていてもよい。
本実施形態における水系樹脂としては、特に制限されないが、例えば、水系ポリウレタン樹脂、水系エポキシ樹脂、水系アクリル樹脂などが挙げられる。このなかでも、所望の硬度を得る観点や、マイグレーションの防止の観点から、水系ポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、及びポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。水系ポリウレタン樹脂を用いることにより、耐摩耗性がより向上する。この理由は、特に制限されるものではないが、樹脂付着方法によって研磨パッドの断面形態が異なることに起因するものと考えられる。
例えば、水系樹脂を不織布に含浸させ、乾燥させて、研磨パッドを得た場合と、湿式凝固により研磨パッドを得た場合とでは、研磨パッドの断面形態が異なる。湿式凝固により研磨パッドを得た場合では、通常は、図5に示すように研磨パッドの樹脂部分に凝固再生する際に生じたミクロポーラスが発生する。一方で、図3に示すように水系樹脂を不織布に含浸させ、乾燥させて、研磨パッドを得た場合では、凝固再生に由来するミクロポーラスは生じない。ミクロポーラスのような空隙があるほど樹脂部は脆くなる傾向にあるため、耐摩耗性向上の観点から水系樹脂を用いることが好ましい。また、このような観点から、本実施形態の研磨パッドは樹脂がミクロポーラスを有しないことが好ましい。なお、ミクロポーラスとは、例えば、図5の写真中に確認できる樹脂部分の黒色の孔のように、湿式樹脂を凝固液に浸漬させた際に形成される略球形の孔であり、大きさは、およそ1〜20μm程度であるものをいう。ミクロポーラスは不定形な繊維間の空隙とは異なるものである。
なお、湿式凝固とは、樹脂溶液を、樹脂に対して貧溶媒である凝固液に浸漬することで樹脂を凝固再生させる方法である。不織布に樹脂溶液を含浸させた上で湿式凝固を用いる場合、凝固液中では、不織布の繊維に付着している樹脂溶液の表面で樹脂溶液の溶媒と凝固液との置換が進行し、これにより樹脂が繊維の表面に凝固再生される。
また、湿式凝固の場合には、含浸した不織布の表面より凝固が進行するため、樹脂のマイグレーションが生じやすく、厚さ方向で樹脂の付着量が均一になり難い傾向にある。樹脂の付着量が不均一である場合、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径が共に大きくなる傾向にある。そのため、耐摩耗性向上の観点からマイグレーションを抑制することが好ましい。
樹脂の100%モジュラスは、好ましくは0.5〜5.0MPaであり、より好ましくは0.5〜4.0MPaであり、さらに好ましくは1.0〜3.0MPaである。樹脂の100%モジュラスが上記範囲内であることにより、スクラッチの発生を抑制し、得られる被研磨物の品質がより向上する傾向にある。100%モジュラスは、その樹脂からなるシートを100%伸ばしたとき、すなわち元の長さの2倍に伸ばしたとき、に掛かる荷重を単位面積で割った値である。
樹脂含浸不織布の不織布に対する樹脂の質量比率は、好ましくは1.35以上であり、より好ましくは1.40〜3.00であり、さらに好ましくは1.50〜2.70である。不織布に含浸させる樹脂の質量比率が上記範囲内であることにより、研磨パッドの硬度がより向上し、それによりライフがより向上する傾向にある。また、不織布と樹脂の割合を調整することにより、研磨パッドの硬度等の物理特性を調整することができる。さらに、樹脂の質量比率により、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径を調整することもできる。
樹脂含浸不織布のショアA硬度は、好ましくは60〜90°であり、より好ましくは65〜90°であり、さらに好ましくは75〜85°である。ショアA硬度が60°以上であることにより、研磨パッドのライフがより向上する傾向にある。また、ショアA硬度が90°以下であることにより、スクラッチの発生を抑制し、得られる被研磨物の品質がより向上する傾向にある。なお、ショアA硬度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、ショアA硬度は、例えば、用いる樹脂の種類及び付着量により調整することができる。
樹脂含浸不織布の密度は、好ましくは0.45〜0.70g/cm3であり、より好ましくは0.48〜0.62g/cm3であり、さらに好ましくは0.50〜0.62g/cm3である。密度が0.45g/cm3以上であることにより、研磨パッドのライフがより向上する傾向にある。また、密度が0.70g/cm3以下であることにより、スクラッチの発生を抑制し、得られる被研磨物の品質がより向上する傾向にある。なお、密度は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、密度は、例えば、樹脂濃度や樹脂の含浸量により調整することができる。
樹脂含浸不織布の圧縮率は、好ましくは0.5〜5.0%であり、より好ましくは1.0〜4.0%であり、さらに好ましくは1.2〜3.0%である。圧縮率が上記範囲内であることにより、ノッチ部との密着性がより良好となるほか、ワークの主面と研磨パッドの主面をほぼ直交するように接触させる研磨工程において研磨パッドの変形がより抑制される傾向にある。なお、圧縮率は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、圧縮率は、上記密度を調整することにより調整することができる。
樹脂含浸不織布の圧縮弾性率は、好ましくは75〜98%であり、より好ましくは80〜95%であり、さらに好ましくは85〜92%である。圧縮弾性率が上記範囲内であることにより、ノッチ部との密着性がより良好となるほか、ワークの主面と研磨パッドの主面をほぼ直交するように接触させる研磨工程において研磨パッドの変形がより抑制される傾向にある。なお、圧縮弾性率は、実施例に記載の方法により測定することができる。また、圧縮弾性率は、用いる樹脂の種類により調整することができる。
本実施形態の研磨パッドの厚さは、好ましくは2〜7mmであり、より好ましくは3〜6mmであり、さらに好ましくは4〜5mmである。研磨パッドの厚さは研磨対象となるノッチに適するよう適宜調整することができる。
なお、上記各種物性の測定は、特段の指定がない限り、試料を温度20±2℃、相対湿度65±5%の環境下に24時間放置した後行った。また、研磨パッドは、研磨部とそれ以外の部分との構成は一様であり、摩耗により順次研磨部となるため、研磨部に代えて、研磨部よりも中心よりの部分等を各種測定に採用することができる。
〔研磨パッドの製造方法〕
本実施形態の研磨パッドの製造方法は、不織布に水系樹脂と無機塩とを含む水系樹脂分散液を含浸させる含浸工程と、含浸させた水系樹脂分散液を乾燥させて樹脂含浸不織布を得る乾燥工程と、得られた樹脂含浸不織布を円形または円環形に裁断する裁断工程と、裁断された樹脂含浸不織布の外周に、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成する研磨部形成工程と、を有し、必要に応じて、無機塩を除去する洗浄工程を有してもよい。
〔含浸工程〕
含浸工程は、不織布に水系樹脂と無機塩とを含む水系樹脂分散液を含浸させる工程である。具体的な方法としては、例えば、水系樹脂分散液に不織布を十分に浸漬した後、マングルローラ等を用いて余剰な水系樹脂分散液を不織布から絞り落とすことで水系樹脂の付着量を調整する。水系樹脂分散液は、水系樹脂と無機塩を含み、必要に応じて、その他添加剤を含んでいてもよい。なお、「水系ポリウレタン樹脂」とは、ポリウレタン樹脂が、水である分散媒に分散しているものを意味する。水系樹脂分散液には、必要に応じて、水溶性有機溶剤が含まれていてもよい。
水系樹脂としては、樹脂エマルジョンであることが好ましい。樹脂エマルジョンであることにより、樹脂を高濃度に含む場合でも溶剤系樹脂に比べ粘度の上昇が低い傾向にある。そのため、高濃度の水系樹脂を不織布に含浸することが可能となり、付着樹脂量が増加し、耐摩耗性の向上を更にはかることができる。
水系樹脂分散液における水系樹脂の含有量は、水系樹脂分散液の総量に対して、好ましくは10〜50質量%であり、より好ましくは15〜45質量%であり、さらに好ましくは20〜40質量%である。水系樹脂の含有量が上記範囲内である水系樹脂分散液を用いることにより、水系樹脂を比較的多く含浸させた樹脂含浸不織布が得られる傾向にある。
無機塩としては、特に制限されないが、例えば、塩化カルシウム、芒硝、及び食塩からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。このなかでも、芒硝がより好ましい。このような無機塩を用いることにより、マイグレーションがより抑制され、耐摩耗性がより向上する傾向にある。また、このような無機塩を用いることにより、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径が共に小さくなる傾向にある。
無機塩の含有量は、水系樹脂分散液の総量に対して、好ましくは0.5〜10質量%であり、好ましくは2〜8質量%であり、より好ましくは3〜6質量%である。無機塩の含有量が上記範囲内であることにより、マイグレーションがより抑制され、耐摩耗性がより向上する傾向にある。また、無機塩の含有量が上記範囲内であることにより、空隙の平均重心点間距離と平均円相当径が共に小さくなる傾向にある。
〔乾燥工程〕
乾燥工程は、含浸させた水系樹脂分散液を乾燥させて樹脂含浸不織布を得る工程である。これにより、ミクロポーラスやマイグレーションが生じることなく、樹脂含浸不織布を得ることができる。
〔洗浄工程〕
洗浄工程は、不織布に含浸した樹脂から無機塩を除去する工程である。洗浄方法としては、特に制限されないが、例えば、水など無機塩が可溶な溶媒を用いて、洗浄する方法が挙げられる。
〔裁断工程〕
裁断工程は、上記乾燥工程を経た樹脂含浸不織布を円形または円環形(ドーナツ型円盤状)に裁断する工程である。
〔研磨部形成工程〕
研磨部形成工程は、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成する工程である。円形または円環形(ドーナツ型円盤状)に裁断された樹脂含浸不織布の外周にワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成する。研磨部の形成方法としては、例えば、切削が挙げられる。
〔研磨加工品の製造方法〕
本実施形態の研磨加工品の製造方法は、上記研磨パッドを用いて、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨する研磨工程を有する。ワークとしては、ノッチ部を有するものであれば特に制限されない。また、研磨方法としては、図1に示すように、ワークの主面と研磨パッドの主面をほぼ直交するように接触させる方法が挙げられる。また、本実施形態の研磨加工品の製造方法は、上記の研磨工程に加えて、上記の研磨パッド又は別の研磨パッドの主面を接触面として、その研磨パッドを用いてワークの主面を研磨する別の研磨工程を有してもよい。
研磨工程においてはスラリーを用いてもよい。スラリーに含まれる成分としては、例えば、化学機械研磨において用いられる研磨粒子(砥粒)、純水、添加剤が挙げられる。添加剤としては特に限定されないが例えば酸、アルカリ、界面活性剤、酸化剤、反応抑制剤などが挙げられる。
界面活性剤としては、特に限定されないが非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤などがあげられる。
酸化剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化水素などが挙げられる。
また、スラリーには、必要に応じて、その他の添加剤が含まれていてもよい。そのような添加剤としては、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド及びカルボン酸等が挙げられる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
〔ショアA硬度〕
バネを介して厚さ4.5mm以上の研磨パッドの試験片表面(主面)に押針(測定子)を押し付け30秒後の押針の押し込み深さから、研磨パッドのショアA硬度を測定した。測定装置としては、デュロメータ タイプAを用いた。これを3回行って相加平均からショアA硬度を求めた。なお、試験片が4.5mm未満のときは試験片を、厚さ4.5mm以上になるように複数枚重ねて測定した。
〔圧縮率〕
ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用い、日本工業規格(JIS L 1021)に準拠して、研磨パッドの圧縮率を測定した。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さt0を測定し、次に最終圧力の下で5分間放置後の厚さt1を測定した。これらから、圧縮率を下記式により算出した。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2とした。
圧縮率(%)=(t0−t1)/t0×100
〔圧縮弾性率〕
ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて、日本工業規格(JIS L 1021)に準拠して、研磨パッドの圧縮弾性率を測定した。具体的には、初荷重で30秒間加圧した後の厚さt0を測定し、次に最終荷重のもとで5分間放置後の厚さt1を測定した。全ての荷重を除き、5分間放置後、再び初荷重で30秒間加圧した後の厚さt0’を測定した。これらから、圧縮弾性率を下記式により算出した。このとき、初荷重は100g/cm2、最終荷重は1120g/cm2であった。
圧縮弾性率(%)=(t0’−t1)/(t0−t1)×100
〔厚さ〕
ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて、日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して、研磨パッドの厚さを測定した。具体的には、研磨パッドを10cm×10cmに切り出した試料片3枚用意し、各試料片に、厚さ測定器の所定位置にセットした後、480g/cm2の荷重をかけた加圧面を試料片の表面に載せ、5秒経過後に厚さを測定した。1枚の試料片につき、5箇所の厚さを測定し相加平均を算出し、さらに3枚の試料片の相加平均を求めた。なお、研磨パッドサイズの関係で10cm×10cmの試料片を得ることが困難な場合は研磨パッド内の15箇所の厚さを測定し相加平均を求めて研磨パッドの厚さとしてもよい。
〔密度〕
日本工業規格(JIS K 6505)に準拠して、研磨パッドの密度を測定した。具体的には、厚さの測定で用いたものと同じ試料片を用意し、その質量を自動天秤で測定後、下記式により密度を算出し、3枚の試料片の相加平均を求めて研磨パッドの密度とした。なお、研磨パッドサイズの関係で10cm×10cmの試料片を得ることが困難な場合は、採取可能な大きさの試料片を3枚用意し試料の質量と体積から密度を算出し3枚の相加平均を求めて研磨パッドの密度としてもよい。
密度(g/cm3)=質量(g)/(10(cm)×10(cm)×試料片の厚さ(cm))
〔摩擦摩耗試験〕
摩擦摩耗試験機(製品名「摩擦摩耗試験機154D」、株式会社井元製作所社製)を用いて、下記条件で摩擦摩耗試験を行った。なお、試験片としては、実施例または比較例で得られた研磨パッドを円形における円の中心軸に平行な面で切断し、断面を露出させたサンプルを3つ用意し、3つのサンプルの断面が一面に並ぶように張り合わせたものを使用した。摩擦摩耗試験機に、露出させた断面とサンドペーパーが接触するように試験片を設置して、試験を行った。摩擦摩耗試験の評価においては、下記条件下による試験片の断面の削れ量を秤量し、それに基づいて耐摩耗性を評価した。この場合、削れ量が少ないほど耐摩耗性に優れることを意味する。なお、実施例の評価は比較例の削れ量を100としたときの相対値で表した。
流水量 :50mL/min
サンドペーパー番手:#240
圧力 :296g/cm2
時間 :10min
回転数 :60rpm
〔平均重心点間距離及び平均円相当径〕
実施例または比較例で得られた研磨パッドを、厚さ方向に切断することで、断面を露出させたサンプルを用意した。得られた研磨パッドの断面を走査型電子顕微鏡(製品名「JCM−5700」、日本電子株式会社製)により、撮影し、得られた35倍の断面SEM画像データに基づいて、研磨パッドの開口径と開口の重心間距離を確認した。
具体的には、断面写真で見える空隙を開口とみなし開口の平均円相当径、平均重心間距離を測定した。画像解析には、解析ソフト「NanoHunter NS2K−Pro」、ナノシステム株式会社製を用い、断面画像を2値化する(空隙を白、繊維及び樹脂を黒に)、設定として、縮小、接続されない膨脹処理、8近傍処理、特徴量による選択:最小1000μm2、最大∞とした。特徴量による選択は1000μm2以下のミクロボイドや小さな空隙を開口と見ない(解析しない)様に設定した。
このソフトを用い平均円相当径と平均重心間距離を測定した。平均円相当径が大きいということは繊維及び樹脂がない空隙が大きく樹脂付着斑(すなわちマイグレーション)を起こしていることを示す。また、平均重心間距離は空隙の間隔を示しており、空隙の間隔が大きいほど付着しているところとしていないところの差が大きい(樹脂付着斑)ことを示している。
〔実施例1〕
ポリエチレンテレフタレート繊維(繊度3.3dtex、平均繊維長51mm)からなる不織布を、芒硝(硫酸ナトリウム)5質量%を含む水系ポリウレタンの樹脂分散液(100%モジュラス1.5Mps、製品名「ボンディック」、DIC社製)に浸漬した。浸漬後、1対のローラ間を加圧可能なマングルローラを用いて余剰の樹脂分散液を絞り落とし、不織布に樹脂分散液を略均一に含浸させた。次いで、樹脂分散液を乾燥させて樹脂含浸不織布を得た。なお、得られた樹脂含浸不織布において、不織布1質量部に対する樹脂量は1.7質量部であった。
その後、得られた樹脂含浸不織布をドーナツ型円盤状に裁断して、外周にはワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成した。
上記のようにして得られた研磨パッドについて、厚さ方向に切断することで、断面を形成した。図3に、実施例1の研磨パッドの断面写真の一つを示す。なお、断面写真の横方向が研磨パッドの半径方向であり、縦方向が研磨パッドの厚さ方向である。図3に示すように、無機塩を用いることで、樹脂のマイグレーションが抑制されていることが分かる。
〔実施例2〕
不織布1質量部に対する樹脂量を1.4質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨パッドを得た。得られた研磨パッドについて、実施例1と同様に断面を確認したところ、樹脂のマイグレーションが抑制されていることが分かった。
〔比較例1〕
実施例1で得られた不織布を、湿式ポリウレタン樹脂(100%モジュラス12Mps、製品名「クリスボン」、DIC社製)とN,N−ジメチルホルムアミドとを含む樹脂溶液中に浸漬した。浸漬後、1対のローラ間を加圧可能なマングルローラを用いて余剰の樹脂溶液を絞り落とし、不織布に樹脂溶液を略均一に含浸させた。次いで、室温の水からなる凝固液中に浸漬することにより、樹脂を凝固再生させて樹脂含浸不織布を得た。なお、得られた樹脂含浸不織布において、不織布1質量部に対する樹脂量は1.3質量部であった。
その後、得られた樹脂含浸不織布をドーナツ型円盤状に裁断して、外周にはワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成した。
上記のようにして得られた研磨パッドについて、厚さ方向に切断することで、断面を形成した。図3に、実施例1の断面写真の一つを示し、図4に、実施例1の断面拡大写真と、断面拡大写真から平均重心点間距離と平均円相当径を算出するための処理画像を示す。なお、断面写真の横方向が研磨パッドの半径方向であり、縦方向が研磨パッドの厚さ方向である。
図5に、比較例1の研磨パッドの断面写真の一つを示し、図6に、比較例1の断面拡大写真と、断面拡大写真から平均重心点間距離と平均円相当径を算出するための処理画像を示す。なお、断面写真の横方向が研磨パッドの半径方向であり、縦方向が研磨パッドの厚さ方向である。
図4と図6の対比で示されるように、湿式樹脂を用いた場合にはマイグレーションが発生することが分かる。なお、図5の写真中に確認できる樹脂部分の黒色の孔は、ミクロポーラスと呼ばれるものであり、湿式樹脂を凝固液に浸漬させた際に形成される孔である。このミクロポーラスの大きさは、およそ1〜20μm程度であり、繊維間の空隙とは異なるものである。
Figure 2021041484
〔比較例2〕
芒硝(硫酸ナトリウム)を含まない水系ポリウレタンの樹脂分散液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、研磨パッドを得た。得られた研磨パッドについて、実施例1と同様に断面を確認したところ、樹脂のマイグレーションが抑制されていないことが分かった。
また、図7に、実施例1の断面写真と、比較例2の断面写真を示す。図7に示されるように、無機塩を使用しない場合には、マイグレーションが発生することが分かる。
また、研磨パッドの研磨レートについて確認したところ、いずれのパッドも同程度の研磨レートを有していた。また、水系ポリウレタンを用いた実施例の研磨パッドは、溶剤を使用しないため、環境負荷のより少ない方法で製造することができる。
本発明の研磨パッドは、シリコンウエハ等のノッチを研磨するための研磨パッドとして、産業上の利用可能性を有する。

Claims (10)

  1. 不織布と該不織布に含浸した樹脂とを含む樹脂含浸不織布からなる円形または円環形の研磨パッドであって、
    ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を外周に有し、
    前記樹脂が水系樹脂を含み、
    前記研磨パッドを厚さ方向に切断して現れる断面において、空隙の平均重心点間距離が300μm以下であり、かつ前記空隙の平均円相当径が100μm以下である、
    研磨パッド。
  2. 前記樹脂がミクロポーラスを有しない、
    請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記樹脂含浸不織布のショアA硬度が、60〜90°である、
    請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記樹脂含浸不織布の密度が、0.45〜0.70g/cm3である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  5. 前記樹脂含浸不織布の前記不織布に対する前記樹脂の質量比率は、1.35以上である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッドの製造方法であって、
    不織布に水系樹脂と無機塩とを含む水系樹脂分散液を含浸させる含浸工程と、
    含浸させた前記水系樹脂分散液を乾燥させて樹脂含浸不織布を得る乾燥工程と、
    得られた前記樹脂含浸不織布を円形または円環形に裁断する裁断工程と
    裁断された前記樹脂含浸不織布の外周に、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨するための研磨部を形成する研磨部形成工程と、を有する、
    研磨パッドの製造方法。
  7. 前記乾燥工程後、前記無機塩を除去する洗浄工程をさらに有する、
    請求項6に記載の研磨パッドの製造方法。
  8. 前記無機塩が、塩化カルシウム、芒硝、及び食塩からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含む、
    請求項6又は7に記載の研磨パッドの製造方法。
  9. 前記無機塩の含有量が、前記水系樹脂分散液の総量に対して、0.5〜10質量%である、
    請求項6〜8のいずれか一項に記載の研磨パッドの製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッドを用いて、ワークの外周縁部に形成されたノッチ部を研磨する研磨工程を有する、
    研磨加工品の製造方法。
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