JP2020117139A - 車両制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置が搭載された車両において、舵角を保持する際のパワーステアリング装置の発熱を抑制することのできる車両制御システムを提供する。【解決手段】車両制御システムは、車輪の操舵角を制御するために駆動される電動モータを有する電動パワーステアリング(EPS)装置が搭載された車両のシステムとして適用される。車両制御システムは、電動モータへの通電を制御して車輪の操舵角を制御する操舵制御を実行するコントローラを備えている。コントローラは、操舵制御における特定操舵によって車輪が操舵されてから保持される場合、特定操舵の操舵方向とは反対方向に車輪を切り戻してから保持する操舵戻し処理と、操舵角が保持され且つ車両が停止している停車保舵の間、電動モータへの通電を停車保舵の前よりも小さくする通電抑制処理と、を含んで構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、車両制御システムに係り、特に、電動パワーステアリング装置を用いて車輪の舵角を制御する車両制御システムに関する。
特許文献1には、電動機によりステアリング機構に操舵補助力を与える電動パワーステアリング装置に関する技術が開示されている。この技術の電動パワーステアリング装置は、操舵補助トルクを発生する電動機に、操舵トルク、車速等の操舵信号に応じた電流を供給する電流供給装置と、通電電流に応じて通電可能電流を制限し、操舵トルクに応じた通電電流を減少させる通電制限装置とを備えている。このような装置によれば、より高い操舵補助力を長時間供給できるので、通電電流の供給を長時間持続させることができるとしている。
特開2001−341661号公報
電動パワーステアリング装置(EPS装置)を搭載した車両の操舵角を保持する場合、EPS装置に電流を継続的に流し続ける必要がある。この際、路面と車輪との間の捻じれが大きいと、EPS装置に大きな電流を流し続けなければならず、EPS装置の発熱が問題となるおそれがある。一方において、車両の転舵角を保持する場合において、EPS装置への電流をカットしてしまうと、車両の実操舵角が目標とする保持舵角から乖離してしまうおそれがある。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたもので、電動パワーステアリング装置が搭載された車両において、車輪の操舵角を保持する際のパワーステアリング装置の発熱を抑制することのできる車両制御システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、第1の発明は、車輪の操舵角を制御するために駆動される電動モータを有する電動パワーステアリング装置が搭載された車両の車両制御システムに適用される。車両制御システムは、電動モータへの通電を制御して車輪の操舵角を制御する操舵制御を実行するコントローラを備えている。コントローラは、操舵制御における特定操舵によって車輪が操舵されてから保持される場合、特定操舵の操舵方向とは反対方向に車輪を切り戻してから保持する操舵戻し処理と、操舵角が保持され且つ車両が停止している停車保舵の間、電動モータへの通電を停車保舵の前よりも小さくする通電抑制処理と、を含んで構成されている。
第2の発明は、第1の発明において、更に以下の特徴を有する。
特定操舵は、車両が停止した状態で操舵を行う据切り操舵である。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、更に以下の特徴を有する。
コントローラは、通電抑制処理の最中に車両の走行が開始された場合、通電抑制処理を停止するように構成されている。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、更に以下の特徴を有する。
操舵制御は、電動モータへの通電を制御して車輪の実操舵角を要求操舵角に近づけるように構成されている。そして、操舵戻し処理は、実操舵角を要求操舵角に保持する場合、実操舵角が要求操舵角をオーバーシュートした後に要求操舵角に戻るように、電動モータへの通電が制御される。
第5の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、更に以下の特徴を有する。
操舵制御は、電動モータへの通電を制御して車輪の実操舵角を要求操舵角に近づけるように構成されている。そして、操舵戻し処理は、実操舵角を要求操舵角に近づける過程で、要求操舵角へ向かう操舵方向とは反対方向に車輪を切り戻してから保持するように、電動モータへの通電が制御される。
第6の発明は、第4又は第5の発明において、更に以下の特徴を有する。
コントローラは、運転者のステアリング操作量から要求操舵角を算出する処理を含んで構成されている。
第7の発明は、第4又は第5の発明において、更に以下の特徴を有する。
コントローラは、目標位置までの計画経路を生成する処理と、車両が計画経路に追従するための操舵角を要求操舵角として演算する処理と、を含んで構成されている。
第8の発明は、第1乃至第7の何れか1つの発明において、更に以下の特徴を有する。
コントローラは、電動パワーステアリング装置の温度を検出する温度検出処理と、温度検出処理によって検出された温度が所定の判定温度よりも低い場合、通電抑制処理の実施を禁止する禁止処理と、を更に含んで構成されている。
第1の発明の制御装置によれば、特定操舵によって車輪が操舵されてから保持される場合、特定操舵の操舵方向とは反対方向に車輪を切り戻してから操舵角を保持することが行われる。このような動作によれば、車輪の捻じれや路面反力を解消させることができるので、操舵軸力が低下する。これにより、舵角を保持している間の電動パワーステアリング装置への電流を低下させることができるので、車輪の操舵角を保持する際の電動パワーステアリング装置の発熱を抑制することが可能となる。
第2の発明によれば、舵角が据切り操舵の後に保持される場合、操舵戻し処理が行われる。据切り操舵は、移動操舵(クロソイド操舵)に比べて操舵後の車輪の捻じれや路面反力が大きい。また、車両の停止中は車両の挙動変化の影響を受け難い。このため、本発明によれば、車両の挙動変化の影響を抑えつつ電動パワーステアリング装置の発熱を有効に抑制することが可能となる。
第3の発明によれば、車両の走行が開始されても通電抑制処理が継続されることが防がれる。これにより、車両の走行後に操舵に支障が生じること防ぐことができる。
第4の発明によれば、車輪の操舵を切り戻す処理が行われた後に操舵角を要求操舵角に近づけて保持することができる。これにより、操舵角を要求操舵角に操舵した状態で保持しつつ電動パワーステアリング装置の発熱を抑制することが可能となる。
第5の発明によれば、実操舵角を要求操舵角に近づける過程で車輪の操舵を切り戻す処理が行われる。これにより、操舵角を要求操舵角の近傍に操舵した状態で保持しつつ電動パワーステアリング装置の発熱を抑制することが可能となる。
第6の発明によれば、要求操舵角は運転者のステアリング操作量から算出される。これにより、運転者の操作に応じた操舵制御を行うことが可能となる。
第7の発明によれば、車両が目標位置までの計画経路を追従するための要求操舵角が算出される。これにより、車両を目標位置まで正確に誘導する過程で、電動パワーステアリング装置の発熱を抑制することが可能となる。
第8の発明によれば、電動パワーステアリング装置の温度が判定温度よりも低い場合、通電抑制処理が禁止される。このような処理によれば、電動パワーステアリング装置の発熱が問題とならない場合の通電抑制処理の実行を防ぐことができる。
実施の形態1に係る車両制御システムが適用される車両の構成例を示す概略図である。 EPS装置を用いた操舵制御に関して、コントローラの機能構成を示すブロック図である。 比較例としての操舵制御を説明するための概念図である。 実施の形態1の操舵制御を説明するための概念図である。 操舵戻し処理の第一実施形態を示すタイムチャートである。 操舵戻し処理の第二実施形態を示すタイムチャートである。 操舵戻し処理の第三実施形態を示すタイムチャートである。 実施の形態1において実行される操舵制御のルーチンを示すフローチャートである。 実施の形態2において実行される操舵制御のルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
実施の形態1.
1−1.運転支援装置を備える車両の構成例
図1は、本発明の実施の形態1に係る車両制御システムが適用される車両の構成例を示す概略図である。車両制御システム10は、車両2に搭載され、当該車両2の操舵を支援する操舵制御を実施する。以下の説明では、車両2の停車中に車輪を操舵する特定操舵を「据切り操舵」と称し、車両2の移動中に車輪を操舵する特定操舵を「移動操舵」と称する。また、車両2の舵角を一定舵角に保持することを「保舵」と称し、車両2の停車中の保舵を「停車保舵」と称する。
図1に示すように、本実施形態の車両2は、エンジン4と、2つの前車輪12と、2つの後車輪14と、ステアリング装置20と、ステアリング装置20のコントローラ100と、ブレーキ装置50と、運転支援システム電子制御ユニット(ECU)52と、を備えている。エンジン4は、エンジン本体と、これを制御するエンジン電子制御ユニット(ECU)とを含んでいる。ブレーキ装置50は、ブレーキアクチュエータと、これを制御するブレーキ電子制御ユニット(ECU)とを含んでいる。
ステアリング装置20は、2つの前車輪12を転舵する装置である。具体的には、ステアリング装置20は、ステアリングホイール22、操舵軸24、ピニオンギア26、ラックバー28、タイロッド30、および電動パワーステアリング(EPS: Electric Power Steering)装置40を備えている。なお、本実施形態の運転支援装置は、前車輪12と後車輪14の両方が操舵対象となる車両(いわゆる、4WS(4 Wheel Steering)車両)にも同様に適用することができる。
ステアリングホイール22は、運転者による操舵操作に用いられる。つまり、前車輪12を転舵させたいとき、運転者はステアリングホイール22を回転させる。操舵軸24は、ステアリングホイール22に連結されている。操舵軸24の他端は、ピニオンギア26に連結されている。ピニオンギア26は、ラックバー28と噛み合っている。ラックバー28の両端は、タイロッド30を介して左右の前車輪12に連結されている。ステアリングホイール22の回転は、操舵軸24を介して、ピニオンギア26に伝達される。ピニオンギア26の回転運動はラックバー28の直線運動に変換され、それにより、前車輪12の舵角が変化する。
EPS装置40は、前車輪12を転舵する力を生成する装置である。より詳細には、EPS装置40は、EPSアクチュエータとしての電動モータ42と、EPSドライバ44とを備えている。一例として、電動モータ42は、図示しない変換機構を介してラックバー28に連結されている。変換機構は、例えばボールねじである。電動モータ42のロータが回転すると、変換機構は、その回転運動をラックバー28の直線運動に変換する。これにより、前車輪12の舵角が変化する。
EPSドライバ44は、電動モータ42を駆動するための装置であり、インバータを含んでいる。インバータは、図示しない直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換し、その交流電力を電動モータ42に供給し、電動モータ42を駆動する。EPSドライバ44が電動モータ42の回転を制御することによって、前車輪12を転舵することができる。このEPSドライバ44の動作、すなわち、EPS装置40の動作は、後述のコントローラ100によって制御される。コントローラ100によるEPS装置40の制御については、その詳細を後述する。
車両2には、EPS装置40を制御するコントローラ100が搭載されている。コントローラ100は、EPS電子制御ユニット(ECU)100とも呼ばれる。コントローラ100は、プロセッサ、メモリ、および入出力インターフェースを備えている。コントローラ100には、車両2の様々な状態量を検出するための各種センサや各種ECUが電気的に接続されている。入出力インターフェースは、上述の各種センサからセンサ信号を受け取るとともに、ブレーキ装置50のブレーキECU及び運転支援システムECU52から各種情報を受け取る。
各種センサは、一例として、ステアリング角センサ62、および車輪速度センサ64を含んでいる。ステアリング角センサ62は、操舵軸24の回転角を検出する。この回転角は、ステアリングホイール22の操舵角(ステアリング操作量)と同じである。ステアリング角センサ62は、回転角に応じた操舵角信号をコントローラ100に出力する。ステアリングホイール22の操舵角と前車輪12の舵角との間には相関がある。このため、両者の関係を定めておくことで、ステアリング角センサ62により検出される回転角に応じた値として前車輪12の実操舵角を算出することもできる。なお、実操舵角は、舵角センサによって前車輪12の転舵角を直接検出する構成でもよい。
車輪速度センサ64は、車両の左右前車輪12及び左右後車輪14のそれぞれに設けられている。車輪速度センサ64は、各車輪の回転速度を検出し、これらの回転速度に応じた信号をコントローラ100に出力する。コントローラ100は、車両2の運転に関する各種の運転制御を実行する。コントローラ100の運転制御の1つとして、EPS装置40を用いて行われる前車輪12の操舵制御がある。
また、車両2には、運転環境検出装置66が搭載されている。運転環境検出装置66は、後述する車両2の自動運転制御において、車両2が走行する走行車線の検出に用いられる「運転環境情報」を取得する。運転環境情報としては、まず、車両2の周辺の物標に関する周辺物標情報が挙げられる。周辺物標は、移動物標と静止物標とを含む。移動物標としては、周辺車両や歩行者が例示される。移動物標に関する情報は、移動物標の位置および速度を含む。静止物標としては、路側物や白線が例示される。静止物標に関する情報は、静止物標の位置を含む。
運転環境検出装置66は、周辺物標情報を検出するために、一例として、車両2の周辺の状況を撮像するステレオカメラを備えている。ステレオカメラによって撮像された画像は、随時運転支援システムECU52に画像データとして送信される。送信された画像データは、運転支援システムECU52によって画像処理される。その結果として、運転支援システムECU52は、画像データに含まれる白線を基に車両2の走行車線を検出することができる。なお、周辺物標情報の検出のために、ステレオカメラに代え、あるいはそれとともに、例えば、ライダー(LIDAR: Laser Imaging Detection and Ranging)およびミリ波レーダーの少なくとも一方が用いられてもよい。ライダーは、光を利用して車両2の周辺の物標を検出する。ミリ波レーダーは、電波を利用して車両2の周辺の物標を検出する。
また、車両2の走行車線の検出のために、運転環境情報として、周辺物標情報に代え、あるいはそれとともに、車両2の位置姿勢情報が用いられてもよい。位置姿勢情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)装置を用いて取得することができる。GPS装置は、複数のGPS衛星から送信される信号を受信し、受信信号に基づいて車両2の位置および姿勢(方位)を算出する。GPS装置は、算出した位置姿勢情報を運転支援システムECU52に送る。
自動運転制御のための運転環境情報としては、さらに、レーン情報およびインフラ提供情報などが挙げられる。運転環境検出装置66は、車線変更を自動的に行うために、レーン情報の取得のために地図データベースを含んでもよく、また、インフラ提供情報の取得のために通信装置を含んでもよい。地図データベースには、地図上の各レーンの配置を示すレーン情報が記録されている。地図データベースと車両2の位置とに基づいて、車両2の周辺のレーン情報を取得することができる。通信装置は、情報提供システムからインフラ提供情報を取得する。インフラ提供情報としては、渋滞情報、工事区間情報などが挙げられる。通信装置を備えている場合には、このようなインフラ提供情報が運転支援システムECU52に送られる。
運転支援システムECU52は、車両2の運転に関する各種の運転制御を実行する。運転支援システムECU52の運転制御には、車両2の自動駐車を含む自動運転を制御する自動運転制御が含まれる。自動運転制御では、運転支援システムECU52は、目標位置まで車両2を移動させるための計画経路を生成する。この計画経路には、車両2が当該計画経路を追従するための駆動、制動及び操舵に関する制御パターンが含まれている。運転支援システムECU52は、制御パターンを上述のエンジンECU、ブレーキECU、及びコントローラ100に送る。各ECUは、送られた制御パターンに従いアクチュエータを制御する。
図2は、EPS装置を用いた操舵制御に関して、コントローラの機能構成を示すブロック図である。コントローラ100は、EPS装置40を用いた操舵制御に関連する機能ブロックとして、要求操舵角算出処理を行う要求操舵角算出処理部110と、操舵制御を行う操舵制御部120と、操舵戻し処理を行う操舵戻し処理部130と、通電抑制処理を行う通電抑制処理部140と、を備えている。
要求操舵角算出処理は、車両2の要求操舵角を算出するための処理である。運転者によるステアリングホイール22の操作によって車両2が操舵されている場合、要求操舵角算出処理部110は、ステアリング角センサ62によって検出されるステアリング操作量に基づいて要求操舵角を算出する。また、設定された計画経路に沿って車両2が自動で運転されている場合、要求操舵角算出処理部110は、車両2が計画経路に追従するための要求操舵角を算出する。
操舵制御は、車両2の実操舵角が要求操舵角に近づくようにEPS装置40を操作する処理である。操舵制御部120は、EPS装置40のEPSドライバ44の動作を制御して電動モータ42を制御する。
操舵戻し処理は、車両2の操舵後に舵角が保持される場合、操舵方向とは反対方向に舵角を切り戻して保持する処理である。操舵戻し処理部130において実行される具体的な処理については詳細を後述する。
通電抑制処理は、車両2の停車保舵中にEPS装置40の電動モータ42への通電を保舵前よりも低減する処理である。通電抑制処理部140において実行される具体的な処理については詳細を後述する。
図2に示す機能ブロックは、上述の各種センサの検出情報等に基づいて、コントローラ100のプロセッサがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより実現される。なお、要求操舵角算出処理部110、操舵制御部120、操舵戻し処理部130、及び通電抑制処理部140を備えるコントローラ100は、必ずしも単一のコントローラとして構成されている必要はない。すなわち、これらの機能ブロックは、それぞれ別個のコントローラとして構成されていてもよい。
1−2.実施の形態1の操舵制御の概要
図3は、比較例としての操舵制御を説明するための概念図である。この比較例の操舵制御では、据切り操舵を時間t1まで行い、それ以降は停車保舵を継続している動作を例示している。図3の(A)及び(B)のタイムチャートに実線で示すように、据切り操舵が行われると、舵角の増加に伴い車輪(タイヤ)が受ける路面反力及び車輪の捻じれが増加する。このため、操舵に要する軸力である操舵軸力は、操舵角の増加に伴い増加し、また停車保舵の継続中においても増加した値に維持されている。
図3の(C)のタイムチャートは、EPS装置40の電動モータ42へ通電する電流値であるEPS電流の時間変化を示している。この図に実線で示すように、EPS電流は、操舵軸力の増加に伴い増大するため、停車保舵の継続中においても高い値に維持されている。このため、図3の(D)のタイムチャートに示すように、EPS装置40の温度(EPS温度)は、高いEPS電流を通電し続けることによって時間とともに上昇している。EPS温度が温度制約の上限に到達すると、EPS装置40による操舵制御を継続することが困難になってしまう。
ここで、上記の問題の対策として、図3の(C)に鎖線で示すように、停車保舵の継続中にEPS電流を低下させることが考えられる。しかしながら、EPS電流を低下させると、図3の(A)に鎖線で示すように、操舵軸力に対する反力によって操舵角が戻されてしまい目標とする舵角を維持することができなくなってしまう。このように、比較例の操舵制御では、操舵後の舵角保持時におけるEPS装置40の発熱に課題がある。なお、このことは、据切り操舵時に限らず、例えば低速での移動操舵(クロソイド操舵)時においても当てはまる。
実施の形態1の車両制御システム10は、上記の比較例に示す課題を以下の操舵制御によって解決している。図4は、実施の形態1の操舵制御を説明するための概念図である。なお、この図に示す鎖線は、図3に示す比較例の操舵制御のタイムチャートを示している。図4中の(A)に示すように、実施の形態1の車両制御システム10では、据切り操舵後に停車保舵を継続する場合において、操舵角を意図的に切り戻す操舵戻し処理を行った後に停車保舵を継続することとしている。操舵戻し処理の具体的な手法は後述する。操舵戻し処理が行われると、図4中の(B)に示すように、車輪(タイヤ)が受ける路面反力及び車輪の捻じれが低減されるので、操舵軸力が大幅に低減される。
操舵軸力が低下した状態では、EPS電流を低下させても反力によって操舵角が戻されることはない。そこで、実施の形態1の車両制御システム10では、図4中の(C)に示すように、操舵戻し処理後の停車保舵の継続中にEPS電流を保舵前よりも低下させる通電抑制処理を行うこととしている。これにより、図4中の(D)に示すように、EPS温度の上昇が抑制されるので、据切り操舵後の長時間の停車保舵や、据切り操舵の回数を増加させることが可能となる。
1−3.操舵戻し処理の具体的手法
図5は、操舵戻し処理の第一実施形態を示すタイムチャートである。この図において、鎖線はステアリング角センサ62の検出信号から得られる要求操舵角θdの変化を示し、一点鎖線はコントローラ100において演算される目標操舵角θtの変化を示し、そして、実線はEPS装置40に指示される制御量である指令操舵角θaの変化を示している。
この図に示す操舵戻し処理の第一実施形態では、コントローラ100は、操舵角が保持される場合、一時的に要求操舵角θdに対して大きな目標操舵角θtを演算する。具体的には、コントローラ100は、要求操舵角θdの変化量の絶対値が所定の判定閾値以下となった場合、要求操舵角θdに対応する目標操舵角θtを一時的にオーバーシュートさせた後、要求操舵角θdに戻す。これにより、実操舵角は、要求操舵角θdからオーバーシュートした後に要求操舵角θdに戻る。なお、ここでの判定閾値は、操舵角が保持される直前又は保持されたことを判定できる値であればよい。また、ここでのオーバーシュート量に限定はない。このような操舵戻し処理によれば、操舵角を切り戻してから要求操舵角に保持することが可能となる。
図6は、操舵戻し処理の第二実施形態を示すタイムチャートである。この図における要求操舵角θd、目標操舵角θt及び指令操舵角θaは、図5に示す線種の定義と同様である。この図に示す操舵戻し処理の第二実施形態では、コントローラ100は、操舵角が保持される場合、EPS装置40の電動モータ42の応答特性を変えることによって操舵角の切り戻し動作を実現する。具体的には、コントローラ100は、要求操舵角θdに対応する目標操舵角θtを演算する。そして、コントローラ100は、要求操舵角θdの変化量の絶対値が所定の判定閾値以下となった場合、目標操舵角θtに対するゲインを調整して指令操舵角θaを目標操舵角θtに対して一時的にオーバーシュートさせた後、目標操舵角に戻す。これにより、実操舵角は、要求操舵角θdからオーバーシュートした後に要求操舵角θdに戻る。なお、ここでの判定閾値は、上記の第一実施形態の処理と同様に、操舵角が保持される直前又は保持されたことを判定できる値であればよい。また、ここでのオーバーシュート量に限定はない。このような操舵戻し処理によれば、特別な目標操舵角θtの演算を行うことなく、操舵角を切り戻してから要求操舵角に保持することが可能となる。
図7は、操舵戻し処理の第三実施形態を示すタイムチャートである。この図における要求操舵角θd、目標操舵角θt及び指令操舵角θaは、図5に示す線種の定義と同様である。この図に示す操舵戻し処理の第三実施形態では、コントローラ100は、操舵角が保持される場合、要求操舵角θdに対して小さな目標操舵角θtを演算する。具体的には、コントローラ100は、要求操舵角θdの変化量の絶対値が所定の判定閾値以下となった場合、要求操舵角θdに対応する目標操舵角θtを所定量低下させた後に保持する。これにより、実操舵角は、要求操舵角θdに近づく過程で反対方向に切り戻された後に保持される。なお、ここでの判定閾値は、操舵角が保持される直前又は保持されたことを判定できる値であればよい。また、ここでの所定量に限定はない。このような操舵戻し処理によれば、操舵角を切り戻してから要求操舵角の近傍の舵角に保持することが可能となる。
1−4.実施の形態1の操舵制御の具体的処理
次に、フローチャートを参照して、上述した構成を備える実施の形態1の車両制御システムにおいて実行される操舵制御の具体的処理について説明する。図8は、実施の形態1において実行される操舵制御のルーチンを示すフローチャートである。なお、図8に示すルーチンは、運転者によって車両2の舵角が操舵されている場合に、コントローラ100によって実行される。
図8に示すルーチンでは、車輪速度センサ64及びステアリング角センサ62の検出信号に基づいて、先ず車両2の据切り操舵が行われているかが判定される(ステップS2)。その結果、据切り操舵が行われていないと判定された場合、EPS装置40の発熱が問題とならないと判断されて、本ルーチンは終了される。一方、上記ステップS2において、据切り操舵が行われていると判定された場合、次のステップの処理へと移行する。
次のステップでは、操舵軸力を低下させるための操舵戻し処理が行われる(ステップS4)。ここでは、具体的には、上述した操舵戻し処理の第一から第三実施形態の何れか1つの処理が実行される。ステップS4の処理が完了すると、次のステップの処理へと移行する。
次のステップでは、通電抑制処理が実行される(ステップS6)。ここでは、具体的には、EPS装置40の電動モータ42へ通電されるEPS電流がゼロまで低下される。ステップS6の処理が完了すると、次のステップの処理へと移行する。
次のステップでは、車輪速度センサ64の検出信号に基づいて、通電抑制処理の最中に車両2の走行が開始されたか否かが判定される(ステップS8)。その結果、未だ車両2が停止中である場合、ステップS8の処理が繰り返し実行される。一方、車両2の走行が開始された場合、処理は次のステップへと移行する。次のステップでは、通電抑制処理が停止されて、EPS装置40の電動モータ42への通電が再開される(ステップS10)。ステップS10の処理が完了すると、本ルーチンは終了される。
このように、実施の形態1の車両制御システム10の操舵制御によれば、据切り操舵後の保舵を継続する場合において、操舵戻し処理によって操舵軸力を低減させることができる。これにより、舵角を保持しながらEPS電流を低減することができるので、EPS装置40の発熱を抑制することが可能となる。
1−5.実施の形態1に係る車両制御システムの変形例
実施の形態1に係る車両制御システムは、以下のように変形した構成を適用することができる。
操舵戻し処理及び通電抑制処理を実行する操舵制御は、据切り操舵時に限らない。すなわち、車輪(タイヤ)が受ける路面反力や車輪の捻じれは、車両2の移動操舵時であっても発生する。このため、実施の形態1の操舵制御では、移動操舵時においても操舵戻し処理実行し、その後の車両2の停止中に通電抑制処理を実行する構成でもよい。この場合、図8に示すルーチンでは、ステップS2において車両2の移動操舵が行われているかを判定し、ステップS6の処理の前に車両2が停止中か否かを判定し、停止中である場合に限りステップS6の通電抑制処理を実行する構成とすればよい。これにより、移動操舵中に生じた操舵軸力を低減することができるので、その後の車両2の停止中のEPS装置40の発熱を抑制することが可能となる。
通電抑制処理において電動モータ42へ通電されるEPS電流はゼロに限られない。すなわち、通電抑制処理では、停車保蛇前よりもEPS電流が低い値に低減されているのであれば、その電流値に限定はない。
実施の形態1の操舵制御では、EPS装置40の温度に応じて、ステップS6の処理を実行するか否かを判定してもよい。すなわち、EPS装置40の温度が低く維持されている場合には、通電抑制処理を行う必要性が低くなる。そこで、図8に示すルーチンでは、例えば、ステップS6の処理の前にEPS装置40の温度を検出する温度検出処理、及び検出された温度が所定の判定温度よりも高いか否かを判定する判定処理を行う。そして、EPS装置40の温度が判定温度以上の場合に限りステップS6の通電抑制処理を行い、EPS装置40の温度が判定温度以下よりも引く場合に当該通電抑制処理の実施を禁止する禁止処理を行う構成としてもよい。これにより、通電抑制処理の必要性が低い場合の当該処理の実行を抑制することが可能となる。なお、このことは、後述する実施の形態2の車両制御システムについても同様に当てはまる。
実施の形態2.
2−1.実施の形態2の特徴
実施の形態2の車両制御システムは、少なくとも車両2の操舵を自動で行う自動運転中に上述の操舵制御を行う点に特徴を有している。実施の形態2の車両制御システムの構成は、実施の形態1の車両制御システム10の構成と同様である。また、操舵制御の基本的な考え方は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と重複する説明は、適宜省略される。
自動運転を利用して車両の駐車を行う自動駐車システムでは、狭スペースへの入庫や出庫が要求される場合がある。このため、自動駐車システムを利用した自動駐車では、据切り操舵及びその後の停車保舵を積極的に活用することによって円滑な駐車が見込まれる。また、車両の自動運転を行う自動運転システムにおいても、Uターンや小回り旋回等を行う際に据切り操舵を行うことが考えられる。したがって、このような自動駐車又は自動運転において据切り操舵を多用すると、運転者による操舵時と同様にEPS装置40の発熱が問題となる。なお、このようなEPS装置40の発熱の問題は、据切り操舵に限らず、例えば低速での移動操舵においても発生しうる。
ここで、自動運転システムでは、目標位置に車両2を移動させるための計画経路を生成している。このため、自動運転システムでは、例えばシフト切り替え操作中の停車等、据切り操舵後の停車保舵を行う状態を予め把握することができる。
そこで、実施の形態2に係る車両制御システムは、計画経路に基づいて、据切り操舵の実行を予測する。そして、車両制御システムは、据切り操舵が実行される場合、操舵戻し処理と通電抑制処理を行う。このような制御によれば、自動運転中のEPS温度の上昇を効果的に抑制することが可能となる。
2−2.実施の形態2の操舵制御の具体的処理
次に、フローチャートを参照して、上述した構成を備える実施の形態2の車両制御システムにおいて実行される操舵制御の具体的処理について説明する。図9は、実施の形態2において実行される操舵制御のルーチンを示すフローチャートである。なお、図9に示すルーチンは、少なくとも操舵を自動で行う自動運転中に、コントローラ100によって実行される。
図9に示すルーチンでは、計画経路に基づいて、車両2の据切り操舵が行われる予定があるか否かが判定される(ステップS22)。運転支援システムECU52は、目標位置に車両2を移動させるための計画経路を生成している。ここでは、運転支援システムECU52から送られた計画経路に基づいて、当該計画経路の操舵パターンに据切り操舵が含まれているか否かが判定される。その結果、据切り操舵が含まれていないと判定された場合、本ルーチンは終了され、据切り操舵が含まれていると判定された場合、処理は次のステップへ移行する。
次のステップでは、自動運転中の据切り操舵時において操舵戻し制御が実行される(ステップS24)。コントローラ100は、据切り操舵が行われるタイミングを把握している。ここでは、把握されている据切り操舵のタイミングにおいて、上記ステップS4と同様の操舵戻し処理が実行される。ステップS24の処理が完了すると、次のステップの処理へと移行する。
次のステップでは、通電抑制処理が実行される(ステップS26)。ここでは、具体的には、操舵戻し処理後の停車保舵時において、EPS装置40の電動モータ42へ通電されるEPS電流がゼロまで低下される。ステップS26の処理が完了すると、次のステップの処理へと移行する。
次のステップでは、車両2の走行が開始されたか否かが判定される(ステップS28)。その結果、未だ車両2が停止中である場合、ステップS28の処理が繰り返し実行される。一方、車両2の走行が開始された場合、処理は次のステップへと移行する。次のステップでは、通電抑制処理が停止されて、EPS装置40の電動モータ42への通電が再開される(ステップS30)。ステップS30の処理が完了すると、本ルーチンは終了される。
このように、実施の形態2の車両制御システム10の操舵制御によれば、自動運転中の据切り操舵において、操舵戻し処理によって操舵軸力を低減させることができる。これにより、舵角を保持しながらEPS電流を低減することができるので、自動運転中のEPS装置40の発熱を抑制することが可能となる。
2−3.実施の形態2に係る車両制御システムの変形例
実施の形態1に係る車両制御システムは、以下のように変形した構成を適用することができる。
上記ステップS24の処理では、据切り操舵が行われるタイミングにおいて操舵戻し処理を実行することとしたが、当該タイミングの計画経路に当該操舵戻し処理の操舵パターンを予め組み込むこととしてもよい。また、操舵戻し処理後の停車保舵についても、計画経路の操舵パターンに予め組み込むこととしてもよい。
ステップS22では、計画経路に基づいて据切り操舵の実行有無を判定しているが、自動運転中においても、ステップS2の処理と同様に、車輪速度センサ64及びステアリング角センサ62の検出信号に基づいて、車両2の据切り操舵が行われているかを判定してもよい。
自動運転中の操舵戻し処理及び通電抑制処理を実行する操舵制御は、据切り操舵時に限らない。すなわち、上述したように、車輪(タイヤ)が受ける路面反力や車輪の捻じれは、車両2の移動操舵時であっても発生する。このため、実施の形態2の操舵制御では、移動操舵時においても操舵戻し処理を実行し、その後の車両2の停車保舵中に通電抑制処理を実行する構成でもよい。この場合、図9に示すルーチンでは、ステップS22において車両2の移動操舵が行われる計画経路を判定し、ステップS26の処理の前に車両2が停車保舵中か否かを判定し、停車保舵中である場合に限りステップS26の通電抑制処理を実行する構成とすればよい。これにより、自動運転による移動操舵中に生じた操舵軸力を低減することができるので、その後の車両2の停車保舵中のEPS装置40の発熱を抑制することが可能となる。
10 車両制御システム
12 前車輪
14 後車輪
20 ステアリング装置
22 ステアリングホイール
24 操舵軸
26 ピニオンギア
28 ラックバー
30 タイロッド
40 EPS装置
42 電動モータ
44 EPSドライバ
62 ステアリング角センサ
64 車輪速度センサ
66 運転環境検出装置
100 コントローラ
110 要求操舵角算出処理部
120 操舵制御部
130 操舵戻し処理部
140 通電抑制処理部

Claims (8)

  1. 車輪の操舵角を制御するために駆動される電動モータを有する電動パワーステアリング装置が搭載された車両の車両制御システムであって、
    前記電動モータへの通電を制御して前記車輪の操舵角を制御する操舵制御を実行するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記操舵制御における特定操舵によって前記車輪が操舵されてから保持される場合、前記特定操舵の操舵方向とは反対方向に前記車輪を切り戻してから保持する操舵戻し処理と、
    前記操舵角が保持され且つ前記車両が停止している停車保舵の間、前記電動モータへの通電を前記停車保舵の前よりも小さくする通電抑制処理と、
    を含むことを特徴とする車両制御システム。
  2. 前記特定操舵は、前記車両が停止した状態で操舵を行う据切り操舵であることを特徴とする請求項1に記載の車両制御システム。
  3. 前記コントローラは、
    前記通電抑制処理の最中に前記車両の走行が開始された場合、前記通電抑制処理を停止するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両制御システム。
  4. 前記操舵制御は、前記電動モータへの通電を制御して前記車輪の実操舵角を要求操舵角に近づけるように構成され、
    前記操舵戻し処理は、
    前記実操舵角を前記要求操舵角に保持する場合、前記実操舵角が前記要求操舵角をオーバーシュートした後に前記要求操舵角に戻るように、前記電動モータへの通電を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両制御システム。
  5. 前記操舵制御は、前記電動モータへの通電を制御して前記車輪の実操舵角を要求操舵角に近づけるように構成され、
    前記操舵戻し処理は、
    前記実操舵角を前記要求操舵角に近づける過程で、前記要求操舵角へ向かう操舵方向とは反対方向に前記車輪を切り戻してから保持するように、前記電動モータへの通電を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車両制御システム。
  6. 前記コントローラは、
    運転者のステアリング操作量から前記要求操舵角を算出する処理を含んで構成されることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両制御システム。
  7. 前記コントローラは、
    目標位置までの計画経路を生成する処理と、
    前記車両が前記計画経路に追従するための操舵角を前記要求操舵角として演算する処理と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項4又は5に記載の車両制御システム。
  8. 前記コントローラは、
    前記電動パワーステアリング装置の温度を検出する温度検出処理と、
    前記温度検出処理によって検出された温度が所定の判定温度よりも低い場合、前記通電抑制処理の実施を禁止する禁止処理と、
    を更に含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の車両制御システム。
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