JP2019127214A - 転舵制御装置 - Google Patents

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勲 並河
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厚二 安樂
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祐輔 柿本
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Abstract

【課題】消費電力を低減できるようにした転舵制御装置を提供する。【解決手段】CPU62は、IG信号がオン状態となる場合、クラッチ14を解放状態とし、ステアリングホイール12の操作に応じた目標転舵角に、転舵輪30の転舵角をフィードバック制御すべく、転舵側モータ56のトルクを操作する。CPU62は、車速SPDが規定速度以下であることと、ステアリングホイール12に対する入力トルクである操舵トルクTrqsの絶対値が規定値以下であることと、操舵速度の絶対値が所定速度以下であることとの論理積が真である場合、フィードバック制御による要請に対して、転舵側モータ56に流れる電流を減少させる。【選択図】図1

Description

本発明は、電動機のトルクを利用して車両の転舵輪を転舵させることが可能な転舵側アクチュエータを備えた転舵装置に適用される転舵制御装置に関する。
たとえば下記特許文献1には、操舵角に応じて目標転舵角を算出し、転舵角の検出値を目標転舵角にフィードバック制御する制御装置が記載されている。
特開2006−76413号公報
ところで、たとえばステアリングホイールが切られた状態で車両が停止状態となる場合、転舵輪には、中立位置側に戻ろうとする力が働く。ここで、上記フィードバック制御がなされないなら、転舵輪は、上記戻ろうとする力と転舵輪と路面との摩擦力とが釣り合う位置まで変位した後静止する。しかし、上記フィードバック制御がなされる場合、転舵角を目標転舵角に維持すべく、電動機のトルクが生成される。このため、停車時にユーザがステアリングホイールの操作をしない場合、ユーザが必ずしも要求していない目標転舵角に転舵角の検出値がフィードバック制御されることに起因して、電動機に流れる電流が大きい状態が継続され、消費電力が大きくなるおそれがある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.転舵制御装置は、電動機のトルクを利用して車両の転舵輪を転舵させることが可能な転舵側アクチュエータを備えた転舵装置に適用され、ステアリングホイールの操作に応じて前記転舵輪の転舵角の目標値である目標転舵角を算出する目標転舵角算出処理と、前記転舵角の検出値を前記目標転舵角にフィードバック制御するために前記電動機のトルクを操作するトルク操作処理と、車速が規定速度以下であって且つ前記ステアリングホイールへの入力トルクの絶対値が規定値以下である場合、前記電動機に流れる電流を減少させる減少処理と、を実行する。
上記構成では、車速が規定速度以下であって且つステアリングホイールへの入力トルクの絶対値が規定値以下である場合、減少処理によって電動機に流れる電流を減少させる。ここで入力トルクの絶対値が規定値以下である場合、ユーザに操舵の意思がない蓋然性が高い。このため、ユーザによる操舵の意思がない蓋然性が高い場合に、転舵角を目標転舵角にフィードバック制御するために必要な電流に対して電動機を流れる電流を減少させることにより、ユーザの意思に反することを抑制しつつ電動機に流れる電流を減少させることができる。
2.上記1記載の転舵制御装置において、前記転舵装置は、前記ステアリングホイールおよび前記転舵輪間の動力の伝達状態と遮断状態とを切り替える切替装置を備え、前記減少処理を、前記切替装置によって前記遮断状態とされているときに実行する。
遮断状態においては、ステアリングホイールへの入力トルクの絶対値が小さい場合におけるステアリングホイールの操作に応じた目標転舵角が、電動機のトルクによらずに維持可能な転舵角から乖離しやすい。このため、上記構成では、減少処理の利用価値が特に大きい。
3.上記1または2記載の転舵制御装置において、前記減少処理は、前記電動機に流れる電流を漸減させる処理である。
上記構成では、電動機に流れる電流を漸減させるため、ステップ的に減少させる場合と比較すると、電動機のトルクの減少速度を小さくすることができることから、転舵輪が急に変位することを抑制できる。
4.上記1〜3のいずれか1つに記載の転舵制御装置において、前記トルク操作処理は、積分要素の出力値に基づき前記電動機に対する要求トルクを設定する処理を含み、
前記減少処理は、前記積分要素の出力値の絶対値を減少させる処理を含む。
転舵角の検出値と目標転舵角との差の絶対値が小さくなった時点において積分要素の出力値の絶対値が小さい値となるとは限らない。そこで上記実施形態では、積分要素の出力値の絶対値を減少させることにより、要求トルクの絶対値をより確実に減少させることができ、ひいては電動機を流れる電流をより確実に減少させることができる。
5.上記3または4記載の転舵制御装置において、前記減少処理は、前記トルク操作処理の入力となる前記転舵輪の転舵角の検出値と前記目標転舵角との差の絶対値を漸減させる処理を含む。
上記構成では、上記差の絶対値を漸減させることにより、フィードバック制御の操作量の絶対値を減少させることができ、ひいては電動機を流れる電流を減少させることができる。
6.上記1〜5のいずれか1つに記載の転舵制御装置において、前記減少処理は、前記車速が前記規定速度以下であることと、前記入力トルクの絶対値が前記規定値以下であることと、操舵速度の絶対値が規定速度以下であることとの論理積が真であるか否かを判定する判定処理を含み、前記判定処理によって前記論理積が真であると判定される場合に前記電動機に流れる電流を減少させる処理である。
上記判定処理によれば、ユーザにステアリングホイールを操作する意思がなく、転舵角のフィードバック制御によって要求される電流に対して実際に電動機に流れる電流を減少させても問題が生じにくい状況であるか否かを高精度に判定することができる。
一実施形態にかかる転舵制御装置および転舵装置を示す図。 同実施形態にかかる制御装置が実行する処理を示すブロック図。 同実施形態における停止時処理の手順を示す流れ図。 同実施形態の作用を説明するための図。
以下、転舵制御装置にかかる一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す転舵装置10は、車両の推力を生成する車載原動機として内燃機関のみを搭載した車両に搭載されている。転舵装置10においては、ステアリングホイール12が、ステアリングホイール12の操作に抗する力である反力を付与する操舵側アクチュエータ20に接続されている。操舵側アクチュエータ20は、ステアリングホイール12に固定されたステアリングシャフト22、操舵側減速機24、操舵側減速機24に回転軸26aが連結された操舵側モータ26、および操舵側モータ26を駆動する操舵側インバータ28を備えている。なお、本実施形態は、操舵側モータ26として、表面磁石同期電動機(SPM)を例示する。
ステアリングシャフト22は、クラッチ14を介して転舵側アクチュエータ40のピニオン軸42に連結可能とされている。
転舵側アクチュエータ40は、第1ラックアンドピニオン機構48、第2ラックアンドピニオン機構52、転舵側モータ56および転舵側インバータ58を備えている。なお、本実施形態では、転舵側モータ56として、SPMを例示する。
第1ラックアンドピニオン機構48は、所定の交叉角をもって配置されたラック軸46とピニオン軸42とを備え、ラック軸46に形成された第1ラック歯46aとピニオン軸42に形成されたピニオン歯42aとが噛合されている。なお、ラック軸46の両端には、タイロッドを介して転舵輪30が連結されている。
第2ラックアンドピニオン機構52は、所定の交叉角をもって配置されたラック軸46およびピニオン軸50を備えており、ラック軸46に形成された第2ラック歯46bとピニオン軸50に形成されたピニオン歯50aとが噛合されている。
ピニオン軸50は、転舵側減速機54を介して、転舵側モータ56の回転軸56aに接続されている。転舵側モータ56には、転舵側インバータ58が接続されている。
上記クラッチ14は、クラッチドライバ59への通電処理によって、締結状態から解放状態に切り替えられる。
転舵制御装置(制御装置60)は、操舵側アクチュエータ20および転舵側アクチュエータ40を備えた転舵装置10を操作することにより、ステアリングホイール12の操作に応じて転舵輪30を転舵させる制御を実行する。すなわち、本実施形態では、操舵側アクチュエータ20および転舵側アクチュエータ40によってステアバイワイヤシステムを実現しており、制御装置60は、通常、クラッチ14を解放状態に維持しつつ、ステアリングホイール12の操作に応じて転舵輪30を転舵させる制御を実行する。この際、制御装置60は、操舵側角度センサ70によって検出される操舵側モータ26の回転軸26aの回転角度θs0や、操舵側電流センサ72によって検出される操舵側モータ26に流れる電流iu1,iv1,iw1、トルクセンサ74によって検出されるステアリングホイール12への入力トルク(操舵トルクTrqs)を参照する。また、制御装置60は、転舵側角度センサ76によって検出される転舵側モータ56の回転軸56aの回転角度θt0や、転舵側電流センサ78によって検出される転舵側モータ56に流れる電流iu2,iv2,iw2、車速センサ80によって検出される車速SPDを取り込む。
制御装置60は、CPU62、ROM64および電源回路66を備えており、ROM64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することにより、転舵輪30を転舵させる処理を実行する。
図2に、制御装置60が実行する処理の一部を示す。図2に示す処理は、ROM64に記憶されたプログラムをCPU62が実行することにより実現される。
積算処理M10は、操舵側角度センサ70によって検出された回転角度θs0を、0〜360°よりも広い角度領域の数値に変換して回転角度θsとする処理である。すなわち、たとえば、ステアリングホイール12が車両を直進させる中立位置から右側または左側に最大限回転操作される場合、回転軸26aは、1回転よりも大きく回転する。したがって、積算処理M10により、たとえばステアリングホイール12が中立位置にある状態から回転軸26aが所定方向に2回転する場合、出力値が720°とされる。なお、積算処理M10により、中立位置における出力値がゼロとされる。
積算処理M12は、転舵側角度センサ76によって検出された回転角度θt0を、0〜360°よりも広い角度領域の数値に変換して回転角度θtとする処理である。すなわち、たとえば、転舵輪30が中立位置から最大限変位する場合、回転軸56aは、1回転よりも大きく回転する。したがって、積算処理M10により、たとえば転舵輪30が中立位置にある状態から回転軸56aが所定方向に2回転する場合、出力値が720°とされる。なお、積算処理M10により、中立位置における出力値がゼロとされる。
計量単位設定処理M14は、回転角度θsに換算係数Ksを乗算して操舵角θhを算出する処理である。ここで、換算係数Ksは、操舵側減速機24の回転速度と操舵側モータ26の回転軸26aの回転速度との比に応じて定められており、これにより、回転軸26aの回転角度θsの変化量がステアリングホイール12の回転量に変換される。このため、操舵角θhは、中立位置を基準とするステアリングホイール12の回転角度となる。
計量単位設定処理M16は、回転角度θtに換算係数Ktを乗算して、転舵角θpを算出する処理である。ここで、換算係数Ktは、転舵側減速機54の回転速度および転舵側モータ56の回転軸56aの回転速度の比と、ピニオン軸50の回転速度およびピニオン軸42の回転速度の比との積となっている。これにより、回転軸56aの回転量が、クラッチ14が締結状態であると仮定した場合におけるステアリングホイール12の回転量に変換される。
なお、図2における処理は、回転角度θs,θt、操舵角θhおよび転舵角θpが所定方向の回転角度の場合に正、逆方向の回転角度の場合に負とする。すなわち、たとえば、積算処理M10は、ステアリングホイール12が中立位置にある状態から回転軸26aが所定方向とは逆回転する場合に、出力値を負の値とする処理である。ただし、これは、制御系のロジックの一例に過ぎない。
アシストトルク設定処理M20は、トルクセンサ74によって検出された操舵トルクTrqsに基づき、アシストトルクFaを算出する処理である。ここで、アシストトルクFaは、操舵トルクTrqsが大きいほど大きい値に設定される。
加算処理M22は、アシストトルクFaに操舵トルクTrqsを加算した値を出力する処理である。
反力設定処理M24は、ステアリングホイール12の操作や転舵輪30の転舵に応じて、ステアリングホイール12の操作に抗する力である反力を設定する処理である。詳しくは、反力設定処理M24は、ラック軸46に加わる軸力のうちの反力相当分が操舵側モータ26のトルクに換算された値を反力Frとして算出する処理である。ただし、ここでの軸力は、クラッチ14が締結状態である場合に実際にステアリングホイール12へと伝達される軸力と一致している必要はなく、任意に設定された値であってもよい。
偏差算出処理M26は、加算処理M22の出力値から反力Frを減算した値を出力する処理である。
目標操舵角設定処理M28は、偏差算出処理M26の出力値に基づき、目標操舵角θh*を設定する処理である。ここでは、偏差算出処理M26の出力値ΔFと、目標操舵角θh*とを関係づける以下の式(c1)にて表現されるモデル式を利用する。
ΔF=C・θh*’+J・θh*’’ …(c1)
上記の式(c1)にて表現されるモデルは、ステアリングホイール12と転舵輪30とが機械的に連結されたものにおいて、ステアリングホイール12の変位に伴ってラック軸46に加わる軸力を定めるモデルである。ただし、軸力は、操舵側モータ26のトルクに換算されている。すなわち、クラッチ14の締結状態において、対象とする軸力がラック軸46に加わる際、操舵側モータ26の回転軸26aに加わるトルクに換算されている。上記の式(c1)において、粘性係数Cは、転舵装置10の摩擦等をモデル化したものであり、慣性係数Jは、転舵装置10の慣性をモデル化したものである。ここで、粘性係数Cおよび慣性係数Jは、車速SPDに応じて可変設定される。
操舵側フィードバック処理M30は、操舵角θhを目標操舵角θh*にフィードバック制御するための操作量として、操舵側モータ26に対するトルク指令値である操舵側トルク指令値Trqr1*を設定する処理である。具体的には、目標操舵角θh*から操舵角θhを減算した値を入力とする比例要素および微分要素のそれぞれの出力値と、目標操舵角θh*と操舵角θhとの差に応じた値の積算値を出力する積分要素の出力値との和を、操舵側トルク指令値Trqr1*とする。
加算処理M32は、操舵側トルク指令値Trqr1*に、アシストトルクFaを加算することによって、最終的な操舵側トルク指令値Trqr*を算出する処理である。
操舵側操作信号生成処理M34は、操舵側トルク指令値Trqr*に基づき、操舵側インバータ28の操作信号MSsを生成して操舵側インバータ28に出力する処理である。これは、たとえば、操舵側トルク指令値Trqr*に基づきq軸電流の指令値を設定し、dq軸の電流を指令値にフィードバック制御するための操作量としてdq軸の電圧指令値を設定する周知の電流フィードバック制御にて実現することができる。なお、d軸電流はゼロに制御してもよいが、操舵側モータ26の回転速度が大きい場合には、d軸電流の絶対値をゼロより大きい値に設定し弱め界磁制御を実行してもよい。もっとも、低回転速度領域においてd軸電流の絶対値をゼロよりも大きい値に設定することも可能である。
舵角比可変処理M40は、車速SPDに基づき、操舵角θhと転舵角θpとの比である舵角比を可変設定するための目標動作角θa*を設定する処理である。加算処理M42は、目標操舵角θh*に目標動作角θa*を加算することにより、目標転舵角θp*を算出する処理である。
転舵側フィードバック処理M44は、転舵角θpを目標転舵角θp*にフィードバック制御するための操作量として、転舵側モータ56に対するトルク指令値である転舵側トルク指令値Trqt*を設定する処理である。具体的には、目標転舵角θp*から転舵角θpを減算した値を入力とする比例要素および微分要素のそれぞれの出力値と、目標転舵角θp*と転舵角θpとの差に応じた値の積算値を出力する積分要素の出力値との和を、転舵側トルク指令値Trqt*とする。
転舵側操作信号生成処理M46は、転舵側トルク指令値Trqt*に基づき、転舵側インバータ58の操作信号MStを生成して転舵側インバータ58に出力する処理である。これは、操舵側操作信号生成処理M34による操作信号の生成処理と同様に行うことができる。
上記反力設定処理M24は、目標操舵角θh*を入力として反力Frを設定する処理である。具体的には、反力設定処理M24は、目標操舵角θh*の大きさ(中立位置を基準とする回転量)が大きいほど反力Frを大きい値に設定する。
過熱保護処理M50は、転舵側モータ56の温度が過度に高くなる場合、転舵側モータ56に流れる電流を小さい値に制限する処理である。具体的には、過熱保護処理M50は、所定周期毎に、電流iu2,iv2,iw2から定まるq軸電流の絶対値が所定値以上である場合、転舵側モータ56の温度Ttを、所定量ΔT1だけ増加させ、所定値未満である場合、温度Ttを所定量ΔT2だけ減少させる処理を含む。また過熱保護処理M50は、温度Ttが閾値以上である場合、q軸電流の指令値の絶対値を規定値以下に制限する処理を含む。
クラッチ操作処理M52は、車両の走行許可信号としてのIG信号がオフ状態からオン状態に切り替わると判定する場合、クラッチ14を解放状態とし、ステアリングホイール12と転舵輪30との間の動力の遮断状態とする処理を含む。また、クラッチ操作処理M52は、IG信号がオン状態からオフ状態に切り替わると判定する場合、クラッチ14を解放状態から締結状態に切り替える処理を含む。なお、IG信号は、内燃機関の燃焼制御を開始する信号である。
減少処理M54は、たとえば交差点等において車両が停止する場合、転舵側モータ56を流れる電流を減少させる処理である。
図3に、減少処理M54の手順を示す。図3に示す処理は、ROM64に記憶されたプログラムをCPU62がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって各処理のステップ番号を表現する。
図3に示す一連の処理において、CPU62は、まず車速SPDが規定速度Sth以下である旨の条件(ア)と、操舵トルクTrqsの絶対値が規定値Tth以下である旨の条件(イ)と、操舵速度ωsの絶対値が規定速度ωth以下である旨の条件(ウ)との論理積が真であるか否かを判定する(S10)。この処理は、たとえば交差点等で車両が停止しており、ユーザがステアリングホイール12を操作しない状態であるか否かを判定する処理である。ここで、規定速度Sthは、車両が停止かほぼ停止状態にあることを判定するための値であり、ゼロに近い小さい値とされる。また、規定値Tthは、ユーザがステアリングホイール12を操作していないことを判定するための値であり、ゼロに近い値とされる。また、規定速度ωthは、ユーザがステアリングホイール12を操作していないことを判定するための値であり、ゼロに近い値とされる。ちなみに、操舵速度ωsは、操舵角θhの単位時間当たりの変化量であり、CPU62により算出される。
CPU62は、論理積が真であると判定する場合(S10:YES)、目標転舵角θp*と転舵角θpとの差の絶対値をゼロへと漸減させる処理を実行する(S12)。詳しくは、CPU62は、前回の目標転舵角θp*(n−1)と今回の転舵角θp(n)との指数移動平均処理値を、今回の目標転舵角θp*(n)に代入する。ここでは、重み係数α,βを「0」よりも大きく「1」よりも小さい値として且つ「α+β=1」とし、「α・θp*(n−1)+β・θp(n)」を指数移動平均処理値とすればよい。
CPU62は、S12の処理が完了する場合、出力値Iの絶対値から所定量Δを減算した値とゼロとのうちの大きい方を出力値Iの新たな絶対値とする(S14)。なお、この処理によって出力値Iがゼロとならない場合、出力値Iの符号は、前回値と同一とする。
CPU62は、S14の処理が完了する場合や、S10の処理において否定判定する場合には、図3に示す一連の処理を一旦終了する。ちなみに、CPU62は、S10の処理において肯定判定されている状態から否定判定される状態に切り替わると、その時の目標転舵角θp*を初期値θp*0として記憶し、所定の長さを有する期間に渡って、初期値θp*0を、加算処理M42が出力する目標転舵角θp*へと収束させる処理を実行する。これは、たとえば、転舵側フィードバック処理M44の入力となる目標転舵角θp*の初期値を初期値θp*0とし、加算処理M42が出力する目標転舵角θp*の今回値と転舵側フィードバック処理M44の入力となる目標転舵角θp*の前回値との指数移動平均処理値を、上記入力となる目標転舵角θp*に代入する処理とすればよい。
ここで、本実施形態の作用および効果について説明する。
図4に、操舵角θhと、操舵側トルク指令値Trqr*との関係を示す。
図4に示すように、操舵角θhがゼロである状態から操舵角θhが増加する場合、操舵側トルク指令値Trqr*は曲線d1に沿って増加する。その後、たとえば交差点等でユーザが車両を停止させ、図4の点Pの操舵角θhにてステアリングホイール12の操作もやめる場合、操舵トルクTrqsの絶対値が小さくなる。操舵トルクTrqsの絶対値が小さくなると、目標操舵角θh*の絶対値が操舵角θhの絶対値よりも小さい値となり、ステアリングホイール12が中立位置側に戻される。これにより、操舵側トルク指令値Trqr*は、図4のd2に沿って操舵角θhの絶対値の減少に伴って小さくなり、操舵角θhが、「θa」となる時点で操舵側トルク指令値Trqr*がゼロとなる。しかし、これに応じて設定される目標転舵角θp*は、必ずしも転舵側モータ56のトルクがゼロであっても維持される角度ではない。たとえば、操舵角θhが「θb」となるときの目標操舵角θh*が、転舵側モータ56のトルクがゼロであっても転舵角θpがそのまま維持される角度である場合、転舵側フィードバック処理M44による転舵側トルク指令値Trqt*によって、転舵角θpが目標転舵角θp*に維持されていることとなる。なお、実際にはユーザがステアリングホイール12に手をおいている場合、操舵トルクTrqsは必ずしもゼロとならず、その場合、操舵角θhは「θa」とは相違するが、その場合であっても、これに応じて設定される目標転舵角θp*は、必ずしも転舵側モータ56のトルクがゼロであっても維持される角度とはならない。
このため、車両の停止時には、転舵側モータ56に不要に電流が流れ続けるおそれがある。そこで、CPU62は、上記条件(ア)、条件(イ)および条件(ウ)の論理積が真となる場合、目標転舵角θp*を転舵角θpへと収束させる。これにより、比例要素の出力値および微分要素の出力値をゼロへと収束させることができる。また、CPU62は、論理積が真となる場合、目標転舵角θp*と転舵角θpとの差とは独立に積分要素の出力値Iをゼロへと収束させる。このため、転舵側トルク指令値Trqt*をゼロへと収束させることができる。このため、転舵側モータ56に不要な電流が流れ続けることを抑制できる。したがって、転舵側モータ56の温度が上昇し、過熱保護処理M50によって、転舵側モータ56を流れる電流が制限される事態となることを抑制できる。このため、ユーザが車両の運転を再開する際、転舵輪30の転舵制御に過熱保護処理M50による制約が生じる事態となることが抑制される。
ちなみに、停止時に転舵側モータ56に不要に電流が流れる事態は、転舵角θpのフィードバック制御によって生じたものである。こうした事態は、仮にクラッチ14や操舵側アクチュエータ20等を備えず、転舵角フィードバック制御を行わず、操舵トルクTrqsに応じて転舵側モータ56に対する要求トルクをアシストトルクとして与える処理をする場合には、生じにくい。すなわち、アシストトルクを設定する処理の場合、操舵トルクTrqsの絶対値が小さくなると、アシストトルクの絶対値が小さくなる。アシストトルクの絶対値が小さくなると、転舵角が変化することがあり、転舵角が変化する場合にはステアリングホイール12が変位するものの、その転舵角で問題がなければ、ユーザは操舵トルクTrqsの絶対値を大きくせず、転舵側モータ56のトルクは小さいままとなるためである。
以上説明した本実施形態によれば、さらに以下に記載する効果が得られる。
(1)目標転舵角θp*を転舵角θpに収束させ、積分要素の出力値Iの絶対値をゼロに漸減させることによって、転舵側トルク指令値Trqt*をゼロへと漸減させた。これにより、転舵側トルク指令値Trqt*をステップ的に減少させる場合と比較すると、転舵側モータ56のトルクの減少速度を小さくすることができることから、転舵輪30が急に変位することを抑制できる。
(2)目標転舵角θp*を転舵角θpに収束させた。これにより、上記条件(ア)、条件(イ)および条件(ウ)の論理積が偽となり、転舵角θpと目標転舵角θp*との差に応じた通常のフィードバック制御が開始される場合、目標転舵角θp*の初期値θp*0が転舵角θpから乖離していないため、転舵側モータ56のトルクが急激に大きくなる事態を抑制できる。また、たとえば目標転舵角θp*の絶対値または転舵角θpの絶対値に応じて比例要素および微分要素の2つのうちの少なくとも1つのゲインを変更する処理がなされる場合、上記少なくとも1つの出力値自体を漸減させる場合と比較して、転舵角θpを変位させる速度を調整しやすいというメリットもある。すなわち、転舵角θpに応じて転舵角θpを変化させる軸力が相違する場合、転舵角θpを変位させる速度を適切に調整するためにはトルクの変化速度を転舵角θpに応じて設定する必要が生じる。ここで、ゲインが転舵角θpの絶対値等に応じて設定されている場合にはゲインが軸力に応じて適切に設定されているため、トルクの減少速度を直接設定する代わりに目標転舵角θp*を転舵角θpに移行させる処理をすることが有効である。
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1]目標転舵角算出処理は、アシストトルク設定処理M20、加算処理M22、反力設定処理M24、偏差算出処理M26、目標操舵角設定処理M28、舵角比可変処理M40、加算処理M42に対応する。トルク操作処理は、転舵側フィードバック処理M44および転舵側操作信号生成処理M46に対応する。[2]切替装置は、クラッチ14およびクラッチドライバ59に対応する。[3]S12,S14の処理に対応する。[4]S14の処理に対応する。なお、要求トルクは、転舵側トルク指令値Trqt*に対応する。[5]S12の処理に対応する。[6]判定処理は、S10の処理に対応する。
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・「減少処理の実行条件について」
上記実施形態では、上記条件(ア)、条件(イ)および条件(ウ)の論理積が真であることを減少処理の実行条件としたが、これに限らない。たとえば、上記条件(ア)および条件(イ)の論理積が真であることを実行条件としてもよい。
・「減少処理について」
上記実施形態では、目標転舵角θp*を、転舵角θpとの指数移動平均処理値に更新することによって、転舵角θpに収束させたが、これに限らない。たとえば、減少処理の開始時における目標転舵角θp*と転舵角θpとの差Δθpと、予め定められた時間Tとを用いて、目標転舵角θp*を「|Δθp|/T」の速度で変化させて転舵角θpに移行させる処理としてもよい。
上記実施形態では積分要素の出力値Iの絶対値を所定時間毎に所定量Δずつ減少させたがこれに限らない。たとえば、減少処理の開始時の出力値Iと、予め定められた時間Tとを用いて、出力値Iの絶対値を、「|I|/T」の速度でゼロに減少させる処理であってもよい。
転舵側トルク指令値Trqt*の大きさをゼロへと漸減させる処理としては、目標転舵角θp*を転舵角θpに収束させる処理を含むものに限らない。たとえば、転舵側フィードバック処理M44の出力を無効とし、転舵側操作信号生成処理M46に入力される転舵側トルク指令値Trqt*の大きさを漸減させる処理としてもよい。ただしこの場合、たとえばステアリングホイール12の操作がなされるなど、上記条件(ア)、条件(イ)および条件(ウ)の論理積が偽となる場合、積分要素の出力値Iを「0」に初期化することが望ましい。
上記実施形態では、転舵側トルク指令値Trqt*の大きさをゼロへと漸減させることにより転舵側モータ56に流れる電流をゼロに減少させたがこれに限らない。たとえば、転舵側操作信号生成処理M46において、転舵側トルク指令値Trqt*を無効化し、電流の指令値を、漸減させる処理を実行してもよい。ただしこの場合、たとえばステアリングホイール12の操作がなされるなど、上記条件(ア)、条件(イ)および条件(ウ)の論理積が偽となる場合、積分要素の出力値Iを「0」に初期化することが望ましい。
上記実施形態では、転舵側モータ56に流れる電流をゼロまで減少させたがこれに限らない。たとえば、ゼロよりも大きい規定値まで漸減させる処理であってもよい。もっとも漸減させること自体必須ではなく、たとえばゼロよりも大きい規定値やゼロにステップ的に減少させてもよい。
・「電動機に対する要求トルクについて」
上記実施形態では、転舵側モータ56に対する要求トルクとして、転舵側フィードバック処理M44において、転舵側トルク指令値Trqt*を算出したが、これに限らない。たとえば、転舵側モータ56の制御として、最小電流最大トルク制御のみを実行することとするなら、転舵側モータ56に対する要求トルクとして、q軸の電流指令値を算出してもよい。またたとえば下記「電動機について」の欄に記載したように電動機をブラシ付き電動機とする場合、その駆動回路をHブリッジ回路とし、転舵側モータ56に対する要求トルクとして、電動機に流れる電流の指令値を算出してもよい。
・「トルク操作処理について」
上記実施形態では、比例要素の出力値と、積分要素の出力値と、微分要素の出力値との和を、フィードバック制御の操作量としたがこれに限らない。たとえば、比例要素の出力値と積分要素の出力値との和としてもよく、比例要素の出力値と微分要素の出力値との和としてもよく、また、積分要素の出力値と微分要素の出力値との和としてもよい。またたとえば、比例要素の出力値としたり、積分要素の出力値としたり、微分要素の出力値としたりしてもよい。
もっとも、古典制御器のみに基づきトルクを操作する処理を構成するものに限らない。たとえば要求トルクを設定するために積分要素の出力値を用いる処理として且つ、同積分要素によって外乱オブザーバを構成するものであってもよい。この場合であっても、たとえば、転舵角θpが目標転舵角θp*に一致した場合であっても積分要素の出力値の絶対値は最小値であるゼロとならないことがあることなどから、積分要素の出力値の絶対値を漸減させる処理は有効である。
・「走行許可信号について」
上記実施形態では、走行許可信号としてIG信号を例示したがこれに限らない。たとえば下記「車両について」の欄に記載したように車両の推力を生成する車載原動機として回転電機を備える車両においては、車両の走行許可信号を、たとえば回転電機への電力の供給を可能とするリレーを閉状態とする信号としてもよい。もっとも、走行許可信号がオン状態であることを条件に、クラッチ14を解放状態とすること自体必須ではなく、たとえば転舵側アクチュエータ40に異常が生じる等、フェールセーフ処理時以外には、原則、クラッチ14を解放状態に維持するものであってもよい。
・「電動機について」
転舵側モータ56としては、SPMに限らず、たとえば埋め込み磁石同期電動機を用いてもよく、さらに同期機にも限らず、たとえば誘導機であってもよい。またブラシレス電動機に限らず、ブラシ付き電動機であってもよい。
・「転舵側アクチュエータについて」
転舵側アクチュエータ40が備える転舵機構としては、ラックアンドピニオン型のものに限らない。たとえば、ラッククロス型のものや、ラック同軸型、ラック軸46と回転軸56aとが平行に配置されるものなどを採用してもよい。
・「転舵装置について」
上記実施形態では、転舵装置として、ステアリングホイール12と転舵輪30との動力伝達を遮断するクラッチ14を備えるものを例示し、通常、クラッチ14によって動力伝達の遮断状態とされているときに転舵制御を実行することを想定したが、これに限らない。たとえば、転舵装置がステアリングホイール12と転舵輪30とが機械的に連結された構成であってもよい。この場合であっても、たとえばステアリングホイール12の操作に応じて目標転舵角θp*を設定し、転舵角θpを目標転舵角θp*にフィードバック制御する制御器を構成する場合には、停車時においてユーザがステアリングホイール12の操作をしない場合に、転舵側モータ56に無駄に大きな電流が流れるおそれがある。このため、上記実施形態やその変形例の要領で、電流を減少させることが有効である。
・「転舵制御装置について」
転舵制御装置としては、CPU62とROM64とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、転舵制御装置は、以下の(a)〜(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
・「車両について」
転舵装置を備える車両としては、車両の推力を生成する車載原動機が内燃機関のみからなるものに限らず、たとえば、内燃機関と回転電機とからなるものであってもよい。もっとも、内燃機関を備えること自体必須ではない。
・「そのほか」
ステアバイワイヤシステムにおいてクラッチ14を備えること自体必須ではない。
10…転舵装置、12…ステアリングホイール、14…クラッチ、20…操舵側アクチュエータ、22…ステアリングシャフト、24…操舵側減速機、26…操舵側モータ、26a…回転軸、28…操舵側インバータ、30…転舵輪、40…転舵側アクチュエータ、42…ピニオン軸、42a…ピニオン歯、44…ラックハウジング、46…ラック軸、46a…第1ラック歯、46b…第2ラック歯、48…第1ラックアンドピニオン機構、50…ピニオン軸、50a…ピニオン歯、52…第2ラックアンドピニオン機構、54…転舵側減速機、56…転舵側モータ、56a…回転軸、58…転舵側インバータ、59…クラッチドライバ、60…制御装置、62…CPU、64…ROM、66…電源回路、70…操舵側角度センサ、72…操舵側電流センサ、74…トルクセンサ、76…転舵側角度センサ、78…転舵側電流センサ、80…車速センサ。

Claims (6)

  1. 電動機のトルクを利用して車両の転舵輪を転舵させることが可能な転舵側アクチュエータを備えた転舵装置に適用され、
    ステアリングホイールの操作に応じて前記転舵輪の転舵角の目標値である目標転舵角を算出する目標転舵角算出処理と、
    前記転舵角の検出値を前記目標転舵角にフィードバック制御するために前記電動機のトルクを操作するトルク操作処理と、
    車速が規定速度以下であって且つ前記ステアリングホイールへの入力トルクの絶対値が規定値以下である場合、前記電動機に流れる電流を減少させる減少処理と、を実行する転舵制御装置。
  2. 前記転舵装置は、前記ステアリングホイールおよび前記転舵輪間の動力の伝達状態と遮断状態とを切り替える切替装置を備え、
    前記減少処理を、前記切替装置によって前記遮断状態とされているときに実行する請求項1記載の転舵制御装置。
  3. 前記減少処理は、前記電動機に流れる電流を漸減させる処理である請求項1または2記載の転舵制御装置。
  4. 前記トルク操作処理は、積分要素の出力値に基づき前記電動機に対する要求トルクを設定する処理を含み、
    前記減少処理は、前記積分要素の出力値の絶対値を減少させる処理を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の転舵制御装置。
  5. 前記減少処理は、前記トルク操作処理の入力となる前記転舵輪の転舵角の検出値と前記目標転舵角との差の絶対値を漸減させる処理を含む請求項3または4記載の転舵制御装置。
  6. 前記減少処理は、前記車速が前記規定速度以下であることと、前記入力トルクの絶対値が前記規定値以下であることと、操舵速度の絶対値が規定速度以下であることとの論理積が真であるか否かを判定する判定処理を含み、前記判定処理によって前記論理積が真であると判定される場合に前記電動機に流れる電流を減少させる処理である請求項1〜5のいずれか1項に記載の転舵制御装置。
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