JP7279657B2 - 転舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されてその車両が有する1つの車輪を転舵する転舵装置に関する。
一般的な転舵装置は、左右の車輪をそれぞれ回転可能に保持する1対のステアリングナックルが、左右に延びる連結部材によって連結され、その連結部材を左右に移動させることで、左右の車輪を一緒に転舵させるように構成されている。最近では、例えば、下記特許文献に記載されたような転舵装置、つまり、電動モータが発生させる力によって1つの車輪を独立して転舵させる転舵装置(以下、「単輪独立転舵装置」という場合がある)が検討されている。単輪独立転舵装置では、駆動源としての電動モータを有してその電動モータが発生させる力に依拠してステアリングナックルを回動させるアクチュエータを備え、その電動モータへの供給電流を制御することで、運転者によるステアリング操作に応じた車輪の転舵が実現される。
特開2013-103665号公報
サスペンション装置の一部分を構成するステアリングナックルは、車輪が分担する車体の荷重(以下、「分担車体荷重」という場合がある)が作用することで、サスペンションジオメトリ(サスペンションアライメント,キングピン軸線の傾斜等を含む概念である)に起因して、キングピン軸線まわりのモーメントを受ける。上述の一般的な転舵装置の場合、上記連結部材によって、左右の車輪の各々を保持するステアリングナックルが受ける力は釣り合い、連結部材を動かさない限り、それらステアリングナックルは回動しない。しかし、単輪独立転舵装置の場合、上記モーメントに対抗するモーメントを電動モータによって発生させなければ、ステアリングナックルは回動してしまう。逆に言えば、たとえ車輪が直進状態位置(車両が直進する状態において位置すべき回動位置)に位置していたとしても、電動モータへの電流の供給を維持しなければ、車輪はその位置に位置し続けることができないのである。一方で、ステアリングナックルの回動、すなわち、車輪の転舵量の変化は、サスペンションジオメトリに起因して、車体の上下方向の位置の変化を引き起こす。つまり、車体の高さ位置が変わってしまうのである。したがって、車両の作動を終了すべく、電動モータへの電流供給を遮断すれば、車体が急激に下降することに繋がりかねない。このような現象に対処することで、単輪独立転舵装置の実用性を向上させることが可能となる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い単輪独立転舵装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の転舵装置は、
車両が有する1つの車輪を転舵する転舵装置であって、
サスペンション装置の一部分を構成して車体に対する上下動が許容されるとともに、車
輪を回転可能に保持するステアリングナックルと、
駆動源としての電動モータを有し、車輪を転舵するために、その電動モータが発生させ
る力に依拠して前記ステアリングナックルを回動させるアクチュエータと、
前記電動モータへの供給電流を制御することで、運転者によるステアリング操作に応じ
た車輪の転舵を実現させるコントローラと
を備え、
前記コントローラが、
車両のイグニッションスイッチがOFF状態とされた後、前記電動モータへの供給電流
を漸減させて当該転舵装置の作動を終了させる終了処理を実行するように構成されたことを前提条件とし、
第1の転舵装置は、前記コントローラが、前記終了処理において、前記イグニッションスイッチがOFF状態とされた後、乗員の降車が推定された時点から設定時間が経過したときに、前記電動モータへの供給電流を漸減させる漸減処理を実行するように構成され、 第2の転舵装置は、前記コントローラが、前記ステアリング操作が行われていないことを前提として、前記終了処理を実行するように構成される。
本発明の転舵装置によれば、上記終了処理によって、電動モータの力、つまり、アクチュエータの力が徐々に小さくされるため、車両の作動を終了させる際の上述の車体の急激な下降が回避されることになる。逆に言えば、車両の高さ位置の急変を防止しつつ、電動モータへの電流の供給を停止することが可能となる。その結果、本発明の転舵装置は、実用性の高い単輪独立転舵装置となる。
発明の態様
コントローラによる基本的な制御、すなわち、運転者によるステアリング操作に応じた車輪の転舵を実現させる制御は、例えば、ステアリング操作に基づいて車輪の転舵位置の目標となる目標転舵位置を決定し、実際の転舵位置が目標転舵位置となるように電動モータへの供給電流を制御するようにして行えばよい。具体的には、例えば、目標転舵位置に対する実際の転舵位置の偏差である転舵位置偏差に基づいて、フィードバック制御則に従って、電動モータへの供給電流を決定すればよい。そのような制御において、車輪が車両直進状態における転舵位置(以下、「直進状態位置」という場合がある)からある転舵位置にまで転舵された場合において、その転舵位置を維持するためには、車輪を直進状態位置に戻そうとする力(「セルフアライニングトルク」と考えることができる)に対抗する力を車輪に付与するような電流を電動モータに供給することが望ましい。言い換えれば、ステアリング操作の程度が変化していない場合においても、車輪の転舵位置を目標転舵位置に維持するために必要な維持電流が電動モータに供給されることが望ましいのである。そのためには、例えば、上記フィードバック制御則における積分項のゲインを適正化すればよい。上記維持電流は、先に説明した分担車体荷重による上記モーメント(以下、「分担荷重起因モーメント」という場合がある)に対抗するための力を発生させるための供給電流としても機能する。
電動モータへの供給電流の減少は、それが漸減であったとしても、車両の高さ位置(以下、「車高」という場合がある)の変化を伴うことから、乗員に全く違和感を感じさせないという観点からすれば、上記終了処理は、車両から乗員が降車しているときに実行することが望ましい。そのことに鑑みれば、コントローラは、終了処理において、イグニッションスイッチ(以下、「IGスイッチ」という場合がある)がOFF状態とされた後、乗員の降車が推定された時点から設定時間が経過したときに、電動モータへの供給電流を漸減させる漸減処理を実行することが望ましい。
しかしながら、乗員の少なくとも一部が車両に搭乗したままでIGスイッチがOFF状態とされる場合もあり、車両から乗員が降車しない限り終了処理を実行しないようにすると、電動モータへの電流の供給を相当に長い時間維持しなければならない可能性がある。そのことに配慮すれば、上記設定時間を第1設定時間とし、上記漸減処理を第1漸減処理とした場合において、コントローラは、終了処理において、IGスイッチがOFF状態とされた後、第2設定時間が経過するまでに乗員の降車が推定されなかった場合には、その第2設定時間が経過したときに、前記電動モータへの供給電流を漸減させる第2漸減処理を実行することが望ましい。その場合、乗員が車両に搭乗したままで終了処理を行うことに鑑み、より緩やかに車高を変化させるべく、第2漸減処理における電動モータへの供給電流の漸減勾配を、第1漸減処理における電動モータへの供給電流の漸減勾配よりも小さくすることが望ましい。具体的には、例えば、第1漸減処理における漸減勾配である第1漸減勾配は、車高が1秒当たり5mm以上10mm以下低くなるように供給電流を漸減させるための勾配とし、第2漸減処理における漸減勾配である第2漸減勾配は、車高が1秒当たり1mm以上5mm未満低くなるように供給電流を漸減させるための勾配とすればよい。
上述の維持電流が電動モータに供給されるようにされている場合、例えば、車両の乗員が降車したときには、分担車体荷重は減少し、その減少に応じて、その維持電流も減少する。このような事象を利用して、コントローラは、電動モータへの供給電流の変化に基づいて乗員の降車を推定するようにしてもよい。この推定は、重量センサ等の他のセンサを必要とせず、簡便である。例えば、電動モータへの供給電流が、乗員が全く車両に搭乗していないときの分担車体荷重(以下、「空車時分担荷重」という場合がある)を当該車輪が受ける場合における供給電流になったことを条件に、乗員が降車したと推定するようにしてもよい。
上記終了処理を行うようにされている場合、コントローラは、車両のIGスイッチがON状態とされたとき、若しくは、ON状態とされることが予測されたときに、当該転舵装置の作動を開始するために、車輪の転舵位置を目標転舵位置に漸近させるべく電動モータへの供給電流を漸増させる開始処理を実行することが望ましい。この開始処理によって、車両の始動時における車高の変化によって乗員が受ける違和感を緩和することが可能である。なお、例えば、運転席側のドアが開けられたことをもって、ON状態とされることを予測してもよい。上記供給電流の漸増の勾配は、例えば、車高が1秒当たり5mm以上10mm以下高くなるように供給電流を漸増させるための勾配とすればよい。なお、終了処理は、適正な処理の実施という観点からすれば、ステアリング操作が行われていないことを前提として行われることが望ましい。
実施例の転舵装置を含んで構成された車両用車輪配設モジュールを示す斜視図である。 図1に示す車輪配設モジュールが各車輪に対して搭載された車両の構成を示す模式図である。 転舵装置のコントローラにおいて実行される転舵制御プログラムのフローチャートである。 転舵制御プログラムを構成する基本供給電流決定サブルーチンのフローチャートである。 転舵制御プログラムを構成する開始処理サブルーチンのフローチャートである。 転舵制御プログラムを構成する終了処理サブルーチンのフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例である転舵装置を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕に記載された形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
[A]転舵装置および車両用車輪配設モジュールのハード構成
実施例の転舵装置は、図1に示す車両用車輪配設モジュール10(以下、単に、「モジュール10」という場合がある)に組み込まれている。モジュール10は、タイヤ12aが装着されたホイール12bを車体に配設するためのモジュールである。ホイール12b自体を車輪と考えることができるが、本実施例においては、便宜的に、タイヤ12aが装着されたホイール12bを車輪12と呼ぶこととする。
本モジュール10は、車輪回転駆動装置としての車輪駆動ユニット14を有している。車輪駆動ユニット14は、ハウジング14aと、ハウジング14aに内蔵された駆動源としての電動モータおよびその電動モータの回転を減速する減速機(ともに図示を省略する)と、ホイール12bが取り付けられるアクスルハブ(図では隠れて見えない)とを有している。車輪駆動ユニット14は、ホイール12bのリムの内側に配置されるものであり、いわゆるインホイールモータユニットと呼ばれるものである。車輪駆動ユニット14は、よく知られた構造のものであるため、それについてのここでの説明は省略する。
本モジュール10は、マクファーソン型サスペンション装置(「マクファーソンストラット型」とも呼ばれる)を含んで構成されている。このサスペンション装置において、車輪駆動ユニット14のハウジング14aは、車輪を回転可能に保持するとともに車体に対しての上下動が許容されたキャリアとして、さらに言えば、ハウジング14aは、後に説明する転舵装置におけるステアリングナックルとして機能し、車体に対する上下動が許容される。したがって、サスペンション装置は、サスペンションアームであるロアアーム16と、車輪駆動ユニット14のハウジング14aと、ショックアブソーバ18と、サスペンションスプリング20とを含んで構成されている。
サスペンション装置自体は一般的な構造のものであるため、簡単に説明すれば、ロアアーム16は、いわゆるLアームと呼ばれる形状のものであり、基端部が車両前後方向において2つの部分に分かれており、その基端部において、第1ブッシュ22,第2ブッシュ24を介して、アーム回動軸線LLのまわりに回動可能に、車体のサイドメンバー(図示を省略)に支持されている。ロアアーム16の先端部は、第1ジョイントであるアーム連結用ボールジョイント26(以下、「第1ジョイント26」という場合がある)を介して、車輪駆動ユニット14のハウジング14aの下部に回動可能に連結されている。
ショックアブソーバ18は、下端部が、車輪駆動ユニット14のハウジング14aに固定的に支持され、上端部が、アッパサポート28を介して、車体のタイヤハウジングの上部に支持されている。サスペンションスプリング20の上端部も、アッパサポート28を介して車体のタイヤハウジングの上部に支持されており、サスペンションスプリング20の下端部は、ショックアブソーバ18にフランジ状に設けられたロアサポート18aによって支持されている。つまり、サスペンションスプリング20とショックアブソーバ18とは、ロアアーム16と車体との間に、互いに並列的に配設されているのである。
本モジュール10は、ブレーキ装置を有しており、そのブレーキ装置は、ホイール12bとともにアクスルハブに取り付けられて車輪12とともに回転するディスクロータ30と、そのディスクロータ30を跨ぐようにして車輪駆動ユニット14のハウジング14aに保持されたブレーキキャリパ32とを含んで構成されている。詳しい説明は省略するが、このブレーキキャリパ32は、摩擦部材としてのブレーキパッドと、電動モータを有してその電動モータの力でブレーキパッドをディスクロータ30に押し付けることで車輪12の回転を止めるためのブレーキアクチュエータとを有しており、当該ブレーキ装置は、いわゆる電動モータの発生させる力に依存して制動力を発生させる電動ブレーキ装置とされているのである。
さらに、本モジュール10は、本発明の実施例である転舵装置34を有している。転舵装置34は、左右1対の車輪12のうちの片方のみを他方とは独立して転舵するための単輪独立転舵装置であり、概ね、先に説明したようにステアリングナックルとして機能する車輪駆動ユニット14のハウジング14a(以下、転舵装置34の構成要素として扱う場合には、「ステアリングナックル14a」という場合がある。)と、ロアアーム16の基端部に近い位置においてロアアーム16に配設された転舵アクチュエータ36と、その転舵アクチュエータ36とステアリングナックル14aとを連結するタイロッド38とを含んで構成されている。
転舵アクチュエータ36は、駆動源としての電動モータである転舵モータ36aと、転舵モータ36aの回転を減速する減速機36bと、転舵モータ36aの減速機36bを介した回転によって回動させられてピットマンアームとして機能するアクチュエータアーム36cとを含んで構成されている。タイロッド38の基端部は、第2ジョイントであるロッド基端部連結用ボールジョイント40(以下、「第2ジョイント40」という場合がある)を介して、アクチュエータアーム36cに連結され、タイロッド38の先端部は、第3ジョイントであるロッド先端部ボールジョイント42(以下、「第3ジョイント42」という場合がある)を介して、ステアリングナックル14aが有するナックルアーム14bに連結されている。
本転舵装置34においては、上記アッパサポート28の中心と、第1ジョイント26の中心とを結ぶ線が、キングピン軸線KPとなる。転舵モータ36aを動作させることで、図に太矢印で示すように、転舵アクチュエータ36が有するアクチュエータアーム36cは、アクチュエータ軸線ALまわりに回動し、その回動がタイロッド38によって伝達されてステアリングナックル14aはキングピン軸線KPまわりに回動させられる。つまり、図に太矢印で示すように、車輪12が転舵されるのである。このような構造から、本転舵装置34では、アクチュエータアーム36c,タイロッド38,ナックルアーム14b等を含んで、転舵モータ36aの回転動作を車輪12の転舵動作に変換する動作変換機構44を備えているのである。
転舵装置34は、転舵アクチュエータ36がロアアーム16に配設されている。そのため、モジュール10の車体への組み付け作業を簡便に行うことが可能となる。端的に言えば、ロアアーム16の基端部を車体のサイドメンバーに取り付け、アッパサポート28を車体のタイヤハウジングの上部に取り付けることで、当該モジュール10を車両に搭載することができるのである。つまり、本モジュール10は、車両に対する搭載性において優れたモジュールとされているのである。
モジュール10は、例えば、図2に模式的に示すように、車両の前後左右4つの車輪12の各々に対して配置することができる。車輪12の転舵に関して言えば、この車両では、4つのモジュール10の各々の転舵装置34は、個別に、コントローラである転舵電子制御ユニット(以下、「転舵ECU」と略す場合があり、図では、「S-ECU」と示されている。)50によって制御される。具体的には、各モジュール10の転舵装置34の転舵モータ36aの制御が、つまり、転舵モータ36aへの供給電流の制御が、転舵ECU50によって行われる。したがって、転舵ECU50をも含んで転舵装置34が構成されていると考えることができるのである。ちなみに、転舵ECU50は、CPU,ROM,RAM等を有するコンピュータ、転舵モータ36aの駆動回路(例えば、転舵モータ36aがブラシレスDCモータである場合にはインバータである)等を含んで構成されている。
本車両は、4つの車輪12にそれぞれ対応する4つの転舵装置34を含んで構成されるステアリングシステムが搭載されていると考えることができる。そのステアリングシステムは、いわゆるステアバイワイヤ型のステアリングシステムであり、その構成要素として、運転者のステアリング操作を受け付けるための操作装置52を有している。操作装置52は、ステアリング操作部材としてのステアリングホイール54と、そのステアリングホイール54の回転角である操作角をステアリング操作部材の操作量として検出するためのステアリングセンサ56と、ステアリングホイール54に操作反力を付与する反力付与装置58と、当該操作装置52のコントローラである操作電子制御ユニット(以下、「操作ECU」と略す場合があり、図では、「O-ECU」と示されている。)60とを有している。各転舵ECU50,操作ECU60は、CAN(car area network or controllble area network)62に接続されており、そのCAN62を介して互いに通信可能とされている。
なお、本車両には、当該車両の作動を開始,終了させるためのイグニッションスイッチ64(以下、「IGスイッチ64」と略す場合がある)が設けられており、このIGスイッチ64のON状態,OFF状態は、各転舵ECU50,操作ECU60によって認識される。また、運転席側のドアの開閉の状態を検出するためのドアセンサ66が設けられており、そのドアセンサ66によって検出されたドアの開閉の状態も、各転舵ECU50,操作ECU60によって認識される。
[B]転舵装置の制御
i)基本制御
転舵装置34の転舵ECU50は、ステアリングセンサ56の検出に基づくステアリングホイール54の操作角、すなわち、ステアリング操作位置δを、ステアリング操作の程度として、CAN62を介して操作ECU60から入手し、その入手したステアリング操作位置δに基づいて、車輪12において実現させるべき転舵位置ψである目標転舵位置ψ*を決定し、車輪の転舵位置ψがその目標転舵位置ψ*となるように、転舵モータ36aへの供給電流Iを制御する。ステアリング操作位置δは、車両を直進させるための位置である直進状態位置を基準としたその直進状態位置からの位置変化量、すなわち、ステアリング操作量と考えることできる。また、転舵位置は、いわゆる転舵角と同義であり、車両が直進状態において位置させられるべき位置である直進状態位置からの位相変位量、すなわち、転舵量と考えることができる。なお、ステアリング操作位置δに代えて、ステアリング操作の程度として、ステアリングホイール54に運転者が加えるトルク、すなわち、ステアリング操作力を採用し、そのステアリング操作力に基づいて目標転舵位置ψ*を決定するようにしてもよい。なお、詳しい説明は省略するが、例えば、自動運転によって車輪12を転舵する場合には、転舵ECU50が、自動運転システム側からの情報によって目標転舵位置ψ*を取得し、その取得した目標転舵位置ψ*に基づいて車輪12を転舵するようにすればよい。
目標転舵位置ψ*に対する実際の転舵位置ψの偏差である転舵位置偏差Δψに基づいて、車輪12を目標転舵位置ψ*に転舵させる若しくは維持させるために必要なアクチュエータ36の力である必要転舵トルクTqを決定すればよいのであるが、本転舵装置34では、実際の転舵位置ψを検出するための転舵位置センサを有していないため、車輪12の転舵位置ψと転舵モータ36aの動作位置との間に特定の関係があることを利用して、転舵モータ36aの動作位置に基づいて、必要転舵トルクTqを決定する。転舵モータ36aの動作位置は、転舵モータ36aが回転型のモータであるため、モータ軸の角度位置、すなわち、モータ回転角θである。一方で、モータの動作位置は、モータの動作量、詳しくは、モータの動作位置の基準動作位置からの変化量と考えることができ、モータ回転角θは、基準モータ回転角θ0からの変位角と考えることができる。モータ回転角θは、360°を超えて累積され、また、基準動作位置である基準モータ回転角θ0は、車両を直進状態とするための位置である直進状態位置である直進状態モータ回転角に設定されている。
本転舵装置34では、転舵ECU50は、目標転舵位置ψ*に基づいて、モータ回転角θの目標である目標モータ回転角θ*を決定する。一方で、転舵モータ36aには、自身への電流供給における相の切換えのためにモータ回転角センサ(例えば、ホールIC,レゾルバ等である)を有しており、転舵ECU50は、このモータ回転角センサの検出に基づいて、現時点のモータ回転角θである実モータ回転角θを把握している(当該車両のIGスイッチ64がOFF状態とされていても、モータ回転角センサ,転舵ECU50には、実モータ回転角θを把握するだけの微少電流が供給されるようになっている)。転舵ECU50は、動作位置偏差として、目標モータ回転角θ*に対するモータ回転角θの偏差であるモータ回転角偏差Δθを求め、このモータ回転角偏差Δθ(=θ*-θ)に基づいて、次式に従って、必要転舵トルクTqを決定する。
Tq=GP・Δθ+GD・(dΔθ/dt)+GI・∫Δθdt
上記式は、モータ回転角偏差Δθに基づくフィードバック制御則に従った式である。第1項,第2項,第3項は、それぞれ、比例項,微分項,積分項であり、GP,GD,GIは、それぞれ,比例ゲイン,微分ゲイン,積分ゲインである。
必要転舵トルクTqと転舵モータ36aへの供給電流Iとは、特定の関係にある。詳しくは、必要転舵トルクTqが転舵モータ36aの発揮する力に依存しているため、必要転舵トルクTqと供給電流Iとは、概ね比例関係にある。そのことに従って、転舵ECU50は、決定された必要転舵トルクTqに基づいて、転舵モータ36aへの供給電流Iを決定し、その電流Iを、転舵モータ36aに供給する。
車輪12が転舵された状態で車両が走行しているときには、当該モジュール10にはサスペンションジオメトリに基づくセフルアライニングトルク、つまり、車輪12を直進状態位置に位置させようとする力が作用する。したがって、車輪12を目標転舵位置ψ*に維持するためには、何某かの電流Iを転舵モータ36aに供給する必要がある。以下、この電流Iを、維持電流という場合があることとする。必要転舵トルクTqを決定するための上記式に積分項が存在し、積分ゲインGIを適正な値に設定することで、上記式に従って必要転舵トルクTqを決定すれば、車輪12を目標転舵位置ψ*に維持するための維持トルクが自ずと決定される。したがって、その維持トルクにより、維持電流も自ずと決定されることになる。
なお、上述のように、必要転舵トルクTqを介してモータ回転角偏差Δθに基づいて間接的に供給電流Iを決定してもよいが、必要転舵トルクTqを用いることなく、下記式に従って、モータ回転角偏差Δθに基づいて、直接的に、供給電流Iを決定してもよい。
I=GP’・Δθ+GD’・(dΔθ/dt)+GI’・∫Δθdt
上記式におけるGP’,GD’・GI’は、それぞれ,比例ゲイン,微分ゲイン,積分ゲインである。
ii)分担荷重起因モーメントとそれへの対処
本モジュール10では、図1に白抜き矢印で示すように、ステアリングナックル14aに、車輪12が分担する車体の荷重W(以下、「分担車体荷重W」という場合がある)が作用する。この分担車体荷重Wの作用により、サスペンションジオメトリに起因して、ステアリングナックル14aは、白抜き矢印に示すように、キングピン軸線KPまわりのモーメントMW(以下、「分担荷重起因モーメントMW」という場合がある)を受ける。したがって、車両が停止している場合、すなわち、車両が走行しておらず上記セルフアライニングトルクが作用していない場合であっても、車輪12の転舵位置ψを目標転舵位置ψ*に維持させるには、アクチュエータ36は、分担荷重起因モーメントMWに対抗する力を発生させ続けなければならない。つまり、目標転舵位置ψ*がたとえ直進状態位置であったとしても、転舵モータ36aには、分担荷重起因モーメントMWに対抗するための維持電流を流し続けなければならないのである。この維持電流は、必要転舵トルクTqが上記式に従って決定されることから、セルフアライニングトルクに対抗するための維持電流と同様に、特別な制御を行うことなく自ずと転舵モータ36aに供給される。
車両の作動が停止している状態では、省エネルギの観点から、当然に、転舵モータ36aへの電流の供給を停止することが望ましい。そこで、車両のIGスイッチ64をOFF状態とした時点で、直ちに、転舵モータ36aへの電流供給を遮断することが考えられる。しかしながら、転舵モータ36aへの電流供給を遮断すれば、上記分担荷重起因モーメントMWに対抗するための維持電流の供給も停止される。この維持電流の停止により、分担荷重起因モーメントMWによって車輪12は転舵されてしまうことになる。場合によっては、ステアリングナックル14aが、転舵範囲を規制するための転舵ストッパ(図示を省略)に当接するまで回動してしまうことになる。車輪12の転舵は、サスペンションジオメトリによって、車体の高さ位置、つまり、車高の変化を伴う。したがって、転舵モータ36aへの供給電流Iの急激な遮断は、急激な車輪12の転舵,急激な車高の変化としての急激な車体の下降に繋がる。このような急激な車輪12の転舵,急激な車体の下降は、当該転舵装置34,当該モジュール10に少なからず衝撃を与えることになる。
上記急激な車輪の転舵,急激な車体の下降を回避すべく、本転舵装置34では、転舵ECU50が、IGスイッチ64がOFF状態とされた後、当該転舵装置34の作動を終了させるための終了処理を、転舵モータ36aへの供給電流Iを漸減させるようにして行う。なお、終了処理は、車両が走行していないこと、具体的には、ブレーキシステム(図示省略)からの情報に基づいて認定される車両走行速度v(以下、「車速v」という場合がある)が0であること、および、ステアリング操作が行われていないことを前提に実行される。なお、操作ECU60から操作情報として送られてくるステアリングホイール54の操作速度dδ/dtが0であるときに、ステアリング操作が行われていないと認定される。
終了処理について詳しく説明すれば、乗員が車両に搭乗している間に車体が下降すれば、その下降は、乗員に違和感を与えることになる。したがって、原則として、終了処理が開始された後、設定された条件が充足されるまでは、転舵モータ36aへの供給電流Iの漸減処理は行われない。終了処理における供給電流Iの漸減は、車両から乗員が全員降車したことを条件として、簡単に言えば、空車時であること条件として行うことが望ましい。そのことに配慮して、転舵ECU50は、終了処理が開始された後の転舵モータ36aへの供給電流I(維持電流である)に基づいて、上記分担車体荷重Wを推定するとともに、その分担車体荷重Wが、車両に乗員が搭乗していない場合の分担車体荷重Wである空車時分担荷重W0以下となった時点から、降車した乗員が車両からある程度遠ざかるであろうと推定できる時間として設定された設定時間である第1設定時間t1が経過した後に、比較的緩やかな車体の下降が実現されるように設定された第1漸減勾配dIDEC1で、転舵モータ36aへの供給電流Iを、0にまで漸減させる。
しかしながら、乗員の少なくとも一部が車両に搭乗したままで、車両の作動を停止させるためにIGスイッチ64をOFF状態とすることも予想される。そのことを考慮して、分担車体荷重Wが空車時分担荷重W0以下になっていなくても、転舵ECU50は、供給電流Iの上記漸減処理である第1漸減処理とは別の第2漸減処理を、かなりの長時間電流Iを転舵モータ36aに供給することは省エネの観点から相応しくないとして設定された第2設定時間t2が、終了処理が開始された時点から経過したことを条件として、実行する。その第2漸減処理において、転舵ECU50は、第2設定時間t2の経過の後に、搭乗している乗員が車体の下降に対する違和感を感じることがないように設定された第2漸減勾配dIDEC1で、転舵モータ36aへの供給電流Iを、0にまで漸減させる。ちなみに、漸減処理の目的の違いにより、第2漸減勾配dIDEC1は、第1漸減勾配dIDEC1よりも小さく設定されている。
上記終了処理が実行されることで、本転舵装置34では、車両の作動を開始させるべくIGスイッチ64をON状態とした時点において、転舵位置ψが、その時点で決定される目標転舵位置ψ*になっていない場合があり、転舵位置偏差Δψ(=ψ*-ψ)がある程度大きいときには、転舵位置ψの急変によって、急激に車体が上昇することが予想される。この上昇も、車両の乗員に違和感を与えることに繋がる。そこで、本転舵装置34では、転舵ECU50は、IGスイッチ64がON状態とされたとき、若しくは、ON状態とされることが予測されたときに、車輪12の転舵位置ψを目標転舵位置ψ*に漸近させるべく転舵モータ36aへの供給電流Iを漸増させる開始処理を実行する。IGスイッチ64がON状態とされることが予測されたときとは、具体的には、上述の運転席側のドアの開閉を検出するドアセンサ66によって、そのドアが開けられたときを意味する。
開始処理において、転舵ECU50は、開始処理の開始時点において上述の基本制御において決定される転舵モータ36aへの供給電流Iを、開始処理において到達すべき電流Iである到達電流I0に設定する。そして、転舵ECU50は、供給電流Iを、漸増電流IINCとして、漸増勾配dIINCで、到達電流I0まで漸増させる。この漸増勾配dIINCは、車体の上昇に対して乗員が違和感を感じない限りできるだけ早く漸増電流IINCが到達電流I0に到達する勾配として設定されている。
iii)転舵制御のフロー
上記基本制御,終了処理,開始処理を含む当該転舵装置34の制御、すなわち、転舵モータ36aへの供給電流Iの制御は、コントローラである転舵ECU50のコンピュータが、図3にフローチャートを示す転舵制御プログラムを、短い時間ピッチ(例えば、数m~数10msec)で繰り返し実行することによって、実行される。以下に、転舵制御プログラムに従う処理の流れについて、そのフローチャートに沿って、簡単に説明する。なお、厳密に言えば、転舵位置ψ,モータ回転角θは、直進状態位置を基準に車輪が車両外側,車両中心側のいずれに転舵されるか、つまり、転舵の向きによって、値の正負が異なり、同様に、転舵モータ36aへの供給電流Iもその向き(値の正負)が異なるが、説明の簡便化に配慮して、それらは、転舵の向きに関わらず正の値のものとして扱うこととする。
IGスイッチ64がON状態とされたこと、若しくは、IGスイッチ64がOFF状態とされているときにドアセンサ66の検出に基づいて運転席側のドアが開けられたことを条件として、転舵ECU50がスリープ状態を脱し、転舵制御プログラムの実行が開始される。
当該プログラムの実行が開始された場合、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す。他のステップも同様である)において、基本供給電流決定処理が実行される。基本供給電流決定処理は、詳しくは後述するが、ステアリングホイール54の操作位置δに基づいて、転舵モータ36aに供給する電流Iを決定する処理である。
続くS2において、当該プログラムの実行が今回開始されたのか否か、すなわち、今回の実行が初回であるか否かが判定される。初回の場合には、S4において、開始処理が実行される。開始処理は、詳しくは後述するが、当該転舵装置34の作動を開始するにあたって、転舵モータ36aへの供給電流Iを漸増させるための処理である。今回の実行が初回でなくても、S3において、開始処理実行フラグFIが“1”であると判定された場合には、S4の開始処理が実行される。開始処理実行フラグFIは、初期値が“0”であり、開始処理が実行中である場合、言い換えれば、開始処理の実行を継続すべきである場合に、“1”とされるフラグである。S3において開始処理実行フラグFIが“1”でないと判定された場合には、S4の開始処理はスキップされる。
開始処理が終了させられた場合、および、開始処理がスキップされた場合、続くS5において、終了処理実行フラグFFが“1”であるか否かが判定される。終了処理実行フラグFFは、初期値が“0”であり、終了処理が実行中である場合、言い換えれば、終了処理の実行を継続すべきである場合に、“1”とされるフラグである。終了処理は、詳しくは後述するが、当該転舵装置34の作動を終了させるにあたって、転舵モータ36aへの供給電流Iを漸減させるための処理である。終了処理実行フラグFFが“1”でないと判定された場合、S6~S8において、終了処理の開始条件が充足されているか否かが判定される。詳しく言えば、S6では、車速vが0であるか否か、すなわち、当該車両が停車中であるか否かが判定され、S7では、ステアリングホイール54の操作速度dδ/dtが0であるか否か、すなわち、運転者によってステアリング操作が行われているか否かが判定され、S8では、IGスイッチ64がOFF状態とされているか否かが判定される。車両が停車中であり、ステアリング操作が行われておらず、かつ、IGスイッチ64がOFF状態である場合に、終了処理の開始条件が充足されたとして、S9において、終了処理が実行される。S5において終了処理実行フラグFFが“1”であると判定された場合には、S6~S8はスキップされる。また、S6~S8において終了処理の開始条件が充足されていないと判定された場合には、S9の終了処理はスキップされる。
S10において、S1の基本供給電流決定処理において決定された供給電流I,S4の開始処理において漸増させられている供給電流I,S9の終了処理によって漸減させられている供給電流Iのいずれかが、転舵モータ36aに供給され、当該プログラムの1回の実行が終了する。
S1の基本供給電流決定処理は、図4にフローチャートを示す基本供給電流決定処理サブルーチンが実行されることによって、実行される。このサブルーチンに沿って説明すれば、基本供給電流決定処理では、まず、S21において、ステアリングセンサ56の検出に基づいて、ステアリングホイール54の操作位置δが取得され、続くS22において、取得された操作位置δに基づいて、目標転舵位置ψ*が決定される。次のS23において、決定された目標転舵位置ψ*に基づいて、目標モータ回転角θ*が決定され、S24において、モータ回転角センサによる検出に基づいて、実モータ回転角θが取得される。さらに、S25において、決定された目標モータ回転角θ*と取得された実モータ回転角θとに基づいて、モータ回転角偏差Δθが決定され、S26において、決定されたモータ回転角偏差Δθに基づいて、先に説明したフィードバック制御則に従って、必要転舵トルクTqが決定される。そして、S27において、決定された必要転舵トルクTqに基づいて、転舵モータ36aに供給すべき電流Iが決定され、当該サブルーチンに従う処理の実行が終了する。
S4の開始処理は、図5にフローチャートを示す開始処理サブルーチンが実行されることによって、実行される。このサブルーチンに沿って説明すれば、開始処理では、まず、S41において、先に説明した開始処理実行フラグFIの値が“1”とされ、S42において、基本供給電流決定処理によって現在決定されている供給電流Iが、漸増の後に到達すべき供給電流Iである到達電流I0とされる。次のS43において、漸増させている供給電流Iである漸増電流IINCが、漸増勾配dIINCの分だけ増加させられる。ちなみに、ここでの漸増勾配dIINCは、当該プログラムの実行ピッチあたりの供給電流Iの増加分として扱っている。また、漸増電流IINCは、開始処理が開始された時点では、0とされている。漸増電流IINCが増加させられた後、S44において、その漸増電流IINCが、供給電流Iに置き換えられる。
続くS45において、供給電流Iが上述の到達電流I0に到達したか否かが判定され、到達した場合には、S46,S47において、漸増電流IINCが0に、開始処理実行フラグFIが“0”にそれぞれリセットされ、当該サブルーチンの実行が終了する。つまり、開始処理の実行が終了させられるのである。S45において供給電流Iが上述の到達電流I0に到達していないと判定された場合には、S46,S47の処理がスキップされる。つまり、開始処理の実行が継続されるのである。
S9の終了処理は、図6にフローチャートを示す終了処理サブルーチンが実行されることによって、実行される。このサブルーチンに沿って説明すれば、終了処理では、まず、S61において、先に説明した終了処理実行フラグFFの値が“1”とされる。先に説明したように、終了処理における供給電流Iの漸減処理は、第1漸減処理と第2漸減処置との2つのいずれかが行われる。そのことに関連して、S62では、第1漸減処理されているか否かを示す第1漸減処理実行フラグFCが、“1”であるか否かが判定される。第1漸減処理実行フラグFCは、初期値が“0”とされ、第1漸減処理が実行中であるか(第1漸減処理の実行を継続すべきであるか)、若しくは、第1漸減処理の実行を待機している状態である場合に、“1”とされるフラグである。
S62において第1漸減処理実行フラグFCの値が“1”ではないと判定された場合、S63において、先に説明したように、車輪12が受ける分担車体荷重Wが、基本供給電流決定処理において決定されている供給電流Iに基づいて推定される。続くS64において、推定された分担車体荷重Wが、上述の空車時分担荷重W0以下であるか否かが判定される。分担車体荷重Wが空車時分担荷重W0以下である場合には、S65において、第1漸減処理実行フラグFCが“1”とされ、S66~S68において、第1漸減処理若しくは第1漸減処理に対する待機処理が実行される。なお、S62において第1漸減処理が実行中であると判定された場合には、S63,S64の処理を行わずして、S65以降の処理が、実行される。
第1漸減処理およびそれに対する待機処理について詳しく説明すれば、第1漸減処理に関連して、初期値が0である第1タイムカウンタCT1が設定されており、S66において、その第1タイムカウンタCT1がカウントアップされる。S67において、カウントアップされた第1タイムカウンタCT1の値が、第1設定値CT10以上となっているか否かが判定される。第1設定値CT10は、当該プログラムの実行ピッチを掛けた値が上述の第1設定時間t1となる値に設定されている。第1タイムカウンタCT1の値が第1設定値CT10以上となっている場合には、第1設定時間t1が経過しているとして、つまり、乗員が全員降車してからある程度の時間が経過したと判断して、S68において、第1漸減処理が行われる。第1漸減処理では、第1設定時間t1からのさらなる時間の経過に伴って、第1漸減勾配dIDEC1で、基本供給電流決定処理において決定されている供給電流Iが漸減させられる。ちなみに、ここでの第1漸減勾配dIDEC1は、当該プログラムの実行ピッチあたりの供給電流Iの減少分として扱っている。S67において第1タイムカウンタCT1の値が第1設定値CT10以上とはなっていないと判定された場合には、S68の第1漸減処理の実行を待機すべく、当該サブルーチンの実行を終了する。
S64において分担車体荷重Wが空車時分担荷重W0以下ではないと判定された場合には、S69~S71において、第2漸減処理若しくは第2漸減処理に対する待機処理が実行される。詳しく説明すれば、第2漸減処理に関連して、初期値が0である第2タイムカウンタCT2が設定されており、S69において、その第2タイムカウンタCT2がカウントアップされる。S70において、カウントアップされた第2タイムカウンタCT2の値が、第2設定値CT20以上となっているか否かが判定される。第2設定値CT20は、当該プログラムの実行ピッチを掛けた値が上述の第2設定時間t2となる値に設定されている。第2タイムカウンタCT2の値が第2設定値CT20以上となっている場合には、第2設定時間t2が経過しているとして、つまり、終了処理が開始されてからある程度長い時間が経過したと判断して、S71において、第2漸減処理が行われる。第2漸減処理では、第2設定時間t2からのさらなる時間の経過に伴って、第2漸減勾配dIDEC2で、基本供給電流決定処理において決定されている供給電流Iが漸減させられる。ちなみに、ここでの第2漸減勾配dIDEC2は、当該プログラムの実行ピッチあたりの供給電流Iの減少分として扱っている。S70において第2タイムカウンタCT2の値が第2設定値CT20以上とはなっていないと判定された場合には、当該サブルーチンの実行を終了する。
S68の第1漸減処理、若しくは、S71の第2漸減処理によって供給電流Iが漸減させられた場合、S72において、その供給電流Iが0にまで漸減させられたか否かが判定される。供給電流Iが0となった場合には、S73において、上述の第1漸減処理実行フラグFC,終了処理実行フラグFFの値が、それぞれ、“0”にリセットされ、第1タイムカウンタCT1,第2タイムカウンタCT2の値が、それぞれ、0にリセットされる。そして、S74において、当該転舵制御プログラムの実行を停止すべく、転舵ECU50はスリープ状態とされる。S72において供給電流Iが0にはなっていない場合には、次回の当該プログラムの実行で終了処理を継続させるべく、当該サブルーチンの実行は終了させられる。
10:車両用車輪配設モジュール 12:車輪 14:車輪駆動ユニット 14a:ハウジング〔ステアリングナックル〕 34:転舵装置 36:転舵アクチュエータ 36a:転舵モータ〔電動モータ〕〔駆動源〕 36b:減速機 36c:アクチュエータアーム 38:タイロッド 44:動作変換機構 50:転舵電子制御ユニット〔コントローラ〕 52:操作装置 54:ステアリングホイール〔ステアリング操作部材〕 56:ステアリングセンサ 60:操作電子制御ユニット 62:CAN 64:イグニッションスイッチ 66:ドアセンサ KP:キングピン軸線

Claims (8)

  1. 車両が有する1つの車輪を転舵する転舵装置であって、
    サスペンション装置の一部分を構成して車体に対する上下動が許容されるとともに、車輪を回転可能に保持するステアリングナックルと、
    駆動源としての電動モータを有し、車輪を転舵するために、その電動モータが発生させる力に依拠して前記ステアリングナックルを回動させるアクチュエータと、
    前記電動モータへの供給電流を制御することで、運転者によるステアリング操作に応じた車輪の転舵を実現させるコントローラと
    を備え、
    前記コントローラが、
    車両のイグニッションスイッチがOFF状態とされた後、前記電動モータへの供給電流を漸減させて当該転舵装置の作動を終了させる終了処理を実行するように構成され、かつ、前記終了処理において、前記イグニッションスイッチがOFF状態とされた後、乗員の降車が推定された時点から設定時間が経過したときに、前記電動モータへの供給電流を漸減させる漸減処理を実行するように構成された転舵装置。
  2. 前記コントローラが、
    前記ステアリング操作に基づいて車輪の転舵位置の目標となる目標転舵位置を決定するとともに、前記ステアリング操作の程度が変化していない場合においても、車輪の転舵位置を前記目標転舵位置に維持するために必要な維持電流が前記電動モータに供給されるように、前記電動モータへの供給電流を制御するように構成された請求項1に記載の転舵装置。
  3. 前記設定時間を第1設定時間とし、前記漸減処理を第1漸減処理とした場合において、 前記コントローラが、前記終了処理において、
    前記イグニッションスイッチがOFF状態とされた後、第2設定時間が経過するまでに乗員の降車が推定されなかった場合には、その第2設定時間が経過したときに、前記電動モータへの供給電流を漸減させる第2漸減処理を実行するように構成された請求項1または請求項2に記載の転舵装置。
  4. 前記第2漸減処理における前記電動モータへの供給電流の漸減勾配が、前記第1漸減処理における前記電動モータへの供給電流の漸減勾配よりも小さくされている請求項3に記載の転舵装置。
  5. 前記コントローラが、前記電動モータへの供給電流の変化に基づいて乗員の降車を推定するように構成された請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の転舵装置。
  6. 前記コントローラが、
    前記ステアリング操作が行われていないことを前提として、前記終了処理を実行する請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の転舵装置。
  7. 車両が有する1つの車輪を転舵する転舵装置であって、
    サスペンション装置の一部分を構成して車体に対する上下動が許容されるとともに、車輪を回転可能に保持するステアリングナックルと、
    駆動源としての電動モータを有し、車輪を転舵するために、その電動モータが発生させる力に依拠して前記ステアリングナックルを回動させるアクチュエータと、
    前記電動モータへの供給電流を制御することで、運転者によるステアリング操作に応じた車輪の転舵を実現させるコントローラと
    を備え、
    前記コントローラが、
    車両のイグニッションスイッチがOFF状態とされた後、前記電動モータへの供給電流を漸減させて当該転舵装置の作動を終了させる終了処理を実行するように構成され、かつ、前記ステアリング操作が行われていないことを前提として、前記終了処理を実行するように構成された転舵装置。
  8. 前記コントローラが、
    前記ステアリング操作に基づいて車輪の転舵位置の目標となる目標転舵位置を決定するとともに、車両のイグニッションスイッチがON状態とされたとき、若しくは、ON状態とされることが予測されたときに、当該転舵装置の作動を開始するために、車輪の転舵位置を前記目標転舵位置に漸近させるべく前記電動モータへの供給電流を漸増させる開始処理を実行するように構成された請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の転舵装置。
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