JP7247943B2 - 車両用ステアリングシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて左右の車輪を独立して転舵するステアリングシステムに関する。
左右の車輪を独立して転舵可能なステアリングシステム(以下、「左右独立転舵型ステアリングシステム」という場合がある)において、例えば、下記特許文献に記載されているように、車両の走行速度(以下、「車速」という場合がある)に応じて、左右の車輪の転舵量の比(以下、「転舵量比」という場合がある)を変更する技術が存在する。詳しく言えば、車速が高い場合には、左右の車輪の転舵量が同等となるパラレルジオメトリに従って、車速が低い場合には、旋回外輪の転舵量が旋回内輪の転舵量より小さくなるアッカーマンジオメトリに従って、左右の車輪を転舵し、旋回安定性と小回り性とをバランスよく担保させている。
特開2019-171908号公報
左右の車輪の転舵量比を車速に応じて変更する場合、車両が加速若しくは減速しているとき、その加速若しくは減速の程度が大きい場合に、その転舵量比が大きく変化することで、運転者に、挙動の変化に伴う違和感を与えることも予測される。したがって、改良を施すことにより、左右独立転舵型ステアリングシステムの実用性を向上させることが可能である。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車両用ステアリングシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用ステアリングシステムは、
左右の車輪を互いに独立して転舵する1対の車輪転舵装置と、それら1対の車輪転舵装置を制御するコントローラとを備えた車両用ステアリングシステムであって、
前記コントローラが、
左右の車輪の転舵量の比である転舵量比を車速に基づいて変更するとともに、車速の変化の程度に基づいて、前記転舵量比の変更速度を制限するように構成されたことを特徴とする。
上記本発明の車両用ステアリングシステム(以下、単に、「ステアリングシステム」という場合がある)によれば、車速の変化の程度に基づいて転舵量比の変更速度が制限されるため、挙動の変化に伴う違和感を運転者に与えることが抑制される。その結果、本発明のステアリングシステムは、実用性の高いステアリングシステムとなる。
発明の態様
車輪の「転舵量」は、直進時における位置からの角度変化、つまり、転舵角と考えることができる。その意味において、左右の車輪の「転舵量比」は、転舵角比と考えることができ、転舵量比が大きいとは、左右の車輪の転舵量の差が大きいと、転舵量比が小さいとは、左右の車輪の転舵量の差が小さいと、それぞれ定義することができる。その定義に従えば、「車速に基づく転舵量比の変更」は、例えば、転舵量比は、車速が高い程、大きくなるように設定することができる。具体的には、転舵量比は、後に詳しく説明するアッカーマン率に従った比とすることができる。さらに言えば、転舵量比は、左右の車輪のうちの旋回外輪となるものの転舵量が、左右の車輪のうちの旋回内輪となるものの転舵量よりも小さくなるように設定することができる。
具体的な態様として、本発明のステアリングシステムは、例えば、左右の車輪の一方の転舵量を、転舵要求に基づいて決定し、左右の車輪の他方の転舵量を、決定された左右の車輪の前記一方の転舵量と、車速に基づいて設定された転舵量比とに基づいて決定するように構成されていてもよい。そして、そのような構成を採用する場合、車速の変化の程度に基づいて、左右の車輪の上記一方の転舵量に対する左右の車輪の上記他方の転舵量の変化を制限するようにして、転舵量比の変更速度を制限するようにすればよい。
「車速の変化の程度」とは、単位時間あたりの車速の変化、すなわち、車速の変化速度と考えることができる。車速の変化の程度を指標するパラメータとして、例えば、車両に生じている前後方向の加速度(加速中の場合には、正の値となり、減速中の場合には、減速度であり、負の値となる)、すなわち、車両の前後加速度や、車両に付与される制駆動力(加速する場合の駆動力と減速する場合の制動力とを含む概念である)が、考えられる。本発明における転舵量比の変更速度の制限は、それらのパラメータに基づいて行えばよい。
運転者に与える違和感の抑制という上記効果に鑑みれば、車速の変化の程度が高い場合に、低い場合に比べて、転舵量比の変更速度の制限をより大きくすることが望ましい。また、例えば、車速の変化の程度が設定された第1程度を超えたときに、転舵量比を固定し、次いで、第1程度より低く設定された第2程度以下となったときに、設定変更速度以下の転舵量比の変更を許容するようにしてもよい。
第1実施例の車両用ステアリングシステムが搭載された車両の全体構成を示す模式図である。 第1実施例の車両用ステアリングシステムを構成する車輪転舵装置が組み込まれた車輪配設モジュールを示す斜視図である。 左右の車輪の転舵量比について説明するグラフである。 第1実施例の車両用ステアリングシステムにおける左右の車輪の転舵量比の変更速度についての制限を説明するためのグラフである。 第1実施例の車両用ステアリングシステムにおける車速の変化に対する車輪の転舵量の変化を示すグラフである。 第1実施例の車両用ステアリングシステムにおいて実行される転舵統括制御プログラムのフローチャートである。 第1実施例の車両用ステアリングシステムにおいて実行される車輪転舵プログラムのフローチャートである。 第1実施例の車両用ステアリングシステムにおいて実行される転舵統括制御プログラムの中で実行される転舵角比決定サブルーチンのフローチャートである。 第2実施例の車両用ステアリングシステムにおける車速の変化に対する車輪の転舵量の変化を示すグラフである。 第2実施例の車両用ステアリングシステムにおいて実行される転舵統括制御プログラムの中で実行される転舵角比決定サブルーチンのフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例である車両用ステアリングシステムを、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
[A]車両用ステアリングシステムが搭載された車両の全体構成
第1実施例のステアリングシステムは、図1に模式的に示すように、左右の前輪10FL,10FRおよび左右の後輪10RL,10RRを有する車両に搭載されている。左右の前輪10FL,10FRが駆動輪、かつ、転舵輪とされている。なお、左右の前輪10FL,10FRを区別する必要がない場合には、それらを前輪10Fと、左右の後輪10RL,10RRを区別する必要がない場合には、それらを後輪10Rと、それぞれ総称し、前輪10F,後輪10Rを区別する必要がない場合には、単に、車輪10と総称することがあることとする。
本ステアリングシステムは、いわゆるステアバイワイヤ型のステアリングシステムであり、2つの前輪10Fを互いに独立して転舵するためにそれら前輪10Fに対してそれぞれ設けられた1対の車輪転舵装置12と、運転者の操作を受け付けるための操作装置14と、1対の車輪転舵装置12をそれぞれ制御するための1対の転舵電子制御ユニット(以下、「転舵ECU」と略す場合がある)16と、操作装置14を制御するとともに転舵ECU16を統括するための操作電子制御ユニット(以下、「操作ECU」と略す場合がある)18とを含んで構成されている。本ステアリングシステムの構成および制御については、後に詳しく説明するが、2つの転舵ECU16と、操作ECU18とによって、当該ステアリングシステムのコントローラが構成されていると考えることができる。
また、本車両には、2つの前輪10Fにそれぞれ設けられてそれぞれを電動モータによって回転駆動する1対の車輪駆動ユニット20を備えた車両駆動システムが搭載されている。車両駆動システムは、運転者によって操作されるアクセル操作部材としてのアクセルペダル22と、アクセルペダル22の操作量を検出するためのアクセル操作量センサ24と、そのアクセル操作量センサ24によって検出されたアクセル操作量に基づいて1対の車輪駆動ユニット20の作動を制御する車両駆動電子制御ユニット(以下、「駆動ECU」と略す場合がある)26とを備えている。車両駆動システムは、一般的な構成を有し、一般的な制御が行われるものであるため、車両駆動システムの構成および制御についての説明は省略する。
さらに、本車両には、液圧式のブレーキシステムが設けられている。ブレーキシステムは、運転者によって操作されるブレーキ操作部材としてのブレーキペダル30と、ブレーキペダル30に連結されたマスタシリンダ32と、ポンプ等からなる液圧源を有して作動液を加圧する作動液供給装置34と、4つの車輪にそれぞれ設けられて作動液供給装置34からの作動液の圧力によってそれぞれを制動するための4つのブレーキ装置36と、作動液供給装置34の作動を制御するブレーキ電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という場合がある)38とを備えている。ブレーキシステムは、いわゆるブレーキバイワイヤ型のシステムであり、ブレーキECU38は、ブレーキ操作量センサ40によって検出されたブレーキペダル30の操作量であるブレーキ操作量に基づいて、作動液供給装置34から各車輪10のブレーキ装置36へ供給される作動液の圧力を制御することで、当該車両に付与される制動力を制御する。ブレーキシステムは、一般的な構成を有し、一般的な制御が行われるものであるため、ブレーキシステムの構成および制御についての説明は省略する。
車両には、CAN(car area network or controllable area network)44が設けられており、そのCAN44には、2つの転舵ECU16,操作ECU18,駆動ECU26,ブレーキECU38が接続されている。それらのECU16,18,26,38は、CAN44を介して互いに通信しつつ、各自が行うべき制御を実行する。ちなみに、それらのECU16,18,26,38の各々は、CPU,ROM,RAM等を有するコンピュータと、そのコンピュータの指令に基づいて構成要素(例えば、電動モータ,バルブ,ポンプ等)を駆動するためのドライバ(駆動回路)とを含んで構成されている。なお、車両には、当該車両に生じている前後方向の加速度である前後加速度を検出するための前後加速度センサ46が設けられ、また、後輪10Rの各々に対してその各々の車輪回転速度(以下「車輪速」という場合がある)vWを検出するための車輪速センサ48が設けられている。それら前後加速度センサ46,車輪速センサ48も、CAN44に接続されている。
[B]車両用ステアリングシステムのハード構成
本実施例の車両用ステアリングシステムの1対の車輪転舵装置12の各々は、車輪配設モジュール50に組み込まれている。車輪配設モジュール50には、上述の車両駆動システムの1対の車輪駆動ユニット20の1つ,ブレーキシステムの4つのブレーキ装置36のうちの1つも、組み込まれている。車輪配設モジュール(以下、単に、「モジュール」と略す場合がある)50は、図2に示すように、タイヤ10aが装着されたホイール10bを車体に配設するためのモジュールである。ホイール10b自体を車輪と考えることができるが、本実施例においては、便宜的に、タイヤ10aが装着されたホイール10bを車輪10と呼ぶこととする。
モジュール50の構成を説明しつつ本ステアリングシステムの車輪転舵装置12について説明すれば、本モジュール50に配設されている上述の車輪駆動ユニット20は、ハウジング20aと、ハウジング20aに内蔵された駆動源としての電動モータおよびその電動モータの回転を減速する減速機(ともに図示を省略する)と、ホイール10bが取り付けられるアクスルハブ(図では隠れて見えない)とを有している。車輪駆動ユニット20は、ホイール10bのリムの内側に配置されるものであり、いわゆるインホイールモータユニットと呼ばれるものである。車輪駆動ユニット20は、よく知られた構造のものであるため、その構造についての説明は省略する。
本モジュール50は、マクファーソン型サスペンション装置(「マクファーソンストラット型」とも呼ばれる)を含んで構成されている。このサスペンション装置において、車輪駆動ユニット20のハウジング20aは、車輪を回転可能に保持するキャリアとして、さらに言えば、ハウジング20aは、車輪転舵装置12におけるステアリングナックルとして機能し、車体に対する上下動が許容される。したがって、サスペンション装置は、サスペンションアームであるロアアーム52と、車輪駆動ユニット20のハウジング20aと、ショックアブソーバ54と、サスペンションスプリング56とを含んで構成されている。
サスペンション装置自体は一般的な構造のものであるため、簡単に説明すれば、ロアアーム52は、いわゆるLアームと呼ばれる形状のものであり、基端部が車両前後方向において2つの部分に分かれており、その基端部において、第1ブッシュ58,第2ブッシュ60を介して、アーム回動軸線LLのまわりに回動可能に、車体のサイドメンバー(図示を省略)に支持されている。車輪駆動ユニット20のハウジング20aは、それの下部において、ロアアーム52の先端部に、第1ジョイントであるアーム連結用ボールジョイント62(以下、「第1ジョイント62」という場合がある)を介して、回動可能に連結されている。
ショックアブソーバ54は、下端部が、車輪駆動ユニット20のハウジング20aに固定的に支持され、上端部が、アッパサポート64を介して、車体のタイヤハウジングの上部に支持されている。サスペンションスプリング56の上端部も、アッパサポート64を介して車体のタイヤハウジングの上部に支持されており、サスペンションスプリング56の下端部は、ショックアブソーバ54にフランジ状に設けられたロアサポート54aによって支持されている。つまり、サスペンションスプリング56とショックアブソーバ54とは、ロアアーム52と車体との間に、互いに並列的に配設されているのである。
上述のように本モジュール50は、ブレーキ装置36を有しており、そのブレーキ装置36は、ホイール10bとともにアクスルハブに取り付けられて車輪10とともに回転するディスクロータ66と、そのディスクロータ66を跨ぐようにして車輪駆動ユニット20のハウジング20aに保持されたブレーキキャリパ68とを含んで構成されたディスクブレーキ装置である。詳しい説明は省略するが、このブレーキキャリパ68は、摩擦部材としてのブレーキパッドと、液圧式のシリンダとを有し、ブレーキ装置36は、作動液供給装置34から液圧シリンダに供給される作動液の圧力に依存してブレーキパッドをディスクロータ66に押し付けることで、車輪10の回転を止めるための制動力を発生させるように構成されている。
車輪転舵装置12は、左右1対の車輪10のうちの片方のみを他方とは独立して転舵するための単輪独立転舵装置であり、概ね、先に説明したようにステアリングナックルとして機能する車輪駆動ユニット20のハウジング20a(以下、車輪転舵装置12の構成要素として扱う場合には、「ステアリングナックル20a」という場合がある。)と、ロアアーム52の基端部に近い位置においてロアアーム52に配設された転舵アクチュエータ70と、その転舵アクチュエータ70とステアリングナックル20aとを連結するタイロッド72とを含んで構成されている。
転舵アクチュエータ70は、駆動源としての電動モータである転舵モータ70aと、転舵モータ70aの回転を減速する減速機70bと、減速機70bを介した転舵モータ70aの回転によって回動させられてピットマンアームとして機能するアクチュエータアーム70cとを含んで構成されている。タイロッド72の基端部は、第2ジョイントであるロッド基端部連結用ボールジョイント74(以下、「第2ジョイント74」という場合がある)を介して、アクチュエータアーム70cに連結され、タイロッド72の先端部は、第3ジョイントであるロッド先端部ボールジョイント76(以下、「第3ジョイント76」という場合がある)を介して、ステアリングナックル20aが有するナックルアーム20bに連結されている。
本車輪転舵装置12においては、上記アッパサポート64の中心と、第1ジョイント62の中心とを結ぶ線が、キングピン軸線KPとなる。転舵モータ70aを動作させることで、図に太矢印で示すように、転舵アクチュエータ70が有するアクチュエータアーム70cは、アクチュエータ軸線ALまわりに回動する。その回動がタイロッド72によって伝達されて、ステアリングナックル20aは、キングピン軸線KPまわりに回動させられる。つまり、図に太矢印で示すように、車輪10が転舵されるのである。このような構造から、本車輪転舵装置12では、アクチュエータアーム70c,タイロッド72,ナックルアーム20b等を含んで、転舵モータ70aの回転動作を車輪10の転舵動作に変換する動作変換機構78を備えているのである。
車輪転舵装置12は、転舵アクチュエータ70がロアアーム52に配設されている。そのため、モジュール50の車体への組み付け作業を簡便に行うことが可能となる。端的に言えば、ロアアーム52の基端部を車体のサイドメンバーに取り付け、アッパサポート64を車体のタイヤハウジングの上部に取り付けるだけで、サスペンション装置,ブレーキ装置,車輪転舵装置を、車両に搭載することができるのである。つまり、本モジュール50は、車両に対する搭載性において優れたモジュールとされているのである。
操作装置14は、ステアバイワイヤ型のステアリングシステムにおける一般的な構造を有するものであり、簡単に説明すれば、図1に示すように、運転者によって操舵操作されるステアリング操作部材としてのステアリングホイール80と、そのステアリングホイール80の回転角であるステアリング操作角をステアリング操作部材の直進状態位置からの操作量として検出するためのステアリングセンサ82と、ステアリングホイール80に操作反力を付与する反力付与装置84とを含んで構成されている。反力付与装置84は、力源としての電動モータである反力モータ84aと、反力モータ84aの力をステアリングホイール80に伝達するための減速機84bとを含んで構成されている。
[C]車両用ステアリングシステムの制御
i)基本制御
本ステアリングシステムでは、操作ECU18が、各前輪10Fの転舵量の目標として、左前輪10FLの目標転舵角ψL *および右前輪の目標転舵角ψR *を決定し、それら目標転舵角ψL *,ψR *に基づいて、1対の転舵ECU16が、それぞれ、自身に対応する車輪転舵装置12を制御して、左前輪10FL,右前輪10FRを、それぞれの転舵角ψL,ψRが目標転舵角ψL *,ψR *となるように転舵する。
詳しく説明すれば、操作ECU18は、転舵要求、すなわち、ステアリングセンサ82によって取得したステアリング操作角δに基づいて、車体において実現させようとする車体スリップ角βSである目標車体スリップ角βS *を決定する。ちなみに、本車両が自動運転を行っている場合には、自動運転システム(図示省略)から、転舵要求として、目標車体スリップ角βS *についての情報が、CAN44を介して送られてくる。操作ECU18は、目標車体スリップ角βS *に基づいて、左右の前輪10FL,10FRのうち、いずれが、旋回外輪(旋回中心から遠い側の車輪であり、以下、「旋回外輪10FO」という場合がある)となり、いずれが旋回内輪(旋回中心に近い側の車輪であり、以下、「旋回内輪10FI」という場合がある)となるかを決定する。
操作ECU18は、左右の前輪10FL,10FRの各々の転舵角ψL,ψRの目標となる目標転舵角ψL *,ψR *を決定するのであるが、本ステアリングシステムでは、左右の車輪の転舵量の比(転舵量比)としての転舵角ψL,ψRの比(以下、「転舵角比」という場合がある)Rを、車速vに応じて変更するために、操作ECU18は、目標転舵角ψL *,ψR *を、車速vに基づいて予め設定されている転舵角比Rに基づいて決定する。
ここで、転舵角比Rについて、図3を参照しつつ詳しく説明する。旋回外輪10FOの転舵角をψO,旋回内輪10FIの転舵角をψIと定義すれば、転舵角比Rは、例えば、
R=ψO/ψI
と定義できる。
図3(a)は、いわゆるパラレルジオメトリに従った転舵状態を模式的に示しており、この転舵状態では、大まかに言えば、旋回外輪10FOの転舵角ψOと旋回内輪10FIの転舵角ψIとは互いに等しく、転舵角比Rは、“1”となる。旋回内輪10FIの向きは、旋回中心TCと旋回内輪10FIの接地面の中心CIとを結ぶ線に対して直角であるが、旋回外輪10FOの向きは、旋回中心TCと旋回外輪10FOの接地面の中心COとを結ぶ線に対して直角とはなっていない。なお、本ステアリングシステムでは、便宜的ではあるが、旋回内輪10FIの転舵角ψIと車体スリップ角βSとが等しくなるように扱っている。
それに対して、図3(b)は、いわゆるアッカーマンジオメトリに従った転舵状態を模式的に示しており、大まかに言えば、旋回内輪10FIの向きが、旋回中心TCと旋回内輪10FIの接地面の中心CIとを結ぶ線に対して直角となり、かつ、旋回外輪10FOの向きは、旋回中心TCと旋回外輪10FOの接地面の中心COとを結ぶ線に対して直角となっている。したがって、旋回外輪10FOの転舵角ψOは、旋回内輪10FIの転舵角ψIよりも小さくなっており、転舵角比Rは、この転舵状態のときの特定の値であるアッカーマン転舵角比RAとなる。
アッカーマン率Aは、パラレルジオメトリに従った転舵状態では、0%と、アッカーマンジオメトリに従った転舵状態では、100%と、それぞれ考えることができる。ちなみに、アッカーマン率Aと転舵角比Rとの関係は、下式で表すことができる。
A=(1-R)/(1-RA)×100%
アッカーマン率Aが高いと、車両の旋回中のタイヤ10aのスリップを抑えることができ、タイヤ10aの摩耗,タイヤ10aが発するスキール音(キュー)を抑制することができる。一方で、アッカーマン率Aが低いと、車両の旋回性能が向上する。簡単に言えば、車両の走行が、きびきびした(スポーティな)ものとなる。それらのことに鑑み、本ステアリングシステムでは、操作ECU18は、車速vに応じて、アッカーマン率Aを変更すべく、転舵角比Rを変更する。
図3(c)は、車速vと転舵角比Rとの関係を示すグラフであり、操作ECU18は、このグラフに示すように、車速vが高くなるに連れて、転舵角比Rを大きく、逆に言えば、車速vが低くなる程、転舵角比Rを小さくする。詳しく言えば、転舵角比Rを、車速vが下限車速vL(例えば、20km/h)以下である場合には、アッカーマン転舵角比RAに、車速vが上限車速vU(例えば、100km/h)以上である場合には、1に、それぞれ設定し、下限車速vLと上限車速vUとの間である場合には、車速vが高くなるにつれて、アッカーマン転舵角比RAから1に近づくように設定する。
操作ECU18は、上述した目標車体スリップ角βS *に基づいて、旋回内輪10FIの目標転舵角ψ*である目標内輪転舵角ψI *を、次式に従って、
ψI *=βS *
となるように決定し、その目標内輪転舵角ψI *と車速vとに基づいて、図3(c)に示すようなマップデータを参照しつつ転舵角比Rを特定し、そして、その特定された転舵角比Rと、旋回内輪10FIの目標内輪転舵角ψI *とに基づいて、旋回外輪10FOの目標転舵角ψO *である目標外輪転舵角ψO *を、次式に従って、
ψO *=ψI *×R
決定する。ちなみに、操作ECU18は、車速vを、車輪駆動ユニット20の駆動モータの回転速度に依拠する前輪10Fの各々の車輪速vWと、車輪速センサ48の検出に依拠する後輪10Rの各々の車輪速vWとに基づいて特定する。
操作ECU18は、左前輪10FLが旋回外輪10FOである場合には、左前輪10FLの目標転舵角ψ*である左輪目標転舵角ψL *を、ψO *に、右前輪10FRの目標転舵角ψ*である右輪目標転舵角ψR *を、ψI *に、それぞれ決定し、右前輪10FRが旋回外輪10FOである場合には、左輪目標転舵角ψL *を、ψI *に、右輪目標転舵角ψR *を、ψO *に、それぞれ決定する。操作ECU18は、決定した目標転舵角ψL *,ψR *についての情報を、CAN44を介して、左右の前輪10Fに対応する2つの転舵ECU16のそれぞれに送信する。
各転舵ECU16は、自身に対応する車輪転舵装置12を、自身に対応する前輪10Fの転舵角ψが、送信されてくる目標転舵角ψ*となるように制御する。詳しく説明すれば、車輪転舵装置12は、車輪10の転舵角ψを直接的に検知するための転舵角センサを有していないため、本ステアリングシステムでは、車輪10の転舵角ψと転舵モータ70aの回転角(以下、「モータ回転角」という場合がある)θとの間に特定の関係があることを利用して、転舵ECU16は、転舵モータ70aのモータ回転角θに基づいて、転舵アクチュエータ70が発生させる転舵力を制御する。転舵アクチュエータ70が発生させる転舵力は、転舵モータ70aが発生させるトルクである転舵トルクTqと等価であるため、具体的には、転舵ECU16は、転舵モータ70aが発生させるべき転舵トルクTqである目標転舵トルクTq*を、転舵モータ70aのモータ回転角θに基づいて決定する。ちなみに、モータ回転角θは、車両直進時における状態からのモータ軸の変位角と考えることができ、360°を超えて累積される。
目標転舵トルクTq*の決定について具体的に説明すれば、転舵ECU16は、各車輪10について、上記目標転舵角ψ*に基づいて、モータ回転角θの目標である目標モータ回転角θ*を決定する。転舵モータ70aは、ブラシレスDCモータであり、自身への電流供給における相の切換えのためにモータ回転角センサ(例えば、ホールIC,レゾルバ等である)を有している。転舵ECU16は、このモータ回転角センサの検出に基づいて、基準モータ回転角を基準とした現時点のモータ回転角θである実モータ回転角θを把握している。転舵ECU16は、目標モータ回転角θ*に対する実モータ回転角θの偏差であるモータ回転角偏差Δθを求め、このモータ回転角偏差Δθ(=θ*-θ)に基づいて、次式に従って、目標転舵トルクTq*を決定するのである。
Tq*=GP・Δθ+GD・(dΔθ/dt)+GI・∫Δθdt
なお、上記式は、モータ回転角偏差Δθに基づくフィードバック制御則に従った式であり、第1項,第2項,第3項は、それぞれ、比例項,微分項,積分項、GP,GD,GIは、それぞれ,比例ゲイン,微分ゲイン,積分ゲインである。
転舵トルクTqと転舵モータ70aへの供給電流Iとは、特定の関係にある。言い換えれば、転舵トルクTqが転舵モータ70aの発揮する力に依存しているため、転舵トルクTqと供給電流Iとは、概ね比例関係にある。そのことに従って、転舵ECU16は、決定した目標転舵トルクTq*に基づいて、転舵モータ70aへの供給電流Iの目標である目標供給電流I*を決定し、その目標供給電流I*を、転舵モータ70aに供給する。
ii)転舵角比の変更についての制限と転舵角の変化の様子
上述した基本制御によれば、端的に言えば、車速vに応じて左右の前輪10Fの転舵角比Rが変更される。例えば、制動時,加速時には、車速vが大きく変化する場合があり、車速vの変化速度が高い場合には、転舵角比Rの変更速度も高くなり、旋回外輪10FOの転舵角ψOが比較的速く変化することになる。この転舵角ψOの変化は、車両に作用する横力の意図しない変化となり、車両の挙動の乱れや、違和感を運転者に与えることに繋がる。そこで、本ステアリングシステムでは、転舵角比Rの変更に対して制限を設けている。
詳しく説明すると、転舵角比Rが変更される速度を転舵角比変更速度ΔRと定義すれば、本ステアリングシステムでは、操作ECU18は、転舵角比変更速度ΔRが変更速度制限値ΔRLIMを超えないように、転舵角比Rを決定し、そのように決定された転舵角比Rに基づいて、旋回外輪10FOの目標転舵角を決定する。
具体的には、操作ECU18は、後に説明するように、一定の時間ピッチで転舵統括制御プログラムを実行し、そのプログラムの1回の実行ごとに、転舵角比Rを決定する。操作ECU18は、先に説明したように、目標内輪転舵角ψI *,車速vに基づき上述のマップデータを参照しつつ転舵角比Rを決定するのであるが、この転舵角比Rは、仮の転舵角比となる標準転舵角比RSである。操作ECU18は、前回の当該プログラムの実行によって最終的に決定された転舵角比Rを、前回転舵角比RPREとして特定し、その前回転舵角比RPREに対する標準転舵角比RSの差分を、プログラムの実行時間ピッチあたりの転舵角比Rの変化量、すなわち、転舵角比変更速度ΔRとして特定する。操作ECU18は、この転舵角比変更速度ΔRの絶対値が、上記変更速度制限値ΔRLIMを超えている場合に、転舵角比Rの変更に対して制限を加える。詳しく言えば、転舵角比変更速度ΔRを、変更速度制限値ΔRLIM以内に抑えるのである。
本ステアリングシステムでは、操作ECU18は、変更速度制限値ΔRLIMを、車両に配設されている前後加速度センサ46によって検出された前後加速度Gxに基づき、図4のグラフに示すようなマップデータを参照して決定する。前後加速度Gxは、正の値となっている場合は、車両が加速中であることを示しており、負の値となっている場合は、車両が減速中であることを示している。そのグラフから解るように、変更速度制限値ΔRLIMは、加速時,減速時のいずれにおいても、前後加速度Gxの絶対値が大きくなる程、小さく設定されている。つまり、急加速,急減速であればある程、転舵角比Rの変更に対する制限が大きくされているのである。
具体的には、操作ECU18は、転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIM以下である場合には、その転舵角比変更速度ΔRを維持する。それに対して、転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIMを超えている場合、加速時では、転舵角比変更速度ΔRを変更速度制限値ΔRLIMに置き換え、減速時では、転舵角比変更速度ΔRを変更速度制限値ΔRLIMの符号を反転した値に置き換える。操作ECU18は、そのように維持された若しくは置き換えられた転舵角比変更速度ΔRを、上述の前回転舵角比RPREに加えることで、今回の当該プログラムの実行における転舵角比Rを決定する。
以上のような転舵角比変更速度ΔRの制限の下での車体スリップ角βSが一定のときの車速vの変化に対する旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化は、図5に示すグラフのようになる。上限車速vUより高い車速vから比較的大きな減速度Gxで減速させて、つまり、比較的大きな制動力を付与して、上限車速vUを経て第1速度v1に至ったときには、つまり、時刻t1から時刻t2の間において、上記制限のない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的大きく、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化勾配は比較的大きい。それに対して、上記制限がある場合、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化、すなわち、転舵角比Rの変化は、比較的緩やかになる。その後、時刻t2から、比較的小さい減速度Gxで、下限速度vLを経て車両が停車に至るときには、制限がない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、車速vが下限車速vLに至るまで、つまり、時刻t3まで、比較的緩やかに変化する。制限がある場合にも、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、t3よりも遅い時刻t4まで、比較的緩やかに変化する。
同様に、下限車速vLより低い車速vから比較的大きな加速度Gxで加速させて、つまり、比較的大きな駆動力を付与して、下限車速vLを経て第2速度v2に至ったときには、つまり、時刻t5から時刻t6の間において、上記制限のない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的大きく、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化勾配は比較的大きい。それに対して、上記制限がある場合、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化すなわち転舵角比Rの変化は、比較的緩やかになる。その後、時刻t6から、比較的小さい加速度Gxで、上限速度vUを経て車速vが上昇するときには、制限がない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、車速vが上限車速vUに至るまで、つまり、時刻t7まで、比較的緩やかに変化する。制限がある場合にも、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOは、時刻t7よりも遅い時刻t8まで、比較的緩やかに変化する。
上記のように、前後加速度Gxに基づいて転舵角比変更速度ΔRの制限を行うことで、減速時において車速vが大きく変化しても、加速時において車速vが大きく変化しても、転舵角比Rは緩やかに変化する。したがって、車両の挙動の乱れや、違和感を運転者に与えることが、効果的に抑制される。
iii)制御フロー
以上説明した本ステアリングシステムの制御は、操作ECU18のコンピュータが、図6にフローチャートを示す転舵統括制御プログラムを、各転舵ECU16のコンピュータが、図7にフローチャートを示す車輪転舵プログラムを、それぞれ、短い時間ピッチ(例えば、数msec~数十msec)で繰り返し実行することによって行われる。以下に、それらのプログラムのフローチャートに従う処理を説明することで、当該ステアリングシステムの制御の流れを、簡単に説明する。
転舵統括制御プログラムに従う処理では、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す。他のステップも同様である。)において、自動運転中であるか否かが判定される。自動運転中でなければ、S2において、ステアリングセンサ82の検出によってステアリング操作角δが取得され、S3において、そのステアリング操作角δに基づいて、目標車体スリップ角βS *が決定される。自動運転中であれば、S4において、自動運転システムからの情報に基づいて、目標車体スリップ角βS *が取得される。
続く、S5において、目標車体スリップ角βS *、詳しく言えば、それの符号に基づいて、左右の前輪10FL,10FRのうちのいずれが旋回外輪10FOであり、いずれが旋回内輪10FIであるかが決定される。そして、S6において、目標車体スリップ角βS *が、目標内輪転舵角ψI *に決定される。
次のS7において、転舵角比Rを決定する転舵角比決定処理が行われる。この転舵角比決定処理は、図8にフローチャートを示す転舵角比決定サブルーチンが実行されることによって行われる。このサブルーチンに従う処理では、まず、S21において、各車輪10の車輪速vWに基づいて、現時点での車速vが特定される。続くS22において、その車速vと決定されている目標内輪転舵角ψI *とに基づいて、図3(c)に示すようなマップデータを参照して上述の標準転舵角比RS が決定され、S23において、前回の当該プログラムの実行において最終的に決定された転舵角比Rである前回転舵角比RPREが特定される。そして、S24において、決定された標準転舵角比RS から前回転舵角比RPREを減じることによって、当該プログラムの実行時間ピッチあたりの転舵角比Rの変化量、すなわち、転舵角比変更速度ΔRが決定される。
続くS25において、前後加速度センサ46の検出によって取得された前後加速度Gxに基づいて、図4に示すようなマップデータを参照して、変更速度制限値ΔRLIMが決定され、S26において、決定された転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIMより大きいか否かが判定される。転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIMより大きい場合、S27において、前後加速度Gxの符号が判定される。つまり、前後加速度Gxの値が、加速中であることを示しているか否かが判定される。加速中である場合(車速vが維持されている場合をも含む)には、S28において、転舵角比変更速度ΔRが、変更速度制限値ΔRLIMに制限され、減速中である場合には、S29において、転舵角比変更速度ΔRが、変更速度制限値ΔRLIMの符号を反転させたものに制限される。S26において転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIM以下であると判定された場合には、転舵角比変更速度ΔRは、S24において決定された値に維持される。
以上のように決定された転舵角比変更速度ΔRに基づき、S30において、前回転舵角比RPREにその転舵角比変更速度ΔRが加えられることで、今回の当該プログラムの実行における転舵角比Rが決定され、S31において、その転舵角比Rが、次回の当該プログラムの実行における前回転舵角比RPREとされる。
サブルーチンに従う処理の終了後、その処理によって上記のように決定された転舵角比Rに基づいて、S8において、目標外輪転舵角ψO *が決定される。次のS9において、左前輪10FLが旋回外輪であるか否かが判定され、左前輪10FLが旋回外輪である場合には、S10において、左輪目標転舵角ψL *が目標外輪転舵角ψO *と、右輪目標転舵角ψR *が目標内輪転舵角ψI *とされ、左前輪10FLが旋回外輪ではない場合には、S11において、左輪目標転舵角ψL *が目標内輪転舵角ψI *と、右輪目標転舵角ψR *が目標外輪転舵角ψO *とされる。そして、S12において、そのように決定された左輪目標転舵角ψL *,右輪目標転舵角ψR *についての情報が、それぞれ、左前輪10FL,右前輪10FRに対応する転舵ECU16に送信される。
各転舵ECU16によって実行される車輪転舵プログラムに従う処理では、S41において、対応する前輪10Fの目標転舵角ψ* についての情報が、操作ECU18から受信され、S42において、その目標転舵角ψ* に基づいて、転舵モータ70aの目標モータ回転角θ* が決定される。続くS43において、転舵モータ70aの実際の回転角である実モータ回転角θが取得され、S44において、目標モータ回転角θ*に対する実モータ回転角θの偏差であるモータ回転角偏差Δθが決定される。次のS45において、そのモータ回転角偏差Δθに基づき、上記式に従って、目標転舵トルクTq*が決定され、S46において、その目標転舵トルクTq*に基づいて転舵モータ70aに供給されるべき電流である目標供給電流I*が決定される。そして、S47において、その目標供給電流I*に基づいて、転舵モータ70aに電流が供給される。
第2実施例の車両用ステアリングシステムは、第1実施例の車両用ステアリングシステムと、ハード構成において同じであり、前輪10Fの転舵に関する制御が、転舵角比Rの変更についての制限においてのみ異なるものとなっている。そのことに鑑み、第2実施例のステアリングシステムについての説明は、転舵角比Rの変更についての制限に関してのみ行うこととする。
第1実施例のステアリングシステムでは、操作ECU18が、検出される前後加速度Gxに基づいて変更速度制限値ΔRLIMを決定し、転舵角比変更速度ΔRをその変更速度制限値ΔRLIM以内に抑えることで、転舵角比Rの変更に制限を加えていた。それに対して、本第2実施例のステアリングシステムでは、操作ECU18は、ブレーキ操作およびアクセル操作に基づいて、詳しく言えば、ブレーキペダル30の操作量であるブレーキ操作量εBおよびアクセルペダル22の操作量であるアクセル操作量εAに基づいて、車両に付与される制動力FBおよび駆動力FD(以下、「制駆動力F」と総称することがある)を推定し、その制駆動力Fに基づいて、転舵角比Rの変更に加えるようにされている。
詳しく言えば、操作ECU18は、推定した制動力FBが比較的大きな値に設定された第1設定制動力FB1を超えているとき、および、推定した駆動力FDが比較的大きな値に設定された第1設定駆動力FD1を超えているとき(以下、「制駆動力Fが第1設定制駆動力F1を超えているとき」と総称する場合がある)に、車速vの変化の程度が第1程度を超えていると認定し、転舵角比Rの値を固定する。次いで、推定した制動力FBが第1設定制動力FB1よりも小さな値に設定された第2設定制動力FB2以下となったとき、および、推定した駆動力FDが第1設定駆動力FD1よりも小さな値に設定された第2設定駆動力FD2以下となったとき(以下、「制駆動力Fが第2設定制駆動力F2以下となった場合に」と総称する場合がある)に、車速vの変化の程度が第1程度より低く設定された第2程度以下となったと認定し、設定変更速度としての固定的な変更速度制限値ΔRLIM(厳密には-ΔRLIMである)以下での転舵角比Rの変更を許容する。つまり、比較的緩やかに転舵角比Rを標準転舵角比RSに近づけるのである。ちなみに、変更速度制限値ΔRLIMは、車両の加速時と減速時とにおいて異なる値に設定されてもよい。
以上のような転舵角比Rの変更に対する制限の下、車体スリップ角βSが一定のときの車速vの変化に対する旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化は、図9に示すグラフのようになる。上限車速vUより高い車速vから比較的大きなブレーキ操作によって車両を減速させて、つまり、車両に比較的大きな制動力を付与して、上限車速vUを経て速度v1に至ったときには、つまり、時刻t1から時刻t2の間において、上記制限のない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的大きく、すなわち、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化勾配は比較的大きい。それに対して、上記制限がある場合、付与している制動力FBは第1設定制動力FB1よりも大きいため、転舵角比R、すなわち、旋回外輪10FOの転舵角ψOは、変化しない。時刻t2から、ブレーキ操作を緩めて、付与する制動力FBを第2設定制動力FB2よりも小さくした状態において、下限速度vLを経て車両が停車に至るときには、制限がない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、車速vが下限車速vLに至るまで、つまり、時刻t3まで、比較的緩やかに変化する。制限がある場合にも、転舵角比変更速度ΔRは変更速度制限値-ΔRLIMと比較的低く、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、t3よりも遅い時刻t4まで、比較的緩やかに変化する。
同様に、下限車速vLより低い車速vから比較的大きなアクセル操作によって車両を加速させて、つまり、比較的大きな駆動力を付与して、下限車速vLを経て速度v2に至ったときには、つまり、時刻t5から時刻t6の間において、上記制限のない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRは比較的高く、旋回外輪10FOの転舵角ψOの変化勾配は比較的大きい。それに対して、上記制限がある場合、付与している駆動力FDは第1設定駆動力FD1よりも大きいため、転舵角比R、すなわち、旋回外輪10FOの転舵角ψOは、変化しない。その後、時刻t6から、アクセル操作を緩めて、付与する駆動力FDを第2設定駆動力FD2よりも小さくした状態において、上限速度vUを経て車速vが上昇するときには、制限がない場合、破線で示すように、転舵角比変更速度ΔRの絶対値は比較的小さく、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、車速vが上限車速vUに至るまで、つまり、時刻t7まで、比較的緩やかに変化する。制限がある場合にも、転舵角比変更速度ΔRはΔRLIMと比較的低く、旋回外輪10FOの転舵角ψOすなわち転舵角比Rは、時刻t7よりも遅い時刻t8まで、比較的緩やかに変化する。
上記のように、推定された制駆動力Fに基づいて転舵角比変更速度ΔRの制限を行うことで、減速時において車速vが大きく変化しても、加速時において車速vが大きく変化しても、転舵角比Rは緩やかに変化する。したがって、本実施例のステアリングシステムにおいても、車両の挙動の乱れや、違和感を運転者に与えることが、効果的に抑制される。
本第2実施例のステアリングシステムでも、操作ECU18は、図6にフローチャートを示す転舵統括制御プログラムを繰り返し実行するが、そのプログラムは、S7の転舵角比決定処理、すなわち、転舵角比決定サブルーチンだけが、第1実施例のステアリングシステムにおいて実行される転舵統括制御プログラムと異なっている。本第2実施例のステアリングシステムにおいて実行される転舵角比決定サブルーチンは、図10にフローチャートを示すものであり、以下の説明においては、そのフローチャートに従う処理の流れだけを、簡単に説明する。
第2実施例のステアリングシステムにおいて実行される転舵角比決定サブルーチンに従う処理では、まず、S51において、各車輪10の車輪速vWに基づいて、現時点での車速vが特定される。続くS52において、その車速vと決定されている目標内輪転舵角ψI *とに基づいて、図3(c)に示すようなマップデータを参照して上述の標準転舵角比RS が決定され、S53において、前回の当該プログラムの実行において最終的に決定された転舵角比Rである前回転舵角比RPREが特定される。そして、S54において、決定された標準転舵角比RS から前回転舵角比RPREを減じることによって、当該プログラムの実行時間ピッチあたりの転舵角比Rの変化量、すなわち、転舵角比変更速度ΔRが決定される。
続くS55において、ブレーキ操作量センサ40によって検出されたブレーキ操作量εB、若しくは、アクセル操作量センサ24によって検出されたアクセル操作量εAに基づいて、車両に付与されている制動力FB若しくは駆動力FDが、すなわち、制駆動力Fが推定され、S56において、大制駆動力フラグFLの値が“1”であるか否かが判定される。大制駆動力フラグFLは、初期値が“0”とされ、比較的大きな制動力FB若しくは比較的大きな駆動力FDが車両に付与されていて転舵角比Rが固定されているとき、言い換えれば、転舵角比Rの変更が禁止されているときに、値が“1”とされるフラグである。
大制駆動力フラグFLが“1”ではない場合、S57において、制駆動力Fが第1設定制駆動力F1より大きいか否かが判定される。制駆動力Fが第1設定制駆動力F1より大きいい場合には、S58において、大制駆動力フラグFLが“1”とされ、S59において、転舵角比変更速度ΔRの値が“0”とされる。つまり、転舵角比Rの変更が禁止、言い換えれば、転舵角比Rが現時点の値に固定される。
S56において、大制駆動力フラグFLが既に“1”とされていると判定された場合には、S57,S58はスキップされて、S59において、転舵角比変更速度ΔRの値が“0”に維持される。S57において制駆動力Fが第1設定制駆動力F1より大きくないと判定された場合には、S54において決定された転舵角比変更速度ΔRの値は維持される。
続くS60において、制駆動力Fが第1設定制駆動力F1より小さく設定された第2制駆動力F2以下であるか否かが判定される。制駆動力Fが第2制駆動力F2以下の場合には、S61において、大制駆動力フラグFLが“0”にリセットされる。そして、次のS62において、転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIMより大きいか否かが判定される。転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIMより大きい場合、S63において、制駆動力Fに基づいて、制動中であるか駆動中(加速中)であるかが判断され、駆動中である場合には、S64において、転舵角比変更速度ΔRが、変更速度制限値ΔRLIMに制限され、制動中である場合には、S65において、転舵角比変更速度ΔRが、変更速度制限値ΔRLIMの符号を反転させたものに制限される。転舵角比変更速度ΔRの絶対値が変更速度制限値ΔRLIM以下の場合には、転舵角比変更速度ΔRに対する制限はなされない。S60において制駆動力Fが第2制駆動力F2以下ではないと判定された場合、大制駆動力フラグFLの値が“1”のときは、転舵角比変更速度ΔRの値が“0”に維持される。一方で、大制駆動力フラグFLの値が“0”のときは、S54において決定された転舵角比変更速度ΔRの値が維持される。
そして、S66において、上述のようにして決定された転舵角比変更速度ΔRが、前回転舵角比RPREに加えられて、転舵角比Rが決定され、S67において、決定されたその転舵角比Rが、次回の当該プログラムの実行における前回転舵角比RPREとされる。
10:車輪 12:車輪転舵装置 14:操作装置 16:転舵電子制御ユニット(転舵ECU)〔コントローラ〕 18:操作電子制御ユニット(操作ECU)〔コントローラ〕 20:車輪駆動ユニット 36:ブレーキ装置 46:前後加速度センサ 50:車輪配設モジュール 52:ロアアーム 70:転舵アクチュエータ 70a:転舵モータ 72:タイロッド 78:動作変換機構 80:ステアリングホイール〔ステアリング操作部材〕 82:ステアリングセンサ ψ:車輪の転舵角〔転舵量〕 ψO:旋回外輪転舵角 ψI:旋回内輪転舵角 R:転舵角比〔転舵量の比〕 ΔR:転舵角比変更速度 ΔRLIM:変更速度制限値 v:車両走行速度(車速) vL:下限車速 vU:上限車速 Gx:前後加速度 F:制駆動力 F1:第1設定制駆動力 F2:第2設定制駆動力

Claims (9)

  1. 左右の車輪を互いに独立して転舵する1対の車輪転舵装置と、それら1対の車輪転舵装置を制御するコントローラとを備えた車両用ステアリングシステムであって、
    前記コントローラが、
    左右の車輪の転舵量の比である転舵量比を車速に基づいて変更するとともに、車速の変化の程度に基づいて、前記転舵量比の変更速度を制限するように構成された車両用ステアリングシステム。
  2. 前記コントローラが、
    左右の車輪の一方の転舵量を、転舵要求に基づいて決定し、左右の車輪の他方の転舵量を、決定された左右の車輪の前記一方の転舵量と、車速に基づいて設定された前記転舵量比とに基づいて決定するように構成されるとともに、
    車速の変化の程度に基づいて、左右の車輪の前記一方の転舵量に対する左右の車輪の前記他方の転舵量の変化を制限するようにして、前記転舵量比の変更速度を制限するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
  3. 前記コントローラが、車速の変化の程度を指標する車両の前後加速度に基づいて、前記転舵量比の変更速度を制限するように構成された請求項1または請求項2に記載の車両用ステアリングシステム。
  4. 前記コントローラが、車速の変化の程度を指標する車両への制駆動力に基づいて、前記転舵量比の変更速度を制限するように構成された請求項1または請求項2に記載の車両用ステアリングシステム。
  5. 前記コントローラが、車速の変化の程度が高い場合に、低い場合に比べて、前記転舵量比の変更速度の制限をより大きくする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
  6. 前記コントローラが、
    車速の変化の程度が設定された第1程度を超えたときに、前記転舵量比を固定し、次いで、第1程度より低く設定された第2程度以下となったときに、設定変更速度以下の転舵量比の変更を許容するように構成された請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
  7. 前記転舵量比が、車速が高い程、大きく設定されている請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
  8. 前記転舵量比が、アッカーマン率に従った比である請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
  9. 左右の車輪のうちの旋回外輪となるものの転舵量が、左右の車輪のうちの旋回内輪となるものの転舵量よりも小さくなるように、前記転舵量比が設定されている請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の車両用ステアリングシステム。
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