JP2020082817A - カバー、乳母車用の収納袋付きカバー及び乳母車 - Google Patents

カバー、乳母車用の収納袋付きカバー及び乳母車 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことが可能なレインカバーを提供する。【解決手段】レインカバー100は、上縁111及び下縁112を有する正面シート部110と、正面シート部110に接続した左右の側面シート部120,125と、を備え、各側面シート部120,125は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の上縁111と接続した上縁121,126を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、カバー、乳母車用の収納袋付きカバー及び乳母車に関する。
従来、乳母車に装着されるレインカバーが広く普及している。レインカバーは、乳母車を覆って、シートに着座した乳幼児に対して雨よけの環境を提供する。特許文献1に開示されたレインカバーは、乳母車と乳母車に装着されたレインカバーとの間に大きな隙間が形成されないよう、乳母車の正面形状および側面形状に合わせて裁断された複数のシートを接続して形成されている。これにより、上方からの雨だけでなく、前方および側方からの雨も遮ることができる。
特開2003−054416号公報
上述したレインカバーのようなカバーへのニーズの一つとして、使用後にカバーを容易に小さく折り畳み可能であることがある。小さく畳むことができないと、カバーの持ち運びに不便だからである。とりわけ、乳母車用のレインカバーの場合、レインカバーを机や床の上に拡げることなく、乳母車の操縦者(乳母車の利用者、保護者)が一人で素早く小さく畳むことができること、が求められている。しかしながら、上述したような構成のレインカバーを、机や床の上に拡げることなく短時間で小さく折り畳むことは困難である。
本件発明は、以上の点を考慮してなされたものであって、短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことが可能なカバーの提供を目的とする。また、そのようなカバーを有する収納袋付きカバーおよび乳母車の提供を目的とする。
本発明によるカバーは、
上縁及び下縁を有する正面シート部と、
前記正面シート部に接続した左右の側面シート部と、を備え、
各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記上縁と接続した上縁を有する。
本発明によるカバーにおいて、
一方の側面シート部の上縁は、他方の側面シート部の上縁から離間していてもよい。
本発明によるカバーにおいて、
各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記下縁と接続した下縁を有していてもよい。
本発明によるカバーにおいて、
一方の側面シート部の下縁は、他方の側面シート部の下縁から離間していてもよい。
本発明によるカバーにおいて、
前記側面シート部の前記上縁と前記正面シート部の前記上縁との接続長さは、前記側面シート部の前記下縁と前記正面シート部の前記下縁との接続長さよりも長くてもよい。
本発明によるカバーは、
前記正面シート部に対向して配置された後面シート部を更に備え、
前記後面シート部は、前記正面シート部の前記上縁および前記側面シート部の前記上縁に接続した上縁を有していてもよい。
本発明によるカバーは、前記側面シート部に接続した第2側面シート部を更に備え、
各第2側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記側面シート部の前記上縁と接続した上縁を有していてもよい。
本発明によるカバーにおいて、
各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記下縁と接続した下縁を有し、
各第2側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記側面シート部の前記下縁と接続した下縁を有していてもよい。
本発明によるカバーにおいて、
各側面シート部の、谷折り時の折り曲げ部と前記正面シート部の側縁と接続する前縁との間となる位置に、通気穴が形成されていてもよい。
本発明による乳母車用の収納袋付きカバーは、
上記カバーと、
乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、を備える。
本発明による乳母車用の収納袋付きカバーにおいて、
前記収納袋は、前記乳母車本体の座板部の下に取り付け可能であってもよい。
本発明による乳母車用の収納袋付きカバーにおいて、
前記収納袋は、前記座板部に対面して配置される上面部と、前記上面部との間に前記カバーの収納スペースを形成する下面部と、を有し、
前記上面部および前記下面部の前記収納スペースに通じる開口を形成する各縁部に、直線状に延びる弾性補強材が対向して取り付けられていてもよい。
本発明による乳母車用の収納袋付きレインカバーは、
各側面シート部の下縁が幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の下縁と接続した上記カバーと、
乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、
前記収納袋と前記カバーの前記正面シート部の前記下縁とに接続した連結部材と、を備える。
本発明による乳母車用の収納袋付きカバーにおいて、
前記連結部材は、前記収納袋の内部に接続していてもよい。
本発明による乳母車は、
上記カバーと、
乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、
前記収納袋が取り付けられた乳母車本体と、を備える。
本発明によれば、カバーを短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことが可能である。
本発明の一実施の形態を説明するための図であって、展開状態の乳母車をレインカバーが装着された状態で前方から示す斜視図。 レインカバーが装着された図1の乳母車を後方から示す斜視図。 図1に示す乳母車の乳母車本体を示す斜視図。 図1および図2に示すレインカバーを分解して示す図。 図1および図2に示すレインカバーを、側面シート部が折り畳まれた状態で示す図。 図1に対応する図であって、レインカバーの正面シート部と一方の第1側面シート部との間のファスナーが開放された状態を示す図。 乳母車本体の縦断面図であって、座板部の下に取り付けられた収納袋と、収納袋に収納されたレインカバーとを示す図。 図7に示す収納袋を、座板部から取り外した状態で上方から示す斜視図。 収納袋が取り付けられた座板部を上方から示す斜視図。 レインカバーの折り畳み方法を説明するための図。 レインカバーを収納袋に収納する方法を説明するための図。
本発明による手押し車10は、手押し車本体20を有している。手押し車本体20は、車輪33,38及びハンドル40を有しており、操縦者がハンドル40を把持して押し進めることができる。また、手押し車本体20は、カバー100を備えており、カバー100で手押し車10を覆うことができる。
以下、図1〜図11を参照しながら本発明による一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態では、手押し車10が乳母車として構成されている例を示すが、これに限られない。手押し車10は、例えば、ペット用カートであってもよい。また、以下に説明する実施の形態では、カバー100がレインカバーとして構成されている例を示すが、これに限られない。カバー100は、例えば、虫よけ、日よけあるいは埃よけを目的として使用される虫よけカバー、日よけカバーあるいは埃よけカバーであってもよい。
まず、図1乃至図3を参照して、手押し車10をなす乳母車の全体構成から説明する。図1および図2には、レインカバー100が装着された乳母車10の全体構成が示されている。図2では、レインカバー100の図示の明確化のため、ハンドル40の一部が切り欠かれている。図3には、乳母車本体20の全体構成が示されている。
図1および図2に示すように、乳母車10は、乳母車本体20と、乳母車本体20に保持される座席60および幌80と、を含んでいる。また、乳母車10は、座席60に着脱可能に固定されるクッションシート15を有している。乳幼児は、クッションシート15上に乗ることになる。さらに、乳母車10は、座席60の下方において乳母車本体20に保持される収納用のかご90を含んでいる。
図3を参照して、乳母車本体20について説明する。乳母車本体20は、相対動作可能な複数の構成要素を有し、折り畳み可能となっている。図3に示すように、乳母車本体20は、全体的に、前後方向に沿った幅方向中心面を中心として概ね対称な構成を有している。図3に示すように、乳母車本体20は、ハンドル40、下端に車輪33,38を含んだ前脚30及び後脚35に加えて、第1〜第3リンク部材21〜23を主要な構成要素として更に有している。これらの構成要素は、乳母車本体20の折り畳み動作を可能とするため、相対動作可能となっている。
なお、本明細書中において、乳母車本体20に対する「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」、および「上下方向」の用語は、特に指示がない場合、展開状態にある乳母車本体20を操縦する操縦者(乳母車10の利用者、保護者)を基準とした「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」、および「上下方向」を意味する。したがって、「前後方向」とは、図3における紙面の左下と右上とを結ぶ方向である。そして、特に指示がない限り、「前」とは、乳母車本体20を操縦する操縦者が向く側であり、図3における紙面の左下側が乳母車本体20の前側となる。一方、「上下方向」とは前後方向に直交するとともに接地面に直交する方向である。したがって、接地面が水平面である場合、「上下方向」とは垂直方向をさす。また、「幅方向」とは、横方向であって、「前後方向」および「上下方向」のいずれにも直交する方向である。
まず、第1リンク部材21について説明する。図3に示すように、一対の第1リンク部材21が、幅方向に離間して設けられている。各第1リンク部材21は、前脚30及び後脚35の上方に位置し、前後方向に延びている。
次に、前脚30について説明する。図3に示すように、一対の前脚30が、幅方向に離間して設けられている。各前脚30は、幅方向において対応する側の第1リンク部材21と接続している。前脚30は、その上端部分において、第1リンク部材21の前方部分に接続している。前脚30は、第1リンク部材21と、幅方向に沿った軸線を中心として揺動可能(回動可能)に接続している。
次に、後脚35について説明する。図3に示すように、一対の後脚35が、幅方向に離間して設けられている。各後脚35は、幅方向において対応する側の第1リンク部材21と接続している。後脚35は、その上端部分において、第1リンク部材21の前方部分に接続している。後脚35は、第1リンク部材21と、幅方向に沿った軸線を中心として揺動可能(回動可能)に接続している。
次に、ハンドル40について説明する。図3に示すように、ハンドル40は、U字状に形成されたハンドル本体41を有している。ハンドル本体41は、一対の直線部41aと、一対の直線部41aの上端部を接続する湾曲部41bと、を有する。直線部41aは、それぞれ、対応する側に位置する第1リンク部材21と接続している。各直線部41aは、第1リンク部材21の後方部分と接続している。各直線部41aは、幅方向に延びる軸線を中心として、第1リンク部材21に対して回動可能となっている。
ここで、乳母車本体20は、その展開状態を維持するための固定機構(図示せず)を有している。ハンドル40は、この固定機構を遠隔操作するための操作装置42を有している。乳母車10の操縦者は、操作装置42を操作することで、展開状態にある乳母車本体20の折り畳み操作を開始することができる。
次に、第2リンク部材22について説明する。図3に示すように、一対の第2リンク部材22が、幅方向に離間して設けられている。第2リンク部材22は、前脚30とハンドル40との間、とりわけ、前脚30の中間部分とハンドル40との間に設けられている。第2リンク部材22は、前脚30及びハンドル40のそれぞれに対し、幅方向に延びる軸線を中心として回動可能となっている。第2リンク部材22は、対応する前脚30とハンドル40との間を連結するリンク要素の少なくとも一部分を形成する。
第2リンク部材22は、対応する前脚30の中間部分に、幅方向に延びる軸線を中心として、回動可能に接続している。また、第2リンク部材22は、ハンドル本体41の対応する直線部41aの端部に、幅方向に延びる軸線を中心として回動可能に、接続している。
次に、第3リンク部材23について説明する。図3に示すように、一対の第3リンク部材23が、幅方向に離間して設けられている。第3リンク部材23は、ハンドル40と後脚35との間、とりわけ、ハンドル40と後脚35の中間部分との間に設けられている。第3リンク部材23は、ハンドル40及び後脚35のそれぞれに対し、幅方向に延びる軸線を中心として回動可能となっている。第3リンク部材23は、対応する後脚35とハンドル40との間を連結するリンク要素の少なくとも一部分を形成する。
第3リンク部材23は、対応する後脚35の中間部分に、幅方向に延びる軸線を中心として回動可能に、接続している。また、第3リンク部材23は、ハンドル本体41の対応する直線部41aの端部に、幅方向に延びる軸線を中心として回動可能に、接続している。図示された例において、第3リンク部材23のハンドル40への接続位置は、第2リンク部材22のハンドル40への接続位置と同一である。
幅方向において第1リンク部材21の間となる位置に、座席60を保持するための一対の保持部材50が設けられている。一対の保持部材50は、幅方向に離間して配置されている。図1に示すように、この一対の保持部材50によって、幅方向において一対の第1リンク部材21の間となる位置に、座席60を保持する。
以上のような全体構成を有した乳母車本体20は、各構成要素を互いに回動させることにより、図3に示す展開状態から、前脚30と後脚35とハンドル40とが接近した折り畳み状態に、折り畳むことができる。また、折り畳み状態から展開状態に展開することができる。
次に、乳母車本体20によって保持される座席60について説明する。
なお、本明細書中において、座席60、並びに、後述する幌80、レインカバー100および収納袋160に対する「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」、および「上下方向」の用語は、特に指示がない場合、展開状態にある乳母車本体20に保持された座席60に着座する乳幼児を基準とした「前」、「後」、「上」、「下」、「前後方向」、および「上下方向」を意味する。したがって、「前後方向」とは、図3における紙面の左下と右上とを結ぶ方向である。そして、特に指示がない限り、「前」とは、座席60に着座する乳幼児が向く側であり、図1および図3における紙面の左下側が座席60、幌80、レインカバー100および収納袋160の前側となる。一方、「上下方向」とは前後方向に直交するとともに接地面に直交する方向である。したがって、接地面が水平面である場合、「上下方向」とは垂直方向をさす。また、「幅方向」とは、横方向であって、「前後方向」および「上下方向」のいずれにも直交する方向である。
座席60は、乳幼児が着座する部位である。図3に示すように、座席60は、幅方向に離間して配置された一対の基部61を有している。基部61は、乳母車本体20に設けられた保持部材50によって支持されるようになる部位である。
図3に示すように、一対の基部61の間に、座部65及び背部70が設けられる。座部65は、乳母車10に乗車する乳幼児の臀部に対面するようになる部位である。背部70は、乳幼児の背中に対面するようになる部位である。背部70は、座部65に対して揺動可能となっている。すなわち、座席60は、リクライニング機能を有している。
座部65は、U字状に形成された枠材66と、枠材66に下方から支持された座板部67を有している。枠材66のU字の両端に相当する部分が、対応する基部61に固定されている。枠材66は、一対の基部61から前方に延び出している。枠材66は、例えば金属製パイプによって形成される。座板部67は、樹脂や金属を用いて形成された板状の部材である。ただし、座板部67に代えて、枠材66に張設された布地を用いることもできる。座板部67は、座板部67は、軽量化および通気性確保のための開口68が複数設けられている。
背部70は、U字状に形成された後方枠材71を有している。後方枠材71をなすU字の両端に相当する部分が、対応する基部61と、回動可能に接続している。後方枠材71は、一対の基部61から上方また後方に延び出す。後方枠材71が基部61に対して回動することで、背部70を座部65に対してリクライニングさせることができる。背部70は、後方枠材71によって支持される布状材や板状材を更に有していてもよい。
座席60は、幅方向に離間して配置された一対の基部61が、対応する側に位置する保持部材50に保持されることにより、乳母車本体20上に保持される。図示された例では、保持部材50を介して乳母車本体20に保持される座席60の向きを変更可能とすることができる。これにより、座席60の向きを変更するだけで、図3に示された乳幼児が乳母車10の進行方向前方を向く背面状態と、乳幼児が乳母車10の操縦者(保護者)と対面する対面状態と、を切り換えることが可能となる。
座席60には、各基部61の間に屈曲可能なガード部材72が取り外し可能に設けられている。また、座席60は、基部61にそれぞれ設けられた一対の幌支持部73を有している。図1および図2に示す幌80は、幌支持部73に接続されている。
次に、図1、図2、図4〜図11を参照して、レインカバー100およびレインカバー100を収納する収納袋160について説明する。図4は、図1および図2に示すレインカバー100を分解して示す図であり、図5は、図1および図2に示すレインカバー100を、上下方向に引き伸ばした状態で示す図である。また、図6は、図1に対応する図であって、レインカバー100のファスナー150が開放された状態を示す図であり、図7は、乳母車本体20の縦断面図であって、座板部67の下に取り付けられた収納袋160に収納されたレインカバー100を示す図である。図7は、乳母車10の右側に位置する構成を、幅方向内側から示している。また、図8は、図7に示す収納袋160を、座板部67から取り外した状態で上方から示す斜視図であり、図9は、収納袋160が取り付けられた座板部67を上方から示す斜視図である。そして、図10は、レインカバー100の折り畳み方法を説明するための図であり、図11は、レインカバー100を収納袋160に収納する方法を説明するための図である。図11では、収納袋160の図示の明確化のため、座板部67の図示を省略している。
図1および図2から理解されるように、レインカバー100は、乳母車10に適用された状態で座席60および幌80を覆い、座席60に着座する乳幼児に雨よけの環境を提供する。図示された例では、レインカバー100は、使用されていないとき、図7に示すように、乳母車本体20に取り付けられた収納袋160に収納される。これにより、レインカバー100を、乳母車本体20と共に保管し、乳母車10の使用時に常に携帯することができる。
まず、レインカバー100について説明する。図1および図2に示すように、レインカバー100は、乳母車10に適用された状態で、座席60の前方から幌80の上方を覆う正面シート部110と、座席60および幌80の右側方および左側方を覆う右第1側面シート部120および左第1側面シート部125と、を備える。さらに、図示された例では、レインカバー100は、乳母車10に適用された状態で、第1側面シート部120,125よりも後方で座席60および幌80の右側方および左側方を覆う右第2側面シート部130および左第2側面シート部135を備える。また、図示された例では、レインカバー100は、正面シート部110に対向して配置され、乳母車10に適用された状態で、座席60および幌80の後方に配置される後面シート部140を備えている。図示された例では、正面シート部110および第1側面シート部120,125は、透明な樹脂製シート材を含んでおり、座席60に着座した乳幼児が正面シート部110および第1側面シート部120,125を通じて、外部を視認することができるようになっている。また、乳母車10の操縦者(保護者)が、正面シート部110および第1側面シート部120,125を通じて、レインカバー100の内部を視認することができるようになっている。一方、図示された例では、第2側面シート部130,135および後面シート部140は、不透明な布材で形成されている。
正面シート部110は、図4に示すように、全体として上下方向に細長い長方形状をなしている。正面シート部110は、上縁111および下縁112と、上縁111および下縁112の間を上下に延びる右側縁113および左側縁114と、を有する。
第1側面シート部120,125は、図4に示すように、全体として上下方向に細長い長方形状をなしている。第1側面シート部120,125は、それぞれ、上縁121,126および下縁122,127と、上縁121,126および下縁122,127の間を上下に延びる前縁123,128および後縁124,129と、を有する。図1および図2によく示されているように、前縁123,128は、レインカバー100が乳母車10に適用された状態で、後縁124,129よりも前方に配置される。
図2および図5から理解されるように、各第1側面シート部120,125の上縁121,126は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の上縁111と接続している。また、図1および図5から理解されるように、各第1側面シート部120,125の下縁122,127は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の下縁112と接続している。また、図2および図5に示すように、右第1側面シート部120の前縁123は、正面シート部110の右側縁113に接続している。また、図1および図5に示すように、左第1側面シート部125の前縁128は、正面シート部110の左側縁114に接続している。
第2側面シート部130,135は、図4に示すように、全体として上下方向に細長い長方形状をなしている。第2側面シート部130,135は、それぞれ、上縁131,136および下縁132,137と、上縁131,136および下縁132,137の間を上下に延びる前縁133,138および後縁134,139と、を有する。図1および図2によく示されているように、前縁133,138は、レインカバー100が乳母車10に適用された状態で、後縁134,139よりも前方に配置される。
図2および図5から理解されるように、各第2側面シート部130,135の上縁131,136は、幅方向内側に谷折りされた状態で第1側面シート部120,125の上縁121,126と接続している。また、図1および図5から理解されるように、各第2側面シート部130,135の下縁132,137は、幅方向内側に谷折りされた状態で第1側面シート部120,125の下縁122,127と接続している。また、図2および図5に示すように、右第2側面シート部130の前縁133は、右第1側面シート部120の後縁124に接続している。また、図1および図5に示すように、左第2側面シート部135の前縁138は、左第1側面シート部125の後縁129に接続している。
後面シート部140は、図4に示す例では、全体として台形状をなしている。後面シート部140は、上縁141および下縁142と、上縁141および下縁142の間を上下に延びる右側縁143および左側縁144と、を有する。図2および図5に示すように、後面シート部140の上縁141は、正面シート部110の上縁111、第1側面シート部120,125の上縁121,126および第2側面シート部130,135の上縁131,136に接続している。また、図2および図5に示すように、後面シート部140の右側縁143は、右第2側面シート部130の後縁134と接続している。また、図1および図5に示すように、後面シート部140の左側縁144は、左第2側面シート部135の後縁139と接続している。
このようなレインカバー100は、図5に示すように、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すように伸ばすと、正面シート部110に重なるようにして第1側面シート部120,125および第2側面シート部130,135が折り畳まれる。より具体的には、第1側面シート部120,125および第2側面シート部130,135は、正面シート部110の上縁111と下縁112とが引き離されるようにレインカバー100が伸ばされると、それぞれ、谷折り時の折り曲げ部120a,125a,130a,135aに沿って畳まれる。このため、レインカバー100全体を、短時間で平らにすることができる。平らになったレインカバー100は、短時間で小さく綺麗に折り畳むことが容易である。
また、レインカバー100が後面シート部140を有していることにより、レインカバー100は、展開した状態で大きな袋状形状を有するようになる。このため、レインカバー100は、乳母車10に適用された際、座席60および幌80を覆うようにして安定して設置することができる。
また、乳母車本体20および幌80の側方を覆うシート部として、第1側面シート部120,125に加えて第2側面シート部130,135を有していることにより、レインカバー100は、展開した状態において十分に大きな寸法を確保することができる。したがって、レインカバー100は、一般に幅方向寸法よりも前後方向寸法が大きな乳母車10を、容易に覆うことができる。
図示された例では、図5によく示されているように、右第1側面シート部120の上縁121は、左第1側面シート部125の上縁126から離間している。また、右第1側面シート部120の下縁122は、左第1側面シート部125の下縁127から離間している。これにより、レインカバー100を折り畳む際に、右第1側面シート部120と左第1側面シート部125とが干渉することを効果的に防止することができる。したがって、レインカバー100の折り畳みを容易且つ迅速に行うことができる。
さらに、図5に示す例では、右第2側面シート部130の上縁131は、左第2側面シート部135の上縁136から離間している。また、右第2側面シート部130の下縁132は、左第2側面シート部135の下縁137から離間している。これにより、レインカバー100を折り畳む際に、右第2側面シート部130と左第2側面シート部135とが干渉することを効果的に防止することができる。このことによっても、レインカバー100の折り畳みを容易且つ迅速に行うことができる。
また、図示された例では、図5によく示されているように、第1側面シート部120,125の上縁121,126と正面シート部110の上縁111との接続長さL1は、第1側面シート部120,125の下縁122,127と正面シート部110の下縁112との接続長さL2よりも長い。これにより、レインカバー100の下方部分が必要以上に大きくなることを防止することができる。そして、レインカバー100を容易に取り扱うことができ、また、レインカバー100の折り畳み寸法を小型化することができる。
さらに、図4に示す例では、第2側面シート部130,135の上縁131,136と対応する第1側面シート部120,125の上縁121,126との接続長さL3は、第2側面シート部130,135の下縁132,137と対応する第1側面シート部120,125の下縁122,127との接続長さL4よりも長い。このことによっても、レインカバー100の下方部分が必要以上に大きくなることを防止することができる。そして、レインカバー100を容易に取り扱うことができ、また、レインカバー100の折り畳み寸法を小型化することができる。
図示された例では、図6に示されているように、正面シート部110の左側縁114と左第1側面シート部125の前縁128とは、着脱可能となっている。図6に示す例では、正面シート部110の左側縁114と左第1側面シート部125の前縁128とは、スライドファスナー150を介して接続されている。より具体的には、正面シート部110の左側縁114には、スライドファスナー150の一対のファスナーストリンガー151,152のうち一方のファスナーストリンガー151が設けられている。また、左第1側面シート部125の前縁128には、他方のファスナーストリンガー152が、一方のファスナーストリンガー151に対応して設けられている。スライドファスナー150は、さらに、一対のファスナーストリンガー151,152の各エレメント列を係合させるスライダー153を有しており、スライダー153を移動させることにより、スライドファスナー150を開閉することができるようになっている。そして、スライドファスナー150を閉じることによって、正面シート部110の左側縁114と左第1側面シート部125の前縁128とを隙間なく接続して、正面シート部110の左側縁114と左第1側面シート部125の前縁128との間から雨水がレインカバー100に侵入することを防止することができる。また、スライドファスナー150を開いて正面シート部110の左側縁114と左第1側面シート部125の前縁128とを引き分けることにより、レインカバー100を乳母車10に装着したまま、乳幼児を座席60に乗せ降ろしすることができる。スライドファスナー150は、止水性のファスナーである。これにより、スライドファスナー150を通じて雨水がレインカバー100の内側に侵入することが抑制される。
また、図示された例では、図4によく示されているように、各第1側面シート部120,125の、谷折り時の折り曲げ部120a,125aと前縁123,128との間となる位置に、通気穴155が形成されている。図示された例では、通気穴155は、各第1側面シート部120,125の上縁121,126近傍に設けられている。通気穴155が設けられている部分は、レインカバー100が乳母車10に適用された状態において、背面押しの場合であれば乳母車10の進行方向における後方を向く傾向にある部分であり、また対面押しの場合であれば正面シート部110よりも乳母車10の進行方向における後方となる傾向にある部分である。このような部分に通気穴155を設けることにより、通気穴155を通じて雨水がレインカバー100内に侵入することを効果的に防止することができる。
第2側面シート部130,135の後縁134,139および後面シート部140の下縁142には、レインカバー100を乳母車本体20に固定するための固定具158が設けられている。図1および図2に示すように、固定具158を用いて、第2側面シート部130,135の後縁134,139および後面シート部140の下縁142を、乳母車本体20の前脚30および後脚35に固定することにより、レインカバー100を乳母車10にさらに安定して設置することができる。
次に収納袋160について説明する。図示された例では、図7に示すように、収納袋160は、乳母車本体20の座板部67の裏側(下面67aの側)に取り付けられている。折り畳んだレインカバー100を収納袋160に収納することにより、レインカバー100を折り畳んだ状態に維持することができる。これにより、かご90の収納容積を大きく確保することができる。また、レインカバー100を座板部67の下に収納することにより、収納されたレインカバー100を座席60によって隠蔽することができる。すなわち、収納されたレインカバー100によって乳母車10の意匠性が損なわれることを防止することができる。
より詳細には、収納袋160は、座板部67の下面67aに対面して配置される上面部161と、上面部161との間にレインカバー100の収納スペースを形成する下面部162と、を有している。図8に示すように、上面部161および下面部162は、それぞれ、四角形状をなしている。上面部161の前縁部161aは、下面部162の前縁部162aと共に、上面部161および下面部162の間の収納スペースに通じる開口を形成している。上面部161の側縁部161b,161cおよび後縁部161dは、下面部162の対応する側縁部162b,162cおよび後縁部162dに接続している。
図8に示すように、上面部161には、収納袋160を座板部67に取り付けるための取り付け具170が設けられている。図示された例では、取り付け具170は、幅方向に離間して配置された一対の紐状部材である。取り付け具170は、上面部161の側縁部161b,161cに沿って延びている。取り付け具170の長手方向の中央部は、収納袋160の上面部161に固定されている。図7に示すように、各取り付け具170の両端部170a,170bを、座板部67の開口68に下面67aの側から挿通し、上面67bの側で互いに接続することにより、収納袋160を座板部67に取り付けることができる。図示された例では、取り付け具170の両端部170a,170bは、接続手段171によって接続されている。接続手段171としては、面ファスナーやスナップボタンなど、種々の接続手段を採用可能である。である。
図8に示す例では、上面部161および下面部162の前縁部161a,162aに、それぞれ、幅方向に直線状に延びる弾性補強材163が対向して取り付けられている。弾性補強材163は、ポリアセタール樹脂等の樹脂で形成されている。収納袋160の開口をなす前縁部161a,162aに弾性補強材163が取り付けられていることにより、収納袋160の開口を閉じた状態に維持することができる。これにより、レインカバー100が意図せず収納袋160から落下することを効果的に防止することができる。また、弾性補強材163が取り付けられていることにより収納袋160のたるみを防ぐことができるため、収納袋160を座板部67によって隠蔽することが容易である。すなわち、収納袋160が取り付けられることによって乳母車10の意匠性が損なわれることを、容易に防止することができる。また、収納袋160の開口に弾性補強材163が取り付けられていることにより、下面部162の前縁部162aを引き下げるだけで、収納袋160の開口を安定して開放することができる。このため、レインカバー100を収納袋160に収納する際、その収納スペースに押し込むことが容易である。
なお、図示された例では、収納袋160は、上面部161および下面部162の前縁部161a,162a近傍に、上面部161および下面部162の前縁部161a,162aを閉鎖した状態に維持する留め具165を有している。これにより、レインカバー100が意図せず収納袋160から落下することを、さらに効果的に防止することができる。留め具165としては、面ファスナーやスナップボタンなど、種々の留め具を採用可能である。
さらに、図4および図5によく示されているように、収納袋160とレインカバー100の正面シート部110の下縁112とは、連結部材180によって接続されている。したがって、図9および図10から理解されるように、正面シート部110の下縁112が、連結部材180及び収納袋160を介して乳母車本体20に接続している。これにより、図10に示すように、レインカバー100の正面シート部110の上縁111を把持して引っ張るだけで、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すようにレインカバー100を伸ばすことができる。すなわち、乳母車10の操縦者は、一人で容易にレインカバー100を伸ばすことができる。また、レインカバー100を伸ばした際に、レインカバー100を振動させて、レインカバー100の水切りを行うことができる。すなわち、乳母車10の操縦者は、レインカバー100の折り畳み操作の過程で水切りを実行することができる。
図示された例では、連結部材180は紐状部材である。連結部材180の一端部181は、正面シート部110の下縁112に固定されている。連結部材180の他端部182は、図11に示すように、留め具185によって、収納袋160に着脱可能に接続している。連結部材180が収納袋160に着脱可能に接続していることにより、連結部材180を収納袋160から取り外して、レインカバー100を洗濯することができる。もちろん、連結部材180は、その他端部182が収納袋160に固定され、その一端部181が正面シート部110の下縁112に着脱可能に接続していてもよい。留め具185としては、面ファスナーやスナップボタンなど、種々の留め具を採用可能である。
図示された例では、連結部材180は、収納袋160の内部に接続している。これにより、連結部材180を、レインカバー100と共に収納袋160に収納することができる。すなわち、レインカバー100を収納袋160に収納する際、連結部材180と収納袋160とが干渉して、レインカバー100の収納袋160への収納を妨げてしまう、ということが防止される。さらに、レインカバー100を収納する際、連結部材180を折り畳んだレインカバー100に巻き付ければ、収納袋160だけでなく連結部材180によっても、レインカバー100を折り畳んだ状態に維持することができる。
さらに、図示された例では、連結部材180の他端部182は、収納袋160の下面部162に接続されている。これにより、レインカバー100を収納袋160に収納する際、連結部材180が垂れ下がって収納袋160の開口と干渉して、レインカバー100の収納袋160への収納が妨げられる、ということが防止される。
次に、上述したレインカバー100の折り畳み方法および収納方法について説明する。まず、図1および図2に示すように乳母車10に装着されたレインカバー100の固定具158を、乳母車本体20の前脚30および後脚35から外す。次に、レインカバー100の正面シート部110の上縁111を把持して乳母車10の座席60の前方に向けて引っ張り、レインカバー100を乳母車10から外す。次に、図10に示すように、正面シート部110の上縁111を把持したまま、レインカバー100を座席60から引き離すようにさらに引っ張る。これにより、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すように、レインカバー100を伸ばすことができる。この際、図5に示すように、第1側面シート部120,125および第2側面シート部130,135が正面シート部110に重なるように折り畳まれる。次に、図10に示すように、後面シート部140を正面シート部110に重なるように幅方向内側に折り畳む。そして、レインカバー100を、正面シート部110の上縁111から下縁112に向けて巻くようにして折り畳む。その後、図11に示すように、折り畳まれたレインカバー100に連結部材180を巻き付けながら、収納袋160に収納する。
なお、上述した実施の形態においては、各第1側面シート部120,125の下縁122,127が幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の下縁112と接続しており、また、各第2側面シート部130,135の下縁132,137が幅方向内側に谷折りされた状態で第1側面シート部120,125の下縁122,127と接続している例について説明してきたが、これに限られない。各第1側面シート部120,125の下縁122,127は、正面シート部110の下縁112と接続していなくてもよい。また、各第2側面シート部130,135の下縁132,137は、第1側面シート部120,125の下縁122,127と接続していなくてもよい。この場合、例えば、正面シート部110の上縁111を把持してカバー100を吊り下げれば、第1側面シート部120,125および第2側面シート部130,135は、図5に示すように、谷折り時の折り曲げ部120a,125a,130a,135aに沿って、正面シート部110に重なるように折り畳まれる。したがって、カバー100を短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。
また、上述した実施の形態においては、カバー100がレインカバーとして使用され、正面シート部110および第1側面シート部120,125が透明な樹脂製シート材を含む例について説明してきたが、これに限られない。例えば、カバー100が虫よけカバーあるいは日よけカバーとして使用される場合、採光、通気、透視等を可能にする観点から、正面シート部110および第1側面シート部120,125の一部分が、メッシュ材等により形成されていてもよい。もちろん、第2側面シート部130,135および後面シート部140も、メッシュ材等を含んでいてもよい。また、カバー100が埃よけカバーとして使用される場合、正面シート部110および第1側面シート部120,125は、不透明な布材等で形成されてもよい。このように、カバー100を構成するシート部110,120,125,130,135,140を形成するための材料は、カバー100の使用目的等に応じて、適宜選択可能である。
さらに、上述した実施の形態においては、カバーを手押し車に適用する例について説明してきたが、これに限られない。カバーは、例えば、自転車やバイク、車等にも適用可能である。
以上のように、本実施の形態のカバー100は、上縁111及び下縁112を有する正面シート部110と、正面シート部110に接続した左右の側面シート部(第1側面シート部)120,125と、を備え、各側面シート部120,125は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の上縁111と接続した上縁121,126を有する。このようなカバー100は、側面シート部120,125を正面シート部110と重なるように折り畳むことが容易である。例えば、正面シート部110の上縁111を把持してカバー100を吊り下げるだけで、側面シート部120,125は、谷折り時の折り曲げ部120a,125aに沿って、正面シート部110に重なるように折り畳まれる。このため、カバー100を短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。
また、本実施の形態のカバー100において、一方の側面シート部120の上縁121は、他方の側面シート部125の上縁126から離間している。このようなカバー100によれば、カバー100を折り畳む際に、一方の側面シート部120と他方の側面シート部125とが干渉することを効果的に防止することができる。したがって、カバー100の折り畳みを容易且つ迅速に行うことができる。
また、本実施の形態のカバー100において、各側面シート部120,125は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の下縁112と接続した下縁122,127を有する。このようなカバー100は、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すように伸ばすといった単純な操作によって、正面シート部110に重ねるようにして側面シート部120,125を折り畳むことができる。したがって、カバー100を、短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。
また、本実施の形態のカバー100において、一方の側面シート部120の下縁122は、他方の側面シート部125の下縁127から離間している。このようなカバー100によれば、カバー100を折り畳む際に、一方の側面シート部120と他方の側面シート部125とが干渉することを効果的に防止することができる。したがって、カバー100の折り畳みを容易且つ迅速に行うことができる。
また、本実施の形態のカバー100は、正面シート部110に対向して配置された後面シート部140を更に備え、後面シート部140は、正面シート部110の上縁111および側面シート部120,125の上縁121,126に接続した上縁141を有する。このようなカバー100は、正面シート部110、側面シート部120,125及び後面シート部140の組み合わせによって、展開した状態で大きな袋形状を有するようになる。したがって、カバー100の適用対象(上述の例では、手押し車10)を覆うようにして安定して設置することができる。
また、本実施の形態のカバー100は、側面シート部120,125に接続した第2側面シート部130,135を更に備え、各第2側面シート部130,135は、幅方向内側に谷折りされた状態で側面シート部120,125の上縁121,126と接続した上縁131,136を有する。このようなカバー100によれば、展開した状態において十分に大きな寸法を確保することができる。また、このようなカバー100は、第2側面シート部130,135を正面シート部110と重なるように折り畳むことが容易である。例えば、正面シート部110の上縁111を把持してカバー100を吊り下げるだけで、第2側面シート部130,135は、谷折り時の折り曲げ部130a,135aに沿って、正面シート部110に重なるように折り畳まれる。このため、カバー100を短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。
また、本実施の形態のカバー100において、各側面シート部120,125は、幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の下縁112と接続した下縁122,127を有し、各第2側面シート部130,135は、幅方向内側に谷折りされた状態で側面シート部120,125の下縁122,127と接続した下縁132,137を有する。このようなカバー100によれば、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すようにカバー100を伸ばすことにより、側面シート部120,125および第2側面シート部130,135の各々を、正面シート部110に重ねるようにして、小さく折り畳むことができる。
また、本実施の形態において、側面シート部120,125の上縁121,126と正面シート部110の上縁111との接続長さL1は、側面シート部120,125の下縁122,127と正面シート部110の下縁112との接続長さL2よりも長い。このようなカバー100によれば、下方部分が必要以上に大きくなることを防止することができる。これにより、カバー100を容易に取り扱うことができ、また、カバー100の折り畳み寸法を小型化することができる。
また、本実施の形態において、各側面シート部120,125の、谷折り時の折り曲げ部120a,125aと正面シート部110の側縁113,114と接続する前縁123,128との間となる位置に、通気穴155が形成されている。このようなカバー100によれば、カバー100の適用対象が手押し車10である場合、通気穴155が、手押し車10の進行方向における後ろ側を向く傾向にある部分に、あるいは、正面シート部110よりも手押し車10の進行方向における後方となる傾向のある部分に、形成されている。したがって、通気穴155を通じて雨水がカバー100内に侵入することを効果的に防止することができる。
また、本実施の形態の乳母車用の収納袋160付きカバー100は、上述したカバー100と、乳母車本体20に取り付けられカバー100を収容する収納袋160と、を備える。このようなカバー100は、側面シート部120,125を正面シート部110と重なるように折り畳むことが容易である。例えば、正面シート部110の上縁111を把持してカバー100を吊り下げるだけで、側面シート部120,125は、谷折り時の折り曲げ部120a,125aに沿って、正面シート部110に重なるように折り畳まれる。このため、カバー100を短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。また、収納袋160に収納することで、カバー100を小さく折り畳んだ状態に維持することが可能となる。さらに、乳母車10に取り付け可能な収納袋160を用いることで、小さく折り畳んだ状態のカバー100を、乳母車10と共に保管および携帯することができる。
また、本実施の形態において、収納袋160は、乳母車本体20の座板部67の下に取り付け可能である。これにより、乳母車10の座板部67の裏側の空いたスペースを利用して、カバー100を保管することができる。また、座板部67の下方にかご90が設置されている場合に、かご90の収納容量を大きく確保することができる。
また、本実施の形態において、収納袋160は、座板部67に対面して配置される上面部161と、上面部161との間にカバー100の収納スペースを形成する下面部162と、を有し、上面部161および下面部162の収納スペースに通じる開口を形成する各縁部161a,162aに、直線状に延びる弾性補強材163が対向して取り付けられている。このような収納袋160付きカバー100によれば、収納袋160の開口を弾性補強材163によって閉じた状態に維持することができるので、カバー100が意図せず収納袋160から落下することを効果的に防止することができる。また、弾性補強材163によって収納袋160のたるみを防ぐことができるため、収納袋160を座板部67によって隠蔽することが容易である。すなわち、収納袋160が取り付けられることによって乳母車10の意匠性が損なわれることを、容易に防止することができる。また、収納袋160の開口に弾性補強材163が設けられていることにより、下面部162の前縁部162aを引き下げるだけで、上記開口を安定して開放することができる。このため、カバー100を収納袋160に収納する際、その収納スペースに押し込むことが容易である。
また、本実施の形態の収納袋160付きカバー100は、側面シート部120,125の下縁122,127が幅方向内側に谷折りされた状態で正面シート部110の下縁112と接続した上記カバー100と、乳母車本体20に取り付けられカバー100を収容する収納袋160と、収納袋160とカバー100の正面シート部110の下縁112とに接続した連結部材180と、を備える。このような収納袋160付きカバー100によれば、正面シート部110の下縁112が、連結部材180および収納袋160を介して乳母車本体20に接続している。したがって、カバー100の正面シート部110の上縁111を把持して引っ張るだけで、正面シート部110の上縁111と下縁112とを引き離すようにカバー100を伸ばすことができる。すなわち、乳母車10の操縦者は、一人で容易にカバー100を伸ばし小さく綺麗に折り畳むことができる。また、カバー100を伸ばした際に、カバー100を振動させて、カバー100の水切りを行うことができる。すなわち、乳母車10の操縦者は、カバー100の折り畳み操作の過程で水切りを実行することができる。
また、本実施の形態において、連結部材180は、収納袋160の内部に接続している。このような収納袋160付きカバー100によれば、連結部材180を、カバー100と共に収納袋160に収納することができる。すなわち、カバー100を収納袋160に収納する際、連結部材180と収納袋160とが干渉して、カバー100の収納袋160への収納を妨げる、ということが防止される。さらに、カバー100を収納袋160に収納する際、折り畳んだカバー100に連結部材180を巻き付ければ、収納袋160だけでなく連結部材180によっても、カバー100を折り畳んだ状態に維持することができる。
また、本実施の形態の乳母車10は、上述したカバー100と、乳母車本体20に取り付けられカバー100を収容する収納袋160と、収納袋160が取り付けられた乳母車本体20と、を備える。このような乳母車10によれば、カバー100の側面シート部120,125を正面シート部110と重なるように折り畳むことが容易である。例えば、正面シート部110の上縁111を把持してカバー100を吊り下げるだけで、側面シート部120,125は、谷折り時の折り曲げ部120a,125aに沿って、正面シート部110に重なるように折り畳まれる。このため、カバー100を短時間で簡単に小さく綺麗に折り畳むことができる。また、収納袋160に収納することで、カバー100を小さく折り畳んだ状態に維持することが可能となる。さらに、乳母車10に取り付け可能な収納袋160を用いることで、小さく折り畳んだ状態のカバー100を、乳母車10と共に保管および携帯することができる。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 乳母車
20 乳母車本体
30 前脚
35 後脚
40 ハンドル
60 座席
65 座部
67 座板部
100 カバー
110 正面シート部
120 右第1側面シート部
125 左第1側面シート部
130 右第2側面シート部
135 左第2側面シート部
140 後面シート部
155 通気穴
160 収納袋
180 連結部材

Claims (15)

  1. 上縁及び下縁を有する正面シート部と、
    前記正面シート部に接続した左右の側面シート部と、を備え、
    各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記上縁と接続した上縁を有する、カバー。
  2. 一方の側面シート部の上縁は、他方の側面シート部の上縁から離間している、請求項1に記載のカバー。
  3. 各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記下縁と接続した下縁を有する、請求項1又は2に記載のカバー。
  4. 一方の側面シート部の下縁は、他方の側面シート部の下縁から離間している、請求項3に記載のカバー。
  5. 前記側面シート部の前記上縁と前記正面シート部の前記上縁との接続長さは、前記側面シート部の前記下縁と前記正面シート部の前記下縁との接続長さよりも長い、請求項3又は4に記載のカバー。
  6. 前記正面シート部に対向して配置された後面シート部を更に備え、
    前記後面シート部は、前記正面シート部の前記上縁および前記側面シート部の前記上縁に接続した上縁を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカバー。
  7. 前記側面シート部に接続した第2側面シート部を更に備え、
    各第2側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記側面シート部の前記上縁と接続した上縁を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のカバー。
  8. 各側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記正面シート部の前記下縁と接続した下縁を有し、
    各第2側面シート部は、幅方向内側に谷折りされた状態で前記側面シート部の前記下縁と接続した下縁を有する、請求項7に記載のカバー。
  9. 各側面シート部の、谷折り時の折り曲げ部と前記正面シート部の側縁と接続する前縁との間となる位置に、通気穴が形成されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載のカバー。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のカバーと、
    乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、を備える、乳母車用の収納袋付きカバー。
  11. 前記収納袋は、前記乳母車本体の座板部の下に取り付け可能である、請求項10に記載の乳母車用の収納袋付きカバー。
  12. 前記収納袋は、前記座板部に対面して配置される上面部と、前記上面部との間に前記カバーの収納スペースを形成する下面部と、を有し、
    前記上面部および前記下面部の前記収納スペースに通じる開口を形成する各縁部に、直線状に延びる弾性補強材が対向して取り付けられている、請求項11に記載の乳母車用の収納袋付きカバー。
  13. 請求項3〜5のいずれか一項に記載のカバーと、
    乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、
    前記収納袋と前記カバーの前記正面シート部の前記下縁とに接続した連結部材と、備える、乳母車用の収納袋付きカバー。
  14. 前記連結部材は、前記収納袋の内部に接続している、請求項13に記載の乳母車用の収納袋付きカバー。
  15. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のカバーと、
    乳母車本体に取り付けられ前記カバーを収容する収納袋と、
    前記収納袋が取り付けられた乳母車本体と、を備える、乳母車。
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