JP3396429B2 - 自転車用小児補助席 - Google Patents

自転車用小児補助席

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JP3396429B2
JP3396429B2 JP17219998A JP17219998A JP3396429B2 JP 3396429 B2 JP3396429 B2 JP 3396429B2 JP 17219998 A JP17219998 A JP 17219998A JP 17219998 A JP17219998 A JP 17219998A JP 3396429 B2 JP3396429 B2 JP 3396429B2
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利信 松浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自転車の荷台に
取付け、小児を同乗させる補助席として又荷籠として使
用できる自転車用小児補助席と、該小児補助席を覆うこ
とができる防水防塵カバーを備えた自転車用小児補助席
と、さらに、自転車の前部に取付け、小児を同乗させる
補助席に防水防塵カバーを備えた自転車用小児補助席に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自転車用小児補助席としては、実
公昭58−3317号公報及び実公平7−2381号に
記載のものが提案されているが、これらは、前面枠、背
凭枠、及び、左右側面枠によって小児補助席本体の枠組
みが構成され、該枠組みに網板を張設したり線材を格子
状に張設したものであり、また、小児補助席本体の左右
の開放部を開閉枠を回動することにより開閉する構成で
ある。また、自転車用小児補助席を雨、塵から防ぐ防水
防塵カバーを備えたものはなく、カバーすることなくそ
のまま放置したり、単にシート等を被せて雨、塵埃を防
いでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それ故、上記従来例の
ような自転車用小児補助席は、固い網板又は金属製の線
材で、小児の身体を抱持するものであるから乗り心地が
悪いという問題点があった。そして、枠組みに網板又は
線材を張設したものは網板や線材を枠組みに溶接しなけ
ればならず、また、網板の周縁や線材の先端の鋭利な切
断口が露出することがないように合成樹脂をコーティン
グして被覆する必要があった。しかしながら、長年の使
用によりこの被覆が摩耗して見苦しくなったり、鋭利な
網板の周縁や線材の先端が露出し不慮の怪我を負わせる
危険性があった。さらに、枠組みに網板を張設したり線
材を格子状に張設したものは、背凭枠及び側面枠からな
る抱持部を起伏させてコンパクトにすることができず、
包装が大きくなり又運搬・保管に場所をとるという問題
点もあった。さらにまた、両側開放部を開閉枠を回動し
て、小児が同乗する補助席としたり荷籠とする構造であ
るから、粗悪な路面や段差のある場所を走る際には、自
転車が上下に振動し開閉枠が振動により上方に回動し、
そのため、開閉枠によって閉じられていた開放部が開く
ことがあり、荷籠に入れていた品物の落下の防止が完全
ではなかった。
【0004】また、荷台上に載置固定する自転車用小児
補助席又は自転車の前部に取付ける小児補助席には、こ
れらを覆う防水防塵カバーが備えられていないため、屋
外に放置した場合、風雨に晒され錆が生じたりして長持
ちしなくなったり、塵埃を被り小児補助席に座る小児の
衣服や荷籠に入れる品物を汚すことがあるという問題点
もあった。
【0005】この発明は、上記の問題点に鑑み、網板又
は線材の変わりに防水布、帆布又はビニルクロス等のシ
ート部材を骨組体に取付ける構造として乗り心地を良く
し、かつ、製作も容易とすると共に、空間部の開閉をシ
ート部材の開閉部を骨組体の取付け部に脱着できる構造
として自転車の上下の振動により空間部が開かないよう
にし、また、骨組体の背面枠を前面枠に対し起伏可能に
設け、包装・運搬及び保管時にコンパクトにできるよう
にしたことを目的としている。さらに、防水防塵カバー
をシート部材に収納できるように設け、不使用時に小児
補助席を覆い雨と塵埃から防ぎ、また、荷籠として使用
している場合には荷籠の品物を雨と塵埃から防ぐことを
目的としている。さらにまた、自転車の前部に取付ける
小児補助席にも防水防塵カバーを備え、小児補助席を雨
と塵埃から防ぐことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明の請求項1の自転車用小児補助席は、自転車の荷台
上に取付けて荷籠兼用とした自転車用小児補助におい
て、座席枠1aと、上部をハンドル9とする前面囲い枠
1bとを有する前面枠1に、肘掛けを兼ねた側面囲い枠
2aと背凭枠2bとを有する背面枠2を、前面枠1の前
面囲い枠1bと背面枠2の側面囲い枠2aとの間に空間
部3を存して組み付けた骨組体Aを形成し、上記骨組体
Aに、その座席枠1a、背凭枠2b及び前面囲い枠1b
と側面囲い枠2a並びに空間部3に、それぞれ適合する
座席部4と背凭部5と前面部6と側面部7と、
びにその前面部の両側に連設し、かつ先端部を側面囲い
枠に脱着可能又は前面部に重合して脱着可能として空間
部3を開閉する開閉部8とを備えた防水布、帆布又はビ
ニルクロスで作られたシート部材Bを取付けたことを要
旨とする。
【0007】上記構成を有するこの発明の請求項1の自
転車用小児補助席は、前面枠1に背面枠2を組み付け骨
組体Aを作成し、別途作成した座席部4、背凭部5、前
面部6、側面部7及び開閉部8を備えたシート部材Bを
骨組体Aに取付けることにより、座席枠1aに座席部
4、背凭枠2bに背凭部5、前面囲い枠1bに前面部
6、及び、側面囲い枠2aに側面部7が取付けられ、ま
た、空間部3を開閉する開閉部8が設けられ補助席主体
が構成される。この結果、製造工程が簡略化され、しか
も、シート部材で小児の身体が抱持される構成としてい
るので乗り心地もよい。そして、小児を同乗させる小児
補助席として使用する場合は、シート部材Bの開閉部8
を開き空間部3から小児の足を垂下させるようにして腰
掛けさせ、荷籠として使用する場合は、開閉部8を閉じ
て使用する。
【0008】上記課題を解決するこの発明の請求項2の
自転車用小児補助席は、上記請求項1の骨組体Aが、自
転車の後部荷台上に載置して固定する固定手段と足載部
材Cを取付ける足載せ取付け部とを備え、シート部材B
の座席部4が取付け載置できる座席枠1aと該座席枠1
aの前端を起立して上部にハンドル9を備えシート部材
Bの前面部6を取付けできる前面囲い枠1bとが一体に
屈曲形成された前面枠1と、シート部材Bの側面部7が
取付けられる水平状の取付け部2cと、空間部3を開閉
するシート部材Bの開閉部8の先端が脱着できる垂直状
の取付け部2dとをもった側面囲い枠2aと前記座席部
4と連なるシート部材Bの背凭部5を取付け支持する背
凭枠2bとが一体に屈曲形成された背面枠2とからなる
ことを要旨とする。
【0009】上記構成を有するこの発明の請求項2の自
転車用小児補助席は、自転車の後部荷台上に固定され、
また、足載部材Cが取付けられる骨組体Aが、前面枠1
と背面枠2により構成され、前面枠1は座席枠1aと前
面囲い枠1bとを一体に屈曲形成されているから、ハン
ドル9は別途製作して前面囲い枠1bに取付ける必要が
ない。また、背面枠2は水平上の取付け部2cと垂直上
の取付け部2dとを持った側面囲い枠2aと背凭れ枠2
bとを同じく一体に屈曲形成されるから、各取付け部を
別途設ける必要がなく製作が極めて簡略化される。そし
て、小児を同乗させる補助席として使用したり、荷籠と
して使用する場合は、空間部3を開閉するシート部材B
の開閉部8を、その先端を側面囲い枠2aの垂直状の取
付け部2dに脱着することにより行える。
【0010】上記課題を解決するこの発明の請求項3の
自転車用小児補助席は、上記前面枠1に対し背面枠2を
起伏可能としたことを要旨とする。
【0011】上記構成を有するこの発明の請求項3の自
転車用小児補助席は、背面枠2を前方に倒伏することに
より、背面枠2が前面囲い枠1bに覆い被さる位置まで
倒伏することができるので、包装・運搬及び保管時に自
転車用小児補助席をコンパクトにすることができる。
【0012】上記課題を解決するこの発明の請求項4の
自転車用小児補助席は、上記シート部材Bの前面部の両
側に連設した開閉部8が荷籠として使用する場合は開閉
部の先端部を側面囲い枠の垂直状取付け部に取付け、小
児を乗せる場合は開閉部の先端部を側面囲い枠2aの垂
直状取付け部2dから取外して、前面部6の内面側に折
り畳み重合して脱着可能にしたことを要旨とする。
【0013】上記構成を有するこの発明の請求項4の自
転車用小児補助席は、小児を同乗させる補助席として使
用する場合は、両側の開閉部8を前面囲い枠1bの内面
側にコンパクトに折り畳むことができるので邪魔になる
ことがなく、荷籠として使用する場合は、左右の開閉部
8の先端が側面囲い枠2aの垂直状取付け部2dに取付
け固定できるので、自転車が上下に振動しても開閉部8
が開くことがなく、品物が空間部3から落下する恐れが
ない。
【0014】上記課題を解決するこの発明の請求項5の
自転車用小児補助席は、上記前面枠1の上下二段に支持
杆10、11を設け、シート部材Bの座席部4に連設さ
れした前面部6を、下部の支持杆11に沿って上方に折
り曲げ、前面部6の上端を上部支持杆10に取付け、か
つ、座席部4の下面に取付け片12を設け、シート部材
Bを座席枠1aに固定することを要旨とする。
【0015】上記構成を有するこの発明の請求項5の自
転車用小児補助席は、シート部材Bの前面部6を下部の
支持杆11の下を潜りこれに沿って上方に折り曲げられ
るので、簡単な構造で収納部を広くして前面囲い枠1b
にシート部材Bの前面部6を取付けることができる。ま
た前面部6の先端が上部の支持杆11に取付けられるの
で、ハンドル9の下部に空間ができハンドルが握り易
く、また、シート部材Bの座席部4が取付け片12によ
り座席枠1aに確実に固定できる。
【0016】上記課題を解決するこの発明の請求項6の
自転車用小児補助席は、前記のシート部材Bに収納部1
3を設け、該収納部13に荷籠を兼ねた小児補助席を覆
う防水防塵カバーDを備えたことを要旨とする。
【0017】上記構成を有するこの発明の請求項6の自
転車用小児補助席は、シート部材Bに収納部13を設
け、この収納部13に防水防塵カバーDを収納したもの
であるから、不使用時には荷籠を兼ねた小児補助席に被
せ、又は、荷籠に品物を入れたときには荷籠に被せるこ
とにより、小児補助席や荷籠に入れた品物が雨に濡れる
ことがなく、塵埃を被ることもない。
【0018】上記課題を解決するこの発明の請求項7の
自転車用小児補助席は、自転車の前部に取付ける小児補
助席の座席部4、背凭部5及び側面部7を防水布、帆布
又はビニルクロスからなるシート部材Bで形成したもの
において、そのシート部材Bに収納部13を設け、該収
納部13に小児補助席を覆う防水防塵カバーDを備えた
ことを要旨とする。
【0019】上記構成を有するこの発明の請求項7の自
転車用小児補助席は、自転車の前部に取付ける小児補助
席にも適応できるようにしたもので、シート部材Bに設
けた収納部に防水防塵カバーDを収納したものであるか
ら、不使用時には小児補助席を覆うことができるので、
該補助席を雨、塵埃から防ぐことができる。
【0020】上記課題を解決するこの発明の請求項8の
自転車用小児補助席は、シート部材Bの背凭部5にファ
スナー14により開閉できる袋状の収納部13を設け、
この収納部内に防水防塵カバーDの一端を取付け、該カ
バーDを収納部13に出し入れできるようにしたことを
要旨とする。
【0021】上記構成を有するこの発明の請求項8の自
転車用小児補助席は、小児を同乗させる場合は、シート
部材Bの背凭部5に設けた袋状の収納部13に防水防塵
カバーDを折り畳んで収納しておき、使用しない時は雨
と塵埃から自転車用小児補助席を保護するため、収納部
のファスナー14を開き防水防塵カバーを引き出し、小
児補助席を覆うものである。防水防塵カバーDは一端が
収納部内に取付けられているので、該カバーが吹き飛ば
されたり、紛失することがない。
【0022】
【発明の実施の形態】以上説明したこの発明の構成、作
用を一層明らかにするために、以下にこの発明の自転車
用小児補助席の好適な実施の形態の一例について図面を
参照して詳細に説明する。
【0023】図1〜図8は荷籠兼用とした自転車用小児
補助席の一例を示したもので、図1〜4図において、1
aは座席枠、1bは前面囲い枠で、一本の丸棒材を幅の
広いU字型に形成すると共に座席枠1aの前端にあたる
位置でこれを直角に屈曲して、座席枠1aと前面囲い枠
1bの外枠を形成し、座席枠1aの並行する外枠の丸棒
材に、これに直交して自転車の後部荷台上に固定する固
定板15、16を所定の間隔を存して並行に固設してい
る。また、前面囲い枠1bのU字型の外枠の上部をハン
ドル9とし、2本の外枠の丸棒材の間には上下2段に支
持杆10、11を設けている。そして、ハンドル9には
握手9aが取付けられている。座席枠1aの固定板1
5、16の両端は下方に屈曲され、その屈曲部に足載部
材Cを取付けできる貫通孔が穿設され、また、固定板1
6の両端屈曲部には背面枠2を前方に回動自由に枢着す
る貫通孔と、背面枠2が後方に回動しないように規制す
るストッパー17も設けられている。さらに、固定板1
5、16と自転車の荷台の下方から押し当てる取付け板
23、24により荷台を挟持するようにして座席枠1a
を固定でき、同時に固定板16と取付け板24により取
付け片12も取付けられるようになっている。尚、18
は座席枠1aの後端に取付けられた補強用の補助板であ
る。
【0024】2は肘掛けを兼ねた側面囲い枠2aと背凭
枠2bからなる背面枠で、その両側下端は座席枠1aの
固定板16の両端屈曲部に枢着され、側面囲い枠2aは
固定板16の両側から起立する垂直状の取付け部2d
と、その上部を半円状に形成した後水平状の取付け部2
cが構成され、この側面囲い枠2aの水平状の取付け部
2cから斜め上方に屈曲して背凭枠2bを一体に形成し
ている。そして、上記背面枠2の垂直状の取付け部2d
には、空間部3を開閉するシート部材Bの開閉部8の先
端が脱着でき、水平状の取付け部2cにはシート部材B
の側面部6を、背凭枠2bにはシート部材Bの背凭部5
が取付け支持されるようになっている。上記した背面枠
2は前記前面枠1との間に空間部3を存して組み付けら
れ補助席主体の骨組体Aを構成している。
【0025】Bは帆布で作られたシート部材であり、座
席枠1a、背凭枠2b、前面囲い枠1b、側面囲い枠2
a及び空間部3に、それぞれ適合する大きさと形状の座
席部4、背凭部、前面部6、側面部7及び空間部3を開
閉する開閉部8が連設され、さらに、シート部材Bの座
席部4の下面には取付け片12が設けられている。この
シート部材Bは2枚の帆布を合わせてなり、座席部4と
背凭部5は2枚の帆布の間にクッション材20が入れら
れ座り心地を良くしている。尚、19はシート部材Bの
背凭部5及び側面部7のほぼ中央部に横方向に取付けら
れたシートベルトである。
【0026】シート部材Bの骨組体Aへの取付けは、座
席部4を座席枠1aに載せ座席部4の下面に設けた取付
け片12により座席枠1aに固定し、座席部4の前端に
連設された前面部6を前面枠2に設けた上下2段の支持
杆10、11のうち、下部の支持杆11の下部を潜り支
持杆11の外側に沿って上方に折り曲げ、上部の支持杆
10に前面部6の上端を折り曲げ上端内面に取付けられ
ているマジックテープにより固定できるようになってい
る。さらに、シート部材Bの座席部後半の下面に張り合
わせるように取付けられた側面部6は、その両側が側面
囲い枠2a内側に沿って折り曲げられ水平状の取付け部
2cに固定されている。
【0027】Cは小児の足を乗せる足載部材で、幅の広
いU字状の枠組21に2本の細い丸棒材を配し下端部が
外側に折り曲げられ、ここに小児の足を乗せるようにな
っている。また、幅の広いU字状の枠組21には、両側
を外側に屈曲させた長方形の保護カバー22が固設され
ている。この足載部材Cは座席枠1aに固設されている
2本の固定板15、16の両端屈曲部に取付けられ、補
助席主体の両側空間部3から下方に垂設されている。
【0028】図5において、8は両側開口部を開閉する
開閉部で、前面部6に張り合わせるようにして連設さ
れ、小児を乗せる場合には、開閉部を前面囲い枠1bの
外枠を包むようにして一方を折り畳み、さらに他方をそ
の上に重合するようにして前面部6の内面側に折り畳
み、マジックテープで止めることができるようになって
おり、荷籠として使用する場合は、左右の開閉部8を骨
組体Aの垂直状の取付け部2dに開閉部8の先端部を折
り曲げて先端部内側に設けたマジックテープにより脱着
自由に取付けできるようになっている。
【0029】次に、図4及び図6〜図8において、Dは
荷籠を兼ねた小児補助席を覆うビニルクロス等の合成樹
脂製からなる長方形状の防水防塵カバーであり、13は
該カバーを収納する袋状の収納部でシート部材Bの背凭
部5の下半部にファスナー14により開閉できるように
なっている。この防水防塵カバーDは、小児補助席を使
用せず屋外などに放置する場合、或いは荷籠として使用
し品物を荷籠に入れている時等に、ファスナー14を開
き収納部13から防水防塵カバーDを引き出し、図7に
示す様に補助席主体を覆い雨、塵埃を防ぎ、防水防塵カ
バーDを使用しないときは、折り畳んで収納部13内に
収納するものである。また、防水防塵カバーの一端は収
納部13の内部入口付近に取付けられており、防水防塵
カバーDを取り出して使用する際に簡単に補助席主体を
カバーできると共に、カバーDが風により吹き飛ばされ
たり、紛失することがないようになっている。
【0030】図9は、自転車の前部に取付ける小児補助
席に防水防塵カバーDを被せた状態を示す斜視図であ
り、小児補助席の座席部4、背凭部5及び側面部7を帆
布から作ったシート部材Bに収納部13を設け、この収
納部13に防水防塵カバーDを出し入れできるようにし
たもので、上記と同様に防水防塵カバーDは収納部13
の内部入口付近に取付けられている。
【0031】以上この発明の実施の形態の一例について
説明したが、この発明はこうした実施の形態に何等限定
されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々なる形態で実施しうることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】この発明は上記のとおり構成されている
ので、以下に記載する効果を奏する。
【0033】この発明の請求項1の自転車用小児補助席
は、荷台上に載置し固定する座席枠と、前面囲い枠とを
有する前面枠に、肘掛けを兼ねた側面囲い枠と背凭枠と
を有する背面枠を、前面枠の前面囲い枠と背面枠の側面
囲い枠との間に空間部を存して組み付けた骨組体に、そ
の座席枠と、背凭枠と前面囲い枠と側面囲い枠並びに空
間部に、それぞれ適合する大きさ形状の座席部と背凭部
及び前面部と側面部並びに空間部を開閉する開閉部とを
備えた防水布又は帆布で作られたシート部材を取付けた
ものであるから、小児が腰掛けた場合防水布、帆布又は
ビニルクロスで作られたシート部材で身体が抱持され座
り心地が非常に良く、小児を乗せることに重点があり、
従来のように荷籠に小児を乗せるというイメージがな
い。また、従来のように骨組体に網板を張設したり、線
材を張設するものではないので、網板又は線材の切断口
が露出することもなく使用上及び取扱い上極めて安全で
ある。また、骨組体とシート部材を別々に製作できるの
で、製造も容易となる。
【0034】この発明の請求項2の自転車用小児補助席
は、骨組体の前面枠と背面枠が、それぞれ一本の丸棒材
を折曲げ加工して、前面枠は座席枠とハンドルを備えた
前面囲い枠が、背面枠は水平状の取付け部、垂直状の取
付け部を有する側面囲い枠と、背凭枠が一体に作られて
いるので、ハンドル及び各取付け部を別途製作して取付
ける必要がなく製作が容易にできる。
【0035】この発明の請求項3の自転車用小児補助席
は、シート部材を取付けた背面枠を前方に倒伏すること
ができるので小児補助席をコンパクトにでき、包装する
場合、運搬及び保管する場合に極めて都合がよい。尚、
足載せ部材を固定板から取外して小児補助席内に入れれ
ば一層コンパクトにできる。
【0036】この発明の請求項4の自転車用小児補助席
は、小児を同乗させる場合は開閉部が前面部の内面側に
折畳みできるので開閉部が邪魔になることがなく、また
荷籠として使用する場合は、開閉部の先端を側面囲い枠
の垂直状取付け部に取付けて空間部を閉塞することがで
きるので、粗悪な路面や段差のある場所における自転車
の上下振動により、空間部が開くことなく荷籠に入れた
品物が落下する恐れがない。
【0037】この発明の請求項5の自転車用小児補助席
は、支持杆11に沿って前面部を折り曲げているので収
納部を広くして前面囲い枠にシート部材の前面部を取付
けることができる。また、前面囲い枠にシート部材の前
面部をハンドルの下に空間を存して取付けできる。さら
に、取付け片により座席部を座席枠に確実に取付けるこ
とができる。
【0038】この発明の請求項6の自転車用小児補助席
は、シート部材の収納部に荷籠を兼ねた小児補助席を覆
うことができる防水防塵カバーを備えているので、小児
補助席を使用しない場合にはこのカバーを被せて雨、塵
埃を防ぐことができ、自転車用小児補助席の耐久性を向
上させ、又、塵を防ぐことにより小児の衣服や荷籠に入
れる品物を汚すことがない。また、荷籠として使用して
いる場合に防水防塵カバーをすれば、品物を雨や塵から
防ぐことができ、また、簡単に品物が盗まれることもな
い。さらに、防水防塵カバーを使用しないときは、収納
部に折り畳んで収納できるので防水防塵カバーがクッシ
ョン材となり、また、カバーを紛失することもないので
便利である。
【0039】この発明の請求項7の自転車用小児補助席
は、自転車の前部に取付ける小児補助席のシート部材に
収納部と、防水防塵カバーを備えているので、不使用時
に小児補助席を覆うことにより、雨、塵埃から小児補助
席を保護することができる。
【0040】この発明の請求項8の自転車用小児補助席
は、シート材の背凭部の下半部にファスナーにより開閉
できる袋状の収納部を設け、この収納部内に防水防塵カ
バーの一端を取付けてあるので、防水防塵カバーを紛失
することなく、また、防水防塵カバーを使用時に風など
で吹き飛ばされることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自転車用小児補助席の骨組体を示し
た斜視図である。
【図2】この発明の自転車用小児補助席の小児乗せとし
た場合の斜視図である。
【図3】この発明の自転車用小児補助席の荷籠とした場
合の一部切欠斜視図である。
【図4】この発明の自転車用小児補助席の側面図であ
る。
【図5】この発明の自転車用小児補助席の開閉部の要部
を示す斜視図である。
【図6】この発明の自転車用小児補助席の補助席部分の
拡大断面図である。
【図7】この発明の自転車用小児補助席の補助席部分を
防水防塵カバーで覆った状態の斜視図である。
【図8】この発明の自転車用小児補助席の補助席部分の
背面図である。
【図9】この発明の前部に取付ける自転車用小児補助席
を防水防塵カバーで覆った状態の斜視図である。
【符号の説明】
A…骨組体 B…シート部材 C…足載部材 D…防水防塵カバー 1…前面枠 1a…座席枠 1b…前面囲い枠 2…背面枠 2a…側面囲い枠 2b…背凭枠 2c…水平状の取付け部(肘掛け部) 2d…垂直状の取付け部 3…空間部 4…座席部 5…背凭部 6…前面部 7…側壁部 8…開閉部 9…ハンドル 10、11…支持杆 12…取付け片 13…収納部 14…ファスナー

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車の荷台上に取付けて荷籠兼用とし
    た自転車用小児補助において、 座席枠と、上部をハンドルとする前面囲い枠とを有する
    前面枠に、肘掛けを兼ねた側面囲い枠と背凭枠とを有す
    る背面枠を、前面枠の前面囲い枠と背面枠の側面囲い枠
    との間に空間部を存して組み付けた骨組体を形成し、 上記骨組体に、その座席枠と背凭枠及び前面囲い枠と側
    面囲い枠並びに空間部にそれぞれ適合する座席部と
    凭部と、前面部と、側面部と、並びにその前面部の両側
    に連設し、かつ先端部を側面囲い枠に脱着可能又は前面
    部に重合して脱着可能として空間部を開閉する開閉部と
    を備えた防水布、帆布又はビニルクロスで作られたシー
    ト部材Bを取付けたことを特徴とする自転車用小児補助
    席。
  2. 【請求項2】 上記請求項1の骨組体は、自転車の後部
    荷台上に載置して固定する固定手段と足載部材を取付け
    る足載せ取付け部とを備え、シート部材の座席部が取付
    け載置できる座席枠と該座席枠の前端を起立して上部に
    ハンドルを備えシート部材の前面部を取付けできる前面
    囲い枠とが一体に屈曲形成された前面枠と、シート部材
    の側面部が取付けられる水平状の取付け部と、空間部を
    開閉するシート部材の開閉部の先端が脱着できる垂直状
    の取付け部とをもった側面囲い枠と前記座席部と連なる
    シート部材の背凭部を取付け支持する背凭枠とが一体に
    屈曲形成された背面枠とからなっていることを特徴とす
    る請求項1記載の自転車用小児補助席。
  3. 【請求項3】 上記前面枠に対し背面枠を起伏可能とし
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の自転車用小児
    補助席。
  4. 【請求項4】 上記シート部材の前面部に連設した開閉
    部は、荷籠として使用する場合は開閉部の先端部を側面
    囲い枠の垂直状取付け部に取付け、小児を乗せる場合は
    開閉部の先端部を側面囲い枠の垂直状取付け部から取外
    して、前面部の内面側に折り畳み重合して脱着可能と
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の自転車用小児
    補助席。
  5. 【請求項5】 上記前面枠の上下二段に支持杆を設け、
    シート部材の座席部に連設されした前面部を下部の支持
    杆に沿って上方に折り曲げ前面部の上端を上部支持杆に
    取付け、かつ、座席部の下面に取付け片を設けてシート
    部材を座席枠に固定することを特徴とする請求項1又は
    2記載の自転車用小児補助席。
  6. 【請求項6】 前記のシート部材に収納部を設け、該収
    納部に荷籠を兼ねた小児補助席を覆う防水防塵カバーを
    備えたことを特徴とする請求項1記載の自転車用小児補
    助席。
  7. 【請求項7】 自転車の前部に取付ける小児補助席の座
    席部、背凭部及び側面部を防水布、帆布又はビニルクロ
    スからなるシート部材で形成したものにおいて、 そのシート部材に収納部を設け、該収納部に小児補助席
    を覆う防水防塵カバーを備えたことを特徴とする自転車
    用小児補助席。
  8. 【請求項8】 シート部材の背凭部にファスナーにより
    開閉できる袋状の収納部を設け、この収納部内に防水防
    塵カバーの一端を取付け、該カバーを収納部に出し入れ
    できるようにしたことを特徴とする請求項6又は7記載
    の自転車用小児補助席。
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