JP2020057579A - 負極、及び蓄電デバイス - Google Patents

負極、及び蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2020057579A
JP2020057579A JP2018220752A JP2018220752A JP2020057579A JP 2020057579 A JP2020057579 A JP 2020057579A JP 2018220752 A JP2018220752 A JP 2018220752A JP 2018220752 A JP2018220752 A JP 2018220752A JP 2020057579 A JP2020057579 A JP 2020057579A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
negative electrode
meth
acrylate
ion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018220752A
Other languages
English (en)
Inventor
大明 進藤
Hiroaki Shindo
大明 進藤
一博 高橋
Kazuhiro Takahashi
一博 高橋
松尾 孝
Takashi Matsuo
孝 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Soda Co Ltd
Original Assignee
Osaka Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Soda Co Ltd filed Critical Osaka Soda Co Ltd
Publication of JP2020057579A publication Critical patent/JP2020057579A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/10Esters
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G11/00Hybrid capacitors, i.e. capacitors having different positive and negative electrodes; Electric double-layer [EDL] capacitors; Processes for the manufacture thereof or of parts thereof
    • H01G11/22Electrodes
    • H01G11/30Electrodes characterised by their material
    • H01G11/32Carbon-based
    • H01G11/38Carbon pastes or blends; Binders or additives therein
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/62Selection of inactive substances as ingredients for active masses, e.g. binders, fillers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、負極材料における電極活物質にシリコン系化合物を用いた電極であって、蓄電デバイスに用いた際には、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができる負極を提供することを目的とする。【解決手段】シリコン系化合物にバインダーを高付着させることにより、負極活物質にシリコン系化合物を用いた負極であっても、充放電サイクルによる容量低下が抑えることを可能とする。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池及びニッケル水素二次電池などの二次電池、電気化学キャパシタなどといった蓄電デバイス、特に電解質に有機溶媒などの非水電解質を用いた非水電解質系蓄電デバイスに用いる電極、並びに該電極を備える蓄電デバイスに関する。
リチウムイオン二次電池や電気化学キャパシタといった蓄電デバイスは、携帯電話やノートパソコン、カムコーダーなどの電子機器に用いられている。最近では環境保護への意識の高まりや関連法の整備により、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車載用途や家庭用電力貯蔵用の蓄電池としての応用も進んできている。
また、これらの応用が進むと同時に、蓄電デバイスに高性能化が求められており、電極等の部材の改良が進められている。このような蓄電デバイスに使用される電極は、通常、活物質と、導電助剤、バインダー、溶媒からなる電極材料を集電体上に塗布、乾燥して得られる。
これまで,正極材料としては種々の高容量材料が開発され、実用化されてきたが、負極材料としては依然としてグラファイトをはじめとした炭素材料が用いられているのが現状である。
高容量の負極活物質としては、SiやSnのような合金系材料への期待が高まっており、Si系材料を含む負極を用いた電池も製品化されている。このような合金系材料は、充放電における体積変化がグラファイトのような炭素系負極活物質を用いた場合には約10%であるのに対して、合金系活物質を用いた場合には200%近くの体積変化を伴うために充放電サイクルによる容量低下が大きいという問題を抱えている(特許文献1参照)。
特開2010−205609
本発明は、負極材料における電極活物質にシリコン系化合物を用いた電極であって、蓄電デバイスに用いた際には、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができる負極を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、シリコン系化合物にバインダーを高付着させることにより、負極活物質にシリコン系化合物を用いた負極であっても、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に関する。
項1 集電体と、前記集電体の表面に形成された負極材料層とを備える負極であって、
前記負極材料層は、活物質とバインダーを含んでなり、
活物質はシリコン系化合物を少なくとも含み、
前記バインダーが5粒子以上付着する前記シリコン系化合物(1粒子)を有する、負極。
項2 活物質として、炭素材料を更に含む項1記載の負極。
項3 シリコン系化合物の平均粒径が0.7μm以上である項1又は2に記載の負極。
項4 炭素材料がグラファイトである項2に記載の負極。
項5 シリコン系化合物がSiOx(0<x≦2)である項1〜4いずれかに記載の負極。
項6 項1〜5いずれかに記載の負極を備える、蓄電デバイス。
本発明によれば、負極材料における電極活物質にシリコン系化合物を用いた負極であって、蓄電デバイスに用いた際には、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができる負極を提供することができる。また、本発明によれば、該負極、該負極を備える蓄電デバイスを提供することができる。
電極の実施作製例1で得られた電極の電極材料層の表面のSEM画像(20,000倍)である。 電極の実施作製例2で得られた電極の電極材料層の表面のSEM画像(20,000倍)である。
本明細書において、蓄電デバイスとは、二次電池(リチウムイオン二次電池及びニッケル水素二次電池等)、電気化学キャパシタを包含するものである。また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートまたはメタクリレート」を意味し、これに類する表現についても同様である。
<1.負極>
本発明の負極は、集電体と、シリコン系化合物を少なくとも含む活物質、及びバインダーとを含む負極材料層とを備える。
負極材料層は、集電体の表面に形成されている。負極材料層は、活物質とバインダーとを含んでいる。負極材料層は、集電体の表面に、負極材料層を構成する活物質粒子、バインダーなどを含む負極材料を塗布することにより形成することができる。
集電体としては、銅、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン、アルミニウム等の金属が使用される。
集電体の厚みとしては、特に制限されないが、例えば5〜50μm程度、好ましくは10〜20μm程度が挙げられる。
シリコン系化合物としては、Si元素、Siとの合金、Siを含む酸化物、Siを含む炭化物等であり、Si、SiB、SiB、MgSi、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<x≦2)、SnSiO、LiSiOを例示することができ、SiO(0<x≦2)であることが好ましく、一酸化ケイ素(SiO)等である。
シリコン系化合物の平均粒径(D50)は、下限は0.05μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、0.5μm以上であることが更に好ましく、0.7μm以上であることが特に好ましく、上限は50μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましく、10μm以下であることが特に好ましく、5μm以下であってもよい。
負極材料層における活物質として、更に炭素材料を含有することが好ましい。
炭素材料としては、グラファイト、低結晶性カーボン(ソフトカーボン、ハードカーボン)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック等)、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、カーボンフィブリルなどの炭素材料を例示することができ、グラファイトであることが好ましい。
炭素材料の平均粒径(D50)は、下限は0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが特に好ましく、上限は100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、25μm以下であることが特に好ましい。
平均粒径(D50)の測定はレーザー回折式粒度分布計で行う。
負極材料中の活物質の含有量としては、特に制限されず、水等のスラリーにするための成分を除いた負極材料(100質量%)に対して、例えば99.9〜50質量%程度、より好ましくは99.5〜70質量%程度、さらに好ましくは99〜85質量%程度が挙げられる。
活物質全量(100質量%)に対する炭素材料の含有量は、下限は20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることが特に好ましく、上限は99質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましく、95質量%以下であることが特に好ましい。
活物質全量(100質量%)に対するシリコン系化合物の含有量は、下限は1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが特に好ましく、上限は80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが特に好ましい。
活物質全量(100質量%)に対するシリコン系化合物と炭素材料の合計含有量は80〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であることがより好ましく、95〜100質量%であることが特に好ましく、活物質全量がシリコン系化合物と炭素材料のみで構成されていてもよい。
バインダーの含有量は特に制限されないが、活物質全量100質量部に対して、下限は0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることが特に好ましく、上限は20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることが特に好ましい。
負極材料は、必要に応じて導電助剤を含有させても良く、公知の導電助剤を用いることができ、黒鉛、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの炭素繊維、または金属粉末等が挙げられる。これら導電助剤は1種または2種以上用いてもよい。
導電助剤を用いる場合には、導電助剤の含有量は特に制限されないが、活物質全量100質量部に対して、上限値は20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、導電助剤の含有量の下限値としては、通常、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.5質量部以上、2質量部以上を例示することができる。
負極材料は、必要に応じて増粘剤を含有させても良い。増粘剤の種類は、特に限定されないが、好ましくは、セルロース系化合物のナトリウム塩、アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸およびその塩等である。
セルロース系化合物のナトリウム塩もしくはアンモニウム塩としては、セルロース系高分子を各種誘導基により置換されたアルキルセルロースのナトリウム塩もしくはアンモニウム塩などが挙げられる。具体例としては、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)のナトリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等が挙げられる。カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩もしくはアンモニウム塩が特に好ましい。これらの増粘剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
増粘剤を用いる場合には、増粘剤の含有量は特に制限されないが、活物質全量100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下が挙げられる。なお、増粘剤が含まれる場合、増粘剤の含有量の下限値としては、通常、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.5質量部以上、1質量部以上を例示することができる。
本発明の負極材料は、スラリー状(負極用スラリー)とするために水を含有してもよい。水は特に限定されず、一般的に用いられる水を使用することができる。その具体例としては水道水、蒸留水、イオン交換水、及び超純水などが挙げられる。その中でも、好ましくは蒸留水、イオン交換水、及び超純水である。
本発明の負極材料をスラリー状として用いる場合には、スラリーの固形分濃度は、10〜90質量%であることが好ましく、20〜85質量%であることがより好ましく、20〜80質量%であることが特に好ましい。
負極材料の調製方法としては特に限定されず、負極活物質、バインダー、導電助剤、水等を通常の攪拌機、分散機、混練機、遊星型ボールミル、ホモジナイザーなど用いて分散させればよい。分散の効率を上げるために材料に影響を与えない範囲で加温してもよい。
負極の作製方法は、特に限定されず一般的な方法が用いられる。負極材料をドクターブレード法やアプリケーター法、シルクスクリーン法などにより集電体(金属電極基板)表面上に適切な厚さに均一に塗布することより行われる。
例えばドクターブレード法では、負極用スラリーを金属電極基板に塗布した後、所定のスリット幅を有するブレードにより適切な厚さに均一化する。電極は活物質塗布後、余分な有機溶剤及び水を除去するため、例えば、100℃の熱風や80℃真空状態で乾燥する。乾燥後の電極はプレス装置によってプレス成型することで電極材が製造される。プレス後に再度熱処理を施して水、溶剤、乳化剤等を除去してもよい。
電極材料層の厚みとしては、特に制限されないが、例えば5〜300μm程度、好ましくは15〜200μm程度が挙げられる。
本発明においては、負極材料層、中でもシリコン系化合物にバインダーを高付着させることにより、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができることを見出した。これは、充放電において大きな体積変化を伴うシリコン系化合物であっても、シリコン系化合物にバインダーを高付着させることにより、充放電の膨張・収縮の際にも高い結着性を有することになり、充放電サイクルによる容量低下が抑えることができると予測される。
負極材料層におけるシリコン系化合物へのバインダーの高付着は走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することができ、具体的な条件は、以下の通りである。
<負極表面の観察方法>
負極表面サンプルの処理として、Arイオンビーム処理を実施し、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用し、5,000から20,000倍の倍率で観察を行う。
バインダーが優れた結着性を発揮し、蓄電デバイスにおける充放電サイクルによる容量低下が抑える観点から、バインダーが5粒子以上付着するシリコン系化合物(1粒子)を有することが好ましく、8粒子以上付着するシリコン系化合物(1粒子)を有することがより好ましい。
本発明においては、測定対象として、走査型電子顕微鏡を用いて視野中の粒子径が0.7〜5μmであるシリコン系化合物(1粒子)を任意に10個選び、シリコン系化合物(1粒子)に付着するバインダーの数の平均値が5以上であることがより好ましく、8以上であることがより好ましく、10以上であることが更に好ましく、15以上であることが特に好ましい。尚、シリコン系化合物(1粒子)に付着するバインダーの数が全て平均値を上回ってもよい。シリコン系化合物の粒子径とは、シリコン系化合物の中心を通る複数の直径のうち最大直径を粒子径とする。
本発明においては、集電体と、前記集電体の表面に形成された負極材料層とを備える負極であって、前記負極材料層は、活物質とバインダーを含んでなり、活物質はシリコン系化合物を少なくとも含み、前記バインダーが5粒子以上付着する前記シリコン系化合物(1粒子)を有していれば、使用するバインダーの種類、負極材料層の塗布方法等の負極の製造方法は限定されることはないが、前記負極の製造方法としては、以下のバインダーを用いた負極を例示することができる。尚、本願においては、バインダーは「電極用バインダー」として記載することができる。
<2.バインダー>
バインダーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位(A)、
下記一般式(1)
(式中、Rは水素、又は炭素数1〜4のアルキル基、Rは置換基を有していてもよい芳香族基である。)
で表わされるモノマーに由来する構成単位(B)を含む重合体であって、
重合体における構成単位(B)に対する構成単位(A)のモル比が0.5〜2.5である重合体を含有するバインダーを例示することができる。
以下に、本発明の重合体の構成単位について、詳細に説明する。
構成単位(A)は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位である。
構成単位(A)は、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位であることが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位であることが更に好ましく、炭素数2〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位であることが特に好ましい。
好ましい構成単位(A)の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、及び(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来の構成単位を例示することができる。構成単位(A)は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
重合体における構成単位(A)の比率の下限は、30モル%以上であることが好ましく、35モル%以上であることがより好ましく、40モル%以上であることが特に好ましい。また、重合体における構成単位(A)の比率の上限は、75モル%以下であることが好ましく、70モル%以下であることがより好ましく、60モル%以下であることが特に好ましい。この範囲とすることでエマルジョンの安定性が向上する点で好ましい。
構成単位(B)は、下記一般式(1)
(式中、Rは水素、又は炭素数1〜4のアルキル基、Rは置換基を有していてもよい芳香族基である。)
に由来する構成単位である。
構成単位(B)が、下記一般式(2)
(式中、Rは水素、又は炭素数1〜4のアルキル基、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12は水素、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基のいずれかであり、R13は炭素数1〜3のアルキレン基、又はカルボニル基、R14は置換基を有していてもよい芳香族基、q、rは0〜3の整数であり、sは0〜1の整数である。)で表わされるモノマーに由来する構成単位であることが好ましい。
構成単位(B)において、
は水素、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、水素、又は炭素数1〜2のアルキル基であることが好ましく、水素、又はメチル基であることが特に好ましい。
は置換基を有していてもよい芳香族基であり。置換基としては、アルキル基、メチル、エチル、イソプロピルなどのアルキル基、ビニルなどの不飽和炭化水素基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲノ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基などが挙げられる。尚、芳香環は2以上有していてもよい。
、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12は水素、ヒドロキシル基、炭素数1〜3のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基のいずれかであり、水素、ヒドロキシル基、炭素数1〜2のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族基のいずれかであることが好ましい。
13は炭素数1〜3のアルキレン基、又はカルボニル基であり、炭素数1〜2のアルキレン基、又はカルボニル基であることが好ましい。
14は置換基を有していてもよい芳香族基であり、芳香族基としては、アリール基、ベンジル基、フェノキシ基であることが好ましい。置換基としては、アルキル基、メチル、エチル、イソプロピルなどのアルキル基、ビニルなどの不飽和炭化水素基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基などのハロゲノ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基などが挙げられる。尚、芳香環は2以上有していてもよい。
q、rは0〜3の整数であり、0〜2の整数であることが好ましく、q+r≧1を満たすことが好ましい。sは0〜1の整数である。
好ましい構成単位(B)の具体例としては、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール−(メタ)アクリル酸−安息香酸エステル、2−(メタ)アクリロイロキシエチル-フタル酸等由来の構成単位を例示することができる。構成単位(B)は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
重合体における構成単位(B)の比率の下限は、20モル%以上であることが好ましく、24モル%以上であることがより好ましく、27モル%以上であることが特に好ましい。また、重合体における構成単位(B)の比率の上限は、60モル%以下であることが好ましく、55モル%以下であることがより好ましく、50モル%以下であることが特に好ましい。この範囲とすることで電極に使用した際に、集電箔と活物質との親和性が向上する点で好ましい。
重合体において、重合体における構成単位(B)に対する構成単位(A)のモル比(構成単位(A)mol/構成単位(B)mol)が0.5以上であることが好ましく、0.75以上であることがより好ましく、1以上であることが特に好ましく、2.5以下であることが好ましく、2.2以下であることがより好ましく、2以下であることが特に好ましい。この範囲にすることで、本発明のバインダーは電極に用いられた際に優れた結着性を備えるとともに、優れた屈曲性を備え、蓄電デバイスに用いた際には、充放電効率に優れる。
重合体において、下記一般式(3):
(式中、R15は水素原子又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、xは2〜8の整数であり、nは2〜30の整数である。)
で表わされる水酸基を有するモノマーに由来する構成単位(C)を含むことが電極に使用した際にイオン伝導性が向上する点で好ましい。
一般式(3)において、R15としては、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、およびイソブチル基などが挙げられる。好ましくは水素原子またはメチル基である。すなわち、構成単位(C)において、水酸基を有するモノマーは、(R15が水素原子又はメチル基である)(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
一般式(3)において、(Cx2xO)としては、直鎖もしくは分岐のアルキルエーテル基であり、xは2〜8の整数であり、好ましくは2〜7の整数であり、より好ましくは2〜6の整数である。
一般式(3)において、nは2〜30の整数であり、好ましくは2〜25の整数であり、より好ましくは2〜20の整数である。
構成単位(C)は、以下、一般式(4)で表わされる水酸基を有するモノマーに由来することが好ましい。
一般式(4)において、R15は水素原子又は炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、oは0〜30の整数であり、pは0〜30の整数であり、o+pは2〜30である。ここで、o、およびpは、当該構成単位の構成比を表しているのみであって、(C24O)の繰り返し単位のブロックと(C36O)の繰り返し単位のブロックからなる化合物のみを意味するものではなく、(C24O)の繰り返し単位と、(C36O)の繰り返し単位が交互・ランダムに配置された、又はランダム部とブロック部が混在する化合物であってもよい。
一般式(4)において、R15としては、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、およびイソブチル基などが挙げられる。好ましくは水素原子またはメチル基である。すなわち、構成単位(C)において、水酸基を有するモノマーは、(R15が水素原子又はメチル基である)(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
一般式(4)において、oは0〜30の整数であり、pは0〜30の整数であり、o+pは2〜30であり、oは0〜25の整数であり、pは0〜25の整数であり、o+pは2〜25であることが好ましく、oは0〜20の整数であり、pは0〜20の整数であり、o+pは2〜20であることが特に好ましい。
一般式(3)で表わされる水酸基を有するモノマーの具体例としては、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、およびポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、およびポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−プロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−テトラメチレングリコール−モノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上併用できる。これらの中でも、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
構成単位(C)は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
重合体において、構成単位(C)のモル比率の下限は0.5モル%以上であることが好ましく、1.0モル%以上であることがより好ましく、2.0モル%以上であることが特に好ましい。重合体における構成単位(C)の比率の上限は、15モル%以下であることが好ましく、12モル%以下であることがより好ましく、10モル%以下であることが特に好ましい。
重合体において、5官能以下の多官能(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位(D)を含むことがバインダーを安定化させる点で好ましい。構成単位(D)は、下記一般式(5)に由来する構成単位であることが好ましい。
一般式(5)において、R16は、それぞれ同一または異なって、水素原子又はメチル基であり、R17は、5価以下の炭素数2〜100の有機基であり、mは5以下の整数である。
一般式(5)において、mは2〜5(すなわち、構成単位(D)が2官能から5官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位)であることが好ましく、3〜5(すなわち、構成単位(D)が3官能から5官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位)であることがより好ましく、3〜4(すなわち、構成単位(D)が3官能から4官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位)であることが特に好ましい。
構成単位(D)において、2官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位の具体例としては、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等の2官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位が挙げられる。
構成単位(D)において、3官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO付加トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2,2,2-トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルコハク酸、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−(メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンEO付加トリ(メタ)アクリレート、グリセリンPO付加トリ(メタ)アクリレート及びトリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等の3官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位が挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートから選択される3官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位が好ましい。
構成単位(D)において、4官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位の具体例としては、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールEO付加テトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位が挙げられる。
構成単位(D)において、5官能(メタ)アクリレートに由来する構成単位の具体例としては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートに由来する構成単位が挙げられる。
重合体における構成単位(D)のモル比率の下限は0.05モル%以上であることが好ましく、0.1モル%以上であることがより好ましく、0.2モル%以上であることが特に好ましい。構成単位(D)の比率の上限は、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、3モル%以下であることが特に好ましい。
重合体において、(メタ)アクリル酸モノマーに由来する構成単位(E)を含むことが電極に使用した際に活物質との親和性が向上する点で好ましい。
構成単位(E)としては、アクリル酸、メタクリル酸から選択される化合物に由来する構成単位を例示することができる。重合体が有する構成単位(E)は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
重合体における構成単位(E)の比率の下限は3モル%以上であることが好ましく、4モル%以上であることがより好ましく、5モル%以上であることが特に好ましい。また、構成単位(E)の比率の上限は、15モル%以下であることが好ましく、13モル%以下であることがより好ましく、12モル%以下であることが特に好ましい。
重合体としては、上記以外にも、その他のモノマー由来の構成単位として、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、α−エチルアクリロニトリル、α−シアノアクリレート、シアン化ビニリデン、フマロニトリルから選択されるモノマー由来の構成単位を有することできる。
重合体を得る方法としては、一般的な乳化重合法、ソープフリー乳化重合法等を使用することができる。具体的には、攪拌機、及び加熱装置付きの密閉容器に室温でモノマー、乳化剤、重合開始剤、水、必要に応じて分散剤、連鎖移動剤、pH調整剤等を含んだ組成物を不活性ガス雰囲気下で攪拌することでモノマー等を水に乳化させる。乳化の方法は撹拌、剪断、超音波等による方法等が適用でき、撹拌翼、ホモジナイザー等を使用することができる。次いで、攪拌しながら温度を上昇させて重合を開始させることで、重合体が水に分散した球形の重合体のラテックスを得ることができる。重合時のモノマーの添加方法は、一括仕込みの他に、モノマー滴下やプレエマルジョン滴下等でもよく、これらの方法を2種以上併用してもよい。尚、プレエマルジョン滴下とは先にモノマー、乳化剤、水等を予め乳化させておき、その乳液を滴下していく添加方法を指す。
本発明で用いられる乳化剤は特に限定されない。乳化剤は界面活性剤であり、この界面活性剤には反応性基を有する反応性界面活性剤が含まれる。乳化重合法おいて一般的に用いられるノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤等を使用することができる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ、反応性のノニオン性界面活性剤としては、ラテムルPD−420、430、450(花王社製)、アデカリアソープER(アデカ社製)、アクアロンRN(第一工業製薬社製)、アントックスLMA(日本乳化剤社製)、アントックスEMH(日本乳化剤社製)等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、硫酸エステル型、カルボン酸型、又はスルホン酸型の金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、リン酸エステル型の界面活性剤等を挙げることができる。硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型が好ましく、硫酸エステル型が特に好ましい。硫酸エステル型のアニオン性界面活性剤の代表例としてはドデシル硫酸等のアルキル硫酸金属塩、アンモニウム、又はアルキル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸金属塩、アンモニウム塩、又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等が挙げられ、硫酸エステル型の反応性アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラテムルPD−104、105(花王社製)、アデカリアソープSR(アデカ社製)、アクアロンHS(第一工業製薬社製)、アクアロンKH(第一工業製薬社製)が挙げられる。好ましくは、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸アンモニウム、ドデシル硫酸トリエタノールアミン、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラテムルPD−104等が挙げられる。
これらノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤は1種または2種以上用いてもよい。
反応性界面活性剤の反応性とは、反応性二重結合を含有し、重合時にモノマーと重合反応することを意味する。すなわち、反応性界面活性剤は、重合体を作製する重合の際にモノマーの乳化剤として働くと共に、重合後は重合体の一部に共有結合して取り込まれた状態となる。そのため、乳化重合及び作製した重合体の分散が良好であり、電極用バインダーとしての物性(屈曲性、結着性)が優れている。
乳化剤の構成単位の量は乳化重合法おいて一般的に用いられる量であればよい。具体的には、仕込みのモノマー量(100質量%)に対して、0.01〜25質量%の範囲であり、好ましくは0.05〜20質量%、更に好ましくは0.1〜20質量%である。
本発明で用いられる重合開始剤は特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法おいて一般的に用いられる重合開始剤を使用することができる。好ましくは乳化重合法である。乳化重合法では水溶性の重合開始剤、懸濁重合法では油溶性の重合開始剤が使われる。
その水溶性の重合開始剤の具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩に代表される水溶性の重合開始剤、2−2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、またはその塩酸塩または硫酸塩、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパンアミジン)、又はその塩酸塩又は硫酸塩、3,3'−[アゾビス[(2,2−ジメチル−1−イミノエタン−2,1−ジイル)イミノ]]ビス(プロパン酸)、2,2'‐[アゾビス(ジメチルメチレン)]ビス(2‐イミダゾリン)などの水溶性のアゾ化合物の重合開始剤が好ましい。
油溶性の重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、アセチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル) などの油溶性のアゾ化合物の重合開始剤、レドックス系開始剤が好ましい。これら重合開始剤は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の使用量は乳化重合法または懸濁重合法おいて一般的に用いられる量であればよい。具体的には、仕込みのモノマー量(100質量%)に対して、0.01〜10質量%の範囲であり、好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.02〜3質量%である。
連鎖移動剤は、必要に応じて用いることができる。連鎖移動剤の具体例としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いてもよい。これらの連鎖移動剤の量は特に限定されないが、通常、仕込みモノマー量100質量部に対して0〜5質量部にて使用される。
重合体の製造においては、重合温度及び重合時間は特に限定されない。使用する重合開始剤の種類等から適宜選択できるが、一般的に、重合温度は20〜100℃であり、重合時間は0.5〜100時間である。
本発明の電極用バインダーは、重合体を有するが、水分、又は乳化剤等の他の物質が重合体の内部に含有され、又は外部に付着されていてもよい。内部に含有される、又は外部に付着される物質の量は、重合体100質量部に対して、7質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることが特に好ましい。
<3.バインダー組成物>
バインダー組成物は、先述の「2.バインダー」を溶媒とともに含有するものであり、バインダーが溶媒に分散されたものであってよい。電極材料の製造には、バインダーを溶媒とともに含有するバインダー組成物を用いることもできる。溶媒は、水、有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、アミルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などのアミド系極性有機溶媒、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、パラジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類を例示することができる。
本発明のバインダー組成物は、バインダーが水に分散した水系バインダー組成物であることが好ましい。
本発明のバインダー組成物は、重合体を得る際に製造されるエマルジョンを用いたエマルジョンであってもよい。
本発明のバインダー組成物における、バインダーの含有量は特に限定されないが、バインダーの固形分濃度が0.2〜80質量%となるように含有することが好ましく、0.5〜70質量%となるように含有することがより好ましく、0.5〜60質量%となるように含有することが特に好ましい。尚、バインダー組成物における固形分については、通常、重合体及び乳化剤(重合体が乳化重合で用いられた際のみ)と考えられる。
本発明のバインダー組成物は、必要に応じてpH調整剤として塩基を用いることでpHを調整することができる。塩基の具体例としては、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)水酸化物、アンモニア、無機アンモニウム化合物、有機アミン化合物等が挙げられる。pHの範囲はpH2〜11、好ましくはpH3〜10、更に好ましくはpH4〜9の範囲である。
<4.蓄電デバイス>
本発明の蓄電デバイスは、前述の「1.負極」の欄で説明した負極と、正極と、電解液とを備えることを特徴としている。
正極は、公知の正極を用いることができ、集電体と正極材料層とを備える正極を例示することができる。
集電体としては、アルミニウム、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン等の金属が使用される。
正極材料層は、集電体の表面に形成されている。正極材料層は、活物質とバインダーとを含んでいる。正極材料層は、集電体の表面に、正極材料層を構成する活物質粒子、バインダーなどを含む正極材料を塗布することにより形成することができる。
正極活物質は、AMO2、AM24、A2MO3、AMBO4のいずれかの組成からなるアルカリ金属含有複合酸化物である。Aはアルカリ金属、Mは単一または2種以上の遷移金属からなり、その一部に非遷移金属を含んでもよい。BはP、Siまたはその混合物からなる。なお正極活物質は粉末が好ましく、その粒子径には、好ましくは50ミクロン以下、より好ましくは20ミクロン以下のものを用いる。これらの活物質は、3V(vs. Li/Li+)以上の起電力を有するものである。
正極活物質の好ましい具体例としては、LixCoO2, LixNiO2, LixMnO2, LixCrO2, LixFeO2, LixCoaMn1-aO2, LixCoaNi1-aO2, LixCoaCr1-aO2, LixCoaFe1-aO2, LixCoaTi1-aO2, LixMnaNi1-aO2, LixMnaCr1-aO2, LixMnaFe1-aO2, LixMnaTi1-aO2, LixNiaCr1-aO2, LixNiaFe1-aO2, LixNiaTi1-aO2, LixCraFe1-aO2, LixCraTi1-aO2, LixFeaTi1-aO2, LixCobMncNi1-b-cO2, LixNiaCobAlcO2, LixCrbMncNi1-b-cO2, LixFebMncNi1-b-cO2, LixTibMncNi1-b-cO2, LixMn2O4, LixMndCo2-dO4, LixMndNi2-dO4, LixMndCr2-dO4, LixMndFe2-dO4, LixMndTi2-dO4, LiyMnO3, LiyMneCo1-eO3, LiyMneNi1-eO3, LiyMneFe1-eO3, LiyMneTi1-eO3, LixCoPO4, LixMnPO4, LixNiPO4, LixFePO4, LixCofMn1-fPO4, LixCofNi1-fPO4, LixCofFe1-fPO4, LixMnfNi1-fPO4, LixMnfFe1-fPO4, LixNifFe1-fPO4,LiyCoSiO4, LiyMnSiO4, LiyNiSiO4, LiyFeSiO4, LiyCogMn1-gSiO4, LiyCogNi1-gSiO4, LiyCogFe1-gSiO4, LiyMngNi1-gSiO4, LiyMngFe1-gSiO4, LiyNigFe1-gSiO4, LiyCoPhSi1-hO4, LiyMnPhSi1-hO4, LiyNiPhSi1-hO4, LiyFePhSi1-hO4, LiyCogMn1-gPhSi1-hO4, LiyCogNi1-gPhSi1-hO4, LiyCogFe1-gPhSi1-hO4, LiyMngNi1-gPhSi1-hO4, LiyMngFe1-gPhSi1-hO4, LiyNigFe1-gPhSi1-hO4などのリチウム含有複合酸化物をあげることができる。(ここで、x=0.01〜1.2, y=0.01〜2.2, a=0.01〜0.99, b=0.01〜0.98, c=0.01〜0.98但し、b+c=0.02〜0.99, d=1.49〜1.99, e=0.01〜0.99, f=0.01〜0.99, g=0.01〜0.99, h=0.01〜0.99である。)
また、正極活物質のうち、より好ましい正極活物質としては、具体的には、LixCoO2, LixNiO2, LixMnO2, LixCrO2, LixCoaNi1-aO2, LixMnaNi1-aO2, LixCobMncNi1-b-cO2, LixNiaCobAlcO2, LixMn2O4, LiyMnO3, LiyMneFe1-eO3, LiyMneTi1-eO3, LixCoPO4, LixMnPO4, LixNiPO4, LixFePO4, LixMnfFe1-fPO4を挙げることができる。(ここで、x=0.01〜1.2, y=0.01〜2.2, a=0.01〜0.99, b=0.01〜0.98, c=0.01〜0.98但し、b+c=0.02〜0.99, d=1.49〜1.99, e=0.01〜0.99, f=0.01〜0.99である。なお、上記のx, yの値は充放電によって増減する。)
正極材料中の活物質の含有量としては、特に制限されず、水等のスラリーにするための成分を除いた電極材料(100質量%)に対して、例えば99.9〜50質量%程度、より好ましくは99.5〜70質量%程度、さらに好ましくは99〜85質量%程度が挙げられる。活物質は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
正極材料におけるバインダーとしては、特に限定されることがなく、公知のバインダー用いることができる。また、前述の「2.バインダー」の欄で説明したバインダーを用いてもよい。
バインダーの含有量は特に制限されないが、活物質全量100質量部に対して、下限は0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることが特に好ましく、上限は20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることが特に好ましい。
本発明の正極材料は、必要に応じて導電助剤を含有させても良く、公知の導電助剤を用いることができ、黒鉛、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの炭素繊維、または金属粉末等が挙げられる。これら導電助剤は1種または2種以上用いてもよい。
導電助剤を用いる場合には、導電助剤の含有量は特に制限されないが、活物質100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下が挙げられる。なお、正極材料中に導電助剤が含まれる場合、導電助剤の含有量の下限値としては、通常、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.5質量部以上、2質量部以上を例示することができる。
本発明の正極材料は、必要に応じて増粘剤を含有させても良い。増粘剤の種類は、特に限定されないが、好ましくは、セルロース系化合物のナトリウム塩、アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸およびその塩等である。
セルロース系化合物のナトリウム塩もしくはアンモニウム塩としては、セルロース系高分子を各種誘導基により置換されたアルキルセルロースのナトリウム塩もしくはアンモニウム塩などが挙げられる。具体例としては、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)のナトリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等が挙げられる。カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩もしくはアンモニウム塩が特に好ましい。これらの増粘剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
増粘剤を用いる場合には、増粘剤の含有量は特に制限されないが、活物質100質量部に対して、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下が挙げられる。なお、増粘剤が含まれる場合、増粘剤の含有量の下限値としては、通常、0.05質量部以上、0.1質量部以上、0.2質量部以上、0.5質量部以上、1質量部以上を例示することができる。
本発明の正極材料は、スラリー状(正極用スラリー)とするために水を含有してもよい。水は特に限定されず、一般的に用いられる水を使用することができる。その具体例としては水道水、蒸留水、イオン交換水、及び超純水などが挙げられる。その中でも、好ましくは蒸留水、イオン交換水、及び超純水である。
本発明の正極材料をスラリー状として用いる場合には、スラリーの固形分濃度は、10〜90質量%であることが好ましく、20〜85質量%であることがより好ましく、20〜80質量%であることが特に好ましい。
本発明の正極材料をスラリー状として用いる場合には、スラリーの固形分中の重合体量の割合は、0.1〜15質量%であることが好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましく、0.3〜7質量%であることが特に好ましい。
正極材料の調製方法としては特に限定されず、正極活物質、バインダー、導電助剤、水等を通常の攪拌機、分散機、混練機、遊星型ボールミル、ホモジナイザーなど用いて分散させればよい。分散の効率を上げるために材料に影響を与えない範囲で加温してもよい。
正極の作製方法は、特に限定されず一般的な方法が用いられる。正極材料をドクターブレード法やアプリケーター法、シルクスクリーン法などにより集電体(金属電極基板)表面上に適切な厚さに均一に塗布することより行われる。
例えばドクターブレード法では、正極用スラリーを金属電極基板に塗布した後、所定のスリット幅を有するブレードにより適切な厚さに均一化する。電極は活物質塗布後、余分な有機溶剤及び水を除去するため、例えば、100℃の熱風や80℃真空状態で乾燥する。乾燥後の電極はプレス装置によってプレス成型することで電極材が製造される。プレス後に再度熱処理を施して水、溶剤、乳化剤等を除去してもよい。
電解液としては、特に制限されず、公知の電解液を用いることができる。電解液の具体例としては、電解質と溶媒とを含む溶液が挙げられる。電解質及び溶媒は、それぞれ、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
電解質としては、リチウム塩化合物を例示することができ、具体的には、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22,LiN(C25SO22,LiN[CF3SC(C25SO23]2などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
リチウム塩化合物以外の電解質としては、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルモノメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロフォスフェート等が挙げられる
電解液に用いる溶媒としては、有機溶剤、又は常温溶融塩を例示することができる。
有機溶剤としては、非プロトン性有機溶剤を挙げることができ、具体的にはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジプロピルカーボネート、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、アニソール、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、ジエチルエーテルなどの直鎖エーテルを使用することができ、2種類以上混合して使用してもよい。
常温溶融塩はイオン液体とも呼ばれており、イオンのみ(アニオン、カチオン)から構成される「塩」であり、特に液体化合物をイオン液体という。
本発明での常温溶融塩とは、常温において少なくとも一部が液状を呈する塩をいい、常温とは電池が一般的に作動すると想定される温度範囲をいう。電池が通常作動すると想定される温度範囲とは、上限が120℃程度、場合によっては80℃程度であり、下限は−40℃程度、場合によっては−20℃程度である。
常温溶融塩のカチオン種としては、ピリジン系、脂肪族アミン系、脂環族アミン系の4級アンモニウム有機物カチオンが知られている。4級アンモニウム有機物カチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルイミダゾリウム、などのイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオンなどが挙げられる。特に、イミダゾリウムイオンが好ましい。
なお、テトラアルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アルキルピリジニウムイオンとしては、N−メチルピリジウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、1−エチル−2メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4ジメチルピリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イミダゾリウムイオンとしては、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
常温溶融塩のアニオン種としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF6 -、PF6 -などの無機酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオンなどの有機酸イオンなどが例示される。
なお、常温溶融塩は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
電解液には必要に応じて種々の添加剤を使用することができる。添加剤としては、難燃剤、不燃剤、正極表面処理剤、負極表面処理剤、過充電防止剤などが挙げられる。難燃剤、不燃剤としては、臭素化エポキシ化合物、ホスファゼン化合物、テトラブロムビスフェノールA、塩素化パラフィン等のハロゲン化物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸エステル、ポリリン酸塩、及びホウ酸亜鉛等が例示できる。正極表面処理剤としては、炭素や金属酸化物(MgОやZrO2等)の無機化合物やオルト−ターフェニル等の有機化合物等が例示できる。負極表面処理剤としては、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等が例示できる。過充電防止剤としては、ビフェニルや1−(p−トリル)アダマンタン等が例示できる。
本発明の蓄電デバイスの製造方法は、特に限定されず、正極、負極、電解液、必要に応じて、セパレータなどを用いて、公知の方法にて製造される。例えば、コイン型の場合、正極、必要に応じてセパレータ、負極を外装缶に挿入する。これに電解液を入れ含浸する。その後、封口体とタブ溶接などで接合して、封口体を封入し、カシメることで蓄電デバイスが得られる。蓄電デバイスの形状は限定されないが、例としてはコイン型、円筒型、シート型などが挙げられる。
セパレータは、正極と負極が直接接触して蓄電池内でショートすることを防止するものであり、公知の材料を用いることができる。セパレータとしては、具体的には、ポリオレフィンなどの多孔質高分子フィルム、紙等が挙げられる。多孔質高分子フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのフィルムが、電解液による影響が少ないため、好ましい。
本発明を実施するための具体的な形態を以下に実施例を挙げて説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、電極を作製し、電極の評価として電極の結着性試験を以下の実験にて行った。
[作製した電極の物性評価]
作製した電極の物性評価としては、結着性試験を行った。評価結果を表2にまとめて示した。
<結着性試験>
(測定装置)
剥離強度試験機:ストログラフE3−L(東洋精機株式会社)
(結着性試験方法)
結着性試験は180°剥離試験にて行った。具体的には電極を幅2cm×長さ5cmに切り、テープ(粘着テープ:ニチバン製、幅1.8cm、長さ5cm)を貼り付け、電極の長さ方向の片端をストログラフE3−Lに固定した状態でテープを180°方向に試験速度50mm/min、荷重レンジ5Nで引き剥がした。試験は3回実施し、その加重平均値を求めた。
[作製した電池の特性評価]
作製したコイン電池の特性評価としては、充放電効率の測定を行った。評価結果を表2にまとめて示した。
<充放電効率の測定>
(測定装置)
充放電評価装置:TOSCAT−3100(東洋システム株式会社)
(測定方法)
直流内部抵抗
作製したリチウムイオン電池を、定電流−定電圧放電により、3.0Vまで充電した。終止電流は1C相当であった。放電後、電池を10分間休止させた。次いで2Cでの定電流充電を実施し、電流値I(mA)及び10秒後の電圧降下ΔE(mV)より、充電状態が100%(SOC100%)でのリチウムイオン電池の内部抵抗R(Ω)=ΔE/Iを測定した。
上記のリチウムイオン電池を2Cでの定電流放電を10秒間実施し、SOC100%の状態に戻した状態で電池を10分間休止させた。次いで1Cで15分間の定電流充電を実施し、SOC50%の状態に調整し、電池を10分間休止させた。そして2Cでの定電流放電を実施し、電流値I(mA)及び10秒後の電圧降下ΔE(mV)より、充電状態が50%(SOC50%)でのリチウムイオン電池の内部抵抗R(Ω)=ΔE/Iを測定した。
上記のリチウムイオン電池を2Cでの定電流放電を10秒間実施し、SOC100%の状態に戻した状態で電池を10分間休止させた。次いで1Cで15分間の定電流充電を実施し、SOC25%の状態に調整し、電池を10分間休止させた。そして2Cでの定電流放電を実施し、電流値I(mA)及び10秒後の電圧降下ΔE(mV)より、充電状態が25%(SOC25%)でのリチウムイオン電池の内部抵抗R(Ω)=ΔE/Iを測定した。
充放電効率
作製したコイン電池を、1Cで定電流放電を行い、0Vまで放電した後に、0.5C定電圧放電を実施した。放電後、電池を10分間休止させた。次いで1Cでの定電流充電を実施し、3.0Vまで充電させた。上記の操作を1サイクルとし、充放電操作を20サイクル実施した。充放電効率は放充電を20サイクル行った後の充電容量を1サイクル目の充電容量で割り100分率した値で評価した。
<平均粒子径の測定>
重合体の平均粒子径は以下の条件で測定した。
(測定装置)
動的光散乱を用いた粒度分布測定装置:ゼータサイザーナノ(スペクトリス株式会社)
(測定条件)
1.合成したエマルジョン溶液50μLをサンプリングする。
2.サンプリングしたエマルジョン溶液にイオン交換水700μLを3回添加して希釈する。
3.希釈液から液を2100μL抜き取る。
4.残った50μLのサンプルに700μLイオン交換水を添加・希釈して測定する。
<負極表面の観察方法>
負極表面サンプルの処理として、日立ハイテクノロジーズ製のイオンミリング装置IM−4000を用いてArイオンビーム処理を実施した。次に、走査型電子顕微鏡(SEM)として日本電子のJSM−7100Fを使用し、5,000から20,000倍の倍率で観察を行った。
観察した負極表面のSEM画像中から粒子径が0.7〜5μmであるシリコン系化合物を任意に10個選び、その表面上のバインダー粒子数を数え平均値を算出した。その結果を表2に示す。
[実施合成例1]
ビーカーに、アクリル酸n−ブチル771.43mmol、メタクリル酸フェノキシエチル402.00mmol、アクリル酸36.18mmol、メタクリル酸86.16mmol、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(日油製:ブレンマーPE−90)40.20mmol、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学製:A−TMPT)4.02mmol、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム2.00g、イオン交換水180g及び重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.36gを入れ、超音波ホモジナイザーを用いて、十分攪拌し乳液とした。攪拌機付き反応容器を窒素雰囲気下、55℃に加温し2時間かけて乳液を添加した。乳液の添加後、更に1時間重合し、その後冷却した。冷却後、28%アンモニア水溶液を用いて、重合液のpHを2.1から7.9に調整し、エマルジョン溶液であるバインダー組成物A(重合転化率99%以上、固形分濃度40.2wt%)を得た。得られた重合体の平均粒子径は0.262μmであった。重合体におけるモル比率(mol%)を表1に示す。
[実施合成例2]
ビーカーに、アクリル酸n−ブチル788.99mmol、メタクリル酸ベンジル419.90mmol、アクリル酸38.21mmol、メタクリル酸89.58mmol、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(日油製:ブレンマーPE−90)41.99mmol、トリメチロールプロパントリメタクリレート(共栄社化学株式会社:ライトエステル-TMP)21.00mmol、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム2.00g、イオン交換水180g及び重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.36gを入れ、超音波ホモジナイザーを用いて、十分攪拌し乳液とした。攪拌機付き反応容器を窒素雰囲気下、55℃に加温し2時間かけて乳液を添加した。乳液の添加後、更に1時間重合し、その後冷却した。冷却後、28%アンモニア水溶液を用いて、重合液のpHを2.3から7.8に調整し、エマルジョン溶液であるバインダー組成物B(重合転化率97%以上、固形分濃度39.0wt%)を得た。得られた重合体の平均粒子径は0.246μmであった。重合体におけるモル比率(mol%)を表1に示す。
<電極の作製例>
[電極の実施作製例1]
活物質としてグラファイト92質量部、シリコン系化合物としてSiOを5質量部に、導電助剤としてアセチレンブラック0.5質量部、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩1.8質量部、バインダー組成物の実施合成例1で得られたバインダー組成物Aの固形分として0.7質量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が50.5質量%となるように水を加えてプラネタリーミキサーを用いて十分に混合してスラリーを得た。
得られたスラリーを厚さ20μmのアルミニウム集電体上に100μmギャップのベーカー式アプリケーターを用いて塗布し、150℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレス機にてプレスを行い、厚さ37μmの電極を作製した。結着性試験の評価結果を表2の実施例1に示す。
[電極の実施作製例2]
活物質としてグラファイト92質量部、シリコン系化合物としてSiOを5質量部に、導電助剤としてアセチレンブラック0.5質量部、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩1.8質量部、バインダー組成物の実施合成例2で得られたバインダー組成物Bの固形分として0.7質量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が50.5質量%となるように水を加えてプラネタリーミキサーを用いて十分に混合してスラリーを得た以外は電極の実施例1と同様にして電極を作製した。得られた電極の厚みは38μmであった。結着性試験の評価結果を表2の実施例2に示す。
<電池の製造例>
[コイン電池の実施製造例1]
アルゴンガスで置換されたグローブボックス内において、金属リチウムを正極、セパレータとして18μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン多孔質膜を1枚、更に実施作製例1で得た電極を負極として用い、電解液として1mol/Lの6フッ化リン酸リチウムのエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジエチルカーボネート(体積比3:5:2、キシダ化学社製)を十分に含浸させてかしめ、試験用2032型コイン電池を製造した。直流内部抵抗及び充放電効率の評価結果を表2の実施例1に示す。
[コイン電池の実施製造例2]
電極の実施作製例2で得た負極を用いた以外は、コイン電池の実施作製例1と同様にしてコイン電池を作製した。直流内部抵抗及び充放電効率の評価結果を表2の実施例2に示す。
表2に実施例の電極の物性評価結果、電池の特性評価結果を示す。
本発明の電極用バインダーは、電極に用いられた際にシリコン系化合物に選択的に結着する特性を備え、蓄電デバイスに用いた際には、充放電効率に優れるため、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車載用途や家庭用電力貯蔵用の蓄電池等の蓄電デバイスにおいて、有用に用いられる。

Claims (6)

  1. 集電体と、前記集電体の表面に形成された負極材料層とを備える負極であって、
    前記負極材料層は、活物質とバインダーを含んでなり、
    活物質はシリコン系化合物を少なくとも含み、
    前記バインダーが5粒子以上付着する前記シリコン系化合物(1粒子)を有する、負極。
  2. 活物質として、炭素材料を更に含む請求項1記載の負極。
  3. シリコン系化合物の平均粒径が0.7μm以上である請求項1又は2に記載の負極。
  4. 炭素材料がグラファイトである請求項2に記載の負極。
  5. シリコン系化合物がSiOx(0<x≦2)である請求項1〜4いずれかに記載の負極。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の負極を備える、蓄電デバイス。
JP2018220752A 2017-12-26 2018-11-26 負極、及び蓄電デバイス Pending JP2020057579A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017249038 2017-12-26
JP2017249038 2017-12-26
JP2018185956 2018-09-28
JP2018185956 2018-09-28

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020057579A true JP2020057579A (ja) 2020-04-09

Family

ID=67063827

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018220752A Pending JP2020057579A (ja) 2017-12-26 2018-11-26 負極、及び蓄電デバイス
JP2019562111A Active JP7497979B2 (ja) 2017-12-26 2018-12-26 電極用バインダー、電極、及び蓄電デバイス
JP2023106438A Pending JP2023121816A (ja) 2017-12-26 2023-06-28 電極用バインダー、電極、及び蓄電デバイス

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019562111A Active JP7497979B2 (ja) 2017-12-26 2018-12-26 電極用バインダー、電極、及び蓄電デバイス
JP2023106438A Pending JP2023121816A (ja) 2017-12-26 2023-06-28 電極用バインダー、電極、及び蓄電デバイス

Country Status (3)

Country Link
JP (3) JP2020057579A (ja)
CN (2) CN111566858B (ja)
WO (1) WO2019131771A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7325707B2 (ja) * 2019-07-30 2023-08-15 株式会社大阪ソーダ バインダー用組成物、バインダー、電極材料、電極及び蓄電デバイス
US20220384815A1 (en) * 2019-10-31 2022-12-01 Zeon Corporation Binder composition for secondary battery, slurry composition for secondary battery, functional layer for secondary battery, and secondary battery
KR20220091470A (ko) * 2019-10-31 2022-06-30 니폰 제온 가부시키가이샤 전고체 이차 전지용 바인더 조성물, 전고체 이차 전지용 슬러리 조성물, 고체 전해질 함유층 및 전고체 이차 전지
JP7379782B2 (ja) * 2020-03-04 2023-11-15 積水化成品工業株式会社 樹脂微粒子及びその製造方法
CN111969208B (zh) * 2020-08-25 2022-04-29 安普瑞斯(无锡)有限公司 一种负极粘接剂及包含该负极粘接剂的电极
JPWO2023053863A1 (ja) * 2021-09-30 2023-04-06

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07296821A (ja) * 1994-04-21 1995-11-10 Yuasa Corp 薄形電池及びその製造方法
JPH1021964A (ja) * 1996-07-05 1998-01-23 Fuji Photo Film Co Ltd 非水二次電池とその製造方法
JP3862258B2 (ja) * 2002-02-12 2006-12-27 富士フイルムホールディングス株式会社 インクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法
JP4280802B2 (ja) * 2002-05-15 2009-06-17 三洋化成工業株式会社 電気化学素子の電極用結合剤および電極の製造方法
JP4964404B2 (ja) 2003-03-07 2012-06-27 株式会社デンソー リチウムイオン二次電池用正極およびリチウムイオン二次電池
KR101041829B1 (ko) * 2008-04-16 2011-06-17 주식회사 엘지화학 폴리아크릴로니트릴-아크릴산 공중합체 및 바인더를 포함한음극 재료 조성물, 그 제조방법 및 그 음극 재료 조성물을포함하는 리튬 이차 전지
JP5369548B2 (ja) * 2008-09-03 2013-12-18 東洋インキScホールディングス株式会社 負極合材およびそれを用いたリチウム二次電池
JP5544699B2 (ja) * 2008-10-16 2014-07-09 東洋インキScホールディングス株式会社 リチウム二次電池用正極合剤ペースト
WO2012036260A1 (ja) * 2010-09-16 2012-03-22 日本ゼオン株式会社 二次電池用正極
WO2012173089A1 (ja) * 2011-06-17 2012-12-20 日本ゼオン株式会社 全固体二次電池
WO2013114849A1 (ja) * 2012-02-02 2013-08-08 第一工業製薬株式会社 リチウム二次電池の電極用結着剤、該結着剤を用いて製造された電極を使用したリチウム二次電池
JP6105224B2 (ja) 2012-08-09 2017-03-29 東洋インキScホールディングス株式会社 プライマー組成物、ニッケル水素二次電池正極及びその製造方法
WO2015064570A1 (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 ダイソー株式会社 電池電極用バインダー、およびそれを用いた電極ならびに電池
KR20160129002A (ko) * 2014-03-04 2016-11-08 가부시키가이샤 오사카소다 전지 전극용 바인더, 및 그것을 사용한 전극 그리고 전지
JP2016051678A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 Jsr株式会社 蓄電デバイス正極用バインダー組成物、蓄電デバイス正極用スラリー、蓄電デバイス正極および蓄電デバイス
WO2017086215A1 (ja) * 2015-11-19 2017-05-26 旭化成株式会社 蓄電デバイス用バインダー、蓄電デバイス用バインダー組成物
CN108292755A (zh) * 2015-12-21 2018-07-17 株式会社大阪曹達 电池电极用粘合剂、电极及电池
CN108604684B (zh) * 2016-01-29 2021-06-29 东亚合成株式会社 非水电解质二次电池电极用粘合剂及其制造方法、以及其用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP7497979B2 (ja) 2024-06-11
CN117638075A (zh) 2024-03-01
CN111566858B (zh) 2023-11-21
JPWO2019131771A1 (ja) 2020-12-24
CN111566858A (zh) 2020-08-21
JP2023121816A (ja) 2023-08-31
WO2019131771A1 (ja) 2019-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2020057579A (ja) 負極、及び蓄電デバイス
EP3067974B1 (en) Battery electrode binder and battery and electrode using same
WO2017110901A1 (ja) 電池電極用バインダー、電極、及び電池
JP6268988B2 (ja) 電池電極用バインダー、およびそれを用いた電極ならびに電池
JP6300078B2 (ja) 電池電極用スラリー組成物、およびそれを用いた電極ならびに電池
JP6395107B2 (ja) 電池電極用バインダー組成物、およびそれを用いた電極ならびに電池
JP7325707B2 (ja) バインダー用組成物、バインダー、電極材料、電極及び蓄電デバイス
JP7215420B2 (ja) 電極用バインダー、電極用バインダー組成物、電極材料、電極、及び蓄電デバイス
CN110139881B (zh) 电极用粘结剂
JP2017117522A (ja) 電池電極用バインダー、およびそれを用いた電極ならびに電池
JP2019021575A (ja) 電極用バインダー、電極用バインダー組成物、電極材料、電極、及び蓄電デバイス
JP7088171B2 (ja) 電極用バインダー、電極材料、電極、及び蓄電デバイス
JP7314751B2 (ja) 水系バインダー組成物、電極、及び蓄電デバイス
JP2018174044A (ja) 電極用バインダー、電極、及び蓄電デバイス
JP7180595B2 (ja) 電極及び蓄電デバイス
JP7460335B2 (ja) 電極用バインダー、電極用バインダー組成物、電極材料、電極、及び蓄電デバイス
JP2017091789A (ja) 正極、二次電池およびその製造方法
JP2021163762A (ja) 負極及び蓄電デバイス
CN117897833A (zh) 电极用粘结剂、电极及蓄电装置
JP2022057031A (ja) 電極用バインダー、電極材料、電極及び蓄電デバイス
JP2017069006A (ja) 電池電極用バインダー組成物およびその製造方法