JP6268988B2 - 電池電極用バインダー、およびそれを用いた電極ならびに電池 - Google Patents

電池電極用バインダー、およびそれを用いた電極ならびに電池 Download PDF

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Description

本発明は電池の電極に用いられるバインダー、該バインダーを用いて製造される電極、および該電極を用いて製造される電池に関する。本明細書において、電池とは、電気化学キャパシタを包含しており、一次電池または二次電池である。電池の具体例は、リチウムイオン二次電池およびニッケル水素二次電池である。
電池の電極において、バインダーを用いることが知られている。バインダーを用いた電極を有する電池の代表例として、リチウムイオン二次電池が挙げられる。
リチウムイオン二次電池はエネルギー密度が高く、高電圧であるため、携帯電話やノートパソコン、カムコーダーなどの電子機器に用いられている。最近では環境保護への意識の高まりや関連法の整備により、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車載用途や家庭用電力貯蔵用の蓄電池としての応用も進んできている。
リチウムイオン二次電池は一般的に負極、正極、セパレータ、電解液、集電体で構成される。電極に関して、負極はリチウムイオンの挿入脱離が可能なグラファイトやハードカーボンなどの負極活物質と導電助剤、バインダー、溶媒からなる塗工液を銅箔に代表される集電体上に塗布、乾燥して得られる。現在一般的には、バインダーとしてスチレン−ブタジエンゴム(以下、「SBR」と略す)を水に分散させたものが用いられている。
一方、正極は層状のコバルト酸リチウムやスピネル型マンガン酸リチウム等の正極活物質とカーボンブラック等の導電助剤、ポリフッ化ビニリデンやポリ四フッ化エチレン等のバインダーを混合し、N-メチルピロリドンのような極性溶媒に分散させた塗工液をアルミニウム箔に代表される集電体箔上に負極と同様に塗布、乾燥して製造されている。
これらのリチウムイオン電池のバインダーは、結着力を確保するためにバインダーの添加量を多くする必要があり、そのことによる性能の低下が課題として挙げられる。また、N-メチルピロリドンをスラリー溶媒に用いており、回収、コスト、毒性および環境負荷の観点から、水系バインダーが望まれている。しかしながら、水系であるSBR系バインダーを用いた場合では正極環境下において酸化劣化するといった課題が挙げられる。そのため、依然として正極のバインダーには現行のN-メチルピロリドンを分散溶媒に用いたポリフッ化ビニリデンやポリ四フッ化エチレンがバインダーとして用いられており、集電体と活物質や活物質同士の結着性に優れ、環境負荷が少ない水系であり、かつ耐酸化性の高い二次電池用の電極の製造に適したバインダーの開発が急務となっている。
上記課題を解決するために、特許文献1および2では、芳香族ビニル、共役ジエン、エチレン性不飽和カルボン酸エステルおよび不飽和カルボン酸からなる共重合体を含有するバインダー(特許文献1)、およびスチレン−ブタジエン重合体ラテックスおよびアクリルエマルジョンから選択されるポリマー水分散体を含むバインダー(特許文献2)を提案している。
さらに、特許文献3および4では、芳香族ビニル、共役ジエン、(メタ)アクリル酸エステルおよびエチレン性不飽和カルボン酸からなる共重合体を含有するバインダー(特許文献3)、および2官能性(メタ)アクリレートを含むポリマーを含有するバインダー(特許文献4)を提案している。
しかしながら、これらのバインダーを電極(正極および/または負極)に用いた場合、高温条件下において、充放電サイクルの低下が起こる。特に、正極に用いた場合、高電圧条件下で耐酸化性に問題があり、電池特性が悪くなることが懸念される。
特開2006−66400 特開2006−260782号公報 特開平11-025989 特開2001−256980号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、電極スラリーの塗布性が優れ、結着性が高くかつ電極環境下(特に正極環境下)で酸化劣化を起こさない、環境負荷の小さな水系バインダーおよびそれを用いた電極および電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために検討を重ねた結果、(メタ)アクリルモノマーから誘導される構成単位と多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位とを含む重合体、シリコーン系および/または鉱油系消泡剤を含有するバインダーを用いることにより、上記課題を解決することを見出し、本発明をなすに至った。すなわち本発明は以下に関する。
[1]
(A)(メタ)アクリルモノマーと
(B)多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位と
を含む重合体と、
(C)シリコーン系および/または鉱油系消泡剤
を含有することを特徴する電池電極用バインダー組成物。
[2]
(メタ)アクリルモノマー(A)が水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーである[1]に記載の電池電極用バインダー組成物
[3]
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーの分子量が100〜1000のアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートである[2]記載の電池電極用バインダー組成物。
[4]
多官能(メタ)アクリレート(B)が3〜5官能の(メタ)アクリレートである[1]〜[3]のいずれかに記載の電池電極用バインダー組成物。
[5]
シリコーン系の消泡剤がジメチルシリコーン系である[1]〜[4]のいずれかに記載の電池電極用バインダー組成物。
[6]
電池が二次電池である[1]〜[5]のいずれかに記載の電池電極用バインダー組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載のバインダー組成物と活物質とを含有することを特徴とする電池用電極。
[8]
[7]記載の電極を有することを特徴とする電池。
本発明のバインダー組成物は、電極スラリー作製時の各成分の分散性が良好で、スラリーの塗布性が改善(塗工で泡が残った箇所が欠陥)され、電極に気泡が残るのを抑制できる。
本発明のバインダー組成物は、活物質、導電助剤及び集電体との結着性に優れる。優れた結着性(強い結着性)は、水に分散した重合体の微粒子の表面積が大きいこと、および水酸基を有するモノマーから誘導される構成単位を用いていることが原因していると考えられる。
本発明のバインダー組成物は、屈曲性に優れる電極を提供する。
本発明のバインダー組成物は、電解液への溶解が抑制されており、実質的に電解液に溶解しない。この非溶解性は、架橋剤成分に多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位を用いることにより高度に架橋した構造であるためと考えられる。
本発明は、高容量を有し、電池寿命が長い電池、特に二次電池を提供することができる。二次電池は充放電サイクル特性に優れている。特に、二次電池は、長期サイクル寿命と高温(例えば、60℃)でのサイクル充放電特性に優れている。
本発明の二次電池は、高電圧で使用でき、かつ優れた耐熱性を有する。
バインダー組成物は、水系(媒体が水である。)であるので、環境への負荷が少なく、有機溶媒の回収装置を必要としない。
本発明のバインダー組成物は
(A)(メタ)アクリルモノマーと
(B)多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位と
を含む重合体と、
(C)シリコーン系および/または鉱油系消泡剤
を含有することを特徴する電池電極用バインダー組成物である。
(メタ)アクリルモノマー(A)としては、水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー(A−1)、(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A−2)、(メタ)アクリル酸モノマー(A−3)があり、これらの1種又は2種以上併用できる。
水酸基を有する(メタ)アクリレート系モノマー(A−1)としては、分子量が100〜1000のアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。具体例としてはジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、およびポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、およびポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種又は2種以上併用できる。これらの中でも、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマー(A−2)の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、および(メタ)アクリル酸ラウリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。好ましくは、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピルである。これら(メタ)アクリル酸エステルモノマーは1種又は2種以上併用できる。
(メタ)アクリル酸モノマー(A−3)の具体例としては、メタクリル酸、アクリル酸が挙げられ、1種又は2種併用できる。メタクリル酸とアクリル酸の2種の組み合わせを重量比1:99〜99:1、例えば5:95〜95:5、特に20:80〜80:20で使用してもよい。
多官能(メタ)アクリレー トモノマー(B)は、架橋剤として働く。多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)としては2官能〜5官能(メタ)アクリレートが挙げられる。2官能〜5 官能の架橋剤では、乳化重合での分散が良好であり、バインダーとしての物性(屈曲性、結着性)が優れている。多官能(メタ)アクリレートモノマー(B) は、好ましくは3官能または4官能(メタ)アクリレートである。
2官能(メタ)アクリレートの具体例としてはトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェートなどが挙げられる。
3官能(メタ)アクリレートの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO付加トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2,2,2-トリス(メタ)アクリロイロキシメチルエチルコハク酸、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−(メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンEO付加トリ(メタ)アクリレート、グリセリンPO付加トリ(メタ)アクリレートおよびトリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが好ましい。
4官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートおよびペンタエリスリトールEO付加テトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
5官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートは1種であってよく又は2種以上を併用できる。
多官能(メタ)アクリレートの構成単位の量は、(メタ)アクリルモノマーの構成単位(A)100重量部に対して、0.5〜70重量部、例えば1〜60重量部、特に2〜50重量部であってよい。
本発明の重合体は、(メタ)アクリルモノマー(A)、多官能を有する(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位(B)を含む重合体であり、(メタ)アクリルモノマー(A)には、水酸基を有する(メタ)アクリレート系モノマーから誘導される構成単位(A−1)、(メタ)アクリル酸エステルモノマーから誘導される構成単位(A−2)、(メタ)アクリル酸モノマーから誘導される構成単位(A−3)を有していてもよい。
重合体において、水酸基を有するモノマーから誘導される構成単位(A−1)、(メタ)アクリル酸エステルモノマーから誘導される構成単位(A−2)、(メタ)アクリル酸モノマーから誘導される構成単位(A−3)、多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位(B)の比が、(A−1)1〜99.9重量%、(A−2)69〜0重量%および(A−3)15〜0重量%、(B)20〜0.1重量%であり、好ましくは(A−1)10〜94重量%、(A−2)60〜5重量%および(A−3)13〜0重量%、(B)18〜1重量%である。
その他のモノマーとして、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、α−エチルアクリロニトリル、α−シアノアクリレート、シアン化ビニリデン、フマロニトリル等を用いることができる。
シリコーン系および/または鉱油系消泡剤(C)としてはジメチルシリコーン系、メチルフェニルシリコーン系、メチルビニルシリコーン系消泡剤および鉱油系消泡剤があり、好ましくはジメチルシリコーン系である。また、消泡剤を界面活性剤と共に水中に分散してなるエマルジョン型消泡剤として用いてもよい。これらの消泡剤は、それぞれ単独で、または2種以上を混合して使用できる。
消泡剤の添加量は、重合体100重量部あたり0.001〜1重量部、好ましくは0.005〜0.5重量部、より好ましくは0.005〜0.3重量部である。添加量が1重量部を超えると、結着性や電池特性に悪影響が出るおそれがある。
本発明の重合体を得る方法としては一般的な乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、シード重合法、シード粒子にモノマー等を膨潤させた後に重合する方法等を使用することができる。具体的には、攪拌機および加熱装置付きの密閉容器に室温でモノマー、乳化剤、重合開始剤、水、必要に応じて分散剤、連鎖移動剤、pH調整剤等を含んだ組成物を不活性ガス雰囲気下で攪拌することでモノマー等を水に乳化させる。乳化の方法は撹拌、剪断、超音波等による方法等が適用でき、撹拌翼、ホモジナイザー等を使用することができる。次いで、攪拌しながら温度を上昇させて重合を開始させることで、重合体が水に分散した球形の重合体のラテックスを得ることができる。また、生成した球形の重合体を別途単離した後に、分散剤等を用いてN-メチルピロリドン等の有機溶剤に分散させて使用してもよい。さらには、再度、モノマー、乳化剤や分散剤等を用いて水中に分散させて、重合体のラテックスを得る方法もある。重合時のモノマーの添加方法は、一括仕込みの他に、モノマー滴下やプレエマルジョン滴下等でもよく、これらの方法を2種以上併用してもよい。
また本発明のバインダー中での重合体の粒子構造は特に限定されない。例えば、シード重合によって作製された、コア−シェル構造の複合重合体粒子を含む重合体のラテックスを用いることができる。シード重合法は、例えば、「分散・乳化系の化学」(発行元:工学図書(株))に記載された方法を用いることができる。具体的には、上記の方法で作製したシード粒子を分散した系にモノマー、重合開始剤、乳化剤を添加し、核粒子を成長させる方法であり、上記方法を1回以上繰り返してもよい。
シード重合には本発明の重合体または公知のポリマーを用いた粒子を採用しても良い。公知のポリマーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリレートおよびポリエーテルなどが例示できるが、限定されるものではなく、他の公知のポリマーを用いることができる。また、1種のホモポリマーまたは2種以上の共重合体またはブレンド体を用いても良い。
本発明のバインダー中での重合体の粒子形状としては球形以外に、板状、中空構造、複合構造、局在構造、だるま状構造、いいだこ状構造、ラズベリー状構造等があげられ、本発明を逸脱しない範囲で2種類以上の構造および組成の粒子を用いることができる。
本発明で用いられる乳化剤は特に限定されず、乳化重合法おいて一般的に用いられるノニオン性乳化剤およびアニオン性乳化剤等を使用することができる。ノニオン乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等があげられ、アニオン性乳化剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸塩等があげられ、これらを1種または2種以上用いてもよい。アニオン性乳化剤の代表例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミンが挙げられる。
本発明で用いられる乳化剤の使用量は乳化重合法おいて一般的に用いられる量であればよい。具体的には、仕込みのモノマー量に対して、0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.05〜5重量%、更に好ましくは0.05〜3重量%である。
本発明で用いられる重合開始剤は特に限定されず、乳化重合法おいて一般的に用いられる重合開始剤を使用することができる。その具体例としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムおよび過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩に代表される水溶性の重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドに代表される油溶性の重合開始剤、ハイドロパーオキサイド、4−4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2−2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン、2−2’−アゾビス(プロパン−2−カルボアミジン)2−2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロパンアミド、2−2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}、2−2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)および2−2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロパンアミド}などのアゾ系開始剤、レドックス開始剤等が挙げられる。これら重合開始剤は1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる重合開始剤の使用量は乳化重合法おいて一般的に用いられる量であればよい。具体的には、仕込みのモノマー量に対して、0.01〜5重量%の範囲であり、好ましくは0.05〜3重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%である。
本発明のバインダーを作製する際に用いる水は特に限定されず、一般的に用いられる水を使用することができる。その具体例としては水道水、蒸留水、イオン交換水および超純水などが挙げられる。その中でも、好ましくは蒸留水、イオン交換水および超純水である。
本発明においては必要に応じて分散剤を用いることができ、種類および使用量は特に限定されず、一般的に用いられる分散剤を任意の量で自由に使用することができる。具体例としてはヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、ピロリン酸ソーダおよびポリアクリル酸ソーダ等が挙げられる。
本発明においては、必要に応じて連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤の具体例としては、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテン、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物、ターピノレンや、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いてもよい。これらの連鎖移動剤の量は特に限定されないが、通常、仕込モノマー量100重量部に対して0〜5重量部にて使用される。
重合時間および重合温度は特に限定されない。使用する重合開始剤の種類等から適宜選択できるが、一般的に、重合温度は20〜100℃であり、重合時間は0.5〜100時間である。
さらに上記の方法によって得られた重合体は、必要に応じてpH調整剤として塩基を用いることでpHを調整することができる。塩基の具体例としては、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)水酸化物、アンモニア、無機アンモニウム化合物、有機アミン化合物等が挙げられる。pHの範囲はpH1〜11、好ましくはpH2〜11、更に好ましくはpH2〜10、例えばpH3〜10、特にpH5〜9の範囲である。
本発明のバインダーは、一般に、重合体と水を含むバインダー組成物、特に、重合体が水に分散しているバインダー組成物であってよい。本発明のバインダー組成物中における上記重合体の含有量(固形分濃度)は、1〜80重量%、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%である。
本発明のバインダー中における上記重合体の粒子径は、動的光散乱法、透過型電子顕微鏡法や光学顕微鏡法などによって計測できる。動的光散乱法を用いて得た散乱強度により算出した平均粒径は、0.001μm〜1μm、好ましくは0.001μm〜0.500μmである。具体的な測定装置としてはスペクトリス製のゼータサイザーナノ等が例示できる。
電池電極用スラリーの調整方法
本発明のバインダーを使用した電池電極用スラリーの調整方法としては特に限定されず、本発明のバインダー、活物質、導電助剤、水、必要に応じて増粘剤等を通常の攪拌機、分散機、混練機、遊星型ボールミル、ホモジナイザーなど用いて分散させればよい。分散の効率を上げるために材料に影響を与えない範囲で加温してもよい。
電池用電極の作製方法
電池用の電極の作製方法は特に限定されず一般的な方法が用いられる。例えば、正極活物質あるいは負極活物質、導電助剤、バインダー、水、必要に応じて増粘剤などからなるスラリー(塗工液)をドクターブレード法やシルクスクリーン法などにより集電体表面上に適切な厚さに均一に塗布することより行われる。
例えばドクターブレード法では、負極活物質粉末や正極活物質粉末、導電助剤、バインダー等を水に分散してスラリー状にし、金属電極基板に塗布した後、所定のスリット幅を有するブレードにより適切な厚さに均一化する。電極は活物質塗布後、余分な水や有機溶剤を除去するため、例えば、100℃の熱風や80℃真空状態で乾燥する。乾燥後の電極はプレス装置によってプレス成型することで電極材が製造される。プレス後に再度熱処理を施して水、溶剤、乳化剤等を除去してもよい。
正極材料は、例えば電極材料基板としての金属電極基板と、金属電極基板上に正極活物質、および電解質層と良好なイオンの授受を行い、かつ、導電助剤と正極活物質を金属基板に固定するためのバインダーより構成されている。金属電極基板には、例えばアルミニウムが用いられるが、これに限るものではなく、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン等であってもよい。
本発明で使用される正極活物質は、LiMO2、LiM24、Li2MO3、LiMEO4のいずれかの組成からなるリチウム金属含有複合酸化物粉末である。ここで式中のMは主として遷移金属からなり、Co、Mn、Ni、Cr、Fe、Tiの少なくとも一種を含んでいる。Mは遷移金属からなるが、遷移金属以外にもAl、Ga、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどが添加されていてもよい。EはP、Siの少なくとも1種を含んでいる。正極活物質の粒子径には50μm以下が好ましく、更に好ましくは20μm以下のものを用いる。これらの活物質は、3V(vs. Li/Li+)以上の起電力を有するものである。
正極活物質の具体例としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケル/マンガン/コバルト酸リチウム(3元系)、スピネル型マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなどが挙げられる。
負極材料は、例えば電極材料基板としての金属電極基板と、金属電極基板上に負極活物質、および電解質層と良好なイオンの授受を行い、かつ、導電助剤と負極活物質を金属基板に固定するためのバインダーより構成されている。この場合の金属電極基板には、例えば銅が用いられるが、これに限るものではなく、ニッケル、ステンレス、金、白金、チタン等であってもよい。
本発明で使用される負極活物質としてはリチウムイオンを吸蔵・放出可能な構造(多孔質構造)を有する炭素材料(天然黒鉛、人造黒鉛、非晶質炭素等)か、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム、アルミニウム系化合物、スズ系化合物、シリコン系化合物、チタン系化合物等の金属からなる粉末である。粒子径は10nm以上100μm以下が好ましく、更に好ましくは20nm以上20μm以下である。また、金属と炭素材料との混合活物質として用いてもよい。なお負極活物質にはその気孔率が、70%程度のものを用いるのが望ましい。
導電助剤の具体的としては、黒鉛、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラック、または金属粉末等が挙げられる。これら導電助剤は1種または2種以上用いてもよい。
増粘剤の具体的としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロースおよびこれらのナトリウム塩、アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩等が挙げられる。これら増粘剤は1種または2種以上用いてもよい。
以下の電池の製造法は、主として、リチウムイオン二次電池の製造方法である。
電池の製造方法
電池、特に二次電池の製造方法は特に限定されず、正極、負極、セパレータ、電解液、集電体で構成され、公知の方法にて製造される。例えば、コイン型の電池の場合、正極、セパレータ、負極を外装缶に挿入する。これに電解液を入れ含浸する。その後、封口体とタブ溶接などで接合して、封口体を封入し、カシメることで蓄電池が得られる。電池の形状は限定されないが、例としてはコイン型、円筒型、シート型などがあげられ、2個以上の電池を積層した構造でもよい。
セパレータとしては正極と負極が直接接触して蓄電池内でショートすることを防止するものであり、公知の材料を用いることができる。具体的には、ポリオレフィンなどの多孔質高分子フィルムあるいは紙などからなっている。この多孔質高分子フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのフィルムが電解液によって影響を受けないため好ましい。
電解液は電解質リチウム塩化合物および溶媒として非プロトン性有機溶剤等からなる溶液である。電解質リチウム塩化合物としては、リチウムイオン電池に一般的に利用されているような、広い電位窓を有するリチウム塩化合物が用いられる。たとえば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22,LiN(C25SO22,LiN[CF3SC(C25SO23]2などを挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
非プロトン性有機溶剤としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジプロピルカーボネート、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、アニソール、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、ジエチルエーテルなどの直鎖エーテルを使用することができ、2種類以上混合して使用してもよい。
また、溶媒として、常温溶融塩を用いることができる。常温溶融塩とは、常温において少なくとも一部が液状を呈する塩をいい、常温とは電源が通常作動すると想定される温度範囲をいう。電源が通常作動すると想定される温度範囲とは、上限が120℃程度、場合によっては60℃程度であり、下限は−40℃程度、場合によっては−20℃程度である。
常温溶融塩はイオン液体とも呼ばれており、イオンのみ(アニオン、カチオン)から構成される「塩」であり、特に液体化合物をイオン液体という。
カチオン種としてはピリジン系、脂肪族アミン系、脂環族アミン系の4級アンモニウム有機物カチオンが知られている。4級アンモニウム有機物カチオンとしては、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルイミダゾリウム、などのイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ピラゾリウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピペリジニウムイオンなどが挙げられる。特に、イミダゾリウムカチオンが好ましい。
なお、テトラアルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、トリメチルプロピルアンモニウムイオン、トリメチルヘキシルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、トリエチルメチルアンモニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アルキルピリジウムイオンとしては、N−メチルピリジウムイオン、N−エチルピリジニウムイオン、N−プロピルピリジニウムイオン、N−ブチルピリジニウムイオン、1−エチル−2メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムイオン、1−ブチル−2,4ジメチルピリジニウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イミダゾリウムカチオンとしては、1,3−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムイオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−エチルイミダゾリウムイオン、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムイオン、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムイオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アニオン種としては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF 、PF などの無機酸イオン、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオンなどの有機酸イオンなどが例示される。
なお、常温溶融塩は、単独で用いてもよく、または2種以上を混合して用いても良い。
電解液には必要に応じて種々の添加剤を使用することができる。例えば、難燃剤や不燃剤として、臭素化エポキシ化合物、ホスファゼン化合物、テトラブロムビスフェノールA
、塩素化パラフィン等のハロゲン化物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸エステル、ポリリン酸塩、及びホウ酸亜鉛等が例示できる。負極表面処理剤としてはビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、ポリエチレングリコールジメチルエーテル等が例示できる。正極表面処理剤として炭素や金属酸化物(MgОやZrO等)の無機化合物やオルト−ターフェニル等の有機化合物等が例示できる。過充電防止剤としてはビフェニルや1−(p−トリル)アダマンタン等が例示できる。
本発明を実施するための具体的な形態を以下に実施例を挙げて説明する。但し、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、本発明のバインダー組成物を用いて、泡立ち試験を行い、電極及びコイン電池を作製し、電極の評価として屈曲試験、密着試験、コイン電池の評価として充放電サイクル特性性能を以下の実験にて行った。
[バインダー組成物の泡立ち試験]
泡立ち試験は、30mlのメスシリンダーにバインダーラテックスを合成後、すぐに消泡剤を添加したバインダー組成物を5ml入れ、窒素(50ml/min)を30秒間吹き込み、3分静置後の泡の体積を測定した。更に、消泡剤としての持続性を調べるために、1週間静置後、もう一度、窒素(50ml/min)を30秒間吹き込み、3分静置後の泡の体積を測定した。評価結果を表1にまとめて示した。
[作製した電極の評価]
作製した電極の評価としては屈曲試験と密着試験を行った。評価結果を表2にまとめて示した。
屈曲試験
屈曲試験はマンドレル屈曲試験にて行った。具体的には電極を幅3cm×長さ8cmに切り、長さ方向の中央(4cm部分)の基材側(電極表面が外側を向くように)に直径2mmのステンレス棒を支えにして180°折り曲げたときの折り曲げ部分の塗膜の状態を観察した。この方法で5回測定を行い、5回とも電極表面のひび割れまたは剥離や集電体からの剥がれが全く生じていない場合を○、1回でも1箇所以上のひび割れまたは剥がれが生じた場合を×と評価した。
密着試験(結着試験)
密着試験はクロスカット試験にて行った。具体的には電極を幅3cm×長さ4cmに切り、1マスの1辺が1mmとなるように直角の格子パターン状にカッターナイフで切れ込みを入れ、縦5マス×横5マスの25マスからなる碁盤目にテープ(セロテープ(登録商標):ニチバン製)を貼り付け、電極を固定した状態でテープを一気に引き剥がしたとき、電極から剥がれずに残ったマスの数を計測した。試験は5回実施し、その平均値を求めた。
[作製した電池の評価]
作製した電池の評価としては充放電装置を用いて充放電サイクル特性試験を行い、容量維持率を求めた。評価結果を表1にまとめて示した。
容量維持率
電気化学特性は(株)ナガノ製の充放電装置を用い、4.2V上限、2.5Vを下限とし、初回から3回目までは8時間で所定の充電および放電が行える試験条件(C/8)、4回目以降は4時間で所定の充電および放電が行える試験条件(C/4)にて一定電流通電することにより電池の充放電サイクル特性を評価した。試験温度は60℃の環境とした。可逆容量は4サイクル目の放電容量の値を採用し、容量維持率は充放電を100サイクル行った後の放電容量と4サイクル目の放電容量の比で評価した。
バインダー組成物の合成例
(実施例1)
[バインダー組成物の実施合成例1]
攪拌機付き反応容器に、メタクリル酸メチル45重量部、ポリプロピレングリコールモノアクリレート(日油製:ブレンマーAP−400、分子量420)45重量部、アクリル酸1.3重量部、メタクリル酸3.7重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学製:A−TMPT)5重量部、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム1重量部、イオン交換水500重量部および重合開始剤として過硫酸カリウム1重量部を入れ、超音波ホモジナイザーを用いて十分乳化させた後、窒素雰囲気下で60℃に加温し5時間重合し、その後冷却した。冷却後、24%水酸化ナトリウム水溶液を用いて重合液のpHを6.5に調製し、バインダー(ラテックス)(重合転化率99%以上、固形分濃度17wt%)を得た。得られた重合体の平均粒子径は0.097μmであった。
鉱油系消泡剤(SNデフォーマー777サンノプコ社製)を重合体100重量部に対して0.28重量部添加し、バインダー組成物Aとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(実施例2)
[バインダー組成物の実施合成例2]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤のかわりに、鉱油系消泡剤(SNデフォーマー154Sサンノプコ社製)を重合体100重量部に対して0.28重量部添加し、バインダー組成物Bとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
[バインダー組成物の実施合成例3]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤のかわりに、ジメチルシリコーン系消泡剤(YMA6509モメンチィブ社製)を重合体100重量部に対して0.0056重量部添加し、バインダー組成物Cとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
[バインダー組成物の実施合成例4]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤のかわりに、ジメチルシリコーン系消泡剤(TSA7341モメンチィブ社製)を重合体100重量部に対して0.0056重量部添加し、バインダー組成物Dとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
[バインダー組成物の比較合成例1]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤を添加せずに行い、バインダー組成物Eとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
[バインダー組成物の比較合成例2]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤のかわりに、ポリエーテル系消泡剤(SNデフォーマー470サンノプコ社製)を重合体100重量部に対して0.28重量部添加し、バインダー組成物Fとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(比較例3)
[バインダー組成物の比較合成例3]
バインダー組成物の実施合成例1の消泡剤のかわりに、ポリエーテル系消泡剤(SNデフォーマー260サンノプコ社製)を重合体100重量部に対して0.28重量部添加し、バインダー組成物Gとした。泡立ち試験の評価結果を表1に示す。
(比較例4)
[バインダー組成物の比較合成例4]
攪拌機付き反応容器に、メタアクリル酸メチル48重量部、ポリプロピレングリコールモノアクリレート(日油製:ブレンマーAP−400)40重量部、アクリル酸4重量部、メタアクリル酸8重量部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部、イオン交換水500重量部および重合開始剤として過硫酸カリウム1重量部を入れ、超音波ホモジナイザーを用いて十分乳化させた後、窒素雰囲気下で60℃に加温した。重合体は微粒子にならずに、撹拌すると1時間程度で沈降した。撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を用いて、pHを6.9に調整し、バインダー組成物Hとした。(ラテックスになっていないので消泡剤の添加は行わなかった。
表1に泡立ち試験の評価結果を示す。
Figure 0006268988
本発明のバインダー組成物は泡立ち試験より、比較例と対比して、優れていることが明らかである。
電極の作製例
[正極の実施作製例1]
正極活物質としてニッケル/マンガン/コバルト酸リチウム(3元系)90.6重量部に、導電助剤としてアセチレンブラック6.4重量部、バインダー組成物の実施合成例3で得られたバインダー組成物Cの固形分として1重量部および増粘剤としてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩2重量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が35重量%となるように溶媒なる水を加えて遊星型ミルを用いて十分に混合して正極用スラリーを得た。
得られた正極スラリーを厚さ20μmのアルミ集電体上に150μmギャップのブレードコーターを用いて塗布し、110℃真空状態で12時間以上乾繰後、ロールプレス機にてプレスを行い、厚さ34μmの正極を作製した。屈曲性および結着性の評価結果を表2の実施例5に示す。
[正極の実施作製例2]
バインダー組成物の実施合成例4で得られたバインダー組成物Dを使用した以外は、正極の実施作製例1と同様にして厚さ34μmの正極を作製した。屈曲性および結着性の評価結果を表2の実施例6に示す。
[正極の比較作製例1]
バインダー組成物の比較合成例4で得られたバインダー組成物Hを使用した以外は、電極の実施作製例1と同様にして正極を作製した。得られた正極の厚みは36μmであった。屈曲性および結着性の評価結果を表2の比較例5に示す。
[正極の比較作製例2]
正極活物質としてニッケル/マンガン/コバルト酸リチウム(3元系)88.7重量部に、導電助剤としてアセチレンブラック6.3重量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF、固形分濃度12wt%のN−メチル−2−ピロリドン溶液)5.0重量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が40%となるように溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを加えて遊星型ミルを用いて十分に混合して正極用スラリー溶液を得た。
このようにして得られたスラリー溶液を使用した以外は、電極の実施作製例1と同様にして正極を作製した。得られた正極の厚みは35μmであった。屈曲性および結着性の評価結果を表2の比較例6に示す。
[負極の実施作製例1]
負極活物質として人造黒鉛95重量部に、導電助剤として気相成長炭素繊維(VGCF)2重量部、バインダー組成物の実施合成例3で得られたバインダー組成物Cを固形分として1重量部および増粘剤としてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩2重量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が35重量%となるように溶媒となる水を加えて遊星型ミルを用いて十分に混合して負極用スラリーを得た。
得られた負極用スラリーを厚さ20μmの銅集電体上に130μmギャップのブレードコーターを用いて塗布し、110℃真空状態で12時間以上乾燥後、ロールプレス機にてプレスを行い、厚さ28μmの負極を作製した。屈曲性および結着性の評価結果を表2の実施例7に示す。
[負極の実施作製例2]
バインダー組成物の実施合成例4で得られたバインダー組成物Dを使用した以外は、負極の実施作製例1と同様にして厚さ31μmの負極を作製した。屈曲性および結着性の評価結果を表2の実施例8に示す。
[負極の比較作製例1]
バインダー組成物の比較合成例4で得られたバインダー組成物Hを使用した以外は、負極の実施作製例1と同様にして負極を作製した。得られた負極の厚みは36μmであった。屈曲性および結着性の評価結果を表2の比較例7に示す。
[負極の比較作製例2]
負極活物質として人造黒鉛95重量部に、導電助剤として気相成長炭素繊維(VGCF)2重量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF、固形分濃度12wt%のN−メチル−2−ピロリドン溶液)3重量部を加え、さらにスラリーの固形分濃度が35重量%となるように溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを加えて遊星型ミルを用いて十分に混合して負極用スラリーを得た。
得られた負極用スラリーを厚さ20μmの銅集電体上に130μmギャップのブレードコーターを用いて塗布し、110℃真空状態で12時間以上乾燥後、ロールプレス機にてプレスを行い、厚さ29μmの負極を作製した。屈曲性および結着性の評価結果を表2の比較例8に示す。
コイン電池の製造
[電池の実施製造例1]
アルゴンガスで置換されたグローブボックス内において、正極の実施作製例1で得た正極、セパレーターとして厚み18μmのポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン多孔質膜を2枚、更に対極として厚さ300μmの金属リチウム箔を貼り合わせてた積層物に、電解液として1mol/Lの6フッ化リン酸リチウムのエチレンカーボネートとジメチルカーボネート溶液(体積比1:1)を十分に含浸させてカシめ、試験用2032型コイン電池を製造した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の実施例5に示す。
[電池の実施製造例2]
正極の実施作製例2で得た正極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の実施例6に示す。
[電池の実施製造例3]
正極のかわりに、負極の実施作製例1で得た負極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の実施例7に示す。
[電池の実施製造例4]
正極のかわりに、負極の実施作製例2で得た負極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の実施例8に示す。
[電池の比較製造例1]
正極の比較作製例1で得た正極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の比較例5に示す。
[電池の比較製造例2]
正極の比較作製例2で得た正極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の比較例6に示す。
[電池の比較製造例3]
正極のかわりに、負極の比較作製例1で得た負極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の比較例7に示す。
[電池の比較製造例4]
正極のかわりに、負極の比較作製例2で得た負極を用いた以外は、電池の実施製造例1と同様にしてコイン電池を作製した。100サイクル後の容量維持率の評価結果を表2の比較例8に示す。
表2に実施例および比較例における評価結果を示す。
Figure 0006268988
本発明の電池電極用バインダー組成物は、電極スラリー作製時の各成分の分散性が良好で、スラリーの塗布性が改善され、電極に気泡が残るのを抑制できる。また、高い結着力、環境負荷の小さい水系であるという利点、温度に性能が影響しないという利点を有する。本バインダーを用いた二次電池、特にリチウムイオン二次電池は携帯電話やノートパソコン、カムコーダーなどの電子機器など小型の電池から、電気自動車やハイブリッド電気自動車などの車載用途や家庭用電力貯蔵用の蓄電池といった大型の二次電池用途に好適に利用可能である。

Claims (8)

  1. (A)(メタ)アクリルモノマーから誘導される構成単位
    (B)多官能(メタ)アクリレートモノマーから誘導される構成単位と
    含み、ただし、含フッ素エチレン系単量体から誘導される構成単位を除く重合体と、
    (C)シリコーン系および/または鉱油系消泡剤
    を含有することを特徴する、電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物。
  2. (メタ)アクリルモノマー(A)が水酸基を有する(メタ)アクリレート系モノマーである請求項1に記載の電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物
  3. 水酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーの分子量が100〜1000のアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートである請求項2記載の電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物。
  4. 多官能(メタ)アクリレート(B)が3〜5官能の(メタ)アクリレートである請求項1〜3のいずれかに記載の電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物。
  5. シリコーン系の消泡剤がジメチルシリコーン系である請求項1〜4のいずれかに記載の電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物。
  6. 電池が二次電池である請求項1〜5のいずれかに記載の電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池電極用バインダー組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のバインダー組成物と活物質とを含有することを特徴とする電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池用電極。
  8. 請求項7記載の電極を有することを特徴とする電解液の溶媒として非プロトン性有機溶剤又は常温溶融塩を用いる電池。
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