JP2020054217A - モバイルデバイス - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態では、インクを吐出して媒体に画像を形成する印刷処理を実行可能なモバイルタイプのインクジェットプリンターであるモバイルプリンター1を含む、ポータブルデバイスPを説明する。モバイルプリンター1は、「モバイルデバイス」の一例である。また、媒体とは、例えば、普通紙、写真、または、はがき等の記録用紙である。
図1は、ポータブルデバイスPを正面側から見た外観斜視図である。ポータブルデバイスPは、モバイルプリンター1と、モバイルプリンター1に対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8と、を有する。図1に示すように、モバイルプリンター1には、開閉可能なカバー16が設けられる。
以下では、図2に示すように、モバイルプリンター1の前面方向を「+Y方向」と称し、モバイルプリンター1の背面方向を「−Y方向」と称する。また、+Y方向及び−Y方向を「Y軸方向」と総称する。また、モバイルプリンター1を+Y方向から見たときに、モバイルプリンター1の右方向を「+X方向」と称し、左方向を「−X方向」と称し、+X方向及び−X方向を「X軸方向」と総称する。また、モバイルプリンター1の上方向を「+Z方向」と称し、下方向を「−Z方向」と称し、+Z方向及び−Z方向を「Z軸方向」と総称する。
モバイルプリンター1は、USBポート19を介して、パーソナルコンピューターまたはデジタルカメラ等のホストコンピューターと電気的に接続することができる。モバイルプリンター1は、ホストコンピューターから、モバイルプリンター1が形成すべき画像を示す印刷データImgの供給を受けることができる。
図4は、ポータブルデバイスPの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
上述のとおり、ポータブルデバイスPは、モバイルプリンター1とモバイルバッテリーユニット8とを備える。
図4に例示するように、モバイルプリンター1は、モバイルプリンター1の各部を制御する制御モジュール10と、インクを吐出可能な複数の吐出部が設けられた記録ヘッド30と、記録ヘッド30に設けられた吐出部からインクが吐出されるように記録ヘッド30を駆動するための駆動信号Comを生成する駆動信号生成回路20と、媒体と記録ヘッド30との相対位置を変化させるための搬送モジュール40と、上述の表示装置50と、モバイルプリンター1の各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、モバイルプリンター1がモバイルバッテリーユニット8からの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。記録ヘッド30は、「駆動素子」の一例である。
また、モバイルバッテリーユニット8は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着される場合に、モバイルプリンター1の各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。
メイン制御回路11は、例えば、CPUを含んで構成される。ここで、CPUは、Central Processing Unitの略称である。但し、メイン制御回路11は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、DSP、ASIC、PLD、または、FPGA等を備えていてもよい。ここで、DSPは、Digital Signal Processorの略称である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。PLDは、Programmable Logic Deviceの略称である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。メイン制御回路11は、「第1プロセッサー」の一例である。なお、以下では、「第1プロセッサー」を、単に「プロセッサー」と称する場合がある。
サブ制御回路12は、例えば、CPUを含んで構成される。なお、サブ制御回路12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、DSP、ASIC、PLD、または、FPGA等を備えていてもよい。サブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。
なお、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。また、メイン制御回路11は、サブ制御回路12から、サブ制御回路12が有する情報を通知するための通知信号Sqが供給される。
図5は、ポータブルデバイスPを、図2におけるE−e線で切断する場合における、ポータブルデバイスPの断面構造の概略の一例を示す断面図である。なお、本実施形態では、一例として、ポータブルデバイスPに設けられたモバイルプリンター1が、シリアルプリンターである場合を想定する。
また、モバイルプリンター1は、給紙口FPから投入される媒体を支持する媒体支持部45と、給紙口FPから投入される媒体をプラテン46上へと+Y方向に搬送するための搬送ローラー対47と、プラテン46上の媒体を排紙口DPへと+Y方向に搬送するための搬送ローラー対48と、を備える。なお、搬送モジュール40は、搬送ローラー対47及び搬送ローラー対48を駆動するための駆動モーター42を備える。
モバイルバッテリーユニット8に設けられたモバイルバッテリーモジュール80は、モバイルバッテリー81を備える。モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着され、且つ、電力供給スイッチ600がオンする場合、制御モジュール10、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対して電力を供給することができる。なお、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。本実施形態では、モバイルバッテリー81として、リチウムイオンバッテリーを採用する。また、本実施形態では、モバイルバッテリー81の蓄電容量が、内蔵バッテリー71の蓄電容量よりも大きい場合を想定する。
また、説明を簡略化するため、ダイオードの導通時の電圧降下を無視し、アノードに供給される電圧の符号と、カソードから供給する電圧の符号とを同一に設定する。
図6は、ポータブルデバイスPの回路構成図の一例である。なお、図6では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。また、以下では、電力線、または、電気的に接続される複数の電力線を、「ノード」と称する場合がある。
また、モバイルバッテリーユニット8は、上述のように、モバイルバッテリーモジュール80を備える。さらに、モバイルバッテリーユニット8は、モバイル側ダイオード802、モバイル側ダイオード808、及び、モバイル側ダイオード809を備える。
内蔵バッテリーモジュール70は、上述の内蔵バッテリー71に加えて、充電回路72と、内蔵バッテリー用昇圧回路73と、内蔵バッテリー用ダイオード74とを備える。
内蔵バッテリー71は、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、電圧Vb1を供給する。電圧Vb1は、内蔵バッテリー71が満充電状態である場合に、例えば、4.2Vである。また、内蔵バッテリー71は、内蔵バッテリー71の状態を示す状態信号SSbを、サブ制御回路12に供給する。ここで、状態信号SSbとは、例えば、内蔵バッテリー71の温度及び電圧等を示す信号である。なお、サブ制御回路12は、内蔵バッテリー71から供給される状態信号SSbに応じた情報を示す通知信号Sqを、メイン制御回路11に供給する。
内蔵バッテリー用ダイオード74は、アノードが内蔵バッテリー用昇圧回路73と電気的に接続されており、カソードがノードnd1と電気的に接続されており、電流がノードnd1から内蔵バッテリー用昇圧回路73に流れることを防止する。
なお、ノードnd1は、内蔵バッテリー用ダイオード74のカソードの他に、デバイス側ダイオード654のカソード、電力供給スイッチ600の出力端、ヘッド側昇圧回路612、及び、メイン側降圧回路622と電気的に接続されている。
モバイルバッテリーモジュール80は、モバイルバッテリー81と、充電回路82とを、備える。
充電回路82は、メイン制御回路11から供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。ここで、制御信号Saとは、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電するか否かを指定する信号である。
また、モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリー81の状態を示す状態信号Sbを、メイン制御回路11に供給する。ここで、状態信号Sbとは、例えば、モバイルバッテリー81の温度及び電圧等を示す信号である。また、モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されていることを示す装着信号Scを、メイン制御回路11に供給する。
デバイス側ダイオード653は、アノードが、DCジャック18内の給電端子181と電気的に接続されており、カソードが、ノードnd3と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード653は、電流がノードnd3から給電端子181に流れることを防止する。デバイス側ダイオード653のアノードには、DCジャック18にACアダプターのDCプラグが差しこまれている場合、給電端子181を介して、電圧Vacが供給される。電圧Vacは、例えば、24Vである。デバイス側ダイオード653は、アノードに電圧Vacが供給される場合に、ノードnd3に対して、電圧Vacを供給する。給電端子181は、「第1端子」の一例である。
なお、ノードnd3は、デバイス側ダイオード653のカソードの他に、デバイス側ダイオード654のアノード、モバイル側ダイオード808のアノード、及び、サブ側降圧回路621と電気的に接続されている。
なお、ノードnd5は、サブ側降圧回路621の他に、デバイス側ダイオード655のカソード、デバイス側ダイオード656のアノード、充電回路72、及び、モバイル用昇圧回路613と電気的に接続されている。すなわち、充電回路72には、ノードnd5から、電圧Vl1が供給される。
デバイス側ダイオード656は、アノードが、ノードnd5と電気的に接続されており、カソードが、サブ制御回路12と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード656は、電流がサブ制御回路12からノードnd5に流れることを防止する。デバイス側ダイオード656は、アノードに電圧Vl1が供給される場合に、サブ制御回路12に対して、電圧Vl1を供給する。
また、モバイル側ダイオード809は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、アノードが、モバイル用昇圧回路613と電気的に接続されている。モバイル側ダイオード809は、電流が充電回路82からモバイル用昇圧回路613に流れることを防止する。モバイル側ダイオード809は、モバイル用昇圧回路613から電圧Vh3が供給される場合に、充電回路82に対して、電圧Vh3を供給する。
モバイル側ダイオード808は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、アノードが、ノードnd3と電気的に接続され、カソードが、充電回路82と電気的に接続される。モバイル側ダイオード808は、電流が充電回路82からノードnd3に流れることを防止する。モバイル側ダイオード808は、ノードnd3を介してアノードに電圧Vacが供給される場合に、充電回路82に対して、電圧Vacを供給する。
周辺機能用降圧回路623は、ヘッド側昇圧回路612から供給される電圧Vhを電圧Vl3に降圧し、電圧Vl3を、搬送モジュール40、及び、表示装置50に供給する。電圧Vl3は、例えば、11Vである。
デバイス側ダイオード657は、アノードが、メイン側降圧回路622と電気的に接続されており、カソードが、サブ制御回路12と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード657は、電流がサブ制御回路12からメイン側降圧回路622に流れることを防止する。デバイス側ダイオード657は、メイン側降圧回路622から供給される電圧Vl1を、サブ制御回路12に対して供給する。
以下、図7、図8、図9、図10、及び図11を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPにおける、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する充電の具体的な態様を説明する。
DCジャック18にACアダプターのDCプラグが差しこまれている場合、AC電源からの電力が給電端子181に供給されるため、AC電源からの電力は、「第1端子に供給される電力」の一例である。同様に、USBポート19にホストコンピューターが電気的に接続する場合、ホストコンピューターからの電力が給電端子191に供給されるため、ホストコンピューターからの電力は、「第2端子に供給される電力」の一例である。以下、ホストコンピューターからの電力を、「USB電源からの電力」と称する。本実施形態では、AC電源からの電力は、USB電源からの電力より大きい。具体的には、電圧Vacは、上述のように24Vであり、電流を例えば2Aとすると、AC電源からの電力は、24×2=48Wである。一方、USB電源からの電圧Vl1は、上述のように5Vであり、USB2.0の規格に従って電流を0.5Aとすると、USB電源からの電力は、5×0.5=2.5Wである。従って、AC電源からの電力48Wは、USB電源からの電力2.5Wより大きい。
同様に、本実施形態におけるポータブルデバイスPは、モバイルバッテリーAC充電モードと、モバイルバッテリーUSB充電モードとの、2つのモバイルバッテリー充電モードにより、モバイルバッテリー81を充電することが可能である。モバイルバッテリーAC充電モードとは、AC電源からの電力によってモバイルバッテリー81を充電する充電モードである。また、モバイルバッテリーUSB充電モードとは、USB電源からの電力によって、モバイルバッテリー81を充電する充電モードである。
モバイルバッテリー81が満充電状態か否かは、モバイルバッテリー81の電圧に基づいて判断することが可能である。内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を含む一般的な二次電池は、完全放電状態では電圧が低く、充電する電流が二次電池に流れるにつれて電圧が高くなる。満充電状態の電圧を超えて二次電池が充電されると、過充電となり二次電池が劣化するため、二次電池を保護する回路は、二次電池の電圧が満充電状態の電圧に達したら充電を停止する。従って、モバイルバッテリー81の電圧が満充電状態の電圧であれば、モバイルバッテリー81が満充電状態であると判定でき、モバイルバッテリー81の電圧が満充電状態の電圧未満であれば、モバイルバッテリー81が満充電状態に達していないと判定できる。
モバイルバッテリー充電モードをモバイルバッテリーAC充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電することを指示する制御信号Saを供給する。充電回路82は、供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaを供給する。この場合、充電回路72は、内蔵バッテリー71を充電しない。
内蔵バッテリー充電モードを内蔵バッテリーAC充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電しないことを指示する制御信号Saを供給する。この場合、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しない。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaを供給する。充電回路72は、供給される制御信号SSaに基づいて、内蔵バッテリー71を充電する。
内蔵バッテリー充電モードを内蔵バッテリーUSB充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電しないことを指示する制御信号Saを供給する。この場合、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しない。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaを供給する。充電回路72は、供給される制御信号SSaに基づいて、内蔵バッテリー71を充電する。
モバイルバッテリー充電モードをモバイルバッテリーUSB充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電することを指示する制御信号Saを供給する。充電回路82は、供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaを供給する。この場合、充電回路72は、内蔵バッテリー71を充電しない。
以上の説明のように、本実施形態の係るモバイルプリンター1は、記録ヘッド30と、記録ヘッド30に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び記録ヘッド30に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力よりも大きい。モバイルプリンター1は、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。
一般的に、二次電池は、完全放電状態に近い状態、換言すれば、容量が小さい状態では、二次電池からの安定的な電力の供給が実現されない。より具体的には、二次電池が完全放電状態付近であることは、上述のように二次電池の電圧で判断できるが、得られる電圧には誤差を含む。二次電池の蓄電容量が大きいほど、安定的な電力を供給できる状態になるために必要な充電電力が大きくなる。
本実施形態では、モバイルプリンター1の携帯性を高めるために、内蔵バッテリー71よりも蓄電容量の大きいモバイルバッテリー81をモバイルプリンター1に対して装着している。しかし、モバイルプリンター1にモバイルバッテリー81を装着すると、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態では、モバイルバッテリー81からの安定的な電力の供給が実現されず、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることができない。
そこで、本実施形態では、AC電源からの電力によって充電する場合であれば、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。AC電源からの電力はUSB電源からの電力より大きいため、AC電源からの電力は、USB電源からの電力と比較して、モバイルバッテリー81をより短時間で充電することが可能である。これにより、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させる場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることができるため、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電を内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、内蔵バッテリー71が完全放電状態に近い状態であっても、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることができるため、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了前に、モバイルバッテリー81の充電を開始する場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動するまでの期間を短縮することが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了前に、内蔵バッテリー71の充電を開始する場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動するまでの期間を短縮することが可能になる。
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例及び実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照済みの符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
上述の形態において、USBポート19がホストコンピューターと電気的に接続される場合、電圧Vl1は、例えば、5Vであるが、このような態様に限定されるものではない。例えば、USB PDの規格に従うと、電圧Vl1が、5V以上も可能である。PDは、Power Delievryの略称である。電圧Vl1が17Vを超える場合、モバイル用昇圧回路613が不要である。
上述の各形態では、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始するという第1構成と、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始するという第2構成とを有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、第1構成を有し、第2構成を有さない態様でもよいし、第2構成を有し、第1構成を有さない態様であってもよい。第1構成を有し、第2構成を有さない態様は、例えば、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始し、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する態様である。また、第2構成を有し、第1構成を有さない態様は、例えば、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始し、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する態様である。
上述の各形態において、給電端子191は、第2端子の一例であるが、このような態様に限定されるものではない。例えば、第2端子は、IEEE 1394の給電端子でもよい。
上述の各形態において、給電端子181に電力を供給する電源は、AC電源であるが、このような態様に限定されるものではない。給電端子181に電力を供給する電源は、例えば、自動車のシガーライターソケットでもよい。シガーライターソケットの電圧は、例えば、12Vである。
第1実施形態では、AC電源からの電圧VacがUSB電源からの電圧Vl1より高く、且つ、AC電源からの電流がUSB電源からの電流より大きいが、このような態様に限定されるものではなく、AC電源からの電力が、USB電源からの電力より大きければよい。例えば、AC電源からの電流とUSB電源からの電流とが同一の値であっても、AC電源からの電圧VacがUSB電源からの電圧Vl1より高ければよい。
上述の各形態において、キャリッジ43及び記録ヘッド30をX軸方向に往復運動するシリアル方式のモバイルプリンター1を例示するが、このような態様に限定されるものではない。吐出部が媒体の全幅にわたり分布するライン方式のモバイルプリンターにも本発明を適用することが可能である。
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Aを備える、ポータブルデバイスPAを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Aは、「モバイルデバイス」の一例である。
図13は、ポータブルデバイスPAを正面側から見た外観斜視図である。ポータブルデバイスPAは、スマートフォン2Aと、スマートフォン2Aに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Aと、を有する。
モバイルバッテリーユニット8Aは、スマートフォン2Aの背面側に装着される。図13に示すように、モバイルバッテリーユニット8Aは、スマートフォン2Aを保護するカバーとしても機能する。
図15に例示するように、スマートフォン2Aは、スマートフォン2Aの各部を制御する制御モジュール10Aと、上述の表示装置50と、スマートフォン2Aの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、スマートフォン2Aがモバイルバッテリーユニット8Aからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Aは、機能構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Aを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、及び、搬送モジュール40を備えない点と、において、図4に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。
図15に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Aは、モバイルバッテリーユニット8Aがスマートフォン2Aに装着される場合に、スマートフォン2Aの各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。すなわち、本実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Aは、機能構成の観点においては、図4に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様の構成を有する。
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、内蔵バッテリーモジュール70に設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
図16は、ポータブルデバイスPAの回路構成図の一例である。なお、図16では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPAの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
図16に示すように、スマートフォン2Aは、回路構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Aを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、ヘッド側昇圧回路612、及び、周辺機能用降圧回路623を備えない点と、において、図6に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。また、モバイルバッテリーユニット8Aは、回路構成の観点においては、図6に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様である。
本実施形態に係るポータブルデバイスPAは、第1実施形態に係るポータブルデバイスPと同様に、内蔵バッテリーAC充電モードと、内蔵バッテリーUSB充電モードとの、2つの内蔵バッテリー充電モードにより、内蔵バッテリー71を充電することが可能である。また、本実施形態にポータブルデバイスPAは、第1実施形態に係るポータブルデバイスPと同様に、モバイルバッテリーAC充電モードと、モバイルバッテリーUSB充電モードとの、2つのモバイルバッテリー充電モードにより、モバイルバッテリー81を充電することが可能である。
すなわち、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する場合、充電の順番として、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させ、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御する。なお、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を開始してから、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、内蔵バッテリー71の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御してもよい。
また、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、充電の順番として、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させ、内蔵バッテリー71の充電を開始後に、モバイルバッテリー81の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御する。なお、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電を開始してから、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、モバイルバッテリー81の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御してもよい。
以上の説明のように、本実施形態の係るスマートフォン2Aは、表示装置50と、表示装置50に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び表示装置50に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力よりも大きい。スマートフォン2Aは、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電をモバイルバッテリー81の充電よりも優先させる場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることができるため、スマートフォン2Aの携帯性を高くすることが可能になる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電を内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることができるため、スマートフォン2Aの携帯性を高くすることが可能になる。
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Bを備える、ポータブルデバイスPBを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Bは、「モバイルデバイス」の一例である。
図17は、ポータブルデバイスPBの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図17に示すように、ポータブルデバイスPBは、スマートフォン2Bと、スマートフォン2Bに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Bとを備える。
図17に例示するように、スマートフォン2Bは、スマートフォン2Bの各部を制御する制御モジュール10Bと、各種情報を表示可能な表示装置50と、スマートフォン2Bの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、スマートフォン2Bがモバイルバッテリーユニット8Bからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、機能構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Bを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、及び、搬送モジュール40を備えない点と、において、図4に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。なお、本実施形態において、電力供給スイッチ600は、「スイッチ」の一例である。
図17に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Bは、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Bに装着される場合に、スマートフォン2Bの各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。すなわち、本実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Bは、機能構成の観点においては、図4に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様の構成を有する。
また、本実施形態では、内蔵バッテリーモジュール70に設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
なお、本実施形態において、メイン制御回路11Bは、表示装置50に設けられた表示部に対して、内蔵バッテリー71の残容量及びモバイルバッテリー81の残容量を表示させる。
図18は、ポータブルデバイスPBの回路構成図の一例である。なお、図18では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPBの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
図18に示すように、スマートフォン2Bは、回路構成の観点においては、制御モジュール10Aの代わりに制御モジュール10Bを備える点と、給電端子181、サブ側降圧回路621、デバイス側ダイオード653、デバイス側ダイオード654、及び、ノードnd3を備えない点と、において、図16に示す第2実施形態に係るスマートフォン2Aと相違する。また、モバイルバッテリーユニット8Bは、回路構成の観点においては、モバイル側ダイオード808を備えない点において、図16に示す第2実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Aと相違する。
以下、図19A乃至図21を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPBにおける、制御モジュール10B、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対する電力の供給の具体的な態様を説明する。
図19Aは、メイン制御回路11Bによる電力供給モードの設定に関するフローチャートである。
図19Aに示すように、メイン制御回路11Bは、ステップS101において、装着信号Scが、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Bに装着されていることを、示しているか否かを判定する。
また、メイン制御回路11Bは、ステップS102において、状態信号Sbが、モバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であることを、示しているか否かを判定する。
そして、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が肯定である場合、ステップS103として、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する。
他方、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS102における判定の結果が否定である場合、ステップS104として、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する。
なお、本実施形態において、閾値電圧Vthは、「第1電圧」の一例である。
図19Bは、メイン制御回路11Bによる電力供給モードの設定に関する処理の他の例を示すフローチャートである。
メイン制御回路11Bは、図19Bに示すように、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が否定である場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73により閾値電圧Vth以上に昇圧可能であるか否かを判定する(S110)。なお、メイン制御回路11Bは、ステップS110において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73により電圧Vh1以上に昇圧可能であるか否かを判定してもよい。また、メイン制御回路11Bは、ステップS110において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1が、基準電圧Vb0以上であるか否かを判定してもよい。ここで、基準電圧Vb0とは、例えば、0Vよりも高電圧であり、且つ、内蔵バッテリー71が満充電状態であるときの電圧Vb1よりも低電圧の、予め定められた電圧である。
そして、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が肯定であり且つステップS102における判定の結果が肯定である場合、または、ステップS110における判定の結果が否定である場合、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する(S103)。他方、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS110における判定の結果が肯定である場合、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する(S104)。
このように、本実施形態において、メイン制御回路11Bは、図19Aまたは図19Bに例示するように、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するように、電力供給モードを設定すればよい。なお、本実施形態における電力供給モードの設定に関する処理は、図19Aまたは図19Bに示す例に限定されるものではなく、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するものであれば、どのような処理であってもよい。
メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧することを指定する制御信号SSを供給することで、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1を、電圧Vh1に昇圧させる。また、メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オフを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオフする。
内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、内蔵バッテリー71から供給される電圧Vb1を、電圧Vh1に昇圧し、当該昇圧後の電圧Vh1を、内蔵バッテリー用ダイオード74を介して、ノードnd1に供給する。そして、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介して供給される電圧Vh1を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Bに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vh1を、表示装置50に供給する。
メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧しないことを指定する制御信号SSを供給することで、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1を、昇圧することなく、内蔵バッテリー用ダイオード74に対して出力させる。また、メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オンを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオンする。
そして、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介してモバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Bに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vb2は、表示装置50に供給される。
以上のように、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリーユニット8Bを装着することができるため、モバイルバッテリーユニット8Bを装着できない場合と比較して、AC電源等の商用電源からの電力の供給をせずに駆動可能な時間を長くすることができる。このため、本実施形態によれば、スマートフォン2Bに対してモバイルバッテリーユニット8Bを装着できない場合と比較して、スマートフォン2Bの携帯性を高くすることが可能となる。
本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth以上である場合、内蔵バッテリー71の電力の供給を停止するので、モバイルバッテリー81の電力が優先して使用される。モバイルバッテリー81の電力が使用され、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電しながら、スマートフォン2Bを内蔵バッテリー71によって動作させることが可能となる。モバイルバッテリーユニット8Bはスマートフォン2Bから取り外すことができるため、モバイルバッテリー81をAC電源で充電する場合に、AC電源とスマートフォン2Bとが離れていてもよい。このように、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81を充電する場合においても、スマートフォン2Bの設置場所が限定されないため、任意の場所において表示装置50を駆動しつつ、モバイルバッテリー81の充電をすることが可能になる。
他方、仮に、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合、内蔵バッテリー71が完全放電状態になると、モバイルバッテリー81からの電力の供給が必要となる。そして、内蔵バッテリー71が完全放電状態となった後、スマートフォン2Bがモバイルバッテリー81から給電されている場合には、モバイルバッテリーユニット8Bをスマートフォン2Bから取り外すことができない。このため、モバイルバッテリー81が完全放電状態になると、表示装置50が駆動を完全に停止してしまう。よって、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合において、モバイルバッテリー81が完全放電状態となった後においても表示装置50の駆動を継続させるためには、AC電源の近傍にスマートフォン2Bを移動する必要がある。
これに対して、本実施形態によれば、スマートフォン2Bの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。また、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、スマートフォン2Bの使用場所が限定されないため、使用場所が限定されずにスマートフォン2Bを長時間使用することが可能になる。
このように、本実施形態によれば、内蔵バッテリー用昇圧回路73により、内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止することができる。このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81から表示装置50に対して給電する際に内蔵バッテリー71からの表示装置50への給電を停止しない態様と比較して、内蔵バッテリー71の残容量が低減することを抑制することが可能となる。
さらに、停止回路700は、内蔵バッテリー71からの電力の出力を完全に停止しておらず、内蔵バッテリー用昇圧回路73による内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止しているに過ぎない。内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止する状態から電圧Vb1を昇圧するまでにかかる時間は、内蔵バッテリー71の電力の出力を停止する状態から電力を出力するまでにかかる時間より短い。従って、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71の電力の出力を完全に停止する場合と比較して、モバイルバッテリーユニット8Bが不意に取り外れてから表示装置50に再び電力を供給できるまでの時間を短くすることが可能になる。
このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であっても内蔵バッテリー71の電圧Vb1を昇圧させる態様と比較して、内蔵バッテリー71の残容量が低減することを抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71の電力の出力を完全に停止する態様と比較して、モバイルバッテリーユニット8Bが不意に取り外れてから表示装置50に再び電力を供給できるまでの時間を短くすることが可能になる。
これにより、モバイルバッテリーユニット8Bが装着されていても、電力供給スイッチ600をオフすることにより、モバイルバッテリー81からの電力の供給を停止させ、内蔵バッテリー71に電力を供給させることが可能になる。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリー81の最大容量が内蔵バッテリー71の最大容量以下である場合と比較して、スマートフォン2Bの携帯性を高くすることが可能となる。
モバイルバッテリー81が完全放電状態である場合、ポータブルデバイスPBのユーザーは、表示装置50を見ることによって、モバイルバッテリー81が完全放電状態であり充電が必要であることに気づくことが可能になる。従って、ユーザーは、モバイルバッテリー81が完全放電状態になる前にモバイルバッテリー81の充電が必要であることに気づいてモバイルバッテリー81の充電作業をすることにより、表示装置50を駆動できない時間を短縮することが可能になる。
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
上述の形態において、停止回路700が、内蔵バッテリー用昇圧回路73と内蔵バッテリー用ダイオード74とを含む構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、停止回路700は、内蔵バッテリー用ダイオード74の代わりに、スイッチを備えてもよい。メイン制御回路11Bは、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、停止回路700のスイッチをオフして内蔵バッテリー71から表示装置50に対する電力の供給を停止し、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth未満の場合、停止回路700のスイッチをオンして内蔵バッテリー71から表示装置50に対して電力を供給させてもよい。
上述の各形態では、メイン制御回路11Bが電力供給スイッチ600と内蔵バッテリー用昇圧回路73とを制御する機能を有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、サブ制御回路12が、電力供給スイッチ600と内蔵バッテリー用昇圧回路73とを制御する機能を有していてもよい。この場合、サブ制御回路12が、「第1プロセッサー」の一例である。
上述の各形態において、表示装置50は、モバイルバッテリー81の残容量以外の情報を表示可能であってもよい。
例えば、表示装置50は、スマートフォン2Bが表示装置50において動画を再生する場合に、モバイルバッテリー81及び内蔵バッテリー71が完全放電状態となる前に当該動画の再生を終了できるか否かを示す情報を表示可能であってもよい。この場合、スマートフォン2Bは、動画に関するデータと、当該動画の再生に要する時間長に関するデータとを記憶する記憶装置を備えていてもよい。そして、この場合、メイン制御回路11Bは、記憶装置に記憶されているデータに基づいて、モバイルバッテリー81及び内蔵バッテリー71が完全放電状態となる前に、記憶装置に記憶されている動画の再生を終了できるか否かを判定し、当該判定の結果を表示装置50に表示させてもよい。
上述の各形態において、表示装置50の表示部がモバイルバッテリー81の残容量を表示する構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Bが有する駆動素子が、モバイルバッテリー81の残容量を報知してもよい。具体的には、スマートフォン2Bは、駆動素子としてスピーカーを有してもよい。このスピーカーは、音声によって、モバイルバッテリー81の容量をユーザーに報知してもよい。
上述の各形態において、表示装置50を「駆動素子」とする構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Bが撮像素子を有するならば、この撮像素子を、「駆動素子」の一例としてもよい。
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Cを含む、ポータブルデバイスPCを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Cは、「モバイルデバイス」の一例である。
図22は、ポータブルデバイスPCの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図22に示すように、ポータブルデバイスPCは、スマートフォン2Cと、スマートフォン2Cに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Bとを備える。
図22に例示するように、スマートフォン2Cは、スマートフォン2Cの各部を制御する制御モジュール10Cと、各種情報を表示可能な表示装置50と、スマートフォン2Cの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70Cと、スマートフォン2Cがモバイルバッテリーユニット8Bからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、機能構成の観点においては、制御モジュール10Bの代わりに制御モジュール10Cを備える点と、内蔵バッテリーモジュール70の代わりに内蔵バッテリーモジュール70Cを備える点と、において、図17に示す第3実施形態に係るスマートフォン2Bと相違する。
図22に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Bは、上述のとおり、モバイルバッテリーモジュール80を備える。
また、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー71を備える。そして、本実施形態においても、内蔵バッテリーモジュール70Cに設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
なお、本実施形態において、メイン制御回路11Cは、表示装置50に設けられた表示部に対して、内蔵バッテリー71の残容量及びモバイルバッテリー81の残容量を表示させる。
図23は、ポータブルデバイスPCの回路構成図の一例である。なお、図23では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPCの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
図23に示すように、スマートフォン2Cは、回路構成の観点においては、制御モジュール10Bの代わりに制御モジュール10Cを備える点と、内蔵バッテリーモジュール70の代わりに内蔵バッテリーモジュール70Cを備える点と、において、図18に示す第3実施形態に係るスマートフォン2Bと相違する。図23に示すように、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー71、充電回路72、内蔵バッテリー用昇圧回路73C、及び、内蔵バッテリー用ダイオード74を備える。すなわち、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー用昇圧回路73の代わりに内蔵バッテリー用昇圧回路73Cを備える点において、図18に示す第3実施形態に係る内蔵バッテリーモジュール70と相違する。
本実施形態では、図23に示すように、スマートフォン2Cのうち、内蔵バッテリー用ダイオード74、及び、ノードnd1を、供給部500と称する場合がある。なお、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、「昇圧部」の一例である。また、内蔵バッテリー用ダイオード74は、「ダイオード」の一例である。
具体的には、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、制御信号SSMが第1昇圧モードによる昇圧を指定する場合、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、モバイルバッテリー81の電圧Vb2よりも低い第1駆動電圧Vh11に昇圧する。また、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、制御信号SSMが第2昇圧モードによる昇圧を指定する場合、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第1駆動電圧Vh11以上の電圧であって、閾値電圧Vth以上の第2駆動電圧Vh12に昇圧する。
なお、本実施形態においても、電圧Vb2は、モバイルバッテリー81が満充電状態である場合、閾値電圧Vth以上の電圧となる。このため、電圧Vb2が閾値電圧Vthよりも高電圧である場合には、第1駆動電圧Vh11は、電圧Vb1よりも高電圧であり、且つ、閾値電圧Vth以下の電圧となる。また、電圧Vb2と閾値電圧Vthとが等しい場合には、第1駆動電圧Vh11は、電圧Vb1よりも高電圧であり、且つ、閾値電圧Vthよりも低電圧となる。なお、本実施形態において、閾値電圧Vthは、「第1電圧」の一例である。
以下、図24A乃至図26を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPCにおける、制御モジュール10C、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対する電力の供給の具体的な態様を説明する。
図24Aは、メイン制御回路11Cによる電力供給モードの設定に関するフローチャートである。
図24Aに示すように、メイン制御回路11Cは、ステップS201において、装着信号Scが、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cに装着されていることを、示しているか否かを判定する。
また、メイン制御回路11Cは、ステップS202において、状態信号Sbが、モバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であることを、示しているか否かを判定する。
そして、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が肯定である場合、ステップS203として、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定し、また、第1昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する。
また、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS202における判定の結果が否定である場合、ステップS204として、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定し、また、第2昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する。
図24Bは、メイン制御回路11Cによる電力供給モードの設定に関する処理の他の例を示すフローチャートである。
メイン制御回路11Cは、図24Bに示すように、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が否定である場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73Cにより第2駆動電圧Vh12以上に昇圧可能であるか否かを判定する(S210)。なお、メイン制御回路11Cは、ステップS210において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73Cにより閾値電圧Vth以上に昇圧可能であるか否かを判定してもよい。また、メイン制御回路11Cは、ステップS210において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1が、基準電圧Vb0以上であるか否かを判定してもよい。
そして、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が肯定であり且つステップS202における判定の結果が肯定である場合、または、ステップS210における判定の結果が否定である場合、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定し、また、第1昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する(S203)。他方、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS210における判定の結果が肯定である場合、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定し、また、第2昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する(S204)。
このように、本実施形態において、メイン制御回路11Cは、図24Aまたは図24Bに例示するように、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するように、電力供給モードを設定すればよい。なお、本実施形態における電力供給モードの設定に関する処理は、図24Aまたは図24Bに示す例に限定されるものではなく、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するものであれば、どのような処理であってもよい。
メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに対して、第2昇圧モードを指定する制御信号SSMを供給する。この場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第2駆動電圧Vh12に昇圧させる。また、メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オフを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオフする。
内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71から供給される電圧Vb1を、第2駆動電圧Vh12に昇圧し、当該昇圧後の第2駆動電圧Vh12を、内蔵バッテリー用ダイオード74を介して、ノードnd1に供給する。そして、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介して供給される第2駆動電圧Vh12を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Cに供給する。また、ノードnd1を介して供給される第2駆動電圧Vh12は、表示装置50に供給される。
メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに対して、第1昇圧モードを指定する制御信号SSMを供給する。この場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第1駆動電圧Vh11に昇圧させる。また、メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オンを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオンする。
そして、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介してモバイルバッテリー81から供給された電圧Vb2を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Cに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vb2は、表示装置50に供給される。
以上のように、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、表示装置50と、内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71の出力する電力及びモバイルバッテリー81の出力する電力の一方を、表示装置50に供給する供給部500と、を備え、供給部500は、表示装置50に対して、内蔵バッテリー71の出力する電力よりも、モバイルバッテリー81の出力する電力を優先して供給する。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、AC電源等の商用電源からの電力の供給をせずに駆動可能な時間を長くすることができる。これにより、本実施形態によれば、スマートフォン2Cに対してモバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、スマートフォン2Cの携帯性を高くすることが可能となる。
なお、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから不意に取り外れる原因としては、例えば、以下に示す2つの原因がある。第1の原因は、ポータブルデバイスPCの長期使用により、スマートフォン2Cとモバイルバッテリーユニット8Bとの嵌合部が劣化することである。第2の原因は、スマートフォン2Cがユーザーの手の平から落下する等、ポータブルデバイスPCに対して外的衝撃が加えられることである。
本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth以上である場合、モバイルバッテリー81の電力が優先して使用される。モバイルバッテリー81の電力が使用され、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電しながら、スマートフォン2Cを内蔵バッテリー71によって動作させることが可能となる。モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから取り外すことができる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電する際に、AC電源とスマートフォン2Cとが離れていてもよい。このように、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81からの給電を優先することにより、スマートフォン2Cの使用場所が限定されないため、任意の場所において表示装置50を動作させつつ、モバイルバッテリー81の充電をすることが可能になる。
他方、仮に、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合、内蔵バッテリー71が完全放電状態になると、モバイルバッテリー81からの電力の供給が必要となる。そして、スマートフォン2Cがモバイルバッテリー81から給電されている場合には、モバイルバッテリーユニット8Bをスマートフォン2Cから取り外すことができない。そして、モバイルバッテリー81が完全放電状態になると、表示装置50が駆動を完全に停止してしまう。よって、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合において、モバイルバッテリー81が完全放電状態となった後においても表示装置50の駆動を継続させるためには、AC電源の近傍にスマートフォン2Cを移動する必要がある。
これに対して、本実施形態によれば、スマートフォン2Cの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。また、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、スマートフォン2Cの使用場所が限定されないため、使用場所が限定されずにスマートフォン2Cを長時間使用することが可能になる。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cでは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となった場合においても、内蔵バッテリー71からの電力を表示装置50に供給できるため、表示装置50の安定的な動作を実現することが可能になる。
上述のとおり、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73によって内蔵バッテリー71の電圧Vb1を第1駆動電圧Vh11に昇圧する。このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に、内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、スマートフォン2Cの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81の最大容量が、内蔵バッテリー71の最大容量よりも小さい場合と比較して、一回の充電で長時間使用することが可能になる。
モバイルバッテリー81が完全放電状態である場合、ポータブルデバイスPCのユーザーは、表示装置50を見ることによって、モバイルバッテリー81が完全放電状態であり充電が必要であることに気づくことが可能になる。
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
上述の形態では、メイン制御回路11Cが内蔵バッテリー用昇圧回路73を制御する機能を有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、サブ制御回路12が内蔵バッテリー用昇圧回路73を制御する機能を有していてもよい。
上述の各形態において、表示装置50は、モバイルバッテリー81の残容量以外の情報を表示可能であってもよい。
上述の各形態において、表示装置50の表示部がモバイルバッテリー81の残容量を表示する構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Cが有する駆動素子が、モバイルバッテリー81の残容量を報知してもよい。具体的には、スマートフォン2Cは、駆動素子としてスピーカーを有してもよい。
本実施形態では、ポータブルデバイスPZに設けられたメイン制御回路11Z、内蔵バッテリー71、モバイルバッテリー81、駆動素子900、給電端子181Z、及び、給電端子191、の位置関係を説明する。なお、本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、ポータブルデバイスP、ポータブルデバイスPA、ポータブルデバイスPB、及び、ポータブルデバイスPCの総称である。また、メイン制御回路11Zは、メイン制御回路11、メイン制御回路11A、メイン制御回路11B、及び、メイン制御回路11Cの総称である。また、駆動素子900は、記録ヘッド30、及び、表示装置50の総称である。また、給電端子181Zは、モバイルプリンター1に設けられた給電端子181、スマートフォン2Aに設けられた給電端子181、スマートフォン2Bに設けられた給電端子881、及び、スマートフォン2Cに設けられた給電端子881の総称である。
本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、モバイルデバイス2Zと、モバイルバッテリーユニット8Zとを備える。ここで、モバイルデバイス2Zは、モバイルプリンター1、スマートフォン2A、スマートフォン2B、及び、スマートフォン2Cの総称である。また、モバイルバッテリーユニット8Zは、モバイルバッテリーユニット8、モバイルバッテリーユニット8A、及び、モバイルバッテリーユニット8Bの総称である。
モバイルデバイス2Zは、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12を含む制御モジュール10Zと、内蔵バッテリー71を含む内蔵バッテリーモジュール70Zと、駆動素子900と、を備える。ここで、制御モジュール10Zは、制御モジュール10、制御モジュール10A、制御モジュール10B、及び、制御モジュール10Cの総称である。なお、本実施形態において、制御モジュール10Zに設けられるメイン制御回路11Zは、「プロセッサー」の一例である。また、内蔵バッテリーモジュール70Zは、内蔵バッテリーモジュール70、及び、内蔵バッテリーモジュール70Cの総称である。なお、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Zに設けられる内蔵バッテリー71は、「第1バッテリー」の一例である。
モバイルバッテリーユニット8Zは、バイルバッテリー81を含むモバイルバッテリーモジュール80を備える。なお、本実施形態において、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。
また、本実施形態に係るポータブルデバイスPZには、給電端子181Zと、給電端子191とが設けられる。ここで、給電端子181Zは、「第1端子」の一例である。また、給電端子191は、「第2端子」の一例である。
上述のとおり、モバイルバッテリー81、内蔵バッテリー71、メイン制御回路11Z、駆動素子900、給電端子181Z、及び、給電端子191は、電力バス100を介在して電気的に接続される。なお、電力バス100は、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、上述したノードnd1を構成するものであってもよい。本実施形態において、電力バス100を含む電力線は、「電力配線」の一例である。
このため、電力バス100を含む電力線は、第3箇所100cから第1箇所100aまでの第1配線部分と、当該第1配線部分と第2箇所100bとを電気的に接続する第2配線部分と、を含むことになる。そして、第2箇所100bが内蔵バッテリー71と電気的に接続されるため、第2配線部分を介して、第1配線部分に対して内蔵バッテリー71からの電圧が供給される。
したがって、モバイルバッテリーユニット8Zのモバイルデバイス2Zへの取付けまたは取外しの際に発生する静電気等のノイズが、第3箇所100cから第1配線部分に侵入しても、第1配線部分に対して、内蔵バッテリー71からの電圧が設定されているため、当該ノイズに起因する第1配線部分の電圧の変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、第1箇所100aと電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
このため、モバイルバッテリーユニット8Zのモバイルデバイス2Zへの取付けまたは取外しの際に発生する静電気等のノイズが、第3箇所100cから第1配線部分に侵入しても、当該ノイズに起因する第1配線部分の電圧の変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。従って、第4箇所100dと電気的に接続する駆動素子900は、当該ノイズの影響を受け難くなる。
すなわち、本実施形態において、内蔵バッテリー71と電気的に接続される電力線と、電力バス100との接続箇所は、電力バス100のうち、メイン制御回路11Zと給電端子181Zとを結ぶ経路上に設定される。このため、給電端子181Zからの給電の開始または終了の際に発生する電位変動等のノイズが、電力バス100に進入しても、電力バス100に対しては、内蔵バッテリー71からも電圧が供給されているため、当該ノイズに起因する電力バス100の電位変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、電力バス100と電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
すなわち、本実施形態において、内蔵バッテリー71と電気的に接続される電力線と、電力バス100との接続箇所は、電力バス100のうち、メイン制御回路11Zと給電端子191とを結ぶ経路上に設定される。このため、給電端子191からの給電の開始または終了の際に発生する電位変動等のノイズが、電力バス100に進入しても、電力バス100に対しては、内蔵バッテリー71からも電圧が供給されているため、当該ノイズに起因する電力バス100の電位変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、電力バス100と電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
本実施形態では、ポータブルデバイスPZに設けられた、メイン制御回路11Z、サブ制御回路12、内蔵バッテリー71、及び、モバイルバッテリー81の位置関係を説明する。
本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、モバイルデバイス2Zと、モバイルバッテリーユニット8Zとを備える。
モバイルデバイス2Zは、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12を含む制御モジュール10Zと、内蔵バッテリー71を含む内蔵バッテリーモジュール70Zと、駆動素子900と、を備える。なお、本実施形態において、制御モジュール10Zに設けられるメイン制御回路11Zは、「第1プロセッサー」の一例であり、制御モジュール10Zに設けられるサブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。また、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Zに設けられる内蔵バッテリー71は、「第1バッテリー」の一例である。
モバイルバッテリーユニット8Zは、バイルバッテリー81を含むモバイルバッテリーモジュール80を備える。なお、本実施形態において、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。
制御モジュール10Zは、各種処理の実行に伴い発熱するため、熱源にもなる。モバイルデバイス2Zは、モバイルデバイス2Zを制御する制御手段として、メイン制御回路11Zとサブ制御回路12とを備えるため、1つの制御回路でモバイルデバイス2Zを制御する構成に比べて熱源を分散できる。
なお、本実施形態では、メイン制御回路11Zが備えるCPUのコア数が、サブ制御回路12が備えるCPUのコア数よりも多い場合を想定する。また、本実施形態では、メイン制御回路11Zが備えるCPUの最大スレッド数が、サブ制御回路12が備えるCPUの最大スレッド数よりも多い場合を想定する。
従って、本実施形態では、メイン制御回路11Zの発熱量は、サブ制御回路12の発熱量よりも多い。
本実施形態では、一例として、一の物体と他の物体との距離を、一の物体の外面と、他の物体の外面と、の最短距離として定めることとする。換言すれば、本実施形態において、一の物体と他の物体との距離を、一の物体における任意の点と、他の物体における任意の点と、の距離の最小値として定める。このため、第1距離W1は、メイン制御回路11Zの外面11aと、内蔵バッテリー71の外面71aとの最短距離となる。第2距離W2は、サブ制御回路12の外面12aと、内蔵バッテリー71の外面71aとの最短距離となる。第3距離W3は、メイン制御回路11Zの外面11aと、モバイルバッテリー81の外面81aとの最短距離となる。第4距離W4は、サブ制御回路12の外面12aと、モバイルバッテリー81の外面81aとの最短距離となる。
なお、本実施形態における距離の定め方は一例であり、適宜変更可能である。例えば、一の物体と他の物体との距離を、一の物体における任意の点と、他の物体における任意の点と、の距離の最大値として定めてもよいし、一の物体における最も高温の点と、他の物体における最も高温の点と、の距離として定めてもよいし、または、一の物体の重心と、他の物体の重心と、の距離として定めてもよい。
このため、本実施形態によれば、サブ制御回路12よりも発熱量の大きいメイン制御回路11Zからの発熱による、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する影響を、サブ制御回路12からの発熱による、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する影響よりも小さくすることが可能となり、内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81の熱による劣化を抑制できる。
なお、本実施形態では、第3距離W3が第1距離W1よりも長く、第4距離W4が第2距離W2よりも長い場合を想定する。但し、このような態様は一例であり、第3距離W3は第1距離W1よりも短くてもよいし、また、第4距離W4は第2距離W2よりも短くてもよい。
上述した第1実施形態乃至第6実施形態の具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、メイン制御回路11及びメイン制御回路11Aは、第3実施形態のように、図19Aまたは図19Bに例示する電力供給モードを設定する処理を実行可能であってもよい。
すなわち、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー電力供給モード及びモバイルバッテリー電力供給モードの2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能であってもよい。
例えば、メイン制御回路11は、ステップS101において、装着信号Scに基づいて、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されているか否かを判定し、ステップS102において、状態信号Sbに基づいて、モバイルバッテリー81からの電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であるか否かを判定し、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が肯定である場合、ステップS103において、電力供給モードをモバイルバッテリー電力供給モードに設定し、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS102における判定の結果が否定である場合、ステップS104において、電力供給モードを内蔵バッテリー電力供給モードに設定してもよい。
なお、本変形例において、モバイルプリンター1またはスマートフォン2Aに設けられた、内蔵バッテリー用昇圧回路73及び内蔵バッテリー用ダイオード74が、「停止部」の一例である停止回路700に相当することになる。
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、メイン制御回路11及びメイン制御回路11Aは、第4実施形態のように、図24Aまたは図24Bに例示する電力供給モード及び昇圧モードを設定する処理を実行可能であってもよい。
すなわち、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー用昇圧回路73の代わりに、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cを備え、内蔵バッテリー71から出力される電圧Vb1を、第1昇圧モード及び第2昇圧モードの2つの昇圧モードにより昇圧可能であってもよい。この場合、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー電力供給モード及びモバイルバッテリー電力供給モードの2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能であってもよい。
例えば、メイン制御回路11は、ステップS201において、装着信号Scに基づいて、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されているか否かを判定し、ステップS202において、状態信号Sbに基づいて、モバイルバッテリー81からの電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であるか否かを判定し、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が肯定である場合、ステップS203において、電力供給モードをモバイルバッテリー電力供給モードに設定するとともに、昇圧モードを第1昇圧モードに設定し、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS202における判定の結果が否定である場合、ステップS204において、電力供給モードを内蔵バッテリー電力供給モードに設定するとともに、昇圧モードを第2昇圧モードに設定してもよい。
なお、本変形例において、モバイルプリンター1またはスマートフォン2Aに設けられた、内蔵バッテリー用ダイオード74及びノードnd1が、「供給部」に相当することになる。
上述した実施形態及び変形例では、モバイルデバイスとして、モバイルプリンターまたはスマートフォンを例示するが、このような態様は一例に過ぎない。例えば、モバイルデバイスは、モバイルプリンターまたはスマートフォンの他、スマートフォン以外の携帯電話機、携帯情報端末、ウェアラブル端末、電子手帳、電子ペーパー、電卓、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、携帯音楽プレーヤー、ICレコーダー、携帯ラジオ、携帯テレビ、モバイルプロジェクター、モバイルスキャナー、モバイルルーター、または、ポータブルDVDプレーヤー等でもよい。ICは、Integrated Circuitの略称である。
上述した実施形態及び変形例では、モバイルバッテリー81が、内蔵バッテリー71よりも容量が大きい場合を例示するが、このような態様は一例に過ぎない。例えば、内蔵バッテリー71は、モバイルバッテリー81よりも容量が大きくてもよい。
Claims (10)
- 駆動素子と、
電力を出力する第1バッテリーと、
前記第1バッテリーの出力する電力、及び、第2バッテリーの出力する電力の一方を、
前記駆動素子に供給する供給部と、
を備え、
前記供給部は、
前記駆動素子に対して、
前記第1バッテリーの出力する電力よりも、
前記第2バッテリーの出力する電力を優先して供給する、
ことを特徴とするモバイルデバイス。 - 前記第2バッテリーは、
前記モバイルデバイスに対して着脱可能である、
ことを特徴とする、請求項1に記載のモバイルデバイス。 - 前記第2バッテリーの電圧が前記駆動素子を駆動可能な第1電圧以上の場合、
前記第1バッテリーの電圧を、前記第2バッテリーの電圧よりも低い第1駆動電圧に昇圧する昇圧部、
を備え、
前記供給部は、
前記第2バッテリーの電圧が前記第1電圧以上の場合、
前記第2バッテリーの出力する電力を前記駆動素子に供給する、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載のモバイルデバイス。 - 前記昇圧部は、
前記第2バッテリーの電圧が前記第1電圧未満の場合、
前記第1バッテリーの電圧を、前記第1電圧以上の第2駆動電圧に昇圧し、
前記供給部は、
前記第2バッテリーの電圧が前記第1電圧未満の場合、
前記第1バッテリーの出力する電力を前記駆動素子に供給する、
ことを特徴とする、請求項3に記載のモバイルデバイス。 - 前記第2バッテリーの最大容量は、前記第1バッテリーの最大容量より大きい、
ことを特徴とする、請求項1乃至4のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。 - 前記第1バッテリーの電圧は、前記第1電圧より低く、
前記供給部は、
前記第1バッテリーから前記駆動素子に電力を供給する第1経路、及び、
前記第2バッテリーから前記駆動素子に電力を供給する第2経路に共通のノードと、
前記第1経路上に設けられ、
アノードが前記昇圧部と電気的に接続され、
カソードが前記ノードと電気的に接続されるダイオードと、を備え、
前記昇圧部は、
前記第1経路上に設けられる、
ことを特徴とする、請求項3または4に記載のモバイルデバイス。 - 前記ノードは、バス配線である、
ことを特徴とする、請求項6に記載のモバイルデバイス。 - 前記駆動素子は、前記第2バッテリーの容量を報知する報知部を備える、
ことを特徴とする、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。 - 前記駆動素子を制御する第1プロセッサーと、
前記第1プロセッサー、前記第1バッテリー、及び、前記第2バッテリーを電気的に接続する電力配線と、
を備え、
前記電力配線における、前記第1プロセッサー及び前記第1バッテリーの間の配線長は、
前記電力配線における、前記第1プロセッサー及び前記第2バッテリーの間の配線長よりも短く、
前記電力配線における、前記第2バッテリー及び前記第1バッテリーの間の配線長は、
前記電力配線における、前記第2バッテリー及び前記第1プロセッサーの間の配線長よりも短い、
ことを特徴とする、請求項1乃至8のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。 - 前記駆動素子を制御する第1プロセッサーと、
前記第1プロセッサーよりも消費電力が小さい第2プロセッサーと、
を備え、
前記第1プロセッサー及び前記第1バッテリーの距離と、
前記第1プロセッサー及び前記第2バッテリーの距離との和は、
前記第2プロセッサー及び前記第1バッテリーの距離と、
前記第2プロセッサー及び前記第2バッテリーの距離との和より長い、
ことを特徴とする、請求項1乃至9のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
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