JP7243220B2 - モバイルデバイス - Google Patents

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Description

本発明は、モバイルデバイスに関する。
小型且つ軽量で、携帯性を備えたモバイルデバイスが従来から提案されている。例えば、特許文献1には、モバイルデバイスの一例として、バッテリーを内蔵するモバイルプリンターが開示されている。
特開2015-182369号公報
モバイルデバイスの携帯性を高めるために、当該モバイルデバイスに内蔵されているバッテリーよりも蓄電容量の大きいモバイルバッテリーをモバイルデバイスに対して装着することが考えられる。しかし、モバイルデバイスにモバイルバッテリーを装着する場合、モバイルバッテリーが完全放電状態に近い状態では、モバイルバッテリーからの安定的な電力の供給が実現されず、モバイルデバイスの携帯性を高くすることができないという問題がある。
本発明の好適な態様に係るモバイルデバイスは、駆動素子と、前記駆動素子に電力を供給する第1バッテリーと、前記第1バッテリー、及び、前記駆動素子に電力を供給する第2バッテリー、を充電する電力が供給される第1端子と、前記第1バッテリー及び前記第2バッテリーを充電する電力が供給される第2端子と、を備え、前記第2バッテリーの蓄電容量は、前記第1バッテリーの蓄電容量より大きく、前記第1端子に供給される電力は、前記第2端子に供給される電力より大きく、前記第1端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、前記第2バッテリーの充電を、前記第1バッテリーの充電よりも優先させる、ことを特徴とする。
本発明の好適な態様に係るモバイルデバイスは、駆動素子と、前記駆動素子に電力を供給する第1バッテリーと、前記第1バッテリー、及び、前記駆動素子に電力を供給する第2バッテリー、を充電する電力が供給される第1端子と、前記第1バッテリー及び前記第2バッテリーを充電する電力が供給される第2端子と、を備え、前記第2バッテリーの蓄電容量は、前記第1バッテリーの蓄電容量より大きく、前記第1端子に供給される電力は、前記第2端子に供給される電力より大きく、前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、前記第1バッテリーの充電を、前記第2バッテリーの充電よりも優先させる、ことを特徴とする。
第1実施形態に係るポータブルデバイスPの一例を示す外観斜視図。 ポータブルデバイスPの一例を示す外観斜視図。 ポータブルデバイスPの一例を示す外観斜視図。 ポータブルデバイスPの機能構成の一例を示す機能ブロック図。 ポータブルデバイスPの断面構造の概略の一例を示す断面図。 ポータブルデバイスPの回路構成の一例を示す説明図。 ポータブルデバイスPにおける充電に係る処理の一例を示すフローチャート。 モバイルバッテリーAC充電モードによる充電の一例を示す説明図。 内蔵バッテリーAC充電モードによる充電の一例を示す説明図。 内蔵バッテリーUSB充電モードによる充電の一例を示す説明図。 モバイルバッテリーUSB充電モードによる充電の一例を示す説明図。 変形例1.1に係るポータブルデバイスPの回路構成の一例を示す説明図。 第2実施形態に係るポータブルデバイスPAの一例を示す外観斜視図。 ポータブルデバイスPAの断面構造の概略の一例を示す断面図。 ポータブルデバイスPAの機能構成の一例を示す機能ブロック図。 ポータブルデバイスPAの回路構成の一例を示す説明図。 第3実施形態に係るポータブルデバイスPBの機能構成の一例を示す機能ブロック図。 ポータブルデバイスPBの回路構成の一例を示す説明図。 ポータブルデバイスPBにおける給電に係る処理の一例を示すフローチャート。 ポータブルデバイスPBにおける給電に係る処理の一例を示すフローチャート。 内蔵バッテリー電力供給モードによる給電の一例を示す説明図。 モバイルバッテリー電力供給モードによる給電の一例を示す説明図。 第4実施形態に係るポータブルデバイスPCの機能構成の一例を示す機能ブロック図。 ポータブルデバイスPCの回路構成の一例を示す説明図。 ポータブルデバイスPCにおける給電に係る処理の一例を示すフローチャート。 ポータブルデバイスPCにおける給電に係る処理の一例を示すフローチャート。 内蔵バッテリー電力供給モードによる給電の一例を示す説明図。 モバイルバッテリー電力供給モードによる給電の一例を示す説明図。 第5実施形態に係るポータブルデバイスPZに設けられた電力バス100の一例を示す説明図。 電力バス100の一例を示す説明図。 電力バス100の一例を示す説明図。 電力バス100の一例を示す説明図。 第6実施形態に係るポータブルデバイスPZに設けられたメイン制御回路11と内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81との位置関係の一例を示す説明図。
以下、実施するための形態について図面を参照して説明する。ただし、各図において、各部の寸法及び縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施形態は、好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
<<1.第1実施形態>>
本実施形態では、インクを吐出して媒体に画像を形成する印刷処理を実行可能なモバイルタイプのインクジェットプリンターであるモバイルプリンター1を含む、ポータブルデバイスPを説明する。モバイルプリンター1は、「モバイルデバイス」の一例である。また、媒体とは、例えば、普通紙、写真、または、はがき等の記録用紙である。
<<1.1.ポータブルデバイスPの概要>>
図1は、ポータブルデバイスPを正面側から見た外観斜視図である。ポータブルデバイスPは、モバイルプリンター1と、モバイルプリンター1に対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8と、を有する。図1に示すように、モバイルプリンター1には、開閉可能なカバー16が設けられる。
図2は、カバー16が開いている場合のポータブルデバイスPの外観斜視図である。図2に示すように、モバイルバッテリーユニット8は、モバイルプリンター1の背面に装着される。
以下では、図2に示すように、モバイルプリンター1の前面方向を「+Y方向」と称し、モバイルプリンター1の背面方向を「-Y方向」と称する。また、+Y方向及び-Y方向を「Y軸方向」と総称する。また、モバイルプリンター1を+Y方向から見たときに、モバイルプリンター1の右方向を「+X方向」と称し、左方向を「-X方向」と称し、+X方向及び-X方向を「X軸方向」と総称する。また、モバイルプリンター1の上方向を「+Z方向」と称し、下方向を「-Z方向」と称し、+Z方向及び-Z方向を「Z軸方向」と総称する。
図2に示すように、モバイルプリンター1は、表示装置50と、操作部14と、媒体をモバイルプリンター1に給紙する給紙口FPと、媒体を排紙する排紙口DPとを、備える。表示装置50は、モバイルプリンター1及びモバイルバッテリーユニット8に関する各種情報を表示可能である。表示装置50は、液晶パネル、電子ペーパーパネル、または、有機エレクトロルミネッセンスパネル等の表示パネルを含んで形成される。操作部14は、ユーザーの操作を受け付ける。
図3は、ポータブルデバイスPを-Y方向から見た外観斜視図である。図3に示すように、モバイルプリンター1は、ACアダプターのDCプラグを差し込み可能なDCジャック18と、USBポート19と、を備える。同様に、モバイルバッテリーユニット8は、DCジャック88を備える。ここで、ACとは、Alternating Currentの略称であり、DCとは、Direct Currentの略称であり、USBとは、Universal Serial Busの略称である。
モバイルプリンター1は、USBポート19を介して、パーソナルコンピューターまたはデジタルカメラ等のホストコンピューターと電気的に接続することができる。モバイルプリンター1は、ホストコンピューターから、モバイルプリンター1が形成すべき画像を示す印刷データImgの供給を受けることができる。
<<1.2.ポータブルデバイスPの機能の概要>>
図4は、ポータブルデバイスPの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
上述のとおり、ポータブルデバイスPは、モバイルプリンター1とモバイルバッテリーユニット8とを備える。
図4に例示するように、モバイルプリンター1は、モバイルプリンター1の各部を制御する制御モジュール10と、インクを吐出可能な複数の吐出部が設けられた記録ヘッド30と、記録ヘッド30に設けられた吐出部からインクが吐出されるように記録ヘッド30を駆動するための駆動信号Comを生成する駆動信号生成回路20と、媒体と記録ヘッド30との相対位置を変化させるための搬送モジュール40と、上述の表示装置50と、モバイルプリンター1の各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、モバイルプリンター1がモバイルバッテリーユニット8からの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。記録ヘッド30は、「駆動素子」の一例である。
また、モバイルバッテリーユニット8は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着される場合に、モバイルプリンター1の各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。
本実施形態では、一例として、制御モジュール10が、メイン制御回路11と、サブ制御回路12と、を含む場合を想定する。
メイン制御回路11は、例えば、CPUを含んで構成される。ここで、CPUは、Central Processing Unitの略称である。但し、メイン制御回路11は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、DSP、ASIC、PLD、または、FPGA等を備えていてもよい。ここで、DSPは、Digital Signal Processorの略称である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。PLDは、Programmable Logic Deviceの略称である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。メイン制御回路11は、「第1プロセッサー」の一例である。なお、以下では、「第1プロセッサー」を、単に「プロセッサー」と称する場合がある。
サブ制御回路12は、例えば、CPUを含んで構成される。なお、サブ制御回路12は、CPUの代わりに、または、CPUに加えて、DSP、ASIC、PLD、または、FPGA等を備えていてもよい。サブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。
メイン制御回路11は、駆動信号生成回路20において生成される駆動信号Comの波形を規定する波形規定信号dComを、駆動信号生成回路20に対して供給する。ここで、駆動信号Comとは、記録ヘッド30に設けられた吐出部を駆動するための信号である。また、メイン制御回路11は、記録ヘッド30に設けられた複数の吐出部のうち、駆動信号Comにより駆動される吐出部を指定する印刷信号SIを、記録ヘッド30に対して供給する。また、メイン制御回路11は、搬送モジュール40を制御するための搬送制御信号SKを、搬送モジュール40に対して供給する。また、メイン制御回路11は、表示装置50を制御するための表示制御信号Shを、表示装置50に対して供給する。
メイン制御回路11は、電力供給スイッチ600をオンするか否かを指定する指定信号Snを、電力供給スイッチ600に対して供給する。なお、モバイルプリンター1は、電力供給スイッチ600がオンする場合、モバイルプリンター1に装着されるモバイルバッテリーユニット8からの電力の供給を受けることができる。また、メイン制御回路11は、内蔵バッテリーモジュール70を制御するための制御信号SSを、内蔵バッテリーモジュール70に対して供給する。また、メイン制御回路11は、モバイルバッテリーモジュール80を制御するための制御信号Saを、モバイルバッテリーモジュール80に対して供給する。また、メイン制御回路11は、モバイルバッテリーユニット8の状態を示す状態信号Sbと、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されていることを示す装着信号Scとを、モバイルバッテリーモジュール80から取得する。
サブ制御回路12は、内蔵バッテリーモジュール70を制御するための制御信号SSaを、内蔵バッテリーモジュール70に対して供給する。また、サブ制御回路12は、内蔵バッテリーモジュール70の状態を示す状態信号SSbを、内蔵バッテリーモジュール70から取得する。
なお、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。また、メイン制御回路11は、サブ制御回路12から、サブ制御回路12が有する情報を通知するための通知信号Sqが供給される。
<<1.3.ポータブルデバイスPの構成>>
図5は、ポータブルデバイスPを、図2におけるE-e線で切断する場合における、ポータブルデバイスPの断面構造の概略の一例を示す断面図である。なお、本実施形態では、一例として、ポータブルデバイスPに設けられたモバイルプリンター1が、シリアルプリンターである場合を想定する。
図5に示すように、モバイルプリンター1は、記録ヘッド30が取り付けられたキャリッジ43と、キャリッジ43の-Z側に設けられ、媒体を支持するプラテン46と、を備える。なお、搬送モジュール40は、キャリッジ43をX軸方向に往復動させるための駆動モーター41を備える。
また、モバイルプリンター1は、給紙口FPから投入される媒体を支持する媒体支持部45と、給紙口FPから投入される媒体をプラテン46上へと+Y方向に搬送するための搬送ローラー対47と、プラテン46上の媒体を排紙口DPへと+Y方向に搬送するための搬送ローラー対48と、を備える。なお、搬送モジュール40は、搬送ローラー対47及び搬送ローラー対48を駆動するための駆動モーター42を備える。
本実施形態において、モバイルプリンター1は、印刷処理を実行する際に、メイン制御回路11による制御の下で、媒体支持部45及びプラテン46により規定される媒体の搬送経路HKに沿って、媒体を、上流側である-Y側から、下流側である+Y側へと搬送する。また、モバイルプリンター1は、印刷処理を実行する際に、メイン制御回路11による制御の下で、駆動モーター41により、キャリッジ43を、主走査方向であるX軸方向に往復動させる。さらに、モバイルプリンター1は、印刷処理を実行する際に、メイン制御回路11による制御の下で、キャリッジ43に取り付けられた記録ヘッド30から、プラテン46上に搬送される媒体に対して、インクを吐出させる。このため、本実施形態において、モバイルプリンター1は、印刷処理において、印刷データImgに応じた画像を、媒体の全面に形成することができる。
なお、本実施形態では、一例として、図5に示すように、メイン制御回路11が、記録ヘッド30よりも-Y側に配置される基板101上に設けられ、また、サブ制御回路12が、給紙口FPよりも-Y側に配置される基板102上に設けられ、内蔵バッテリーモジュール70が、記録ヘッド30よりも-Y側に設けられている場合を想定する。
内蔵バッテリーモジュール70は、内蔵バッテリー71を備える。内蔵バッテリー71は、制御モジュール10、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対して電力を供給することができる。なお、内蔵バッテリー71は、「第1バッテリー」の一例である。本実施形態では、内蔵バッテリー71として、リチウムイオンバッテリーを採用する。
また、本実施形態では、一例として、モバイルバッテリーユニット8が、モバイルプリンター1の-Y側に装着可能である場合を想定する。
モバイルバッテリーユニット8に設けられたモバイルバッテリーモジュール80は、モバイルバッテリー81を備える。モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着され、且つ、電力供給スイッチ600がオンする場合、制御モジュール10、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対して電力を供給することができる。なお、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。本実施形態では、モバイルバッテリー81として、リチウムイオンバッテリーを採用する。また、本実施形態では、モバイルバッテリー81の蓄電容量が、内蔵バッテリー71の蓄電容量よりも大きい場合を想定する。
なお、本実施形態において、「電力供給対象に対して電力を供給する」とは、電力供給対象に対して、高電位側の電源電位と、グランド電位等の低電位側の基準電位とを設定することで、当該電力供給対象に対して、高電位側の電源電位と低電位側の基準電位との電位差である電源電圧を印加することである。以下では、「電力供給対象に対して電源電圧を印加する」ことを、単に、「電力供給対象に対して電源電圧を供給する」と表現する場合がある。
また、説明を簡略化するため、ダイオードの導通時の電圧降下を無視し、アノードに供給される電圧の符号と、カソードから供給する電圧の符号とを同一に設定する。
<<1.4.ポータブルデバイスPの回路構成>>
図6は、ポータブルデバイスPの回路構成図の一例である。なお、図6では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。また、以下では、電力線、または、電気的に接続される複数の電力線を、「ノード」と称する場合がある。
上述のように、モバイルプリンター1は、上述のとおり、制御モジュール10、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、表示装置50、内蔵バッテリーモジュール70、及び、電力供給スイッチ600を備える。また、モバイルプリンター1は、ヘッド側昇圧回路612、モバイル用昇圧回路613、サブ側降圧回路621、メイン側降圧回路622、及び、周辺機能用降圧回路623を備える。さらに、モバイルプリンター1は、デバイス側ダイオード653、デバイス側ダイオード654、デバイス側ダイオード655、デバイス側ダイオード656、及び、デバイス側ダイオード657を備える。
また、モバイルバッテリーユニット8は、上述のように、モバイルバッテリーモジュール80を備える。さらに、モバイルバッテリーユニット8は、モバイル側ダイオード802、モバイル側ダイオード808、及び、モバイル側ダイオード809を備える。
<<1.4.1.内蔵バッテリーモジュール70の構成>>
内蔵バッテリーモジュール70は、上述の内蔵バッテリー71に加えて、充電回路72と、内蔵バッテリー用昇圧回路73と、内蔵バッテリー用ダイオード74とを備える。
充電回路72は、サブ制御回路12から供給される制御信号SSaに基づいて、内蔵バッテリー71を充電する。ここで、制御信号SSaとは、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電するか否かを指定する信号である。なお、サブ制御回路12は、メイン制御回路11から供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、制御信号SSaを供給する。ここで、指示信号Spとは、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電するか否かを指定する信号である。
内蔵バッテリー71は、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、電圧Vb1を供給する。電圧Vb1は、内蔵バッテリー71が満充電状態である場合に、例えば、4.2Vである。また、内蔵バッテリー71は、内蔵バッテリー71の状態を示す状態信号SSbを、サブ制御回路12に供給する。ここで、状態信号SSbとは、例えば、内蔵バッテリー71の温度及び電圧等を示す信号である。なお、サブ制御回路12は、内蔵バッテリー71から供給される状態信号SSbに応じた情報を示す通知信号Sqを、メイン制御回路11に供給する。
内蔵バッテリー用昇圧回路73は、メイン制御回路11から供給される制御信号SSに基づいて、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を昇圧するか否かを切り替え可能である。ここで、制御信号SSとは、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、電圧Vb1よりも高電圧の電圧Vh1に昇圧するか否かを指定する信号である。電圧Vh1は、例えば、最大で13.2Vである。具体的には、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、制御信号SSが、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧することを指定する場合、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、電圧Vh1に昇圧する。また、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、制御信号SSが、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧しないことを指定する場合、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1を昇圧せず、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1そのものを内蔵バッテリー用ダイオード74のアノードに出力する。なお、電圧Vh1は、後述する閾値電圧Vth以上の電圧であればよい。
内蔵バッテリー用ダイオード74は、アノードが内蔵バッテリー用昇圧回路73と電気的に接続されており、カソードがノードnd1と電気的に接続されており、電流がノードnd1から内蔵バッテリー用昇圧回路73に流れることを防止する。
なお、ノードnd1は、内蔵バッテリー用ダイオード74のカソードの他に、デバイス側ダイオード654のカソード、電力供給スイッチ600の出力端、ヘッド側昇圧回路612、及び、メイン側降圧回路622と電気的に接続されている。
<<1.4.2.モバイルバッテリーモジュール80の構成>>
モバイルバッテリーモジュール80は、モバイルバッテリー81と、充電回路82とを、備える。
充電回路82は、メイン制御回路11から供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。ここで、制御信号Saとは、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電するか否かを指定する信号である。
モバイルバッテリー81は、モバイル側ダイオード802に対して、電圧Vb2を供給する。電圧Vb2は、モバイルバッテリー81が満充電状態である場合、閾値電圧Vth以上の電圧となる。ここで、閾値電圧Vthとは、モバイルバッテリー81が、閾値電圧Vthを出力する場合に、モバイルバッテリー81からの電力供給により、制御モジュール10、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、及び、表示装置50等の、電力供給対象を駆動することができる電圧である。閾値電圧Vthは、例えば、13.2Vである。すなわち、本実施形態において、閾値電圧Vthは電圧Vb1よりも高電圧である。
また、モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリー81の状態を示す状態信号Sbを、メイン制御回路11に供給する。ここで、状態信号Sbとは、例えば、モバイルバッテリー81の温度及び電圧等を示す信号である。また、モバイルバッテリー81は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されていることを示す装着信号Scを、メイン制御回路11に供給する。
<<1.4.3.ポータブルデバイスPにおける電力の供給>>
デバイス側ダイオード653は、アノードが、DCジャック18内の給電端子181と電気的に接続されており、カソードが、ノードnd3と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード653は、電流がノードnd3から給電端子181に流れることを防止する。デバイス側ダイオード653のアノードには、DCジャック18にACアダプターのDCプラグが差しこまれている場合、給電端子181を介して、電圧Vacが供給される。電圧Vacは、例えば、24Vである。デバイス側ダイオード653は、アノードに電圧Vacが供給される場合に、ノードnd3に対して、電圧Vacを供給する。給電端子181は、「第1端子」の一例である。
なお、ノードnd3は、デバイス側ダイオード653のカソードの他に、デバイス側ダイオード654のアノード、モバイル側ダイオード808のアノード、及び、サブ側降圧回路621と電気的に接続されている。
デバイス側ダイオード654は、アノードが、ノードnd3と電気的に接続されており、カソードが、ノードnd1と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード654は、電流がノードnd1からノードnd3に流れることを防止する。デバイス側ダイオード654は、アノードに電圧Vacが供給される場合に、ノードnd1に対して、電圧Vacを供給する。なお、以下では、ノードnd1の電圧を、電圧VhNと称する場合がある。
サブ側降圧回路621は、ノードnd3を介して供給される電圧Vacを電圧Vl1に降圧し、ノードnd5に対して電圧Vl1を供給する。電圧Vl1は、例えば、5Vである。なお、サブ側降圧回路621は、「第1変圧部」の一例である。
なお、ノードnd5は、サブ側降圧回路621の他に、デバイス側ダイオード655のカソード、デバイス側ダイオード656のアノード、充電回路72、及び、モバイル用昇圧回路613と電気的に接続されている。すなわち、充電回路72には、ノードnd5から、電圧Vl1が供給される。
デバイス側ダイオード655は、アノードが、USBポート19内の給電端子191と電気的に接続されており、カソードが、ノードnd5と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード655は、電流がノードnd5から給電端子191に流れることを防止する。デバイス側ダイオード655のアノードには、USBポート19がホストコンピューターと電気的に接続される場合、給電端子191を介して、電圧Vl1が供給される。デバイス側ダイオード655は、アノードに電圧Vl1が供給される場合に、ノードnd5に対して、電圧Vl1を供給する。給電端子191は、「第2端子」の一例である。
デバイス側ダイオード656は、アノードが、ノードnd5と電気的に接続されており、カソードが、サブ制御回路12と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード656は、電流がサブ制御回路12からノードnd5に流れることを防止する。デバイス側ダイオード656は、アノードに電圧Vl1が供給される場合に、サブ制御回路12に対して、電圧Vl1を供給する。
モバイル用昇圧回路613は、ノードnd5を介して供給される電圧Vl1を電圧Vh3に昇圧する。モバイル用昇圧回路613は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、モバイル側ダイオード809のアノードに対して電圧Vh3を供給する。電圧Vh3は、例えば、24Vである。なお、モバイル用昇圧回路613は、「第2変圧部」の一例である。
モバイル側ダイオード809は、アノードが、DCジャック88内の給電端子881と電気的に接続されており、カソードが、充電回路82と電気的に接続されている。モバイル側ダイオード809は、電流が充電回路82から給電端子881に流れることを防止する。モバイル側ダイオード809のアノードには、DCジャック88にACアダプターのDCプラグが差しこまれている場合、給電端子881を介して、電圧Vacが供給される。モバイル側ダイオード809は、アノードに電圧Vacが供給される場合に、充電回路82に対して、電圧Vacを供給する。
また、モバイル側ダイオード809は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、アノードが、モバイル用昇圧回路613と電気的に接続されている。モバイル側ダイオード809は、電流が充電回路82からモバイル用昇圧回路613に流れることを防止する。モバイル側ダイオード809は、モバイル用昇圧回路613から電圧Vh3が供給される場合に、充電回路82に対して、電圧Vh3を供給する。
モバイル側ダイオード808は、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、アノードが、ノードnd3と電気的に接続され、カソードが、充電回路82と電気的に接続される。モバイル側ダイオード808は、電流が充電回路82からノードnd3に流れることを防止する。モバイル側ダイオード808は、ノードnd3を介してアノードに電圧Vacが供給される場合に、充電回路82に対して、電圧Vacを供給する。
モバイル側ダイオード802は、アノードが、モバイルバッテリー81と電気的に接続されており、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されている場合、カソードが、電力供給スイッチ600の入力端と電気的に接続される。モバイル側ダイオード802は、電流が電力供給スイッチ600からモバイルバッテリー81に流れることを防止する。モバイル側ダイオード802は、モバイルバッテリー81からアノードに電圧Vb2が供給される場合に、電力供給スイッチ600に対して、電圧Vb2を供給する。
電力供給スイッチ600は、メイン制御回路11から供給される指定信号Snに基づいて、モバイル側ダイオード802のカソードと、ノードnd1とを、電気的に接続するか否かを切り替える。電力供給スイッチ600がオンする場合、モバイル側ダイオード802から、電力供給スイッチ600を介して、ノードnd1に対して、電圧Vb2が供給される。
ヘッド側昇圧回路612は、ノードnd1を介して供給される電圧VhNを電圧Vhに昇圧し、電圧Vhを、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、及び、周辺機能用降圧回路623に供給する。電圧Vhは、例えば、42Vである。
周辺機能用降圧回路623は、ヘッド側昇圧回路612から供給される電圧Vhを電圧Vl3に降圧し、電圧Vl3を、搬送モジュール40、及び、表示装置50に供給する。電圧Vl3は、例えば、11Vである。
メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介して供給される電圧VhNを、電圧Vl1と電圧Vl2とに降圧し、電圧Vl1をデバイス側ダイオード657のアノードに供給すると共に、電圧Vl2をメイン制御回路11に供給する。電圧Vl2は、例えば、3.3Vである。
デバイス側ダイオード657は、アノードが、メイン側降圧回路622と電気的に接続されており、カソードが、サブ制御回路12と電気的に接続されている。デバイス側ダイオード657は、電流がサブ制御回路12からメイン側降圧回路622に流れることを防止する。デバイス側ダイオード657は、メイン側降圧回路622から供給される電圧Vl1を、サブ制御回路12に対して供給する。
<<1.4.4.充電モード>>
以下、図7、図8、図9、図10、及び図11を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPにおける、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する充電の具体的な態様を説明する。
本実施形態におけるポータブルデバイスPは、内蔵バッテリーAC充電モードと、内蔵バッテリーUSB充電モードとの、2つの内蔵バッテリー充電モードにより、内蔵バッテリー71を充電することが可能である。内蔵バッテリーAC充電モードとは、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71を充電する充電モードである。また、内蔵バッテリーUSB充電モードとは、USBポート19に接続されるホストコンピューターを電源として、内蔵バッテリー71を充電する充電モードである。AC電源からの電力は、AC/DC変換によって変換後の電力である。
DCジャック18にACアダプターのDCプラグが差しこまれている場合、AC電源からの電力が給電端子181に供給されるため、AC電源からの電力は、「第1端子に供給される電力」の一例である。同様に、USBポート19にホストコンピューターが電気的に接続する場合、ホストコンピューターからの電力が給電端子191に供給されるため、ホストコンピューターからの電力は、「第2端子に供給される電力」の一例である。以下、ホストコンピューターからの電力を、「USB電源からの電力」と称する。本実施形態では、AC電源からの電力は、USB電源からの電力より大きい。具体的には、電圧Vacは、上述のように24Vであり、電流を例えば2Aとすると、AC電源からの電力は、24×2=48Wである。一方、USB電源からの電圧Vl1は、上述のように5Vであり、USB2.0の規格に従って電流を0.5Aとすると、USB電源からの電力は、5×0.5=2.5Wである。従って、AC電源からの電力48Wは、USB電源からの電力2.5Wより大きい。
同様に、本実施形態におけるポータブルデバイスPは、モバイルバッテリーAC充電モードと、モバイルバッテリーUSB充電モードとの、2つのモバイルバッテリー充電モードにより、モバイルバッテリー81を充電することが可能である。モバイルバッテリーAC充電モードとは、AC電源からの電力によってモバイルバッテリー81を充電する充電モードである。また、モバイルバッテリーUSB充電モードとは、USB電源からの電力によって、モバイルバッテリー81を充電する充電モードである。
さらに、本実施形態におけるポータブルデバイスPは、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、充電の順番として、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する。具体的には、ポータブルデバイスPは、モバイルバッテリー81の充電を開始してから、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する。モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量とは、モバイルバッテリー81の完全放電状態の容量より大きくモバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下であればどのような容量でもよい。本実施形態では、ポータブルデバイスPは、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量までの充電終了後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する。
モバイルバッテリー81が満充電状態か否かは、モバイルバッテリー81の電圧に基づいて判断することが可能である。内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を含む一般的な二次電池は、完全放電状態では電圧が低く、充電する電流が二次電池に流れるにつれて電圧が高くなる。満充電状態の電圧を超えて二次電池が充電されると、過充電となり二次電池が劣化するため、二次電池を保護する回路は、二次電池の電圧が満充電状態の電圧に達したら充電を停止する。従って、モバイルバッテリー81の電圧が満充電状態の電圧であれば、モバイルバッテリー81が満充電状態であると判定でき、モバイルバッテリー81の電圧が満充電状態の電圧未満であれば、モバイルバッテリー81が満充電状態に達していないと判定できる。
また、ポータブルデバイスPは、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、充電の順番として、内蔵バッテリー71の充電を開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する。具体的には、ポータブルデバイスPは、内蔵バッテリー71の充電を開始してから、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する。内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量とは、内蔵バッテリー71の完全放電状態の容量より大きく内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下であればどのような容量でもよい。本実施形態では、ポータブルデバイスPは、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量までの充電終了後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する。
図7は、充電の順番を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートは、DCジャック18にACアダプターのDCプラグが差しこまれておりAC電源からの電力によって充電する場合、または、USBポート19にホストコンピューターが電気的に接続しておりUSB電源からの電力によって充電する場合を前提とする。
制御モジュール10は、ステップS1において、AC電源からの電力によって充電するか否かを判定する。ステップS1における判定の結果が肯定の場合、制御モジュール10は、ステップS2において、モバイルバッテリー81が満充電状態か否かを判定する。具体的には、メイン制御回路11は、モバイルバッテリー81から状態信号Sbを取得し、状態信号Sbに含まれる電圧に基づいて、モバイルバッテリー81が満充電状態か否かを判断する。ステップS2における判定の結果が否定の場合、すなわち、モバイルバッテリー81が満充電状態に達していない場合、制御モジュール10は、ステップS3において、モバイルバッテリーAC充電モードによりモバイルバッテリー81を充電する。
図8は、モバイルバッテリーAC充電モードによる充電を示す図である。
モバイルバッテリー充電モードをモバイルバッテリーAC充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電することを指示する制御信号Saを供給する。充電回路82は、供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaを供給する。この場合、充電回路72は、内蔵バッテリー71を充電しない。
図8に示すように、モバイルバッテリーAC充電モードにおいて、AC電源からの電力は、給電端子181、デバイス側ダイオード653、ノードnd3、モバイル側ダイオード808、及び、充電回路82を経由して、モバイルバッテリー81に供給される。モバイルバッテリーAC充電モードにおいて、充電回路72は内蔵バッテリー71を充電しないため、AC電源からの電力は、内蔵バッテリー71には供給されない。
説明を図7に戻す。制御モジュール10は、一定時間ステップS3の処理を実施し、ステップS2の処理に戻る。ステップS2における判定の結果が肯定の場合、すなわち、モバイルバッテリー81が満充電状態の場合、制御モジュール10は、ステップS4において、内蔵バッテリー71が満充電状態か否かを判定する。ステップS4における判定の結果が否定の場合、すなわち、内蔵バッテリー71が満充電状態に達していない場合、制御モジュール10は、ステップS5において、内蔵バッテリーAC充電モードにより内蔵バッテリー71を充電する。
図9は、内蔵バッテリーAC充電モードによる充電を示す図である。
内蔵バッテリー充電モードを内蔵バッテリーAC充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電しないことを指示する制御信号Saを供給する。この場合、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しない。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaを供給する。充電回路72は、供給される制御信号SSaに基づいて、内蔵バッテリー71を充電する。
図9に示すように、内蔵バッテリーAC充電モードにおいて、AC電源からの電力は、給電端子181、デバイス側ダイオード653、ノードnd3、サブ側降圧回路621、ノードnd5、及び、充電回路72を経由して、内蔵バッテリー71に供給される。内蔵バッテリーAC充電モードにおいて、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しないため、AC電源からの電力は、モバイルバッテリー81には供給されない。
説明を図7に戻す。制御モジュール10は、一定時間ステップS5の処理を実施し、ステップS4の処理に戻る。ステップS4における判定の結果が肯定の場合、すなわち、内蔵バッテリー71が満充電状態の場合、制御モジュール10は、図7に示す処理を終了させる。
ステップS1における判定の結果が否定の場合、すなわち、USB電源からの電力によって充電する場合、制御モジュール10は、ステップS11において、内蔵バッテリー71が満充電状態か否かを判定する。ステップS11における判定の結果が否定の場合、すなわち、内蔵バッテリー71が満充電状態に達していない場合、制御モジュール10は、ステップS12において、内蔵バッテリーUSB充電モードにより内蔵バッテリー71を充電する。
図10は、内蔵バッテリーUSB充電モードによる充電を示す図である。
内蔵バッテリー充電モードを内蔵バッテリーUSB充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電しないことを指示する制御信号Saを供給する。この場合、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しない。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電することを指示する制御信号SSaを供給する。充電回路72は、供給される制御信号SSaに基づいて、内蔵バッテリー71を充電する。
図10に示すように、内蔵バッテリーUSB充電モードにおいて、USB電源からの電力は、給電端子191、デバイス側ダイオード655、ノードnd5、及び、充電回路72を経由して、内蔵バッテリー71に供給される。内蔵バッテリーUSB充電モードにおいて、充電回路82は、モバイルバッテリー81を充電しないため、USB電源からの電力は、モバイルバッテリー81には供給されない。
説明を図7に戻す。制御モジュール10は、一定時間ステップS12の処理を実施し、ステップS11の処理に戻る。ステップS11における判定の結果が肯定の場合、すなわち、内蔵バッテリー71が満充電状態の場合、制御モジュール10は、ステップS13において、モバイルバッテリー81が満充電状態か否かを判定する。ステップS13における判定の結果が否定の場合、すなわち、モバイルバッテリー81が満充電状態に達していない場合、制御モジュール10は、ステップS14において、モバイルバッテリーUSB充電モードによりモバイルバッテリー81を充電する。
図11は、モバイルバッテリーUSB充電モードによる充電を示す図である。
モバイルバッテリー充電モードをモバイルバッテリーUSB充電モードに設定する場合、メイン制御回路11は、充電回路82に対して、モバイルバッテリー81を充電することを指示する制御信号Saを供給する。充電回路82は、供給される制御信号Saに基づいて、モバイルバッテリー81を充電する。さらに、メイン制御回路11は、サブ制御回路12に対して、充電回路72に内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaの出力を指示する指示信号Spを供給する。サブ制御回路12は、供給される指示信号Spに基づいて、充電回路72に対して、内蔵バッテリー71を充電しないことを指示する制御信号SSaを供給する。この場合、充電回路72は、内蔵バッテリー71を充電しない。
図11に示すように、モバイルバッテリーUSB充電モードにおいて、USB電源からの電力は、給電端子191、デバイス側ダイオード655、ノードnd5、モバイル用昇圧回路613、モバイル側ダイオード809、及び、充電回路82を経由して、モバイルバッテリー81に供給される。モバイルバッテリーUSB充電モードにおいて、充電回路72は、内蔵バッテリー71を充電しないため、USB電源からの電力は、内蔵バッテリー71には供給されない。
説明を図7に戻す。制御モジュール10は、一定時間ステップS14の処理を実施し、ステップS13の処理に戻る。ステップS13における判定の結果が肯定の場合、すなわち、モバイルバッテリー81が満充電状態の場合、制御モジュール10は、図7に示す処理を終了させる。
<<1.5.第1実施形態の効果>>
以上の説明のように、本実施形態の係るモバイルプリンター1は、記録ヘッド30と、記録ヘッド30に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び記録ヘッド30に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力よりも大きい。モバイルプリンター1は、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。
一般的に、二次電池は、完全放電状態に近い状態、換言すれば、容量が小さい状態では、二次電池からの安定的な電力の供給が実現されない。より具体的には、二次電池が完全放電状態付近であることは、上述のように二次電池の電圧で判断できるが、得られる電圧には誤差を含む。二次電池の蓄電容量が大きいほど、安定的な電力を供給できる状態になるために必要な充電電力が大きくなる。
本実施形態では、モバイルプリンター1の携帯性を高めるために、内蔵バッテリー71よりも蓄電容量の大きいモバイルバッテリー81をモバイルプリンター1に対して装着している。しかし、モバイルプリンター1にモバイルバッテリー81を装着すると、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態では、モバイルバッテリー81からの安定的な電力の供給が実現されず、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることができない。
そこで、本実施形態では、AC電源からの電力によって充電する場合であれば、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。AC電源からの電力はUSB電源からの電力より大きいため、AC電源からの電力は、USB電源からの電力と比較して、モバイルバッテリー81をより短時間で充電することが可能である。これにより、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させる場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることができるため、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることが可能になる。
また、本実施形態の係るモバイルプリンター1は、記録ヘッド30と、記録ヘッド30に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び記録ヘッド30に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力より大きい。USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電を内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、内蔵バッテリー71が完全放電状態に近い状態であっても、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることができるため、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることが可能になる。
また、本実施形態に係るモバイルプリンター1において、給電端子181に供給されるAC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。
また、本実施形態に係るモバイルプリンター1において、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動することを早くすることが可能になる。
また、本実施形態に係るモバイルプリンター1において、給電端子191に供給されるAC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了前に、モバイルバッテリー81の充電を開始する場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動するまでの期間を短縮することが可能になる。
また、本実施形態に係るモバイルプリンター1において、給電端子181に供給されるUSB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了前に、内蔵バッテリー71の充電を開始する場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達し、モバイルプリンター1を安定的に稼動するまでの期間を短縮することが可能になる。
また、本実施形態に係るモバイルプリンター1において、モバイルバッテリー81は、モバイルプリンター1に対して着脱可能である。これにより、モバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、AC電源からの電力の供給をせずに印刷処理を継続できる時間を長くすることができる。このため、本実施形態によれば、モバイルプリンター1に対してモバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、モバイルプリンター1の携帯性を高くすることが可能となる。
<<1.6.第1実施形態の変形例>>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例及び実施形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照済みの符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
<変形例1.1>
上述の形態において、USBポート19がホストコンピューターと電気的に接続される場合、電圧Vl1は、例えば、5Vであるが、このような態様に限定されるものではない。例えば、USB PDの規格に従うと、電圧Vl1が、5V以上も可能である。PDは、Power Delievryの略称である。電圧Vl1が17Vを超える場合、モバイル用昇圧回路613が不要である。
図12は、変形例1におけるポータブルデバイスPの回路構成図の一例を示す図である。図12に示すように、デバイス側ダイオード655のカソードは、充電回路82と電気的に接続されている。
<変形例1.2>
上述の各形態では、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始するという第1構成と、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始するという第2構成とを有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、第1構成を有し、第2構成を有さない態様でもよいし、第2構成を有し、第1構成を有さない態様であってもよい。第1構成を有し、第2構成を有さない態様は、例えば、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始し、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電を開始する態様である。また、第2構成を有し、第1構成を有さない態様は、例えば、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始し、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電の開始後に、モバイルバッテリー81の充電を開始する態様である。
<変形例1.3>
上述の各形態において、給電端子191は、第2端子の一例であるが、このような態様に限定されるものではない。例えば、第2端子は、IEEE 1394の給電端子でもよい。
<変形例1.4>
上述の各形態において、給電端子181に電力を供給する電源は、AC電源であるが、このような態様に限定されるものではない。給電端子181に電力を供給する電源は、例えば、自動車のシガーライターソケットでもよい。シガーライターソケットの電圧は、例えば、12Vである。
<変形例1.5>
第1実施形態では、AC電源からの電圧VacがUSB電源からの電圧Vl1より高く、且つ、AC電源からの電流がUSB電源からの電流より大きいが、このような態様に限定されるものではなく、AC電源からの電力が、USB電源からの電力より大きければよい。例えば、AC電源からの電流とUSB電源からの電流とが同一の値であっても、AC電源からの電圧VacがUSB電源からの電圧Vl1より高ければよい。
<変形例1.6>
上述の各形態において、キャリッジ43及び記録ヘッド30をX軸方向に往復運動するシリアル方式のモバイルプリンター1を例示するが、このような態様に限定されるものではない。吐出部が媒体の全幅にわたり分布するライン方式のモバイルプリンターにも本発明を適用することが可能である。
<<2.第2実施形態>>
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Aを備える、ポータブルデバイスPAを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Aは、「モバイルデバイス」の一例である。
<<2.1.ポータブルデバイスPAの概要>>
図13は、ポータブルデバイスPAを正面側から見た外観斜視図である。ポータブルデバイスPAは、スマートフォン2Aと、スマートフォン2Aに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Aと、を有する。
モバイルバッテリーユニット8Aは、スマートフォン2Aの背面側に装着される。図13に示すように、モバイルバッテリーユニット8Aは、スマートフォン2Aを保護するカバーとしても機能する。
図13に示すように、スマートフォン2Aは、表示装置50と、操作部14とを、備える。本実施形態における表示装置50は、スマートフォン2A及びモバイルバッテリーユニット8Aに関する各種情報を表示可能であり、「駆動素子」の一例である。本実施形態において、表示装置50は、液晶パネル、電子ペーパーパネル、または、有機エレクトロルミネッセンスパネル等の表示部と、表示部を駆動する駆動回路とを含んで形成される。表示部は、「報知部」の一例である。
図14は、図13におけるE-e線で切断する場合における、ポータブルデバイスPAの断面構造の概略の一例を示す断面図である。図14に示すように、モバイルバッテリーユニット8Aは、モバイルバッテリー81を含む。
図15は、ポータブルデバイスPAの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。上述のとおり、ポータブルデバイスPAは、スマートフォン2Aとモバイルバッテリーユニット8Aとを備える。
図15に例示するように、スマートフォン2Aは、スマートフォン2Aの各部を制御する制御モジュール10Aと、上述の表示装置50と、スマートフォン2Aの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、スマートフォン2Aがモバイルバッテリーユニット8Aからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Aは、機能構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Aを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、及び、搬送モジュール40を備えない点と、において、図4に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。
図15に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Aは、モバイルバッテリーユニット8Aがスマートフォン2Aに装着される場合に、スマートフォン2Aの各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。すなわち、本実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Aは、機能構成の観点においては、図4に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様の構成を有する。
なお、本実施形態では、第1実施形態と同様に、内蔵バッテリーモジュール70に設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
本実施形態では、一例として、制御モジュール10Aが、メイン制御回路11Aと、サブ制御回路12と、を含む場合を想定する。メイン制御回路11Aは、例えば、CPUを含んで構成される。メイン制御回路11Aは、機能構成の観点においては、波形規定信号dCom、印刷信号SI、及び、搬送制御信号SKを出力しない点において、図4に示す第1実施形態に係るメイン制御回路11と相違する。なお、本実施形態において、メイン制御回路11Aは、「第1プロセッサー」の一例である。また、本実施形態において、サブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。
<<2.2.ポータブルデバイスPAの回路構成>>
図16は、ポータブルデバイスPAの回路構成図の一例である。なお、図16では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPAの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
上述のように、ポータブルデバイスPAは、スマートフォン2Aと、モバイルバッテリーユニット8Aと、を備える。
図16に示すように、スマートフォン2Aは、回路構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Aを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、搬送モジュール40、ヘッド側昇圧回路612、及び、周辺機能用降圧回路623を備えない点と、において、図6に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。また、モバイルバッテリーユニット8Aは、回路構成の観点においては、図6に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様である。
<<2.3.充電モード>>
本実施形態に係るポータブルデバイスPAは、第1実施形態に係るポータブルデバイスPと同様に、内蔵バッテリーAC充電モードと、内蔵バッテリーUSB充電モードとの、2つの内蔵バッテリー充電モードにより、内蔵バッテリー71を充電することが可能である。また、本実施形態にポータブルデバイスPAは、第1実施形態に係るポータブルデバイスPと同様に、モバイルバッテリーAC充電モードと、モバイルバッテリーUSB充電モードとの、2つのモバイルバッテリー充電モードにより、モバイルバッテリー81を充電することが可能である。
本実施形態に係るポータブルデバイスPAが行う充電の優先順位は、図7に示す第1実施形態に係るポータブルデバイスPが行う充電の優先順位と同様である。換言すれば、本実施形態に係る制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが充電を行う場合に、図7に示す処理を実行する。
すなわち、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する場合、充電の順番として、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させ、モバイルバッテリー81の充電の開始後に、内蔵バッテリー71の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御する。なお、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を開始してから、モバイルバッテリー81の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、内蔵バッテリー71の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御してもよい。
また、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、充電の順番として、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させ、内蔵バッテリー71の充電を開始後に、モバイルバッテリー81の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御する。なお、制御モジュール10Aは、ポータブルデバイスPAが、USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電を開始してから、内蔵バッテリー71の満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、モバイルバッテリー81の充電が開始されるように、ポータブルデバイスPAを制御してもよい。
<<2.4.第2実施形態の効果>>
以上の説明のように、本実施形態の係るスマートフォン2Aは、表示装置50と、表示装置50に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び表示装置50に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力よりも大きい。スマートフォン2Aは、AC電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、モバイルバッテリー81の充電を、内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる。
これにより、本実施形態によれば、AC電源からの電力によって充電する場合であって、内蔵バッテリー71の充電をモバイルバッテリー81の充電よりも優先させる場合と比較して、モバイルバッテリー81が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることができるため、スマートフォン2Aの携帯性を高くすることが可能になる。
また、本実施形態の係るスマートフォン2Aは、表示装置50と、表示装置50に電力を供給する内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71及び表示装置50に電力を供給するモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子181と、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81を充電する電力が供給される給電端子191と、を備える。モバイルバッテリー81の蓄電容量は、内蔵バッテリー71の蓄電容量より大きい。給電端子181に供給されるAC電源からの電力は、給電端子191に供給されるUSB電源からの電力より大きい。USB電源からの電力によって内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81とを充電する場合、内蔵バッテリー71の充電を、モバイルバッテリー81の充電よりも優先させる。
これにより、本実施形態によれば、USB電源からの電力によって充電する場合であって、モバイルバッテリー81の充電を内蔵バッテリー71の充電よりも優先させる場合と比較して、内蔵バッテリー71が安定的に電力を供給できる状態により早く到達するため、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることが可能になる。このように、モバイルバッテリー81が完全放電状態に近い状態であっても、スマートフォン2Aを安定的に稼動することを早くすることができるため、スマートフォン2Aの携帯性を高くすることが可能になる。
<<3.第3実施形態>>
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Bを備える、ポータブルデバイスPBを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Bは、「モバイルデバイス」の一例である。
<<3.1.ポータブルデバイスPBの概要>>
図17は、ポータブルデバイスPBの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図17に示すように、ポータブルデバイスPBは、スマートフォン2Bと、スマートフォン2Bに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Bとを備える。
図17に例示するように、スマートフォン2Bは、スマートフォン2Bの各部を制御する制御モジュール10Bと、各種情報を表示可能な表示装置50と、スマートフォン2Bの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70と、スマートフォン2Bがモバイルバッテリーユニット8Bからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、機能構成の観点においては、制御モジュール10の代わりに制御モジュール10Bを備える点と、駆動信号生成回路20、記録ヘッド30、及び、搬送モジュール40を備えない点と、において、図4に示す第1実施形態に係るモバイルプリンター1と相違する。なお、本実施形態において、電力供給スイッチ600は、「スイッチ」の一例である。
図17に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Bは、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Bに装着される場合に、スマートフォン2Bの各部に電力を供給可能なモバイルバッテリーモジュール80を備える。すなわち、本実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Bは、機能構成の観点においては、図4に示す第1実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8と同様の構成を有する。
なお、本実施形態において、スマートフォン2Bに設けられた表示装置50は、スマートフォン2B及びモバイルバッテリーユニット8Bに関する各種情報を表示可能であり、「駆動素子」の一例である。表示装置50は、液晶パネル、電子ペーパーパネル、または、有機エレクトロルミネッセンスパネル等の表示部と、表示部を駆動する駆動回路とを含んで形成される。表示部は、「報知部」の一例である。
また、本実施形態では、内蔵バッテリーモジュール70に設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
本実施形態では、一例として、制御モジュール10Bが、メイン制御回路11Bと、サブ制御回路12と、を含む場合を想定する。メイン制御回路11Bは、例えば、CPUを含んで構成される。メイン制御回路11Bは、機能構成の観点においては、波形規定信号dCom、印刷信号SI、及び、搬送制御信号SKを出力しない点において、図4に示す第1実施形態に係るメイン制御回路11と相違する。なお、本実施形態において、メイン制御回路11Bは、「第1プロセッサー」の一例である。また、本実施形態において、サブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。
なお、本実施形態において、メイン制御回路11Bは、表示装置50に設けられた表示部に対して、内蔵バッテリー71の残容量及びモバイルバッテリー81の残容量を表示させる。
<<3.2.ポータブルデバイスPBの回路構成>>
図18は、ポータブルデバイスPBの回路構成図の一例である。なお、図18では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPBの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
上述のように、ポータブルデバイスPBは、スマートフォン2Bと、モバイルバッテリーユニット8Bと、を備える。
図18に示すように、スマートフォン2Bは、回路構成の観点においては、制御モジュール10Aの代わりに制御モジュール10Bを備える点と、給電端子181、サブ側降圧回路621、デバイス側ダイオード653、デバイス側ダイオード654、及び、ノードnd3を備えない点と、において、図16に示す第2実施形態に係るスマートフォン2Aと相違する。また、モバイルバッテリーユニット8Bは、回路構成の観点においては、モバイル側ダイオード808を備えない点において、図16に示す第2実施形態に係るモバイルバッテリーユニット8Aと相違する。
なお、本実施形態では、図18に示すように、内蔵バッテリーモジュール70のうち、内蔵バッテリー用昇圧回路73、及び、内蔵バッテリー用ダイオード74を、停止回路700と称する。ここで、停止回路700は、「停止部」の一例である。また、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、「昇圧部」の一例である。また、内蔵バッテリー用ダイオード74は、「ダイオード」の一例である。
<<3.3.電力供給モード>>
以下、図19A乃至図21を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPBにおける、制御モジュール10B、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対する電力の供給の具体的な態様を説明する。
本実施形態におけるポータブルデバイスPBは、内蔵バッテリー電力供給モードと、モバイルバッテリー電力供給モードとの、2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能である。ここで、内蔵バッテリー電力供給モードとは、内蔵バッテリー71から電力供給対象に対して電力の供給を行う電力供給モードである。また、モバイルバッテリー電力供給モードとは、モバイルバッテリー81から電力供給対象に対して電力の供給を行う電力供給モードである。
メイン制御回路11Bは、状態信号Sb及び装着信号Scの一方または両方に基づいて、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードまたはモバイルバッテリー電力供給モードに設定する。
図19Aは、メイン制御回路11Bによる電力供給モードの設定に関するフローチャートである。
図19Aに示すように、メイン制御回路11Bは、ステップS101において、装着信号Scが、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Bに装着されていることを、示しているか否かを判定する。
また、メイン制御回路11Bは、ステップS102において、状態信号Sbが、モバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であることを、示しているか否かを判定する。
そして、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が肯定である場合、ステップS103として、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する。
他方、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS102における判定の結果が否定である場合、ステップS104として、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する。
なお、本実施形態において、閾値電圧Vthは、「第1電圧」の一例である。
なお、図19Aは、本実施形態に係る電力供給モードの設定に関する処理の一例であり、メイン制御回路11Bは、図19Aとは異なる処理により、電力供給モードを設定してもよい。
図19Bは、メイン制御回路11Bによる電力供給モードの設定に関する処理の他の例を示すフローチャートである。
メイン制御回路11Bは、図19Bに示すように、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が否定である場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73により閾値電圧Vth以上に昇圧可能であるか否かを判定する(S110)。なお、メイン制御回路11Bは、ステップS110において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73により電圧Vh1以上に昇圧可能であるか否かを判定してもよい。また、メイン制御回路11Bは、ステップS110において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1が、基準電圧Vb0以上であるか否かを判定してもよい。ここで、基準電圧Vb0とは、例えば、0Vよりも高電圧であり、且つ、内蔵バッテリー71が満充電状態であるときの電圧Vb1よりも低電圧の、予め定められた電圧である。
そして、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が肯定であり且つステップS102における判定の結果が肯定である場合、または、ステップS110における判定の結果が否定である場合、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する(S103)。他方、メイン制御回路11Bは、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS110における判定の結果が肯定である場合、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する(S104)。
このように、本実施形態において、メイン制御回路11Bは、図19Aまたは図19Bに例示するように、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するように、電力供給モードを設定すればよい。なお、本実施形態における電力供給モードの設定に関する処理は、図19Aまたは図19Bに示す例に限定されるものではなく、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するものであれば、どのような処理であってもよい。
図20は、内蔵バッテリー電力供給モードによる電力の供給を示す図である。
メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧することを指定する制御信号SSを供給することで、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1を、電圧Vh1に昇圧させる。また、メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オフを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオフする。
内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、内蔵バッテリー71から供給される電圧Vb1を、電圧Vh1に昇圧し、当該昇圧後の電圧Vh1を、内蔵バッテリー用ダイオード74を介して、ノードnd1に供給する。そして、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介して供給される電圧Vh1を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Bに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vh1を、表示装置50に供給する。
なお、内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー71は、表示装置50に対して、内蔵バッテリー電力供給経路RT1により、電力を供給する。内蔵バッテリー電力供給経路RT1は、「第1経路」の一例である。図20に示すように、内蔵バッテリー電力供給経路RT1は、内蔵バッテリー71を始点とし、内蔵バッテリー用昇圧回路73、内蔵バッテリー用ダイオード74、及び、ノードnd1を経由し、表示装置50を終点とする経路である。
図21は、モバイルバッテリー電力供給モードによる電力の供給を示す図である。
メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、昇圧しないことを指定する制御信号SSを供給することで、内蔵バッテリー用昇圧回路73に対して、内蔵バッテリー71が出力する電圧Vb1を、昇圧することなく、内蔵バッテリー用ダイオード74に対して出力させる。また、メイン制御回路11Bは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オンを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオンする。
モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、電力供給スイッチ600がオンしているため、モバイル側ダイオード802のカソードと、内蔵バッテリー用ダイオード74のカソードとが、電気的に接続している。そして、モバイル側ダイオード802のアノードに供給される電圧Vb2は、内蔵バッテリー用ダイオード74のアノードに供給される電圧Vb1よりも、高電圧である。このため、モバイル側ダイオード802からノードnd1に対して電流が流れ込むのに対して、内蔵バッテリー用ダイオード74はオフするため、内蔵バッテリー用ダイオード74からノードnd1に対して電流が流れ込むことはない。このように、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、モバイルバッテリー81は、モバイル側ダイオード802及び電力供給スイッチ600を介して、ノードnd1に対して、電圧Vb2を供給する。
そして、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介してモバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Bに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vb2は、表示装置50に供給される。
なお、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、モバイルバッテリーモジュール80は、表示装置50に対して、モバイルバッテリー電力供給経路RT2により、電力を供給する。モバイルバッテリー電力供給経路RT2は、「第2経路」の一例である。図21に示すように、モバイルバッテリー電力供給経路RT2は、モバイルバッテリー81を始点とし、モバイル側ダイオード802、電力供給スイッチ600、及び、ノードnd1、を経由し、表示装置50を終点とする経路である。すなわち、ノードnd1は、「第1経路及び第2経路に共通のノード」となる。なお、本実施形態において、ノードnd1は、バス配線であってもよい。
<<3.4.第3実施形態の効果>>
以上のように、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリーユニット8Bを装着することができるため、モバイルバッテリーユニット8Bを装着できない場合と比較して、AC電源等の商用電源からの電力の供給をせずに駆動可能な時間を長くすることができる。このため、本実施形態によれば、スマートフォン2Bに対してモバイルバッテリーユニット8Bを装着できない場合と比較して、スマートフォン2Bの携帯性を高くすることが可能となる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、表示装置50と、表示装置50に電力を供給可能な内蔵バッテリー71と、表示装置50に電力を供給可能であり着脱可能なモバイルバッテリー81の電圧が表示装置50を駆動可能な閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー71の電力の供給を停止する停止回路700と、を備える。
持ち運びやすさに利点を有するモバイルデバイスにおいては、場所を選ばず、任意の場所で使用できるという点が求められる。言い換えれば、AC電源の場所に依存せずにモバイルデバイスが利用できることが求められる。
本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth以上である場合、内蔵バッテリー71の電力の供給を停止するので、モバイルバッテリー81の電力が優先して使用される。モバイルバッテリー81の電力が使用され、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電しながら、スマートフォン2Bを内蔵バッテリー71によって動作させることが可能となる。モバイルバッテリーユニット8Bはスマートフォン2Bから取り外すことができるため、モバイルバッテリー81をAC電源で充電する場合に、AC電源とスマートフォン2Bとが離れていてもよい。このように、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81を充電する場合においても、スマートフォン2Bの設置場所が限定されないため、任意の場所において表示装置50を駆動しつつ、モバイルバッテリー81の充電をすることが可能になる。
他方、仮に、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合、内蔵バッテリー71が完全放電状態になると、モバイルバッテリー81からの電力の供給が必要となる。そして、内蔵バッテリー71が完全放電状態となった後、スマートフォン2Bがモバイルバッテリー81から給電されている場合には、モバイルバッテリーユニット8Bをスマートフォン2Bから取り外すことができない。このため、モバイルバッテリー81が完全放電状態になると、表示装置50が駆動を完全に停止してしまう。よって、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合において、モバイルバッテリー81が完全放電状態となった後においても表示装置50の駆動を継続させるためには、AC電源の近傍にスマートフォン2Bを移動する必要がある。
これに対して、本実施形態によれば、スマートフォン2Bの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。また、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、スマートフォン2Bの使用場所が限定されないため、使用場所が限定されずにスマートフォン2Bを長時間使用することが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bにおいて、内蔵バッテリー71の満充電状態の電圧Vb1は閾値電圧Vthより低く、内蔵バッテリー71から表示装置50に電力を供給する内蔵バッテリー電力供給経路RT1、及び、モバイルバッテリー81から表示装置50に電力を供給するモバイルバッテリー電力供給経路RT2に共通のノードnd1、を備える。停止回路700は、内蔵バッテリー電力供給経路RT1上に設けられ、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を昇圧するか否かを切り替え可能な内蔵バッテリー用昇圧回路73と、内蔵バッテリー電力供給経路RT1上に設けられ、アノードが内蔵バッテリー用昇圧回路73と電気的に接続され、カソードがノードnd1と電気的に接続される内蔵バッテリー用ダイオード74と、を備える。
このように、本実施形態によれば、内蔵バッテリー用昇圧回路73により、内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止することができる。このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81から表示装置50に対して給電する際に内蔵バッテリー71からの表示装置50への給電を停止しない態様と比較して、内蔵バッテリー71の残容量が低減することを抑制することが可能となる。
さらに、停止回路700は、内蔵バッテリー71からの電力の出力を完全に停止しておらず、内蔵バッテリー用昇圧回路73による内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止しているに過ぎない。内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止する状態から電圧Vb1を昇圧するまでにかかる時間は、内蔵バッテリー71の電力の出力を停止する状態から電力を出力するまでにかかる時間より短い。従って、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71の電力の出力を完全に停止する場合と比較して、モバイルバッテリーユニット8Bが不意に取り外れてから表示装置50に再び電力を供給できるまでの時間を短くすることが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1の昇圧を停止し、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth未満の場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を閾値電圧Vth以上の電圧に昇圧する。
このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であっても内蔵バッテリー71の電圧Vb1を昇圧させる態様と比較して、内蔵バッテリー71の残容量が低減することを抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に内蔵バッテリー71の電力の出力を完全に停止する態様と比較して、モバイルバッテリーユニット8Bが不意に取り外れてから表示装置50に再び電力を供給できるまでの時間を短くすることが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bにおいて、モバイルバッテリー電力供給経路RT2上に設けられ、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合にオンし、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth未満の場合にオフする電力供給スイッチ600を備える。
これにより、モバイルバッテリーユニット8Bが装着されていても、電力供給スイッチ600をオフすることにより、モバイルバッテリー81からの電力の供給を停止させ、内蔵バッテリー71に電力を供給させることが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bにおいて、モバイルバッテリー81の最大容量は、内蔵バッテリー71の最大容量より大きい。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Bは、モバイルバッテリー81の最大容量が内蔵バッテリー71の最大容量以下である場合と比較して、スマートフォン2Bの携帯性を高くすることが可能となる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Bにおいて、表示装置50は、モバイルバッテリー81の容量を表示する表示部を備える。例えば、表示装置50の表示部は、モバイルバッテリー81が完全放電状態である場合に、モバイルバッテリー81の残容量が「0%」である旨を表示し、モバイルバッテリー81が満充電状態である場合に、モバイルバッテリー81の残容量が「100%」である旨を表示してもよい。
モバイルバッテリー81が完全放電状態である場合、ポータブルデバイスPBのユーザーは、表示装置50を見ることによって、モバイルバッテリー81が完全放電状態であり充電が必要であることに気づくことが可能になる。従って、ユーザーは、モバイルバッテリー81が完全放電状態になる前にモバイルバッテリー81の充電が必要であることに気づいてモバイルバッテリー81の充電作業をすることにより、表示装置50を駆動できない時間を短縮することが可能になる。
<<3.5.第3実施形態の変形例>>
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<変形例3.1>
上述の形態において、停止回路700が、内蔵バッテリー用昇圧回路73と内蔵バッテリー用ダイオード74とを含む構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、停止回路700は、内蔵バッテリー用ダイオード74の代わりに、スイッチを備えてもよい。メイン制御回路11Bは、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、停止回路700のスイッチをオフして内蔵バッテリー71から表示装置50に対する電力の供給を停止し、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth未満の場合、停止回路700のスイッチをオンして内蔵バッテリー71から表示装置50に対して電力を供給させてもよい。
<変形例3.2>
上述の各形態では、メイン制御回路11Bが電力供給スイッチ600と内蔵バッテリー用昇圧回路73とを制御する機能を有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、サブ制御回路12が、電力供給スイッチ600と内蔵バッテリー用昇圧回路73とを制御する機能を有していてもよい。この場合、サブ制御回路12が、「第1プロセッサー」の一例である。
<変形例3.3>
上述の各形態において、表示装置50は、モバイルバッテリー81の残容量以外の情報を表示可能であってもよい。
例えば、表示装置50は、スマートフォン2Bが表示装置50において動画を再生する場合に、モバイルバッテリー81及び内蔵バッテリー71が完全放電状態となる前に当該動画の再生を終了できるか否かを示す情報を表示可能であってもよい。この場合、スマートフォン2Bは、動画に関するデータと、当該動画の再生に要する時間長に関するデータとを記憶する記憶装置を備えていてもよい。そして、この場合、メイン制御回路11Bは、記憶装置に記憶されているデータに基づいて、モバイルバッテリー81及び内蔵バッテリー71が完全放電状態となる前に、記憶装置に記憶されている動画の再生を終了できるか否かを判定し、当該判定の結果を表示装置50に表示させてもよい。
<変形例3.4>
上述の各形態において、表示装置50の表示部がモバイルバッテリー81の残容量を表示する構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Bが有する駆動素子が、モバイルバッテリー81の残容量を報知してもよい。具体的には、スマートフォン2Bは、駆動素子としてスピーカーを有してもよい。このスピーカーは、音声によって、モバイルバッテリー81の容量をユーザーに報知してもよい。
<変形例3.5>
上述の各形態において、表示装置50を「駆動素子」とする構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Bが撮像素子を有するならば、この撮像素子を、「駆動素子」の一例としてもよい。
<<4.第4実施形態>>
本実施形態では、画像を表示するスマートフォン2Cを含む、ポータブルデバイスPCを説明する。本実施形態において、スマートフォン2Cは、「モバイルデバイス」の一例である。
<<4.1.ポータブルデバイスPCの概要>>
図22は、ポータブルデバイスPCの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図22に示すように、ポータブルデバイスPCは、スマートフォン2Cと、スマートフォン2Cに対して着脱可能なモバイルバッテリーユニット8Bとを備える。
図22に例示するように、スマートフォン2Cは、スマートフォン2Cの各部を制御する制御モジュール10Cと、各種情報を表示可能な表示装置50と、スマートフォン2Cの各部に電力を供給可能な内蔵バッテリーモジュール70Cと、スマートフォン2Cがモバイルバッテリーユニット8Bからの電力の供給を受けるか否かを切り替える電力供給スイッチ600と、を備える。すなわち、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、機能構成の観点においては、制御モジュール10Bの代わりに制御モジュール10Cを備える点と、内蔵バッテリーモジュール70の代わりに内蔵バッテリーモジュール70Cを備える点と、において、図17に示す第3実施形態に係るスマートフォン2Bと相違する。
図22に例示するように、モバイルバッテリーユニット8Bは、上述のとおり、モバイルバッテリーモジュール80を備える。
なお、本実施形態において、スマートフォン2Cに設けられた表示装置50は、スマートフォン2C及びモバイルバッテリーユニット8Bに関する各種情報を表示可能であり、「駆動素子」の一例である。
また、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー71を備える。そして、本実施形態においても、内蔵バッテリーモジュール70Cに設けられた内蔵バッテリー71が、「第1バッテリー」の一例であり、モバイルバッテリーモジュール80に設けられたモバイルバッテリー81が、「第2バッテリー」の一例である。
本実施形態では、一例として、制御モジュール10Cが、メイン制御回路11Cと、サブ制御回路12と、を含む場合を想定する。メイン制御回路11Cは、例えば、CPUを含んで構成される。メイン制御回路11Cは、機能構成の観点においては、制御信号SSの代わりに、制御信号SSMを出力する点において、図17に示す第3実施形態に係るメイン制御回路11Bと相違する。なお、本実施形態において、メイン制御回路11Cは、「第1プロセッサー」の一例である。また、本実施形態において、サブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。
なお、本実施形態において、メイン制御回路11Cは、表示装置50に設けられた表示部に対して、内蔵バッテリー71の残容量及びモバイルバッテリー81の残容量を表示させる。
<<4.2.ポータブルデバイスPCの回路構成>>
図23は、ポータブルデバイスPCの回路構成図の一例である。なお、図23では、説明の便宜上、ポータブルデバイスPCの備える配線のうち、信号線の記載を省略し、電力線のみを記載している。
上述のように、ポータブルデバイスPCは、スマートフォン2Cと、モバイルバッテリーユニット8Bと、を備える。
図23に示すように、スマートフォン2Cは、回路構成の観点においては、制御モジュール10Bの代わりに制御モジュール10Cを備える点と、内蔵バッテリーモジュール70の代わりに内蔵バッテリーモジュール70Cを備える点と、において、図18に示す第3実施形態に係るスマートフォン2Bと相違する。図23に示すように、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー71、充電回路72、内蔵バッテリー用昇圧回路73C、及び、内蔵バッテリー用ダイオード74を備える。すなわち、内蔵バッテリーモジュール70Cは、内蔵バッテリー用昇圧回路73の代わりに内蔵バッテリー用昇圧回路73Cを備える点において、図18に示す第3実施形態に係る内蔵バッテリーモジュール70と相違する。
本実施形態では、図23に示すように、スマートフォン2Cのうち、内蔵バッテリー用ダイオード74、及び、ノードnd1を、供給部500と称する場合がある。なお、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、「昇圧部」の一例である。また、内蔵バッテリー用ダイオード74は、「ダイオード」の一例である。
内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71から出力される電圧Vb1を昇圧し、内蔵バッテリー用ダイオード74のアノードに供給する。本実施形態において、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、メイン制御回路11Cから供給される制御信号SSMに基づいて、第1昇圧モードと第2昇圧モードとの2つの昇圧モードにより、昇圧する電圧を切り替え可能である。ここで、制御信号SSMとは、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cにおける昇圧モードを指定する信号である。
具体的には、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、制御信号SSMが第1昇圧モードによる昇圧を指定する場合、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、モバイルバッテリー81の電圧Vb2よりも低い第1駆動電圧Vh11に昇圧する。また、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、制御信号SSMが第2昇圧モードによる昇圧を指定する場合、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第1駆動電圧Vh11以上の電圧であって、閾値電圧Vth以上の第2駆動電圧Vh12に昇圧する。
なお、本実施形態においても、電圧Vb2は、モバイルバッテリー81が満充電状態である場合、閾値電圧Vth以上の電圧となる。このため、電圧Vb2が閾値電圧Vthよりも高電圧である場合には、第1駆動電圧Vh11は、電圧Vb1よりも高電圧であり、且つ、閾値電圧Vth以下の電圧となる。また、電圧Vb2と閾値電圧Vthとが等しい場合には、第1駆動電圧Vh11は、電圧Vb1よりも高電圧であり、且つ、閾値電圧Vthよりも低電圧となる。なお、本実施形態において、閾値電圧Vthは、「第1電圧」の一例である。
供給部500は、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、モバイルバッテリー81からの電力を表示装置50等の電力供給対象に供給する。また、供給部500は、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth未満の場合、内蔵バッテリー71からの電力を電力供給対象に供給する。すなわち、供給部500は、電力供給対象に対して、内蔵バッテリー71からの電力よりも、モバイルバッテリー81からの電力を優先して供給する。
<<4.3.電力供給モード>>
以下、図24A乃至図26を参照しつつ、本実施形態に係るポータブルデバイスPCにおける、制御モジュール10C、及び、表示装置50等の、電力供給対象に対する電力の供給の具体的な態様を説明する。
本実施形態におけるポータブルデバイスPCは、内蔵バッテリー電力供給モードと、モバイルバッテリー電力供給モードとの、2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能である。
メイン制御回路11Cは、状態信号Sb及び装着信号Scの一方または両方に基づいて、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードまたはモバイルバッテリー電力供給モードに設定する。
図24Aは、メイン制御回路11Cによる電力供給モードの設定に関するフローチャートである。
図24Aに示すように、メイン制御回路11Cは、ステップS201において、装着信号Scが、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cに装着されていることを、示しているか否かを判定する。
また、メイン制御回路11Cは、ステップS202において、状態信号Sbが、モバイルバッテリー81から供給される電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であることを、示しているか否かを判定する。
そして、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が肯定である場合、ステップS203として、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定し、また、第1昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する。
また、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS202における判定の結果が否定である場合、ステップS204として、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定し、また、第2昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する。
なお、図24Aは、本実施形態に係る電力供給モードの設定に関する処理の一例であり、メイン制御回路11Cは、図24Aとは異なる処理により、電力供給モードを設定してもよい。
図24Bは、メイン制御回路11Cによる電力供給モードの設定に関する処理の他の例を示すフローチャートである。
メイン制御回路11Cは、図24Bに示すように、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が否定である場合、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73Cにより第2駆動電圧Vh12以上に昇圧可能であるか否かを判定する(S210)。なお、メイン制御回路11Cは、ステップS210において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を内蔵バッテリー用昇圧回路73Cにより閾値電圧Vth以上に昇圧可能であるか否かを判定してもよい。また、メイン制御回路11Cは、ステップS210において、内蔵バッテリー71の電圧Vb1が、基準電圧Vb0以上であるか否かを判定してもよい。
そして、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が肯定であり且つステップS202における判定の結果が肯定である場合、または、ステップS210における判定の結果が否定である場合、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定し、また、第1昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する(S203)。他方、メイン制御回路11Cは、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS210における判定の結果が肯定である場合、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定し、また、第2昇圧モードによる昇圧を指定する制御信号SSMを内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに供給する(S204)。
このように、本実施形態において、メイン制御回路11Cは、図24Aまたは図24Bに例示するように、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するように、電力供給モードを設定すればよい。なお、本実施形態における電力供給モードの設定に関する処理は、図24Aまたは図24Bに示す例に限定されるものではなく、モバイルバッテリー81からの電力の供給を、内蔵バッテリー71からの電力の供給よりも優先するものであれば、どのような処理であってもよい。
図25は、内蔵バッテリー電力供給モードによる電力の供給を示す図である。
メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに対して、第2昇圧モードを指定する制御信号SSMを供給する。この場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第2駆動電圧Vh12に昇圧させる。また、メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、内蔵バッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オフを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオフする。
内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71から供給される電圧Vb1を、第2駆動電圧Vh12に昇圧し、当該昇圧後の第2駆動電圧Vh12を、内蔵バッテリー用ダイオード74を介して、ノードnd1に供給する。そして、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介して供給される第2駆動電圧Vh12を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Cに供給する。また、ノードnd1を介して供給される第2駆動電圧Vh12は、表示装置50に供給される。
なお、本実施形態においても、第3実施形態と同様に、内蔵バッテリー71を始点とし、内蔵バッテリー用昇圧回路73C、内蔵バッテリー用ダイオード74、及び、ノードnd1を経由し、表示装置50を終点とする内蔵バッテリー電力供給経路RT1は、内蔵バッテリー電力供給モードにおいて、内蔵バッテリー71が表示装置50に対して電力を供給するための経路であり、「第1経路」の一例である。
図26は、モバイルバッテリー電力供給モードによる電力の供給を示す図である。
メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cに対して、第1昇圧モードを指定する制御信号SSMを供給する。この場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cは、内蔵バッテリー71の出力する電圧Vb1を、第1駆動電圧Vh11に昇圧させる。また、メイン制御回路11Cは、電力供給モードを、モバイルバッテリー電力供給モードに設定する場合、電力供給スイッチ600に対して、オンを指定する指定信号Snを供給することで、電力供給スイッチ600をオンする。
モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、電力供給スイッチ600がオンしているため、モバイル側ダイオード802のカソードと、内蔵バッテリー用ダイオード74のカソードとが、電気的に接続している。そして、モバイル側ダイオード802のアノードに供給される電圧Vb2は、内蔵バッテリー用ダイオード74のアノードに供給される第1駆動電圧Vh11よりも、高電圧である。このため、モバイル側ダイオード802からノードnd1に対して電流が流れ込むのに対して、内蔵バッテリー用ダイオード74はオフするため、内蔵バッテリー用ダイオード74からノードnd1に対して電流が流れ込むことはない。このように、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、モバイルバッテリー81は、モバイル側ダイオード802及び電力供給スイッチ600を介して、ノードnd1に対して、電圧Vb2を供給する。
そして、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、メイン側降圧回路622は、ノードnd1を介してモバイルバッテリー81から供給された電圧Vb2を、電圧Vl2及び電圧Vl1に降圧し、当該降圧後の電圧Vl2及び電圧Vl1を、制御モジュール10Cに供給する。また、ノードnd1を介して供給される電圧Vb2は、表示装置50に供給される。
なお、本実施形態においても、モバイルバッテリー81を始点とし、モバイル側ダイオード802、電力供給スイッチ600、及び、ノードnd1、を経由し、表示装置50を終点とするモバイルバッテリー電力供給経路RT2は、モバイルバッテリー電力供給モードにおいて、モバイルバッテリー81が表示装置50に対して電力を供給するための経路であり、「第2経路」の一例である。また、ノードnd1は、「第1経路及び第2経路に共通のノード」である。なお、本実施形態において、ノードnd1は、バス配線であってもよい。
<<4.4.第4実施形態の効果>>
以上のように、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、表示装置50と、内蔵バッテリー71と、内蔵バッテリー71の出力する電力及びモバイルバッテリー81の出力する電力の一方を、表示装置50に供給する供給部500と、を備え、供給部500は、表示装置50に対して、内蔵バッテリー71の出力する電力よりも、モバイルバッテリー81の出力する電力を優先して供給する。
このように、本実施形態によれば、表示装置50に対して、スマートフォン2Cに設けられている内蔵バッテリー71の出力する電力よりも、モバイルバッテリー81の出力する電力が優先して供給されるため、表示装置50に対して、モバイルバッテリー81の出力する電力よりも、内蔵バッテリー71の出力する電力が優先して供給される態様と比較して、スマートフォン2Cに設けられている内蔵バッテリー71の残容量が低減することを抑制することができる。これにより、本実施形態によれば、スマートフォン2Cの携帯性を高めることが可能となる。
また、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81は、スマートフォン2Cに対して着脱可能である。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、AC電源等の商用電源からの電力の供給をせずに駆動可能な時間を長くすることができる。これにより、本実施形態によれば、スマートフォン2Cに対してモバイルバッテリー81を装着できない場合と比較して、スマートフォン2Cの携帯性を高くすることが可能となる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、モバイルバッテリー81の電圧が、表示装置50の駆動に必要な閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー71の電圧を、モバイルバッテリー81の電圧よりも低い第1駆動電圧Vh11に昇圧する内蔵バッテリー用昇圧回路73を備える。また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、供給部500は、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth以上の場合、モバイルバッテリー81からの電力を表示装置50に供給する。
この、本実施形態に係るスマートフォン2Cでは、モバイルバッテリー81からの電力を表示装置50に供給している場合、内蔵バッテリー71からの電力の出力を停止しておらず、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を、モバイルバッテリー81の電圧Vb2よりも低い第1駆動電圧Vh11に昇圧している。内蔵バッテリー71の電圧Vb1を第1駆動電圧Vh11に昇圧している状態から、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を閾値電圧Vthに昇圧するまでにかかる時間は、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を昇圧していない状態、または、内蔵バッテリー71からの電力の出力を停止している状態から、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を閾値電圧Vthに昇圧するまでにかかる時間より短い。従って、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71の電圧Vb1を昇圧していない態様と比較して、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから不意に外れてしまった場合において、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから不意に外れ、表示装置50に対する電力の供給が停止してから、表示装置50に対する電力の供給が再開するまでの時間を短くすることが可能になる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから不意に外れてしまった場合においても、速やかな表示装置50の動作の再開が可能になり、表示装置50の動作を安定化することが可能になる。
なお、モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから不意に取り外れる原因としては、例えば、以下に示す2つの原因がある。第1の原因は、ポータブルデバイスPCの長期使用により、スマートフォン2Cとモバイルバッテリーユニット8Bとの嵌合部が劣化することである。第2の原因は、スマートフォン2Cがユーザーの手の平から落下する等、ポータブルデバイスPCに対して外的衝撃が加えられることである。
持ち運びやすさに利点を有するモバイルデバイスにおいては、場所を選ばず、任意の場所で使用できるという点が求められる。言い換えれば、AC電源の場所に依存せずにモバイルデバイスが利用できることが求められる。
本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth以上である場合、モバイルバッテリー81の電力が優先して使用される。モバイルバッテリー81の電力が使用され、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電しながら、スマートフォン2Cを内蔵バッテリー71によって動作させることが可能となる。モバイルバッテリーユニット8Bがスマートフォン2Cから取り外すことができる場合、モバイルバッテリー81をAC電源で充電する際に、AC電源とスマートフォン2Cとが離れていてもよい。このように、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81からの給電を優先することにより、スマートフォン2Cの使用場所が限定されないため、任意の場所において表示装置50を動作させつつ、モバイルバッテリー81の充電をすることが可能になる。
他方、仮に、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合、内蔵バッテリー71が完全放電状態になると、モバイルバッテリー81からの電力の供給が必要となる。そして、スマートフォン2Cがモバイルバッテリー81から給電されている場合には、モバイルバッテリーユニット8Bをスマートフォン2Cから取り外すことができない。そして、モバイルバッテリー81が完全放電状態になると、表示装置50が駆動を完全に停止してしまう。よって、内蔵バッテリー71から表示装置50に優先して電力を供給する場合において、モバイルバッテリー81が完全放電状態となった後においても表示装置50の駆動を継続させるためには、AC電源の近傍にスマートフォン2Cを移動する必要がある。
これに対して、本実施形態によれば、スマートフォン2Cの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。また、本実施形態によれば、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、スマートフォン2Cの使用場所が限定されないため、使用場所が限定されずにスマートフォン2Cを長時間使用することが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、モバイルバッテリー81の電圧が、閾値電圧Vth未満の場合、内蔵バッテリー71の電圧を、閾値電圧Vth以上の第2駆動電圧Vh12に昇圧する。また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、供給部500は、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満の場合、内蔵バッテリー71からの電力を表示装置に供給する。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cでは、モバイルバッテリー81の電圧が閾値電圧Vth未満となった場合においても、内蔵バッテリー71からの電力を表示装置50に供給できるため、表示装置50の安定的な動作を実現することが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、内蔵バッテリー71の電圧は、閾値電圧Vthより低く、供給部500は、内蔵バッテリー71から表示装置50に電力を供給する内蔵バッテリー電力供給経路RT1、及び、モバイルバッテリー81から表示装置50に電力を供給するモバイルバッテリー電力供給経路RT2に共通のノードnd1と、内蔵バッテリー電力供給経路RT1上に設けられ、アノードが内蔵バッテリー用昇圧回路73と電気的に接続され、カソードがノードnd1と電気的に接続される内蔵バッテリー用ダイオード74と、を備え、内蔵バッテリー用昇圧回路73は、内蔵バッテリー電力供給経路RT1上に設けられる。
上述のとおり、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用昇圧回路73によって内蔵バッテリー71の電圧Vb1を第1駆動電圧Vh11に昇圧する。このため、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合、内蔵バッテリー用ダイオード74をオフさせることができる。すなわち、本実施形態によれば、モバイルバッテリー81の電圧Vb2が閾値電圧Vth以上の場合に、内蔵バッテリー71からの給電を停止し、モバイルバッテリー81からの給電を優先できる。従って、本実施形態によれば、スマートフォン2Cの使用場所を任意の場所とする場合であっても、内蔵バッテリー71からの給電を優先する場合と比較して、表示装置50の駆動ができない時間を短縮することが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、モバイルバッテリー81の最大容量は、内蔵バッテリー71の最大容量より大きい。
このため、本実施形態に係るスマートフォン2Cは、モバイルバッテリー81の最大容量が、内蔵バッテリー71の最大容量よりも小さい場合と比較して、一回の充電で長時間使用することが可能になる。
また、本実施形態に係るスマートフォン2Cにおいて、表示装置50は、モバイルバッテリー81の容量を表示する表示部を備える。
モバイルバッテリー81が完全放電状態である場合、ポータブルデバイスPCのユーザーは、表示装置50を見ることによって、モバイルバッテリー81が完全放電状態であり充電が必要であることに気づくことが可能になる。
<<4.5.第4実施形態の変形例>>
本実施形態に係る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<変形例4.1>
上述の形態では、メイン制御回路11Cが内蔵バッテリー用昇圧回路73を制御する機能を有するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、サブ制御回路12が内蔵バッテリー用昇圧回路73を制御する機能を有していてもよい。
<変形例4.2>
上述の各形態において、表示装置50は、モバイルバッテリー81の残容量以外の情報を表示可能であってもよい。
<変形例4.3>
上述の各形態において、表示装置50の表示部がモバイルバッテリー81の残容量を表示する構成を例示するが、このような態様に限定されるものではない。例えば、スマートフォン2Cが有する駆動素子が、モバイルバッテリー81の残容量を報知してもよい。具体的には、スマートフォン2Cは、駆動素子としてスピーカーを有してもよい。
<<5.第5実施形態>>
本実施形態では、ポータブルデバイスPZに設けられたメイン制御回路11Z、内蔵バッテリー71、モバイルバッテリー81、駆動素子900、給電端子181Z、及び、給電端子191、の位置関係を説明する。なお、本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、ポータブルデバイスP、ポータブルデバイスPA、ポータブルデバイスPB、及び、ポータブルデバイスPCの総称である。また、メイン制御回路11Zは、メイン制御回路11、メイン制御回路11A、メイン制御回路11B、及び、メイン制御回路11Cの総称である。また、駆動素子900は、記録ヘッド30、及び、表示装置50の総称である。また、給電端子181Zは、モバイルプリンター1に設けられた給電端子181、スマートフォン2Aに設けられた給電端子181、スマートフォン2Bに設けられた給電端子881、及び、スマートフォン2Cに設けられた給電端子881の総称である。
<<5.1.ポータブルデバイスPZの概要>>
本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、モバイルデバイス2Zと、モバイルバッテリーユニット8Zとを備える。ここで、モバイルデバイス2Zは、モバイルプリンター1、スマートフォン2A、スマートフォン2B、及び、スマートフォン2Cの総称である。また、モバイルバッテリーユニット8Zは、モバイルバッテリーユニット8、モバイルバッテリーユニット8A、及び、モバイルバッテリーユニット8Bの総称である。
モバイルデバイス2Zは、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12を含む制御モジュール10Zと、内蔵バッテリー71を含む内蔵バッテリーモジュール70Zと、駆動素子900と、を備える。ここで、制御モジュール10Zは、制御モジュール10、制御モジュール10A、制御モジュール10B、及び、制御モジュール10Cの総称である。なお、本実施形態において、制御モジュール10Zに設けられるメイン制御回路11Zは、「プロセッサー」の一例である。また、内蔵バッテリーモジュール70Zは、内蔵バッテリーモジュール70、及び、内蔵バッテリーモジュール70Cの総称である。なお、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Zに設けられる内蔵バッテリー71は、「第1バッテリー」の一例である。
モバイルバッテリーユニット8Zは、バイルバッテリー81を含むモバイルバッテリーモジュール80を備える。なお、本実施形態において、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。
また、本実施形態に係るポータブルデバイスPZには、給電端子181Zと、給電端子191とが設けられる。ここで、給電端子181Zは、「第1端子」の一例である。また、給電端子191は、「第2端子」の一例である。
<<5.2.電力の供給経路>>
上述のとおり、モバイルバッテリー81、内蔵バッテリー71、メイン制御回路11Z、駆動素子900、給電端子181Z、及び、給電端子191は、電力バス100を介在して電気的に接続される。なお、電力バス100は、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、上述したノードnd1を構成するものであってもよい。本実施形態において、電力バス100を含む電力線は、「電力配線」の一例である。
図27及び図28は、電力バス100による、モバイルバッテリー81、内蔵バッテリー71、メイン制御回路11Z、及び、駆動素子900の、電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図27及び図28に示す通り、電力バス100は、メイン制御回路11Z、駆動素子900、内蔵バッテリー71、及び、モバイルバッテリー81を電気的に接続する。なお、電力バス100は、モバイルバッテリーユニット8Zがモバイルデバイス2Zに装着されている場合に、モバイルバッテリー81と電気的に接続する。以下、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、メイン制御回路11Zとの接続箇所を「第1箇所100a」と称する。また、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、内蔵バッテリー71との接続箇所を「第2箇所100b」と称する。また、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、モバイルバッテリー81との接続箇所を「第3箇所100c」と称する。また、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、駆動素子900との接続箇所を「第4箇所100d」と称する。
図27に示す通り、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及び内蔵バッテリー71の間の配線長L1は、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及びモバイルバッテリー81の間の配線長L2よりも短い。そして、電力バス100を含む電力線におけるモバイルバッテリー81及び内蔵バッテリー71の間の配線長L3は、電力バス100を含む電力線におけるモバイルバッテリー81及びメイン制御回路11Zの間の配線長L2よりも短い。
このため、電力バス100を含む電力線は、第3箇所100cから第1箇所100aまでの第1配線部分と、当該第1配線部分と第2箇所100bとを電気的に接続する第2配線部分と、を含むことになる。そして、第2箇所100bが内蔵バッテリー71と電気的に接続されるため、第2配線部分を介して、第1配線部分に対して内蔵バッテリー71からの電圧が供給される。
したがって、モバイルバッテリーユニット8Zのモバイルデバイス2Zへの取付けまたは取外しの際に発生する静電気等のノイズが、第3箇所100cから第1配線部分に侵入しても、第1配線部分に対して、内蔵バッテリー71からの電圧が設定されているため、当該ノイズに起因する第1配線部分の電圧の変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、第1箇所100aと電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
図28に示す通り、電力バス100を含む電力線における駆動素子900及び内蔵バッテリー71の間の配線長L4は、電力バス100を含む電力線における駆動素子900及びモバイルバッテリー81の間の配線長L5よりも短い。そして、配線長L3は、配線長L5よりも短い。
このため、モバイルバッテリーユニット8Zのモバイルデバイス2Zへの取付けまたは取外しの際に発生する静電気等のノイズが、第3箇所100cから第1配線部分に侵入しても、当該ノイズに起因する第1配線部分の電圧の変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。従って、第4箇所100dと電気的に接続する駆動素子900は、当該ノイズの影響を受け難くなる。
図29及び図30は、電力バス100による、給電端子181Z、給電端子191、内蔵バッテリー71、及び、メイン制御回路11Zの、電気的な接続関係を説明するための概念図である。
図29及び図30に示す通り、電力バス100は、メイン制御回路11Z、内蔵バッテリー71、給電端子181Z、及び、給電端子191を電気的に接続する。以下、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、給電端子181Zとの接続箇所を「第5箇所100e」と称する。また、ポータブルデバイスPZに設けられた電力線のうち、電力バス100に電気的に接続される電力線と、給電端子191との接続箇所を「第6箇所100f」と称する。
図29に示す通り、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及び内蔵バッテリー71の間の配線長L1は、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及び給電端子181Zの間の配線長L6よりも短い。そして、電力バス100を含む電力線における給電端子181Z及び内蔵バッテリー71の間の配線長L7は、電力バス100を含む電力線における給電端子181Z及びメイン制御回路11Zの間の配線長L6よりも短い。
すなわち、本実施形態において、内蔵バッテリー71と電気的に接続される電力線と、電力バス100との接続箇所は、電力バス100のうち、メイン制御回路11Zと給電端子181Zとを結ぶ経路上に設定される。このため、給電端子181Zからの給電の開始または終了の際に発生する電位変動等のノイズが、電力バス100に進入しても、電力バス100に対しては、内蔵バッテリー71からも電圧が供給されているため、当該ノイズに起因する電力バス100の電位変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、電力バス100と電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
図30に示す通り、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及び内蔵バッテリー71の間の配線長L1は、電力バス100を含む電力線におけるメイン制御回路11Z及び給電端子191の間の配線長L8よりも短い。そして、電力バス100を含む電力線における給電端子191及び内蔵バッテリー71の間の配線長L9は、電力バス100を含む電力線における給電端子191及びメイン制御回路11Zの間の配線長L8よりも短い。
すなわち、本実施形態において、内蔵バッテリー71と電気的に接続される電力線と、電力バス100との接続箇所は、電力バス100のうち、メイン制御回路11Zと給電端子191とを結ぶ経路上に設定される。このため、給電端子191からの給電の開始または終了の際に発生する電位変動等のノイズが、電力バス100に進入しても、電力バス100に対しては、内蔵バッテリー71からも電圧が供給されているため、当該ノイズに起因する電力バス100の電位変動は、内蔵バッテリー71によって抑制される。よって、電力バス100と電気的に接続するメイン制御回路11Zは、当該ノイズの影響を受け難くなる。
<<6.第6実施形態>>
本実施形態では、ポータブルデバイスPZに設けられた、メイン制御回路11Z、サブ制御回路12、内蔵バッテリー71、及び、モバイルバッテリー81の位置関係を説明する。
<<6.1.ポータブルデバイスPZの概要>>
本実施形態に係るポータブルデバイスPZは、モバイルデバイス2Zと、モバイルバッテリーユニット8Zとを備える。
モバイルデバイス2Zは、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12を含む制御モジュール10Zと、内蔵バッテリー71を含む内蔵バッテリーモジュール70Zと、駆動素子900と、を備える。なお、本実施形態において、制御モジュール10Zに設けられるメイン制御回路11Zは、「第1プロセッサー」の一例であり、制御モジュール10Zに設けられるサブ制御回路12は、「第2プロセッサー」の一例である。また、本実施形態において、内蔵バッテリーモジュール70Zに設けられる内蔵バッテリー71は、「第1バッテリー」の一例である。
モバイルバッテリーユニット8Zは、バイルバッテリー81を含むモバイルバッテリーモジュール80を備える。なお、本実施形態において、モバイルバッテリー81は、「第2バッテリー」の一例である。
<<6.2.制御モジュール及びバッテリーの位置関係>>
制御モジュール10Zは、各種処理の実行に伴い発熱するため、熱源にもなる。モバイルデバイス2Zは、モバイルデバイス2Zを制御する制御手段として、メイン制御回路11Zとサブ制御回路12とを備えるため、1つの制御回路でモバイルデバイス2Zを制御する構成に比べて熱源を分散できる。
メイン制御回路11Zとサブ制御回路12は、消費電力が大きいほど発熱量が多くなる。ここで、消費電力は、例えば定格消費電力である。上述の通り、メイン制御回路11Zは、駆動素子900と、内蔵バッテリー71を含む内蔵バッテリーモジュール70Zと、モバイルバッテリー81を含むモバイルバッテリーモジュール80と、を制御する。一方、サブ制御回路12は、内蔵バッテリーモジュール70Zを制御する。このため、メイン制御回路11Zは、サブ制御回路12よりも、処理量が多く、消費電力が大きい。
なお、本実施形態では、メイン制御回路11Zが備えるCPUのコア数が、サブ制御回路12が備えるCPUのコア数よりも多い場合を想定する。また、本実施形態では、メイン制御回路11Zが備えるCPUの最大スレッド数が、サブ制御回路12が備えるCPUの最大スレッド数よりも多い場合を想定する。
従って、本実施形態では、メイン制御回路11Zの発熱量は、サブ制御回路12の発熱量よりも多い。
図31は、メイン制御回路11Z、サブ制御回路12、内蔵バッテリー71、及び、モバイルバッテリー81の、配置関係を説明するための概念図である。図31に示すように、本実施形態では、メイン制御回路11Zと内蔵バッテリー71との距離を「第1距離W1」として定義し、サブ制御回路12と内蔵バッテリー71との距離を「第2距離W2」として定義し、メイン制御回路11Zとモバイルバッテリー81との距離を「第3距離W3」として定義し、サブ制御回路12とモバイルバッテリー81との距離を「第4距離W4」として定義する。
本実施形態では、一例として、一の物体と他の物体との距離を、一の物体の外面と、他の物体の外面と、の最短距離として定めることとする。換言すれば、本実施形態において、一の物体と他の物体との距離を、一の物体における任意の点と、他の物体における任意の点と、の距離の最小値として定める。このため、第1距離W1は、メイン制御回路11Zの外面11aと、内蔵バッテリー71の外面71aとの最短距離となる。第2距離W2は、サブ制御回路12の外面12aと、内蔵バッテリー71の外面71aとの最短距離となる。第3距離W3は、メイン制御回路11Zの外面11aと、モバイルバッテリー81の外面81aとの最短距離となる。第4距離W4は、サブ制御回路12の外面12aと、モバイルバッテリー81の外面81aとの最短距離となる。
なお、本実施形態における距離の定め方は一例であり、適宜変更可能である。例えば、一の物体と他の物体との距離を、一の物体における任意の点と、他の物体における任意の点と、の距離の最大値として定めてもよいし、一の物体における最も高温の点と、他の物体における最も高温の点と、の距離として定めてもよいし、または、一の物体の重心と、他の物体の重心と、の距離として定めてもよい。
図31に示される通り、第1距離W1は第2距離W2よりも長く、第3距離W3は第4距離W4よりも長い。すなわち、第1距離W1と第3距離W3との和は、第2距離W2と第4距離W4との和よりも長い。
このため、本実施形態によれば、サブ制御回路12よりも発熱量の大きいメイン制御回路11Zからの発熱による、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する影響を、サブ制御回路12からの発熱による、内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81に対する影響よりも小さくすることが可能となり、内蔵バッテリー71とモバイルバッテリー81の熱による劣化を抑制できる。
なお、本実施形態では、第3距離W3が第1距離W1よりも長く、第4距離W4が第2距離W2よりも長い場合を想定する。但し、このような態様は一例であり、第3距離W3は第1距離W1よりも短くてもよいし、また、第4距離W4は第2距離W2よりも短くてもよい。
なお、本実施形態では、メイン制御回路11Zが設けられる基板と、サブ制御回路12が設けられる基板とが、異なる場合を想定する。この場合、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12が同一の基板に設けられる構成に比べて、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12と内蔵バッテリー71及びモバイルバッテリー81との、相対的な位置関係の調整が容易になる。但し、このような態様は一例であり、メイン制御回路11Z及びサブ制御回路12は、図5の例のように、同一の基板上に設けられてもよい。
<<7.その他の変形例>>
上述した第1実施形態乃至第6実施形態の具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択される2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。
<変形例7.1>
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、メイン制御回路11及びメイン制御回路11Aは、第3実施形態のように、図19Aまたは図19Bに例示する電力供給モードを設定する処理を実行可能であってもよい。
すなわち、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー電力供給モード及びモバイルバッテリー電力供給モードの2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能であってもよい。
例えば、メイン制御回路11は、ステップS101において、装着信号Scに基づいて、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されているか否かを判定し、ステップS102において、状態信号Sbに基づいて、モバイルバッテリー81からの電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であるか否かを判定し、ステップS101における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS102における判定の結果が肯定である場合、ステップS103において、電力供給モードをモバイルバッテリー電力供給モードに設定し、ステップS101における判定の結果が否定である場合、または、ステップS102における判定の結果が否定である場合、ステップS104において、電力供給モードを内蔵バッテリー電力供給モードに設定してもよい。
なお、本変形例において、モバイルプリンター1またはスマートフォン2Aに設けられた、内蔵バッテリー用昇圧回路73及び内蔵バッテリー用ダイオード74が、「停止部」の一例である停止回路700に相当することになる。
<変形例7.2>
上述した第1実施形態及び第2実施形態において、メイン制御回路11及びメイン制御回路11Aは、第4実施形態のように、図24Aまたは図24Bに例示する電力供給モード及び昇圧モードを設定する処理を実行可能であってもよい。
すなわち、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー用昇圧回路73の代わりに、内蔵バッテリー用昇圧回路73Cを備え、内蔵バッテリー71から出力される電圧Vb1を、第1昇圧モード及び第2昇圧モードの2つの昇圧モードにより昇圧可能であってもよい。この場合、ポータブルデバイスP及びポータブルデバイスPAは、内蔵バッテリー電力供給モード及びモバイルバッテリー電力供給モードの2つの電力供給モードにより、電力供給対象に対する電力の供給が可能であってもよい。
例えば、メイン制御回路11は、ステップS201において、装着信号Scに基づいて、モバイルバッテリーユニット8がモバイルプリンター1に装着されているか否かを判定し、ステップS202において、状態信号Sbに基づいて、モバイルバッテリー81からの電圧Vb2が閾値電圧Vth以上であるか否かを判定し、ステップS201における判定の結果が肯定であり、且つ、ステップS202における判定の結果が肯定である場合、ステップS203において、電力供給モードをモバイルバッテリー電力供給モードに設定するとともに、昇圧モードを第1昇圧モードに設定し、ステップS201における判定の結果が否定である場合、または、ステップS202における判定の結果が否定である場合、ステップS204において、電力供給モードを内蔵バッテリー電力供給モードに設定するとともに、昇圧モードを第2昇圧モードに設定してもよい。
なお、本変形例において、モバイルプリンター1またはスマートフォン2Aに設けられた、内蔵バッテリー用ダイオード74及びノードnd1が、「供給部」に相当することになる。
<変形例7.3>
上述した実施形態及び変形例では、モバイルデバイスとして、モバイルプリンターまたはスマートフォンを例示するが、このような態様は一例に過ぎない。例えば、モバイルデバイスは、モバイルプリンターまたはスマートフォンの他、スマートフォン以外の携帯電話機、携帯情報端末、ウェアラブル端末、電子手帳、電子ペーパー、電卓、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、携帯音楽プレーヤー、ICレコーダー、携帯ラジオ、携帯テレビ、モバイルプロジェクター、モバイルスキャナー、モバイルルーター、または、ポータブルDVDプレーヤー等でもよい。ICは、Integrated Circuitの略称である。
<変形例7.4>
上述した実施形態及び変形例では、モバイルバッテリー81が、内蔵バッテリー71よりも容量が大きい場合を例示するが、このような態様は一例に過ぎない。例えば、内蔵バッテリー71は、モバイルバッテリー81よりも容量が大きくてもよい。
1…モバイルプリンター、8…モバイルバッテリーユニット、10…制御モジュール、11…メイン制御回路、30…記録ヘッド、70…内蔵バッテリーモジュール、71…内蔵バッテリー、80…モバイルバッテリーモジュール、81…モバイルバッテリー、181…給電端子、191…給電端子、P…ポータブルデバイス。

Claims (15)

  1. 駆動素子と、
    前記駆動素子に電力を供給する第1バッテリーと、
    前記第1バッテリー、及び、前記駆動素子に電力を供給する第2バッテリー、を充電する電力が供給される第1端子と、
    前記第1バッテリー及び前記第2バッテリーを充電する電力が供給される第2端子と、を備え、
    前記第2バッテリーの蓄電容量は、前記第1バッテリーの蓄電容量より大きく、
    前記第1端子に供給される電力は、前記第2端子に供給される電力より大きく、
    前記第1端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第2バッテリーの充電を、前記第1バッテリーの充電よりも優先さ
    前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第1バッテリーの充電の開始後に、前記第2バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とするモバイルデバイス。
  2. 駆動素子と、
    前記駆動素子に電力を供給する第1バッテリーと、
    前記第1バッテリー、及び、前記駆動素子に電力を供給する第2バッテリー、を充電する電力が供給される第1端子と、
    前記第1バッテリー及び前記第2バッテリーを充電する電力が供給される第2端子と、を備え、
    前記第2バッテリーの蓄電容量は、前記第1バッテリーの蓄電容量より大きく、
    前記第1端子に供給される電力は、前記第2端子に供給される電力より大きく、
    前記第1端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第2バッテリーの充電を、前記第1バッテリーの充電よりも優先さ
    前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第1バッテリーの満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、前記第2バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とするモバイルデバイス。
  3. 駆動素子と、
    前記駆動素子に電力を供給する第1バッテリーと、
    前記第1バッテリー、及び、前記駆動素子に電力を供給する第2バッテリー、を充電する電力が供給される第1端子と、
    前記第1バッテリー及び前記第2バッテリーを充電する電力が供給される第2端子と、を備え、
    前記第2バッテリーの蓄電容量は、前記第1バッテリーの蓄電容量より大きく、
    前記第1端子に供給される電力は、前記第2端子に供給される電力より大きく、
    前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第1バッテリーの充電を、前記第2バッテリーの充電よりも優先させる、
    ことを特徴とするモバイルデバイス。
  4. 前記第1端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第2バッテリーの充電の開始後に、前記第1バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  5. 前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第1バッテリーの充電の開始後に、前記第2バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とする、請求項2乃至4のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  6. 前記第1端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第2バッテリーの満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、前記第1バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とする、請求項1乃至5のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  7. 前記第2端子に供給される電力によって前記第1バッテリーと前記第2バッテリーとを充電する場合、
    前記第1バッテリーの満充電状態の容量以下の容量までの充電終了後に、前記第2バッテリーの充電を開始する、
    ことを特徴とする、請求項1または請求項3乃至6のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  8. 前記第2端子は、USBの給電端子である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至7のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  9. 前記第1端子に電力を供給する電源は、AC電源である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至8のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  10. 前記第2バッテリーは、前記モバイルデバイスに対して着脱可能である、
    ことを特徴とする、請求項1乃至9のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  11. 前記第1端子と前記第1バッテリーの間には、
    前記第1端子に印加される電圧を降下させ、
    当該降下後の電圧を前記第1バッテリーに印加する第1変圧部が設けられる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至10のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  12. 前記第2端子と前記第2バッテリーの間には、
    前記第2端子に印加される電圧を昇圧し、
    当該昇圧後の電圧を前記第2バッテリーに印加する第2変圧部が設けられる、
    ことを特徴とする、請求項1乃至11のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  13. 前記第2バッテリーの電圧が前記駆動素子を駆動可能な第1電圧以上の場合、
    前記第1バッテリーの電力の供給を停止する停止部を備える、
    ことを特徴とする、請求項1乃至12のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  14. 前記駆動素子を制御する第1プロセッサーと、
    前記第1プロセッサー、前記第1バッテリー、及び、前記第2バッテリーを電気的に接続する電力配線と、
    を備え、
    前記電力配線における、前記第1プロセッサー及び前記第1バッテリーの間の配線長は、
    前記電力配線における、前記第1プロセッサー及び前記第2バッテリーの間の配線長よりも短く、
    前記電力配線における、前記第2バッテリー及び前記第1バッテリーの間の配線長は、
    前記電力配線における、前記第2バッテリー及び前記第1プロセッサーの間の配線長よりも短い、
    ことを特徴とする、請求項1乃至13のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
  15. 前記駆動素子を制御する第1プロセッサーと、
    前記第1プロセッサーよりも消費電力が小さい第2プロセッサーと、
    を備え、
    前記第1プロセッサー及び前記第1バッテリーの距離と、
    前記第1プロセッサー及び前記第2バッテリーの距離との和は、
    前記第2プロセッサー及び前記第1バッテリーの距離と、
    前記第2プロセッサー及び前記第2バッテリーの距離との和より長い、
    ことを特徴とする、請求項1乃至14のうち何れか1項に記載のモバイルデバイス。
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