JP2019500058A - α−アミラーゼ組み合わせ変異体 - Google Patents

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Abstract

変異α−アミラーゼに関連する組成物および方法が開示される。変異α−アミラーゼは、例えば、デンプンの液化および糖化のため、洗濯、食器洗浄および他の用途におけるデンプン質の染みを洗浄するため、繊維加工(例えば、糊抜き)のため、消化性を改善するための動物飼料において、ならびに製パンおよび醸造のために有用である。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる、2015年12月9日に出願された米国仮特許出願第62/265,301号明細書の利益を主張するものである。
複数の組み合わせ可能な突然変異を含有する変異α−アミラーゼに関連する組成物および方法が開示される。変異α−アミラーゼは、例えば、デンプンの液化および糖化、デンプン質の染みの洗浄、布地の糊抜き、製パンおよび醸造のために有用である。
デンプンは、アミロース(15〜30重量/重量%)およびアミロペクチン(70〜85重量/重量%)の混合物からなる。アミロースは、約60,000〜約800,000の分子量(MW)を有するα−1,4−結合グルコース単位の直鎖からなる。アミロペクチンは、各24〜30グルコース単位毎にα−1,6分岐点を含有する分岐状ポリマーであり、そのMWは100,000,000の高さであり得る。
濃縮デキストロースシロップの形態のデンプン由来の糖は、現在、(1)α−アミラーゼを用いた固体デンプンの約7〜10の平均重合度を有するデキストリンへのゼラチン化および液化(または粘度低下)と、(2)生じた液化デンプン(すなわち、デンプン加水分解物)のアミログルコシダーゼ(グルコアミラーゼまたはGAとも呼ばれる)を用いた糖化とを含む酵素触媒プロセスによって製造されている。生じたシロップは、グルコース含量が高い。商業的に製造されるグルコースシロップの多くは、引き続きイソシロップとして公知のデキストロース/フルクトース混合物へ酵素的に異性化される。結果として生じるシロップは、例えば、エタノール、クエン酸、乳酸、コハク酸、イタコン酸、グルタミン酸一ナトリウム、グルコン酸塩、リシン、他の有機酸、他のアミノ酸および他の生化学物質を含む市販の製品を製造するために、例えば酵母などの微生物を用いて発酵させることもできる。発酵および糖化は、より大きい経済性および効率を達成するために同時に実施することができる(すなわち、SSFプロセス)。
α−アミラーゼは、無作為に内部α−1,4−グルコシド結合を切断することによってデンプン、グリコーゲンおよび関連する多糖類を加水分解する。特にバチルス属(Bacilli)由来のα−アミラーゼは、デンプンの液化および糖化、布地の糊抜き、紙パルプ産業におけるデンプン改質、醸造、製パン、食品工業のためのシロップの製造、発酵プロセスのための供給原料の製造ならびに消化性を上昇させるための動物用飼料を含む、広範囲の様々な目的のために使用されてきた。これらの酵素は、食器洗浄および洗濯洗浄中にデンプン質の汚れおよび染みを除去するために使用することもできる。
多くの刊行物がα−アミラーゼにおける突然変異について記載してきた。しかし、全ての突然変異が異なる分子において同一の作用を生成するわけではなく、全ての突然変異が組み合わされ得るわけでもない。さらに、多くの突然変異は、他の特性を犠牲にして所定の望ましい性質を有する分子を生成する。強固な改変α−アミラーゼ分子に対する必要が存在する。
本組成物および方法は、変異アミラーゼポリペプチドおよびそれらの使用方法に関する。本組成物および方法の態様および実施形態は、以下の個別に番号を付した段落で要約される。
1.第1の態様では、R375および任意選択的にS360に対応するアミノ酸残基での突然変異と、N126、F153、T180、E187およびI203からなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異および任意選択的に少なくとも2つの突然変異とを含む、親α−アミラーゼの組換え変異体であって、その変異α−アミラーゼまたは親α−アミラーゼは、ナンバリングのために使用される配列番号1に対して少なくとも60%、任意選択的に70%、任意選択的に80%、任意選択的に85%、任意選択的に90%または任意選択的に95%のアミノ酸配列同一性を有し、その変異体は、親α−アミラーゼまたは突然変異の非存在によってのみ変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した低pH安定性および/またはデンプン液化活性を有する、組み換え変異体が提供される。
2.一部の実施形態では、段落1の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異R375Yおよび任意選択的にS360Aと、N126Y、F153W、T180H、T180D、E187PおよびI203Yからなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異および任意選択的に少なくとも2つの突然変異とを含む。特定の実施形態では、段落1の変異α−アミラーゼは、詳細にはF153位での突然変異を含まない。
3.一部の実施形態では、段落1または2の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異R375YおよびS360Aを含む。
4.一部の実施形態では、段落3の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異N126Y、F153W、T180HおよびE187Pをさらに含む。
5.一部の実施形態では、上記の段落のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、A275、T89、S92およびY301からなる群から選択される位置での突然変異をさらに含む。特定の実施形態では、特異的突然変異は、A275DもしくはA275E、T89E、S92Rおよび/またはY301Aである。
6.一部の実施形態では、上記の段落のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178、G179、T180およびG181に対応する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失をさらに含む。
7.一部の実施形態では、上記の段落のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178およびG179またはT180およびG181に対応するアミノ酸残基の欠失をさらに含む。
8.一部の実施形態では、上記の段落のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、G476、G477、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での突然変異をさらに含む。
9.一部の実施形態では、上記の段落のいずれかの変異α−アミラーゼは、サイトファーガ(Cytophaga)種由来であるか、またはバチルス(Bacillus)種由来ではない。
10.別の態様では、デンプンをオリゴ糖へ変換するための方法であって、デンプンを、有効量の段落1〜9のいずれかの変異アミラーゼと接触させる工程を含む方法が提供される。
11.別の態様では、段落1〜9のいずれかの変異アミラーゼを含む、デンプンを液化するための組成物が提供される。
12.別の態様では、T38、N126、F153、E187、I203、G476およびG477位に対応するアミノ酸残基の少なくとも1つおよび任意選択的に複数での突然変異と、任意選択的にR178、G179、T180およびG181に対応するアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異とを含む、親α−アミラーゼの組み換え変異体であって、変異α−アミラーゼまたは親α−アミラーゼは、ナンバリングのために使用される配列番号1に対して少なくとも60%、任意選択的に70%、任意選択的に80%、任意選択的に85%、任意選択的に90%または任意選択的に95%のアミノ酸配列同一性を有し、その変異体は、親α−アミラーゼまたは突然変異の非存在によってのみ変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した洗剤安定性および/または洗浄性能を有する、組み換え変異体が提供される。
13.一部の実施形態では、段落12の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異T38N、N126Y、F153W、E187P、I203Y、G476KおよびG477Eの少なくとも1つおよび任意選択的に複数を含む。特定の実施形態では、段落12の変異α−アミラーゼは、詳細にはF153位での突然変異を含まない。
14.一部の実施形態では、段落12または13の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、T129位での突然変異をさらに含む。
15.一部の実施形態では、段落14の変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異T129Iをさらに含む。
16.一部の実施形態では、段落12〜15のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178およびG179またはT180およびG181に対応するアミノ酸残基の欠失をさらに含む。
17.一部の実施形態では、段落12〜16のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での突然変異をさらに含む。
18.一部の実施形態では、段落12〜17のいずれかの変異α−アミラーゼは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、N88、N134および/またはL171に対応するアミノ酸残基での突然変異を欠如している。
19.一部の実施形態では、段落12〜18のいずれかの変異α−アミラーゼは、サイトファーガ(Cytophaga)種由来であるか、またはバチルス(Bacillus)種由来ではない。
20.別の態様では、表面からデンプン質の染みまたは汚れを除去するための方法であって、その表面を、有効量の段落12〜19のいずれかの変異アミラーゼと接触させる工程と、水性組成物中で溶解するより小さいデンプン由来分子を生成し、それにより表面からデンプン質の染みを除去するために、ポリペプチドが、デンプン質の染み中に存在するデンプン成分を加水分解することを可能にする工程とを含む方法が提供される。
21.別の態様では、段落12〜20のいずれかの変異アミラーゼを含む洗剤組成物が提供される。
本組成物および方法のこれらおよび他の態様および実施形態は、本明細書の説明および図面から明白になるであろう。
デンプン基質と、α−アミラーゼ変異体C16EおよびC16E−AYとのインキュベーションの結果として生じる酵素1mg当たりのピーク流動性値を示すグラフである。 デンプン基質と、α−アミラーゼ変異体C16EおよびC16E−AYとのインキュベーションの結果として生じる酵素1mg当たりの最終流動性値を示すグラフである。 デンプン基質と、C16Eをベースとするα−アミラーゼ変異体とのインキュベーションの結果として生じる酵素1mg当たりのピーク流動性値を示すグラフである。 デンプン基質と、C16Eをベースとするα−アミラーゼ変異体とのインキュベーションの結果として生じる酵素1mg当たりの最終流動性値を示すグラフである。
変異α−アミラーゼ酵素に関する組成物および方法について記載する。変異アミラーゼ酵素の典型的な用途は、デンプンの液化および糖化のため、洗濯、食器洗浄および他の用途におけるデンプン質の染みを洗浄するため、繊維加工産業(例えば、糊抜き)のため、消化性を改善するための動物飼料において、ならびに製パンおよび醸造のためである。以下では、本組成物および方法のこれらおよび他の態様について詳細に記載する。
本組成物および方法の様々な態様および実施形態について説明する前に、以下の定義および略語について説明する。
1.定義および略語
この詳細な説明によると、以下の略語および定義が適用される。文脈が明白に他のことを指示していない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、複数の対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば、「酵素」という言及は、複数のそのような酵素を含み、「用量」という言及は、1つ以上の用量および当業者であれば公知であるその均等物を含む。
本明細書は、読みやすくするために多くのセクションで編成されている。しかしながら、読者は、1つのセクションでなされた記載を他のセクションに適用できることを理解できるであろう。このように、本開示の異なるセクションで使用された見出しを限定的であると解釈すべきではない。
他に特に定義しない限り、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は、当業者によって通常理解される意味と同一の意味を有する。下記では、以下の用語を提供する。
1.1.略語および頭字語
以下の略語/頭字語は、他に特に規定しない限り、以下の意味を有する。
ABTS 2,2−アジノ−ビス−3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸
AEまたはAEO アルコールエトキシレート
AESまたはAEOS アルコールエトキシスルフェート
AkAA アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)α−アミラーゼ
AnGA アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ
AOS α−オレフィンスルホネート
AS アルキル硫酸塩
cDNA 相補的DNA
ct/kg セント/kg(米国で通用)
CMC カルボキシメチルセルロース
DE デキストロース当量
DNA デオキシリボ核酸
DPn n個のサブユニットを有する糖重合度
dsまたはDS 乾燥固体
DTMPA ジエチレントリアミン五酢酸
EC 酵素委員会
EDTA エチレンジアミン四酢酸
EO エチレンオキシド(ポリマー断片)
EOF 発酵の終了
FH フランス硬度
GA グルコアミラーゼ
GAU/g(ds) グルコアミラーゼ活性単位/g(乾燥固体含量)
GH 一般硬度
HDL 高密度液体洗剤
HDD 強力粉末洗剤
HSG 高泡立ち顆粒洗剤
HFCS 高フルクトースコーンシロップ
HgGA フミコラ・グリセア(Humicola grisea)グルコアミラーゼ
IPTG イソプロピルβ−D−チオガラクトシド
IRS 不溶性残留デンプン
kDa キロダルトン
LAS 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
LAT、BLA B.リケニホルミス(B.licheniformis)アミラーゼ
MW 分子量
MWU 修正ウォルゲムート単位;1.6×10−5mg/MWU=活性の単位
NCBI 全米バイオテクノロジー情報センター
NOBS ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩
NTA ニトリロ酢酸
OxAm Purastar HPAM 5000L(Danisco US Inc.)
PAHBAH p−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド
PEG ポリエチレングリコール
pI 等電点
PI 性能指数
ppm 百万分の1、例えば乾燥固体1g当たりのタンパク質(μg)
PVA ポリ(ビニルアルコール)
PVP ポリ(ビニルピロリドン)
RCF 相対遠心力/求心力(すなわち、x重力)
RNA リボ核酸
SAS アルカンスルホン酸塩
SDS−PAGE ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動法
SSF 同時の糖化および発酵
SSU/固体(g) 可溶性デンプン単位/乾燥固体(g)
sp. 種
TAED テトラアセチルエチレンジアミン
Tm 融解温度
TrGA トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)グルコアミラーゼ
w/v 重量/体積
w/w 重量/重量
v/v 体積/体積
wt% 重量%
℃ 摂氏温度
O 水
dHOまたはDI 脱イオン水
dIHO 脱イオン水、Milli−Q濾過
gまたはgm グラム
μg マイクログラム
mg ミリグラム
kg キログラム
μLおよびμl マイクロリットル
mLおよびml ミリリットル
mm ミリメートル
μm マイクロメートル
M モル
mM ミリモル
μM マイクロモル
U 単位
sec 秒
min(s) 分
hr(s) 時間
DO 溶存酸素
Ncm ニュートン・センチメートル
ETOH エタノール
eq. 当量
N 規定の
uPWA ピロコッカス・ウーゼイ(Pyrococcus woesei)に由来する変異α−アミラーゼ
PWA ピロコッカス・ウーゼイ(Pyrococcus woesei)に由来するα−アミラーゼ
MWCO 分子量カットオフ
SSRL スタンフォード大学シンクロトン放射光源研究所
PDB タンパク質データベース
CAZy 糖質関連酵素データベース
Tris−HCl トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
1.2.用語の定義
用語「アミラーゼ」または「デンプン分解酵素」は、特にデンプンの分解を触媒することができる酵素を指す。α−アミラーゼは、デンプン中のα−D−(1→4)O−グリコシド結合を切断するヒドロラーゼである。一般に、α−アミラーゼ(EC3.2.1.1;α−D−(1→4)−グルカングルカノヒドロラーゼ)は、無作為方法でデンプン分子内のα−D−(1→4)O−グリコシド結合を切断して、3つ以上の(1−4)−α−結合D−グルコース単位を含有する多糖類を生成するエンド作用性酵素であると定義される。これとは対照的に、エキソ作用性デンプン分解酵素、例えばβ−アミラーゼ(EC3.2.1.2;α−D−(1→4)−グルカンマルトヒドロラーゼ)およびマルトジェニックα−アミラーゼ(EC3.2.1.133)のような一部の生成物特異的アミラーゼは、基質の非還元末端から多糖分子を切断する。β−アミラーゼ、α−グルコシダーゼ(EC3.2.1.20;α−D−グルコシドグルコヒドロラーゼ)、グルコアミラーゼ(EC3.2.1.3;α−D−(1→4)−グルカングルカノヒドロラーゼ)ならびにマルトテトラオシダーゼ(EC3.2.1.60)およびマルトヘキサオシダーゼ(EC3.2.1.98)のような生成物特異的アミラーゼは、特定の長さのマルトオリゴ糖または特定のマルトオリゴ糖の濃縮シロップを生成することができる。
用語「デンプン」は、植物の複合多糖炭水化物からなる、式(C6H10O5)x(式中、Xは任意の数であり得る)を備えるアミロースおよびアミロペクチンからなる任意の物質を指す。この用語には、植物系物質、例えば穀物、穀草類、草類、塊茎および根ならびにより詳細には小麦、大麦、トウモロコシ、ライ麦、米、ソルガム、フスマ、キャッサバ、キビ、ミロ、ジャガイモ、サツマイモおよびタピオカから得られた物質が含まれる。用語「デンプン」には、粒状デンプンが含まれる。用語「粒状デンプン」は、生の、すなわち未調理デンプン、例えば糊化を受けていないデンプンを指す。
ポリペプチドに関連する「野生型」、「親」または「参照」という用語は、1つ以上のアミノ酸の位置での人為的な置換、挿入または欠失を含まない天然型ポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関連する「野生型」、「親」または「参照」という用語は、人為的なヌクレオシド変化を含まない天然型ポリヌクレオチドを指す。しかし、野生型、親または参照のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、天然型ポリヌクレオチドに限定されず、野生型、親または参照ポリペプチドをコードする任意のポリヌクレオチドを包含することに留意されたい。
野生型ポリペプチドへの言及は、ポリペプチドの成熟形を含むと理解される。「成熟」ポリペプチドまたはその変異体は、例えば、そのポリペプチドの発現中または発現後のポリペプチドの未熟系から切断されて、その中にシグナル配列が非存在であるポリペプチドまたは変異体である。
ポリペプチドに関する用語「変異体」は、アミノ酸の1つ以上の天然型または人為的置換、挿入または欠失を含むという点で特定の野生型、親または参照ポリペプチドと異なるポリペプチドを指す。同様に、ポリヌクレオチドに関する用語「変異体」は、ヌクレオチド配列において特定の野生型、親または参照ポリヌクレオチドと異なるポリヌクレオチドを指す。野生型、親または参照ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの同一性は、文脈から明らかになるであろう。
本α−アミラーゼの場合、「活性」は、本明細書で記載するように測定できるα−アミラーゼ活性を指す。
用語「性能の利点」は、分子の望ましい特性における改良を意味する。典型的な性能の利点には、デンプン基質の増加した加水分解、増加した穀物、穀草類または他のデンプン基質の液化性能、増加した洗浄性能、増加した耐熱性、増加した洗剤安定性、増加した貯蔵安定性、増加した溶解性、変化したpHプロファイル、減少したカルシウム依存性、増加した比活性、改質された基質特異性、改質された基質結合、改質されたpH依存性活性、改質されたpH依存性安定性、増加した酸化安定性および増加した発現が含まれるがそれらに限定されない。一部の場合、性能利点は、相当に低い温度で実現される。一部の場合、性能利点は、相当に高い温度で実現される。
用語「プロテアーゼ」および「プロテイナーゼ」は、タンパク質を形成するペプチドまたはポリペプチド鎖内でアミノ酸を一緒に結合するペプチド結合の加水分解を意味する、「タンパク質分解」または「タンパク質分解的切断」を実施する能力を有する酵素タンパク質を指す。タンパク質消化酵素としてのプロテアーゼのこの活性は、「タンパク質分解活性」と呼ばれる。タンパク質分解活性を測定するために多数の周知の手法が存在する(例えば、Fiechter(ed.),Advances in Biochemical Engineering/Biotechnology(1988)におけるKalisz,“Microbial Proteinases”を参照されたい)。例えば、タンパク質分解活性は、各プロテアーゼが市販の基質を加水分解する能力を分析する比較アッセイによって解明することができる。プロテアーゼまたはタンパク質分解活性の分析において有用な典型的な基質には、ジメチルカゼイン(Sigma C−9801)、ウシのコラーゲン(Sigma C−9879)、ウシのエラスチン(Sigma E−1625)およびウシのケラチン(ICN Biomedical 902111)が含まれるがそれらに限定されない。これらの基質を利用する比色アッセイは、当技術分野において周知である(例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれる国際公開第99/34011号パンフレット;および米国特許第6,376,450号明細書を参照されたい)。pNAアッセイ(例えば、Del Mar et al.,Anal.Biochem.99:316−320[1979]を参照されたい)も、勾配溶出中に収集される分画についての活性酵素濃度を決定する際に利用される。本アッセイは、酵素が可溶性合成ペプチド基質、例えばスクシニル−アラニン−アラニン−プロリン−フェニルアラニン−p−ニトロアニリド(suc−AAPF−pNA)を加水分解し、C末端アミノ酸(フェニルアラニン)とp−NAとの間で切断が発生するにつれてp−ニトロアニリンが遊離されて、加水分解反応から黄色の生成を誘発する、分光計上で410nmにおいて測定され、活性酵素濃度に比例する速度を測定する。色変化の測定は、反応速度の計算を可能にする。さらに、280nm(ナノメートル)での吸光度測定値を使用すると、総タンパク質濃度を決定することができる。活性酵素/総タンパク質比は、参照標準物質が使用された場合に酵素純度を生じさせる。
用語「セリンプロテアーゼ」は、それらの酵素中でセリンが酵素活性部位で求核性アミノ酸として機能するタンパク質中のペプチド結合を切断する酵素を指す。セリンプロテアーゼは、それらの構造に基づいて、キモトリプシン様(トリプシン様)またはサブチリシン様の2つの広義のカテゴリーに分類される。洗濯用洗剤および食器洗浄用洗剤中で最も一般的に使用されるのは、セリンプロテアーゼ、特にサブチリシン類である。
用語「TIMバレル」は、ペプチド骨格に沿って交互に入れ替わる8本のαヘリックスおよび8本の平行なβストランドを含む三次元ポリペプチド構造を指す。
ポリペプチド内のアミノ酸残基に関連する用語「表面が露出した」は、ポリペプチドが無傷で適正に折り畳まれている、すなわち変性も断片化もしていない場合にポリペプチドの外面上にある残基を指す。α−アミラーゼの場合、この構造がTIMバレルと呼ばれる。
ポリペプチド内のアミノ酸残基に関連する用語「非標準」は、デフォルトパラメーターを使用してClustal Wを用いて、類似の分子のアミノ酸配列アラインメントに基づいて所定の位置で通常見いだされない残基を指す。一部の場合、特定の残基は、類似の分子10個中の1個、20個中の1個、30個中の1個、50個中の1個または100個中の1個の位置でのみ見いだされる。
「組み合わせ変異体」は、2つ以上の突然変異、例えば2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10、またはそれを超える置換、欠失および/または挿入を含む変異体である。
「結合可能な突然変異」は、組み合わせ変異体を作成するために使用できる任意のアミノ酸位置での突然変異である。結合可能な突然変異は、発現、活性または安定性のいずれも有意には減少させずに、分子(この場合にはアミラーゼ)の少なくとも1つの所望の特性を改良する。
「カルシウム結合ループ内の残留している非G残基」、「カルシウム結合ループ内の残留している非Gアミノ酸残基」などの用語および類似の用語は、親α−アミラーゼのカルシウム結合ループ内の少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失後に変異体内に残留しており、かつグリシン残基ではない、変異α−アミラーゼのカルシウム結合ループ内のアミノ酸残基を指す。非G残基は、大多数のα−アミラーゼ内に2つが存在し、かつ親α−アミラーゼのカルシウム結合ループ内の2つのXG残基対の1つのペアワイズ欠失後に残留している非G残基であり得る「XG」対のメンバーであり得る。
G/Sモチーフ(配列番号1の178〜181位にある残基に対応する)内の(ナンバリングのために配列番号1を使用して)132位での残基と残留している非G残基との間の「安定化相互作用」は、主題アミノ酸残基の側鎖間で形成される水素結合または塩橋を指す。安定化は、例えば1つの残基が事前に選択されたpHで正荷電している場合、他方は負荷電していて、総荷電はゼロであるように、相互作用する残基を平衡させる荷電の結果として生じる。
用語「組換え」は、主題細胞、核酸、タンパク質またはベクターに関して使用した場合、主題がその自然状態から修飾されていることを示す。したがって、例えば、組換え細胞は、細胞の天然(非組換え)形内で見いだされない遺伝子を発現するか、または異なるレベルでもしくは自然で見いだされる条件と異なる条件下で天然遺伝子を発現する。組換え核酸は、天然配列と1つ以上のヌクレオチドが相違し、および/または例えば発現ベクター内の異種プロモーターなどの異種配列と機能的に連結している。組換えタンパク質は、天然配列と1つ以上のアミノ酸が異なり得、および/または異種配列と融合している。アミラーゼをコードする核酸を含むベクターは、組換えベクターである。
用語「回収された」、「単離された」および「分離された」は、自然に見いだされるようにそれが自然に結び付いている少なくとも1つの他の物質もしくは構成成分から回収されている化合物、タンパク質(ポリペプチド)、細胞、核酸、アミノ酸または他の特定の物質もしくは構成成分を指す。それらの「単離された」ポリペプチドには、異種宿主細胞内で発現した分泌ポリペプチドを含有する細胞培養ブロスが含まれるが、それに限定されない。
用語「精製された」は、相当に純粋な状態、例えば、少なくとも約90%純粋、少なくとも約95%純粋、少なくとも約98%純粋または少なくとも約99%純粋でさえある物質(例えば、単離ポリペプチドまたはポリヌクレオチド)を指す。
用語「濃縮された」は、約50%純粋、少なくとも約60%純粋、少なくとも約70%純粋または少なくとも約70%純粋でさえある物質(例えば、単離ポリペプチドまたはポリヌクレオチド)を指す。
酵素に関連する用語「熱安定性の」および「熱安定性」は、酵素が高温への曝露後に活性を保持する能力を指す。酵素、例えばアミラーゼ酵素の熱安定性は、その時間中に規定条件下で酵素活性の半分が失われる、分、時間または日数で与えられるその半減期(t1/2)によって測定できる。半減期は、高温への曝露(すなわち、高温によるチャレンジ)後の残留α−アミラーゼ活性を測定することによって計算できる。
酵素に関連する「pH範囲」は、酵素が触媒活性を示すpH値の範囲を指す。
酵素に関連する用語「pH安定性の」および「pH安定性」は、酵素が規定の時間(例えば、15分間、30分間、1時間)にわたる広範囲のpH範囲にわたり活性を保持する能力に関する。
用語「アミノ酸配列」は、用語「ポリペプチド」、「タンパク質」および「ペプチド」と同義語であり、互換的に使用される。そのようなアミノ酸配列が活性を示す場合、それらは「酵素」と呼ぶことができる。アミノ酸残基に対して従来型の1文字コードまたは3文字コードが使用され、アミノ酸配列は、標準のアミノからカルボキシ末端方向(すなわち、N→C)で表示する。
用語「核酸」は、ポリペプチドをコードできるDNA、RNA、ヘテロ二本鎖および合成分子を含む。核酸は、一本鎖または二本鎖であり得、化学修飾を含有することができる。用語「核酸」および「ポリヌクレオチド」は、互換的に使用される。遺伝コードは縮重しているため、特定のアミノ酸をコードするために2個以上のコドンを使用することができ、本組成物および方法は、特定アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を包含する。他に規定しない限り、核酸配列は、5’−から3’−の方向に表示される。
「ハイブリダイゼーション」は、ブロットハイブリダイゼーション技術およびPCR技術中に発生するように、核酸の1本の鎖が相補鎖と二本鎖とを形成する、すなわち塩基対形成するプロセスを指す。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、次の条件:65℃および0.1×SSC(式中、1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸三ナトリウム(pH7.0)である)下でのハイブリダイゼーションによって例示される。ハイブリダイズした二本鎖核酸は、ハイブリダイズした核酸の2分の1が相補的鎖と対にならない融解温度(Tm)を特徴とする。二本鎖内のミスマッチヌクレオチドはTmを低下させる。変異α−アミラーゼをコードする核酸は、配列番号2のヌクレオチドとその同一相補体との間で形成された二本鎖と比較して1℃〜3℃以上低いTmを有する可能性がある。
「合成」分子は、生物によるのではなく。むしろin vitro化学合成または酵素合成によって生成される。
細胞に関して使用される用語「形質転換された」、「安定性で形質転換された」および「トランスジェニック」は、細胞が、そのゲノム内に組み込まれた非天然の(例えば、異種の)核酸配列を含有するか、または複数世代を通して維持されるエピソームとして運ばれることを意味する。
細胞内への核酸配列の挿入に関連して、用語「導入された」は、当技術分野において公知であるように「トランスフェクション」、「形質転換」または「形質導入」を意味する。
「宿主株」または「宿主細胞」は、その中に関心対象のポリペプチド(例えば、アミラーゼ)をコードするポリヌクレオチドを含む、発現ベクター、ファージ、ウイルスまたは他のDNA構築物が導入されている生物である。典型的な宿主株は、関心対象のポリペプチドを発現でき、および/または糖類を発酵できる微生物細胞(例えば、細菌、糸状菌および酵母)である。用語「宿主細胞」には、細胞から作成されたプロトプラストが含まれる。
ポリヌクレオチドまたはタンパク質に関連した用語「異種の」は、宿主細胞中で自然には発生しないポリヌクレオチドまたはタンパク質に関する。
ポリヌクレオチドまたはタンパク質に関連した用語「内因性の」は、宿主細胞中で自然に発生するポリヌクレオチドまたはタンパク質に関する。
用語「発現」は、それによりポリペプチドが核酸配列に基づいて生成されるプロセスに関する。このプロセスには、転写および翻訳の両方が含まれる。
「選択的マーカー」または「選択可能なマーカー」は、遺伝子を運んでいる宿主細胞の選択を容易にするために宿主内で発現させることのできる遺伝子を指す。選択可能なマーカーの例としては、抗生物質(例えば、ハイグロマイシン、ブレオマイシンもしくはクロラムフェニコール)および/または宿主細胞に代謝上の利点、例えば栄養上の利点を付与する遺伝子が挙げられるが、これらに限定されない。
「ベクター」は、核酸を1種以上の細胞型に導入するように設計されたポリヌクレオチド配列を指す。ベクターには、クローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター、プラスミド、ファージ粒子、カセットなどが含まれる。
「発現ベクター」は、関心対象のポリペプチドをコードするDNA配列を含むDNA構築物を意味するが、そのコーディング配列は、好適な宿主内のDNAの発現を実施できる好適な制御配列に機能的に連結している。そのような制御配列としては、転写を生じさせるプロモーター、転写を制御する任意選択的オペレーター配列、mRNA上の好適なリボソーム結合部位をコードする配列、エンハンサーならびに転写および翻訳の終了を制御する配列を含むことができる。
用語「機能的に連結した」は、特定の構成成分が意図された方法で機能することを許容する関係(並列を含むがそれに限定されない)にあることを指す。例えば、調節配列は、コーディング配列の発現が調節配列の制御下にあるようにコーディング配列に機能的に連結している。
「シグナル配列」は、細胞外部へのタンパク質の分泌を容易にする、タンパク質のN末端部分に付着しているアミノ酸の配列である。細胞外タンパク質の成熟形は、分泌プロセス中に切断して除かれるシグナル配列を欠如している。
「生物活性」は、例えば酵素活性などの特定の生物活性を有する配列を指す。
用語「比活性」は、特定条件下で単位時間当たりの酵素または酵素調製物によって生成物に変化させることのできる基質のモル数を指す。比活性は、一般に単位(U)/mg(タンパク質)として表示される。
本明細書で使用する「水の硬度」は、水中に存在する無機質(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)の尺度である。
「材料見本」は、そこに適用された染みを有する織物などの一片の材料である。材料は、例えば、綿、ポリエステルまたは天然繊維と合成繊維との混合物から製造された織物であり得る。材料見本は、さらに、紙、例えば濾紙もしくはニトロセルロース、または例えば陶器、金属もしくはガラスなどの一片の硬質材料であってもよい。アミラーゼについて、染みは、デンプンベースであるが、血液、牛乳、インク、草、茶、ワイン、ホウレンソウ、グレイビー、チョコレート、卵、チーズ、粘土、顔料、油またはこれらの化合物の混合物を含むことができる。
「小さい材料見本」は、単一孔穿孔機を用いて切断された、または注文製造された96孔穿孔装置を用いて切断された1切片の材料見本であり、ここで、多孔パンチのパターンは、標準96ウエルマイクロタイタープレートに適合さているか、またはその切片が別の方法で材料見本から取り除かれている。材料見本は、布地、紙、金属または他の好適な材料の材料見本であり得る。小さい材料見本は、それが24ウエル、48ウエルもしくは96ウエルマイクロタイタープレートのウエル内に配置される前または配置された後のいずれかに付着された染みを有する可能性がある。小さい材料見本は、材料の小片に染みを適用することによって作成することもできる。例えば、小さい材料見本は、直径が5/8’’または0.25’’の染み付き片であり得る。注文製造された穿孔機は、96ウエルプレートの全ウエルに96片の材料見本を同時に送達する方法で設計される。この装置は、同一の96ウエルプレートに単純に複数回装填することによって1ウエル当たり2個以上の材料見本の送達を可能にする。多孔穿孔機は、24ウエル、48ウエルまたは96ウエルプレートを含むがそれらに限定されない任意のフォーマットプレートに材料見本を同時に送達することを想定され得る。別の想定可能な方法では、汚れ試験プラットフォームは、金属、プラスチック、ガラス、陶器または固体基質でコーティングされている他の好適な材料から製造されたビーズであり得る。1つ以上のコーティングされたビーズは、次に好適なバッファーおよび酵素を含有する、96ウエル、48ウエルまたは24ウエルプレート以上の大きいフォーマットのウエル内に配置される。
「アミラーゼを含む培養細胞材料」または類似の用語は、構成成分としてアミラーゼを含む細胞溶解物または上清(培地を含む)を指す。細胞材料は、アミラーゼを生成する目的のために培養中で増殖される異種宿主由来であり得る。
「配列同一性率(%)」は、特定配列が、デフォルトパラメーターを備えるCLUSTAL Wアルゴリズムを使用して整列させた場合、特定参照配列内のアミノ酸残基と同一である少なくとも所定のパーセンテージのアミノ酸残基を有することを意味する。Thompson et al.(1994)Nucleic Acids Res.22:4673−4680を参照されたい。CLUSTAL Wアルゴリズムのためのデフォルトパラメーターは、次の通りである。
ギャップオープニングペナルティー:10.0
ギャップエクステンションペナルティー:0.05
タンパク質重量マトリックス:BLOSUMシリーズ
DNA重量マトリックス:IUB
ディレイ発散配列(%):40
ギャップ分離距離:8
DNA遷移重量:0.50
親水性残基のリスト:GPSNDQEKR
負のマトリックスの使用:OFF
トグル残基トクイテキペナルティ:ON
トグルシンスイセイペナルティ:ON
トグル末端ギャップペナルティ:OFF
欠失は、参照配列と比較して非同一の残基として計数される。いずれかの末端で発生している欠失が含まれる。例えば、配列番号1の成熟CspAmy2ポリペプチドのC末端の5つのアミノ酸欠失を有する変異体は、成熟ポリペプチドに対して99%の配列同一性率(612/617個の同一残基×100、最も近い整数に丸めた)を有するであろう。そのような変異体は、成熟アミラーゼポリペプチドに対して「少なくとも99%の配列同一性」を有する変異体に包含されるであろう。
「融合」ポリペプチド配列は、2つの主題ポリペプチド配列間のペプチド結合によって接続されており、すなわち機能的に連結されている。
用語「糸状菌」は、ユウミコチナ(Eumycotina)亜門の全ての糸状体、特にペジゾミコチナ(Pezizomycotina)種を指す。
用語「重合度」(DP)は、所定の糖中のアンヒドログルコピラノース単位の数(n)を指す。DP1の例は、単糖類のグルコースおよびフルクトースである。DP2の例は、二糖類のマルトースおよびスクロースである。用語「DE」または「デキストロース当量」は、シロップ中の全炭水化物の分画としての還元糖、すなわちD−グルコースのパーセンテージであると定義される。
用語「乾燥固体含量」(ds)は、乾燥重量%ベースでのスラリーの総固体に関する。用語「スラリー」は、不溶性固体を含有する水性混合物を指す。
語句「同時の糖化および発酵(SSF)」は、例えばエタノール産生微生物などの微生物有機体およびアミラーゼなどの少なくとも1種の酵素が同一プロセス工程中に存在する生化学薬品の製造におけるプロセスを指す。SSFには、(顆粒状、液化または可溶化)デンプン基質のグルコースを含む糖類への同時の加水分解、および同一反応容器内でのアルコールまたは他の生化学材料または生体材料への糖類の発酵が含まれる。
「エタノール産生微生物」は、糖またはオリゴ糖をエタノールに変換させる能力を備える微生物を指す。
用語「発酵飲料」は、発酵プロセス、例えば微生物発酵、例えば細菌および/または真菌発酵などを含む方法によって生成された任意の飲料を指す。「ビール」は、そのような発酵飲料の一例であり、用語「ビール」は、デンプン含有植物材料の発酵/醸造によって製造された任意の発酵麦芽汁を含むことが意図されている。ビールは、麦芽もしくは添加剤または麦芽および添加剤の任意の組み合わせからのみ製造されることが多い。ビールの例としては、フルモルトビール、「ビール純粋令」の下で醸造されたビール、エール、インディアペイルエール、ラガー、ピルスナー、ビター、発泡酒(第2のビール)、第3のビール、ドライビール、ニアビール、ライトビール、低アルコールビール、低カロリービール、ポーター、ボック、ドップルボック、スタウト、ポーター、麦芽酒、ノンアルコールビール、ノンアルコール麦芽酒などが挙げられるが、また別の穀物飲料および麦芽飲料、例えばフルーツ風味の麦芽飲料、例えばシトラス系風味の、例えばレモン風味、オレンジ風味、ライム風味もしくはベリー風味の麦芽飲料、酒風味の麦芽飲料、例えばウォッカ風味、ラム風味もしくはテキーラ風味の麦芽酒またはコーヒー風味の麦芽飲料、例えばカフェイン風味の麦芽酒なども挙げられる。
用語「麦芽」は、任意の麦芽入り穀物、例えば麦芽入り大麦または小麦を指す。
用語「添加剤」は、例えば大麦麦芽または小麦麦芽などの麦芽ではない植物材料を含有する任意のデンプンおよび/または糖を指す。添加剤の例としては、一般的なコーングリッツ、精製コーングリッツ、醸造用粉砕酵母、米、ソルガム、精製コーンスターチ、大麦、大麦デンプン、脱穀大麦、小麦、小麦デンプン、焙焼穀物、穀物フレーク、ライ麦、オート麦、ジャガイモ、タピオカ、キャッサバおよび例えばコーンシロップ、サトウキビシロップ、転化糖、大麦および/または小麦シロップなどのシロップが挙げられる。
用語「マッシュ」は、後に麦芽汁と使用済み穀物とに分離される、水と混和された植物材料、例えば製粉用穀物、例えば破砕大麦麦芽、破砕大麦および/もしくは他の添加剤またはそれらの組み合わせを含有する任意のデンプンおよび/または糖の水性スラリーを指す。
用語「麦芽汁」は、マッシュ化中に挽いた穀物を抽出した後に放出される未発酵酒を指す。
「ヨウ素陽性デンプン」または「IPS」は、(1)液化および糖化後に加水分解されないアミロース、または(2)老化デンプンポリマーを指す。糖化デンプンまたは糖蒸留酒がヨウ素を用いて試験されると、高DPnアミロースまたは老化デンプンポリマーは、ヨウ素に結合し、特徴的な青色を生成する。したがって、糖蒸留酒は、「ヨウ素陽性糖」、「青色糖」または「ブルー糖」と呼ばれる。
用語「老化デンプン」または「デンプン老化」は、デンプンペーストまたはゲルにおいて老化すると自然に発生する変化を意味する。
用語「約」は、参照値の±15%を指す。
2.α−アミラーゼ変異体
本組成物および方法の1つの態様は、工業用途におけるそれらの性能を改良する突然変異の組み合わせを含む変異α−アミラーゼ酵素である。組み合わせ変異体は、Jeang,C−L et al.((2002)Applied and Environmental Microbiology,68:3651−54)によって以前に記載された、サイトファーガ(Cytophaga)種由来のα−アミラーゼ(本明細書では「CspAmy2アミラーゼ」)を使用して最初に見いだされた。CspAmy2 α−アミラーゼポリペプチドの成熟形のアミノ酸配列は、下記に配列番号1として示した。
Figure 2019500058
配列番号1では、R178およびG179に下線を付した。R178およびG179の両方の欠失を有するサイトファーガ(Cytophaga)種α−アミラーゼの変異体(本明細書では「CspAmy2−v1」)についても記載されている(Shiau,R−J.et al.(2003)Applied and Environmental Microbiology,69:2383−85)。成熟CspAmy2−v1 α−アミラーゼポリペプチドのアミノ酸配列は、下記に配列番号2として示した。
Figure 2019500058
出発点としての配列番号2を使用して、多数の組み合わせCspAmy2変異体が以前に作成され、試験された(例えば、参照により組み込まれる国際公開第2014/164777号パンフレットを参照されたい)。最高に機能する変異体は、望ましい特性を改良した追加の突然変異と一緒に、一般に、E187またはS241のいずれかに対応するアミノ酸位置で安定化突然変異を含んでいた。
本明細書では、選択された用途における高レベルの性能を提供するように特別仕立てされているCspAmy2のさらに改良された変異体について記載する。本組成物および方法の全実施形態は、ナンバリングのために配列番号1を参照して記載する。しかし、本組成物および方法は、CspAmy2変異体に限定されない。
一部の実施形態では、本組成物および方法には、N126、F153、T180、E187およびI203位で以前に同定された突然変異の1つ、複数または全部と組み合わせて、R375に対応するアミノ酸残基および任意選択的にS360に対応するアミノ酸残基での突然変異を有する変異組み換えα−アミラーゼが含まれる。S241位(特にS241QまたはS241A位)での突然変異は、E187位での突然変異に対して置換すると予想されるが、これら2つの突然変異は組み合わされてはならない。
一部の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、突然変異R375Yおよび任意選択的にS360Aと、N126Y、F153W、T180H、T180D、E187PおよびI203Yからなる群に対応する1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異および任意選択的に少なくとも2つの突然変異、複数の突然変異または全突然変異を含む。特定の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、突然変異R375YおよびS360Aの両方を含む。
一部の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、G476、G477、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での1つ以上の以前に記載された突然変異をさらに含む。
一部の実施形態では、本変異体は、親α−アミラーゼまたは突然変異の非存在によってのみ変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した低pH安定性および/またはデンプン液化活性を有する。
一部の実施形態では、親α−アミラーゼの組み換え変異体は、T38、N126、F153、E187、I203、G476およびG477位に対応するアミノ酸残基の少なくとも1つ、複数または全部でさえのアミノ酸残基での突然変異を含む。上述のように、S241位(特にS241QまたはS241A位)での突然変異は、E187位での突然変異に対して置換すると予想されるが、これら2つの突然変異は組み合わされてはならない。特定の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、突然変異T38N、N126Y、F153W、E187P、I203Y、G476KおよびG477Eの少なくとも1つ、複数または全部さえを含む。一部の実施形態では、本変異体は、T129での突然変異をさらに含む。特定の実施形態では、本突然変異は、T129Iである。
一部の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、G476、G477、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での1つ以上の以前に記載された突然変異をさらに含む。
一部の実施形態では、本変異体は、N88、N134および/またはL171位に対応する1つ、2つまたは全アミノ酸残基での突然変異を欠如している。
一部の実施形態では、本変異体は、親α−アミラーゼまたは突然変異の非存在によってのみ変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した洗剤安定性および/または洗浄性能を有する。
一部の実施形態では、上述の変異α−アミラーゼのいずれかは、ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178、G179、T180およびG181に対応するカルシウム結合ループに隣接するXG/Sモチーフ内に1つの欠失をさらに含む。一部の実施形態では、本変異α−アミラーゼは、R178およびG179またはT180およびG181に対応するアミノ酸残基の隣接するペアワイズ欠失を含む。R178およびG179に対応するアミノ酸残基内の欠失は、「ΔRG」と呼ばれるが、他方では、T180およびG181に対応するアミノ酸残基内の欠失は、「ΔTG」と呼ぶことができる。この命名は、親分子内に最初に存在するアミノ酸残基に依存して自然に変化するであろう。
突然変異の典型的な組み合わせを(ナンバリングのために配列番号1を使用して)、以下に示す。
N126Y+F153W+T180H+E187P+I203Y+R375Y
N126Y+F153W+T180H+E187P+I203Y+S360A+R375Y
T38N+N126Y+F153W+T180D+E187P+I203Y+G476K+G477E
T38N+N126Y+T129I+F153W+T180D+E187P+I203Y+G476K+G477E
上記の突然変異の組み合わせの全部は、R178、G179、T180および/またはG181に対応する位置での上記の欠失と結び付けて使用することが企図されている。そのような欠失は、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼの場合のように天然型であり得る。
多数の細菌(および他の)α−アミラーゼは、同一の折り畳みを共有し、多くの場合、有意なアミノ酸配列同一性および場合により同一の突然変異からの利点を共有することが知られており、このため、突然変異は、他の親アミラーゼに転移可能であると予想される。アミノ酸配列によって同定される他のα−アミラーゼ内の対応するアミノ酸位置は、デフォルトパラメーターを用いてClustal Wを使用して、CspAmy2(配列番号1)を使用してアラインメントする。上記の突然変異が性能利点を生成する可能性が高いα−アミラーゼには、類似の折り畳みを有し、および/または周知のバチルス(Bacillus)種のアミラーゼ(例えば、B.リケニホルミス(B.lichenifomis)(すなわち、BLAおよびLAT)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(すなわち、BSG)およびB.アミロリケファシエンス(B.amyloliquifaciens)(すなわち、P00692、BACAMおよびBAA))、糖質関連酵素データベース(CAZy)ファミリー13アミラーゼ、または以下では記述用語「Termamyl様」によって呼ぶ任意のアミラーゼのいずれかとの60%以上のアミノ酸配列同一性を有するα−アミラーゼが含まれる。典型的なα−アミラーゼには、バチルス種(Bacillus sp.)SG−1、バチルス種(Bacillus sp.)707、バチルス種(Bacillus sp.)DSM12368(すなわち、A7−7)、バチルス種(Bacillus sp.)DSM12649(すなわち、AA560)、バチルス種(Bacillus sp.)SP722、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)(DSM9014)およびKSMAP1378由来のα−アミラーゼが含まれるがそれらに限定されない。
読者は、α−アミラーゼが、上記に列挙した突然変異を自然に有する場合(すなわち、野生型α−アミラーゼが、既に突然変異であると同定された残基を含む場合)、特定の突然変異がそのα−アミラーゼに当てはまらないことを理解するであろう。しかし、他の記載された突然変異は、その位置での天然型残基と組み合せて機能することができる。
一部の実施形態では、本α−アミラーゼ変異体は、突然変異の指示された組み合わせおよび配列番号1との規定の程度のアミノ酸配列相同性/同一性、例えば、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%さえのアミノ酸配列相同性/同一性を有する。
一部の実施形態では、本α−アミラーゼ変異体は、突然変異の指示された組み合わせを有し、配列番号1との規定の程度のアミノ酸配列相同性/同一性、例えば、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%さえのアミノ酸配列相同性/同一性を有する親アミラーゼに由来する。
さらに、本アミラーゼは、任意の数の保存的アミノ酸置換を含むことができる。典型的な保存的アミノ酸置換を表1に列挙した。
Figure 2019500058
読者は、上述の保存的突然変異の一部を遺伝子操作によって生成することができ、他の保存的突然変異が、遺伝的または他の手段によって合成アミノ酸をポリペプチド内に導入することによって生成されることを理解するであろう。
本アミラーゼは、その場合にはシグナル配列を含む「前駆体」、「未成熟」もしくは「全長」、またはその場合にはシグナル配列を欠如している「成熟」である可能性がある。一般に、ポリペプチドの成熟形態が最も有用である。他に特に規定されていない限り、本明細書で使用するアミノ酸残基のナンバリングは、各アミラーゼポリペプチドの成熟形態を指す。本アミラーゼポリペプチドは、結果として生じたポリペプチドがアミラーゼ活性を保持する限り、N末端またはC末端を除去するために先端が切断されてもよい。
本アミラーゼは、それが第1アミラーゼポリペプチドの少なくとも一部分および第2アミラーゼポリペプチドの少なくとも一部分を含むという点で「キメラ」または「ハイブリッド」ポリペプチドであり得る(そのようなキメラアミラーゼは、近年、ドメイン−スワップアミラーゼとして「再発見」されている)。本アミラーゼは、異種シグナル配列、トラッキングまたは精製を可能にするエピトープなどをさらに含んでいてもよい。典型的な異種シグナル配列は、B.リケニホルミス(B.licheniformis)アミラーゼ(LAT)、枯草菌(B.subtilis)(AmyEまたはAprE)およびストレプトマイセス(Streptomyces)属CelA由来である。
2.5.変異アミラーゼポリペプチドをコードするヌクレオチド
別の態様では、変異アミラーゼポリペプチドをコードする核酸が提供される。この核酸は、特定のアミラーゼポリペプチド、または特定のアミラーゼとの規定の程度のアミノ酸配列同一性を有するアミラーゼをコードする可能性がある。
1つの例では、核酸は、配列番号1(シグナル配列をコードする核酸の部分を除く)との少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%さえの相同性/同一性を有するアミラーゼをコードする。遺伝子コードの縮重に起因して、複数の核酸が同一ポリペプチドをコードする可能性があることは理解されるであろう。
別の例では、核酸は、配列番号1(シグナル配列をコードする核酸の部分を除く)との少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%さえの相同性/同一性を有するアミラーゼをコードする(またはコードする核酸に相補的である)核酸にとってストリンジェントまたは極めてストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。
一部の実施形態では、核酸は、配列番号7の核酸にとって、またはこの核酸に相補的な核酸にとってストリンジェントまたは極めてストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。
核酸は、シグナル配列を含む「全長」(「fl」または「FL」)アミラーゼ、シグナル配列を欠如しているアミラーゼの成熟形のみ、または成熟形のN末端またはC末端を欠如しているアミラーゼの切断型をコードする可能性がある。
α−アミラーゼをコードする核酸は、宿主細胞中でα−アミラーゼを発現するために好適なベクター内の様々なプロモーターおよびレギュレーターと機能的に連結していてよい。典型的なプロモーターは、B.リケニホルミス(B.licheniformis)アミラーゼ(LAT)、枯草菌(B.subtilis)(AmyEまたはAprE)およびストレプトマイセス(Streptomyces)属CelA由来である。そのような核酸は、例えばキメラポリペプチドをコードするために他のコーディング配列と連結していてもよい。
3.変異アミラーゼの生成
本変異アミラーゼは、宿主細胞中において、例えば当技術分野で周知の方法を使用して、分泌または細胞内発現によって生成することができる。試料中のアミラーゼ活性を監視するために、例えば、培養培地中のグルコースなどの還元糖を直接測定するアッセイによるなど、好適なアッセイを使用できる。例えば、グルコース濃度は、グルコース試薬キットNo.15−UV(Sigma Chemical Co.)またはTechnicon Autoanalyzerなどの機器を使用して決定できる。α−アミラーゼ活性は、例えば、下記に記載するPAHBAHまたはABTSアッセイなどの任意の公知の方法によって測定することもできる。
発酵、分離および濃縮技術は当技術分野において周知であり、濃縮した変異α−アミラーゼポリペプチド含有溶液を調製するために従来型の方法を使用できる。
発酵後に発酵ブロスが得られ、アミラーゼ溶液を得るために、微生物細胞および残留生発酵材料を含む様々な懸濁固体が従来型分離技術によって除去される。濾過、遠心分離、精密濾過、回転真空ドラム濾過、限外濾過、遠心分離後に行われる限外濾過、抽出またはクロマトグラフィーなどが一般に使用される。
回収率を最適化するために、変異α−アミラーゼポリペプチド含有溶液を濃縮することが望ましい。未濃縮溶液の使用は、典型的には、濃縮または精製酵素沈殿物を収集するための増加した培養時間を必要とする。
酵素含有溶液は、所望の酵素レベルが得られるまで、従来型の濃縮技術を使用して濃縮される。酵素含有溶液の濃縮は、本明細書において考察した技術のいずれかによって達成することができる。濃縮および精製の典型的な方法には、回転真空濾過および/または限外濾過が含まれるがそれらに限定されない。
酵素溶液は、濃縮変異α−アミラーゼポリペプチド含有溶液の酵素活性が所望のレベルになるまで、濃縮酵素溶液に濃縮させる。
濃縮は、例えば、金属ハロゲン化物沈殿剤などの沈殿剤を使用して実施され得る。金属ハロゲン化物沈殿剤には、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物およびこれらの金属ハロゲン化物の2種以上のブレンドが含まれるがそれらに限定されない。典型的な金属ハロゲン化物には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウムおよびこれらの金属ハロゲン化物の2種以上のブレンドが含まれる。金属ハロゲン化物沈殿剤である塩化ナトリウムは、保存料としても使用できる。
金属ハロゲン化物沈殿剤は、アミラーゼを沈殿させるための有効量で使用される。酵素の沈殿を誘発するために有効な最小有効量および最適有効量の金属ハロゲン化物の選択ならびにインキュベーション時間、pH、温度および酵素の濃度を含む最高回収のための沈殿条件の選択は、ルーチンの試験を実施した後、当業者に容易に明白になるであろう。
一般に、少なくとも約5重量/体積%(%w/v)〜25重量/体積%、通常、少なくとも8重量/体積%の金属ハロゲン化物が濃縮酵素溶液に添加される。一般に、約25重量/体積%以下、通常、約20重量/体積%以下の金属ハロゲン化物が濃縮酵素溶液に添加される。金属ハロゲン化物沈殿剤の最適濃度は、特に、特定の変異α−アミラーゼポリペプチドの性質および濃縮酵素溶液中の特定の変異α−アミラーゼポリペプチドの濃度に依存するであろう。
酵素を沈殿させるための別の代替法は、有機化合物を使用することである。典型的な有機化合物沈殿剤には、4−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸のアルカリ金属塩、4−ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステルおよびこれらの有機化合物の2種以上のブレンドが含まれる。有機化合物沈殿剤の添加は、金属ハロゲン化物沈殿剤の添加前、それと同時またはそれに引き続いて実施することができ、両方の沈殿剤である有機化合物および金属ハロゲン化物の添加は、連続的または同時に実施することができる。
一般に、有機沈殿剤は、4−ヒドロキシ安息香酸のアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩またはカリウム塩、および4−ヒドロキシ安息香酸の直鎖状または分枝状アルキルエステル(ここで、アルキル基は1〜12個の炭素原子を含有する)、およびこれらの有機化合物の2種以上のブレンドからなる群から選択される。有機化合物沈殿剤は、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸の直鎖状または分枝状アルキルエステル(ここで、アルキル基は1〜10個の炭素原子を含有する)およびこれらの有機化合物の2種以上のブレンドであり得る。典型的な有機化合物は、4−ヒドロキシ安息香酸の直鎖状アルキルエステル(ここで、アルキル基は1〜6個の炭素原子を含有する)およびこれらの有機化合物の2種以上のブレンドである。4−ヒドロキシ安息香酸のメチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のプロピルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のブチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸のエチルエステルおよびこれらの有機化合物の2種以上のブレンドも使用できる。追加の有機化合物には、4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(メチルパラベンと呼ばれる)、4−ヒドロキシ安息香酸プロピルエステル(プロピルパラベンと呼ばれる)も含まれるがそれらに限定されず、これらは、いずれもアミラーゼ防腐剤でもある。詳細な説明については、例えば、米国特許第5,281,526号明細書を参照されたい。
有機化合物沈殿剤の添加は、pH、温度、変異アミラーゼ濃度、沈殿剤濃度およびインキュベーション時間に関する沈殿条件の高い柔軟性という利点を提供する。
有機化合物沈殿剤は、金属ハロゲン化物沈殿剤による酵素の沈殿を改良するための有効量で使用される。有機化合物沈殿剤の最小有効量および最適有効量の選択ならびにインキュベーション時間、pH、温度および酵素の濃度を含む最高回収のための沈殿条件の選択は、ルーチンの試験を実施した後、本開示に照らして当業者に容易に明白になるであろう。
一般に、少なくとも約0.01重量/体積%、通常、少なくとも0.02重量/体積%の有機化合物沈殿剤が濃縮酵素溶液に添加される。一般に、約0.3重量/体積%以下、通常、約0.2重量/体積%以下の有機化合物沈殿剤が濃縮酵素溶液に添加される。
金属ハロゲン化物沈殿剤および有機化合物沈殿剤を含有する濃縮ポリペプチド溶液は、必然的に、濃縮または精製される酵素に依存するpHに調整することができる。一般に、pHはアミラーゼの等電点に近いレベルで調整される。pHは、等電点(pI)より約2.5pH単位だけ下から、等電点の約2.5pH単位だけ上までの範囲内のpHで調整できる。
濃縮または精製酵素沈殿物を得るために必要なインキュベーション時間は、特定酵素の性質、酵素の濃縮および特定沈殿剤およびその濃度に依存する。一般に、酵素を沈殿させるための有効時間は、約1〜約30時間であり、通常、この時間は約25時間を超えない。有機化合物沈殿剤の存在下において、インキュベーション時間は、約10時間未満、およびほとんどの場合に約6時間にさえ短縮することができる。
一般に、インキュベーション中の温度は、約4℃〜約50℃である。通常、本方法は、約10℃〜約45℃(例えば、約20℃〜約40℃)の温度で実施される。沈殿を誘導するための最適温度は、溶液条件および使用される酵素または沈殿剤に従って変動する。
濃縮または精製酵素沈殿物の総回収率および本プロセスが実施される効率は、酵素、添加された金属ハロゲン化物および添加された有機化合物を含む溶液をかき混ぜることによって改良される。かき混ぜ工程は、金属ハロゲン化物および有機化合物の添加中およびその後のインキュベーション期間中の両方で実施される。好適なかき混ぜ方法には、機械的撹拌もしくは振とう、強力なエアレーションまたは任意の類似の技術が含まれる。
インキュベーション期間後、濃縮または精製酵素は、次に分離性顔料および他の不純物から分離され、従来型分離技術、例えば濾過、遠心分離、精密濾過、回転真空濾過、限外濾過、圧縮濾過、膜貫通精密濾過、クロスフロー精密濾過などによって収集される。酵素沈殿物の別の濃縮または精製は、沈殿物を水で洗浄することによって得ることができる。例えば、濃縮または精製酵素沈殿物は、金属ハロゲン化物沈殿剤を含有する水または金属ハロゲン化物および有機化合物沈殿剤を含有する水で洗浄される。
発酵中、変異アミラーゼポリペプチドは、培養ブロス中に蓄積する。所望の変異α−アミラーゼを単離、濃縮または精製するため、培養ブロスは、細胞を除去するために遠心または濾過され、生じた無細胞液体が酵素の濃縮または精製のために使用される。1つの実施形態では、無細胞ブロスは、約70%の飽和度の硫酸アンモニウムを使用して塩析される。70%の飽和−沈殿分画が次にバッファー中に溶解され、例えばSephadex G−100カラムなどのカラムに適用され、酵素活性分画を回収するために溶出される。さらなる濃縮または精製のために、例えばイオン交換クロマトグラフィーなどの従来型手法を使用することができる。
濃縮または精製酵素は、洗濯および洗浄用途のために有用である。例えば、それらは、洗濯用洗剤および染み取りに使用できる。それらは、液体(溶液、スラリー)または固体(顆粒、粉末)のいずれかである最終製品に製造することができる。
濃縮または精製のより特定の例は、Sumitani et al.(2000)“New type of starch−binding domain:the direct repeat motif in the C−terminal region of Bacillus sp.195 α−amylase contributes to starch binding and raw starch degrading,”Biochem.J.350:477−484に記載されているが、本明細書に手短に要約する。4リットルのストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)TK24培養上清から入手した酵素を、80%の飽和度にある(NHSOを用いて処理した。沈殿物を10,000gでの遠心分離(20分間および4℃)によって回収し、5mMのCaClを含有する20mMのTris/HClバッファー(pH7.0)中に再溶解させた。可溶化沈殿物を次に同一バッファーに対して透析した。透析した試料を、次に、事前に20mMのTris/HClバッファー(pH7.0)、5mMのCaCl2を用いて平衡化させたSephacryl S−200カラムに適用し、同一バッファーを用いて7mL/時の線流速で溶出させた。カラムからの分画を収集し、酵素アッセイおよびSDS−PAGEによって判定した活性について評価した。タンパク質は、下記のようにさらに精製した。Toyopearl HW55カラム(Tosoh Bioscience,Montgomeryville,PA;製品番号No.19812)は、5mMのCaCl2および1.5Mの(NH4)2SO4を含有する20mMのTris/HClバッファー(pH7.0)を用いて平衡化させた。この酵素は、5mMのCaClを含有する20mMのTris/HCLバッファー(pH7.0)中の1.5〜0Mの(NHSOの線形勾配を用いて溶出させた。活性分画を収集し、酵素を、80%の飽和度で(NHSOを用いて沈殿させた。沈殿物を上述したように回収し、再溶解させ、透析した。次に、透析した試料は、5mMのCaClを含有する20mMのTris/HClバッファー(pH7.0)を用いて事前に平衡化させたMono Q HR5/5カラム(Amersham Pharmacia;製品番号No.17−5167−01)に60mL/時の流速で適用した。活性分画を収集し、1.5Mの(NHSO溶液に加えた。活性酵素分画は、SDS−PAGEによって決定された均質な酵素を産生させるために、上記のToyopearl HW55カラム上で再びクロマトグラフィーにかけた。本方法の一般的考察およびその変形については、例えば、Sumitani et al.(2000)Biochem.J.350:477−484を参照されたい。
生産規模を回復するために、変異α−アミラーゼポリペプチドは、ポリマーを用いた綿状沈殿を介して細胞を除去することによって一般に上記に記載したように濃縮または部分的に精製することができる。代替的に、酵素は、精密濾過と、その後に利用可能な膜および装置を使用する限外濾過による濃縮とによって濃縮または精製することができる。しかし、一部の用途では、酵素は濃縮または精製する必要がなく、全ブロス培養を溶解させ、それ以上の処理を行わずに使用することができる。酵素は、次に、例えば顆粒に加工処理することができる。
4.変異アミラーゼの組成物および使用
変異アミラーゼは、様々な工業用途のために有用である。例えば、変異アミラーゼは、デンプン変換プロセスにおいて、特に液化を受けているデンプンの糖化プロセスにおいて有用である。所望の最終生成物は、デンプン基質の酵素的変換によって生成できる任意の製品であり得る。例えば、所望の生成物は、例えばHFCSの調製などの他のプロセスにおいて使用でき、または例えばアスコルビン酸中間物(例えば、グルコン酸塩;2−ケト−L−グロン酸;5−ケト−グルコン酸;および2,5−ジケトグルコン酸塩);1,3−プロパンジオール;芳香族アミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニンおよびトリプトファン);有機酸(例えば、乳酸塩、ピルビン酸塩、コハク酸塩、イソクエン酸塩およびオキサロ酢酸塩);アミノ酸(例えば、セリンおよびグリシン);抗生物質;抗菌剤;酵素;ビタミン剤;およびホルモン剤などの多数の有用な製品に変換させることができるグルコースおよびマルトースが豊富なシロップであり得る。
デンプン変換プロセスは、燃料用または飲料用のアルコール(飲用アルコール)のためのアルコールを生成するために設計された発酵プロセスの前またはそれと同時に行われてよい。当業者であれば、これらの最終生成物の製造において使用することができる様々な発酵条件を認識している。変異アミラーゼは、食品調製物の組成物および方法でも有用である。以下では、変異アミラーゼのこれらの様々な使用についてより詳細に説明する。
4.1.デンプン基質の調製
当業者であれば、本明細書に開示したプロセスで使用するためのデンプン基質を調製するために使用できる利用可能な方法を明確に認識している。例えば、有用なデンプン基質は、塊茎、根、茎、豆果、穀草類または全穀物から得ることができる。より具体的には、粒状デンプンは、トウモロコシ、トウモロコシ穂軸、小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、ミロ、サゴ、キビ、キャッサバ、タピオカ、ソルガム、米、エンドウマメ、マメ、バナナまたはジャガイモから得ることができる。トウモロコシは、約60〜68%のデンプンを含有し、大麦は、約55〜65%のデンプンを含有し、キビは、約75〜80%のデンプンを含有し、小麦は、約60〜65%のデンプンを含有し、および精白米は、70〜72%のデンプンを含有する。特に企図されるデンプン基質は、コーンスターチおよび小麦デンプンである。穀物からのデンプンは、粉砕されているかまたは全粒であり得、例えば核種、フスマおよび/または穂軸などのトウモロコシ固体が含まれる。デンプンは、デンプン精製プロセスからの高度に生成された生デンプンまたは供給原料でもあり得る。様々なデンプンも市販で入手できる。例えば、コーンスターチは、Cerestar、Sigmaおよび片山化学工業株式会社(日本)から入手でき、小麦デンプンは、Sigmaから入手でき、サツマイモデンプンは、和光純薬化学工業株式会社(日本)から入手でき、およびジャガイモデンプンは、Nakaari Chemical Pharmaceutical Co.(日本)から入手できる。
デンプン基質は、非デンプン分画、例えば胚残渣および繊維を含有する粉砕全穀物からの粗デンプンであり得る。製粉工程は、湿式製粉または乾式製粉または粉砕のいずれかを含むことができる。湿式製粉では、全穀物は、穀粒をその構成成分、例えばデンプン、タンパク質、胚、油、核繊維に分離するために水または希酸中に浸漬される。湿式製粉は、胚と粉(すなわち、デンプン顆粒およびタンパク質)を効率的に分離し、シロップを製造するために特に好適である。コーン油の約90%は、胚内に含まれる。乾式製粉または粉砕では、全核は、微粉末に粉砕され、穀物は、その構成成分に分画せずに加工処理されることが多い。一部の場合、核由来の油および/または繊維が回収される。したがって、乾式粉砕穀物は、デンプンに加えて、有意な量の非デンプン炭水化物化合物を含むであろう。デンプン基質の乾式粉砕は、エタノールおよび他の生化学物質の製造のために使用できる。加工処理すべきデンプンは、例えば、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%または少なくとも99.5%純粋の高度に精製されたデンプン品質であり得る。
4.2.デンプンのゼラチン化および液化
本明細書で使用する用語「液化」または「液化する」は、それによってデンプンが低粘性およびより短鎖のデキストリンに変換されるプロセスを意味する。一般に、このプロセスは、α−アミラーゼの添加と同時のまたはそれが後に続くデンプンのゼラチン化を含むが、追加の液化誘導酵素を場合により添加することができる。一部の実施形態では、上述したように調製したデンプン基質は、水を用いてスラリー化される。デンプンスラリーは、約10〜55%、約20〜45%、約30〜45%、約30〜40%または約30〜35%の重量%の乾燥固体としてデンプンを含有することができる。α−アミラーゼは、例えば、計量型ポンプを用いてスラリーに添加され得る。この用途のために典型的に使用されるα−アミラーゼは、熱安定性の細菌α−アミラーゼ、例えばゲオバチルス・ステアロサーモフィルス(Geobacillus stearothermophilus)α−アミラーゼである。α−アミラーゼは、通常、例えば約1,500単位/kg(デンプンの乾燥物質)で供給される。α−アミラーゼの安定性および活性を最適化するために、スラリーのpHは、典型的には約pH4.5〜6.5に調整され、約1mMのカルシウム(約40ppmの遊離カルシウムイオン)も、使用するアミラーゼの特性に依存して添加することができる。液化後にスラリー内に残留している細菌α−アミラーゼは、その後の反応工程においてpHを低下させる工程、または酵素がカルシウム依存性である場合、スラリーからカルシウムを除去する工程を含む多数の方法によって非活性化することができる。
デンプン+α−アミラーゼのスラリーは、105℃へスチーム加熱されるジェットクッカーを通して連続的にポンプ送達することができる。ゼラチン化は、これらの条件下で迅速に発生し、有意な剪断力と組み合わされた酵素活性は、デンプン基質の加水分解を開始する。ジェットクッカー内の滞留時間は短い。部分的にゼラチン化されたデンプンを105〜110℃に維持された一連の保持管内に通過させ、5〜8分間保持するとゼラチン化プロセスを完了することができる(「一次液化」)。必要とされるDEの加水分解は、約1〜2時間にわたり85〜95℃以上の高温において保持タンク内で完了する(「二次液化」)。これらのタンクは、逆混和を防止するためにバッフルを含有していてよい。本明細書で使用する用語「二次液化の分数」は、二次液化の開始からデキストロース当量(DE)が測定される時間まで経過した時間を指す。スラリーは、次に室温に冷却される。この冷却工程は、30分間〜180分間、例えば90分間〜120分間であり得る。液化デンプンは、典型的には、約10〜50%;約10〜45%;約15〜40%;約20〜40%;約25〜40%;または約25〜35%の乾燥固体含量(重量/重量)を有するスラリーの形態である。
変異アミラーゼを用いた液化は、有利には、pHを約pH5.5〜6.5に調整するための要件を排除する低pHで実施することができる。変異アミラーゼは、2〜7のpH範囲、例えばpH3.0〜7.5、pH4.0〜6.0またはpH4.5〜5.8での液化のために使用できる。変異アミラーゼは、約85℃〜95℃、例えば85℃、90℃または95℃の温度範囲で液化活性を維持することができる。例えば、液化は、25%のDSコーンスターチ溶液中の800μgのアミラーゼを用いて、例えばpH5.8および85℃、またはpH4.5および95℃で10分間にわたり実施することができる。液化活性は、当技術分野における公知の多数の粘度アッセイのいずれかを使用してアッセイすることができる。
本アミラーゼ変異体を使用する特定の実施形態では、デンプンの液化は、例えば、高純度グルコースシロップ、HFCS、マルトデキストリンなどを生成するために90〜115℃の温度範囲で実施される。
4.3.糖化
液化デンプンは、任意選択的に別の酵素の存在下で変異アミラーゼを使用して、低DP(例えば、DP1+DP2)糖が富裕なシロップに糖化することができる。糖化の生成物の正確な組成は、使用する酵素の組合せおよび加工処理される粒状デンプンのタイプに依存する。有利には、本明細書で提供する変異アミラーゼを使用して入手できるシロップは、糖化デンプン中の全オリゴ糖の30%を超える、例えば45%〜65%または55%〜65%の重量%のDP2を含有する可能性がある。糖化デンプン中の(DP1+DP2)の重量%は、約70%、例えば75%〜85%または80%〜85%を超える可能性がある。本アミラーゼは、シロップ生成物中でグルコースの相当に高い、例えば20%を超えるDP1の収率も生じさせる。
液化は、一般に連続プロセスとして実施されるが、糖化は、バッチプロセスとして実施されることが多い。糖化は、典型的には約60〜65℃の温度および約4.0〜4.5のpH、例えばpH4.3で最も効果的であるため、液化デンプンを冷却してpHを調整することが必要になる。温度およびpH範囲は、酵素の特性に依存して変動する可能性がある。糖化は、例えば、約40℃、約50℃または約55℃〜約60℃または約65℃の温度で実施することができる。糖化は、通常、充填するかまたは空にするために数時間を要する可能性がある撹拌槽中で実施される。酵素は、典型的には、タンクに充填される場合の乾燥固体に対する固定比率において、または充填段階の開始時に1回量として添加される場合のいずれかで添加される。シロップを製造するための糖化反応は、典型的には約24〜72時間、例えば24〜48時間にわたり実施される。最高または所望のDEに達すると、反応は、例えば、5分間にわたり85℃に加熱することによって停止される。その後のインキュベーションは、蓄積されたグルコースが、イソマルトースおよび/または酵素的復帰反応および/または熱力学的平衡のアプローチを用いた他の復帰生成物へ再重合するにつれて、より低いDE、最終的には約90DEまでを生じさせるであろう。アミラーゼを使用する場合、糖化は、最適には約30℃〜約75℃、例えば45℃〜75℃または47℃〜74℃の温度範囲で実施される。糖化は、約pH3〜約pH7、例えばpH3.0〜pH7.5、pH3.5〜pH5.5、pH3.5、pH3.8またはpH4.5のpH範囲にわたって実施することができる。
α−アミラーゼは、組成物の形態でスラリーに添加され得る。α−アミラーゼは、約0.6〜10ppm(ds)、例えば2ppm(ds)の量で粒状デンプン基質のスラリーに添加することができる。α−アミラーゼは、全ブロス、浄化、濃縮、部分精製または精製酵素として添加することができる。アミラーゼの比活性は、例えば、PAHBAHアッセイを用いて測定して約300U/mg(酵素)であり得る。α−アミラーゼは、全プロス生成物として添加することもできる。
α−アミラーゼは、単離酵素溶液としてスラリーに添加され得る。例えば、α−アミラーゼは、アミラーゼを発現する宿主細胞によって生成された培養細胞材料の形態で添加することができる。α−アミラーゼは、この酵素が反応内に連続的に提供されるように、発酵またはSSFプロセス中の反応培地中に宿主細胞によって分泌されてもよい。アミラーゼを生成および分泌する宿主細胞は、例えば、グルコアミラーゼなどの追加の酵素を発現することもできる。例えば、米国特許第5,422,267号明細書は、アルコール飲料の製造における酵母中のグルコアミラーゼの使用について開示している。例えば、宿主細胞、例えば、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)またはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)は、糖化中にα−アミラーゼおよびグルコアミラーゼ、例えばHgGA、TrGAまたはTrGA変異体を共発現するように改変することができる。宿主細胞は、その内因性グルコアミラーゼおよび/または他の酵素、タンパク質もしくは他の物質を発現しないように遺伝子操作することができる。宿主細胞は、広範囲の様々な糖分解酵素を発現するように改変することができる。例えば、組み換え酵母宿主細胞は、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、ペントース糖を利用する酵素、α−アミラーゼ、プルラナーゼ、イソアミラーゼおよび/またはイソプルラナーゼをコードする核酸を含むことができる。例えば、国際公開第2011/153516A2号パンフレットを参照されたい。
4.4.異性化
アミラーゼを用いた処理により生成される可溶性デンプン加水分解物は、高フルクトースデンプン系シロップ(HFSS)、例えば高フルクトースコーンシロップ(HFCS)に変換され得る。この変換は、グルコースイソメラーゼ、特に固体担体上に固定されたグルコースイソメラーゼを使用して達成できる。pHは、(イソメラーゼに依存して)約6.0〜約8.0、例えばpH7.5に上昇され、Ca2+は、イオン交換によって除去される。好適なイソメラーゼには、SWEETZYME(登録商標)、IT(Novozymes A/S);G−ZYME(登録商標)IMGIならびにG−ZYME(登録商標)G993、KETOMAX(登録商標)、G−ZYME(登録商標)G993、G−ZYME(登録商標)G993液およびGENSWEET(登録商標)IGIが含まれる。異性化後、混合物は、典型的には約40〜45%のフルクトース、例えば42%のフルクトースを含有する。
4.5.発酵
可溶性デンプン加水分解物、特に高グルコースシロップは、デンプン加水分解物を発酵生物と、典型的には約32℃、例えばアルコール産生酵母のために、30℃〜35℃の温度で接触させることによって発酵させることができる。発酵の温度およびpHは、発酵生物に依存するであろう。EOF生成物には、代謝産物、例えばクエン酸、乳酸、コハク酸、グルタミン酸一ナトリウム、グルコン酸、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カルシウム、グルコン酸カリウム、イタコン酸および他のカルボン酸、グルコノΔ−ラクトン、エリソルビン酸ナトリウム、リシンおよび他のアミノ酸、Ω3脂肪酸、ブタノール、イソプレン、1,3−プロパンジオールならびに他の生体材料が含まれる。
エタノール生産微生物としては、酵母、例えばサッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)および細菌、例えばアルコールデヒドロゲナーゼおよびピルビン酸デカルボキシラーゼを発現するザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)が挙げられる。エタノール生産微生物は、キシロースをキシルロースに変換させるキシロースレダクターゼおよびキシリトールデヒドロゲナーゼを発現することができる。例えば、高温に抵抗できるエタノール生産微生物の改良株は、当技術分野において公知であり、使用できる。Liu et al.(2011)Sheng Wu Gong Cheng Xue Bao 27(7):1049−56を参照されたい。酵母の商業的供給源には、ETHANOL RED(登録商標)(LeSaffre);Thermosacc(登録商標)(Lallemand);RED STAR(登録商標)(Red Star);FERMIOL(登録商標)(DSM Specialties);およびSUPERSTART(登録商標)(Alltech)が含まれる。発酵によって例えばクエン酸および乳酸などの他の代謝産物を生産する微生物も当技術分野において公知である。例えば、Papagianni(2007)“Advances in citric acid fermentation by Aspergillus niger:biochemical aspects,membrane transport and modeling,”Biotechnol.Adv.25(3):244−63;John et al.(2009)“Direct lactic acid fermentation:focus on simultaneous saccharification and lactic acid production,”Biotechnol.Adv.27(2):145−52を参照されたい。
糖化および発酵プロセスは、SSFプロセスとして実施され得る。発酵は、例えば、その後のエタノールの濃縮、生成および回収を含むことができる。発酵中、ブロスまたは「ビール」のエタノール含量は、約8〜18体積/体積%、例えば14〜15体積/体積%に達する場合がある。ブロスは、エタノールの濃縮された、例えば96%純粋の溶液を生成するために蒸留され得る。さらに、発酵によって生成したCO2は、CO2スクラバーを用いて収集し、圧縮し、例えば、炭酸飲料またはドライアイスの製造などの他の使用のために市場に出すことができる。発酵プロセスからの固形廃棄物は、高タンパク質生成物、例えば家畜の飼料として使用できる。
上述のように、SSFプロセスは、SSFを通してアミラーゼを連続的に発現して分泌する真菌細胞を用いて実施することができる。アミラーゼを発現する真菌細胞は、発酵微生物、例えばエタノール生産微生物でもあり得る。したがって、エタノールの製造は、外部から酵素を添加する必要がほとんどないように十分なアミラーゼを発現する真菌細胞を使用して実施することができる。真菌宿主細胞は、適切に改変された真菌株由来であり得る。アミラーゼに加えて、他の酵素を発現および分泌する真菌宿主細胞も使用できる。そのような細胞は、グルコアミラーゼおよび/またはプルラナーゼ、フィターゼ、α−グルコシダーゼ、イソアミラーゼ、β−アミラーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、他のヘミセルラーゼ、プロテアーゼ、β−グルコシダーゼ、ペクチナーゼ、エステラーゼ、酸化還元酵素、トランスフェラーゼまたは他の酵素を発現する場合がある。
このプロセスの変形は、基質が発酵の進行につれて少しずつ添加される「フェドバッチ発酵」システムである。フェドバッチシステムは、異化代謝産物抑制が細胞の代謝を抑制できる場合、および培地中で限定量の基質を有することが所望である場合に有用である。フェドバッチシステム内での実際の基質濃度は、例えばpH、溶存酸素およびCO2などの排気ガスの部分圧などの測定可能な因子の変化よって推定される。バッチおよびフェドバッチ発酵は、当技術分野において一般的でありかつ周知である。
連続発酵は、規定の発酵培地がバイオリアクターに連続的に加えられ、加工処理のために等量の馴化培地が同時に除去される開放型システムである。連続発酵は、一般に、細胞が主として対数期増殖にある一定の高密度で培養を維持する。連続発酵は、細胞増殖および/または生成物濃度の調節を許容する。例えば、炭素源または窒素源などの制限栄養因子は、一定比率に維持され、他の全てのパラメーターは調節することが許容される。増殖は定常状態で維持されるため、除去される培地に起因する細胞消失は、発酵中の細胞増殖率に対してバランスが取られなければならない。連続発酵プロセスを最適化して生成物形成速度を最大化するための方法は、工業微生物学の分野において周知である。
4.6.変異アミラーゼを含む組成物
変異アミラーゼは、グルコアミラーゼ(EC3.2.1.3)、例えばトリコデルマ(Trichoderma)属グルコアミラーゼまたはその変異体と組み合わせることができる。典型的なグルコアミラーゼは、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)グルコアミラーゼ(TrGA)および優れた比活性および熱安定性を有するその変異体である。米国特許出願公開第2006/0094080号明細書、同第2007/0004018号明細書および同第2007/0015266号明細書(Danisco US Inc.)を参照されたい。TrGAの好適な変異体には、グルコアミラーゼ活性および野生型TrGAとの少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも95%の配列同一性を備える変異体が含まれる。変異アミラーゼは、有利には、TrGAによって触媒された糖化プロセスにおいて生成されるグルコースの収率を増加させる。
代替的に、グルコアミラーゼは、植物(藻類を含む)、真菌または細菌に由来する別のグルコアミラーゼであり得る。例えば、グルコアミラーゼは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)G1もしくはG2グルコアミラーゼまたはその変異体(例えば、Boel et al.(1984)EMBO J.3:1097−1102;国際公開第92/00381号パンフレット;同第00/04136号パンフレット(Novo Nordisk A/S));およびA.アワモリ(A.awamori)グルコアミラーゼ(例えば、国際公開第84/02921号パンフレット(Cetus Corp.)を参照されたい)であり得る。他の企図されるアスペルギルス(Aspergillus)属グルコアミラーゼには、強化された熱安定性を備える変異体、例えばG137AおよびG139A(Chen et al.(1996)Prot.Eng.9:499−505);D257EおよびD293E/Q(Chen et al.(1995)Prot.Eng.8:575−582);N182(Chen et al.(1994)Biochem.J.301:275−281);A246C(Fierobe et al.(1996)Biochemistry,35:8698−8704);ならびにA435およびS436位にPro残基を備える変異体(Li et al.(1997)Protein Eng.10:1199−1204)が含まれる。他の企図されるグルコアミラーゼには、特に、T.エメルソニイ(T.Emersonii)(例えば、国際公開第99/28448号パンフレット(Novo Nordisk A/S)、T.レイセタヌス(T.leycettanus)(例えば、米国再発行特許第32,153号明細書(CPC International,Inc.))、T.デュポンティ(T.duponti)またはT.サーモフィルス(T.thermophilus)(例えば、米国特許第4,587,215号明細書)に由来するタラロミセス(Talaromyces)属グルコアミラーゼが含まれる。企図された細菌グルコアミラーゼには、クロストリジウム(Clostridium)属、特にC.サーモアミロリチクム(C.thermoamylolyticum)(例えば、欧州特許第135,138号明細書)(CPC International,Inc.)およびC.サーモヒドロスルフリクム(C.thermohydrosulfuricum)(例えば、国際公開第86/01831号パンフレット(Michigan Biotechnology Institute))由来のグルコアミラーゼが含まれる。好適なグルコアミラーゼには、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)に由来するグルコアミラーゼ、例えば国際公開第00/04136号パンフレット(Novo Nordisk A/S)に記載の配列番号2に示されたグルコアミラーゼが含まれる。また好適であるのは、市販のグルコアミラーゼ、例えばAMG 200L;AMG 300L;SAN(商標)SUPERおよびAMG(商標)E(Novozymes);OPTIDEX(登録商標)300およびOPTIDEX L−400(Danisco US Inc.);AMIGASE(商標)およびAMIGASE(商標)PLUS(DSM);G−ZYME(登録商標)G900(Enzyme Bio−Systems);ならびにG−ZYME(登録商標)G990 ZR(低プロテアーゼ含量を備えるA.ニガー(A.niger)グルコアミラーゼ)である。さらに他の好適なグルコアミラーゼには、アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)グルコアミラーゼ、タラロミセス(Talaromyces)属グルコアミラーゼ、チエラビア(Thielavia)属グルコアミラーゼ、トラメテス(Trametes)属グルコアミラーゼ、サーモミセス(Thermomyces)グルコアミラーゼ、アテリア(Athelia)属グルコアミラーゼ、フミコラ(Humicola)属グルコアミラーゼ(例えば、HgGA)、ペニシリウム(Penicillium)属グルコアミラーゼ、アルトミセス(Artomyces)属グルコアミラーゼ、グレエオフィルム(Gloeophyllum)属グルコアミラーゼ、ピクノポラス(Pycnoporus)属グルコアミラーゼまたはステチェリナム(Steccherinum)属グルコアミラーゼが含まれる。グルコアミラーゼは、典型的には、約0.1〜2グルコアミラーゼ単位(GAU)/g(ds)、例えば約0.16GAU/g(ds)、0.23GAU/g(ds)または0.33GAU/g(ds)の量で添加される。
アミラーゼとともに使用できる他の好適な酵素には、フィターゼ、プロテアーゼ、プルラナーゼ、β−アミラーゼ、イソアミラーゼ、異なるα−アミラーゼ、α−グルコシダーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、他のヘミセルラーゼ、β−グルコシダーゼ、トランスフェラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、エステラーゼ、酸化還元酵素またはそれらの組み合わせが含まれる。例えば、イソアミラーゼ(EC3.2.1.68)などの脱分枝酵素は、当業者に周知の有効量で添加することができる。プルラナーゼ(EC3.2.1.41)、例えばPROMOZYME(登録商標)も好適である。プルラナーゼは、典型的には100U/kg(ds)で添加される。別の好適な酵素には、プロテアーゼ、例えば真菌プロテアーゼおよび細菌プロテアーゼが含まれる。真菌プロテアーゼには、アスペルギルス(Aspergillus)属、例えばA.ニガー(A.niger)、A.アワモリ(A.awamori)、A.オリザエ(A.oryzae);ムコール(Mucor)属(例えば、M.ミエヘイ(M.miehei));リゾプス(Rhizopus)属;およびトリコデルマ(Trichoderma)属から得られた真菌プロテアーゼが含まれる。
β−アミラーゼ(EC3.2.1.2)は、アミロペクチンおよび関連グルコースポリマー内の1,4−α−グルコシド結合の加水分解を触媒し、それによりマルトースを放出するエキソ作用性麦芽生産アミラーゼである。β−アミラーゼは、様々な植物および微生物から単離されている。Fogarty et al.(1979)in Progress in Industrial Microbiology,Vol.15,pp.112−115を参照されたい。これらのβ−アミラーゼの最適温度は、40℃〜65℃の範囲内であり、および最適pHは、約4.5〜約7.0の範囲内である。企図されたα−アミラーゼには、大麦SPEZYME(登録商標)BBA 1500、SPEZYME(登録商標)DBA、OPTIMALT(商標)ME、OPTIMALT(商標)BBA(Danisco US Inc.);およびNOVOZYM(商標)WBA(Novozymes A/S)由来のβ−アミラーゼが含まれるがそれらに限定されない。
本アミラーゼを含む組成物は、バッファー、塩、保存料、水、共溶媒、界面活性剤などと一緒に、本明細書に列挙した追加の酵素の任意の1つ以上をさらに含んでいてよい水性または非水性製剤、顆粒、粉末、ゲル、スラリー、ペーストなどであり得る。そのような組成物は、スラリー、水浴、洗濯機、食品または飲料製品などの中に既に存在する内因性酵素または他の成分、例えば、内因性植物(藻類を含む)酵素、先行する加工処理工程からの残留酵素などと組み合わせて機能することができる。
5.製パンおよび食品調製のための組成物および方法
本発明は、アミラーゼを含む食品、動物飼料および/または食品/飼料添加物を含むがそれらに限定されない「食品組成物」および変異アミラーゼを1つ以上の食品成分と混和する工程を含む、そのような食品組成物を調製するための方法またはそれらの使用にも関する。
さらに、本発明は、食品組成物の調製におけるアミラーゼの使用であって、その食品組成物は、本発明のポリペプチドの添加に続いて焼成される、使用に関する。本明細書で使用する用語「製パン組成物」は、パン用粉、ドウ、製パン用添加物および/またはベークド製品を含むがそれらに限定されない焼成食品を提供するプロセスにおいて調製される組成物および/または添加物を意味する。食品組成物または添加物は、液体または固体であり得る。
本明細書で使用する用語「粉」は、製粉または粉砕穀物を意味する。用語「粉」は、粉砕またはマッシュ化されている「サゴ」または塊茎生成物を意味する場合もある。一部の実施形態では、粉は、製粉またはマッシュ化された穀物または植物に加えて構成成分も含有する場合がある。追加の構成成分の例は、限定することは意図されていないが、膨張剤である。穀物には、小麦、オート麦、ライ麦および大麦が含まれる。塊茎生成物には、タピオカ粉、キャッサバ粉およびカスタード粉末が含まれる。用語「粉」には、粉砕トウモロコシ粉、トウモロコシ粗挽き粉、米糠、全粒小麦粉、ベーキングパウダー入りの粉、タピオカ粉、キャッサバ粉、米粉、濃縮フラワーおよびカスタード粉末も含まれる。
製パンおよび食品製造のための粉の商業的および家庭用使用のために、粉内の適切なレベルのα−アミラーゼ活性を維持することが重要である。高過ぎる活性のレベルは、粘着性および/または餅状の製品を生じさせる可能性があり、このために市場向きではない。不十分なα−アミラーゼ活性を備える粉は、適正な酵母機能のために十分な糖を含有していない可能性があり、結果として乾燥した砕けやすいパンまたはベークド製品を生じさせる。したがって、アミラーゼは、単独でまたは別のα−アミラーゼと組み合わせて、粉中の内因性α−アミラーゼ活性のレベルを強化するために粉に添加することができる。
アミラーゼは、ベークド製品の老化、すなわちクラムの固化を防止または遅延させるために、単独でまたは他のアミラーゼと組み合わせてさらに添加することができる。抗老化性アミラーゼの量は、典型的には、粉1kg当たり酵素タンパク質0.01〜10mg、例えば0.5mg/kg(ds)の範囲内であろう。1種のアミラーゼと組み合わせて使用できる追加の抗老化性アミラーゼには、エンドアミラーゼ、例えばバチルス(Bacillus)属由来の細菌エンドアミラーゼが含まれる。追加のアミラーゼは、例えば、バチルス(Bacillus)属由来の別の麦芽生産α−アミラーゼ(EC3.2.1.133)であり得る。NOVAMYL(登録商標)は、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophiluss)株NCIB 11837由来の典型的な麦芽生産α−アミラーゼであり、Christophersen et al.(1997)Starch 50:39−45に記載されている。抗老化性エンドアミラーゼの他の例には、バチルス(Bacillus)属、例えばB.リケニホルミス(B.licheniformis)またはB.アミロリケファシエンス(B.amyloliquefaciens)由来の細菌α−アミラーゼが含まれる。抗老化性アミラーゼは、例えば大豆などの植物起源または例えばバチルス(Bacillus)属などの微生物起源由来のβ−アミラーゼなどのエキソアミラーゼであり得る。
アミラーゼを含む製パン組成物は、ホスホリパーゼまたはホスホリパーゼ活性を備える酵素をさらに含む可能性がある。ホスホリパーゼ活性を備える酵素は、リパーゼ単位(LU)で測定できる活性を有する。ホスホリパーゼは、リン脂質から脂肪酸を除去してリソリン脂質を形成するためのA1またはA2活性を有する可能性がある。ホスホリパーゼは、リパーゼ活性、すなわちトリグリセリド基質への活性を有している場合があり、または有していない場合がある。ホスホリパーゼは、典型的には30〜90℃、例えば30〜70℃の範囲内にある最適温度を有する。添加されたホスホリパーゼは、動物起源、例えば膵臓由来、例えばウシまたはブタの膵臓由来、ヘビ毒またはハチ毒由来であり得る。代替的に、ホスホリパーゼは、微生物起源、例えば糸状菌、酵母または細菌由来であり得る。
ホスホリパーゼは、製パン後の初期の期間中、特に最初の24時間中のパンの柔らかさを改良する量で添加される。ホスホリパーゼの量は、典型的には、粉1kg当たり酵素タンパク質0.01〜10mg、例えば0.1〜5mg/kg(ds)の範囲内であろう。すなわち、ホスホリパーゼ活性は、一般に20〜1,000LU/kg(粉)の範囲内であり、ここで、リパーゼ単位は、乳化剤としてのアラビアガムおよび基質としてのトリブチリンを用いて、30℃、pH7.0で1分間当たり1μmolの酪酸を遊離させるために必要とされる酵素の量であると規定されている。
ドウの組成物は、一般に小麦ミールもしくは小麦粉および/または他のタイプのミール、粉もしくはデンプン、例えばトウモロコシ粉、コーンスターチ、ライ麦ミール、ライ麦粉、オート麦粉、オートミール、大豆粉、ソルガムミール、ソルガム粉、ジャガイモミール、ジャガイモ粉もしくはジャガイモデンプンを含む。ドウは、新鮮、凍結もしくは半焼成(par−baked)されていてよい。ドウは、発酵させて膨らませたドウまたは発酵を受けるドウであり得る。ドウは、様々な方法で、例えば化学膨張剤、例えば重炭酸ナトリウムを添加すること、またはパン種、すなわち発酵中のドウを添加させることによって発酵させることができる。ドウは、好適な酵母培養、例えばサッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)(パン酵母)の培養、例えばS.セレビジエ(S.cerevisiae)の市販で入手できる株を添加することによって発酵させることもできる。
ドウは、他の従来型のドウ成分、例えばタンパク質、例えば粉ミルク、グルテン、および大豆;卵(例えば、全卵、卵黄または卵白);酸化剤、例えばアスコルビン酸、臭素酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、アゾジカルボンアミド(ADA)または過硫酸アンモニウム;アミノ酸、例えばL−システイン;砂糖:または塩、例えば塩化ナトリウム、酢酸カルシウム、硫酸ナトリウムもしくは硫酸カルシウムを含むこともできる。ドウは、脂肪、例えばトリグリセリド、例えば粒状脂肪またはショートニングをさらに含むことができる。ドウは、乳化剤、例えばモノグリセリドまたはジグリセリド、モノグリセリドまたはジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸の糖エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリドの酢酸エステル、ポリオキシエチレンステアレートまたはリソレシチンをさらに含むことができる。特に、ドウは、乳化剤を添加せずに製造することができる。
ドウ生成物は、例えば、蒸しパンおよび餅などの揚げた、たっぷりの油で揚げた、ローストした、焼いた、蒸した、および茹でたドウを含む、任意の加工処理ドウ製品であり得る。1つの実施形態では、食品は、ベーカリー製品である。典型的なベーカリー(ベークド)製品には、パン − 例えば、ローフパン、ロールパン、バンズ、ベーグル、ピザベースなど、ペストリー、プレッツェル、トルティーヤ、ケーキ、クッキー、ビスケット、クラッカーなどが含まれる。
任意選択的に、追加の酵素は、抗老化性アミラーゼおよびホスホリパーゼと一緒に使用することができる。追加の酵素は、第2アミラーゼ、例えばアミログルコシダーゼ、β−アミラーゼ、シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼであり得るか、または追加の酵素は、ペプチダーゼ、特にエキソペプチダーゼ、トランスグルタミナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼ、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ、例えば国際公開第95/00636号パンフレットに開示されたタンパク質ジスルフィドイソメラーゼ、例えば、グルコシルトランスフェラーゼ、分枝状酵素(1,4−α−グルカン分枝状酵素)、4−α−グルカノトランスフェラーゼ(デキストリングリコシルトランスフェラーゼ)またはオキシドレダクターゼ、例えば、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、グルコースオキシダーゼ、アマドリアーゼ、メタロプロテイナーゼ、ピラノースオキシダーゼ、リポオキシゲナーゼ、L−アミノ酸オキシダーゼまたは炭水化物オキシダーゼであり得る。追加の酵素は、哺乳動物および植物を含む任意の起源、および特に微生物(細菌、酵母または真菌)起源の酵素であり得、当技術分野において従来より使用されている技術によって入手され得る。
キシラナーゼは、典型的には微生物起源、例えば細菌または真菌由来、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属の菌株である。キシラナーゼには、例えば、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)から生成された市販で入手できるキシラナーゼ製剤である、PENTOPAN(登録商標)およびNOVOZYM 384(登録商標)が含まれる。アミログルコシダーゼは、A.ニガー(A.niger)アミログルコシダーゼ(例えば、AMG(登録商標))であり得る。他の有用なアミラーゼ生成物には、GRINDAMYL(登録商標)A 1000またはA 5000(Grindsted Products,Denmark)およびAMYLASE H(商標)またはAMYLASE P(商標)(DSM)が含まれる。グルコースオキシダーゼは、真菌グルコースオキシダーゼ、特にアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)グルコースオキシダーゼ(例えば、GLUZYME(登録商標))であり得る。典型的なプロテアーゼは、NEUTRASE(登録商標)である。
本プロセスは、柔らかいまたは堅い性質のいずれかである、白色型、明色型または暗色型のいずれかのドウから調製される任意の種類のベークド製品のために使用できる。例は、例えばフランスのバケット型のパン、ピタパン、トルティーヤ、ケーキ、パンケーキ、ビスケット、クッキー、パイクラスト、クリスプブレッド、蒸しパン、ピザなどであるがそれらに限定されない、典型的にはローフパンまたはロールパンの形態のパン、特に精白パン、全粒パンまたはライ麦パンである。
アミラーゼは、抗老化性アミラーゼ、ホスホリパーゼおよび/またはリン脂質と一緒に粉を含むプレミックスで使用することができる。プレミックスは、他のドウ改良添加物および/またはパン改良添加物、例えば上述の酵素を含む添加物のいずれかを含有することができる。アミラーゼは、製パン用添加物として使用するための抗老化性アミラーゼおよびホスホリパーゼを含む酵素調製物の構成成分であり得る。
酵素調製物は、任意選択的に顆粒または凝集粉末の形態である。調製物は、25〜500μmの範囲内の95重量%超の粒子の狭い孔径分布を有することができる。顆粒および凝集粉末は、従来方法により、例えばアミラーゼを流動層造粒機内の担体上に噴霧する工程により調製することができる。担体は、好適な粒径を有する粒子コアから構成され得る。担体は、可溶性または不溶性、例えば塩(例えば、NaClまたは硫酸ナトリウム)、糖(例えば、スクロースまたはラクトース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、デンプン、米、コーングリッツまたは大豆であり得る。
封入粒子、すなわちα−アミラーゼ粒子は、アミラーゼを含むことができる。封入α−アミラーゼ粒子を調製するため、酵素は、α−アミラーゼ粒子の全部を懸濁させるのに十分な品質である食品用脂質と接触される。本明細書で使用する食品用脂質は、水に不溶性であるが、例えば炭化水素またはジエチルエーテルなどの非極性有機溶媒中には可溶性である任意の天然有機化合物であり得る。好適な食品用脂質には、飽和または不飽和のいずれかである脂肪または油のいずれかの形態のトリグリセリドが含まれるがそれらに限定されない。脂肪酸および飽和トリグリセリドを作り上げるそれらの組み合わせの例としては、(乳脂由来の)酪酸、(動物性および植物性脂肪に由来する)パルミチン酸、および/または(動物性および植物性脂肪に由来する)ステアリン酸が挙げられるがそれらに限定されない。脂肪酸および不飽和トリグリセリドを作り上げるそれらの組み合わせの例としては、(動物性および植物性脂肪に由来する)パルミトレイン酸、(動物性および植物性脂肪に由来する)オレイン酸、(植物油に由来する)リノール酸および/または(亜麻仁油に由来する)リノレン酸が挙げられるがそれらに限定されない。他の好適な食品用脂質には、上記で考察したトリグリセリドに由来するモノグリセリドおよびジグリセリド、リン脂質およびグリコ脂質が挙げられるがそれらに限定されない。
特に液体形にある食品用脂質は、脂質物質がα−アミラーゼ粒子の少なくとも大部分、例えば100%の表面の少なくとも一部分を被覆するような方法でα−アミラーゼ粒子の粉末形と接触される。したがって、各α−アミラーゼ粒子は、個別に脂質中に封入される。例えば、α−アミラーゼ粒子の全部または実質的に全部には、脂質の薄くて連続する封入フィルムが提供される。これは、最初にある量の脂質を容器内に注入し、その後、脂質が各α−アミラーゼ粒子の表面を完全に湿らせるようにα−アミラーゼ粒子をスラリー化する工程によって実施できる。短期間の撹拌後、それらの表面上に実質的量の脂質を有している封入α−アミラーゼ粒子が回収される。α−アミラーゼの粒子にそのように塗布されたコーティングの厚さは、使用する脂質のタイプの選択および必要に応じてより厚いフィルムを作り上げるために作業を繰り返すことによって制御できる。
装填された送達賦形剤の保管、取り扱いおよび練り込みは、包装済みミックスによって実施することができる。包装済みミックスは、封入α−アミラーゼを含むことができる。しかし、包装済みミックスは、製造業者またはパン職人の要求に応じて追加の成分をさらに含有することができる。封入α−アミラーゼがドウ内に練り込まれた後、パン職人は、その製品のための通常の製造プロセスを実施し続ける。
α−アミラーゼ粒子を封入することの利点は、2つの要素からなる。第一に、食品用脂質は、非耐熱性であるそれらの酵素のための製パンプロセス中の熱変成から酵素を保護する。結果として、α−アミラーゼが発酵段階および焼成段階中に安定化および保護されている間、α−アミラーゼは、最終ベークド製品内の保護コーティングから遊離され、製品内でポリグルカン内のグルコシド結合を加水分解する。装填された送達賦形剤は、活性酵素のベークド製品中への持続的遊離も提供する。すなわち、製パンプロセス後、活性α−アミラーゼは、老化機序に対抗する速度で保護コーティングから連続的に遊離されるため、老化機序の速度を低下させる。
一般に、α−アミラーゼ粒子に適用される脂質の量は、脂質の性質、それがα−アミラーゼ粒子に適用される方法、処理対象のドウ混合物の組成および改良されるドウ混和作業の重度に依存して、α−アミラーゼの総重量の数%からその重量に数倍にまで変動する可能性がある。
装填された送達賦形剤、すなわち脂質封入酵素は、ベークド製品の保管寿命を延ばすための有効量でベークド製品を調製するために使用される成分に添加される。パン職人は、所望の抗老化作用を達成するために必要とされるであろう、上記で考察したように調製される封入α−アミラーゼの量を計算する。必要とされる封入α−アミラーゼの量は、封入された酵素の濃度およびα−アミラーゼ対規定の粉の比率に基づいて計算される。広範囲の濃度が有効であることが見いだされているが、上記で考察したように、抗老化性において観察可能な改良はα−アミラーゼ濃度と直線的に対応せず、所定の最小レベルを超えると、α−アミラーゼ濃度の大きい増加は追加の改良をほとんど生じさせない。特定のベーカリー製造において実際的に使用されるα−アミラーゼ濃度は、パン職人による不注意による測定不足の誤差に対してパン職人にある程度の保険を提供するために、必要な最小値よりはるかに高くてよいであろう。酵素濃度の下限は、パン職人が達成することを望む最小の抗老化作用によって決定される。
ベークド製品を調製する方法は、a)脂質コーティングα−アミラーゼ粒子を調製する工程であって、α−アミラーゼ粒子の実質的に全部がコーティングされる工程と、b)粉を含有するドウを混和する工程と、c)この混和が完了する前に脂質コーティングα−アミラーゼをドウに添加し、この混和を、脂質コーティングがα−アミラーゼから除去する前に終了する工程と、d)ドウを最終発酵させる工程と、e)ベークド製品を提供するためにドウを焼成する工程であって、α−アミラーゼは、混和、最終発酵および焼成段階中に不活性であり、ベークド製品中で活性である、工程とを含むことができる。
封入α−アミラーゼは、混和サイクル中、例えば混和サイクルの終了時近くにドウに添加することができる。封入α−アミラーゼは、ドウ全体への封入α−アミラーゼの十分な分布を可能にする混和段階におけるある時点に添加される。しかし、混和段階は、保護コーティングがα−アミラーゼ粒子から滑り落ち始める前に終了される。ドウのタイプおよび体積ならびにミキサーの作用および速度に依存して、どこでも封入α−アミラーゼをドウ内に混和するために1〜6分間以上が必要とされるであろうが、2〜4分間が平均である。したがって、正確な手順を決定するのは数種の変量である可能性がある。第一に、封入α−アミラーゼの量は、ドウミックス全体に封入α−アミラーゼが散らばることを許容するために十分な総容積を有していなければならない。封入α−アミラーゼの調製物が高度に濃縮されている場合、封入α−アミラーゼがドウに添加される前にプレミックスに油を添加することが必要になる場合がある。レシピおよび製造プロセスは、特定の変更を必要とする場合がある。しかし、パンドウ製法において規定された油の25%がドウから持ち出され、混和サイクルの終了時近くに加えられる場合、濃縮封入α−アミラーゼのための担体として使用されると、一般に優れた結果を達成することができる。パンまたは他のベークド製品、特に低脂肪含量を有するパンまたは他のベークド製品、例えばフランスパン中において、封入α−アミラーゼをドウと混ぜるには乾燥粉重量のおよそ1%の封入α−アミラーゼ混合物で十分である。好適なパーセンテージの範囲は広く、製法、最終製品および個別パン職人の製造方法要件に左右される。第二に、封入α−アミラーゼ懸濁液は、ドウ内への完全な混和のために十分であるが、過剰な機械的作用が封入α−アミラーゼ粒子から保護脂質コーティングを剥ぎ取ることのない時間にわたりミックスに添加されなければならない。
本発明の別の態様では、食品組成物は、油、肉、ラード、アミラーゼを含む組成物である。これに関連して、用語「[油/肉/ラード]組成物」は、それぞれ油、肉またはラードに基づく、それらから製造された、およびそれらを含有する任意の組成物を意味する。本発明の別の態様は、油もしくは肉もしくはラード組成物および/またはアミラーゼを含む添加剤を調製する方法であって、本発明のポリペプチドを油/肉/ラード組成物および/または添加物成分と混和する工程を含む方法に関する。
本発明の別の態様では、食品組成物は、アミラーゼおよびその変異体を含む動物飼料組成物、動物飼料添加物および/またはペットフードである。本発明は、そのような動物飼料組成物、動物飼料添加物組成物、および/またはペットフードを調製する方法であって、アミラーゼおよびその変異体を1つ以上の動物飼料成分、および/または動物飼料添加物成分、および/またはペットフード成分と混和する工程を含む方法にさらに関する。さらに、本発明は、動物飼料組成物、および/または動物飼料添加物組成物、および/またはペットフードの調製におけるアミラーゼの使用に関する。
用語「動物」には、全ての非反芻動物および反芻動物が含まれる。特定の実施形態では、動物は、例えばウマおよび単胃動物などの非反芻動物である。単胃動物の例としては、子ブタ、成長ブタ、雌ブタなどのブタ;ダチョウ、アヒル、ニワトリ、ブロイラー、産卵ニワトリなどの家禽類;サケ、マス、テラピア、ナマズ、コイなどの魚類;ならびにエビおよびクルマエビなどの甲殻類が挙げられるが、それらに限定されない。別の実施形態では、動物は、ウシ、幼ウシ、ヤギ、ヒツジ、キリン、バイソン、アメリカヘラジカ、エルク、ヤク、水牛、シカ、ラクダ、アルパカ、ラマ、アンテロープ、プロングホーンおよびニルガイを含むがそれらに限定されない反芻動物である。
本明細書に関連して、用語「ペットフード」は、例えば、イヌ、ネコ、スナネズミ、ハムスター、チンチラ、ファンシーラット、モルモット;鳥類ペット、例えばカナリア、インコおよびオウム;爬虫類ペット、例えばカメ、トカゲおよびヘビ;水生動物、例えば熱帯魚およびカエルなどであるがそれらに限定されない家庭用動物の食品を意味すると理解されることが意図されている。
用語「動物飼料組成物」、「飼料」および「飼い葉」は、互換的に使用され、a)穀草類、例えば小穀物(例えば、小麦、大麦、ライ麦、カラス麦およびそれらの組み合わせ)および/または大穀物、例えばトウモロコシもしくはソルガム;b)穀草類からの副産物、例えばコーングルテンミール、穀類蒸留粕(DDGS)(特にトウモロコシをベースとした穀類蒸留粕(cDDGS)、ふすま、小麦ミドリングス、小麦ショーツ(wheat shorts)、米ヌカ、籾殻、カラス麦の殻、パーム核、およびシトラスパルプ;c)大豆、ヒマワリ、ピーナッツ、ハウチワマメ、エンドウマメ、ソラマメ、綿、キャノーラ、魚粉、乾燥血漿タンパク、肉骨粉、ジャガイモタンパク、ホエイ、コプラ、ゴマなどの供給源から得られたタンパク質;d)植物起源および動物起源から得られた油脂類;e)ミネラル類およびビタミン類を含む群から選択される1種以上の供給材料を含むことができる。
6.布地の糊抜き組成物および使用
また、企図されているのは、アミラーゼを使用して織物を処理する(例えば、布地を糊抜きする)組成物および方法である。織物の処理方法は当技術分野において周知である(例えば、米国特許第6,077,316号明細書を参照されたい)。例えば、織物の感触および外観は、布地を溶液中のアミラーゼと接触させる工程を含む方法によって改良することができる。織物は、加圧下で溶液を用いて処理することができる。
アミラーゼは、織物の機織り中または機織り後、糊抜き段階または1つ以上の追加の織物加工処理工程中に適用することができる。布地の機織り中、糸は、相当に強い機械的歪みに曝される。織機で織る前に、縦糸は、それらの引張強度を増加させるため、および破壊を防止するために糊付けデンプンまたはデンプン誘導体でコーティングされることが多い。アミラーゼは、これらの糊付けデンプンまたはデンプン誘導体を除去するために機織り中または機織り後に適用することができる。製織後、均質で抗洗濯性の結果を保証するために、織物のさらなる加工処理前に、糊付けコーティングを除去するためにアミラーゼを使用することができる。
アミラーゼは、単独でまたは他の糊抜き化学試薬および/または糊抜き酵素とともに使用して、洗剤添加物として綿含有織物を含む織物を、例えば水性組成物中で糊抜きすることができる。アミラーゼは、インジゴ染色デニム織物および衣服上にストーンウォッシュ外観を作り出すための組成物および方法に使用することもできる。衣類を製造するために、織物を裁断して衣類または衣服に縫製することができ、それらは後に仕上げ処理される。特にデニムのジーンズを製造するために、様々な酵素による仕上げ法が開発されている。デニム衣類の仕上げは、通常、酵素による糊抜きで開始され、その間に衣服は織物に柔らかさを提供し、綿にその後の酵素による仕上げ工程をより受けやすくさせるためにタンパク質分解酵素の作用を受けさせる。アミラーゼは、デニムの衣服を仕上げ(例えば、「バイオストーン加工」)、酵素による糊抜きおよび織物への柔らかさの付与および/または仕上げプロセスの方法において使用することができる。
7.洗浄組成物
本組成物および方法の1つの態様は、構成成分としてアミラーゼを含む洗浄組成物である。アミラーゼポリペプチドは、例えば、手洗い洗浄、洗濯機洗浄、食器洗浄および他の硬質表面を洗浄するための洗剤組成物中の構成成分として使用できる。そのような組成物には、単位用量フォーマットの洗濯用洗剤組成物を含む強力液体(HDL)、強力乾燥(HDD)および手洗い(手作業)洗濯用洗剤組成物ならびに単位用量フォーマットの食器洗浄組成物を含む自動食器洗浄(ADW)および手洗い(手作業)食器洗浄組成物が含まれる。
7.1.概説
好ましくは、アミラーゼは、洗剤中のアミラーゼのために従来より使用される濃度またはそれに近い濃度で洗剤に組み込まれる。例えば、アミラーゼポリペプチドは、洗液/食器洗浄洗液1L当たり(純粋酵素タンパク質として計算して)0.00001〜1mgのアミラーゼに相当する量で添加され得る。下記に例示するように、本明細書では、典型的な調製物を提供する。
アミラーゼポリペプチドは、唯一の酵素として、または他のデンプン分解活性酵素を含む他の酵素とともに洗剤組成物の構成成分であり得る。したがって、アミラーゼポリペプチドは、非粉化顆粒、安定化液または保護酵素の形態の洗剤組成物中に含まれてよい。非粉化顆粒は、例えば、米国特許第4,106,991号明細書および同第4,661,452号明細書に開示されたように製造することができ、任意選択的に当技術分野において公知の方法によってコーティングすることができる。ワックス状コーティング物質の例は、1,000〜20,000の平均分子量を備えるポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を含有し、かつ15〜80エチレンオキシド単位が存在するエトキシル化脂肪アルコール;脂肪アルコール;脂肪酸;脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリドおよびトリグリセリドである。流動層技術による塗布のために好適なフィルム形成コーティング材料の例は、例えば、英国特許第1483591号明細書に記載されている。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従ってプロピレングリコールなどのポリオール、糖もしくは糖アルコール、乳酸またはホウ酸を添加することによって安定化させることができる。他の酵素安定剤は、当技術分野において公知である。保護酵素は、例えば欧州特許第238216号明細書に開示された方法に従って調製することができる。ポリオールは、長年にわたりタンパク質の安定剤として、かつタンパク質溶解性を改良すると認識されてきた。
本洗剤組成物は、例えば、粉末、顆粒、ペースト、バーまたは液体などの任意の有用な形態であり得る。液体洗剤は、典型的には、約70%までの水および0%〜30%の有機溶媒を含有する水性であり得る。液体洗剤は、水を約30%のみ含有するコンパクトゲルタイプの形態であってもよい。
洗剤組成物は、それらの各々がアニオン性、非イオン性、カチオン性または両性イオン性であり得る1種以上の界面活性剤を含む。洗剤は、通常、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS);α−オレフィンスルホン酸塩(AOS);アルキル硫酸塩(脂肪アルコール硫酸塩)(AS);アルコールエトキシスルフェート(AEOSもしくはAES);第2級アルカンスルホン酸塩(SAS);α−スルホ脂肪酸メチルエステル;アルキルコハク酸もしくはアルケニルコハク酸;または石鹸などのアニオン性界面活性剤を0%〜約50%含有するであろう。組成物は、例えば、アルコールエトキシレート(AEOまたはAE)、カルボキシル化アルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミドまたはポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド(例えば、国際公開第92/06154号パンフレットに記載されている)などの非イオン性界面活性剤を0%〜約40%含有することもできる。
洗剤組成物は、追加して1種以上の他の酵素、例えばプロテアーゼ、別のデンプン分解酵素、クチナーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペクチン酸リアーゼ、ペルヒドロラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダーゼおよび/またはラッカーゼを任意の組み合わせで含むことができる。
洗剤は、例えばゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTMPA)、アルキルコハク酸およびアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩、または層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSKS−6)などの洗剤ビルダーまたは錯化剤を約1%〜約65%含有することができる。洗剤は、アンビルト、すなわち洗剤ビルダーを実質的に含んでいなくてもよい。酵素は、酵素の安定性と適合する任意の組成物中で使用することができる。酵素は、一般には、公知のカプセル化の形態により、例えば顆粒化またはヒドロゲル内への隔離により、有害な構成成分から保護することができる。酵素および特にアミラーゼは、デンプン結合ドメインとともに、またはデンプン結合ドメインを伴わずに、洗濯および食器洗浄用途、表面清浄剤を含む様々な組成物中、ならびにデンプンまたはバイオマスからのエタノール生産のための組成物中で使用できる。
洗剤は、1種以上のポリマーを含むことができる。例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリカルボキシレート、例えば、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマーおよびメタクリル酸/アクリル酸ラウリルコポリマーが挙げられる。
洗剤は、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)またはノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(NOBS)などの過酸形成漂白活性剤と組み合わされ得、例えば、過ホウ酸塩または過炭酸塩などのH2O2源を含むことのできる漂白系を含有することができる。代替的に、漂白系は、ペルオキシ酸(例えば、アミド型、イミド型またはスルホン型ペルオキシ酸)を含んでいてもよい。漂白系は、酵素漂白系、例えば、国際PCT出願の国際公開第2005/056783号パンフレットに記載されたようなペルヒドロラーゼでもあり得る。
洗剤組成物の酵素は、従来型の安定剤、例えばプロピレングリコールまたはグリセロールなどのポリオール;糖または糖アルコール;乳酸;ホウ酸または芳香族ホウ酸エステルなどのホウ酸誘導体を使用して安定化させることができ、および組成物は、例えば国際公開第92/19709号パンフレットおよび同第92/19708号パンフレットに記載されたように調製することができる。
洗剤は、他の従来型の洗剤成分、例えば粘土、発泡増強剤、起泡抑制剤、抗腐食剤、汚れ懸濁化剤、汚れ再付着防止剤、染料、殺菌剤、変色防止剤、蛍光増白剤または香料を含む柔軟剤なども含有することができる。
pH(使用濃度の水溶液中で測定)は、通常、中性またはアルカリ性、例えば約7.0〜約11.0のpHである。
以下では、本α−アミラーゼを包含するための洗剤組成物の特定の形態について記載する。これらの組成物の多くは、使用の容易さのために単位用量フォーマットで提供することができる。単位用量調製物および包装については、例えば、米国特許出願公開第20090209445A1号明細書、同第20100081598A1号明細書、米国特許第7001878B2号明細書、欧州特許第1504994B1号明細書、国際公開第2001085888A2号パンフレット、同第2003089562A1号パンフレット、同第2009098659A1号パンフレット、同第2009098660A1号パンフレット、同第2009112992A1号パンフレット、同第2009124160A1号パンフレット、同第2009152031A1号パンフレット、同第2010059483A1号パンフレット、同第2010088112A1号パンフレット、同第2010090915A1号パンフレット、同第2010135238A1号パンフレット、同第2011094687A1号パンフレット、同第2011094690A1号パンフレット、同第2011127102A1号パンフレット、同第2011163428A1号パンフレット、同第2008000567A1号パンフレット、同第2006045391A1号パンフレット、同第2006007911A1号パンフレット、同第2012027404A1号パンフレット、欧州特許第1740690B1号明細書、国際公開第2012059336A1号パンフレット、米国特許第6730646B1号明細書、国際公開第2008087426A1号パンフレット、同第2010116139A1号パンフレットおよび同第2012104613A1号パンフレットに記載されている。
7.2.強力液体(HDL)洗濯用洗剤組成物
典型的なHDL洗濯用洗剤組成物は、アニオン性洗浄性界面活性剤(直鎖、分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは非置換アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルコキシル化アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルカルボン酸塩および/またはそれらの混合物の群から選択される)、および任意選択的に、非イオン性界面活性剤(直鎖、分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは非置換アルコキシル化アルキルアルコール、例えばC8〜C18エトキシル化アルキルアルコールおよび/またはC6〜C12アルキルフェノールアルコキシレートの群から選択される)を含む洗浄性界面活性剤(10重量/重量%〜40重量/重量%)を含み、ここで、洗浄性アニオン性界面活性剤(6.0〜9の親水性指数(HIc)を有する)対洗浄性非イオン性界面活性剤の重量比は1:1より大きい。好適な洗浄性界面活性剤には、カチオン性洗浄性界面活性剤(アルキルピリジニウム化合物、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルキル第4級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物および/またはそれらの混合物の群から選択される);両性イオン性および/または両性洗浄性界面活性剤(アルカノールアミンスルホ−ベタインの群から選択される);両性界面活性剤;半極性非イオン性界面活性剤ならびにそれらの混合物も含まれる。
本組成物は、任意選択的に、両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマー(分岐鎖親水性および疎水性を有するアルコキシル化ポリマー、例えば0.05重量%〜10重量%の範囲内にあるアルコキシル化ポリアルキレンイミンの群から選択される)および/またはランダムグラフトポリマー(典型的には不飽和C1〜C6カルボン酸、エーテル、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、糖単位、アルコキシ単位、マレイン酸無水物、飽和ポリアルコール、例えばグリセロールならびにそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーを含む親水性主鎖;ならびにC4〜C25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、飽和C1〜C6モノ−カルボン酸のビニルエステル、アクリル酸またはメタクリル酸のC1〜C6アルキルエステルおよびそれらの混合物からなる群から選択される疎水性側鎖を含む)からなる界面活性増強性ポリマーを含んでいてよい。
本組成物は、例えば、防汚ポリマー(非イオン性末端キャップ化ポリエステル、例えばSRP1、ランダムもしくはブロック構造にある糖、ジカルボン酸、ポリオールおよびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのモノマー単位を含むポリマー、ランダムまたはブロック構造にあるエチレンテレフタレート系ポリマーおよびそれらのコポリマー、例えばRepel−o−tex SF、SF−2およびSRP6、Texcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300およびSRN325、Marloquest SLを含む)、再付着防止ポリマー(0.1重量%〜10重量%、500〜100,000Daの範囲内の分子量において、ボン酸ポリマー、例えばアクリル酸、マレイン酸(またはマレイン酸無水物)、フマル酸、イタコン酸、アコニット酸、メサコン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸およびそれらの任意の混合物、ビニルピロリドンホモポリマーおよび/またはポリエチレングリコールなどから選択される少なくとも1つのモノマーを含むポリマーなどのカルボン酸ポリマーを含む);セルロースポリマー(アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、その例にはカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびそれらの混合物が含まれるアルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるポリマーを含む)ならびにポリマーカルボキシレート(例えば、マレイン酸/アクリル酸ランダムコポリマーまたはポリアクリレートホモポリマー)などの追加のポリマーを含むことができる。
本組成物は、飽和または不飽和脂肪酸、好ましくは飽和または不飽和C12〜C24脂肪酸(0重量%〜10重量%);沈着助剤(それらの例には、多糖類、好ましくはセルロースポリマー、ポリジアリルジメチルアンモニウムハロゲン化物(DADMAC)およびランダムまたはブロック構造にあるDAD MACとビニルピロリドン、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリニウムハロゲン化物およびそれらの混合物とのコポリマー、カチオン性グアールガム、例えばカチオン性ヒドキシエチルセルロースなどのカチオン性セルロース、カチオン性デンプン、カチオン性ポリアクリルアミドおよびそれらの混合物が含まれる)をさらに含むことができる。
本組成物は、その例にマンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールおよび/またはそれらの混合物が含まれる染料移動阻害剤;その例にエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミンN,N’−ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)、2−ヒドロキシピリジン−N−オキシド(HPNO)またはメチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸N,N−二酢酸(N,N−ジカルボキシメチルグルタミン酸四ナトリウム塩(GLDA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンジスルホン酸、クエン酸およびそれらの任意の塩、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、N−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(EDTP)およびそれらの誘導体が含まれるキレート剤をさらに含むことができる。
本組成物は、好ましくは、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼ、およびそれらの任意の混合物から選択される酵素(一般に、活性酵素約0.01重量%〜活性酵素0.03重量%)を含んでいた。本組成物は、酵素安定化剤(その例としては、プロピレングリコールもしくはグリセロールなどのポリオール、糖もしくは糖アルコール、乳酸、可逆性プロテアーゼ阻害剤、ホウ酸もしくはホウ酸誘導体、例えば芳香族ホウ酸エステル、または4−ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸誘導体が挙げられる)を含むことができる。
本組成物は、任意選択的に、シリコーン系または脂肪酸系起泡抑制剤;色相染料(hueing dyes)、カルシウムカチオンおよびマグネシウムカチオン、視覚信号成分、消泡剤(0.001重量%〜約4.0重量%)および/または構造化剤/増粘剤(0.01重量%〜約5重量%、ジグリセリドおよびトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロース系材料、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガムおよびそれらの混合物からなる群から選択される)を含むことができる。
本組成物は、任意の液体形態、例えば、液体もしくはゲル形態またはそれらの任意の組み合わせであり得る。本組成物は、任意の単位用量形態、例えばパウチであり得る。
7.3.強力乾燥/固体(HDD)洗濯用洗剤組成物
典型的なHDD洗濯用洗剤組成物には、アニオン洗浄性界面活性剤(例えば、直鎖もしくは分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは非置換アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアルコキシル化硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルホスホン酸塩、アルキルカルボン酸塩および/またはそれらの混合物)、非イオン洗浄性界面活性剤(例えば、直鎖もしくは分岐鎖もしくはランダム鎖の置換もしくは非置換C8〜C18アルキルエトキシレートおよび/またはC6〜C12アルキルフェノールアルコキシレート)、カチオン性洗浄性界面活性剤(例えば、アルキルピリジニウム化合物、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルキル第4級ホスホニウム化合物、アルキル三元スルホニウム化合物およびこれらの混合物)、両性イオン性および/または両性洗浄性界面活性剤(例えば、アルカノールアミンスルホベタイン)、両性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤およびそれらの混合物を含む洗浄性界面活性剤;リン酸非含有ビルダー(例えば、その例には0重量%〜10重量%未満の範囲内のゼオライトA、ゼオライトX、ゼオライトPおよびゼオライトMAPが含まれるゼオライトビルダー)、リン酸塩ビルダー(例えば、0重量%〜10重量%未満の範囲内のトリポリリン酸ナトリウム)、クエン酸、クエン酸塩およびニトリロ三酢酸、ケイ酸塩(例えば、0重量%〜10重量%未満の範囲内のケイ酸ナトリウムもしくはケイ酸カリウムまたはメタケイ酸ナトリウム、または層状ケイ酸塩(SKS−6))を含むビルダー;炭酸塩(例えば、0重量%〜80重量%未満の範囲内の炭酸ナトリウムおよび/または重炭酸ナトリウム);ならびに光退色剤(例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニン、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、キサンテン染料およびそれらの混合物)、疎水性もしくは親水性漂白活性剤(例えば、ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、デカノイルオキシ安息香酸もしくはその塩、3,5,5−トリメチヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸塩、テトラアセチルエチレンジアミン−TAED、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩−NOBS、ニトリルクワットおよびそれらの混合物);過酸化水素源(例えば、その例には、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩もしくは過ケイ酸塩のナトリウム塩一水和物もしくは四水和物が含まれる無機過水和塩)、予備形成親水性および/または疎水性過酸(例えば、過カルボン酸および塩、過炭酸および塩、ペリミド酸および塩、ペルオキシモノ硫酸および塩およびそれらの混合物)および/または漂白触媒(例えば、イミン漂白増強剤(その例にはイミニウムカチオンおよびポリイオンが含まれる)、イミニウム両性イオン、変性アミン、変性アミンオキシド、N−スルホニルイミン、N−ホスホニルイミン、N−アシルイミン、チアジアゾール二酸化物、ペルフルオロイミン、環状糖ケトンおよびそれらの混合物、ならびに金属含有漂白触媒(例えば、例えば亜鉛もしくはアルミニウムおよび封鎖剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)およびその水溶性塩などの補助金属カチオンと一緒に、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデンもしくはマンガンカチオン)を含む漂白剤が含まれる。
本組成物は、好ましくは、酵素、例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼおよびそれらの混合物を含む。
本組成物は、任意選択的に、香料マイクロカプセル、デンプンカプセル化香料アコード、色相剤、織物インテグリティ(fabric integrity)ポリマーおよびカチオンポリマーを含む追加のポリマー、ダイロック成分、織物柔軟剤、増白剤(例えば、C.I.蛍光増白剤)、凝集剤、キレート剤、アルコキシル化ポリアミン、織物沈着助剤および/またはシクロデキストリンを含む追加の洗剤成分を含む場合がある。
7.4.自動食器洗浄(ADW)洗剤組成物
典型的なADW洗剤組成物には、0〜10重量%の量で存在するエトキシル化非イオン性界面活性剤、アルコールアルコキシル化界面活性剤、エポキシキャップ化ポリ(オキシアルキル化)アルコールもしくはアミンオキシド界面活性剤を含む非イオン性界面活性剤;リン酸塩ビルダー(例えば、一リン酸塩、二リン酸塩、三ポリリン酸塩、他のオリゴマーポリリン酸塩、トリポリリン酸ナトリウム−STPP)およびリン酸非含有ビルダー(例えば、0.5重量%〜50重量%の範囲内のメチル−グリシン−二酢酸(MGDA)ならびにその塩および誘導体、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)ならびにその塩および誘導体、イミノジコハク酸(IDS)ならびにその塩および誘導体、カルボキシメチルイヌリンならびにその塩および誘導体、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、B−アラニン二酢酸(B−ADA)およびそれらの塩、ポリ−カルボン酸のホモポリマーおよびコポリマーおよびそれらの部分的もしくは完全中和塩、モノマーのポリカルボン酸およびヒドロキシカルボン酸およびそれらの塩を含むアミノ酸をベースとする化合物)を含む5〜60%の範囲内のビルダー;寸法安定性を提供するために約0.1重量%〜約50重量%の範囲内のスルホン化/カルボキシル化ポリマー;約0.1重量%〜約10重量%の範囲内の乾燥助剤(例えば、ポリエステル、特にアニオン性ポリエステル、任意選択的に別の3〜6官能基を有するさらなるモノマーと一緒に − 典型的には重縮合を促進する酸、アルコールもしくはエステル官能基、ポリカーボネート、ポリウレタンおよび/またはポリ尿素ポリオルガノシロキサン化合物もしくはそれらの、特に反応性環状炭酸塩および尿素タイプの前駆体化合物);約1重量%〜約20重量%の範囲内のケイ酸塩(ケイ酸ナトリウムもしくはカリウム、例えば二ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムおよび結晶性フィロケイ酸塩を含む);無機漂白剤(例えば、過水和物塩、例えば過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩および過ケイ酸塩)および有機漂白剤(例えば、ジアシルおよびテトラアシルペルオキシドを含む有機ペルオキシ酸、特にジペルオキシドデカン二酸、ジペルオキシテトラデカン二酸およびジペルオキシヘキサデカン二酸);漂白活性剤(すなわち、約0.1重量%〜約10重量%の範囲内の有機過酸前駆体);漂白触媒(例えば、トリアザシクロノナンマンガンおよび関連錯体、Co、Cu、MnおよびFeビスピリジルアミンおよび関連錯体ならびに酢酸ペンタミンコバルト(III)および関連錯体);約0.1重量%〜5重量%の範囲内の金属ケア剤(例えば、ベンザトリアゾール、金属塩および錯体および/またはケイ酸塩);自動食器洗浄洗剤組成物1g当たり約0.01〜5.0mgの活性酵素の範囲内の酵素(例えば、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、コリンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ、ペクチン酸リアーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、ラッカーゼ、ホスホリパーゼ、リソホスホリパーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ペルヒドロラーゼ、アリールエステラーゼおよびそれらの混合物);ならびに酵素安定剤構成成分(例えば、オリゴ糖、多糖および無機二価金属塩)が含まれる。
7.5.追加の洗剤組成物
以下では、本アミラーゼを添加することができる追加の典型的な洗剤調製物について、番号を付した段落に記載する。
1)(酸として計算して)約7%〜約12%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約1%〜約4%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12〜18アルコール、1〜2エチレンオキシド(EO))もしくは硫酸アルキル(例えば、C16〜18);約5%〜約9%のアルコールエトキシレート(例えば、C14〜15アルコール、7EO);約14%〜約20%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約2〜約6%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約15%〜約22%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);0%〜約6%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約0%〜約15%のクエン酸ナトリウム/クエン酸(例えば、C6H5Na3O7/C6H8O7);約11%〜約18%の過ホウ酸ナトリウム(例えば、NaBO3H2O);約2%〜約6%のTAED;0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);0〜3%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸、コポリマー、PVP、PEG);(純粋酵素として計算して)0.0001〜0.1%タンパク質の酵素;ならびに0〜5%の微量成分(例えば、起泡抑制剤、香料、蛍光増白剤、光退色剤)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
2)(酸として計算して)約6%〜約11%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約1%〜約3%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12〜18アルコール、1〜2EO))または硫酸アルキル(例えば、C16〜18);約5%〜約9%のアルコールエトキシレート(例えば、C14〜15アルコール、7EO);約15%〜約21%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約1%〜約4%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約24%〜約34%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);約4%〜約10%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);0%〜約15%のクエン酸ナトリウム/クエン酸(例えば、C6H5Na3O7/C6H8O7);0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);1〜6%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;0〜5%の微量成分(例えば、起泡抑制剤、香料)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
3)(酸として計算して)約5%〜約9%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約7%〜約14%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EO);約1〜約3%の脂肪酸(例えば、C16〜22脂肪酸)としての石鹸;約10%〜約17%の炭酸ナトリウム(Na2CO3として);約3〜約9%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約23%〜約33%のゼオライト(NaA1SiO4として);0%〜約4%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約8%〜約16%の過ホウ酸ナトリウム(例えば、NaBO3H2O);約2%〜約8%のTAED;0%〜約1%のホスホン酸塩(例えば、EDTMPA);0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);0〜3%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、起泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
4)(酸として計算して)約8%〜約12%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約10%〜約25%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EO);約14%〜約22%の炭酸ナトリウム(Na2CO3として);約1%〜約5%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約25%〜約35%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);0%〜約10%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);1〜3%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PVP、PEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、起泡抑制剤、香料)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
5)(酸として計算して)約15%〜約21%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約12%〜約18%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EOまたはC12〜15アルコール、5EO);約3%〜約13%の脂肪酸(例えば、オレイン酸)としての石鹸;0%〜約13%のアルケニルコハク酸(C12〜14);約8%〜約18%のアミノエタノール;約2%〜約8%のクエン酸;0%〜約3%のホスホン酸塩;0%〜約3%のポリマー(例えば、PVP、PEG);0%〜約2%のホウ酸塩(例えば、B4O7);0%〜約3%のエタノール;約8%〜約14%のプロピレングリコール;(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、分散剤、起泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
6)(酸として計算して)約15%〜約21%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;3〜9%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EO、またはC12〜15アルコール、5EO);約3%〜約10%の脂肪酸(例えば、オレイン酸)としての石鹸;約14%〜約22%のゼオライト(NaA1SiO4として);約9%〜約18%のクエン酸カリウム;0%〜約2%のホウ酸塩(例えば、B4O7);0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);0%〜約3%のポリマー(例えば、PEG、PVP);0%〜約3%のアンカリングポリマー、例えば、ラウリルメタクリル酸/アクリル酸コポリマー;モル比25:1、MW3800);0%〜約5%のグリセロール;(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、分散剤、起泡抑制剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性構造化液体洗剤組成物。
7)約5%〜約10%の脂肪アルコール硫酸塩;約3%〜約9%のエトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド;0〜3%の脂肪酸としての石鹸;約5%〜約10%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約1%〜約4%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約20%〜約40%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);約2%〜約8%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約12%〜約18%の過ホウ酸ナトリウム(例えば、NaBO3H2O);約2%〜約7%のTAED;約1%〜約5%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、蛍光増白剤、起泡抑制剤、香料)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
8)(酸として計算して)約8%〜約14%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約5%〜約11%のエトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド;0%〜約3%の脂肪酸としての石鹸;約4%〜約10%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約1%〜約4%の可溶性ケイ酸塩(Na2O、2SiO2);約30%〜約50%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);約3%〜約11%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約5%〜約12%のクエン酸ナトリウム(例えば、C6H5Na3O7);約1%〜約5%のポリマー(例えば、PVP、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、PEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、起泡抑制剤、香料)を含む顆粒として調製された洗剤組成物。
9)(酸として計算して)約6%〜約12%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約1%〜約4%の非イオン性界面活性剤;約2%〜約6%の脂肪酸としての石鹸;約14%〜約22%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約18%〜約32%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);約5%〜約20%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約3%〜約8%のクエン酸ナトリウム(例えば、C6H5Na3O7);約4%〜約9%の過ホウ酸ナトリウム(例えば、NaBO3H2O);約1%〜約5%の漂白活性剤(例えば、NOBSまたはTAED);0%〜約2%のカルボキシメチルセルロース(CMC);約1%〜約5%のポリマー(例えば、ポリカルボン酸塩またはPEG);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、蛍光増白剤、香料)を含む顆粒として調製された洗剤組成物。
10)(酸として計算して)約15%〜約23%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;約8%〜約15%のアルコールエトキシスルフェート(例えば、C12〜15アルコール、2〜3EO);約3%〜約9%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EO、またはC12〜15アルコール、5EO);0%〜約3%の脂肪酸(例えば、ラウリン酸)としての石鹸;約1%〜約5%のアミノエタノール;約5%〜約10%のクエン酸ナトリウム;約2%〜約6%のヒドロトロープ(例えば、トルエンスルホン酸ナトリウム);0%〜約2%のホウ酸塩(例えば、B4O7);0%〜約1%のカルボキシメチルセルロース;約1%〜約3%のエタノール;約2%〜約5%のプロピレングリコール;(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、ポリマー、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
11)(酸として計算して)約20%〜約32%の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩;6〜12%のアルコールエトキシレート(例えば、C12〜15アルコール、7EOまたはC12〜15アルコール、5EO);約2%〜約6%のアミノエタノール;約8%〜約14%のクエン酸;約1%〜約3%のホウ酸塩(例えば、B4O7);0%〜約3%のポリマー(例えば、マレイン酸/アクリル酸コポリマー、アンカリングポリマー、例えば、ラウリルメタクリル酸/アクリル酸コポリマー);約3%〜約8%のグリセロール;(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、ヒドロトロープ、分散剤、香料、蛍光増白剤)を含む水性液体洗剤組成物。
12)約25%〜約40%のアニオン性界面活性剤(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン酸アルキル、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルカンスルホン酸塩、石鹸);約1%〜約10%の非イオン性界面活性剤(例えば、アルコールエトキシレート);約8%〜約25%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);約5%〜約15%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);0%〜約5%の硫酸ナトリウム(例えば、Na2SO4);約15%〜約28%のゼオライト(NaA1SiO4);0%〜約20%の過ホウ酸ナトリウム(例えば、NaBO3.4H2O);約0%〜約5%の漂白活性剤(TAEDまたはNOBS);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;0〜3%の微量成分(例えば、香料、蛍光増白剤)を含む少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
13)直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩の全部または一部が(C12〜C18)アルキル硫酸塩で置換されている、上記の組成物(1)〜(12)に記載された洗剤組成物。
14)約9%〜約15%の(C12〜C18)アルキル硫酸塩;約3%〜約6%のアルコールエトキシレート;約1%〜約5%のポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド;約10%〜約20%のゼオライト(例えば、NaA1SiO4);約10%〜約20%の層状二ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSK56);約3%〜約12%の炭酸ナトリウム(例えば、Na2CO3);0%〜約6%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約4%〜約8%のクエン酸ナトリウム;約13%〜約22%の過炭酸ナトリウム;約3%〜約8%のTAED;0%〜約5%のポリマー(例えば、ポリカルボン酸塩およびPVP);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜5%の微量成分(例えば、蛍光増白剤、光退色剤、香料、起泡抑制剤)を含む、少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
15)約4%〜約8%の(C12〜C18)アルキル硫酸塩;約11%〜約15%のアルコールエトキシレート;約1%〜約4%の石鹸;約35%〜約45%のゼオライトMAPまたはゼオライトA;約2%〜約8%の炭酸ナトリウム(Na2CO3として);0%〜約4%の可溶性ケイ酸塩(例えば、Na2O、2SiO2);約13%〜約22%の過炭酸ナトリウム;1〜8%のTAED;0%〜約3%のカルボキシメチルセルロース(CMC);0%〜約3%のポリマー(例えば、ポリカルボン酸塩およびPVP);(純粋酵素タンパク質として計算して)0.0001〜0.1%の酵素;および0〜3%の微量成分(例えば、蛍光増白剤、ホスホン酸塩、香料)を含む、少なくとも600g/Lのバルク密度を有する顆粒として調製された洗剤組成物。
16)追加の成分または既に特定した漂白系の代替物のいずれかとして安定化またはカプセル封入過酸を含有する、上記の1)〜15)に記載した洗剤調製物。
17)過ホウ酸が過炭酸塩と置換されている、上記の1)、3)、7)、9)および12)に記載した洗剤組成物。
18)追加してマンガン触媒を含有する、上記の1)、3)、7)、9)、12)、14)および15)に記載した洗剤組成物。マンガン触媒は、例えば、“Efficient manganese catalysts for low−temperature bleaching,”Nature 369:637−639(1994)に記載された化合物の1つである。
19)液体非イオン性界面活性剤、例えば直鎖アルコキシル化第1級アルコール、ビルダー系(例えば、リン酸塩)、酵素およびアルカリを含む非水性洗剤液として調製された洗剤組成物。洗剤は、アニオン性界面活性剤および/または漂白系も含むことができる。
上述のように、本アミラーゼポリペプチドは、洗剤中で従来法により使用される濃度で組み込むことができる。現在は、洗剤組成物中には、酵素は洗液1リットル当たり(純粋酵素タンパク質として計算して)0.00001〜1.0mgのアミラーゼポリペプチドに相当する量で添加できることは企図されている。
本洗剤組成物は、他の従来法による洗剤成分、例えば、脱凝集性物質、充填剤、泡抑制剤、抗腐食剤、汚れ懸濁化剤、金属イオン封鎖剤、汚れ再付着防止剤、脱水剤、染料、殺菌剤、蛍光剤、増粘剤および香料も含有することができる。
本洗剤組成物は、染みの付いた織物の前処置のために好適な洗濯用添加物組成物およびすすぎに添加される織物柔軟剤組成物を含む手洗い(手作業)もしくは機械(自動)洗濯用洗剤組成物として調製でき、または一般の家庭用硬質表面洗浄作業に使用するための洗剤組成物として調製でき、または手洗いもしくは自動食器洗浄作用のために調製できる。
本明細書に記載した洗浄組成物はいずれも、任意の数の追加の酵素を含むことができる。一般に、酵素は、選択された洗剤と(例えば、最適pH、他の酵素性および非酵素性成分などとの適合性に関して)適合しなければならず、酵素は、有効量で存在しなければならない。例として、下記の酵素を挙げる。
プロテアーゼ:好適なプロテアーゼには、動物起源、植物起源または微生物起源のプロテアーゼが含まれる。化学修飾またはタンパク質改変突然変異体ならびに自然に処理されたタンパク質が含まれる。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼまたは金属プロテアーゼ、アルカリ性微生物プロテアーゼ、トリプシン様プロテアーゼまたはキモトリプシン様プロテアーゼであり得る。アルカリ性プロテアーゼの例は、サブチリシン、特にバチルス(Bacillus)属由来のプロテアーゼ(例えば、サブチリシンNovo、サブチリシンカールスバーグ、サブチリシン309、サブチリシン147およびサブチリシン168(例えば、国際公開第89/06279号パンフレットを参照されたい)である。追加の例には、それらの全部が参照により本明細書に組み込まれる米国再発行特許第34606号明細書、米国特許第5,955,340号明細書、同第5,700,676号明細書、同第6,312,936号明細書および同第6,482,628号明細書に記載されたそれらの変異プロテアーゼが含まれる。トリプシン様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタまたはウシ起源)およびフザリウム(Fusarium)属プロテアーゼ(例えば、国際公開第89/06270号パンフレットおよび同第94/25583号パンフレットを参照されたい)である。有用なプロテアーゼの例としては、国際公開第92/19729号パンフレット、同第98/20115号パンフレット、同第98/20116号パンフレットおよび同第98/34946号パンフレットに記載された変異体も挙げられるがそれらに限定されない。市販で入手できるプロテアーゼ酵素には、Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(商標)、Duralase(商標)、Esperase(登録商標)、BLAZE(商標)、POLARZYME(登録商標)、OVOZYME(登録商標)、KANNASE(登録商標)、LIQUANASE(登録商標)、NEUTRASE(登録商標)、RELASE(登録商標)およびESPERASE(登録商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S)、Maxatase(登録商標)、Maxacal(商標)、Maxapem(商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect OxP(商標)、Purafect Prime(商標)、FNA(商標)、FN2(商標)、FN3(商標)、OPTICLEAN(登録商標)、OPTIMASE(登録商標)、PURAMAX(商標)、EXCELLASE(商標)およびPURAFAST(商標)(Danisco US Inc./DuPont Industrial Biosciences,Palo Alto,California,USA)、BLAP(商標)およびBLAP(商標)変異体(Henkel Kommanditgesellschaft auf Aktien,Duesseldorf,Germany)ならびにKAP(B.アルカロフィルス(B.alkalophilus)サブチリシン;花王株式会社、東京、日本)が含まれるがそれらに限定されない。別の典型的なプロテアーゼは、バチルス・アミロリキファシエンス(Bacillus amyloliquifaciens)由来のNprEおよびセルロモナス種(Cellulomonas sp.)菌株69B4由来のASP(Danisco US Inc./DuPont Industrial Biosciences,Palo Alto,California,USA)である。様々なプロテアーゼは、国際公開第95/23221号パンフレット、同第92/21760号パンフレット、同第09/149200号パンフレット、同第09/149144号パンフレット、同第09/149145号パンフレット、同第11/072099号パンフレット、同第10/056640号パンフレット、同第10/056653号パンフレット、同第11/140364号パンフレット、同第12/151534号パンフレット、米国特許出願公開第2008/0090747号明細書および米国特許第5,801,039号明細書、同第5,340,735号明細書、同第5,500,364号明細書、同第5,855,625号明細書、米国再発行特許第34,606号明細書、米国特許第5,955,340号明細書、同第5,700,676号明細書、同第6,312,936号明細書および同第6,482,628号明細書ならびに様々な他の特許に記載されている。一部の別の実施形態では、国際公開第07/044993号パンフレットに記載された中性金属プロテアーゼを含むがそれらに限定されない金属プロテアーゼが本発明において使用される。好適なプロテアーゼには、天然型プロテアーゼまたは相当に低い温度で機能するように特別に選択もしくは改変された改変変異体が含まれる。
リパーゼ:好適なリパーゼには、細菌起源または真菌起源のリパーゼが含まれる。化学修飾、タンパク質分解修飾またはタンパク質改変突然変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、フミコラ(Humicola)属(同義語、サーモミセス(Thermomyces)属)由来の、例えば、H.ラヌギノサ(H.lanuginosa)(T.ラヌギノサ(T.lanuginosus))由来(例えば、欧州特許第258068号明細書および同第305216号明細書を参照されたい)、H.インソレンス(H.insolens)由来(例えば、国際公開第96/13580号パンフレットを参照されたい)のリパーゼ;シュードモナス(Pseudomonas)属リパーゼ(例えば、P.アルカリゲネス(P.alcaligenes)もしくはP.シュードアルカリゲネス(P.pseudoalcaligenes)由来;例えば、欧州特許第218272号明細書を参照されたい)、P.セパシア(P.cepacia)(例えば、欧州特許第331376号明細書を参照されたい)、P.スタッツェリ(P.stutzeri)(例えば、英国特許第1,372,034号明細書を参照されたい)、P.フルオレセンス(P.fluorescens)、シュードモナス種(Pseudomonas sp.)菌株SD705(例えば、国際公開第95/06720号パンフレットおよび同第96/27002号パンフレットを参照されたい)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(例えば、国際公開第96/12012号パンフレットを参照されたい);バチルス(Bacillus)属リパーゼ(例えば、枯草菌(B.subtilis)由来;例えば、Dartois et al.Biochemica et Biophysica Acta,1131:253−360(1993)を参照されたい)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(例えば、特開昭64/744992号公報)またはB.プミルス(B.pumilus)(例えば、国際公開第91/16422号パンフレットを参照されたい)が挙げられるがそれらに限定されない。本調製物中で使用するために企図された追加のリパーゼ変異体には、例えば、国際公開第92/05249号パンフレット、同第94/01541号パンフレット、同第95/35381号パンフレット、同第96/00292号パンフレット、同第95/30744号パンフレット、同第94/25578号パンフレット、同第95/14783号パンフレット、同第95/22615号パンフレット、同第97/04079号パンフレット、同第97/07202号パンフレット、欧州特許第407225号明細書および同第260105号明細書に記載されたリパーゼ変異体が含まれる。一部の市販で入手できるリパーゼ酵素には、Lipolase(登録商標)およびLipolase Ultra(商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S)が含まれる。
ポリエステラーゼ:本組成物中には、例えば国際公開第01/34899号パンフレット、同第01/14629号パンフレットおよび米国特許第6933140号明細書に記載されたような好適なポリエステラーゼを含めることができる。
アミラーゼ:本組成物は、他のα−アミラーゼを含む他のアミラーゼと組み合わせることができる。そのような組み合わせは、異なるα−アミラーゼが異なる性能特性を示し、複数の異なるα−アミラーゼの組み合わせが異なるα−アミラーゼの利点を提供する組成物を結果として生じさせる場合に特に望ましい。他のアミラーゼには、市販で入手できるアミラーゼ、例えばSTAINZYME(登録商標)、NATALASE(登録商標)、DURAMYL(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)およびBAN(商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S);RAPIDASE(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)ならびにPREFERENZ(商標)(DuPont Industrial Biosciences製)などが含まれるがそれらに限定されない。
セルラーゼ:セルラーゼは、本組成物に添加できる。好適なセルラーゼには、細菌または真菌起源のセルラーゼが含まれる。化学修飾またはタンパク質改変突然変異体が含まれる。好適なセルラーゼには、バチルス(Bacillus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、フミコラ(Humicola)属、フザリウム(Fusarium)属、チエラビア(Thielavia)属、アクレモニウム(Acremonium)属由来のセルラーゼ、例えば、米国特許第4,435,307号明細書;同第5,648,263号明細書;同第5,691,178号明細書;同第5,776,757号明細書;および国際公開第89/09259号パンフレットに開示されたフミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)およびフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)から生成された真菌セルラーゼが含まれる。使用するために企図された典型的なセルラーゼは、布地にとってカラーケア利点を有するセルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、例えば、欧州特許第0495257号明細書、同第0531372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、同第96/29397号パンフレットおよび同第98/08940号パンフレットに記載されたセルラーゼである。他の例は、例えば、国際公開第94/07998号パンフレット;同第98/12307号パンフレット;同第95/24471号パンフレット;PCT/デンマーク特許出願公開第98/00299;欧州特許第531315号明細書;米国特許第5,457,046号明細書;同第5,686,593号明細書;および同第5,763,254号明細書に記載されたセルラーゼ変異体である。市販で入手できるセルラーゼには、CELLUZYME(登録商標)およびCAREZYME(登録商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S);CLAZINASE(登録商標)およびPURADAX HA(登録商標)(DuPont Industrial Biosciences);ならびにKAC−500(B)(商標)(花王株式会社)が含まれる。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:本組成物中で使用するために企図された好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼには、植物起源、細菌起源または真菌起源のものが含まれる。化学修飾またはタンパク質改変突然変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、国際公開第93/24618号パンフレット、同第95/10602号パンフレットおよび同第98/15257号パンフレットに記載されたようなコプリヌス(Coprinus)属由来、例えばC.シネレウス(C.cinereus)由来のペルオキシダーゼおよびその変異体が挙げられる。市販で入手できるペルオキシダーゼには、例えば、GUARDZYME(商標)(Novo Nordisk A/SおよびNovozymes A/S)が含まれる。
本洗剤組成物は、家庭用および/または工業用布地/洗濯物上に存在するバイオフィルムを除去/洗浄するために有効である2,6−β−D−フルクタンヒドロラーゼも含むことができる。
洗剤用酵素は、1種以上の酵素を含有する別個の添加物を添加する工程、またはこれらの酵素全部を含む複合添加物を添加する工程によって洗剤組成物中に含めることができる。洗剤添加物、すなわち別個の添加物または複合添加物は、例えば、顆粒、液体、スラリーなどとして調製することができる。典型的な洗剤添加物調製物には、顆粒、特に非粉化顆粒、液体、特に安定化液体またはスラリーが含まれるがそれらに限定されない。
非粉化顆粒は、例えば米国特許第4,106,991号明細書および同第4,661,452号明細書に開示されたように製造することができ、任意選択的に当技術分野において公知の方法によってコーティングすることができる。ワックス状コーティング物質の例は、1,000〜20,000の平均分子量を備えるポリ(エチレンオキシド)生成物(例えば、ポリエチレングリコール、PEG);16〜50エチレンオキシド単位を有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を含有し、かつ15〜80エチレンオキシド単位が存在するエトキシル化脂肪アルコール;脂肪アルコール;脂肪酸;脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリドおよびトリグリセリドである。流動層技術による塗布のために好適なフィルム形成コーティング材料の例は、例えば、英国特許第1483591号明細書に記載されている。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従ってプロピレングリコールなどのポリオール、糖もしくは糖アルコール、乳酸またはホウ酸を添加することによって安定化させることができる。保護酵素は、欧州特許第238,216号明細書に開示された方法に従って調製することができる。
本洗剤組成物は、例えば、バー、錠剤、粉末、顆粒、ペーストまたは液体などの任意の便宜的な形態であり得る。液体洗剤は、典型的には、約70%までの水および0%〜約30%の有機溶媒を含有する水性であり得る。約30%以下の水を含有するコンパクト洗剤ジェルも企図されている。洗剤組成物は、任意選択的に、半極性、および/またはアニオン性、および/またはカチオン性、および/または両性イオン性を含む非イオン性であり得る1種以上の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、約0.1重量%〜約60重量%の広範囲で存在してよい。
その中に含まれる場合、洗剤は、典型的には、約1%〜約40%の例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩(脂肪アルコール硫酸塩)、アルコールエトキシスルフェート、第2級アルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキルコハク酸もしくはアルケニルコハク酸または石鹸などのアニオン性界面活性剤を含有するであろう。
その中に含まれる場合、洗剤は、通常、約0.2%〜約40%の例えばアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミドまたはグルコサミンのN−アシル−N−アルキル誘導体(「グルカミド」)などの非イオン性界面活性剤を含有するであろう。
本洗剤は、0%〜約65%の例えばゼオライト、二リン酸塩、三リン酸塩、ホスホン酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸、アルキルコハク酸およびアルケニルコハク酸、可溶性ケイ酸塩または層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製のSKS−6)などの洗剤ビルダーまたは錯化剤を含有することができる。
本洗剤は、1種以上のポリマーを含むことができる。典型的なポリマーには、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート、例えば、ポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー)およびメタクリル酸/アクリル酸ラウリルコポリマーが含まれる。
洗剤組成物の酵素は、従来型の安定剤、例えばポリオール(例えば、プロピレングリコールもしくはグリセロール)、糖もしくは糖アルコール、乳酸、ホウ酸もしくはホウ酸誘導体(例えば、芳香族ホウ酸エステル)またはフェニルボロン酸誘導体(例えば、4−ホルミルフェニルボロン酸)を使用して安定化させることができる。本組成物は、例えば国際公開第92/19709号パンフレットおよび同第92/19708号パンフレットに記載されたように調製することができる。
本洗剤組成物中では、特に酵素変異体を洗液1L当たり酵素タンパク質約0.01〜約100mgに相当する量(例えば、洗液1リットル当たり酵素タンパク質約0.05〜約5.0mgまたは洗液1リットル当たり酵素タンパク質0.1〜約1.0mg)で添加できることが企図されている。
本アミラーゼを添加できる(または一部の場合にはその構成成分であると同定されている)多くの典型的な洗剤調製物は、国際公開第2013063460号パンフレットに記載されている。これらには、PUREX(登録商標)UltraPacks(Henkel)、FINISH(登録商標)Quantum(Reckitt Benckiser)、CLOROX(商標)2 Packs(Clorox)、OxiClean Max Force Power Paks(Church&Dwight)、TIDE(登録商標)Stain Release、CASCADE(登録商標)ActionPacsおよびTIDE(登録商標)Pods(商標)(Procter&Gamble)、PSなどの市販で入手できる単位用量調製物/包装が含まれる。
7.6.洗剤組成物中のアミラーゼ活性を評価する方法
当技術分野では、材料見本およびミクロ材料見本アッセイを含む多くのα−アミラーゼ洗浄アッセイが公知である。添付の実施例では、ごく少数のそのようなアッセイについて記載する。
本組成物および方法ならびにそれらの利点について詳細に説明するために、下記の特定の実施例は、それらが限定的ではなくむしろ例示的であるとの理解の下で提供されている。
8.醸造組成物
本変異アミラーゼは、醸造のプロセスにおいて、すなわち発酵麦芽飲料を製造する際に使用される醸造組成物の構成成分であり得る。非発酵性炭水化物は、最終ビール中の溶存固形分の大半を形成する。この残渣は、麦芽アミラーゼがデンプンのα−1,6−結合を加水分解することができないために残留する。非発酵性炭水化物は、ビール12オンス当たり約50カロリーに寄与する。アミラーゼは、グルコアミラーゼならびに任意選択的にプルラナーゼおよび/またはイソアミラーゼと組み合わせて、デンプンをデキストリンおよび発酵性糖に変換させ、最終ビール中の残留非発酵性炭水化物を減少させることを支援する。
これらの飲料において使用される主要原材料は、水、ホップおよび麦芽である。さらに、一般的なコーングリッツ、精製コーングリッツ、醸造用粉砕酵母、米、ソルガム、精製コーンスターチ、大麦、大麦デンプン、脱穀大麦、小麦、小麦デンプン、焙焼穀物、穀物フレーク、ライ麦、オート麦、ジャガイモ、タピオカおよび例えばコーンシロップ、サトウキビシロップ、大麦および/または小麦シロップなどのシロップなどの添加剤をデンプン源として使用できる。
多数の理由のために、主として選択された大麦の品種から製造される麦芽は、ビールの全ての特性および品質への最大の作用を有する。第一に、麦芽は、ビール中の主要香料添加剤である。第二に、麦芽は、発酵糖の主要部分を提供する。第三に、麦芽は、ビールの本体および泡の特性に寄与するであろうタンパク質を提供する。第四に、麦芽は、マッシュ化工程中に必要な酵素活性を提供する。ホップも、香り付けを含むビールの品質への有意性に寄与する。特に、ホップ(またはホップ構成成分)は、ビールに望ましい苦味物質を加える。さらに、ホップは、タンパク質沈殿剤として作用し、防腐剤を確立し、泡の形成および安定化に役立つ。
穀物、例えば大麦、オート麦、小麦および植物構成成分、例えばトウモロコシ、ホップおよび米も工業用醸造および自家用醸造の両方における醸造のためにも使用される。醸造において使用される構成成分は、麦芽化されていなくても麦芽化されていてもよい、すなわち部分的に発芽され得、α−アミラーゼを含む酵素レベルの上昇を生じさせる。醸造に成功するには、発酵のための適切なレベルの糖を保証するために適正なレベルのα−アミラーゼ酵素活性が必要とされる。したがって、アミラーゼは、単独でまたは別のα−アミラーゼと組み合わせて、醸造のために使用される構成成分に添加することができる。
本明細書で使用する用語「ストック」は、破砕または破壊される穀物および植物構成成分を意味する。例えば、ビール製造において使用される大麦は、発酵のためのマッシュを製造するために適切なコンシステンシーを生じさせるために粗く製粉または粉砕されている穀物である。本明細書で使用する用語「ストック」には、粉砕または粗く製粉された形態の植物および穀物の上記のタイプのいずれかが含まれる。本明細書に記載した方法は、粉およびストックの両方におけるα−アミラーゼ活性レベルを決定するために使用できる。
ビールを製造するためのプロセスは、当技術分野において周知である。例えば、Wolfgang Kunze(2004)“Technology Brewing and Malting,”Research and Teaching Institute of Brewing,Berlin(VLB),3rd editionを参照されたい。手短には、本プロセスは、(a)マッシュを調製する工程と、(b)麦芽汁を調製するためにマッシュを濾過する工程と、(c)発酵飲料、例えばビールを得るために麦芽汁を発酵させる工程とを包含する。典型的には、ミル粉砕または破砕した麦芽は、水と混和され、麦芽中に存在する酵素が麦芽中に存在するデンプンを発酵性糖に変換させることを許容するための制御温度下において、ある期間にわたり保持される。マッシュは、次にマッシュ濾過器に移動され、そこで液体が穀物残渣から分離される。この甘い液体は「麦芽汁」と呼ばれ、残留する穀物残渣は「穀物かす」と呼ばれる。マッシュは、典型的には、穀物かすから残留可溶性抽出物を回収するためにマッシュに水を添加する工程を含む抽出にかけられる。麦芽汁は、次に麦芽汁を滅菌して、色、香味および香りが発生するのに役立つように強力に沸騰される。ホップは、沸騰中のある時点に加えられる。麦芽汁は、冷却されて発酵槽に移される。
麦芽汁は、次に発酵槽内で酵母と接触される。発酵槽を冷却すると、発酵を停止させることができる。酵母は凝集して除去される。最後に、ビールは、ある期間にわたり冷却して保管され、その間にビールは透明化してその香りが発生し、ビールの外観、香りおよび貯蔵寿命を損なう可能性のある任意の物質は沈殿する。ビールは、通常、約2体積/体積%〜約10体積/体積%のアルコールを含有するが、より高アルコール含量、例えば18体積/体積%を備えるビールも入手できる。包装する前に、ビールは炭酸ガスで飽和され、任意選択的に濾過および低温殺菌される。
アミラーゼをグルコアミラーゼならびに任意選択的にプルラナーゼおよび/またはイソアミラーゼと組み合わせて含む醸造組成物は、上記の工程(a)のマッシュに、すなわちマッシュの調製中に添加され得る。代替的にまたは加えて、醸造組成物は、上記の工程(b)のマッシュに、すなわちマッシュの濾過中に添加され得る。代替的にまたは加えて、醸造組成物は、上記の工程(c)の麦芽汁に、すなわち麦芽汁の発酵中に添加され得る。
発酵飲料、例えばビールは、上記の方法の1つによって製造することができる。発酵飲料は、ビール、例えばフルモルトビール、「ビール純粋令」の下で醸造されたビール、エール、IPA、ラガー、ビター、発泡酒(第2のビール)、第3のビール、ドライビール、ニアビール、ライトビール、低アルコールビール、低カロリービール、ポーター、ボックビール、スタウト、麦芽酒、ノンアルコールビール、ノンアルコール麦芽酒などが挙げられるが、また別の穀物飲料および麦芽飲料、例えばフルーツ風味の麦芽飲料、例えばシトラス風味、例えばレモン風味、オレンジ風味、ライム風味もしくはベリー風味の麦芽飲料、酒風味の麦芽飲料、例えばウォッカ風味、ラム風味もしくはテキーラ風味の麦芽酒またはコーヒー風味の麦芽飲料、例えばカフェイン風味の麦芽酒なども挙げられる。
9.ヨウ素陽性デンプンの減少
変異アミラーゼは、液化および/または糖化の方法において使用される場合、ヨウ素陽性デンプン(IPS)を減少させることができる。IPSの1つの起源は、加水分解を回避するアミロースおよび/または老化デンプンポリマーである。デンプン老化は、デンプン分子に相互に結合して、その後に結晶化度の増加が続く傾向があるために、デンプンペースト中または老化進行中のゲル中で自然に発生する。低濃度の溶液は、デンプン分子のより大きい物体への進行性会合に起因してますます濁る。自然な沈殿が発生し、沈殿したデンプンは、冷水不溶性の最初の状態に復帰する傾向を示すと思われる。ゲルへの冷却硬化後のより高濃度のペーストは、老化するとデンプン分子の会合が増加するために着実に堅固さを増す。これは、隣接デンプン分子上のヒドロキシル基間で水素結合が生じる傾向が強くあるために生じる。J.A.Radley,ed.,Starch and its Derivatives 194−201(Chapman and Hall,London(1968))を参照されたい。
糖蒸留酒中にIPSが存在すると、最終製品の品質に有害な影響を及ぼし、下流での加工処理を伴う重要な問題となる。IPSは、濾過システムを詰まらせたり減速させたりし、精製に使用される炭素カラムを汚染する。IPSが十分に高濃度に達すると、IPSは炭素カラムから漏れ出るようになり、生産効率を低下させる。さらに、IPSは、貯蔵後に濁った最終製品を生じさせる可能性があり、これは最終製品の品質にとって許容されない。IPSの量は、糖化槽を分離し、内容物を戻し混合する工程によって減少させることができる。それでもIPSは、特に炭素カラムおよび濾過システム内に蓄積するであろう。変異アミラーゼの使用は、IPSの量を減少させることによってプロセス全体の性能を改善すると予想される。
本明細書で言及した全ての参考文献は、あらゆる目的のために全体として参照により本明細書に組み込まれる。本組成物および方法ならびにそれらの利点について詳細に説明するために、下記の特定の実施例は、それらが限定的ではなくむしろ例示的であるとの理解の下で提供される。
実施例1
アッセイ
本明細書で使用する様々なアッセイについて、読み易くするために下記に記載する。下記の実施例におけるプロトコルからの何らかの逸脱は、関連するセクションに指示した。これらの実験では、分光光度計を使用して反応の完了後に形成された生成物の吸光度を測定した。
A.タンパク質の精製
アミラーゼ変異体を発現するバチルス(Bacillus)属菌株を2.5Lのフラスコ内の37℃の培養培地(主要窒素源としての尿素、主要炭素源としてのグルコースを含み、堅固な細胞増殖のために1%のソイトンが補給されている、MOPバッファーをベースとする濃縮された半合成培地)中で60〜72時間、または無機塩および炭素源としてのグルコースが補給されたトウモロコシ穂軸および大豆粉の培地を用いるフェドバッチ式発酵プロセスを使用して36℃の14Lのタンク内で100時間にわたり増殖させた。インキュベーション後、細胞は、遠心分離によって発酵培地から分離し、上清を限外濾過によって濃縮した。この濃縮物に、最終濃度が0.5Mとなるように硫酸アンモニウムを加えた。タンパク質は、AKTA Explorer FPLCシステム(GE Healthcare)上のフェニルセファロースカラムを用いる疎水性相互作用クロマトグラフィーを使用して精製した。カラムは、2mMのCaClおよび0.5Mの硫酸アンモニウムとともに50mMのHEPES(pH8)を用いて平衡化させ、タンパク質は、2mMのCaClおよび50%のプロピレングリコールを含む50mMのHEPES(pH8)を用いて溶出させた。各HPLCの実行後、関心対象のピークと結合した液体分画をプールし、初期濃度を推定するためにプール分画の吸光度測定値を入手した。濃縮サンプルのタンパク質濃度は、3種の異なる測定値:280nmでの吸光度測定値、公知の標準物質と比較した酸処理サンプルのSDS−PAGEデンシトメトリーおよびHPLCシステム上でタンパク質を流し、215nmおよび280nmで得た吸光度測定値からの結果を平均化することによって決定した。
B.Ceralpha α−アミラーゼ活性アッセイ
Ceralpha α−アミラーゼアッセイは、Ceralphaキット(Megazyme,Wicklow,Ireland)を使用して実施した。本アッセイは、培養上清を規定条件下で基質混合物とインキュベートする工程を包含し、この反応は、ホウ酸バッファー(200mMのホウ酸/NaOHバッファー(pH10))の添加によって終了(および発色)させた。この基質は、規定のオリゴ糖「非還元型末端ブロック化p−ニトロフェニルマルトヘプタオシド」(BPNPG7)および過剰レベルのα−グルコシダーゼ(「ブロック基」の存在に起因して天然基質には作用を有していない)の混合物である。エンド作用性α−アミラーゼによりオリゴ糖が加水分解されると、混合物中に存在する過剰量のα−グルコシダーゼは、p−ニトロフェニルマルト糖分画のグルコースおよび遊離p−ニトロフェノールへの瞬間的および定量的加水分解を生じさせる。分析対象の試料中のアミラーゼの濃度に直接関連する405nmでの吸光度を測定した。
本アッセイのために使用した装置は、Biomek FX Robot(Beckman Coulter Brea,CA,USA);SpectraMAX MTPリーダー(340型−Molecular Devices,Sunnyvale,CA,USA)およびiEMSインキュベーター/シェーカー(Thermo Scientific,Rockford,IL,USA)を含んでいた。使用した試薬および溶液は、
1)p−ニトロフェニルマルトヘプタオシド(BPNPG7)基質(Megazyme Ceralpha HRキット);
2)50mMのリンゴ酸塩バッファー、0.005%のTWEEN(登録商標)80(pH5.6)または50mMのMOPS、0.005%のTWEEN(登録商標)80(pH7)(希釈バッファー);および
3)200mMのホウ酸/NaOHバッファー(pH10)(停止バッファー)
であった。
54.5mgのBPNPG7基質を含有するバイアルを10mLのMilliQ水中に溶解させ、30mLの希釈バッファー中に希釈して40mLの作業基質(1.36mg/mL)を作成した。アミラーゼ試料(発酵上清)は、希釈バッファーを用いて40倍に希釈した。アッセイは、5μLの希釈アミラーゼ溶液をMTPのウエル内に添加し、次に55μLの希釈BPNPG7作業基質溶液を添加することによって実施した。この溶液を混和し、MTPを、プレートシールを用いて密封し、インキュベーター/シェーカー(iEMS−Thermo Scientific)内に25℃で4分間配置した。70μLの停止バッファーを添加することによって反応を停止させ、MTPリーダー内の400nmの波長で吸光度を読み取った。非酵素コントロールを使用して、バックグラウンド吸光度値について補正した。
C.熱安定性アッセイ
CspAmy2−v1および変異体の熱安定性は、Ceralpha α−アミラーゼアッセイを使用してアミラーゼ活性を決定することによって測定した。本アッセイのために使用した装置は、Biomek FX Robot(Beckman Coulter);SpectraMAX MTPリーダー(340型−Molecular Devices)、Tetrad2DNA Engine PCR装置(Biorad)およびiEMSインキュベーター/シェーカー(Thermo Scientific)を含んでいた。使用した試薬溶液は、(全アッセイ中ではない):
1)熱応力バッファー
a)50mMのKOAc(pH4.5)(5ppmのCaCl、50ppmのNaCl)
b)50mMのKOAc(pH5.0)(10ppmのCaCl、10mMのNaCl)、
c)50mMのKOAc(pH5.7)(5ppmのCaCl、50ppmのNaCl)、
d)50mMのKOAc(pH5.7)(無塩条件)
2)p−ニトロフェニルマルトヘプタオシド(BPNPG7)基質(Megazyme Ceralpha HRキット):
3)50mMのリンゴ酸塩バッファー、0.005%のTWEEN(登録商標)80(pH5.6)(希釈バッファー);および
4)200mMのホウ酸/NaOH(pH10)(停止バッファー)。
5)アミラーゼ培養上清:1:10のマスター希釈酵素プレートをPCRプレート内の4種の熱応力バッファーそれぞれの中に1:10で希釈した。
5μLの希釈酵素試料は、55μLの希釈BPNPG7作業基質溶液を含有する96ウエルのPCRプレートに加え、試料の初期アミラーゼ活性は、セクションCに記載したCeralpha α−アミラーゼアッセイを使用して決定した。試料は、下記のようにPCRサーモサイクラー内で3〜6分間にわたり熱応力を受けさせた:バッファー(a)50℃、(b)59℃〜60℃、(c)65℃〜70℃、および(d)65℃。熱応力試料を直ちに室温に冷却し、5μLのアリコートは、セクションCにおいて記載したようにCeralpha α−アミラーゼアッセイを使用してアミラーゼ活性についてアッセイした。各変異体について、初期対残留アミラーゼ活性の比を使用して、下記のように熱安定性を計算した:熱安定性=[tresidual値]/[tinitial値]。それにより、熱安定性活性比は、熱培養前の酵素活性で割った熱培養後の酵素活性に基づいて計算した。各試料(変異体)に対して、性能指数(PI)を計算する。熱安定性の安定性に関する性能指数は、変異酵素の熱安定性を、同様に処理された参照酵素の熱安定性と比較することによって決定する。
D.デンプン加水分解アッセイ(トウモロコシ粉およびコーンスターチ適用アッセイ)
トウモロコシ粉およびコーンスターチのデンプン加水分解を使用して、CspAmy2−v1および変異体の比活性を測定した。活性は、トウモロコシ粉またはコーンスターチの酵素的分解により生成した還元末端として測定した。いずれかの基質とのインキュベーション中に生成された還元末端は、PAHBAH(p−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド)アッセイを用いて定量した。本アッセイのために使用した装置は、Biomek FX Robot(Beckman Coulter);SpectraMAX MTPリーダー(340型−Molecular Devices)、Tetrad2DNA Engine PCR装置(Biorad)、およびiEMSインキュベーター/シェーカー(Thermo Scientific)ならびにバブルパドルリザーバーを含んでいた。
Azure Farms有機トウモロコシ粉(Norco,CA)は、消費者用コーヒー挽きを使用して微細粉末に製粉し、次に250ミクロン未満の分画を得るためにふるいにかけた。ふるいにかけたトウモロコシ粉は、懸濁化および遠心分離を繰り返すことによってMilliQ水を用いて徹底的に洗浄した。Cargill Farms有機トウモロコシ粉材料も、懸濁化および遠心分離を繰り返すことによってMilliQ水を用いて徹底的に洗浄した。
両方のトウモロコシ粉およびコーンスターチ洗浄分画は、20重量/重量%ストック溶液としての0.005%のアジ化ナトリウムを含有するMilliQ水中に懸濁させた。ストック溶液は、20倍のストックバッファー溶液を用いて10.9重量/体積%のトウモロコシ粉およびコーンスターチ溶液(最終バッファー濃度:55mMのKOAc(pH5))にさらに希釈した。
55μLの希釈トウモロコシ粉およびコーンスターチ基質を、バブルパドルリザーバーを用いて5μLの1:10の希釈酵素試料と一緒にPCRマイクロタイタープレートに加えた。プレートを密封し、83℃で5分間配置し、その後、45℃へ下降させた。このデンプン加水分解反応は、70μLの0.1NのNaOHの添加によって停止させた。プレートを密封し、1610RCFで3分間遠心した。両方の反応からのデンプン加水分解反応生成物は、下記に記載したようなPAHBAHアッセイによって分析した。
PAHBAHアッセイ:80μLの0.5NのNaOHのアリコートを空のPCRプレート(「PAHBAH反応プレート」)の全ウエルに加え、次に20μLのPAHBAH試薬(0.5NのHCl中に溶解させた5重量/体積%のp−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド(Sigma製品番号H9882、St.Luois,MO)を加えた。この溶液を上下にピペット操作することにより混和した。20μLのデンプン加水分解反応上清をPAHBAH反応プレートの各ウエルに加えた。これらのプレートを密閉し、発色させるために95℃で2分間にわたりプログラミングしたサーモサイクラー内に配置し、次に20℃へ冷却した。80μLの発色したPAHBAH反応混合物の試料を新鮮なプレートに移し、分光光度計で450nmでの吸光度を測定した。
E.洗浄性能アッセイ
1.小規模 − CS−28米デンプンミクロ材料見本アッセイ
このアミラーゼアッセイの原理は、綿ミクロ材料見本に組み込まれた米デンプンの加水分解に起因するオレンジ色素の遊離である。洗液の488nmでの吸光度を測定し、これは、所望の条件(pH、温度およびバッファー)で分析された試料中のアミラーゼ活性のレベルに関連する。
本アッセイのために使用した装置は、Biomek FX Robot(Beckman Coulter)、SpectraMAX MTPリーダー(340型−Molecular Devices)およびiEMSインキュベーター/シェーカー(Thermo Scientific)を含んでいた。使用した試薬および溶液は、
1)CS−28ミクロ材料見本(米デンプン、着色);
2)10mMのHEPES、2mMのCaCl、0.005%のTWEEN 80バッファー(pH8.0)、導電率1mS/cm;
3)25mMのCAPS、2mMのCaCl、0.005%のTWEEN 80バッファー(pH10.0);導電率5mS/cm(5MのNaClを用いて調整);
4)10mMのNaCl、0.1mMのCaCl、0.005%のTWEEN 80;および
5)50mMのMOPS(pH7.15)、0.1mMのCaCl
であった。
円径が5.5mmのCS−28ミクロ材料見本は、Center for Testmaterials(CFT,Vlaardingen,The Netherlands)によって提供された。2つのミクロ材料見本を96ウエルCorning 9017平底ポリスチレン製MTPの各ウエル内に配置した。培養上清は、およそ1ppmの最終酵素濃度まで50mMのMOPS(pH7.15)、0.1mMのCaCl中および引き続いて10mMのNaCl、0.1mMのCaCl、0.005%のTWEEN(登録商標)80溶液中で8倍に希釈した。
インキュベーター/シェーカーは、所望の温度である25℃(周囲温度)または50℃に設定した。174μLまたは177μLのHEPESまたはCAPSバッファーのそれぞれを、MTPを含有するミクロ材料見本の各ウエルに添加し、引き続いて6μLまたは3μLの希釈酵素溶液を各ウエルに添加すると、結果として180μL/ウエルの総量が生じた。MTPをプレートシールで密閉し、iEMSインキュベーター/シェーカー中に配置してpH8、低導電率(1mS/cm)での洗浄のために1150rpm、25℃で15分間、またはpH10、高導電率(5mS/cm)での洗浄のために1150rpm、50℃で15分間インキュベートした。適切な条件下でのインキュベーション後、各ウエルからの100μLの溶液を新規のMTPに移し、MTP分光光度計を使用して488nmでの吸光度を測定した。バックグラウンド洗浄性能を減じるために、2つのミクロ材料見本およびバッファーを含有するが酵素を含有していないコントロールを含めた。
各吸光度値は、(酵素の非存在下でのミクロ材料見本のインキュベーション後に得た)ブランクを減じることによって補正し、結果として生じた吸光度は加水分解活性の尺度を提供した。各試料について性能指数(PI)を計算した。
洗浄性能指数(PI)を計算するため、参照酵素コントロールに基づくデータを当てはめるためにラングミュア方程式を使用した。変異体のタンパク質濃度を使用して、曲線当てはめに基づく予想性能を計算した。実測性能は計算性能で割った。この数値を次に参照酵素の性能で割った。
2.中規模洗浄性能試験法
材料見本からの染み除去を、上記と類似であるが、しかし、中規模条件下においてかつ市販の熱不活化KIRKLAND SIGNATURE(登録商標)洗剤を用いて試験した。洗剤の熱不活化は、非酵素構成成分の特性を保持しながら酵素的構成成分の活性を破壊するために役立つ。熱不活化は、事前に計量した液体洗剤(ガラス製ボトル入り)を90℃の水浴中で4時間にわたり実施した。酵素不活性化のパーセンテージを正確に決定するために、プロテアーゼ活性およびアミラーゼ活性のそれぞれを測定するためにSuc−AAPF−pNAおよびCeralpha基質アッセイを使用して、非加熱洗剤および加熱洗剤の両方をアッセイした。
洗浄処理は、Terg−o−tometer内の1L中で実施した。各ポットに脱イオン水を充填し、水の硬度は15,000gpgの3:1のCa:Mg水硬度ストック液を使用して1ガロン当たり6グレイン(gpg)に調整した。熱不活化Kirkland Signature(登録商標)洗剤(0.8g/L)を加え、温度を16℃に調整した。評価対象のアミラーゼは、0.02、0.05、0.1、0.3または0.5ppmの最終濃度へ添加した。30g/Lの総織物負荷を提供するために、各ポットに綿バラストを加えた。13分間の100rpmで撹拌しながらの洗浄後、材料見本を低温水道水ですすぎ洗いし、フロントローディング方式の洗濯機で1,000rpmの脱水サイクルで7分間脱水した。洗浄後、材料見本は、低温で機械乾燥させ、上述のように光反射率を測定した。
3.全規模洗浄試験法
材料見本からの染み除去を、pH8.0の緩衝条件下において、市販の熱不活化KIRKLAND SIGNATURE ULTRA CLEAN(商標)洗剤を用いて試験した。
試験材料見本のそれぞれの上の汚れの量を、処理の前後にD65(6500°K)標準光に設定したKonica Minoltaハンドヘルド型分光光度計CM−600Dを使用して光反射率によって測定した。L値、a値、b値における差は、CIE−LAB色空間によって規定された全色差(dE)に転換させた。染みの洗浄は、洗浄の前後の色差間の比を入手し、それを未洗浄汚れ(洗浄前)と汚れていない織物との差と比較することにより、染み除去指数(SRI(%))として表示した。各タイプの汚れの4つの材料見本を同一条件下での2回の洗濯機での洗浄に含めた。1つの汚れにつき計8回の測定値を得るために、各材料見本の中央領域をスキャンした。洗浄処理は、Maytag Century洗濯機の58L中で実施した。洗濯機に「低温自動温度」設定を使用して水を充填し、水の硬度は、15,000gpgの3:1のCa:Mg水硬度ストック液を使用して1ガロン当たり6グレイン(gpg)に調整した。熱不活化KIRKLAND SIGNATURE ULTRA CLEAN(登録商標)洗剤(0.75g/L)を加え、温度を16℃に調整した。プロテアーゼPURAFECT(登録商標)Prime HA(DuPont Industrial Biosciences)のアリコートを、最終濃度が0.43ppmとなるように添加し、評価対象のα−アミラーゼを、最終濃度が0.043ppmとなるように添加した。40g/Lの総織物負荷を提供するために、木綿のタオル、綿のTシャツおよびポリエステル綿のシーツの混合物をバラストとして加えた。洗浄条件は、次の通りであった:13分間の洗浄に2.5分間の水深の深い水でのすすぎを行い、16℃のすすぎ温度、高速撹拌および急速脱水を実施した。洗浄後、材料見本を低温で機械乾燥させ、上述のように光反射率を測定した。
F.洗剤安定性アッセイ
市販の液体洗剤PERSIL BIO(登録商標)(Unilever)を購入し、上述のように熱不活化した。試料を調製するために、プロテアーゼ(PURAFECT(登録商標)Prime HA)およびアミラーゼは、洗浄中の最終濃度がそれぞれ0.5および0.05ppmとなるように各洗剤試料に添加して混和した。試料を37℃のCOインキュベーター(Sanyo)中で保管し、アリコートを各反応試料から様々な時点に採取し、1%のBSAを添加した50mMのMOPS(pH7.15)バッファー中に希釈し、Ceralpha基質(Megazyme,Inc)を使用してα−アミラーゼ活性を測定した。各試料の活性は、較正標準物質を使用するArena 20XT光度測定分析機(Thermo Scientific)を使用して決定した。インキュベーション後の残留活性は、ゼロ時点に決定した総活性の百分率として報告した。
参照アミラーゼおよびそれの変異体の安定性は、既定の条件下において、10%の洗剤混合液(市販で購入したPERSIL COLOR GEL(登録商標)洗剤、Henkel(Duesseldorf,Germany)、2011年に購入)の存在下でインキュベーション後の活性を測定することによって決定した。洗剤は使用前に熱不活化し、水で希釈し、初期および残留アミラーゼ活性は、上述のCeralphaα−アミラーゼアッセイを使用して決定した。
G.熱安定性
変異体の熱安定性について、事前に選択した温度(デフォルトは85℃)および所望のpHにおいて、50mMの酢酸カリウム、0.125mMのCaClおよび2.2mMのNaCl中で試験した。各変異体のストック溶液は、milli−Q水中において、最終タンパク質濃度が1mg/mLとなるように精製変異体を希釈することによって調製し、次に各変異体を上記の各バッファー(最終酵素用量は5μg/mLである)中で(200倍に)さらに希釈した。希釈酵素溶液を2分間にわたり適切な温度に予備加熱し、次に任意のタンパク質凝集体を崩壊させるために氷上で冷却した。50μLの各酵素溶液を0.2mLのPCRストリップチューブに移し、これを(バッファーのpHに基づいて)適切な温度に加熱し、2時間にわたりインキュベートした。試料は、次に、熱応力期間を終了させるために氷水浴中に配置した。
各バッファーについて全時点を収集したら、実施例1で記載したように、Ceralphaアッセイを使用して残留活性を決定した。各変異体について、2回の独立不活化時間経過実験を実施した。崩壊速度定数(k)を決定するために、残留活性対時間のプロットを、単一指数関数的崩壊方程式を用いてモデリングした。崩壊の半減期は、In(2)/kであると定義された。これらの実験は、各変異体について2回ずつ実施した。
各変異体についての性能指数(PI)は、変異体の半減期対参照親分子の半減期の比率であると定義された。
H.ピークおよび最終流動性/粘度計アッセイ
ラピッドビスコアナライザー(RVA Super4,Perten Instruments,Haegersten,Sweden)を使用して、酵素が高温でトウモロコシ粉スラリーの粘度を破壊する能力を測定した。RVAアルミニウム缶(試料缶および二重撹拌スカートパドル、Perten Instruments,Haegersten,Sweden)に入れる33gの25%(ds)スラリーを調製するために、トウモロコシ粉をDI水と混和した。スラリーのpHは、1Nの硫酸を用いてpH5.0に調整した。ラピッドビスコアナライザーのプログラムは、70℃で開始して、直ちに95℃へ上昇させてその温度で維持するようにローディングした。酵素添加後、二重スカートパドルを缶の上に配置し、直ちに10分間の総ラン時間にわたりRVA内に入れた。粘度を連続的に測定し、全ランにわたりRVAによって収集した。酵素は、10、30および50μgで試験した。プロットは、粘度変化のピーク時の粘度に反比例するピーク流動性(1/cP)および粘度変化の終了時の粘度に反比例する最終流動性(1/cP)のタンパク質用量依存性を示している。
実施例2
CspAmy2変異体の生成
CspAmy2の変異体を発現するバチルス(Bacillus)属菌株の生成は、表2に記載の変異体と同様に、国際公開第2014/164777号パンフレットに記載されており、表2ではR178位およびG179位での欠失が「del(R178,G179)」として表示されており、アミノ酸位置のナンバリングは配列番号1を参照している。
Figure 2019500058
実施例3
C16EおよびC16Fをベースとする追加のCspAmy2変異体
表3に列挙した、CspAmy2−C16EおよびCspAmy2−C16Fをベースとする追加の変異体(それぞれC16EおよびC16Fと略記する)は、国際公開第2014/164777号パンフレットに記載されたように構築した。追加の全変異体は全部がC16EまたはC16Fの全突然変異を含むことが理解されるであろう。上述のように、アミノ酸位置のナンバリングは、配列番号1を参照している。
Figure 2019500058
上記の分子の低pH安定性(すなわち、秒数で示した半減期値)を実施例1に記載したようにpH4.5、4.8および5.0で実質的に試験し、C16EおよびC16Fと比較した。全酵素は、20分間のアッセイにおいてpH5.3、99℃で極めて安定性であった。熱不活化は、低pH値でのみ観察された。これらの低pH値では、変異体C16E−AYおよびC16E−Yが最高熱安定性を有していた。各pHでの変異体それぞれの秒数での半減期値は、表4に示した。
Figure 2019500058
ピークおよび最終流動性の粘度は、実施例1に記載したように測定した。デンプン基質と変異体C16EおよびC16E−AYとのインキュベーションの結果として生じた酵素1mg当たりのピーク流動性値は、図1に示した。最終流動性値は、図2に示した。
実施例4
C16Eをベースとする別の追加のCspAmy2変異体
C16Eをベースとする別の追加の変異体は、国際公開第2014/164777号パンフレットに記載されたように構築した。存在する変異体および突然変異の名称は、表5に示した。突然変異W153Fは、153位での野生型残基への復帰を表すことに留意されたい。このため、C16E−AY−W153Fは、CspAmy2に対して153位での突然変異を有していない。
Figure 2019500058
ピークおよび最終流動性の粘度は、このアッセイの酵素の用量が異なる以外には、実施例1に記載したように測定した。デンプン基質と、C16Eをベースとする変異体C16Eとのインキュベーションの結果として生じた酵素1mg当たりのピーク流動性値は、図3に示した。最終流動性値は、図4に示した。
実施例5
追加のCspAmy2−v5をベースとする変異体
表6に示した追加のCspAmy2−v5をベースとする変異体は、国際公開第2014/164777号パンフレットに記載されたように構築した。上述のように、R178位およびG179位での欠失は、「del(R178,G179)」と示され、アミノ酸位置のナンバリングは、配列番号1を参照している。
Figure 2019500058
実施例6
CspAmy2−v5をベースとする変異体の洗浄性能および洗剤安定性
精製CspAmy2−v5をベースとする変異体の中規模および全規模洗浄性能を、実施例1において上述したように実施したミクロ材料見本洗浄アッセイにおいて分析した。小規模および全規模洗剤安定性についても、実施例1において上述したように実施した。結果は、表7〜9に示した。
Figure 2019500058
Figure 2019500058
Figure 2019500058
変異体v195およびv196は、様々な固体上での中規模および全規模試験において、STAINZYME(登録商標)およびPREFERENZ(商標)S 100を含む標準物質に対して改良された洗浄性能を示す(本明細書では3種の汚れについてデータを提示した)。同一の2つの変異体v195およびv196も、CspAmy2−v5、STAINZYME(登録商標)およびPREFERENZ(商標)S 100を含む標準物質と比較して、液体洗剤における加速応力試験において優れた安定性を示した。
本明細書で言及した全ての刊行物、特許および特許出願は、あらゆる目的のために、および個別の各刊行物、特許または特許出願が参照により組み込まれると特にかつ個別に指示されている場合と同程度までこれにより参照して全体として本明細書に組み込まれる。

Claims (21)

  1. R375および任意選択的にS360に対応するアミノ酸残基での突然変異と、
    N126、F153、T180、E187およびI203からなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異および任意選択的に少なくとも2つの突然変異と
    を含む、親α−アミラーゼの組み換え変異体であって、
    前記変異α−アミラーゼまたは前記親α−アミラーゼは、ナンバリングのために使用される配列番号1に対して少なくとも60%、任意選択的に70%、任意選択的に80%、任意選択的に85%、任意選択的に90%または任意選択的に95%のアミノ酸配列同一性を有し、
    前記変異体は、前記親α−アミラーゼまたは前記突然変異の非存在によってのみ前記変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した低pH安定性および/またはデンプン液化活性を有する、組み換え変異体。
  2. ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異R375Yおよび任意選択的にS360Aと、N126Y、F153W、T180H、T180D、E187PおよびI203Yからなる群から選択されるアミノ酸残基に対応する1つまたは複数のアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異および任意選択的に少なくとも2つの突然変異とを含む、請求項1に記載の変異α−アミラーゼ。
  3. ナンバリングのために配列番号1を使用して、前記突然変異R375YおよびS360Aを含む、請求項1または2に記載の変異α−アミラーゼ。
  4. ナンバリングのために配列番号1を使用して、前記突然変異N126Y、F153W、T180HおよびE187Pをさらに含む、請求項3に記載の変異α−アミラーゼ。
  5. ナンバリングのために配列番号1を使用して、A275、T89、S92およびY301からなる群から選択される位置での突然変異をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  6. ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178、G179、T180およびG181に対応する少なくとも1つのアミノ酸残基の欠失をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  7. ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178およびG179またはT180およびG181に対応するアミノ酸残基の欠失をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  8. ナンバリングのために配列番号1を使用して、G476、G477、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での突然変異をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  9. 前記親α−アミラーゼは、サイトファーガ(Cytophaga)種由来であるか、またはバチルス(Bacillus)種由来ではない、請求項1〜8のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  10. デンプンをオリゴ糖へ変換するための方法であって、デンプンを、有効量の請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異アミラーゼと接触させる工程を含む方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の変異アミラーゼを含む、デンプンを液化するための組成物。
  12. T38、N126、F153、E187、I203、G476およびG477位に対応するアミノ酸残基の少なくとも1つおよび任意選択的に複数での突然変異と、任意選択的にR178、G179、T180およびG181に対応するアミノ酸残基での少なくとも1つの突然変異とを含む、親α−アミラーゼの組み換え変異体であって、
    前記変異α−アミラーゼまたは前記親α−アミラーゼは、ナンバリングのために使用される配列番号1に対して少なくとも60%、任意選択的に70%、任意選択的に80%、任意選択的に85%、任意選択的に90%または任意選択的に95%のアミノ酸配列同一性を有し、
    前記変異体は、前記親α−アミラーゼまたは前記突然変異の非存在によってのみ前記変異α−アミラーゼと異なる参照α−アミラーゼと比較して増加した洗剤安定性および/または洗浄性能を有する、組み換え変異体。
  13. ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異T38N、N126Y、F153W、E187P、I203Y、G476KおよびG477Eの少なくとも1つおよび任意選択的に複数を含む、請求項12に記載の変異α−アミラーゼ。
  14. ナンバリングのために配列番号1を使用して、T129位での突然変異をさらに含む、請求項12または13に記載の変異α−アミラーゼ。
  15. ナンバリングのために配列番号1を使用して、突然変異T129Iをさらに含む、請求項14に記載の変異α−アミラーゼ。
  16. ナンバリングのために配列番号1を使用して、R178およびG179またはT180およびG181に対応するアミノ酸残基の欠失をさらに含む、請求項12〜15のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  17. ナンバリングのために配列番号1を使用して、E132、Q167、A277、R458、T459および/またはD460に対応するアミノ酸残基での突然変異をさらに含む、請求項12〜16のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  18. ナンバリングのために配列番号1を使用して、N88、N134および/またはL171位に対応するアミノ酸残基での突然変異を欠如している、請求項12〜17のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  19. 前記親α−アミラーゼは、サイトファーガ(Cytophaga)種由来であるか、またはバチルス(Bacillus)種由来ではない、請求項12〜18のいずれか一項に記載の変異α−アミラーゼ。
  20. 表面からデンプン質の染みまたは汚れを除去するための方法であって、前記表面を、有効量の請求項12〜19のいずれか一項に記載の変異アミラーゼと接触させる工程と、水性組成物中で溶解するより小さいデンプン由来分子を生成し、それにより前記表面から前記デンプン質の染みを除去するために、ポリペプチドが、前記デンプン質の染み中に存在するデンプン成分を加水分解することを可能にする工程とを含む方法。
  21. 請求項12〜20のいずれか一項に記載の変異アミラーゼを含む洗剤組成物。
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