JP2019197888A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019197888A
JP2019197888A JP2019081092A JP2019081092A JP2019197888A JP 2019197888 A JP2019197888 A JP 2019197888A JP 2019081092 A JP2019081092 A JP 2019081092A JP 2019081092 A JP2019081092 A JP 2019081092A JP 2019197888 A JP2019197888 A JP 2019197888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
transistor
insulating film
oxide semiconductor
potential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2019081092A
Other languages
English (en)
Inventor
棚田 好文
Yoshifumi Tanada
好文 棚田
佐藤 学
Manabu Sato
学 佐藤
三宅 博之
Hiroyuki Miyake
博之 三宅
俊成 佐々木
Toshinari Sasaki
俊成 佐々木
岡崎 健一
Kenichi Okazaki
健一 岡崎
純一 肥塚
Junichi Hizuka
純一 肥塚
山崎 舜平
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Publication of JP2019197888A publication Critical patent/JP2019197888A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K3/00Circuits for generating electric pulses; Monostable, bistable or multistable circuits
    • H03K3/01Details
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C19/00Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers
    • G11C19/28Digital stores in which the information is moved stepwise, e.g. shift registers using semiconductor elements
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G3/00Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes
    • G09G3/20Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters
    • G09G3/34Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters by control of light from an independent source
    • G09G3/36Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters by control of light from an independent source using liquid crystals
    • G09G3/3611Control of matrices with row and column drivers
    • G09G3/3685Details of drivers for data electrodes
    • G09G3/3688Details of drivers for data electrodes suitable for active matrices only

Landscapes

  • Shift Register Type Memory (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Logic Circuits (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

【課題】劣化によるトランジスタの閾値電圧の変化を抑える信頼性の高い半導体装置を提供する。【解決手段】パルス出力回路において、ドレインにクロック信号CKが与えられるトランジスタ101と、ソースに電源電位VSSが与えられドレインがトランジスタ101のソースに接続されるトランジスタ102と、ドレインに電源電位VDDが与えられるトランジスタ103と、ソースに電源電位VSSが与えられドレインがトランジスタ103のソースに接続されるトランジスタ104と、ソースに電源電位VSSが与えられドレインがトランジスタ103のゲートに接続されるトランジスタ105と、ソース及びドレインの一方がトランジスタ101のソースに接続され他方がトランジスタ103のゲートに接続されるトランジスタ106と、を有する。トランジスタ101、103は、互いに接続されたバックゲートを有する。各トランジスタは、同一の導電型を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、単極性のトランジスタを用いたパルス出力回路、上記パルス出力回路を用いた
半導体表示装置などの、半導体装置に関する。
液晶表示装置、EL表示装置などの半導体表示装置は、バックプレーン(回路基板)のコ
ストを下げるために、CMOSよりも、単極性のトランジスタで構成されている方が望ま
しい。以下の特許文献1及び特許文献2では、半導体表示装置の駆動回路に用いられる、
インバータやシフトレジスタなどの各種回路を、単極性のトランジスタで構成する技術に
ついて開示されている。
特に、酸化物半導体を有するトランジスタで構成された半導体表示装置は、第5世代(横
1200mm×縦1300mm)以上のガラス基板に対応できるため、生産性が高く、コ
ストが低いという利点を有する。また、酸化物半導体を有するトランジスタは一般的には
単極性であるため、上記酸化物半導体を半導体表示装置に用いる場合、半導体表示装置の
駆動回路は単極性のトランジスタで構成される。よって、酸化物半導体を有するトランジ
スタは、半導体表示装置を構成するトランジスタとして、好適であると言える。
特開2001−325798号公報 特開2010−277652号公報
ところで、単極性のトランジスタで構成された半導体表示装置では、複数の画素に接続さ
れたバスラインと呼ばれる配線、例えば走査線や信号線などに、電位を供給する駆動回路
において、当該電位のバスラインへの供給を制御するトランジスタに、閾値電圧のシフト
などの電気的特性の劣化が見られた。
上述したような技術的背景のもと、本発明は、劣化によるトランジスタの閾値電圧のシフ
トを抑えることができる、信頼性の高い半導体装置の提供を、課題の一つとする。
非導通状態において、ソース及びドレインのいずれか一方に与えられる電位の変動する頻
度が高いほど、また当該電位の変動が大きいほど、閾値電圧がシフトするなどのトランジ
スタの電気的特性の劣化が顕著に生じやすいことを、経験的に見出した。そして、実際に
、駆動回路の動作時において、バスラインへの電位の供給を制御するトランジスタのうち
、電気的特性の劣化が見られているトランジスタには、非導通状態にてソース及びドレイ
ンのいずれか一方に、電位の変動する頻度が高く、なおかつ、電位の振幅が大きい、クロ
ック信号などの制御信号が与えられている。
よって、上記トランジスタの電気的特性の劣化を抑えるためには、上記制御信号の振幅を
小さくすることが望ましいが、制御信号の振幅を小さくすると、上記トランジスタのソー
ス及びドレインの他方からバスラインに与えられる電位の振幅も小さくなるため、好まし
くない。そこで、本発明の一態様に係る駆動回路では、従来、バスラインへの電位の供給
を制御していたトランジスタの後段に、別途、電位の振幅を調整する機能を有する回路を
設ける。上記構成により、制御信号の振幅を小さくして、ソース及びドレインの一方に制
御信号が与えられるトランジスタの電気的特性の劣化を抑えると共に、駆動回路から出力
される信号の振幅を、所望の大きさに設定することができる。
本発明の一態様により、劣化によるトランジスタの閾値電圧のシフトを抑えることができ
る、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
パルス出力回路の構成を示す図。 パルス出力回路の構成を示す図、及びタイミングチャート。 パルス出力回路の構成を示す図。 パルス出力回路の構成を示す図。 パルス出力回路の構成を示す図。 半導体装置の断面構造を示す図。 信号線駆動回路の構成を示す図。 駆動回路と保護回路の構成を示す図。 トランジスタの一形態を説明する図。 トランジスタの作製方法の一形態を説明する断面図。 トランジスタの一形態を説明する図。 トランジスタの一形態を説明する図。 液晶表示装置の上面図と断面図。 半導体表示装置の構成を示す斜視図。 電子機器の図。 試料に用いた構造を説明する図。 TDS分析結果を説明する図。 TDS分析結果を説明する図。 TDS分析結果を説明する図。 TDS分析結果を説明する図。 トランジスタのVg−Id特性を説明する図。 トランジスタのVg−Id特性を説明する図。 トランジスタのVg−Id特性を説明する図。 窒化シリコン膜の水素分子の脱離量及びアンモニア分子の脱離量を説明する図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び
詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明
は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、本発明は、集積回路、RFタグ、半導体表示装置など、トランジスタを用いたあら
ゆる半導体装置を、その範疇に含む。なお、集積回路には、マイクロプロセッサ、画像処
理回路、DSP(Digital Signal Processor)、マイクロコン
トローラを含むLSI(Large Scale Integrated Circui
t)、FPGA(Field Programmable Gate Array)やC
PLD(Complex PLD)などのプログラマブル論理回路(PLD:Progr
ammable Logic Device)が、その範疇に含まれる。また、半導体表
示装置には、液晶表示装置、有機発光素子に代表される発光素子を各画素に備えた発光装
置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)
、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emi
ssion Display)など、半導体膜を用いた回路素子を駆動回路に有している
半導体表示装置が、その範疇に含まれる。
なお、本明細書において半導体表示装置とは、液晶素子や発光素子などの表示素子が各画
素に形成されたパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモ
ジュールとを、その範疇に含む。
また、本明細書において接続とは電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が
、供給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接
続している状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或い
は伝送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介し
て間接的に接続している状態も、その範疇に含む。
また、トランジスタのソースとは、活性層として機能する半導体膜の一部であるソース領
域、或いは上記半導体膜に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのド
レインとは、上記半導体膜の一部であるドレイン領域、或いは上記半導体膜に接続された
ドレイン電極を意味する。また、ゲートはゲート電極を意味する。
トランジスタが有するソースとドレインは、トランジスタのチャネル型及び各端子に与え
られる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジ
スタでは、低い電位が与えられる端子がソースと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がド
レインと呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる端子が
ドレインと呼ばれ、高い電位が与えられる端子がソースと呼ばれる。本明細書では、便宜
上、ソースとドレインとが固定されているものと仮定して、トランジスタの接続関係を説
明する場合があるが、実際には上記電位の関係に従ってソースとドレインの呼び方が入れ
替わる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る駆動回路が有する、パルス出力回路の例につい
て説明する。
図1は、本実施の形態に係るパルス出力回路の構成例を説明するための図である。図1に
示すパルス出力回路SRは、図1(A)に示すように、入力されるセット信号(S)、リ
セット信号(R)、及びクロック信号(CK)に従い、出力端(OUT)を介してパルス
信号を出力する機能を有する。なお、パルス出力回路SRに複数のクロック信号を入力し
てもよい。
さらに、図1(A)に示すパルス出力回路SRは、図1(B)に示すように、トランジス
タ101乃至トランジスタ106を有する。トランジスタ101乃至トランジスタ106
は、同一の導電型を有する。
例えば、図1(A)に示すパルス出力回路SRを複数(パルス出力回路SR_1乃至SR
_n(nは2以上の自然数))用いて、図1(C)に示すようにシフトレジスタを構成で
きる。図1(C)では、一例としてnが4以上の場合を示す。このとき、パルス出力回路
SR_1には、セット信号(S)としてスタートパルス信号(SP)が入力される。さら
に、パルス出力回路SR_k(kは2以上n以下の自然数)には、セット信号(S)とし
てパルス出力回路SR_k−1から出力されるパルス信号が入力される。さらに、パルス
出力回路SR_m(mはn−1以下の自然数)には、リセット信号(R)としてパルス出
力回路SR_m+1から出力されるパルス信号が入力される。さらに、奇数段のパルス出
力回路SRには、クロック信号(CK)としてクロック信号CLKが入力される。さらに
、偶数段のパルス出力回路SRには、クロック信号(CK)としてクロック信号CLKB
が入力される。クロック信号CLKBは、クロック信号CLKの極性を反転させた信号で
ある。図1(C)に示すシフトレジスタでは、パルス出力回路SR_1乃至SR_nのそ
れぞれの出力端(OUT_1乃至OUT_n)を介してパルス信号を出力する。なお、n
+1段目のパルス出力回路SR_n+1としてダミー段のパルス出力回路SRを設けても
よい。このとき、パルス出力回路SR_n+1から出力されるパルス信号は、リセット信
号(R)としてパルス出力回路SR_nに入力される。
次に、図1(A)(B)に示すパルス出力回路SRについて、図2を用いてさらに説明す
る。図2(A)は、図1(B)に示す構成に加え、トランジスタ101、トランジスタ1
02、トランジスタ104、トランジスタ105のゲートの電位を制御する回路100を
設けた例を示す図であり、図2(B)は、回路100を、トランジスタ113乃至トラン
ジスタ116を用いて構成した例を示す図である。各構成要素について以下に説明する。
トランジスタ101のゲートの電位は、セット信号(S)及びリセット信号(R)によっ
て制御される。例えば、図2(B)に示すように、セット信号(S)に従ってトランジス
タ113が導通状態になることにより、トランジスタ101のゲート(ノードα)の電位
が上昇する。さらに、リセット信号(R)に従ってトランジスタ114が導通状態になる
ことにより、トランジスタ101のゲートに電源電位VSSが与えられる。このように、
セット信号(S)及びリセット信号(R)によるトランジスタ101のゲートの電位の制
御には、セット信号(S)及びリセット信号(R)によりトランジスタ113、トランジ
スタ114の動作状態を制御することでトランジスタ101のゲートの電位を制御する場
合など、間接的に行われる制御も含まれる。
トランジスタ101のソース及びドレインの一方には、クロック信号(CK)などの制御
信号が入力される。トランジスタ101のソース及びドレインの一方の電位は、クロック
信号(CK)に応じて変化する。なお、本発明の一態様は上記構成に限定されず、一方の
電極にクロック信号(CK)が入力され、他方の電極がトランジスタ101のソース及び
ドレインの一方に接続される容量素子を、設ける構成としても良い。
さらに、トランジスタ101のゲートとソース及びドレインの他方との間に容量C1が形
成されてもよい。例えば、トランジスタ101のゲートとソース及びドレインの他方との
間の寄生容量を容量C1として用いてもよい。また、容量C1として別途容量素子を設け
てもよい。
トランジスタ102のソース及びドレインの一方には、電源電位VSSが与えられ、他方
は、トランジスタ101のソース及びドレインの他方に電気的に接続される。さらに、ト
ランジスタ102のゲートの電位は、例えばセット信号(S)、リセット信号(R)によ
り制御される。例えば、図2(B)に示すように、セット信号(S)に従ってトランジス
タ116が導通状態になることにより、トランジスタ102のゲートに電源電位VSSが
与えられる。さらに、リセット信号(R)に従ってトランジスタ115が導通状態になる
ことにより、トランジスタ102のゲートの電位が上昇する。これに限定されず、他の信
号によりトランジスタ102のゲートの電位を制御してもよい。
トランジスタ102のソース及びドレインの他方と、トランジスタ101のソース及びド
レインの他方との接続箇所を、ノードβとしたとき、トランジスタ101は、ノードβの
電位をクロック信号(CK)に応じた値に設定するか否かを制御する機能を有する。さら
に、トランジスタ102は、ノードβに電源電位VSSを与えるか否かを制御する機能を
有する。
トランジスタ103のソース及びドレインの一方には、電源電位VDDが与えられ、他方
の電位は、出力するパルス信号の電位となる。トランジスタ103は、出力端(OUT)
に電源電位VDDを与えるか否かを制御する機能を有する。
さらに、トランジスタ103のゲートとソース及びドレインの他方との間に容量C2が形
成されてもよい。例えば、トランジスタ103のゲートとソース及びドレインの他方との
間の寄生容量を容量C2として用いてもよい。また、容量C2として別途容量素子を設け
てもよい。
トランジスタ104のソース及びドレインの一方には、電源電位VSSが与えられ、他方
は、トランジスタ103のソース及びドレインの他方に電気的に接続される。さらに、ト
ランジスタ104のゲートの電位は、例えばセット信号(S)、リセット信号(R)によ
り制御される。例えば、図2(B)に示すように、セット信号(S)に従ってトランジス
タ116が導通状態になることにより、トランジスタ104のゲートに電源電位VSSが
与えられる。一方、リセット信号(R)に従ってトランジスタ115が導通状態になるこ
とにより、トランジスタ104のゲートの電位が上昇する。これに限定されず、他の信号
によりトランジスタ104のゲートの電位を制御してもよい。トランジスタ104は、出
力端(OUT)に電源電位VSSを与えるか否かを制御する機能を有する。
トランジスタ105のソース及びドレインの一方には、電源電位VSSが与えられ、他方
は、トランジスタ103のゲートに電気的に接続される。さらに、トランジスタ105の
ゲートの電位は、例えばリセット信号(R)により制御される。これに限定されず、他の
信号によりトランジスタ105のゲートの電位を制御してもよい。トランジスタ105は
、トランジスタ103のゲート(ノードγ)に電源電位VSSを与えるか否かを制御する
機能を有する。
トランジスタ106のソース及びドレインの一方は、トランジスタ101のソース及びド
レインの他方に電気的に接続され、他方は、トランジスタ103のゲートに電気的に接続
される。さらに、トランジスタ106のゲートを、例えば図2(B)に示すように、トラ
ンジスタ106のソース及びドレインの一方に電気的に接続することにより、トランジス
タ106をダイオード接続にする。なお、これに限定されず、トランジスタ106のゲー
トに別途信号を入力してもよい。トランジスタ106は、トランジスタ101のソース及
びドレインの他方と、トランジスタ103のゲートとの導通を制御する機能を有する。ト
ランジスタ106により、トランジスタ103のゲートをフローティング状態にさせるこ
とができ、それにより、トランジスタ103のゲートの電位を上昇させることができる。
トランジスタ113のソース及びドレインの一方には、電源電位VDDが与えられ、他方
は、トランジスタ101のゲートに電気的に接続される。さらに、トランジスタ113の
ゲートには、セット信号(S)が入力される。
トランジスタ114のソース及びドレインの一方には、電源電位VSSが与えられ、他方
は、トランジスタ113のソース及びドレインの他方、並びにトランジスタ101のゲー
トに電気的に接続される。さらに、トランジスタ114のゲートには、リセット信号(R
)が入力される。
トランジスタ115のソース及びドレインの一方には、電源電位VDDが与えられ、他方
は、トランジスタ104のゲートに電気的に接続される。さらに、トランジスタ115の
ゲートには、リセット信号(R)が入力される。
トランジスタ116のソース及びドレインの一方には、電源電位VSSが与えられ、他方
は、トランジスタ115のソース及びドレインの他方、トランジスタ102のゲート、並
びにトランジスタ104のゲートに電気的に接続される。さらに、トランジスタ116の
ゲートには、セット信号(S)が入力される。
なお、クロック信号(CK)のハイレベルの電位と電源電位VSSとの電位差は、例えば
トランジスタ103の閾値電圧よりも大きいことが好ましい。上記構成により、クロック
信号(CK)の電位がハイレベルのときに、トランジスタ106を確実に導通状態にする
ことができる。また、クロック信号(CK)のローレベルの電位と電源電位VSSとの電
位差は、例えばトランジスタ102の閾値電圧未満であることが好ましい。例えば、クロ
ック信号(CK)のローレベルの電位と電源電位VSSを同じにしてもよい。上記構成に
より、トランジスタ102のゲートに電源電位VSSが与えられたときに、トランジスタ
102を確実に非導通状態にすることができる。
さらに、クロック信号(CK)のハイレベルの電位は、電源電位VDDよりも低い。上記
構成により、トランジスタ101にかかるストレスを小さくできる。
さらに、クロック信号(CK)のハイレベルの下限値について考える。ブートストラップ
法を用いる場合、出力するパルス信号に求められる電位の変動量は、信号による変動量と
ソースとの容量結合による変動量との和(VDD−VSSに相当)である。このとき、信
号による変動量は、ソースとの容量結合による変動量と同じ値になることが理想であるこ
とから、クロック信号(CK)の振幅の下限値は、(VDD−VSS)/2であることが
好ましく、クロック信号(CK)のハイレベルの電位は、(VDD+VSS)/2以上程
度であることが好ましい。しかしながら、実際の出力端(OUT)の電位は、トランジス
タ103及びトランジスタ106の閾値電圧分降下するため、トランジスタ101乃至ト
ランジスタ106のそれぞれの閾値電圧をVthNとすると、クロック信号(CK)の振
幅の下限値は、(VDD−VSS)/2+2VthN程度となり、クロック信号(CK)
のハイレベルの電位の下限値は、(VDD+VSS)/2+2VthN程度になる。よっ
て、クロック信号(CK)のハイレベルの電位は、(VDD+VSS)/2+2VthN
以上VDD未満であることが好ましい。
また、図2(B)に示すパルス出力回路SRを複数用いて図1(C)に示すシフトレジス
タを構成する場合、クロック信号(CLK/CLKB)、スタートパルス(SP)のハイ
レベルの電位と電源電位VSSとの電位差は、例えばトランジスタ103の閾値電圧より
も大きいことが好ましい。また、クロック信号(CLK/CLKB)、スタートパルス(
SP)のローレベルの電位と電源電位VSSとの電位差は、例えばトランジスタ102の
閾値電圧未満であることが好ましい。また、クロック信号(CLK/CLKB)、スター
トパルス信号(SP)のハイレベルの電位が、電源電位VDDよりも低いことが好ましく
、さらに、クロック信号(CLK/CLKB)、スタートパルス信号(SP)のハイレベ
ルの電位が、(VDD+VSS)/2+2VthN以上VDD未満程度であることが好ま
しい。なお、必ずしもスタートパルス信号(SP)のハイレベルの電位が、電源電位VD
Dよりも低くなくてもよい。
次に、図2(B)に示すパルス出力回路SRの駆動方法例について、図2(C)に示すタ
イミングチャートを用いて説明する。ここでは、一例として電源電位VDDを正電源電位
とし、電源電位VSSを負電源電位とし、トランジスタ101乃至トランジスタ106を
nチャネル型であるものとして説明する。
図2(B)に示すパルス出力回路SRの駆動方法例では、第1の期間151において、セ
ット信号(S)のパルスが入力される。なお、リセット信号(R)及びクロック信号(C
K)の電位は、ローレベルである。
このとき、トランジスタ113、トランジスタ116が導通状態になり、トランジスタ1
13を通じてノードαが充電される。なお、トランジスタ102、トランジスタ104、
トランジスタ105、トランジスタ106、トランジスタ114、トランジスタ115は
非導通状態である。トランジスタ113が導通状態になると、ノードαは、電源電位VD
Dよりも、トランジスタ113の閾値電圧VthN分だけ低い値まで充電される。ノード
αが上記の値まで充電されると、トランジスタ113のゲート・ソース間電圧がVthN
を下回ることにより、トランジスタ113が非導通状態になる。このとき、ノードαは、
浮遊状態になり、ノードαの電位が保持される。これにより、パルス出力回路がセット状
態になる。このとき、クロック信号(CLK)はローレベルであるから、出力端(OUT
)を介して出力されるパルス信号がローレベルになり、パルス出力回路SRがセット状態
になる。
例えば、図1(C)に示すシフトレジスタの場合、図2(C)の第1の期間151に示す
ように、スタートパルス信号(SP)のパルスが入力されると、1段目のパルス出力回路
SR_1のノードαは、充電され、その後浮遊状態になる。
次いで、第2の期間152では、クロック信号(CK)の電位がハイレベルになる。この
とき、セット信号(S)及びリセット信号(R)の電位は、ローレベルである。
第1の期間151でノードαが充電されており、トランジスタ101が導通状態であるた
め、クロック信号(CK)の電位がハイレベルになると、ノードβが充電される。なお、
トランジスタ102、トランジスタ104、トランジスタ105、トランジスタ113、
トランジスタ114、トランジスタ115、トランジスタ116は非導通状態である。
さらに、ノードβの電位の上昇とともに、ブートストラップ効果により、浮遊状態となっ
ているノードαの電位がさらに上昇する。ノードαの電位は、最終的にクロック信号(C
K)のハイレベルよりも、少なくともVthN分だけ高くなるため、ノードβの電位は、
クロック信号(CK)のハイレベルの電位に等しい電位まで充電される。さらに、ノード
βの電位の上昇に伴い、トランジスタ106が導通状態になり、ノードγが充電される。
このとき、ノードγは、ノードβの電位よりもVthN分だけ低い電位程度まで充電され
、トランジスタ106のゲート・ソース間電圧がVthNを下回ることで、トランジスタ
106が非導通状態となる。このとき、ノードγは、浮遊状態になり、ノードγの電位が
保持される。
ノードγの電位が上昇すると、トランジスタ103が導通状態になり、出力端(OUT)
は、充電されて電位が上昇し始める。この状態では、出力端(OUT)の電位はノードγ
の電位よりもさらにVthN分だけ低い電位までしか上昇することができないが、ノード
γにおいてもブートストラップ効果により、出力端(OUT)の電位の上昇に伴い、浮遊
状態となっているノードγの電位がさらに上昇する。ノードγの電位は、最終的に電源電
位VDDよりも、少なくともVthN分だけ高くなることで、出力端(OUT)の電位は
、VDDまで充電され、パルス信号がハイレベルになる。
例えば、図1(C)に示すシフトレジスタの場合、図2(C)の第2の期間152に示す
ように、クロック信号(CK)がハイレベルになると、ブートストラップ効果により、1
段目のパルス出力回路SR_1のノードαの電位が上昇し、1段目のパルス出力回路SR
_1のノードβの電位がクロック信号(CK)のハイレベルに等しい電位まで充電される
。さらに、1段目のパルス出力回路SR_1のノードγの電位が上昇し、その後浮遊状態
になる。このとき、出力端(OUT)の電位の上昇に伴い、ブートストラップ効果により
、1段目のパルス出力回路SR_1のノードγの電位が電源電位VDDよりも高い電位ま
で充電される。そして、ノードγの電位が、電源電位VDDよりも少なくともVthN分
だけ高くなることで、出力端(OUT)の電位が電源電位VDDに等しい電位まで充電さ
れる。よって、1段目のパルス出力回路SR_1で、パルス信号のパルスが出力される。
1段目のパルス出力回路SR_1で出力されたパルス信号のパルスは、2段目のパルス出
力回路SR_2のセット信号のパルスとなる。このように、2段目以降のパルス出力回路
SRは、前段のパルス出力回路SRから入力されるパルス信号のパルスに従って、1段目
のパルス出力回路SR_1と同様に順次パルスを出力する。
第3の期間153では、リセット信号(R)のパルスが入力される。このとき、セット信
号(S)及びクロック信号(CK)の電位は、ローレベルである。
リセット信号(R)のパルスが入力されると、トランジスタ105、トランジスタ114
、トランジスタ115が導通状態になることで、トランジスタ102、トランジスタ10
4が導通状態になる。なお、トランジスタ113、トランジスタ116は非導通状態であ
る。
このとき、ノードα、β、γ、出力端(OUT)の電位がローレベルになる。よって、パ
ルス出力回路SRはリセット状態になる。
図1(C)に示すシフトレジスタの場合、図2(C)の第3の期間153に示すように、
2段目のパルス出力回路SR_2で出力されたパルス信号のパルスが、1段目のパルス出
力回路SR_1にリセット信号(R)として入力される。このとき、1段目のパルス出力
回路SR_1のノードα、β、γ、出力端(OUT)の電位がローレベルになる。
同様に3段目のパルス出力回路SR_3で出力されたパルス信号のパルスは、2段目のパ
ルス出力回路SR_2のリセット信号(R)となる。このように、2段目以降のパルス出
力回路SRは、次段のパルス出力回路SRから入力されるパルス信号に従って、1段目の
パルス出力回路SR_1と同様にリセット状態になる。
以上が図2(B)に示すパルス出力回路SRの駆動方法例の説明である。
なお、本実施の形態に係るパルス出力回路SRの構成は、上記構成に限定されない。
例えば、図3(A−1)に示すように、図1(A)に示すパルス出力回路SRの構成に加
え、第2のパルス信号を出力する構成にしてもよい。このとき、第2のパルス信号のハイ
レベルの電位は、電源電位VDDよりも低い。
図3(A−1)に示すパルス出力回路SRでは、図3(A−2)に示すように、図2(A
)に示す構成に加え、トランジスタ101のソース及びドレインの他方の電位を第2のパ
ルス信号として出力端(SROUT)を介して出力する構成とする。これにより、ハイレ
ベルの電位が電源電位よりも低いパルス信号を生成して出力できる。
さらに、図3(A−2)に示すパルス出力回路SRを複数(パルス出力回路SR_1乃至
SR_n)用いて、図3(B)に示すシフトレジスタを構成できる。図3(B)では、一
例としてnが4以上の場合を示す。このとき、パルス出力回路SR_1には、セット信号
(S)としてスタートパルス信号(SP)が入力される。さらに、パルス出力回路SR_
k(kは2以上の自然数)には、セット信号(S)としてパルス出力回路SR_k−1の
出力端(SROUT)から出力される第2のパルス信号が入力される。さらに、パルス出
力回路SR_k−1には、リセット信号(R)としてパルス出力回路SR_kの出力端(
SROUT)から出力される第2のパルス信号が入力される。さらに、奇数段のパルス出
力回路SRには、クロック信号(CK)としてクロック信号CLKが入力される。さらに
、偶数段のパルス出力回路SRには、クロック信号(CK)としてクロック信号CLKB
が入力される。図3(B)に示すシフトレジスタでは、パルス出力回路SR_1乃至SR
_nのそれぞれの出力端(OUT_1乃至OUT_n)を介してパルス信号を出力する。
また、上記に限定されず、例えば図4に示すように、図2(B)に示すパルス出力回路S
Rのトランジスタ114のゲートを、リセット信号(R)を入力する代わりにトランジス
タ115のソース及びドレインの他方に電気的に接続してもよい。これにより、トランジ
スタの114のゲートの電位を保持できる。
以上が本実施の形態に係るパルス出力回路SRの例の説明である。
図1乃至図4を参照して説明したように、本実施の形態に係るパルス出力回路SRの一例
では、少なくともクロック信号のハイレベルの電位を、高電源電位よりも低くする。これ
により、トランジスタの劣化の要因となっていた、トランジスタ101が非導通状態とな
っているときのソース及びドレインの一方の電位の変動を小さくできる。
さらに、本実施の形態に係るパルス出力回路SRの一例では、トランジスタ103乃至ト
ランジスタ106を用いることで、トランジスタ101のソース及びドレインの他方の電
位の振幅を調整することができる。よって、ハイレベルの電位が電源電位VDDに等しい
パルス信号を生成でき、出力されるパルス信号のハイレベルの電位の低下を抑制できる。
したがって、パルス出力回路SRから出力されるパルス信号、或いはパルス出力回路SR
を用いた駆動回路から出力されるパルス信号の振幅を、所望の大きさに設定することがで
きる。
さらに、本発明の一態様に係る半導体装置は、上記構成に加えて、パルス出力回路SRに
用いられるトランジスタが、半導体膜を間に挟んで存在する一対のゲートを有する構成を
、有していても良い。
一対のゲートの一方をバックゲートとすると、バックゲートはフローティングの状態であ
っても良いし、電位が他から与えられる状態であっても良い。後者の場合、通常のゲート
及びバックゲートに同じ高さの電位が与えられていても良いし、バックゲートにのみ接地
電位などの固定の電位が与えられていても良い。バックゲートに与える電位を制御するこ
とで、トランジスタの閾値電圧を制御することができる。また、バックゲートを設けるこ
とで、チャネル形成領域が増え、ドレイン電流の増加を実現することができる。また、バ
ックゲートを設けることで、半導体膜に空乏層ができやすくなるため、S値の改善を図る
ことができる。
本発明の一態様に係る半導体装置では、上述したように、閾値電圧のシフトなどの電気的
特性の劣化を抑えることができるが、さらに、トランジスタの閾値電圧がたとえシフトし
たとしても、バックゲートに与える電位を制御することで、トランジスタの閾値電圧が所
望の値に定まるように制御することができる。よって、バックゲートを用いた閾値電圧の
制御により、半導体装置の信頼性をさらに高めることができる。
なお、パルス出力回路SRに用いられるトランジスタは、動作時において、ゲートに与え
られる電位と、ソースまたはドレインに与えられる電位の高さの関係によって、閾値電圧
のシフトする方向が異なる。具体的に、ソース及びドレインの一方に与えられる電位が、
ゲートの電位よりも高くなった状態でトランジスタを動作させる時間が長いほど、トラン
ジスタの閾値電圧はマイナス方向にシフトする傾向がある。また、ソース及びドレインの
一方に与えられる電位が、ゲートの電位よりも低くなった状態でトランジスタを動作させ
る時間が長いほど、トランジスタの閾値電圧はプラス方向にシフトする傾向がある。
図1(B)に示したパルス出力回路SRの場合、トランジスタ101、トランジスタ10
3において、ソース及びドレインの一方に与えられる電位が、ゲートの電位よりも高くな
った状態で動作する時間が長いため、閾値電圧がマイナス方向にシフトするように、その
電気的特性が劣化する傾向にある。また、図1(B)に示したパルス出力回路SRの場合
、トランジスタ102、トランジスタ104、トランジスタ105において、ソース及び
ドレインの一方に与えられる電位が、ゲートの電位よりも低くなった状態で動作する時間
が長いため、閾値電圧がプラス方向にシフトするように、その電気的特性が劣化する傾向
にある。
そこで、本発明の一態様に係る半導体装置は、パルス出力回路SRにおいて、閾値電圧が
マイナス方向にシフトしやすいトランジスタと、閾値電圧がプラス方向にシフトしやすい
トランジスタとで、バックゲートを電気的に分離させる構成を、有していても良い。そし
て、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトランジスタどうしは、バックゲートが電
気的に接続されていても良い。また、閾値電圧がプラス方向にシフトしやすいトランジス
タどうしは、バックゲートが電気的に接続されていても良い。
図5(A)に、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトランジスタにおいて、バック
ゲートに電位BGAが与えられている場合の、パルス出力回路SRの構成例を示す。図5
(A)に示すパルス出力回路SRでは、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトラン
ジスタ101及びトランジスタ103のバックゲートに、電位BGAが与えられる。なお
、図5(A)において、トランジスタ101のバックゲートとトランジスタ103のバッ
クゲートとは、電気的に接続されていても良い。
電位BGAには、例えばパルス出力回路SR中で最も低電位であり、制御信号のローレベ
ルに等しい電源電位VSS等を用いるのが好適であるが、それより低くても良い。バック
ゲートにゲート(フロントゲートとも呼ぶ)よりも低い電位が与えられると、トランジス
タ101及びトランジスタ103の閾値電圧はプラス方向にシフトし、なおかつ、閾値電
圧のシフト量は、バックゲートに与えられる電位BGAが低いほど、より大きくなる。よ
って、電気的特性の劣化によりトランジスタ101及びトランジスタ103の閾値電圧が
マイナス方向にシフトしたとしても、電位BGAの値を制御することで、マイナス方向に
シフトした閾値電圧をプラス方向に戻るようにシフトさせ、半導体装置の信頼性を高める
ことができる。
次いで、図5(A)に示すパルス出力回路SRの構成に加えて、閾値電圧がプラス方向に
シフトしやすいトランジスタにおいて、バックゲートに電位BGBが与えられているパル
ス出力回路SRの構成例を、図5(B)に示す。図5(B)に示すパルス出力回路SRで
は、図5(A)に示すパルス出力回路SRの場合と同様に、閾値電圧がマイナス方向にシ
フトしやすいトランジスタ101及びトランジスタ103のバックゲートに、電位BGA
が与えられている。さらに、図5(B)に示すパルス出力回路SRでは、閾値電圧がプラ
ス方向にシフトしやすいトランジスタ102、トランジスタ104、及びトランジスタ1
05のバックゲートに、電位BGBが与えられる。なお、図5(B)において、トランジ
スタ102、トランジスタ104、及びトランジスタ105は、少なくともいずれか2つ
のバックゲートが、電気的に接続されていても良い。
電位BGBには、例えばパルス出力回路SR中で高い電位である、制御信号のハイレベル
に等しい電位や、電源電位VDD等を用いるのが好適であるが、それより高くても良い。
バックゲートにフロントゲートよりも高い電位が与えられると、トランジスタ102、ト
ランジスタ104、及びトランジスタ105の閾値電圧はマイナス方向にシフトし、なお
かつ、閾値電圧のシフト量は、バックゲートに与えられる電位BGBが高いほど、より大
きくなる。よって、電気的特性の劣化によりトランジスタ102、トランジスタ104、
及びトランジスタ105の閾値電圧がプラス方向にシフトしたとしても、電位BGBの値
を制御することで、プラス方向にシフトした閾値電圧をマイナス方向に戻るようにシフト
させ、半導体装置の信頼性を高めることができる。
なお、図5(B)では、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトランジスタにバック
ゲートを設け、なおかつ、閾値電圧がプラス方向にシフトしやすいトランジスタにバック
ゲートを設ける場合を例示しているが、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトラン
ジスタにバックゲートを設けず、閾値電圧がプラス方向にシフトしやすいトランジスタに
バックゲートを設ける構成としても良い。
また、閾値電圧がマイナス方向にシフトしやすいトランジスタのうち、電気的特性の劣化
が激しく、そのシフト量が大きいトランジスタに、バックゲートの電位の制御による閾値
電圧の制御を行う構成としても良い。或いは、閾値電圧がプラス方向にシフトしやすいト
ランジスタのうち、電気的特性の劣化が激しく、そのシフト量が大きいトランジスタに、
バックゲートの電位の制御による閾値電圧の制御を行う構成としても良い。
バックゲートとして機能する導電膜は、画素において表示素子の電極として機能する導電
膜と、同じ層上に形成されていても良い。バックゲートとして機能する導電膜と、表示素
子の電極として機能する導電膜とを、同じ層上に形成する場合、一の導電膜をエッチング
等により所望の形状に加工(パターニング)することにより、上記2つの導電膜を形成す
ることができるので、半導体装置の作製工程を増やすことなく、バックゲートとして機能
する導電膜を設けることができる。
図6(A)に、画素に設けられたトランジスタ201と、トランジスタ201に接続され
た導電膜203と、駆動回路に設けられたトランジスタ202の断面構造を、一例として
示す。
図6(A)に示すトランジスタ201は、絶縁表面上に設けられた、ゲートとして機能す
る導電膜204と、導電膜204上の絶縁膜205と、絶縁膜205上において導電膜2
04と重なる位置に設けられた半導体膜206と、半導体膜206上においてソースまた
はドレインとして機能する導電膜207及び導電膜208と、を有する。また、図6(A
)では、半導体膜206、導電膜207及び導電膜208上に、絶縁膜209及び絶縁膜
210が、順に積層するように設けられている。トランジスタ201は、絶縁膜209及
び絶縁膜210をその構成要素に含んでいても良い。
また、絶縁膜209及び絶縁膜210上には、樹脂を用いた絶縁膜211が設けられてい
る。そして、絶縁膜209、絶縁膜210、及び絶縁膜211には開口部が設けられてお
り、絶縁膜211上には、当該開口部において導電膜207に接続された導電膜203が
設けられている。導電膜203は、表示素子の電極として機能する。
例えば、液晶素子は一対の電極と、一対の電極により電界が加えられる液晶層とを有する
。よって、表示素子が液晶素子である場合、一対の電極の一方として機能する導電膜20
3に加え、一対の電極の他方として機能する導電膜と、液晶層とを、絶縁膜211上に設
ければよい。
また、発光素子は、LED(Light Emitting Diode)やOLED(
Organic Light Emitting Diode)などの、電流または電圧
によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、OLEDは、EL層と
、アノードと、カソードとを少なくとも有している。EL層はアノードとカソードの間に
設けられた単層または複数の層で構成されており、これらの層の中に、発光性の物質を含
む発光層を少なくとも含んでいる。表示素子がOLEDである場合、アノードまたはカソ
ードの一方として機能する導電膜203に加え、アノードまたはカソードの他方として機
能する導電膜と、EL層とを、絶縁膜211上に設ければよい。
なお、EL層は、カソードとアノード間の電位差が、発光素子の閾値電圧Vthe以上に
なったときに供給される電流により、エレクトロルミネッセンスが得られる。エレクトロ
ルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起
状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とが含まれる。
また、絶縁膜211に樹脂を用いることで、導電膜203の被形成表面に凹凸が生じるの
を防ぐ、すなわち、導電膜203の被形成表面の平坦性を高めることができる。
具体的に、絶縁膜211として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾシクロブテン系樹
脂、ポリイミド、ポリアミド等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他
に、シリコーン樹脂等を用いることができる。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を
複数積層させることで、より平坦性の高い絶縁膜211を形成することができる。
また、図6(A)に示すトランジスタ202は、絶縁表面上に設けられた、ゲートとして
機能する導電膜212と、導電膜212上の絶縁膜205と、絶縁膜205上において導
電膜212と重なる位置に設けられた半導体膜213と、半導体膜213上においてソー
スまたはドレインとして機能する導電膜214及び導電膜215と、を有する。また、図
6(A)に示すトランジスタ202は、半導体膜213、導電膜214及び導電膜215
上において、順に積層するように設けられた絶縁膜209及び絶縁膜210と、絶縁膜2
09及び絶縁膜210上の絶縁膜211とを有する。そして、トランジスタ202は、絶
縁膜209、絶縁膜210、及び絶縁膜211上において、半導体膜213と重なる位置
に設けられたバックゲートとして機能する導電膜216を有する。
なお、図6(A)では、駆動回路が有するトランジスタ202のバックゲートとして機能
する導電膜216が、画素において表示素子の電極として機能する導電膜203と共に、
絶縁膜211上に形成されている。よって、一の導電膜をエッチング等により所望の形状
に加工することにより、導電膜203と導電膜216とを形成することができるので、半
導体装置の作製工程を増やすことなく、バックゲートとして機能する導電膜216を設け
ることができる。
また、導電膜203及び導電膜216として、酸化インジウム、酸化インジウム−酸化ス
ズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有した酸
化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛(Indium Zinc Oxi
de)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、窒素を含ませたAl
−Zn系酸化物半導体、窒素を含ませたZn系酸化物半導体、窒素を含ませたSn−Zn
系酸化物半導体、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、
クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パ
ラジウム(Pd)、チタン(Ti)の他、元素周期表の第1族または第2族に属する元素
、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム
(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、および
これらを含む合金(MgAg、AlLi)、ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Y
b)等の希土類金属およびこれらを含む合金などを用いることができる。なお、導電膜2
03及び導電膜216は、例えばスパッタリング法や蒸着法(真空蒸着法を含む)等によ
り上記材料を用いて導電膜を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いたエッチングによ
り当該導電膜を所望の形状に加工することで、形成することができる。
また、図6(A)では、半導体膜206及び半導体膜213と絶縁膜211の間に、絶縁
膜209及び絶縁膜210が設けられている場合を例示しているが、半導体膜206及び
半導体膜213と絶縁膜211の間に設けられる絶縁膜は、一層であっても良いし、3以
上の複数層であっても良い。
絶縁膜210は、化学量論的組成以上の酸素が含まれており、加熱により上記酸素の一部
を半導体膜206に供給する機能を有する絶縁膜であることが望ましい。また、絶縁膜2
10は、欠陥が少ないことが好ましく、代表的には、ESR測定により、シリコンのダン
グリングボンドに由来するg=2.001に現れる信号のスピン密度が1×1018sp
ins/cm以下であることが好ましい。ただし、絶縁膜210を半導体膜206及び
半導体膜213上に直接設けると、絶縁膜210の形成時に半導体膜206にダメージが
与えられる場合、図6(A)に示すように、絶縁膜209を半導体膜206及び半導体膜
213と絶縁膜210の間に設けると良い。絶縁膜209は、その形成時に半導体膜20
6に与えるダメージが絶縁膜210の場合よりも小さく、なおかつ、酸素を透過する機能
を有する絶縁膜であることが望ましい。ただし、半導体膜206及び半導体膜213に与
えられるダメージを小さく抑えつつ、半導体膜206及び半導体膜213上に直接絶縁膜
210を形成することができるのであれば、絶縁膜209は必ずしも設けなくとも良い。
絶縁膜209は、欠陥が少ないことが好ましく、代表的には、ESR測定により、シリコ
ンのダングリングボンドに由来するg=2.001に現れる信号のスピン密度が3×10
17spins/cm以下であることが好ましい。これは、絶縁膜209に含まれる欠
陥密度が多いと、当該欠陥に酸素が結合してしまい、絶縁膜209における酸素の透過量
が減少してしまうためである。
また、絶縁膜209と半導体膜206及び半導体膜213との界面に欠陥が少ないことが
好ましく、代表的には、磁場の向きを膜面に対して平行に印加したESR測定により、半
導体膜206及び半導体膜213に用いられる酸化物半導体中の酸素欠損に由来するg=
1.93に現れる信号のスピン密度が1×1017spins/cm以下、更には検出
下限以下であることが好ましい。
次いで、図6(B)に、図6(A)に示した断面構造に、さらに絶縁膜210と絶縁膜2
11の間に絶縁膜217を設けた場合の、トランジスタ201と、トランジスタ201に
接続された導電膜203と、トランジスタ202の断面構造を、一例として示す。絶縁膜
217は、酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有することが、望ましい。或
いは、絶縁膜217は、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を有することが、望まし
い。
絶縁膜は、密度が高くて緻密である程、また未結合手が少なく化学的に安定である程、よ
り高いブロッキング効果を示す。酸素、水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶
縁膜は、例えば、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガ
リウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウ
ム等を用いて、形成することができる。水素、水の拡散を防ぐブロッキング効果を示す絶
縁膜は、例えば、窒化シリコン、窒化酸化シリコン等を用いることができる。
絶縁膜217が水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果を有する場合、樹脂を用いた
絶縁膜211や、パネルの外部に存在する水、水素などの不純物が、半導体膜206また
は半導体膜213に侵入するのを防ぐことができる。半導体膜206または半導体膜21
3に酸化物半導体を用いる場合、酸化物半導体に侵入した水または水素の一部は電子供与
体(ドナー)となるため、上記ブロッキング効果を有する絶縁膜217を用いることで、
トランジスタ201及びトランジスタ202の閾値電圧がドナーの生成によりシフトする
のを防ぐことができる。
また、半導体膜206または半導体膜213に酸化物半導体を用いる場合、絶縁膜217
が酸素の拡散を防ぐブロッキング効果を有することで、酸化物半導体からの酸素が外部に
拡散するのを防ぐことができる。よって、酸化物半導体中において、ドナーとなる酸素欠
損が低減されるので、トランジスタ201及びトランジスタ202の閾値電圧がドナーの
生成によりシフトするのを防ぐことができる。
また、絶縁膜217と絶縁膜211の密着性が、絶縁膜210と絶縁膜211の密着性よ
りも高い場合、絶縁膜217を用いることで、絶縁膜211の剥離を防ぐことができる。
また、本発明の一態様では、バックゲートとして機能する導電膜を、接地電位が与えられ
るノードに接続し、当該導電膜を絶縁膜211に蓄積された電荷の放電経路として用いて
も良い。絶縁膜211に蓄積された電荷の放電経路を確保することで、絶縁膜211の下
に設けられたトランジスタの閾値電圧が当該電荷の蓄積によりシフトするのを防ぐことが
できる。
図7(A)に、バックゲートを有するトランジスタを用いた、信号線駆動回路300の構
成例を示す。図7(A)に示す信号線駆動回路300は、クロック信号CK及びスタート
パルス信号SPに従ってパルス信号を生成するシフトレジスタ301と、シフトレジスタ
301から出力されるパルス信号に従って画像信号のサンプリングを行うスイッチ群30
2とを有する。
なお、図7(A)に示す信号線駆動回路300では、シフトレジスタ301が用いられて
いるが、画像信号をサンプリングするタイミングを制御する回路であれば、シフトレジス
タ301の代わりに用いることができる。また、図7(A)に示す信号線駆動回路300
では、シフトレジスタ301から出力されるパルス信号が直接スイッチ群302に入力さ
れている場合を例示しているが、バッファや、シフトレジスタ301から出力されたパル
ス信号の振幅を調整する機能を有するレベルシフタなどを介して、シフトレジスタ301
から出力されるパルス信号がスイッチ群302に入力されていても良い。
また、図7(A)では、シフトレジスタ301から順次複数のパルス信号が出力されてお
り、スイッチ群302は、シフトレジスタ301から出力される上記複数のパルス信号に
従って導通状態または非導通状態が選択される複数のスイッチを有する。具体的に図7(
A)では、上記スイッチとしてバックゲートを有するトランジスタ303を用いる場合を
例示している。
そして、シフトレジスタ301から出力される複数のパルス信号の一つ一つが、m個のト
ランジスタ303に対応している。すなわち、一のパルス信号の電位が、m個のトランジ
スタ303のゲートに与えられ、当該電位に従って、m個のトランジスタ303は一斉に
導通状態または非導通状態が選択される。m個のトランジスタ303が導通状態のとき、
m個(mは自然数)の画像信号(Vsig1乃至Vsigm)が、m個のトランジスタ3
03を介して信号線SL1乃至SLmにそれぞれ与えられる。図7(A)では、信号線S
L1乃至信号線SLx(xは、m以上の自然数)に、x個のトランジスタ303を介して
、画像信号(Vsig1乃至Vsigm)が入力されている場合を例示している。
また、図7(A)では、バックゲートとして機能する導電膜に、電位BGCを与えている
。本発明の一態様では、電位BGCの値を制御することで、トランジスタ303の閾値電
圧を所望の大きさになるよう制御することができる。また、電位BGCを接地電位とする
ことで、当該導電膜を、絶縁膜211に蓄積された電荷の放電経路として機能させること
ができる。
図7(B)に、トランジスタ303と、放電経路として機能する導電膜304の断面構造
を一例として示す。図7(B)に示すトランジスタ303は、絶縁表面上に設けられた、
ゲートとして機能する導電膜305と、導電膜305上の絶縁膜306と、絶縁膜306
上において導電膜305と重なる位置に設けられた半導体膜307と、半導体膜307上
においてソースまたはドレインとして機能する導電膜308及び導電膜309と、を有す
る。また、図7(B)では、絶縁膜306上に導電膜310が設けられている。そして、
半導体膜307、導電膜308、導電膜309、及び導電膜310上には、順に積層する
ように絶縁膜311及び絶縁膜312と、絶縁膜311及び絶縁膜312上の樹脂を用い
た絶縁膜313とが設けられている。そして、絶縁膜313上には、放電経路として機能
する導電膜304が設けられている。
なお、導電膜304を放電経路として機能させる場合、トランジスタ303は、絶縁膜3
11、絶縁膜312、絶縁膜313、及び導電膜304を必ずしもその構成要素に含んで
いなくとも良い。
そして、絶縁膜311、絶縁膜312、及び絶縁膜313には開口部が設けられており、
絶縁膜313上には、当該開口部において導電膜310と導電膜304とが接続されてい
る。導電膜304は、バックゲートとして機能する導電膜と同様に、絶縁膜313上に形
成された一の導電膜をエッチング等により所望の形状に加工することにより、画素におい
て表示素子の電極として機能する導電膜と共に形成することができる。よって、半導体装
置の作製工程を増やすことなく、放電経路として機能する導電膜304を設けることがで
きる。
なお、導電膜304を放電経路として機能させる場合、絶縁膜311上において導電膜3
04の設けられる面積が広いほど、絶縁膜311に蓄積された電荷をより効率よく放電さ
せることができるので望ましい。
放電経路として機能する導電膜304を設けることで、絶縁膜211の下に設けられたト
ランジスタ303の閾値電圧が、当該電荷の蓄積によりシフトするのを防ぐことができる
。よって、上記構成により、半導体装置の信頼性をより高めることができる。
なお、図7では、信号線駆動回路300が有するスイッチ群302上に、バックゲートと
して機能する、或いは、放電経路として機能する導電膜304を設けた場合を例示したが
、本発明の一態様では、走査線駆動回路上、或いは走査線駆動回路が有するパルス出力回
路SR上に、バックゲートとして機能する、或いは、放電経路として機能する導電膜30
4を設けても良い。
次いで、保護回路が設けられた、信号線駆動回路や走査線駆動回路などの駆動回路の構成
について説明する。保護回路は、絶縁膜などに蓄積された電荷が、駆動回路に含まれるト
ランジスタ等の半導体素子の近傍で放電するのを防ぐべく、上記電荷を放電する機能を有
する。図8(A)に、保護回路を有する駆動回路800の構成例を示す。
駆動回路800は、上述した本発明の一態様に係るパルス出力回路SRを複数有し、パル
ス出力回路SRには、配線401を介してクロック信号CLK、配線402を介してクロ
ック信号の極性が反転したクロック信号CLKB、配線403を介してスタートパルス信
号SPが与えられる。そして、図8(A)では、配線401、配線402、配線403に
、それぞれ保護回路400が接続されている場合を例示している。
また、複数のパルス出力回路SRから出力されるパルス信号は、複数の配線404を介し
て後段の回路に与えられる。図8(A)では、複数の配線404に、それぞれ保護回路4
00が接続されている場合を例示している。
しかし、パルス出力回路SRと画素部の間に、レベルシフタ、バッファ、スイッチ群など
の他の回路が設けられている場合は、それら他の回路から出力される信号が与えられる配
線に、保護回路400を接続させるようにしても良い。
次いで、保護回路400の具体的な構成例を図8(B)に示す。図8(B)に示す保護回
路400は、nチャネル型のトランジスタ410乃至トランジスタ413を有し、トラン
ジスタ410乃至トランジスタ413は、それぞれ、そのソース及びドレインの一方がゲ
ートに接続されている。そして、トランジスタ410は、そのソース及びドレインの他方
が、ハイレベルの電位VHが与えられているノードに接続されており、ゲートが、トラン
ジスタ411のソース及びドレインの他方に接続されている。トランジスタ411は、そ
のゲートが、端子405と、トランジスタ412のソース及びドレインの他方とに、接続
されている。トランジスタ412は、そのゲートが、トランジスタ413のソース及びド
レインの他方に接続されている。トランジスタ413は、そのゲートが、ローレベルの電
位VLが与えられているノードに接続されている。
端子405は、図8(A)に示した配線401、配線402、配線403、配線404な
どの各種配線の一つに、接続されている。
上記のようにトランジスタ410乃至トランジスタ413を接続することで、トランジス
タ410、トランジスタ411は、電位VHが与えられているノードと端子405との間
に逆バイアス接続のダイオードとして設けられ、トランジスタ412、トランジスタ41
3は、端子405と電位VLが与えられているノードとの間に逆バイアス接続のダイオー
ドとして設けられる。
本発明の一態様では、保護回路を設けることで、半導体装置の信頼性をさらに高めること
ができる。
(実施の形態2)
本発明の一態様に係る半導体装置では、非晶質、微結晶、多結晶又は単結晶である、シリ
コン又はゲルマニウムなどの半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタが用いら
れていても良いし、シリコンよりもバンドギャップが広く、真性キャリア密度がシリコン
よりも低い半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタが用いられていても良い。
シリコンとしては、プラズマCVD法などの気相成長法若しくはスパッタリング法で作製
された非晶質シリコン、非晶質シリコンをレーザーアニールなどの処理により結晶化させ
た多結晶シリコン、単結晶シリコンウェハに水素イオン等を注入して表層部を剥離した単
結晶シリコンなどを用いることができる。
電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物が低減され、なおかつ酸素欠損
が低減されることにより高純度化された酸化物半導体(purified Oxide
Semiconductor)は、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近い。そのた
め、高純度化された酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタは、オフ電
流が著しく小さく、信頼性が高い。
具体的に、高純度化された酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタのオ
フ電流が小さいことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×1
μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース電極とドレイン電極間の電圧
(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流が、半導体パラメータアナ
ライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。
この場合、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流は、100zA/μm以下で
あることが分かる。また、容量素子とトランジスタとを接続して、容量素子に流入または
容量素子から流出する電荷を当該トランジスタで制御する回路を用いて、オフ電流の測定
を行った。当該測定では、高純度化された酸化物半導体膜をトランジスタのチャネル形成
領域に用い、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移から当該トランジスタのオフ電流
を測定した。その結果、トランジスタのソース電極とドレイン電極間の電圧が3Vの場合
に、数十yA/μmという、さらに小さいオフ電流が得られることが分かった。従って、
高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、オフ電流が
、結晶性を有するシリコンを用いたトランジスタに比べて著しく小さい。
次いで、酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタの一例について、図面
を参照して説明する。
図9(A)乃至図9(C)に、酸化物半導体膜にチャネル形成領域を有するトランジスタ
50の上面図及び断面図を示す。図9(A)はトランジスタ50の上面図であり、図9(
B)は、図9(A)の一点鎖線A−B間の断面図であり、図9(C)は、図9(A)の一
点鎖線C−D間の断面図である。なお、図9(A)では、明瞭化のため、トランジスタ5
0の構成要素の一部(例えば、基板11、絶縁膜18、絶縁膜23、絶縁膜24など)を
省略している。
図9(B)及び図9(C)に示すトランジスタ50は、基板11上に、ゲートとして機能
する導電膜15を有する。また、基板11及び導電膜15上に、絶縁膜18が形成され、
絶縁膜18を介して、導電膜15と重なる酸化物半導体膜20と、ソースまたはドレイン
として機能し、なおかつ酸化物半導体膜20に接する一対の導電膜21とを有する。また
、絶縁膜18、酸化物半導体膜20、及び一対の導電膜21上には、絶縁膜23及び絶縁
膜24で構成される保護膜25が形成される。
本実施の形態に示すトランジスタ50において、酸化物半導体膜20に接するように、絶
縁膜23が形成されている。絶縁膜23は、酸素を透過する酸化絶縁膜であることが望ま
しい。この場合、絶縁膜23においては、外部から絶縁膜23に入った酸素が全て絶縁膜
23の外部に移動せず、絶縁膜23にとどまる酸素が存在していても良い。また、絶縁膜
23に酸素が入ると共に、絶縁膜23に含まれる酸素が絶縁膜23の外部へ移動すること
で、絶縁膜23において酸素の移動が生じても良い。
絶縁膜23として酸素を透過する酸化絶縁膜を用いることで、絶縁膜23上に設けられる
、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化絶縁膜から放出される酸素を
、絶縁膜23を介して酸化物半導体膜20に移動させることができる。
絶縁膜23としては、厚さが5nm以上150nm以下、好ましくは5nm以上50nm
以下、好ましくは10nm以上30nm以下の酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用い
ることができる。
絶縁膜23に接するように絶縁膜24が形成されている。絶縁膜24は化学量論的組成を
満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化絶縁膜であることが望ましい。この場合、絶縁膜
24としては、厚さが30nm以上500nm以下、好ましくは150nm以上400n
m以下の、酸化シリコン、酸化窒化シリコン等を用いることができる。
化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化絶縁膜は、加熱により酸素の一
部が脱離する酸化絶縁膜である。このため、加熱により酸素の一部が脱離する酸化絶縁膜
を絶縁膜24として、酸素を透過する絶縁膜23上に設けることで、酸化物半導体膜20
に酸素を移動させ、酸化物半導体膜20に含まれる酸素欠損を補填することが可能である
。または、加熱しながら酸素を透過する絶縁膜23上に絶縁膜24を形成することで、酸
化物半導体膜20に酸素を移動させ、酸化物半導体膜20に含まれる酸素欠損を補填する
ことが可能である。または、酸素を透過する絶縁膜23上に絶縁膜24を形成した後、加
熱処理することより、酸素を酸化物半導体膜20に移動させ、酸化物半導体膜20に含ま
れる酸素欠損を補填することが可能である。この結果、酸化物半導体膜に含まれる酸素欠
損量を低減することができる。
酸化物半導体膜20のバックチャネル(酸化物半導体膜20において、導電膜15と対向
する面と反対側の面)に、酸素を透過する酸化絶縁膜を介して、化学量論的組成を満たす
酸素よりも多くの酸素を含む酸化絶縁膜を設けることで、酸化物半導体膜20のバックチ
ャネル側に酸素を移動させることが可能であり、当該領域の酸素欠損を低減することがで
きる。
なお、絶縁膜24の形成工程において、酸化物半導体膜20にダメージが入らない場合は
、絶縁膜23を設けず、加熱により酸素の一部が脱離する酸化絶縁膜である絶縁膜24の
みを保護膜として設けてもよい。
なお、酸化物半導体膜を有するトランジスタはnチャネル型トランジスタであるため、本
明細書において、ゲート電圧が0Vの場合、ドレイン電流が流れていないとみなすことが
できるトランジスタを、ノーマリーオフ特性を有するトランジスタと定義する。また、ゲ
ート電圧が0Vの場合、ドレイン電流が流れているとみなすことができるトランジスタを
、ノーマリーオン特性を有するトランジスタと定義する。
以下に、トランジスタ50の他の構成の詳細について説明する。
基板11の材質などに大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐
熱性を有している必要がある。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファ
イア基板等を、基板11として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結
晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウム等の化合物半導体基板、SOI
基板等を適用することも可能であり、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、
基板11として用いてもよい。
また、基板11として、可撓性基板を用い、可撓性基板上に直接、トランジスタ50を形
成してもよい。または、基板11とトランジスタ50の間に剥離層を設けてもよい。剥離
層は、その上に半導体装置を一部あるいは全部完成させた後、基板11より分離し、他の
基板に転載するのに用いることができる。その際、トランジスタ50は耐熱性の劣る基板
や可撓性の基板にも転載できる。
なお、基板11及び導電膜15の間に下地絶縁膜を設けてもよい。下地絶縁膜としては、
酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化ガリウム、酸
化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム等がある。
なお、下地絶縁膜として、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ハフニウム、酸化イットリ
ウム、酸化アルミニウム等を用いることで、基板11から不純物、代表的にはアルカリ金
属、水、水素等の酸化物半導体膜20への拡散を抑制することができる。なお、本明細書
中において、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い
膜を指し、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い膜
を指す。
導電膜15は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステ
ンから選ばれた金属元素、または上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元
素を組み合わせた合金等を用いて形成することができる。また、マンガン、ジルコニウム
のいずれか一または複数から選択された金属元素を用いてもよい。また、導電膜15は、
単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。例えば、シリコンを含むアルミニウム
膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にチタ
ン膜を積層する二層構造、窒化チタン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、窒化タ
ンタル膜または窒化タングステン膜上にタングステン膜を積層する二層構造、チタン膜と
、そのチタン膜上にアルミニウム膜を積層し、さらにその上にチタン膜を形成する三層構
造等がある。また、アルミニウムに、チタン、タンタル、タングステン、モリブデン、ク
ロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素の膜、または複数組み合わせた合金膜、
もしくは窒化膜を用いてもよい。
また、導電膜15は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、
酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸
化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したイ
ンジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透
光性を有する導電性材料と、上記金属元素の積層構造とすることもできる。
また、導電膜15と絶縁膜18との間に、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜、In−
Sn系酸窒化物半導体膜、In−Ga系酸窒化物半導体膜、In−Zn系酸窒化物半導体
膜、Sn系酸窒化物半導体膜、In系酸窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等
)等を設けてもよい。これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を
有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい値であるため、酸化物半導体を用いたトラ
ンジスタの閾値電圧をプラスにシフトすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッ
チング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる場合、
少なくとも酸化物半導体膜20より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga
−Zn系酸窒化物半導体膜を用いる。
絶縁膜18は、例えば酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコ
ン、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムまたはGa−Zn系金属酸化物な
どを用いればよく、積層または単層で設ける。また、絶縁膜18として、加熱により酸素
が脱離する酸化絶縁物を用いてもよい。絶縁膜18に加熱により酸素が脱離する膜を用い
ることで、酸化物半導体膜20及び絶縁膜18の界面における界面準位を低減することが
可能であり、電気的特性の劣化の少ないトランジスタを得ることができる。また、絶縁膜
18に、酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜を用いることで
、酸化物半導体膜20からの酸素の外部への拡散と、外部から酸化物半導体膜20への水
素、水等の侵入を防ぐことができる。酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を
有する絶縁膜としては、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化
窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハ
フニウム等がある。また、絶縁膜18に、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有
する絶縁膜を用いることで、外部から酸化物半導体膜20への水素、水等の侵入を防ぐこ
とができる。水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜としては、窒化シ
リコン、窒化酸化シリコン等がある。
また、絶縁膜18として、ハフニウムシリケート(HfSiO)、窒素が添加されたハ
フニウムシリケート(HfSi)、窒素が添加されたハフニウムアルミネート
(HfAl)、酸化ハフニウム、酸化イットリウムなどのhigh−k材料を
用いることでトランジスタのゲートリークを低減できる。
絶縁膜18の厚さは、5nm以上400nm以下、より好ましくは10nm以上300n
m以下、より好ましくは50nm以上250nm以下とするとよい。
酸化物半導体膜20は、少なくともインジウム(In)若しくは亜鉛(Zn)を含むこと
が好ましい。または、InとZnの双方を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を
用いたトランジスタの電気的特性のばらつきを減らすため、それらと共に、スタビライザ
ーの一または複数を有することが好ましい。
スタビライザーとしては、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アル
ミニウム(Al)、またはジルコニウム(Zr)等がある。また、他のスタビライザーと
しては、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(P
r)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(
Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウ
ム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等がある
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属酸化物
であるIn−Zn系金属酸化物、Sn−Zn系金属酸化物、Al−Zn系金属酸化物、Z
n−Mg系金属酸化物、Sn−Mg系金属酸化物、In−Mg系金属酸化物、In−Ga
系金属酸化物、In−W系金属酸化物、三元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn系金属
酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系金属酸化物、In−Sn−Zn系
金属酸化物、Sn−Ga−Zn系金属酸化物、Al−Ga−Zn系金属酸化物、Sn−A
l−Zn系金属酸化物、In−Hf−Zn系金属酸化物、In−La−Zn系金属酸化物
、In−Ce−Zn系金属酸化物、In−Pr−Zn系金属酸化物、In−Nd−Zn系
金属酸化物、In−Sm−Zn系金属酸化物、In−Eu−Zn系金属酸化物、In−G
d−Zn系金属酸化物、In−Tb−Zn系金属酸化物、In−Dy−Zn系金属酸化物
、In−Ho−Zn系金属酸化物、In−Er−Zn系金属酸化物、In−Tm−Zn系
金属酸化物、In−Yb−Zn系金属酸化物、In−Lu−Zn系金属酸化物、四元系金
属酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系金属酸化物、In−Hf−Ga−Zn系金属酸
化物、In−Al−Ga−Zn系金属酸化物、In−Sn−Al−Zn系金属酸化物、I
n−Sn−Hf−Zn系金属酸化物、In−Hf−Al−Zn系金属酸化物を用いること
ができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系金属酸化物とは、InとGaとZnを主成分
として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、In
とGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO(ZnO)(m>0、且つ、mは整数でない)
で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた
一の金属元素または複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、InSnO
(ZnO)(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Ga:Z
n=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)、あるいはIn:Ga:Zn=3:1:2
(=1/2:1/6:1/3)の原子数比のIn−Ga−Zn系金属酸化物やその組成の
近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/
3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あ
るいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子数比のIn−
Sn−Zn系金属酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
しかし、これらに限られず、必要とする電気的特性(電界効果移動度、閾値電圧等)に応
じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする電気的特性を得るために、キャ
リア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適
切なものとすることが好ましい。
例えば、In−Sn−Zn系金属酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかし
ながら、In−Ga−Zn系金属酸化物でも、バルク内欠陥密度を低くすることにより移
動度を上げることができる。
また、酸化物半導体膜20に形成することが可能な金属酸化物は、エネルギーギャップが
2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である。このように
、エネルギーギャップの広い酸化物半導体を用いることで、トランジスタのオフ電流を低
減することができる。
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。
酸化物半導体膜は、単結晶酸化物半導体膜と非単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非
単結晶酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、多結晶酸化
物半導体膜、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline
Oxide Semiconductor)膜などをいう。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶成分を有さない酸
化物半導体膜である。微小領域においても結晶部を有さず、膜全体が完全な非晶質構造の
酸化物半導体膜が典型である。
微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の大きさの微結晶(ナノ結晶
ともいう。)を含む。従って、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも原
子配列の規則性が高い。そのため、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜より
も欠陥準位密度が低いという特徴がある。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結
晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−O
S膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内
に収まる大きさの場合も含まれる。CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも欠
陥準位密度が低いという特徴がある。以下、CAAC−OS膜について詳細な説明を行う
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Elect
ron Microscope)によって観察すると、結晶部同士の明確な境界、即ち結
晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CA
AC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置さ
れている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」と
は、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、
85°以上95°以下の場合も含まれる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察
)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子
の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸
を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TE
M観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列しているこ
とを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られな
い。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有して
いることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装
置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜
のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが
現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属される
ことから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概
略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−pl
ane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは
、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化
物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)と
して試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に
帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを5
6°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不
規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行
な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に配
列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行
った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面また
は上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形
状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面
または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜
の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面
近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAA
C−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分
的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法
による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れ
る場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性
を有さないZnGaの結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2
θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気的特性の変
動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CA
AC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
また、酸化物半導体膜20は、複数の酸化物半導体膜が積層された構造でもよい。例えば
、酸化物半導体膜20を、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜の積層として、
第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜に、異なる組成の金属酸化物を用いてもよ
い。例えば、第1の酸化物半導体膜に二元系金属酸化物乃至四元系金属酸化物の一を用い
、第2の酸化物半導体膜に第1の酸化物半導体膜と異なる二元系金属酸化物乃至四元系金
属酸化物を用いてもよい。
また、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜の構成元素を同一とし、両者の組成
を異ならせてもよい。例えば、第1の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=1
:1:1とし、第2の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=3:1:2として
もよい。また、第1の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=1:3:2とし、
第2の酸化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=2:1:3としてもよい。なお、
各酸化物半導体膜の原子数比は、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変
動を含む。
この時、第1の酸化物半導体膜と第2の酸化物半導体膜のうち、ゲートとして機能する導
電膜に近い側(チャネル側)の酸化物半導体膜のInとGaの含有率をIn>Gaとする
とよい。またゲートとして機能する導電膜から遠い側(バックチャネル側)の酸化物半導
体膜のInとGaの含有率をIn≦Gaとするとよい。
また、酸化物半導体膜20を3層構造とし、第1の酸化物半導体膜乃至第3の酸化物半導
体膜の構成元素を同一とし、且つそれぞれの組成を異ならせてもよい。例えば、第1の酸
化物半導体膜の原子数比をIn:Ga:Zn=1:3:2とし、第2の酸化物半導体膜の
原子数比をIn:Ga:Zn=3:1:2とし、第3の酸化物半導体膜の原子数比をIn
:Ga:Zn=1:1:1としてもよい。
Ga及びZnよりInの原子数比が小さい酸化物半導体膜、代表的には原子数比がIn:
Ga:Zn=1:3:2である第1の酸化物半導体膜は、Ga及びZnよりInの原子数
比が大きい酸化物半導体膜、代表的には第2の酸化物半導体膜、並びにGa、Zn、及び
Inの原子数比が同じ酸化物半導体膜、代表的には第3の酸化物半導体膜と比較して、酸
素欠損が生じにくいため、キャリア密度が増加することを抑制することができる。また、
原子数比がIn:Ga:Zn=1:3:2である第1の酸化物半導体膜が非晶質構造であ
ると、第2の酸化物半導体膜がCAAC−OS膜となりやすい。
また、第1の酸化物半導体膜乃至第3の酸化物半導体膜の構成元素は同一であるため、第
1の酸化物半導体膜は、第2の酸化物半導体膜との界面におけるトラップ準位が少ない。
このため、酸化物半導体膜20を上記構造とすることで、トランジスタの経時変化や光B
Tストレス試験による閾値電圧の変動量を低減することができる。
酸化物半導体では主として重金属のs軌道がキャリア伝導に寄与しており、Inの含有率
を多くすることにより、より多くのs軌道が重なるため、In>Gaの組成となる酸化物
はIn≦Gaの組成となる酸化物と比較して高いキャリア移動度を備える。また、Gaは
Inと比較して酸素欠損の形成エネルギーが大きく酸素欠損が生じにくいため、In≦G
aの組成となる酸化物はIn>Gaの組成となる酸化物と比較して安定した特性を備える
チャネル側にIn>Gaの組成となる酸化物半導体を適用し、バックチャネル側にIn≦
Gaの組成となる酸化物半導体を適用することで、トランジスタの電界効果移動度及び信
頼性をさらに高めることが可能となる。
また、第1の酸化物半導体膜乃至第3の酸化物半導体膜に、結晶性の異なる酸化物半導体
を適用してもよい。すなわち、単結晶酸化物半導体、多結晶酸化物半導体、非晶質酸化物
半導体、またはCAAC−OSを適宜組み合わせた構成としてもよい。また、第1の酸化
物半導体膜乃至第2の酸化物半導体膜のいずれか一に非晶質酸化物半導体を適用すると、
酸化物半導体膜20の内部応力や外部からの応力を緩和し、トランジスタの電気的特性の
ばらつきが低減され、また、トランジスタの信頼性をさらに高めることが可能となる。
酸化物半導体膜20の厚さは、1nm以上100nm以下、更に好ましくは1nm以上5
0nm以下、更に好ましくは1nm以上30nm以下、更に好ましくは3nm以上20n
m以下とすることが好ましい。
酸化物半導体膜20において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary
Ion Mass Spectrometry)により得られるアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは2×1
16atoms/cm以下であることが望ましい。アルカリ金属及びアルカリ土類金
属は、酸化物半導体と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電
流の上昇の原因となるためである。
酸化物半導体膜20において、二次イオン質量分析法により得られる水素濃度を、5×1
18atoms/cm未満、好ましくは1×1018atoms/cm以下、より
好ましくは5×1017atoms/cm以下、さらに好ましくは1×1016ato
ms/cm以下とすることが好ましい。
酸化物半導体膜20に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水となると共
に、酸素が脱離した格子(あるいは酸素が脱離した部分)には欠損が形成されてしまう。
また、水素の一部が酸素と結合することで、キャリアである電子が生じてしまう。これら
のため、酸化物半導体膜の成膜工程において、水素を含む不純物を極めて減らすことによ
り、酸化物半導体膜の水素濃度を低減することが可能である。このため、水素をできるだ
け除去し、高純度化された酸化物半導体膜をチャネル領域とすることにより、閾値電圧の
マイナスシフトを低減することができ、またトランジスタのソース及びドレインにおける
リーク電流を、代表的には、オフ電流を低減することが可能であり、トランジスタの電気
的特性を向上させることができる。
酸化物半導体膜20には、5×1018atoms/cm以下の窒素が含まれてもよい
一対の導電膜21は、導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、
イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンからなる
単体金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いる。例え
ば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、アルミニウム膜上にチタン膜を積層する
二層構造、タングステン膜上にチタン膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミ
ニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、そのチタン
膜または窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチ
タン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と
、そのモリブデン膜または窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層
し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。
なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
次に、図9(A)乃至図9(C)に示すトランジスタ50の作製方法について、図10を
用いて説明する。
図10(A)に示すように、基板11上に導電膜15を形成し、導電膜15上に絶縁膜1
8を形成する。
導電膜15の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等
により導電膜を形成し、導電膜上にフォトリソグラフィ工程によりマスクを形成する。次
に、該マスクを用いて導電膜の一部をエッチングして、導電膜15を形成する。この後、
マスクを除去する。
なお、導電膜15は、上記形成方法の代わりに、電解メッキ法、印刷法、インクジェット
法等で形成してもよい。
本実施の形態では、厚さ100nmのタングステン膜をスパッタリング法により形成する
。次に、フォトリソグラフィ工程によりマスクを形成し、当該マスクを用いてタングステ
ン膜をドライエッチングして、導電膜15を形成する。
絶縁膜18は、スパッタリング法、CVD法、蒸着法等で形成する。
絶縁膜18として酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または窒化酸化シリコン膜を形
成する場合、原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いること
が好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラ
ン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化
窒素等がある。
また、絶縁膜18として窒化シリコン膜を形成する場合、2段階の形成方法を用いること
が好ましい。はじめに、シラン、窒素、及びアンモニアの混合ガスを原料ガスとして用い
たプラズマCVD法により、欠陥の少ない第1の窒化シリコン膜を形成する。次に、原料
ガスを、シラン及び窒素の混合ガスに切り替えて、水素濃度が少なく、且つ水素をブロッ
キングすることが可能な第2の窒化シリコン膜を成膜する。このような形成方法により、
絶縁膜18として、欠陥が少なく、且つ水素のブロッキング性を有する窒化シリコン膜を
形成することができる。
また、絶縁膜18として酸化ガリウム膜を形成する場合、MOCVD(Metal Or
ganic Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成す
ることができる。
次に、図10(B)に示すように、絶縁膜18上に酸化物半導体膜19を形成する。
酸化物半導体膜19の形成方法について以下に説明する。絶縁膜18上にスパッタリング
法、塗布法、パルスレーザー蒸着法、レーザーアブレーション法等により酸化物半導体膜
を形成する。次に、酸化物半導体膜上にフォトリソグラフィ工程によりマスクを形成した
後、該マスクを用いて酸化物半導体膜の一部をエッチングすることで、図10(B)に示
すように、絶縁膜18上であって、導電膜15の一部と重なるように素子分離された酸化
物半導体膜19を形成する。この後、マスクを除去する。
また、酸化物半導体膜19として印刷法を用いることで、素子分離された酸化物半導体膜
19を直接形成することができる。
スパッタリング法で酸化物半導体膜を形成する場合、プラズマを発生させるための電源装
置は、RF電源装置、AC電源装置、DC電源装置等を適宜用いることができる。
スパッタリングガスは、希ガス(代表的にはアルゴン)、酸素、希ガス及び酸素の混合ガ
スを適宜用いる。なお、希ガス及び酸素の混合ガスの場合、希ガスに対して酸素のガス比
を高めることが好ましい。
また、ターゲットは、形成する酸化物半導体膜の組成にあわせて、適宜選択すればよい。
なお、酸化物半導体膜を形成する際に、例えば、スパッタリング法を用いる場合、基板温
度を150℃以上750℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下、さらに好ましく
は200℃以上350℃以下として、酸化物半導体膜を成膜することで、CAAC−OS
膜を形成することができる。
なお、CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲ
ットを用い、スパッタリング法によって成膜する。当該スパッタリング用ターゲットにイ
オンが衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開
し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子として剥
離することがある。この場合、当該平板状のスパッタリング粒子が、結晶状態を維持した
まま基板に到達することで、CAAC−OS膜を成膜することができる。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制でき
る。例えば、成膜室内に存在する不純物濃度(水素、水、二酸化炭素および窒素など)を
低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物濃度を低減すればよい。具体的には、露点が
−80℃以下、好ましくは−100℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜時の基板加熱温度を高めることで、基板到達後にスパッタリング粒子のマイグ
レーションが起こる。具体的には、基板加熱温度を100℃以上740℃以下、好ましく
は200℃以上500℃以下として成膜する。成膜時の基板加熱温度を高めることで、平
板状のスパッタリング粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、
スパッタリング粒子の平らな面が基板に付着する。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージ
を軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体
積%とする。
スパッタリング用ターゲットの一例として、In−Ga−Zn系金属酸化物ターゲットに
ついて以下に示す。
InO粉末、GaO粉末およびZnO粉末を所定のmol数で混合し、加圧処理後
、1000℃以上1500℃以下の温度で加熱処理をすることで多結晶であるIn−Ga
−Zn系金属酸化物ターゲットとする。なお、X、YおよびZは任意の正数である。ここ
で、所定のmol数比は、例えば、InO粉末、GaO粉末およびZnO粉末が、
2:2:1、8:4:3、3:1:1、1:1:1、4:2:3または3:1:2である
。なお、粉末の種類、およびその混合するmol数比は、作製するスパッタリング用ター
ゲットによって適宜変更すればよい。
また、酸化物半導体膜を形成した後、加熱処理を行い、酸化物半導体膜の脱水素化または
脱水化をしてもよい。加熱処理の温度は、代表的には、150℃以上基板歪み点未満、好
ましくは250℃以上450℃以下、更に好ましくは300℃以上450℃以下とする。
加熱処理は、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトン等の希ガス、または窒
素を含む不活性ガス雰囲気で行う。または、不活性ガス雰囲気で加熱した後、酸素雰囲気
で加熱してもよい。なお、上記不活性雰囲気及び酸素雰囲気に水素、水などが含まれない
ことが好ましい。処理時間は3分〜24時間とする。
酸化物半導体膜を形成した後、加熱処理を行うことで、酸化物半導体膜20において、水
素濃度を5×1018atoms/cm未満、好ましくは1×1018atoms/c
以下、より好ましくは5×1017atoms/cm以下、さらに好ましくは1×
1016atoms/cm以下とすることができる。
本実施の形態では、スパッタリング法により、厚さ35nmの酸化物半導体膜を形成した
後、当該酸化物半導体膜上にマスクを形成し、酸化物半導体膜の一部を選択的にエッチン
グすることで、酸化物半導体膜19を形成する。
次に、図10(C)に示すように、一対の導電膜21を形成する。
一対の導電膜21の形成方法を以下に示す。はじめに、スパッタリング法、CVD法、蒸
着法等で導電膜を形成する。次に、該導電膜上にフォトリソグラフィ工程によりマスクを
形成する。次に、該マスクを用いて導電膜をエッチングして、一対の導電膜21を形成し
た後、マスクを除去する。
本実施の形態では、厚さ50nmのタングステン膜、厚さ400nmのアルミニウム膜、
及び厚さ100nmのチタン膜を順にスパッタリング法により積層する。次に、チタン膜
上にフォトリソグラフィ工程によりマスクを形成し、当該マスクを用いてタングステン膜
、アルミニウム膜、及びチタン膜をドライエッチングして、一対の導電膜21を形成する
なお、第1の導電膜21を形成した後、エッチング残渣を除去するため、洗浄処理をする
ことが好ましい。この洗浄処理を行うことで、一対の導電膜21の短絡を抑制することが
できる。当該洗浄処理は、TMAH(Tetramethylammonium Hyd
roxide)溶液などのアルカリ性の溶液、フッ酸、シュウ酸などの酸性の溶液、また
は水を用いて行うことができる。
次に、図10(C)に示すように、酸化物半導体膜19を酸化雰囲気で発生させたプラズ
マに曝し、酸化物半導体膜19に酸素22を供給して、図10(D)に示す酸化物半導体
膜20を形成してもよい。酸化雰囲気としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化窒
素等の雰囲気がある。さらに、プラズマ処理において、基板11側にバイアスを印加しな
い状態で発生したプラズマに酸化物半導体膜19を曝すことが好ましい。この結果、酸化
物半導体膜19にダメージを与えず、且つ酸素を供給することが可能であり、酸化物半導
体膜20に含まれる酸素欠損量を低減することができる。
本実施の形態では、プラズマCVD装置の処理室に一酸化二窒素を導入し、処理室に設け
られる上部電極に27.12MHzの高周波電源を用いて150Wの高周波電力を供給し
て発生させた酸素プラズマに酸化物半導体膜19を曝し、酸化物半導体膜20を形成する
。なお、プラズマCVD装置は電極面積が6000cmである平行平板型のプラズマC
VD装置であり、供給した電力を単位面積あたりの電力(電力密度)に換算すると2.5
×10−2W/cmである。
酸化物半導体膜19の表面を酸化雰囲気で発生させたプラズマに曝すことで、酸化物半導
体膜19に酸素を供給することが可能であり、酸化物半導体膜に含まれる酸素欠損量を低
減することができる。また、エッチング処理により酸化物半導体膜19の表面に残存する
不純物、例えば、フッ素、塩素等のハロゲン等を除去することができる。
なお、酸化物半導体膜19にプラズマ処理を行う前に加熱処理をすることが好ましい。例
えば、当該加熱処理としては酸化物半導体膜19を形成した後に行う加熱処理と同様にし
て行うことができる。
次に、酸化物半導体膜20及び一対の導電膜21上に、絶縁膜23を形成する。次に、絶
縁膜23上に絶縁膜24を形成する。このとき、上記プラズマ処理によって酸化物半導体
膜20を形成した後、大気に曝すことなく絶縁膜23を形成することで、酸化物半導体膜
20及び絶縁膜23の界面における不純物濃度を低減することが可能である。
また、絶縁膜23を形成した後、大気に曝すことなく、連続的に絶縁膜24を形成するこ
とが好ましい。絶縁膜23を形成した後、大気開放せず、原料ガスの流量、圧力、高周波
電力及び基板温度の一以上を調整して、絶縁膜24を連続的に形成することで、絶縁膜2
3、及び絶縁膜24における界面の不純物濃度を低減することができると共に、絶縁膜2
4に含まれる酸素を酸化物半導体膜20に移動することが可能であり、酸化物半導体膜2
0の酸素欠損量を低減することができる。
プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180℃以上400℃
以下、さらに好ましくは200℃以上370℃以下に保持し、処理室に原料ガスを導入し
て処理室内における圧力を20Pa以上250Pa以下、さらに好ましくは40Pa以上
200Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に高周波電力を供給する条件により、絶
縁膜23として酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜を形成する。
絶縁膜23の原料ガスとしては、シリコンを含む堆積性気体及び酸化性気体を用いること
が好ましい。シリコンを含む堆積性気体の代表例としては、シラン、ジシラン、トリシラ
ン、フッ化シラン等がある。酸化性気体としては、酸素、オゾン、一酸化二窒素、二酸化
窒素等がある。
上記条件を用いることで、絶縁膜23として酸素を透過する酸化絶縁膜を形成することが
できる。また、絶縁膜23を設けることで、後に形成する絶縁膜24の形成工程において
、酸化物半導体膜20へのダメージ低減が可能である。
なお、シリコンを含む堆積性気体に対する酸化性気体量を100倍以上とすることで、絶
縁膜23に含まれる水素含有量を低減することが可能であると共に、絶縁膜23に含まれ
るダングリングボンドを低減することができる。絶縁膜24から移動する酸素は、絶縁膜
23に含まれるダングリングボンドによって捕獲される場合があるため、化学量論的組成
よりも多くの酸素を有する絶縁膜24に含まれる酸素を効率よくトランジスタの酸化物半
導体膜へ移動させ、酸化物半導体膜に含まれる酸素欠損を補填することが可能である。こ
の結果、酸化物半導体膜20に混入する水素量を低減できると共に酸化物半導体膜に含ま
れる酸素欠損を低減させることが可能であるため、トランジスタの閾値電圧のマイナスシ
フトを抑制することができると共に、トランジスタのソース及びドレインにおけるリーク
電流を低減することが可能であり、トランジスタの電気的特性を向上させることができる
本実施の形態では、絶縁膜23として、流量20sccmのシラン及び流量3000sc
cmの一酸化二窒素を原料ガスとし、処理室の圧力を40Pa、基板温度を220℃とし
、27.12MHzの高周波電源を用いて100Wの高周波電力を平行平板電極に供給し
たプラズマCVD法により、厚さ50nmの酸化窒化シリコン膜を形成する。なお、プラ
ズマCVD装置は電極面積が6000cmである平行平板型のプラズマCVD装置であ
り、供給した電力を単位面積あたりの電力(電力密度)に換算すると1.6×10−2
/cmである。当該条件により、酸素を透過する酸化窒化シリコン膜を形成することが
できる。
絶縁膜24は、プラズマCVD装置の真空排気された処理室内に載置された基板を180
℃以上260℃以下、さらに好ましくは180℃以上230℃以下に保持し、処理室に原
料ガスを導入して処理室内における圧力を100Pa以上250Pa以下、さらに好まし
くは100Pa以上200Pa以下とし、処理室内に設けられる電極に0.17W/cm
以上0.5W/cm以下、さらに好ましくは0.25W/cm以上0.35W/c
以下の高周波電力を供給する条件により、酸化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜
を形成する。
絶縁膜24の成膜条件として、上記圧力の処理室において上記パワー密度の高周波電力を
供給することで、プラズマ中で原料ガスの分解効率が高まり、酸素ラジカルが増加し、原
料ガスの酸化が進むため、絶縁膜24中における酸素含有量が化学量論的組成よりも多く
なる。しかしながら、基板温度が、上記温度であると、シリコンと酸素の結合力が弱いた
め、加熱により酸素の一部が脱離する。この結果、化学量論的組成を満たす酸素よりも多
くの酸素を含み、加熱により酸素の一部が脱離する酸化絶縁膜を形成することができる。
また、酸化物半導体膜20上に絶縁膜23が設けられている。このため、絶縁膜24の形
成工程において、絶縁膜23が酸化物半導体膜20の保護膜となる。この結果、酸化物半
導体膜20へのダメージを低減しつつ、パワー密度の高い高周波電力を用いて絶縁膜24
を形成することができる。
本実施の形態では、絶縁膜24として、流量160sccmのシラン及び流量4000s
ccmの一酸化二窒素を原料ガスとし、処理室の圧力を200Pa、基板温度を220℃
とし、27.12MHzの高周波電源を用いて1500Wの高周波電力を平行平板電極に
供給したプラズマCVD法により、厚さ400nmの酸化窒化シリコン膜を形成する。な
お、プラズマCVD装置は電極面積が6000cmである平行平板型のプラズマCVD
装置であり、供給した電力を単位面積あたりの電力(電力密度)に換算すると2.5×1
−1W/cmである。
次に、加熱処理を行う。該加熱処理の温度は、代表的には、150℃以上基板歪み点未満
、好ましくは200℃以上450℃以下、更に好ましくは300℃以上450℃以下とす
る。
該加熱処理は、電気炉、RTA装置等を用いることができる。RTA装置を用いることで
、短時間に限り、基板の歪み点以上の温度で熱処理を行うことができる。そのため加熱処
理時間を短縮することができる。
加熱処理は、窒素、酸素、超乾燥空気(水の含有量が20ppm以下、好ましくは1pp
m以下、好ましくは10ppb以下の空気)、または希ガス(アルゴン、ヘリウム等)の
雰囲気下で行えばよい。なお、上記窒素、酸素、超乾燥空気、または希ガスに水素、水等
が含まれないことが好ましい。
本実施の形態では、窒素及び酸素雰囲気で、350℃、1時間の加熱処理を行う。
以上の工程により、閾値電圧のマイナスシフトを抑制した、優れた電気的特性を有するト
ランジスタを作製することができる。また、経時変化や光BTストレス試験による電気的
特性の変動の少ない、代表的には閾値電圧の変動が0V以上2.5V以下である、信頼性
の高いトランジスタを作製することができる。
なお、図9(A)乃至図9(C)及び図10を用いてその構造及び作製方法について説明
したトランジスタ50において、保護膜25上に、酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッ
キング効果を有する絶縁膜26を設けても良い。図11に、保護膜25上に、酸素、水素
、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26が設けられた、トランジスタ5
0の断面図を一例として示す。
図11に示すトランジスタ50では、絶縁膜24上に、絶縁膜26が設けられている。絶
縁膜26が水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果を有する場合、水、水素などの不
純物が、酸化物半導体膜20に侵入するのを防ぐことができる。酸化物半導体に侵入した
水または水素の一部は電子供与体(ドナー)となるため、上記ブロッキング効果を有する
絶縁膜26を用いることで、トランジスタ50の閾値電圧がシフトするのを防ぐことがで
きる。
また、絶縁膜26が酸素の拡散を防ぐブロッキング効果を有する場合、酸化物半導体膜2
0からの酸素が外部に拡散するのを防ぐことができる。よって、酸化物半導体膜20中に
おいて、ドナーとなる酸素欠損が低減されるので、トランジスタ50の閾値電圧がシフト
するのを防ぐことができる。
よって、酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26を保護膜2
5上に設けることで、半導体装置の信頼性を高めることができる。
酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26としては、酸化アル
ミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム
、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化窒化ハフニウム等を用いることができる
。また、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26としては、窒化シ
リコン、窒化酸化シリコン等を用いることができる。
例えば、窒化シリコン膜を絶縁膜26として用いる場合、窒化シリコン膜は、水素、水等
の拡散を防ぐブロッキング効果を有し、なおかつ、窒化シリコン膜からの水素、アンモニ
ア等の放出量が少ないことが望ましい。シラン、窒素、及びアンモニアの混合ガスを原料
ガスとして用いたプラズマCVD法により、上記特性を有する窒化シリコン膜を成膜する
ことができる。
なお、原料ガスとしてアンモニアを用いると、成膜時において、シランにおける珪素原子
と水素原子の結合や、窒素における窒素原子どうしの三重結合が、解離したアンモニアに
よって切断されやすくなる。そのため、成膜時にシランや窒素の分解が促進され、緻密な
窒化シリコン膜を形成することができる。ただし、原料ガス中におけるアンモニアの流量
の割合が高すぎると、窒化シリコン膜中に取り込まれる水素とアンモニアの量が多くなっ
てしまい、水素、アンモニアの放出量が多い窒化シリコン膜が形成されることとなる。よ
って、上記窒化シリコン膜の成膜時における、アンモニアの流量は、シランの分解が促進
される程度の量であり、なおかつ、水素、アンモニア等の放出量が抑えられる程度の量と
することが、半導体装置の信頼性を高める上で望ましいと言える。
具体的に、上記窒化シリコン膜は、昇温脱離ガス分析法において、水素分子の脱離量が5
×1021分子/cm未満、好ましくは3×1021分子/cm以下、さらに好まし
くは1×1021分子/cm以下であり、アンモニア分子の脱離量が1×1022分子
/cm未満、好ましくは5×1021分子/cm以下、さらに好ましくは1×10
分子/cm以下であることが望ましい。
ここで、昇温脱離ガス分析法(以下、TDS分析とする。)による、水素分子及びアンモ
ニアの脱離量の測定方法について、以下に説明する。
TDS分析による気体の脱離量は、スペクトルの積分値に比例する。このため、絶縁膜の
スペクトルの積分値と、標準試料の基準値に対する比とにより、気体の脱離量を計算する
ことができる。標準試料の基準値とは、所定の原子を含む試料の、スペクトルの積分値に
対する原子の密度の割合である。
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコンウェハのTDS分析結果、及び
絶縁膜のTDS分析結果から、絶縁膜の水素分子の脱離量(NH2)は、数式1で求める
ことができる。ここで、TDS分析で得られる質量数2で検出されるスペクトルの全てが
水素分子由来と仮定する。また、質量数が1以外の水素原子の同位体は、自然界における
存在比率が極微量であるため考慮しない。
Figure 2019197888
H2は水素分子の脱離量である。NH2(s)は、標準試料から脱離した水素分子を密
度で換算した値である。SH2(s)は、標準試料をTDS分析したときのスペクトルの
積分値である。ここで、標準試料の基準値を、NH2(s)/SH2(s)とする。S
は、絶縁膜をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。αは、TDS分析にお
けるスペクトル強度に影響する係数である。数式1の詳細に関しては、特開平6−275
697公報を参照する。なお、上記絶縁膜の水素の脱離量は、電子科学株式会社製の昇温
脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料として1×1016atom
s/cmの水素原子を含むシリコンウェハを用いて測定する。
また、上記数式1において、絶縁膜のアンモニアの脱離量をTDS分析したときのスペク
トルの積分値を、SH2に代入することで、アンモニアの脱離量を求めることができる。
具体的に、アンモニアの流量に対する窒素の流量比が5以上50以下、より望ましくは、
10以上50以下とすると、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果が高く、水素、ア
ンモニア等の放出量が少ない窒化珪素膜を、形成することができる。
本実施の形態では、絶縁膜26として、流量50sccmのシラン、流量5000scc
mの窒素、流量100sccmのアンモニアを原料ガスとし、処理室の圧力を200Pa
、基板温度を220℃とし、27.12MHzの高周波電源を用いて1000Wの高周波
電力を平行平板電極に供給したプラズマCVD法により、厚さ50nmの酸化窒化シリコ
ン膜を形成する。なお、プラズマCVD装置は、絶縁膜23及び絶縁膜24を形成する際
に用いた装置と同じ構成を有するものとする。当該条件により、水素、水等の拡散を防ぐ
ブロッキング効果を有し、なおかつ、窒化シリコン膜からの水素、アンモニア等の放出量
が少ない窒化シリコン膜を形成することができる。
なお、図9(A)乃至図9(C)、図10、図11に示すトランジスタ50は、例えば平
面的に見てゲートとして機能する導電膜15が、酸化物半導体膜20を完全に包含するよ
うなレイアウトを有していても良い。このようなレイアウトにすると、基板11からの光
照射に対し、導電膜15により完全遮光を実現できる。よって、トランジスタ50の閾値
電圧がシフトするなどの特性の劣化が引き起こされるのを防ぐことができる。
また、図9(A)乃至図9(C)、図10、図11に示すトランジスタ50は、ボトムゲ
ート型の構造を有しているが、本発明の一態様に係る半導体装置では、トップゲート型の
構造を有するトランジスタが用いられていても良い。
図12(A)に、トップゲート型の構造を有するトランジスタ70の断面図を、一例とし
て示す。図12(A)に示すトランジスタ70は、基板11上に酸化物半導体膜20を有
する。また、ソースまたはドレインとして機能し、なおかつ酸化物半導体膜20に接する
一対の導電膜21と、酸化物半導体膜20及び一対の導電膜21上に形成された絶縁膜1
8と、絶縁膜18を介して酸化物半導体膜20と重なる、ゲートとして機能する導電膜1
5と、を有する。また、絶縁膜18及び導電膜15上には、絶縁膜23及び絶縁膜24で
構成される保護膜25が形成される。
また、図12(A)に示したトランジスタ70において、保護膜25上に、酸素、水素、
水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26を設けても良い。図12(B)に
、保護膜25上に、酸素、水素、水等の拡散を防ぐブロッキング効果を有する絶縁膜26
が設けられた、トランジスタ70の断面図を一例として示す。
図12(B)に示すトランジスタ70では、絶縁膜24上に、絶縁膜26が設けられてい
る。絶縁膜26が水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果を有する場合、水、水素な
どの不純物が、酸化物半導体膜20に侵入するのを防ぐことができる。酸化物半導体に侵
入した水または水素の一部は電子供与体となるため、上記ブロッキング効果を有する絶縁
膜26を用いることで、トランジスタ70の閾値電圧がシフトするのを防ぐことができる
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本発明の一態様に係る液晶表示装置の外観について、図13を用いて説明する。図13(
A)は、基板4001と基板4006とを封止材4005によって接着させた液晶表示装
置の上面図である。また、図13(B)は、図13(A)の破線A1−A2における断面
図に相当し、図13(C)は、図13(A)の破線B1−B2における断面図に相当する
。なお、図13では、FFS(Fringe Field Switching)モード
の液晶表示装置を例示している。
基板4001上に設けられた画素部4002と、一対の走査線駆動回路4004とを囲む
ように、封止材4005が設けられている。また、画素部4002、走査線駆動回路40
04の上に基板4006が設けられている。よって、画素部4002と、走査線駆動回路
4004とは、基板4001と封止材4005と基板4006とによって封止されている
また、基板4001上の封止材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、信
号線駆動回路4003が実装されている。
また、基板4001上に設けられた画素部4002、走査線駆動回路4004は、トラン
ジスタを複数有している。図13(B)では、画素部4002に含まれるトランジスタ4
010と、走査線駆動回路4004に含まれるトランジスタ4022とを例示している。
また、図13(C)では、画素部4002に含まれるトランジスタ4010を例示してい
る。
画素部4002及び走査線駆動回路4004において、トランジスタ4010及びトラン
ジスタ4022上には、樹脂を用いた絶縁膜4020が設けられている。そして、絶縁膜
4020上には、液晶素子4023の第1電極4021と、導電膜4024とが設けられ
ている。導電膜4024は、絶縁膜4020に蓄積された電荷の放電経路として機能させ
ることができる。或いは、導電膜4024及び絶縁膜4020をトランジスタ4022の
構成要素とし、導電膜4024をバックゲートとして機能させることもできる。
また、絶縁膜4020、第1電極4021、及び導電膜4024上には、絶縁膜4025
が設けられている。絶縁膜4025は、水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果が高
いことが望ましい。絶縁膜4025として、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などを
用いることができる。
また、図13(B)及び図13(C)に示すように、本発明の一態様では、絶縁膜402
0は、パネルの端部において除去されている。そして、絶縁膜4020上の絶縁膜402
5は、封止材4005と基板4001の間において、トランジスタ4010及びトランジ
スタ4022のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜4026と接している。
絶縁膜4025及び絶縁膜4026の、水、水素などの拡散を防ぐブロッキング効果が高
い場合、パネルの端部において絶縁膜4025と絶縁膜4026とが接することで、パネ
ルの端部から、または封止材4005から、水、水素などがトランジスタ4010及びト
ランジスタ4022がそれぞれ有する半導体膜に侵入するのを、防ぐことができる。
また、絶縁膜4025上には、液晶素子4023の第2電極4027が設けられている。
そして、第2電極4027及び絶縁膜4025と、基板4006との間には、液晶層40
28が設けられている。液晶素子4023は、第1電極4021、第2電極4027、及
び液晶層4028を有する。
なお、本発明の一態様に係る液晶表示装置において、液晶層には、例えば、サーモトロピ
ック液晶またはリオトロピック液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは
、液晶層には、例えば、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、また
は、ディスコチック液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは、液晶層に
は、例えば、強誘電性液晶、または反強誘電性液晶に分類される液晶材料を用いることが
できる。或いは、液晶層には、例えば、主鎖型高分子液晶、側鎖型高分子液晶、或いは、
複合型高分子液晶などの高分子液晶、または低分子液晶に分類される液晶材料を用いるこ
とができる。或いは、液晶層には、例えば、高分子分散型液晶(PDLC)に分類される
液晶材料を用いることができる。
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を液晶層に用いてもよい。ブルー相は液晶相
の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転
移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、カイラ
ル剤や紫外線硬化樹脂を添加して温度範囲を改善する。ブルー相を示す液晶とカイラル剤
とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため配向
処理が不要であり、視野角依存性が小さいため好ましい。
また、本実施の形態では、液晶の駆動方法としてFFS(Fringe Field S
witching)モードを用いる場合を例示したが、液晶の駆動方法としては、TN(
Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Ne
matic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、MVA(
Multi−domain Vertical Alignment)モード、IPS(
In−Plane Switching)モード、OCB(Optically Com
pensated Birefringence)モード、ブルー相モード、TBA(T
ransverse Bend Alignment)モード、VA−IPSモード、E
CB(Electrically Controlled Birefringence
)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モー
ド、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)
モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crysta
l)モード、PNLC(Polymer Network Liquid Crysta
l)モード、ゲストホストモードなどを適用することも可能である。
特に、横電界モードの液晶表示装置の場合、走査線に与えられる電位の振幅は、他のモー
ドの液晶表示装置よりも大きい傾向にある。そのため、横電界モードの液晶表示装置の場
合、パルス出力回路に用いられているトランジスタにおいて、電気的特性の劣化が生じや
すい。よって、本発明の一態様では、FFSモード、ブルー相モード、IPSモードなど
の横電界モードの液晶表示装置において、信頼性を高めるのにより有効であると言える。
液晶素子4023では、第1電極4021と第2電極4027の間に与えられる電圧の値
に従って、液晶層4028に含まれる液晶分子の配向が変化し、透過率が変化する。よっ
て、液晶素子4023は、第1電極4021に与えられる画像信号の電位によって、その
透過率が制御されることで、階調を表示することができる。
なお、本発明の一態様に係る液晶表示装置では、カラーフィルタを用いることでカラーの
画像を表示しても良いし、異なる色相の光を発する複数の光源を順次点灯させることで、
カラーの画像を表示しても良い。
また、信号線駆動回路4003からの画像信号や、FPC4018からの各種制御信号及
び電源電位は、引き回し配線4030及び4031を介して、走査線駆動回路4004ま
たは画素部4002に与えられる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
次いで、図14は、本発明の一態様に係る液晶表示装置の構造を示す、斜視図の一例であ
る。図14に示す液晶表示装置は、タッチパネル1600と、パネル1601と、第1の
拡散板1602と、プリズムシート1603と、第2の拡散板1604と、導光板160
5と、反射板1606と、バックライト1607と、回路基板1608と、信号線駆動回
路の形成された基板1611とを有している。
タッチパネル1600と、パネル1601と、第1の拡散板1602と、プリズムシート
1603と、第2の拡散板1604と、導光板1605と、反射板1606とは、順に積
層されている。バックライト1607は、導光板1605の端部に設けられており、導光
板1605内部に拡散されたバックライト1607からの光は、第1の拡散板1602、
プリズムシート1603及び第2の拡散板1604によって、均一にパネル1601に照
射される。
タッチパネル1600は、位置検出部1620を有している。そして、位置検出部162
0は、パネル1601が有する画素部1621と重なるように配置されている。そして、
位置検出部1620に、指またはスタイラスなどが触れる、或いは近づくと、その位置情
報を含む信号が生成される。位置検出部1620における位置の検出は、抵抗膜方式、静
電容量方式、超音波方式、赤外線方式を含む光学方式、電磁誘導方式など、様々な方式を
用いて行うことができる。
なお、図14に示す液晶表示装置では、タッチパネル1600が、パネル1601とユー
ザーの間に位置するように配置されている。この場合、タッチパネル1600の位置検出
部1620に透光性を持たせることで、ユーザーは、位置検出部1620を介して画素部
1621の画像を見ることができる。なお、タッチパネル1600は、必ずしもパネル1
601とユーザーの間に位置している必要はない。例えば、電磁誘導方式のタッチパネル
1600の場合、ユーザーとタッチパネル1600の間にパネル1601が位置していて
も良い。
また、本実施の形態では、第1の拡散板1602と第2の拡散板1604とを用いている
が、拡散板の数はこれに限定されず、単数であっても3以上であっても良い。そして、拡
散板は導光板1605とパネル1601の間に設けられていれば良い。よって、プリズム
シート1603よりもパネル1601に近い側にのみ拡散板が設けられていても良いし、
プリズムシート1603よりも導光板1605に近い側にのみ拡散板が設けられていても
良い。
またプリズムシート1603は、図14に示した断面が鋸歯状の形状に限定されず、導光
板1605からの光をパネル1601側に集光できる形状を有していれば良い。
回路基板1608には、タッチパネル用の制御回路、CPU、コントローラ、バックライ
ト1607の駆動を制御する制御系の回路などが設けられている。そして、図14では、
回路基板1608とパネル1601とが、COFテープ1609を介して接続されている
。また、信号線駆動回路の形成された基板1611が、COF(Chip On Fil
m)法を用いてCOFテープ1609に接続されている。また、回路基板1608とタッ
チパネル1600とが、FPC1622を介して接続されている。
また、図14では、バックライト1607の駆動を制御する制御系の回路とバックライト
1607とが、FPC1610を介して接続されている例を示している。ただし、上記制
御系の回路はパネル1601に形成されていても良く、この場合はパネル1601とバッ
クライト1607とがFPCなどにより接続されるようにする。
なお、図14は、パネル1601の端にバックライト1607を配置するエッジライト型
のバックライトを例示しているが、本発明の液晶表示装置はバックライト1607がパネ
ル1601の直下に配置される直下型であっても良い。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本発明の一態様に係る半導体装置は、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備
えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc
等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いること
ができる。その他に、本発明の一態様に係る半導体装置を用いることができる電子機器と
して、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジ
タルスチルカメラなどのカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ
)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレ
イヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンター、プリンター複合機、現金自動預け入れ
払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図15に示
す。
図15(A)に示す電子機器は、携帯型情報端末の一例である。
図15(A)に示す電子機器は、筐体1011と、筐体1011に設けられたパネル10
12と、ボタン1013と、スピーカー1014と、を具備する。
なお、筐体1011に、外部機器に接続するための接続端子及び操作ボタンが設けられて
いてもよい。
さらに、実施の形態2の表示装置を用いてパネル1012を構成してもよい。
さらに、タッチパネルを用いてパネル1012を構成してもよい。これにより、パネル1
012においてタッチ検出を行うことができる。
ボタン1013は、筐体1011に設けられる。例えば、ボタン1013が電源ボタンで
あれば、ボタン1013を押すことにより、電子機器をON状態にするか否かを制御する
ことができる。
スピーカー1014は、筐体1011に設けられる。スピーカー1014は音声を出力す
る。
なお、筐体1011にマイクが設けられていてもよい。筐体1011にマイクを設けられ
ることにより、例えば図15(A)に示す電子機器を電話機として機能させることができ
る。
図15(A)に示す電子機器は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、及
び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
図15(B)に示す電子機器は、折り畳み式の情報端末の一例である。
図15(B)に示す電子機器は、筐体1021aと、筐体1021bと、筐体1021a
に設けられたパネル1022aと、筐体1021bに設けられたパネル1022bと、軸
部1023と、ボタン1024と、接続端子1025と、記録媒体挿入部1026と、ス
ピーカー1027と、を備える。
筐体1021aと筐体1021bは、軸部1023により接続される。
さらに、実施の形態2の表示装置を用いてパネル1022a及び1022bを構成しても
よい。
さらに、タッチパネルを用いてパネル1022a及び1022bを構成してもよい。これ
により、パネル1022a及び1022bにおいてタッチ検出を行うことができる。
図15(B)に示す電子機器は、軸部1023を有するため、パネル1022aとパネル
1022bを対向させて折り畳むことができる。
ボタン1024は、筐体1021bに設けられる。なお、筐体1021aにボタン102
4を設けてもよい。例えば、電源ボタンとしての機能を有するボタン1024を設けるこ
とより、ボタン1024を押すことで電子機器に対する電源電圧の供給を制御できる。
接続端子1025は、筐体1021aに設けられる。なお、筐体1021bに接続端子1
025が設けられていてもよい。また、接続端子1025が筐体1021a及び筐体10
21bの一方又は両方に複数設けられていてもよい。接続端子1025は、図15(B)
に示す電子機器と他の機器を接続するための端子である。
記録媒体挿入部1026は、筐体1021aに設けられる。筐体1021bに記録媒体挿
入部1026が設けられていてもよい。また、記録媒体挿入部1026が筐体1021a
及び筐体1021bの一方又は両方に複数設けられていてもよい。例えば、記録媒体挿入
部にカード型記録媒体を挿入することにより、カード型記録媒体のデータを電子機器に読
み出し、又は電子機器内のデータをカード型記録媒体に書き込むことができる。
スピーカー1027は、筐体1021bに設けられる。スピーカー1027は、音声を出
力する。なお、筐体1021aにスピーカー1027を設けてもよい。
なお、筐体1021a又は筐体1021bにマイクを設けてもよい。筐体1021a又は
筐体1021bにマイクが設けられることにより、例えば図15(B)に示す電子機器を
電話機として機能させることができる。
図15(B)に示す電子機器は、例えば電話機、電子書籍、パーソナルコンピュータ、及
び遊技機の一つ又は複数としての機能を有する。
図15(C)に示す電子機器は、据え置き型情報端末の一例である。図15(C)に示す
電子機器は、筐体1031と、筐体1031に設けられたパネル1032と、ボタン10
33と、スピーカー1034と、を具備する。
さらに、実施の形態2の表示装置を用いてパネル1032を構成してもよい。
さらに、タッチパネルを用いてパネル1032を構成してもよい。これにより、パネル1
032においてタッチ検出を行うことができる。
なお、筐体1031の甲板部1035にパネル1032と同様のパネルを設けてもよい。
さらに、筐体1031に券などを出力する券出力部、硬貨投入部、及び紙幣挿入部などを
設けてもよい。
ボタン1033は、筐体1031に設けられる。例えば、ボタン1033が電源ボタンで
あれば、ボタン1033を押すことで電子機器に対する電源電圧の供給を制御できる。
スピーカー1034は、筐体1031に設けられる。スピーカー1034は、音声を出力
する。
図15(C)に示す電子機器は、例えば現金自動預け払い機、チケットなどの注文をする
ための情報通信端末(マルチメディアステーションともいう)、又は遊技機としての機能
を有する。
図15(D)は、据え置き型情報端末の一例である。図15(D)に示す電子機器は、筐
体1041と、筐体1041に設けられたパネル1042と、筐体1041を支持する支
持台1043と、ボタン1044と、接続端子1045と、スピーカー1046と、を備
える。
なお、筐体1041に外部機器に接続させるための接続端子を設けてもよい。
さらに、実施の形態2の表示装置を用いてパネル1042を構成してもよい。
さらに、タッチパネルを用いてパネル1042を構成してもよい。これにより、パネル1
042においてタッチ検出を行うことができる。
ボタン1044は、筐体1041に設けられる。例えば、ボタン1044が電源ボタンで
あれば、ボタン1044を押すことで電子機器に対する電源電圧の供給を制御できる。
接続端子1045は、筐体1041に設けられる。接続端子1045は、図15(D)に
示す電子機器と他の機器を接続するための端子である。例えば、接続端子1045により
図15(D)に示す電子機器とパーソナルコンピュータを接続すると、パーソナルコンピ
ュータから入力されるデータ信号に応じた画像をパネル1042に表示させることができ
る。例えば、図15(D)に示す電子機器のパネル1042が接続する他の電子機器のパ
ネルより大きければ、当該他の電子機器の表示画像を拡大することができ、複数の人が同
時に視認しやすくなる。
スピーカー1046は、筐体1041に設けられる。スピーカー1046は、音声を出力
する。
図15(D)に示す電子機器は、例えば出力モニタ、パーソナルコンピュータ、及びテレ
ビジョン装置の一つ又は複数としての機能を有する。
以上が図15に示す電子機器の例の説明である。
図15を参照して説明したように、本実施の形態に係る電子機器では、本発明の一態様に
係る半導体装置を用いることで、信頼性の高い電子機器を提供できる。
本実施例では、本発明の一態様に係るトランジスタに適用できる、窒化シリコン膜を評価
した結果について説明する。詳細には、加熱による水素分子脱離量、加熱によるアンモニ
ア分子脱離量及び加熱による水分子脱離量を評価した結果について説明する。
はじめに、評価した試料の作製方法を説明する。作製した試料は、構造1及び構造2であ
る。
構造1は、シリコンウェハ991上に、実施の形態2において説明した、窒化シリコンを
用いた絶縁膜26に適用できる形成条件を用いて、プラズマCVD法により窒化シリコン
膜993を形成して、作製した(図16(A)参照)。
窒化シリコン膜993は、条件1乃至条件3の3条件を用いて形成し、それぞれの条件で
形成した試料を試料A1乃至試料A3とした。なお、試料A1乃至試料A3ともに窒化シ
リコン膜993の厚さを50nmとした。
条件1は、シリコンウェハ991を保持する温度を220℃とし、流量50sccmのシ
ランと、流量5000sccmの窒素と、流量100sccmのアンモニアとを、原料ガ
スとし、処理室内の圧力を200Paとし、平行平板電極に供給する高周波電力を27.
12MHz、1000W(電力密度としては1.6×10−1W/cm)とした。なお
、アンモニアの流量に対する窒素の流量比は50である。
条件2は、条件1の平行平板電極に供給する高周波電力を150W(電力密度としては、
2.5×10−2W/cm)とした条件である。
条件3は、シリコンウェハ991を保持する温度を220℃とし、流量30sccmのシ
ランと、流量1500sccmの窒素と、流量1500sccmのアンモニアとを、原料
ガスとし、処理室内の圧力を200Paとし、平行平板電極に供給する高周波電力を27
.12MHz、150W(電力密度としては2.5×10−2W/cm)とした。なお
、アンモニアの流量に対する窒素の流量比は1である。
試料A1乃至試料A3についてTDS分析を行った。
TDS分析の結果を示す曲線におけるピークは、分析した試料(本実施例では試料A1乃
至試料A3)に含まれる原子または分子が外部に脱離されることで現れるピークである。
なお、外部に脱離される原子または分子の総量は、当該ピークの積分値に相当する。それ
ゆえ、当該ピーク強度の高低によって窒化シリコン膜993に含まれる原子または分子の
総量を評価できる。
試料A1乃至試料A3についてのTDS分析結果を図17及び図18に示す。図17(A
)は、基板温度に対する水素分子脱離量を示したグラフである。図17(B)は、基板温
度に対する水分子脱離量を示したグラフである。図17(C)は、図17(A)の曲線の
ピークの積分値から算出した水素分子脱離量を示したグラフである。図18(A)は、基
板温度に対するアンモニア分子脱離量を示したグラフである。図18(B)は、図18(
A)の曲線のピークの積分値から算出したアンモニア分子脱離量を示したグラフである。
なお、本TDS分析における水素分子の検出下限は1.0×1021分子/cm以下で
あり、アンモニア分子の検出下限は、2.0×1020分子/cmである。
図17(A)より、水素分子のTDS強度は、試料A2のほうが、試料A1及び試料A3
より高いと確認された。そして、図17(C)より、試料A2の基板温度に対する水素分
子脱離量は、試料A1及び試料A3の5倍程度であると確認された。また、図17(B)
より、試料A1乃至試料A3は、基板温度100℃以上200℃以下の範囲に水分子の脱
離を示すピークが確認された。なお、試料A3のみ当該範囲に鋭いピークが検出された。
一方、図18(A)より、アンモニア分子のTDS強度は、試料A3のほうが、試料A1
及び試料A2より高いことが確認された。そして、図18(B)より、基板温度に対する
アンモニア分子脱離量は、試料A3が、試料A1及び試料A2の少なくとも約16倍以上
であると確認された。なお、試料A2のアンモニア分子脱離量は検出下限以下であった。
次に、作製した試料のうち、構造2について説明する。構造2は、シリコンウェハ991
上に、実施の形態2において説明した、酸化窒化シリコンを用いた絶縁膜24に適用でき
る形成条件を用いて、プラズマCVD法により酸化窒化シリコン膜995を形成し、酸化
窒化シリコン膜995上に構造1と同様にして窒化シリコン膜993を形成して、作製し
た(図16(B)参照)。
構造2について、窒化シリコン膜993における水の移動を抑制する効果を評価するため
、酸化窒化シリコン膜995は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸
化窒化シリコン膜とした。ここで、シリコンウェハ上に酸化窒化シリコン膜のみを形成し
た試料についてTDS分析を行った結果を図20に示す。図20(A)は、基板温度に対
する酸素分子脱離量を示したグラフであり、図20(B)は、基板温度に対する水分子脱
離量を示したグラフである。化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む酸化窒
化シリコン膜は、膜中に酸素が含まれていると共に(図20(A)参照)、水も含まれて
いる(図20(B)参照)。このため、試料A4乃至試料A6において、基板温度に対す
る水分子脱離量を評価することで窒化シリコン膜993に水の移動を抑制する効果がある
か否か評価できる。
酸化窒化シリコン膜995の形成条件は、シリコンウェハ991を保持する温度を220
℃とし、流量160sccmのシランと、流量4000sccmの一酸化窒素とを、原料
ガスとし、処理室内の圧力を200Paとし、平行平板電極に供給する高周波電力を27
.12MHz、1500W(電力密度としては2.5×10−1W/cm)とした。酸
化窒化シリコン膜995の厚さは400nmとした。
構造2において、窒化シリコン膜993は、上記条件1乃至条件3の3条件を用いて形成
し、それぞれの条件で形成した試料を試料A4乃至試料A6とした。なお、試料A4乃至
試料A6ともに窒化シリコン膜993の厚さは50nmとした。条件1乃至条件3の詳細
は、構造1の場合と同じである。
構造2において、水の移動を抑制する効果を評価するために、試料A4乃至試料A6につ
いてTDS分析を行った。
試料A4乃至試料A6についてのTDS分析結果を図19に示す。図19(A)は、基板
温度に対する水素分子脱離量を示したグラフである。図19(B)は、基板温度に対する
水分子脱離量を示したグラフである。
図19(A)より、水素分子のTDS強度は、試料A5のほうが、試料A4及び試料A6
より高いと確認された。また、図19(B)より、水分子のTDS強度は、小さなピーク
が確認できるが、試料A4乃至試料A6において大きな差は見られなかった。
構造2において、試料A4乃至試料A6は、水を含む酸化窒化シリコン膜995があるに
も関わらず、水分子の脱離を示すピークの強度はとても低いことが確認できた。従って、
試料A4乃至試料A6の各条件は、水の移動を抑制する効果を有する絶縁膜を形成できる
条件であるといえる。
しかしながら、試料A5と同じ条件を用いた窒化シリコン膜を有する試料A2は水素分子
脱離量が多く、試料A3はアンモニア分子脱離量が多い。酸化物半導体を有するトランジ
スタにおいて、酸化物半導体膜に水素及び窒素が含まれると、酸化物半導体膜においてキ
ャリアである電子が生じてしまい、トランジスタがノーマリーオン特性となる。このこと
から、水素分子、及び窒素の供給源であるアンモニア分子は共に、トランジスタの電気的
特性を変動させる不純物である。例えば、試料A3のようにアンモニア分子の脱離量が多
いということは、窒素供給源が多いということであり、そのような絶縁膜をトランジスタ
上に形成することで、またはトランジスタのゲート絶縁膜に形成することで、トランジス
タはノーマリーオン特性となる。
そこで、酸化物半導体膜を有するトランジスタ上に、試料A1及び試料A4で用いた条件
1により形成する窒化シリコン膜のように、水素分子の脱離量及びアンモニア分子の脱離
量の少ない窒化シリコン膜を設けることで、電気的特性の変動を抑制したトランジスタ、
または信頼性を向上させたトランジスタを作製することができる。また、酸化物半導体膜
を有するトランジスタのゲート絶縁膜において、試料A1及び試料A4で用いた条件1に
より形成する窒化シリコン膜のように、水素分子の脱離量及びアンモニア分子の脱離量の
少ない窒化シリコン膜を設けることで、電気的特性の変動を抑制したトランジスタ、また
は信頼性を向上させたトランジスタを作製することができる。
次に、上記条件1乃至条件3を用いて形成した窒化シリコン膜を有するトランジスタを作
製し、Vg−Id特性を測定した。
はじめに、試料B1乃至試料B3に含まれるトランジスタの作製工程について説明する。
本実施例では図10及び図11を参照して説明する。
まず、図10(A)に示すように、基板11としてガラス基板を用い、基板11上に導電
膜15を形成した。
スパッタリング法で厚さ100nmのタングステン膜を形成し、フォトリソグラフィ工程
により該タングステン膜上にマスクを形成し、該マスクを用いて該タングステン膜の一部
をエッチングし、ゲートとして機能する導電膜15を形成した。
次に、導電膜15上に絶縁膜18を形成した。
ゲート絶縁膜として、厚さ50nmの窒化シリコン膜、及び厚さ200nmの酸化窒化シ
リコン膜を積層して形成した。該窒化シリコン膜は、シラン50sccm、窒素5000
sccmをプラズマCVD装置の処理室に供給し、処理室内の圧力を60Paに制御し、
27.12MHzの高周波電源を用いて150Wの電力を供給して形成した。該酸化窒化
シリコン膜は、シラン20sccm、一酸化二窒素3000sccmをプラズマCVD装
置の処理室に供給し、処理室内の圧力を40Paに制御し、27.12MHzの高周波電
源を用いて100Wの電力を供給して形成した。なお、該窒化シリコン膜及び該酸化窒化
シリコン膜は、基板温度を350℃として形成した。
次に、絶縁膜18を介して導電膜15に重なる酸化物半導体膜19を形成した。
ここでは、絶縁膜18上にCAAC−OS膜であるIGZO膜をスパッタリング法で形成
し、フォトリソグラフィ工程により該IGZO膜上にマスクを形成し、該マスクを用いて
該IGZO膜の一部をエッチングした。その後、エッチングされたIGZO膜に加熱処理
を行い、酸化物半導体膜19を形成した。なお、本実施例では厚さ35nmのIGZO膜
を形成した。
IGZO膜は、スパッタリングターゲットをIn:Ga:Zn=1:1:1(原子数比)
のターゲットとし、スパッタリングガスとして50sccmのArと50sccmの酸素
をスパッタリング装置の処理室内に供給し、処理室内の圧力を0.6Paに制御し、5k
Wの直流電力を供給して形成した。なお、IGZO膜を形成する際の基板温度は170℃
とした。
次に、加熱処理を行い、酸化物半導体膜に含まれる水、水素等を脱離させた。ここでは、
窒素雰囲気で、450℃、1時間の加熱処理を行った後、窒素及び酸素雰囲気で、450
℃、1時間の加熱処理を行った。
ここまでの工程で得られた構成は図10(B)を参照できる。
次に、絶縁膜18の一部をエッチングしてゲート電極を露出した後(図示しない。)、図
10(C)に示すように、酸化物半導体膜19に接する一対の導電膜21を形成した。
絶縁膜18及び酸化物半導体膜19上に導電膜を形成し、フォトリソグラフィ工程により
該導電膜上にマスクを形成し、該マスクを用いて該導電膜の一部をエッチングし、一対の
導電膜21を形成した。なお、該導電膜は、厚さ50nmのタングステン膜上に厚さ40
0nmのアルミニウム膜を形成し、該アルミニウム膜上に厚さ100nmのチタン膜を形
成した。
次に、減圧された処理室に基板を移動し、220℃で加熱した後、一酸化二窒素が充填さ
れた処理室に基板を移動させた。次に、処理室に設けられる上部電極に27.12MHz
の高周波電源を用いて150Wの高周波電力を供給して発生させた酸素プラズマに酸化物
半導体膜19を曝した。
次に、図10(D)に示すように、上記プラズマ処理の後、大気に曝すことなく、連続的
に酸化物半導体膜19及び一対の導電膜21上に絶縁膜23及び絶縁膜24として、厚さ
50nmの第1の酸化窒化シリコン膜及び厚さ400nmの第2の酸化窒化シリコン膜を
積層して形成した。
第1の酸化窒化シリコン膜としては、流量30sccmのシラン及び流量4000scc
mの一酸化二窒素を原料ガスとし、処理室の圧力を40Pa、基板温度を220℃とし、
150Wの高周波電力を平行平板電極に供給したプラズマCVD法により形成した。
第2の酸化窒化シリコン膜としては、流量160sccmのシラン及び流量4000sc
cmの一酸化二窒素を原料ガスとし、処理室の圧力を200Pa、基板温度を220℃と
し、1500Wの高周波電力を平行平板電極に供給したプラズマCVD法により形成した
。当該条件により、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含み、加熱により酸
素の一部が脱離する酸化窒化シリコン膜を形成することができる。
次に、加熱処理を行い、絶縁膜23から水、水素等を脱離させた。ここでは、窒素及び酸
素雰囲気で、350℃、1時間の加熱処理を行った。
次に、図11に示すように、絶縁膜24上に絶縁膜26を形成した。
試料B1において、絶縁膜26として、試料A1の条件1を用いた窒化シリコン膜を形成
した。
試料B2において、絶縁膜26として、試料A2の条件2を用いた窒化シリコン膜を形成
した。
試料B3において、絶縁膜26として、試料A3の条件3を用いた窒化シリコン膜を形成
した。
次に、図示しないが、絶縁膜23、絶縁膜24、及び絶縁膜26の一部をエッチングして
、一対の導電膜21の一部を露出する開口部を形成した。
次に、絶縁膜26上に平坦化膜を形成した(図示しない)。ここでは、組成物を絶縁膜2
6上に塗布した後、露光及び現像を行って、一対の導電膜21の一部に開口部を有する平
坦化膜を形成した。なお、平坦化膜として厚さ1.5μmのアクリル樹脂を形成した。こ
ののち、加熱処理を行った。当該加熱処理は、温度を250℃とし、窒素を含む雰囲気で
1時間行った。
次に、一対の導電膜21の一部に接続する導電膜を形成した(図示しない)。ここでは、
スパッタリング法により厚さ100nmの酸化シリコンを含むITOを形成した。
以上の工程により、試料B1乃至試料B3においてトランジスタを作製した。
次に、試料B1乃至試料B3のトランジスタのVg−Id特性を測定した。
次に、耐湿評価の加速寿命試験として、プレッシャークッカー試験(PCT:Press
ure Cooker Test)を行った。本実施例ではPCT試験として、温度13
0℃、湿度85%、圧力0.23MPaの条件で、試料B1乃至試料B3を15時間保持
した。
試料B1乃至試料B3に含まれるトランジスタのVg−Id特性の初期特性、及びプレッ
シャークッカー試験後の試料B1乃至試料B3に含まれるトランジスタそれぞれのVg−
Id特性を図21乃至図23に示す。
なお、各試料において、チャネル長(L)が2μm、チャネル幅(W)が50μmのトラ
ンジスタ1と、チャネル長(L)が6μm、チャネル幅(W)が50μmのトランジスタ
2それぞれのVg−Id特性を測定した。各試料において、トランジスタ1の初期特性を
各図(A)に示し、トランジスタ2の初期特性を各図(B)に示し、トランジスタ2のプ
レッシャークッカー試験後のVg−Id特性を各図(C)に示す。また、各試料において
、基板内に同じ構造の24個のトランジスタを作製した。
図22(A)に示すVg−Id特性はスイッチング特性を有していない。また、図23(
A)に示すVg−Id特性は、閾値電圧のばらつきが大きい。しかしながら、図21(A
)に示すVg−Id特性は、良好なスイッチング特性を有し、且つ閾値電圧のばらつきが
少ないことがわかる。
図22(B)に示すVg−Id特性の初期特性と比較して、図21(B)及び図23(B
)に示すVg−Id特性の初期特性は、閾値電圧のばらつきが少ないことがわかる。
図22(C)及び図23(C)に示す、プレッシャークッカー試験後のVg−Id特性と
比較して、図21(C)に示すVg−Id特性は、良好なスイッチング特性が得られてい
る。
以上のことから、水素分子の脱離量、及びアンモニア分子の脱離量が少ない窒化シリコン
膜をトランジスタ上に形成することで、閾値電圧のマイナスシフトを低減することが可能
であると共に、トランジスタの信頼性を向上させることができる。
次に、本実施例の試料B1乃至試料B3と同様の工程であって、且つ条件1乃至条件3以
外の条件を用いて絶縁膜26を形成して、複数の試料を作製した。また、各試料において
、基板内に同じ構造のトランジスタを24個形成し、各トランジスタのVg−Id特性の
初期特性を比較した。なお、各トランジスタにおいて、チャネル長(L)は2μm、チャ
ネル幅(W)は50μmである。
試料B1乃至試料B3、並びに条件1乃至条件3以外の条件を用いて絶縁膜26を形成し
た複数の試料において、絶縁膜26の水素脱離量及びアンモニア脱離量と、トランジスタ
のVg−Id特性の初期特性との関係を図24に示す。
図24において、横軸は絶縁膜26からの水素脱離量を示し、縦軸は絶縁膜26からのア
ンモニアの脱離量を示す。また、図24において、丸印は、基板内における24個のトラ
ンジスタにおいて、最大閾値電圧と、最小閾値電圧との差(Vth_max−Vth_m
in)が1V以下であることを示す。また、三角印は、Vth_max−Vth_min
が1Vより大で3V以下であることを示す。また、バツ印は、Vth_max−Vth_
minが3Vより大であることを示す。
図24では、絶縁膜26において、水素の脱離量が5×1021分子/cm未満、且つ
アンモニアの脱離量が1×1022分子/cm未満の領域において、バツ印がプロット
されない。このことから、水素の脱離量が5×1021分子/cm未満、且つアンモニ
アの脱離量が1×1022分子/cm未満の窒化シリコン膜をトランジスタ上に設ける
ことで、トランジスタの閾値電圧のばらつきが低減されることがわかる。また、閾値電圧
のマイナスシフトを抑制することができる。
11 基板
15 導電膜
18 絶縁膜
19 酸化物半導体膜
20 酸化物半導体膜
21 導電膜
22 酸素
23 絶縁膜
24 絶縁膜
25 保護膜
26 絶縁膜
50 トランジスタ
70 トランジスタ
100 回路
101 トランジスタ
102 トランジスタ
103 トランジスタ
104 トランジスタ
105 トランジスタ
106 トランジスタ
113 トランジスタ
114 トランジスタ
115 トランジスタ
116 トランジスタ
151 期間
152 期間
153 期間
201 トランジスタ
202 トランジスタ
203 導電膜
204 導電膜
205 絶縁膜
206 半導体膜
207 導電膜
208 導電膜
209 絶縁膜
210 絶縁膜
211 絶縁膜
212 導電膜
213 半導体膜
214 導電膜
215 導電膜
216 導電膜
217 絶縁膜
300 信号線駆動回路
301 シフトレジスタ
302 スイッチ群
303 トランジスタ
304 導電膜
305 導電膜
306 絶縁膜
307 半導体膜
308 導電膜
309 導電膜
310 導電膜
311 絶縁膜
312 絶縁膜
313 絶縁膜
400 保護回路
401 配線
402 配線
403 配線
404 配線
405 端子
410 トランジスタ
411 トランジスタ
412 トランジスタ
413 トランジスタ
800 駆動回路
991 シリコンウェハ
993 窒化シリコン膜
995 酸化窒化シリコン膜
1011 筐体
1012 パネル
1013 ボタン
1014 スピーカー
1021a 筐体
1021b 筐体
1022a パネル
1022b パネル
1023 軸部
1024 ボタン
1025 接続端子
1026 記録媒体挿入部
1027 スピーカー
1031 筐体
1032 パネル
1033 ボタン
1034 スピーカー
1035 甲板部
1041 筐体
1042 パネル
1043 支持台
1044 ボタン
1045 接続端子
1046 スピーカー
1600 タッチパネル
1601 パネル
1602 拡散板
1603 プリズムシート
1604 拡散板
1605 導光板
1606 反射板
1607 バックライト
1608 回路基板
1609 COFテープ
1610 FPC
1611 基板
1620 位置検出部
1621 画素部
1622 FPC
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 封止材
4006 基板
4010 トランジスタ
4018 FPC
4020 絶縁膜
4021 電極
4022 トランジスタ
4023 液晶素子
4024 導電膜
4025 絶縁膜
4026 絶縁膜
4027 電極
4028 液晶層
4030 配線
4031 配線

Claims (1)

  1. シフトレジスタと、トランジスタと、を有し、
    前記トランジスタは、前記シフトレジスタから出力される信号に従って、信号線への画像信号の入力を制御する機能を有する半導体装置であって、
    前記トランジスタのゲート電極としての機能を有する第1の導電膜と、
    前記第1の導電膜上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に位置し、かつ、前記トランジスタのチャネル形成領域を有する酸化物半導体膜と、
    前記酸化物半導体膜上及び前記ゲート絶縁膜上の第1の導電膜及び第2の導電膜と、
    前記ゲート絶縁膜上の第3の導電膜と、
    前記第1の導電膜上、前記第2の導電膜上、及び前記第3の導電膜上の絶縁膜と、
    前記絶縁膜上の第4の導電膜と、を有し、
    前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜は、前記トランジスタのソース電極またはドレイン電極としての機能を有し、
    前記第4の導電膜は、前記第3の導電膜と電気的に接続され、
    前記第4の導電膜は、前記絶縁膜を介して前記酸化物半導体膜と重なる領域を有し、
    前記第4の導電膜は、前記絶縁膜に蓄積された電荷の放電経路としての機能を有する半導体装置。
JP2019081092A 2012-06-29 2019-04-22 半導体装置 Withdrawn JP2019197888A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012147225 2012-06-29
JP2012147225 2012-06-29

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013132206A Division JP2014030185A (ja) 2012-06-29 2013-06-25 パルス出力回路、半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019197888A true JP2019197888A (ja) 2019-11-14

Family

ID=49777630

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013132206A Withdrawn JP2014030185A (ja) 2012-06-29 2013-06-25 パルス出力回路、半導体装置
JP2019081092A Withdrawn JP2019197888A (ja) 2012-06-29 2019-04-22 半導体装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013132206A Withdrawn JP2014030185A (ja) 2012-06-29 2013-06-25 パルス出力回路、半導体装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9742378B2 (ja)
JP (2) JP2014030185A (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102013158B1 (ko) * 2012-08-22 2019-08-23 삼성디스플레이 주식회사 게이트 구동회로 및 이를 포함하는 표시장치
WO2014141800A1 (ja) * 2013-03-12 2014-09-18 シャープ株式会社 シフトレジスタ回路、駆動回路、及び表示装置
JP6475424B2 (ja) 2013-06-05 2019-02-27 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US9564535B2 (en) * 2014-02-28 2017-02-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, display device including the semiconductor device, display module including the display device, and electronic appliance including the semiconductor device, the display device, and the display module
KR102397388B1 (ko) * 2014-07-24 2022-05-13 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치, 표시 모듈 및 전자 기기
US10372274B2 (en) 2015-04-13 2019-08-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and touch panel
JP6830765B2 (ja) 2015-06-08 2021-02-17 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US9666606B2 (en) * 2015-08-21 2017-05-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and electronic device
SG10201608814YA (en) * 2015-10-29 2017-05-30 Semiconductor Energy Lab Co Ltd Semiconductor device and method for manufacturing the semiconductor device
US10297331B2 (en) 2015-10-30 2019-05-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and electronic device
JP6811084B2 (ja) * 2015-12-18 2021-01-13 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US10629630B2 (en) 2016-03-02 2020-04-21 Sharp Kabushiki Kaisha Active matrix substrate, and liquid crystal display device provided with active matrix substrate
WO2018125140A1 (en) * 2016-12-29 2018-07-05 Intel Corporation Metal oxide thin film transistors with controlled hydrogen
KR102527817B1 (ko) * 2018-04-02 2023-05-04 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
US11626875B2 (en) * 2018-04-20 2023-04-11 Texas Instruments Incorporated Stress reduction on stacked transistor circuits
WO2021212449A1 (zh) * 2020-04-24 2021-10-28 京东方科技集团股份有限公司 移位寄存器单元及其驱动方法、栅极驱动电路和显示设备
KR20220037660A (ko) * 2020-09-18 2022-03-25 엘지디스플레이 주식회사 게이트 드라이버를 갖는 디스플레이 장치
US11699391B2 (en) 2021-05-13 2023-07-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, display apparatus, and electronic device

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005070630A (ja) * 2003-08-27 2005-03-17 Seiko Epson Corp 電気光学装置およびそれを用いた電子機器
JP2005135991A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体表示装置
JP2007156312A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Epson Imaging Devices Corp 電気光学装置及び電子機器
JP2010093238A (ja) * 2008-09-12 2010-04-22 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及び半導体装置の作製方法
JP2010097601A (ja) * 2008-09-18 2010-04-30 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2011054941A (ja) * 2009-08-07 2011-03-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2011100995A (ja) * 2009-10-09 2011-05-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2011118377A (ja) * 2009-10-30 2011-06-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法
JP2011141523A (ja) * 2009-10-16 2011-07-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置、及び当該液晶表示装置を具備する電子機器

Family Cites Families (154)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60198861A (ja) 1984-03-23 1985-10-08 Fujitsu Ltd 薄膜トランジスタ
JPH0244256B2 (ja) 1987-01-28 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn2o5deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPS63210023A (ja) 1987-02-24 1988-08-31 Natl Inst For Res In Inorg Mater InGaZn↓4O↓7で示される六方晶系の層状構造を有する化合物およびその製造法
JPH0244260B2 (ja) 1987-02-24 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn5o8deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244258B2 (ja) 1987-02-24 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn3o6deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244262B2 (ja) 1987-02-27 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn6o9deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH0244263B2 (ja) 1987-04-22 1990-10-03 Kagaku Gijutsucho Mukizaishitsu Kenkyushocho Ingazn7o10deshimesarerurotsuhoshokeinosojokozoojusurukagobutsuoyobisonoseizoho
JPH05251705A (ja) 1992-03-04 1993-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 薄膜トランジスタ
JP3298974B2 (ja) 1993-03-23 2002-07-08 電子科学株式会社 昇温脱離ガス分析装置
JP3479375B2 (ja) 1995-03-27 2003-12-15 科学技術振興事業団 亜酸化銅等の金属酸化物半導体による薄膜トランジスタとpn接合を形成した金属酸化物半導体装置およびそれらの製造方法
DE69635107D1 (de) 1995-08-03 2005-09-29 Koninkl Philips Electronics Nv Halbleiteranordnung mit einem transparenten schaltungselement
JP3625598B2 (ja) 1995-12-30 2005-03-02 三星電子株式会社 液晶表示装置の製造方法
JP4170454B2 (ja) 1998-07-24 2008-10-22 Hoya株式会社 透明導電性酸化物薄膜を有する物品及びその製造方法
JP2000150861A (ja) 1998-11-16 2000-05-30 Tdk Corp 酸化物薄膜
JP3276930B2 (ja) 1998-11-17 2002-04-22 科学技術振興事業団 トランジスタ及び半導体装置
TW460731B (en) 1999-09-03 2001-10-21 Ind Tech Res Inst Electrode structure and production method of wide viewing angle LCD
JP2001325798A (ja) 2000-05-16 2001-11-22 Sony Corp 論理回路およびこれを用いた表示装置
US6518607B2 (en) * 2000-07-31 2003-02-11 Isetex, Inc. Low feed through-high dynamic range charge detection using transistor punch through reset
JP4089858B2 (ja) 2000-09-01 2008-05-28 国立大学法人東北大学 半導体デバイス
KR20020038482A (ko) 2000-11-15 2002-05-23 모리시타 요이찌 박막 트랜지스터 어레이, 그 제조방법 및 그것을 이용한표시패널
JP3997731B2 (ja) 2001-03-19 2007-10-24 富士ゼロックス株式会社 基材上に結晶性半導体薄膜を形成する方法
JP2002289859A (ja) 2001-03-23 2002-10-04 Minolta Co Ltd 薄膜トランジスタ
JP4785271B2 (ja) 2001-04-27 2011-10-05 株式会社半導体エネルギー研究所 液晶表示装置、電子機器
JP4439761B2 (ja) 2001-05-11 2010-03-24 株式会社半導体エネルギー研究所 液晶表示装置、電子機器
TW582005B (en) 2001-05-29 2004-04-01 Semiconductor Energy Lab Pulse output circuit, shift register, and display device
TW554558B (en) 2001-07-16 2003-09-21 Semiconductor Energy Lab Light emitting device
US6788108B2 (en) 2001-07-30 2004-09-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
JP4831895B2 (ja) 2001-08-03 2011-12-07 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US7218349B2 (en) 2001-08-09 2007-05-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
JP3925839B2 (ja) 2001-09-10 2007-06-06 シャープ株式会社 半導体記憶装置およびその試験方法
JP4090716B2 (ja) 2001-09-10 2008-05-28 雅司 川崎 薄膜トランジスタおよびマトリクス表示装置
US7061014B2 (en) 2001-11-05 2006-06-13 Japan Science And Technology Agency Natural-superlattice homologous single crystal thin film, method for preparation thereof, and device using said single crystal thin film
JP4164562B2 (ja) 2002-09-11 2008-10-15 独立行政法人科学技術振興機構 ホモロガス薄膜を活性層として用いる透明薄膜電界効果型トランジスタ
JP4397555B2 (ja) 2001-11-30 2010-01-13 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、電子機器
JP4083486B2 (ja) 2002-02-21 2008-04-30 独立行政法人科学技術振興機構 LnCuO(S,Se,Te)単結晶薄膜の製造方法
JP4069648B2 (ja) * 2002-03-15 2008-04-02 カシオ計算機株式会社 半導体装置および表示駆動装置
CN1445821A (zh) 2002-03-15 2003-10-01 三洋电机株式会社 ZnO膜和ZnO半导体层的形成方法、半导体元件及其制造方法
JP3933591B2 (ja) 2002-03-26 2007-06-20 淳二 城戸 有機エレクトロルミネッセント素子
US7339187B2 (en) 2002-05-21 2008-03-04 State Of Oregon Acting By And Through The Oregon State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University Transistor structures
JP2004022625A (ja) 2002-06-13 2004-01-22 Murata Mfg Co Ltd 半導体デバイス及び該半導体デバイスの製造方法
US7105868B2 (en) 2002-06-24 2006-09-12 Cermet, Inc. High-electron mobility transistor with zinc oxide
US7067843B2 (en) 2002-10-11 2006-06-27 E. I. Du Pont De Nemours And Company Transparent oxide semiconductor thin film transistors
JP4339103B2 (ja) 2002-12-25 2009-10-07 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置及び表示装置
JP4425547B2 (ja) 2003-01-17 2010-03-03 株式会社半導体エネルギー研究所 パルス出力回路、シフトレジスタ、および電子機器
JP4166105B2 (ja) 2003-03-06 2008-10-15 シャープ株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP2004273732A (ja) 2003-03-07 2004-09-30 Sharp Corp アクティブマトリクス基板およびその製造方法
JP4531343B2 (ja) 2003-03-26 2010-08-25 株式会社半導体エネルギー研究所 駆動回路
JP4108633B2 (ja) 2003-06-20 2008-06-25 シャープ株式会社 薄膜トランジスタおよびその製造方法ならびに電子デバイス
US7262463B2 (en) 2003-07-25 2007-08-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Transistor including a deposited channel region having a doped portion
US7282782B2 (en) 2004-03-12 2007-10-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Combined binary oxide semiconductor device
US7145174B2 (en) 2004-03-12 2006-12-05 Hewlett-Packard Development Company, Lp. Semiconductor device
KR101019337B1 (ko) 2004-03-12 2011-03-07 도꾸리쯔교세이호징 가가꾸 기쥬쯔 신꼬 기꼬 아몰퍼스 산화물 및 박막 트랜지스터
US7297977B2 (en) 2004-03-12 2007-11-20 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Semiconductor device
US7211825B2 (en) 2004-06-14 2007-05-01 Yi-Chi Shih Indium oxide-based thin film transistors and circuits
JP2006100760A (ja) 2004-09-02 2006-04-13 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタおよびその製造方法
US7285501B2 (en) 2004-09-17 2007-10-23 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method of forming a solution processed device
US7298084B2 (en) 2004-11-02 2007-11-20 3M Innovative Properties Company Methods and displays utilizing integrated zinc oxide row and column drivers in conjunction with organic light emitting diodes
CA2585063C (en) 2004-11-10 2013-01-15 Canon Kabushiki Kaisha Light-emitting device
US7453065B2 (en) 2004-11-10 2008-11-18 Canon Kabushiki Kaisha Sensor and image pickup device
US7791072B2 (en) 2004-11-10 2010-09-07 Canon Kabushiki Kaisha Display
EP1812969B1 (en) 2004-11-10 2015-05-06 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor comprising an amorphous oxide
US7829444B2 (en) 2004-11-10 2010-11-09 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor manufacturing method
US7863611B2 (en) 2004-11-10 2011-01-04 Canon Kabushiki Kaisha Integrated circuits utilizing amorphous oxides
CA2585071A1 (en) 2004-11-10 2006-05-18 Canon Kabushiki Kaisha Field effect transistor employing an amorphous oxide
US7579224B2 (en) 2005-01-21 2009-08-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing a thin film semiconductor device
TWI445178B (zh) 2005-01-28 2014-07-11 Semiconductor Energy Lab 半導體裝置,電子裝置,和半導體裝置的製造方法
TWI505473B (zh) 2005-01-28 2015-10-21 Semiconductor Energy Lab 半導體裝置,電子裝置,和半導體裝置的製造方法
US7858451B2 (en) 2005-02-03 2010-12-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Electronic device, semiconductor device and manufacturing method thereof
US7948171B2 (en) 2005-02-18 2011-05-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device
US20060197092A1 (en) 2005-03-03 2006-09-07 Randy Hoffman System and method for forming conductive material on a substrate
US8681077B2 (en) 2005-03-18 2014-03-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, and display device, driving method and electronic apparatus thereof
WO2006105077A2 (en) 2005-03-28 2006-10-05 Massachusetts Institute Of Technology Low voltage thin film transistor with high-k dielectric material
US7645478B2 (en) 2005-03-31 2010-01-12 3M Innovative Properties Company Methods of making displays
US8300031B2 (en) 2005-04-20 2012-10-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising transistor having gate and drain connected through a current-voltage conversion element
JP2006344849A (ja) 2005-06-10 2006-12-21 Casio Comput Co Ltd 薄膜トランジスタ
US7402506B2 (en) 2005-06-16 2008-07-22 Eastman Kodak Company Methods of making thin film transistors comprising zinc-oxide-based semiconductor materials and transistors made thereby
US7691666B2 (en) 2005-06-16 2010-04-06 Eastman Kodak Company Methods of making thin film transistors comprising zinc-oxide-based semiconductor materials and transistors made thereby
US7507618B2 (en) 2005-06-27 2009-03-24 3M Innovative Properties Company Method for making electronic devices using metal oxide nanoparticles
KR100711890B1 (ko) 2005-07-28 2007-04-25 삼성에스디아이 주식회사 유기 발광표시장치 및 그의 제조방법
JP2007059128A (ja) 2005-08-23 2007-03-08 Canon Inc 有機el表示装置およびその製造方法
JP4280736B2 (ja) 2005-09-06 2009-06-17 キヤノン株式会社 半導体素子
JP5116225B2 (ja) 2005-09-06 2013-01-09 キヤノン株式会社 酸化物半導体デバイスの製造方法
JP2007073705A (ja) 2005-09-06 2007-03-22 Canon Inc 酸化物半導体チャネル薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP4850457B2 (ja) 2005-09-06 2012-01-11 キヤノン株式会社 薄膜トランジスタ及び薄膜ダイオード
EP1770788A3 (en) 2005-09-29 2011-09-21 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device having oxide semiconductor layer and manufacturing method thereof
US9153341B2 (en) 2005-10-18 2015-10-06 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Shift register, semiconductor device, display device, and electronic device
JP5037808B2 (ja) 2005-10-20 2012-10-03 キヤノン株式会社 アモルファス酸化物を用いた電界効果型トランジスタ、及び該トランジスタを用いた表示装置
CN101577231B (zh) 2005-11-15 2013-01-02 株式会社半导体能源研究所 半导体器件及其制造方法
US7432737B2 (en) 2005-12-28 2008-10-07 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, display device, and electronic device
TWI292281B (en) 2005-12-29 2008-01-01 Ind Tech Res Inst Pixel structure of active organic light emitting diode and method of fabricating the same
KR101437086B1 (ko) 2006-01-07 2014-09-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체장치와, 이 반도체장치를 구비한 표시장치 및 전자기기
US7867636B2 (en) 2006-01-11 2011-01-11 Murata Manufacturing Co., Ltd. Transparent conductive film and method for manufacturing the same
JP4977478B2 (ja) 2006-01-21 2012-07-18 三星電子株式会社 ZnOフィルム及びこれを用いたTFTの製造方法
US7576394B2 (en) 2006-02-02 2009-08-18 Kochi Industrial Promotion Center Thin film transistor including low resistance conductive thin films and manufacturing method thereof
US7977169B2 (en) 2006-02-15 2011-07-12 Kochi Industrial Promotion Center Semiconductor device including active layer made of zinc oxide with controlled orientations and manufacturing method thereof
KR20070101595A (ko) 2006-04-11 2007-10-17 삼성전자주식회사 ZnO TFT
US20070252928A1 (en) 2006-04-28 2007-11-01 Toppan Printing Co., Ltd. Structure, transmission type liquid crystal display, reflection type display and manufacturing method thereof
JP5028033B2 (ja) 2006-06-13 2012-09-19 キヤノン株式会社 酸化物半導体膜のドライエッチング方法
JP4609797B2 (ja) 2006-08-09 2011-01-12 Nec液晶テクノロジー株式会社 薄膜デバイス及びその製造方法
JP4999400B2 (ja) 2006-08-09 2012-08-15 キヤノン株式会社 酸化物半導体膜のドライエッチング方法
JP4332545B2 (ja) 2006-09-15 2009-09-16 キヤノン株式会社 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
JP5164357B2 (ja) 2006-09-27 2013-03-21 キヤノン株式会社 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP4274219B2 (ja) 2006-09-27 2009-06-03 セイコーエプソン株式会社 電子デバイス、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機薄膜半導体装置
TWI749346B (zh) 2006-09-29 2021-12-11 日商半導體能源研究所股份有限公司 顯示裝置和電子裝置
JP5116277B2 (ja) 2006-09-29 2013-01-09 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、表示装置、液晶表示装置、表示モジュール及び電子機器
JP4932415B2 (ja) 2006-09-29 2012-05-16 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US7622371B2 (en) 2006-10-10 2009-11-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fused nanocrystal thin film semiconductor and method
TWI511116B (zh) 2006-10-17 2015-12-01 Semiconductor Energy Lab 脈衝輸出電路、移位暫存器及顯示裝置
US7772021B2 (en) 2006-11-29 2010-08-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Flat panel displays comprising a thin-film transistor having a semiconductive oxide in its channel and methods of fabricating the same for use in flat panel displays
JP2008140684A (ja) 2006-12-04 2008-06-19 Toppan Printing Co Ltd カラーelディスプレイおよびその製造方法
KR101303578B1 (ko) 2007-01-05 2013-09-09 삼성전자주식회사 박막 식각 방법
US8207063B2 (en) 2007-01-26 2012-06-26 Eastman Kodak Company Process for atomic layer deposition
KR100851215B1 (ko) 2007-03-14 2008-08-07 삼성에스디아이 주식회사 박막 트랜지스터 및 이를 이용한 유기 전계 발광표시장치
US7795613B2 (en) 2007-04-17 2010-09-14 Toppan Printing Co., Ltd. Structure with transistor
KR101325053B1 (ko) 2007-04-18 2013-11-05 삼성디스플레이 주식회사 박막 트랜지스터 기판 및 이의 제조 방법
KR20080094300A (ko) 2007-04-19 2008-10-23 삼성전자주식회사 박막 트랜지스터 및 그 제조 방법과 박막 트랜지스터를포함하는 평판 디스플레이
KR101334181B1 (ko) 2007-04-20 2013-11-28 삼성전자주식회사 선택적으로 결정화된 채널층을 갖는 박막 트랜지스터 및 그제조 방법
WO2008133345A1 (en) 2007-04-25 2008-11-06 Canon Kabushiki Kaisha Oxynitride semiconductor
KR101345376B1 (ko) 2007-05-29 2013-12-24 삼성전자주식회사 ZnO 계 박막 트랜지스터 및 그 제조방법
JP5215158B2 (ja) 2007-12-17 2013-06-19 富士フイルム株式会社 無機結晶性配向膜及びその製造方法、半導体デバイス
US8314765B2 (en) 2008-06-17 2012-11-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Driver circuit, display device, and electronic device
JP4623179B2 (ja) 2008-09-18 2011-02-02 ソニー株式会社 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JP5451280B2 (ja) 2008-10-09 2014-03-26 キヤノン株式会社 ウルツ鉱型結晶成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置
KR101618913B1 (ko) 2008-11-28 2016-05-09 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 표시 장치 및 표시 장치를 포함하는 전자 장치
TWI792068B (zh) 2009-01-16 2023-02-11 日商半導體能源研究所股份有限公司 液晶顯示裝置及其電子裝置
US8330702B2 (en) 2009-02-12 2012-12-11 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Pulse output circuit, display device, and electronic device
KR101752640B1 (ko) 2009-03-27 2017-06-30 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체장치
JP5436049B2 (ja) 2009-05-29 2014-03-05 三菱電機株式会社 シフトレジスタ回路、シフトレジスタ回路の設計方法及び半導体装置
JP5719103B2 (ja) * 2009-06-26 2015-05-13 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
KR101904811B1 (ko) 2009-07-24 2018-10-05 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치
US9715845B2 (en) * 2009-09-16 2017-07-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor display device
KR101700470B1 (ko) 2009-09-16 2017-01-26 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 구동 회로, 구동 회로를 포함하는 표시 장치 및 표시 장치를 포함하는 전자 기기
EP2486569B1 (en) 2009-10-09 2019-11-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Shift register and display device
KR101712340B1 (ko) * 2009-10-30 2017-03-06 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 구동 회로, 구동 회로를 포함하는 표시 장치, 및 표시 장치를 포함하는 전자 기기
WO2011070929A1 (en) 2009-12-11 2011-06-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and electronic device
KR101798367B1 (ko) * 2010-01-15 2017-11-16 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치
KR101775180B1 (ko) 2010-02-12 2017-09-05 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치 및 그 구동 방법
KR102318235B1 (ko) 2010-02-23 2021-10-28 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치 및 그 제조 방법
KR101838628B1 (ko) 2010-03-02 2018-03-14 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 펄스 신호 출력 회로 및 시프트 레지스터
KR101767037B1 (ko) 2010-03-02 2017-08-10 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 승압 회로 및 승압 회로를 포함하는 rfid 태그
EP2549465A4 (en) 2010-03-15 2013-08-21 Sharp Kk SCANNING SIGNAL LINE ACTUATION CIRCUIT AND DISPLAY DEVICE HAVING THE SAME
JP5581263B2 (ja) 2010-05-13 2014-08-27 株式会社半導体エネルギー研究所 バッファ回路
KR102289951B1 (ko) 2010-05-21 2021-08-17 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 펄스 출력 회로, 시프트 레지스터, 및 표시 장치
KR101170241B1 (ko) 2010-06-03 2012-07-31 하이디스 테크놀로지 주식회사 Epd 및 디스플레이 장치의 구동회로
JP5846789B2 (ja) 2010-07-29 2016-01-20 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
KR101952570B1 (ko) 2011-05-13 2019-02-27 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치 및 그 제작 방법
TWI562156B (en) 2011-05-13 2016-12-11 Semiconductor Energy Lab Co Ltd Semiconductor device
TWI501226B (zh) 2011-05-20 2015-09-21 Semiconductor Energy Lab 記憶體裝置及驅動記憶體裝置的方法
JP6116149B2 (ja) 2011-08-24 2017-04-19 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置
US8736315B2 (en) 2011-09-30 2014-05-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
JP6099372B2 (ja) 2011-12-05 2017-03-22 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置及び電子機器
JP2013130802A (ja) 2011-12-22 2013-07-04 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置、画像表示装置、記憶装置、及び電子機器
US9036766B2 (en) 2012-02-29 2015-05-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device
US8994439B2 (en) 2012-04-19 2015-03-31 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device, image display device, storage device, and electronic device

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005070630A (ja) * 2003-08-27 2005-03-17 Seiko Epson Corp 電気光学装置およびそれを用いた電子機器
JP2005135991A (ja) * 2003-10-28 2005-05-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体表示装置
JP2007156312A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Epson Imaging Devices Corp 電気光学装置及び電子機器
JP2010093238A (ja) * 2008-09-12 2010-04-22 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及び半導体装置の作製方法
JP2010097601A (ja) * 2008-09-18 2010-04-30 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2011054941A (ja) * 2009-08-07 2011-03-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置およびその作製方法
JP2011100995A (ja) * 2009-10-09 2011-05-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2011141523A (ja) * 2009-10-16 2011-07-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置、及び当該液晶表示装置を具備する電子機器
JP2011118377A (ja) * 2009-10-30 2011-06-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9742378B2 (en) 2017-08-22
JP2014030185A (ja) 2014-02-13
US20140002426A1 (en) 2014-01-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019197888A (ja) 半導体装置
JP6827578B2 (ja) 表示装置
KR102281572B1 (ko) 반도체 장치
JP6391379B2 (ja) 半導体装置
JP6848024B2 (ja) 半導体装置
JP2020127213A (ja) 半導体装置
JP6267902B2 (ja) 順序回路、表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201008

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201117

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20201214