パラミクソウイルス科は、一本鎖RNAウイルスの科である。パラミクソウイルス科のいくつかの属としては、ヘニパウイルス、モルビリウイルス、レスピロウイルス、ルブラウイルス、ニューモウイルス及びメタニューモウイルスが挙げられる。これらウイルスは、汚染された呼吸飛沫又は媒介物と直接又は緊密に接触することを介してヒトからヒトへ感染することができる。ヘニパウイルスの種としては、ヘンドラウイルス及びニパウイルスが挙げられる。モルビリウイルスの種は、麻疹である。レスピロウイルスの種としては、センダイウイルス、並びにヒトパラインフルエンザウイルス1型及び3型が挙げられ、ルブラウイルスの種としては、おたふく風邪ウイルス、並びにヒトパラインフルエンザウイルス2型及び4型が挙げられる。メタニューモウイルスの種は、ヒトメタニューモウイルスである。
ニューモウイルスの種であるヒト呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、呼吸器感染を引き起こし得、細気管支炎及び肺炎に関連し得る。RSV感染症の症状としては、咳、くしゃみ、鼻水、発熱、食欲減退及び喘鳴が挙げられる。RSVは、世界中で1歳以下の小児における細気管支炎及び肺炎の最も一般的な原因であり、より年長の小児及び成人の気管気管支炎の原因でもあり得る。米国では、75,000〜125,000人の乳児が、毎年RSVによって入院している。65歳超の成人のうち、推定14,000人の死亡及び177,000人の入院が、RSVに起因している。
RSVに感染した人々の治療の選択肢は、現時点では限られている。細菌感染を治療するために通常処方される抗生物質及び市販の医薬品は、RSVの治療において有効ではない。重篤な例では、喘鳴などの一部の症状を緩和するために、アルブテロールなどの噴霧型気管支拡張薬が処方される場合がある。RepsiGam(登録商標)(RSV−IGIV、MedImmune、月齢24ヶ月未満の高リスク小児に対して承認)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ、MedImmune、月齢24ヶ月未満の高リスク小児に対して承認)及びVirzole(登録商標)(エアロゾルによるリバビリン、ICN pharmaceuticals)が、RSVの治療に対して承認されている。
麻疹の症状としては、発熱、咳、鼻水、眼の充血及び全身発疹が挙げられる。麻疹のある個体の一部は、肺炎、耳感染及び気管支炎を発現し得る。麻疹は、唾液腺の腫れにつながる。麻疹の症状としては、発熱、食欲減退及び倦怠感が挙げられる。個体は、3種混合MMRワクチン(麻疹、おたふく風邪及び風疹)を介して麻疹及びおたふく風邪に対して免疫されることが多い。ヒトパラインフルエンザウイルスは、4つの血清型を含み、上及び下気道感染症を引き起こし得る。ヒトパラインフルエンザウイルス1型(HPIV−1)は、クループに関連し得、ヒトパラインフルエンザウイルス3型(HPIV−3)は、細気管支炎及び肺炎に関連し得る。Centers of Disease Control and Prevention(CDC)によれば、ヒトパラインフルエンザウイルスに対するワクチンは存在しない。
ある基が「任意に置換された」と記載されているときは常に、その基は、非置換であってもよく又は指定された置換基のうちの1つ以上で置換されていてもよい。同様に、ある基が「非置換又は置換」されたと記載されているとき、置換されている場合、置換基は、指定された置換基のうちの1つ以上から選択してよい。置換基が指定されていない場合、指定の「任意に置換された」又は「置換された」基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシルアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノアルキル、アミノ酸、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)、ヘテロシクリル(アルキル)、ヒドロキシアルキル、アシル、シアノ、ハロゲン、チオカルボニル、O−カルバミル、N−カルバミル、O−チオカルバミル、N−チオカルバミル、C−アミド、N−アミド、S−スルホンアミド、N−スルホンアミド、C−カルボキシ、O−カルボキシ、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、アジド、ニトロ、シリル、スルフェニル、スルフィニル、スルホニル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、トリハロメタンスルホニル、トリハロメタンスルホンアミド、アミノ、単一置換のアミノ基及び二置換のアミノ基から個々にかつ独立して選択される1つ以上の基で置換されていてもよいことを意味する。
本明細書で使用するとき、「アルキル」は、完全に飽和した(二重又は三重結合がない)炭化水素基を含む直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖を指す。アルキル基は、1〜20個の炭素原子を有し得る(本明細書に出現するときは常に、「1〜20」などの数値範囲は、与えられた範囲内の各整数を指し、例えば、「1〜20個の炭素原子」は、アルキル基が、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など、最大20個以下の炭素原子からなり得ることを意味するが、本定義は、数値範囲が指定されていない用語「アルキル」の場合も網羅する)。アルキル基は、1〜10個の炭素原子を有する中程度の大きさのアルキルであってもよい。また、アルキル基は、1〜6個の炭素原子を有する低級アルキルでもあり得る。化合物のアルキル基は、「C1〜C4アルキル」又は類似の表記で指定してもよい。ほんの一例として、「C1〜C4アルキル」は、アルキル鎖中に1〜4個の炭素原子が存在することを示し、すなわち、このアルキル鎖は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びt−ブチルから選択される。一般的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、三級ブチル、ペンチル、及びヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換されていてもよく、又は置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「アルケニル」は、直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖中に1つ以上の二重結合を含有するアルキル基を指す。アルケニル基の例としては、アレニル、ビニルメチル及びエテニルが挙げられる。アルケニル基は、置換されていなくてもよく、置換されていてもよい。
本明細書で使用するとき、「アルキニル」は、直鎖又は分枝鎖炭化水素鎖中に1つ以上の三重結合を含有するアルキル基を指す。アルキニルの例としては、エチニル及びプロピニルが挙げられる。アルキニル基は、置換されていなくてもよく、置換されていてもよい。
本明細書で使用するとき、「シクロアルキル」は、完全に飽和した(二重結合又は三重結合がない)単環式又は多環式炭化水素環系を指す。2つ以上の環で構成されているとき、当該環は、縮合によって互いに結合されていてもよい。シクロアルキル基は、環中に3〜10個の原子又は環中に3〜8個の原子を含有し得る。シクロアルキル基は、置換されていなくてもよく、置換されていてもよい。典型的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの環中に1つ以上の二重結合を含有する単環式又は多環式炭化水素環系を指すが、1つを超える場合、二重結合は、全ての環にわたって完全に非局在化したπ電子系を形成することはできない(そうでなければ、その基は本明細書で定義される「アリール」となる)。シクロアルケニル基は、環中に3〜10個の原子又は環中に3〜8個の原子を含有し得る。2つ以上の環で構成されているとき、当該環は、縮合によって互いに結合されていてもよい。シクロアルケニル基は、置換されていなくてもよく、置換されていてもよい。
本明細書で使用するとき、「アリール」は、全ての環にわたって完全に非局在化したπ電子系を有する、炭素環式の(全てが炭素の)単環式又は多環式芳香環系(2つの炭素環式環が化学結合を共有している縮合環系を含む)を指す。アリール基中の炭素原子の数は、変動し得る。例えば、アリール基は、C6〜C14アリール基、C6〜C10アリール基又はC6アリール基であってよい。アリール基の例としては、ベンゼン、ナフタレン及びアズレンが挙げられるが、これらに限定されない。アリール基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「ヘテロアリール」は、1個、2個、3個又はそれ以上のヘテロ原子、すなわち、窒素、酸素及び硫黄が挙げられるがこれらに限定されない炭素以外の元素を含有する、単環式又は多環式芳香環系(完全に非局在化したπ電子系を有する環系)を指す。ヘテロアリール基の環中の原子の数は、変動し得る。例えば、ヘテロアリール基は、環中に4〜14個の原子、環中に5〜10個の原子又は環中に5〜6個の原子を含有し得る。更に、用語「ヘテロアリール」は、2つの環、例えば、少なくとも1つのアリール環及び少なくとも1つのヘテロアリール環、又は少なくとも2つのヘテロアリール環が、少なくとも1つの化学結合を共有している縮合環系を含む。ヘテロアリール環の例としては、本明細書及び以下に記載するもの:フラン、フラザン、チオフェン、ベンゾチオフェン、フタラジン、ピロール、オキサゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、チアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、ベンゾチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、インドール、インダゾール、ピラゾール、ベンゾピラゾール、イソオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、プリン、プテリジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン及びトリアジンが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「ヘテロシクリル」又は「ヘテロアリシクリル」は、三員環、四員環、五員環、六員環、七員環、八員環、九員環、十員環、最大で十八員環までの単環式、二環式及び三環式環系を指し、炭素原子は、1〜5個のヘテロ原子と一緒になって、上記の環系を構成する。複素環は、任意に、1つ以上の不飽和結合を含有し得るが、完全に非局在化したπ電子系が全ての環にわたって発生しないように位置している。ヘテロ原子は、炭素以外の元素であり、酸素、硫黄及び窒素が挙げられるが、これらに限定されない。複素環は、この定義がラクタム、ラクトン、環状イミド、環状チオイミド及び環状カルバメートなどのオキソ系及びチオ系を含むように、1つ以上のカルボニル又はチオカルボニル官能基を更に含有していてもよい。2つ以上の環で構成されるとき、当該環は、縮合によって互いに結合されていてもよい。更に、ヘテロシクリル中の任意の窒素は四級化されていてよい。ヘテロシクリル又は複素脂環式基は、置換されていなくてもよく、置換されていてもよい。そのような「ヘテロシクリル」又は「複素脂環式」基の例としては、本明細書及び以下に記載するもの:1,3−ジオキシン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジオキソラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、1,3−オキサチアン、1,4−オキサチイン、1,3−オキサチオラン、1,3−ジチオール、1,3−ジチオラン、1,4−オキサチアン、テトラヒドロ−1,4−チアジン、1,3−チアジナン、2H−1,2−オキサジン、マレイミド、スクシンイミド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ジオキソピペラジン、ヒダントイン、ジヒドロウラシル、トリオキサン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソオキサゾリン、イソオキサゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサゾリジノン、チアゾリン、チアゾリジン、モルホリン、オキシラン、ピペリジンN−オキシド、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ピロリドン、ピロリジオン、4−ピペリドン、ピラゾリン、ピラゾリジン、2−オキソピロリジン、テトラヒドロピラン、4H−ピラン、テトラヒドロチオピラン、チアモルホリン、チアモルホリンスルホキシド、チアモルホリンスルホン、及びこれらのベンゾ縮合類似体(例えば、ベンズイミダゾリジノン、テトラヒドロキノリン及び3,4−メチレンジオキシフェニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「アラルキル」及び「アリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合しているアリール基を指す。アラルキルの低級アルキレン及びアリール基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。例としては、ベンジル、2−フェニルアルキル、3−フェニルアルキル及びナフチルアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「ヘテロアラルキル」及び「ヘテロアリール(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合しているヘテロアリール基を指す。ヘテロアラルキルの低級アルキレン及びヘテロアリール基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。例としては、2−チエニルアルキル、3−チエニルアルキル、フリルアルキル、チエニルアルキル、ピロリルアルキル、ピリジルアルキル、イソキサゾリルアルキル、イミダゾリルアルキル、及びこれらのベンゾ縮合類似体が挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロアリシクリル(アルキル)」及び「ヘテロシクリル(アルキル)」は、低級アルキレン基を介して置換基として結合している複素環式又は複素脂環式基を指す。ヘテロアリシクリル(アルキル)の低級アルキレン及びヘテロシクリルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。例としては、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル(メチル)、ピペリジン−4−イル(エチル)、ピペリジン−4−イル(プロピル)、テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル(メチル)及び1,3−チアジナン−4−イル(メチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「アルコキシ」は、式−OR(式中、Rは、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)であるか、又はヘテロシクリル(アルキル)は、本明細書において定義される)を指す。アルコキシの非限定的なリストは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシ及びベンゾキシである。アルコキシは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「アシル」は、カルボニル基を介して置換基として結合している水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)又はヘテロシクリル(アルキル)を指す。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル及びアクリルが挙げられる。アシルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「ヒドロキシアルキル」は、水素原子の1つ以上がヒドロキシ基によって置換されているアルキル基を指す。例示的なヒドロキシアルキル基としては、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル及び2,2−ジヒドロキシエチルが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシアルキルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「ハロアルキル」は、水素原子の1つ以上がハロゲンによって置換されているアルキル基(例えば、モノ−ハロアルキル、ジ−ハロアルキル及びトリ−ハロアルキル)を指す。このような基としては、クロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロ−フルオロアルキル、クロロ−ジフルオロアルキル及び2−フルオロイソブチルが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルキルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、「ハロアルコキシ」は、水素原子の1つ以上がハロゲンによって置換されているアルコキシ基(例えば、モノ−ハロアルコキシ、ジ−ハロアルコキシ及びトリ−ハロアルコキシ)を指す。そのような基としては、クロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロ−フルオロアルキル、クロロ−ジフルオロアルコキシ及び2−フルオロイソブトキシが挙げられるが、これらに限定されない。ハロアルコキシは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
「スルフェニル」基は、「−SR」基(式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)又はヘテロシクリル(アルキル)であってよい)を指す。スルフェニルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
「スルフィニル」基は、「−S(=O)−R」基(式中、Rは、スルフェニルに関して定義したものと同じであってよい)を指す。スルフィニルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
「O−カルボキシ」基は、「RC(=O)O−」基(式中、Rは、本明細書で定義するとおり、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル(アルキル)、アリール(アルキル)、ヘテロアリール(アルキル)又はヘテロシクリル(アルキル)であってよい)を指す。O−カルボキシは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
用語「エステル」及び「C−カルボキシ」は、「−C(=O)OR」基(式中、Rは、O−カルボキシに関して定義したものと同じであってよい)を指す。エステル及びC−カルボキシは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
「チオカルボニル」基は、「−C(=S)R」基(式中、Rは、O−カルボキシに関して定義したものと同じであってよい)を指す。チオカルボニルは、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
本明細書で使用するとき、用語「ハロゲン原子」又は「ハロゲン」は、元素周期表の7列目の放射安定原子、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素のうちのいずれか1つを意味する。
用語「インターフェロン」は、当業者が一般的に理解しているように本明細書で使用される。数種類のインターフェロン、例えば、I型インターフェロン、2型インターフェロン及び3型インターフェロンなどが当業者に公知である。例の非限定的リストとしては、α−インターフェロン、β−インターフェロン、δ−インターフェロン、γインターフェロン、λインターフェロン、ω−インターフェロン、τ−インターフェロン、x−インターフェロン、コンセンサスインターフェロン及びアシアロ−インターフェロンが挙げられる。インターフェロンは、PEG化されていてもよい。1型インターフェロンの例としては、インターフェロンα1A、インターフェロンα1B、インターフェロンα2A、インターフェロンα2B、PEG化−インターフェロンα2a(PEGASYS、Roche)、組換えインターフェロンα2a(ROFERON、Roche)、吸入インターフェロンα2b(AERX、Aradigm)、PEG化−インターフェロンα2b(ALBUFERON、Human Genome Sciences/Novartis)、PEGINTRON、Schering)、組換えインターフェロンα2b(INTRON A、Schering)、PEG化インターフェロンα2b(PEG−INTRON、Schering、VIRAFERONPEG、Schering)、インターフェロンβ−1a(REBIF、Serono,Inc.及びPfizer)、コンセンサスインターフェロンα(INFERGEN、Valeant Pharmaceutical)が挙げられる。2型インターフェロンの例としては、インターフェロンγ1、インターフェロンγ2及びPEG化インターフェロンγが挙げられ、3型インターフェロンの例としては、インターフェロンλ1、インターフェロンλ2及びインターフェロンλ3が挙げられる。
置換基の数が特定されていない場合(例えばハロアルキル)、1つ以上の置換基が存在していてよい。例えば、「ハロアルキル」は、1つ以上の同じ又は異なるハロゲンを含んでいてよい。別の例として、「C1〜C3アルコキシフェニル」は、1つ、2つ又は3つの原子を含有する1つ以上の同じ又は異なるアルコキシ基を含んでいてよい。
本明細書で使用するとき、任意の保護基、アミノ酸及び他の化合物の略記は、別途指定のない限り、その一般的に使用され、認識されている略記、すなわち、IUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclatureに従う(Biochem.11:942〜944(1972)参照)。
本明細書で使用するとき、用語「アミノ酸」は、α−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸及びδ−アミノ酸が挙げられるがこれらに限定されない任意のアミノ酸(標準及び非標準アミノ酸の両方)を指す。好適なアミノ酸の例としては、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸塩、システイン、グルタミン酸塩、グルタミン、グリシン、プロリン、セリン、チロシン、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン及びバリンが挙げられるが、これらに限定されない。好適なアミノ酸の追加例としては、オルニチン、ハイプシン、2−アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、β−アラニン、α−エチル−グリシン、α−プロピル−グリシン及びノルロイシンが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用するとき、「アミノ酸」は、主鎖カルボン酸基がエステル基に変換されているアミノ酸も含む。
用語「保護基」は、本明細書で使用するとき、分子中に存在する基が不要な化学反応を受けることを防ぐために分子に付加される任意の原子又は原子団を指す。保護基部分の例としては、いずれも好適な保護基を開示する限定的な目的のために参照によって本明細書に組み込まれる、T.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3.Ed.John Wiley & Sons、1999、及びJ.F.W.McOmie,Protective Groups in Organic Chemistry Plenum Press,1973に記載されている。特定の反応条件に対して安定であり、当該技術分野において公知の方法を用いて都合のよい段階で容易に除去されるように、保護基部分を選択してよい。保護基の非限定的なリストとしては、ベンジル、置換ベンジル、アルキルカルボニル及びアルコキシカルボニル(例えば、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アセチル又はイソブチリル)、アリールアルキルカルボニル及びアリールアルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、置換メチルエーテル(例えば、メトキシメチルエーテル)、置換エチルエーテル、置換ベンジルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、シリル(例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、t−ブチルジメチルシリル、トリ−イソ−プロピルシリルオキシメチル、[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル又はt−ブチルジフェニルシリル)、エステル(例えば、安息香酸エステル)、カーボネート(例えば、メトキシメチルカーボネート)、スルホネート(例えば、トシラート又はメシラート)、非環状ケタール(例えば、ジメチルアセタール)、環状ケタール(例えば、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン及び本明細書に記載されるもの)、非環状アセタール、環状アセタール(例えば、本明細書に記載されるもの)、非環状ヘミアセタール、環状ヘミアセタール、環状ジチオケタール(例えば、1,3−ジチアン又は1,3−ジチオラン)、オルトエステル(例えば、本明細書に記載されるもの)及びトリアリールメチル基(例えば、トリチル、モノメトキシトリチル(MMTr)、4,4’−ジメトキシトリチル(DMTr)、4,4’,4’’−トリメトキシトリチル(TMTr)、並びに本明細書に記載されるもの)が挙げられる。
用語「薬学的に許容される塩」は、それが投与される生物に対して顕著な刺激を引き起こさず、化合物の生物活性及び特性を抑制しない化合物の塩を指す。いくつかの実施形態では、塩は、化合物の酸付加塩である。薬学的塩は、化合物を、ハロゲン化水素酸(例えば、塩化水素酸又は臭化水素酸)、硫酸、硝酸及びリン酸などの無機酸と反応させることによって得ることができる。また、薬学的塩は、化合物を、脂肪族又は芳香族のカルボン酸又はスルホン酸などの有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸又はナフタレンスルホン酸と反応させることによって得ることもできる。また、薬学的塩は、化合物を塩基と反応させて、アンモニウム塩、ナトリウム又はカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム又はマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、C1〜C7アルキルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミンなどの有機塩基の塩、並びにアルギニン及びリシンなどのアミノ酸との塩などの塩を形成することによって得ることもできる。
本出願、特に添付の特許請求の範囲において使用される用語及び語句、並びにこれらの変形は、特に明記しない限り、限定的とは対照的に、制限なしであると解釈すべきである。上記の例として、用語「含む」は、「限定されることなく〜を含む」、「〜を含むがこれらに限定されない」などを意味すると読み取るべきである。本明細書で使用するとき、用語「備える・含む(comprising)」は、「含む」、「含有する」、又は「特徴とする」と同義であり、包括的又は制限なしであり、追加の列挙されていない要素又は方法工程を除外するものではない。用語「有する」は、「〜を少なくとも有する」と解釈すべきである。用語「含む」は、「〜を含むがこれらに限定されない」と解釈すべきである。用語「例」は、考察される対象物の代表的な例を与えるために用いられるものであり、その包括的又は限定的なリストを与えるものではない。また、「好ましくは」、「好ましい」、「所望の」、又は「望ましい」といった用語、及び同様の意味の語の使用は、特定の特徴が構造又は機能にとって不可欠、必須、又は更には重要であることを示唆するものとして理解すべきではなく、むしろ、具体的な実施形態において用いられても用いられなくてもよい代替的又は追加的特徴を強調するためだけのものとして理解すべきである。更に、用語「備える・含む」は、語句「〜を少なくとも有する」又は「〜を少なくとも含む」と同義語であると解釈すべきである。あるプロセスとの関連で使用されるとき、用語「備える・含む」は、そのプロセスが少なくとも列挙される工程を含むが、更なる工程も含み得ることを意味する。ある化合物、組成物、又は装置との関連で使用される場合、用語「備える・含む」は、その化合物、組成物、又は装置が少なくとも記載される特徴又は成分を含むが、更なる特徴又は成分もまた含み得ることを意味する。同様に、接続詞「及び」で接続された一群の対象物は、これらの対象物の一つ一つがその群の中に存在しなければならないという意味で読み取られるべきではなく、むしろ、別段に明確に断らない限り、「及び/又は」として読み取られるべきである。同様に、接続詞「又は」で接続された一群の対象物は、その群の中での互いの排除性がなければならないという意味で読まれるべきではなく、むしろ、別段に明確に断らない限り、「及び/又は」として読み取られるべきである。
本明細書におけるほぼ全ての複数形及び/又は単数形の用語の使用に関して、当業者であれば、文脈及び/又は用法に則して複数形から単数形に、及び/又は単数形から複数形に読み替えることができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、簡潔にするために、本明細書において明示的に記載されてもよい。不定冠詞の「a」又は「an」は、複数形を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットは、特許請求の範囲に記載されているいくつかの項目の機能を果たす場合がある。特定の手段が互いに異なる従属項に記載されているということだけでは、これらの手段の組合せを生かして使用できないことを示しているわけではない。特許請求の範囲における任意の参照符号は、その範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
1つ以上のキラル中心を有する本明細書に記載する任意の化合物において、絶対立体化学が明示されていない場合、各中心は、独立して、R配置体若しくはS配置体又はこれらの混合物であり得ると理解される。したがって、本明細書に提供する化合物は、鏡像異性的に純粋であるか、鏡像異性的に濃縮されているか、ラセミ混合物であるか、ジアステレオマー的に純粋であるか、ジアステレオマー的に濃縮されているか、又は立体異性体の混合物であってよい。更に、E又はZとして定義することができる幾何異性体を生じさせる1つ以上の二重結合を有する本明細書に記載する任意の化合物において、各二重結合は、独立して、E若しくはZ又はこれらの混合物であり得ることが理解されよう。
本明細書に開示する化合物の原子価が満たされていない場合、その原子価は、水素又はその同位体、例えば、水素−1(プロチウム)及び水素−2(ジュウテリウム)で満たされると理解されるべきである。
本明細書に記載する化合物は、同位体で標識できると理解される。ジュウテリウムなどの同位体による置換によって、例えば、インビボ半減期の延長又は用量要件の減少など、より高い代謝安定性に起因する特定の治療上の利点を付与できる場合がある。化合物の構造中に示される各化学元素は、その元素の任意の同位体を含んでいてよい。例えば、化合物の構造において、水素原子はその化合物中に存在すると明確に開示してもよく又はそのように理解されてもよい。水素原子が存在し得る化合物の任意の位置において、水素原子は、水素−1(プロチウム)及び水素−2(ジュウテリウム)が挙げられるがこれらに限定されない水素の任意の同位体であってよい。したがって、本明細書における化合物に対する言及は、文脈上特に明示しない限り、全ての可能性のある同位体形態を包含する。
本明細書に記載する方法及び組合せは、結晶形(多形体としても知られており、同一の元素組成の化合物の異なる結晶充填配置を含む)、非晶質相、塩、溶媒和物及び水和物を含むと理解される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する化合物は、水、エタノールなどの製薬上許容できる溶媒との溶媒和形態で存在する。他の実施形態では、本明細書に記載する化合物は、非溶媒和形態で存在する。溶媒和物は、化学量論的又は非化学量論的な量の溶媒を含有し、水、エタノールなどの製薬上許容できる溶媒との結晶化のプロセス中に形成され得る。水和物は、溶媒が水である場合に形成され、又はアルコール和物は、溶媒がアルコールである場合に形成される。更に、本明細書に提供される化合物は、溶媒和形態に加えて、非溶媒和形態で存在することもできる。一般的に、溶媒和形態は、本明細書に提供する化合物及び方法の目的では非溶媒和形態と等価であるとみなされる。
いくつかの実施形態では、pは1であってよく、下方の環は、5員環であってよい。他の実施形態では、pは2であってよく、下方の環は、6員環であってよい。いくつかの実施形態では、R6a1及びR6a2は、同じであってよい。他の実施形態では、R6a1及びR6a2は、異なっていてよい。いくつかの実施形態では、R6a1及びR6a2のうちの一方は水素であってよく、R6a1及びR6a2のうちの他方は、ハロゲン、非置換C1〜6アルキル又はヒドロキシであってよい。いくつかの実施形態では、R6a1及びR6a2のうちの一方は水素であってよく、R6a1及びR6a2のうちの他方は、ハロゲンであってよい。他の実施形態では、R6a1及びR6a2のうちの一方は水素であってよく、R6a1及びR6a2のうちの他方は、非置換C1〜6アルキル、例えば、本明細書に記載するものであってよい。更に他の実施形態では、R6a1及びR6a2のうちの一方は水素であってよく、R6a1及びR6a2のうちの1つの他方は、ヒドロキシであってよい。いくつかの実施形態では、R6a1及びR6a2は、それぞれ水素であってよい。
いくつかの実施形態では、qは1であってよく、下方の環は、5員環であってよい。他の実施形態では、qは2であってよく、下方の環は、6員環であってよい。いくつかの実施形態では、R6a3及びR6a4は、同じであってよい。他の実施形態では、R6a3及びR6a4は、異なっていてよい。いくつかの実施形態では、R6a3及びR6a4のうちの一方は水素であってよく、R6a3及びR6a4のうちの他方は、ハロゲン、非置換C1〜6アルキル又はヒドロキシであってよい。いくつかの実施形態では、R6a3及びR6a4のうちの一方は水素であってよく、R6a3及びR6a4のうちの他方は、ハロゲンであってよい。他の実施形態では、R6a3及びR6a4のうちの一方は水素であってよく、R6a3及びR6a4のうちの他方は、非置換C1〜6アルキル、例えば、本明細書に記載するものであってよい。更に他の実施形態では、R6a3及びR6a4のうちの一方は水素であってよく、R6a3及びR6a4のうちの1つの他方は、ヒドロキシであってよい。いくつかの実施形態では、R6a3及びR6a4は、それぞれ水素であってよい。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、式(Ia)、式(Ia1)、式(Ia2)、式(Ia3)、式(Ib)、式(Ib1)、式(Ib2)、式(Ic)、式(Id)、式(Ie)、式(If)、式(Ig)、式(Ig1)、式(Ig2)、式(Ig3)、式(Ig4)、式(Ig5)、式(Ig6)、式(Ih)、式(Ij)、式(Ik)、式(Il)、式(Im)、式(In)、式(In1)、式(In2)、式(In3)、式(Io)、式(Io1)、式(Io2)、式(Ip)、式(Iq)及び式(Ir):
いくつかの実施形態では、Aは、置換されていてよい。他の実施形態では、Aは、置換されていなくてよい。Aが置換されているとき、可能な置換基としては、本明細書に記載するものと共に、「置換された」のリストに提供されたものが挙げられる。
いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたアリールであってよい。例えば、Aは、任意に置換されたフェニルであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、パラ置換フェニル、メタ置換フェニル又はオルト置換フェニルであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、二置換のフェニルであってよい。例えば、Aは、3,4−置換フェニル、例えば、
好適な置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、フェノキシ、ブロモ、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、シアノ、N,N−ジ−メチル−アミン、N,N−ジ−エチル−アミン、N−メチル−N−エチル−アミン、N−メチル−アミノ、N−エチル−アミノ、アミノ、N−アミド、N−スルホンアミド、アルキルチオ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたモルホリニル、任意に置換されたピラゾール、任意に置換されたピロリジニル、任意に置換されたピリジニル、任意に置換されたピペリジニル、任意に置換されたピペリジノン、任意に置換されたピロリジノン、任意に置換されたピリミジン、任意に置換されたピラジン、任意に置換された1,2,4−オキサジアゾール、−(CH2)1〜4−OH、−(CH2)1〜2−NH(CH3)、任意に置換された−(CH2)1〜2−イミダゾール、任意に置換された−(CH2)1〜2−ピロリジノン、任意に置換された−(CH2)1〜2−イミダゾリジノン、−O(CH2)2−NH2、−O(CH2)2−NH(CH3)、−O(CH2)2−N(CH3)2、−O−(CH2)2〜4OH、−O(CH2)2OCH3、任意に置換された−O(CH2)0〜2−シクロペンタノン、任意に置換された−O(CH2)0〜2ピロリジノン、任意に置換された−O(CH2)0〜2−モルホリニル、任意に置換された−O(CH2)0〜2−トリアゾール、任意に置換された−O(CH2)0〜2−イミダゾール、任意に置換された−O(CH2)0〜2−ピラゾール、任意に置換された−O(CH2)0〜2−テトラヒドロフラン、任意に置換された−O(CH2)0〜2−ピロリジノン、任意に置換された−O(CH2)0〜2−テトラゾール、任意に置換された−O(CH2)0〜2−テトラゾロン、−NH(CH2)1〜2OH、
いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたシクロアルキルであってよい。任意に置換されたシクロアルキルの好適な例としては、任意に置換されたシクロへキシル及び任意に置換されたシクロヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、Aは、任意に置換されたシクロアルケニル、例えば、任意に置換されたシクロヘキセニルであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換された二環式シクロアルケニル、例えば、
いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換された単環式ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換された単環式5員ヘテロアリールであってよい。他の実施形態では、Aは、任意に置換された単環式6員ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換された二環式ヘテロアリールであってよい。
いくつかの実施形態では、任意に置換されたヘテロアリールは、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたインドール、任意に置換されたチアゾール、任意に置換されたフラン、任意に置換されたチオフェン、任意に置換されたピロール、任意に置換されたピリジン、任意に置換されたピリミジン、任意に置換されたピラジン、任意に置換されたピラゾール、任意に置換されたキノロン、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたオキサゾール、任意に置換されたイソオキサゾール、任意に置換されたベンゾイミダゾール、任意に置換されたベンゾオキサゾール、任意に置換されたベンゾチアゾール及び任意に置換されたイミダゾ[1,2−a]ピリミジンから選択してよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたチオフェンであってよい。他の実施形態では、Aは、任意に置換されたチアゾールであってよい。更に他の実施形態では、Aは、任意に置換されたピリジンであってよい。更に他の実施形態では、Aは、任意に置換されたピリミジンであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたピラジンであってよい。他の実施形態では、Aは、任意に置換されたイミダゾールであってよい。更に他の実施形態では、Aは、任意に置換されたベンゾイミダゾール、任意に置換されたベンゾオキサゾール又は任意に置換されたベンゾチアゾールであってよい。更に他の実施形態では、Aは、任意に置換されたインドールであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたピラゾールであってよい。
いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換されたヘテロシクリル、例えば、任意に置換された単環式ヘテロシクリル又は任意に置換された二環式ヘテロシクリルであってよい。いくつかの実施形態では、Aは、任意に置換された
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、パラ置換フェニル、メタ置換フェニル又はオルト置換フェニルであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、単一置換のフェニル、例えば、モノハロ置換フェニルであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、二置換のフェニル、例えば、ジハロ置換フェニルであってよい。例えば、モノハロ置換フェニル及びジハロ置換フェニルとしては、
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換された単環式ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたフラン、任意に置換されたチオフェン、任意に置換されたピロール、任意に置換されたピリミジン、任意に置換されたピラジン、任意に置換されたピリジン、任意に置換されたピラゾール、任意に置換されたオキサゾール及び任意に置換されたイソオキサゾールから選択してよい。いくつかの実施形態では、Yは、本明細書に記載するものを含む置換単環式ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、本明細書に記載するものを含む非置換単環式ヘテロアリールであってよい。
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換された二環式ヘテロアリールであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたベンゾチオフェン、任意に置換されたベンゾフラン、任意に置換されたインドール、任意に置換されたキノリン、任意に置換されたイソキノリン、任意に置換されたベンゾオキサゾール、任意に置換されたベンゾイソオキサゾール、任意に置換されたベンゾイソチアゾール、任意に置換されたベンゾチアゾール、任意に置換されたベンゾイミダゾール、任意に置換されたベンゾトリアゾール、任意に置換された1H−インダゾール及び任意に置換された2H−インダゾールから選択してよい。いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換された
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたヘテロシクリルであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換された単環式ヘテロシクリル、例えば、任意に置換されたピリジノンであってよい。他の実施形態では、Yは、任意に置換された二環式ヘテロシクリルであってよい。例えば、Yは、任意に置換された
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたベンゾチオフェンであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、置換ベンゾチオフェンであってよい。他の実施形態では、Yは、非置換ベンゾチオフェンであってよい。いくつかの実施形態では、ベンゾチオフェンは、以下のうちの1つ以上で置換されてよい:ハロゲン(例えば、フルオロ、クロロ及び/又はブロモ)、カルボニル、C1〜4アルキル、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、NH2及び/又は単一置換のアミン。例えば、ベンゾチオフェンは、任意に置換された
いくつかの実施形態では、Yは、任意に置換されたインドールであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、置換インドールであってよい。いくつかの実施形態では、インドールは、フェニル(置換又は非置換)、C1〜4アルキル及び/又はハロで1回、2回、3回又はそれ以上置換されてよい。他の実施形態では、Yは、非置換インドールであってよい。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、2014年2月27日公開の国際公開第2014/031784号に提供されている化合物ではあり得ない。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、2015年3月5日公開の国際公開第2015/0065504号に提供されている化合物ではあり得ない。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、以下から選択することはできない:
いくつかの実施形態では、Aは単一置換のフェニルではあり得ない。例えば、Aは、モノ−クロロ−置換フェニル、モノ−フルオロ−置換フェニル又はモノ−ヒドロキシアルキル−置換フェニルではあり得ない。いくつかの実施形態では、Aは、
用語「医薬組成物」は、本明細書に開示する1つ以上の化合物と、希釈剤又は担体などの他の化学成分と、の混合物を指す。医薬組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。また、医薬組成物は、化合物を、無機酸又は有機酸、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及びサリチル酸と反応させることによって得ることもできる。医薬組成物は、一般的に、意図する特定の投与経路に合わせられる。
用語「生理学的に許容できる」とは、化合物の生物活性及び特性を抑制することも、上記の組成物を送達することを意図する動物に対して相当な損傷又は傷害を引き起こすこともない担体、希釈剤又は賦形剤を定義する。
本明細書で使用するとき、「担体」は、細胞又は組織への化合物の組込みを容易にする化合物を指す。例えば、限定するものではないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)は、被験体の細胞又は組織内への多くの有機化合物の取り込みを容易にする、一般に使用される担体である。
本明細書で使用するとき、「希釈剤」は、相当な薬理活性は有していないが、製薬上必要であるか又は望ましい場合がある、医薬組成物中の成分を指す。例えば、その質量が小さすぎて製造及び/又は投与できない、効力のある薬物の嵩を増加させるために希釈剤を用いてよい。また、希釈剤は、注入、摂取、又は吸入によって投与される薬物を溶解するための液体であってもよい。当該技術分野における希釈剤の一般的形態は、緩衝水溶液、例えば、限定するものではないが、ヒト血液のpH及び等張性を模倣するリン酸緩衝生理食塩水である。
本明細書で使用するとき、「賦形剤」は、限定するものではないが、嵩、稠度、安定性、結合能、潤滑性、崩壊能などを医薬組成物に付与するために当該組成物に添加される本質的に不活性の物質を指す。「希釈剤」は、賦形剤の一種である。
本明細書に記載する医薬組成物は、それ自体を、あるいは併用療法の場合のように、他の活性成分又は担体、希釈剤、賦形剤若しくはこれらの組合せと混合された医薬組成物で、ヒト患者に投与することができる。適切な処方は、選択される投与経路に依存する。本明細書に記載する化合物の処方及び投与の手法は、当業者には既知である。
本明細書に開示する医薬組成物は、それ自体が公知の方法、例えば、従来の混合、溶解、造粒、糖衣付け、研和、乳化、カプセル化、封入又は錠剤化プロセスの手段によって製造することができる。更に、活性成分は、意図する目的を達成するのに有効な量含有される。本明細書に開示する医薬組合せ物において使用される化合物の多くは、薬学的に適合する対イオンとの塩として提供されてもよい。
当該技術分野には化合物の多くの投与方法が存在し、例えば、経口、直腸、肺、局所、エアゾール、注入及び非経口送達(筋肉内、皮下、静脈内、脊髄内注入、くも膜下、直接脳室内、腹腔内、鼻孔内及び眼球内注入など)が挙げられるが、これらに限定されない。
多くの場合デポ剤又は持続放出性製剤で、例えば、化合物を患部に直接注入又は埋め込むことによって、全身的ではなく局所的に化合物を投与することもできる。更に、例えば、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームなど、標的化薬物送達系で化合物を投与することもできる。リポソームは、器官を標的とし、その器官によって選択的に取り込まれる。例えば、呼吸器感染症を標的とする鼻孔内又は肺内送達が望ましい場合がある。
必要な場合、組成物は、活性成分を含有する1つ以上の単位剤形を収容し得る、パック又はディスペンサー装置で送られてもよい。パックは、例えば、ブリスターパックなど、金属又はプラスチック箔を含んでいてよい。パック又はディスペンサー装置には、投与説明書が添付されていてもよい。パック又はディスペンサーには、医薬品の製造、使用又は販売を規制する政府機関によって規定された形態で容器に関する通知が添付されていてもよく、この通知は、当該政府機関によるヒト又は動物に投与するための薬物の形態の承認を反映している。このような通知は、例えば、処方薬について米国食品医薬品局によって承認されたラベル、又は承認された添付文書であり得る。適合する医薬担体に処方された本明細書に記載する化合物を含み得る組成物も、指定の病態の治療のために調製され、適切な容器内に入れられ、ラベル付けされ得る。
本明細書に記載するいくつかの実施形態は、パラミクソウイルスのウイルス複製を阻害する方法であって、当該ウイルスに感染した細胞を、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物と接触させることを含み得る方法に関する。
本明細書に記載するいくつかの実施形態は、パラミクソウイルスに感染した細胞を接触させる方法であって、当該ウイルスに感染した細胞を、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物と接触させることを含み得る方法に関する。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、呼吸器合胞体ウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、呼吸器合胞体ウイルス感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、呼吸器合胞体ウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSVポリメラーゼ複合体を阻害することができる。いくつかの実施形態では、RSVは、RSV Aであり得る。いくつかの実施形態では、RSVは、RSV Bであり得る。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘンドラウイルス感染症及び/又はニパウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘンドラウイルス感染症及び/又はニパウイルス感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘンドラウイルス及び/又はニパウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘンドラウイルスポリメラーゼ複合体及び/又はニパウイルスポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、麻疹を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される、塩及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、麻疹を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される、塩及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、麻疹ウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、麻疹ポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、おたふく風邪を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、おたふく風邪を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、おたふく風邪ウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、おたふく風邪ポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、センダイウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、センダイウイルス感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、センダイウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、センダイウイルスポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−1感染症及び/又はHPIV−3感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−1感染症及び/又はHPIV−3感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−1及び/又はHPIV−3の複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−1ポリメラーゼ複合体及び/又はHPIV−3ポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−2感染症及び/又はHPIV−4感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−2感染症及び/又はHPIV−4感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−2及び/又はHPIV−4の複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、HPIV−2ポリメラーゼ複合体及び/又はHPIV−4ポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヒトメタニューモウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヒトメタニューモウイルス感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヒトメタニューモウイルスの複製を阻害することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヒトメタニューモウイルスポリメラーゼ複合体を阻害することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘニパウイルス、モルビリウイルス、レスピロウイルス、ルブラウイルス、ニューモウイルス及びメタニューモウイルスから選択されるウイルスによって引き起こされる上気道ウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘニパウイルス、モルビリウイルス、レスピロウイルス、ルブラウイルス、ニューモウイルス及びメタニューモウイルスから選択されるウイルスによって引き起こされる下気道ウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヘニパウイルス、モルビリウイルス、レスピロウイルス、ルブラウイルス、ニューモウイルス及びメタニューモウイルスから選択されるウイルスによって引き起こされる感染症(例えば、本明細書に記載するもの)の1つ以上の症状を治療及び/又は寛解することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染、麻疹、おたふく風邪、パラインフルエンザ感染及び/又はメタニューモウイルスによって引き起こされる上気道ウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染、麻疹、おたふく風邪、パラインフルエンザ感染及び/又はメタニューモウイルスによって引き起こされる下気道ウイルス感染症を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染、麻疹、おたふく風邪、パラインフルエンザ感染及び/又はメタニューモウイルスによって引き起こされる感染症(例えば、本明細書に記載するもの)の1つ以上の症状を治療及び/又は寛解することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染及び/又はヒトパラインフルエンザウイルス3(HPIV−3)感染に起因する細気管支炎及び/又は気管気管支炎を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染及び/又はヒトパラインフルエンザウイルス3(HPIV−3)感染に起因する肺炎を治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、RSV感染及び/又はヒトパラインフルエンザウイルス1(HPIV−1)感染に起因するクループを治療及び/又は寛解することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、麻疹に起因する発熱、咳、鼻水、眼の充血、全身発疹、肺炎、耳感染及び/又は気管支炎に起因して治療及び/又は寛解することができる。いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、おたふく風邪に起因する唾液腺の腫れ、発熱、食欲減退及び/又は倦怠感に起因して治療及び/又は寛解することができる。
いくつかの実施形態では、有効量の式(I)の1つ以上の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、及び/又は本明細書に記載する1つ以上の化合物(例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩)を含む医薬組成物を用いて、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症を予防することができる。いくつかの実施形態では、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症は、ヒトパラインフルエンザウイルス1(HPIV−1)であり得る。他の実施形態では、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症は、ヒトパラインフルエンザウイルス2(HPIV−2)であり得る。他の実施形態では、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症は、ヒトパラインフルエンザウイルス3(HPIV−3)であり得る。他の実施形態では、ヒトパラインフルエンザウイルス感染症は、ヒトパラインフルエンザウイルス4(HPIV−4)であり得る。いくつかの実施形態では、式(I)の1つ以上の化合物又はその薬学的に許容される塩を用いて、ヒトパラインフルエンザウイルスの1つ以上の亜型を治療及び/又は寛解することができる。例えば、式(I)の1つ以上の化合物又はその薬学的に許容される塩を用いて、HPIV−1及び/又はHPIV−3を治療することができる。
パラミクソウイルス感染症を治療、寛解及び/又は予防するために使用することができる式(I)の1つ以上の化合物又はその薬学的に許容される塩は、段落[0078]〜[0148]に記載した実施形態のうちのいずれかで提供された式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩であり得る。
本明細書で使用するとき、「被験体」は、治療、観察又は実験の対象となる動物を指す。「動物」としては、魚類、甲殻類、爬虫類、及び特に哺乳類などの冷血及び温血脊椎動物及び無脊椎動物が挙げられる。「哺乳類」としては、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、霊長類、例えば、サル、チンパンジー及び類人猿、並びに特にヒトが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、被験体は、ヒトである。
本明細書で使用するとき、用語「予防」及び「予防する」は、化合物が投与されない被験体と比べて、化合物が投与された被験体において、より大きくウイルスの複製効率を低下させる及び/又はウイルスの複製を阻害することを意味する。予防の形態の例としては、パラミクソウイルス(例えば、RSV)などの病原菌に曝露されたか又は曝露される可能性のある被験体に対する予防的投与が挙げられる。
本明細書で使用するとき、用語「治療する」、「治療している」、「治療」、「治療的」及び「治療法」は、必ずしも疾患又は病態を完全に治癒又は消滅させることを意味するものではない。ある疾患又は病態の任意の望ましくない徴候又は症状をある程度緩和することはいずれも、治療及び/又は治療法とみなすことができる。更に、治療は、被験体の健康の総合的感覚又は外観を悪化させ得、望ましくないと考えられ得る疾患又は無関係な系の他の局面に対して影響を及ぼすと同時に、疾患の1つ以上の症状又は局面に正の影響を与え得る作用も含み得る。
用語「治療的に有効な量」及び「有効量」は、指定の生物学的又は医薬的応答を誘発する活性化合物又は医薬品の量を示すために使用される。例えば、治療的に有効な量の化合物は、疾患の1つ以上の症状又は病態を予防、治療、緩和、若しくは寛解させるか、又は治療される被験体の生存期間を延長するために必要な量であり得る。この応答は、組織、系、動物又はヒトにおいて生じ得、治療される疾患の徴候又は症状の緩和を含む。有効量の決定は、本明細書に提供される開示を考慮すると、十分に当業者の能力の範囲内である。用量として必要とされる本明細書に開示する化合物の治療的に有効な量は、投与経路、治療される動物の種類(ヒトを含む)及び対象とする具体的な動物の身体的特徴に依存する。所望の効果を達成するように用量を調節することができるが、用量は、体重、食事、併用薬物などの要因、及び医療分野における当業者が認識するであろうその他の要因に依存する。
例えば、パラミクソウイルスなどのウイルス感染症を治療する方法の有効性を判定するための様々な指標が当業者に公知である。好適な指標の例としては、ウイルス量の減少、ウイルス複製の減少、ウイルスRNAの減少、セロコンバージョン(患者血清中でウイルスが検出不可能になる)までの時間の減少、臨床転帰における罹患率若しくは死亡率の低下、及び/又は疾患応答のその他の指標が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、組合せの初回投与量の投与数時間後(例えば、組合せの初回投与量の投与60時間後)に測定したとき、被験体における治療前レベルに対して、少なくとも1、2、3、4、5、10、15、20、25、50、75、100倍、又はそれ以上パラミクソウイルスの複製を減少させることができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載する式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、治療前レベルに対して、約2〜約5倍、約10〜約20倍、約15〜約40倍、又は約50〜約100倍の範囲、パラミクソウイルスの複製を減少させることができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、リバビリン(Virazole(登録商標))によって達成されるパラミクソウイルス減少と比較して、パラミクソウイルスの複製を1〜1.5log、1.5log〜2log、2log〜2.5log、2.5〜3log、3log〜3.5log、若しくは3.5〜4logの範囲大きくパラミクソウイルスの複製を減少させることがことができるか、又はリバビリン(Virazole(登録商標))治療法5日後に達成される減少と比較して、リバビリン(Virazole(登録商標))治療法と同程度の減少をより短い期間、例えば、1日、2日、3日、4日又は5日で達成することができる。
ある期間後、病原菌は、1つ以上の治療薬に対する耐性を発現する場合がある。用語「耐性」は、本明細書で使用するとき、ウイルス株が治療薬に対する応答の遅延、減少、及び/又は無効化を示すことを指す。例えば、抗ウイルス薬による治療後、非耐性株に感染した被験体が示すウイルス量の減少量と比較して、耐性ウイルスに感染した被験体のウイルス量の減少量はより少ない可能性がある。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、1つ以上の異なる抗RSV剤(例えば、リバビリン)に対して耐性のあるRSVに感染した被験体に投与することができる。いくつかの実施形態では、耐性RSV株の出現は、被験体を式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩で治療したとき、他のRSV薬に対して耐性のあるRSV株の出現に比べて遅い。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、リバビリンで治療されている合併症を経験する被験体の割合と比較して、RSVウイルス感染による合併症を経験する被験体の割合を減少させることができる。例えば、リバビリンで治療されている被験体と比較して、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩で治療されている、合併症を経験する被験体の割合は、10%、25%、40%、50%、60%、70%、80%及び90%低い可能性がある。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩又は本明細書に記載する化合物を含む医薬組成物は、1つ以上の追加の剤と組み合わせて用いることができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、RSVを治療するための注意義務の従来の規格において現在用いられている1つ以上の剤と組み合わせて用いることができる。例えば、追加の剤は、リバビリン、パリビズマブ及びRSV−IGIVであってよい。RSVを治療する場合、追加の抗RSV剤としては、抗RSV抗体、融合タンパク質阻害物質、Nタンパク質阻害物質、RSVポリメラーゼ阻害物質、IMPDH阻害物質、インターフェロン及びRSVウイルスを阻害するその他の化合物、又は上記のいずれかの薬学的に許容される塩が挙げられるが、これらに限定されない。追加の剤の例の非限定的なリストを本明細書に提供する。
式(I)の化合物又は薬学的に許容される塩と組み合わせて使用することができる化合物の他の例としては、以下に提供されているものが挙げられる:国際公開第2013/186333号(2013年12月19日公開)、国際公開第2013/186332号(2013年12月19日公開)、国際公開第2013/186335号(2013年12月19日公開)、国際公開第2013/186334号(2013年12月19日公開)、国際公開第2012/080447号(2012年6月21日公開)、国際公開第2012/080449号(2012年6月21日公開)、国際公開第2012/080450号(2012年6月21日公開)、国際公開第2012/080451号(2012年6月21日公開)、国際公開第2012/080446号(2012年6月21日公開)、国際公開第2010/103306号(2010年9月16日公開)、国際公開第2012/068622号(2012年5月31日公開)、国際公開第2005/042530号(2005年5月12日公開)、国際公開第2006/136561号(2006年12月28日公開)、国際公開第2005/058869号(2005年6月30日公開)、米国特許出願公開第2013/0090328号(2013年4月11日公開)、国際公開第2014/009302号(2014年1月16日公開)、国際公開第2011/005842号(2011年1月13日公開)、米国特許出願公開第2013/0273037号(2013年10月17日公開)、米国特許出願公開第2013/0164280号(2013年6月27日公開)、米国特許出願公開第2014/0072554号(2014年3月13日公開)、国際公開第2014/031784号(2014年2月27日公開)及び国際公開第2015/026792号(2015年2月26日公開)(これらの全てを参照によって本明細書に組み込む)。
併用療法では、有効であることがわかっている量で、追加の剤を投与してよい。このような量は、当技術分野において公知である。あるいは、上記「有効量」についてのパラメータを用いてウイルス量又は追試から得ることができる。あるいは、使用する量は、そのような追加の剤についての有効な単剤療法の量よりも少なくてよい。例えば、使用する量は、そのような量の90%〜5%、例えば、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%若しくは5%、又はこれら点の間の中間値であってよい。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、単一の医薬組成物と合わせて、1つ以上の追加の剤と共に投与することができる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、2つ以上の別個の医薬組成物として、1つ以上の追加の剤と共に投与することができる。例えば、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を1つの医薬組成物で投与してよく、追加の剤のうちの少なくとも1つを第2の医薬組成物で投与してよい。少なくとも2つの追加の剤が存在する場合、追加の剤のうちの1つ以上が、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む第1の医薬組成物中に存在してよく、また、他の追加の剤のうち少なくとも1つが、第2の医薬組成物中に存在してよい。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を、1つ以上の追加の剤と共に投与する順序は、異なり得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、全ての追加の剤の前に投与してよい。他の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、少なくとも1つの追加の剤の前に投与してよい。更に他の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、1つ以上の追加の剤と同時に投与してよい。更に他の実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、少なくとも1つの追加の剤の投与後に投与してよい。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、全ての追加の剤の投与後に投与してよい。
段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)と組み合わせて式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を使用することの潜在的な利点は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含まない段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)を投与したときに同じ治療効果を得るために必要な量と比較して、本明細書に開示する疾患状態(例えば、RSV)の治療において有効である段落[0187]〜[0188](表を含む)の1つ以上の化合物(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)の所要量を減少させることができる点である。例えば、段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の化合物(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)の量は、単剤療法として投与したときに同じウイルス量の減少を達成するのに必要な、段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の化合物(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)の量と比べて少なくてよい。段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)と組み合わせて式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を使用することの別の潜在的な利点は、異なる作用機序を有する2つ以上の化合物を使用することによって、化合物を単剤療法として投与したときの障壁と比較して、耐性ウイルス株の出現に対してより高い障壁を生成することができる点である。
段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)と組み合わせて式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を使用することの更なる利点としては、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)との間で交差耐性がほとんど又は全く生じないこと、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)とでは、排出経路が異なること、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)との間で毒性がほとんど又は全く重複しないこと、シトクロムP450に対して顕著な効果がほとんど又は全くないこと、並びに/あるいは式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と段落[0187]〜[0188](表を含む)に記載の1つ以上の追加の剤(その薬学的に許容される塩及びプロドラッグを含む)との間の薬物動態相互作用がほとんど又は全くないことを挙げることができる。
当業者には容易に明らかとなるように、有用なインビボ投与量及び特定の投与方法は、年齢、体重、病気の重篤度、及び治療される哺乳類種、使用する特定の化合物、及びこれら化合物が使用される特定用途に依存して異なり得る。所望の結果を達成するために必要な投与量レベルである有効投与量レベルは、当業者が常法、例えば、ヒト臨床試験及びインビトロ試験を用いて決定することができる。
投与量は、所望の効果及び治療指標に依存して広く変動し得る。あるいは、投与量は、当業者には理解されるように、患者の表面積に基づき、またそれによって計算することができる。正確な投与量は薬物毎に決定されるが、ほとんどの場合、投与量に関してある程度一般化することができる。成人ヒト患者に対する一日の投与レジメンは、例えば、0.01mg〜3000mg、好ましくは、1mg〜700mg、例えば、5〜200mgの各活性成分の経口投与であってよい。投与量は、被験体によって必要とされるとおり、1日間以上の間に1回だけ又は一連の2回以上与えられてよい。いくつかの実施形態では、化合物は、連続療法の期間にわたって、例えば、1週間以上、又は数ヶ月間若しくは数年間投与される。
化合物のヒト投与量が少なくともいくつかの病態に対して確立されている場合、それと同じ投与量を用いてもよく、又は確立されたヒト投与量の約0.1%〜500%、より好ましくは約25%〜250%の投与量を使用してもよい。新たに発見された医薬組成物の場合のようにヒト投与量が確立されていない場合、動物における毒性試験及び有効性試験によって限定されるED50若しくはID50値、又はインビトロ若しくはインビボ試験から得られた他の適切な値から好適なヒト投与量を推測することができる。
薬学的に許容される塩を投与する場合、投与量は遊離塩基として算出してよい。当業者には理解されるように、特定の状況では、特に侵攻性の疾患又は感染症を有効かつ積極的に治療するために、上述の好ましい投与量範囲を超える、又は更にははるかに超える量の本明細書に開示する化合物を投与することが必要である場合がある。
投与量及び投与間隔は、調節作用を維持するのに十分な活性部位の血漿レベル、つまり最小有効濃度(MEC)をもたらすように個別に調整してよい。MECは、各化合物について変動するが、インビトロデータから推定することができる。MECの達成に必要な投与量は、個々の特徴及び投与経路に依存する。しかし、HPLCアッセイ又はバイオアッセイを用いて血漿濃度を測定することができる。投与間隔も、MEC値を用いて決定することができる。10〜90%、好ましくは30〜90%、最も好ましくは50〜90%の時間、MECを上回る血漿レベルを維持するレジメンを用いて組成物を投与すべきである。局所投与又は選択的取り込みの場合、薬物の有効局所濃度は、血漿濃度と無関係である場合がある。
主治医は、毒性又は臓器不全に起因して投与を終了、中断又は調整する方法及びタイミングを分かっていることに留意されたい。逆に、主治医は、臨床的応答が十分でなかった場合(毒性を除く)、治療をより高レベルに調整することも分かっている。対象障害の管理において投与される用量の程度は、治療される病態の重篤度及び投与経路によって変動し得る。病態の重篤度は、部分的には、例えば、標準的な予後評価法によって評価することができる。更に、投与量及びおそらく投与頻度も、年齢、体重及び個々の患者の反応によって変動する。上述のものに相当するプログラムを、動物用の医薬において使用することができる。
本明細書に開示する化合物は、公知の方法を用いて有効性及び毒性について評価することができる。例えば、特定の化学部分を共有する特定の化合物又は化合物のサブセットの毒性は、細胞株、例えば、哺乳類、好ましくはヒトの細胞株に対するインビトロ毒性を判定することによって確立し得る。多くの場合、このような試験の結果は、哺乳類、又はより具体的にはヒトなどの動物における毒性の予測となる。あるいは、マウス、ラット、ウサギ又はサルなどの動物モデルにおける特定の化合物の毒性を、公知の方法を用いて決定してもよい。特定の化合物の有効性は、いくつかの認められている方法、例えば、インビトロ法、動物モデル又はヒト臨床試験を用いて確立することができる。有効性を判定するためのモデルを選択するとき、当業者は、適切なモデル、投与量、投与経路及び/又はレジメンを選択するための最先端の方法によって導かれ得る。
追加の実施形態は、以下の実施例において更に詳細に開示されるが、これらは、いかなる方法でも特許請求の範囲を限定することを意図しない。
(実施例1)
化合物8の調製
内面が金属のオートクレーブ(2L)に、H2O(0.8L)中8−1(200g、1.54mol)、8−1A(538g、4.63mol)及びK2CO3(427g、3.09mol)を仕込んだ。容器を密閉し、20時間かけて120℃に加熱した。混合物を室温(RT)に冷却し、水(500mL)で希釈し、6.0M HCl溶液を用いてpH=3〜4に酸性化した。白色の沈殿物が形成されたので、濾過によって回収した。固体を真空下で乾燥させて、白色の固体として8−2(312g、89%)を得た。
H2O(2L)中8−2(300g、1.32mol)及びNa2CO3(280g、2.64mol)の撹拌溶液に、I2(436g、1.72mol)を少しずつ添加した。混合物を25℃で48時間撹拌した。反応をLCMSによってモニタリングした。8−2が消費された後、飽和亜硫酸ナトリウム溶液(2L)を用いて反応物をクエンチした。混合物を3.0M HCl溶液を用いて酸性化し、EA(1L)で希釈した。有機相を分離し、水相をEA(3×500mL)で抽出した。合わせた有機相を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を固化させて、黄色の固体として8−3(416g、89.3%)を得た。
DMF(1.5L)中8−3(397g、1.12mol)及び1−クロロプロパン−2−オン(258g、2.8mol)の溶液に、N2下RTでNaHCO3(282g、3.36mmol)を少しずつ添加した。混合物を25℃で25時間撹拌した。8−3が消費された後、固体を濾過によって除去した。濾液を減圧下で濃縮乾固し、残渣をDCM(1L)で洗浄した。白色の固体を濾過によって回収し、真空下で乾燥させて、8−4(402g、87%)を得た。
無水THF(160mL)中8−4(41g、100mmol)、8−4A(S配置、12.74g、105mmol)及びチタン(IV)エトキシド(48g、210mmol)の混合物をN2下で80℃に加熱し、1時間撹拌した。反応をTLC(DCM:EA=8:1)によってモニタリングした。8−4が消費された後、混合物を濃縮乾固した。残渣をEA(400mL)に溶解させた。溶液を飽和NaHCO3水溶液(500mL)に注ぎ、混合物を2分間撹拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、ケーキをEA(2×400mL)で洗浄した。合わせた有機相を減圧下で除去し、溶出剤としてDCM中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィによって残渣を精製して、黄色の油状物として8−5(〜39g、76%)を得た。8−5は、直ちに次の工程で用いた。
乾燥THF(400mL)中EtMgBr(25.4mL、76.2mmol、エーテル中3M)の溶液に、n−BuLi(61mL、152.5mmol、ヘキサン中2.5M)を添加し、混合物を0℃で撹拌した。10分間撹拌した後、混合物を−78℃に冷却した。乾燥THF(100mL)中8−5(39g、76mmol)の溶液を滴下し、混合物を−78℃で30分間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(2×400mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:DCM中0〜10% EA)によって精製して、8−6(17g、58%)を得た。
DCM(50mL)中8−6(6.8g、17.6mmol)の撹拌溶液に、デス−マーチン試薬(8.95g、21.1mmol)を添加し、混合物をN2雰囲気下RTで1時間撹拌した。反応物を飽和Na2SO3水溶液及び飽和NaHCO3水溶液でクエンチした。30分間激しく撹拌した後、有機層を分離した。水層をEA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:DCM中0〜10% EA)によって精製して、8−7(5.1g、75.4%)を得た。
CH3CN(150mL)中t−BuOK(1.64g、14.58mmol)の溶液に、Me3SOI(3.21g、14.58mmol)を添加した。混合物を脱気し、RTで30分間撹拌した。イリドを含有する溶液を濾過し、CH3CN(150mL)中8−7(5.1g、13.25mmol、予め脱気)の溶液で濾液を処理した。混合物をRTで1時間撹拌した。揮発分を減圧下で除去し、溶出剤としてDCM:EA=9:1を用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、8−8(3.2g、60.5%)を得た。
8−8(3.2g、8.02mmol)をNH3−MeOH(7.0M、80mL)に溶解させた。溶液を25℃で18時間撹拌した。揮発分を減圧下で除去して、粗8−9(3.1g、93%)を得た。8−9(〜100g)を分取HPLC(TFA条件)のために提出した。分離した溶液をNaHCO3によって中和し、EAで抽出した。有機相を濃縮して、8−9−P1(〜17g、17%)を得た。
DMF(10.0mL)中8−9A(0.8g、3.5mmol)の溶液に、HATU(1.35g、3.5mmol)及びDIEA(0.92g、7.1mmol)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、8−9−P1(1.47g、3.5mmol)を添加した。混合物を1時間撹拌した。LCMSトレースは、8−9−P1が消費されたことを示した。混合物を水(10mL)とEA(30mL)とに分配した。有機相を分離し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。溶出剤としてDCM中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として8−10(2.10g、95.1%)を得た。+ESI−MS:m/z 624.0[M+H]+。
100mLの丸底フラスコに、ジオキサン(13.0mL)及びH2O(3mL)中8−10(2.1g、3.36mmol)、4−フルオロフェニル−ボロン酸(0.94g、6.72mmol)、Na2CO3(1.07g、10.1mmol)及びPd(PPh3)4(0.25g、0.35μmol、0.10当量)の混合物を仕込んだ。混合物を脱気*3×)し、N2を補充した。混合物を一晩かけて90℃に加熱した。混合物を水(20mL)とEA(35mL)とに分配した。有機相を分離し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮乾固した。THF溶出剤としてDCM中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、淡黄色の油状物として8−11(1.95g、85%)を得た。+ESI−MS:m/z 684.2[M+H]+。
THF(20.0mL)中8−11(500mg、731.0μmol)及びプロピオン酸(163mg、2.2mmol)の混合物に、DCC(453mg、2.2mmol)及びDMAP(4.5mg、36.6μmol)を25℃で一度に添加した。混合物を25℃で4時間撹拌した。LCMSトレースは、反応が完了したことを示した。この混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固した。溶出剤としてPE中5〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の固体として8−12(450mg、83%)を得た。+ESI−MS:m/z 740.1[M+H]+。
ジオキサン(5.0mL)中8−12(450mg、608μmol)の溶液にHCl/ジオキサン(4M、1mL)を25℃で滴下した。混合物を25℃で30分間撹拌した。LCMSトレースは、反応が完了したことを示した。混合物を減圧下で濃縮乾固した。残渣を分取HPLC(HCOOH)によって精製し、凍結乾燥させて、白色の固体を得た。白色の固体をCH3CN(5.0mL)及びH2O(20.0mL)に溶解させた。HCl(1M、0.6mL)を撹拌しながら滴下した。混合物を凍結乾燥させて、白色の固体として8(220mg、52%)を得た。+ESI−MS:m/z 636.1[M+H]+;658.1[M+Na]+。
(実施例2)
化合物4の調製
化合物4(432mg、白色の固体)には、4−1及び4−2を用いて、8を調製するために用いたものと同様の手順を用いた。+ESI−MS:m/z 665.1[M+H]+;687.2[M+Na]+。
(実施例3)
化合物5の調製
化合物5(350mg、白色の固体)には、5−2及び5−1を用いて、8を調製するために用いたものと同様の手順を用いた。+ESI−MS:m/z 636.1[M+H]+;658.2[M+Na]+。
(実施例4)
化合物6の調製
化合物6(210mg、白色の固体)には、6−2及び6−1を用いて、8を調製するために用いたものと同様の手順を用いた。+ESI−MS:m/z 679.2[M+H]+。
(実施例5)
化合物7の調製
化合物7(306mg、白色の固体)には、7−1及びイソブチル酸を用いて、8を調製するために用いたものと同様の手順を用いた。+ESI−MS:m/z 650.1[M+H]+,672.2[M+Na]+。
(実施例6)
化合物1の調製
Henichart,J.et al.,Journal of Heterocyclic Chemistry(1986)23(5):1531〜3に提供されている手順に従って1−3を調製した。
CH3CN(150mL)中8−3(16g、45.3mmol)の溶液に、K2CO3(12.5g、90.5mmol)を一度に添加した。RTで5分間撹拌した後、CH3CN(10mL)中1−3(9.8g、54.3mmol)の溶液をN2下でゆっくり添加した。予熱した油浴内にて90℃で1時間、混合物を撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。RTに冷却した後、混合物を水(150mL)に注ぎ、5分間撹拌した。混合物をEA(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。溶出剤としてPE中2〜5% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として1−4(10.9g、49%)を得た。
8を調製するために用いたものと同様の手順を用いて、1−4から1−8を調製した。CH3NO2(15mL)中1−8(5.1g、9.6mmol)の溶液に、RTでTEA(2.0mL)を一度に添加した。混合物を2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。溶出剤としてPE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として1−9(2g、35%)を得た。+ESI−MS:m/z 593.9[M+H]+。
EtOH(20mL)及びH2O(10mL)中1−9(2.0g、3.4mmol)の溶液に、Fe(753mg、13.5mmol)及びNH4Cl(721mg、13.5mmol)を一度に添加した。混合物を80℃で2時間撹拌した。RTに冷却した後、混合物を水(20mL)に注ぎ、EA(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。溶出剤としてEAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として1−10(950mg、50%)を得た。+ESI−MS:m/z 564.1[M+H]+。
THF(10mL)中1−10A(349mg、1.7mmol)の溶液に、DMF(0.5mL)及びSOCl2(2.1g、17.2mmol)を添加し、混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗8−メトキシキノリン−6−カルボニルクロライドを得た。粗8−メトキシキノリン−6−カルボニルクロライドをDCM(12mL)に溶解させ、1−10(950mg、1.7mmol)及びTEA(2.1g、20.6mmol)を30℃で添加した。混合物を30℃で1時間撹拌した。混合物をNaHCO3溶液(40mL)で洗浄し、EA(3×60mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。溶出剤としてPE中50〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として1−11(560mg、34%)を得た。+ESI−MS:m/z 749.3[M+H]+。
アセトン(20.0mL)及びH2O(4.0mL)中1−11(500mg、0.67mmol)の溶液に、NMO(94mg、0.8mmol)を30℃で一度に添加した。OsO4(5.1mg、0.02mmol)を添加した。混合物を30℃で20分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をTHF(15mL)に溶解させ、溶液をNaIO4(286mg、1.3mmol)で一度に処理した。混合物を30℃で12時間撹拌した。混合物をNa2SO3溶液(50mL)で洗浄し、EA(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮乾固した。溶出剤としてEAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として1−12(381mg、77.8%)を得た。+ESI−MS:m/z 674.1[M+H]+。
MeOH(10mL)中1−12(381mg、0.56mmol)の溶液に、NaBH4(107mg、2.8mmol)を25℃で一度に添加した。混合物を25℃で30分間撹拌した。反応物を水(10mL)でクエンチした。水相をEA(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(2×20mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮乾固した。溶出剤としてEAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として1−13(347mg、84%)を得た。+ESI−MS:m/z 677.0[M+H]+。
ジオキサン(15mL)中1−13(347mg、0.51mmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、1mL)を30℃で一度に添加した。混合物を30℃で0.5時間撹拌した。混合物を濃縮乾固した。残渣を分取HPLC(中性条件)によって精製して黄色の固体を得た。黄色の固体をCH3CN(8mL)及びH2O(10mL)に溶解させた。HCl(3M、0.4mL)を、撹拌しながら0℃で一度に添加した。混合物を凍結乾燥させて、黄色の固体として1(135mg)を得た。+ESI−MS:m/z 573.1[M+H]+。
化合物1(126mg)をSFCによって分離して、2つの異性体を得た。2つの異性体をCH3CN(5mL)に溶解させ、次いで、3 M HClを添加した。溶液を凍結乾燥させて、2(40mg、白色の固体)及び3(62mg、白色の固体)を得た。2:+ESI−MS:m/z 573.1[M+H]+;3:+ESI−MS:m/z 573.1[M+H]+。化合物2及び3を、適宜割り当てられた相対立体化学と共に上に示す。
(実施例7)
化合物9及び10の調製
メチル3−ヨード−4−アミノ−5−メトキシベンゾエート(1.0g、3.25mmol)をトリエチルアミン(6mL)に溶解させた。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.11g、0.16mmol)及び塩化第一銅(16mg、0.16mmol)を添加し、混合物を0℃に冷却した。トリメチルシリルアセチレン(0.55mL、3.9mmol)を滴下した。混合物をRTに加温し、1.5時間撹拌した。混合物を濃縮し、次いで、EAに再溶解させ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗物質をシリカゲル(ヘキサン:EA)クロマトグラフィーによって精製して、9−1(0.27g、30%)を得た。
John−Phos AuMeCNBF4(120mg、0.15mmol)を、トルエン(2mL)中9−1(0.21g、0.76mmol)に添加した。混合物を60℃で2時間加熱した。混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、9−2(57mg、27%)を得た。LC/MS:206.05[M+H]+。
酢酸(0.4mL)中臭化リチウム(33mg、0.39mmol)及び臭素(19μL、0.38mmol)の溶液を、0℃のEtOH(0.5mL)及び酢酸(0.5mL)中9−2(24mg、0.12mmol)の溶液に滴下した。混合物をRTにゆっくり加温し、合計2時間撹拌した。亜鉛(76mg、1.2mmol)及び酢酸(0.5mL)を添加し、混合物を2時間撹拌した。混合物を濃縮し、次いで、EAに再溶解させた。有機層を重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗物質をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、9−3(6mg、25%)を得た。LC/MS:222.05[M+H]+。
9−3(30mg、0.13mmol)をジオキサン(0.5mL)中濃HCl(0.5mL)及び4N HClに溶解させた。混合物を95℃で1時間加熱した。混合物を濃縮し、得られた9−4を更に精製することなく用いた。LC/MS:206.15[M−H]。
DIEA(20μL、0.11mmol)を、N−(5−(3−アミノ−1,1,1,−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−7−(4−フルオロフェニル−3−メチル−2,3−ジヒドロフロ[2,3−c]ピリジン−3−イル)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(13mg、0.027mmol)、9−4(0.13mmol)及びHATU(23mg、0.06mmol)の溶液に添加した。混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を逆相HPLCによって精製して、9−5(12mg、70%)を得た。LCMS:665.20[M+H]+。
HCl(ジオキサン中4N、0.2mL)を、CH2Cl2(1mL)中9−5(32mg、0.049mmol)の溶液に添加した。混合物をRTで5時間撹拌した。混合物を濃縮し、粗生成物をHPLCによって精製して、9を得た。LC/MS:561.15[M+H]+。9を10に空気酸化する。LC/MS:576.05[M+H]+。
(実施例8)
化合物11の調製
酢酸パラジウム(73mg、0.22mmol)を、CH3CN(10mL)中3−ヨード−4−アミノ−5−メトキシベンゾエート(1.0g、3.25mmol)、メチルアクリレート(0.32mL、3.6mmol)、トリフェニルホスフィン(0.17g、0.65mmol)及びトリエチルアミン(0.9mL、6.5mmol)の溶液に添加した。混合物をArでフラッシングし、封管内にて80℃で90分間加熱した。混合物をEAで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄した。有機層を乾燥させ、濃縮した。粗11−1をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)にかけて、11−1(0.52g、57%)を得た。LC/MS:280.05[M+H]+。
11−1(0.52g、1.9mmol)を、414kPa(60psi)で2時間、酢酸(5m:)中10%Pd/C(250mg)で水素添加した。濾過によって触媒を除去し、溶媒を蒸発させて粗11−2を得、これをクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して11−2(0.40g、89%)を得た。LC/MS:236.05[M+H]+。
2N NaOH(4mL、8.0mmol)をMeOH(20mL)中11−2(0.40g、1.7mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を1N HClで酸性化し、11−3をEAで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、得られた11−3を更に精製することなく用いた。
9−5と同様の手順を用いて11−4を調製した。LC/MS:665.20[M+H]+。化合物11には、9と同様の手順を用いた。LC/MS:575.15[M+H]+。
(実施例9)
化合物12の調製
カリウムt−ブトキシド(210mg、1.9mmol)を、0℃のDMF(5mL)中3,4−ジヒドロキシ安息香酸メチルエステル(0.55g、3.3mmol)に添加した。混合物を15分間撹拌した。無水酢酸(0.31mL、3.3mmol)を添加し、混合物を20分間撹拌した。反応物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄した。生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、12−1(0.56g、78%)を得た。
臭化ベンジル(0.62mL、5.2mmol)を、DMF(5mL)中12−1(91.1g、5.2mmol)及び炭酸カリウム(1.1g、7.9mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。混合反応物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄した。生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、12−2(1.26g、81%)を得た。
炭酸カリウム(16mg、0.12mmol)を、MeOH(100mL)中12−2(1.26g、4.2mmol)の溶液に添加した。混合物を30分間加熱還流し、次いで、RTで一晩撹拌した。混合物を濃縮し、生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、12−3(0.91g、88%)を得た。
炭酸カリウム(0.78g、5.7mmol)を、DMF(5mL)中12−3(0.91g、3.7mmol)及び(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(0.87mL、4.0mmol)の溶液に添加した。混合物を60℃で1時間加熱した。混合物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄した。生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)にかけて、12−4(0.91g、57%)を得た。
12−4(0.91g、2.2mmol)をEtOH(10mL)中10% Pd/C(93mg)で水素添加した。濾過によって触媒を除去し、粗生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)にかけて、12−5(0.50g、55%)を得た。
1,5−シクロオクタジエン−イリジニウム(I)クロライド二量体(12mg、0.018mmol)及び炭酸ナトリウム(69mg、0.65mmol)をトルエン(1.2mL)中で予混合した。12−5(0.60g、1.8mmol)及び酢酸ビニル(0.33mL、3.6mmol)を添加した。混合物をArでフラッシングし、次いで、100℃で2時間撹拌した。粗物質をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して12−6(0.23g、35%)を得た。
ジエチル亜鉛(5.1mL、ヘキサン中1M)を、0℃のジクロロエタン(2mL)中12−6(0.23g、0.64mmol)及びジヨードエタン(0.41mL、5.1mmol)の溶液に滴下した。混合物をRTで一晩撹拌した。反応物を1N HClでクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、12−7(80mg、32%)を得た。
11−3と同様の手順を用いて化合物12−8を調製した。9−5と同様の手順を用いて化合物12−9を調製した。LC/MS:696.25[M+H]+。10と同様の手順を用いて化合物12を調製した。LC/MS:592.70[M+H]+。
(実施例10)
本明細書に提供する方法のうちの1つ以上に従って、以下の化合物を調製した。
*化合物15は、適宜割り当てられた相対立体化学を有する個々の異性体である。
(実施例11)
化合物21の調製
米国特許出願公開第2007/287730(A1)号に提供されている手順に従って化合物21−1を調製し、国際公開第2016/26792(A1)号に提供されている手順に従って化合物21−3Aを調製することができる。
無水THF(15mL)中21−1(673mg、2.65mmol)の溶液に、BH3−Me2S(10M、0.8mL)を撹拌しながら0℃で滴下した。混合物を50℃で1時間撹拌した。反応物をMeOH(2mL)でクエンチし、HCl(2M、1mL)で酸性化し、EA(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をPE中5〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、21−2(351mg、55.1%)を得た。MS:m/z 240.8[M+H]+。
MeOH(4mL)中21−2(351mg、1.46mmol)の溶液に、NaOH水溶液(4M、2mL)を添加した。混合物を70℃で1時間撹拌した。MeOHを蒸発させた。水溶液を1M HClでpH3〜4に酸性化し、EA(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、21−3(280mg、84.8%)を得た。MS:m/z 226.9[M+H]+。
DMF(10mL)中21−3(145mg、0.64mmol)の溶液に、25℃で撹拌しながらHATU(244mg、0.64mmol)及びDIEA(204mg、1.58mmol)を添加した。10分間後、21−3A(240mg、0.58mmol)を添加した。混合物を1時間撹拌した。混合物を水(10mL)とEA(30mL)とに分配した。有機相を分離し、ブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中25〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として21−4(332mg、92%)を得た。MS:m/z 623.9[M+H]+。
ジオキサン:H2O(8mL:2mL)中21−4(280mg、0.45mmol)、21−4A(250mg、1.79mmol)の混合物に、N2下でK2CO3(124mg、0.9mmol)及びPd(dppf)Cl2(33mg、0.045mmol)を添加した。混合物をマイクロ波下130℃で50分間撹拌した。反応物をEA(20mL)及び水(10mL)で希釈した。有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてDCM中3〜8% MeOHを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、21−5(51mg、16.7%)を得た。MS:m/z 684.1[M+H]+。
THF(1mL)中21−5(51mg、73μmol)の溶液に、HCl/ジオキサン(4M、0.5mL)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、濃縮し、分取HPLC(HCl条件)によって精製して、白色の固体として21(11mg、25.8%)を得た。MS:m/z 580.1[M+H]+。
(実施例12)
化合物24の調製
Desroses et al.,Organic Preparations and Procedures International(2004)36(5):445〜452に提供されている手順に従って化合物24−1を調製した。24−1及び24−2で出発して、23を調製するのと同様の手順に従って化合物24−4を調製した。
DCM(5mL)中24−4(236mg、0.79mol)の溶液に、−20℃のBBr3(238mg、0.95mmol)を添加し、混合物を10分間撹拌した。溶液を氷に注ぎ、EA(2×10mL)で抽出した。有機相を濃縮し、PE中15〜25%DCMを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固体として24−5(122mg、74.1%)を得た。MS:m/z 209.1[M+H]+。
DMF(2mL)中24−5(122mg、0.59mmol)の溶液に、0℃のNaH(24mg、0.59mol)を添加した。0.5時間撹拌した後、2−ブロモエタノール(146mg、1.18mmol)を添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を水(10mL)に注ぎ、EA(2×20mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、黄色の固体として24−6(150mg、粗)を得た。MS:m/z 253.1[M+H]+。
21を調製するのと同様の手順を用いて、24−6から化合物24(49mg、白色の固体)を得た。MS:m/z 614.0[M+Na]+。
(実施例13)
化合物25の調製
23を調製するのと同様の手順を用いて、25−1から化合物25(5mg、白色の固体)を得た。MS:m/z 588.1[M+H]+。
(実施例14)
化合物26の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物26−1を調製した。
ジオキサン(3.00mL)及びH2O(1.00mL)中26−1(267mg、0.44mmol)、4−ピリジルボロン酸(108mg、0.88mmol)、Pd(dppf)Cl2(32mg、0.044mmol)及びK2CO3(242mg、1.75mmol)の混合物を、マイクロ波下130℃で1時間加熱した。混合物を水(10mL)で希釈し、EA(2×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、黄色の液体として26−2(250mg、粗)を得た。
MeOH(5mL)中26−2(250mg、粗)の溶液に、HCl/MeOH(4M、0.3mL)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLC(HCl条件)によって精製して、白色の固体として26(98.7mg、46%)を得た。MS:m/z 549.0[M+H]+。
(実施例15)
化合物27の調製
26を調製するのと同様の手順を用いて、26−2から化合物27(23mg、淡黄色の固体)を得た。MS:m/z 548.0[M+H]+。
(実施例16)
化合物28の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物28−1を調製した。21を調製するのと同様の手順を用いて、28−1から化合物28(68mg、白色の固体)を得た。m/z 560.1[M+H]+。
(実施例17)
化合物29の調製
米国特許出願公開第2015/111885(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物29−2を調製した。26を調製するのと同様の手順を用いて、26−1及び29−2から化合物29(108mg、白色の固体)を得た。MS:m/z 579.0[M+H]+。
(実施例18)
化合物30の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物30−3Aを調製した。DCM(5mL)中30−1(350mg、1.93mmol)及びピリジン(458mg、5.79mmol)の混合物に、0℃で30−1A(276mg、1.93mmol)を滴下した。混合物を2時間撹拌した。混合物を水(10mL)及びEA(10mL)で希釈した。有機相を単離し、ブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、無色の油状物として30−2(521mg、粗)を得た。MS:m/z 288.0[M+H]+。
EtOH(10mL)中30−2(520mg粗)の溶液に、KOH(304mg、5.42mmol)を添加した。混合物を80℃に加熱し、0.5時間撹拌した。反応物をRTに冷却し、3M HClによってpH3〜4に酸性化し、濃縮して、茶色の固体として30−3(192mg、粗)を得た。MS:m/z 212.0[M+H]+。
21を調製するのと同様の手順を用いて、30−3及び30−3Aから化合物30(62mg、黄色の固体)を得た。MS:m/z 565.1[M+H]+。
(実施例19)
化合物31の調製
国際公開第2010/56722(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物31−1を調製した。DMF(15mL)中31−1(1.0g、3.42mmol)、31−2(293mg、5.13mmol)、Cs2CO3(4.46g、13.68mmol)、Pd2(dba)3(326mg、0.68mmol)及びX−phos(313mg、0.34mmol)の混合物をN2下100℃で12時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、H2O(20mL)で希釈し、EA(2×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、PE中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、薄黄色の油状物として31−4(251mg、33%)を得た。MS:m/z 221.9[M+H]+。
21を調製するのと同様の手順を用いて、31−3及び30−3Aから化合物31(18mg、黄色の固体)を得た。MS:m/z 561.2[M+H]+。
(実施例20)
化合物32の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物32−6Aを調製した。
DCM(20mL)及びH2O(1mL)中24−5(1.0g、4.8mmol)及びNa2CO3(1.02g、9.6mmol)の混合物に、I2(2.44g、9.6mmol)を添加した。混合物をRTで1時間撹拌した。反応物をNa2SO3水溶液(50mL)でクエンチし、EA(50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。PE中0〜25% EAを用いてフラッシュカラムによって残渣を精製して、白色の固体として32−1(920mg、57.4%)を得た。MS:m/z 334.9[M+H]+。
NMP(8mL)中32−1(920mg、2.75mmol)及びCuCN(985mg、11.00mmol)の混合物を140℃に加熱し、マイクロ波下で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水(30mL)に注ぎ、EA(2×60mL)で抽出した。有機相を濃縮し、PE中10〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の油状物として32−3(618mg、96.7%)を得た。MS:m/z 233.9[M+H]+。
THF(5mL)中32−2(618mg、2.66mmol)の溶液に、BH3.THF(1M、5.0mL)を添加した。溶液を70℃に加熱し、0.5時間撹拌した。反応物を水(30mL)によってクエンチし、EA(3×30mL)で抽出した。有機相を濃縮して、黄色の油状物として32−3(432mg、粗)を得た。MS:m/z 237.9[M+H]+。
THF(10mL)中32−3(430mg、粗)の溶液に、CDI(587mg、3.62mmol)を添加した。溶液をRTで15時間撹拌した。次いで、混合物をEA(20mL)及び水(10mL)で希釈した。有機相を単離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、分取TLC(EA)によって精製して、32−4(212mg、44.1%)を得た。MS:m/z 264.1[M+H]+。
HCl/ジオキサン(4M、1.0mL)及び濃HCl(12M、1.0mL)中32−4(50mg、0.19mmol)の溶液を100℃に加熱し、0.5時間撹拌した。溶液をRTに冷却し、水(10mL)に注ぎ、EA(2×20mL)で抽出した。有機相を濃縮し、分取HPLC(FA条件)によって精製して、白色の固体として32−5(31mg)を得た。MS:m/z 250.1[M+H]+。
32−5及び32−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物32(6.4mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 603.2[M+H]+。
(実施例21)
化合物33の調製
Ramesh et al.,Tetrahedron(2011)67(6):1187〜1192に提供されているのと同様の手順に従って化合物33−1を調製した。国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物33−5を調製した。
DMF(10mL)中33−1(810mg、3.9mmol)の溶液に、RTでNaH(313mg、7.8mmol)を添加した。5分間撹拌した後、2−ブロモエタノール(489mg、3.9mmol)を添加し、80℃に加熱し、0.5時間撹拌した。反応物をRTに冷却し、水(50mL)に注ぎ、EA(2×50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、茶色の固体として33−2(520mg、粗)を得た。MS:m/z 251.8[M+H]+。
THF(1.0mL)中33−2(200mg、粗)の溶液に、RTでBH3−THF(1M、2.0mL)を添加した。溶液を70℃に加熱し、1時間撹拌した。反応物を水(2mL)でクエンチし、EA(2×5mL)で抽出した。有機相を濃縮して、黄色の油状物として33−3(182mg、粗)を得た。MS:m/z 237.9[M+H]+。
33−5及び33−5から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物33(14mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 577.0[M+H]+。
(実施例22)
化合物34の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物34−1を調製した。24−5及び34−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物34(46mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 578.0[M+H]+。
(実施例23)
化合物35の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物35−1を調製した。
CH2Cl2(4mL)中35−1(1.0g、4.5mmol)の溶液に、−78℃で撹拌しながらBBr3(0.4g、1.57mmol)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで、2時間かけて10℃に加温した。反応物をNa2CO3水溶液でクエンチし、EA(3×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。PE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、35−2(0.78g、83.2%)を得た。
CH3CN(4mL)中35−2(0.4g、1.92mmol)、2−ブロモエタノール(0.48g、3.84mmol)及びK2CO3(0.8g、5.76mmol)の混合物を80℃に加熱し、12時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、濾過し、濃縮した。PE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、35−3(412mg、85%)を得た。
35−3から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物35(31mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 578.0[M+H]+。MS:m/z 592.1[M+H]+。
(実施例24)
化合物36の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物36−1を調製した。35−4及び36−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物36(77mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 578.1[M+H]+。
(実施例25)
化合物37の調製
Uto et al.,Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters(2009)19(15):4151〜4158に提供されているのと同様の手順に従って化合物37−1を調製した。36−1及び37−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物37(42mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 552.2[M+H]+。
(実施例26)
化合物38の調製
アセトン(10mL)中35−2(700mg、3.36mmol)、(2R)−2−メチルオキシラン(1.95g、33.6mmol)及びK2CO3(550mg、4.0mmol)の混合物を封管内で80℃に加熱し、18時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、PE中5〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として38−1(813mg、90.7%)を得た。MS:m/z 226.9[M+H]+。
38−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物38(39mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 592.1[M+H]+。
(実施例27)
化合物39の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物39−1を調製した。39−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物39(68mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 566.1[M+H]+。
(実施例28)
化合物40の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物40−1を調製し、国際公開第2013/31784(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物40−5を調製した。
CH3NO2(10mL)中40−1(821mg、1.78mmol)及びK2CO3(542mg、3.92mmol)の混合物をRTで3時間撹拌し、H2O(20mL)で希釈し、EA(2×10mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣(815mg、粗)及びピリジン(370mg、4.68mmol)をトルエン(10mL)に溶解させ、0℃で10分間撹拌した。SOCl2(0.28mL 3.90mmol)を0℃でゆっくり添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、水(20mL)によってクエンチし、EA(2×20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として40−2(721mg、73.1%)を得た。MS:m/z 503.9[M+H]+。
DMSO(6mL)中40−2(721mg、1.43mmol)及びアンモニア水(1mL、14M)の混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物をH2O(50mL)で希釈し、EA(3×30mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として40−3(651mg、87.4%)を得た。MS:m/z 521.1[M+H]+。
MeOH(20mL)中40−3(650mg、1.25mmol)及びラネーニッケル(0.2g)の混合物を水素(310kPa(45Psi))下RTで16時間撹拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、Pd/C(65mg、10%)を添加した。混合物を水素(310kPa(45Psi))下RTで16時間撹拌した。混合物をセライトのパッドを通して濾過し、濾液を濃縮して、40−4(382mg 38.8%)を得た。MS:m/z 457.1[M+H]+。
40−4及び40−5から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物40(29mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 551.1[M+H]+。
(実施例29)
化合物41の調製
35−4及び36−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物41(23mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 577.1[M+H]+。
(実施例30)
化合物42の調製
37−2及び36−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物42(39mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 551.1[M+H]+。
(実施例31)
化合物43の調製
Ezquerra et al.,Journal of Organic Chemistry(1996)61(17):5804〜5812に提供されているのと同様の手順に従って化合物43−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物43−5Aを調製した。
DMF(15mL*2)中43−1(2.5g、4.1mmol)、CuCN(1.46g、8.2mmol)の混合物を120℃に加熱し、マイクロ波照射下で1時間撹拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ、EA(2×50mL)で抽出した。有機相を濃縮し、PE中5〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として43−2(1.6g、95.3%)を得た。MS:m/z 206.9[M+H]+。
BH3−THF(1M、20mL)中混合物43−2(1.1g、5.3mmol)を70℃に加熱し、2時間撹拌した。溶液を水でクエンチし、K2CO3水溶液によってpH11〜12に塩基性化し、EA(2×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、茶色の油状物として43−3(1.02g、粗)を得た。MS:m/z 193.9[M−NH2]+。
THF(20mL)中43−3(1.0g、4.7mmol)の溶液に、20℃のCDI(1.6g、9.5mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌した。次いで、混合物を水(50mL)に注ぎ、EA(2×40mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、茶色の固体として43−4(1.10g、粗)を得た。MS:m/z 236.9[M+H]+。
43−4から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物43(46mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 575.3[M+H]+ ,598.1[M+Na]+。
(実施例32)
化合物44の調製
トルエン(2mL)中44−1(800mg、1.41mmol)、TEA(281mg、2.77mmol)及びBoc2O(309mg、1.41mmol)の溶液を110℃で2時間撹拌した。溶液を濃縮し、PE中25% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として44−2(582mg、62%)を得た。MS:m/z 665.9[M+H]+。
DCM(20mL)中44−2(580mg、0.87mmol)及びイミダゾール(118mg、1.74mmol)の溶液に、TBSCl(159mg、1.05mmol、1.21当量)を添加した。混合物を20℃で1時間撹拌し、水(20mL)で洗浄し、濃縮した。PE中10%のEAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として44−3(562mg、82.7%)を得た。MS:m/z 780.1[M+H]+。
トルエン(3mL)中44−3(560mg、0.72mmol)及びローソン試薬(290mg、0.72mmol)の混合物を110℃に加熱し、1時間撹拌した。溶液をH2O(5mL)でクエンチし、EA(2×10mL)で抽出した。有機相を濃縮し、PE中15% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固体として44−4(121mg、21.1%)を得た。MS:m/z 796.2[M+H]+。
HCl/MeOH(4M、5mL)中44−4(110mg、138μmol)の混合物を20℃で20分間撹拌し、濃縮し、分取HPLC(HCl)によって精製して、黄色の固体として44(16mg、19.9%)を得た。MS:m/z 582.0[M+H]+,604.0[M+Na]+。
(実施例33)
化合物45の調製
化合物45−1(226mg)をSFC(カラム:Chiralpak AD−3 150×4.6mm I.D.、3um移動相:A:CO2 B:イソプロパノール(0.05% DEA)勾配:5%から40%のBで5.5分間、2分間40%で保持、次いで、5%のBで2.5分間流速:2.5mL/分カラム温度:35℃波長220nm」「カラム:Chiralcel OJ−3 150×4.6mm I.D.、3um移動相:A:CO2 B:メタノール(0.05% DEA)勾配:5%から40%のBで5.5分間、2分間40%で保持、次いで、5%のBで2.5分間流速:2.5mL/分カラム温度:35℃波長220nm)によって精製して、白色の固体として45(180mg、79.6%)を得た。MS:m/z 634.1[M+H]+。
(実施例34)
化合物46の調製
Sakairi et al.,Journal of Arzneimittel−Forschung/Drug Research(2012)62(11):537〜544に提供されているのと同様の手順に従って化合物46−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されている手順に従って化合物46−3を調製した。
エチレングリコール(20mL)中46−1(1.0g、3.8mmol)の溶液にt−BuOK(1.3g、11.4mmol)を添加した。混合物をマイクロ波照射下130℃で1時間撹拌した。混合物を水(50mL)に注ぎ、EA(3×20mL)で抽出した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、白色の固体として46−2(820mg、粗)を得た。MS:m/z 290.1[M+H]+。
46−2及び46−3から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物46(7.1mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 575.1[M+Na]+。
(実施例35)
化合物47の調製
Urban et al.,Journal of Helvetica Chimica Acta(1964)47:363〜379に提供されているのと同様の手順に従って化合物47−1を調製した。
H2SO4(80mL)中47−1(10.0g、49.4mmol)の溶液に、CrO3(14.8g、148.1mmol)を少しずつ添加し、70℃未満の内部温度で維持した。添加後、混合物を60℃で2時間撹拌した。反応物を氷/水(200mL)に注いだ。スラリーを濾過し、水(3×20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させて、白色の固体として47−2(8.20g、粗)を得た。MS:m/z 233.1[M+H]+。
MeOH(90mL)中47−2(8.1g、34.8mmol)の溶液に、SOCl2(16.6g、139.3mmol)をゆっくり添加した。混合物を50℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を水(100mL)で希釈し、NaHCO3水溶液を用いてpH7〜8に中和し、EA(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(2×10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の固体として47−3(6.80g、粗)を得た。MS:m/z 247.1[M+H]+。
2−メチルテトラヒドロフラン(10mL)中47−3(1.0g、4.1mmol)、Cs2CO3(4.0g、12.2mmol)及びマレイン酸エステル(2.29g、12.2mmol)の混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物をEA(20mL)及び水(30mL)で希釈した。有機相をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中3〜15% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として47−4(1.2g、74.2%)を得た。MS:m/z 399.1[M+H]+。
MeOH(10mL)中47−4(0.95mg、2.4mmol)及びPd/C(20.0mg)の混合物をH2(103kPa(15PSI))下20℃で17時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、白色の固体として47−5(0.87g、粗)を得た。MS:m/z 369.0[M+H]+。
MeOH(2mL)中47−5(0.8g、2.2mmol)の溶液に、濃HCl(12M、0.78mL)を添加した。混合物を70℃で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、PE中30〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の固体として47−6(172mg、33.8%)を得た。MS:m/z 222.9[M+H]+。
47−6から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物47(7.1mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 561.9[M+H]+。
(実施例36)
化合物48の調製
DMSO(10mL)中47−1(1.05g、4.26mmol)、CH3COOK(2.09g、21.29mmol)及びH2O(154mg、8.52mmol)の混合物を90℃に加熱し、1時間撹拌した。TLC(PE:EA=5:1)は、反応が完了したことを示した。反応物を水(30mL)で希釈し、EA(2×30mL)で抽出した。有機相を濃縮し、PE中6〜20% EAを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の固体として48−1(0.91g、93.6%)を得た。MS:m/z 229.0[M+H]+。
CH3OH(40mL)中48−1(0.91g、4.0mmol)及びPd/C(300mg)の混合物を25℃で12時間H2(345kPa(50Psi))下で撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。PE中10〜30% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の固体として48−2(0.52g、65.7%)を得た。MS:m/z 198.9[M+H]+。
THF(15mL)中48−2(0.5g、2.52mmol)及びCDI(0.49g、3.02mmol)の溶液を25℃で2時間撹拌した。TLC(DCM:MeOH=20:1)は、反応が完了したことを示した。混合物を濃縮して、薄黄色の固体として粗48−3(720mg)を得た。MS:m/z 224.8[M+H]+。
48−3から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物48(35mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 564.0[M+H]+。
(実施例37)
化合物49の調製
ジオキサン(10mL)及びH2O(10mL)中49−1(1.0g、3.5mmol)、CaCO3(1.05g、10.5mmol)の混合物をマイクロ波下140℃で30分間加熱した。混合物をRTに冷却し、EA(2×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、PE中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、49−2(0.65g、83.5%)を得た。
DCM(10mL)中49−2(650mg、2.9mmol)の溶液に、デス−マーチン(1.36g、3.2mmol)を添加した。混合物を20℃で1時間撹拌し、反応物をNa2S2O3水溶液でクエンチし、EA(2×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、PE中3〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色の固体として49−3(612mg、98.3%)を得た。MS:m/z 221.0[M+H]+。
THF(15mL)中49−3(330mg、1.50mmol)の溶液に、−78℃でMeMgBr(3M、0.55mL)を滴下した。混合物を−78℃で20分間撹拌した。反応物を飽和NH4Clでクエンチし、EA(2×20mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣及び4−メチルベンゼンスルホン酸(109mg、0.63mmol)をトルエン(20mL)に溶解させ、撹拌しながら1時間かけて110℃に加熱した。混合物を濃縮し、PE中2〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物として49−4(231mg、83%)を得た。MS:m/z 219.1[M+H]+。
THF(5mL)中49−4(150mg、0.69mmol)の溶液に、BH3−THF(1M、6.9mL)を添加した。混合物を0℃で3時間撹拌し、続いて、NaOH(1M、6.89mL)及びH2O2(0.67mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、次いで、EA(20mL)及び水(10mL)で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮し、PE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色の固体として49−5(52mg、31%)を得た。MS:m/z 237.1[M+H]+。
49−5から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物49(65mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 575.9[M+H]+。
(実施例38)
化合物50及び51の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物50−1を調製した。
DMF(100mL)中50−1(7.50g、19.28mmol)の溶液に、NaH(848,mg、21.21mmol、純度60%)及び1−クロロプロパン−2−オン(1.96g、21.2mmol)を撹拌しながらRTで添加した。混合物を30℃で1時間撹拌し、水(500mL)で希釈した。白色の沈殿物が形成されたので、濾過し、水(200mL)及びPE(100mL)で洗浄した。固体を真空下で乾燥させて、50−2(7.5g、87.4%)を得た。MS:m/z 445.1[M+H]+。
THF(60mL)中50−2(7.50g、16.85mmol)、R−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(3.27g、26.96mmol)及びTi(OEt)4(11.53g、50.55mmol)の混合物をN2下70℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をEA(100mL)に溶解させた。溶液を飽和NaHCO3水溶液(50mL)に注ぎ、2分間撹拌した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、ケーキをEA(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機相を濃縮し、PE:EA=10:1〜1:1を用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、茶色の油状物として50−3(7.3g、79%)を得た。MS:m/z 548.0[M+H]+。
乾燥THF(50mL)中EtMgBr(3M、4.6mL)の溶液に、撹拌しながら−78℃のn−BuLi(2.5M、11mL)を添加した。10分間後、乾燥THF(20mL)中50−3(7.5g、13.68mmol)の溶液を滴下し、反応物を−78℃で30分間撹拌した。−78℃のH2O(10mL)を添加することによって反応物をクエンチした。混合物をRTに加温し、EA(2×40mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中5〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、淡黄色の固体として50−4R(1.6g、27.7%)及び50−4S(1.4g、24.4%)を得た。MS:m/z 422.1[M+H]+。
EtOH(100mL)中50−4S(1.4g、3.3mmol)、カリウムトリフルオロ(ビニル)ボラヌイド(581mg、4.34mmol)、Na2CO3(923mg、8.71mmol)及びPd(PPh3)4(116mg、0.1mmol)の混合物をN2下80℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮し、PE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として50−5(1.3g、82.8%)を得た。MS:m/z 414.0[M+H]+。
DCM(80mL)中50−5(1.2g、2.9mmol)の溶液に、−78℃の気泡化オゾンを30分間吹き込んだ。過剰のオゾンをN2によってパージした後、Me2S(720mg、11.6mmol)を添加した。混合物を−78℃で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、PE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固体として50−6(1.01g、87.3%)を得た。MS:m/z 416.1[M+H]+。
DMF(10mL)中50−6(1.0g、2.4mmol)及びTMSCF3(1.02g、7.2mmol)の混合物に、−10℃でTBAF(1M、2.4mL)を滴下した。混合物を1時間撹拌し、EA(60mL)と水(60mL)とに分配した。水性物をEA(2×10mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DMC中2% MeOHを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として50−7(790mg、67.7%)を得た。MS:m/z 486.1[M+H]+。
DCM(6mL)中50−7(790mg、1.63mmol)の溶液にDMP(793mg、1.87mmol)を添加した。混合物をRTで1時間撹拌した。反応物を飽和Na2SO3水溶液でクエンチし、EA(2×30mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中5〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として50−8(750mg、95.3%)を得た。MS:m/z 502.1[M+H3O]+。
CH3CN(30mL)中t−BuOK(217mg、1.94mmol)の溶液に、Me3SOI(375mg、1.71mmol)を一度に添加した。RTで5分間撹拌した後、混合物をしばらく放置した。イリドを含有する透明な液体を、予め脱気しておいたCH3CN(10mL)中50−8(750mg、1.55mmol)の溶液に注いだ。混合物をRTで10分間撹拌し、次いで、濃縮して、残渣を得た。DCM中0〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を更に精製して、淡黄色の油状物として50−9(310mg、40.2%)を得た。MS:m/z 498.1[M+H]+。
NH3/MeOH(7M、30mL)中50−9(310mg、0.62mmol)の混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物を濃縮して、黄色の固体として粗50−10(322mg、粗)を得た。MS:m/z 515.1[M+H]+。
21を調製するための方法と同様の方法を用いて50−10から、また、分離については分取HPLC(塩基性条件)によって、化合物50(55mg、白色の固体)及び51(60mg、黄色の固体)を調製した。化合物50及び51を、適宜割り当てられた相対立体化学と共に上に示す。50:MS:m/z 565.1[M+H]+;51:MS:m/z 565.1[M+H]+。
(実施例39)
化合物52及び53の調製
50を調製するための方法と同様の方法を用いて50−4Rから、また、分離については分取HPLC(塩基性条件)によって、化合物52(31mg、白色の固体)及び53(33mg、黄色の固体)を調製した。化合物52及び53を、適宜割り当てられた相対立体化学と共に上に示す。52:MS:m/z 565.1[M+H]+;53:MS:m/z 565.1[M+H]+。
(実施例40)
化合物54の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物54−1を調製した。
DMF(8mL)中54−1(900mg、4.6mmol)の溶液に、0℃でTFAA(1.06g、5.0mmol)を添加した。溶液をゆっくり25℃に加温し、2時間撹拌した。混合物を水(30mL)に注ぎ、沈殿物を回収した。沈殿物を乾燥させて、黄色の固体として54−2(1.1g、82.1%)を得た。MS:m/z 293,295[M+H]+。
ジオキサン(10mL)及びH2O(2mL)中54−2(1.0g、3.4mmol)、4−F−フェニルボロン酸(954mg、6.8mmol)、Cs2CO3(1.67g、5.1mmol)及びPd(dppf)Cl2(250mg、0.34mmol)の混合物を、撹拌しながらマイクロ波下で0.5時間かけて130℃に加熱した。混合物をRTに冷却し、水(50mL)及びEA(50mL)で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、濃縮し、PE中10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の固体として54−3(721mg、68.6%)を得た。MS:m/z 308.8[M+H]+。
54−3から、50を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物54(66mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 533.9[M+H]+。
(実施例41)
化合物55の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物55−1を調製した。55−1及び55−2から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物55(46mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 592.0[M+H]+。
(実施例42)
化合物56及び57の調製
SFC(カラム:Lux Cellulose−2 150×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO2 B:エタノール(0.05% DEA);勾配:5%から40%のBで5.5分間、3分間40%で保持、次いで、5%のBで1.5分間;流速:2.5mL/分カラム温度:40℃)及びHPLCによって化合物34(37mg)を分離して、56(13.1mg)及び57(13.2mg)を得た。56:MS:m/z 578.0[M+H]+;57:MS:m/z 578.0[M+H]+。
(実施例43)
化合物58及び59の調製
SFC(カラム:Lux Cellulose−2 150×4.6mm I.D.、3μm;移動相:A:CO2 B:エタノール(0.05% DEA);勾配:5%から40%のBで5.5分間、3分間40%で保持、次いで、5%のBで1.5分間;流速:2.5mL/分カラム温度:40℃)及びHPLCによって化合物36(73mg)を分離して、58(17.1mg)及び59(17.3mg)を得た。58:MS:m/z 578.1[M+H]+;59:m/z 578.1[M+H]+。
(実施例44)
化合物60の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物60−1を調製した。35−4及び60−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物60(35.2mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 592.1[M+H]+。
(実施例45)
化合物61の調製
27−47及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物61(35.2mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 591.1[M+H]+。
(実施例46)
化合物62の調製
62−1及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物62(11mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 609.1[M+Na]+。
(実施例47)
化合物63の調製
35−4及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物63(15mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 613.2[M+Na]+。
(実施例48)
化合物64の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物64−1を調製した。64−1及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物63(46mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 561.1[M+H]+。
(実施例49)
化合物65の調製
Chiummiento et al.,European Journal of Organic Chemistry(2012)2012(1):188〜192に提供されているのと同様の手順に従って化合物65−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物65−5を調製した。
DMF(100mL)中65−1(3.22g、10mmol)、プロパ−2−イン−1−オール(1.12g、20mmol)、Pd(PPh3)2Cl2(351mg、0.5mmol)、CuI(190mg、1mmol)、PPh3(262mg、1mmol)及びTEA(50mL)の混合物を撹拌しながらN2下12時間かけて60℃に加熱した。反応物をRTに冷却し、水(200mL)に注ぎ、EA(2×50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。PE中20〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、淡黄色の固体として2(1.9g、76%)を得た。MS:m/z 250.9[M+H]+。
MeOH(100mL)中65−2(1.9g、7.6mmol)及びPd/C(10%、200mg)の混合物を水素(310kPa(45PSI))下RTで12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。PE中20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として65−3(1.3g、67.4%)を得た。MS:m/z 254.9[M+H]+。
65−3及び65−5から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物65(52.6mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 616.1[M+Na]+。
(実施例50)
化合物66の調製
MeOH(3mL)中66−1(150mg、0.21mmol)の溶液に、25℃でHCl/MeOH(4M、105μL)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。飽和NaHCO3溶液を添加することによって反応物をクエンチし、EA(2×10mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色の固体として66−2(130mg、粗)を得た。MS:m/z 627.2[M+Na]+。
DCM(10mL)及びH2O(5mL)中66−2(130mg、粗)、CbzCl(73mg、0.43mmol)、NaHCO3(72mg、0.86mmol)の混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物をEA(30mL)及び水(30mL)で希釈した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、無色の油状物として66−3(160mg、粗)を得た。MS:m/z 739.1[M+H]+。
HCl/MeOH(4M、5mL)中66−3(160mg、粗)の混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して、黄色の油状物として66−4(120mg、粗)を得た。MS:m/z 639.1[M+H]+。
MeOH(10mL)中66−4(100mg、粗)、HCHO水溶液(0.11mL、38%)及びAcOH(0.1mL)の撹拌溶液に、RTでNaBH3CN(30mg、0.47mmol)を添加した。混合物を16時間撹拌し、水(30mL)で希釈し、EA(2×20mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、PE中50〜100% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物として66−5(81mg)を得た。MS:m/z 653.1[M+H]+。
ジオキサン(3mL)及びH2O(0.5mL)中66−5(81mg、0.12mmol)、4−F−フェニルボロン酸(34mg、0.24mmol)、Pd(PPh3)4(7.1mg、0.006mmol)及びK2CO3(17mg、0.12mmol)の混合物を、マイクロ波によって110℃に加熱し、30分間撹拌した。反応物をRTに冷却し、EA(10mL)及び水(10mL)で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄色の固体として66−6(71mg、粗)を得た。MS:m/z 713.1[M+H]+。
EtOH(10mL)中66−6(71mg、粗)及びPd/C(10%、20mg)の混合物をH2(103kPa(15Psi))下RTで16時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLC(塩基性条件)によって残渣を精製して、白色の固体として66(11mg)を得た。MS:m/z 629.1[M+Na]+。
(実施例51)
化合物67の調製
欧州特許第2786986(A2)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物67−1を調製した。
DMF(20mL)中67−1(2.1g、10mmol)の溶液に、0℃でNaH(60%、400mg、10mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、続いて、ブロモエタノール(3.12g、25mmol)を添加した。反応物を80℃で2時間撹拌し、RTに冷却した。反応物をH2Oでクエンチし、EAで抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中10〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として67−2(1.9g、74%)を得た。MS:m/z 256.9[M+H]+。
67−1及びフェニルボロン酸から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物67(57mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 596.1[M+H]+。
(実施例52)
化合物68の調製
国際公開第2013/41457(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物68−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物68−2を調製した。68−1及び68−2から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物68(22mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 566.1[M+H]+。
(実施例53)
化合物69の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物69−1を調製した。69−1及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物69(17mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 579.1[M+H]+。
(実施例54)
化合物70の調製
24−5から、21及び38を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物70(21mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 605.1[M+H]+。
(実施例55)
化合物71の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物71−1を調製した。71−1及び50−10から、50を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物71(2.1mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 626.3[M+Na]+。
(実施例56)
化合物72の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物72−1を調製した。72−1及び50−10から、50を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物72(20mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 578.2[M+H]+。
(実施例57)
化合物73の調製
Panda et al.,Synlett(2011)11(5):689〜693に提供されているのと同様の手順に従って化合物73−1を調製し、Maeno et al.,Chemistry Letters(2012)41(8):801〜803に提供されているのと同様の手順に従って化合物73−1を調製した。
THF(100mL)中73−1(4.5g、14.9mmol)及び73−2(4.75g、14.9mmol)の混合物を25℃で2時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、PE中5〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、鮮黄色の固体として73−33(4.7g、92.2%)を得た。MS:m/z 341.9[M+H]+。
EtOH(20mL)中73−3(2.3g、6.73mmol)及びRh(PPh3)3Cl(933mg、1.01mmol)の混合物を、H2(345kPa(50Psi))下25℃で48時間撹拌した。混合物を濃縮し、PE中5〜10% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、73−4(1.5g、65%)を得た。MS:m/z 343.9[M+H]+。
THF(30mL)中73−4(1.0g、2.91mmol)、2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(423mg、3.49mmol)及びTi(OEt)4(1.39g、6.11mmol)の混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮した。残渣をEA(20mL)に溶解させ、2分間撹拌しながらNaHCO3水溶液(20mL)に注いだ。混合物をセライトパッドを通して濾過した。濾過されたケーキをEA(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機相を濃縮し、PE中5〜20% EAを用いてフラッシュカラムによって精製して、73−5(1.0g、77%)を得た。MS:m/z 446.9[M+H]+。
n−BuLi(2.5M、2.69mL)を、乾燥THF(30mL)中EtMgBr(3M、1.12mL)溶液に0℃で滴下した。10分間撹拌した後、混合物を−78℃に冷却した。乾燥THF(5mL)中73−5(1.0g、2.24mmol)の溶液を上記溶液に滴下した。添加後、反応物を−78℃で30分間撹拌し、水(10mL)でクエンチし、EA(2×50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。PE中5〜10% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として73−6(450mg、62.5%)を得た。MS:m/z 321.0[M+H]+。
73−6から、50を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物73(3.2mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 564.1[M+H]+。
(実施例58)
化合物74の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物74−1を調製した。74−1及び50−10から、50を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物74(8mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 556.2[M+H]+。
(実施例59)
化合物75の調製
Patt et al.,Tetrahedron Letters(1997)38(8):1297〜1300に提供されているのと同様の手順に従って化合物75−1を調製した。75−1及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物75(12mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 566.1[M+H]+。
(実施例60)
化合物76の調製
76−1及び50−10から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物76(8mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 531.2[M+H]+。
(実施例61)
化合物77の調製
77−1及び68−2から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物77(9.7mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 567.1[M+H]+。
(実施例62)
化合物78の調製
Rousseau et al.,Tetrahedron Letters(1997)38(14):2467〜2470に提供されているのと同様の手順に従って化合物78−1を調製した。
DMF(50mL)中78−1(67g、193mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaH(60%、11.6g、290mmol)を少しずつ添加した。30分間後、SEM−Cl(38.6g、231.77mmol)を滴下し、25℃で1時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液でクエンチし、EA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中10% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として78−2(84g、91.2%)を得た。MS:m/z 477.9[M+H]+。
THF(500mL)中78−2(84g、176mmol)の撹拌溶液に、−78℃で1時間i−PrMgCl(2M、132mL)を滴下した。反応物をNH4Cl水溶液でクエンチし、EA(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、赤色の油状物として粗78−3(51g、粗)を得た。MS:m/z 351.9[M+H]+。
ジオキサン(500mL)及びH2O(50mL)中78−3(50g、粗)、4−F−フェニルボロン酸(23.9g、170.8mmol)、Pd(dppf)Cl2(5.2g、7.1mmol)及びCs2CO3(92.8g、285mmol)の混合物をN2下80℃で12時間撹拌した。反応物をRTに冷却し、EA(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中50% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として78−4(40.7g、90.4%)を得た。MS:m/z 319.9[M+H]+。
THF(300mL)中78−4(40.7g、125mmol)の溶液に、HCl(12M、120mL)をゆっくり添加した。混合物を25℃で1時間撹拌し、NaHCO3によって中和し、EA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、赤色の油状物として78−5(28.3g、粗)を得た。MS:m/z 190.0[M+H]+。
CH3CN(400mL)中78−5(28g、粗)及びNIS(40g、177.6mmol)の混合物を80℃で12時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、反応物をNa2SO3水溶液でクエンチした。茶色の沈殿物が形成されたので、濾過によって回収した。沈殿物を乾燥させて、茶色の固体として78−6(35g、75.1%)を得た。MS:m/z 315.9[M+H]+。
THF(400mL)中78−6(32g、101.6mmol)の溶液に、NaH(60%、6.5g、163mmol)を0℃で少しずつ添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、続いて、tert−ブチル2−ブロモアセテート(25.8g、132mmol)を滴下した。反応物を25℃で1.5時間撹拌し、NH4Cl水溶液でクエンチし、EA(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中10% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として78−7(35g、80.3%)を得た。MS:m/z 429.9[M+H]+。
THF(400mL)中78−7(35g、81.5mmol)の溶液に、−78℃でNaHMDS(1M、489mL)を添加した。30分間後、MeI(116g、815mmol)を添加し、混合物を−78℃で2時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液によってクエンチし、EA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中10% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、赤色の油状物として78−8(28g、75.1%)を得た。MS:m/z 458.1[M+H]+。
78−8から、51を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物78−11を調製した。
HCl/MeOH(4M、41mL)中78−11(8.1g、18.9mmol)の溶液を70℃で2時間撹拌し、濃縮した。残渣をNaHCO3水溶液によって中和し、EA(2×50mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。DCM中20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物としてメチルエステル(6.0g、81.8%)を得た。NH3/MeOH(7M、50mL)中メチルエステル(6.0g、15.5mmol)の混合物を、密閉したバイアル内にて60℃で18時間撹拌した。反応物を濃縮し、DCM中25% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として78−12(4.5g、78%)を得た。MS:m/z 372.9[M+H]+。
BH3−THF(1M、20mL)中78−12(1.5g、4mmol)の混合物を80℃で1時間撹拌した。反応物をMeOH(50mL)によってクエンチし、混合物を濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、黄色の固体としてアミン(50mg)を得た。DCM(5mL)中アミンの溶液に、TEA(0.1mL)及び(Boc)2O(46mg、0.21mmol)を添加した。混合物を25℃で3時間撹拌し、次いで、濃縮した。分取TLC(EA:PE=1:1)によって残渣を精製して、黄色の固体として78−13(61mg)を得た。MS:m/z 458.9[M+H]+。
78−13から、51を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物78(3.5mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 582.2[M+H]+。
(実施例63)
化合物79の調製
HFIP(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1.00mL)中50−11(100mg、0.14mmol)の混合物を、マイクロ波下90℃で20分間加熱した。混合物を濃縮し、分取TLC(EA)によって精製して、無色の油状物として79−1(21mg、24.5%)を得た。MS:m/z 609.1[M+H]+。
MeOH(5mL)中79−1(21mg、0.033mmol)、HCHO水溶液(0.8mL、35%)及びNaBH3CN(90mg、1.43mmol)の混合物を25℃で24時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取TLC(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、白色の固体として79−2(18mg、88%)を得た。MS:m/z 623.1[M+H]+。
79−2から、51を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物79(8.5mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 579.1[M+H]+。
(実施例64)
化合物80の調製
Sosic et al.,Journal of Medicinal Chemistry(2013)56(2):521〜533に提供されているのと同様の手順に従って化合物80−1を調製した。
MeOH(60mL)中80−1(2g、10.6mmol)の溶液に、SOCl2(10mL)をゆっくり添加した。混合物を12時間かけて70℃に加熱し、濃縮して、白色の固体として粗80−2(1.08g、粗)を得た。MS:m/z 204.1[M+H]+。
MeCN(10mL)中80−2(1.08g、粗)、K2CO3(1.4g、10.1mmol)及び2−ブロモエタノール(4.2g、34.2mmol)の混合物を90℃で10時間撹拌した。反応物をRTに冷却し、濾過し、濾液を濃縮した。分取HPLC(FA条件)によって残渣を精製して、白色の固体として80−3(350mg)を得た。MS:m/z 248.1[M+H]+。
80−3及び68−2から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物80(26mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 587.1[M+H]+。
(実施例65)
化合物81の調製
51を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物81−3を調製し、ラセミ材料から分取HPLCによって81−3を分離した。81−3及び68−2から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物81(22.5mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 608.1[M+Na]+。
(実施例66)
化合物82の調製
DMF(2mL)中82−1(200mg、1.05mmol)、K2CO3(435mg、3.15mmol)及びブロモエタノール(260mg、2.1mmol)の混合物を80℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、次いで、EA(20mL)及び水(30mL)で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶液を濃縮し、分取TLC(EA:PE=1:1)によって残渣を精製して、白色の固体として82−2(93mg、37.6%)を得た。MS:m/z 236.1[M+Na]+。
82−2及び81−3から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物82(14mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 574.1[M+H]+。
(実施例67)
化合物83の調製
Ezquerra et al.,Journal of Organic Chemistry(1996)61(17):5804〜5812に提供されているのと同様の手順に従って化合物83−1を調製した。83−1及び81−3から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物83(32mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 566.1[M+Na]+。
(実施例68)
化合物84の調製
国際公開第2010/132615(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物84−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物84−8を調製した。
CHCl3(10mL)中84−1(2.0g、8.65mmol)の混合物に、m−CPBA(4.97g、21.62mmol、純度75%)を添加した。混合物を60℃で3時間撹拌し、濃縮して、黄色の固体として粗84−2(1.81g、粗)を得、これを精製することなく次の工程のために用いた。MS:m/z 247.9[M+H]+。
POCl3(17.8mL)中84−2(1.8g、粗)の混合物を90℃で3時間撹拌した。反応物をH2O(350mL)でクエンチした。混合物をNaOH水溶液でpH7〜8にゆっくり中和し、EA(550mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中0〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として84−3(805mg、粗)を得、これを精製することなく次の工程のために用いた。MS:m/z 266.1[M+H]+。
EtOH(40mL)中84−3(805mg、粗)及び84−3A(812mg、6.06mmol)の混合物に、Pd(dppf)Cl2(222mg、0.303μmol)及びNa2CO3(642mg、6.06mmol)を添加した。混合物を70℃で3時間撹拌した。混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中5〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として84−4(692mg、88.7%)を得た。MS:m/z 258.1[M+H]+。
ジオキサン(6mL)、H2O(6mL)及びt−BuOH(3mL)中84−4(500mg、1.94mmol)の混合物に、OsO4(147mg、0.58mmol)及びNMO(273mg、2.33mmol)を添加した。混合物を25℃で20分間撹拌した。NaIO4(2.07g、9.70mmol)を25℃で10分間撹拌しながら添加した。混合物をH2O(20mL)でクエンチし、DCM(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をMeOH(8mL)中に溶解させ、NaBH4(145mg、3.88mmol)を添加した。混合物を25℃で20分間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中20〜100% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として84−5(346mg、68.3%)を得た。MS:m/z 261.9[M+H]+。
EtOH(5mL)中84−5(300mg、1.15mmol)の混合物に、H2O(5mL)中NaOH(138mg、3.45mmol)の溶液を添加した。LCMSによってモニタリングしながら、混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、1N HClでpH=3に酸性化し、濃縮した。残渣をMeOH(30mL)を用いて微粉化した。固体を除去し、濾液を濃縮して、茶色の固体として84−6(254mg、粗)を得た。MS:m/z 234.2[M+H]+。
DCM(10mL)中84−8(2.5g、6.01mmol)の混合物に、TEA(1.8g、18.03mmol)及びCbzCl(2.1g、12.02mmol)を添加した。混合物を25℃で12時間撹拌した。混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中10〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として84−9(2.9mg、66.8%)を得た。MS:m/z 550.1[M+H]+。
ジオキサン(20mL)及びH2O(4mL)中84−9(1.5g、2.73mmol)、(4−フルオロフェニル)ボロン酸(1.2g、8.19mmol)、K2CO3(754mg、5.46mmol)及びPd(PPh3)4(315mg、273umol)の混合物をN2下で12時間かけて100℃に加熱した。混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中10〜80% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として84−10(1.15g、69.1%)を得た。MS:m/z 610.1[M+H]+。
MeOH(15mL)中84−10(1.0g、1.64mmol)及びPd/C(純度10%、500mg)の混合物を、H2(310kPa(45psi))下25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、無色の油状物として粗84−6A(732mg、粗)を得た。MS:m/z 476.1[M+H]+。
DMF(2.00mL)中84−6(98mg、420umol)、HATU(40mg、105μmol)及びDIPEA(41mg、315umol)の混合物を25℃で30分間撹拌した。化合物84−6A(50mg、105umol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながら反応物を25℃で30分間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(100mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてDCM:MeOH=10:1を用いて分取TLCによって残渣を精製して、無色の油状物として84−7(41mg、38.6%)を得た。MS:m/z 691.3[M+H]+。
MeOH(3mL)中84−7(41mg、58umol)の混合物に、HCl/MeOH(4.0M、3mL)を添加した。LCMSによってモニタリングしながら、混合物を25℃で15分間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLC(HCl条件)によって残渣を精製して、黄色の固体として84(15mg、45%)を得た。MS:m/z 587.3[M+H]+。
(実施例69)
化合物85の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物85−1及び85−2を調製した。
EtOH(4mL)中85−2(100mg、173μmol)の混合物に、エチルエタンイミデートヒドロクロライド(43mg、345μmol)を添加した。LCMSによってモニタリングながら、混合物を70℃で12時間撹拌した。混合物を濃縮し、分取HPLC(HCl条件)によって残渣を精製して、白色の固体として85(75mg、70.1%)を得た。MS:m/z 622.3[M+H]+。
(実施例70)
化合物86及び87の調製
米国特許出願公開第2007/155744(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物86−1を調製し、Barry et al.,Organic Letters(2005)7(13):2683〜2686提供されているのと同様の手順に従って化合物86−1Aを調製した。
n−BuLi(2.5M、110.6mL)を、−78℃で撹拌しながら20分間かけてTHF(100mL)中86−1(32.0g、184.33mmol)の溶液に添加した。化合物86−1A(90.3g、276.50mmol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながら反応物を−78℃で1時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液(100mL)でクエンチし、EA(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として86−2(52.1g、58.1%)を得た。MS:m/z 486.0[M+H]+。
DCM(200mL)中86−2(52.0g、106.98mmol)の溶液に、DMP(113.4g、267.45mmol)を添加した。TLCによってモニタリングしながら、混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物をNa2SO3水溶液(100mL)、NaHCO3水溶液(300mL)でクエンチし、EA(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜15% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として86−3(42.1g、81.3%)を得た。
トルエン(200mL)中86−3(42.0g、86.77mmol)、2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(15.8g、130.16mmol)、及びTi(OEt)4(49.5g、216.93mmol)の混合物を90℃で2時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣をEA(200mL)に溶解させた。溶液をNaHCO3水溶液(200mL)に注ぎ、2分間撹拌した。混合物をセライトパッドを通して濾過し、濾過ケーキをEA(200mL)で洗浄した。合わせた有機相を、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として86−4(28.3g、55.6%)を得た。
DCM(200mL)中86−4(28.3g、47.8mmol)の溶液に、撹拌しながら−45℃でMeMgBr(3M、95.7mL)を添加した。混合物を−45℃で2時間、次いで、25℃で0.5時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液(200mL)でクエンチし、EA(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜25% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として86−5(26.4g、99.0%)を得た。
MeOH(100mL)中86−5(26.4g、47.21mmol)の溶液に、HCl/MeOH(0.2M、236mL)を添加した。LCMSによってモニタリングしながら、混合物を25℃で5分間撹拌した。反応物をNaHCO3水溶液(100mL)でクエンチし、EA(500mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として86−6(9.2g、42.8%)を得た。MS:m/z 455.1[M+H]+。
トルエン(30mL)中86−6(9.2g、20.2mmol)及びBoc2O(17.6g、80.9mmol)の溶液を、TLCによってモニタリングしながら110℃で4時間撹拌した。混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中5〜30% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の油状物として86−7(8.8g、78.2%)を得た。
THF(150mL)中86−7(8.7g、15.7mmol)の溶液に3HF.TEA(20.2g、125.4mmol)を添加した。TLCによってモニタリングながら、混合物を25℃で3時間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(300mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中20〜60% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として86−8(4.5g、89.6%)を得た。MS:m/z 361.9[M+H]+。
DMF(40mL)中86−8(4.5g、14mmol)の溶液の混合物をNIS(4.74g、21mmol)に添加した。TLCによってモニタリングながら、混合物を25℃で0.5時間撹拌した。反応物をNa2SO3水溶液(200mL)でクエンチし、EA(300mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜40% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として86−9(5.3g、85.2%)を得た。MS:m/z 443.0[M+H]+。
THF(60mL)中86−9(5.0g、11.3mmol)及びPPh3(3.6g、13.55mmol)の溶液に、20℃でDIAD(2.74g、13.55mmol)を滴下した。混合物を20℃で1時間撹拌し、濃縮した。溶出剤としてPE中1〜10% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として86−10(2.7g、81.3%)を得た。MS:m/z 424.9[M+H]+。
DME(8mL)及びH2O(2mL)中86−10(500mg、1.18mmol)、86−10A(339mg、1.53mmol)、Pd(dppf)Cl2(86mg、118umol)及びCs2CO3(767mg、2.35mmol)の混合物を、マイクロ波下95℃で40分間加熱した。混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中5〜30% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として86−11(1.3g、70.1%、4バッチ)を得た。MS:m/z 392.9[M+H]+。
t−BuOH(20mL)及びH2O(6mL)中86−11(1.3g、3.31mmol)、(DHQD)2PHAL(516mg、662μmol)、K2OsO4.2H2O(244mg、662μmol)及びNMO(582mg、4.97mmol)の混合物を、N2下20℃で16時間撹拌した。反応物をNa2S2O3水溶液(20mL)でクエンチし、EA(200mL)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてDCM中0〜2% MeOHを用いてフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として86−12(1.3g、92.2%)を得た。MS:m/z 426.9[M+H]+。
0℃のTHF(30mL)中86−12(268mg、628umol)の撹拌混合物に、30分間撹拌しながらNaH(63mg、1.57mmol、純度60%)を添加した。TsCl(144mg、754umol)を添加し、LCMSによってモニタリングしながら混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物をH2O(20mL)でクエンチし、EA(4×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色の固体として86−13(256mg、粗)を得、これを更に精製することなく次の工程で用いた。MS:m/z 408.9[M+H]+。
NH3/MeOH(7M、20mL)中86−13(250mg、粗)の混合物を、LCMSによってモニタリングしながら15℃で10時間撹拌した。混合物を濃縮して、白色の固体として86−14(262mg、粗)を得た。MS:m/z 426.0[M+H]+。
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物86−14Aを調製した。86−14A及び86−14から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物86(95mg、白色の固体)及び87(86mg、白色の固体)を調製した。86:MS:m/z 616.1[M+Na]+;及び87:MS:m/z 616.1[M+Na]+。化合物86及び87を、適宜割り当てられた相対立体化学と共に上に示す。
(実施例71)
化合物88の調製
国際公開第2009/114552(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物88−1を調製した。
DCM(400mL)中88−1(20.0g、85.1mmol)、ボロン酸(13.1g、93.6mmol)、Pd(dppf)Cl2(3.1g、4.25mmol)及びTBAF(1M、127.6mL)の混合物をN2下25℃で12時間撹拌した。溶液を濃縮し、残渣をH2O(1L)で希釈し、EA(800mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として88−2(17.2g、68.6%)を得た。MS:m/z 295.7[M+H]+。
THF(100mL)中88−2(8.0g、27.2mmol)の溶液に、DIBAL−H(1M、54.3mL)を−30℃で滴下した。混合物をTLCによってモニタリングしながら25℃で1時間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、EA(2×250mL)で抽出した。有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中1〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として88−3(4.1g、63.3%)を得た。MS:m/z 237.7[M+H]+。
THF(100mL)中88−3(9.0g、38.2mmol)の溶液に、N2下25℃でグリニャール試薬(0.5M、305mL)を添加した。添加後、混合物を25℃で1時間撹拌した。溶液をNH4Cl水溶液(200mL)に注ぎ、撹拌し、EA(2×250mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中1〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として88−4(6.30g、59.4%)を得た。MS:m/z 277.9[M+H]+。
DCM(150mL)中88−4(6.3g、22.7mmol)の溶液に、25℃でDMP(19.2g、45.4mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。反応物を飽和Na2SO3(300mL)によってクエンチし、DCM(2×250mL)で抽出した。有機相をNaHCO3水溶液(200mL)及びブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中1〜20% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として88−5(4.4g、70.4%)を得た。MS:m/z 276.8[M+H]+。
THF(100mL)中88−5(3.6g、13.06mmol)、NH2SOtBu(4.7g、39.18mmol)及びTi(OEt)4(8.9g、39.18mmol)の混合物を70℃で2時間撹拌した。白色のチタン塩沈殿物が形成されるまで、撹拌しながら反応物をNaHCO3水溶液(10mL)によってクエンチした。固体をセライトパッドを通して濾過した。濾液を無水Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜30% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として88−6(4.2g、85.1%)を得た。MS:m/z 379.8[M+H]+。
THF(50mL)中88−6(4.0g、10.6mmol)の溶液に、N2下25℃でMeMgBr(3M、10.5mL)を滴下した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液(100mL)でクエンチし、EA(250mL)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として88−7(4.1g、96.5%)を得た。MS:m/z 394.9[M+H]+。
86−5を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物88−7を合成した。50−5及び50−6を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物88−8及び88−9を合成した。
88−9から、51を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物88(32mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 592.1[M+H]+。
(実施例72)
化合物89の調製
Ezquerra et al.,Journal of Organic Chemistry(1996)61(17):5804〜5812に提供されているのと同様の手順に従って化合物89−1を調製した。
DMF(5mL)中89−1(400mg、1.95mmol)の溶液に、NaH(60%、234mg、5.85mmol)を0℃で一度に添加した。混合物を30分間撹拌した。2−ブロモエタノール(730mg、5.85mmol)を添加し、混合物を60℃で5時間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(50mL)で抽出した。有機層をブライン(15mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中1〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として89−2(57g、11.5%)を得た。MS:m/z 250.1[M+H]+。
89−2及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物89(1.86mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 589.0[M+H]+。
(実施例73)
化合物90の調製
DMF(15mL)中84−3(1.5g、5.65mmol)、K2CO3(1.4g、10.17mmol)、90−1A(4.1g、11.30mmol)及びPd(dppf)Cl2(413mg、0.56mmol)の混合物をN2下90℃で12時間撹拌した。反応物をH2O(200mL)でクエンチし、EA(300mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、茶色の固体として90−2(810mg、粗)を得た。MS:m/z 301.9[M+H]+。
THF(8mL)中90−2(0.8g、粗)の溶液にHCl(3M、2mL)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌した。反応物をNaHCO3水溶液(60mL)でクエンチし、EA(2×50mL)で抽出した。有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として90−3(561mg、77.3%)を得た。MS:m/z 290.1[M+H]+。
THF(5mL)中90−3(400mg、1.46mmol)の混合物に、N2下−40℃でMeMgBr(3.0M、0.6mL)を添加した。混合物を−40℃で30分間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液(30mL)でクエンチし、EA(2×50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、赤色の油状物として90−4(232mg、54.9%)を得た。MS:m/z 273.9[M+H]+。
89−4及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物90(23mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 615.1[M+H]+。
(実施例74)
化合物91の調製
MeOH(5mL)中90−3(200mg、0.73mmol)の溶液に、25℃でNaBH4(56mg、1.46mmol)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、反応物をH2O(30mL)でクエンチし、EA(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中20〜60% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として91−1(153mg、75.9%)を得た。MS:m/z 276.2[M+H]+。
91−1及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物91(10mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 601.1[M+H]+。
(実施例75)
化合物92の調製
米国特許出願公開第2007/155744(A1)号に提供されているのと同様の手順に従って化合物92−1を調製した。
THF(220mL)中92−1(22.0g、126.7mmol)の溶液に、N2下−78℃でn−BuLi(2.5M、76mL)を滴下した。添加後、混合物を−78℃で30分間撹拌し、続いて、アルデヒド(13.3g、190.1mmol)を添加した。反応物を−78℃で1.5時間撹拌した。反応物をNH4Cl水溶液(300mL)でクエンチし、EA(2×500mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として92−2(30.2g、97.2%)を得た。MS:m/z 243.8[M+H]+。
MeCN(250mL)中92−2(28.0g、114.9mmol)の溶液に、IBX(48.3g、172.3mmol)を少しずつ添加した。混合物を85℃で3時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、固体を濾過によって除去した。濾液を濃縮し、溶出剤としてPE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として92−3(24.7g、86.5%)を得た。MS:m/z 241.8[M+H]+。
トルエン(120mL)中92−3(13.0g、53.79mmol)、NH2SOtBu(7.8g、64.55mmol)及びTi(OEt)4(27.0g、118.34mmol)の混合物を90℃で5時間撹拌した。混合物を20℃に冷却し、NaHCO3水溶液(150mL)に注いだ。固体をセライトのショートパッドを通して濾過し、濾液をEA(3×200mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜20% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として92−4(5.5g、27.8%)を得た。MS:m/z 344.9[M+H]+。
THF(55mL)中92−4(5.5g、15.9mmol)の溶液に、N2下−78℃でグリニャール試薬(1M、64mL)を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌した。反応物をNH4Cl(100mL)でクエンチし、DCM(3×150mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として92−5(2.3g、37.3%)を得た。MS:m/z 387.0[M+H]+。
MeOH(30mL)及びDCM(30mL)中92−5(5.0g、12.9mmol)の溶液に−78℃で30分間オゾンを吹き込んだ。過剰のO3を窒素によってパージした後、NaBH4(2.4g、63.9mmol)を0℃で上記の溶液に添加した。混合物を1時間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、DCM(3×120mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中50〜80% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として92−6(2.8g、55.4%)を得た。MS:m/z 391.8[M+H]+。
MeOH(25mL)中92−6(2.7g、7.03mmol)の溶液に、HCl/MeOH(4M、25mL)を添加した。混合物を20℃で4時間撹拌し、NaHCO3水溶液で中和し、DCM(3×150mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてDCM中5〜15% MeOHを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として92−7(1.4g、80.3%)を得た。MS:m/z 242.9[M+H]+。
ピリジン(14mL)中92−7(1.4g、5.6mmol)の溶液に、N2下でTMSCl(3.1g、27.9mmol)を添加した。混合物を20℃で5時間撹拌し、続いて、CbzCl(1.9g、11.2mmol)を添加した。混合物を20℃で11時間撹拌した。溶液を濃縮し、溶出剤としてDCM中1〜10% MeOHを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として92−8(821mg、39.1%)を得た。MS:m/z 377.0[M+H]+。
92−8から、87を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物92(10mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 620.1[M+H]+。
(実施例76)
化合物93の調製
47−7及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物93(35mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 562.0[M+H]+。
(実施例77)
化合物94の調製
DCM(10mL)中94−1(7.1g、23mmol)の溶液に、0℃でBBr3(3mL)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、反応物をNaHCO3水溶液(150mL)でクエンチし、EA(300mL)で抽出した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中30〜80% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として94−2(4.8g、71.3%)を得た。MS:m/z 293.8[M+H]+。
DMF(10mL)中94−2(4.8g、16.4mmol)の溶液に、Cs2CO3(16.1g、49.1mmol)及び94−2A(3.8g、24.6mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、H2O(50mL)で希釈し、EA(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中5〜40% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として94−3(3.9g、69.4%)を得た。MS:m/z 343.9[M+H]+。
トルエン(20mL)中94−3(3.9g、11.4mmol)、94−3A(2.2g、22.7mmol)、Et3N(5.8g、57mmol)、Pd(PPh3)2Cl2(399mg、0.57mmol)及びCuI(433mg、2.27mmol)の混合物をN2下25℃で12時間撹拌した。混合物をH2O(50mL)で希釈し、EA(150mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜40% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の油状物として94−4(2.8g、78.6%)を得た。MS:m/z 313.9[M+H]+。
THF(5mL)中94−4(1.2g、3.8mmol)の溶液に、TBAF(3.0g、11.49mmol)を添加した。混合物を25℃で10分間撹拌し、濃縮し、溶出剤としてPE中10〜40% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の油状物として94−5(650mg、69.2%)を得た。MS:m/z 241.8[M+H]+。
DMF(5mL)中94−5(390mg、1.6mmol)、CuI(772mg、4.0mmol)及びTBAF(636mg、2.4mmol)の混合物を120℃で30分間撹拌した。反応物をRTに冷却し、H2O(50mL)で希釈し、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜50% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として94−6(250mg、64.2%)を得た。MS:m/z 241.8[M+H]+。
94−6及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物94(41mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 581.0[M+H]+。
(実施例78)
化合物95の調製
TFA(10mL)中95−1(1.5g、8.3mmol)の混合物に、KNO3(1.3g、12.4mmol)を少しずつ添加した。混合物を0℃で3時間撹拌した。反応物をH2O(80mL)でクエンチし、EA(3×50mL)で抽出した。有機層をブライン(15mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜60% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として95−2(1.5g、80.0%)を得た。MS:m/z 226.9[M+H]+。
MeOH(15mL)中95−2(1.5g、6.6mmol)及びPd/C(500mg、純度10%)の混合物を、H2(310kPa(45PSI))下25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。溶出剤としてPE中50〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として95−3(900mg、69.2%)を得た。MS:m/z 197.0[M+H]+。
HCOOH(6mL)中95−3(500mg、2.55mmol)の混合物を100℃で12時間撹拌した。混合物を濃縮し、溶出剤としてDCM中2〜10% MeOHを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色の固体として95−4(120mg、22.8%)を得た。MS:m/z 207.1[M+H]+。
95−4及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物95(23mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 545.9[M+H]+。
(実施例79)
化合物96の調製
MeOH(15mL)及びHCl(1mL)中84−1(1.5g、5.60mmol)及びPd/C(500mg、純度10%)の混合物を、H2(310kPa(45psi))下25℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をNa2CO3水溶液によって中和し、EA(200mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜50% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、黄色の固体として96−1(1.2g、91.0%)を得た。MS:m/z 236.2[M+H]+。
96−1及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物95(38mg、薄黄色の固体)を調製した。MS:m/z 561.1[M+H]+。
(実施例80)
化合物97の調製
米国特許出願公開第2003/176506(A1)号に記載されているものと同様の方法を用いて化合物97−1を調製した。
DMF(10mL)中97−1(2.6g、8.8mmol)の混合物に、NaH(60%、353mg、8.8mmol)を少しずつ添加した。5分間撹拌した後、MeI(4.1g、28.4mmol)を添加した。混合物を50℃で1時間撹拌し、次いで、RTに冷却した。反応物をH2O(150mL)でクエンチし、EA(150mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。溶出剤としてPE中10〜15% EAを用いるカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、白色の固体として97−2(2.2g、78.9%)を得た。
97−2及び84−6Aから、84を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物97(39mg、薄黄色の固体)を調製した。MS:m/z 601.1[M+H]+。
(実施例81)
化合物98の調製
i−PrOH(1mL)及びH2O(100μL)中98−1(85mg、124umol)の混合物にNBS(110mg、620μmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。反応物をNaHCO3水溶液(30mL)で希釈し、EA(50mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、白色の固体として98−2(92mg、粗)を得た。MS:m/z 587.1[M+H]+。
AcOH(1mL)中98−2(91mg、粗)の溶液に、亜鉛粉末(70mg、1.06mmol)を添加した。混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、NaHCO3水溶液によって中和し、EA(50mL)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(HCl条件)によって精製して、白色の固体として98(21mg、31.6%)を得た。MS:m/z 597.0[M+H]+。
(実施例82)
化合物99の調製
83−1及び84−6Aから、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物99(1.5mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 561.0[M+H]+。
(実施例83)
化合物100及び101の調製
Demont et al.,Journal of Medicinal Chemistry(2015)58(14):5649〜5673に記載のものと同様の方法を用いて化合物100−1を調製し、Barry et al.,Organic Letters(2005)7(13):2683〜2686に記載のものと同様の方法を用いて化合物100−1Aを調製した。
100−1及び100−1Aから、87を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物100(4.6mg、薄黄色の固体)及び101(6.5mg、薄黄色の固体)を調製した。100:MS:m/z 593.1[M+H]+;及び101:MS:m/z 593.1[M+H]+。
(実施例84)
化合物102の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に記載されているものと同様の方法を用いて化合物102−1を調製した。
DCM(20mL)中102−1(1.8g、粗)及びTEA(646mg、6.38mmol)の混合物に、撹拌しながらCbzCl(817mg、4.79mmol)を添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、溶出剤としてPE中10〜100% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色の固体として102−2(0.95g)を得た。MS:m/z 698.1[M+H]+。
MeOH(15mL)中102−2(0.95g)の溶液に−78℃で5分間オゾンを吹き込んだ。過剰のO3をN2によってパージした後、NaBH4(163mg、4.3mmol)を少しずつ添加した。混合物を25℃で10分間撹拌した。反応物をH2O(100mL)でクエンチし、EA(150mL)で抽出した。有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてDCM中1〜10% MeOHを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、無色の油状物として102−3(683mg、粗)を得た。MS:m/z 626.0[M+H]+。
MeOH(15mL)中102−3(680mg、粗)及びPd/C(300mg、純度10%)の混合物をH2(310kPa(45PSI))下50℃で12時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、無色の油状物として102−4(496mg、粗)を得た。MS:m/z 492.0[M+H]+。
83−1及び102−1から、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物102(32mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 582.9[M+H]+。
(実施例85)
化合物103の調製
−78℃のTHF(0.5M)中103−1(1.7g、1.0当量)及びTMEDA(1.61mL、1.05当量)の撹拌混合物に、ヘキサン(4.3mL、1.05当量、ヘキサン中2.5M)中n−BuLiの溶液を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌した後、THF(1.0M)中アルデヒド103−2(4.2g、1.4当量)の溶液を添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌した後、反応物を飽和NH4Cl溶液でクエンチした。混合物をEtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物である所望の生成物(4.1g、86%)を得た。LC/MS 486.15m/z[M+H]+。
RTのDCM(28mL)中103−3(4.1g、1.0当量)の撹拌混合物に、DMP試薬(5.4g、1.8当量)を添加した。103−3が全て消費されるまで、混合物をRTで撹拌した。反応物を飽和NaHCO3及びNa2S2O3溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、103−4(3.34g)を得た。LC/MS 484.2m/z[M+H]+。
トルエン(0.3M、使用前に脱酸素)中103−4(3.34g、1.0当量)の撹拌混合物に、S−スルフィンアミド(990mg、1.2当量)及びTi(OEt)4(3.2mL、2.3当量)を添加した。混合物を95℃で数時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、トルエンで希釈した。反応物を飽和NaHCO3溶液でクエンチし、セライトを添加した。混合物をRTで20分間撹拌した後、セライトのプラグを通して濾過した。粗生成物混合物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として103−5を得た。LC/MS 587.2m/z[M+H]+。
−45℃のDCM(17mL)中103−5(2.6g、1.0当量)の撹拌混合物に、Et2O(7.4mL、3.0M)中MeMgBrの溶液を滴下した。混合物を−45℃で数時間撹拌した後、冷浴を除去した。混合物をRTで10分間撹拌し、反応物を飽和NH4Cl溶液でゆっくりクエンチした。混合物をEtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、主生成物としての赤みがかった油状物として103−6、及び少量の103−6Aを得た。LC/MS 559.2及び603.2m/z[M+H]+。
RTのMeOH(10mL)中103−6及び103−6A(950mg、1.0当量)の撹拌混合物に、ジオキサン(2mL、1.2当量)中HClの溶液を添加した。混合物を10分間撹拌した後、減圧下で濃縮して粗103−7を得た。粗103−7をシリカゲルカラムを介して精製して、103−7を得た。LC/MS 455.1m/z[M+H]+。
0℃のDCM(4.1mL)中103−7(470mg、1.0当量)の撹拌混合物に、TEA(975μL)及び(Boc)2O(675mg)を添加した。混合物を0℃で20分間撹拌し、RTに加温した。混合物をRTで3時間撹拌した後、飽和NaHCO3溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として103−8を得た。LC/MS 555.2m/z[M+H]+。
0℃のTHF(2.0mL)中103−8(280mg)の撹拌混合物(プラスチックバイアル)に3HF.TEA(1.3当量)を添加した。混合物をRTで20分間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO3溶液を含有する冷たいビーカーに注いだ。混合物をEtOAcで希釈し、続いて、EtOAcを用いて通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−9を得た。LC/MS 317.2m/z[M+H]+。
RTのDMF(1.0mL)中103−9(88mg)の撹拌混合物にNIS(81mg)を添加した。混合物をRTで1時間撹拌した後、20% Na2S2O3水溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−10を得た。LC/MS 443.0m/z[M+H]+。
RTのTHF(1.0mL)中103−10(96mg)の撹拌混合物に、PPh3(109mg)及びDIAD(110μL)を添加した。混合物をRTで1時間反応させた後、減圧下で濃縮して103−11を得た。LC/MS 425m/z[M+H]+。
DME/水(0.15M、10:1使用前に脱酸素)中103−11(63mg)の撹拌混合物に、ボロン酸エステル(34mg)、Cs2CO3(110mg)及びPdCl2(dppf)(23mg)を添加した。混合物をマイクロ波照射下110℃で45分間反応させた。混合物を水及びEtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−12を得た。LC/MS 393.2m/z[M+H]+。
t−BuOH/水(各0.5mL)中103−12(43mg)の撹拌混合物に、NMO(65mg)及びK2OsO4.2H2O(12mg)を添加した。混合物をRTで一晩撹拌した。反応物を飽和Na2S2O3溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−13を得た。LC/MS 427.1m/z[M+H]+。
0℃のTHF(1.0mL)中103−13(36mg)の撹拌混合物に、NaH(8.5mg、60重量%)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した後、TsCl(19.3mg)を添加した。混合物を30分間撹拌し、5分間で速やかにRTに加温した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−14を得た。LC/MS 409.1m/z[M+H]+。
RTのDMF(0.96mL)中103−14(26mg)の撹拌混合物に、NH4OH(20μL)を添加した。全ての出発物質が消費されるまで、混合物をRTで撹拌した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物(103−15を含有)を、更に精製することなく次の反応に直接移した。LC/MS 426.1m/z[M+H]+。
RTのDMF(1.0mL)中酸(21mg)、HATU(38mg)の撹拌混合物に、DIPEA(26μL)を添加した。混合物を10分間撹拌した後、DMF(0.5mL)中粗103−15の溶液を添加した。混合物を20分間撹拌した。反応物を10%NaHCO3水溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製し、次いで、HPLCを介して更に精製して、103−16を得た。LC/MS 634.1m/z[M+H]+。
DME(1.5mL/0.1mL、10:1、使用前に脱酸素)中103−16(13mg)の撹拌混合物に、ボロン酸(12mg)、Cs2CO3(34mg)及びPdCl2(dppf)(13.2mg)を添加した。混合物をマイクロ波照射下110℃で2時間反応させた。混合物を水及びEtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗混合物をシリカゲルを介して精製して、103−17を得た。LC/MS 694.3m/z[M+H]+。
化合物103−17をジオキサン(5mL)中HClの溶液に溶解させた。全ての出発物質が消費されるまで、混合物をRTで数時間撹拌した。粗生成物混合物を減圧下で濃縮し、HPLCを介して精製して、白色の固体として103を得た。LCMS 594.1m/z[M+H]+。
(実施例86)
化合物104の調製
米国特許出願公開第2015/0065504号の化合物539を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物104を調製した。LCMS:606.2m/z[M+H]+。
(実施例87)
化合物105の調製
103−3を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物105−2を調製した。LCMS:244.0m/z[M+H]+。103−4を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物105−3を調製した。LCMS:242.1m/z[M+H]+。103−5を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物105−4を調製した。LCMS:345.1m/z[M+H]+。
0℃のDCM(10.5mL)中トルエン(12.4mL、1.0M)中Et2AlCNの撹拌混合物に、iPrOH(0.95mL)を添加した。混合物を0℃で10分間撹拌し、速やかにRTまで加温した。混合物を1時間撹拌し、次いで、0℃に冷却した。この混合物に、DCM(2mL)中105−4(1.07g、3.11mmol)の溶液を添加した。混合物を0℃で3時間撹拌した後、一晩かけてRTまで加温した。反応物をNa2SO4.10H2Oでゆっくりクエンチした。混合物をRTで20分間撹拌した後、セライトのプラグを通して濾過した。粗生成物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として所望の生成物を得た。LC/MS:371.95m/z[M+H]+。
103−7及び103−8を調製するためのものと同様の方法を用いて、化合物105−7を調製した。LCMS:371.1m/z[M+H]+。
RTのTHF(3mL)中105−7(320mg、1当量)の撹拌混合物に、THF中LiBH4(3.4mL)の溶液を滴下した。混合物をRTで数時間撹拌した後、RTで飽和NH4Cl溶液でクエンチした。混合物を2分間加熱還流した後、RTに冷却し、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として105−8を得た。LC/MS:327.1m/z[M+H]+。
103を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物105を調製した。LCMS 606.1m/z[M+H]+。
(実施例88)
化合物106及び107の調製
以下のとおりSFCを用いることによって105のラセミ混合物(115mg)を分離した:カラム:Chiralpak AD−3 150×4.6mm I.D.、3μm移動相:A:CO2 B:イソプロパノール(0.05% DEA)、勾配:5%から40%のBで5.0分間、40%で2.5分間保持、次いで、5%のBで2.5分間、流速:2.5mL/分。SFC分離後、溶液を濃縮し、分取HPLC(HCl条件)によって再精製して、白色の固体としての106(12mg、10.4%)及び白色の固体としての107(13mg、10.5%)を得た。106:MS:m/z 628.0[M+Na]+。107:MS:m/z 628.0[M+Na]+。化合物106及び107を、適宜割り当てられた相対立体化学と共に上に示す。
(実施例89)
化合物108の調製
3−ブテン−1−オール(2.0mL、23mmol)を0℃のTHF中水素化ナトリウム(1.0g、26mmol)の溶液に滴下し、溶液をRTで30分間撹拌した。テトラブチルアンモニウムヨージド(0.85g、2.3mmol)及びパラメトキシベンジルクロライド(3.3mL、30mmol)を添加し、反応物を一晩撹拌した。反応物をNH4Clでクエンチし、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって108−1(1.69g、26%)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.24(d,J=8.8,2H),6.56(d,J=8.8,2H),5.78〜5.85(m,1H),5.00〜5.10(m,1H),4.44(s,2H),3.78(s,3H),3.58(7,J=6.4 2H),2.32〜2.37(m,2H)。
アセトン(12.8mL)及び水(4.2mL)中過マンガン酸カリウム(1.08g、6,8mmol)を、アセトン(34mL)、水(7.6mL)及び酢酸(1.6mL)中108−1(0.82g、4.3mmol)の溶液に滴下した。溶液をRTで3時間撹拌した。EtOH(1mL)を添加し、固体を濾過によって除去した。反応物を濃縮した。残渣をEAに溶解させ、重炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、108−2(0.34g、35%)を得た。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.22(2,J=8.8,2H),6.85(d,J=8.8,2H),4.42(s,2H),4.25(d,J=4.0,2H),3.78(s,3H),3.72(t,j=6.0,2H),2.65(t,J=6.0,2H)。
0℃のジクロロメタン(100mL)中108−2(2.0g、19mmol)及びDIEA(5.0mL、29mmol)の溶液に、メタンスルホニルクロライド(1.8mL、23mmol)を滴下し、反応物をRTで1時間撹拌した。反応物をEAで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって108−3(1.25g)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.21(d,J=8.8,2H),6.87(d,J=8.8,2H),4.82(s,2H),4.42(s,2H),3.78(s,3H),3.70(t,J=6.0 2H),3.14(s,3H),2.68(t,J=6.0,3H)。
50−2を調製するのと同様の方法を用いて化合物108−4を調製した。LC/MS:m/z 559.95[M+H]+。34を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物108−5を調製した。LC/MS:m/z 674.10[M+H]+。50−3を調製するのと同様の方法を用いて化合物108−6を調製した。LC/MS:m/z 777.10[M+H]+。50−4を調製するのと同様の方法を用いて化合物108−7を調製した。LC/MS:m/z 651.20[M+H]+。
RTのジクロロメタン:水(9mL:0.4mL)中108−7(410mg、1.0当量)の撹拌混合物にDDQ(286mg、2.0当量)を添加した。混合物を1時間撹拌した。追加の1当量のDDQを添加した。混合物を1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3溶液でクエンチした。続いて、DCMで通常の水性後処理を行った。粗生成物混合物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として108−8(220mg、66%)を得た。LC/MS:m/z 531.2[M+H]+。
RTのTHF(5.6mL)中108−8(210mg、1当量)の撹拌混合物に、PPh3(155mg、1.5当量)、続いて、DIAD(156μL、2当量)を添加した。混合物を1時間加熱還流した。混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルを介して精製して、無色の油状物として108−9を得た。LC/MS:m/z 513.2[M+H]+。
RTのTHF(3.2mL)中108−9(168mg、1当量)の撹拌混合物に、TBAF(632μL、2当量)の溶液を添加した。混合物をRTで30分間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行い、粗生成物混合物をシリカゲルカラムを介して精製して、白色の固体として108−10(100mg、80%)を得た。LC/MS:m/z 399.1[M+H]+。
DME:水(1.5mL:0.4mL、使用前に脱酸素)中108−10(100mg、1当量)の撹拌混合物に、(4−フルオロフェニル)ボロン酸(53mg、1.5当量)、PdCl2(dppf)(55mg、0.075当量)及びCs2CO3(325mg、4当量)を添加した。混合物をマイクロ波照射条件下110℃で2時間保持した。混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムを介して精製して、白色の発泡体として108−11を得た。LC/MS:m/z 459.1[M+H]+。
RTのDCM(1.8mL)中108−11(70mg、1当量)の撹拌混合物に、DMP(77mg、1.2当量)を添加した。RTで20分間混合物を撹拌した後、10%Na2S2O3溶液及び飽和NaHCO3溶液でクエンチした。続いて、DCMで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、108−12を得た。LC/MS:m/z 475.1[M+H+H2O]+。
RTのMeNO2(0.5mL)中108−12(60mg、1当量)の撹拌混合物にEt3N(25μL)を添加した。混合物をRTで30分間撹拌した後、それをシリカゲルカラムに直接装填して、白色の固体として108−13(45mg、70%)を得た。LCMS:m/z 518.1[M+H]+。
0℃のMeOH(0.45mL)中108−13(35mg、1当量)の撹拌混合物に、NaBH4(31mg)及びNiCl2.6H2O(16.1mg)を添加した。混合物を0℃で15分間撹拌した後、飽和NaHCO3溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行い、粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、白色の固体として108−14(28mg、85%)を得た。LC/MS:m/z 488.0[M+H]+。
RTのDMF(0.26mL)中(R)−4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシ安息香酸(12mg、1.0当量)の撹拌混合物に、HATU(20mg、1当量)及びDIPEA(20μL、2当量)を添加した。混合物をRTで20分間撹拌した後、DMF(0.25mL)中108−14(25mg、1当量)の溶液を添加した。混合物をRTで15分間撹拌した後、10% NaHCO3水溶液でクエンチし、DCMで希釈した。続いて、DCMで通常の水性後処理を行った。粗生成物をHPLCカラムを介して精製して、白色の固体として108−15(20mg、56%)を得た。LC/MS:696.2m/z[M+H]+。
MeOH(1.0mL)中108−15(20mg)の撹拌混合物に、ジオキサン(0.2mL)中HClの溶液を添加した。混合物をRTで10分間撹拌した後、減圧下で濃縮し、粗生成物をHPLCカラムを介して精製して、白色の固体として108を得た。LC/MS:592m/z[M+H]+。
(実施例90)
化合物109の調製
108を調製するためのものと同様の方法を用いて、化合物108−14を4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシ安息香酸と結合させて、白色の固体として109を得た。LC/MS:m/z 578.1[M+H]+。
(実施例91)
化合物110の調製
108を調製するためのものと同様の方法を用いて、化合物90−1を5−クロロチオフェン−2−カルボン酸と結合させて、白色の固体として110を得た。LC/MS:m/z 516.0[M+H]+。
(実施例92)
化合物111の調製
51のMeOH中HClを用いる脱保護工程中に副生成物として化合物111を得た。LCMS:548.0m/z[M+H]+。
(実施例93)
化合物16の調製
トリエチルアミン(35μL、0.25mmol)を、DMF(1mL)中16−1(40mg、0.084mmol)、インドール−5−酢酸(27mg、0.17mmol)及びHATU(67mg、0.18mmol)溶液に添加した。反応物をRTで1時間撹拌した。粗反応生成物をHPLCによって精製して、16−2(41mg、78%)を得た。LC/MS:m/z 619.20[M+H]+。
ジオキサン(4N、0.2mL)中HClを、メタノール(1mL)中16−2(41mg、0.066mmol)の溶液に添加し、反応物をRTで10分間撹拌した。反応物を濃縮し、粗生成物をHPLCによって精製して、16(35.4mg、95%)を得た。LC/MS:m/z 515.15[M+H]+。
(実施例94)
化合物20の調製
結合工程において4,5−ジメトキシピコリン酸を置換することによって、16と同様に化合物20を調製した。LC/MS:m/z 537.15[M+H]+。
(実施例95)
化合物112の調製
結合工程において5,6−ジメトキシピコリン酸を置換することによって、16と同様に化合物112を調製した。LC/MS:537.15[M+H]+。
(実施例96)
化合物113の調製
結合工程において(R)−3−クロロ−4−(2−ヒドロキシプロポキシ)安息香酸を置換することによって、16と同様に化合物113を調製した。LC/MS:m/z 583.95[M+H]+。
(実施例97)
化合物114の調製
結合工程において1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸を置換することによって、16と同様に化合物114を調製した。LC/MS:m/z 548.15[M+H]+。
(実施例98)
化合物115の調製
16と同様に115−1(25の合成における中間体)を脱保護することによって、化合物115を調製した。LC/MS:m/z 558.05[M+H]+。
(実施例99)
化合物17の調製
N−ヨードスクシンイミド(1.2g、5.5mmol)をトリフルオロ酢酸(10mL)中バニリン酸メチル(1.0g、5.5mmol)の溶液に少しずつ添加した。反応をLC/MSによってモニタリングし、3時間後に完了と判定された。反応物を濃縮してTFAを除去し、次いで、EAで希釈した。有機層をチオ硫酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、17−1(0.50g、29%)を得た。LC/MS:m/z 308.95[M+H]+。
シアン化銅(250mg、3.0mmol)及びシアン化ナトリウム(50mg、1.0mmol)をDMF(1mL)中17−1(0.33g、1.0mmol)の溶液に添加した。反応物をアルゴンでフラッシングし、100℃で5時間加熱した。混合物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、17−2(46mg、22%)を得た。LC/MS:m/z 206.10[M−H]-。
化合物17−2(46mg、0.22mmol)を10% Pd/C(40mg)で2時間還元した。触媒を濾過によって除去し、生成物を濃縮した。17−3を更に精製することなく用いた。LC/MS:m/z 212.15[M+H]+。
カルボニルジイミダゾール(50mg、0.33mmol)を、DMF中17−3(50mg、0.298mmol)及びトリエチルアミン(0.11mL、0.83mmol)の溶液に添加した。混合物をRTで2時間撹拌した。混合物をEAで希釈し、1M HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、17−4(12mg、17%)を得た。LC/MS:m/z 238.05[M+H]+。
濃HCl(0.5mL)を、4N HCl/ジオキサン(0.5mL)中17−4(12mg、0.051mmol)の溶液に添加し、反応物を100℃で1時間加熱した。混合物を濃縮し、粗17−5を精製することなく用いた。LC/MS:m/z 221.75[M−H]-。
16を調製するのと同様の方法を用いて化合物17−6及び17を調製した。17−6:LC/MS:m/z 681.20[M+H]+。17:LC/MS:m/z 515.15[M+H]+。
(実施例100)
化合物18の調製
Pd(dppf)Cl2(0.27g、0.37mmol)を、ジメトキシエタン(10mL)及び水(1mL)中2,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン(2.0g、7.3mmol)、1−Boc−1,2,5,6−テトラヒドロピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステル(2.1g、7.3mmol)及び炭酸セシウム(7.1g、22mmol)の溶液に添加した。反応物をアルゴンでフラッシングし、マイクロ波照射下110℃で1時間加熱した。反応物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって18−1(1.62g、67%)を精製した。LC/MS:m/z 329.05[M+H]+。
18−1(1.62g、4.9mmol)を、H2雰囲気下で1時間PtO2(0.16g)で処理した。濾過によって触媒を除去し、18−2(1.46g、90%)を更に精製することなく用いた。LC/MS:m/z 331.10[M+H]+。
4N HCl/ジオキサン(10mL)を18−2(1.46g、4.4mmol)に添加し、反応物を1時間撹拌した。反応物を濃縮し、直ちに、ジクロロメタンに再懸濁させた。ベンジルクロロホルメート(0.75mL、5.3mmol)及びトリエチルアミン(1.5mL、11mmol)を添加し、反応物をRTで1時間撹拌した。反応物を1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、18−3(0.84g、52%)を得た。LC/MS:m/z 365.05[M+H]+。
Pd(dppf)Cl2(84mg、0.11mmol)を、ジメトキシエタン(6mL)及び水(0.6mL)中18−3(0.84g、2.3mmol)、1−(トリフルオロメチル)ビニルボロン酸ヘキシレングリコールエステル(0.51g、2.3mmol)及び炭酸セシウム(2.2g、6.9mmol)の溶液に添加した。反応物をアルゴンでフラッシングし、マイクロ波照射下110℃で30分間加熱した。反応物を後処理し、18−1について上に記載したとおりに精製して、18−4(0.266g、27%)を得た。LC/MS:m/z 425.10[M+H]+。
Pd(dppf)Cl2(23mg、0.031mmol)を、ジメトキシエタン(2mL)及び水(0.2mL)中18−4(0.266g、0.63mmol)、4−フルオロフェニルボロン酸(88mg、0.63mmol)及び炭酸セシウム(0.61g、1.9mmol)の溶液に添加した。反応物をアルゴンでフラッシングし、マイクロ波照射下110℃で90分間加熱した。反応物を後処理し、18−1について上に記載したとおりに精製して、18−5(0.27g、88%)を得た。LC/MS:m/z 485.15[M+H]+。
オスミウム酸カリウム(41mg、0.11mmol)を、t−ブタノール(2mL)及び水(0.6mL)中18−5(0.27g、0.56mmol)及びtert−ブチルトシルオキシカルバメート(0.30g、1.1mmol)の溶液に添加した。反応物をRTで一晩撹拌した。粗混合物をフラッシュカラムに直接適用し、18−6(45mg、13%)をヘキサン:EAで溶出した。LC/MS:m/z 618.30[M+H]+。
16−2と同様の方法で化合物18−7を調製した。LC/MS:m/z 712.25[M+H]+。
化合物18−7(17mg)をEtOH(5mL)中10% Pd/C(5mg)で1時間水素添加した。濾過によって触媒を除去し、生成物をHPLCによって精製して18(5.7mg)を得た。LC/MS:m/z 578.02[M+H]+。
(実施例101)
化合物19の調製
PdCl2(PPh3)2(0.12g、0.17mmol)を、トルエン(20mL)中メチル4−ヨード−3−メトキシベンゾエート(1.0g、3.4mmol)、(Z)−N’−ヒドロキシアセトイミダミド(0.7g、10mmol)及びトリメチルアミン(0.95mL、6.8mmol)の溶液に添加した。反応物をアルゴンでフラッシングし、次いで、5分間一酸化炭素を溶液に吹き込んだ。この反応物を、一酸化炭素雰囲気下で一晩加熱還流した。溶液をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって19−1(60mg、7%)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.07(d,J=8.8,1H),7.71〜7.73(m,2H),4.03(s,3H0,3.95(s,3H),2.49(s,3H)。
水酸化ナトリウム(2N、1mL)をメタノール(4mL)中19−1(60mg、0.24mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで2時間撹拌した。反応物を2N HClで酸性化した。生成物をEAで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、19−2(42mg、75%)を得た。LC/MS:m/z 235.10[M+H]+。
16−2と同様の方法で化合物19−3を調製した。LC/MS:m/z 692.20[M+H]+。
16と同様に化合物19を調製した。LC/MS:m/z 588.15[M+H]+。
(実施例102)
化合物116の調製
−78℃のTHF(4.6mL)中メチル2−(2−(4−フルオロフェニル)ピリジン−4−イル)プロパノエート(320mg、1.234mmol)の撹拌混合物に、THF(1.87mL、1.85mmol)中LiHMDSの溶液を滴下した。混合物を−78℃で30分間撹拌した後、THF(0.5mL)中ブロモアセトニトリル(178mg、1.48mmol)の溶液を添加した。混合物を−78℃で1時間撹拌した後、それを1時間かけてRTに加温した。反応物を水でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として116−1を得た(150mg);LC/MS:m/z 299.10[M+H]+。
化合物116−1(1.13g、3.8mmol)を、345kPa(50psi)で4時間、EtOH(20mL)及び1N HCl(1mL)中PtO2(200mg)で水素添加した。濾過によって触媒を除去し、反応物を5mLに濃縮した。反応物が塩基性になるまで飽和重炭酸ナトリウムを添加し、混合物を1時間加熱還流した。混合物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(EA)によって116−2(0.30g、26%)を精製した。
リチウムアルミニウム水素化物(2mL、2.0mmol)をTHF(3mL)中116−2(0.30g、0.99mmol)の溶液に添加し、溶液を1時間加熱還流した。反応物をRTに冷却し、Na2SO410H2Oでクエンチした。濾過によって固体を除去し、EAで洗浄した。濾液を濃縮し、直ちに用いた。工程1で得られた粗アミンをジクロロメタンに溶解させた。この撹拌混合物に、DIEA(0.52mL、3.0mmol)及び9−フルオレニルメチルクロロホルメート(0.51g、1.9mmol)を添加した。溶液をRTで3時間撹拌した。反応混合物をEAで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィーによって116−3(0.30g、64%)を精製した。LC/MS:m/z 479.20[M+H]+。
メタ−クロロ過安息香酸(0.30g、1.1mmol)をジクロロメタン(3mL)中116−3(0.30g、0.63mmol)の溶液に添加し、反応物をRTで一晩撹拌した。溶液をEAで希釈し、炭酸ナトリウム及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗N−オキシドをPOCl3(10mL)に直ちに溶解させ、60℃で4時間加熱した。蒸発によって溶媒を除去し、残渣をEAに溶解させた。有機層をNaHCO3及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンEA)によって116−4(0.16g、49%)を精製した。LC/MS:m/z 513.15[M+H]+。
ピペリジン(0.2mL)をDMF(1mL)中116−4(0.16g、0.31mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで10分間撹拌した。116−5(0.064g、71%)をHPLCによって精製した。LC/MS:m/z 291.10[M+H]+。
ベンジルクロロホルメート(0.047mL、0.33mmol)をCH2Cl2(1mL)中116−5(64mg、0.22mmol)及びDIEA(0.11mL、0.66mmol)の溶液に添加し、溶液をRTで1時間撹拌した。反応物をEAで希釈し、1N HCl、重炭酸塩及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって116−6(53mg、55%)を精製した。LC/MS:m/z 425.10[M+H]+。
18−4と同様に化合物116−7を調製した。LC/MS:m/z 485.15[M+H]+。18−6と同様に化合物116−8を調製した。LC/MS:m/z 618.25[M+H]+。18−7と同様に化合物116−9を調製した。LC/MS:m/z 712.25[M+H]+。
18と同様に化合物116を調製した。LC/MS:m/z 578.25[M+H]+。
(実施例103)
化合物117の調製
NaHMDS(10.0mL、10mmol)を0℃のTHF(5mL)中1−tert−ブチル−4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(2.0g、7.8mmol)の溶液に滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌した。アニオンを、0℃のTHF(5mL)中2,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン(2.0g、7.8mmol)の溶液に添加し、反応物を1.5時間撹拌した。反応物を1N HClでクエンチし、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって117−1(1.21g、41%)を精製した。LC/MS:m/z 425.10[M+Na]+。
水素化ホウ素ナトリウム(0.36g、9.4mmol)をRTのEtOH(15mL)中117−1(0.76g、1.9mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで一晩撹拌した。混合物をわずかに濃縮し、EAで希釈した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって117−2(0.59g、84%)を精製した。LC/MS:m/z 380.05[M+Na]+。
塩化メタンスルホニル(0.18mL、2.3mmol)を0℃のCH2Cl2(10mL)中117−2(0.59g、1.6mmol)及びDIEA(0.56mL、3.2mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃で45分間撹拌した。混合物をCH2Cl2で希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって117−3(0.498g、58%)を精製した。LC/MS:m/z 461.10[M+Na]+。
Zn(0.89g、14mmol)をDMF(2mL)中117−3(0.435g、0.92mmol)及びヨウ化ナトリウム(0.69g、4.6mmol)の溶液に添加し、混合物を110℃で一晩撹拌した。混合物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって117−4(0.165g、52%)を精製した。LC/MS:m/z 366.95[M+Na]+。
18−3と同様に化合物117−5を調製した。LC/MS:m/z 378.95[M+H]+。18−4と同様に化合物117−6を調製した。LC/MS:m/z 438.95[M+H]+。18−5と同様に化合物117−7を調製した。LC/MS:m/z 499.00[M+H]+。18−6と同様に化合物117−8を調製した。LC/MS:m/z 632.10[M+H]+。18−7と同様に化合物117−9を調製した。LC/MS:m/z 726.15[M+H]+。
18と同様に化合物117を調製した。LC/MS:m/z 529.15[M+H]+。
(実施例104)
化合物118の調製
8−4と同様に8−3から化合物118−1を調製した。LC/MS:m/z 423.75[M+H]+。
tert−ブチルジメチルシリルクロライド(1.2g、8.0mmol)を、DMF(8mL)中118−1(1.7g、4.0mmol)及びイミダゾール(0.82g、8.0mmol)の溶液に添加し、混合物をRTで8時間撹拌した。混合物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄した。濾過によって溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって118−2(1.53g、70%)を精製した。LC/MS:m/z 537.90。
8−5と同様に化合物118−3を調製した。LC/MS:m/z 640.90[M+H]+。8−6と同様に化合物118−4を調製した。LC/MS:m/z 515.00[M+H]+。
テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.6mL、1.6mmol)をTHF(10mL)中118−4(0.76g、1.48mmol)の溶液に添加し、溶液をRTで1時間撹拌した。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーによって118−5(0.52g、80%)を精製した。LC/MS:m/z 400.95[M+H]+。
8−7と同様に化合物118−6を調製した。LC/MS:m/z 398.95[M+H]+。
トリエチルアミン(0.18mL、1.3mmol)をニトロメタン(4mL)中118−6(90.44g、1.1mmol)の溶液に滴下し、溶液をRTで1時間撹拌した。粗物質をフラッシュカラムに直接装填し、118−7(0.47g、91%)を溶出した(ヘキサン:EA)。LC/MS:m/z 459.95[M+H]+。
水素化ホウ素ナトリウム(0.46g、12mmol)を、0℃のMeOH(7mL)中118−7(0.47g、1.0mmol)及びNiCl2(0.24g、1.0mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応物を重炭酸ナトリウムでクエンチし、EAで抽出した。118−8を更に精製することなく用いた。LC/MS:m/z 429.95[M+H]+。
16−2と同様に化合物118−9を調製した。LC/MS:m/z 638.00[M+H]+。18−5と同様に化合物118−10を調製した。LC/MS:m/z 698.10[M+H]+。
8と同様に化合物118を調製した。LC/MS:m/z 594.10[M+H]+。
(実施例105)
化合物119の調製
臭素(42μL、0.84mmol)を、酢酸(1mL)中メチル2−(2−クロロ−6−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)ピリジン−4−イル)プロプリオネート(0.213mg、0.76mmol)の溶液に添加し、溶液を100℃で1時間加熱した。溶媒を除去し、混合物を濃縮した(concentrationed)。次いで、混合物をEAで希釈し、Na2S2O3、NaHCO3及びブラインで洗浄した。フラッシュクロマトグラフィー(EA:ヘキサン)によって119−1(0.224g、72%)を精製した。LC/MS:m/z 407.80[M+H]+。
アジ化ナトリウム(5当量)を、MeOH(3mL)中119−1(0.224g、0.69mmol)の溶液に添加し、混合物を60℃で5時間加熱した。混合物をEAで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって粗119−2(0.32g)を精製した。LC/MS:m/z 414.80[M+H]+。
化合物119−2(0.32g、0.87)を、EtOH中10% Pd/C(30mg)で1時間水素添加した。濾過によって触媒を除去し、119−3を更に精製することなく用いた。LC/MS:m/z 342.85[M+H]+。
クロロアセチルクロライド(68μL、8.9mmol)を、0℃のCH2Cl2中119−3(0.27g、0.78mmol)及びDIEA(0.20mL、1.2mmol)の溶液に添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物をEAで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、119−4を得た。LC/MS:m/z 419.80[M+H]+。
化合物119−4を、RTで1時間MeOH中水素化ホウ素ナトリウムで還元した。反応物を1N HClでクエンチし、EAで抽出した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EA)によって精製して、119−5を得た。LC/MS:m/z 392.75[M+H]+。
カリウムt−ブトキシド(10mg)を、THF(1mL)中119−5の溶液に添加し、混合物をRTで1時間撹拌した。反応物を1N HClでクエンチし、EAで抽出した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製して、119−6(30mg)を得た。LC/MS:m/z 354.90[M+H]+。
ボラン−ジメチルスルフィド(10μL、0.006mmol)を、THF(2mL)中119−6(30mg、0.088mmol)の溶液に添加し、混合物を30分間加熱還流した。反応液をRTに冷却し、MeOH及び3滴の濃HClでクエンチした。混合物を1.5時間加熱還流して、ホウ酸複合体を破壊した。反応物を濃縮して溶媒を除去し、119−7を更に精製することなく用いた。LC/MS:m/z 342.85[M+H]+。
18−3と同様に化合物119−8を調製した。LC/MS:m/z 474.95[M+H]+。18−4と同様に化合物119−9を調製した。LC/MS:m/z 535.00[M+H]+。18−6と同様に化合物119−10を調製した。LC/MS:m/z 668.05[M+H]+。16−2と同様に化合物119−11を調製した。LC/MS:m/z 762.10[M+H]+。
18と同様に化合物119を調製した。LC/MS:m/z 594.05[M+H]+。
(実施例106)
化合物120の調製
8−4と同様に化合物120−1を調製した。LC/MS:m/z 255.85[M+H]+。8−5と同様に化合物120−2を調製した。LC/MS:m/z 414.80[M+H]+。8−6と同様に化合物120−3を調製した。LC/MS:m/z 288.95[M+H]+。18−5と同様に化合物120−4を調製した。LC/MS:m/z 349.00[M+H]+。16と同様に化合物120−5を調製した。116−3と同様に化合物120−6を調製した。LC/MS:m/z 467.05[M+H]+。116−4と同様に化合物120−7を調製した。LC/MS:m/z[M+Na]+。523.00.116−5と同様に化合物120−8を調製した。LC/MS:m/z 266.05[M+H]+。116−6と同様に化合物120−9を調製した。LC/MS:m/z 412.95[M+H]+。18−4と同様に化合物120−10を調製した。LC/MS:m/z 473.00[M+H]+。18−6と同様に化合物120−11を調製した。LC/MS:m/z 507.00[M+H]+。18−7と同様に化合物120−12を調製した。LC/MS:m/z 714.10[M+H]+。18と同様に化合物120を調製した。LC/MS:m/z 580.05[M+H]+。
(実施例107)
化合物121の調製
デス−マーチンペルヨージナン(25mg、0.061mmol)をジクロロメタン(1mL)中8−11(32mg、0.047mmol)の溶液に添加した。混合物をRTで2時間撹拌した。反応物をEAで希釈し、Na2CO3及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗121−1を次の工程で用いた。LC/MS:m/z 682.25[M+H]+。
化合物121−1を16と同様に脱保護して、121を提供した。LC/MS:m/z 578.00[M+H]+。
(実施例108)
化合物122の調製
臭化ベンジル(0.64mL、5.4mmol)を、アセトニトリル(10mL)中3−フルオロ−4−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒド(0.70g、4.12mmol)及び炭酸カリウム(1.7g、12mmol)の溶液に添加した。溶液をRTで一晩撹拌した。反応物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって122−1(0.37g、34%)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.81(d,J=1.2,1H0,7.42〜7.44(m,2H),7.31〜7.34(m,2H),7.19〜7.30(m,2H),7.42(s,2H),3.92(s,3H)。
アセトン(2mL)中化合物122−1(0.37g、1.4mmol)を、水(2mL)中過マンガン酸カリウム(0.29g、2.1mmol)の溶液に滴下した。溶液をRTで1時間撹拌した。反応物を飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液でクエンチし、HClで酸性化した。122−2(0.34g.86%)をEAで抽出し、更に精製することなく用いた。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.42〜7.45(m,4H),7.24〜7.34(m,3H),5.20(s,2H),3.90(s,3H)。
塩化アセチル(1.0mL)を0℃でMeOH(15mL)に滴下した。この溶液を122−2(0.34g、1.2mmol)に添加し、混合物を一晩加熱還流した。蒸発によって溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって122−3(0.172g、42%)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.30〜7.44(m,7H),5.17(s,2H),3.88(s,3H),3.87(s,3H)。
化合物122−3(0.172g、0.59mmol)をエタノール(20mL)中10%Pd/C(25mg)で1時間水素添加した。濾過によって触媒を除去し、反応物を濃縮した。122−4(0.104g、88%)を更に精製することなく用いた。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.45(dd,J=16.1,10.8,1H),7.36(m,1H),3.94(s,3H),3.87(s,3H)。
(R)−プロピレンオキシド(0.18mL、2.6mmol)を、DMF(2mL)中122−4(0.104g、0.52mmol)及び炭酸カリウム(0.14g、1.0mmol)の溶液に添加した。反応物を80℃で一晩加熱した。反応物をEAで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって122−5(20mg、15%)を精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.24〜7.44(m,2H),4.20〜4.21(m1,1H),4.02〜4.07(m,1H0,3.90(s,3H),3.88(s,3H),3.7603.86(m,1H),1.17(d,J=6.0,3H)。
19−2と同様に化合物122−6を調製した。18−7と同様に化合物122−7を調製した。LC/MS:m/z 442.15[M+H]+。18−5と同様に化合物122−8を調製した。LC/MS:m/z 702.25[M+H]+。
16−2と同様に化合物122−8を脱保護して、122を提供した。LC/MS:m/z 599.05[M+H]+。
(実施例109)
化合物123の調製
過酸化ベンゾイル(0.25g、1.0mmol)を、DMF(1mL)中8(131mg、0.21mmol)及びK2HPO4(0.25g、1.4mmol)の溶液に添加した。反応物をRTで一晩撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって123−1(0.15g、90%)を精製した。LC/MS:m/z 756.25[M+H]+。
ヒドラジン水和物(0.5mL)を、THF(0.5mL)中123−1(250mg、0.32mmol)の溶液に添加し、混合物を一晩RTで撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。123−2を精製することなく用いた。LC/MS:m/z 652.25[M+H]+。
2N HCl(0.1mL)及び濃HCl(3滴)を、THF(1mL)中123−2(57mg、0.088mmol)の溶液に添加した。反応物を50℃で20分間加熱した。反応物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。最終生成物をHPLCによって精製して、123(7mg、16%)を提供した。LC/MS:m/z 596.25[M+H]+。
(実施例110)
化合物124の調製
メチル7−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−5−カルボキシレート(0.22g)をEtOH中10%Pd/C(30mg)で2時間水素添加した。濾過によって触媒を除去し、混合物を濃縮して、124−1(0.13g 92%)を得、これを更に精製することなく用いた。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 8.54(br.s,1H),8.03(d,J=0.8,1H),7.37(d,J=0.8,1H),7.25〜7.27(m,1H),6.61〜6.62(m,1H),3.92(s,3H)。
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(53μL、0.27mmol)を、109−1(47mg、0.25mmol)、2−(tert−ブトキシ)エタノール(44mg、0.27mmol)及びトリフェニルホスフィン(71mg、0.27mmol)の溶液に滴下した。反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を濃縮し、生成物124−2(50mg、68%)をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 9.31(br.s,1H),8.08(s,1H),7.37(s,1H),7.19〜7.20(m,1H),6.58〜6.59(m,1H),5.28(t,J=5.2,2H),3.89(s,3H),3.77(t,J=5.2,2H),1.26(s,9H)。
19−2と同様に化合物124−3を調製した。18−7と同様に化合物124−4を調製した。LC/MS:m/z 675.20[M+H]+。18−5と同様に化合物124−5を調製した。LC/MS:m/z 735.30[M+H]+。
16と同様に化合物124を調製した。LC/MS:m/z 575.00[M+H]+。
(実施例111)
化合物125の調製
国際公開第2010/71813(A1)号に提供されているのと同様の方法を用いて化合物125−1を調製し、国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているのと同様の方法を用いて化合物125−4Aを調製した。
125−1を用いて、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物125(5mg、白色の固体)を調製した。MS:m/z 594.0[M+H]+。
(実施例112)
化合物126の調製
25の調製において記載したとおり用いて化合物126−1を調製した。
126−1及び50−10を用いて、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物126(11mg、淡黄色の固体)を調製した。MS:m/z 609.1[M+Na]+。
(実施例113)
化合物127の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているものと同様の方法を用いて化合物127−1を調製した。
127−1及び50−10を用いて、21を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物127(46mg、黄色の固体)を調製した。MS:m/z 561.1[M+H]+。
(実施例114)
化合物128の調製
103−5を調製するのと同様の方法を用いて化合物128−1を調製した。LC/MS:m/z 353.0[M+H]+。
RTのTHF(85mL)中128−1(6g、1当量)の撹拌混合物に、臭化アリル(6.2g、3当量)、Zn(3.3g、3当量)及びIn(OTf)3(12.4g、1.3当量)を添加した。混合物をRTで一晩撹拌した。反応物を飽和NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。混合物をRTで20分間撹拌した後、セライトのプラグを通して濾過した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルを介して精製して、128−2を得た。LC/MS:m/z 395.1[M+H]+。
RTのアセトン/水(80mL、3:1)中128−2(6.7g)の撹拌混合物に、K2OsO4.2H2O(680mg)及びNMO(4.0g)を添加した。混合物をRTで数時間撹拌した。反応物を飽和Na2S2O3溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗ジオールを、更に精製することなく次の反応に直接移した。LC/MS:m/z 429.1[M+H]+。
粗ジオールを、アセトニトリル(60mL)に溶解させた。この混合物に、5分間かけてPb(OAc)4(9.1g)を少しずつ添加した。RTで1時間撹拌した後、セライトを添加した。混合物を1時間撹拌した後、セライトのプラグを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物を、更に精製することなく次の反応に直接移した。LC/MS:m/z 397.1[M+H]+。
0℃のMeOH(30mL)中粗アルデヒドの撹拌混合物に、10分間かけてNaBH4(1.16g)を2回に分けて添加した。混合物を0℃で10分間撹拌した後、20分間かけてRTに加温した。混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH4Cl溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、白色の固体として128−3を得た(3.56g、52%、3段階)。LC/MS:399.1m/z[M+H]+。
RTのTHF(112mL)中128−3(3.56g)の撹拌混合物にPPh3(3.5g)及びDIAD(3.5mL)を添加した。混合物を1時間還流させながら撹拌した後、減圧下で濃縮して128−4を得た。LC/MS:m/z 381.1[M+H]+。
RTのMeOH(25mL)中128−4の撹拌混合物に、ジオキサン(5mL)中HClの溶液を添加した。混合物をRTで10分間撹拌した後、減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムを介して精製した。
0℃のDCM(30mL)中HCl塩の撹拌混合物に、DIPEA(3.2mL)及びCbzCl(2.67mL)を添加した。混合物を0℃で10分間撹拌し、30分間かけてRTにゆっくり加温した。反応物を冷飽和NaHCO3溶液でクエンチし、EtOAcで希釈した。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、N−Cbz保護アミン(2.5g)を得た。LC/MS:m/z 411.1[M+H]+。
103−12を調製するのと同様の方法を用いて化合物128−6を調製した。LC/MS:m/z 471.1[M+H]+。
0℃のtBuOH/水(各2.4mL)中128−6(680mg)の撹拌混合物に、NH2SO2Me(146mg)及びAD−mix β(4.2g)を添加した。混合物を0℃で5時間撹拌し、週末にかけてRTにゆっくり加温した。粗生成物をEtOAcで希釈し、10% Na2S2O3水溶液でクエンチした。続いて、EtOAcで通常の水性後処理を行った。粗生成物をシリカゲルカラムを介して精製して、無色の油状物として所望の生成物を得た。LC/MS:m/z 505.2[M+H]+。
103−14を調製するのと同様の方法を用いて化合物128−8を調製した。LC/MS:m/z 487.1[M+H]+。103−15を調製するのと同様の方法を用いて化合物128−9を調製した。LC/MS:m/z 504.1[M+H]+。103−16を調製するのと同様の方法を用いて化合物128−10を調製した。LC/MS:m/z 712.3[M+H]+。
RTのMeOH(0.7mL)中128−10(30mg)の撹拌混合物に、Pd/C(7mg)及びEt3SiH(合計51mgを3回に分けて10分間かけて)を添加した。混合物をRTで20分間撹拌した後、セライトのプラグを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、HPLCを介して更に精製して、白色の固体として128を得た。LCMS:m/z 578.2[M+H]+。
(実施例115)
化合物14の調製
以下に示す方法を用いてSFCによって128のラセミ混合物(120mg)を分離した:「カラム:Chiralpak AD−H 250×4.6mm I.D.、5μm移動相:A:CO2、B:エタノール(0.05% DEA)勾配:5%から40%のBで4.2分間、40%で3分間保持、次いで、5%のBで2.8分間流速:2.5mL/分」。分離後、溶液を濃縮し、分取HPLC(HCl条件)によって再精製して、薄黄色の固体として14(14mg、11.7%)を得た。LCMS:m/z 578.0[M+H]+。
(実施例116)
化合物13の調製
128に提供されているのと同様の手順を用いて化合物13−1を合成した。Et3SiH、MeOH中Pd/Cを用いてN−Cbz保護アミンを除去している間、副生成物として化合物13が得られた。LCMS:m/z 566.2[M+H]+。
(実施例117)
化合物129の調製
RTのTHF(1mL)中128−10(30mg)及びプロピオン酸(9.3mg)の撹拌混合物に、DCC(キシレン中60%、48μL、3当量)及びDMAP(1mg)の溶液を添加した。混合物をRTで2時間撹拌した後、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をHPLCを介して精製して、129−1(28mg、88%)を得た。LC/MS:m/z 768.3[M+H]+。
MeOH(280μL)中129−1(28mg、1当量)及びPd/C(6.3mg)の撹拌混合物に、10分間かけてEt3SiH(13mg)を滴下した。混合物を15分間撹拌した後、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をHPLCを介して精製して、白色の固体として129を得た。LC/MS:m/z 634.3[M+H]+。
(実施例118)
化合物130の調製
トリメチルアルミニウム(ヘキサン中2M、1.6mL、5.8mmol)をアセトニトリル(12mL)中21(0.403g、0.63mmol)の溶液に添加し、溶液を封管内にて90℃で1時間加熱した。混合物を0℃に冷却し、MeOHでクエンチし、濃縮した。粗130−1(50mg、13%)をHPLCによって精製した。LC/MS:m/z 677.10[M+H]+。
HCl(2N、0.1mL)をTHF(3mL)中130−1(50mg、0.074mmol)の溶液に添加した。溶液を60℃で3時間加熱した。反応物を濃縮し、130(11.0mg、23%)をHPLCによって精製した。LC/MS:m/z 621.15[M+H]+。
(実施例119)
化合物131の調製
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(93mg、0.24mmol)を、ジクロロエタン(2mL)中131−1(126mg、0.22mmol)、酢酸(13μL、0.22mmol)及び3−オキセタノン(13μL、0.22mmol)の溶液に添加した。反応物をRTで1時間撹拌し、その時点で追加の試薬を添加した。反応物をRTで一晩撹拌した。反応物をEAで希釈し、1N HCl及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。化合物131(11mg、8%)をHPLCによって精製した。LC/MS:m/z 621.15[M+H]+。
(実施例120)
化合物132の調製
エチル−2−チオシュードウレアヒドロブロミド(0.32g、1.7mmol)をEtOH(5mL)中21(109mg、0.17mmol)の溶液に添加した。溶液を2日間加熱還流した。反応物を濃縮し、132−1(28mg、24%)をHPLCによって精製した。LC/MS:m/z 679.10[M+H]+。
132−1を用いて、123を調製するためのものと同様の方法を用いて化合物132を調製した。MS:m/z 623.05[M+H]+。
(実施例121)
化合物133、134、135及び136の調製
国際公開第2015/26792(A1)号に提供されているものと同様の方法を用いて化合物133−1を調製した。
化合物133−1(500mg)を分取HPLC(FA条件)によって分離した。分離した溶液を濃縮して、4つの所望の異性体を得た:133−P1(15.8mg)、133−P2(45mg)、133−P3(40mg)及び133−P4(68mg)が無色の油状物として得られた。MS:m/z 429.9[M+H]+。
DMF(1mL)中(R)−4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−3−メトキシ安息香酸(15.8mg、0.07mmol、国際公開第2015/26792(A1)号)及びDIPEA(14mg、0.1mmol)の混合物に、HATU(13.3mg、0.035mmol)を添加した。混合物を25℃で5分間撹拌し、133−P1(15mg、0.035mmol)を添加した。25℃で30分間撹拌した後、反応物をH2O(5mL)でクエンチし、EA(10mL)で抽出した。有機層を濃縮して、無色の油状物として粗133(2)−P1(12mg)を得た。MS:m/z 638.0[M+H]+。
ジオキサン(2mL):H2O(0.2mL)中133(2)−P1(12mg、粗)、4−フルオロフェニルボロン酸(10mg、0.07mmol)、Cs2CO3(46.8mg、0.14mmol)及びPd(dppf)Cl2(5mg)の混合物をマイクロ波下120℃で30分間加熱した。混合物を濃縮し、残渣を分取TLC(EA)によって精製して、無色の油状物として133(3)−P1(9.5mg)を得た。MS:m/z 698.2[M+H]+。
MeOH(0.5mL)中133(3)−P1(10mg)の溶液に、HCl/MeOH(4M、0.5mL)を添加した。混合物を25℃で15分間撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLC(HCl条件)によって精製して、白色の固体として133(2.5mg)を得た。MS:m/z 594.1[M+H]+。
化合物134(9.3mg、白色の固体)、135(32.1mg、白色の固体)、及び136(14.2mg、白色の固体)を、それぞれ、133−P2、133−P3及び133−P4を用いて133を調製するのと同様の方法で調製した。134:MS:m/z 594.2[M+H]+。135:MS:m/z 594.1[M+H]+。136:MS:m/z 594.1[M+H]+。
(実施例121)
化合物137の調製
DMF(20mL)中137−2(2.6g、18.5mmol)及びDIPEA(4.8g、37.2mmol)の溶液に、HATU(7.03g、18.5mmol)を一度に添加した。5分間撹拌した後、137−1(2.0g、18.5mmol)を添加した。混合物を25℃で30分間撹拌した。混合物を水(40mL)に注ぎ、EA(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。溶出剤としてPE中15〜25% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の油状物として137−3(3.0g、70.5%)を得た。MS:m/z 230.9[M+H]+。
TFAA(50mL)中137−3(2.8g、12.2mmol)の混合物を50℃で3時間撹拌した。2反応物を飽和NaHCO3によってクエンチし、EA(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、ブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。PE中5〜15% EAを用いてカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、薄黄色の固体として137−4(1.2g、46.6%)を得た。MS:m/z 212.8[M+H]+。
DMF(25.00mL)中137−4(1.0g、4.7mmol)の溶液に、TFAA(1.48g、7.1mmol)を滴下した。混合物を25℃で15時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3でクエンチし、EA(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、薄黄色の固体として137−5(1.25g、86.1%)を得た。MS:m/z 308.9[M+H]+。
CH3CN(8mL)中t−BuOK(87mg、0.78mmol)の混合物に、Me3SOI(143mg、0.65mmol)を一度に添加した。混合物を脱気し、25℃で0.5時間撹拌した。透明な溶液を、CH3CN(8mL)中137−5(200mg、0.65mmol)の溶液に注ぎ、混合物を25℃で1時間撹拌した。溶液を次の工程で直接用いた。MS:m/z 322.8[M+H]+。
NH3−EtOH(10mL、7M)中137−6(CH3CN中粗溶液)の混合物をRTで1.5時間撹拌した。混合物を水(40mL)に注ぎ、EA(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取TLC(DCM:MeOH=20:1)によって精製して、薄黄色のガム状物として137−7(75mg、2段階で34%)を得た。
DMF(10mL)中4−(2−ヒドロキシエトキシル)−3−メトキシ安息香酸(41mg、0.19mmol)、DIEA(50mg、0.38mmol)及び137−7(65mg、0.19mmol)の溶液に、HATU(73mg、0.19mmol)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌し、水(15mL)に注ぎ、EA(2×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取HPLC(HCl条件)によって精製して、白色の固体として137(47mg)を得た。MS:m/z 534.1[M+H]+。
(実施例122)
化合物138の調製
RTのTHF:DMF(7.8mL:2.3mL)中2,6−ジクロロ−4−ニトロピリジン(940mg、1当量)の撹拌混合物に、Et3N(670μL)及び2,6−ジクロロ−4−ニトロピリジン(908mg、1当量)に添加した。混合物をRTで2時間撹拌した後、減圧下で濃縮した。粗生成物混合物をシリカゲルカラムを介して精製して、黄色の固体として所望の生成物(560mg、37%)を得た。LC/MS:m/z 332.1[M+H]+。
RTのTHF(5.1mL、3当量)のTBAF溶液中、tert−ブチル4−(2,6−ジクロロピリジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(560mg、1当量)の撹拌混合物に、PdCl2(dppf)(124mg、0.1当量)及び(4−フルオロフェニル)ボロン酸(235mg、1当量)を添加した。混合物をマイクロ波条件下90℃で1時間保持した。混合物を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムを介して精製して、白色の固体として所望の生成物を得た。LC/MS:m/z 392.2[M+H]+。
ジオキサン(3mL)中2N HClを138−2(0.11g、0.28mmol)に添加し、溶液をRTで1時間撹拌した。反応物を濃縮し、次いで、ジクロロメタン(3mL)に再溶解させた。DIEA(0.15mL、0.85mmol)及びベンジルクロロホルメート(52μL、0.37mmol)を添加し、反応物をRTで2時間撹拌した。反応物を濃縮し、138−3(0.116g、96%)をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:EA)によって精製した。LC/MS:[M+H]426.05[M+H]+。
18−4の調製と同様の方法を用いて化合物138−4を調製した。LC/MS:m/z 486.15[M+H]+。18−6の調製と同様の方法を用いて化合物138−5を調製した。LC/MS:m/z 619.25[M+H]+。18−7の調製と同様の方法を用いて化合物138−6を調製した。LC/MS:m/z 713.25[M+H]+。
18を調製するためのものと同様の方法を用いて138−6を脱保護することによって、化合物138を調製した。LC/MS:m/z 579.25[M+H]+。
(実施例A)
RSV抗ウイルス活性
わずかに改変を加えてSidwell and Huffman et al.,Appl.Microbiol.(1971)22(5):797〜801に記載のとおりにCPE還元アッセイを実施する。HEp−2細胞(ATCC#、CCL−23)を、アッセイの1日前に1,500細胞/30μL/ウェルの密度で384ウェル細胞プレート(Corning#3701)に播種する。Labcyte POD 810 Plate Assembler systemによって化合物を384ウェル細胞プレートに添加する。各試験化合物を、9点毎に1/3段階希釈を用いて100μM又は1μMから出発する最終濃度で384ウェル細胞プレートのウェルを複製するように提供する。37℃の水浴中Quick−thaw Respiratory Syncytial Virus(RSV)long strain(ATCC#VR−26)原液。使用準備が整うまで氷上に置く。ウイルスを培地で100TCID50/30μLの濃度に希釈し、30μLの希釈したRSVを384ウェル細胞プレートの関連ウェルに添加する。各プレート毎に、16ウェルを未感染未処理細胞コントロール(CC)として除外し、試験プレート1枚あたり9ウェルがウイルス複製(VC)のコントロールとしてウイルスのみを受け入れる。全てのウェルの最終DMSO濃度は1%である。プレートを37℃、5% CO2で5日間静置させる。
5日間インキュベートした後、全てのウェル内の細胞のCPEを観察する。細胞コントロールは、天然であり、細胞融合していてはいけない。ウイルスコントロールウェルの細胞は、ウイルスの細胞病理学的徴候(巨大細胞形成、合胞体)を示すはずである。6μLの細胞数測定キット8試薬(CCK−8、Dojindo Molecular Technologies Inc.、CK04−20)を各ウェルに添加し、これによって、デヒドロゲナーゼ活性検出を通して生存細胞数を測定するために比色分析アッセイを行うことが可能になる。3〜4時間インキュベートした後、製造業者の説明書に従ってバックグラウンドとして630nmフィルタを用いて、450nmの波長で分光分析プレートリーダーによって各ウェルの吸光度を測定する。化合物の各濃度における平均O.D.に基づいて、回帰分析を用いることによって、50%有効濃度(EC50)を計算する。
式(I)の化合物は、表A及びBに示すとおりRSVウイルスに対するアッセイにおいて活性である。表Aは、EC50値が1μM未満である化合物を含む。表Bは、EC50値が1μM以上かつ50μM未満である化合物を含む。本明細書に開示する他の試験した化合物は、50μM以上のEC50値を有していた。
(実施例B)
細胞毒性の測定
化合物の細胞毒性を決定するために、平行して、ウイルスを添加せずに7点毎に1/2段階希釈を用いて100μMから出発する連続最終濃度で384ウェル細胞プレートのウェルを複製するように、化合物のそれぞれを適用する。37℃、5% CO2で5日間細胞をインキュベートする。6μLのCCK−8を各ウェルに添加し、37℃のCO2インキュベータで3〜4時間インキュベートする。プレートを読み取って光学密度を得、これを用いて50%細胞毒性濃度(CC50)を計算する。
式(I)の化合物は、表C及びDに示すように細胞毒性ではない。表Cは、100μMを超えるCC50値を有する化合物を含む。表Dは、100μM以下及び10μM超のCC50値を有する化合物を含む。本明細書に開示する他の試験した化合物は、10μM未満のCC50値を有していた。
(実施例C)
RSVポリメラーゼ阻害アッセイ
Tris−HCl pH7.5、6mM MgCl2及び他の添加剤を含有する反応バッファ、並びにRNAオリゴヌクレオチド及び放射性ヌクレオチドを含む基質中10nMの組み換えRSV複合体の存在下で、標準的なRSVポリメラーゼアッセイを実施した。漸増濃度の阻害物質の存在下、30℃で2時間96ウェルプレートフォーマットにおいて標準的な反応物をインキュベートした。90μLの0.1M EDTAで反応を停止させ、反応生成物を「読み出し」96ウェルプレートに移した。プレートを洗浄後、放射性標識されたRNA生成物を、Trilux Topcountシンチレーションカウンタを用いて標準手順に従って検出した。データを非線形回帰(シグモイド)に当てはめることによって、酵素触媒率が50%減少した化合物濃度(IC50)を計算した。いくつかの独立した実験の平均からIC50値を得、表E及びFに示す。
表Eは、IC50が<1μMである化合物を含む。表Fは、IC50が<50μMである化合物を含む。
(実施例D)
RSVアッセイ
RSVサブゲノムレプリコン395 HeLa及びAPC126は、Apath(Brooklyn,NY)から許諾を受けており、これは、元々Center for Vaccines & Immunity,the Research Institute at Nationwide Children’s Hospital(Columbus,Ohio)のMark Meeples博士が開発したものである。サブゲノムRSVレプリコンを生成するために、完全長の組換えGFP発現(rg)RSVアンチゲノムcDNAから、SH、G及びFについての3つの糖タンパク質遺伝子を欠失させた。その場所に、ブラストサイジンSデアミナーゼ(bsd)遺伝子を挿入した。複数の工程を通して、HeLa細胞(395 HeLa)又はBHK細胞(APC126)内にRSVレプリコンを定着させた(APC126)。395HeLa細胞及びAPC126細胞の両方を、4500mg/L D−グルコース、L−グルタミン及び110mg/Lピルビン酸ナトリウムを含有するダルベッコ変性イーグル培地(DMEM)(Invitrogen、カタログ番号#11995−040)で培養した。10%(v/v)ウシ胎児血清(FBS)(Mediatech、カタログ番号35−010−CV)、1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン(Mediatech、カタログ番号30−002−CI)及び10μg/mLのブラストサイジン(BSD)(Invivogen、カタログコードant−bl−1)を、培地に更に補足した。加湿5% CO2雰囲気において、37℃で細胞を維持した。
RSVレプリコン細胞における50%阻害濃度(EC50)、90%阻害濃度(EC90)及び50%細胞毒性濃度(CC50)の決定は、以下の手順によって実施した。1日目、96ウェルプレートに1ウェル当たり5000個のRSVレプリコン細胞をプレーティングした。翌日、試験する化合物を、所望の最終試験濃度の100倍になるように100% DMSOに可溶化した。各化合物を、最大9つの異なる濃度に連続希釈(1:3)した。細胞培養培地で1:10希釈することにより、100% DMSO中化合物を10%(v/v)DMSOに低下させた。細胞培養培地で10%(v/v)DMSOに希釈した化合物のサンプル10μLを用いて、RSVレプリコン細胞を96ウェルフォーマットに処理した。最終DMSO濃度は1%(v/v)であった。細胞を、化合物と共に7日間(395 Hela)又は3日間(APC126)、37℃、5%CO2雰囲気においてインキュベートした。各アッセイにおいて、RSVレプリコンアッセイで予め特性評価されているポジティブコントロールを含めた。
Renilla Luciferase Assay System(Promega、カタログ番号E2820)を用いて、抗RSVレプリコン活性を測定した。アッセイプレートを上述のとおりに設定した。Perkin ElmerマルチラベルカウンターVictor3Vを用いて発光を記録した。Microsoft Excelの予測機能を用いて、薬物濃度に対する吸光度(OD)値の減少率のプロットから、未処理細胞のコントロール値に関連してRSVレプリコンRNAを50%低下させるのに必要な薬物濃度であるEC50を計算した。
395 HeLa又はAPC126細胞増殖アッセイ(Promega;CellTiter−Glo Luminescent Cell Viability Assay、カタログ番号G7572)を用いて細胞の生存率を測定した。CellTiter−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assayは、代謝的に活性な細胞の存在を示す、存在するATPの定量に基づいて培養物中の生存細胞数を測定するための均質な方法である。アッセイプレートを、レプリコンアッセイについて上述したものと同じフォーマットに設定した。CellTiter−Glo試薬(100μL)を各ウェルに添加し、室温で8分間インキュベートした。Perkin ElmerマルチラベルカウンターVictor 3Vを用いて発光を記録した。Microsoft Excelの予測機能を用いて、薬物濃度に対する発光値の減少率のプロットから、未処理細胞のコントロール値に関連して生存細胞を50%低下させるのに必要な薬物濃度であるCC50を計算した。
表Gは、EC50値が1μM未満である化合物を含む。表Hは、EC50値が1μM以上かつ50μM未満である化合物を含む。本明細書に開示する他の試験した化合物は、50μM以上のEC50値を有していた。
(実施例E)
組合せ試験
Renillaレポーターを含むRSV
ウミシイタケ(Renilla)ルシフェラーゼを発現するRSV(A2−RL−19F系統)は、Emory University(Atlanta,GA,USA)のMartin Moore博士が生成したものである。A2−RL−19F系統のインビトロにおけるウイルス動態は、野生型RSVと同様である(Hotard,A.L.,Virology(2012)434(1):129〜136を参照)。
ホスト細胞HEp−2はATCCより購入し(カタログ番号CCL−23)、細胞を、L−グルタミン及び15mM HEPESを含有するDMEM/Ham’s F−12 50/50 1×(Mediatech、カタログ番号10−092−CM)中で培養する。培地に、5%(v/v)FBS(Mediatech、カタログ番号35−010−CV)及び1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン(Mediatech、カタログ番号30−002−CI)を更に補足する。HEp−2細胞を、加湿した5%CO2雰囲気において37℃で維持する。
薬物処理及びウイルス投与
化合物の組合せの効果を判定するために、以下の手順に従う。1日目に、96ウェルプレートに1ウェル当たり20,000個のHEp−2細胞をプレーティングする。翌日、試験物質を、所望の最終試験濃度の200倍になるように100% DMSO(化学物質の場合)又は1×PBS(生体物質の場合)に可溶化する。続いて、化合物(A)又はその薬学的に許容される塩を、96ウェルプレートの「横方向」に、9つの異なる濃度に連続希釈(1:3)し、化合物(B)又はその薬学的に許容される塩を、96ウェルプレートの「縦方向」に、7つの異なる濃度に連続希釈(1:3)する。次いで、連続希釈した200倍の試験物質を細胞培地で1:10に希釈して20倍の試験物質を生成する。20倍の試験物質の5μLのアリコートを、90μLの既存の培地とともに、チェッカーボード様式で細胞に添加する。参照コントロールとして用いる化合物それぞれを単独で滴定するためにもスペースを割り当てる。試験物質を12時間プレインキュベートした後、A2−RL−19F系統をMOI 0.5でプレートに添加し、5% CO2中37℃で2日間更にインキュベートする。
抗RSV活性の測定
Renilla Luciferase Assay System(Promega、カタログ番号E2820)を用いて、抗RSVレプリコン活性を測定する。アッセイプレートを上述のとおりに設定する。Perkin ElmerマルチラベルカウンターVictor3Vを用いて発光を記録する。
細胞生存アッセイ
Promega CellTiter−Glo Luminescent Cell Viability Assay、カタログ番号G7572)を用いて細胞の生存を測定する。CellTiter−Glo(登録商標)Luminescent Cell Viability Assayは、代謝的に活性な細胞の存在を示す、存在するアデノシン三リン酸(ATP)の定量に基づいて培養物中の生存細胞数を測定するための均質な方法である。アッセイプレートは、細胞生存アッセイにウイルスを添加しないことを除いて、抗RSVアッセイと同じフォーマットに設定する。CellTiter−Glo試薬の100μLのアリコートを各ウェルに添加し、室温で8分間インキュベートする。Perkin ElmerマルチラベルカウンターVictor3Vを用いて発光を記録する。
データ解析
抗RSV活性及び細胞生存の両方についてN=5で各実験を行う。5つの実験から得られたレプリコン値の平均阻害率(%)を求め、抗RSV活性については、アイソボログラム解析及び/又はPrichardモデルの2つの薬物相互作用解析モデルを用いて解析する。
アイソボログラム解析
薬物−薬物の組合せの効果を、Chou及びTalalayの方法に基づいたコンピュータプログラムであるCalcuSyn(Biosoft,Ferguson,MO)を使用して実験データを解析するLoewe相加性モデルによって評価する。各実験的組合せについて組合せ指数(CI)値及びアイソボログラムを計算する。<1、1及び>1のCI値は、それぞれ、相乗作用、相加作用及び拮抗作用を示す。相乗効果の分類では、CI<0.1は、非常に強い相乗効果、0.1〜0.3のCIは、強い相乗効果、0.3〜0.7のCIは、相乗効果、0.7〜0.85のCIは、中等度の相乗効果であるとみなされる。抗ウイルス活性の相互作用を具現化するために、相加的、相乗的及び拮抗的な薬物効果をグラフィックで表すアイソボログラム解析も用いられる。この表現では、1つの薬物の有効濃度(EC)の値を一方の軸上にプロットし、第2の薬物の対応するEC値を第2の軸上にプロットする。これら2点を結ぶ線は、これら薬物の効果が相加的であると仮定して、同等なEC値に達するのに必要となる組合せにおける各薬物の量を表す。
Prichardモデル(MacSynergy II)
MacSynergy IIソフトウェアは、M.Prichard博士(University of Michigan)の厚意により提供されている。このプログラムは、Bliss独立性モデルを用いて2つの阻害剤のチェッカーボード組合せから得られる全てのデータ点の薬物相互作用を3次元的に試験することを可能にする。信頼限界は、反復データから求める。95%信頼限界(CL)が理論上の相加的表面とは重ならない場合、2つの薬物間の相互作用は、相加作用とは有意に異なる。相乗作用又は拮抗作用の量を求め、3次元グラフィックで描写し、2つの薬物の濃度の変化毎の相乗作用又は拮抗作用の相対量を表すことができる。相乗作用及び拮抗作用の量は、両化合物が異なる標的に独立して作用すると仮定したBliss独立性モデルに基づくものである。Bliss独立性モデルの下で予想される部分応答のセットfaABは、faAB=faA+faB−faA・faB(faA及びfaBは、可能性のある応答の割合、例えば、それぞれ量dA及びdBにおける化合物A及びBの阻害率(%)を表す)として計算され、量(dA+dB)における化合物A及びBの組合せの阻害率(%)を示す。faAB>faA+faB−faA・faBである場合は、Bliss相乗作用を有する。faAB<faA+faB−faA・faBである場合は、Bliss拮抗作用を有する。95%の相乗作用/拮抗作用量は、観察される阻害率と、Bliss独立性モデルの下でのfaABの予想に対する95%信頼限界との差の総和である。データ解析にはMacSynergy IIを使用する。
MacSynergy II量の説明:<25μM2%=相加効果、25〜50μM2%=軽度の相乗効果、50〜100μM2%=著しい相乗効果、>100μM2%=強い相乗効果。
更に、上記の説明は、明確さ及び理解を助ける目的で実例及び例としてある程度詳細に説明したものであるが、当業者には、本開示の趣旨から逸脱することなく多くの、また様々な変更を行い得る点が理解されるであろう。したがって、本明細書に開示される形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定する意図はなく、むしろ、本発明の真の範囲及び趣旨に付随する全ての変更例及び代替例も包含することが意図されていることが、明確に理解されるべきである。