JP2018504336A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、複数のストラットを有するラチスガーダとして設計された少なくとも一つの水平に延びるクレーンガーダを有し、このクレーンガーダ上をホイスト付きクレーントロリが移動することのできるクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンであって、ストラットの少なくとも幾つかがシート状の扁平な設計を有し、扁平ストラットの各々がいずれの場合もクレーンガーダの長手方向に対し直角に延びる平面状の主面を含み、ストラットの各長辺部で第一凹部および第二凹部が主面に設けられて成るクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンに関する。
このタイプのクレーンは、独国特許出願公開第102012102808A1号から公知である。これに関連して、ストラットは勾配屋根の形で対として配置され、各ストラット対のストラット間に垂直に延びる支柱が設けられる。クレーンガーダの上ブームおよび下ブームは、ストラットおよび支柱を介して互いに連結される。さらに、ストラットは補強のため長辺部に屈曲縁を持つ。長辺部の屈曲縁は、下方の第一凹部と上方の第二凹部との間に副面が形成され、いわゆる座屈防止手段として主面と隣接し、主面に対して略直角に折り曲げられ、かつクレーンガーダの長手方向に対して直角に向き付けられることを意味する。
それに関して、傾斜状にまたは斜めに延びるラチス構造の支持要素は一般的にストラットとみなされる。このようにして、ラチス構造のストラットは、純粋に垂直に延びて支柱と呼ばれる支持要素とは異なる。さらに、扁平ストラットまたは平面状ストラットは、それらの長手軸線方向の力、およびしたがってそれらの平面状の主面の延長面内の力を吸収することが好ましい。このタイプの扁平要素または扁平支持構造は力学ではディスクと呼ばれる一方、それらの延長面または主面に対して直角に装着される扁平要素はプレートと呼ばれる。ディスクおよびしたがって本発明の平面状ストラットもまた、例えば棒または棒状の支柱およびストラットとは、それらの厚さの寸法がディスクの平面状延長部を決定する長さおよび幅の寸法より実質的に小さいため、異なる。したがって、扁平ストラットは平面状ストラットまたはディスクストラットとも呼ばれる。
独国特許出願公開第3222307A1号は、ラチスガーダとして設計された扁平ストラットを持つ橋桁を開示している。
さらなるラチスガーダは、米国特許第327360A号および独国特許出願公開1907455A号から公知である。
本発明の目的は、少なくとも一つの改良されたクレーンガーダを有する、対応するクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンを提供することである。
この目的は、請求項1に記載の特徴を有するクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンによって達成される。従属請求項2ないし12は本発明の有利な実施形態を記載する。
複数のストラットを有するラチスガーダとして設計された少なくとも一つの水平に延びるクレーンガーダを有し、このクレーンガーダ上をホイスト付きクレーントロリが移動することのできるクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンであって、ストラットの少なくとも幾つかがシート状の扁平な設計を有し、扁平ストラットの各々がいずれの場合もクレーンガーダの長手方向に対し直角に延びる平面状の主面を含み、ストラットの各長辺部で第一凹部および第二凹部が主面に設けられて成るクレーン、特に橋型クレーンまたは門型クレーンの場合、少なくとも一つのクレーンガーダは、少なくとも第一凹部と第二凹部との間の扁平ストラットの少なくとも幾つかにより、屈曲縁無しに長辺部が形成されるため、有利に改良される。このようにして製造費をさらに低減することができる。好ましくは円形の凹部により、主面は長手軸線に対して直角方向に狭められ、それによってこれらの領域でストラットは各々一種の膜接合体を形成し、ストラットを通る力の流れの最適化を達成する。従来の扁平ストラットの場合、第一凹部と第二凹部との間に副面または膜接合体を形成するために、面倒な縁部の屈曲または長辺部の湾曲が必要であるが、屈曲縁の無い平面ストラットの場合、これを省くことが可能である。このようにして、クレーンガーダの長手方向に対し直角に延びる主面の寸法、特に長さおよび幅は、単に板金の厚さの適切な選択のみによって、自由に選択することができ、有利である。さらに、板金の構造的に不必要な領域が省かれ、それに伴って材料が節約されるため、本発明に係るストラットを用いて製造されるクレーンガーダは、著しく低減された固有重量を有する一方、最適化された耐荷力を維持する。
さらなる実施形態では、長辺部はその全長にわたって屈曲縁無しで形成される。このようにして、製造費をさらに低減することができる。
簡単な構造により、屈曲縁の無い長辺部は、それぞれの主面の平面内にだけ延びるようにすることができる。
上述の利点は、全てのストラットの長辺部を屈曲縁無しで形成することによってさらに増強することができる。この目的のために、従来のラチス構造と比較して、全てのストラットはシート状の扁平な設計をも有するという事実のため、個別に適応される全ての棒状ストラットまたは作製が面倒な副面を持つ扁平ストラットは、本発明に係る一体的な扁平ストラットに置き換えることができる。各扁平ストラットは手間のかかるさらなる製造工程無しにレーザ切断鋼板から作製されるので、これは製造上かなり有利になる。適切なレーザ切断を使用するだけで、ストラットを任意の構成にすることが可能になる。
特に有利なことに、少なくとも一つの第一ストラットおよび一つの第二ストラットはストラット対を形成し、かつクレーンガーダの長手方向に対し直角方向に見て、互いにX字状に配置することができる。ラチス構造を持つ公知のクレーンガーダとは対照的に、このようにして改良されたクレーンガーダは、クレーンガーダに要求される安定性を確保するために支柱を使用する必要が無いことを特徴とする。こうして、部品数をかなり低減することができ、かつ材料を節約することができる。同時に、公知のラチスクレーンガーダと比較してねじり剛性を高めることができる。扁平ストラットおよびクレーンガーダの個々の領域の座屈のリスクを、交差ストラットのX字状配置構成によって低減させることもできる。
簡単な構造により、各ストラット対の二つのストラットは各々、長辺部の一方に切抜き部を含み、かつ二つのストラットは二つの切抜き部によって一体に嵌め合わされるようにすることができる。
クレーンの簡単な製造は、各ストラット対の二つのストラットが切抜き部の領域で一体に溶接されることで達成される。
有利なことに、各ストラット対のストラットの切抜き部は、X字状に配置されたストラットの相互に割り当てられた長辺部が面一構成に配置されるように形成することもできる。こうして、各ストラット対の二つのストラットの特に均一でありかつしたがって確実な相互支持が達成される。
構造が簡単な実施形態では、切抜き部はそれぞれの長辺部からストラットの長手軸線の方向に、好ましくは長方形に、特に長手軸線まで延び、かつ好ましくはストラットの長さの半分の領域に配置することができる。
簡単な構造により、少なくとも一つの第一ストラットおよび一つの第二ストラットはストラット対を形成し、かつクレーンガーダの長手方向に対し直角方向に見て、互いにV字状に配置することができる。
構造および製造技術に関して特に有利に設計された橋型または門型クレーンは、クレーンガーダが、その長手方向に一直線に延びる少なくとも一つの上ブームと、上ブームと平行に配置された少なくとも一つの下ブームとを含み、上ブームおよび下ブームが、クレーンガーダの長手方向に配置された複数のストラットを介して互いに連結されることで達成される。
さらに有利な実施形態では、クレーンは、互いに距離を置いて平行に配置された二つのクレーンガーダを含むことができる。
本発明の例示的実施形態について、図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
橋型クレーンを用いて下述する説明は、門型クレーンのような他のタイプのクレーンにも同様に適用される。
図1は、単一ガーダ橋型クレーンとして設計されたクレーン1を示す。クレーン1は、水平方向に向き付けられ、かつその長手方向LRに長さLにわたって延びる、ラチスガーダとして設計されたクレーンガーダ2を含む。
第一および第二走行歯車装置7、8がガーダの相互に対向する端部に取り付けられ、クレーン1のクレーンガーダ2は、平面図で見たときに実質的にダブルT字形であるクレーンブリッジを形成する。走行歯車装置7、8により、クレーン1は、図示しないレール上を、クレーンガーダ2の長手方向LRに対し直角の水平移動方向Fに移動することができる。レールは従来通り、地面に対して上昇した位置に配置され、この目的のために、例えば適切な支持構造を介して持ち上げることができ、あるいは相互に対向する建物の壁に取り付けることができる。クレーン1またはそのクレーンガーダ2を移動させるために、第一走行歯車装置7は第一電動モータ7aによって駆動され、第二走行歯車装置8は第二電動モータ8aによって駆動される。クレーントロリ9はケーブル牽引装置として形成されたホイストによってクレーンガーダ2に吊設され、前記クレーントロリは、図示しない走行歯車装置によって、クレーン1の移動方向Fに対し直角に、かつクレーンガーダ2の長手方向LRに移動することができる。クレーントロリ9はクレーンガーダ2の下ブーム4に沿って、そこから横方向に突出する走行面4c上を移動することができる。クレーン1はさらに、クレーン制御装置10とそれに接続されたペンダント制御スイッチ11とを備え、それによりクレーン1および電動モータ7a、8aおよびケーブル牽引装置付きクレーントロリ9は、互いに別々に起動しかつ動作することができる。これに関連して、クレーントロリ9に配置されたケーブル牽引装置の荷取り手段は昇降することができる。
図2は、図1のクレーン1用の本発明に係るクレーンガーダ2の一部分の斜視図を示す。クレーンガーダ2のラチス構造は基本的に上ブーム3と、下ブーム4と、それらの間に斜めに延びる複数のストラット5とを含み、それを介して上ブーム3は下ブーム4に固定的に連結される。ストラット5はシート状の扁平な設計を有し、屈曲縁無しで形成され、クレーンガーダ2の長手方向LRに対して直角方向に見てX字状に対を成して配置される。ストラット5のX字状配置構成およびストラット5の構造は、以下で詳細に説明する。
加えて、クレーンガーダ2のラチス構造は、上ブーム3および下ブーム4の対向端部にそれぞれ端部片6を介して取り付けられる(図1参照)。これらの端部片6によって、上ブーム3および下ブーム4は連結されて枠体を形成する。さらに、走行歯車装置7、8が端部片6に取り付けられる。
上ブーム3および下ブーム4は各々、相互に平行にかつ相互に間隔を置いて、クレーンガーダ2の長手方向LRに走行歯車装置7、8の間に直線状に延びる。これに関連して、上ブーム3および下ブーム4は相互に垂直方向に間隔を置いて配置される。上ブーム3は、水平面内に水平方向に相互に間隔を置いて配置された二つの第一および第二上ブームプロファイル3d、3eから構成される。二つの上ブームプロファイル3d、3eは各々、垂直方向下向きの脚部3aとそれに対して直角に配置された水平フランジ3fとを持つL字状または角ばったプロファイルのガーダから形成される。上ブームプロファイル3d、3eのフランジ3fは、ストラット5の上端面と水平な面内にあることが好ましい。同様に、下ブームは二つの下ブームプロファイル4d、4eによって形成される。上ブーム3の下向きの脚部3aおよび下ブーム4の上向きの脚部4aは相互に向き合う。長手方向LRに見た上ブーム3または下ブーム4の最外縁間の間隔はまた、クレーンガーダ2の幅Bをも生成する(図3参照)。代替的に、下ブーム4は、略U字状プロファイルの形状の断面が生成されるように、二つの垂直方向に直立した脚部4aと、脚部4aを連結する水平フランジ4fとを持つ単部品の扁平プロファイル4bによって形成することもできる。これに関連して、扁平プロファイル4bのフランジ4fは横方向に脚部4aを超えて延びる(図3をも参照)。扁平プロファイル4bのフランジ4fの相互に対向する端部は各々、クレーントロリ9の走行歯車装置のための走行面4cを形成する。上ブーム3はまた、基本的に対応する扁平プロファイル3bからも形成することができる。
クレーンガーダ2の長手方向LRに見て二つの端部片6のうちの一方から始めて、X字状に配設された複数のストラット対が設けられ、各対は第一ストラット5hおよび第二ストラット5iを含む。長手方向LRに見て、ストラット5のそれぞれの対を成すX字状配置構成は、クレーンガーダ2の他方の端部片6の形の反対側の端に達するまで繰り返される。
図2に実施例として参照符号が付けられたストラット対は、クレーンガーダ2の両端の間に配置される。このストラット対の第一ストラット5hは、第一上接合点OK1で上ブーム3に溶接され、第二ストラット5iは第一下接合点UK1で下ブーム4に溶接される。したがって第一ストラット5hは下ブーム4の第二下接合点UK2まで斜め下方に延び、第二ストラット5iは上ブーム3の第二上接合点OK2まで斜め上方に延びる。
互いにX字状にかつ相互に交差して配置できるようにするために、各ストラット対の二つのストラット5hおよび5iは各々、スロット状の切抜き部5gを有する(図4参照)。切抜き部5gによって、二つのストラット5hおよび5iは一体に嵌め合わされて、交差領域KBを形成する。ストラット対の二つのストラット5hおよび5iの確実な相互支持を確保するために、ストラット5hおよび5iは一体に嵌め合わされるだけでなく、追加的に、二つの切抜き部5gに沿って延びる溶接シームSによって交差領域KBで互いに溶接することもできる。
各ストラット5は、長手方向LRに平行に延びる上ブーム3および下ブーム4に対し直角に延びる概念的垂直作業面に対して取付け角度αに傾斜する。これに関連して、取付け角度αは、それぞれのストラット5の平面状の主面5aと作業面とによって形成される。分かり易くするために、取付け角度αは主面5aと作業面内にある基準線HLとの間に標記される。取付け角度αは35°から55°の範囲内であることが好ましく、特に45°が好ましい。組立て前のクレーンガーダ2の長さLに応じて、取付け角度αは、各々同じ長さの偶数個のストラット5が同じ取付け角度αで使用され、かつ全てのストラット5を同じようにX字状に配置することができるように決定されることが好ましい。
ストラット5のX字状配置構成は、相応して多数の上接合点OKおよび下接合点UKを生じ(図1参照)、それによりクレーントロリ9用のレールとして役立つ下ブーム4または上ブーム3は弛みおよび座屈に対して補強され、クレーンガーダ2全体が補強され安定化する。このようにして、上ブーム3と下ブーム4との間の支持のためにストラット5に加えて垂直支柱を使用する必要性を無くすことが可能である。
ストラット5はクレーンガーダ2のラチス構造内で、その主面5aがクレーンガーダ2の長手方向LRに対し直角に延びるように、向き付けられる。さらに、ストラット5は、それらの下部第一ストラット端5eが下ブーム4の二つの垂直上向き脚部4aの間にくるように配置される。それらの上部第二ストラット端5fでは、ストラット5は、上ブーム3の二つの垂直下向き脚部3aの間に配置される。これに関連して、上ブーム3はその脚部3aの内側が、かつ下ブーム4はその脚部4aの内側が、それらと平行に延びるストラット5の長辺部5bに当接する。ストラット5は、それらの長辺部5bの領域における対応接触部位だけに形成される溶接シームSに沿って、脚部3a、4aに溶接される(図3参照)。クレーンガーダ2の長手方向LRに対して直角方向に見て、上ブーム3または下ブーム4それぞれの脚部3a、4aの間には、一つのストラット5だけが設けられる。
図3は図2のクレーンガーダ2の断面図を示し、その断面は、二つの隣接するストラット対の間を垂直方向にかつ長手方向LRに対し直角に延びる。したがって、図3は、図2を用いて描いたストラット対の交差領域KBの略図を示す。これに関連して、ストラット対の第一ストラット5hの上半分、および第一ストラット5hと同様に構成された第二ストラット5iの下半分が図示され、それにより全ての扁平ストラット5の構成原理を明瞭に見ることができる。
ストラット5は、細長い形状と略長方形の断面を持つ主面5aとを備えた板金プロファイルとして形成される。ストラット5は、主面5aを形成する鋼板からレーザ切断によって作製することが好ましい。主面5aは、長手軸線LAと平行に延びる長辺部5bによって実質的に画定され、ストラット5の長手軸線LAに沿って延びる。少なくとも中間領域では、ストラット幅SBを持つストラット5の主面5aは、クレーンガーダ2の長手方向LRに対し直角にクレーンガーダ2の幅Bの少なくとも半分にわたって延びる。幅Bは、長手方向LRに見て、下ブーム4の、あるいは図3に示すクレーンガーダ2の場合は上ブーム3の、特に長手軸線LAから外方に向き付けられたフランジ3f、4fの最外点間の間隔に相応する。
相互に対向する下部第一および上部第二ストラット端5eおよび5fの領域で、いずれの場合も、下部第一凹部5cおよび上部第二凹部5dはそれぞれ、ストラット5の二つの長辺部5bに設けられる。長手軸線LAに対して直角方向の主面5aの狭幅化は、各ストラット端5e、5fの領域の凹部5c、5dによって生み出され、それによってストラット5は各々、これらの領域に一種の膜接合体を形成する。第一および第二凹部5c、5dは丸みを帯びており、円弧の形状であることが好ましく、かつクレーンガーダ2の上ブーム3または下ブーム4へのストラット5の取付けに関して、ストラット端5eおよび5fの領域で溶接されるストラット5を通る力の流れを最適化させ、かつその位置における溶接シームSまたは関連する溶接シームランアウトを見せる。この目的のために、凹部5c、5dは脚部3a、4aの外側に、しかしそれらに隣接して位置することが好ましい。
図3に示す略図では、二つのストラット5hおよび5iのスロット状の切抜き部5gは隠蔽され、したがって図示されない。切抜き部5gの形成については、以下で図4を用いて説明する。しかし、図3はすでに、各ストラット対のストラット5hおよび5iにおける切抜き部5gが、それによって一体に嵌め合わされてX字状に配設されるストラット5hおよび5iを、それらの相互に割り当てられる長辺部5bの面一構成により配置することができるように形成されることを、示している。二つのストラット5hおよび5iの切抜き部5gは各々、この目的のために、対応する長辺部5bから長辺部5bに対し直角に、おおよそ長手軸線LAまで切抜き部の長さALに延びる。X字状の配置構成および交差領域KBの形成のために、図示するストラット対の二つのストラット5hおよび5iを一体に嵌め合わせることができるようにするため、ストラット5hおよび5iは、切抜き部5gが各々ストラット5hおよび5iの相互に対向する長辺部5bに位置するように、配置されなければならない。このようにして一体に嵌め合わされたストラット5hおよび5iを溶接するために、ストラット幅SB全体を通過する溶接シームSは次いで、二つの切抜き部の長さALに沿って延びる。長手方向LRに見られる通り、ストラット5hおよび5iは交差領域KBの両側を溶接されることが好ましい。
さらに、各切抜き部5gはストラットの全長に対して中心にあり、すなわち二つの長辺部5bの一方におけるストラットの長さの半分の領域に配置される。代替的に、切抜き部5gはストラットの全長に対して中心から外れた位置に配置され、したがって交差領域KBもX字状のストラット対の半分の高さに配置されないことも実現可能である。
さらに、ストラット5を上ブーム3および下ブーム4それぞれに溶接する前に脚部3aおよび4aそれぞれに配置するために、下部第一ストラット端5eおよび/または上部第二ストラット端5fで、主面5aに長方形のスロット(図示せず)を設けることができる。同様に、二つの脚部3aまたは二つの脚部4aを相互に等距離に配置せず、次いで長辺部5bもまた、脚部3aおよび4aそれぞれに当接させてそれらに溶接することができるようにするために、ストラット端5e、5fの領域で相互に異なる距離に相応する間隔を置いて配置することが実現可能である。
図4は、図2に係るクレーンガーダ2のストラット5の略図を示す。特に、ストラットの全長に対して中心にある主面5aの切抜き部5gの位置が示される。切抜き部5gは、切抜き部の幅ABを持つ略長方形として二つの長辺部5bの一方から長手軸線LAまで延びる。切抜き部の幅ABは少なくとも、ストラット5の主面5aの板金の厚さに相応するものである。それは、ストラット5が一体に嵌め合わされてストラット対を形成するときに、これを受容できるようにするためである。また、凹部5c、5dによって形成される膜接合体は、長手軸線LAの方向に見て、切抜き部5gとそれぞれのストラット端5eまたは5fとの間に配置されることも見ることができ、該ストラット端は、設置された状態で脚部3aまたは4aの間に溶接される(図3参照)。
図1ないし4に示す例示的実施形態では、長辺部5bは、その全長にわたって、かつしたがってストラットの全長にわたって屈曲縁無く形成される。したがって、長辺部5bおよび主面5aは主面5aによってスパンされる共通の平面内にあり、いわゆる座屈防止手段を形成する長辺部5bの屈曲縁は設けられない。
図1ないし3に示したX字状配置構成に代わるものとして、扁平で屈曲縁の無いストラット5の異なる配置構成、例えば対を成すV字状配置構成(図示せず)も実現可能である。これに関連して、ストラット5は上ブーム3と下ブーム4との間に自由に延び、X字状配置構成のように相互に支持されない。さらに、ストラット5はその場合、ストラットがそれらの長手軸線LAに対して鏡面対称に形成され、かつ切抜き部5gを持たないという点で、X字状のストラット対に用いられる設計とは異なる。特に、屈曲縁の無いストラット5の場合に、上述した膜接合体が必ず設けられる。しかし、屈曲縁の無いストラット5でストラット全長が長い場合、例えばV字状配置構成の屈曲縁の無いストラット5の場合、上ブーム3と下ブーム4との間の支持のために、ストラット5に加えて、個々のストラット5またはストラット対の間にクレーンガーダ2の長手方向LRに配設され、かつ同様に上ブーム3および下ブーム4を互いに固定連結する、複数の垂直に延びる支柱をも設けることも基本的に実現可能である。支柱はストラット5と同様に扁平であることが好ましく、かつ上ブーム3および下ブーム4に溶接される。しかし、ストラット5のストラット全長が短い場合、支柱による支持は不要である。
言うまでもなく、クレーン1は単一ガーダクレーンとしてだけでなく、二重ガーダクレーンとしても設計することができ、その場合、それに相応してクレーンは本発明に係る二つのクレーンガーダ2を含み、その端部に今度は、平面図に見られる通り枠体が形成されるように、走行歯車装置7、8が従来通りに取り付けられる。しかし、これに関連して、クレーントロリ9は必ずしもクレーンガーダ2の下ブーム4に吊設されず、二つのクレーンガーダ2の上ブーム3上を走行することもできる。したがって、クレーンガーダ2の間の中心に配置されたクレーントロリ9は、クレーンガーダ2の長手方向LRおよび二つのクレーンガーダ2の間を移動することができる。これに関連して、クレーントロリ9に配置されたケーブル牽引装置の荷取り手段を二つのクレーンガーダ2の間で昇降させることができる。
1 クレーン
2 クレーンガーダ
3 上ブーム
3a 脚部
3b 扁平プロファイル
3d 第一上ブームプロファイル
3e 第二上ブームプロファイル
3f フランジ
4 下ブーム
4a 脚部
4b 扁平プロファイル
4c 走行面
4d 第一下ブームプロファイル
4e 第二下ブームプロファイル
4f フランジ
5 ストラット
5a 主面
5b 長辺部
5c 第一凹部
5d 第二凹部
5e 第一ストラット端
5f 第二ストラット端
5g 切抜き部
5h 第一ストラット
5i 第二ストラット
5j 副面
5k 第三凹部
5l 第四凹部
6 端部片
7 第一走行歯車装置
7a 第一電動モータ
8 第二走行歯車装置
8a 第二電動モータ
9 クレーントロリ
10 クレーン制御装置
11 ペンダント制御スイッチ
α 取付け角度
AL 凹部の長さ
B 幅
F 移動方向
KB 交差領域
L 長さ
LA 長手軸線
LR 長手方向
OK 上接合点
OK1 第一上接合点
OK2 第二上接合点
S 溶接シーム
SB ストラット幅
UK 下接合点
UK1 第一下接合点
UK2 第二下接合点
2 クレーンガーダ
3 上ブーム
3a 脚部
3b 扁平プロファイル
3d 第一上ブームプロファイル
3e 第二上ブームプロファイル
3f フランジ
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4a 脚部
4b 扁平プロファイル
4c 走行面
4d 第一下ブームプロファイル
4e 第二下ブームプロファイル
4f フランジ
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5a 主面
5b 長辺部
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5f 第二ストラット端
5g 切抜き部
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5i 第二ストラット
5j 副面
5k 第三凹部
5l 第四凹部
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10 クレーン制御装置
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α 取付け角度
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OK1 第一上接合点
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