JP2018174725A - 香味油の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】出汁の抽出残渣という資源の有効利用を図りつつ、同時に、魚節香味油を製造するにあたり、抽出する原料が出汁抽出残渣の乾燥物であるにも関わらずに満足のいく魚節の風味を有する香味油を、併せて、効率の良いその製造方法を提供する。【解決手段】下記1)、2)及び3)の工程:1)魚節から、出汁を70℃よりも高い温度の水で5分間を超え50分間以下の時間で抽出した後に、固液分離して魚節出汁抽出残渣を得る工程;2)前記魚節出汁抽出残渣を180℃以上320℃以下の温度の熱風に曝露して、魚節出汁抽出残渣の水分が10質量%以下になるまで乾燥させて、魚節出汁抽出残渣乾燥物を得る工程;及び3)さらに、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物を、100℃以上140℃未満の温度で、且つ15分間以上45分間以下の時間でオイル抽出する工程:から成ることを特徴とする、魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、魚節の風味を有する香味油を得るにあたり、オイル抽出に用いる原料が魚節出汁抽出後の残渣の乾燥物であるにも関わらず、魚節風味に満足のいく香味油を得る方法に関する。
魚節は和食の基本食材であり、熱水で出汁を抽出してつゆやみそ汁などに利用されるため、つゆ等の製造では魚節出汁の抽出残渣が大量に生成していた。抽出残渣は産業廃棄物として扱われることも多いが、肥飼料として利用されたり、たん白加水分解物の原料として酸加水分解に供されたりするなど、資源再利用の努力がなされているものの、十分に利用されているとは言い難いという状態であった。
ところで、近年、例えばドレッシング等のような、油脂を主体とした食品が増えている。このような油脂食品へ魚節出汁の風味を付与する場合、出汁そのものは水溶液であるため、そのままでは利用が難しい。そこで、これまでに、魚節の香味油の製造方法がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1には、節類を、塩分を含有するアルコール水溶液で抽出して抽出液を得、この抽出液を食用油脂と接触させて、魚節類の香味成分を食用油脂に付与することで、魚節類香味オイルを得る方法が提案されている。
また、特許文献2には、例えば鰹節などの香味物質中の香気成分を、液体状態あるいは超臨界状態の二酸化炭素中に溶解・移行させ、次いで、得られた香気成分含有二酸化炭素を気化させて食用油に接触させて、香気成分を食用油に吸収させる香味油の製造方法も提案されている。
また一方では、魚節について、これを一度水性液に接触させた後に再び水分をとばして食品素材として利用する技術として、例えば、特許文献3では、粉粒状または薄片状の魚節を水性液に接触させた後に、焙乾あるいは乾燥および燻付けすることで、魚節らしい香りや風味が非常に強く、香りのバランスが取れ、かつ均一な品質を有する風味原料を効率よく製造できる旨が記載されている。
特開2003−180247号公報 特開平06−125707号公報 特開2012−143168号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、得られる製品の品質は良いものの、通常のオイル抽出工程よりも製造工程が多く、複雑であることが課題であった。
また、特許文献2に記載の技術においては、その実施にあたっては超臨界抽出装置のような複雑かつ大掛かりな設備が必要であり、容易且つ効率的に生産することが難しいという課題があった。
さらにまた、特許文献3に記載の技術においては、魚節を水性液に接触させた後に、焙乾あるいは乾燥及び燻付けする工程が必要、すなわち、乾燥のみならず煙により燻すことも必要であり、コスト高となってしまうことが課題であった。
そこで本発明は、出汁の抽出残渣という資源の有効利用を図りつつ、同時に、魚節香味油を製造するにあたり、抽出する原料が出汁抽出残渣の乾燥物であるにも関わらずに満足のいく魚節の風味を有する香味油を、併せて、効率の良いその製造方法を提供することにある。
食品の製造では、一般的に、抽出に用いる原料素材の品質が高いほど、得られる抽出物の品質も高くなることは、当然のこととして良く知られている。魚節風味の良好な香味油の製造においても、このことは当たり前であると考えられてきた。このため、魚節出汁の抽出残渣がオイル抽出に好適であるということは従来ほとんど考えつかないことであった。
それにもかかわらず、本発明においては、魚節の風味を有する香味油の製造においては、意外なことに、魚節そのものをオイル抽出に使用するよりも、出汁を抽出した残渣を乾燥させてオイル抽出に供したほうが、満足のいく魚節の風味を有する香味油が得られることが見出された。
さらに本発明者らは、得られるオイル抽出物の風味の可否が、オイル抽出に用いる魚節出汁抽出残渣乾燥物の酸価(以後、AVという)によって制御されることも見出した。
AVは油脂中の遊離脂肪酸量を示す値であり、脂質の加水分解が進行するとAVは上昇する。魚節(かつお節)の削りぶしのAVは35〜52程度であることが知られている(特開平8−332021号公報)。
しかしながら、魚節出汁を抽出した後の残渣の乾燥物のAVについては、ほとんど知見が無かった。
脂質の加水分解反応は化学反応であるため、高温下では促進される。通常、出汁は、魚節を80〜100℃の熱水で抽出して得る。このため、魚節はこの高温に曝され、その後固液分離されて出汁抽出残渣となる。さらにこれを熱風乾燥などで乾燥させた場合、この乾燥物のAVは、高く維持され、もともとの魚節のAVと同程度か、変化したとしても、低い値になることはないものと思われた。
ところが出汁の抽出後の残渣の乾燥物のAVは、もとの魚節のAVよりも低くなり、このことはほとんど知られていないことであった。
また、乾燥を、より高い温度の熱風で行うほど、得られる魚節出汁抽出残渣乾燥物のAVは高くなると予想された。
しかしながら、予想外なことに、温度の低い熱風下で乾燥させて得られた乾燥物ほどAVは高くなったのである。
本発明者等は以上の知見に基づき、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
下記1)、2)及び3)の工程:
1)魚節から、出汁を70℃よりも高い温度の水で5分間を超え50分間以下の時間で抽出した後に、固液分離して魚節出汁抽出残渣を得る工程;
2)前記魚節出汁抽出残渣を180℃以上320℃以下の温度の熱風に曝露して、魚節出汁抽出残渣の水分が10質量%以下になるまで乾燥させて、魚節出汁抽出残渣乾燥物を得る工程;及び
3)さらに、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物を、100℃以上140℃未満の温度で、且つ15分間以上45分間以下の時間でオイル抽出する工程:
から成ることを特徴とする、魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法に関する。
本発明の製造方法において好ましい態様は、前記3)のオイル抽出する工程は、魚節出汁抽出残渣乾燥物と魚節粉末とを混合して行うことを特徴とする。
また本発明の製造方法において好ましい態様は、前記混合は、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物100質量部に対して、魚節粉末を0質量部以上100質量部以下の割合で行うことを特徴とする。
さらにまた本発明の製造方法において好ましい態様は、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物は、10以上40以下の酸価を有することを特徴とする。
また本発明の好ましい態様は、前記魚節粉末は、魚節荒節の表面を0.1質量%以上20質量%以下の範囲で略均等に削り出した削り粉であることを特徴とする。
さらにまた本発明の好ましい態様において、前記魚節粉末の原料魚は、鰹、宗田鰹、鯖、鰯、鯵及び鮪から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする。
また本発明の別の態様は、魚節出汁抽出残渣乾燥物が10以上40以下の酸価を有することを特徴とする。
本発明において、魚節出汁抽出残渣とは、70℃よりも高い温度の、好ましくは80℃以上100℃以下の温度の水中に、又は熱水中に、およそ5分間を超え50分間以下の時間の間、好ましくは10分間以上50分間以下の時間の間、魚節を浸漬することによって出汁を抽出した後に、固液分離して得られる残渣を指す。
抽出温度が70℃以下であると、最終的に得られる香味油が、十分な魚節の風味を有していないおそれがある。
出汁の抽出に用いる粉砕物サイズは特に制限ないが、後の乾燥工程での乾燥効率を上げるうえで、粉砕物は10mmメッシュパス物であることが好ましい。
また、魚節の出汁抽出を行う方法は特に限定されず、バッチ式、連続式等の公知の抽出方法を採用できる。
また、本発明において魚節出汁抽出残渣乾燥物とは、固液分離により得られた魚節出汁抽出残渣を180℃以上320℃以下の熱風に曝露して、残渣の水分が、当該魚節出汁抽出残渣に基づき10質量%以下になるまで乾燥させたものである。
熱風の温度が180℃よりも低いと、得られた香味油に生臭い香りが残留してしまうおそれがあり、他方、320℃よりも高い温度であると、香味油に焦げ臭が残留するおそれがある。
また、この熱風による曝露は、固液分離後7時間以内に魚節出汁抽出残渣の水分が10%以下になるように行うのが好ましい。固液分離後7時間より長く経過した時点で水分が10%より高いと、魚節出汁抽出残渣の腐敗が懸念されるためである。
また、熱風による曝露の方法は、特に限定されず、例えば、撹拌または循環状態での熱風乾燥、コンベア上で移動させながら乾燥させるコンベア乾燥等の公知の熱風乾燥方法でよい。
得られた魚節出汁抽出残渣乾燥物は、概ね10以上40以下の、好ましくは13以上26以下の酸化を有する。当該数値範囲内において、魚節それ自体の風味、ひいては、最終的に得られる香味油の風味が満足のいくものとなる。
そして、本発明においては、熱風による曝露により得られた魚節出汁抽出残渣乾燥物をオイル抽出する。
オイル抽出は、100℃以上140℃未満の温度で、好ましくは100℃以上120℃以下の温度で、且つ、15分以上45分以下の時間で行うのが好ましい。オイル抽出時の温度が120℃よりも高いと、得られる香味油の加熱臭が余剰に付加されてしまう懸念がある。
用いられる抽出用のオイルは特に制限なく用いることができるが、例えば、品質上コーン油や菜種油、大豆油が好ましい。
また、オイル抽出の方法は特に限定されず、バッチ式、連続式等の公知の抽出方法を採用できる。
なお、抽出に用いることができる溶媒としては、植物油の他、食品の抽出に用いることができる有機溶媒であれば、より優れた抽出効果を発揮する可能性も有る。また、抽出方法として、超臨界抽出なども利用できる可能性もある。
上記のとおり、オイル抽出用の原料として魚節出汁抽出残渣乾燥品を用いるが、これに加えて、さらに魚節粉末を混合してオイル抽出することもできる。
魚節の配合割合としては、魚節出汁抽出残渣乾燥物100質量部当り、0質量部以上100質量部以下である。この範囲内において、得られる香味油に対して魚節の風味をさらに豊かに付与することができる。
魚節粉末としては、鰹荒節の表面を0.1〜20質量%の範囲で削り出した削り粉であることが望ましい。この削り粉は主に鰹枯節を製造する際に鰹荒節の表面を研磨する工程で生成する粉末を指し、G粉や黒粉と言われるものである。
対して、鰹荒節の粉砕物はオイル抽出用原料として魚節出汁抽出残渣乾燥品に混合することはあまり好ましくない。
本発明において、香味油の原料となる魚節は、生の鮮魚もしくは、冷凍魚を解凍し、煮熟工程後に、焙乾工程とあん蒸工程を繰り返し、節としたものであればよく、例えば、鰹節、宗田鰹節、鯖節、鰯節、鯵節、鮪節などが挙げられる。
本発明の製造方法によれば、出汁の抽出残渣という資源の有効利用を図りつつ、同時に、魚節香味油を製造するにあたり、抽出する原料が出汁抽出残渣の乾燥物であるにも関わらずに満足のいく魚節の風味を有する香味油を提供できるという効果を奏する。さらには、本発明の製造方法は、工程数も多くは無く、且つ必ずしも大規模な生産設備も必要としないため、香味油の生産効率が良好であるという利点をも有する。
<実験1>
オイル抽出に利用可能な「魚節出汁抽出残渣乾燥物」の調整条件を把握するために、下記実験を行った。
<実験内容>
香味油を表1の条件で試作し、官能評価した。官能評価は、官能評価員10名によって、標準品と比較し「魚節の風味」について4段階評価を行った。官能評価は、評価員全員の全体的な評価によって、標準品を「△」とした場合に、標準品に比べて、大変満足いくものを「◎」、満足いくものを「○」、同等であるものを「△」、満足いかないものを「×」で示した。なお、本発明においては、評価が「○」以上であれば、標準品に対して優位性があると判断できる。
なお、標準品は、鰹荒節(粉砕物)を直接オイル抽出して得た香味油とした。
オイルとしてはコーンサラダ油(Jオイルミルズ社製;AJINOMOTO コーンサラダ油)を用いた。
Figure 2018174725
<結果>
結果を下記表2に示す。
Figure 2018174725


香味油(標準品)及び香味油1−1は、魚節の風味がやや乏しいものであった。これに対して、香味油1−2及び1−3は魚節の風味が強く感じられ満足いくものであった。従って、魚節出汁抽出残渣としては、出汁抽出温度を70℃より高い温度範囲において、5分間を超え50分間以下の時間、抽出したときに得られる魚節出汁抽出残渣が使用可能であることが明らかとなった。
<実験2>
オイル抽出に利用可能な「魚節出汁抽出残渣乾燥物」の条件を把握するために以下の実験を行った。
<実験内容>
香味油を下記表3の条件で試作し、実験1と同様に官能評価した。オイルとしてはコーンサラダ油(Jオイルミルズ社製;AJINOMOTO コーンサラダ油)を用いた。
Figure 2018174725

<結果>
結果を下記表4に示す。
Figure 2018174725


香味油(標準品)、2−1はやや生臭く魚節の風味がやや乏しいものであった。これに対して、香味油2−2、2−3は魚節の風味が強く感じられ満足いくものであった。香味油2−4は若干の焦げ風味があると評された。以上から、魚節出汁抽出残渣の熱風曝露による乾燥温度は180℃以上320℃以下の範囲であると判断された。
また、このときの魚節出汁抽出残渣乾燥物の好ましい酸価は10以上40以下であることも明らかとなった。
<実験3>
香味油を得るための「オイル抽出条件」を把握するため、下記実験を行った。
<実験内容>
香味油を表5の条件で試作し、実験1と同様に官能評価した。オイルとしてはコーンサラダ油(Jオイルミルズ社製;AJINOMOTO コーンサラダ油)を用いた。
Figure 2018174725
<結果>
結果を下記表6に示す。
Figure 2018174725

香味油(標準品)は、魚節の風味がやや乏しいものであった。これに対して、香味油3−1、3−2は魚節の風味が強く感じられ満足いくものであった。香味油3−3はやや油の加熱臭を感じた。従って、オイル抽出条件としては、100℃以上140℃未満の範囲の温度において、15分間以上45分間以内の範囲が好ましいことが明らかとなった。
<実験4>
魚節出汁抽出残渣乾燥品と魚節粉末を混合し、それを原料としてオイル抽出し、香味油を得る場合の、魚節粉末の割合条件を把握するため、下記実験を行った。
<実験内容>
香味油を表7の条件で試作し、実験1と同様に官能評価した。オイルとしてはコーンサラダ油(Jオイルミルズ社製;AJINOMOTO コーンサラダ油)を用いた。
Figure 2018174725

<結果>
結果を下記表8に示す。
Figure 2018174725
香味油(標準品)は、魚節の風味がやや乏しいものであった。これに対して、香味油4−1、4−2は魚節の風味が十分感じられ満足いくものであり、香味油4−3は魚節の風味がやや乏しいと評価された。従って、魚節出汁抽出残渣乾燥物と魚節粉末の混合割合は、魚節出汁抽出残渣乾燥物100質量部に対して、魚節粉末を0質量部以上100質量部以下の割合まで混合可能であり、混合量が100質量部を超えた場合は、オイル風味がやや好ましくはならないと懸念された。
なお、上記混合に使用可能な魚節粉末としては、鰹荒節の表面を0.1質量%以上20質量%以下の範囲で削り出した削り粉が使用可能であり、単に鰹荒節を粉砕して得られた魚節粉末を混合してもオイル風味は好ましいものとならないと懸念された。
<実験5>
魚節出汁抽出残渣乾燥品が、鰹節以外である時の香味油の品質を把握するため、以下の実験を行った。
<実験内容>
香味油を表9の条件で試作し、実験1と同様に官能評価した。オイルとしてはコーンサラダ油(Jオイルミルズ社製;AJINOMOTO コーンサラダ油)を用いた。
Figure 2018174725

<結果>
結果を下記表10に示す。
Figure 2018174725

香味油(標準品)は、魚節の風味がやや乏しいものであった。これに対して、香味油5−1、5−2は魚節の風味が強く感じられ満足いくものであった。従って、オイル抽出に供する「魚節出汁抽出残渣乾燥品」の魚節としては、鰹節以外の節であっても使用可能であることが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 下記1)、2)及び3)の工程:
    1)魚節から、出汁を70℃よりも高い温度の水で5分間を超え50分間以下の時間で抽出した後に、固液分離して魚節出汁抽出残渣を得る工程;
    2)前記魚節出汁抽出残渣を180℃以上320℃以下の温度の熱風に曝露して、魚節出汁抽出残渣の水分が10質量%以下になるまで乾燥させて、魚節出汁抽出残渣乾燥物を得る工程;及び
    3)さらに、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物を、100℃以上140℃未満の温度で、且つ15分間以上45分間以下の時間でオイル抽出する工程:
    から成ることを特徴とする、魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  2. 前記3)のオイル抽出する工程は、魚節出汁抽出残渣乾燥物と魚節粉末とを混合して行うことを特徴とする、請求項1に記載の魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  3. 前記混合は、前記魚節出汁抽出残渣乾燥物100質量部に対して、魚節粉末を0質量部以上100質量部以下の割合で行うことを特徴とする、請求項2に記載の魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  4. 前記魚節出汁抽出残渣乾燥物は、10以上40以下の酸価を有することを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  5. 前記魚節粉末は、魚節荒節の表面を0.1質量%以上20質量%以下の範囲で略均等に削り出した削り粉であることを特徴とする、請求項2〜4のうちいずれか1項に記載の魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  6. 前記魚節粉末の原料魚は、鰹、宗田鰹、鯖、鰯、鯵及び鮪から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする、請求項2〜5のうちいずれか1項に記載の魚節出汁抽出残渣由来の香味油の製造方法。
  7. 10以上40以下の酸価を有することを特徴とする、魚節出汁抽出残渣乾燥物。
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