JP2018090665A - 粘着テープ及び粘着テープの製造方法 - Google Patents

粘着テープ及び粘着テープの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】手切れ性が良く,長手方向の伸びを抑制して,貼着後の位置ずれと剥離,ロール状に巻き取った際のテレスコープ(竹の子)状の変型を防止する。【解決手段】片面に長手方向と直交する方向に複数本の凹溝23が所定間隔で形成された凹凸面22を有する未延伸のポリオレフィン樹脂製フィルムから成る基材層20の前記凹凸面に,粘着剤層30を形成して粘着テープ10とする。前記基材層及び/又は粘着剤層に,長さが1〜10mm,太さ0.05〜100デニールの繊維片を,前記基材層又は粘着剤層の,固形分100重量部に対し0.2〜10重量部含有させたこのような繊維片32の分散により,機械的強度が増し,かつ,手切れ性を維持しつつ,長手方向の伸びを大幅に抑制することができ,その結果,貼着後の位置ずれ,剥離,ロール状に巻き取った際のテレスコープ状の変型が好適に防止される。【選択図】図1

Description

本発明は,粘着テープ及び粘着テープの製造方法に関し,より詳細には,建築内外装,建築塗装,車両塗装等においてマスキングや養生用に使用される粘着テープ,梱包等に使用される粘着テープのように,手切れ性を有することが求められる粘着テープにおいて,手切れ性を維持しつつ,基材層の伸縮防止と引張り強さの向上を図ることで,貼着後の位置ずれ及び剥離,ロール状に巻き取った際のテレスコープ状(竹の子状)の変型を防止し得る粘着テープ及びその製造方法に関する。
前述した建築内外装,建築塗装,車両塗装等においてマスキング及び養生のために使用される粘着テープは,一般に,基材層となるフィルムの片面に粘着剤を塗布した片面テープが使用されている。
このような粘着テープ100は,図5に示すように,粘着剤層130が内側,基材層120が外側となるように巻き芯140等にロール状に巻かれた状態で提供されており,使用時,ユーザーは粘着テープ100をロールから必要な長さ引き出し,被着物に貼着した後,所望の箇所で切断して貼着する。
このような粘着テープ100の切断に際しては,鋸歯状の刃を持つ専用のカッターの使用又は,はさみあるいはカッターナイフ等の刃物の使用により切断することもできるが,切断する度にこのような刃物等を使用することの煩雑さを回避するために,手でも簡単に切ることができる「手切れ性」を有する粘着テープが要望されている。
このような手切れ性を有する粘着テープとして,和紙,繊維織物(以下「割布」と言う。),及び,切れ目となるエンボスを付けた合成樹脂フィルムを基材層とした粘着テープ等がある。
特に,粘着テープを手で切る場合,粘着テープの長手方向に対し直交する方向に直線状に切断できることが要望されており,このような要求を満たす粘着テープとしては,基材層を前述した割布によって構成した,所謂「布テープ」が主流で,一部に,粘着テープの長手方向と直交する方向に凹溝を形成して手切れ性を付与したポリオレフィン系樹脂フィルムを基材層としたものが提供されている。
前述の布テープでは,スフ(レーヨン)又は,ポリエステル等の繊維を,経糸と緯糸を異なる太さで織って形成した割布の両面又は片面に,厚さ10〜40μ程度のPEフィルムをラミネートしたものが基材層として使用されている。
このように経糸と緯糸を織ることによって製造される割布を備えた基材層を使用した布テープでは,手で切った場合でも,割布の経糸又は緯糸の長さ方向に直線状に切断することができる。
しかし,このような布テープでは,前述した構造から,基材層を得るためには,予め織っておいた割布を,PEフィルムとラミネートする工程が必要となり,製造工程が多工程となる結果,布テープは高価となる。
そこで,単層の合成樹脂フィルムを基材層としつつ,手で切った場合であっても,幅方向に直線状に切断することができる工夫がされた粘着テープも提案されている。
このような粘着テープ100として,図6に示すように一方の面を平滑面121と成すと共に,他方の面を粘着テープの長手方向と直交する方向に多数の凹溝123が所定間隔で形成された凹凸面122としたポリオレフィン樹脂フィルムを基材層120とし,この基材層120の前記凹凸面122に,粘着剤を塗布して粘着剤層130を形成した粘着テープが提案されている(特許文献1)。
また,前述したように凹凸面122を備えたポリオレフィン樹脂フィルムを基材層120とした粘着テープ100において,手切れ性を維持しつつ,粘着テープ100の長手方向への伸びを低減させるための構造を備えた粘着テープ100も提案されている。
このような粘着テープ100として,図7に示すように,ポリオレフィン樹脂フィルム製基材層120の凹凸面122上に形成する粘着剤層130を,不織布又は割布135と粘着剤131とによって形成することを提案したものがある(特許文献2)。
また,図8に示すように,ポリオレフィン樹脂フィルム製基材層120の凹凸面122に,数平均分子量が10,000以上でガラス転移温度が0〜80℃であるポリエステル系樹脂136を塗布した後に,アクリル系の粘着剤を塗布して,粘着剤層130を形成した粘着テープも提案されている(特許文献3)。
特開平3−47885号公報 特開平9−137133号公報 実開2001−172586号公報
前掲の特許文献1として紹介した粘着テープ100(図6)では,基材層120として使用するポリオレフィン樹脂フィルムの凹凸面122に,粘着テープ100の長手方向と直交する方向に凹溝123が形成されていることから,粘着テープ100を手で切った場合であっても,基材層120が凹溝123に沿って裂けることで,直線状にきれいに切断することができるようになっている。
しかし,特許文献1に記載の粘着テープ100が基材層120として採用するポリオレフィン樹脂フィルムは,無延伸でありそれ自体,紙又は割布等に比較して伸縮性に富んでいるだけでなく,粘着テープ100の長手方向と直交方向に凹溝123が形成されていることで,肉薄となっている凹溝123の形成部分で基材層120は更に伸び易くなっている。
その結果,このような粘着テープ100にあっては,図5に示したようなロール状に巻かれている状態から必要な長さのテープを引き出す際,あるいは手で切断する際に粘着テープ100の基材層120が長手方向に伸びてしまい,このようにして伸びた状態で被着物に貼着されることとなる。
そして,基材層が伸びた状態で貼着された粘着テープ100は,基材層120が元の形状に復帰しようとして縮むことで,経時と共に被着物上の貼着位置にずれが生じ,あるいは,粘着テープ100の端部が浮きあがって剥離してしまう等の問題が生じ,このような粘着テープを塗装の際のマスキングに使用すれば,塗装位置がずれてしまう。
また,特許文献1に記載の粘着テープ100で基材層120として使用するポリオレフィン樹脂フィルムは,前述したように長手方向に伸びやすく,しかも,基材層に対する粘着剤の塗布時に90〜110℃に加熱して乾燥されることから,その後にロール状に巻き取る際の張力によって,0.3〜1%程度延伸された状態で巻き芯140に巻き取られる。
その結果,ロール状に巻き取った後に粘着テープ100が長手方向に収縮することで,粘着テープ100のロールは図9に示すようにテレスコープ状(竹の子状)に変型する不良が生じ易くなっている。
一方,このようなテレスコープ状(竹の子状)の変形を防止するために粘着テープ100を低張力で巻き取ると,空気の巻き込みにより巻き巣(空洞)が生じ易くなり,何れも外観不良となって製品としては出荷できず,このようにして生じる不良率は,最大で約1〜7%に及ぶために歩留りが悪い。
さらに,マスキング又は養生用に使用される粘着テープでは,塗装等の作業が完了した後は,これを被着物より剥離・除去することが必要となるが,手切れ性を付与するために長手方向と直交する方向に前述した凹溝123が形成されたポリオレフィン樹脂フィルムを基材層120とした前述の粘着テープ100は,被着物から剥離する作業中にも伸びやすく,かつ,切れやすいことから,剥離作業が煩雑となる。
このように,片面に凹溝123が形成されたポリオレフィン樹脂フィルムを基材層120とした特許文献1に記載の粘着テープ100では,長手方向に伸び易く,その結果,前述した各種の問題が生じることから,このような粘着テープ100の長手方向の伸びを抑制することが要望されている。
このような伸びを抑制する方法としては,凹溝123の深さを浅くすることあるいは,基材層120とするポリオレフィン樹脂フィルム全体を厚くすることも考えられるが,この構成では,粘着テープ100の長手方向の伸びを抑制することはできるものの,粘着テープ100の手切れ性が低下してしまい,特にポリオレフィン樹脂フィルム全体の厚みを厚くする構成では,被着物の表面に対する追従性が低下することで剥離等が生じ易くなる。
これに対し,前掲の特許文献2に記載されている粘着テープ(図7)では,粘着剤層130に不織布又は割布135を埋設して粘着剤層130を強化することにより,粘着テープ100の長手方向における伸びの発生を抑制している。
しかし,この構成では,不織布又は割布135と粘着剤131を一体化させて粘着剤層130を形成する作業が必要で,図10に示すように,不織布又は割布135と粘着剤131を工程紙150上にラミネートするなどして粘着剤層130を形成した後,基材層120となるポリオレフィン樹脂フィルムに積層する等の作業が必要となることから,前述した布テープの場合と同様,製造時の工程数が増えて製造コストが嵩む結果,粘着テープ100が高価なものとなる。
しかも,粘着剤層130に不織布又は割布135を埋没させた構造では,伸びを抑制することはできるものの,手切れ性が大幅に低下する。
しかも,不織布又は割布135の埋没によって粘着剤層130の変形性が大幅に低下することから,被着部の表面に対する追従性が低下し,剥離又は浮きが生じ易く,マスキングテープとしての機能が損なわれる可能性もある。
更に,図8に示したようにポリオレフィン樹脂フィルム製の基材層120に設けた凹凸面122に,粘着剤を塗布する前にポリエステル系樹脂136を塗布した前掲の特許文献3に記載の構成では,伸びは抑制できるかもしれないが,手切れ性は大幅に低下するか,または殆ど失われてしまうと考えられる。
また,下地層としてポリエステル系樹脂136を塗布した後に,これに続けて溶剤型の粘着剤を塗布して粘着剤層130を形成すると,下地のポリエステル系樹脂136が粘着剤131内の溶剤に侵され,異常を生じる,所謂「ソルベントアタック」によりポリエステル系樹脂層136が軟化してしまい,伸びの抑制効果が得られなくなることから,製造方法あるいは材質等についても制約を受けるものと考えられる。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,前述したように一方の面を平滑面に,他方の面を凹凸面に形成したポリオレフィン樹脂フィルムを基材層とし,該基材層の凹凸面に粘着剤層を形成した粘着テープにおいて,該粘着テープの幅方向の手切れ性を維持しつつ,長手方向の伸びの抑制,具体的には伸びを70%以下,好ましくは50%以下,より好ましくは30%以下に抑制するとともに,引張強度が向上,具体的には100 (N/50mm幅)以上,好ましくは130(N/50mm幅)以上に向上された粘着テープを提供することにより,貼着後の位置ずれ又は剥離を防止すると共に,ロール状に巻かれた粘着テープが図9に示すようなテレスコープ状(竹の子状)に変形することを防止でき,かつ,塗装作業等の終了後,被着物より剥離する際の作業性が良好な粘着テープ及び粘着テープの製造方法を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために記載したものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の粘着テープ10は,
片面に長手方向と直交する方向に複数本の凹溝23が所定間隔で形成された凹凸面22を有する未延伸のポリオレフィン樹脂製フィルム基材層20と,前記基材層20の前記凹凸面22上に形成された粘着剤層30を備え,前記基材層及び/又は前記粘着剤層30の粘着剤中に繊維片32が分散されていることを特徴とする(請求項1,図1〜3参照)。
なお,本発明において『繊維片』には,短繊維の単体又は,短繊維又は長繊維の断片等から成るモノフィラメントの他,モノフィラメントを撚り合わせて得たマルチフィラメント(糸)の断片を含む。
前記粘着剤層30が,前記粘着剤31の固形分100重量部に対し,前記繊維片32を0.5〜10重量部,好ましくは1〜5重量部含有することを特徴とする(請求項2,図1(A))。
前記繊維片32としては,繊維径が0.05〜100デニール(0.01〜200μm径),好ましくは1〜10デニール(15〜60μm)より好ましくは0.5〜4デニール(3〜40μm)のものを使用することができる(請求項3)。
なお,「デニール」とは,9000mの糸の質量をグラム単位で表したものであり,上記「デニール」の1/9の値が,JIS及びISOで使用する「テックス」(1000mの糸の質量をグラム単位で表したもの)に対応する。
また,前記繊維片32の長さは,1〜10mm,好ましくは1〜7mm,より好ましくは2〜5mmのものが使用可能である(請求項4)。
なお,前記繊維径及び繊維長は,各種のものを混合して用いることができる。
更に,前記基材層が,前記基材層固形分100重量部に対し,前記繊維片を0.2〜10重量部,好ましくは0.5〜3重量部含有することを特徴とする(請求項5,図1(B))。
上記本発明の粘着テープ10は,長手方向の伸びを30%以下,好ましくは20%以下,より好ましくは16%以下である(請求項6)。
また,長手方向の引張強さが100(N/50mm幅)以上であることが好ましい(請求項7)。
本発明の粘着テープ10の前記粘着剤層30は,厚み方向の全体に亘り繊維片32が均一に分散されたものとしても良いが(図1(A)参照),好ましくは,被着物に対する貼着側(紙面下側)において前記繊維片32の分散量が減少する,又は,前記繊維片32を含まない構成とすることが好ましい(請求項8,図2及び3参照)。
更に,前記粘着剤層30は,基材層20との貼着側(紙面上側)において前記繊維片32の分散量が減少する,又は,前記繊維片32を含まない構成とすることが好ましい(請求項9,図3参照)。
なお,粘着剤層30に分散させる前記繊維片32としては,アクリル系,PET,オレフィン系樹脂,レーヨン,ビニロン,ナイロンの群から選択されたいずれかの材質から成るものを使用でき,該繊維片32の一種を,又は二種以上を混合したものを,前記粘着剤層30に分散させるものとしても良い(請求項10)。
また,本発明の粘着テープ10の製造方法は,
片面に長手方向と直交する方向に複数本の凹溝23が所定間隔で形成された凹凸面22を有する未延伸のポリオレフィン樹脂製フィルムから成る基材層20の前記凹凸面22に,粘着剤を積層して粘着剤層30を形成すると共に,前記基材層及び/又は前記粘着剤層に,繊維片32を分散させたことを特徴とする(請求項11)。
前記粘着剤層30の形成は,前記繊維片32の分散量を変化させた複数種類の粘着剤を多層に積層することにより,被着物との接着面側で前記繊維片32の分散量が減少する,又は被着物との接着面側で前記繊維片32を含まない前記粘着剤層30を形成するものとしても良い(請求項12,図2及び図3参照)。
また,同様に繊維片32の分散量を変化させた複数種類の粘着剤を多層に積層して,前記基材層20の前記凹凸面22との接着面側で前記繊維片32の分散量が減少する,又は前記基材層20の前記凹凸面22との接着面側で前記繊維片を含まない前記粘着剤層30を形成するものとしても良い(請求項13,図3参照)。
以上で説明した本発明の構成により,本発明の粘着テープ10では,以下の顕著な効果を得ることかできた。
片面に凹溝23が形成された凹凸面22を備えた未延伸のポリオレフィン樹脂フィルムを基材層20として使用すると共に,該基材層20の前記凹凸面22上に,粘着剤31を積層して粘着剤層30を形成すると共に,前記基材層及び/又は前記粘着剤層に繊維片32を分散することで,幅方向の手切れ性を維持しつつ,長手方向の伸びを小さくした粘着テープ10を得ることができた。
このような繊維片の分散による伸びの抑制は,繊維の分散によって前記基材層及び/又は前記粘着剤層が高架橋となったかのような挙動を示す,(本明細書においてこのような挙動を示す状態を「疑似架橋状態」という)ことで,物理的に伸びが抑制されるものであり,化学的な架橋と比べて,粘着力に寄与する官能基等を塞ぐことがなく,粘着力の発現を低下させることがない点で有利である。
このように,本発明の粘着テープ10は,長手方向の伸びを小さくできたことで,ロール状に巻かれた状態から引き出す際に伸び難く,伸びた状態で貼着された粘着テープが縮むことで生じる貼着位置のずれ,端部の浮き上がりによる剥離の発生を防止でき,また,巻き巣の発生を防止するためにテンションを掛けて巻き取った場合であっても伸びが生じ難いことから,ロール状に巻き取られた後に粘着テープ10が縮むことで生じるテレスコープ状(竹の子状)の変形についても好適に防止することができ,これにより不良品の発生を抑制して歩留りを向上させることができた。
また,粘着テープ10の長手方向における引張り強度を向上させることができたことから,例えば塗装等の作業が終了した後,マスキングテープとして使用していた粘着テープ10を被着物から剥離・除去する際に,粘着テープを破断等させることなく容易に剥離・除去することが可能である。
特に,繊維片32の添加量を粘着剤31の固形分100重量部に対し,0.5〜10重量部,好ましくは1〜5重量部又は,前記基材層が,前記基材層固形分100重量部に対し,前記繊維片を0.2〜10重量部含有するのみでよいという,比較的少量であり,また,分散させる繊維片32として0.05〜100デニールという比較的細径のものを使用することで,粘着テープ10の手切れ性を殆ど犠牲にすることなく,粘着テープ10の伸びの抑制と引張り強度の向上を得ることができた。
粘着剤31に添加する繊維片32を,1〜10mm,好ましくは1〜7mm,より好ましくは2〜5mmという比較的短いものを使用したことで,粘着剤に対する繊維片32の分散が容易である一方,この長さの繊維片の分散でも必要な伸び率の抑制と引張強さの向上を得ることができた。
前記基材層20の凹凸面22に,前記粘着テープ10の長手方向と平行な方向に複数本の凹溝(図示せず)を所定間隔で形成した構成では,粘着テープ10の幅方向の手切れ性のみならず,長手方向の手切れ性についても付与することができた。
前記粘着剤層30中の前記繊維片32の分散量を,被着物との接着面側で減少させ,又は,前記繊維片32を含まない構成とした例では,繊維片32の分散によっても被着物に対する良好な接着性を維持することができた。
また,粘着剤層30中の前記繊維片32の分散量を,基材層20の凹凸面22との接着面側でも減少させ,又は繊維片32を含まない構成とした例では,基材層20の凹凸面22と粘着剤層30間の強固な接着を得ることができ,被着物より粘着テープ10を剥がす際に,層間剥離が生じて粘着剤層30の一部が被着物の表面に付着したまま残る,所謂「糊残り」の発生についても好適に防止することができた。
さらに,従来の基材層としての工程が多く,コストの高い繊維を縦横(経緯)に織る事なく,既存の織物型テープの代替ともなる粘着テープが得られ,高い経済効果をもたらす。
なお,上記課題を解決するため基材層として過去に試みられたポリプロピレンとポリエチレンの混合樹脂においては,融点の違いから,押し出しフィルムに発生するたわみ,巻取りのしわ,ラインでのしわ(アバラ,フレアとも呼ばれる)が多発していたが,ポリプロピレンに代替する本願の繊維片により,上記効果を達成すると共に,このようなしわの発生をきわめて少ないものとすることができた。
本発明の粘着テープの断面模式図で,同図(A)は,粘着剤層が繊維片を有する実施形態を示し,同図(B)は基材層及び粘着剤層に繊維片を有する実施形態を示す。 本発明の別の粘着テープの断面模式図。 本発明のさらに別の粘着テープの断面模式図。 基材層となるポリオレフィン樹脂フィルムの製造方法の説明図。 ロール状に巻き取った状態の粘着テープの斜視図。 従来の粘着テープの説明図(特許文献1に対応)。 従来の粘着テープの説明図(特許文献2に対応)。 従来の粘着テープの説明図(特許文献3に対応)。 テレスコープ状(竹の子状)に変形した粘着テープの説明図。 従来の粘着テープの製造方法の説明図(特許文献2の図3に対応)。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら説明する。
〔全体構造〕
本発明の粘着テープ10は,図1〜3に示すように一方の面を平滑面21とし,他方の面に粘着テープ10の長手方向と直交する方向の多数の凹溝23が形成された凹凸面22としたポリオレフィン樹脂フィルムを基材層20とし,この基材層20の凹凸面22に,粘着剤層30を設けた,手切れ性を有する粘着テープ10である点では,前掲の特許文献1〜3として挙げた従来の粘着テープと同様の構成である。
本発明の粘着テープ10は,前述の粘着剤層30の少なくとも一部に繊維片32を分散させることにより,手切れ性を維持しつつ粘着テープ10の長手方向の伸びの抑制と,引張強さを向上させた,一例として総厚み120〜300μmの粘着テープである。
〔基材層〕
本発明の粘着テープ10で基材層20として使用するフィルムは,未延伸のポリオレフィン樹脂のフィルムであり,これは公知のポリオレフィン樹脂を使用して製造することかできる。
このようなポリオレフィン樹脂としては,例えばポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,エチレンとプロピレンとの共重合体樹脂,エチレン及び/又はプロピレンと他の一種または二種以上のα−オレフィンとの共重合体樹脂などを例示することができる。
このうちのα−オレフィンとしては,例えばブテン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1,ヘプテン−1,オクテン−1,ノネン−1,4−メチルペンテン−1,デセン−1等を挙げることができる。
好ましいポリオレフィン樹脂の例としては,ポリエチレン樹脂を挙げることかできる。
ポリオレフィン樹脂の分子量は,フィルムに成形し得る範囲であれば特に制限されないが,樹脂の流れ性を表す尺度であるメルトインデックスで表すと,一般に0.2〜20g/10分の範囲,好ましくは1〜10g/10分(いずれも荷重2.16kg,温度190℃)の範囲である。
本発明の粘着テープ10の基材層20となる前述のポリオレフィン樹脂のシートの厚さは,一例として40〜400μmの範囲であるが,この厚さに限定されず,用途等に応じて適宜の厚さに設定し得る。
このポリオレフィン樹脂シートは,一方の面を平滑面21とし,他方の面を凹凸面22としており,この凹凸面22に,粘着テープ10の長手方向に対し直交方向を成す凹溝23が多数形成されている。
この凹溝23は,粘着テープ10を手で切断する際に基材層20に破断が生じる位置となるもので,このような手による切断を可能と成すものであれば,その断面形状は,図示したようなV字状の他,矩形状,(半)円形状等,如何なる形状であっても良く,その深さも,特に限定されるものではないが,前述したシート厚40〜400μmのポリオレフィン樹脂のシートを基材層20として使用する場合,深さは,30μm未満では手切れ性が損なわれることから,30〜300μm,好ましくは40〜120μmの凹溝23を形成し,凹溝23の形成部分における肉厚を,10〜100μmとすることが好ましい。
この凹溝23の間隔は,0.5mm未満では粘着テープ10の長手方向に強度が不足し,5mmを超えると本来の手切れ性が不十分となる可能性があることから,一例として0.5〜5mm,好ましくは0.6〜1.4mm間隔に設定することができる。但し,これよりも広く,又は狭く形成しても良い。
前述したポリオレフィン樹脂を原料として,一方の面を平滑面21,他方の面を凹凸面22としたポリオレフィン樹脂シートを製造する方法の一例を,図4に示す。
図4に示す例では,溶融されたポリオレフィン樹脂を押出機50の押出ダイ51よりフィルム状に押出した後,押し出されたフィルムが未だ完全に室温まで冷却されていない状態でエンボスロール61とゴムロール62間を通過させることにより,ゴムロール62との接触側に平滑面21,エンボスロール61との接触側にエンボスロール61の表面に設けた凸条61aに対応する形状の凹溝23を形成している。
粘着剤との馴染みを良好なものとして層間剥離が生じることを防止するために,ポリオレフィン樹脂フィルムに形成した凹凸面22には,図4に示すように,放電電極64と,平滑な表面を有する処理ロール65間を通過させる際にコロナ放電処理を行うものとしても良い。
このようにコロナ放電処理を行うことで,凹凸面22と後述する粘着剤31との親和性(凹凸面に対する接着剤の投錨性,凹凸面のぬれ性)を向上させることができ,粘着テープ10を被着物より剥離する際に層間剥離が生じて粘着剤が被着物の表面上に残る,所謂「糊残り」の発生を防止することができる。
なお,前述したように凹凸面22に対するコロナ放電処理は,粘着剤層30との馴染みを良好とする上で好ましいが,本発明の粘着テープ10においてこのコロナ放電処理は必須ではなく,必要に応じて処理を行うものすれば良い。
基材層20のダイン数(濡れ指数)は,平滑面21に対し凹凸面22の方が大きくなっていることが好ましく,好ましいダイン数(濡れ指数)は一例として平滑面21で30Dyn/cm以下,凹凸面22で35Dyn/cm以上であり,平滑面21の濡れ指数が30Dyn/cmより大きいと,粘着テープ10をロール状に巻き取った際に平滑面21と粘着剤層30が必要以上に強固に接着してしまう,所謂「ブロッキング現象」の発生によって,粘着テープ10を展開することが困難となる。
一方,凹凸面22のぬれ指数が35Dyn/cm未満であると,凹凸面22に対する粘着剤31の接着力が不足して,前述した「糊残り」等が生じる原因となる。
なお,凹凸面22に対する粘着剤層30の親和性を高めるための方法としては,前述したコロナ放電処理の他に,プライマーを塗布する方法もある。
このようなプライマーの塗布による親和性の向上も良く知られた方法であり,プライマーとしては既知の各種のもの,例えばニトリルゴム等のゴム系のプライマー,アクリル樹脂系のプライマーなどを使用することができる。
なお,前述したコロナ放電処理と同様,本発明ではプライマーの塗布も必須ではなく,必要に応じて適宜行うことができ,また,前述したコロナ放電処理に代え,又はコロナ放電処理と併用してプライマー塗布を行っても良い。
基材層に繊維片を添加する場合,繊維片の一次分散は,マスターバッチでポリオレフィン樹脂と混練を得て,押出機ホッパーへと供給される。用いられる繊維片は,ポリオレフィン樹脂の熱溶融温度200℃域を超えていなければならず,これらから,ポリエステル系(Tg220℃),ナイロン(Tg220℃),アクリル系(熱硬化),で最も好ましいのは熱溶融とは無縁なレーヨンが好ましいが防水性からは,ポリプロピレン系,ポリエステル系が好ましい。
繊維片の分散した基材層20は,未延伸のポリオレフィン樹脂のフィルムであり,これは公知のポリオレフィン樹脂を使用して製造することができる。
〔粘着剤層〕
以上のように構成されたポリオレフィン樹脂のフィルムから成る基材層20及び/又はこの基材層20の凹凸面22には,繊維片32が分散される粘着剤層30が形成される。
繊維片
基材層20又は粘着剤層30中に分散される前述の繊維片32としては,アクリル,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,6−ナイロン,6,6−ナイロン,ポリパラフェニレンテレフタルアミド,ポリアクリルニトリル,ビニロン,レーヨン,麻,絹,毛等の繊維を挙げることができる。
この繊維片32は,綿又は麻,羊毛等の短繊維の単体又は,これら短繊維又は絹又は化学繊維等の長繊維の断片等から成るモノフィラメントであっても良く,又は,モノフィラメントを撚り合わせて得たマルチフィラメント(糸)の断片であっても良い。
これらのうち特にレーヨン,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートの使用は,基材層とするポリオレフィン樹脂フィルムとの接着性,耐熱性,耐溶剤性等の観点から好ましい。
これらの原料から成る繊維片32は,単一の原料から成る繊維片32のみを単独で使用してもよいが,異なる原料で製造された複数種類の繊維片32を2種類以上混ぜて使用するものとしても良い。
また,繊維片32は,着色したものを使用することもでき,あるいは予め着色しておいた原料を使用して製造した繊維片32を使用することもできる。
繊維片32の添加量は,得られる粘着テープ10の,粘着力,靱性,手切れ性・手触り(柔らかさ)等の観点から,粘着テープの粘着剤固形分100重量部に対し,0.5〜10重量部とすることが好ましく,より好ましくは1〜5重量部である。
基材層における繊維片の添加量としては,前記基材層固形分100重量部に対し,0.2〜10重量部,ここでは,0.5〜3重量部である。
なお,本発明で繊維片32として使用する材質としては,粘着剤として後述のアクリル系のものを使用する場合,アクリル系のものの使用が好ましく,また,アクリル系の繊維片の使用は耐熱性,耐水性の点でも好ましい。
また,耐水性の点ではポリエステル系のものの使用も好ましく,また,耐熱性の点ではレーヨン繊維も好適に使用できる。
粘着剤
粘着剤層30を構成する粘着剤としては,既知の各種の粘着剤を使用可能であり,一例としてアクリル系粘着剤,ビニルエーテル系粘着剤,シリコン系粘着剤,ゴム系粘着剤等を挙げることができる。
使用する粘着剤の形態も特に制限されず,溶液型粘着剤,エマルジョン型粘着剤,ホットメルト型粘着剤等のいずれの型のものを使用しても良い。
粘着剤層の積層方法
前述した粘着剤層30の形成は,予め繊維を分散させておいた粘着剤を,前述した基材層20の凹凸面22に塗布することにより,あるいは工程紙上に塗布した後,前記基材層20の凹凸面22に転写することにより形成する。
この粘着剤層30は,例えば図1(A)に示すように繊維片32が分散された粘着剤を1層塗工することにより形成した単層の粘着剤層30によって形成するものとしても良いが,好ましくは,図2及び図3に示すように繊維片32の分散量が異なる複数種類の粘着剤(繊維片を含まない粘着剤を含む)を2層以上塗工して,粘着剤層30の厚み方向における繊維片32の分散量に勾配を持たせるものとしても良い。
前述した繊維片32は,これを基材層20及び/又は粘着剤層30中に分散させることにより,基材層20及び/又は粘着剤層30が補強されて伸びが低減すると共に引張強さの向上を得ることができる一方で,粘着剤層30に前述した疑似架橋を生じさせ,被着物の表面に対する追従性及び接着力を低下させる原因となり得る。
そこで,図2に示すように粘着剤層30のうち,基材層20側(紙面上側)を相対的の繊維片32の含有量が多い粘着剤を積層して形成した粘着剤層(図示の例では繊維片含有粘着剤層301)とする一方,被着物と接着する側(紙面下側)を繊維片32の添加量が少ない粘着剤,又は,繊維片32を添加していない粘着剤を積層して形成した粘着剤層(図示の例では繊維片被含有粘着剤層302)とした,複層構造の粘着剤層を形成するものとしても良い。
また,図3に示すように,基材層と粘着剤層間の層間剥離を防止するために,粘着剤層30の厚み方向中央部に繊維片32の分散量が相対的に多い粘着剤を積層して形成した粘着剤層(図示の例では繊維片含有粘着剤層301)を設ける一方,これを中心としてその外側に繊維片の分散量が少ない,又は繊維片を分散させていない粘着剤を塗布,積層して形成した粘着剤層(図示の例では第1の繊維片非含有粘着剤層302a,第2の繊維片非含有粘着剤層302b)を形成した三層構造の粘着剤層30を形成し,被着物との接着性を向上させるのみならず,基材層20との接着性を向上させるものとしても良い。
このようにして得られた粘着テープ10は,既知の粘着テープと同様,図5に示すように例えば25m,50mといった所定の長さを巻き取って形成したロールの状態で提供される。
ロール状に巻き取った状態で粘着テープを提供する場合,粘着剤としてゴム系粘着剤を使用する場合又は,粘着剤の塗布量が多い場合等には,粘着テープ10の展開性を向上させるために,基材層20の平滑面21に既知の剥離剤を塗布する等しても良い。
以下に本発明の粘着テープ(実施例1〜3)と,従来の粘着テープ(比較例1)の性能評価試験を行った結果を実施例として記載するが,本発明はこれら実施例によりその範囲を限定されるものではない。
試験方法
本発明の粘着テープ(実施例1〜3)と,従来の粘着テープ(比較例1:特許文献1に記載のものに対応)を作成し,各粘着テープの引きはがし粘着力(N/25mm),長手方向の引張強さ(N/50mm幅),及び伸び(%)を測定すると共に,手切れ性を評価した。
なお,上記の試験において,粘着テープの引きはがし粘着力(N/25mm),引張強さ(N/50mm幅)及び伸び(%)は,JIS Z 0237-1991に基づき測定した。
なお,引きはがし粘着力(N/25mm),引張強さ(N/50mm幅)及び伸び(%)とは概略,下記の通りである。
引きはがし粘着力
SUS304鋼板〔表面仕上げBA(bright annealed finish/冷間圧延後,光輝熱処理したもの),表面粗さRa50±2.5nm〕に貼着した粘着テープ(幅25mm)を,SUS304鋼板に対し180°の角度で50mmの長さ引きはがした際に要した力の平均値を引きはがし接着力として測定した。
引張強さ及び伸び
粘着テープ(幅50mm)をつかみ間隔100mmで把持したチャックを5±0.2mm/sの速さで離間させて粘着テープを引っ張り,粘着テープが切断するまでの荷重及び伸びを測定し,切断するまでの最大荷重P(N)を引張強さ(N/50mm幅)とした。
また,試験片とした粘着テープの,試験開始時の長さに対する伸びた長さ(切断時の長さから試験開始時の長さを引いた値)を百分率で表したものを「伸び」とした。
また,手切れ性の評価は,粘着テープを手(指先)のみで幅方向に切断した時の「切断箇所の直線性」と「切断の容易性」を評価したもので,切断が容易で,かつ,切断箇所が直線状であるものを「○」,それ以外を「×」と評価した。
実施例及び比較例
〔実施例1〕
基材層
ポリオレフィン樹脂として,密度が0.96g/cm3,メルトインデックスが7.0g/10分(190℃,2.16kg/cm2)のポリエチレン樹脂1重量部と,密度が0.92g/cm3,メルトインデックスが4.0g/10分(190℃,2.16kg/cm2)のポリエチレン樹脂3重量部との混合物を使用した。
上記樹脂を160〜190℃で押出加工して得られる溶融シートを,平滑な表面を有するゴムロールとエンボスロール間を通過させ,一方の面を平坦面,他方の面に深さ0.08mmの凹溝が1.2mm間隔で形成された凹凸面が形成された厚さ0.11mmのフィルムを得た。
上記フィルムの凹凸面に対し,濡れ指数が45Dynとなるようコロナ放電処理を行い,基材層フィルムとした。
粘着剤層
前記基材層20の凹凸面22に,粘着剤固形分100重量部に対し繊維片を1重量部分散させた粘着剤を塗布し,80〜120℃に設定された乾燥炉を5分間通過させて,図1(A)に示すように単層の粘着剤層30を,仕上がり厚みで25μmとなるように形成した。
使用した粘着剤は,アクリル系粘着剤〔サイデン化学株式会社製「#AT−40D」(溶液状の粘着剤であり,溶媒はトルエンと酢酸エチルを重量比で9対1に混合したもの。濃度は45重量%〕100重量部と,ポリイソシアネート系の架橋剤〔日本ポリウレタン株式会社製「コロネートL75」〕0.5重量部とからなる粘着剤である。
上記の粘着剤固形分100重量部比に対して繊維片として1重量部,太さ1.2デニール,長さ5mmのポリエステル系繊維を分散した。
〔実施例2〕
基材層
実施例1と同じである。
粘着剤層
前記基材層20の凹凸面22に繊維片が分散された粘着剤を塗布すると共に,前記繊維片が分散された粘着剤層上に,更に繊維片を含まない粘着剤を塗布し,実施例1と同様の方法で乾燥させて,図2に示すように,繊維片含有粘着剤層301と繊維片非含有粘着剤層302の二層構造を有する仕上がり厚み(総厚み)25μmの粘着剤層30を形成した。
繊維片含有粘着剤層301は,実施例1で使用した粘着剤(繊維片を分散したもの)を塗布して形成されたものであり,仕上がり厚み15μmである。
また,繊維片非含有粘着剤層302は,繊維片を含まない点を除き実施例1の粘着剤と同じ組成の粘着剤を塗布して形成されたもので,仕上がり厚み10μmである。
上記繊維片含有粘着剤層301と繊維片非含有粘着剤層302は,多層ダイス(二層)を使用した共押出によって,基材層20の凹凸面22上に形成した。
〔実施例3〕
基材層
実施例1と同じである。
粘着剤層
前記基材層20の凹凸面22に,繊維片を含まない粘着剤を塗布し,この繊維片を含まない粘着剤上に,繊維片32が分散された粘着剤を塗布し,前記繊維片32が分散された粘着剤上にさらに繊維片を含まない粘着剤を塗布し,実施例1と同様の方法で乾燥させて,図3に示すように基材層20の凹凸面22に積層された第1の繊維片非含有粘着剤層302a,前記第1の繊維片非含有粘着剤層302a上に積層された繊維片含有粘着剤層301,及び前記繊維片含有粘着剤層301上に積層された第2の繊維片非含有粘着剤層302bの三層構造を有する,仕上がり厚み(総厚み)30μmの粘着剤層30を形成した。
第1の繊維片非含有粘着剤層302aは,繊維片32を含まない点を除き実施例1の粘着剤と同じ組成の粘着剤を塗布して形成したもので,仕上がり厚み7μmである。
繊維片含有粘着剤層301は,粘着剤固形分100重量部に対し,繊維片を1.5重量部分散させた粘着剤を塗布して仕上がり厚み15μmに形成したもので,使用した粘着剤は,繊維片の配合量を0.5重量部増量した点を除き,実施例1で説明したものと同様である。
更に,第2の繊維片非含有粘着剤層302bは,繊維片32を含まない点を除き実施例1の粘着剤と同じ組成の粘着剤を塗布して形成されたもので,仕上がり厚み8μmである。
上記第1の繊維片非含有粘着剤層302a,繊維片含有粘着剤層301及び第2の繊維片非含有粘着剤層302bは,多層ダイス(三層)を使用した共押出によって,基材層20の凹凸面22上に形成した。
〔比較例1〕
基材層
実施例1と同じである。
粘着剤層
基材層の凹凸面に,繊維片を含まない粘着剤を塗布すると共に,実施例1で説明したと同様の方法で乾燥させて,仕上がり厚み25μmの粘着剤層を形成した。
粘着剤層の形成に使用した粘着剤は,繊維片を含まない点を除き実施例1で使用した粘着剤と同様である。
試験結果
以上で説明した実施例1〜3,及び比較例1の粘着テープを使用して,引きはがし粘着力(N/25mm),引張強さ(N/50mm幅)及び伸び(%)を測定すると共に,手切れ性を評価した結果を下記の表1に示す。
Figure 2018090665
〔実施例4〕
基材層
図1(B)に示すように,ポリオレフィン樹脂として,密度が0.96g/cm3,メルトインデックスが7.0g/10分(190℃,2.16kg/cm2)のポリエチレン樹脂1重量部と,密度が0.92g/cm3,メルトインデックスが4.0g/10分(190℃,2.16kg/cm2)のポリエチレン樹脂3重量部とこれらのポリオレフィン樹脂100重量部に対してポリエステル系繊維片を1重量,繊維太さ1.2デニール,長さ3mmを混練した。
上記からなる樹脂を160〜190℃で押出加工して得られる溶融シートを,平滑な表面を有するゴムロールとエンボスロール間を通過させ,一方の面を平坦面,他方の面に深さ0.08mmの凹溝が1.2mm間隔で形成された凹凸面が形成された厚さ0.11mmのフィルムを得た。
上記フィルムの凹凸面に対し,濡れ指数が45Dynとなるようコロナ放電処理を行い,基材層フィルムとした。
粘着剤層
実施例1と同じ。
〔実施例5〕 粘着剤層に繊維片を含まない例
基材層
実施例4と同じ
粘着剤層
前記基材層20の凹凸面22に,粘着剤を塗布し,80〜120℃に設定された乾燥炉を5分間通過させて,図1に示すように単層の粘着剤層30を,仕上がり厚みで25μmとなるように形成した。
使用した粘着剤は,アクリル系粘着剤〔サイデン化学株式会社製「#AT−40D」(溶液状の粘着剤であり,溶媒はトルエンと酢酸エチルを重量比で9対1に混合したもの。濃度は45重量%〕100重量部と,ポリイソシアネート系の架橋剤〔日本ポリウレタン株式会社製「コロネートL75」〕0.5重量部とからなる粘着剤である。
Figure 2018090665
試験結果の考察
前出表1及び表2に示す以上の試験結果から,本発明の粘着テープは,実施例1〜3のいずれともに,比較例1の粘着テープに比較して引張強さが50N(約63%)向上していると共に,伸びが40%から14〜16%(減少率約60〜65%)に減少し,実施例4及び5では,引張り強さが60〜70N(約75〜87.5%)向上していると共に,伸びが40%から11〜12%以下(減少率約70〜72.5%)と大幅に減少していることが確認された。
一方,このような引張り強さの増大又は伸びの減少に拘わらず,実施例1〜5の粘着テープは,いずれも比較例1の粘着テープと同等の手切れ性を発揮している。
なお,実施例1〜3の粘着テープは,比較例1の粘着テープに比較して,引きはがし粘着力が0.5〜1N低下しているが,この程度の接着力の低下は,実用上,問題とならない程度の低下である。
以上の結果から,本発明の粘着テープで採用した,粘着剤層に繊維片を分散させる構造が,粘着テープの手切れ性を維持しつつ,引張り強さの増大又は伸びを減少させる上で有効であることが確認された。
このように,本発明の粘着テープでは,伸びが大幅に低減された結果,ロール状に巻き取った状態から引き出す際又は,手で切断する際に伸びが生じ難く,その結果,被着物に貼着した後に縮むこともなく,このような縮みに伴う貼着位置のずれ又は剥離が防止できるものと考えられる。
また,空気の巻き込みにより巻き巣(空洞)が生じることを防止するためにテンションを掛けてロール状に巻き取った場合であっても粘着テープに伸びが生じ難いことから,ロール状に巻き取った後に粘着テープが長手方向に縮むことによって生じるテレスコープ状(竹の子状)の変形も生じ難くなると考えられ,歩留りの向上が期待される。
更に,引張り強さが増大したことにより,破断等し難くなっていることから,例えば塗装作業の終了後に被着面よりマスキング等に使用された粘着テープを引き剥がす際の作業性が向上する。
しかも,繊維片による補強により,引張強さを130(N/50mm幅)と大幅に向上させることができたことから,本発明は,工程が多く,コストの高い繊維を縦横(経緯)に織る事なく,既存の織物系基材層のテープの代替ともなる粘着テープが得られ,塗装等の際に使用するマスキングテープ又は養生用のテープとしての用途のみならず,例えば資材等の結束又は梱包等に使用する粘着テープとしての使用にも十分に耐え得るものとなっている。
10 粘着テープ
20 基材層(ポリオレフィン樹脂シート)
21 平滑面
22 凹凸面
23 凹溝
30 粘着剤層
301 繊維片含有粘着剤層
302 繊維片非含有粘着剤層
302a 第1の繊維片非含有粘着剤層
302b 第2の繊維片非含有粘着剤層
31 粘着剤
32 繊維片
40 巻き芯
50 押出機
51 押出ダイ
61 エンボスロール
61a 凸条
62 ゴムロール
64 放電電極
65 処理ロール
100 粘着テープ
120 基材層
121 平滑面
122 凹凸面
123 凹溝
130 粘着剤層
131 粘着剤
135 不織布又は割布
136 ポリエステル系樹脂
140 巻き芯
150 工程紙

Claims (13)

  1. 片面に長手方向と直交する方向に複数本の凹溝が所定間隔で形成された凹凸面を有する未延伸のポリオレフィン樹脂製フィルムから成る基材層と,
    前記基材層の前記凹凸面上に形成された粘着剤層を備え,
    前記基材層及び/又は前記粘着剤層の粘着剤中に,繊維片が分散されていることを特徴とする粘着テープ。
  2. 前記粘着剤層が,前記粘着剤の固形分100重量部に対し,前記繊維片を0.5〜10重量部含有することを特徴とする請求項1記載の粘着テープ。
  3. 前記繊維片の繊維径が,0.05〜100デニールであることを特徴とする請求項1又は2記載の粘着テープ。
  4. 前記繊維片の長さが1〜10mmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の粘着テープ。
  5. 前記基材層が,前記基材層固形分100重量部に対し,前記繊維片を0.2〜10重量部含有することを特徴とする請求項1,3又は4いずれか1項記載の粘着テープ。
  6. 長手方向の伸びが30%以下である請求項1〜5いずれか1項記載の粘着テープ。
  7. 長手方向の引張強さが100(N/50mm幅)以上であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載の粘着テープ。
  8. 前記粘着剤層が,被着物に対する貼着側において前記繊維片の分散量が減少する,又は,前記繊維片を含まない構成であることを特徴とする請求項1〜4又は6〜7いずれか1項記載の粘着テープ。
  9. 前記粘着剤層が,基材層との貼着側において前記繊維片の分散量が減少する,又は,前記繊維片を含まない構成であることを特徴とする請求項8記載の粘着テープ。
  10. 前記繊維片が,PET,オレフィン系樹脂,レーヨン,ビニロン,ナイロンの群から選択されたいずれかの材質から成り,該繊維片の一種を,又は二種以上を混合したものを,前記粘着剤層に分散させたことを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の粘着テープ。
  11. 片面に粘着テープの長手方向と直交する方向に複数本の凹溝が所定間隔で形成された凹凸面を有する未延伸のポリオレフィン樹脂製フィルムから成る基材層の前記凹凸面に,粘着剤を積層して粘着剤層を形成する共に,前記基材層及び/又は前記粘着剤層に,繊維片を分散させたことを特徴とする粘着テープの製造方法。
  12. 前記繊維片の分散量を変化させた複数種類の粘着剤を多層に積層して,被着物との接着面側で前記繊維片の分散量が減少する,又は被着物との接着面側で前記繊維片を含まない前記粘着剤層を形成したことを特徴とする請求項11記載の粘着テープの製造方法。
  13. 前記繊維片の分散量を変化させた複数種類の粘着剤を多層に積層して,前記基材層の前記凹凸面との接着面側で前記繊維片の分散量が減少する,又は前記基材層の前記凹凸面との接着面側で前記繊維片を含まない前記粘着剤層を形成したことを特徴とする請求項11又は12記載の粘着テープの製造方法。
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