JP3938334B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘着テープに関し、さらに詳細には、手切れ性が優れているとともに、長手方向の強度が優れている粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金属板、塗装した金属板、いわゆる「アルミサッシ」、樹脂板、化粧鋼板、塩化ビニル系樹脂によるラミネート鋼板、ガラス板などを、運搬、加工、養生する際に、表面保護のために貼り付けられる用途などの表面保護テープ又はシートには、再剥離可能な粘着テープ又はシート(「粘着テープ又はシート」を「粘着テープ」と総称する)が用いられており、該粘着テープは、貼り付け作業時にハサミやナイフ等の切断工具を用いた切断方法が多用されている。また、建築の養生や塗装養生等には、再剥離可能な粘着テープが用いられており、該粘着テープは、貼り付け作業時に素手で容易に切断できるように、支持基材に凹凸加工が施された粘着テープが使用されている。具体的には、このような粘着テープとしては、例えば、特許第2694854号公報に記載されているような粘着テープを例示できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような粘着テープにおいて、ハサミやナイフ等の切断工具を用いた切断方法により切断する場合、切断工具により被着体を傷つける可能性がある。そのため、容易に且つ安全に、しかも優れた作業性で切断することができる粘着テープが求められている。
【0004】
また、建築の養生や塗装の養生などにおいて、養生後、粘着テープを剥離する際に、高速で剥離した場合や、冬季の低温環境で剥離した場合などでは、粘着テープが切れやすいという問題が生じている。これは、縦剥離強度(粘着テープの長手方向での剥離強度)の問題と考えられる。
【0005】
従って、本発明の目的は、優れた手切れ性を有し、且つ該切断時の作業性を向上できる粘着テープを提供することにある。
本発明の他の目的は、高速で剥離した場合や、低温環境で剥離した場合であっても、途中で切れることなく、優れた手切れ性で切断することができる粘着テープを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、支持基材の表面に凹凸形状を有する粘着テープの応力と歪みとの関係に関する物性を規定することにより、優れた手切れ性で切断でき、しかも、切断時の作業性が良好であり、さらに、高速で剥離した場合や、低温環境で剥離した場合であっても、途中で切れることなく切断することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、プラスチックフィルムからなる支持基材の片面に、長手方向に対して垂直方向に延びた形状の凹凸部を有し、前記支持基材の凹凸部が形成されていない面に粘着層を形成してなる粘着テープであって、上記プラスチックフィルムが高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンを含むオレフィン系樹脂からなるフィルムであり、且つプラスチックフィルム中の充填剤の含有量がプラスチックフィルムを構成する樹脂100重量部に対して5重量部以下であり、粘着テープの伸度50%以下での最大応力が破断時の応力よりも大きく、且つ破断時の伸度が100〜250%であることを特徴とする粘着テープである。
【0008】
前記粘着テープは、伸度50%以下での最大応力が11N/10mm以上であることが好ましい。また、支持基材が透明性を有していてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着テープは、伸度50%以下での最大応力が破断時の応力よりも大きく、且つ破断時の伸度が100〜300%であることを特徴としている。また、本発明の粘着テープとしては、プラスチックフィルムからなる支持基材と、該支持基材の少なくとも片面に形成された粘着層とを有しており、前記支持基材の片面に、長手方向に対して垂直方向に延びた形状の凹凸部を有していることが重要である。本発明の粘着テープは、上記構成を有しているので、優れた手切れ性を有している。そのため、ハサミやナイフ等の切断工具を用いて粘着テープを切断しなくてもよく、手により容易に且つ安全に切断することができる。従って、切断工具により、被着体を傷つけることを防止することができ、切断時の作業性を大きく向上できる。また、建築の養生や塗装の養生などにおいて、養生後、粘着テープを剥離する際に、高速で剥離した場合や低温環境で剥離した場合であっても、粘着テープが途中で切れることを防止することができ、優れた手切れ性で切断することができる。
【0010】
以下に、本発明の粘着テープを、必要に応じて応力−歪み曲線を用いて、具体的に説明する。図1は、本発明の粘着テープに関する応力−歪み曲線の一例を示すグラフである。この応力−歪み曲線では、縦軸が応力(N/10mm)であり、横軸が引張伸度(%)である。図1に係る応力−歪み曲線では、引張伸度が0から50%程度の間で大きくなるにつれて、急激に応力が上昇し、その後、引張伸度の増加とともに、応力は徐々に減少し、引張伸度が150%程度で、粘着テープが破断している。このように、本発明では、(1)伸度50%以下での最大応力が、破断時の応力よりも大きいこと、(2)破断時の伸度が100〜300%であることが重要である。
【0011】
なお、図1に係る応力−歪み曲線では、伸度が50%以下の範囲で、応力が顕著なピークを有しているが、図2に係る応力−歪み曲線で示されるように、顕著なピークを有していなくてもよい。図2は、本発明の粘着テープに関する応力−歪み曲線の他の例を示すグラフである。
【0012】
また、図1に係る応力−歪み曲線では、応力は、ピーク(又は最大値)となった後は、伸度の増加とともに徐々に減少しているが、図2に係る応力−歪み曲線で示されるように、ほぼ一定の値を維持していてもよい。
【0013】
本発明では、伸度50%以下での最大応力としては、破断時の応力よりも大きければ、伸度50%以下での最大応力と、破断時の応力との差や比は特に制限されない。伸度50%以下での最大応力と破断時の応力との差としては、例えば、[(伸度50%以下での最大応力)−(破断時の応力)]=0.1N/10mm以上(例えば、0.1〜7N/10mm、好ましくは0.5〜5N/10mm、さらに好ましくは1〜3N/10mm)であることが望ましい。なお、伸度50%以下での最大応力としては、破断時の応力よりも小さければ、手切れ性が低下する。
【0014】
また、伸度50%以下での最大応力の大きさ(絶対値)としては、特に制限されないが、例えば、11N/10mm以上(例えば、11〜25N/10mm、好ましくは12〜25N/10mm、さらに好ましくは13〜25N/10mm)であることが望ましい。伸度50%以下での最大応力の大きさが11N/10mm未満であると、養生後に、粘着テープを剥離する際に、粘着テープが切れやすくなる。
【0015】
さらにまた、破断時の伸度は、100〜300%(好ましくは100〜250%、さらに好ましくは120〜250%、特に150〜200%)である。破断時の伸度が、300%を超えると手切れ性が低下し、一方、100%未満であると剥離時に粘着テープが切れやすくなる。
【0016】
本発明において、粘着テープの応力−歪み曲線は、引張試験機(試験機名称「島津オートグラフ」(株)島津製作所製)を使用し、室温(23℃)で且つ65%RHの条件下、幅10mmの粘着テープを、チャック間距離50mm、引張速度1000mm/minの条件で引っ張った際の応力を測定することにより得られる。なお、破断応力としては、前記引張時に、一部より亀裂が生じた時点の応力とする。また、破断伸度としては、同様に、一部より亀裂が生じた時点の伸度とする。
【0017】
本発明の粘着テープは、前述のように、プラスチックフィルムからなる支持基材と、該支持基材の少なくとも片面に形成された粘着層とを有している。また、前記支持基材の片面に、長手方向に対して垂直方向に延びた形状の凹凸部を有している。粘着テープは、前記構成を有するとともに、前記物性を満足することができるものであれば、支持基材としてのプラスチックフィルムの組成や粘着層の粘着剤の組成などは特に限定されない。
【0018】
支持基材としてのプラスチックフィルムの素材としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレンなど)、ポリエチレン系樹脂(例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体など)等のオレフィン系樹脂や、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。プラスチックフィルムの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
プラスチックフィルムの素材としては、オレフィン系樹脂が好ましく、なかでもポリエチレン系樹脂が好適である。本発明では、ポリエチレン系樹脂のなかでも、特に、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを組み合わせた混合樹脂(混合物)好適である。すなわち、オレフィン系樹脂は、高密度ポリエチレンおよび低密度ポリエチレンを含んでいることが特に好ましい。このような混合樹脂において、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとの割合としては、例えば、高密度ポリエチレン/低密度ポリエチレン(重量比)=10〜90/90〜10(好ましくは20〜50/80〜50)の範囲から選択することができる。なお、高密度ポリエチレンとしては、密度が0.940(g/cm3)以上0.970(g/cm3)以下であるものが好ましく、特に0.950(g/cm3)以上0.965(g/cm3)以下であるものが好ましい。一方、低密度ポリエチレンとしては、密度が0.880(g/cm3)以上0.930(g/cm3)未満であるものが好ましく、特に0.910(g/cm3)以上0.929(g/cm3)以下であるものが好ましい。なお、これらの密度は、JIS K7112に準拠して測定された値である。
【0020】
プラスチックフィルム中には、添加剤(例えば、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、老化防止剤、可塑剤など)が含まれていてもよい。なお、粘着テープの手切れ性を向上させるために、プラスチックフィルム中に炭酸カルシウム等の充填剤を、プラスチックフィルムを構成する樹脂100重量部に対して10重量部以上の割合で添加する場合があるが、本発明では、このような無機化合物からなる充填剤の添加を必ずしも必要としない。むしろ、低温での脆性破壊の抑制の観点から、充填剤をプラスチックフィルム中に配合しないことが好ましい。
【0021】
但し、各種の充填剤を、手切れ性以外の効果の付与を目的として使用する場合には、配合してもよく、このような手切れ性以外の効果としては、例えば、難燃性、耐光性、耐熱性、加熱変形性、剛性などが挙げられる。この場合、充填剤の使用量としては、例えば、プラスチックフィルムを構成する樹脂100重量部に対して、5重量以下(好ましくは1〜3重量)であることが望ましい。
【0022】
本発明では、支持基材としてのプラスチックフィルムの片面には、幅方向(長手方向に対して垂直方向)に延びた形状の凹凸部が形成されている。この凹凸部の形状としては、特に制限されず、例えば、円錐形状、三角錐形状、四角錐形状、半球状、円柱状、三角柱状、四角柱状などが挙げられる。
【0023】
前記凹凸部は、プラスチックフィルムの幅方向(長手方向に対して垂直方向)に延びたように形成されていれば、どのような状態であってもよい。例えば、凹部の形状が円錐形状、三角錐形状、四角錐形状や半球状の場合、円錐形状、三角錐形状、四角錐形状や半球状の凹部が幅方向に複数形成されて、これらの全体として、幅方向に延びた形状の凹部となっている。また、凹部の形状が円柱状、三角柱状や四角柱状の場合、円柱状、三角柱状や四角柱状の凹部自体が、幅方向に延びた形状となっている。このように、凹凸部は、1つのみで幅方向に延びた形状を有していてもよく、複数が組み合わされたものとして幅方向に延びた形状を有していてもよい。
【0024】
本発明では、凹凸部は、直線状、曲線状(例えば、千鳥状、波状など)に配列していることが好ましく、例えば、図3で示されるように、幅方向に、直線状の凹部が形成された形状が挙げられる。図3は、本発明の粘着テープを構成するプラスチックフィルムの構造の一例を部分的に示す概略図であり、図3(a)は上面から見た平面図、図3(b)は断面図である。図3では、長尺帯状のプラスチックシートの幅方向に、直線状で且つ断面が四角柱状の凹部が施されている。なお、図3において、1はプラスチックフィルム、2は凹部、dは凹部2の幅、Lは凹部2のピッチ間隔、hは凹部2の深さ、Xはプラスチックフィルム1の長手方向、Yはプラスチックフィルム1の幅方向である。
【0025】
凹凸部の大きさ(寸法)としては、特に制限されないが、例えば、凹部の深さ(h)は、0.02〜0.15mm(好ましくは0.04〜0.12mm)程度である。凹部の深さが0.02mm未満であると、粘着テープの長手方向の縦剥離強度は大きくなるが、幅方向の手切れ性が低下する恐れが生じる場合がある。
【0026】
また、凹部の幅(d)としては、特に制限されず、例えば、0.01〜0.5mm(好ましくは0.01〜0.2mm)程度の範囲から選択することができる。
【0027】
さらにまた、凹部のピッチ間隔(L)としては、特に制限されず、例えば、0.5〜5mm(好ましくは0.6〜1.4mm)程度の範囲から選択することができる。
【0028】
凹凸部の形成方法としては、例えば、溶融状態の樹脂を、凹凸彫刻を施した成形ロールなどに押し当てて、凹凸形状を転写する方法や、プラスチックフィルムを形成後、凹凸形状を有するロールなどを押し当てて形成する方法などが挙げられ、目的とする凹凸部の形状に応じて公知乃至慣用の方法から適宜選択することができる。
【0029】
プラスチックフィルムの表面(片面又は両面)には、コロナ放電処理、下塗り処理、背面処理などの各種の公知乃至慣用の表面処理が施されていてもよい。
【0030】
プラスチックフィルムの厚み(総厚)としては、特に制限されず、例えば、20〜300μm(好ましくは50〜200μm、さらに好ましくは70〜150μm)程度の範囲から選択することができる。なお、支持基材は単層および複層のいずれの形態を有していてもよい。
【0031】
支持基材またはプラスチックフィルムは、透明性を有していてもよく、不透明であってもよいが、透明性を有していることが好ましい。
【0032】
このようなプラスチックフィルムからなる支持基材の少なくとも片面には、粘着剤層が形成されている。粘着層を構成する粘着剤としては、特に制限されず、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤などに分類される各種粘着剤を用いることができ、被着体や目的等に応じて公知乃至慣用の粘着剤の中から適宜選択することができる。粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0033】
粘着層は、支持基材の少なくとも一方の面(片面又は両面)に粘着剤を直接塗布する方法や、セパレータ上に粘着剤を塗布し、上記支持基材に、セパレータ上の粘着剤を転写する方法などにより、片面に凹凸部を有する支持基材の少なくとも一方の面に粘着層を形成することができる。なお、支持基材の片面に粘着層を形成する場合、粘着層は、支持基材上の凹凸部が形成されていない面に形成してもよく、支持基材上の凹凸部が形成されている面に形成してもよい。本発明では、粘着層は、支持基材上の凹凸部が形成されていない面に形成することが好ましく、この場合、支持基材の凹凸部が形成されている面は、ロール状に巻回した粘着テープの剥離面とすることができる。
【0034】
なお、粘着剤の塗工に際しては、慣用のコーター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用いることができる。
【0035】
粘着層の厚み(総厚)としては、特に制限されないが、例えば、1〜100μm(好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは15〜40μm)程度の範囲から選択することができる。
【0036】
本発明の粘着テープは、ロール状に巻回した粘着テープとして利用することができる。なお、粘着層の表面は、セパレータにより保護されていてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明の粘着テープによれば、優れた手切れ性を有し、且つ該切断時の作業性を向上できる。また、高速で剥離した場合や、低温環境で剥離した場合であっても、途中で切れることなく、優れた手切れ性で切断することができる。
【0038】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、部は重量部を意味する。
(使用材料)
・低密度ポリエチレン(「LDPE」と称する場合がある)
(1)商品名「スミカセンG201」(住友化学社製;密度0.919g/cm3;「LDPE−1」と称する場合がある)
(2)商品名「スミカセンF218−0」(住友化学社製;密度0.919g/cm3;「LDPE−2」と称する場合がある)
(3)商品名「スミカセンG401」(住友化学社製;密度0.926g/cm3;「LDPE−3」と称する場合がある)
(4)商品名「スミカセンF102−0」(住友化学社製;密度0.922g/cm3;「LDPE−4」と称する場合がある)
・高密度ポリエチレン(「HDPE」と称する場合がある)
(1)商品名「ハイゼックス2200J」(三井化学社製;密度0.964g/cm3;「HDPE−1」と称する場合がある)
(2)商品名「ハイゼックス5000SF」(三井化学社製;密度0.956g/cm3;「HDPE−2」と称する場合がある)
・充填剤
(1)無機充填剤(軟質炭酸カルシウム、土屋カルシウム株式会社製)
【0039】
(実施例1)
表1に示す割合で、LDPEと、HDPEとをドライブレンドし、混合樹脂組成物を調製し、該混合樹脂組成物をダイス温度260℃で押出し成形機を用いて押出してプラスチックフィルムを作製し、該プラスチックフィルムを凹凸彫刻を施したロールに押し当てることにより、総厚0.100mm、凹部(溝)の深さ0.040mm、凹部の幅0.200mm、凹凸部のピッチ間隔(凹部のピッチ間隔)1.000mmの図3で示されるようなプラスチックフィルム(テープ基材)を作製した。このテープ基材(支持基材)の片面(凹部が形成されていない面)に、コロナ放電処理を施した後、該コロナ放電処理面にアクリル系粘着剤を塗布して(乾燥後の厚さ30μm)、ロール状に巻回して、ロール状に巻回された粘着テープを作製した。
【0040】
(実施例2〜4)
LDPEと、HDPEとの割合が表1に示す割合であること以外は、実施例1と同様にして、テープ基材を作製し、さらに、実施例1と同様にして、ロール状に巻回された粘着テープを作製した。
【0041】
(比較例1〜6)
LDPEと、HDPEとの割合が表2に示す割合であること以外は、実施例1と同様にして、テープ基材を作製した。なお、比較例6では(充填剤を配合している場合は)、予めHDPEまたはLDPE中に充填剤を混合してマスターバッチを調製している。
その後、さらに、実施例1と同様にして、ロール状に巻回された粘着テープを作製した。なお、比較例6のみは、ダイス温度を190℃とした。
【0042】
【表1】
Figure 0003938334
【0043】
【表2】
Figure 0003938334
【0044】
(評価方法)
実施例1〜4および比較例1〜6で得られた粘着テープを、市販のカッターナイフを用いて所定の幅(10mm幅、25mm幅、63mm幅など)の試験片を作製し、下記に示す引張試験および引裂試験を行って、引張特性および引裂特性を評価した。評価結果は、表3又は表4に示した。
【0045】
(引張試験)
引張試験機(試験機名称「島津オートグラフ」(株)島津製作所製)を使用し、室温(23℃)で且つ65%RHの条件下、幅10mmの粘着テープを、チャック間距離50mm、引張速度1000mm/minの条件で引っ張った際の応力を測定する。なお、破断応力は、前記引張時に、一部より亀裂が生じた時点の応力とする。また、破断伸度は、同様に、一部より亀裂が生じた時点の伸度とする。
【0046】
なお、実施例1に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を図1に、実施例2に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を図2に、実施例3に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を図4に、実施例4に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を図5にそれぞれ示した。また、比較例1〜6に関する粘着テープの応力−歪み曲線をそれぞれ図6〜図11に示した。
【0047】
また、縦剥離強度(縦剥離強さ)は、室温(23℃)で且つ65%RHの条件下、幅25mmの粘着テープを、市販のフローリング用板に、長さ300mm貼り付け、さらに、100mmの導き長さを設けて、剥離角度約30°、剥離速度約1000mm/minの条件で剥離して(計3回)、下記に示す評価基準により縦剥離強さを評価した。
(縦剥離強さの評価基準)
○:3回ともすべて途中で切れることなく剥離できた。
△:2回切れることなく剥離できた。
×:1回のみ切れることなく剥離できたか、又は3回とも途中で切れた。
【0048】
(引裂試験)
エレメンドルフ引裂抵抗試験機(テスター産業株式会社製)を使用し、室温(23℃)で且つ65%RHの条件下、幅63mmの粘着テープ1枚を、ノッチなしで、引裂抵抗を測定し、引裂性を評価した。
【0049】
さらに、官能試験として、5回の手切れ試験(粘着テープを素手で切断する試験)を行い、下記の評価基準で引裂性(官能試験)を評価した。
(官能試験による引裂性の評価基準)
○:5回ともすべてで容易に素手で切断できる。
△:4回は容易に素手で切断できる。
×:3回以下しか、素手では容易に切断できない。
【0050】
【表3】
Figure 0003938334
【0051】
【表4】
Figure 0003938334
【0052】
表3や図1、図2、図4、図5より明らかなように、実施例1〜4に係る粘着テープは、いずれも、伸度50%以下の範囲での最大応力が、破断時の応力よりも大きく、また、伸度50%以下の範囲での最大応力は11N/10mm以上であり、しかも、破断時の伸度が100〜300%である。そして、実施例1〜4に係る粘着テープは、いずれも良好な手切れ性を有しており、途中で切れることなく容易に且つ安定して剥離できた。
【0053】
一方、比較例1や2に係る粘着テープは、伸度50%以下の範囲での最大応力が破断時の応力より小さく、且つ破断時の伸度が300%を超えており、素手で切ることができない。
比較例3や4に係る粘着テープは、破断時の伸度が300%よりも小さいものの、伸度50%以下の範囲での最大応力が破断時の応力より小さく、素手で切ることができない。
比較例5や6に係る粘着テープは、伸度50%以下の範囲での最大応力が、破断時の応力よりも大きいものの、破断時の伸度が100%より小さく、縦に切れやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図2】実施例2に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図3】本発明の粘着テープを構成するプラスチックフィルムの構造の一例を部分的に示す概略図であり、図3(a)は上面から見た平面図、図3(b)は断面図である。
【図4】実施例3に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図5】実施例4に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図6】比較例1に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図7】比較例2に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図8】比較例3に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図9】比較例4に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図10】比較例5に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【図11】比較例6に関する粘着テープについての応力−歪み曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プラスチックフィルム
2 凹部
d 凹部2の幅
L 凹部2のピッチ間隔
h 凹部2の深さ
X プラスチックフィルム1の長手方向
Y プラスチックフィルム1の幅方向

Claims (3)

  1. プラスチックフィルムからなる支持基材の片面に、長手方向に対して垂直方向に延びた形状の凹凸部を有し、前記支持基材の凹凸部が形成されていない面に粘着層を形成してなる粘着テープであって、上記プラスチックフィルムが高密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンを含むオレフィン系樹脂からなるフィルムであり、且つプラスチックフィルム中の充填剤の含有量がプラスチックフィルムを構成する樹脂100重量部に対して5重量部以下であり、粘着テープの伸度50%以下での最大応力が破断時の応力よりも大きく、且つ破断時の伸度が100〜250%であることを特徴とする粘着テープ。
  2. 伸度50%以下での最大応力が11N/10mm以上である請求項1記載の粘着テープ。
  3. 支持基材が透明性を有している請求項1又は2記載の粘着テープ。
JP2002175749A 2002-06-17 2002-06-17 粘着テープ Expired - Lifetime JP3938334B2 (ja)

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